JPWO2010029862A1 - X線検査装置およびx線検査方法 - Google Patents

X線検査装置およびx線検査方法 Download PDF

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Abstract

X線検査装置(100)は、X線を出力する走査型X線源(10)と、複数のX線検出器(23)が取り付けられ、複数のX線検出器(23)を独立に駆動可能なX線検出器駆動部(22)と、X線検出器駆動部(22)やX線検出器(23)からの画像データの取得を制御するための画像取得制御機構(30)を備える。走査型X線源(10)は、各X線検出器(23)について、X線が検査対象(20)の複数の所定の検査領域を透過して各X線検出器(23)に対して入射するように設定されたX線の放射の起点位置の各々に、X線源のX線焦点位置を移動させてX線を放射する。X線検出器(23)の撮像と、撮像中でない他のX線検出器(23)の撮像位置への移動が並行して交互に実行される。画像制御取得機構(30)はX線検出器(23)が検出した画像データを取得し、演算部(70)はその画像データに基づき検査エリアの画像の再構成を行なう。

Description

本発明は、X線検査方法およびX線検査装置に関する。特に、X線照射を用いて対象物を検査するための撮影方法であって、X線検査方法、X線検査装置に適用しうる技術に関する。
近年、サブミクロンの微細加工技術によりLSI(Large−Scale Integration)の高集積化が進み、従来複数のパッケージに分かれていた機能をひとつのLSIに積め込むことができるようになった。従来のQFP(Quad Flat Package)やPGA(Pin Grid Array)では、ワンパッケージに必要な機能を組み込むことによるピン数の増加に対応できなくなったため、最近では、特に、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)パッケージのLSIが使用される。また、携帯電話機などの超小型化が必要なものでは、ピン数がそれほど必要なくてもBGAパッケージが使用されている。
LSIのBGAやCSPパッケージは超小型化には大いに貢献する反面、半田部分等がアセンブリ後には外観からは目に見えないという特徴がある。そこで、BGAやCSPパッケージを実装したプリント基板等を検査する際は、検査対象品にX線を照射して得られた透視画像を分析することで、品質の良否判定が行なわれてきた。
たとえば、特許文献1(特開2000−46760号公報)では、透過X線を検出するのにX線平面検出器を用いることで、鮮明なX線画像を得ることができるX線断層面検査装置が開示されている。
また、特許文献2(特開2003−344316号公報)では、X線の照射角度を任意に選択して傾斜三次元X線CT(Computed Tomography)における画像の再構成を行なうための方法が開示されている。
特許文献3(特開2003−329616号)では、図21に示すように、X線の撮像において、視野(検査対象)が回転する撮像方法が開示されている。ここに開示されている方法では、撮像中にはX線源も検出器も動かす必要はないものの、撮像角度を変えるためには一枚の撮像毎に検査対象を回転させなければならない。
また、特許文献4(特開2006−162335号)では、図22に示すように、平行X線検出装置で取得したX線画像に基づいて二次元的な検査を実施し、傾斜X線検出手段にて取得したX線画像に基づいて三次元的な検査を行なうことで、双方の検査を高速に行なうことができるX線検査装置が開示されている。ここでは、再構成の手法としては、たとえば、「フィルタ補正逆投影法」が挙げられている。この特許文献4に開示されているX線撮像方法は、「複数検出器と焦点固定型X線源による撮像方法」であり、垂直方向の透過像を撮るために設置された検出器と、円軌道を移動しながら角度を変えた透過像を取るための複数の検出器を使用している。ここでは、X線源は固定焦点なので、基板を移動させて撮像することで、1つの視野を複数角度から撮像する。
また、特許文献5(特表2004−515762号)では、図23に示すように、X線撮像方法として、走査型X線源と位置を固定された1つのX線検出器とによる方法が、開示されている。
また、特許文献6(特開平6−177600号)では、図24に示すように、X線撮像方法として、移動可能な複数のX線源と、X線源と同数のX線検出器を備えた装置が、開示されている。
[X線CTの画像再構成手法]
上述したように、X線CTでは、対象物を透過した後、X線検出器で検出された観測値をもとに、少なくとも対象物の断面画像を再構成する。なお、対象物または対象物の一部について3次元的なX線の吸収率の分布が得られるので、結果的には、対象物または対象物の一部の任意の断面画像、すなわちX線検出器の受光面と交わる面についての画像を再構成することが可能である。このような再構成手法としては、「解析的手法」と「反復的手法」とが知られている。以下、そのような画像再構成手法について、簡単にまとめる。
(X線の投影データの説明)
図25は、画像再構成手法を説明するための図である。X線画像再構成は、検査対象物の外部から照射したX線が、検査対象物によってどれだけ吸収(減衰)されたかを複数の角度から計測することにより、検査対象物内部のX線吸収係数の分布を求める手法である。
なお、以下では、X線源としては、いわゆる走査型X線源を用いて測定が行なわれるものとして説明を行なう。
図25を参照して、X線検出器Daに対応するX線焦点Faから発せられたX線は検査対象(図示していない)を透過してX線検出器Daの画素Paに到達する。X線が検査対象を透過することによって、X線量(X線強度)は検査対象を構成する部品等のそれぞれが有する固有のX線吸収係数に相当する分だけ減衰する。X線強度の減衰量は検出器画素Paの画素値として記録される。
X線焦点Faから発せられるX線強度をIとし、X線焦点Faから検出器画素PaまでのX線が通過した経路をtとし、検査対象におけるX線吸収係数分布をf(x,y,z)とすると、検出器画素Paに到達したX線の強度Iaは以下の式(1)で表される。
Figure 2010029862
この式の両辺の対数をとると、経路tに沿ったX線吸収係数分布が以下の式(2)のように線積分値により表される。このX線吸収係数分布をX線検出器により計測した値を投影データと呼ぶ。すなわちX線検出器はX線減衰量分布(X線強度分布と置き換えてもよい)を検出する。
Figure 2010029862
(解析的手法(たとえば、FBP法:Filtered Back−Projection法:フィルタ補正逆投影法)の説明)
図25に示すように、解析的手法を用いるにあたっては、1つの検査対象物(あるいは検査対象物の1つの部分)に対して、X線検出器Daの配置とは異なる位置に配置されたX線検出器Dbに対して、焦点Fbから発せられて到達したX線強度Ibについての投影データを検出する。このような投影データを、実際には、1つの検査対象物(あるいは検査対象物の1つの部分)に対して、複数の配置について検出することで、これらの投影データから検査対象物の断面画像を再構成することになる。
図26は、図25に示した検査対象物における視野FOV、視野FOVのうちの再構成の演算対象の再構成画素V、X線焦点Fa、FbならびにX線検出器Da、Dbの配置を上面から見た図である。再構成画素Vの部分を透過したX線は、X線検出器Da、Db上に像を結ぶにあたり、(焦点から再構成画素Vまでの距離)対(焦点からX線検出器までの距離)の比に応じて拡大された像を結ぶことになる。
Feldkampらは、この式(2)をもとに3次元画像再構成を行なうための再構成アルゴリズムを提案した。このアルゴリズム(いわゆるFeldkamp法)は非特許文献1に示されているように、公知技術であるのでここでは詳細に説明しない。以下では一般的な手法の一つであるフィルタ補正逆投影法について簡単に説明する。
投影データから、X線が通過した経路tに沿って投影データを加算してX線吸収係数分布f(x,y,z)を求める操作を逆投影と呼ぶ。ただし、単純に投影データを加算すると撮像系の点広がり関数によりボケが生じるため、投影データにフィルタをかける。このフィルタにはたとえばShepp−Loganフィルタ等の高周波強調フィルタが用いられる。フィルタをかける方向は、X線の透過経路の方向に対し垂直方向が望ましいとされているが、Feldkamp法では投影データの透過経路の方向が全て同一と近似しフィルタリングを行っており、検査可能な画像を再構成することができる。
以下に、本実施形態における画像再構成の手順を示す。まず、X線検出器Daの検出器画素Paの投影データpaをフィルタリングした値pa′を再構成画素Vの画素値vに加算する。さらに、X線検出器Dbの検出器画素Pbの投影データpbをフィルタリングした値pb′を再構成画素Vの画素値vに加算する。すると、v=pa′+pb′となる。この逆投影操作を全てのX線検出器もしくは一部のX線検出器に対して行なうことで、最終的な再構成画素Vの画素値vは以下の式(3)に従って表される。
Figure 2010029862
この操作を再構成領域(視野)FOV内の全ての再構成画素Vに対して行なうことにより、検査対象のX線吸収係数分布が求められて再構成画像データが得られる。
図27は、このようなフィルタ補正逆投影法の処理手順を示すフローチャートである。
図27を参照して、解析的手法での処理が開始されると(S5002)、まず、複数撮像した投影データのうちから処理対象となる投影データの選択が行なわれる(S5004)。次に、選択された投影データにフィルタをかける処理を行なう(S5006)。
さらに、再構成視野FOVのうちの未処理の再構成画素Vを選択し(S5008)、再構成画素Vに対応する検出器画素を求める(S5010)。
続いて、再構成画素Vにフィルタリングした画素値を加算し(S5012)、全ての再構成画素について加算を行ったかが判断される(S5014)。全ての再構成画素について処理が終わっていなければ、処理はステップS5008に復帰し、終了していれば、処理は、ステップS5016に移行する。
ステップS5016では、全ての投影データについて処理を行ったかが判断される。全ての投影データについて終了していなければ、処理はステップS5004に復帰する。一方、全ての投影データについて終了していれば、再構成画像生成が終了する(S5018)。
(反復的手法(SART)の説明)
反復的手法では、検査対象のX線吸収係数分布f(x,y,z)と投影データln(I/Ia)とを方程式と見なし再構成する手法である。
図28は、走査型X線源を用いた場合の反復的手法での処理の概念を示す概念図である。一方、図29は、図28の概念図を上面から見た上面図である。
以下に、図28および図29を参照して、反復的手法で再構成する手順について説明する。再構成画像の画素値を一列に並べたベクトルν(ベクトルを表すために頭部に→つき:以下テキスト本文中では、「ν」と記す)と、投影データを一列に並べたベクトルp(ベクトルを表すために頭部に→つき:以下テキスト本文中では、「p」と記す)を以下の式(4)および式(5)で表現する。
