JPWO2009136441A1 - 電子線描画装置及び電子線描画方法 - Google Patents

電子線描画装置及び電子線描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリブレーションを実施した後も長期間継続して高精度に露光処理が可能な電子線描画装置及び電子線描画方法を提供すること。【解決手段】電子線描画装置は、試料に照射する電子ビームを放出する電子銃と、電子ビームを偏向する偏向器と、電子ビームの焦点を補正する焦点補正器と、露光データが格納された記憶部と、時間経過に依存しない固定補正係数と時間経過に従って変化する変動補正係数とを基に露光データを補正して、偏向器の入力信号とビーム偏向量との関係を示す偏向能率及び焦点補正器の入力信号とビーム焦点との関係を示す補正強度を算出し、偏向能率及び補正強度に従って試料を描画する制御部とを有する。固定補正係数は、試料の描画位置に応じて決定され、変動補正係数は、計測器で計測された変動要因データの値に応じて決定される。【選択図】図7

Description

本発明は、電子線描画装置及び電子線描画方法に関し、特に、キャリブレーションを実施した後に長期間継続して高精度に露光可能な電子線描画装置及び電子線描画方法に関する。
電子線描画装置の代表例である電子ビーム露光装置では、スループットの向上を図るために、ステンシルマスクに可変矩形開口又は複数のステンシルマスクパターンを用意し、ビーム偏向によりそれらを選択してウエハに転写露光している。
このような露光装置として、例えば特許文献1には部分一括露光をする電子ビーム露光装置が開示されている。部分一括露光とは、マスク上に配置した複数個、例えば100個のステンシルパターンからビーム偏向により選択した一つのパターン領域、例えば20×20μmの領域にビームを照射し、ビーム断面をステンシルパターンの形状に成形し、さらにマスクを通過したビームを後段の偏向器で偏向振り戻し、電子光学系で決まる一定の縮小率、例えば1/10に縮小し、試料面に転写する。一度に照射される試料面の領域は、例えば2×2μmである。露光するデバイスパターンに応じてマスク上のステンシルパターンを適切に用意すれば、可変矩形開口だけの場合より、必要な露光ショット数が大幅に減少し、スループットが向上する。
さらに、このような露光装置のコラム一つ一つの大きさを小さくしたもの(以下、コラムセルと呼ぶ)を複数個集め、ウエハ上に並べて並列して露光処理するマルチコラム電子ビーム露光装置が提案されている。各コラムセルはシングルコラムの電子ビーム露光装置のコラムと同等であるが、マルチコラム全体では並列して処理するため、コラム数倍の露光スループットの増加が可能である。
このような電子ビーム露光装置では、試料のどの位置にどのようなパターンを露光するかを定義する露光データを有しており、露光データに従ってパターンを露光するために偏向器や焦点補正器に印加する信号が決定される。電子ビーム露光装置による露光処理のスループットの向上を図るためには、前提として露光データに従って精度良く電子ビームを照射することが要求される。
しかし、露光データに従って偏向器や焦点補正器に印加する信号を決定して電子ビームを照射した場合であっても、電子ビームの照射位置や電磁レンズによる収束(焦点)が時間の経過とともに変化するドリフトと呼ばれる現象が発生している。
このドリフトは露光装置を使用する環境、特に気圧の変化による影響を強く受け、かつ制御が困難であると考えられている。これに対して、特許文献2では、投影光学装置において、光学性能に悪影響を及ぼす外乱要因の気圧や温度を定常化する技術が記載されている。
また、電子ビーム露光装置では、露光精度を高精度に維持するため、通常、所定の時間毎にキャリブレーションを行っている。
しかし、キャリブレーションを行った後も気圧等が変化しているため、キャリブレーション後、長期間にわたって高精度に露光することが困難である。また、露光精度を高精度に維持しようとすると、キャリブレーションを頻繁に行う必要があり、露光処理のスループットが低下してしまう。
特開2004−88071号公報 昭62−181426号公報
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みなされたものであり、目的は、キャリブレーションを実施した後も長期間継続して高精度に露光処理が可能な電子線描画装置及び電子線描画方法を提供することである。
