本発明の一実施形態について図1〜図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。
〔1.情報記録媒体の概念的構成〕
本発明では、情報記録媒体の所定の情報記録領域に予め記録されるデータや、将来記録される予定のデータなどが重要なポイントとなる。
そこで、まず、図1及び図2に基づき、本発明の一実施形態である情報記録媒体の概念的な構成について説明し、その後の図3以降で本発明の情報記録媒体の一実施形態を示して説明する。なお、本発明の情報記録媒体が、本実施形態で説明する情報記録媒体の構造に限られないことは言うまでも無い。
図1は、本発明の情報記録媒体の一実施形態の構成を概念的に示す図である。また、図2は、本発明の情報記録媒体の他の実施形態の構成を概念的に示す図である。
図1及び図2には示していないが、本実施形態の情報記録媒体は、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を有する(例えば、図3参照)。よって、それぞれの記録層に情報が記録されていれば、当該情報を読み出すことができる。
なお、第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域の割り当てについては、単層の記録層を有する情報記録媒体の場合には、すべての情報記録領域が、単層の記録層に割り当てられていることになる。
また、複数の記録層を有する情報記録媒体の場合には、第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域の3つの情報記録領域が、それぞれ異なる記録層に割り当てられる場合、2つの情報記録層が単一の記録層、残りの1つの情報記録領域が他の記録層に割り当てられる場合が考えられる。
よって、複数の情報記録領域が存在することになる。
さらに、図1及び図2に示すように複数の情報記録領域は、少なくとも第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域を含んでいる。
なお、図1及び図2の左の項目「記録領域」の上下の列は、第1情報記録領域〜第3情報記録領域に情報記録領域を分類したものであり、真ん中の項目「記録情報」の上下の列は、現時点で各情報記録領域に記録されているデータがあるか否かを示している。
また、右の項目の「ステータス」の上下の列は、第1情報記録領域〜第3情報記録領域の状態を示しており、例えば、既に何らかのデータが記録されている場合には「記録済み」と記載し、これから何らかのデータが記録される予定である場合には、どのようなデータの記録が可能となっているのかについて示している。
図1に示すように、本実施形態の情報記録媒体の第1情報記録領域には、連続テレビドラマの第1話(第1コンテンツ)が予め記録されている。
なお、ここでは、第1情報記録領域に第1話のみが記録されている例について説明するが、連続テレビドラマの最初の数話が予め記録されていても良い。
ここで、「コンテンツ」には、画像、動画、音楽、音声データ、メール等のテキストデータ、WEBページに掲載されているデータ、並びに、ワンセグ、3セグ、及び地デジなどの放送コンテンツなど、ソフトウェアの処理対象となるさまざまな情報を含む概念である。
また、本実施形態では、互いに関連するコンテンツの例として連続テレビドラマを例にして説明しているが、連続テレビドラマは、1回分ずつを逐次公表して完成するコンテンツである点で、各話が互いに関連するコンテンツに該当する。
その他、互いに関連するコンテンツの例としては、回を追って公表されるコンテンツが考えられる。例えば、数年間ほぼ毎日継続している人気テレビ放送番組などが該当する。
次ぎに、第2情報記録領域は、図1及び図2の「ステータス」の項目に示すように、「コンテンツ記録領域」と、「無効化情報記録領域」とで構成される。第2情報記録領域の「コンテンツ記録領域」は、連続テレビドラマの第2話以降(関連コンテンツ)を記録またはダウンロードすることが可能となっている。なお、「無効化情報領域」については、後で説明する。
さらに、第3情報記録領域には、図1及び図2の「記録情報」の項目に示すように、連続テレビドラマの第2話以降の第2情報記録領域への記録を開始させるための予約情報(記録開始情報)またはダウンロード情報(記録開始情報)が予め記録されている。
ここでは、図示していないが、予約情報の例としては、例えば、コンテンツが所定の期間に放送される放送番組である場合について説明すると、番組名、放送チャンネル、放送日、放送開始時間、放送終了時間などの各種情報が予約情報に該当する。
また、ダウンロード情報の例としては、例えば、コンテンツのデータ形式などを含むコンテンツに関するプロトコル、コンテンツの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)などの各種情報がダウンロード情報に該当する。
なお、「コンテンツに関するプロトコル」とは、再生方法、データ形式、データ圧縮方式及び通信プロトコルなどのコンテンツに関する規約のことである。例えば、再生方法の規約としては、ビットレート情報の規格などが例示できる。
また、コンテンツのデータ形式及びデータ圧縮方式の規約としては、音楽に関するAAC(Advanced Audio Coding)、WAV(Windows<登録商標>の音声データの標準的なファイル形式。WAVEファイルやWAVEサウンドファイルとも呼ばれる。)、及びMP3(MPEG-1 Audio Layer 3)などが例示できる。
また、その他、コンテンツのデータ形式及びデータ圧縮方式の規約としては、映像に関するFlash(マクロメディアが販売しているWeb用のアニメーション作成ソフト)、MPEG4(MPEG-1 Audio Layer 4)、及びMPEG2(ITU−T「国際電気通信連合電気通信標準化部門」とISO「国際標準規格」によって標準技術として勧告された、動画や音声を圧縮・伸張する規格。現在MPEG方式には、ビデオCDなどのメディアに使用されるMPEG1、DVDや放送メディアに使用されるMPEG2、ネットワーク配信、携帯端末向けのMPEG4などがある。)などが例示できる。
さらに、通信方式に関する規約(通信プロトコル)としては、Bluetooth(登録商標)、Felica、PLC(power line communication)、WirelessLAN(無線LAN:WLAN)、IrDA(赤外線無線)、IrSS(赤外線無線)、及びWCDMA(通信網)などが例示できる。
なお、互いに関連するコンテンツのその他の例としては、1作目の映画及び当該1作目が好評を博した場合に作成される2作目の映画、毎日、毎週、毎月、若しくは毎年定期的に公表されるコンテンツ、一のアーティストのシングル及びアルバム類、文書データではあるが夏目漱石全集、1作目のアプリケーションソフト及び当該1作目が好評を博した場合に作成される2作目のアプリケーションソフト、並びに、特定の人同士がやりとりするメール及びチャットなどが例示できる。
一方、後に詳しく説明するが、本発明の他の実施形態である情報記録再生装置は、第3情報記録領域に記録されている予約情報またはダウンロード情報に基づいて、連続テレビドラマの第2話以降を上記情報記録媒体の第2情報記録領域に記録することが好ましい。
上記情報記録媒体及び情報記録再生装置によれば、例えば、第2話以降が未だ放送されていない間は、当該第2話以降の予約情報は有効なので、第1話から第12話までのすべての回の記録が可能である。これにより、連続テレビドラマ等のシリーズもののすべての回の収録などが簡単に行えることになる。
また、最後の第12話が未だ放送されていない間は、少なくとも最後の第12話の予約情報は、有効なので、少なくとも第12話の記録が可能である。なお、第1話から第12話までのすべての回が放送された後でも、少なくとも第1コンテンツである第1話は情報記録媒体に予め記録されているので、予約情報のみが記録された不要な情報記録媒体のみが残ってしまうことはない。
さらに、情報記録媒体の製造時に第2話以降の連続テレビドラマの予約情報を記録しておけば、ユーザが何らかの手段で第2話以降の連続テレビドラマの予約情報を情報記録媒体に記録する必要が無い。
また、連続テレビドラマ等の予約記録(又はダウンロード記録)が面倒であれば、第2話の放送開始前に上記情報記録媒体を、上記情報記録再生装置(以下、単に「情報記録再生装置」という)に装填しておくだけで、自動的に第1話から第12話までが収録された情報記録媒体を作成することが可能となる。
なお、図1の「記録情報」の「第3情報記録領域」の欄に示すように、第3情報記録領域には、連続テレビドラマ第2話以降のビットレート情報(伝送速度情報)や、フレームレート情報(伝送速度情報)などが予め記録されていることが好ましい。
これにより、第2情報記録領域の記録容量の許容範囲内でより高品質の連続テレビドラマの記録が可能となる。
また、図1の「記録情報」の「第3情報記録領域」の欄に示すように、第3情報記録領域には、ダウンロード記録の実行を許可するダウンロード許可キー(ダウンロード許可情報)が予め記録されていることが好ましい。
これにより、ダウンロード許可キー(暗号鍵)を知らないユーザの操作による連続テレビドラマのダウンロードを防止できるので、セキュリティー対策となる。
なお、ダウンロード許可キーの他、連続テレビドラマの使用許諾契約に関する情報などが予め記録されていても良い。
以上より、連続テレビドラマなどの互いに関連する複数のコンテンツの予約記録やダウンロードを簡単に管理することができる情報記録媒体を提供することができる。
〔2.情報記録媒体及び情報記録再生装置に関する基本事項〕
ここで、図3〜図12に基づき、本発明の情報記録媒体の一実施形態である光情報記録媒体(情報記録媒体)200及び光情報記録媒体(情報記録媒体)201や、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に対応した再生システム(情報記録再生装置)100に関する基本事項について説明する。
まず、本発明の情報記録媒体の一実施形態であるこれらの記録媒体の具体的な構造について説明する。
近年、多層光情報記録媒体においては、情報の書き換え可能な記録層以外に、様々なコンテンツが記録されている記録層で、かつ再生のみ可能な再生専用の記録層又は追記録可能な記録層を追加して記録容量を向上させた光情報記録媒体(以降、ハイブリッド光情報記録媒体)が求められている。なお、以降、上記書き換え可能な記録層をRE(RE-writable)層と呼び、上記再生専用の情報記録層をROM(Read Only Memory)層と呼び、上記追記録可能な記録層は、以降R(Recordable)層と呼ぶ。
以下で説明する光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201は、いずれも、いわゆるハイブリッド光情報記録媒体であり、基板上に、複数の記録層と、複数の記録層の各々を分離する中間層と、基板から最も遠い位置に設けられた透光層とを有し、複数の記録層は、再生光によって情報を読み出すことが可能となっており、当該複数の記録層のうち、少なくとも1層の記録層が情報の読みだすことのみ可能な層(再生専用の記録層:以下、「ROM層」という)であり、その他の記録層のうち少なくとも1層が、情報を記録可能な層であるという構造を基本としている。
ここで、「情報を記録可能な層」には、追記録のみ可能な層(追記録可能な層:以下、「R層」)と書き換え可能な層(以下、「RE層」という)とが含まれる。
なお、ここで、追記録のみ可能とは、情報読み出しは可能であり、記録において、追記録のみ可能であることを指す。
より具体的には、図1・図2に示すように、本実施形態の光情報記録媒体200は、再生光入射面側から順に、透光層10、第1情報記録層(情報を読み出すことのみ可能な層、記録層)20、中間層30、第2情報記録層(情報が記録可能な層、記録層)40及び基板50が積層された構造となっている。
なお、図3は、光情報記録媒体200の概略構成の一例を示す斜視図であり、図4は、光情報記録媒体200の概略構成の一例を示す断面図である。
透光層10は、例えば、厚さ75μmの紫外線硬化樹脂からなる。透光層10の材料は、再生光の波長において透過率が高いものであれば良い。すなわち、透光層10は、例えばポリカーボネートフィルムと透明粘着剤とで形成されていても良い。また、透光層10の表面には、表面保護のためのハードコートが設けられていても良い。さらに、透光層10の厚さは、光情報記録媒体200の情報記録再生装置が有する光学系に応じて変更されても良い。具体的には、透光層10は、例えば0.6mmのポリカーボネ−ト基板であっても良い。
第1情報記録層20は、ROM層であり、例えば、成膜時の窒素流量により屈折率調整された厚さ15nmの窒化アルミからなる。第1情報記録層20の厚さ及び材料は、これに限られるものではなく、例えば再生光波長における第1情報記録層20の反射率の値が0.4%より大きく2.2%以下となるものであれば良い。
すなわち、第1情報記録層20は、再生光波長において透光性を有しており、上記反射率の値は、第2情報記録層40を再生するときの第2再生光ではフォーカス引き込みが不可能になる値であり、第1情報記録層20を再生するときの第1再生光ではフォーカス引き込みが可能になる値であれば良い。
具体的には、第1情報記録層20は、上記窒化アルミの他に、例えば窒化シリコン、又は、窒化アルミもしくは窒化シリコンを主成分とする誘電体からなっていても良く、多層構造であっても良い。
