JPWO2009145070A1 - 波長多重光信号測定装置及びその方法 - Google Patents

波長多重光信号測定装置及びその方法 Download PDF

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Abstract

被測定光Lとサンプリングパルス光LSPをそれぞれM分岐し、M分岐後のサンプリングパルス光の各々に0,T,2T,…,(M−1)Tの時間遅延を与えたうえで、M個の光90度ハイブリッドにより、M分岐後の被測定光とそれぞれ合波し、各光90度ハイブリッドの出射光をバランス型受光素子で受光したM組の出力電流に基づき被測定光の時間T毎M個の電界振幅を求め、これらの電界振幅をフーリエ変換することによって、被測定光に含まれる個々の波長の光信号の振幅を算出する。サンプリングパルス光には、被測定光の全周波数帯域をカバーするスペクトル広がりを持ったパルス光を用いる。被測定光の全周波数帯域がΔftotal、被測定光に含まれる光信号の周波数間隔がΔfであるとき、T≦1/Δftotalかつ1/(MT)≦Δfと設定する。

Description

本発明は、波長多重された光信号の波長毎の信号波形を測定する測定装置及びその方法に関する。
従来、波長多重された光信号の振幅を測定するには、被測定光信号を波長分離装置によって個々の波長の光信号に分離し、その後に測定装置によって個々の波長の信号波形から振幅を測定する手法が一般的である。波長分離装置としては、多層膜光フィルタや特許文献1に記載されるような回折格子を用いることができる。しかしながら、高密度波長多重光通信のように、波長間隔が高密度に配置されるような場合には、正確に波長分離を行うためにはこれらの素子の物理的配置や温度などを極めて精密に制御する必要がある。
特許第3053294号 特許第3808820号
なお、下記非特許文献は、本願の基礎となる出願(特願2008−143480)の後の文献であるが、本発明に関連する技術が記載されている。
岡本 圭司、伊藤 文彦 著、"Simultaneous WDM signal detection realized by ultrafast field sampling" Optics Express, Vol.17, Issue 8, pp.6696−6702、2009年4月13日発行。 The Convention of National Societies of Electrical Engineers of Europe (EUREL)が2008年9月21日〜25日にベルギーのブリュッセルで開催したECOC2008での発表用資料:岡本 圭司、伊藤 文彦 著、"Simultaneous WDM Signal Detection Realized by Ultrafast Field Sampling" 2008年9月16日〜19日に開催された2008年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会発表論文:岡本 圭司、伊藤 文彦 著、「超高速電界サンプリング法を用いたWDM信号一括受信」
以上述べたように、従来の波長多重された光信号の波長毎の信号振幅を測定するには、被測定光信号を波長毎に分離して個々の波長の光信号を取り出し、それぞれの信号波形を測定するため、波長間隔が高密度に配置される光信号の場合には、高精度な波長分離装置を必要とし、さらに波長分離装置内の素子を精密に制御する必要があり、コストの面及び管理の面で問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、波長分離を行うことなく波長多重光信号の波長毎の信号振幅を測定することができ、波長間隔が高密度に配置される光信号にも対応可能な波長多重光信号測定装置及びその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る波長多重光信号測定装置は、以下のように構成される。
(1)波長多重光信号の全電界振幅を測定する連続時系列電界サンプリング部と、前記連続時系列電界サンプリング部の測定結果をフーリエ解析して個々の波長の信号成分の電界振幅を算出する時系列電界解析部とを具備し、前記連続時系列電界サンプリング部は、前記波長多重光信号の全電界振幅Jを時間TごとにM回測定し(但し、前記波長多重光信号の全帯域をΔftotalとしたとき、時間Tを1/Δftotalよりも小さく設定し、全観測時間の逆数1/(MT)が隣接波長チャネルの周波数間隔Δfよりも小さくなるように設定する)、前記時系列電界解析部は、前記連続時系列電界サンプリング部で求められた全電界振幅J(0≦m≦M−1)の級数のフーリエ変換を求めることにより個々の波長の信号の振幅を算出する構成とする。
