JPWO2009150946A1 - 情報変換方法、情報変換装置、および、情報変換プログラム - Google Patents

情報変換方法、情報変換装置、および、情報変換プログラム Download PDF

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Abstract

元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出ステップと、前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出ステップと、前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定ステップと、前記第一領域の色が所定の色に該当する場合に、前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成し、該強度変調成分を、前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において付加して出力する画像処理ステップと、ことを特徴とする。

Description

本発明は、情報変換方法、情報変換装置、および、情報変換プログラムに関する。
色弱とは、色を認識する錐体細胞の違いにより、一般色覚者に比較して、色の認識・識別に弱い部分を有することを意味する。
ここで、色弱者は、"色彩工学の基礎", 池田光男著, 朝倉書店、表9.1 色弱者の分類と簡略記号(p189)にも記載があるように、赤(L錐体)、緑(M錐体)、青(S錐体)の視細胞に関する分類と、それらの感度の程度によって分類される。
いずれか1種の錐体細胞がないまたは感度が異なる者は色弱者と呼ばれ、L錐体の場合はP型色弱者、M錐体の場合はD型色弱者、S錐体の場合はT型色弱者と分類される。
いずれかの感度が低い場合は、それぞれPA、DA、TAと分類される。P、D、T型色弱者の色覚特性は、"色彩工学の基礎", 池田光男著, 朝倉書店、図9.13 二色型色弱者の混同色線(p205)にも記載があるように、ライン上(混同色線)に存在する色が全く同じ色に見え、区別することができない(図30参照)。
これらの色弱者は、普段一般色覚者が見ている画像の色を、同じように識別することができず、色弱者用の画像表示あるいは画像変換が必要である。この種の色弱に対して、以下の特許文献、非特許文献のような提案がなされている。
なお、色弱と同様の現象は、スペクトル成分が限定された光源のもとでは、一般色覚者にも発生しうる。また、この現象は、カメラで撮像を行う場合にも発生しうる。
この種の色弱に対して、以下の特許文献、非特許文献のような提案がなされている。
特開2004−178513号公報 特表2007−512915号公報
SmartColor(K. Wakita and K. Shimamura. SmartColor: disambiguation framework for the colorblind. In Assets '05: Proc. of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility, pages 158-165, NY, USA, 2005.
上記非特許文献1記載の技術は、色弱者が識別可能な色に表示を変換することにより、色の変化で識別性を向上させるものである。この場合、色弱者用の色の変化量と一般色覚者が認識する色はトレードオフの関係にあるため、色弱者に識別可能な色に変換した場合、色は大きく変化し、元の表示と印象が大きく変わってしまう。
このため、一般色覚者と色弱者間の文書共有がしづらい。色変化を最小限にする設定もあるが、その場合は、色弱者にとって識別性があまり向上しない。さらに、画像の色の内容に応じて変化させる色を決めるため、一般色覚者にとって元の色が変わってしまうという大きな問題が存在している。
上記特許文献1記載の技術は、表示データのうち、色−形状変換するものしないものに分類するとともに、点や線、面などの形状ごとに更に分類し、予め定められた色に対応した形状のテーブルを持ち、そのテーブルを参照して先の分類結果を形状変化させるものである。
上記特許文献1では、形状の決め方については任意であり、凡例と見比べながら解釈する仕組みになっている。
色空間内の色を面や線や点ごとに形状で識別させるため、形状の候補が不足する問題がある。そして、形状の識別のしやすさが、元の色の識別のしやすさと相関していないので、一般色覚者とはオブジェクト間の識別のしやすさが大きく異なることになり、一般色覚者と感覚を共有できない。また、この場合には、目立ち易さも異なってしまうという問題も生じる。
さらに、1色だったオブジェクトを形状変化すると複数色に増える場合が多く、複数色だからこそ概ね同色のオブジェクトとも識別可能となるのだが、その場合には1色を元の色に維持しても、オブジェクト全体の色は複数色の合成となり、元の色と異なってしまう場合がある。
これに加え、色のパラメータと形状の決め方に明確なルールがないので、表示を見るユーザーにとっては、凡例がなくては色と形状の対応がわからず、色の種類が解釈できない。凡例があったとしても対応づけをしづらい。
また、点・線・面それぞれで形状の決め方に共通部分がないので、更に難しく、さらに、線と面とが重なったときなど、領域判別できない問題がある。
上記特許文献2記載の技術は、被写体を撮像して色弱者が識別できるようにディスプレイ上に変換する装置である。被写体の中で、ユーザーが特定した箇所の色(1つ以上)とおおむね同色の領域を、他の領域と識別させるための手法であり、テクスチャやブリンキングを使用した識別手法が記載されている。
上記特許文献2では、形状の決め方については任意であり、記載されている具体例は詳細が示されていない。
まず、形状の識別のしやすさが、元の色の識別のしやすさと相関していないので、一般色覚者とはオブジェクト間の識別のしやすさが大きく異なることになり、一般色覚者と感覚を共有できない。また、この場合にも、目立ち易さも異なってしまうという問題も生じる。
さらに、元の色を維持できない。1色だったオブジェクトを形状変化すると複数色に増える場合が多く、複数色だからこそ概ね同色のオブジェクトとも識別可能となるのだが、その場合には1色を元の色に維持しても、オブジェクト全体の色は複数色の合成となり、元の色と異なってしまう場合がある。
これに加え、色のパラメータと形状の決め方に明確なルールがないので、表示を見るユーザーにとっては、凡例がなくては色と形状の対応がわからず、色が読み取れない。凡例があったとしても対応づけをしづらいという問題がある。
以上のような問題は、色弱者が認識しづらい色で着色されている場合に発生し、面積の小さな点、細線、文字などを目立たせる目的とした場合にも同様なことが起きる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであって、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、面積の小さな点や細線や細い文字でも、色弱者に色分け表示が伝わらない問題や、一般色覚者が見たときに元の色が保持されない問題を解決することを目的とする。
また、白黒化した場合に、白黒化以前の色彩情報が伝わるような画像表示を実現する情報変換方法、情報変換装置、および、情報変換プログラムを提供することを目的とする。
以上の課題を解決する本発明は、以下に記載するようなものである。
(1)請求項1記載の発明は、元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出ステップと、前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出ステップと、前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定ステップと、前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成し、該強度変調成分を、前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において付加して出力する画像処理ステップと、を有することを特徴とする情報変換方法である。
(2)請求項2記載の発明は、前記第一領域抽出ステップでは、点もしくは線、または文字を構成する線の幅が強度変調成分の空間的な波長と比べて一定以下の場合、前記第一領域として抽出を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報変換方法である。
(3)請求項3記載の発明は、前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる、パターンあるいはハッチングを含むテクスチャである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報変換方法である。
(4)請求項4記載の発明は、前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報変換方法である。
(5)請求項5記載の発明は、前記強度変調成分は、色度を保ちつつ色の強度を変化させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報変換方法である。
(6)請求項6記載の発明は、元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出部と、前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出部と、前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定部と、強度変調処理により前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成する強度変調処理部と、前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において該強度変調成分を付加して出力する画像処理部と、を備えたことを特徴とする情報変換装置である。
(7)請求項7記載の発明は、前記第一領域抽出部は、点もしくは線、または文字を構成する線の幅が強度変調成分の空間的な波長と比べて一定以下の場合、前記第一領域として抽出を行うことを特徴とする請求項6に記載の情報変換装置である。
(8)請求項8記載の発明は、前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる、パターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項6又は7に記載の情報変換装置である。
(9)請求項9記載の発明は、前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項6又は7に記載の情報変換装置である。