ここで、上記第2再生光は、第2情報記録層40等のRE層を再生するときに光情報記録媒体200に照射されるものであり、例えば旧規格の光情報記録媒体に対応した情報記録再生装置でも照射できるものである。また、上記第1再生光は、第2再生光よりも強度が高く、第1情報記録層20を再生するときに光情報記録媒体200(又は後述の光情報記録媒体201)に照射されるものである。この第1再生光は、新規格の光情報記録媒体に対応した情報記録再生装置にて照射されるものである。
中間層30は、例えば、厚さ25μmの透明紫外線硬化樹脂からなる。中間層30の材料は、これに限られたものではなく、再生光の波長において透過率が高い材料であれば良い。また、中間層30の厚さも、これに限られたものではなく、各記録層(ここでは、第1情報記録層20及び第2情報記録層40)を分離でき、層間クロストークが問題にならない適度の厚さであれば良い。
なお、層間クロストークとは、再生中の記録層以外の記録層からのノイズを指す。さらに、中間層30は、多層構造であっても良い。また、中間層30の、第1情報記録層20側の面には、第1情報記録層20に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピット(図示しない)が設けられている。
第2情報記録層40は、RE層であり、図4に示すように、例えば7層の薄膜からなる。この7層の薄膜は、再生光入射側から、第1保護膜41(例えば、厚さ35nmのZnS−SiO2)、第2保護膜42(例えば、厚さ5nmのZrO)、記録層43(例えば、厚さ10nmのGeTe−Sb2Te3)、第3保護膜44(例えば、厚さ5nmのZrO)、第4保護膜45(例えば、厚さ35nmのZnS−SiO2)、第5保護膜46(例えば、厚さ5nmのZrO)、及び反射膜47(例えば、厚さ20nmのAPC(AgPdCu))が順に積層されてなる。
なお、第2情報記録層40の材料、厚さ及び層数は、これに限られるものではなく、RE層として機能するものであれば良い。
基板50は、例えば、厚さ1.1mmのポリカーボネートからなる。基板50の材料、大きさ及び厚さは、これに限られるものではなく、表面にグルーブが設けられており、上記かつ基板として使用できる程度の所定の強度があれば良い。具体的には、基板50は、例えばポリオレフィン樹脂、金属等からなっていても良い。さらに、基板50は、多層構造であっても良い。
なお、上記基板50の表面には、グルーブの他に、第2情報記録層40に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピットが設けられていても良い。この場合、第2情報記録層40のプリピットが設けられた領域は、情報の読み出しのみ可能な領域となる。すなわち、第2情報記録層40は、RE領域とROM領域とを含む構成であっても良い。但し、本発明を適用する観点からは、このROM領域の範囲はRE領域と比較してできるだけ狭い方が好ましい。
また、図5に示すように、本実施形態の別の一例である光情報記録媒体201は、再生光入射面側から順に、透光層10、第1情報記録層20、中間層30、第3情報記録層(情報が記録可能な層、記録層)60、中間層30、第2情報記録層40及び基板50が積層された構造となっている。なお、図5は、光情報記録媒体201の概略構成の一例を示す断面図である。
透光層10は、例えば、厚さ50μmの紫外線硬化樹脂からなる。透光層10の材料は、再生光の波長において透過率が高いものであれば良い。すなわち、透光層10は、例えばポリカーボネートフィルムと透明粘着剤とで形成されていても良い。また、透光層10の表面には、表面保護のためのハードコートが設けられていても良い。さらに、透光層10の厚さは、光情報記録媒体201の情報記録再生装置が有する光学系に応じて変更されても良い。具体的には、透光層10は、例えば0.6mmのポリカーボネ−ト基板であっても良い。第1情報記録層20は、ROM層であり、例えば、成膜時の窒素流量により屈折率調整された厚さ15nmの窒化アルミからなる。
第1情報記録層20の厚さ及び材料は、これに限られるものではなく、例えば再生光波長における第1情報記録層20の反射率の値が0.4%より大きく2.2%以下となるものであれば良い。すなわち、第1情報記録層20は、再生光波長において透光性を有しており、上記反射率の値は、第2情報記録層40又は第3情報記録層60を再生するときの第2再生光ではフォーカス引き込みが不可能になる値であり、第1情報記録層20を再生するときの第1再生光ではフォーカス引き込みが可能になる値であれば良い。
具体的には、第1情報記録層20は、上記窒化アルミの他に、例えば窒化シリコン、又は、窒化アルミもしくは窒化シリコンを主成分とする誘電体からなっていても良く、多層構造であっても良い。
中間層30は、例えば、厚さ25μmの透明紫外線硬化樹脂からなる。中間層30の材料は、これに限られたものではなく、再生光の波長において透過率が高い材料であれば良い。また、中間層30の厚さも、これに限られたものではなく、各記録層(ここでは、第1情報記録層20、第2情報記録層40及び第3情報記録層60)を分離でき、層間クロストークが問題にならない適度の厚さであれば良い。さらに、中間層30は、多層構造であっても良い。
また、第1情報記録層20と第3情報記録層60との間に積層されている中間層30において、この中間層30の、第1情報記録層20側の面には、第1情報記録層20に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピットが設けられている。
なお、第2情報記録層40と第3情報記録層60との間に積層されている中間層30において、この中間層30の、第3情報記録層60側の面には、グルーブが設けられている。なお、中間層30には、グルーブと第3情報記録層60に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピットとが設けられていても良い。この場合、第3情報記録層60のプリピットが設けられた領域は、情報の読み出しのみ可能な領域となる。すなわち、第3情報記録層60は、RE領域とROM領域とを含む構成であっても良い。
但し、本発明を適用する観点からは、このROM領域の範囲はRE領域と比較してできるだけ狭い方が好ましい。
第2情報記録層40は、RE層であり、例えば7層の薄膜からなる。この7層の薄膜は、再生光入射側から、第1保護膜41(例えば、厚さ35nmのZnS−SiO2)、第2保護膜42(例えば、厚さ5nmのZrO)、記録層43(例えば、厚さ10nmのGeTe−Sb2Te3)、第3保護膜44(例えば、厚さ5nmのZrO)、第4保護膜45(例えば、厚さ35nmのZnS−SiO2)、第5保護膜46(例えば、厚さ5nmのZrO)、及び反射膜47(例えば、厚さ20nmのAPC(AgPdCu))が順に積層されてなる。
なお、第2情報記録層40の材料、厚さ及び層数は、これに限られるものではなく、RE層として機能するものであれば良い。
第3情報記録層60は、RE層であり、例えば、6層の薄膜からなる。この6層の薄膜は、再生光入射側から、第1保護膜61(例えば、厚さ35nmのZnS−SiO2)、第2保護膜62(例えば、厚さ5nmのZrO)、記録層63(例えば、厚さ6nmのGeTe−Sb2Te3)、第3保護膜64(例えば、厚さ5nmのZrO)、半透明膜65(例えば、厚さ20nmのAPC(AgPdCu))、及び透過率調整膜66(例えば、厚さ19nmのTiO2)が順に積層されてなる。
第3情報記録層60の材料、厚さ及び層数は、これに限られるものではなく、再生光の波長において透過率60%程度を有するRE層として機能するものであれば良い。
基板50は、例えば、厚さ1.1mmのポリカーボネートからなる。基板50の材料、大きさ及び厚さは、これに限られるものではなく、表面にグルーブが設けられており、かつ基板として使用できる程度の所定の強度があれば良い。具体的には、基板50は、例えばポリオレフィン樹脂、金属等からなっていても良い。さらに、基板50は、多層構造であっても良い。
なお、上記基板50の表面には、グルーブの他に、第2情報記録層40に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピットが設けられていても良い。この場合、第2情報記録層40のプリピットが設けられた領域は、情報の読み出しのみ可能な領域となる。すなわち、第2情報記録層40は、RE領域とROM領域とを含む構成であっても良い。
但し、本発明を適用する観点からは、このROM領域の範囲はRE領域と比較してできるだけ狭い方が好ましい。
なお、光情報記録媒体201は、上述した構成に限られるものではなく、RE層のいずれかがR層であっても良い。
また、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201は、2層又は3層構造に限られたものではなく、さらに記録層を加えた光情報記録媒体であっても良い。
また、光情報記録媒体200(及び光情報記録媒体201)は、再生光波長をλ、第1情報記録層20の厚さをd、透光層10と第1情報記録層20と中間層30との屈折率を各々n0、n1、nとした場合、
が成り立つことが好ましい。なぜならば、再生光波長をλ、第1情報記録層20の厚さをd、透光層10と第1情報記録層20と中間層30の屈折率を各々n0、n1、nとした場合の第1情報記録層の再生光波長における反射率は、非特許文献1に記載されているように、上記式で表すことができるからである。
上記式によれば、第1情報記録層20の再生光波長における反射率を得るための構造が特定できる。
また、光情報記録媒体200(及び光情報記録媒体201)の第1情報記録層20は、屈折率が1.75より大きく2.06以下である誘電体からなることが好ましい。
通常、透光層10及び中間層30には共に屈折率1.5程度の樹脂が多く使われる。また、第1情報記録層20の膜厚は、再生耐久性と膜厚増による成膜時間の増大に伴うコストアップとを考慮した場合、約15nm程度が好適である。この実際の生産を考慮した場合に生じる上記2つの限定を考慮すると、上記非特許文献1に記載されている式から、第1情報記録層20の屈折率は、1.75より大きく2.06以下と求められる。
〔実施例〕
図4に示す光情報記録媒体200を実施例1とし作製し、この実施例1の比較例1として、図6に示す光情報記録媒体202を作製した。以下に、各々の構造を図4及び図6を用いて説明する。なお、図6は、実施例1として作製された光情報記録媒体200の比較例1である光情報記録媒体202の概略構成を示す断面図である。
実施例1である光情報記録媒体200は、図4に示すように、再生光入射面側から順に、透光層10、第1情報記録層20、中間層30、第2情報記録層40及び基板50が積層された構造となっている。
透光層10は、厚さ75μmの紫外線硬化樹脂(再生光波長における屈折率1.50)からなる。
第1情報記録層20は、ROM層であり、成膜時の窒素流量により屈折率調整された厚さ15nmの窒化アルミ(再生光波長における屈折率2.01)からなる。第1情報記録層20を形成する窒化アルミは、スパッタ法により中間層30の表面に成膜されている。
中間層30は、厚さ25μmの透明紫外線硬化樹脂(再生光波長における屈折率1.50)からなる。また、この中間層30の、第1情報記録層20側の面には、2P法(photo polymerization法)により第1情報記録層20に形状として記録される情報に応じた凹凸からなるプリピットが設けられている。
ここで、2P法とは、平板と原盤との間に紫外線硬化樹脂を充填し、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させた後原盤を剥離することによって、平板上に原盤の凹凸を転写する手法を指す。
第2情報記録層40は、RE層であり、スパッタ法により7層の薄膜が積層されている。具体的には、再生光入射側から、第1保護膜41(厚さ35nmのZnS−SiO2)、第2保護膜42(厚さ5nmのZrO)、記録層43(厚さ10nmのGeTe−Sb2Te3)、第3保護膜44(厚さ5nmのZrO)、第4保護膜45(厚さ35nmのZnS−SiO2)、第5保護膜46(厚さ5nmのZrO)、及び反射膜47(厚さ20nmのAPC(AgPdCu))が順に積層されている。
基板50には、直径120mm、厚さ1.1mmである、グルーブを有するポリカーボネートの円盤状基板を使用した。
比較例1である光情報記録媒体202は、図6に示すように、再生光入射面側から順に、透光層10、第1情報記録層120、中間層30、第2情報記録層40及び基板50が積層された構造となっている。光情報記録媒体202の第1情報記録層120は、従来から使用されている金属半透明膜APC(AgPdCu)からなり、厚さ5nmに成膜されたものである。その他の層(透光層10、中間層30、第2情報記録層40及び基板50)は、実施例1と同一に作製されている。
なお、第1情報記録層20及び第1情報記録層120の透過率は、実施例1の第1情報記録層20では95%、比較例1の第1情報記録層120では80%であった。また、実施例1の第1情報記録層20の再生光波長における反射率は1.8%であり、第2情報記録層40の戻り光率は13.5%であった。一方、比較例1の第1情報記録層120の再生光波長における反射率は8%であり、第2情報記録層40の戻り光率は9.6%であった。
次に、実施例1と比較例1との、再生初期における記録層数カウント時に検出されるS字特性を、BD(Blu−Ray Disc)用評価機として一般的に用いられる、波長406nmのレーザ光を出射可能な半導体レーザとN.A.(開口率)0.85の光学系とを有するディスク評価機(パルステック社製 ODU−1000)にて測定した。この測定によって得られた結果を図7の(a)部分、(b)部分、及び(c)部分に示す。