以下では、たとえば、再構成画素Vの値をある値に仮定したときにX線焦点FaからのX線がX線検出器Da上に結ばれると計算される画像についての画素を中間投影画素Qaとし、実際にX線検出器Da上で観測された画素を検出器画素Paと呼ぶ。X線検出器Dbについても、それぞれ、中間投影画素Qb、検出器画素Pbと呼ぶ。
反復的手法では、仮定された再構成画素ベクトルνとこれに対応する中間投影データベクトルqに対して、以下に説明するように、中間投影データベクトルqが、実際に測定された検出器画素値PaまたはPbを投影データと一致するとみなせるまで、仮定されたベクトルνを更新する反復演算により解νを求める。
Figure 2010029862
ただし、Jは再構成領域(視野)内の画素数、Iは投影データの画素数である。また、Tは転置を示す。νとpを関係付ける投影演算を以下の式(6)のI×J係数行列で表す。
Figure 2010029862
この時、反復的手法での画像再構成は、以下の式(7)線形方程式を解いてνを求める問題として定式化できる。
Figure 2010029862
つまり、vjがpiに対する寄与をwijとする。なお、Wは再構成画像の画素値νが投影データの画素値pに対してどの程度寄与するかを表しており、X線焦点とX線検出器の幾何学的位置から求めることができ、検出確率もしくは重みと呼ばれることもある。
反復的手法には、方程式を代数的に解く手法や統計的な雑音を考慮した手法等が考案されているが、以下に一般的に用いられている代数的手法であるSART(Simultaneous Algebraic Reconstruction Technique)について説明する。詳細は、非特許文献2に記載されている。
SARTでは、最初に、以下の式(8)で表される初期再構成画像ν(ベクトルを表すために頭部に→つき:以下テキスト本文中では、「ν」と記す)を仮定する。
Figure 2010029862
初期再構成画像νは全て0のデータでもよいし、CAD(Computer Aided Design)データ等から取得したデータを仮定してもよい。
次に、投影演算Wを用いて以下の式(9)で表される中間投影データq(ベクトルを表すために頭部に→つき:以下テキスト本文中では、「q」と記す)を生成する。
Figure 2010029862
中間投影データqの生成は、1つの投影データに対して行ってもよいし、複数の投影データに対して行ってもよい。以下は1つの投影データに対して行ったものとして説明する。
生成した中間投影データqとX線検出器から取得された投影データpを比較する。比較方法は差をとる方法と除する方法があるが、SARTでは差(p−q)をとる。
初期再構成画像νを更新する。更新に用いる式(反復式)は式(10)のようになる。
Figure 2010029862
なお、式(10)中の以下の式(11)および式(12)は、予め計算しておくことで更新の計算時間を短縮することができる。
Figure 2010029862
上記の計算により生成された再構成画像を初期画像として代入し、同一の処理を複数回反復させることで再構成画像データが得られる。
図30は、反復的手法の処理を説明するためのフローチャートである。
図30を参照して、まず、反復的手法による処理が開始されると(S5102)、続いて、初期再構成画像の設定が行なわれる(S5104)。上述のとおり、初期再構成画像としては、たとえば、全てが0の値でもよい。次に、複数のX線検出器位置に対応する複数の投影データのうちから処理対象となる投影データを選択する(S5106)。
中間投影データを生成する。中間投影データの生成方法は上述したとおりである。(S5108)。
さらに、再構成視野FOVのうちの未処理の再構成画素Vを選択する(S5110)。
再構成画素に対応する検出器画素を求める(S5112)。
反復式をもとに、再構成画素Vの値を更新する(S5114)。
次に、全ての再構成画素について更新を行ったかが判断され(S5116)、全ての再構成画素について処理が終わっていなければ、処理はステップS5110に復帰し、終了していれば、処理は、ステップS5118に移行する。
ステップS5118では、全ての投影データについて処理を行ったかが判断される。全ての投影データについて終了していなければ、処理はステップS5106に復帰する。一方、全ての投影データについて終了していれば、処理はステップS5120に移行する。
ステップS5120では、規定の反復回数だけ処理を行ったかが判断され、反復していなければ、処理はステップS5104に復帰して現在の再構成画素値を初期再構成画像として採用して処理を繰り返し、処理を規定回数だけ反復していれば、再構成画像生成が終了する(S5022)。
以上のようにX線検出器により取得された投影データから、検査対象物の3次元画像を再構成できる。
特開2000−46760号公報 特開2003−344316号公報 特開2003−329616号公報 特開2006−162335号公報 特表2004−515762号公報 特開平6−177600号公報
L.A.Feldkamp,L.C.Davis and J.W.Kress,"Practical cone−beam algorithm",Jounrnal of the Optical Society oFamerica.A, 612−619(1984) A.H.Anderson and A.C.Kak,"SIMULTANEOUS ALGEBRAIC RECONSTRUCTIONTECHNIQUE(SART):A SUPERIOR IMPLEMENTATION OF THE ART ALGOITHM",ULTRASONIC IMAGING 6, 81−94(1984)
上述したような従来のX線検査装置には、以下のような問題がある。
まず、図21に示した特許文献3に開示されている方法では、撮像中にはX線源も検出器も動かす必要はないものの、撮像角度を変えるためには一枚の撮像毎に検査対象を回転させなければならないため、1)視野が円形になるため、1度に再構成画像で検査できる領域が狭い。2)異なる視野を撮像するためには、ステージを移動させて検査対象視野を回転中心に移動させなければならない。
さらに、図22に示した特許文献4に開示されている方法では、検出器は複数で移動可能であるが、1)検出器が4枚同時に移動するため、検出器とX線源の非稼動時間がある。2)検出器が合計5枚となる(移動する4枚の他に、垂直透過像取得専用に一枚必要)。3)1回の検出動作中にそれぞれの検出器が写している視野は同一箇所ではないため、再構成のタイミングが遅れる(基板を移動させないと1視野を複数角度から撮ったことにならない)。4)検出器が円軌道を動くので、移動に時間がかかる。しかも、X線焦点が1つであることから、検査対象の移動無しに複数の検出器で同一視野を撮像することはできない。また、撮像角度変更のために上記傾斜検出器が同時に移動するため、この移動時間中は撮像することができない。
また、図23に示した特許文献5に開示されている方法では、複数の領域のX線透過像を連続して取得するが、X線検出器の位置が固定なため、CT撮像を実施するためには、検査対象物をステージで移動させる必要がある。この移動時間の間は透過像を撮像することができない。
また、図24に示した特許文献6に開示されている方法では、1つの視野をCT撮像するために、X線源/X線検出器/検査対象物のメカ移動は必要ないという利点はあるものの、検査対象の視野を移動するために検査対象物を載せたステージを移動させなければならないために、複数の視野について検査する際には、その移動のための時間の間は、撮像ができない。
しかしながら、工場のインラインでの検査では、製品の全数検査を行なうことが必要となるために、製造効率の観点からは、X線検査に要する時間を短縮することが必要となる。
従来のX線検査に関するX線撮影技術では、検査エリアを変更させるのに撮像系あるいは検査対象ワークを動かす必要があり、可動部分が増える。このことは、上述したX線検査に要する時間の問題だけでなく、駆動部分を製造するためのコストや、保守性、信頼性にも関係する。たとえば、上述したようなプリント基板等を検査する際には、検査の対象となる部分は、ステージに置かれているプリント基板の一部である場合が多い。しかも、このような場合、得られるX線像を拡大像とするために、X線検出器は、検査対象から比較的離れた位置を駆動されることになるものの、検査対象となる部分は、微小部分であるために、極めて高精度に撮像系の駆動を制御する必要が生じる。このため、撮像系の駆動機構については、できる限り少ない自由度で、必要な画像の撮像が行なえなければならない。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、検査対象物の所定の検査エリアを選択的に高速に検査することができるX線検査装置およびこのようなX線撮影方法を利用したX線検査方法を提供することである。
この発明の他の目的は、可動部分を削減して、低コストで、保守性や信頼性に優れたX線検査装置およびこのようなX線撮影方法を利用したX線検査方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、検査対象物を移動させることなく、高速に検査対象物の複数の部分を検査することが可能なX線検査装置およびこのようなX線撮影方法を利用したX線検査方法を提供することである。
本発明の1つの局面に従うと、対象物の検査対象領域毎に異なる方向から透過したX線を複数の検出面で撮像することにより、対象物の検査対象領域の像の再構成処理を実行するためのX線検査装置を提供する。X線検査装置は、複数の検出位置で撮像するためのX線検出器と、X線検出器を各複数検出位置に移動させる検出器駆動手段と、焦点を走査してX線を出力するX線出力手段と、X線検査装置の動作の制御を行なう制御手段とを含む。制御手段は、各X線検出器の露光タイミングと、検出器駆動手段とを制御する画像取得制御手段と、X線出力手段を制御するためのX線出力制御手段と、複数の検出面で撮像した、検査対象領域を透過したX線の強度分布のデータに基づき、複数の検査対象領域の像データを再構成する画像再構成処理手段とを含む。画像取得制御手段およびX線出力制御手段は、X線検出器を、複数の撮像位置のうちの一つの位置で停止させ、複数の検査対象領域について、順次異なる検査対象領域を透過したX線が当該撮像位置にあるX線検出器に入射するようにX線出力手段の焦点を走査して撮像する。
好ましくは、X線検査装置は、X線検出器を複数個含み、さらに、各X線検出器を独立に撮像位置へ移動させる移動手段を含む。画像取得制御手段およびX線出力制御手段は、複数のX線検出器のうち一つを、複数の撮像位置のうちの一つの位置で停止させ、複数の検査対象領域について、順次異なる検査対象領域を透過したX線が当該撮像位置にあるX線検出器に入射するようにX線出力手段の焦点を走査して撮像する処理と、撮像中のX線検出器とは異なる他のX線検出器を複数の撮像位置のうちの他の位置に移動させる処理とを並行して実行する。