(2)(1)の構成において、前記連続時系列電界サンプリング部は、スペクトル広がりが前記波長多重光信号の全帯域Δftotalより大で、かつスペクトルの中心が前記波長多重光信号光全体の中心波長にほぼ一致するサンプリングパルス光を発生する光発生手段と、前記サンプリングパルス光と前記波長多重光信号光をそれぞれM分岐する分岐手段と、前記M分岐後のサンプリングパルス光の経路または波長多重光信号光のどちらか一方の経路において前記時間Tの整数倍の時間遅延を与える遅延手段と、前記分岐及び遅延後に、分岐出力毎に上記サンプリングパルス光ならびに波長多重光信号光を合波して位相が90度離れた信号光を得るM個の光90度ハイブリッドと、前記M個の光90度ハイブリッドからの出射光を受光してそれぞれ直交電流I,Q(0≦m≦M−1)を得るM個のバランス型受光器と、前記M個のバランス型受光器それぞれの出力電流I,Qの任意の時刻の値を測定し、前記波長多重光信号光の全電界振幅Jを、J=I+jQにより求める演算部とを備える構成とする。
(3)(2)の構成において、前記連続時系列電界サンプリング部は、前記遅延手段による遅延量に誤差が存在する場合に、予め一定の振幅の単一の波長を観測することによって得られた電界振幅を
(0)(0≦m≦M−1)
とし、波長多重光信号の全電界振幅を
(0≦m≦M−1)
としたときに、
≡J (0)*(但し、*は位相共役を示す)
を波長多重光信号の全電界振幅とみなす構成とする。
(4)(2)または(3)の構成において、前記光発生手段は、前記サンプリングパルス光を繰り返し発生し、その発生周波数をビット周波数の整数分の1からわずかに離調させる構成とする。
また、本発明に係る波長多重光信号測定方法は、以下のように処理される。
(5)波長多重光信号の全電界振幅を測定し、その測定結果をフーリエ解析して個々の波長の信号成分の電界振幅を算出する波長多重光信号測定方法であって、前記波長多重光信号の全電界振幅Jを時間TごとにM回測定し(但し、前記波長多重光信号の全帯域をΔftotalとしたとき、時間Tを1/Δftotalよりも小さく設定し、全観測時間の逆数1/(MT)が隣接波長チャネルの周波数間隔Δfよりも小さくなるように設定する)、前記全電界振幅J(0≦m≦M−1)をフーリエ解析することにより個々の波長の信号の振幅を算出する処理を行う。
(6)(5)の処理において、波長多重光信号の全電界振幅の測定は、前記前記波長多重光信号に対し、スペクトル広がりが前記波長多重光信号の全帯域Δftotalより大で、かつスペクトルの中心が前記波長多重光信号光全体の中心波長にほぼ一致するサンプリングパルス光を発生し、前記サンプリングパルス光と前記波長多重光信号をそれぞれM分岐させ、前記M分岐後のサンプリングパルス光の経路または波長多重光信号のどちらか一方の経路において前記時間Tの整数倍の時間遅延を与え、前記分岐及び遅延後に、分岐出力毎に上記サンプリングパルス光ならびに波長多重光信号を合波して位相が90度離れた一対の信号光を取得し、前記一対の信号光それぞれの直交電流I,Q(0≦m≦M−1)を取得し、前記直交電流I,Qの任意の時刻の値を測定し、前記波長多重光信号の全電界振幅Jを、J=I+jQにより求める処理を行う。
(7)(6)の処理において、前記波長多重光信号の全電界振幅の測定は、
前記時間遅延の遅延量に誤差が存在する場合に、予め一定の振幅の単一の波長を観測することによって得られた電界振幅を
(0)(0≦m≦M−1)
とし、波長多重光信号の全電界振幅を
(0≦m≦M−1)
としたときに、
≡J (0)*(但し、*は位相共役を示す)
を波長多重光信号の全電界振幅とみなす処理を行う。
(8)(6)または(7)の処理において、前記サンプリングパルス光を繰り返し発生し、その発生周波数をビット周波数の整数分の1からわずかに離調させる処理を行う。
すなわち、上記構成による波長多重光信号測定装置及びその方法では、波長多重光信号の全電界波形を極めて高速な連続時系列電界サンプリング部によって測定し、これをフーリエ解析することによって、個々の波長の光信号の電界波形を算出することを特徴とするものである。
以上のように、本発明によれば、波長分離を行うことなく波長多重光信号の波長毎の信号振幅を測定することができ、波長間隔が高密度に配置される光信号にも対応可能な波長多重光信号測定装置及びその方法を提供することができる。