(10)請求項10記載の発明は、前記強度変調成分は、色度を保ちつつ色の強度を変化させることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の情報変換装置である。
(11)請求項11記載の発明は、元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出部、前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出部、前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定部、強度変調処理により前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成する強度変調処理部、前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において該強度変調成分を付加して出力する画像処理部、としてコンピュータを機能させることを特徴とする情報変換プログラムである。
本発明の情報変換方法、情報変換装置、情報変換プログラムによると以下のような効果が得られる。
本発明では、元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出し、この第一領域の色を抽出し、第一領域の周囲を構成する第二領域を決定し、第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成し、該強度変調成分を、前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において付加して出力する。
このように、第一領域の色に応じた強度変調成分を第二領域に付加する、または第一領域の色に応じた強度変調成分を第一領域と第二領域に付加することで、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、色弱者に色分け表示が伝わらない問題や、一般色覚者が見たときに元色が保持されない問題が解決される。
また、点もしくは線、または文字を構成する線の幅が強度変調成分の空間的な波長と比べて一定以下の場合、例えば、表示可能領域の面積に占める点もしくは線または文字を構成する割合が一定以下の場合、あるいは、点もしくは線または文字が一定の大きさ以下の場合、第一領域として抽出を行うことで、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、面積の小さな点や細線や細い文字でも、色弱者に色分け表示が伝わらない問題や、一般色覚者が見たときに元色が保持されない問題が解決される。
また、強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる、パターンあるいはハッチングを含むテクスチャを用いることで、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、元色の情報を伝えることが可能になる。さらに、白黒化して出力したとしても、元色の情報を伝えることが可能になる。
また、強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャを用いることで、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、元の色の情報を伝えることが可能になる。すなわち、角度を予め色度などと対応付けて定義することで、記憶でき、凡例を見ることなしに連続的に色の違いを認識できる。さらに、白黒化して出力したとしても、元の色の情報を伝えることが可能になる。
また、強度変調成分として、色度を保ちつつ色の強度を変化させること、すなわち、該付加された領域における平均の色は、元の色から変化させない、あるいは元の色と近似することが、一般色覚者による観察にも影響を与えず、本来の見え方も確保されて望ましい。
また、色度を元の色から変化させないことも、本来の見え方が確保されて望ましい。
また、前記テクスチャは、元の色の違いに応じた異なる角度のパターンあるいはハッチングを含ませることで、更に識別性が向上する。また、角度をあらかじめ定義することで、記憶可能になり、凡例を見ることなしに連続的に色の違いを認識できる。
また、前記テクスチャは、元の色の違いに応じた異なるコントラストを有することで、更に識別性が向上する。
また、前記テクスチャは、元の色の違いに応じた時間で変化させることで、更に識別性が向上する。
また、前記テクスチャは、元の色の違いに応じた異なる方向に移動させることでも、更に識別性と記憶が向上する。
また、前記テクスチャは、元の色の違いに応じた異なる角度のパターンあるいはハッチング、元の色の違いに応じた異なるコントラスト、元の色の違いに応じた時間で変化あるいは異なる速度で移動、元の色の違いに応じた異なる方向や異なる速度で移動、のいずれか少なくとも二つの組み合わせであることでも、更に識別性が向上する。
また、前記テクスチャは、元の色の違いに応じて、連続して異なる状態とすることで、元の色に近い細かな識別が可能になる。
本発明の第一実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態のテクスチャの一例を示す説明図である。 本発明の第一実施形態の色度図とテクスチャの適用の例を示す説明図である。 本発明の第一実施形態の説明図である。 本発明の第一実施形態の説明図である。 本発明の第二実施形態の説明図である。 本発明の第二実施形態の説明図である。 本発明の第三実施形態の色度図上の位置の説明図である。 本発明の第三実施形態のパラメータの変化の説明図である。 本発明の第三実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第三実施形態のハッチングのデューティー比の例を示す説明図である。 本発明の第三実施形態のハッチングの角度の例を示す説明図である。 本発明の第四実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第四実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 本発明の第四実施形態の説明を行う説明図である。 色弱の様子を説明する説明図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
〔A〕第一実施形態:
(A1)情報変換装置の構成:
図2は本発明の第一実施形態の情報変換装置100内の詳細構成を示すブロック図である。
なお、情報変換装置100のブロック図は、情報変換方法の処理手順、情報変換プログラムの各ルーチンをも表している。
また、図2では、本実施形態の動作説明に必要な部分の周囲を中心に記載してあり、その他の情報変換装置100として既知の電源スイッチ、電源回路などの各種の部分については省略してある。
本実施形態の情報変換装置100は、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で面積の小さな点や細線や細い文字でも色弱者に色分け表示が伝わらない問題や一般色覚者が見たときに元の色が保持されない問題を解決するための制御を実行する制御部101と、色覚特性と対応するテクスチャに関する情報などを記憶する記憶部103と、色覚特性情報とテクスチャ情報とに関する指定がオペレータにより入力される操作部105と、表示可能領域における点もしくは線または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出部110と、第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定部120と、第一領域の色を抽出する第一領域色抽出部130と、強度変調処理により第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成する強度変調処理部140と、第一領域の色が所定の色に該当する場合に、第二領域、あるいは、第一領域と第二領域において強度変調成分を付加して出力する画像処理部150と、を備えて構成されている。
情報変換装置100の出力は、表示装置200において画像表示されたり、又はプリントされることにより行われる。
(A2)情報変換方法の手順、情報変換装置の動作、情報変換プログラムの処理:
以下、図1のフローチャート、図3以降の特性図を参照して、本実施形態の動作を説明する。
図1は、本実施形態の基本処理ステップを示している。
(A2−1)色覚特性決定:
カラー画像について本実施形態により情報変換を行う際の対象となる色覚特性を決定する(図1中のステップS101)。
色覚特性は、オペレータによって操作部105から入力されるか、あるいは、外部機器から色覚特性情報として与えられる。
色覚特性情報としては、色弱者の場合であればいずれの型に属するか、あるいは、いずれの色の区別がつきにくいか、といった情報である。すなわち、色覚特性情報とは、有彩色の画像における異なる色であるものの受光側において受光結果が類似する(類似し区別が付きにくい)領域についての情報である。
表示装置200により画像を閲覧するオペレータの色覚特性について、IDカードやICタグなどから自動的に取得するようにしてもよい。
(A2−2)画像データ入力:
つぎに、有彩色の画像データ(元の画像データ)を情報変換装置100に入力する(図1中のステップS102)。なお、情報変換装置100に、図示されない画像メモリを設けておいて、画像データを一時的に記憶してもよい。
(A2−3)強度変調成分の種類決定:
そして、制御部101は、操作部105あるいは外部から与えられるテクスチャ情報を参照し、有彩色の画像データについて本実施形態により情報変換を行うことで付加する強度変調成分としてのテクスチャの種類を決定する(図3中のステップS103)。
テクスチャの種類はテクスチャ情報により定められ、該テクスチャ情報は、オペレータによって操作部105から入力されるか、あるいは、外部機器からテクスチャ情報として与えられる。または、画像データに応じて、制御部101が判断してテクスチャ情報を決定してもよい。
ここで、テクスチャとは、画像における模様を意味する。例えば、図3(a)のような色や濃度(明るさ)の空間変化を意味する。なお、ここでは、特許出願図面の仕様によりモノクロで表現しているが、実際には色や濃度の空間変化を意味しているものとする。
また、図3(b)のような幾何模様のパターンを意味する。なお、ここでは、特許出願図面の仕様によりモノクロで表現しているが、実際には色による幾何模様をも意味しているものとする。
また、図3(c)のような網線模様のハッチングを意味する。なお、ここでは、特許出願図面の仕様によりモノクロで表現しているが、実際には色による網線模様をも意味しているものとする。また、ハッチングの構成は2値の矩形波だけでなく、サイン波などの滑らかな波でもよい。
(A2−4)第一領域抽出:
ここで、第一領域抽出部110は、元の画像データの表示可能領域における、点もしくは線または文字を構成する領域を、第一領域として抽出する(図1中のステップS104)。
