JPWO2009122828A1 - 油脂コーティング粉末の顆粒 - Google Patents

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Abstract

本発明は、異味成分の苦み、渋みなどの不快な風味を低減した、飲用時の風味に優れた顆粒を提供することを目的とする。油脂コーティング粉末を、結合剤と乳化剤を用いて造粒することにより、油脂コーティング粉末を含有する顆粒を提供する。

Description

本発明は、油脂コーティングされた粉末を顆粒化する方法、及びその方法により得られる、味やにおいのマスキングに優れた、油脂コーティング粉末を含有する顆粒に関する。
国民の健康に対する関心の高まりから、毎日摂取する食物(健康食品を含む)を通して健康を維持する試みが注目を集めている。なかでも、生体内機能性成分を含む種々の粉末状の経口素材の開発は目覚しく、それらは種々の剤形の製品として提供されている。なかでも、錠剤タイプに比べて摂取しやすい顆粒タイプの食品の人気が、特に、嚥下力の低下した高齢者の間で年々高まっている。
錠剤タイプの食品と違い、顆粒タイプの食品は素材固有の風味が舌に直接感じられやすい。従って、苦味、渋味などヒトにとって好ましくない風味を有する素材を含有する顆粒については、摂取の際に不快感を伴うため毎日の摂取を継続することがしばしば困難となる。
特許文献1には、キトサン1重量部に対して、トレハロース、エリスリトール、ラクチトール、パラチニット及びキシリトールから選択される1以上を0.005〜50部含有する、キトサン含有組成物が記載されており、キトサンの不快味、不快臭及び/又は沈殿を改善している。
特許文献2には、不快味の薬物、ワックス状成分、水溶性結合剤及び水膨潤性崩壊剤を含む混合物を水を用いて湿式造粒した後、ワックス状成分の融点以上で加熱処理することを特徴とする、味覚が改善された顆粒剤の製造方法が開示されている。
また、粉体のマスキング方法としては、油性成分で芯材物質(粉体)をコーティングする油脂コーティング方法が知られている。例えば特許文献3には、α−リポ酸油脂被覆粉末の製造方法が開示されている。
特開2001−316271号公報 特開平7−188058号公報 特開2006−325542号公報
粉体に油脂コーティングを行えば、その風味を著しく改善することができる。従って、油脂コーティングされた粉末を顆粒化できれば、顆粒が有する上記のような問題を解決できる可能性がある。しかしながら、この造粒には以下のような問題があった。即ち、造粒は結合剤を含有する水性液を使用して行なうことが多いが、水性液は、油脂が持つ撥水性のために油脂コーティングにはじかれてしまうため、油脂コーティング粉末粒子同士を結合させて顆粒剤に成型(造粒)することが困難であった。
従って、本発明の目的は、油脂コーティング粉末を、その特性、例えば優れたマスキング特性や安定化特性を維持しつつ造粒することを可能とする手段を提供し、それにより、異味成分の苦み、渋みなどの不快な風味を低減して飲用時の風味が優れた顆粒を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、異味成分に油脂コーティングを施し、それを乳化剤と結合剤を用いて造粒することで、例えば乳化剤を含有する液体を噴霧しながら造粒することで、飲用時の風味に優れた、油脂コーティング粉末の顆粒を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は次のものに関する。
1.油脂コーティング粉末を含有する原料粉末を、結合剤と乳化剤を用いて造粒することにより得られる、油脂コーティング粉末を含有する顆粒。
2.平均粒子径がφ180μm以上である、1に記載の顆粒。
3.乳化剤のHLB値が3〜14である、1又は2に記載の顆粒。
4.乳化剤の含有量が、顆粒を基準として0.0001〜1重量%である、1〜3のいずれか1項に記載の顆粒。
5.造粒方法が流動層造粒法である、1〜4のいずれか1項に記載の顆粒。
6.油脂コーティング粉末の含有量が、顆粒を基準として50重量%以上である、1〜5のいずれか1項に記載の顆粒。
7.油脂コーティングに用いる油脂コーティング剤が極度硬化油である、1〜6のいずれか1項に記載の顆粒。
8.極度硬化油が菜種極度硬化油である、7に記載の顆粒。
9.油脂コーティング剤の量が、油脂コーティング粉末の1〜80重量%である、1〜8のいずれか1項に記載の顆粒。