本発明に係る波長多重光信号波形測定方法を適用した測定装置の一実施形態の構成を示すブロック図。 図1に示す実施形態の被測定光信号である波長多重信号を説明するための図。 図1に示す実施形態の連続時系列電界サンプリング部の構成を示すブロック図。 図3に示す光90度ハイブリッドの具体的な構成を示すブロック図。 上記実施形態で用いられるsinc関数を説明するための波形図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明に係る波長多重光信号測定方法を用いた測定装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。図1において、Lは被測定光信号となる波長多重光信号である。この波長多重光信号Lとは、図2に示すように、文字通り複数の波長光を異なる信号によって変調しそれらを合波したものである。個々の波長光の周波数をf(i=1,2,…,N)とし、それに対応する変調信号をa(t)とすると、1つの波長信号の電界は
Figure 2009145070
で表される。但し、a(t)は複素数である。波長多重光信号の電界をb(t)とすると、信号全体の電界は個々の波長信号の電界の和であり、
Figure 2009145070
と表すことができる。この電界b(t)は、電界の振幅と位相を反映する複素数であり、時間に対して極めて高速に変動する。その変化の最小の周期は波長多重光信号全体の帯域Δftotalの逆数にほぼ等しい。例えば、周波数間隔100GHz波多重された波長多重光信号の場合、Δftotal=1THzであるので、b(t)は約1ps程度の時間内で変動することになる。
被測定光信号L(=b(t))は、連続時系列電界サンプリング部11に導かれる。この連続時系列電界サンプリング部11は、被測定光信号Lの電界振幅を、時間TごとにM回測定する。言い換えれば、連続時系列電界サンプリング部11は、b(t)、b(t+T)、b(t+2T)、…、b(t+(M−1)T)を測定する。
ここで、Tは1/Δftotalよりも小さく設定する必要がある。これは標本化定理によるものであり、この条件が満たされる場合にのみ、測定されたデータ列b(t)、b(t+T)、b(t+2T)、…、b(t+(M−1)T)からb(t)を完全に決定することができる。b(t)は複素数であり、実部と虚部を有するので、この測定過程において得られるデータの個数は2M個である。
また、トータルの観測時間の逆数1/(MT)は、波長チャネルの周波数間隔Δfよりも小さく設定する必要がある。後に説明するように、本発明により波長多重光信号を分離する際に、1/(MT)は分離可能な最小の周波数間隔を定める。
波長多重光信号の振幅測定は、通常の受光素子等を用いる方法では速度的に不可能であるが、以下に述べる方法によって実現することができる。
図3は上記連続時系列電界サンプリング部11の具体的な構成を示すブロック図である。図3において、19はサンプリングパルス発生器であり、ここで発生されたサンプリングパルス光LSPは分岐器20−1によってM系統に分岐された後、それぞれ遅延器21−1〜21−Mを介して光90度ハイブリッド22−1〜22−Mの一方の入力端に供給される。一方、波長多重された被測定光信号Lも分岐器20−2によってM系統に分岐された後、それぞれ光90度ハイブリッド22−1〜22−Mの他方の入力端に供給される。
上記遅延器21−1〜21−Mは、それぞれ0、T、2T、…、(M−1)Tのように、分岐後のサンプリングパルス光の経路においてTの整数倍の時間遅延を与えるもので、被測定光信号Lの分岐出力経路上に置かれてもよい。
上記光90度ハイブリッド22−1〜22−Mは、それぞれ図4に示すように、光カプラa,b,c,dで構成され、図中の光路長ABとADとの差が、光路長CBとCDとの差よりもλ/4(λは光波長)だけ大きいかまたは小さくなるように設定される。
上記光90度ハイブリッド22−1〜22−Mで得られた一対の光信号は、それぞれバランス型受光素子23−1〜23−M、23−1〜23−Mで受光されて電気信号I〜I、Q〜Qに変換され、系統別に数値演算器24−1〜24−Mに送られる。
ところで、通常、波長多重光信号における全ての波長チャネルは、同じクロックに同期したビットレート(Bbps)で動作する。そこで、図3に示す光サンプリング部11では、クロック発生器25において、信号のビットレートの整数分の1からわずかに(例えば、1/10〜1/1000程度)離調するように設定される。すなわち、クロック周波数Fとすると
Figure 2009145070
である。ここでΔFは離調周波数である。サンプリングパルス光発生部19は、このクロックに従いサンプリングパルス光LSPを発生する。