好ましくは、画像再構成処理手段は、画像取得制御手段およびX線出力制御手段によるX線検出器の移動処理およびX線検出器の露光処理と平行して、再構成のための処理を実行する。
好ましくは、検出器駆動手段は、複数のX線検出器を所定の1軸方向に沿って独立に移動させる1軸駆動手段を含む。
好ましくは、複数のX線検出器の検出面はそれぞれ矩形形状であり、検出器駆動手段は、複数のX線検出器の検出面の一方端が、各撮像位置においてX線出力手段に向かう方向と交わるように、複数のX線検出器を自転させる自転手段を含む。
好ましくは、画像再構成処理手段は、反復的手法により検査対象領域の画像データを再構成する。
好ましくは、画像再構成処理手段は、解析的手法により検査対象領域の画像データを再構成する。
この発明の他の局面に従うと、対象物の検査対象領域毎に異なる方向から透過したX線を複数の検出面で撮像することにより、検査対象領域の像の再構成処理を実行するためのX線検査方法を提供する。本X線検査方法は、複数のX線検出器を対応する複数の撮像位置に独立に移動させるステップと、焦点を走査してX線を出力するステップと、複数のX線検出器のうち一つを、複数の検出面のうちの1つの検出面となる複数の撮像位置のうちの一つの位置で停止させ、複数の検査対象領域について、順次異なる検査対象領域を透過したX線が当該撮像位置にあるX線検出器に入射するようにX線出力手段の焦点を走査して撮像する処理と、撮像中のX線検出器とは異なる他のX線検出器を複数の撮像位置のうちの他の位置に移動させる処理とを並行して実行する、ステップと、複数の検出面で検出した、検査対象領域を透過したX線の強度分布のデータに基づき、検査対象領域の像データを再構成するステップとを含む。
好ましくは、像データを再構成するステップは、移動させるステップおよび並行して実行するステップと、並行して実行される。
好ましくは、独立に移動させるステップにおいては、複数のX線検出器を所定の1軸方向に沿って独立に移動させる。
好ましくは、複数のX線検出器の検出面はそれぞれ矩形形状であり、X線検出器は、移動する際に、複数のX線検出器の検出面の一方端が、各撮像位置においてX線出力手段に向かう方向と交わるように、複数のX線検出器を自転する。
好ましくは、像データを再構成するステップは、反復的手法により検査対象領域の画像データを再構成する。
好ましくは、像データを再構成するステップは、解析的手法により検査対象領域の画像データを再構成する。
本発明に係るX線検査方法およびX線検査装置によれば、検査対象物の所定の検査エリアを選択的に高速に検査することができる。
または、本発明に係るX線検査方法およびX線検査装置によれば、可動部分を削減して、低コストで、保守性や信頼性に優れたX線検査を実行することが可能である。
または、本発明に係るX線検査方法およびX線検査装置によれば、高速に検査対象物の複数の部分を検査することが可能である。
本発明に係るX線検査装置の概略ブロック図である。 走査型X線源の構成を示す断面図である。 複数視野の撮像を走査型X線源を用いて行なう場合の方法の1つを模式的に説明するための図である。 CT撮像のための移動機構の例を示す概念図である。 図4の移動機構を再構成画像検査のための検査全体のフローチャートを示す図である。 図5で説明したフローチャートに従う検査全体のタイミングチャートである。 図5で説明した1視野のCT撮像の処理を示すフローチャートである。 図7で説明した4視野のCT撮像の処理において、複数方向(ここでは、8方向とする)で撮像を行なう処理のタイミングチャートである。 X線検査装置の撮像処理シーケンスの概念を説明するための図である。 実施の形態1のX線検査装置の構成を説明するための図である。 図10に示したX線検査装置の構成により、4つの視野を連続してX線透過像撮像する場合を説明するための概念図である。 図11で示したX線検出器および検査対象の配置をX線検査装置の上部側から見た図である。 図10の移動機構を再構成画像検査のための検査全体のフローチャートを示す図である。 図13で示したステップ310の処理をさらに詳しく説明するためのフローチャートである。 X線検出器の位置および撮像対象となる視野との関係を説明するためのタイミングチャートである。 CT撮像と画像再構成処理との時間経過を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態1の変形例のX線検査装置の構成を説明する図である。 X線検査装置の構成において、X線検出器と走査型X線源との移動軌跡を上面図として示す図である。 図13で示したステップ310の処理の実施の形態1の変形例についての動作をさらに詳しく説明するためのフローチャートである。 図19に示したフローチャートにおいて、CT撮像と画像再構成処理との時間経過を説明するためのタイミングチャートである。 X線の撮像において、視野(検査対象)が回転する撮像方法を示す図である。 傾斜X線検出手段にて取得したX線画像に基づいて三次元的な検査を行なうことで、双方の検査を高速に行なうことができるX線検査装置を示す図である。 X線撮像方法として、走査型X線源と位置を固定された1つのX線検出器とによる方法を示す図である。 X線撮像方法として、移動可能な複数のX線源と、X線源と同数のX線検出器を備えた装置を示す図である。 画像再構成手法を説明するための図である。 視野FOVのうちの再構成の演算対象の再構成画素V、X線焦点Fa、FbならびにX線検出器Da、Dbの配置を上面から見た図である。 フィルタ補正逆投影法の処理手順を示すフローチャートである。 走査型X線源を用いた場合の反復的手法での処理の概念を示す概念図である。 図28の概念図を上面から見た上面図である。 反復的手法の処理を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについては詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
(1.本発明の構成)
図1は、本発明に係るX線検査装置100の概略ブロック図である。
図1を参照して、本発明に係るX線検査装置100について説明する。ただし、以下で記載されている構成、寸法、形状、その他の相対配置などは、特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
X線検査装置100は、中心軸を軸21としてX線を出力する走査型X線源10と、複数のX線検出器23.1〜23.Nが取り付けられ、後に説明するように、各X線検出器23.1〜23.Nを指定された位置に駆動するためのX線検出器駆動部22とを備える。また、走査型X線源10とX線検出器23.1〜23.Nとの間には検査対象20が配置される。さらに、X線検査装置100は、X線検出器駆動部22による各X線検出器23.1〜23.Nの駆動やX線検出器23.1〜23.Nからの画像データの取得を制御するための画像取得制御機構30と、ユーザからの指示入力等を受け付けるための入力部40と、測定結果等を外部に出力するための出力部50とを備える。また、X線検査装置100は、走査X線源制御機構60と、演算部70と、メモリ90とをさらに備える。このような構成において、演算部70は、メモリ90に格納された図示しないプログラムを実行して各部を制御し、また、所定の演算処理を実施する。
走査型X線源10は、走査X線源制御機構60によって制御され、検査対象20に対しX線を照射する。
図2は、走査型X線源10の構成を示す断面図である。
一般の産業用X線透視装置においては、検査対象が微小な場合、できるだけ拡大されたX線透視像が得られることが望ましい。そのためには、X線の発生領域である焦点の大きさが極めて小さくなければならない。そこで、焦点寸法が数μmという透過型X線源であるマイクロフォーカスX線源が使用される。図2の走査型X線源10は、焦点位置を走査可能なイクロフォーカスX線源である。
図2を参照して、走査型X線源10においては、電子ビーム制御部62によって制御された電子銃19から、タングステンなどのターゲット11に対し電子ビーム16が照射される。そして、電子ビーム16がターゲットに衝突した場所(X線焦点位置17)からX線18が発生し、放射(出力)される。なお、電子ビーム系は、真空容器9の中に収められている。真空容器9の内部は、真空ポンプ15によって真空に保たれており、電子銃19から高圧電源14によって加速された電子ビーム16が発射される。
走査型X線源10においては、電子ビーム16は、電子線収束コイル13により収束された後、偏向ヨーク12によって電子ビーム16を偏向することにより、電子ビーム16がターゲット11に衝突する場所を任意に変更することができる。たとえば、偏向ヨーク12によって偏向された電子ビーム16aはターゲット11に衝突し、X線焦点位置17aからX線18aが出力される。また、同様に、偏向ヨーク12によって偏向された電子ビーム16bはターゲット11に衝突し、X線焦点位置17bからX線18bが出力される。なお、特に断らない場合は、本願発明において、走査型X線源10は透過型である。また、後に説明するように、検査対象物の検査対象部分に応じて設定されるX線の放射の起点となるべき位置(以下、「X線の放射の起点位置」と呼ぶ)からX線を発生させるにあたり、その位置の設定の自由度を高めることができるよう、リング状ではなく、連続面のターゲットであることが望ましい。また、以下の説明では、特に位置を区別して記載しない場合は、総称として、単にX線焦点位置17と示す。
なお、X線焦点位置を、上述したX線の放射の各起点位置に移動させるには、たとえば、X線源自体の位置を、その都度、機械的に移動させることも可能である。ただし、図2に示すような構成であれば、X線焦点位置を、X線の放射の起点位置に移動させるにあたり、一定の範囲内であれば、X線源を機械的に移動させることを必要とせず、保守性や信頼性に優れたX線検査装置を実現できる。
言い換えると、「X線の放射の起点位置」とは、撮像に使用するX線検出器23.i(iは、1〜Nのうちの特定された1つ)の空間的な位置と、検査対象20の検査対象部の空間的な位置とが特定されれば、特定されうる空間的な位置のことを意味し、X線焦点位置とは、実際にX線が出力されるターゲット上の位置を意味する。したがって、「X線の放射の起点位置」にX線焦点位置をもってくるのは、走査型X線源による電子ビームの走査による。
図1に戻って、走査X線源制御機構60は、電子ビームの出力を制御する電子ビーム制御部62を含む。電子ビーム制御部62は、演算部70から、X線焦点位置、X線エネルギー(管電圧、管電流)の指定をうける。X線エネルギーは、検査対象の構成によって異なる。
