JPWO2009119252A1 - セルロース分解活性を示す糸状菌培養物混合物またはその乾燥物、及びそれらを用いるグルコースの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、セルロース性物質を極めて効率よく、簡便、安価に酵素糖化する方法を提供することである。課題の解決手段は、セルロース分解活性を示す、トリコデルマ(Trichoderma)属糸状菌培養液または上清液とアスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)培養物との混合物、またはその乾燥物である。
Description
本発明はセルロースを糖化する方法に関し、特にセルロース分解活性を示す糸状菌培養物混合物を用いてセルロースを糖化する方法に関する。
セルロース資源を有効利用するために、近年、セルロースを効率的に糖化する方法が探索されている。自然界ではセルロースは主として微生物によって分解されており、細菌や糸状菌などの様々な微生物がセルロース分解酵素を生産することが知られている。
これらの微生物は菌体外に複数のセルロース分解酵素を分泌し、セルロースはそれらの作用機構の異なる各種セルロース分解酵素の協同作用により、主に、セロオリゴ糖、セロビオースを経てグルコースへと分解される。セルロース分解酵素は、一般に、セルロースを加水分解する酵素の総称としてセルラーゼと呼ばれている。
セルラーゼの酵素源としては、トリコデルマ属が最も有望であり、世界中で広く利用されている。一方、白麹菌アスペルギルス・カワチは我が国独自の焼酎麹菌であり、穀類原料の糖化に広く利用されている。しかし、アスペルギルス・カワチはセルラーゼ分泌生産能にとりわけ優れているわけではなく、セルロースの糖化に利用された例はほとんどない。
非特許文献1には、アスペルギルス・アクレアータス(Aspergillus aculeatus)の培養上清液を市販のセルラーゼ酵素と組み合わせて用いてセルロースの分解を行った結果、分解効率に相乗効果が認められることが記載されている。
非特許文献2には、トリコデルマ属の菌体起源のセルラーゼとアスペルギルス・アクレアータス起源のセルラーゼとを併用することにより、セルロースからの単糖精製能力に相乗作用を示すことが記載されている。
しかしながら、アスペルギルス・アクレアータスは本来高いセルラーゼ分泌生産能を有し、アスペルギルス・カワチとは性質が異なっている。これらの従来技術では酵素剤が使用されており、コストが高く、操作が煩雑である。しかも、報告されている分解糖化効率は大規模に実施して採算が見込まれるレベルよりかなり低く、実用化を目的とする場合は効率が不十分である。
J.Ferment.Technol.、57巻、151〜159頁、1979年 醗酵工学、60巻、333〜341頁、1982年
J.Ferment.Technol.、57巻、151〜159頁、1979年 醗酵工学、60巻、333〜341頁、1982年
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、セルロース性物質を極めて効率よく、簡便、安価に酵素糖化する方法を提供することにある。
本発明は、セルロース分解活性を示す、トリコデルマ(Trichoderma)属糸状菌培養液または上清液とアスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)培養物との混合物、またはその乾燥物を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
ある一形態においては、上記アスペルギルス・カワチ培養物は、培養液または上清液である。
ある一形態においては、上記アスペルギルス・カワチ培養物は、固体培養物または抽出液である。
ある一形態においては、上記トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液のセルラーゼ活性は50U/ml以上であり、上記アスペルギルス・カワチ培養液、上清液または固体培養物抽出液のヘミセルラーゼ活性は50Uml以上である。
ある一形態においては、上記トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液と上記アスペルギルス・カワチ培養液、上清液または固体培養物抽出液との混合割合は、体積比で10:90〜90:10の範囲である。
ある一形態においては、上記トリコデルマ属糸状菌はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)又はトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)である。