10.油脂コーティング粉末が異味成分を含有する、飲食品である、1〜9のいずれか1項に記載の顆粒。
11.異味成分の風味がマスクされた、10に記載の顆粒。
12.油脂コーティング粉末を含有する原料粉末を、結合剤と乳化剤を用いて造粒することを含む、顆粒を製造する方法。
13.造粒中に乳化剤を含有する結合液を原料粉末に噴霧する、12に記載の製造方法。
14.乳化剤のHLB値が3〜14である、12又は13に記載の製造方法。
15.造粒方法が流動層造粒法である、12〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
錠剤タイプに比べて摂取しやすいという顆粒の特性を有し、且つ、異味成分の苦み、渋みなどの不快な風味がマスクされた、優れた顆粒が提供される。
本発明は、油脂でコーティングされた粉末を造粒することにより得られる、油脂コーティング粉末を含有する顆粒に関する。本明細書において用いられる「油脂コーティング粉末を含有する顆粒」との用語は、油脂コーティング粉末の造粒物、又は顆粒の粒子中に1又は複数の油脂コーティング粉末の粒子が含有されている顆粒を意味する。
(油脂コーティング粉末)
油脂コーティングとは、固体状または粉末状の芯材に、コーティング剤として油脂成分をコーティングする加工方法であり、芯材のマスキング、安定性向上などの効果が期待できる。油脂コーティングの方法には様々な方法がある。例えば、コーティング剤としての油脂成分を、その融点以上に加温し、その融解物を芯材に噴霧もしくは滴下し、冷却することによって油脂成分コーティング物を得る方法が知られている。さらに、油脂粒子と芯材とを混合し、油脂粒子を衝突時のエネルギーにより芯材にコーティングする方法も知られている。これらの技術は、例えば、特許文献3に記載されている。
芯材として異味成分を使用すると、異味成分の不快な味をマスキングできるため、好適である。本願発明は、特に、苦み、渋みなどの不快な風味を有し、未製剤化の形態では服用し難い、異味を有する生理活性成分に好適に用いることができる。本発明で用いることができる異味成分としては、例えばビタミン類、グルコサミン、コンドロイチン(これを含有するサメ軟骨粉末であってもよい)、酵素処理ルチン、アスタキサンチン、コエンザイムQ10等を挙げることができる。本発明においては、液体の異味成分を用いてもよいが、容易に顆粒を成形することのできる、固体粉末状の異味を有する生理活性物質を使用することが好適である。芯材への異味成分の配合割合には特に制限はない。
油脂コーティングのためのコーティング剤(以下、「油脂コーティング剤」とも記載する)としては、硬化油、高級アルコール、高級脂肪酸、植物性または動物性脂肪、ロウ、ポリエチレングリコールなどを包含する油脂を使用できる。硬化油としては、硬化ヒマシ油、硬化大豆油、硬化菜種油などが挙げられる。高級アルコールとしてはステアリルアルコール、セタノールなどが挙げられる。植物性または動物性油としては、豚脂、牛脂、鶏脂、鯨油、マグロ油、イワシ油、サバ油、サンマ油、カツオ油、パーム油、シソ油、エゴマ油、カカオ脂、落花生油、ヤシ油、月見草油、ボラージ油、ホホバ油、乳脂肪、バターなどが挙げられる。
さらに、後の造粒工程、例えば流動層造粒、転動流動層造粒において40℃以上の熱が掛けられる場合には、コーティング剤は、融点の高い極度硬化油であることが望ましい。極度硬化油とは、大豆油、菜種油、コーン油、パーム油等を原料とし、沃素価が10以下、融点が50℃以上になるまで水素添加したものをいう。その中でも、構成脂肪酸中にエルシン酸を20〜60%含む菜種油の極度硬化油が特に好ましい。
油脂コーティング剤の含有量は、油脂コーティング粉末の1〜80重量%、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜25重量%である。
(造粒)
本発明においては、造粒の際に、油脂コーティング粉末に乳化剤と結合剤を加える。
造粒のための結合剤は特に限定されないが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、デンプン、デキストリン、グアガム、グアガム分解物、キシロオリゴ糖を用いることができる。結合剤の配合量は、適度な造粒の程度の顆粒が得られることから、得られる顆粒の、0.01〜5重量%以下が好ましく、特に0.05〜2重量%以下が好ましい。
結合剤を添加する方法は特に制限されないが、好ましくは、水に混合、分散又は溶解して得られる結合液を当該粉末に加える。好ましくは、結合液を油脂コーティング粉末に噴霧して加える。この場合には、必要により加温して結合液を溶解させてから噴霧する。或いは、一部または全部を油脂コーティング粉末に添加してから、水をスプレーしてもよい。