検査対象20は、走査型X線源10とX線検出器23(以下、「X線検出器23.1〜23.N」を総称するときは、「X線検出器23」と呼ぶ)との間に配置される。検査対象20の位置の移動にあたっては、X−Y−Zステージで任意の位置に移動するようにしてもよいし、ベルトコンベアのように一方向に移動することにより検査のための位置に配置するようにしてもよい。なお、検査対象がプリント実装基板のように小さい場合、上述のように、走査型X線源10とX線検出器23とは固定で検査対象を移動させることとしてもよいものの、ガラス基板など検査対象が大面積で、検査対象側を任意に移動させることが困難な場合は、走査型X線源10とX線検出器23との相対的な位置は固定したまま、走査型X線源10およびX線検出器23を移動させてもよい。
X線検出器23は、走査型X線源10から出力され、検査対象20を透過したX線を検出して画像化する2次元X線検出器である。たとえば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、I.I.(Image Intensifier)管などである。本願発明では、X線検出器駆動部22に複数のX線検出器を配置することから、スペース効率のよいFPD(フラットパネルディテクタ)が望ましい。また、インライン検査で使うことができるように高感度であることが望ましく、CdTeを使った直接変換方式のFPDであることが特に望ましい。
X線検出器駆動部22の構成の詳細については、後述する。
画像取得制御機構30は、演算部70より指定された位置にX線検出器23を移動させるようにX線検出器駆動部22を制御するための検出器駆動制御部32と、演算部70から指定されたX線検出器23の画像データを取得するための画像データ取得部34とを含む。なお、演算部70から画像データを取得するものとして同時に指定されるX線検出器は、後に説明するように撮像の状況により、1個の場合と複数とがありうる。
X線検出器駆動部22により駆動されたX線検出器23の位置は位置センサ(図示しない)によって知ることができ、検出器駆動制御部32を介して演算部70に取り込むことができる。
また、X線検出器駆動部22は、拡大率を調整するために上下に昇降できることが望ましい。この場合、X線検出器駆動部22の上下方向の位置をセンサ(図示しない)により知ることができ、検出器駆動制御部32を介して演算部70に取り込むことができる。
入力部40は、ユーザの入力を受け付けるための操作入力機器である。
出力部50は、演算部70で構成されたX線画像等を表示するためのディスプレイである。
すなわち、ユーザは、入力部40を介して様々な入力を実行することができ、演算部70の処理によって得られる種々の演算結果が出力部50に表示される。出力部50に表示される画像は、ユーザによる目視の良否判定のために出力されてもよいし、あるいは、後で説明する良否判定部78の良否判定結果として出力されてもよい。
演算部70は、走査X線源制御部72と、画像取得制御部74と、3D画像再構成部76と、良否判定部78と、検査対象位置制御部80と、X線焦点位置計算部82と、撮像条件設定部84とを含む。
走査X線源制御部72は、X線焦点位置、X線エネルギーを決定し、走査X線源制御機構60に指令を送る。
画像取得制御部74は、X線検出器駆動部22により指定位置まで駆動されるX線検出器23のうち、画像を取得するX線検出器23を決定し、画像取得制御機構30に指令を送る。また、画像取得制御機構30から、画像データを取得する。
3D画像再構成部76は、画像取得制御部74により取得された複数の画像データから3次元データを再構成する。
良否判定部78は、3D画像再構成部76により再構成された3Dの画像データあるいは、透視データをもとに検査対象の良否を判定する。たとえば、半田ボールの形状を認識し、当該形状が予め定められた許容範囲内であるか否かを判定する等により良否判定を行なう。なお、良否判定を行なうアルゴリズム、あるいは、アルゴリズムへの入力情報は、検査対象によって異なるため撮像条件情報94から入手する。
検査対称位置制御部80は、検査対象20を移動させる機構(図示しない)、たとえば、ステージを制御する。
X線焦点位置計算部82は、検査対象物20のある検査エリアを検査する際に、その検査エリアに対するX線焦点位置や照射角などを計算する。なお、詳細は後述する。
撮像条件設定部84は、検査対象20に応じて、走査型X線源10からX線を出力する際の条件を設定する。たとえば、X線源に対する印加電圧、撮像時間等である。
メモリ90は、X線焦点位置計算部82によって計算されたX線焦点位置が格納されるX線焦点位置情報92と、撮像条件設定部84によって設定された撮像条件や、良否判定を行なうアルゴリズムに関する情報などが格納される撮像条件情報94の他、上述した演算部70が実行する各機能を実現するためのプログラムとを含む。なお、メモリ90は、データを蓄積することができればよく、RAM(Random Access Memory)やEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read−Only Memory)やHDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置により構成される。
(X線検出器駆動部22の構成1:検出器独立移動のための構成)
X線検査装置100においては、(X線検出器数)<<(再構成に必要な撮像枚数)である。これは、通常は、FPDに要するコストの観点から、必要な撮像枚数分の検出器を一度に設けるのが現実的ではないからである。したがって、X線検出器数をこえる撮像を行なう時点で、(X線検出器)/(X線源)/(検査対象をのせたステージ)を機械的に移動させる必要があり、このような機械的な移動中は撮像処理を行なうことができない。
以下に説明するように実施の形態1に係るX線検査装置100は、システム全体の高速化に寄与しないこの空き時間の削減を可能とする。
(機械的な移動による撮像処理時間のロスの問題点)
以下では、実施の形態1に係るX線検査装置100の構成および動作を説明する前提として、他のX線検査装置として想定可能な構成において、撮像系または検査対象の機械的な移動を可能とする移動機構部分の構成の概略とその問題点について、説明しておく。
X線断層撮像のために必要な時間は、i)撮像のための構成要素((X線検出器)/(X線源)/(検査対象をのせたステージ))の機械的な移動時間、ii)X線透過像の撮像時間(センサの露光時間)、iii)画像再構成・検査時間である。
このうちii)X線透過像の撮像時間は、X線源の高輝度化やX線検出器の高感度化によって、iii)画像再構成・検査時間は情報処理装置の高性能化によっても短縮されうるものである。
一方、i)構成要素の機械的な移動時間については、X線検査装置100の構成および動作により短縮することが可能である。
そのためには、以下に説明するように、X線検査装置100においては、1)X線検出器が2つ以上で、独立に移動させることができ、2)X線源は、ターゲット上で焦点の位置を自由に変えることができる走査型X線源を使用する、という点を特徴とする。
このような構成とすることで、「(1枚のX線透過像を撮像するために要する時間)≒(機械的な移動の時間)の場合だけでなく、(機械的な移動時間)>>1枚の撮像(センサ露光)時間)となった場合にも、検査に要する時間を短縮することが可能となる。
なお、このような検査に要する時間の短縮を行なう場合に、考慮しなければならない点として、「視野」の問題もある。すなわち、実際の検査のためには1つの視野ではなく、複数の視野をCT撮像して検査する必要がある。たとえば、検査対象が40×40mmのQFPの場合、4つの視野に分割して撮像するというようなことが必要となる(1視野は、20×20mm)。
図3は、このような複数視野の撮像を走査型X線源を用いて行なう場合の方法の1つを模式的に説明するための図である。
図3のように、1つの視野位置に関する複数方向の撮像後に、次の視野を撮像するとの構成では、1回の露光期間ごとにセンサを移動させることが必要となり、撮像のための構成要素の機械的な移動時間の分、処理にロスが生じる。
一般に、二次元X線検出器を用いて検査対象物中の広い興味領域を断層撮像(CT撮像:Computer Tomography)するためには、対象領域を複数に分割して撮像し、分割された
部分毎に画像再構成をおこなう。この分割された興味領域中の部分の一つ一つを「視野」と呼ぶ。「CT撮像」は「再構成画像検査に必要な、異なる角度からの複数枚のX線透過画像撮像」と定義する。
図4は、このようなCT撮像のための移動機構の例を示す概念図である。図4においては、X線検出器を機械的にX−Y面内で平行移動し、かつθ方向に回転するとともに、視野(検査対象の検査部分)もX−Y面内で平行移動することで再構成に必要な複数の撮像枚数を得る。
以下に詳しく説明するように、図4の場合において、複数の撮像データを得るためには、撮像系または検査対象の機械的な移動が発生し、この移動中は撮像を行なうことができないため、この移動時間がシステムの高速化を妨げる。
図5は、図4の移動機構を再構成画像検査のための検査全体のフローチャートを示す図である。
図5を参照して、まず、処理が開始されると(S100)、検査対象の検査部分(視野)を撮像可能な位置に移動する(S102)。すなわち、透視画像の撮像するために、検査対象をのせたステージとX線検出器を所定の位置に移動する。
その上で、透視画像の撮像を行い(S104)、透視画像を検査して、取得した透視画像から検査対象の視野(透視画像で撮像されている範囲)の良否判定を行なう(S106)。
続いて、再構成画像による検査が必要か否かを判断する(S108)。
再構成画像による検査が必要ない場合には、検査は終了する(S118)。
一方、再構成画像による検査が必要な場合は、続いて、1つの視野についてのCT撮像を行なう(S110)。CT撮像においては、検査対象内の視野(再構成領域もしくは、上記の透視画像撮像範囲と同様の領域)を複数の方向から撮像する。
次に、複数方向の撮像画像から再構成画像を生成する(S112)。続けて、再構成画像による良否判定を行なう(S114)。
さらに、全視野の検査を終了したか否かが判断され(S116)、終了していない場合は、処理は、ステップS102に復帰する。一方で、全視野について検査が終了していれば、本検査は終了する(S118)。
図6は、図5で説明したフローチャートに従う検査全体のタイミングチャートである。
以下の説明では、検査対象をM個(例えば、4個)の視野に分割し、CT撮像としてN枚の撮像を行なうとする。記号の定義は以下に示す。
このとき、検査対象全体を撮像する時間をTiとし、1つの視野を撮像する時間をTvとし、機械的な移動(ステージ・X線検出器等の移動)に要する時間をTmとし、撮像(X線検出器の露光)時間をTsとする。
図6に示すように、検査対象全体のCT撮像時間Tiは、M個の視野を撮像し、(M−1)回の機械的な移動時間Tm(視野の移動時間)の合計であるから、以下の式(13)で表される。
Ti=MTv+(M−1)Tm …(13)
図7は、図5で説明した1視野のCT撮像の処理を示すフローチャートである。