ある一形態においては、上記トリコデルマ属糸状菌はトリコデルマ・リーセイである。
また、本発明は、上記混合物または乾燥物を用いてセルロース原料を糖化する工程を包含する、グルコースの製造方法を提供する。
ある一形態においては、上記糖化は30〜70℃及びpH3〜7の条件で行われる。
本発明の糸状菌培養物混合物はセルロースを分解糖化する能力が非常に高い。そのため、セルロースの糖化にそのまま使用することができ、酵素剤を使用する必要がない。その結果、簡便な操作で安価にセルロースを糖化することができる。
トリコデルマ属糸状菌はセルロースの糖化に必要なセルラーゼの酵素源として知られている。本発明に使用するトリコデルマ属糸状菌はセルラーゼを生産するものであれば特に限定されない。好ましいトリコデルマ属糸状菌はトリコデルマ・リーセイ又はトリコデルマ・ビリデである。特に好ましくは、トリコデルマ・リーセイである。
これらのトリコデルマ属糸状菌培養液または上清液は、アスペルギルス・カワチ培養物と組み合わせて使用すると、セルロース分解活性に相乗効果が認められる。この相乗効果を利用すれば、糸状菌培養液または上清液のセルロースの分解糖化能力を顕著に高めることができる。
糸状菌トリコデルマ・リーセイおよびトリコデルマ・ビリデの菌学的性質は、例えば、イー・ジー・シモンズ,アブストラクト・セカンド・インターナショナル・マイコロジカル・コングレス(E.G. Simmons, Abst. 2nd International Mycological Congress) 米国フロリダ州タンパ,1977年8月,618頁)に記載されている。
トリコデルマ属糸状菌の培養液または上清液は通常行われる方法で調製すればよい。すなわち、菌株の胞子、菌糸、または予め培養して得られた前培養液を液体培地に接種し培養する。例えば、胞子を培養する場合は、親株をポテトデキストロース寒天培地上で培養し、胞子を予め十分形成させることが好ましい。その際、培養温度は20〜33℃、培養期間は4〜10日である。
培地の炭素源としては、セルロースパウダー、セロビオース、瀘紙、一般紙類、オガクズ、ふすま、もみがら、バガス、大豆粕、コーヒー粕、澱粉、ラクトース等が使用される。窒素源としては、硫安、硝安等の無機アンモニウム塩、尿素、アミノ酸、肉エキス、酵母エキス、ポリペプトン、蛋白分解物等の有機窒素含有物が使用される。無機塩類としては、KH2PO4、MgSO4・7H2O、CaCl2・2H2O、Fe2Cl3・6H2O、MnCl2・4H2O、ZnSO4・7H2O等が使用される。必要ならば有機微量栄養物を含有する培地が使用される。
液体培養には通常の通気撹拌培養装置が用いられ、前記培地を使用して、培養温度20〜33℃好ましくは、28〜30℃、培養pH4〜6で、4〜10日間培養する。このようにして、トリコデルマ属糸状菌培養液が得られる。ついでこの培養液から遠心分離、濾過などの公知の方法によって菌体を除去してトリコデルマ属糸状菌培養上清液が得られる。
トリコデルマ属糸状菌培養液または培養上清液に含まれる酵素類は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、マンナナーゼが挙げられる。
得られる培養液または培養上清液のセルラーゼ活性は10U/ml以上、好ましくは50U/ml以上、例えば50〜150U/ml、80〜120U/ml、より好ましくは約100U/mlである。培養液または培養上清液のセルラーゼ活性が10U/ml未満であるとセルロースの分解に要する時間が増大する。
尚、上記セルラーゼ活性は、カルボキシメチルセルロース(CMC)を基質として加水分解により生じた還元糖量を、ジニトロサリチル酸(Dinitrosalicylic acid; DNS)法により定量することができる。
より具体的には、1%CMC基質溶液(シグマ社製low viscosityを100mM酢酸緩衝液(pH5)に溶解)1mlに培養液または培養上清液1mlを加えて、40℃にて正確に10分間酵素反応を行なわせた後、DNS試薬(ジニトロサリチル酸0.75%、水酸化ナトリウム1.2%、酒石酸ナトリウムカリウム4水和物22.5%、乳糖1水和物0.3%を含む)4mlを加えてよく混合し、反応を停止する。反応停止液に含まれる還元糖量を定量するために、反応停止液を沸騰水浴中で15分間正確に加熱する。続いて、室温まで冷却した後、540nmの吸光度を測定することでグルコースに相当する還元糖量として定量する。1単位のセルラーゼ活性は、1分間に1μmolのグルコースに相当する還元糖を生成する酵素量として表す。
アスペルギルス・カワチは麹菌とも呼ばれ、古くから醸造や発酵食品の製造などに使われてきたカビ類であり、安全な微生物である。アスペルギルス属に属する微生物はα−アミラーゼを生産することが知られ、デンプンを糖化するのに用いられている。