上記した課題は、被描画試料が載置されるウエハステージを備えた試料室と電子ビームを前記試料上に照射する電子ビーム光学鏡筒で構成される電子線描画装置であって、前記電子ビームを放出する電子銃と、前記電子ビームを偏向する偏向器と、前記電子ビームの焦点を補正する焦点補正器と、露光データが格納された記憶部と、時間経過に依存しない固定補正係数と時間経過に従って変化する変動補正係数とを基に前記露光データを補正して、前記偏向器の入力信号とビーム偏向量との関係を示す偏向能率及び前記焦点補正器の入力信号とビーム焦点との関係を示す補正強度を算出し、当該偏向能率及び補正強度に従って前記試料を描画する制御部と、を有することを特徴とする電子線描画装置により解決する。
この形態に係る電子線描画装置において、更に、前記電子線描画装置の動作に影響を及ぼす変動要因データを計測する計測器を備え、前記固定補正係数は、前記試料の描画位置、又は選択されるキャラクタープロジェクション(CP)パターンの位置に応じて決定され、当該固定補正係数は前記試料の描画位置又はCPパターンの位置をアドレスとした前記記憶部の記憶領域に格納され、前記変動補正係数は、前記計測器で計測された変動要因データの値に応じて決定され、前記変動要因データの値と変動補正係数との対応関係が前記記憶部に格納されるようにしてもよい。
また、この形態に係る電子線描画装置において、前記制御部は、前記露光データの照射位置に対応する前記固定補正係数を抽出し、前記計測器で計測された変動要因データに応じた変動補正係数を抽出し、当該固定補正係数及び当該変動補正係数とを加算又は減算して前記露光データに対する補正係数を算出して前記補正能率及び焦点補正強度を算出するようにしてもよく、前記計測器は、少なくとも、気圧計、温度計、電圧計、又は電流計のいずれかであり、前記変動要因データは、少なくとも、前記気圧計により計測された気圧値、前記温度計により計測された温度、前記電圧計により計測された加速電圧値、又は前記電流計により計測されたレンズ電流値のいずれかであるようにしてもよい。
本発明では、電子線描画装置において、露光データを補正する際に、時間の経過に依存しない補正係数(固定補正係数)と、時間の経過に従って変化する補正係数(変動補正係数)を考慮に入れ、露光処理の実施中に固定補正係数と変動補正係数とを統合した補正係数を用いて露光データを補正するようにしている。固定補正係数は試料の描画位置や部分一括の場合のCPパターンの位置に応じた補正係数である。また、変動補正係数は、例えば、装置の周囲の気圧の変動や温度の変動に起因して決定される補正係数である。
気圧や温度の変化による照射位置の変動を変動補正係数によってキャンセルすることにより、キャリブレーションを実施した後も継続して高精度に電子ビームを照射することが可能となる。
また、本発明の他の形態によれば、上記の形態に係る電子線描画装置において実施される電子線描画方法が提供される。その一形態に係る電子線描画方法は、電子ビームを放出する電子銃と、前記電子ビームを偏向する偏向器と、前記電子ビームの焦点を補正する焦点補正器と、露光データが格納された記憶部とを備えた電子線描画装置における電子線描画方法であって、描画開始前に、前記露光データに対する時間経過に依存しない固定補正係数を測定し、前記記憶部に格納するステップと、前記記憶部から露光データを抽出するステップと、抽出された前記露光データに対応する固定補正係数を前記記憶部から抽出するステップと、当該露光データに対する時間経過に従って変化する描画時の変動補正係数を算出するステップと、前記固定補正係数と前記変動補正係数を基に前記偏向器の偏向能率及び前記焦点補正器の焦点補正強度を算出し、当該偏向能率及び当該焦点補正強度に従って試料を露光するステップとを含むことを特徴とする。
図1は、マルチコラム電子ビーム露光装置の構成図である。 図2は、図1に係る露光装置における1つのコラムセルの構成図である。 図3は、図1に係る露光装置のコラムセル制御部の模式図である。 図4(a)及び図4(b)は、露光装置に圧力がかかったときの変動の様子を説明する図である。 図5は、時間経過に従って気圧及び照射位置が変化する様子を示す図である。 図6は、電子ビーム露光装置における露光データの補正係数の導出を説明する図である。 図7は、気圧変動に起因する描画精度の劣化を補正する主要部のブロック構成図である。 図8は、露光データの補正処理を含んだ露光処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、電子線描画装置の一例として、マルチコラム電子ビーム露光装置を対象として説明する。まず、図1から図3を参照して、マルチコラム電子ビーム露光装置の構成について説明をする。
次に、図4から図7を参照して、気圧変動に対する対処手法について説明する。次に、図8を参照して、電子線描画方法の一例として電子ビーム露光方法について説明する。