第一領域は、文字や線など、太さがあらかじめ決められた所定値以下の細い領域であり、例えば、折れ線グラフの折れ線や、表やテーブルの枠なども含まれる。
なお、元々ハッチングがある領域や、ハッチングを付加したくない領域も、第一領域としてもよい。
ここで、細い領域としての所定値としては、領域に強度変調が1周期や半周期程度以上載らないと、強度変調を視認しづらいため、視野角に応じて細い値を決めることが望ましい。視野角は表示可能領域のサイズや、周囲の文字サイズから推測することができるため、そこから細い値を計算して決めればよい。
第一領域の抽出には、画像(画像データ)を分析し(図5(a)中のステップS1041)、オブジェクトの情報(フォント情報、線画情報)が取得できる場合には、それを用いる。フォント種類、サイズによって、十分な面積(太さ)を持つ文字か否かを判断できる(図5(a)中のステップS1042)。例えば、文字属性としてBoldが指定されている場合は太字である可能性が高く、また、フォントサイズが大きくなれば太字の可能性が高くなる。これらは、フォントのポイント数や大きさなどの絶対値、あるいは、表示可能面積に占める相対的な大きさなど、予め閾値を決め、判断する。
なお、予めオブジェクト情報が取得できない場合、例えば、カラーコピーなどで、ビットマップ画像データしかない場合には、小面積毎にヒストグラムをとり、その中で文字の面積率を求める処理をする。このとき、背景色に比べて文字と思われる頻度が小さい場合には、細字と判断する。ただし、公知の写真/文字判別法を用いて写真領域を判別したうえで、この処理は、写真領域と判断された部分では行わないようにする。
また、細線または細字の判断(図5(a)中のステップS1043)は、ハッチングの波長に応じて、閾値を変更してもよい。認識性のため、太さは少なくともハッチングの一周期分あることが望ましい。
ここでは、ハッチングの視認しやすさからハッチングの周期を決定することが望ましい。一周期が視野角0.5度程度がよい。また、視野角は表示可能領域のサイズや、周囲の文字サイズから推測することができる。推測としては例えば、文字は0.2度以上でないと読めない、A4の紙ならせいぜい60cmの距離でしか閲覧しない、などがある。
逆に、文字の太さで周波数を変えるのでもよい。理想的には、太さに2周期分のハッチングが入るのが望ましい。また、目立たせたい箇所など、適用箇所が限定されている場合は、ここで適用範囲を絞っても良い。
そして、第一領域抽出部110は、以上のようにして抽出された領域を第一領域として抽出する(図5(a)中のステップS1044)。
図6(a)は画像の一例を示しており、黒点、黒色文字「X」、赤色文字「Y」、黒四角形、の4つの記号、文字、図形が、背景の模様がある画像として、存在している。
この場合、黒点、黒色文字「X」、赤色文字「Y」が、点・線・細文字に該当し、第一領域であるとして、第一領域抽出部110により抽出される。四角形は、十分な大きさがあり、色弱者に視認しにくい状態にならないため、第一領域には該当しない。
(A2−5)第一領域色抽出:
以上のようにして第一領域抽出部110によって抽出された第一領域について、第一領域色抽出部130が、第一領域の色を抽出する(図1中のステップS105)。
ここで、第一領域色抽出部130は、選択された第一領域について、その領域の平均色を求める。プリンタ出力のように、オブジェクト情報がある場合には、その情報を用い、コピー機の場合は、セグメンテーション処理により、抽出して、その平均色を算出する。セグメンテーション処理は一般に行われている手法が使える。例えば、ヒストグラム形状を調べ、その谷部分を閾値にする。なお、平均色でなくても、適当な代表値、例えば、中央値を選択するのでもよい。
(A2−6)第一領域色判断:
以上のようにして第一領域色抽出部130により抽出された第一領域の色について、色覚特性情報により指定された色覚情報において該当する色であるか否かを、制御部101または第一領域色抽出部130が判断する(図1中のステップS106)。すなわち、色弱者が識別しにくい色に該当するかを判断する。なお、この第一領域の色の判断は、必須ではないため、必要に応じて実行すればよい。
ここで、第一領域の色が、色弱者が識別しにくい色に該当しなければ(図1中のステップS106でNO)、本実施形態の情報変換の処理は不要であるので、処理を終了する(図1中においてエンド)。一方、第一領域の色が、色弱者が識別しにくい色に該当すれば(図1中のステップS106でYES)、本実施形態の情報変換の処理は必要であるので、以下の処理を続行する。
(A2−7)第二領域決定:
ここで、第二領域決定部120は、第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する(図1中のステップS107)。第二領域とは、基本的には、第一領域の周囲の領域を意味する。例えば、文字や線画のすぐ回りの、予め定められた数ドット分の領域部分である。
ここでは、第一領域と判断された部分の周囲、少なくともハッチング2周期分の面積を選択するのが望ましい。この選択方法には、操作部105や外部からの指示が有れば、該指示に応じて、以下のいずれかの方法を選択する。
(A2-7-a) 文字の場合、その文字の周囲の所定ドット数分の領域を第二領域として決定する(図6(c)参照)。
(A2-7-b) 文字の場合、その文字の全体を囲む所定形状(円あるいは四角形)の領域を第二領域として決定する(図6(d)参照)。
(A2-7-c) グラフなどの線画の場合、上記面積に相当する第一領域からの距離により第二領域を決定する。例えば、領海の計算をするのと同様に、所定距離だけ離れたところを計算する。具体的な計算としては、画像処理の「膨張」(dilation)を用いることができる。この膨張処理の技術情報としては、例えば、http://www.mvision.co.jp/help/Filter_Mvc_Expansion.htmlを参照することができる。
なお、以上の第二領域は、背景領域のみでなく、第一領域との対応がわかるような位置関係であれば、少し離れた周囲のほかの領域やその一部でもよい。例えば、矢印で第一領域を指定して、欄外にあってもよい。
また、背景領域以外としては、文字に付随する太いアンダーライン、文字上の太いラインや大きな点でも良い。
なお、第一領域が文字の場合、第二領域は別の文字の第二領域と重なり合わないように、他のキャラクタによる文字領域と接近している場合には、その中間点、あるいは、該中間点よりも該当文字寄りを設定する。または、隣接する文字それぞれ別に計算して、それぞれの第二領域を重畳(合算)させてもよい。この場合、やや込み入った図になる。
(A2−8)強度変調成分生成:
ここで、強度変調処理部140は、第一領域の色が所定の色に該当する場合に、第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成する(図1中のステップS108)。
後述するように、混同色線上のように、受光側において受光結果が類似し区別が付きにくい領域について、元の色の違いに応じて、異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャ、異なるコントラストのパターンやハッチングを有するテクスチャ、異なる周期で点滅などの変化をするテクスチャ、異なる周期や異なる速度で移動あるいは異なる方向に移動するテクスチャ、異なる方向に移動するテクスチャ、と、いずれかを選択することが望ましい(図5(b)中のステップS1081)。
なお、模様が無地であって、輝度変化により点滅する場合も、本実施形態では、テクスチャとして扱う。なお、入力される画像データが無地である場合には、上述したいずれのテクスチャを用いてもよい。この場合、操作部105や外部からの指示が有れば、該指示に応じたテクスチャが選択される。また、操作部105や外部からの指示がなければ、制御部101が決定したテクスチャが選択される。
また、入力される画像データにハッチングや模様が存在している場合には、存在しているハッチングや模様と区別がつくような異なる種類、あるいは異なる角度、あるいは異なるコントラスト、あるいは異なる周期変化のテクスチャを制御部101の指示により強度変調処理部140が生成する。
ここで、受光側において受光結果が類似し区別が付きにくい領域が図4(a)に示されるu’v’色度図上の混同式線であり、緑〜赤の区別が付きにくい状況であるとする。この場合、強度変調成分の付加処理前の赤(図4(b))と強度変調成分の付加処理前の緑(図4(c))とは、色弱者による観察で区別が付きにくい状況にある。そこで、例えば、テクスチャとしてハッチングを採用した場合には、混同色線上の赤側の端部については、テクスチャとして45度の角度のハッチングを生成する(図4(d))。そして、混同色線上の緑側の端部については、テクスチャとして、135度の角度のハッチングを生成する(図4(e))。また、両端部の中間の位置では、その位置に応じて連続的に角度が変化するハッチングを生成する。
これにより、色弱者による観察に適した状態であり、かつ、一般色覚者による観察と同等の本来の見え方に近い識別が可能になる。
なお、テクスチャは、元の画像データの色の違いに応じて、テクスチャの模様やパターンやハッチングについて異なるコントラストを有することも好ましい。この場合、混同色線上のいずれか一端をコントラスト強、他端を弱として、連続的に変化させることが可能である。また、中央をコントラスト弱、両端をコントラスト強とすることでも良い。
なお、パターンやハッチングの角度やコントラスト以外に、ハッチングの密度(空間周波数)として、混同色線上のいずれか一端を密、他端を粗として、連続的に変化させることも可能である。これも同様に周波数の粗密の設定はさまざまな方法が考えられる。
また、パターンやハッチングの角度の代わりに、パターンやハッチングのデューティー比として、ハッチングの線の太さを混同色線上の位置に応じて連続的に変化させることも可能である。また、表現したい色の明るさに応じてデューティー比を変えることも可能である。
また、このテクスチャは、元の画像データの色の違いに応じた異なる角度のパターンあるいはハッチング、元の画像データの色の違いに応じた異なるコントラスト、元の画像データの色の違いに応じた時間で変化あるいは異なる速度で移動、元の色の違いに応じた異なる方向と異なる速度で移動、のいずれか少なくとも二つの組み合わせとすることも可能である。また、この場合も、元の画像データの色の違いに応じて連続的に変化させるようにすることが可能である。この場合、複数の組み合わせを変えることにより、混同色線上の位置を自由に表すことができる。
また、印刷物ではなく、ディスプレイ等に表示する場合に、ハッチングの角度の代わりに、ハッチングの移動速度や移動方向として、混同色線上の中央位置では停止、一端に近づくにつれて移動速度を大きくし、他端に近づくにつれて反対方向への移動速度を大きくすることで、混同色線上の位置に応じて連続的に変化させることも可能である。また、他のテクスチャを用いた場合でも、そのテクスチャの角度、デューティー比、移動速度、点滅周期などで、混同色線上の位置を表現することが可能である。