糸状菌アスペルギルス・カワチの菌学的性質は、例えば、麹学、村上英也編著、昭和62年3月25日、78項に記載されている。
アスペルギルス・カワチの培養物は通常行われる方法で調製すればよい。例えば、アスペルギルス・カワチの培養物は、固体培養を行って得られる固体培養物であってよく、液体培養を行って得られる培養液または上清み液であってもよい。また、このアスペルギルス・カワチの培養物は、固体培養物を水や食塩水などに浸して成分を抽出し、その後、濾過などして菌体などの不溶成分を除去して得られる、固体培養物抽出液であってもよい。
尚、工業的規模で取り扱う場合の利便性を考慮すると、アスペルギルス・カワチの培養物は培養液または上清液が好ましい。
アスペルギルス・カワチの液体培養を行う場合は、菌株の胞子、菌糸、または予め培養して得られた前培養液を液体培地に接種し培養する。例えば、胞子を培養する場合は、親株をポテトデキストロース寒天培地上で培養し、胞子を予め十分形成させることが好ましい。その際、培養温度は30〜40℃、培養期間は3〜7日である。
使用できる炭素源は、マルトースまたはデンプンが好ましく、2%程度が適当である。窒素源としては、ペプトンが好ましく、0.5%程度が適当である。この他、イーストエキス、コーンスティープリカー、およびリン酸一カリウム、硫酸マグネシウム等を必要とする。ただし、上記の炭素源はマルトースあるいはデンプンが好ましいが、それ以外は通常のカビ類の培養培地であればいずれも適用可能である。
液体培養には通常の通気撹拌培養装置が用いられ、前記培地を使用して、培養温度30〜40℃、好ましくは、35〜38℃、培養pH4〜6で、2〜4日間培養する。このようにして、アスペルギルス・カワチ培養液が得られる。ついでこの培養液から遠心分離、濾過などの公知の方法によって菌体を除去してアスペルギルス・カワチ培養上清液が得られる。
アスペルギルス・カワチの固体培養を行う場合は、菌株の胞子、菌糸を固体培地に接種し培養する。例えば、胞子を培養する場合は、親株をポテトデキストロース寒天培地上で培養し、胞子を予め十分形成させることが好ましい。その際、培養温度は30〜40℃、培養期間は3〜7日である。
使用できる固体培地は、ふすまの他に米、大麦、粟、稗等の穀類や豆類等のでんぷん原料が好ましいが、特に好ましくはふすまが使用される。
固体培養には焼酎麹の製造方法と同様、麹蓋等を用いる方法や機械製麹装置が用いられ、前記培地を蒸して菌株を接種し、培養温度30〜40℃、好ましくは、35〜38℃、培養pH4〜6で、2〜4日間培養する。このようにして、アスペルギルス・カワチ固体培養物が得られる。ついでこの培養物を水に浸して成分を抽出し、濾過により菌体を除去してアスペルギルス・カワチ固体培養濾過液が得られる。
アスペルギルス・カワチ培養液または培養上清液、固体培養物または抽出液に含まれる酵素類は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼが挙げられる。
得られる培養液、培養上清液または固体培養物抽出液のヘミセルラーゼ活性は10U/ml以上、好ましくは50U/ml以上、例えば50〜150U/ml、80〜120U/ml、より好ましくは約100U/mlである。培養液、培養上清液または固体培養物抽出液のヘミセルラーゼ活性が10U/ml未満であるとセルロースの分解に要する時間が増大する。
尚、上記ヘミセルラーゼ活性は、oat spelts由来のキシランを基質とした酵素加水分解により生成した還元糖をDNSと反応させ、540nmの吸光度の増加で定量することができる。
より具体的には1%キシラン基質溶液(シグマ社製Xylan,from oat speltsを200mM酢酸緩衝液(pH4.5)に溶解)1.9mlに培養液または培養上清液0.1mlを加えて、40℃にて正確に10分間酵素反応を行なわせた後、DNS試薬(0.75%ジニトロサリチル酸、1.2%水酸化ナトリウム、22.5%酒石酸ナトリウムカリウム4水和物、0.3%乳糖1水和物を含む)4mlを加えてよく混合し、反応を停止する。反応停止液に含まれる還元糖量を定量するために、反応停止液を沸騰水浴中で15分間正確に加熱する。続いて、室温まで冷却した後、540nmの吸光度を測定することでキシロースに相当する還元糖量として定量する。1単位のヘミセルラーゼ活性は、40℃、10分間の反応条件下で、1分間に1μmolのキシロースに相当する還元糖を生成する酵素量として表す。
トリコデルマ属糸状菌の培養液または培養上清液とアスペルギルス・カワチの培養物を混合して、本発明のセルロース分解活性を示す混合物が得られる。培養液も培養上清液も同様に、本発明の混合物の調製に用いることができる。尚、培養液は調製するのに菌体を除去する操作が不要であり、調製方法が簡便である。他方、培養上清液には菌体が実質的に存在せず、保存安定性に優れる。
トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液とアスペルギルス・カワチ培養物との混合方法は特に制限されない。例えば、アスペルギルス・カワチ培養物が固体培養物である場合、固体培養物をそのままトリコデルマ属糸状菌培養液などに添加して混合してよく、または固体培養物抽出液をトリコデルマ属糸状菌培養液などと混合してもよい。また、例えば、アスペルギルス・カワチ培養物が液体培養物または上清液である場合、直接両者を混合すればよい。トリコデルマ属糸状菌培養液とアスペルギルス・カワチ培養物は、それぞれ濾過した後に混合しても、また混合後に濾過しても良い。
トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液とアスペルギルス・カワチ培養液、上清液または固体培養物抽出液との混合割合は、体積比で、例えば10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは30:70〜70:30、40:60〜60:40、更に好ましくは50:50である。混合割合が10:90未満であったり、90:10を超えるとセルロースの糖化効率が低下する。また、この混合物は乾燥物とすることもでき、乾燥物は凍結乾燥など通常行なわれる方法で調製することができる。
上記混合物を用いて、セルロース原料を分解し、糖化することができる。セルロースとは、グルコースがβ−1,4−グルコシド結合により重合した分子鎖若しくはその誘導体(例えばカルボキシメチルセルロースなどの、カルボキシメチル化、アルデヒド化、若しくはエステル化などの誘導体化が為されたもの)、又はそれらが複数結合したもの(セルロース繊維など)を言う。
セルロース原料は、セルロースを含有する水不溶性繊維質物質であることが好ましい。その由来は、植物性でも動物性でもよく、それを産生する動植物としては、例えば、バガス、ビール粕、木材、竹、麦わら、稲わら、コーンコブ、コットン、ラミー、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げられる。また、本発明には、上記の動植物が産生する天然セルロース系物質に加え、天然セルロース系物質を一旦、化学的・物理的に溶解、または膨潤させた後、再生して得られる再生セルロース系物質、およびセルロース系原料を化学的に修飾させたセルロース誘導体系物質を用いてもよい。
これらのセルロース系物質は、工業的には、パルプ、セルロース粉末、結晶セルロース等の天然セルロース系原料、レーヨン等の再生セルロース、アルカリセルロース、リン酸膨潤セルロース等の各種再生セルロース系原料、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の各種セルロース誘導体系原料のいずれでもよい。但し、得られるグルコースを医薬品、食品、化粧品に用いるには、天然セルロース系原料を使用することがより好ましい。原料としてこれらのうち1種のセルロース系物質を使用しても、2種以上を混合したものを使用することも可能である。
セルロースの糖化方法は、公知の方法を使用すればよく、特に制限されるものではないが、一例としては、基質としてセルロース原料を水性媒体中に懸濁させ、上記混合物を添加し、攪拌または振とうしながら、加温して糖化反応を行う方法が挙げられる。セルロース分解活性を示す上記混合物の代わりにその乾燥物、または乾燥物を水に分散もしくは溶解した液を用いてもよい。
セルロース原料は、予め脱リグニンしておくことが好ましい。懸濁方法、攪拌方法、上記混合物の添加方法、添加順序、それらの濃度等の反応条件は、グルコースがより高収率で得られるよう適宜調整される。
その際の、反応液のpH及び温度は、酵素が失活しない範囲内であればよく、一般的には、常圧で反応を行う場合、温度は30〜70℃、pHは3〜7の範囲でよい。また、この圧力、温度、pHについても、上記同様、グルコースがより高収率で得られるよう適宜調整されるものであるが、常圧で、酢酸またはリン酸緩衝液中で、温度50〜60℃、pH4〜6の範囲で行うことが好ましい。反応時間は一般に6〜147時間、好ましくは24〜72時間である。
セルロースの糖化により、グルコースを含有する水溶液が得られる。得られた水溶液は、必要に応じて、脱色、脱塩、酵素除去等の精製処理を施すことができる。精製方法は、公知の方法であれば特に制限されないが、例えば、活性炭処理、イオン交換樹脂処理、クロマトグラフィー処理、精密ろ過、限外ろ過、逆浸透ろ過等の濾過処理、晶析処理等を使用してもよく、これらを単独で使用しても、2種以上を組み合わせてもよい。