図7を参照して、1視野のCT撮像が開始されると(S200)、まず、撮像系および/または検査対象を現在の視野についての撮像位置に移動する(S202)。撮像位置は、CADデータ等の設計情報から自動的に算出することができる。検査対象はステージに乗っているため、ステージの移動または回転とともに視野を移動することが可能である。
次に、検査対象の視野部分を撮像する(S204)。検査対象の撮像データは、X線源からX線を照射し、X線検出器を露光することで得られる。露光時間は、検査対象のサイズや、X線源の発生するX線の強度から予め決めておくことが可能である。
続いて、X線検出器で撮像した画像データを演算部に転送する(S206)。すなわち、撮像画像データを再構成するために、再構成処理を行なう演算部に転送する。
さらに、続いて、規定枚数撮像したかが判断される(S208)。規定枚数は検査をする前にCADデータ等の設計情報から決めてもよいし、作業者が目視により判断してもよい。規定枚数に達した場合は、CT撮像を終了し(S210)、画像再構成処理(図6のS112)を行なう。一方、規定枚数に達していない場合は、処理はステップS202に復帰して、次の撮像位置から視野を撮像するために、再び、撮像系および/または検査対象を移動する。
図8は、図7で説明した4視野のCT撮像の処理において、複数方向(ここでは、8方向とする)で撮像を行なう処理のタイミングチャートである。
ここでは、たとえば、図4に示すような構成において、1つの円回転機構に取り付けられたX線検出器がS個(図4では1個)存在し、これが検出器回転機構により一体的に回転するものとする。ただし、1回の撮像では、1つのX線検出器ごとに撮像が行なわれるものとする。
このとき、図8に示すように、X線検出器による1視野のCT撮像時間Tvは、N回の撮像時間Ts(図中、S1,S2,…,SNで示す:ここではN=8とする)と、必要な機械的な移動時間の合計であるから、たとえば、以下の式(14)で表される。
検出器が1枚の場合:Tv=8Ts+7Tm …(14)
なお、この時、撮像画像のデータ転送は機械的な移動と同時に行なうとした。
したがって、4視野分について、上記の処理を行なうと、トータルでは、以下のようになる。
Ti=32Ts+31Tm
図4に示すような撮像のための構成においては、複数の視野をCT撮像するためには検査対象物が乗ったステージを機械的に移動させる必要がある。視野に対応して撮像のための構成要素を機械的に移動させている間は透過像撮像をおこなうことができないため、このような方法では、(視野を移動させるための時間)、すなわち、(機械的な移動時間)がシステム全体としての高速化を妨げていた。
(X線検査装置100の撮像処理シーケンス)
図3〜図8を用いて説明したような高速化の障害を取り除くために、X線検査装置100では、走査型X線源10と複数の独立に移動可能なX線検出器23を用いて、1つの検出器を使って複数の視野を連続して撮像し、その間に別の検出器が機械的に移動するとの撮像シーケンスを採用する。
図9は、このようなX線検査装置100の撮像処理シーケンスの概念を説明するための図である。
すなわち、X線検査装置100の撮像処理シーケンスでは、1つのセンサ位置に関わる複数視野分の撮像後、次のセンサ位置に関わる複数視野分を撮像する。
このようなシーケンスとすれば、複数の視野の撮像をしている間に検出器の移動を済ませればよいため、移動機構への負担を低減することが可能である。また、1つの検査対象に対して必要なトータルの移動回数も削減することが可能である。
これは、以下のような理由による。
i)検査対象物中の広い領域を高詳細に撮像するために対象領域を複数視野に分割した場合に、視野を移動させるための構成要素の機械的な移動時間をかけることなく複数視野のX線透過像を撮像する。
ii)CT撮像を実施するためにX線検出器の機械的な移動を必要とする場合に、撮像処理を行なうことができない機械的な移動の時間を削減する。
このようなシーケンスは、撮像(露光)に要する時間および再構成の演算処理に要する時間が短縮され、(撮像のための構成要素の機械的な移動時間)>>(1枚の撮像(センサ露光)時間)となった場合に有効である。
(実施の形態1のX線検査装置100の構成および動作)
以下、実施の形態1のX線検査装置100の構成および動作について詳しく説明する。
実施の形態1のX線検査装置100では、以下の構成を特徴とする。
1)X線検出器23を少なくとも2つ以上設け、かつ、独立に移動可能なようにX線検出器駆動部22を構成する。
2)X線源としては、ターゲット上で焦点の位置を自由に変えることができる走査型X線源10を用いる。
3)画像再構成のアルゴリズムとしては、解析法、反復法どちらも用いることができる。
図10は、実施の形態1のX線検査装置100の構成を説明するための図である。なお、図1と同一部分には、同一符号を付しており、かつ、X線焦点位置の制御、X線検出器位置の制御、検査対象位置の制御等に直接関係のある部分のうち説明に必要な部分を抜き出して記載している。
図10を参照して、X線検出器駆動部22は、X線検出器23.1および23.2をそれぞれ、XYθの自由度で駆動可能なXYθ動作機構となっており、X線源10としては、走査型X線源が用いられている。
図10に示した構成では、検査対象の位置を動かすために、当該検査対象が固定され2次元で動くことが可能な検査対象位置駆動機構(たとえば、X−Yステージ)と、検査対象位置制御部80とが設けられている。
また、図10においては、2つの独立に移動可能なX線検出器を使用しているが、X線検出器が2つ以上設けられていてもよい。
X線検出器23.1とX線検出器23.2は、独立にX−Y−θ動作が可能である。なお、後に説明するように、X線検出器23の駆動の仕方によって、θ回転の機構は必ずしも設けられていなくてもかまわない。また、X線検出器23.1とX線検出器23.2は、X線検出器駆動部22のアクチュエータによってZ方向にも位置を変えられる構成となっており、Z方向の位置の変更によって透過像の拡大率を調節することができる。
X線検出器駆動部22は、直交タイプの2軸のロボットアーム22.1と回転軸を持った検出器支持部22.2とを備え、X線検出器23の移動・回転を行なう。ただし、このようなX−Y方向の移動またはX−Y平面内でのθ回転を可能とする構成であり、X線検出器23の移動に対して同様の機能を持つものであれば、これ以外の機構を用いることも可能である。
また、検査対象の視野は、演算部70内の検査対象位置制御部80に制御される検査対象位置駆動機構により、上記X線検出器23.1または23.2とは独立にX−Y動作が可能である。さらに、上述のとおり、X線源10の走査型X線源は、X線焦点位置17をX線ターゲット上の任意の位置へ高速に移動させることが可能である。
演算部70は、検出器駆動制御部32、画像データ取得部(X線検出器コントローラ)34、走査X線源制御機構60に命令を送り、後に説明するような検査処理のためのフローチャートで示されるプログラムを実行する。また、入力部40からの入力によって検査装置の動作を制御し、各部の状態、または検査結果を出力部50より出力することができる。
検査対象位置制御機構は、アクチュエータと検査対象を固定する機構とを備え、検査対象位置制御部80からの命令によって検査対象を移動させる。
X線検出器駆動部22は、直交タイプの2軸のロボットアーム22.1と回転軸を持った検出器支持部22.2とを備え、検出器駆動制御部32を通して、演算部70からの命令によってX線検出器23を指定された位置に移動させる。また、検出器駆動制御部32は、その時点でのX線検出器23の位置情報を演算部70に送る。
演算部70は、検出器駆動制御部32を通した命令により指示されるタイミングでX線透視画像の取得と撮像データの転送を行なう。
X線源10は、走査X線源制御機構60を通した演算部70からの命令に従って、電子銃14により電子線を発生させ、電子線収束コイル13および偏向ヨーク12とによってターゲット上の指定された位置に電子線を収束させ、X線焦点17を高速に移動させる。したがって、電子的に位置を変化させることのできる走査型X線源10における焦点移動時間は、X線検出器23や検査対象位置駆動機構の移動速度・撮像時間に対して無視できるほど短いものとする。
図11は、図10に示したX線検査装置100の構成により、4つの視野を連続してX線透過像撮像する場合を説明するための概念図である。
すなわち、図11では、検査対象中の検査領域を4つの視野FL1〜FL4に分割し、それぞれの視野の拡大像をX線検出器23.1,23.2を用いて撮像する構成を示している。なお、ここでは視野の個数は4つとして説明するが、視野の数は2つ以上であればいくつでもかまわない。
視野FL1に斜め方向からX線を透過させて、X線検出器23.1の大部分に視野FL1が投影されるX線焦点位置を焦点FP1aとする。言い換えると、焦点FP1aを起点として発生したX線のうち、視野1を通過したものが、X線検出器23.1に投影されて、その強度の2次元分布が、X線検出器23.1により検出される。同様に、視野FL2〜FL4をX線検出器23.1の大部分で写すためのX線焦点を焦点FL2a〜FL4aとし、視野FL1〜FL4をX線検出器23.2の大部分で写すためのX線焦点を、それぞれ、焦点FP1b〜FP4bとする。
まず、走査型X線源10は焦点FP1aからX線を照射し、X線検出器23.1は視野FL1の斜め方向からの透過像を取得する(X線強度分布を得る)。続いて、走査型X線源10は焦点FP2aからX線を照射し、X線検出器23.1は視野FL2の斜め方向からの透過像を取得する。このプロセスで撮像された視野FL1,2のX線透過像は略同一角度で撮像されることになり、適切に画像処理することで、検査のための画像再構成に同じように用いることができる。このことは、焦点FL3a、FL4aによる撮像についても同様である。
なお、検査対象移動機構が検査対象を検査時に移動させる目的位置が、事前に設定されている場合は、このような焦点位置とX線検出器との位置関係に基づき、撮像時のX線検出器へのX線の入射角度等については、事前にテーブルとして保持しておき、これに基づいて、再構成のための計算を行なうことが可能である。
次に、走査型X線源10は焦点FP1bから検査対象にX線を照射し、X線検出器23.2は視野FL1の斜め方向からの透過像を取得する。このときの照射角度は前述のX線検出器23.1での撮像とは大きく異なる角度であるため、視野FL1の検査画像を再構成するための異角度画像として有効に利用できる。焦点FP2b〜FP4bについても同様である。
図12は、図11で示したX線検出器および検査対象の配置をX線検査装置100の上部側から見た図である。
図12においては、8枚のX線透過像を等角度から撮像することを想定した動作例を示したものである。なお、1つの視野の再構成のために撮像するX線透過像は、8枚以上でも、あるいはそれ以下でもかまわない。また、図では撮像する視野の順番を視野FL1→視野FL2→視野FL3→視野FL4としているが、撮像の順番はこれとは異なっても、途中で順番を変えてもかまわない。また、X線検出器23が移動する位置の順番は図示した順序(A1→A2→A3→A4、B1→B2→B3→B4)以外でもよい。ただし、撮像しながら反復法による画像再構成をおこなう場合には、連続して画像取得する位置を図のように視野の中心点対象の検出器位置(A1→B1等)とすることで、より異なった角度で撮像した画像情報に基づいて再構成の処理を行っていけるので、計算の収束に有効に寄与する画像を得ることができる。