(マルチコラム電子ビーム露光装置本体の構成)
図1は、本実施形態に係るマルチコラム電子ビーム露光装置の概略構成図である。
マルチコラム電子ビーム露光装置は、電子ビームコラム10と電子ビームコラム10を制御する制御部20に大別される。このうち、電子ビームコラム10は、同等なコラムセル11が複数、例えば16集まって、全体のコラムが構成されている。すべてのコラムセル11は後述する同じユニットで構成される。コラムセル11の下には、例えば300mmウエハ12を搭載したウエハステージ13が配置されている。
一方、制御部20は、電子銃高圧電源21、レンズ電源22、デジタル制御部23、ステージ駆動コントローラ24及びステージ位置センサ25を有する。これらのうち、電子銃高圧電源21は電子ビームコラム10内の各コラムセル11の電子銃を駆動させるための電源を供給する。レンズ電源22は電子ビームコラム10内の各コラムセル11の電磁レンズを駆動させるための電源を供給する。デジタル制御部23は、コラムセル11各部をコントロールする電気回路であり、ハイスピードの偏向出力などを出力する。デジタル制御部23はコラムセル11の数に対応する分だけ用意される。
ステージ駆動コントローラ24は、ステージ位置センサ25からの位置情報を基に、ウエハ12の所望の位置に電子ビームが照射されるようにウエハステージ13を移動させる。上記の各部21〜25は、ワークステーション等の統合制御系26によって統合的に制御される。
上述したマルチコラム電子ビーム露光装置では、すべてのコラムセル11は同じコラムユニットで構成されている。図2は、マルチコラム電子ビーム露光装置に使用される図1の各コラムセル11の概略構成図である。
各コラムセル11は、露光部100と、露光部100を制御するコラムセル制御部31とに大別される。このうち、露光部100は、電子ビーム生成部130、マスク偏向部140及び基板偏向部150によって構成される。
電子ビーム生成部130では、電子銃101から生成した電子ビームEBが第1電磁レンズ102で収束作用を受けた後、ビーム整形用マスク103の矩形アパーチャ103aを透過し、電子ビームEBの断面が矩形に整形される。
その後、電子ビームEBは、マスク偏向部140の第2電磁レンズ105によって露光マスク110上に結像される。そして、電子ビームEBは、第1、第2静電偏向器104、106により、露光マスク110に形成された特定のパターンPに偏向され、その断面形状がパターンPの形状に整形される。このパターンはキャラクタープロジェクション(CP)パターンとも呼ぶ。
なお、露光マスク110はマスクステージ123に固定されるが、そのマスクステージ123は水平面内において移動可能であって、第1、第2静電偏向器104、106の偏向範囲(ビーム偏向領域)を超える部分にあるパターンPを使用する場合、マスクステージ123を移動することにより、そのパターンPをビーム偏向領域内に移動させる。
露光マスク110の上下に配された第3、第4電磁レンズ108、111は、それらの電流量を調節することにより、電子ビームEBを基板上で結像させる役割を担う。
露光マスク110を通った電子ビームEBは、第3、第4静電偏向器112、113の偏向作用によって光軸Cに振り戻された後、第5電磁レンズ114によってそのサイズが縮小される。
マスク偏向部140には、第1、第2補正コイル107、109が設けられており、それらにより、第1〜第4静電偏向器104、106、112、113で発生するビーム偏向収差が補正される。
その後、電子ビームEBは、基板偏向部150を構成する遮蔽板115のアパーチャ115aを通過し、第1、第2投影用電磁レンズ116、121によって基板上に投影される。これにより、露光マスク110のパターンの像が、所定の縮小率、例えば1/10の縮小率で基板に転写されることになる。
基板偏向部150には、第5静電偏向器119と電磁偏向器120とが設けられており、これらの偏向器119、120によって電子ビームEBが偏向され、基板の所定の位置に露光マスクのパターンの像が投影される。
更に、基板偏向部150には、基板上における電子ビームEBの偏向収差を補正するための第3、第4補正コイル117、118が設けられる。