上記の方法で精製されたグルコースを主成分とする水溶液は、そのまま使用することができるが、必要に応じて、乾燥により固化させてもよい。乾燥方法は、公知の方法であれば特に制限されないが、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、ドラム乾燥、薄膜乾燥、棚段乾燥、気流乾燥、真空乾燥等を使用してもよく、これらを単独で使用しても、2種以上を組み合わせてもよい。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
トリコデルマ・リーセイQM9414(NBRC 31329)をポテトデキストロース寒天培地上で28℃、7日間培養して胞子を充分形成させた。その1白金耳を、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製、商品名セオラス):1g、KH2PO4:0.2g、(NH4)2SO4:0.14g、CaCl2・2H2O:0.03g、MgSO4・7H2O:0.03g、ポリペプトン0.2g、酵母エキス0.05g、ツイーン80:0.1ml、微量元素液(H3BO4 6mg、(NH4)6Mo7O24・4H2O 26mg、FeCl3・6H2O 100mg、CuSO4・5H2O 40mg、MnCl2・4H2O 8mg、ZnSO4・7H2O 200mgを水100mlに溶解及び懸濁した液):0.1ml、水:100mlを含む500ml容バッフル付三角フラスコに接種して、28℃、7日間振とう培養した。7日目に培養液を濾過し、上清液を得た。
トリコデルマ・リーセイQM9414(NBRC 31329)をポテトデキストロース寒天培地上で28℃、7日間培養して胞子を充分形成させた。その1白金耳を、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製、商品名セオラス):1g、KH2PO4:0.2g、(NH4)2SO4:0.14g、CaCl2・2H2O:0.03g、MgSO4・7H2O:0.03g、ポリペプトン0.2g、酵母エキス0.05g、ツイーン80:0.1ml、微量元素液(H3BO4 6mg、(NH4)6Mo7O24・4H2O 26mg、FeCl3・6H2O 100mg、CuSO4・5H2O 40mg、MnCl2・4H2O 8mg、ZnSO4・7H2O 200mgを水100mlに溶解及び懸濁した液):0.1ml、水:100mlを含む500ml容バッフル付三角フラスコに接種して、28℃、7日間振とう培養した。7日目に培養液を濾過し、上清液を得た。
上述の方法により、得られた上清液のセルラーゼ活性を測定したところ、50U/mlであった。
一方、アスペルギルス・カワチ(NBRC4308)をポテトデキストロース寒天培地上で37℃、4日間培養して胞子を充分形成させた。その1白金耳を、小麦ふすま:3g、K2HPO4:0.5g、水100mlを含む500ml容バッフル付三角フラスコに接種して、37℃、3日間振とう培養した。3日目に培養液を濾過し、上清液を得た。
上述の方法により、得られた上清液のヘミセルラーゼ活性を測定したところ、50U/mlであった。
糖化に供するセルロース原料は、以下の方法で脱リグニン処理を行った。ビール粕、稲わら、麦わら、バガスをそれぞれ微粉砕し、0.3NのNaOHに懸濁して、120℃、15分間処理し、水で充分に洗浄後、乾燥した。セルロース粉末(日本製紙ケミカル製 商品名KCフロックW−50)は、そのまま糖化に供した。
セルロース原料の糖化は、セルロース原料:0.3g、トリコデルマ・リーセイ培養上清液:4.75ml、アスペルギルス・カワチ培養上清液:4.75ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(セルロース原料3%液)を50℃、pH4.8、24〜48時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースをグルコースCII-テストワコー(和光純薬工業)で測定した。混合した培養上清液の替わりに、対照としてトリコデルマ・リーセイ培養上清液:9.5ml、アスペルギルス・カワチ培養上清液:9.5mlをそれぞれ単独で用いた。その結果を図1〜5にそれぞれ示す。
実施例2
トリコデルマ・リーセイ培養上清液とアスペルギルス・カワチ培養上清液の混合割合を変化させ、糖化効率を比較した。両培養上清液は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
トリコデルマ・リーセイ培養上清液とアスペルギルス・カワチ培養上清液の混合割合を変化させ、糖化効率を比較した。両培養上清液は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