すなわち、強度変調成分を加える領域に適した強度変調成分を生成する(図5(b)中のステップS1082、S1083)。
例えば、図6(a)の元画像の場合には、「Y」の文字が色弱者にとって認識しにくい色の文字であるので、以上のようにして抽出された第二領域(図6(c)または(d))において、ハッチングなどのテクスチャによる強度変調成分が生成される(図6(e))。この場合、元々存在する背景の模様を生かして、コントラストを強調するだけであってもよい。
(A2−9)元の画像データ・強度変調成分重畳:
そして、画像処理部150では、以上のようにして強度変調処理部140で生成されたテクスチャと元の画像データとを重畳する(図1中のステップS109)。なお、この際に、テクスチャ付加前後で、画像の平均色あるいは平均濃度などに変化が生じないようにすることも望ましい。例えば、テクスチャを付加した状態では、元の画像データの色より薄い色のベース部分に、濃色のハッチングを付加する。このように、テクスチャの付加された領域における平均の色は、元の色から変化させない、あるいは元の色と近似することで、一般色覚者による観察にも影響を与えず、本来の見え方も確保されて望ましい。
ここでは、第一領域と第二領域を決定した後、これらの領域に強度変調(ハッチング、テクスチャ、点滅など)を重畳させる。
その組み合わせは、
(A-2-9-1)第一領域に元の色を残し、第二領域(背景色)に第一領域の元の色に合わせたハッチングコントラスト強度で示す。このとき、第二領域の平均色は元のままであり、ハッチング角度は背景色のままである。
(A-2-9-2)同上で、元の色の強度かつ、ハッチング角度を文字色のそれに合わせる。
などがある。
以上の(A-2-9-1)では色度がコントラスト強度で示されるため、文字の色を色弱者が正確に判別するのは難しいが、以上の(A-2-9-2)では角度情報も与えられるため、正確に認識できる。なお、第二領域の平均色を変更させる方法は、後述する第二実施形態で説明する。
なお、強度変調成分におけるハッチングコントラスト強度は、色度や彩度に応じて、変化させる。彩度が高いところでは、ハッチングコントラスト強度を上げ、さらに、強調色である、赤などでコントラスト強度を上げるのもよい。逆に、白地に黒色文字の場合には、処理をしないか、程度を下げる。なお、白地に色文字や色線画がある場合の処理は、後述する第二実施形態で説明する。
ここで、強度変調成分のハッチングパラメータは以下のように変更してもよい。
(A-2-9-3)テクスチャやハッチングの周波数(細かさ)は第一領域/第二領域共通でもよいが、第一領域の太さに応じて変更してもよい。例えば、第一領域の太さの倍の周波数(半分の波長)とする。
(A-2-9-4)二種類の色が接近していて、それぞれの第二領域が接近している場合には、第一領域のみハッチング処理を行うのでもよい。
以上の強度変調成分としてハッチングで説明した部分は、テクスチャの重畳でもよく、または、色/明るさの点滅で表現してもよい。第二領域を点滅させ、その周期や明滅のコントラスト差で、色度を表現してもよい。
また、第一領域が文字の場合には、文字を太くする画像処理や、サイズ大、ボールド、フォントをポップ調、などに変更して文字を太くし、ハッチングが視認できる状態にすれば、文字にかけられたハッチングがそのまま見えるようになるので、これと組み合わせてもよい。
また、作成したハッチングを別レイヤーとして保持して、使用者側で利用の有無を判断させるのでもよい。
(A2−10)変換画像出力:
このようにして画像処理部150で元の画像データに対してテクスチャが付加された変換後の画像データが、表示装置や画像形成装置などの外部機器に対して出力される(図1中のステップS110)。
なお、本実施形態の情報変換装置100は、単体で存在していてもよいが、既存の画像処理装置や画像表示装置や画像出力装置などに内蔵されていてもよい。また、他の機器に内蔵される場合には、他の機器の画像処理部や制御部と兼用で構成されていてもよい。
(A3)第一実施形態全体での変形例:
画像データの中でも部分的に適用箇所を選択してもよい。複数個所を別々の強度変調方法(ハッチングポリシー)で適用してもよい。
色弱者に目立ちを伝えたい箇所だけ適用するのでもよい。目立ち易さは図に示すような色弱シミュレーションの結果で、操作者が個別に指定できるようにしてもよい。
目立ちやすさは、画像データ全体または部分の色のヒストグラムをとり、その中の少量が、他と大きく異なる色であった場合に、その色は目立つ、と判断してもよい。
第二領域が充分に確保できない場合は、見にくくなるため、処理を除外するような構成を組み込んでもよい。
(A4)第一実施形態で得られる効果:
以上のように、細い文字にハッチングを載せてもハッチングが視認しづらいため色度の特定が難しいのに対し、周囲や背景といった第二領域での強度変調成分としてハッチングなどによって文字の色度を表現することで、文字の色度を視認できるようにできる。さらに、文字の色による目立ちが伝わりづらい課題に対し、例えば、図6(e)のように、背景のハッチングの強調によって、他との目立ち具合の違いを伝えることができる。
また、細い領域にも、その色が何かを示す情報をテクスチャやハッチングなどで示すことができ、色弱者に色情報を伝えることができる。
幅が狭いところでは背景にテクスチャやハッチングを示し、幅があるところでは、そのものにテクスチャやハッチングを示すことができ、背景ばかりに情報が付加しないため、すっきりした文書になる。
周囲に元の文字や線の情報があるため、関連付けをすぐに認識できる。また、ハッチング角度やコントラストにより、微妙な違いを明示でき、角度を用いることで、絶対的な判断基準を伝えることもできる。
情報変換処理を実行する情報変換装置として構成することで、情報変換処理を高速に実行して処理済みの画像を出力することができる。
すなわち、第一領域の色に応じた強度変調を第二領域に付加する、または第一領域の色に応じた強度変調を第一領域と第二領域に付加することで、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、色弱者に色分け表示が伝わらない問題や、一般色覚者が見たときに元色が保持されない問題が解決される。
〔B〕第二実施形態:
以下、第二実施形態について説明する。ここでは、以上の第一実施形態と共通する部分についての重複した説明を省略し、第一実施形態と異なる第二実施形態の特徴部分を中心に説明する。
(B1)情報変換装置の構成:
第二実施形態で用いる情報変換装置100は、以上の図2に示した情報変換装置100と同様であるため、重複した説明は省略する。
(B2)情報変換方法の手順、情報変換装置の動作、情報変換プログラムの処理:
以下、第二実施形態の動作について、第一実施形態との違いを、図7と図8とを用いて中心にして説明する。
(B2−1)第二領域生成:
ここでは、第一実施形態と異なり、白地に文字や線画がある場合に、より適切な手法を説明する。
ここで、第一実施形態と異なるのは、第二領域を文字や線画から新たに作り出す処理を行う点である。この処理としては、二種類あり、図7と図8とに基づいて説明する。
(B-2-1-1)文字、線画部分の抽出:
プリンタなどで、画像データに文字・線画のオブジェクト情報がある場合には、そのオブジェクト情報に基づいて抽出を行う。オブジェクト情報がないコピーなどでは、画像情報しかなく、その場合、第一実施形態と同様な画像処理で、細線部分を抽出する。
(B-2-1-1a) 文字部分白黒化による、背景とのコントラスト上昇:
文字の色度成分を取り除く(図7(e))。これは、RGB各色成分に含まれる輝度成分Yを計算して、Y=0.1B+0.6G+0.3Rで計算できる。さらに、必要に応じてコントラストを上げる処理をしてもよい。
(B-2-1-2)色文字部分の膨張処理:
画像処理の「膨張」(dilation)を用いて、第一領域として抽出(図7(b)、図8(b))した文字を構成する線の部分を太くする(図7(c)、図8(c))。太さは、文字のu’v’色度図の値を計算し、無彩色からの距離に応じて、つまり彩度に応じて決定する。彩度の高い文字・線画は太く、彩度のない文字・線画は元のままとする。これにより、白黒の場合には元のまま変わらない。また、太さは段階的でもよく、また、固定値でもよい。これにより、一般色覚者の目立ち方と、色弱者の目立ちの認識を近似させることができる。
なお、強度変調する領域は、第二領域や第一領域の色や色度、またはその平均を保つことが望ましい。
(B-2-1-3)色度に応じたハッチング重畳:
後述する第三実施形態で説明するが、色度に応じた、コントラストや角度で各種テクスチャ(ハッチングや模様や点滅など)を重畳させる(図7(d)、図8(d))。
(B-2-1-3a) 白黒化:
ここでは、色度成分を取り除く(図8(e))。これは、Y=0.1B+0.6G+0.3Rで計算できる。
(B-2-1-3b) 背景とのコントラスト低下:
第二領域が濃くなりすぎないように、コントラストを落とす(図8(e))。このコントラストは、後に合成した際に文字部が見えるように、かつ、ある程度強調できるようにするため、10〜50%程度のコントラストが良い。
(B-2-1-4) 文字部と背景部を合成:
以上のように処理した画像データを合成する(図7(f)、図8(f))。合成は、足して2で割ってもよいし、文字部のデータを優先させて選択して合成してもよい。
この時点で、図7では、色弱者が認識しにくい赤色文字が黒色文字に変換され、背景に元の文字の色がついている。これにより、一般色覚者にも元色が分かり、かつ、色弱者にもハッチングにより色種類が分かる。また、線が膨らんでいることから、彩度に応じて、強調された状態になっている。
一方、図8では、元の文字はそのままの色であるが、色弱者が認識しにくい赤色文字について、うっすらと背景にハッチングが見える。このため、図7の場合と同様の効果が発生する。また、図8の場合、文字色の変更がない、すなわち赤色文字が赤色文字のままのため、一般色覚者には一層違和感が少ない状態にできる。
また図8では白黒化時に、細線部分と、膨張部分や背景部分との、コントラストが落ちるために字が読みづらくなる場合があるため、予めコントラストをあげておいてもよい。予め白黒化されることを見越して、細線部分の彩度を調節すれば、色度は変わらないので一般色覚者には違和感が少なく、かつ、白黒化時に字を読みやすくできる。予め白黒化しておけば、白黒化時に更に字を読みやすくできる。また、予め白黒化したデータは別レイヤーに保持しておいてもよい。
(B-2-1-5) 白黒化:
この手法により、例えば、白黒プリントなどの白黒表示に応用するのであれば、そのまま白黒化する。白黒化しても、ハッチングにより色度が分かり、かつ、元色がハッチング角度で分かり、太くしたことやハッチングにより強調された白黒文字画像ができる。
なお、カラーの画像データをモノクロプリンタにそのままで送ると、印刷結果がぼやけることがあるため、モノクロプリンタでプリントする際には、この処理を実行することが望ましい。
(B3)第二実施形態の変形例:
ひとつの文字で色が変わっている場合には、場所ごとにハッチングを変える。その領域を決めるのは、色名を基準にセグメンテーションするのがよい。