ここで、図7の(a)部分・(b)部分は、それぞれレーザ強度を、RE層を再生するための強度であり、かつ現状の規格化されているBD情報記録再生装置における最大再生レーザパワーである0.7mWに設定して、光情報記録媒体200、及び202にそれぞれ照射することによって得られたS字特性を示す図である。
なお、図7の(a)部分は、実施例1である光情報記録媒体200に対する測定によって得られたS字特性を示し、図7の(b)部分は、比較例1である光情報記録媒体202に対する測定によって得られたS字特性を示す図である。また、図7の(c)部分は、レーザ強度を、ROM層を再生するための強度である1.0mWに設定して、実施例1である光情報記録媒体200にそれぞれ照射することによって得られたS字特性を示す図である。
図7の(a)部分に示すように、実施例1の第1情報記録層20におけるS字特性の実測値は、186mVであり、上記ディスク評価機におけるフォーカスがかかるための基準電圧+V1(230mV)を超えていない。よって、図7の(a)部分は、現状の規格化されているBD情報記録再生装置における最大再生レーザパワーである0.7mWのレーザ光で記録層数のカウントを行う情報記録再生装置(第1情報記録層20に対応していない旧規格対応情報記録再生装置)は、第1情報記録層20を記録層として認識できないことを示している。
このため、上記旧規格対応情報記録再生装置は、当然ながら、第1情報記録層20にフォーカスすることはできない。実際、測定時において第1情報記録層20へのフォーカスを行ったが、通常市販されている民生用ディスク情報記録再生装置に比べ様々な光情報記録媒体に対応可能な汎用性の高い上記ディスク評価機であってもフォーカスがかかることはなかった。なお、基準電圧+V1は、上記ODU−1000において、2層情報記録媒体に記録された情報を再生評価できる値として設定された値である。
一方、図7の(b)部分に示すように、比較例1の第1情報記録層120におけるS字特性の実測値は、847mVであり、基準電圧+V1(230mV)を超えている。よって、図7の(b)部分は、現状の規格化されているBD情報記録再生装置における最大再生レーザパワーである0.7mWのレーザ光で記録層数のカウントを行う情報記録再生装置(第1情報記録層120に対応していない旧規格対応情報記録再生装置)が、第1情報記録層120を記録層として認識できることを示している。
上記結果より、実施例1の第1情報記録層20は、比較例1と比較して、現状の規格化されているBD情報記録再生装置における最大再生レーザパワーである0.7mWのレーザ光での記録層数のカウント時において、上記旧規格対応情報記録再生装置に認識される可能性は極めて低い。すなわち、第1情報記録層20は、通常用いられている情報記録再生装置以上に汎用性の高いディスク評価機にてフォーカス不可能であるため、上記旧規格対応情報記録再生装置では実質認識できないと言える。
一方、比較例1の第1情報記録層120は、現状の規格化されているBD情報記録再生装置における最大再生レーザパワーである0.7mWのレーザ光での記録層数カウント時において、上記旧規格対応情報記録再生装置に認識される可能性が高い。これは、現時点において通常用いられている旧規格対応情報記録再生装置は、2層の記録層まで対応可能となっているためである。しかしながら、上記旧規格対応情報記録再生装置は、第1情報記録層120という未知の記録層を認識することとなるため、再生不良を引き起こす可能性がある。
また、図7の(c)部分に示すように、実施例1の第1情報記録層20におけるS字特性の実測値は、274mVであり、基準電圧+V1(230mV)を超えている。よって、図7の(c)部分は、第1情報記録層20を再生するための強度である1.0mWのレーザ光で記録層数のカウントを行う情報記録再生装置(第1情報記録層20に対応している新規格対応情報記録再生装置)は、第1情報記録層20を記録層として認識できることを示している。すわなち、上記新規格対応情報記録再生装置は、当然ながら第1情報記録層20にフォーカスすることができ、第1情報記録層20を再生することが可能である。実際、測定時において第1情報記録層20へのフォーカスを行い、フォーカスがかかることを確認した。
なお、図7の(a)部分及び(c)部分に示すように、実施例1の第2情報記録層40のS字特性の実測値は、各々1438mVと2105mVとであり、共に基準電圧+V1(230mV)を超えている。このため、新旧いずれの規格に対応した情報記録再生装置(すなわち、上記旧規格対応情報記録再生装置又は新規格対応情報記録再生装置)であっても、第2情報記録層40をフォーカスすることができ、第2情報記録層40に対して、情報の記録・再生が可能となる。
以上のように、光情報記録媒体200は、旧規格対応情報記録再生装置にて再生された場合であっても、比較例1のように上記旧規格対応情報記録再生装置に対して再生不良を生じさせることなく、第2情報記録層40への情報の記録・再生が可能となる。また、新規格対応情報記録再生装置では、第1情報記録層20に記録された情報も再生可能であるので、光情報記録媒体200は、第2情報記録層40における記録容量の限界値を保ったまま記録容量を向上させることができたと言える。なお、光情報記録媒体201についても、光情報記録媒体200と同様のことが言える。
ところで、通常用いられている情報記録再生装置がフォーカスできる限界は、上述したようにS字特性に依存するので、基本的には反射光量に依存する。ここで、複数のサンプルを用いて、各再生エレーザパワーにおけるフォーカスできない反射率の上限値を、上述のディスク評価機にて測定した。このときの測定結果を図8の(a)部分に示す。
図8の(a)部分に示すように、現状の規格化されているBD情報記録再生装置における最大再生レーザパワーである0.7mWでは、反射率2.2%が、フォーカスできない(認識できない)反射率の上限値であることがわかる。
なお、再生レーザパワーは、BD情報記録再生装置によってばらつく可能性が高いため、実際には2割程度高いパワー(0.84mW)である場合も考えられる。この場合(再生レーザパワー0.84mW)であっても、フォーカスできない(認識できない)反射率の上限値は、図8の(a)部分に示す結果より1.8%と求めることができた。
また、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201は、RE層(第2情報記録層40及び第3情報記録層60)を含んでいる。よって、記録層数カウント時に、RE層に対して第1情報記録層20を再生するための高いレーザパワーの再生光が集光照射される可能性がある。
ところで、記録層数カウントは、通常、リードインエリアで行われる。そこで、現在市販されている単層BD−REのリードインエリアの反射率を、上記ディスク評価機より再生レーザパワーを上げることが可能な、波長405nmのレーザ光を出射可能な半導体レーザとN.A.(開口率)0.85の光学系とを有するディスク評価機(パルステック社製 DDU−1000)にて測定した。
まず、単層BDの再生レーザパワーである0.35mWで上記リードインエリアの反射率を測定し、次に、より高い再生レーザパワーを照射した後、再度0.35mWに戻して上記リードインエリアの反射率を測定する。この測定によって、RE層の劣化(上記リードインエリアの反射率の低下)が起こる再生レーザパワーを測定した。
この結果、再生レーザパワーが3.5mWまでは反射率は変化しないが、4.0mWにて5%反射率が低下(すなわち、RE層が劣化)することがわかった。すなわち、3.5mWより高いレーザパワーで記録層数をカウントする場合、RE層のリードインエリアを劣化させる可能性がある。よって、図8の(a)部分に示す結果より、3.5mWでフォーカスがかからない反射率の上限値を求めると0.4%であるので、第1情報記録層20の反射率は、0.4%より大きい必要があることになる。
また、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の再生時に、衝撃によってフォーカスが外れる場合もある。その場合、第1情報記録層20を再生する再生光が、RE層(第2情報記録層40又は第3情報記録層60)の情報記録領域の情報記録部に照射される可能性がある。そこで、現在市販されている2層RE−BDの上記情報記録部に再生光を照射し、記録情報が劣化する再生レーザパワーを測定した。なお、この測定は、上述のディスク評価機(ODU−1000)で行われ、記録情報の劣化の指標としては、再生信号の品質の指標として一般に用いられるジッタを用いた。このときの測定結果を図8の(b)部分に示す。
図8の(b)部分に示すように、再生レーザパワーが1.2mWより高くなると、2層RE−BDの第1情報記録層(RE層)のジッタが急激に悪化する(すなわち、RE層が劣化する)ことがわかる。すなわち、RE層に記録された情報を劣化させることの無い再生レーザパワーの上限値は、1.2mWであることがわかる。
したがって、図8の(a)部分に示す結果より、再生レーザパワー1.2mW時のフォーカスがかからない反射率の上限値は1.2%であるため、1.2%より大きい反射率であれば、再生レーザパワー1.2mW以下でフォーカスできることになる。
よって、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の第1情報記録層20の再生光波長における反射率は、0.4%より大きく2.2%以下であれば良く、より好ましくは、1.2%より大きく1.8%以下であれば良い。
なお、上記両ディスク評価機による測定結果は、再生光波長が、青色レーザ波長の範囲であれば、変わることはない。
ところで、通常用いられている情報記録再生装置では、各記録層から検出されるS字特性の実測値が所定の基準電圧を超えると記録層が認識される。そして、上記情報記録再生装置によって記録層が認識されると、認識された記録層にフォーカスがかかり、この記録層の情報再生が可能になる。このS字特性の検出結果によって、フォーカスがかかり情報再生が可能となる理由を以下に説明する。
まず、一般的な多層光情報記録媒体を再生する再生システム(情報記録再生装置)100について説明する。例えば、図10に示す4層の光情報記録媒体400を再生する再生システム100の構成について、図9を用いて以下に説明する。
図9に示すように、再生システム100のディスク駆動モータ101は、円盤状の光情報記録媒体400(概略的な断面構造は図10参照)を所定の速度で回転駆動させる。このディスク駆動モータ101は、モータ制御回路109によって制御されている。また、このように回転駆動している光情報記録媒体400からの情報の読み取りは、光学ピックアップ102によって行われる。
光学ピックアップ102は、フィードモータ111の駆動力によって、光情報記録媒体400の半径方向に移動できるように構成されている。このフィードモータ111は、フィードモータ制御回路108によって制御されている。また、フィードモータ111は、その回転速度が速度検出器112によって検出されるように構成されている。そして、速度検出器112は、検出した結果を速度信号として、フィードモータ制御回路108に供給する。
上記光学ピックアップ102は、対物レンズ102aを備えている。この対物レンズ102aは、フォーカス方向(光軸方向)とトラッキング方向(光情報記録媒体400の半径方向)とに、それぞれ移動可能に支持されている。そして、この対物レンズ102aは、フォーカス制御回路105にて生成されたフォーカス制御信号がフォーカス駆動コイル102cに供給されることによって、フォーカス方向の位置が制御される。同様に、対物レンズ102aは、トラッキング制御回路108にて生成されたトラッキング制御信号がトラッキング駆動コイル102bに供給されることによって、トラッキング方向の位置が制御される。
また、レーザ制御回路103は、光学ピックアップ102内の半導体レーザ発振器102fを駆動し、半導体レーザ発振器102fにおいてレーザ光を発生させる。光量検出器102gは、この半導体レーザ発振器102fで発生するレーザ光の光量を検出し、この検出結果をレーザ制御回路103に帰還する。この構成により、レーザ制御回路103は、半導体レーザ発振器102fに発生させるレーザ光の光量を一定に制御することができる。
そして、この半導体レーザ発振器102fで発生したレーザ光は、コリメータレンズ102eを通過してハーフプリズム102dにて直角に折曲された後、対物レンズ102aにより、光情報記録媒体400の何れかの記録層上に集光することになる。この光情報記録媒体400の何れかの記録層とは、図10に示す第1情報記録層A、第2情報記録層B、第3情報記録層C又は第4情報記録層Dを指す。なお、第1情報記録層A、第2情報記録層B、第3情報記録層C、及び第4情報記録層Dは、いずれも、情報に応じて設けられた凹凸からなるプリピット上にAPC(AgPdCu)が成膜されることでAPC(AgPdCu)の形状が固定された情報の読み出しのみ可能なROM層である。
また、光情報記録媒体400からの反射光は、対物レンズ102aを逆行し、ハーフプリズム102dを直進した後、集光レンズ102h及びシリンドリカルレンズ102iを介して、光電変換器102jに受光される。この光電変換器102jは、受光量に応じた電気信号を発生する4つのフォトディテクタ102j1〜102j4によって構成されている。この光電変換器102jの場合、フォトディテクタ102j1・102j2の並び方向及びフォトディテクタ102j3・102j4の並び方向が、光情報記録媒体400のトラッキング方向に対応する。同様に、フォトディテクタ102j1・102j4の並び方向及びフォトディテクタ102j2・102j3の並び方向が、光情報記録媒体400の接線方向に対応する。