撮像のシーケンスの概要は以下のとおりである。
まず、X線検出器23.1とX線検出器23.2が独立に動作できる範囲は分かれている。そして、X線検出器の位置A1およびB1は、それぞれX線検出器23.1および23.2の初期位置とする。また、位置A1〜A4、位置B1〜B4は、それぞれ画像再構成に必要な透過像を取得するX線検出器23.1および23.2の位置とする。
図12に示した例では、X線検出器23.1および23.2は、撮像系の原点を中心とした一定距離で移動する。その結果撮像系を上から見た場合、それぞれ半円の軌跡を持つ。
また、図12中の「検出器23.1の位置A2のための焦点軌跡」の丸で囲まれた4つの点は、検出器23.1が位置A2に静止している期間におけるX線ターゲット上のX線焦点位置であり、図11の説明で示したとおり、それぞれ、X線検出器23.1で視野FL1〜FL4を撮像するための位置である。なお、「検出器23.2の位置B1のための焦点軌跡」についても同様である。
X線検出器23.1は、位置A1から位置A4へ、X線検出器23.2は位置B1から位置B4へそれぞれ位置を移動しながら、それぞれの位置で静止して撮像をおこなうものとする。また、X線検出器23.1および23.2は、一方が撮像している時間に、もう一方が次の撮像位置へ移動するように動作するものとする。
図12に示す動作例はX線検出器23が自転しないため、反復的再構成手法やトモシンセシス等の再構成手法を用いるのに適している。反復的再構成手法やトモシンセシスはX線検出器の向きに関係なく再構成を行なうことができるためである。この動作の場合、X線検出器23を自転する必要がないため、X線検出器駆動機構を簡略化でき、メカ機構の高速化、保守性の向上を図ることができる。
一方で、Feldkampらが発明した方法に代表される解析的再構成手法を用いるのに適した検出器動作にするためには、位置移動に伴って検出器が常に検査対象に対して同一方向を向いているような自転をさせればよい。
図13は、図10の移動機構を再構成画像検査のための検査全体のフローチャートを示す図である。
すなわち、検査が開始されると(S300)、X線検査装置100は、X線検出器23と検査対象とを初期位置まで移動させて(S302)、透視画像を撮像する(S304)。X線源10からX線を照射し、X線検出器23のいずれか一方を露光する。特に限定されないが、たとえば、このような透視画像を撮像する際には、X線検出器23.1を検査対象の視野の真上に移動させる。その上で、X線源10から照射されたX線は検査対象の視野内を通り、X線検出器23.1に入射する。X線の透過経路により、X線の吸収される量が異なるため、X線検出器23.1から画像データを得ることができる。
取得した透視画像から検査対象の視野(透視画像で撮像されている範囲)の良否判定を行なう(S306)。良否判定手法は、様々な手法が提案されており、公知のためここでは詳細を記述しない。例えば、透視画像を一定の値で2値化し、CADデータ等の設計情報と比較し、透視画像上に部品があるかないかを面積により判断する。
続いて、X線検査装置100の良否判定部78は、再構成画像による検査が必要か判断する(S308)。判断の基準は、CADデータ等の設計情報をもとに予め設定しておくことができるし、透視画像の良否判定結果から判断することも可能である。例えば、実装基板の検査において、片面にのみ部品が実装されている場合、透視画像で良否判定することが可能なため再構成画像による良否判定を行なう必要がない場合もある。
ステップS308において、再構成画像による良否判定が必要であると判断された場合は、続いて、X線検査装置100は、検査対象の位置を固定したままで、X線検出器23.1および23.2の位置を移動させるたびにM視野についてCT撮像を行ないつつ、画像再構成処理を並行して行なう(S310)。
ここで、X線検査装置100は、M個の視野のCT撮像においては、検査対象内の視野(再構成領域もしくは、上記の透視画像撮像範囲と同様の領域)を複数の方向から撮像する。これと並行して、X線検査装置100は、複数方向の撮像画像から再構成画像を生成するための処理を行なう。再構成処理は、解析法を用いても反復法を用いてもよい。これらの方法は、図27や図30で説明したとおり、所定の枚数全部の撮像画像が全てそろう以前に、その時点までで撮像された画像に基づいて、再構成処理の一部を逐次実施することが可能である。
なお、X線検査装置100の撮像により取得される透過画像はそれぞれ等間隔・等角度ではない。
続いて、X線検査装置100は、再構成画像による良否判定を行なう(S314)。良否判定の方法は、3次元データを直接用いる方法や2次元データ(断層画像)、1次元データ(プロファイル)を用いる等の方法が考えられる。これらの良否判定手法は公知であるため検査項目に適した良否判定手法を用いればよい。良否判定の1例について説明すると、まず、良否判定部78は、3次元再構成画像に一定の値で2値化する。CADデータ等の設計情報から、再構成画像内で部品のある位置を特定する。2値化画像から部品のある位置に隣接した画素の体積を計算し、部品のあるなしを判断することができる。
続いて、X線検査装置100の演算部70は、全ての視野について検査したか判断する(S316)。判断する方法は、検査前に検査すべき視野の数を決めておき、視野を検査するたびに検査した視野数を数えればよい。判断した結果、視野を全て検査していたら検査を終了する(S318)。M視野以外にもさらに他の視野についても検査が必要であって、全ての視野について検査をしていなければ、処理をステップS302に移行させて、X線検査装置100は、次の視野の検査を行なう。
X線検査装置100の撮像シーケンスでは、2個目以降の視野については、視野の移動の時間が短縮される。なぜならば、1つの視野についての最後の撮像を始めると同時に、もう片方のX線検出器を次の視野の撮像位置に移動させておくためである。この時、検査対象移動機構、たとえば、ステージを移動させる必要がないようにX線焦点位置のみを変更することで対応する。つまり、動作例で示したように視野によって、撮像される角度が異なるように撮像する。ただし、このような等間隔でない撮像を行なうと再構成画像が劣化する可能性があるが、反復法を用いることで劣化を軽減することが可能である。
なお、図13中では、透視画像と再構成画像の双方で検査を行っているが、透視画像による検査を行なわずに、再構成画像による検査のみを行なうことも可能である。通常、再構成処理は比較的時間がかかるため、再構成画像による検査の前に、透視画像で良否判定をすることで全体の検査時間を短くすることができる。
図14は、図13で示したステップ310の処理をさらに詳しく説明するためのフローチャートである。
図15は、X線検出器23の移動とX線源10からのX線照射により撮像を行なうX線検出器23の位置および撮像対象となる視野との関係を説明するためのタイミングチャートである。図15においては、X線源10とX線検出器23.1およびX線検出器23.2との動作を横方向に分離して示している。また、チャートの横方向は時間的に一致して動作しているものとする。
X線検出器23.1およびX線検出器23.2は、それぞれ重複のないタイミングでM個の視野を連続して撮像する。撮像データの転送は、撮像又は位置の移動と同時におこなえるものとしている。
ここで、図15においては、撮像時間、検出器の移動にかかる時間をそれぞれTs、Tmとする。取得した画像の演算部70への転送は、画像の取得、もしくはX線検出器23の位置移動と同時に実施できる。
たとえば、画像の再構成に必要な透過像の撮像枚数を8枚と仮定し、X線検査装置100の撮像方式を用いたとき、図15の動作例で再構成に必要な枚数の8枚の画像を得るためにかかる時間は、4Ts≧Tmの場合には32Ts、4Ts<Tmの場合には8Ts+6Tm
となり、どちらの場合でも、従来法(32Ts+31Tm)と比較して4視野を8方向から撮像するのに要する時間が大幅に短縮されている。
図14および図15を参照して、まず、撮像処理が開始されると(S400)、X線検査装置100は、X線源10からのX線を、M個の視野FL1〜FLMを透過させてX線検出器23.1に順次投影し(S402.1〜S402.M)、X線検出器23.1(たとえば、位置A1)は、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S410)。
一方、X線検査装置100は、X線源10からのX線を、X線検出器23.1での撮像中に、X線検出器23.2は、次の撮像位置(たとえば、位置B1)に移動する(S420)。
次いで、X線焦点位置FP1bからX線を発生させ、M個の視野FL1〜FLMを透過させてX線検出器23.2に順次投影し(S404.1〜S404.M)、X線検出器23.2(たとえば、位置B1)は、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S422)。X線検出器23.2での撮像中に、X線検出器23.1があらかじめ決められた次の撮像位置(たとえば、位置A2)に移動する(S412)。
X線検出器23.2(たとえば、位置B1)での撮像とX線検出器23.1の移動が完了すると、規定枚数の撮像が終了したかを演算部70が判断し(S440)、撮像が終了していれば、処理を終えて(S422)、処理はステップS314に復帰する。
一方、規定枚数の処理が終了していない場合は、X線検査装置100は、直ちにX線の焦点位置を、X線検出器23.1による次の撮像に対応した位置に移動させ、X線検出器23.1(たとえば、位置A2)で、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S410)。この撮像中に、X線検出器23.2はあらかじめ決められた次の撮像位置(たとえば、位置B2)へ移動する(S422)。
なお、このようなX線検出器23での撮像と、X線検出器23の移動と並行して、M個の視野の画像再構成の処理が行われる(S430)。これについては、後に説明する。
このような処理を繰り返すことで、X線検出器の移動時間に伴うX線源の休止時間を削減して画像再構成に必要な撮像枚数を得ることができる。
なお、図14のフローチャートでは、M個の視野についての撮像を行なうのと並行して、画像再構成処理を行なうものとして説明しているが、画像再構成は規定枚数の撮像終了後に、一括して行なう構成とすることも可能である。
また、図16は、図14に示したフローチャートにおいて、CT撮像と画像再構成処理との時間経過を説明するためのタイミングチャートである。
すなわち、図16は、図14中のステップS430の「M個の視野を画像再構成」処理のための画像再構成手順について説明する。