一方、コラムセル制御部31は、電子銃制御部202、電子光学系制御部203、マスク偏向制御部204、マスクステージ制御部205、ブランキング制御部206及び基板偏向制御部207を有する。これらのうち、電子銃制御部202は電子銃101を制御して、電子ビームEBの加速電圧やビーム放射条件等を制御する。また、電子光学系制御部203は、電磁レンズ102、105、108、111、114、116及び121への電流量等を制御して、これらの電磁レンズが構成される電子光学系の倍率や焦点位置等を調節する。ブランキング制御部206は、ブランキング電極127への印加電圧を制御することにより、露光開始前から発生している電子ビームEBを遮蔽板115上に偏向し、露光前に基板上に電子ビームEBが照射されるのを防ぐ。
基板偏向制御部207は、第5静電偏向器119への印加電圧と、電磁偏向器120への電流量を制御することにより、基板の所定の位置上に電子ビームEBが偏向されるようにする。上記の各部202〜207は、ワークステーション等の統合制御系26によって統合的に制御される。
図3は、マルチコラム電子ビーム露光装置におけるコラムセル制御部31の模式図である。コラムセル制御部31はコラムセル11のそれぞれが有している。各コラムセル制御部31はマルチコラム電子ビーム露光装置の全体を制御する統合制御系26とバス34で接続される。また、統合記憶部33は、例えばハードディスクで構成され、露光データ等すべてのコラムセルで必要となるデータが格納されている。統合記憶部33も統合制御系26とバス34で接続されている。
このように構成されたマルチコラム電子ビーム露光装置において、ウエハステージ13に載置したウエハ12上に露光するパターンの露光データを統合記憶部33から各コラムセル制御部31のコラムセル記憶部35に転送する。転送された露光データは、各コラムセル制御部31の補正部36において補正され、露光データ変換部37で実際に露光処理に必要なデータに変換されて、各コラムセル11に割り当てられたウエハ上の露光領域でパターンが露光される。特に、本実施形態では、後述するように露光データの補正において、照射位置に依存した影響に対する補正及び気圧や温度等の影響に対する補正を露光データに施して、偏向器などの電極に印加する信号を決定している。この決定された信号に基づいて露光処理が実施される。
次に、露光データの補正について、気圧や温度等の環境の変動の影響に対する補正を考慮に入れた処理について説明する。なお、環境の変動として、主に気圧を例にとって説明する。
図4(a)及び(b)は、電子ビーム光学鏡筒41及び試料室42で構成される電子ビームコラム10を示しており、コラムセルが1つの場合を示している。図4(a)は、標準気圧の場合であり、図4(b)は、気圧が変動して標準気圧よりも高い気圧になり、電子ビームコラム10に高い圧力がかかったときの変動の様子を模式的に示している。
図4(a)及び(b)では、電子銃43から放出された電子ビーム44をステージ47上に載置された試料48の所望の位置に照射するための焦点補正を補正コイル45で行い、電子ビーム44の偏向を偏向器46で行っている。また、ステージ駆動部49を駆動してレーザ測長部50でステージ位置を検出しながらステージ47を所定の位置に移動している。
標準気圧に対し、例えば10hpa気圧が高くなると、1m2あたり約102kgfの力がかかる。この力により図4(b)に示すように、試料室42の上部が下方に変動すると、その上に配置されている電子ビーム光学鏡筒41の位置も下方に変動する。これにより、補正コイル45による結像焦点がずれたり、偏向器46の偏向能率が変化する。そのため、露光データに従って電子ビームを照射しても照射位置にずれが生じてしまうことになる。
このような、気圧変動を起因とする露光精度の劣化に対して、気圧変動に起因した露光位置の変動や偏向能率の変動などの精度劣化を定量的にとらえて、変動分を補正することに着目した。すなわち、気圧の変動によって露光位置がどのように変動するかを予め測定し、気圧変動とビーム照射位置の変動との関係を記録しておき、露光処理の実行中に変動した気圧に応じて露光データを補正するようにしている。
図5は時間の経過に伴い、気圧が変動するために、同じステージ位置に停止していたとしても、被描画試料に対するビーム照射位置が変動する様子を示した図である。図5では、この照射位置の変化はx方向の位置を例としている。図5に示すように、気圧P0を標準気圧としたとき、気圧P0のときに照射される位置をx0とする。気圧の変化に伴って照射位置も変化する。例えば、気圧がP0からP1に変化すると、照射位置がx0からx1に変化し、気圧がP1からP2に変化すると、照射位置がx1からx2に変化している。このように、気圧は時間の経過とともに変化しているため、気圧変化の影響を受ける露光装置は、たとえある時間に、露光装置の露光条件と被描画試料のビーム照射位置の関係をキャリブレーション(較正)したとしても、キャリブレーション後の気圧の変化によりその関係は変化し、次のキャリブレーションまで正確な位置に照射することが困難になる。照射位置の精密さが要求され、許容誤差の範囲が小さいときには、キャリブレーション間隔を短くして頻繁にキャリブレーションを行う必要がある。そのため、露光スループットが低下してしまうという不都合が生じてしまう。