上記フォトディテクタ102j1から出力された電気信号は、増幅回路114aを介して加算回路113a・113dの1端にそれぞれ供給され、上記フォトディテクタ102j2から出力された電気信号は、増幅回路114bを介して加算回路113b・113cの1端にそれぞれ供給される。また、上記フォトディテクタ102j3から出力された電気信号は、増幅回路114cを介して加算回路113a・113cの他端にそれぞれ供給され、上記フォトディテクタ102j4から出力された電気信号は、増幅回路114dを介して加算回路113b・113dの他端にそれぞれ供給されている。
上記加算回路113aの出力信号は、差動増幅回路104の反転入力端子−に供給され、上記加算回路113bの出力信号は、差動増幅回路104の非反転入力端子+に供給されている。この差動増幅回路104は、加算回路113a・113bの出力信号の差を算出することによってフォーカスエラー信号を生成し、フォーカス制御回路105に供給している。このフォーカス制御回路105は、入力されたフォーカスエラー信号が0レベルとなるようにフォーカス駆動コイル102cに与えるフォーカス制御信号を生成し、対物レンズ102aに対するフォーカスサーボが行われる。
ここで、差動増幅回路104から出力されるフォーカスエラー信号は、対物レンズ102aによるレーザ光の集光位置を、その初期位置からフォーカス方向に順次移動させてフォーカスサーチ処理(すなわち、記録層数をカウントする処理)が行われた場合、図11の(a)部分に示すように、S字特性を描く。
具体的には、上記フォーカスサーチ処理が行われた場合、フォーカスエラー信号は、対物レンズ102aによるレーザ光の焦点位置が、図10に示す各記録層(第1情報記録層A、第4情報記録層D、第3情報記録層C及び第2情報記録層B)を通過する毎に、図11の(a)部分に示すようなS字特性を描く。なお、上記初期位置とは、対物レンズ102aのフォーカス前の位置であり、通常、図9においては、光情報記録媒体400の第1情報記録層Aの下方であって、光情報記録媒体400から光軸方向に最も離れた位置を指す。
例えば、光情報記録媒体400の再生開始時には、再生システム100は、最初に、光学ピックアップ102内の半導体レーザ発振器102fにて、単層光情報記録媒体に対応した再生光を発生させる。
次に、対物レンズ102aによるレーザ光の集光位置を、上記初期位置から図9においては上方に、駆動上限位置まで移動させる。そして、再生システム100は、フォーカスエラー信号が所定の基準電圧+V0を越えた回数をカウントすることにより、光情報記録媒体400の記録層数を認識する。
その後、再生システム100は、光情報記録媒体400が有する記録層数に基づいて定められた再生光パワーを変更する。そして、再生システム100は、変更された再生光パワーにて、対物レンズ102aによるレーザ光の集光位置を、駆動上限位置から図9においては下方に、初期位置まで移動させる。そのときに、最初にフォーカスサーチ処理される記録層から検出されるフォーカスエラー信号の電圧値が、適切な値となるようフォーカス制御回路105等に含まれる増幅器のゲインを変更する。
そして、例えば、第2情報記録層Bにフォーカスサーチ処理する場合、再生システム100は、フォーカスエラー信号が所定の基準電圧+V0を越えた回数をカウントし、4回目となった後、最初に0レベル(フォーカスサーボ動作の中心レベル)となった時点でフォーカスサーボをON状態とする。これにより、再生システム100における第2情報記録層Bに対するフォーカスサーチ処理が終了される。
なお、図11の(b)部分及び(c)部分は、再生システム100によって上述の第2情報記録層40にフォーカスサーチ処理が行われたときの対物レンズ位置の遷移とフォーカスエラー信号とを示す図であり、図11の(b)部分は、対物レンズ位置の遷移を示す図であり、図11の(c)部分は、フォーカスエラー信号を示すものである。
また、例えば、第4情報記録層Dから第2情報記録層Bにレイヤージャンプする場合、再生システム100は、フォーカスサーボを一旦OFF状態にし、第4情報記録層Dから第2情報記録層40に対物レンズ102aによるレーザ光の焦点位置を順次移動させる。そして、再生システム100は、差動増幅回路104から出力されるフォーカスエラー信号が所定の基準電圧+V0を越えた回数をカウントし、2回目となった後、最初に0レベル(フォーカスサーボ動作の中心レベル)となった時点でフォーカスサーボをON状態とする。これにより、レイヤージャンプ処理が終了する。なお、レイヤージャンプ処理については、フォーカスサーチ処理とほぼ同じ処理のため図示していない。
また、これらのフォーカスサーチ処理が行われたとき、位相差検出回路107は、光電変換器102jのフォトディテクタ102j1・102j4の出力信号の和と、フォトディテクタ102j2・102j3の出力信号の和との位相差が検出する。そして、位相差検出回路107は、この検出結果をトラッキングエラー信号としてトラッキング制御回路106に供給する。
このトラッキング制御回路106は、入力されたトラッキングエラー信号に基づいてトラッキング駆動コイル102bに与えるトラッキング制御信号を生成し、対物レンズ102aに対してトラッキングサーボを施す。そして、再生システム100では、このトラッキングサーボが行われている状態で光情報記録媒体400の再生が行われる。そして、加算回路113c・113dから出力された電気信号が加算回路113eで合計され、データ再生回路(データ再生制御手段)110でデジタル信号に変換される。
なお、上記再生システム100のレーザ制御回路103、フォーカス制御回路105、トラッキング制御回路108、モータ制御回路109及びデータ再生回路110は、制御部115によって制御されている。制御部115に付属するメモリ(図9には不図示:以下で説明する図13及び図14のメモリ116に相当)には、再生システム100に装填される光情報記録媒体400の記録・再生に関する情報が記憶されている。制御部115は、この情報に従って上記各回路を制御することとなる。
また、記録層からの反射率が大きくなると、再生システム100のフォーカスエラー信号の電圧値も大きくなる。
ここで、一般的な多層光情報記録媒体(ここでは、光情報記録媒体400)を再生する再生システム100における処理の流れを説明する。図12は、上記多層光情報記録媒体を再生する再生システム100における処理の流れを示すフローチャートである。
まず、再生システム100に光情報記録媒体400を装填後、ディスク駆動モータ101により、光情報記録媒体400を所定回転数で回転させる(S1)。次いで、制御部115は、光情報記録媒体400のリードインエリアに対向する位置に、光学ピックアップ102を移動し、所望のレイヤーにフォーカスサーチ処理する(S2)。このレイヤーとは、光情報記録媒体400においては、第1情報記録層A、第2情報記録層B、第3情報記録層C及び第4情報記録層Dの何れかを指す。そして、トラッキング制御回路106がトラッキング処理を行い(S3)、再生システム100による情報再生処理が行われる(S4)。
以上のように、上記再生システム100において、記録層の認識と各記録層へのフォーカスとは、全て各記録層から得られるS字特性に基づいて行われていることがわかる。したがって、上記のような多層光情報記録媒体の再生システム100が情報記録再生装置に用いられているので、この情報記録再生装置は、各記録層のS字特性を測定することによって、記録層の認識の有無及び再生の可否を判断することができる。
〔3.本発明の一実施形態としての情報記録媒体〕
以上の説明で、本発明が適用される情報記録媒体及び情報記録再生装置の基本事項についての説明が終わった。
そこで、次に、図1〜5に基づき、本発明を光情報記録媒体200、光情報記録媒体201に適用する場合について説明する。
まず、光情報記録媒体200については、図4に示すように、再生光入射面側から順に、透光層10、第1情報記録層(情報を読み出すことのみ可能な層、記録層)20、中間層30、第2情報記録層(情報が記録可能な層、記録層)40及び基板50が積層された構造となっている。
また、図3に示すように、第1情報記録層20には、第1情報記録領域が割り当てられ、第2情報記録層40には、第2情報記録領域が割り当てられている。
さらに、光情報記録媒体200では、図3に示すように第1情報記録層20の第1情報記録領域に対する内周側にはリードインエリア(第3情報記録領域)が存在している。
以上の第1情報記録領域、第2情報記録領域、及びリードインエリアは、それぞれ図1及び図2で説明した第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域に対応する。
すなわち、第1情報記録領域及びリードインエリアは、情報を読み出すことのみ可能な層(ROM層)である第1情報記録層20に割り当てられ、第2情報記録領域は、情報を記録可能な層(R層又はRE層)である第2情報記録層40に割り当てられている。
なお、リードインエリア及び第1情報記録領域は、共にROM層であるので、ここでは、同一の記録層である第1情報記録層20(単一のROM層)が2つの情報記録領域に分けられていることになる。
次に、光情報記録媒体201については、図5に示すように、再生光入射面側から順に、透光層10、第1情報記録層(情報を読み出すことのみ可能な層、記録層)20、中間層30、第3情報記録層(情報が記録可能な層、記録層)60、中間層30、第2情報記録層(情報が記録可能な層、記録層)40及び基板50が積層された構造となっている。
ここで、第1情報記録領域は、第1情報記録層20において、リードインエリアを除く、記録層として機能するために設けられる反射膜や記録膜等からなる単膜、又多層膜が設けられている媒体面方向(再生光の入射面の面内方向)の範囲を指すこととする。
また、第2情報記録領域は、第1情報記録層20以外の記録層において、記録層として機能するために設けられる反射膜や記録膜等からなる単膜、又多層膜が設けられている媒体面方向の範囲を指すこととする。
すなわち、第2以降の情報記録層の同範囲は、すべて「第2情報記録領域」と呼ぶ。なお、第2以降の情報記録層は、基板に近い方から数を数える。すなわち、第3情報記録層60は、第1情報記録層20と第2情報記録層40との間にあることになる。同様に、第4情報記録層(不図示)は、第1情報記録層20と第3情報記録層60との間にある。
なお、第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域の配置については、上述のような光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201等における配置と異なっていても良いことは言うまでもない。
よって、図示されていないが、第1情報記録領域は、第1情報記録層20に割り当てられ、第2情報記録領域は、第2情報記録層40及び第3情報記録層60のそれぞれに割り当てられる。
さらに、光情報記録媒体201では、光情報記録媒体200と同様に第1情報記録層20の第1情報記録領域に対する内周側にはリードインエリア(第3情報記録領域)が存在している。
以上の第1情報記録領域、第2情報記録領域(第2情報記録層40及び第3情報記録層60上に存在する)、及びリードインエリアは、それぞれ図1及び図2で説明した第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域に対応する。
上記のように、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201においては、第1情報記録領域及びリードインエリアは、情報を読み出すことのみ可能な層(ROM層)に割り当てられ、第2情報記録領域は、情報を記録可能な層(R層又はRE層)に割り当てられていることが好ましい。
なぜなら、第2情報記録領域は、上述した連続テレビドラマの例では、連続テレビドラマの第2話以降を記録する必要があるため、情報を記録可能な層に割り当てる必要がある。
また、第1情報記録領域を、情報を読み出すことのみ可能な層(ROM層)に割り当てることにより、連続テレビドラマの第1話に対して、間違えて別のデータを上書きしてしまうという誤操作を防止することができる。
また、リードインエリアは、ROM層に割り当てることにより、予約情報に対して、間違えて別のデータを上書きしてしまうという誤操作を防止することができる。
さらに、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の製造時に予約情報を記録できるため、ユーザが何らかの手段でコンテンツの予約情報を光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に記録する必要が無く、また連続テレビドラマの第2話以降の予約情報をROM層の第3情報記録領域に記録するため、連続テレビドラマの第2話以降が記録されるR層又はRE層の第2情報記録領域の記録可能領域が削られることも無い。
ROM層の例としては、情報がエンボスプリピット列を用いて記録されている、又は情報がレーザを用いて記録されている場合が列挙できる。
これにより、メーカ側から見れば、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の製造時に、連続テレビドラマ第1話及び予約情報などの変更が容易に変更できるというメリットがある。