(B4)第二実施形態の応用例:
一般色覚者には強調となり、色弱者には見えづらい色(赤や緑など)による強調が元画像・元文書に施されていた場合で、上記方法で変換・白黒化した場合は、その変換したことを、一般色覚者には強調となり、色弱者には見えづらい色により注釈を入れることが望ましい。このようにすることで、一般色覚者には、その変換表示がバリアフリーであることを知らせることができ、表示に関するクレームを回避することができる。
具体的には、一般色覚者には強調となり、色弱者には見えづらい色で、上述の変換処理を行ったことを注釈として文書のどこかに書く、また、あらかじめ決められた記号または符号を変換処理した文字の付近に表示する、などの方法をとることができる。傍点、波線のようなもので、変換処理した表示を妨げないように表現しても良い。
例えば、図7や図8で文字の周囲を第二領域として膨張させてハッチングなどで表示した場合、その文字全体を色弱者に見えづらい色の破線で囲んだり、下線を引いたりして、色弱者向けの情報変換処理を施したことを、一般色覚者にも知らせる。これにより、インクのにじみであるという苦情を回避できる。同様に、「この記号は色弱者向けにも読みやすくした表示です」などの表示を紙面のどこかに、赤色文字で印刷しても良い。
(B5)第二実施形態で得られる効果:
白地に色文字がある場合でも、元色の保持、色の識別、(一般色覚者と近似した)目立ち易さ、色弱者による色度認識が可能である。
白黒表示した場合には、細い文字・線画に色情報を付随させて表示できる。
また、細い領域にも、その色が何かを示す情報をテクスチャやハッチングなどで示すことができ、色弱者に色情報を伝えることもできる。
幅が狭いところでは背景にテクスチャやハッチングを示し、幅があるところでは、そのものにテクスチャやハッチングを示すことができ、背景ばかりに情報が付加しないため、すっきりした文書になる。
周囲に元文字や線の情報があるため、関連付けをすぐに認識できる。また、ハッチング角度やコントラストにより、微妙な違いを明示でき、角度を用いることで、絶対的な判断基準を伝えることもできる。
情報変換処理を実行する情報変換装置として構成することで、情報変換処理を高速に実行して処理済みの画像を出力することができる。
すなわち、第二実施形態の場合も、第一領域の色に応じた強度変調を第二領域に付加する、または第一領域の色に応じた強度変調を第一領域と第二領域に付加することで、一般色覚者と色弱者との双方による観察に適した状態で、色弱者に色分け表示が伝わらない問題や、一般色覚者が見たときに元色が保持されない問題が解決される。
〔C〕第三実施形態:
(C1)画像処理の詳細:
以上、一連の流れとして、第一実施形態、第二実施形態の画像処理方法、装置、プログラムの処理について説明してきたが、以下、その際の強度変調成分としてのハッチングについてのパラメータ決定などの詳細を、第三実施形態として、以下に説明する。
なお、以下の説明では、強度変調成分として、テクスチャやハッチングを具体例にして説明を行う。また、以下の説明では、色弱者を具体例にして説明を行う。
以上説明した実施形態において、混同色線上のように受光側において受光結果が類似し区別が付きにくい領域について、元の色の違いに応じて、異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャ、異なるコントラストのパターンやハッチングを有するテクスチャ、異なる周期で点滅などの変化をするテクスチャ、異なる周期や異なる速度で移動あるいは異なる方向に移動するテクスチャ、異なる速度と異なる方向に移動するテクスチャ、これら複数の組み合わせによるテクスチャ、とすることで、色弱者による観察に適した状態で、一般色覚者による観察と同等の本来の見え方に近い識別が可能になる。
ここで、どのような模様やパターンやハッチングや角度やコントラストのテクスチャとするかがテクスチャの種類のパラメータである。
また、テクスチャの点滅の周期、点滅のデューティ、移動の速度や方向などは、テクスチャの時間パラメータを構成している。これらのパラメータについては、以下のように決定することができる。
(C1−1)相対的な位置:
画像のテクスチャを変化させる際の時間パラメータ(周期、速度など)又は/及びテクスチャの種類のパラメータは、オブジェクトの色の、混同色線上での相対的な位置に対応させて決める。
位置は、RGBやXYZなど、座標系によってもちろん異なるが、例えばu’v’色度図での位置でもよい。相対的な位置とは、線の長さ全体に対しての比率で表される位置である。
変換するオブジェクトの色をu’v’色度図上で点Bとし、点Bを通る混同色線と色域境界との交点2点のうち左端を点C、右端を点Dとしたとき、点Bの相対的な位置P_bは例えば、以下の式(3-1-1)で表すことができる。例えば図に描くと、それらは図9のようなu’v’色度図における位置関係になる。
P_b=BD/CD …(3-1-1)
実際に位置を表す手法としては、点C、Dの他にさらに基準点を増やして位置を表しても良い。例えば、無彩色の点や黒体軌跡との交点、色覚異常シミュレートされる点、などを新たな基準点、点Eとして追加し、線分CEもしくは線分ED上での点Bの相対的な位置を見ても良い。
(C1−2)位置に応じたパラメータ変化:
位置に応じて画像のテクスチャを変化させる際の時間パラメータ(周期、速度など)又は/及びテクスチャの種類のパラメータを変更させるとは、変換関数や変換テーブルなどを用いて、式(3-1-1)の値などの位置情報から、画像のテクスチャを変化させる際の時間情報(周期、速度など)又は/及びテクスチャの種類のパラメータの一部を求める、ということである。パラメータは2つ以上変化させてもよく、見た目の変化を大きくすることで、識別効果が向上しうる。
(C1−3)連続性:
以上のパラメータは、連続的でも非連続でも構わないが、連続的なほうが望ましい。連続的な変化であれば、色弱者による観察に適した状態で、一般色覚者による観察と同等の本来の見え方に近い識別が可能になり、色を正確に把握でき、細かい色の違いもわかる。ただし、デジタル処理の場合、完全な連続にはならない。
(C1−4)識別のしやすさを一般色覚者に近づける:
パラメータ変化した結果の色弱者の識別のしやすさの効果を、一般色覚者の元の色による識別のしやすさの効果と対応付けることが望ましい。識別のしやすさが似ることで、表示の読み取りが一般色覚者に近づく。位置に対応するパラメータ変化を連続的に変化させれば、閲覧者は色の細かな変化もパラメータ変化として観察することができ、識別のしやすさが一般色覚者に近づく。一般色覚者の元の色による識別のしやすさには、色差を基準とすることが考えられる。例えば、図9は均等色空間を用いているので、図9の混同色線上での相対的な位置に応じて、色弱者の識別のしやすさが変化するよう、パラメータを変更すればよい。
(C1−5)テクスチャのコントラスト:
ここで、テクスチャのコントラストについて、パラメータ変化の具体例を述べる。具体的な画像のテクスチャを変化させる際の時間情報(周期、速度など)又は/及びテクスチャの種類のパラメータ変化として、ハッチングのコントラストを変化させる手法がある。この場合、例えば、図9における点Bの色のコントラストCont_bは色(3-5-1)のように求める。これは、点CのコントラストCont_cと点DのコントラストCont_dを基準として線分CD間のコントラストを補完し、点Bの位置に応じたコントラストCont_bを決定する手法である。この手法は、連続的なパラメータを割り振ることができている。
このコントラストの単位には、色の強度差を使うことが好ましい。色の強度とは、原点である黒からターゲットの色までの長さであり、図10のようになる。例えばRGB=(1.0, 0.0, 0.0)の色とRGB=(0.5, 0.0, 0.0)の色は、共に色度(色)が等しい赤色だが、片方の強度はもう一方の強度の2倍ある。
強度は、色度によって最大値が異なる単位系でも構わない。例えばRGB=(1.0, 0.0, 0.0)の色とRGB=(0.0, 1.0, 0.0)の色とRGB=(0.0, 0.0, 1.0)の3つの色は、各々輝度(明るさ)が最大だがその値は異なるように、強度の値は異なって構わない。逆にすべての色度に対して、最大輝度の状態の強度を1.0として正規化しても構わない。無彩色に対しては強度と輝度は一致させることが好ましい。
具体的には、強度Pは式(3-5-2)や式(3-5-3)などで表現できる。
ここで、式(3-5-2)は、係数a,b,cの比率を変えることで、RGBそれぞれの最大強度を変更できる、強度の式である。式(3-5-3)は輝度最大の状態を強度1.0として正規化した、強度の式である。
(C1−6)時間パラメータの変化:
ここで、時間パラメータについて、パラメータ変化の具体例を述べる。
画像のテクスチャを変化させる際の時間(周期、速度など)のパラメータ変化の具体例としては、点滅の周期の変化があるが、これは識別のしやすさに貢献しにくい。
時間パラメータの変化はテクスチャの変化と組み合わせることが望ましい。電光掲示板のような文字の時間変化や更に模様の時間変化などをすることで、識別のしやすさに効果のあるパラメータとなる。模様の流れる方向をパラメータとすれば、更に識別しやすい。後述するパラメータ“領域分割の角度”と同様の効果も得られる。
(C1−7)平均色の維持:
既に説明したように、画像のテクスチャを変化させる際の時間(周期、速度など)パラメータ又は/及びテクスチャの種類が変化したときに表示されるすべての色を平均すると、変換前の画像の色とおおむね一致するようにする。平均するとは、単純にすべての色を足し合わせて色数で割る方法が簡単だが、面積を考慮した平均、表示時間を考慮した平均、などにすることが望ましい。
足し合わせるとは、本実施形態をディスプレイや電光表示板などに適用して発光表示を行う場合、紙面、看板などの印刷物に適用する場合のいずれも、光の合成である加法混色とする。
おおむね一致するとは、JIS(JISZ8729- (1980))で同じ色系統とする基準値の色差12以内とするか、新編色彩科学ハンドブック第2版p.290記載の色名レベルの管理である基準値の色差20以内でもよい。
例えば2色のハッチングの手法の場合、2色の面積が等しければ単純に2色の平均をとればよい。オブジェクトの色が紫の場合、赤と青のハッチングであれば平均が紫色となる。
(C1−8)色度の維持:
既に説明したように、画像のテクスチャを変化させる際の時間情報(周期、速度など)又は/及びテクスチャの種類が変化したときに表示されるすべての色の色度が、変換前のオブジェクトの色度とおおむね一致するようにする。テキスチャパターンの色度を変えることも可能であるが、この場合、人間の視覚特性のため、ハッチングであることが分かりにくくなる。これは、人間の視覚特性では、明暗さの変化の方が色度の変化よりも知覚しやすい特性があるためである。色度を統一することで、同じオブジェクトを構成する一部分であることが見てとれ、違和感も少ない。色名判断につながる色度を間違いなく伝得ることができる。