上記構成による連続時系列電界サンプリング部11は、特許文献2に記載の光サンプリング方法、装置を応用することによって実現されている。特許文献2では、繰り返し入力される局速な信号光を観測する光サンプリング方法であって、信号光の繰り返し周期と僅かに異なる周期を有し、光パルス幅が信号光の周波数変動の逆数よりも短いサンプリングパルス光を光パルス発生部から発生し、信号光の強度がサンプリングパルス光のパルス幅の時間内においてはほとんど変化しないという第1の条件、被測定光信号Lの周波数がサンプリングパルス光LSPのパルス幅の時間内においてはほとんど変化しないという第2の条件、及びサンプリングパルス光LSPの中心周波数が信号光の中心周波数とほぼ一致しているという第3の条件において、光信号の強度変調と周波数変調成分を観測する技術が開示されている。したがって、この強度変調と周波数変調成分より、光信号の電界振幅を求めることができる。
上記の第1から第3の条件を波長多重光信号L(=b(t))に当てはめると、第1、第2の条件は、サンプリングパルス光LSPのパルス幅が、波長多重光信号b(t)の変動時間(Δftotalの逆数)よりも短くなければならないことを意味する。これは、サンプリングパルス光LSPのスペクトル広がりが、Δftotalより大であることと等価である。
また第3の条件は、サンプリングパルス光LSPの中心周波数が、波長多重光信号全体の中心波長にほぼ一致していることを意味する。すなわち、これら3つの条件を総合すれば、サンプリングに用いるサンプリングパルス光LSPのスペクトル広がりが、観測する波長多重光信号全体のスペクトル全体をカバーしている必要がある、ということを意味する。
今後の説明のため、サンプリングパルス光の電界波形Sam(t)を
Figure 2009145070
とする。ここで、δ(t)はt=0近傍にのみ強度を持ち、それ以外ではゼロであるようなデルタ関数であり、サンプリングパルス光が極めて短いパルス幅を持つため、このように近似できる。fはサンプリングパルス光の中心周波数であり、φは信号光を基準にしたサンプリングパルス光の初期位相である。簡単のため、今後はサンプリングパルス光の振幅を規格化し、その振幅を位相を含めた形で
Figure 2009145070
と表すものとする。
上記サンプリングパルス光が光90度ハイブリッド22−1〜22−Mに入射する際には、遅延器21−1〜21−Mによってそれぞれ0、T、2T、…、(M−1)Tの遅延が与えられるので、サンプリングパルス光が第1番目の光90度ハイブリッド22−1に到着する時刻をt=tとすると、第m番目の光90度ハイブリッド22−mに入射するサンプリングパルス光の振幅Sam
Figure 2009145070
と表すことができる。また、分岐されたサンプリングパルス光がそれぞれの光90度ハイブリッド22−1〜22−Mに入射する時刻0、T、2T、…、(M−1)Tにおける波長多重光信号の振幅b(0≦m≦M−1)は
Figure 2009145070
である。なお、bm=b(t+mT)である。
光90度ハイブリッド22−1〜22−Mからの出力光は、それぞれインフェーズ(in−phase)チャネルの受光素子23−1〜23−M及びカドラチャ(quadrature)チャネルの受光素子23−1〜23−Mに結合され、それぞれインフェーズチャネルの光電流I〜I及びカドラチャチャネルの光電流Q〜Qを誘起する。これらの光電流の大きさは
Figure 2009145070
で表される。ただし、RとTはそれぞれ実部と虚部を意味する。また*は位相共役を意味する。式(6)に式(4),(5)を代入し、J≡I+jQとすると、
Figure 2009145070
が成り立つ。
簡単のため、各波長チャネルの振幅a(mT)が、時間MTの間にほとんど変化しない場合を考える。これは、各チャネルのスペクトル広がりが、チャネル間の周波数間隔Δfに比べて小さいことを意味しており、通常の波長多重光信号においては当然ながら成立している。その場合には、式(7)は
Figure 2009145070
であり、J≡I+jQは時刻t=0における電界振幅b(t)に比例する。
以上のことから、全電界振幅Jは個々の波長多重光信号の振幅a(0)とフーリエ変換の関係にあること分かる。したがって、全電界振幅Jに対してフーリエ逆変換処理を行うことにより、個々の波長チャネルの振幅a(0)を求めることが可能である。すなわち、振幅a(0)を求める場合には
Figure 2009145070
を計算すればよい。フーリエ変換の基本的性質から、十分なチャネルの分離を行うためには、
Figure 2009145070
でなければならない。したがって、Δf≧1/(MT)でなければならず、隣接周波数間隔Δf=f−fi−1は1/(MT)も大きくなければならない。