〔4.本発明の一実施形態としての情報記録再生装置〕
次に、図13〜17に基づき、本発明の再生システム100を備える情報記録再生装置に適用する場合について説明する。
その前に、図1及び図2に基づき、上記〔1.情報記録媒体の概念的構成〕において説明を割愛した、「無効化情報」について説明しておくことにする。
上述したように、特許文献1に記載の情報記録媒体では、予約情報により記録される放送番組が、ユーザの期待に沿わない内容であったとしても、当該予約情報の予約記録に使用される記録領域を他のコンテンツの記録に転用できない構成となっているという問題点がある。よって、例えば、当該予約情報に対応するすべての放送番組の放送後には、当該予約情報のみが記録された情報記録媒体となり、完全にユーザにとって、不要な情報記録媒体となってしまうという問題点がある。
このような、問題点を解決するため、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201では、上述の連続テレビドラマの例で説明すると、第2情報記録領域には、予約情報に対応する連続テレビドラマの第2話以降の第2情報記録領域への記録の取り消しを決定するための無効化情報を記録することが可能な領域(図1及び図2の無効化情報記録領域)が設けられていることが好ましい。
すなわち、「無効化情報」とは、例えば、予約情報に対応する連続テレビドラマの第2話以降の第2情報記録領域への記録の取り消しを決定するための情報である。
例えば、「無効化情報領域」に「無効化情報」が記録されている場合には、予約情報に対応する連続テレビドラマの第2話以降の第2情報記録領域への記録の実行が行なわれないように情報記録再生装置を構成する。
一方、後に図13〜図17を用いて詳しく説明するが、このような無効化情報記録領域を有する光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に対応した情報記録再生装置(以下、対応情報記録再生装置と呼ぶ)の主要な機能の概要について説明しておく。
対応情報記録再生装置は、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201における第2情報記録領域に無効化情報が記録されている場合に、当該無効化情報に対応する予約情報が無効であると判断し、当該予約情報に対応する連続テレビドラマ第2話以降の第2情報記録領域への記録を取り消すことが好ましい。
また、対応情報記録再生装置は、連続テレビドラマの第2話以降の第2情報記録領域への記録を取り消す指示を入力するための操作部(入力手段)120(図13及び図14参照)を備えており、操作部120を介して記録を取り消す指示が入力された場合に、第2情報記録領域に、無効化情報を記録しても良い。
以上の光情報記録媒体200、光情報記録媒体201及び対応情報記録再生装置の構成によれば、予約情報により記録される連続テレビドラマの第2話以降が、ユーザの期待に沿わない内容であった場合、無効化情報を光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に記録することにより、ユーザの期待に沿わない内容のコンテンツが、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に記録されることを防止することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、対応情報記録再生装置は、情報記録媒体が複数存在する場合(例えば、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の2つが存在する場合など)に、光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)のリードインエリアに記録された予約情報及び、当該予約情報と光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)との対応関係を示す対応関係情報(例えば、予約情報と光情報記録媒体との対応関係を示す対応関係テーブルなどが考えられる。)を記録するメモリ(記録部)116(図13及び図14)を備えていることが好ましい。
そして、光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)の第2情報記録領域に無効化情報が記録されている場合に、対応関係情報に基づいて、光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)に対応する予約情報を、メモリ116から消去するが好ましい。
上記構成によれば、無効化情報が記録された光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)に対応する予約情報が、メモリ116から消去されるので、連続テレビドラマの第2話以降について、間違って、ユーザの期待に沿わない内容の回のテレビドラマが光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)に記録されてしまうという誤操作を防止することができる。
また、前記構成により、対応情報記録再生装置は、無効化情報が記録された光情報記録媒体200(又は光情報記録媒体201)に記録されているユーザの期待に沿わない内容の回のテレビドラマに対応する予約情報を認識しないようにできる(無効と判断できる)ため、対応情報記録再生装置に当該テレビドラマが記録される予定の第2情報記録領域を、通常の記録が可能な記録領域と認識させることができる。
よって、予約情報に対応する第2情報記録領域を他のコンテンツの記録に転用することが可能となる。
以上より、連続テレビドラマなどの互いに関連する複数のコンテンツの予約記録やダウンロードを簡単に管理することができる情報記録媒体及び情報記録再生装置を提供することができる。
次に、図13〜図17に基づき、本発明の一実施形態である情報記録再生装置1001及び情報記録再生装置1002の構成及び動作について説明する。
まず、図13に示すように、情報記録再生装置1001は、再生システム100に加えて、メモリ(記録部)116、タイマー117、チューナー118、データ記録回路(データ記録手段)119、操作部(入力手段)120を備える構成である。
また、図15に示すように、情報記録再生装置1001の制御部115は、メモリ制御部(記録制御手段)1151、日時確認部(日時確認手段)1152、放送局選択部(放送局選択手段)1153、媒体書き込み制御部(媒体書き込み制御手段)1154、無効化情報認識部(無効化情報認識手段)1156、及びディスク認識部(媒体認識手段)1157からなる構成である。
なお、以下、光情報記録媒体200を情報記録再生装置1001に装填する場合について説明する。また、再生システム100のその他の構成は、既に説明したものと同じであるので、説明は省略する。
メモリ制御部1151は、光情報記録媒体200のリードインエリアから再生した予約情報、並びに、以下で説明するディスク認識部1157が取得した媒体識別番号(ディスクの識別番号)と予約情報との対応関係を示す対応関係情報(例えば、対応関係テーブル)をメモリ116に保存したり、当該保存した予約情報及び対応関係情報を読み出したり、以下で説明する無効化情報認識部1156から無効化情報を認識した旨の通知(無効化情報認識通知)を受けて、メモリ116に記録されている予約情報を消去したり等、メモリ116とその他の構成とのやりとりなどの制御を行うものである。
日時確認部1152は、タイマー117と連動しており、メモリ116に記録されている予約情報のうち予約日時(予約日時情報:予約情報の日時)がタイマー117からの出力信号から抽出される現在の日時を示す情報(現在日時情報:タイマー117の日時)と一致する否かを判断し、一致した場合は、その旨をメモリ制御部に伝達する、ものである。
放送局選択部1153は、日時確認部1152が予約日時と現在の日時とが一致していると判断した場合に、メモリ制御部1151によって、メモリ116に記録されている予約情報のうち、予約した放送番組(コンテンツ)が放送される放送局の所在を示す放送局所在情報(例えば、受信周波数など)に基づいて、チューナー118を動作させて受信周波数などを調整し、上記放送局所在情報に対応する放送局からの放送番組を受信可能とするものである。
媒体書き込み制御部1154は、チューナー118を介して図示しない通信部(通信制御手段)が受信した上記放送局からの放送番組を情報記録再生装置1001の再生システム100のデータ記録回路119に送信したり、操作部120を介して記録を取り消す指示が入力された場合に、データ記録回路119などを駆動して、光情報記録媒体200の第2情報記録領域に、無効化情報を記録したりして、光情報記録媒体200へのデータの書き込みなどの制御を行うものである。また、左記に限るものではなく、他の外部入力情報(例えば、かむコーダからの情報等に)が入力された場合においても。情報をデータ記録回路119に送信するものでもある。
無効化情報認識部1156は、無効化情報を認識しなかった場合は、メモリ制御部1151を駆動し(又は無効化情報を認識しなかった旨の通知を送信する構成でも良い)、放送局からの放送番組の受信等の各種処理を行わせたり、無効化情報を認識した場合は、その旨の通知(無効化情報認識通知)をメモリ制御部1151に送信したりして、「無効化情報」に関するその他の構成とのやりとりなどを制御するものである。
ディスク認識部1157は、光情報記録媒体200が情報記録再生装置1001に装填されたか否かを認識(検出)し、光情報記録媒体200が装填されている場合には、メモリ制御部1151を駆動させて光情報記録媒体200から媒体識別番号(媒体識別情報:ディスクの識別番号)を取得したり、当該媒体識別番号を無効化情報認識部1156に送信したり、光情報記録媒体200に無効化情報が記録されている場合には、無効化情報認識部1156に無効化情報を送信したり、光情報記録媒体200に無効化情報が記録されていない場合には、直接、メモリ制御部1151を駆動したりして、光情報記録媒体200の装填・非装填に関係する各種処理を制御するものである。
次に、図14に示す情報記録再生装置1002は、再生システム100に加えて、メモリ116、タイマー117、データ記録回路119、操作部120、インターネット端末装置(端末装置)121、インターネット122、及びウェブサーバ(情報中継装置、情報供給装置)123を備える構成である。
また、図16に示すように、情報記録再生装置1002の制御部115は、メモリ制御部(記録制御手段)1151、媒体書き込み制御部(媒体書き込み制御手段)1154、無効化情報認識部(無効化情報認識手段)1156、ディスク認識部(媒体認識手段)1157、及びインターネット通信制御部(通信制御部)1155からなる構成である。
メモリ制御部1151は、光情報記録媒体200のリードインエリアから再生したダウンロード情報、並びに、以下で説明するディスク認識部1157が取得した媒体識別番号(媒体識別情報:ディスクの識別番号)とダウンロード情報との対応関係を示す対応関係情報(例えば、対応関係テーブル)をメモリ116に保存したり、当該保存したダウンロード情報及び対応関係情報を読み出したり、当該ダウンロード情報をインターネット通信制御部1155に送信したり、以下で説明する無効化情報認識部1156から無効化情報を認識した旨の通知(無効化情報認識通知)を受けたりして、メモリ116に記録されているダウンロード情報を消去したり等、メモリ116とその他の構成とのダウンロード情報、対応関係情報などのデータのやりとりなどの制御を行うものである。
媒体書き込み制御部1154は、データ記録回路119等を駆動させてインターネット端末装置121から送信されたコンテンツを、光情報記録媒体200に記録させたり、操作部120より、ダウンロードの実行命令が入力された場合には、インターネット通信制御部1155を駆動して、インターネット122を介してウェブサーバ123と、情報記録再生装置1002との接続を確立させたりして、ウェブサーバ123からのコンテンツを受け、光情報記録媒体200へのデータの書き込み等を制御し、操作部120を介して記録を取り消す指示が入力された場合には、データ記録回路119などを駆動して、光情報記録媒体200の第2情報記録領域に、無効化情報を記録したりして、光情報記録媒体200へのデータの書き込みなどの制御を行うものである。
インターネット通信制御部1155は、メモリ制御部1151からダウンロード情報を受信して、インターネット端末装置121を駆動し、当該ダウンロード情報に基づき、インターネット端末装置121にウェブサーバ123からコンテンツをダウンロードするよう命令(ダウンロード命令)を発したりして(送信したりして)、情報記録再生装置1002及びウェブサーバ123間のインターネット122上でのコンテンツ等のやりとり等を制御するものである。
無効化情報認識部1156は、無効化情報を認識しなかった場合は、メモリ制御部1151を駆動し(無効化情報を認識しなかった旨の通知を送信する構成でも良い)、インターネットへの接続等の各種処理を行わせたり、無効化情報を認識した場合は、その旨の通知(無効化情報認識通知)をメモリ制御部1151に送信したりして、「無効化情報」に関するその他の構成とのやりとりなどを制御するものである。