図16において、符号「FL1−A1」は、「視野FL1を検出器位置A1において撮像した透過画像」という意味とする。それ以外の視野番号FLm(m=1,…M)、検出器記号(Ai,Bi:i=1,2,…,n)についても同様である。また、図16では、一例として、透過画像は2(=検出器数)×n方向からの透過画像を用いる例を示しているものの、検出器の数は、2つ以上でも以下でもかまわない。
図14のステップS410,S422での撮像手順によって得られる視野FL1〜視野FLMのX線透過画像は、図16において、CT撮像と付記した点線の枠内に示すように、検出器位置A1に対応するM枚の透過画像の取得の後、検出器位置B1に対応するM枚の透過画像の取得といった順番で、全ての検出器位置について撮像処理で投下画像が取得される。
ある一つの視野を画像再構成するためには、その視野に対応する複数角度からの透過像を画像再構成アルゴリズムで順次処理する必要がある。そのため、図16に示すように、それぞれの視野に対応する画像処理を並列に実施することで、視野ごとの再構成画像を得ることとなる。
すなわち、解析法では、図27に示したように、本質的には、フィルタリング処理した画素値を順次積算する処理を行なうことであるので、規定の全枚数分の撮像が終了していなくとも、再構成処理を部分的に行なっていくことは可能である。また、反復法でも、初期投影画像について、更新を順次行なっていくのであるから、この演算も部分的に透過画像が得られるたびに処理していくことが可能である。
もちろん、このような画像再構成処理はある視野に対する規定枚数の透過画像がすべてそろってから実施しても良いが、図16に示すように一枚の透過画像を取得次第、再構成アルゴリズムへの入力とし、別視野の透過画像撮像中に再構成処理を実施することで、検査時間を有効に利用することができる。
このとき、得られた透過画像のX線焦点・視野・検出器それぞれの3次元位置情報を透過画像と対応付けて再構成アルゴリズムへ入力する。この位置情報は、あらかじめ決められたパターンによって決定したものを保持しておいて入力してもよいが、撮像の際にX線焦点・視野・検出器の位置を検出し、あらかじめ決めた位置からのずれを補正量として入力することで、より高画質な再構成画像を得ることができる。それぞれについての位置検出のための方法は、周知のためここでは詳細を記述しない。
[実施の形態1の変形例]
図17は、実施の形態1の変形例のX線検査装置102の構成を説明する図である。X線検査装置102は、直線移動型のX線検出器とX線源10として走査型X線源とを用いている。実施の形態1のX線検査装置100と、実施の形態1の変形例のX線検査装置102との構成および動作が異なる点は、基本的には、X線検査装置102には、X線検出器23が3台設けられている点とこれに伴う動作の変更である。
すなわち、X線検査装置102において、3つのX線検出器23.1,23.2および23.3は、それぞれ独立にY移動およびθ回転可能である。図17では、X線検出器支持部22.3が自転可能、かつ、レール状をY方向に移動可能なX線検出器駆動部22の動作機構を示している。ただし、同様の機能を持つものであれば、図17に示す以外の機構でも問題ない。また、X線検出器23の自転機構は、再構成の方法に応じて、必須ではない。
X線源10である走査型X線源は、X線焦点位置をX線ターゲット上の任意の位置へ高速に移動させることができる。
その他、図1、図10と同一部分には、同一符号を付している。また、図17においても、X線焦点位置の制御、X線検出器位置の制御、検査対象位置の制御等に直接関係のある部分のうち説明に必要な部分を抜き出して記載している。
図17においては、3つの独立に移動可能なX線検出器を使用しているが、X線検出器の個数としては、2個以上であればよい。なお、X線検出器の個数が奇数の場合には、以下に説明する利点があるので、X線検出器が3つ以上の奇数個設けられていることがより望ましい。すなわち、奇数個X線検出器を設けることにより、真ん中のレール上を移動するX線検出器で、検査対象を真上から撮像することが可能となる。これは、たとえば、図13で説明したフローチャートに従って動作する場合に、ステップS304の透視画像を撮影するのに好適である。ただし、検出器の個数と移動機構の個数を最低限に抑えるという点で、コストの観点からは、3個が望ましい。
図17に示した構成においては、X線検出器駆動部22は、レール状をY方向にX線検出器を移動可能であり自転軸について自転可能な検出器支持部22.3を備え、X線検出器23の移動・回転を行なう。
また、図10に示した構成と同様に、検査対象の視野は、演算部70内の検査対象位置制御部80に制御される検査対象位置駆動機構(検査対象が乗っているX−Yステージ等)により、検査対象の視野は、上記X線検出器23.1,23.2および23.3とは独立にX−Y動作が可能である。さらに、上述のとおり、X線源10の走査型X線源は、X線焦点位置17をX線ターゲット上の任意の位置へ高速に移動させることが可能である。
演算部70は、検出器駆動制御部32、画像データ取得部(X線検出器コントローラ)34、走査X線源制御機構60に命令を送り、後に説明するような検査処理のためのフローチャートで示されるプログラムを実行する。また、入力部40からの入力によって検査装置の動作を制御し、各部の状態、または検査結果を出力部50より出力することができる。
検査対象位置制御機構は、アクチュエータと検査対象を固定する機構とを備え、検査対象位置制御部80からの命令によって検査対象を移動させる。
X線検出器駆動部22は、検出器駆動制御部32を通して、演算部70からの命令によってX線検出器23を指定された位置に移動させる。また、検出器駆動制御部32は、その時点でのX線検出器23の位置情報を演算部70に送る。
演算部70は、検出器駆動制御部32を通した命令により指示されるタイミングでX線透視画像の取得と撮像データの転送を行なう。
X線源10は、走査X線源制御機構60を通した演算部70からの命令に従って、電子線を発生させ、電子線収束コイル13および偏向ヨーク12とによってターゲット上の指定された位置に電子線を収束させ、X線焦点17を高速に移動させる。
図18は、図17に示したX線検査装置102の構成において、X線検出器23と走査型X線源との移動軌跡を上面図として示す図である。
図18に示す動作例は、図17の構成を上から見たものであり、X線検出器23の撮像位置を、X線検出器23.1は位置A1に、X線検出器23.2は位置B1に、X線検出器23.3は位置C1に、それぞれ固定した状態で、X線焦点位置を走査して、4つの視野の各視野について3枚ずつ、合計3×4=12枚のX線透視画像を異なる角度から撮像することを想定した動作例である。
図18においては、上述のとおり、X線検出器23.1,23.2および23.3は、それぞれレール上を直線的に移動できる機構を有する。さらに、X線検出器23.1,23.2および23.3は、必要に応じて、それぞれX線検出器の中心を中心として自転することができる回転機構を有する。
図18において、位置A1〜A3、B1〜B2、C1〜C3は、それぞれ画像再構成に必要な透視画像を取得するX線検出器23.1,23.2および23.3の位置である。位置に付された1〜3の番号は撮像する順番を意味しており、X線検出器23.1は、最初はA1の位置で撮像し、最後にA3の位置で撮像する。X線検出器23.2は、最初はB1の位置で撮像し、最後にB2の位置で撮像する。X線検出器23.3は、最初はC1の位置で撮像し、最後にC3の位置で撮像する。
図18の動作例1、反復法での再構成処理を行なうのに適している。ただし、Feldkampの方法に代表される解析的手法を用いるのには、X線検出器23を自転させて、X線の照射される方向とX線検出器23の方向とが、各撮像位置で、同一となるように制御されることが好ましい。すなわち、通常、解析的手法では投影データにフィルタリング処理を行なうが、フィルタリング方向はX線の透過経路の方向に対し垂直方向が望ましいとされている。そのため、解析的手法を用いるためには、X線検出器をX線の透過経路に対し垂直、つまりX線検出器を視野に向かって撮像するのが好ましいからである。
図19は、図13で示したステップ310の処理の実施の形態1の変形例についての動作をさらに詳しく説明するためのフローチャートである。
図19を参照して、まず、撮像処理が開始されると(S500)、X線検査装置102は、X線源10からのX線を、M個の視野FL1〜FLMを透過させてX線検出器23.1に順次投影し(S502.1〜S502.M)、X線検出器23.1(たとえば、位置A1)は、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S510)。
一方、SX線検査装置102は、X線源10からのX線を、X線検出器23.1での撮像中に、X線検出器23.2およびX線検出器23.3は、次の撮像位置(たとえば、位置B1、C1)に移動する(S520、S530)。
次いで、X線検出器23.2に対応したX線焦点位置からX線を発生させ、M個の視野FL1〜FLMを透過させてX線検出器23.2に順次投影し(S504.1〜S504.M)、X線検出器23.2(たとえば、位置B1)は、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S522)。X線検出器23.2での撮像中に、X線検出器23.1およびX線検出器23.3があらかじめ決められた次の撮像位置(たとえば、位置A2、C1)に移動する(S51、S532)。
X線検出器23.2(たとえば、位置B1)での撮像とX線検出器23.1およびX線検出器23.3の移動が完了すると、続いて、X線検出器23.3に対応したX線焦点位置からX線を発生させ、M個の視野FL1〜FLMを透過させてX線検出器23.3に順次投影し(S506.1〜S506.M)、X線検出器23.3(たとえば、位置C1)は、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S532)。
X線検出器23.3(たとえば、位置C1)での撮像とX線検出器23.1およびX線検出器23.2の移動が完了すると、規定枚数の撮像が終了したかを演算部70が判断し(S550)、撮像が終了していれば、処理を終えて(S560)、処理はステップS314に復帰する。
一方、規定枚数の処理が終了していない場合は、SX線検査装置102は、直ちにX線の焦点位置を、X線検出器23.1による次の撮像に対応した位置に移動させ、X線検出器23.1(たとえば、位置A2)で、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S510)。
以上のように、X線検出器23.1,23.2,23.3は、撮像を、他のX線検出器23が移動中に行なう。
なお、このようなX線検出器23での撮像と、X線検出器23の移動と並行して、M個の視野の画像再構成の処理が行われる(S540)。
このような処理を繰り返すことで、X線検出器の移動時間に伴うX線源の休止時間を削減して画像再構成に必要な撮像枚数を得ることができる。