図3に示した数値演算器24−1〜24−Mは、受光素子23−m,23−mからの電流IとQより、J≡I+jQによって全電界振幅Jを計算する。また、時系列電界解析部12は、式(10)に基づき、全電界振幅Jから各波長チャネルの信号振幅a(0)を計算する。
ここで、フーリエ変換の演算によって実現されるフィルタは、図5に示すようにsinc関数(sin(x)/x)でほぼ近似することができ、およそ1/(MT)の透過幅を持ち、1/(2MT)毎に零点を持つ。したがって、隣接チャネル間隔Δfが1/(MT)より大きければ、各チャネルの信号を分離することができる。また、隣接チャネル間隔Δfが1/(MT)に等しいときには、隣接チャネルの中心周波数がフィルタの零点に位置するため、最もクロストークを小さくすることができる。なお、各チャネルのフィルタの中心周波数は、式(9)におけるfを変化させるよって調整することができる。
これまでの説明においては、遅延器21−1〜21−Mによって与えられる遅延時間は、正確にTの整数倍であると仮定してきた。しかしながら、本発明の実施に当たっては、この遅延時間にばらつきが生じる場合があることを考慮しなければならない。
ここで、図3において遅延器21−1〜21−Mによって実現される時間遅延T〜TM−1が以下のように設定された場合を考える。
Figure 2009145070
ここでΔTは各遅延の理想値からのずれである。この時、式(8)は、
Figure 2009145070
となり、遅延の理想値からのずれによってexp(−j2πmfΔT)なる係数が生じるため、これをフーリエ解析しても正しいa(0)は得られない。
このような場合には、以下に説明する手段によって予め係数exp(−j2πmfΔT)を測定し、数値演算処理においてこれを補正する。すなわち、図1の構成において、一定の振幅の単一の波長光のみを観測する。仮にa(0)を測定したとすると、このとき出力されるJ (0)
Figure 2009145070
となる。時系列電界解析部12は、ある時点で得られた数式15のJ (0)をメモリ部13に記憶させておく。そして、時系列電界解析部12は、以下に説明する計算時にメモリ部13からJ (0)を取り出す。
Figure 2009145070
を定義すると、式(12),(13)より
Figure 2009145070
を得る。したがって、
Figure 2009145070
なるフーリエ解析によって、a(O)を求めることができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、単一の時刻t=0において各波長チャネルの振幅を検出することができる。すなわち、図3に示すように、クロック発生器25によって繰り返しサンプリングパルス光を発生し、その発生周波数をビット周波数の整数分の1からわずかに離調させれば、サンプリングオシロスコープの原理により、あらゆる時刻の信号波形(振幅)を観測することも可能となる。
したがって、本発明によれば、波長多重光信号をまったく新しい手法によって観測することができる。本発明は、波長多重光信号の全電界振幅を非常の高速な観測手段によって観測し、得られた信号を数値的にフーリエ解析するという従来にない手法によって波長多重光信号の観測を可能とする。これによって、一般的には制御が面倒な光波長フィルタを使用することなく波長多重光信号の観測が可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種種の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
11…連続時系列電界サンプリング部、12…時系列電界解析部、19…サンプリングパルス発生器、20−1,20−2…分岐器、21−1〜21−M…遅延器、22−1〜22−M…光90度ハイブリッド、a,b,c,d…光カプラ、23−1〜23−M,23−1〜23−M…バランス型受光素子、24−1〜24−M…数値演算器、25…クロック発生器。

Claims (8)

  1. 波長多重光信号の全電界振幅を測定する連続時系列電界サンプリング部と、
    前記連続時系列電界サンプリング部の測定結果をフーリエ解析して個々の波長の信号成分の電界振幅を算出する時系列電界解析部とを具備し、
    前記連続時系列電界サンプリング部は、前記波長多重光信号の全電界振幅Jを時間TごとにM回測定し(但し、前記波長多重光信号の全帯域をΔftotalとしたとき、時間Tを1/Δftotalよりも小さく設定し、全観測時間の逆数1/(MT)が隣接波長チャネルの周波数間隔Δfよりも小さくなるように設定する)、