ディスク認識部1157は、光情報記録媒体200が情報記録再生装置1002に装填されたか否かを認識(検出)し、光情報記録媒体200が装填されている場合には、メモリ制御部1151を駆動して光情報記録媒体200から媒体識別番号(媒体識別情報:ディスクの識別番号)を取得したり、当該媒体識別番号を無効化情報認識部1156にを送信したり、光情報記録媒体200に無効化情報が記録されている場合には、無効化情報認識部1156に無効化情報を送信したり、光情報記録媒体200に無効化情報が記録されていない場合には、メモリ制御部1151を駆動したりして、光情報記録媒体200の装填・非装填に関係する各種処理を制御するものである。
インターネット端末装置121は、インターネット122を介してウェブサーバ123と、情報記録再生装置1002との接続を確立したり、接続が確立されると、インターネット端末装置121のディスプレイに、「ダウンロード開始?」(ダウンロード指示を促す表示)と表示したり、ウェブサーバ123からダウンロードしたコンテンツを媒体書き込み制御部1154に送信したりして、情報記録再生装置1002及びウェブサーバ123間のインターネット122上でのコンテンツ等のやりとり等を行うものである。
次に、図17のフローチャートに基づき、その他の情報記録再生装置1001の動作の流れについて説明する。なお、情報記録再生装置1002の動作の流れについては、情報記録再生装置1001の放送局選択部1153がインターネット通信制御部1155に置き換ったのみで、ほとんど処理は同一なので、説明は省略する。
ステップS11(以下「ステップ」を省略する)では、ユーザが情報記録再生装置1001に光情報記録媒体200を装填してS12に進む。
S12では、ディスク認識部1157が、図示しないディスク検出部(媒体検出手段)からの出力(ディスク装填信号)を受けると、メモリ制御部1151に光情報記録媒体200が装填されたことを示す「媒体検出通知」を送信してS13に進む。なお、「媒体検出通知」は、無効化情報認識部1156に通知する構成を採用しても良い。
S13では、メモリ制御部1151が、ディスク認識部1157から「媒体検出通知」を受けると、データ再生回路110等を駆動させて光情報記録媒体200のリードインエリアからコントロールデータ(OPC処理:A step of Optimum Power Control;ディフェクトマネジメント処理などに必要な情報)を読み取り、メモリ116に記録し、S14に進む。
S14では、メモリ制御部1151が、データ再生回路110等を駆動させて光情報記録媒体200の第2情報記録領域に予約無効化情報(無効化情報)が記録されている場合には、それを読み取り、「予約取り消し通知」をメモリ制御部1151に通知してS15に進む。
S15では、メモリ制御部1151が、データ再生回路110等を駆動させて予約無効化情報を読み取った場合には、「YES」となり、S24に進む。
S24では、ディスク認識部1157が、データ再生回路110等を駆動させて挿入された光情報記録媒体200から媒体識別情報(ディスクの識別情報)を読み取り、メモリ116に記録された媒体識別番号と一致している場合には、「YES」となり、ディスク認識部1157が「媒体一致通知」をメモリ制御部1151に通知してS25に進む。一方、S24で、媒体識別情報と、メモリ116に記録された媒体識別番号とが一致していない場合には、「NO」となりS26に進む。S26では、操作部120からの入力待ちの状態となり、「END」となる。
S25では、メモリ制御部1151が、ディスク認識部1157から「媒体一致通知」を受け、メモリ116に記録された媒体識別番号(ディスクの識別番号)と予約情報との対応関係を示す対応関係情報(例えば、対応関係テーブル)に基づいて、挿入された光情報記録媒体200に対応する予約情報をメモリ116から消去してS26に進む。S26では、操作部120からの入力待ちの状態となり、「END」となる。
一方、S15で、メモリ制御部1151が、予約無効化情報を読み取らなかった場合には、「No」となり、S16に進む。
S16では、メモリ制御部1151が、データ再生回路110等を駆動させて光情報記録媒体200のリードインエリアに予約情報が記録されている場合には、それを読み取り、メモリ116に記録し、S17に進む。
S17では、メモリ制御部1151が、予約情報を読み取らなかった場合には、「No」となりS26に進む。S26では、操作部120からの入力待ちの状態となり、「END」となる。
一方、メモリ制御部1151が予約情報を読み取った場合には、YESとなり、S18に進む。
S18では、メモリ制御部1151が光情報記録媒体200の第2情報記録領域に、上記予約情報に対応する放送番組が既に記録されているか否かを確認する。
その後、メモリ制御部1151は、当該放送番組が、光情報記録媒体200に既に記録済みの場合には、「YES」となり、S26に進む。S26では、操作部120からの入力待ちの状態となり、「END」となる。
一方、S18で、メモリ制御部1151は、当該放送番組が光情報記録媒体200に未だ記録されていない場合には、「No」となりS19に進む。
S19では、日時確認部1152がタイマー117からの出力信号から「現在の日時」を抽出し、当該「現在の日時」が、メモリ116に記録されている予約情報に含まれる「予約日時」を経過していない場合には、メモリ制御部1151に「コンテンツ取得命令」を通知する。
メモリ制御部1151は、当該「コンテンツ取得命令」を受けると、放送局選択部1153に予約情報のうち、当該予約情報に対応する放送番組の放送が行なわれる予定の放送局の所在を示す情報、例えば、番組周波数などの情報を送信する。
放送局選択部1153は、当該番組周波数などの情報を受けると、チューナー118の受信周波数を番組周波数に合わせ、図示しない通信部(通信制御手段)から何時でも放送番組を受信できるようにする。
チューナー118は、この後、前記通信部が通信可能となったことを示す情報である「受信可能通知」を媒体書き込み制御部1154に通知する。
媒体書き込み制御部1154は、チューナー118から「受信可能通知」を受けると、予約日時に達するまで待機状態となり(予約待機状態)、S20に進む。
S20では、媒体書き込み制御部1154が、図示しない表示部に予約情報を(FLFluorescent Lighting)表示してS21に進む。
S21では、操作部120を介して、ユーザが予約をキャンセルする旨の意思表示を入力していた場合には、「YES」となりS26に進む。S26では、操作部120からの入力待ちの状態となり、「END」となる。
一方、S21で、操作部120を介して、ユーザが予約をキャンセルする旨の意思表示が入力していない場合には「NO」となり、S22に進む。
S22では、日時確認部1152がタイマー117からの出力信号から「現在の日時」を抽出し、当該「現在の日時」が、メモリ116に記録されている予約情報に含まれる「予約日時」と一致しないときは、「NO」となり、S21へ戻る。
一方、S22で、日時確認部1152がタイマー117からの出力信号から「現在の日時」を抽出し、当該「現在の日時」が、メモリ116に記録されている予約情報に含まれる「予約日時」と一致した場合には、「日時一致通知」を媒体書き込み制御部1154に通知してS23に進む。
S23では、媒体書き込み制御部1154が、日時確認部1152から「日時一致通知」を受けて、図示しない通信部(通信制御手段)から予約情報に対応する放送番組(コンテンツ)の放送を受信し、データ記録回路119等を駆動させて光情報記録媒体200の第2情報記録領域に当該放送番組(コンテンツ)を録画(記録)し「END」となる。
〔5.情報記録媒体上の表示について〕
次に、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の表面の表示について説明する。
光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201は、再生光が入射する側の表面と対向する側の表面に、連続テレビドラマの第1話及び第2話以降に関連する関連情報が予め表示されていることが好ましい。
また、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201は、関連情報は、前記対向する側の表面に貼り付けられた、剥離自在な貼り付け型ラベル上に表示されていても良い。
前記構成によれば、関連情報を、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201にあらかじめ表示しておけば、ユーザが光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に記録されているコンテンツを識別するために、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201に添付されているラベルやジャケット等に記録したコンテンツ名称を書き込む等の作業が必要でなくなる。なお、貼り付け型ラベルは剥離自在となっていることが好ましいが、この理由については、以下で説明する。
また、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201は、前記対向する側の表面は、情報を直接書き込むことが可能な面となっていても良い。
前記構成によれば、ユーザの好みの関連情報を書き込んだり、また、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201を他のコンテンツの記録に転用したり、上述した貼り付け型ラベルが不要となった場合に、当該貼り付け型ラベルを剥離して、ユーザの好みの情報を直接書き込むことが可能となり、ユーザの利便性が向上する。
例えば、光情報記録媒体200及び光情報記録媒体201の再生光入射面の裏面に連続テレビドラマに対応するデザインが印刷されたレーベルが貼り付けられていても良い。
また、前記レーベルは剥離可能であり、剥離後の面は、ペン等による書き込みが可能になっていても良い。
また、前記剥離後の面は感熱型や感光型の記録媒体が塗布され、サーマルヘッドや光ヘッドにより予め連続テレビドラマに対応するデザインが記録されていても良い。ユーザが対応装置によって書き換えが可能になっているものでも良い。
以上より、連続テレビドラマなどの互いに関連する複数のコンテンツの予約記録やダウンロードを簡単に管理することができる情報記録媒体、情報記録再生装置、情報記録再生装置の制御方法、情報記録プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
最後に、情報記録再生装置1001及び情報記録再生装置1002の各ブロック、特に制御部115は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、情報記録再生装置1001及び情報記録再生装置1002は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、前記プログラムを格納したROM(read only memory)、前記プログラムを展開するRAM(random access memory)、前記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである情報記録再生装置1001及び情報記録再生装置1002の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、情報記録再生装置1001及び情報記録再生装置1002に供給し、そのコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