本発明の方法で使用する乳化剤は、液体、固体、粉体のいずれでもよく、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチンなどが例示される。造粒性及び得られる顆粒の風味の観点から、乳化剤のHLB値は好ましくは3〜14、好ましくは4〜9、より好ましくは4〜8である。乳化剤の配合割合は、得られる顆粒の、0.0001〜1重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%、より好ましくは0.005〜0.05重量%、更により好ましくは0.005〜0.02重量%である。
乳化剤を油脂コーティング粉末に加える方法は特に制限されないが、好ましくは、水に混合、分散又は溶解させて得られる、乳化剤を含有する液体を、当該粉末に加える。当該液体は、好ましくは、油脂コーティング粉末に噴霧して加える。この場合には、必要により加温して乳化剤を溶解させてから噴霧する。乳化剤を単独で添加してもいいし、結合剤を含有する液体(結合液)中に混合してもよい。またある程度造粒が進んだ後には乳化剤の添加を停止して結合剤の添加のみを行うこともできる。
造粒は、公知のいずれの方法によって行なってもよいが、好ましくは、造粒原料に結合液等の液体を噴霧しながら造粒する方法を用いる。例えば、攪拌造粒法、転動造粒法、流動層造粒法、転動流動層造粒法などを用いることができる。中でも、原料粉体を空気で流動化させ、水などの液体を噴霧液として噴霧して造粒する流動層造粒は、多孔質でソフトな造粒物を製造することができるという利点があることから、好適に用いることができる。好ましくは、造粒に用いる噴霧液は、水と乳化剤を均一に混合して(さらに結合剤を混合してもよい)調製した液体である。これらの操作を効率的に行える造粒機を適宜使用する。
結合剤及び/又は乳化剤のために用いる水には、本発明の造粒に悪影響を与えない程度の量の他の成分を加えてもよい。そのような成分は、例えば、アルコール(エタノールなどが含まれる)、着色料、香料、甘味料などの添加剤、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの機能性成分などである。
さらに、造粒される経口油脂コーティング粉末は、必要に応じて、食品に一般に使用される添加剤もしくは補助成分を含んでもよい。例えば甘味料としてエリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、パラチニット、マルチトール、ラクチトール、アラビノース、ガラクトース、グルコース、フルクトース、アスパルテーム、スクラロース、ガラクトース、ステビア等、強化剤として、ビタミン類、アントシアニジン、イソフラボン、カルコン、カテキン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、ルチン等を含んでも良い。また、同様に、通常製剤化において配合される賦形剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、凝固剤等を含んでもよい。
造粒に用いる原料粉末は、油脂コーティング粉末に加えて、通常製剤化において配合される賦形剤、希釈剤、緩衝剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤等を適宜(本発明の造粒に悪影響を与えない程度の量)含有してもよい。また、香味に悪影響を与えない程度であれば、アミノ酸、オリゴ糖等の機能性成分や、異味成分を含んでもよい。
得られる顆粒中の油脂コーティング粉末の配合割合は特に制限されない。特に造粒が困難と思われる、油脂コーティング粉末の含有量が高い場合、例えば油脂コーティング粉末を50重量%以上、さらに油脂コーティング粉末を90重量%以上、さらには95重量%以上含有する場合でも、造粒することが可能である。
(顆粒)
上記に説明した方法により得られる、油脂コーティング粉末を含有する顆粒は、後述する実施例に記載されているように、油脂コーティング粉末の優れた性質、例えば、優れたマスキング特性や安定化特性を保持している。さらに、粒子径が増大し、ハンドリング性も優れている。実際、顆粒の平均粒子径は、原料粉末よりも大きい180μm以上であった。尚、本明細書における「平均粒子径」との用語は、積算質量基準の粒度分布において積算値50%に対応する粒子径を意味する。典型的には、当該粒度分布は、第15改正日本薬局方の一般試験法の項に記載の粒度測定法(第2法ふるい分け法)に準じて評価する。