具体的に、ハッチングの手法の場合であれば2本の直線(または異なる色のエリア)によって構成されるテクスチャの種類変化なので、2本のそれぞれの色度をおおむね一致させ、強度のみを変更すればよい。これにより、一般色覚者と文書共有でき、色度を間違えることがなく、違和感が少なく、高周波時に識別効果の低下が少ないという効果が得られる。
(C1−9)空間周波数の調整:
ここで、空間周波数の調整について、パラメータ変化の具体例を述べる。
画像の形状サイズに応じて、使用するテクスチャの模様の空間周波数を変える。すなわち、テクスチャを適用する画像の大きさ、画像に含まれる文字サイズに応じて、周波数を設定する。
例えば、もし、模様の空間周波数が低く、画像の中に周期性が見てとれない場合、閲覧者は模様を模様と認識できず、1つの別画像と誤認してしまうことがある。逆に、閲覧者から見た模様の空間周波数が高い場合、模様の有無を認識できないことがある。特に、閲覧者から表示までの距離が遠くなればなるほど、閲覧者から見た周波数は高くなり、模様の有無を認識しづらくなる。
よって、具体的には、オブジェクト全体のサイズに応じて周波数の下限を設定し、全体の文字サイズに応じて周波数の上限を設定し、その範囲の周波数を使用するようにする。
これにより、周波数が下限より高いことで、オブジェクト上で模様の周期が見て取れ、模様が模様であることが明確になるため、模様をオブジェクトと誤認しない。また、閲覧者は文字を読み取れる距離から表示を見る場合が多いので、文字サイズと同程度の高周波数までであれば、模様の有無を読み取れる、という効果がある。
この場合、図11に示すように、オブジェクト特性検出部107が、画像に含まれる模様の空間周波数,文字サイズ,図形オブジェクトのサイズなどを、オブジェクト特性情報として抽出し、制御部101に通知する。そして、制御部101が、オブジェクト特性に応じたテクスチャの空間周波数を決定する。
(C1−9−1)空間周波数の決め方:
なお、空間周波数の決め方としては、以下のように行う。
(C1−9−1−1)基本的な考え方:
オブジェクトの周波数は避け、その周波数より、高周波か低周波にする。オブジェクトとハッチングの混同を防ぎ、ハッチングの有無を視認させるためである。
なお、高周波過ぎるとハッチングの有無を視認できず、低周波過ぎると、 オブジェクトとハッチングを混同するおそれがある。
(C1−9−1−2)文字の場合:
人が文字を読む場合、文字のサイズに応じて、人は距離を調節する。実験によれば文字のサイズを0.2度程度になるような距離で見ることが多いことが判明した。目の空間分解能および、文字自身の構造の空間周波数を考慮して、文字サイズの周波数の3倍以下の周波数が望ましいことがわかった。これより周波数が高い場合には文字と干渉して見づらくなったり、視覚的にハッチングと認識できなくなったりするためである。
(C1−9−1−3) 図形オブジェクトの場合:
円や四角形オブジェクトに対し、倍以上、または、半分以下の周波数が望ましい。図形オブジェクトとハッチングとの混同を防ぐためである。
(C1−9−1−4)変形例:
なお、変形例として、さまざまなサイズの文字やオブジェクトがある場合には、近傍の文字サイズや、オブジェクトに応じて、上記の基準に従い、適応的にその近傍の周波数を決めることも好ましい。
(C1−10)ハッチングやパターンのデューティー比:
ここで、ハッチングやパターンのデューティー比について、パラメータ変化の具体例を述べる。
平均色が色域境界付近の色では、コントラストを大きくとれないという問題の解決のため、ハッチングやパターンのハッチングのデューティー比を適宜変える。
ハッチングにおけるデューティー比は通常一定値を使用するが、色が色域境界付近であるオブジェクトにハッチングをするとき、平均色を変えずに色の強度差をある値以上とると、一部の色が色域境界を越えてしまう場合がある。そのため、前記パラメータを持ったハッチングを実現できないことがある。
上記の場合、色域境界を越えないようにコントラストをとりつつ、色域境界に近い側の色の表示を適切に増やせばよい。ハッチングの場合は、図12(a)(b)(c)のように、適宜デューティー比を調整すればよい。広く空間変化の場合は、面積比で表示を増やせばよく、時間変化であれば表示時間を増やせばよい。これにより、平均色を変えずに色の強度差を確保できる。
例えば、白黒でハッチングを生成する場合、黒付近では、黒>白の面積比率になるように設定することである。
(C1−11)輪郭線:
ハッチングの使用箇所には輪郭線をつける。これにより、ハッチングとオブジェクトが混同されてしまうのを防ぐ。ハッチングだけでなく、他のテクスチャにも使える。
ハッチングをかけるとき、隣接した画像の色とハッチングの一部の色が概一致する場合、隣接した画像の形状に因っては、2つの画像を混同してしまうことがある。具体的には、ハッチングを構成する斜線と、隣接した同色の線とを混同する。
上記の場合、テクスチャとしてハッチングをかける画像に、輪郭線を付与する。輪郭線はテクスチャの平均色が好ましい。
これにより、輪郭線により画像の形状が明確化され、また、平均色とすればハッチングを構成する斜線と輪郭線の2色が異なるため、ハッチングをかける画像と隣接する画像とを混同しにくくなる。
(C1−12)テクスチャの角度:
ここで、テクスチャの角度について、パラメータ変化の具体例を述べる。
パラメータの1つは領域分割の角度とする。これにより、識別もしやすくなるが、更に、角度の場合は、観察者が絶対的な判断基準を持っているため、色度をより正しく判断できる。予め角度と色度との対応を定めておけば、凡例を記憶しやすい。
一般的な画像のテクスチャを変化させる際の時間(周期、速度など)パラメータ又は/及びテクスチャの種類の変化では、絶対的に判断する基準がないため、前記パラメータを読み取りにくい。記憶にも残りにくいため、凡例を参照せずに、前記パラメータと色との対応をつけることが難しい。形状変化として目に見やすく、絶対的な判断基準を持つような手法で前記パラメータを表現するのがよい。
そのため、パラメータとして領域分割の角度を用いる。領域分割の手法の場合、角度というパラメータは、形状変化が目に見やすい形で見え、絶対的に判断できる。具体的にハッチングの場合、図9の状況の点Bの角度Angを以下の式(3-12-1)で決定する。点Bが線CDの中点とすると、点BCDの角度Angは図13(a)(b)(c)のいずれかのようになる。
Ang=90×(BD/CD)+45 …(3-12-1)
また、この角度変化を色度図上で行うことで、角度と色度をある程度対応づけることができる。絶対的判断基準を持っているため、記憶の頼りになりやすく、凡例を使わずに前記パラメータと色との対応づけを行いやすい。
具体的に第一色弱の場合、赤黄緑を混同することが多いが、角度によって、赤は45度付近、黄は90度付近、緑は135度付近、と、およその角度で色度を予想できる。対応付けを覚えてしまえば、凡例を見ずにある程度の色度の判断がつくようになる。そのため、色の読み取りもたやすくなる。
この効果を実験したところ、健常な4人の被検者に対し、凡例を見せてた後、1日経過してから、角度で判断できるようにすると、角度で判断できない場合に比べ、誤差が約6割程度になった。
(C2)その他:
以上の実施形態では、受光側において受光結果が類似し区別が付きにくい領域として、混同色線を具体例にしてきたが、これに限定されるものではない。例えば、線状ではなく、色度図上で一定の面積を有する帯や領域であっても、同様に適用することが可能である。
このように、一定の面積を有する領域の場合には、該領域内の2次元的位置に応じて、ハッチングの角度とデューティーのように、複数のパラメータを割り当てることで、対処することができる。
また、以上の実施形態では、テクスチャとして、元の色の違いに応じて、異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャ、パターンやハッチングのコントラストを変えたテクスチャ、異なる周期で点滅などのように変化するテクスチャ、異なる周期や速度で移動あるいは異なる方向に移動するテクスチャ、異なる方向と異なる速度で移動するテクスチャ、とすることで、色弱者による観察に適した状態で、一般色覚者による観察と同等の本来の見え方に近い識別が可能になる。
なお、このような効果は、特殊なスペクトルをもつ光源下で一般色覚者またはカメラが観察または撮像する場合においても利用することができる。具体的には、二種類の単色光を持つ光源が存在した場合、色度図でその色度点を結ぶ色しか観察できない。それ以外の方向に対して、本発明で示したテクスチャを付与することで、色の区別が可能になる。
以上説明した実施形態において、テクスチャとは、模様、パターン、ハッチング、模様やパターンやハッチングのコントラストや角度、点滅などだけでなく、印刷物などの場合には、凹凸を実現した触感を含めることが可能である。これにより、元の色の違いに応じて、色弱者による観察に適した状態で、一般色覚者による観察と同等の本来の見え方に近い識別が可能になる。この場合、表示装置であれば多数のピンの突出具合により凹凸を形成あるいは変化させたり、印刷物の場合には塗料により滑らかさやざらつきを表現したりすることで実現できる。
なお、以上の説明では有彩色の画像における区別の付きにくい色域についてテクスチャを付加して区別を容易にする具体例であったが、無彩色(グレースケール)において区別の付きにくい色、あるいは、単一の有彩色における濃淡の色などにおいて区別の付きにくい色、などに以上の実施形態を適用しても、区別がつきやすくなり良好な結果を得ることができる。
〔D〕第四実施形態:
(D1)画像処理装置の構成:
図14は本発明の第四実施形態の情報変換装置100’の動作(画像処理方法の実行手順)を示すフローチャートであり、図15は本発明の第四実施形態の情報変換装置100’内の詳細構成を示すブロック図である。
第四実施形態では、ハッチング等の角度を視認するためには、少なくとも斜線一サイクル程度の面積を必要とすることに鑑み、画像を所定のエリアにわけ、そのエリアの画素値(色)の代表値毎にハッチング角度を決めるようにする。それにより、面積を持つため、その中でのハッチング角度の視認性が良くなることを特徴とするものである。
なお、以下の第四実施形態は、テクスチャとしてハッチングを具体例にして、所定のエリア毎にハッチング角度を決定するものを具体例にするが、上述した実施形態に対して適用することが可能なものである。従って、上述した実施形態と共通する部分などについては、重複した説明は省略し、実施形態と異なる部分を中心に説明を行う。
なお、第四実施形態においても、上述したように、ハッチングなどの強度変調成分を付加する際に、元の画像データの強度を低減させておいて、飽和による色ずれを無くすことを適用できる。
なお、情報変換装置100’のブロック図では、本実施形態の動作説明に必要な部分の周囲を中心に記載してあり、その他の情報変換装置100’として既知の電源スイッチ、電源回路などの各種の部分については省略してある。
