JP2014045096A - レーザ位相雑音測定装置及びその測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 サンプリングパルス光を共有する光90度ハイブリッド6−1,6−2を2系列用いることで、サンプリングパルス光の位相雑音を除去し、2つのレーザ(レーザ光1、レーザ光2)の位相雑音のみを解析することを可能とするものである。これにより、帯域はサンプリングパルス光のスペクトルによって決定されることから、レーザ光1とレーザ光2のスペクトルがサンプリングパルス光のスペクトルと重なり合っていれば測定が可能となり、レーザ光1とレーザ光2の中心周波数差が大きな場合であっても、位相雑音の測定が可能となる。
【選択図】 図1
Description
(1)第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光のFM雑音、位相雑音の二乗平均を測定するレーザ位相雑音測定装置であって、前記第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光それぞれのスペクトルと重なり合うスペクトルを有する短パルスのサンプリングパルス光を繰返し発生するサンプリングパルス光発生手段と、前記サンプリングパルス光を2分岐する分岐手段と、前記分岐手段により2分岐されたサンプリングパルス光が通過する2つの光路長を調整する光路長調整手段と、前記サンプリングパルス光と前記第1のレーザ光を干渉させて第1の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第1の干渉光に対応する第1の光電流を得る第1の光電流抽出手段と、前記サンプリングパルス光と前記第2のレーザ光を干渉させて第2の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第2の干渉光に対応する第2の光電流を得る第2の光電流抽出手段と、前記第1の光電流及び前記第2の光電流をそれぞれ信号データとして取得するデータ取得手段と、前記取得した第1及び第2の光電流の信号データの位相をそれぞれ解析する位相解析手段と、前記位相解析した第1または第2の信号データからそれぞれ前記サンプリングパルス光の位相雑音を除去した上で、前記第1または第2の被測定レーザのFM雑音、位相雑音の二乗平均を計算する位相雑音計算手段とを具備する態様とする。
(4)第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光のFM雑音、位相雑音の二乗平均を測定するレーザ位相雑音測定方法であって、前記第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光それぞれのスペクトルと重なり合うスペクトルを有する短パルスのサンプリングパルス光を繰返し発生し、前記サンプリングパルス光を2分岐し、前記分岐された一方のサンプリングパルス光と前記第1のレーザ光を干渉させて第1の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第1の干渉光に対応する第1の光電流を取得し、前記分岐された他方のサンプリングパルス光と前記第2のレーザ光を干渉させて第2の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第2の干渉光に対応する第2の光電流を取得し、前記第1の光電流及び前記第2の光電流をそれぞれ信号データとして取得し、前記取得した第1及び第2の光電流の信号データの位相をそれぞれ解析し、前記位相解析した第1または第2の信号データからそれぞれ前記サンプリングパルス光の位相雑音を除去した上で、前記第1または第2の被測定レーザのFM雑音、位相雑音の二乗平均を計算する態様とする。
図1は、本発明に係る実施形態のレーザ位相雑音測定装置の構成を示すブロック図である。第1の被測定レーザ光源1で発生される第1のレーザ光1は、第1の光90度ハイブリッド6−1の一方の入力端に送られる。また、第2の被測定レーザ光源2で発生される第2のレーザ光2は、第2の光90度ハイブリッド6−2の一方の入力端に送られる。
第1の被測定レーザ光源1から出射されるレーザ光1の複素電界振幅は以下のように表される。
サンプリングパルス光は、光分岐器4によって2分岐される。レーザ光1とサンプリングパルス光は、第1の光90度ハイブリッド6−1において干渉し、第1の干渉光を得る。この干渉光は、非特許文献2に記載されているように式(4)で表される。
この取得されたデータを位相解析部9において、式(7)と同様に解析すると、式(9)を得る。
ここでは、式(7)から式(9)を引くことで位相を解析したが、式(9)から式(7)を引くことで位相を解析してもよく、いずれの場合であっても位相雑音の測定結果に違いはない。よって、以下では、式(10)を得た場合を例として測定方法の説明を続ける。
位相雑音の二乗平均は、式(14)で与えられる。
θ(T+τ)について、式(12)で得られたθ(T)を構成するデータのうち、信号処理によって、1番目のデータ(θ(0))からn番目のデータ(θ((n-1)Tsampling))を削除することで、τ=nTsamplingにおけるθ(T+τ)を得ることができる。
式(15)と式(16)から、サンプリングパルス光のスペクトルがレーザ光1とレーザ光2のスペクトルと重なり合っていれば、干渉光S1(T)とS2(T)を得ることができ、位相θ(T)を得ることができる。このように本測定法の帯域は、サンプリングパルス光のスペクトルによって決定される。現在市販されている短パルス光源のスペクトル幅は約30nmである。これら市販の光源をサンプリングパルス光源として用いた場合、レーザ光1とレーザ光2の中心周波数差が約3.5THzであったとしても、レーザ光1とレーザ光2の位相雑音を測定可能である。