バガス:1g、培養上清液の混合物:8.8ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(バガス10%液)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースを測定した。結果を図6に示す。グラフの横軸に示された混合割合は体積比である。
実施例3
濾過を行わないこと以外は実施例1と同様にして、トリコデルマ・リーセイ培養液及びアスペルギルス・カワチ培養液を得た。次いで、両培養液の混合割合を変化させた各種混合物を調製し、糖化効率を比較した。
濾過を行わないこと以外は実施例1と同様にして、トリコデルマ・リーセイ培養液及びアスペルギルス・カワチ培養液を得た。次いで、両培養液の混合割合を変化させた各種混合物を調製し、糖化効率を比較した。
セルロース粉末(商品名 KCフロック):1g、培養液の混合物:8.8ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(セルロース粉末10%液)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースを測定した。結果を図7に示す。グラフの横軸に示された混合割合は体積比である。
実施例4
トリコデルマ・リーセイ培養上清液とアスペルギルス・カワチ培養上清液の混合割合を変化させ、糖化効率を比較した。両培養上清液は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
トリコデルマ・リーセイ培養上清液とアスペルギルス・カワチ培養上清液の混合割合を変化させ、糖化効率を比較した。両培養上清液は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
ビール粕:0.3g、培養上清液の混合物:9.5ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(ビール粕3%液)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースを測定した。結果を図8に示す。グラフの横軸に示された混合割合は体積比である。
実施例5
種々のアスペルギルス属糸状菌培養上清液について、トリコデルマ・リーセイ培養上清液と組み合わせて用い、糖化効率の相乗効果を比較した。トリコデルマ・リーセイ培養上清は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
種々のアスペルギルス属糸状菌培養上清液について、トリコデルマ・リーセイ培養上清液と組み合わせて用い、糖化効率の相乗効果を比較した。トリコデルマ・リーセイ培養上清は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori、NBRC4388)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger、NBRC31125)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi、ATCC11363)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae、RIB40)、アスペルギルス・アクレアータス(Aspergillus aculeatus、NBRC5330)をそれぞれポテトデキストロース寒天培地上で37℃、4日間培養して胞子を充分形成させた。各々、その1白金耳を、小麦ふすま:3g、K2HPO4:0.5g、水100mlを含む500ml容バッフル付三角フラスコに接種して、37℃、3日間振とう培養した。3日目に培養液を濾過し、それぞれ上清液を得た。
セルロース粉末:0.5g、アスペルギルス属糸状菌とトリコデルマ・リーセイ培養上清液の混合(混合比は50:50):9.3ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(セルロース粉末5%液)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースを測定した。対照として、混合した培養上清液の替わりに、トリコデルマ・リーセイ培養上清液:9.3ml、アスペルギルス属培養上清液:9.3mlをそれぞれ単独で用いた。その結果を図9に示す。
参考例1