本実施形態の情報変換装置100’は、色覚特性に応じたテクスチャを生成するための制御を実行する制御部101と、色覚特性と対応するテクスチャに関する情報などを記憶する記憶部103と、色覚特性情報と強度変調情報とに関する指定がオペレータにより入力される操作部105と、画像データと色覚特性情報と強度変調情報とに応じて有彩色の画像における異なる色であるものの受光側において受光結果が類似して区別の付きにくい混同色線上の領域について元の色の違いに応じて異なる状態のテクスチャを生成する強度変調処理部110’と、強度変調処理部110’で生成されたテクスチャと元の画像データとを合成して出力する画像処理部としてのハッチング合成部120’と、を備えて構成されている。
また、ここで、強度変調処理部110’は、Nラインバッファ111と、色位置/ハッチング量生成部112と、角度計算部113と、角度データ保持部114とを備えて構成されている。
(D2)画像処理方法の手順、装置の動作、プログラムの処理:
以下、図14のフローチャート、図15のブロック図、図16以降の各種図面を参照して、第四実施形態の動作説明を行う。
(D2−1)画像エリア分割:
まず、Nラインバッファ111を準備し(図14中のステップS1201)、該Nラインバッファに外部からのRGB画像データをNラインずつ格納する(図14中のステップS1202)。
ここで、元の色の違いに応じて異なる角度のテクスチャを付加する際の、予め設定した複数画素から構成されるエリアに、画像データを分割する。
このエリアの分け方は解像度に異存するが、8×8〜128×128画素ずつが望ましい。このサイズは、標準的な観察条件で2サイクル/度程度になり、また、デジタル処理を効率化するには、2のべき乗が望ましい。
これにより、画像が徐々に変化する場合、グラデーションはディスクリートに示されるが、同一エリア内ではハッチングとして同じ角度が保たれるため、正確に角度が視認でき、結果として色度判断視認性向上につながる。
(D2−2)エリア内代表値計算:
以上のようにエリアの分割を行い、角度計算部113にて、N画素×N画素を切り出して(図14中のステップS1203)、該エリア毎に代表値を計算する。
この代表値計算として、簡単に実行するには、エリア内の各画素の信号値で平均を取ればよい。また、中央値や他の値であってもよい。
なお、N×N画素の該エリアは、更に色分布で、セグメントに分解してもよい。この場合には、複数のエリア(セグメント)に分解し、そのセグメント毎に代表値を求める。これにより、画像の境界(色の変化の縁の部分)が予め決められたエリア内に存在してしまう場合に、アーテイファクトのない、美しいハッチングにすることができる。エリアの分解には、セグメンテーションの一般的な方法が用いられる。
(D2−3)ハッチングパラメータ計算:
そして、以上の代表値に対応するハッチングパラメータ(角度/コントラスト)を求める。ここでは、図16を参照する。
図16に示される均等な色度図(例えばu’v’色度図)上で、混同色線にほぼ垂直な線(直線、折れ線、曲線でも可)で、かつ、色域の端を通る補助線を引く。例えば、赤と青を通る補助線B上では角度とコントラストを最大にし、緑を通る補助線A上では角度とコントラストを最小にする。
そして、第四実施形態の角度計算部113では、ハッチングパラメータ角度を、以上の補助線Aと補助線Bとに基づいて決定する。例えば、赤と青を通る補助線Bではハッチング角度=45度、緑を通る補助線Aではハッチング角度=135度とする。上述した実施形態では、色域境界線から決定していたため、一部、急激に変わる場所があった。なお、図中で示した三角形はsRGBの色域であり、緑は、およそAdobeRGB(アドビシステムズ社の米国および他の国における登録商標または商標である。なお、以下同様である。)の原色の緑を通過している。
(D2−4)コントラスト強度を決定:
ここで、色位置/ハッチング量生成部112は、コントラスト強度を決定する。ここでは、図17を参照して説明する(図14中のステップS1212)。なお、ここでは、上述したN×N画素のエリアではなく、1画素毎に計算を行う。
原則的には角度と比例関係にするが、強度方向に余裕のない色域境界では、コントラスト強度を弱めるか、元の画像データの明るさを調整する。
さもないと、元の画像データにコントラストを付加したとき、画素値が飽和してしまうためである。
図17の横軸C*=0の白付近、黒付近では、ハッチング無しでも誤認する可能性が低いため、コントラストを弱めて0にする。すなわち、R’G’B’=RGB、Cont→0、とする。
また、C*=0を除く明度L*が高い部分では、目標色を色域内に入るように強度を調整して、かつ、コントラストを弱めてもよい。すなわち、R’G’B’=RGB/α、Cont→Cont/β、とする。
(D2−5)画像処理(ハッチング重畳):
以上のようにして決められたパラメータにしたがって、ハッチング合成部120’にて、ハッチングを重畳する。ここでは、図18を用いて説明する。
ここでは、ハッチング画像を構成する要素を予め一行で持っておく。このハッチング要素は、サブピクセルの情報も記録しておく。これをハッチング要素データと呼ぶ。
ハッチングを重畳したい、X軸の値と、Y軸の値に基づき、ハッチング要素データから適切な箇所のデータを呼び出す。すなわち、サインカーブから所定のサンプリングを行ってハッチングを生成する。これには、X座標、Y座標、角度に依存する。図18内に示した計算式を用いればよい。変形例として、三角関数部分は予め計算してテーブル化しておくと高速に計算できる。
すなわち、ハッチング合成部120’では、以上のように読み出したハッチング情報を、コントラスト強度に応じて画像の値を重畳させて、新しい画像データにする(図14中のステップS1207)。
(D−6)変形例:
以上の処理において、ノイズ対策として、クロマ成分にはローパスフィルタをかけてコントラスト強度を決定することが好ましい。
また、元の画像データの強度だけを変えて少しでも差異が分かるようにしておき、その上で本手法を適用すると、色度を保つが、色弱者に強度の違いで認識できるようにすることができる。
(D−7)実施形態の効果:
(D−7−1)色度と角度の設定:
第四実施形態としては、例えば、赤と青=45度のハッチング、グレー(無彩色)=90度のハッチング、緑=135度のハッチングと定める。
このようにすることで、グレーは角度真上(90度)となるため、色との対応を覚えやすくなる利点がある。
ここで、図19のように、混同色線の収束点から色域の範囲をカバーする角度を、第一色弱者、第二色弱者、第三色弱者が混同してしまうそれぞれの混同色線の角度を避けるように設定した。すなわち、いずれの色弱者の混同色線上では、ハッチング角度の変化が観察されるようにしておく。これにより、各色弱者にとって必ず判別できるようになる。
また、この例では、グレーを中間点に設定しているため、緑については、AdobeRGB の緑を想定すると都合がよい。これにより、同時に、より色域の広い色まで対応できることにもなる。
また、後述するように、明るさのみ認識できる全A型色弱者を対象にして、副ハッチングを−45度から45度の範囲でさらに重畳させることもできる。これにより、すべての色弱者に対応できるようになる。
(D−7−2)階調/ノイズ/ディザ画像への対応「セグメンテーションの設定」:
同一格子エリア内で、色が変わっている場合には、以下のように複数の色として判断する。
このアルゴリズムは以下の通りである。
同一エリア内で似た色(例えば、デジタル値で5の違いまで)が上下左右にあり、その接続数がエリアを構成する画素数以上の場合に、セグメントと判断し、それを構成する画素全てから平均色を与えた。これを満たせない画素は、例外扱いして、正方ブロック内全ての例外点を集め、一括して平均色を与えるようにする。
また、図20のように、ディザなどで市松模様になっている、または、単純な縦/横模様の場合、目視では平均色に見えるため、セグメントとはみなされないようにした。
また、このようなセグメントの扱いにより、棒グラフなどではきれいに色分けごとにハッチングされ、図21のようなグラデーションでは格子内(正方ブロック内の)平均の形でハッチングされる。
(D−7−3)効果の検証:
以上の第四実施形態による、所定の画素数のエリア毎にハッチング角度を決定した具体例を図示しながら説明する。なお、原本はカラープリントしたものであるが、特許出願時点においてモノクロで読み取られている。
図22(a)は左から右に、緑から赤に色が徐々に変化する19の色票を示している。図22(b)は左から右に、緑から赤に色が徐々に変化する19の色票に、ハッチングを付加した状態を示している。
図23(a)は左上がマゼンタであり右下が緑になるように徐々に色(有彩色)が変化しており、右上が黒で左下が白になるようにグレー(無彩色の濃度)が徐々に変化している画像である。
図23(b)は図23(a)に対して1画素単位で角度を計算して、1画素単位でハッチングを付加した画像であり、モアレ状の現象が発生し、グレー(本来であればハッチング90度)や緑(本来であればハッチング約120度)において予定していた角度と異なったハッチング角度の状態に視認される。また、緑の領域内で意図していない急激なハッチング角度の変化が生じている領域が存在している。
図24(a)は左上が赤であり右下がシアンになるように徐々に色(有彩色)が変化しており、右上が黒で左下が白になるようにグレー(無彩色の濃度)が徐々に変化している画像である。
図24(b)は図23(a)に対して1画素単位で角度を計算したハッチングを付加した画像であり、モアレ状の現象が発生し、赤(本来であればハッチング45度〜60度程度)において予定していた角度とは大きく異なったハッチング角度の状態に視認される。
図25(a)は図23(a)と同じく、左上がマゼンタであり右下が緑になるように徐々に色(有彩色)が変化しており、右上が黒で左下が白になるようにグレー(無彩色の濃度)が徐々に変化している画像である。
図25(b)は図25(a)に対して16画素単位のエリア毎で角度を計算したハッチングを付加した画像であり、グレーでは90度のハッチングになっており、緑では約120度のハッチングになっており、マゼンタでは約60度のハッチングになっており、所望の角度のハッチングとして視認される。また、急激なハッチング角度の変化も生じていない。
図26(a)は図24(a)と同じく、左上が赤であり右下がシアンになるように徐々に色(有彩色)が変化しており、右上が黒で左下が白になるようにグレー(無彩色の濃度)が徐々に変化している画像である。
図26(b)は図26(a)に対して16画素単位のエリア毎で角度を計算したハッチングを付加した画像であり、グレーでは90度のハッチングになっており、赤では約45度のハッチングになっており、シアンでは約120度のハッチングになっており、所望の角度のハッチングとして視認される。また、急激なハッチング角度の変化も生じていない。
また、ここに図示されない各種の画像を用いて実験してみたところ、図22に示した色票のハッチングの角度と同様なハッチングが画像に付加された状態で視認されることが明らかになった。
なお、上述したセグメントの処理によれば、図27(a)のように所定のエリア内に継ぎ目が生じる場合を、図27(b)のように継ぎ目のない状態のハッチングとすることができ、ハッチング角度の視認性がより一層向上することが確認された。