このような気圧の変動の影響に対する補正を含めた露光データの補正係数の導出について、以下に説明する。
図6は、電子ビーム露光装置における露光データの補正係数の導出を説明する図である。
統合記憶部33に格納されている露光データは、例えば試料に露光するパターンの形状が可変矩形の場合、x方向及びy方向の長さを含んだ電子ビームの照射位置を示す偏向データ等が定義されている。出力補正演算部61はこのような露光データを1ショット毎に入力し、露光データで指定される位置に電子ビームを照射したり、指定されたCPパターンを選択するために、露光データを補正して偏向器や補正器(焦点補正器)62に印加する信号(偏向出力、補正出力)を決定している。
本実施形態では、この補正において、試料の描画位置やステージの位置に依存し、時間が経過しても変化することのない固定補正係数63と、気圧や温度等の環境の変化や加速電圧の変化によって照射位置がずれる等、時間の経過に伴って変化する変動補正係数とを使用している。
変動補正係数は、次のように決定する。試料の描画位置やステージ位置、若しくは選択するCPパターンを一定にした条件のもとで、一定の期間、ビーム照射位置の変動を、ビームを用いたマーク検出法により測定する。同じ期間、気圧も測定し、気圧の変動とビーム照射位置の変動を比較し、両者に相関がある部分に対して、気圧変動に対するビーム照射位置変動の関係を変動補正係数として決定する。また、固定補正係数は次のように決定する。上記、変動補正係数による補正を効かせた状態で、試料の描画位置やステージ位置、若しくは選択するCPパターンを変えて、目標のビーム照射位置と実際の照射位置との差分を、ビームを用いたマーク検出法により測定する。試料の描画位置やステージ位置、若しくは選択するCPパターンに依存して発生する、目標位置に対する照射位置の差分から、試料の描画位置やステージ位置、若しくは選択するCPパターンとビーム照射位置の関係を固定補正係数として決定する。
変動補正係数は、露光装置の動作に影響を及ぼす変動要因データを計測器64で計測し、係数変換部66で変動要因データに応じた補正係数に変換したものである。図6では、変動要因データとして、気圧、温度、電圧(加速電圧)、電流(レンズ電流)の例を示している。
気圧は気圧計64aによって計測され、ADC65aでデジタル変換されて、係数変換部66aで変動補正係数に変換される。温度計64bで計測された温度、電圧電流計64cで計測された電圧及び電流も同様に、ADC65b、65cでデジタル変換され、係数変換部66b、66cで変動補正係数に変換される。
これらの変動補正係数は統合部67で統合され、さらに、統合された変動補正係数と固定補正係数とが統合部68で統合されて統合補正係数となり、出力補正演算部61に入力される。
このように、露光データは、露光前に測定可能な補正係数(固定補正係数)と環境の変化に伴って変動する補正係数(変動補正係数)の両補正係数を考慮に入れた統合補正係数によって補正され、キャリブレーションのときに固定補正係数と変動補正係数とを使用して露光データを補正した後も、気圧や温度等の情報を取得し、それらの値に応じて変動補正係数を算出して、統合補正係数を求め、露光データを補正する。
図7は、気圧変動に起因する精度劣化を補正する主要部のブロック図を示している。
統合記憶部33、露光データメモリ72、補正係数変換部66、ステージ位置依存補正係数メモリ73、ステージ駆動部74がバス34によって統合制御部26と接続されている。
露光データメモリ72には、統合記憶部33に格納された露光データから試料に露光するパターンが1ショット毎に入力される。
出力補正演算部73は、露光データメモリ72から露光データを入力し、その露光データに対して偏向器46に印加する電圧信号や補正コイル45に印加する電流信号を算出する。この信号の算出に際して、固定補正係数及び変動補正係数の両補正係数を入力して露光データを補正する。
補正係数変換部66は、気圧計64で測定された気圧データに対して、標準気圧との差分に応じた露光データに対する補正係数を算出する。なお、標準気圧と測定気圧の差分と補正係数との関係は予め測定し、統合記憶部33に格納しておき、測定された気圧データに応じて統合記憶部33から変動補正係数を抽出するようにしている。