前記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやコンパクトディスク−ROM/MO/MD/デジタルビデオデイスク/コンパクトディスク−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、情報記録再生装置1001及び情報記録再生装置1002を通信ネットワークと接続可能に構成し、前記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、本発明の情報記録媒体は、各種情報の読出しが可能な情報記録媒体であって、予め第1コンテンツが記録された第1情報領域(第1情報記録領域)と、第2コンテンツが記録可能な第2情報領域(第2情報記録領域)と、前記第1コンテンツに関連した第2コンテンツを前記第2情報領域に記録するための予約情報が記録された第3情報領域(第3情報記録領域)を有していても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記予約情報には、前記第2情報領域へ記録される第2コンテンツのビットレート情報が含まれても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、基板上に、再生光によって情報を読み出すことが可能な複数の情報記録層と、前記複数の情報層各々を分離する中間層と、前記基板より最も遠い位置に設けられた透光層とを有し、前記複数の情報記録層のうち、少なくとも1層が情報を読み出すことのみ可能な層であり、他の情報記録層のうち少なくとも1層が情報を記録可能な層で構成され、前記情報を読み出すことのみ可能な層が前記第1情報領域及び前記第3情報領域に割り当てられ、前記情報を記録可能な層が前記第2情報記録領域に割り当てられていても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、各種情報の読出しが可能な情報記録媒体であって、予め第1コンテンツが記録された第1情報領域と、第2コンテンツが記録可能な第2情報領域と、前記第1コンテンツに関連した第2コンテンツを前記第2情報領域に記録するためのダウンロード情報が記録された第3情報領域を有していても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記ダウンロード情報は、ダウンロード記録を許諾するキーを含んでいても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、基板上に、再生光によって情報を読み出すことが可能な複数の情報記録層と、前記複数の情報層各々を分離する中間層と、前記基板より最も遠い位置に設けられた透光層とを有し、前記複数の情報記録層のうち、少なくとも1層が情報を読み出すことのみ可能な層であり、他の情報記録層のうち少なくとも1層が情報を記録可能な層で構成され、前記情報を読み出すことのみ可能な層が前記第1情報領域及び前記第3情報領域に割り当てられ、前記情報を記録可能な層が前記第2情報記録領域に割り当てられていても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記第2情報領域に、前記予約情報又は前記ダウンロード情報を無効にするための無効化情報を記録することが出来る領域が設けられていても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記情報記録媒体であって、前記再生光が入射する面と反対側の表面に、前記予約情報又は前記ダウンロード情報に基づいて記録される第2コンテンツに関連する情報が予め表示されていても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記表示は印刷された剥離自在な貼り付け型ラベルであっても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記表示は、書き込み可能な表面で構成されていても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記情報記録媒体を用い、光情報記録媒体上の第3情報領域から再生した予約情報又はダウンロード情報に基づいて得られた第2コンテンツを、前記情報記録媒体上の第2情報領域に記録しても良い。
また、本発明の情報記録再生装置は、請求項11に記載の情報記録再生装置であって、前記情報記録媒体上の第2情報領域に記録された無効化情報に基づいて、第3情報領域に記録されている予約情報又はダウンロード情報の実行可否を決定しても良い。
また、本発明の情報記録再生装置は、前記情報記録媒体上の第3情報領域に記録されている予約情報又はダウンロード情報を無効化するための無効化指示入力手段を有し、前記無効化指示入力に対応した無効化情報を前記情報記録媒体上の第2情報領域に記録しても良い。
また、本発明の情報記録再生装置は、前記予約情報又はダウンロード情報と対応する情報記録媒体を特定する情報をメモリ手段に記憶し、前記情報記録媒体上の第2情報領域に前記無効化情報が記録された場合に前記メモリに記憶された前記情報を消去しても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を有する情報記録媒体であって、前記複数の情報記録領域は、少なくとも第1情報記録領域、第2情報記録領域及び第3情報記録領域を含んでおり、前記第1情報記録領域には、少なくとも第1コンテンツが予め記録されており、前記第2情報記録領域は、前記第1コンテンツに関連する関連コンテンツを記録することが可能な情報記録領域であり、前記第3情報記録領域には、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を開始させるための記録開始情報が予め記録されていても良い。
前記構成によれば、本発明の情報記録媒体は、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を有する情報記録媒体である。よって、それぞれの記録層に情報が記録されていれば、当該情報を読み出すことができる。
また、複数の情報記録領域は、少なくとも第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域を含んでいる。
なお、「少なくとも」とは、第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域以外の情報記録領域も存在していても良いことを示すものである。
また、第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域の割り当てについては、単層の記録層を有する情報記録媒体の場合には、すべての情報記録領域が、単層の記録層に割り当てられていることになる。
また、複数の記録層を有する情報記録媒体の場合には、第1情報記録領域、第2情報記録領域、及び第3情報記録領域の3つの情報記録領域が、それぞれ異なる記録層に割り当てられる場合、2つの情報記録層が単一の記録層、残りの1つの情報記録領域が他の記録層に割り当てられる場合が考えられる。
また、第1情報記録領域には、少なくとも第1コンテンツが予め記録されている。
なお、「少なくとも」とは、第1コンテンツ以外の情報が記録されていることもあり得ることを示すものである。
また、「第1コンテンツ」は、例えば、連続テレビドラマを例にとれば、第1話のみであっても良いし、第1話及び第2話のように、少なくとも最終話を除く数話であっても良い。
また、第2情報記録領域は、前記第1コンテンツに関連する関連コンテンツを記録することが可能となっている。「関連コンテンツ」は、連続テレビドラマを例にとれば、最終話のみであっても良いし、第3話から最終話までの数話であっても良い。
ここで、「第1コンテンツ」及び「関連コンテンツ」などの「コンテンツ」の例としては、画像、動画、音楽、音声データ、メール等のテキストデータ、WEBページに掲載されているデータ、並びに、ワンセグ、3セグ、及び地デジなどの放送コンテンツなど、ソフトウェアの処理対象となるさまざまな情報を含む概念である。
さらに、第3情報記録領域には、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を開始させるための記録開始情報が予め記録されている。
ところで、上述した特許文献1に記載の情報記録媒体は、予約情報(記録開始情報)に対応する放送番組(コンテンツ)の放送が開始された後は、当該放送番組を記録することができなくなってしまうという問題点がある。さらに、特許文献1に記載の情報記録媒体は、予約情報による情報記録媒体への予約記録の取り消し方法などについては、何も考慮されていないため、当該予約情報の予約記録に使用される情報記録領域を他のコンテンツの記録に転用できない構成となっている。よって、例えば、当該予約情報に対応するすべての回の放送番組の放送後には、当該予約情報のみが記録された不要な情報記録媒体が残ってしまう可能性がある。
この点、本発明の情報記録媒体では、例えば、第1話から始まり、第12話で完結する連続テレビドラマを例にとって説明すると、例えば、第1話が第1コンテンツである場合、第2話以降が未だ放送されていない間は、当該第2話以降の記録開始情報は有効なので、第1話から第12話までのすべての回の記録が可能である。これにより、連続テレビドラマ等のシリーズもののすべての回の収録などが簡単に行えることになる。
また、最後の第12話が未だ放送されていない間は、少なくとも最後の第12話の記録開始情報は、有効なので、少なくとも第12話の記録が可能である。なお、第1話から第12話までのすべての回が放送された後でも、少なくとも第1コンテンツである第1話は情報記録媒体に予め記録されているので、特許文献1の情報記録媒体のように予約情報のみが記録された不要な情報記録媒体のみが残ってしまうことはない。
ここで、前記第1コンテンツ及び前記関連コンテンツの例としては、複数の互いに関連するコンテンツであると共に、回を追って公表されるコンテンツ又は1回分ずつを逐次公表して完成するコンテンツが例示できる。
例えば、回を追って公表されるコンテンツの例としては、数年間ほぼ毎日継続している人気テレビ放送番組などが該当する。1回分ずつを逐次公表して完成するコンテンツの例としては、連続テレビドラマなどの第1話から最終話までが該当する。
なお、前記第1コンテンツ及び前記関連コンテンツのその他の例としては、1作目の映画及び当該1作目が好評を博した場合に作成される2作目の映画、毎日、毎週、毎月、若しくは毎年定期的に公表されるコンテンツ、一のアーティストのシングル及びアルバム類、文書データではあるが、夏目漱石全集など、1作目のアプリケーションソフト及び当該1作目が好評を博した場合に作成される2作目のアプリケーションソフト、特定の人同士がやりとりするメール及びチャットなどが例示できる。
また、前記記録開始情報は、前記第2情報記録領域に前記関連コンテンツを予約記録させるための予約情報であっても良い。例えば、コンテンツが所定期間に放送される放送番組である場合について説明すると、番組名、放送チャンネル(周波数情報)、放送日、放送開始時間、放送終了時間などの各種情報が予約情報に該当する。
なお、情報記録媒体の製造時に第2話以降の放送番組(関連コンテンツ)の予約情報(記録開始情報)を記録しておけば、ユーザが何らかの手段で第2話以降の放送番組の予約情報を情報記録媒体に記録する必要が無い。
また、前記記録開始情報は、前記第2情報記録領域に前記関連コンテンツをダウンロード記録させるためのダウンロード情報であっても良い。例えば、コンテンツのデータ形式などを含むコンテンツに関するプロトコル、コンテンツの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)などの各種情報がダウンロード情報に該当する。
なお、「コンテンツに関するプロトコル」とは、再生方法、データ形式、データ圧縮方式及び通信プロトコルなどのコンテンツに関する規約のことである。例えば、再生方法の規約としては、ビットレート情報の規格などが例示できる。
また、コンテンツのデータ形式及びデータ圧縮方式の規約としては、音楽に関するAAC(Advanced Audio Coding)、WAV(Windowsの音声データの標準的なファイル形式。WAVEファイルやWAVEサウンドファイルとも呼ばれる。)、及びMP3(MPEG-1 Audio Layer 3)などが例示できる。
また、その他、コンテンツのデータ形式及びデータ圧縮方式の規約としては、映像に関するFlash(マクロメディアが販売しているWeb用のアニメーション作成ソフト)、MPEG4(MPEG-1 Audio Layer 4)、及びMPEG2(ITU−T「国際電気通信連合電気通信標準化部門」とISO「国際標準規格」によって標準技術として勧告された、動画や音声を圧縮・伸張する規格。現在MPEG方式には、ビデオCDなどのメディアに使用されるMPEG1、DVDや放送メディアに使用されるMPEG2、ネットワーク配信、携帯端末向けのMPEG4などがある。)などが例示できる。
さらに、通信方式に関する規約(通信プロトコル)としては、Bluetooth(登録商標)、Felica、PLC(power line communication)、WirelessLAN(無線LAN:WLAN)、IrDA(赤外線無線)、IrSS(赤外線無線)、及びWCDMA(通信網)などが例示できる。
一方、本発明の情報記録再生装置は、前記又は以下で説明する情報記録媒体の前記第3記録情報記録領域に記録されている前記記録開始情報に基づいて、前記関連コンテンツを当該情報記録媒体の第2情報記録領域に記録しても良い。
また、本発明の情報記録再生装置の制御方法は、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を備えており、前記複数の情報記録領域は、少なくとも第1情報記録領域、第2情報記録領域及び第3情報記録領域を含んでおり、前記第1情報記録領域には、少なくとも第1コンテンツが予め記録されており、前記第2情報記録領域は、前記第1コンテンツに関連する関連コンテンツを記録することが可能な情報記録領域であり、前記第3情報記録領域には、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を開始させるための記録開始情報が予め記録されている情報記録媒体が装填された情報記録再生装置の制御方法であって、前記第3情報記録領域に記録されている前記記録開始情報に基づいて、前記関連コンテンツを当該情報記録媒体の第2情報記録領域に記録しても良い。
前記構成によれば、上述した例において連続テレビドラマ等(コンテンツ)の予約記録(ダウンロード記録)が面倒であれば、第2話の放送開始前に本発明の情報記録媒体を、当該情報記録媒体に対応した上記構成の情報記録再生装置(以下、単に「情報記録再生装置」という)に装填しておくだけで、自動的に第1話から第12話までが収録された情報記録媒体を作成することが可能となる。
以上より、連続テレビドラマなどの互いに関連する複数のコンテンツの予約記録やダウンロードを簡単に管理することができる。
また、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、前記第3情報記録領域には、前記ダウンロード記録の実行を許可するダウンロード許可情報が予め記録されていても良い。
前記構成によれば、ダウンロード許可情報を知らないユーザの操作によるコンテンツのダウンロードを防止できるので、セキュリティー対策となる。