また、第四実施形態において、第一実施形態と同様に、強度変調成分を付加する際に、元の画像データの強度を低減させておくことで、飽和による色ずれもない状態で、良好な結果を得ることができる。
〔E〕第五実施形態:
以上の第一実施形態や第四実施形態では、カラー画像にハッチングなどのテクスチャを付加し、一般色覚者と色弱者とで共に色の違いを認識できるようにしていた。
これに対し、第五実施形態では、カラー原稿あるいはカラー画像データをモノクロプリントする際に、以上の第一実施形態と第四実施形態とを適用することを特徴とする。
すなわち、色の違いに応じて異なる角度のハッチングを付し、最終的にモノクロ画像として画像形成する。これにより、モノクロプリント時に色の区別が付かなくなる問題が解消される。この場合、以上の実施形態を実施する回路やプログラムをコンピュータやプリンタや複写機に内蔵することにより実現可能である。
これにより、モノクロプリンタで有効活用できる、あるいは、カラープリンタにおける高価なカラーインクやカラートナーの使用が削減できるといったことにより、省資源に寄与することが可能になる。
また、近年使われつつあるモノクロの電子ペーパー、例えば、イーインクを用いた記憶機能を持つディスプレイなどにも、第五実施形態を適用することが可能である。
また、カラープリンタにおいて、カラーインクが切れたものの、黒インクあるいは黒トナーのみが残った場合にも、プリントを続行できるという利点がある。
また、カラープリンタで、いずれかの色のインクやトナーが切れた場合にも、ハッチングの角度により色の識別をさせることで、その色を使用しない状態でも、プリントを続行できるという利点がある。
なお、このモノクロプリントを実行する際には、以上の実施形態の一方向だけのハッチング(主ハッチング)に加え、これと略直交する方向でハッチング角度を計算し(図28参照)、ハッチング(副ハッチング)を付加することが望ましい。
この副ハッチングは、主ハッチングと重畳して画像上でハッチングを形成する。これにより、モノクロプリント、または、全A型色弱者の人にも、各色を区別できるようになる。
このとき、副ハッチングを主ハッチングと区別するため、周波数や角度を主ハッチングと副ハッチングとで変えておく。
望ましくは、
・主ハッチング:45〜135度、
・副ハッチング:-45〜45度、(または、重なりを防ぐため、-30〜30度)、
とする。
かつ、副ハッチングでは、主ハッチングより周波数を高め、細かくしておくことが望ましい。望ましくは、主ハッチングの倍の周波数が良い。これにより、ハッチング種類が区別できるようにできる。
なお、グレーの場合、主ハッチングは垂直に、副ハッチングは水平になるようにすることが、色を判別しやすくするため望ましい。
また、ハッチング強度については、いくつかのパターンがあり、
・主ハッチング:(1) 緑を強く、赤を弱くする。(2) その逆にする。
・副ハッチング:(A) 青を強く、赤を弱く する。(B) その逆にする。
の4通りの組み合わせが考えられる、(2)・(B)または、(1)と(A)か(B)、が望ましい。一般色覚者は赤色を注目色として利用することが多いため、このような選択をすることで、色弱者にもハッチング強度の高い部分、すなわち、注目された色として示すことができる。この選択は、角度が固定されていれば、画像種類、文書の意図などで適宜切り替えておけば、実用上色の判別の間違いはなく、かつ、注目色を一般色覚者と色弱者で共有できる。
また、ハッチング強度として、グレー付近をゼロとして、例えばu’v’色度図でのグレーからの距離に応じて、ハッチング強度を増加させてもよい。
図29はこの種の主ハッチングと副ハッチングとを併用した状態を示す一例であり、左下のものが水平/垂直であり、グレーの場合を表していることがわかる。
また、この実施形態において、第一実施形態と同様に、ハッチングなどの強度変調成分を付加する際に、元の画像データの強度を低減させておくことで、飽和による平均濃度ずれがない状態で、良好な結果を得ることができる。
〔F〕その他の実施形態、変形例:
(F1)変形例1:
原文書に細かい線や文字が存在する場合、ハッチングは視認性が悪いため、細線を含む背景数画素に対して上記で説明したハッチングを示すことで、視認させるようにしてもよい。これにより、細い線(例えば、赤色文字)に対して、周囲にその情報が淡くハッチングとして表示されるために識別できるようになる。
(F2)変形例2:
文書が電子的に生成されている場合、一様なエリアについての判定は、あらかじめ分割されたエリアごとに画像処理で判別するのではなく、文書のオブジェクト情報を利用するのでもよい。この場合、網掛けなどの情報が含まれているので誤判断がなくなる。
(F3)変形例3:
以上の各実施形態における技術は、文書や画像だけでなく、タッチパネルなどの操作用画面等にも利用可能である。この場合において、使用者に、ハッチング付与の方法(コントラストや、方向性)などを選択させる仕組みにしてもよい。
(F4)変形例4:
また、元のデータがカラーであって、ディスプレイが白黒である、あるいは、インクやトナーの一部が切れている、という場合で本実施形態を実施している場合には、ディスプレイまたは紙面には、本実施形態の技術を実施していることを示す記号や文字を、画面のいずれかに表示または印字することが望ましい。これにより、観察している人に、本実施形態を適用した表示が失敗プリント、あるいはディスプレイ機器の故障と思われる危険を回避することができる。
(F5)変形例5:
第1領域を抽出する際に、バーコード(モノクロの一次元、二次元のQRコード)や、複数色の並び方を利用したカラーコード(電子部品の値の表示や、バーコード同様の情報を意味する色の配列によるコード)など、オリジナルの改変が許されない画像の場合は、その特徴を検知して、第1領域と指定しないことが望ましい。すなわち、黒だけでなく複数色を使ったコードもあり、その色が色弱者が視認しずらい色であったとしても、コードの性質上改変が許されないものであるため、ハッチングをしないことが望ましい。
また、カラーコードの場合は、カラーコードを認識したときに、カラーコードであることを示す識別記号とともに、ハッチングを付与してもよい。ハッチングの角度や強度、周波数などのパラメータ情報を使用し、ハッチングコードとして印刷(表示)すれば、カラーコードの代替やその規格化も可能となる。カラーコード読み取り機器(ソフト)に、識別記号またはハッチングから、色への変換機能を盛り込んでおいてもよい。
100 情報変換装置
101 制御部
103 記憶部
105 操作部
110 第一領域抽出部
120 第二領域決定部
130 第一領域色抽出部
140 強度変調処理部
150 画像処理部
200 表示装置

Claims (11)

  1. 元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出ステップと、
    前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出ステップと、
    前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定ステップと、
    前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成し、該強度変調成分を、前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において付加して出力する画像処理ステップと、
    を有することを特徴とする情報変換方法。
  2. 前記第一領域抽出ステップでは、
    点もしくは線、または文字を構成する線の幅が強度変調成分の空間的な波長と比べて一定以下の場合、前記第一領域として抽出を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報変換方法。
  3. 前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる、パターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報変換方法。
  4. 前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報変換方法。
  5. 前記強度変調成分は、色度を保ちつつ色の強度を変化させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報変換方法。
  6. 元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出部と、
    前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出部と、
    前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定部と、
    強度変調処理により前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成する強度変調処理部と、
    前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において該強度変調成分を付加して出力する画像処理部と、
    を備えたことを特徴とする情報変換装置。
  7. 前記第一領域抽出部は、点もしくは線、または文字を構成する線の幅が強度変調成分の空間的な波長と比べて一定以下の場合、前記第一領域として抽出を行うことを特徴とする請求項6に記載の情報変換装置。
  8. 前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる、パターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項6又は7に記載の情報変換装置。
  9. 前記強度変調成分は、異なる色でありながら受光側において受光結果が類似する場合に、元の色の違いに応じて異なる角度のパターンあるいはハッチングを含むテクスチャであることを特徴とする請求項6又は7に記載の情報変換装置。
  10. 前記強度変調成分は、色度を保ちつつ色の強度を変化させることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の情報変換装置。
  11. 元の画像データの表示可能領域における点もしくは線、または文字を構成する第一領域を抽出する第一領域抽出部、
    前記第一領域の色を抽出する第一領域色抽出部、
    前記第一領域の周囲を構成する第二領域を決定する第二領域決定部、
    強度変調処理により前記第一領域の色に応じて強度を変調した強度変調成分を生成する強度変調処理部、
    前記第二領域、あるいは、前記第一領域と前記第二領域において該強度変調成分を付加して出力する画像処理部、
    としてコンピュータを機能させることを特徴とする情報変換プログラム。
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