気圧計64は、例えば、ダイアフラム型気圧計を使用する。ダイアフラム型気圧計は、一定の気体の入った閉じた空間をダイアフラムで作り、気圧変動によって変化するダイアフラムの動きを電気的に変換して気圧を計測する。
固定補正係数は、図7ではステージ位置依存補正係数メモリ73に格納されている。ステージ位置依存補正係数は、照射位置をアドレスとして、その照射位置に電子ビームを照射するために必要な露光データの固定補正係数がアドレスの示す記憶領域に格納されている。この照射位置と固定補正係数との関係は、露光処理を行う前に算出される。
固定補正係数の算出は、周知の方法によって行う。例えば、照射位置誤差検出用のウエハをステージに載置し、ウエハの所定の箇所の座標を指定して電子ビームを照射し、所定の位置とのずれを計測する。いくつかの所定の座標における位置ずれを基に、ウエハ上の全座標における位置ずれを算出する。この位置ずれをキャンセルするように固定補正係数が決定される。
また、CPパターンの選択に関しても選択誤差の検出を予め行い、CPパターンの選択位置をアドレスとして、そのCPパターンが選択されるために必要な露光データの固定補正係数をアドレスの示す記憶領域に格納する。
なお、固定補正係数の算出の際にも、時間の経過に応じて気圧等の環境は変化する。固定補正係数はこのような環境の変化に依存する要素を排除したものであるため、固定補正係数の算出においても、変動補正係数を使用して、環境の変化に依存する変化分はキャンセルするようにしている。
露光位置については、露光データに対する固定補正係数がステージ位置依存補正係数メモリ73に規定されており、その補正された位置に照射されるようにステージ位置読み取り部75で位置を把握しながらステージ駆動部74を制御してステージ47を移動させる。
なお、露光データメモリ72は、図3のコラムセル記憶部35に対応し、出力補正演算部73は、図3の補正部36及び露光データ変換部37に対応している。
露光データメモリ72から取得した露光データを例えば、(X0_def、Y0_def)としたときの露光データの補正処理について、以下に説明する。
露光データを取得した時点での気圧をADC65を通して補正係数変換部66に入力し、補正係数変換部66において変動補正係数を出力する。標準気圧との差分に応じて変動補正係数が予め算出され格納された統合記憶部33から抽出する。得られた変動補正係数が例えば(Gx_prs、Ry_prs)であるとする。また、露光データに対応する固定補正係数をステージ位置依存補正メモリ73から抽出する。例えば(Gx_pos、Py_pos)とする。これらの固定補正係数と変動補正係数を用いて露光データを補正して、偏向器の偏向能率、すなわち、ビーム偏向量に対応する偏向器の入力信号(X1_def、Y1_def)を算出する。
試料上で電子ビームの照射位置を偏向する偏向器の、X方向とY方向の2方向の電極を有する静電偏向器に加えられる電圧は、X方向の入力は式(1)、Y方向の入力は式(2)で表わされる。
X1_def=X0_def×(Gx_pos+Gx_prs)+
Y0_def×(Rx_pos+Rx_prs)+
(Ox_pos+Ox_prs) ……(1)
Y1_def=Y0_def×(Gy_pos+Gy_prs)+
X0_def×(Ry_pos+Ry_prs)+
(Oy_pos+Oy_prs) ……(2)
式(1)及び式(2)に比例した電圧が静電偏向器の電極に印加され、電子ビームを偏向する。この式において、Gx_pos+Gx_prs、Gy_pos+Gy_prsはゲイン補正係数、Rx_pos+Rx_prs、Ry_pos+Ry_prsはローテーション補正係数、Ox_pos+Ox_prs、Oy_pos+Oy_prsはオフセット調整係数である。また、*_posはステージ位置(試料露光位置)依存成分の固定補正係数であり、*_prsは気圧依存成分の変動補正係数である。
これらの値を基に、各コラムセルで電子ビームを照射する際に補正された電圧量で電子ビームを偏向する。
気圧の変動によって、電子ビームの焦点も変化する。焦点を補正するために、焦点の補正強度、すなわち、ビーム焦点に対応する焦点補正器の入力信号Foutは、式(3)で算出される。
Fout=fpos+fprs ……(3)
ここで、fposはステージ位置(試料露光位置)依存成分の固定補正係数であり、fprsは気圧依存成分の変動補正係数である。
通常、電子ビームの焦点の検出は、電磁レンズのコイルの電流を変化させて焦点位置を変化させながら試料上に形成された基準マークを走査し、反射電子を検出した検出器の信号変化から、変化が最も先鋭であるときを最適な焦点としている。このときのコイルに供給する電流に対して式(3)の気圧変動分をコイルの電流値に加算又は減算することによって焦点を調整する。