従来技術では、測定器に要求される帯域が数十GHzであった。これに対し、本発明では、測定器に要求される帯域はサンプリングパルス光のスペクトルによって決定されるので、市販されている短パルス光源をサンプリングパルス光源として採用すれば、容易に約3.5THzの帯域を実現可能である。したがって、本測定法によるレーザの位相雑音測定では、同一の中心周波数を有する2つのレーザを用意する、または異なる中心周波数を有する2つのレーザの中心周波数差を数十GHz以下に設定する必要はない。2つのレーザの中心周波数差が数百GHzであったとしても、レーザの位相雑音を測定することが可能である。
2:第2の被測定レーザ光源(レーザ光2)
3:サンプリングパルス光源
4:光分岐器
5−1:第1の光路長調整器
5−2:第2の光路長調整器
6−1:第1の光90度ハイブリッド
6−2:第2の光90度ハイブリッド
7−1〜7−4:第1乃至第4のバランス型受光器
8:データ取得部
9:位相解析部
10:位相雑音計算部
Claims (5)
- 第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光のFM雑音、位相雑音の二乗平均を測定するレーザ位相雑音測定装置であって、
前記第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光それぞれのスペクトルと重なり合うスペクトルを有する短パルスのサンプリングパルス光を繰返し発生するサンプリングパルス光発生手段と、
前記サンプリングパルス光を2分岐する分岐手段と、
前記分岐手段により2分岐されたサンプリングパルス光が通過する2つの光路長を調整する光路長調整手段と、
前記サンプリングパルス光と前記第1のレーザ光を干渉させて第1の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第1の干渉光に対応する第1の光電流を得る第1の光電流抽出手段と、
前記サンプリングパルス光と前記第2のレーザ光を干渉させて第2の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第2の干渉光に対応する第2の光電流を得る第2の光電流抽出手段と、
前記第1の光電流及び前記第2の光電流をそれぞれ信号データとして取得するデータ取得手段と、
前記取得した第1及び第2の光電流の信号データの位相をそれぞれ解析する位相解析手段と、
前記位相解析した第1または第2の信号データからそれぞれ前記サンプリングパルス光の位相雑音を除去した上で、前記第1または第2の被測定レーザのFM雑音、位相雑音の二乗平均を計算する位相雑音計算手段と
を具備することを特徴とするレーザ位相雑音測定装置。 - 前記測定の帯域が前記サンプリングパルス光のスペクトルで決定され、
前記第1の被測定レーザの位相雑音を測定する第1の干渉系と、前記第2の被測定レーザの位相雑音を測定する第2の干渉系が、前記サンプリングパルス光を共有し、
前記第1の干渉系にて測定される第1のレーザ光の位相雑音から前記第2の干渉系にて測定される第2のレーザ光の位相雑音を引く、または第2の干渉系にて測定される第2のレーザ光の位相雑音から、第1の干渉系にて測定される第1のレーザ光の位相雑音を引くことで、前記サンプリングパルス光の位相雑音を除去し、前記除去により得られた結果から前記第1または第2の被測定レーザのFM雑音、位相雑音の二乗平均を計算することにより、位相雑音を測定することを特徴とする請求項1に記載のレーザ位相雑音測定装置。 - 前記第1の光電流抽出手段は、
前記サンプリングパルス光と前記第1のレーザ光を干渉させて第1の干渉光の同相成分と直交成分を取り出す第1の光90度ハイブリッドと、
前記第1の干渉光の同相成分と直交成分を第1の光電流に変換し出力する第1のバランス型受光手段とを備え、
前記第2の光電流抽出手段は、
前記サンプリングパルス光と前記第2のレーザ光を干渉させて第2の干渉光の同相成分と直交成分を取り出す第2の光90度ハイブリッドと、
前記第2の干渉光の同相成分と直交成分を第2の光電流に変換し出力する第2のバランス型受光手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のレーザ位相雑音測定装置。 - 第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光のFM雑音、位相雑音の二乗平均を測定するレーザ位相雑音測定方法であって、
前記第1及び第2の被測定レーザそれぞれで発生される第1及び第2のレーザ光それぞれのスペクトルと重なり合うスペクトルを有する短パルスのサンプリングパルス光を繰返し発生し、
前記サンプリングパルス光を2分岐し、
前記分岐された一方のサンプリングパルス光と前記第1のレーザ光を干渉させて第1の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第1の干渉光に対応する第1の光電流を取得し、
前記分岐された他方のサンプリングパルス光と前記第2のレーザ光を干渉させて第2の干渉光を生成し、その同相成分と直交成分から前記第2の干渉光に対応する第2の光電流を取得し、
前記第1の光電流及び前記第2の光電流をそれぞれ信号データとして取得し、
前記取得した第1及び第2の光電流の信号データの位相をそれぞれ解析し、
前記位相解析した第1または第2の信号データからそれぞれ前記サンプリングパルス光の位相雑音を除去した上で、前記第1または第2の被測定レーザのFM雑音、位相雑音の二乗平均を計算することを特徴とするレーザ位相雑音測定方法。 - 前記測定の帯域が前記サンプリングパルス光のスペクトルで決定され、
前記第1の被測定レーザの位相雑音を測定する第1の干渉系と、前記第2の被測定レーザの位相雑音を測定する第2の干渉系が、前記サンプリングパルス光を共有し、
前記第1の干渉系にて測定される第1のレーザ光の位相雑音から前記第2の干渉系にて測定される第2のレーザ光の位相雑音を引く、または第2の干渉系にて測定される第2のレーザ光の位相雑音から、第1の干渉系にて測定される第1のレーザ光の位相雑音を引くことで、前記サンプリングパルス光の位相雑音を除去し、前記除去により得られた結果から前記第1または第2の被測定レーザのFM雑音、位相雑音の二乗平均を計算することにより、位相雑音を測定することを特徴とする請求項4に記載のレーザ位相雑音測定方法。
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