なお、図19のフローチャートでは、M個の視野についての撮像を行なうのと並行して、画像再構成処理を行なうものとして説明しているが、画像再構成は規定枚数の撮像終了後に、一括して行なう構成とすることも可能である。
また、図20は、図19に示したフローチャートにおいて、CT撮像と画像再構成処理との時間経過を説明するためのタイミングチャートである。
すなわち、図20は、図19中のステップS540の「M個の視野を画像再構成」処理のための画像再構成手順について説明する。
図20においても、符号「FL1−A1」は、「視野FL1を検出器位置A1において撮像した透過画像」という意味とする。それ以外の視野番号FLm(m=1,…M)、検出器記号(Ai,Bi:i=1,2,…,n)についても同様である。また、図20では、一例として、透過画像は3(=検出器数)×n方向からの透過画像を用いる例を示している。
以後の処理内容の説明は、本質的に、図16で説明したものと同様であるので、その説明は、繰り返さない。
実施の形態1および実施の形態1の変形例では、撮像時間の短縮にあたり、大きく重いX線源ではなく、比較的に高速に移動可能な、X線検出器と検査対象とを移動させる。
また、X線検出装置が停止した状態で、極めて短時間でX線源における焦点位置の走査を行ないつつ、複数視野についての撮像を実行することが可能である。
さらに、各構成要素の移動を直線という簡素な機械的機構にすることで、X線検出器が所定位置まで移動する距離が短くなる上、移動速度が大きくなるため、機械的な移動時間が短縮され、高速な検査を実現することが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 走査型X線源、11 ターゲット、12 偏向ヨーク、13 電子線収束コイル、14 高圧電源、15 真空ポンプ、19 電子銃、16 電子ビーム、17 X線焦点位置、18 X線、20 検査対象、22 センサベース、23 X線検出器、30 画像取得制御機構、32 回転角制御部、34 画像データ取得部、40 入力部、50 出力部、60 走査X線源制御機構、62 電子ビーム制御部、70 演算部、72 走査X線源制御部、74 画像取得制御部、76 3D画像再構成部、78 良否判定部、80 ステージ制御部、82 X線焦点位置計算部、84 撮像条件設定部、90 メモリ、92 X線焦点位置情報、94 撮像条件情報、100 X線検査装置。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、検査対象物の所定の検査エリアを選択的に高速に検査することができるX線検査装置およびこのようなX線撮影装置を利用したX線検査方法を提供することである。
この発明の他の目的は、可動部分を削減して、低コストで、保守性や信頼性に優れたX線検査装置およびこのようなX線撮影装置を利用したX線検査方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、検査対象物を移動させることなく、高速に検査対象物の複数の部分を検査することが可能なX線検査装置およびこのようなX線撮影装置を利用したX線検査方法を提供することである。
さらに、続いて、規定枚数撮像したかが判断される(S208)。規定枚数は検査をする前にCADデータ等の設計情報から決めてもよいし、作業者が目視により判断してもよい。規定枚数に達した場合は、CT撮像を終了し(S210)、画像再構成処理(図のS112)を行なう。一方、規定枚数に達していない場合は、処理はステップS202に復帰して、次の撮像位置から視野を撮像するために、再び、撮像系および/または検査対象を移動する。
検査対象位置駆動機構は、アクチュエータと検査対象を固定する機構とを備え、検査対象位置制御部80からの命令によって検査対象を移動させる。
視野FL1に斜め方向からX線を透過させて、X線検出器23.1の大部分に視野FL1が投影されるX線焦点位置を焦点FP1aとする。言い換えると、焦点FP1aを起点として発生したX線のうち、視野FL1を通過したものが、X線検出器23.1に投影されて、その強度の2次元分布が、X線検出器23.1により検出される。同様に、視野FL2〜FL4をX線検出器23.1の大部分で写すためのX線焦点を焦点F2a〜F4aとし、視野FL1〜FL4をX線検出器23.2の大部分で写すためのX線焦点を、それぞれ、焦点FP1b〜FP4bとする。
なお、検査対象位置機構が検査対象を検査時に移動させる目的位置が、事前に設定されている場合は、このような焦点位置とX線検出器との位置関係に基づき、撮像時のX線検出器へのX線の入射角度等については、事前にテーブルとして保持しておき、これに基づいて、再構成のための計算を行なうことが可能である。
検査対象位置駆動機構は、アクチュエータと検査対象を固定する機構とを備え、検査対象位置制御部80からの命令によって検査対象を移動させる。
一方、X線検査装置102は、X線源10からのX線を、X線検出器23.1での撮像中に、X線検出器23.2およびX線検出器23.3は、次の撮像位置(たとえば、位置B1、C1)に移動する(S520、S530)。
一方、規定枚数の処理が終了していない場合は、X線検査装置102は、直ちにX線の焦点位置を、X線検出器23.1による次の撮像に対応した位置に移動させ、X線検出器23.1(たとえば、位置A2)で、M個の各視野についてM枚連続で撮像をおこなう(S510)。

Claims (13)

  1. 対象物(20)の検査対象領域毎に異なる方向から透過したX線を複数の検出面で撮像することにより、前記対象物の検査対象領域の像の再構成処理を実行するためのX線検査装置であって、
    複数の検出位置で撮像するためのX線検出器(23)と、
    前記X線検出器を各複数検出位置に移動させる検出器駆動手段(32)と、
    焦点を走査してX線を出力するX線出力手段(10)と、
    前記X線検査装置の動作の制御を行なう制御手段(70)とを備え、
    前記制御手段は、
    各前記X線検出器の露光タイミングと、前記検出器駆動手段とを制御する画像取得制御手段(74)と、
    前記X線出力手段を制御するためのX線出力制御手段(72)と、
    複数の前記検出面で撮像した、前記検査対象領域を透過したX線の強度分布のデータに基づき、前記複数の検査対象領域の像データを再構成する画像再構成処理手段(76)とを含み、
    前記画像取得制御手段および前記X線出力制御手段は、前記X線検出器を、前記複数の撮像位置のうちの一つの位置で停止させ、複数の前記検査対象領域について、順次異なる検査対象領域を透過したX線が当該撮像位置にあるX線検出器に入射するように前記X線出力手段の焦点を走査して撮像する、X線検査装置。
  2. 前記X線検出器を複数個備え、
    各前記X線検出器を独立に前記撮像位置へ移動させる移動手段(22)をさらに備え、
    前記画像取得制御手段および前記X線出力制御手段は、
    前記複数のX線検出器のうち一つを、複数の撮像位置のうちの一つの位置で停止させ、
    複数の前記検査対象領域について、順次異なる検査対象領域を透過したX線が当該撮像位置にあるX線検出器に入射するように前記X線出力手段の焦点を走査して撮像する処理と、撮像中の前記X線検出器とは異なる他のX線検出器を前記複数の撮像位置のうちの他の位置に移動させる処理とを並行して実行する、請求の範囲第1項に記載のX線検査装置。
  3. 前記画像再構成処理手段は、前記画像取得制御手段および前記X線出力制御手段による前記X線検出器の移動処理および前記X線検出器の露光処理と平行して、前記再構成のための処理を実行する、請求の範囲第2項に記載のX線検査装置。
  4. 前記検出器駆動手段は、前記複数のX線検出器を所定の1軸方向に沿って独立に移動させる1軸駆動手段を含む、請求の範囲第2項に記載のX線検査装置。
  5. 前記複数のX線検出器の前記検出面は、それぞれ矩形形状であり、
    前記検出器駆動手段は、前記複数のX線検出器の前記検出面の一方端が、各前記撮像位置において前記X線出力手段に向かう方向と交わるように、前記複数のX線検出器を自転させる自転手段を含む、請求の範囲第2項〜第4項のいずれか1項に記載のX線検査装置。
  6. 画像再構成処理手段は、反復的手法により前記検査対象領域の画像データを再構成する、請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載のX線検査装置。
  7. 画像再構成処理手段は、解析的手法により前記検査対象領域の画像データを再構成する、請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載のX線検査装置。
  8. 対象物(20)の検査対象領域毎に異なる方向から透過したX線を複数の検出面で撮像することにより、前記検査対象領域の像の再構成処理を実行するためのX線検査方法であって、
    前記複数のX線検出器を対応する複数の撮像位置に独立に移動させるステップ(S102)と、
    焦点を走査してX線を出力するステップ(S104)と、
    前記複数のX線検出器のうち一つを、前記複数の検出面のうちの1つの検出面となる複数の撮像位置のうちの一つの位置で停止させ、複数の前記検査対象領域について、順次異なる検査対象領域を透過したX線が当該撮像位置にあるX線検出器に入射するように前記X線出力手段の焦点を走査して撮像する処理と、撮像中の前記X線検出器とは異なる他のX線検出器を前記複数の撮像位置のうちの他の位置に移動させる処理とを並行して実行する、ステップ(S310)と、
    複数の前記検出面で検出した、前記検査対象領域を透過したX線の強度分布のデータに基づき、前記検査対象領域の像データを再構成するステップ(S112)とを備える、X線検査方法。
  9. 前記像データを再構成するステップは、前記移動させるステップおよび前記並行して実行するステップと、並行して実行される、請求の範囲第8項に記載のX線検査方法。
  10. 前記独立に移動させるステップにおいては、前記複数のX線検出器を所定の1軸方向に沿って独立に移動させる、請求の範囲第8項に記載のX線検査方法。
  11. 前記複数のX線検出器の前記検出面はそれぞれ矩形形状であり、
    前記X線検出器は、移動する際に、前記複数のX線検出器の前記検出面の一方端が、各前記撮像位置において前記X線出力手段に向かう方向と交わるように、前記複数のX線検出器を自転する、請求の範囲第8項〜第10項のいずれか1項に記載のX線検査方法。
  12. 前記像データを再構成するステップは、反復的手法により前記検査対象領域の画像データを再構成する、請求の範囲第8項または第9項に記載のX線検査方法。
  13. 前記像データを再構成するステップは、解析的手法により前記検査対象領域の画像データを再構成する、請求の範囲第8項または第9項に記載のX線検査方法。
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