本発明の顆粒の粒度は、特に限定されないが、必要に応じて篩い分け等の手段により粒度を特定の範囲に調整してから用いることが好ましい。粒度は、例えば、44〜1000μm、好ましくは、74〜840μmである。或いは、第15改正日本薬局方の製剤通則の項に規定されている顆粒剤の規格を満たすように粒度範囲を調整してもよい。
油脂コーティング粉末の造粒は、以下のことにより達成されるものと考えられる。即ち、乳化剤が油脂コーティングを適度に除去し、そのコーティングが除去された部分に結合剤を含有する水性液が付着することが可能となり、結合剤の付着力により、粉末粒子が凝集・粒子化しやすくなるためであると考えられる。従って、得られる顆粒の各粒子は、主に油脂コーティング粉末、乳化剤、結合剤とから構成され、粉末粒子同士が結合剤を介して結合した構造を有していると考えられる。
以下に実施例に基づいて本発明の説明をするが、これらの実施例は本発明を限定するためのものではない。
ビタミンC特有の風味をマスキングすることのできるビタミンC顆粒の製造法の検討
L−アスコルビン酸の粉末、あるいはL−アスコルビン酸粉末を菜種油極度硬化油にてコーティングしたL−アスコルビン酸の油脂コーティング粉末(組成:L−アスコルビン酸 80重量部、菜種油極度硬化油 20重量部)を流動層造粒機(FD-LAB-1(株)パウレック社製)にて造粒した。上記の粉末のいずれかを造粒機投入して品温が40℃になるまで混合した後、表1に示す量の乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル)と結合剤(グアガム)を水に分散又は溶解して得られる噴霧液を10〜30ml/分の速度で噴霧しながら5〜15分間造粒した(品温:35℃〜40℃、給気温度:65℃)。さらに、同装置で10〜20分乾燥後、造粒物を取り出して20号(目開き840μm)の篩にて篩過して顆粒剤を得た。
Figure 2009122828
(評価)
造粒性の指標として平均粒子径を評価し、結果を表1に示した。すなわち、平均粒子計がφ180μm未満である場合を×とし、φ180μm以上である場合を○とした。平均粒子径の測定にあたっては、第15改正日本薬局方の一般試験法の項に記載の粒度測定法(第2法ふるい分け法)に準じて粒度分布を評価した。又、5名の被験者に上記の各試料を経口摂取させ、風味(味の強さ)について評価した。評価にあたっては以下の基準を用いた:3点:風味が非常に強い、2点:風味が強い、1点:風味がやや弱い、0点:風味が弱い。各試料について5名の評価スコアの平均値を求め、平均値が3点以下2点超の場合には×、2点以下1点超の場合には△、1点以下0点の場合には○と評価して、その結果を表1に示した。
(結論)
乳化剤を添加しなかった試料2の平均粒子径は、造粒前の粉末と同様にφ180μm未満であったのに対し、乳化剤を添加した試料3〜6においては、平均粒子径がφ180μm以上であった。このことは、乳化剤を用いることにより油脂コーティング粉末を顆粒化することができることを示している。また、乳化剤のHLB値により風味に差が出ることも明らかとなった。HLB3〜14、好ましくは4〜9、より好ましくは4〜8の乳化剤を用いることにより、風味を改善できるものと考えられる。
複数の異味素材の風味がマスキングされた顆粒の製造法
(方法)
表2に示す組成を有する、グルコサミン塩酸塩、サメ軟骨粉末(コンドロイチン含有)、酵素処理ルチン、デキストリンの混合粉末Aと、グルコサミン塩酸塩、サメ軟骨粉末(コンドロイチン含有)、酵素処理ルチンの混合物を菜種油極度硬化油にてコーティングを施して得られた油脂コーティング粉末Bを流動層造粒機(FD-LAB-1(株)パウレック社製)にて造粒した。上記粉末のいずれかを造粒機に投入して品温が40℃になるまで混合した後、表3に示す量の乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル)、結合剤(グアガム)を水に分散又は溶解して得られた噴霧液を10〜30ml/分の速度で噴霧しながら5〜15分間造粒した(品温:35℃〜40℃、給気温度:65℃)。同装置で10〜20分乾燥後、造粒物を取り出して20号(目開き840μm)の篩にて篩過して顆粒剤を得た。
Figure 2009122828
Figure 2009122828
(評価)