以上説明したように、本実施形態では、電子ビーム露光装置において、露光データを補正する際に、時間の経過に依存しない補正係数(固定補正係数)と、時間の経過に従って変化する補正係数(変動補正係数)を考慮に入れ、露光処理の実施中に固定補正係数と変動補正係数とを統合した統合補正係数を用いて露光データを補正するようにしている。固定補正係数は試料の露光位置や部分一括の場合のCPパターンの位置に応じた補正係数である。また、変動補正係数は、例えば、装置の周囲の気圧の変動や温度の変動に起因して決定される補正係数である。
気圧や温度の変化による照射位置の変動を変動補正係数によってキャンセルすることにより、キャリブレーションを実施した後も長期間継続して高精度に電子ビームを照射することが可能となる。
なお、上記説明では、ビーム照射位置に影響を及ぼす外乱として主に気圧について説明しているが、気圧の変化に対する照射位置ずれを1対1対応させるためには、その他の要因(例えば、温度や加速電圧の変化)は一定であることが必要である。従って、その他の要因が一定の環境において気圧の変化と照射位置のずれを検出する。その他の要因を一定にすることが困難なときは、その他の要因の許容変動幅を決定しておき、気圧や温度等ビーム照射位置の位置ずれの要因となる環境データを記録する。気圧と照射位置の関係を抽出するときは、その他の要因の変動幅が許容範囲の部分から抽出する。温度の変動と照射位置の変動との対応関係を求める場合も同様に、温度以外の要因が所定の許容範囲内の変動のときの温度と照射位置の変動を抽出してその関係を求める。
また、上記説明では、マルチコラム露光装置の複数のコラムセルのうちの一つについて説明したが、複数のコラムセルを有する場合は、気圧や温度の影響、又は加速電圧等の影響は各コラムセルについて異なると考えられる。従って、変動補正係数は各コラムセル毎に算出される。また、マルチコラム電子ビーム露光装置に限らず、シングルコラムの電子ビーム露光装置にも適用可能なことは勿論である。
(電子ビーム露光方法)
次に、上記した電子ビーム露光装置における露光方法について説明する。
図8は、電子ビーム露光処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS11及びステップS12において、露光処理(描画処理)の前段階として、固定補正係数を測定し、被描画試料を搭載したステージ位置やCPパターンの位置に応じて固定補正係数をメモリに格納する。被描画試料を搭載したステージ位置やCPパターンの位置をアドレスとして、その照射位置に電子ビームを照射したり、CPパターンを選択するために必要な露光データの固定補正係数をアドレスの示す記憶領域に格納する。
次のステップS13から、露光中の処理が実施される。ステップS13では、統合記憶部33に格納されている露光データから1ショット分の露光データを抽出する。
次のステップS14では、抽出した露光データに規定されている照射位置を参照し、固定補正係数が格納されているステージ位置依存補正係数メモリ73に照射位置でアドレス指定し、照射位置が示すアドレスの記憶領域に格納されている固定補正係数を抽出する。
次のステップS15では、変動補正係数を算出する。露光時における変動要因である気圧値を気圧計から入力し、気圧値に対応する変動補正係数を取得する。標準気圧と測定気圧の差分と変動補正係数との関係は予め測定し、統合記憶部33に格納しておき、測定された気圧データに応じて統合記憶部33から変動補正係数を抽出する。変動要因は気圧に限らず、温度や装置の加速電圧の変動なども考えられる。これらのすべての要因に対してそれぞれ規定された変動補正係数を統合して変動補正係数とする。
次のステップS16では、ステップS14で求めた固定補正係数とステップS15で求めた変動補正係数とを加算又は減算により統合して、統合補正係数を算出する。
次のステップS17では、ステップS16で算出した統合補正係数を基に、偏向器の偏向能率、及び、焦点補正器の焦点補正強度を算出して、偏向器、焦点補正器に送信し、補正されたこれらの信号に従って露光処理を行う。
次のステップS18では、露光処理がすべて終了したか否かを判定し、終了していなければステップS13に戻り露光処理を継続実行し、露光処理がすべて終了すれば、本処理は終了する。