「ダウンロード許可情報」の例としては、ダウンロードを許可するダウンロード許可キー(暗号鍵)や、コンテンツの使用許諾契約に関する情報などが列挙できる。
また、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、前記第3情報記録領域には、前記第1コンテンツ及び前記関連コンテンツの単位時間当たりの伝送データ量を示す伝送速度情報が予め記録されていることが好ましい。
ここで、伝送速度情報の例としては、ビットレートやフレームレートなどが該当する。
前記構成によれば、第2情報記録領域の記録容量の許容範囲内でより高品質のコンテンツの記録が可能となる。
また、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、基板上に、前記複数の記録層と、前記複数の記録層の各々を分離する中間層と、前記基板から最も遠い位置に設けられた透光層とを有し、前記複数の記録層は、再生光によって情報を読み出すことが可能となっており、前記複数の記録層のうち、少なくとも1層が情報を読み出すことのみ可能な層であり、その他の記録層のうち少なくとも1層が情報を記録可能な層であり、前記第1情報記録領域及び前記第3情報記録領域は、前記情報を読み出すことのみ可能な層に割り当てられ、前記第2情報記録領域は、前記情報を記録可能な層に割り当てられていても良い。
ここで、まず、本発明の情報記録媒体の具体的な構造について説明する。
近年、多層光情報記録媒体においては、情報の書き換え可能な記録層以外に、様々なコンテンツが記録されている記録層で、かつ再生のみ可能な再生専用の記録層又は追記録可能な記録層を追加して記録容量を向上させた光情報記録媒体(以降、ハイブリッド光情報記録媒体)が求められている。なお、以降、上記書き換え可能な記録層をRE(RE-writable)層と呼び、上記再生専用の情報記録層をROM(Read Only Memory)層と呼び、上記追記録可能な記録層は、以降R(Recordable)層と呼ぶ。
本発明に係る情報記録媒体は、いわゆるハイブリッド光情報記録媒体であり、前記複数の記録層のうち、少なくとも1層の記録層が情報の読みだすことのみ可能な層(再生専用の記録層:以下、「ROM層」という)であり、その他の記録層のうち少なくとも1層が、情報を記録可能な層であり、前記基板から最も遠い位置には、透光層が設けられている構造である。
ここで、「情報を記録可能な層」には、追記録のみ可能な層(追記録可能な層:以下、「R層」)と書き換え可能な層(以下、「RE層」という)とが含まれる。
なお、ここで、追記録のみ可能とは、情報読み出しは可能であり、記録において、追記録のみ可能であることを指す。
なお、中間層の厚さは、各記録層を分離でき、層間クロストークが問題にならない適度の厚さであれば良い。なお、層間クロストークとは、再生中の記録層以外の記録層からのノイズを指す。また、中間層は、多層構造であっても良い。
また、透光層の材料は、再生光の波長において透過率が高いものであればどのような材料を用いても良い。
上記のような構造を有する本発明の情報記録媒体においては、前記第1情報記録領域及び前記第3情報記録領域は、前記情報を読み出すことのみ可能な層に割り当てられ、前記第2情報記録領域は、前記情報を記録可能な層に割り当てられていることが好ましい。
なぜなら、第2情報記録領域は、前記関連コンテンツを記録する必要があるため、前記情報を記録可能な層に割り当てる必要がある。
また、前記第1情報記録領域を、前記情報を読み出すことのみ可能な層に割り当てることにより、前記第1コンテンツに対して、間違えて別のデータを上書きしてしまうという誤操作を防止することができる。
また、前記第3情報記録領域は、前記情報を読み出すことのみ可能な層に割り当てることにより、前記記録開始情報に対して、間違えて別のデータを上書きしてしまうという誤操作を防止することができる。
さらに、本発明の情報記録媒体の製造時に前記記録開始情報を記録できるため、ユーザが何らかの手段でコンテンツの記録開始情報を情報記録媒体に記録する必要が無く、またコンテンツの記録開始情報をROM層の第3情報記録領域に記録するため、前記関連コンテンツが記録されるR層又はRE層の第2情報記録領域の記録可能領域が削られることも無い。
ROM層の例としては、情報がエンボスプリピット列を用いて記録されている、又は情報がレーザを用いて記録されている場合が列挙できる。
これにより、メーカ側から見れば、本発明の情報記録媒体の製造時に、前記第1コンテンツ及び前記記録開始情報などの変更が容易に変更できるというメリットがある。
ここで、上述したように、特許文献1に記載の情報記録媒体では、予約情報により記録される放送番組が、ユーザの期待に沿わない内容であったとしても、当該予約情報の予約記録に使用される記録領域を他のコンテンツの記録に転用できない構成となっているという問題点がある。よって、例えば、当該予約情報に対応する放送番組の放送後には、当該予約情報のみが記録された情報記録媒体となり、完全にユーザにとって、不要な情報記録媒体となってしまうという問題点がある。
このような、問題点を解決するため、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、前記第2情報記録領域には、前記記録開始情報に対応する前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録の取り消しを決定するための無効化情報を記録することが可能な領域が設けられていても良い。
ここで、「無効化情報」とは、記録開始情報に対応する関連コンテンツの第2情報記録領域への記録の取り消しを決定するための情報である。例えば、「無効化情報」が存在している場合には、記録開始情報に対応する関連コンテンツの第2情報記録領域への記録の実行が行なわれないように情報記録再生装置を構成する。
一方、本発明の情報記録再生装置は、前記又は下記の情報記録媒体における前記第2情報記録領域に前記無効化情報が記録されている場合に、当該無効化情報に対応する前記記録開始情報が無効であると判断し、当該記録開始情報に対応する前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を取り消しても良い。
また、本発明の情報記録再生装置は、前記構成に加えて、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を取り消す指示を入力するための入力手段を備えており、前記入力手段を介して前記記録を取り消す指示が入力された場合に、前記第2情報記録領域に、前記無効化情報を記録しても良い。
以上の情報記録媒体及び情報記録再生装置の構成によれば、記録開始情報により記録されるコンテンツが、ユーザの期待に沿わない内容であった場合、前記無効化情報を本発明の情報記録媒体に記録することにより、ユーザの期待に沿わない内容のコンテンツが、情報記録媒体に記録されることを防止することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、本発明の情報記録再生装置は、前記構成に加えて、前記情報記録媒体が複数存在する場合に、前記情報記録媒体の前記第3情報記録領域に記録された前記記録開始情報及び、当該記録開始情報と当該情報記録媒体との対応関係を示す対応関係情報を記録する記録部を備えており、前記情報記録媒体の前記第2情報記録領域に前記無効化情報が記録されている場合に、前記対応関係情報に基づいて、当該情報記録媒体に対応する前記記録開始情報を、前記記録部から消去しても良い。
上記構成によれば、前記無効化情報が記録された情報記録媒体に対応する前記記録開始情報が、記録部から消去されるので、間違って、ユーザの期待に沿わない内容のコンテンツが情報記録媒体に記録されてしまうという誤操作を防止することができる。
また、前記構成により、本発明の情報記録再生装置は、無効化情報が記録された情報記録媒体に記録されている前記ユーザの期待に沿わない内容のコンテンツに対応する記録開始情報を認識しないようにできる(無効と判断できる)ため、当該情報記録再生装置に該コンテンツが記録される予定の第2情報記録領域を、通常の記録が可能な記録領域と認識させることができる。
よって、当該記録開始情報に対応する第2情報記録領域を他のコンテンツの記録に転用することが可能となる。
以上より、連続テレビドラマなどの互いに関連する複数のコンテンツの予約記録やダウンロードを簡単に管理することができる情報記録媒体及び情報記録再生装置を提供することができる。
また、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、前記再生光が入射する側の表面と対向する側の表面に、前記第1コンテンツ及び前記関連コンテンツに関連する関連情報が予め表示されていても良い。
また、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、前記関連情報は、前記対向する側の表面に貼り付けられた、剥離自在な貼り付け型ラベル上に表示されていても良い。
前記構成によれば、前記関連情報を、本発明の情報記録媒体にあらかじめ表示しておけば、ユーザが情報記録媒体に記録されているコンテンツを識別するために、情報記録媒体に添付されているラベルやジャケット等に記録したコンテンツ名称を書き込む等の作業が必要でなくなる。なお、貼り付け型ラベルは剥離自在となっていることが好ましいが、この理由については、以下で説明する。
また、本発明の情報記録媒体は、前記構成に加えて、前記対向する側の表面は、情報を直接書き込むことが可能な面となっていても良い。
前記構成によれば、ユーザの好みの関連情報を書き込んだり、また、本発明の情報記録媒体を他のコンテンツの記録に転用したり、上述した貼り付け型ラベルが不要となった場合に、当該貼り付け型ラベルを剥離して、ユーザの好みの情報を直接書き込むことが可能となり、ユーザの利便性が向上する。
また、本発明の情報記録プログラムは、前記情報記録媒体が装填される情報記録再生装置における処理をコンピュータに実行させるための情報記録プログラムであって、前記第3情報記録領域に記録されている前記記録開始情報に基づいて、前記関連コンテンツを当該情報記録媒体の第2情報記録領域に記録する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであっても良い。
なお、本発明の情報記録媒体は、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を有する情報記録媒体であって、少なくとも第1コンテンツが予め記録されている第1情報記録領域と、前記第1コンテンツに関連する関連コンテンツを記録することが可能な第2情報記録領域と、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を開始させるための記録開始情報が予め記録された第3情報記録領域とを有していても良い。
また、本発明の情報記録再生装置の制御方法は、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を有する情報記録媒体であって、少なくとも第1コンテンツが予め記録されている第1情報記録領域と、前記第1コンテンツに関連する関連コンテンツを記録することが可能な第2情報記録領域と、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を開始させるための記録開始情報が予め記録された第3情報記録領域とを有する情報記録媒体が装填された情報記録再生装置の制御方法であって、前記第3情報記録領域に記録されている前記記録開始情報に基づいて、前記関連コンテンツを当該情報記録媒体の第2情報記録領域に記録しても良い。
また、本発明の情報記録プログラムは、複数の情報記録領域が割り当てられた、単層又は複数の、少なくとも情報を読み出すことが可能な記録層を有する情報記録媒体であって、少なくとも第1コンテンツが予め記録されている第1情報記録領域と、前記第1コンテンツに関連する関連コンテンツを記録することが可能な第2情報記録領域と、前記関連コンテンツの前記第2情報記録領域への記録を開始させるための記録開始情報が予め記録された第3情報記録領域とを有する情報記録媒体が装填される情報記録再生装置における処理をコンピュータに実行させるための情報記録プログラムであって、前記第3情報記録領域に記録されている前記記録開始情報に基づいて、前記関連コンテンツを当該情報記録媒体の第2情報記録領域に記録する処理をコンピュータに実行させるための情報記録プログラムであっても良い。
なお、前記情報記録再生装置及びその方法における各手段、各機能、各処理、並びに、各ステップ及び各工程のそれぞれは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを各手段として動作させ、コンピュータに各機能を実現させ、若しくはコンピュータに各処理、各ステップ又は各工程を実行させることにより前記情報記録再生装置及びその方法を、コンピュータにて実現させる前記画像処理プログラム及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上より、連続テレビドラマなどの互いに関連する複数のコンテンツの自媒体への記録を簡単に管理することができる情報記録媒体、情報記録再生装置の制御方法、及び情報記録プログラムなどを提供することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。