実施例1と同様の方法により、造粒性の指標として平均粒子径を評価した。また、風味(味の強さ)に関しても、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示した。
(結論)
異味素材を複数用いる場合についても、油脂コーティングを施し、乳化剤を含有する噴霧液を用いて造粒することで、異味素材特有の風味がマスキングされた顆粒を製造できることが分かった。
複数の異味素材の風味がマスキングされた顆粒の製造法
(方法)
表4に示す組成を有する、グルコサミン塩酸塩、サメ軟骨粉末(コンドロイチン含有)、酵素処理ルチン、デキストリンの混合粉末Cと、グルコサミン塩酸塩、サメ軟骨粉末(コンドロイチン含有)、酵素処理ルチンの混合物を菜種油極度硬化油にてコーティングを施して得られた油脂コーティング粉末Dを流動層造粒機(FD-LAB-1(株)パウレック社製)にて造粒した。上記粉末のいずれかを造粒機に投入して品温が40℃になるまで混合した後、表5に示す量の乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル)、結合剤(グアガム)を水に分散又は溶解して得られた噴霧液を10〜30ml/分の速度で噴霧しながら5〜15分間造粒した(品温:35℃〜40℃、給気温度:65℃)。同装置で10〜20分乾燥後、造粒物を取り出して20号(目開き840μm)の篩にて篩過して顆粒剤を得た。
Figure 2009122828
Figure 2009122828
(評価)
実施例1と同様の方法により、造粒性の指標として平均粒子径を評価した。また、風味(味の強さ)に関しても、実施例1と同様に評価した。結果を表5に示した。
(結論)
実施例2から粉末の組成を変更しても、油脂コーティングを施し、乳化剤を含有する噴霧液を用いて造粒することで、異味素材特有の風味がマスキングされた顆粒を製造できることが分かった。
本発明により製造される、異味成分を有効成分として含有する経口摂取のための顆粒剤は、飲用時の風味に優れているため、広く、食品、医薬品、特に健康食品として利用できる。

Claims (15)

  1. 油脂コーティング粉末を含有する原料粉末を、結合剤と乳化剤を用いて造粒することにより得られる、油脂コーティング粉末を含有する顆粒。
  2. 平均粒子径がφ180μm以上である、請求項1に記載の顆粒。
  3. 乳化剤のHLB値が3〜14である、請求項1又は2に記載の顆粒。
  4. 乳化剤の含有量が、顆粒を基準として0.0001〜1重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の顆粒。
  5. 造粒方法が流動層造粒法である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の顆粒。
  6. 油脂コーティング粉末の含有量が、顆粒を基準として50重量%以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の顆粒。
  7. 油脂コーティングに用いる油脂コーティング剤が極度硬化油である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の顆粒。
  8. 極度硬化油が菜種極度硬化油である、請求項7に記載の顆粒。
  9. 油脂コーティング剤の量が、油脂コーティング粉末の1〜80重量%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の顆粒。
  10. 油脂コーティング粉末が異味成分を含有する、飲食品である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の顆粒。
  11. 異味成分の風味がマスクされた、請求項10に記載の顆粒。
  12. 油脂コーティング粉末を含有する原料粉末を、結合剤と乳化剤を用いて造粒することを含む、顆粒を製造する方法。
  13. 造粒中に乳化剤を含有する結合液を原料粉末に噴霧する、請求項12に記載の製造方法。
  14. 乳化剤のHLB値が3〜14である、請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. 造粒方法が流動層造粒法である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
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