以上説明したように、本実施形態の電子ビーム露光方法では、露光処理を実施する前に、時間の経過に依存しない補正係数を算出し、照射位置と補正係数、又は、選択CPと補正係数との関係を予め記憶部に格納している。その後、露光処理の実行中で露光データを補正する際に、時間の経過に依存しない補正係数(固定補正係数)と、時間の経過に従って変化する補正係数(変動補正係数)を考慮に入れ、固定補正係数と変動補正係数とを加算又は減算した統合補正係数を用いて露光データを補正するようにしている。固定補正係数は試料の描画位置や部分一括の場合のCPパターンの位置に応じた補正係数である。また、変動補正係数は、例えば、装置の周囲の気圧の変動や温度の変動に起因して決定される補正係数である。
気圧や温度の変化による照射位置の変動を変動補正係数によってキャンセルすることにより、キャリブレーションを実施した後も継続して高精度に電子ビームを照射することが可能となる。

Claims (7)

  1. 被描画試料が載置されるウエハステージを備えた試料室と電子ビームを前記試料上に照射する電子ビーム光学鏡筒で構成される電子線描画装置であって、
    前記電子ビームを放出する電子銃と、
    前記電子ビームを偏向する偏向器と、
    前記電子ビームの焦点を補正する焦点補正器と、
    露光データが格納された記憶部と、
    時間経過に依存しない固定補正係数と時間経過に従って変化する変動補正係数とを基に前記露光データを補正して、前記偏向器の入力信号とビーム偏向量との関係を示す偏向能率及び前記焦点補正器の入力信号とビーム焦点との関係を示す補正強度を算出し、当該偏向能率及び補正強度に従って前記試料を描画する制御部と、を有することを特徴とする電子線描画装置。
  2. 更に、前記電子線描画装置の動作に影響を及ぼす変動要因データを計測する計測器を備え、
    前記固定補正係数は、前記試料の描画位置、又は選択されるキャラクタープロジェクション(CP)パターンの位置に応じて決定され、当該固定補正係数は前記試料の描画位置又はCPパターンの位置をアドレスとした前記記憶部の記憶領域に格納され、
    前記変動補正係数は、前記計測器で計測された変動要因データの値に応じて決定され、
    前記変動要因データの値と変動補正係数との対応関係が前記記憶部に格納されていることを特徴とする請求項1に記載の電子線描画装置。
  3. 前記制御部は、前記露光データの照射位置に対応する前記固定補正係数を抽出し、前記計測器で計測された変動要因データに応じた変動補正係数を抽出し、当該固定補正係数及び当該変動補正係数とを加算又は減算して前記露光データに対する補正係数を算出して前記補正能率及び焦点補正強度を算出することを特徴とする請求項2に記載の電子線描画装置。
  4. 前記計測器は、少なくとも、気圧計、温度計、電圧計、又は電流計のいずれかであり、
    前記変動要因データは、少なくとも、前記気圧計により計測された気圧値、前記温度計により計測された温度、前記電圧計により計測された加速電圧値、又は前記電流計により計測されたレンズ電流値のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の電子線描画装置。
  5. 前記電子ビーム光学鏡筒を複数有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電子線描画装置。
  6. 電子ビームを放出する電子銃と、前記電子ビームを偏向する偏向器と、前記電子ビームの焦点を補正する焦点補正器と、露光データが格納された記憶部とを備えた電子線描画装置における電子線描画方法であって、
    描画開始前に、前記露光データに対する時間経過に依存しない固定補正係数を測定し、前記記憶部に格納するステップと、
    前記記憶部から露光データを抽出するステップと、
    抽出された前記露光データに対応する固定補正係数を前記記憶部から抽出するステップと、
    当該露光データに対する時間経過に従って変化する描画時の変動補正係数を算出するステップと、
    前記固定補正係数と前記変動補正係数を基に前記偏向器の偏向能率及び前記焦点補正器の焦点補正強度を算出し、当該偏向能率及び当該焦点補正強度に従って試料を露光するステップとを含むことを特徴とする電子線描画方法。
  7. 前記固定補正係数は、前記試料の描画位置、又は選択されるキャラクタープロジェクション(CP)パターンの位置に応じて決定され、当該固定補正係数は前記試料の描画位置又はCPパターンの位置をアドレスとした前記記憶部の記憶領域に格納され、
    前記変動補正係数は、前記電子線描画装置の動作に影響を及ぼす変動要因データを計測する計測器で計測された変動要因データの値に応じて決定され、前記変動要因データの値と変動補正係数との対応関係が前記記憶部に格納されていることを特徴とする請求項6に記載の電子線描画方法。
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