    前記時系列電界解析部は、前記連続時系列電界サンプリング部で求められた全電界振幅J(0≦m≦M−1)の級数のフーリエ変換を求めることにより個々の波長の信号の振幅を算出することを特徴とする波長多重光信号測定装置。
  2. 前記連続時系列電界サンプリング部は、
    スペクトル広がりが前記波長多重光信号の全帯域Δftotalより大で、かつスペクトルの中心が前記波長多重光信号光全体の中心波長にほぼ一致するサンプリングパルス光を発生する光発生手段と、
    前記サンプリングパルス光と前記波長多重光信号光をそれぞれM分岐する分岐手段と、
    前記M分岐後のサンプリングパルス光の経路または波長多重光信号光のどちらか一方の経路において前記時間Tの整数倍の時間遅延を与える遅延手段と、
    前記分岐及び遅延後に、分岐出力毎に上記サンプリングパルス光ならびに波長多重光信号光を合波して位相が90度離れた信号光を得るM個の光90度ハイブリッドと、
    前記M個の光90度ハイブリッドからの出射光を受光してそれぞれ直交電流I,Q(0≦m≦M−1)を得るM個のバランス型受光器と、
    前記M個のバランス型受光器それぞれの出力電流I,Qの任意の時刻の値を測定し、前記波長多重光信号光の全電界振幅Jを、J=I+jQにより求める演算部とを備えることを特徴とする請求項1記載の波長多重光信号測定装置。
  3. 前記連続時系列電界サンプリング部は、
    前記遅延手段による遅延量に誤差が存在する場合に、予め一定の振幅の単一の波長を観測することによって得られた電界振幅を
    (0)(0≦m≦M−1)
    とし、波長多重光信号の全電界振幅を
    (0≦m≦M−1)
    としたときに、
    ≡J (0)*(但し、*は位相共役を示す)
    を波長多重光信号の全電界振幅とみなすことを特徴とする請求項2記載の波長多重光信号測定装置。
  4. 前記光発生手段は、前記サンプリングパルス光を繰り返し発生し、その発生周波数をビット周波数の整数分の1からわずかに離調させるようにしたことを特徴とする請求項2または3に記載の波長多重光信号測定装置。
  5. 波長多重光信号の全電界振幅を測定し、その測定結果をフーリエ解析して個々の波長の信号成分の電界振幅を算出する波長多重光信号測定方法であって、
    前記波長多重光信号の全電界振幅Jを時間TごとにM回測定し(但し、前記波長多重光信号の全帯域をΔftotalとしたとき、時間Tを1/Δftotalよりも小さく設定し、全観測時間の逆数1/(MT)が隣接波長チャネルの周波数間隔Δfよりも小さくなるように設定する)、前記全電界振幅J(0≦m≦M−1)をフーリエ解析することにより個々の波長の信号の振幅を算出することを特徴とする波長多重光信号測定方法。
  6. 波長多重光信号の全電界振幅の測定は、
    前記前記波長多重光信号に対し、スペクトル広がりが前記波長多重光信号の全帯域Δftotalより大で、かつスペクトルの中心が前記波長多重光信号光全体の中心波長にほぼ一致するサンプリングパルス光を発生し、
    前記サンプリングパルス光と前記波長多重光信号をそれぞれM分岐させ、
    前記M分岐後のサンプリングパルス光の経路または波長多重光信号のどちらか一方の経路において前記時間Tの整数倍の時間遅延を与え、
    前記分岐及び遅延後に、分岐出力毎に上記サンプリングパルス光ならびに波長多重光信号を合波して位相が90度離れた一対の信号光を取得し、
    前記一対の信号光それぞれの直交電流I,Q(0≦m≦M−1)を取得し、
    前記直交電流I,Qの任意の時刻の値を測定し、前記波長多重光信号の全電界振幅Jを、J=I+jQにより求めることを特徴とする請求項5記載の波長多重光信号測定方法。
  7. 前記波長多重光信号の全電界振幅の測定は、
    前記時間遅延の遅延量に誤差が存在する場合に、予め一定の振幅の単一の波長を観測することによって得られた電界振幅を
    (0)(0≦m≦M−1)
    とし、波長多重光信号の全電界振幅を
    (0≦m≦M−1)
    としたときに、
    ≡J (0)*(但し、*は位相共役を示す)
    を波長多重光信号の全電界振幅とみなすことを特徴とする請求項6記載の波長多重光信号測定方法。
  8. 前記サンプリングパルス光を繰り返し発生し、その発生周波数をビット周波数の整数分の1からわずかに離調させるようにしたことを特徴とする請求項6または7に記載の波長多重光信号波形測定方法。
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