トリコデルマ属由来のセルラーゼについて、アスペルギルス・カワチ由来のセルラーゼとの相乗効果を調べた。トリコデルマ・リーセイ由来のセルラーゼ製剤(シグマ社)とトリコデルマ・ビリデ由来のセルラーゼ製剤(シグマ社)をそれぞれ水に溶解し、1%セルラーゼ液を調整した。脱リグニンバガス:0.5g、1%セルラーゼ液:4.65ml、アスペルギルス・カワチ培養上清液:4.65ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(バガス5%液)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースを測定した。アスペルギルス・カワチ培養上清液は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
トリコデルマ属由来のセルラーゼについて、アスペルギルス・カワチ由来のセルラーゼとの相乗効果を調べた。トリコデルマ・リーセイ由来のセルラーゼ製剤(シグマ社)とトリコデルマ・ビリデ由来のセルラーゼ製剤(シグマ社)をそれぞれ水に溶解し、1%セルラーゼ液を調整した。脱リグニンバガス:0.5g、1%セルラーゼ液:4.65ml、アスペルギルス・カワチ培養上清液:4.65ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(バガス5%液)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースを測定した。アスペルギルス・カワチ培養上清液は実施例1と同様にして調製したものを用いた。
対照として、混合した培養上清液の替わりに、1%セルラーゼ液:9.3ml、アスペルギルス・カワチ培養上清液:9.3mlをそれぞれ単独で用いた。その結果を図10に示す。
これら、実施例及び参考例の結果から、トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液をアスペルギルス・カワチ培養液または上清液と組み合わせた場合にセルロース分解活性に相乗効果が認められ、糸状菌培養液または上清液のセルロースの分解糖化能力が顕著に高められた。
実施例6
実施例1と同様の方法でトリコデルマ・リーセイ培養上清液を得た。
実施例1と同様の方法でトリコデルマ・リーセイ培養上清液を得た。
アスペルギルス・カワチ(NBRC4308)をポテトデキストロース寒天培地上で37℃、4日間培養して胞子を充分形成させた。その1白金耳を、50%水分に調整したふすま50gを含むシャーレをオートクレーブで121℃、15分間処理した培地に接種し、36℃、3日間培養し固体培養物を得た。固体培養物に対して5倍重量の0.5%食塩水を加え、一晩放置後、濾過し菌体を除去して固体培養濾過液を得た。
上述の方法により、得られた固体培養濾過液のヘミセルラーゼ活性を測定したところ、90U/mlであった。
糖化に供するセルロース原料は、以下の方法で脱リグニン処理を行った。バガスをそれぞれ微粉砕し、0.3NのNaOHに懸濁して、120℃、15分間処理し、水で充分に洗浄後、乾燥した。セルロース粉末(日本製紙ケミカル製 商品名KCフロックW−50)は、そのまま糖化に供した。
セルロース原料の糖化は、セルロース原料:0.65g、トリコデルマ・リーセイ培養上清液:4.6ml、アスペルギルス・カワチ固体培養濾過液:4.6ml、1M酢酸バッファー(pH4.8):0.2mlからなる液(セルロース原料6.5%液、培養上清液と固体培養濾過液の体積比は50%:50%)を50℃、pH4.8、24時間、振とうさせて糖化し、生成したグルコースをグルコースCII-テストワコー(和光純薬工業)で測定した。混合した培養液の替わりに、対照としてトリコデルマ・リーセイ培養上清液:9.2ml、アスペルギルス・カワチ固体培養濾過液:9.2mlgをそれぞれ単独で用いた。その結果を図11に示す。グラフの横軸に示された混合割合は体積比である。
Claims (9)
- セルロース分解活性を示す、トリコデルマ(Trichoderma)属糸状菌培養液または上清液とアスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)培養物との混合物、またはその乾燥物。
- 前記アスペルギルス・カワチ培養物が、培養液または上清液である請求項1記載の混合物、またはその乾燥物。
- 前記アスペルギルス・カワチ培養物が、固体培養物または抽出液である請求項1記載の混合物、またはその乾燥物。
- 前記トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液のセルラーゼ活性が50U/ml以上であり、前記アスペルギルス・カワチ培養液、上清液または固体培養物抽出液のヘミセルラーゼ活性が50U/ml以上である請求項1〜3のいずれか記載の混合物、またはその乾燥物。
- 前記トリコデルマ属糸状菌培養液または上清液と前記アスペルギルス・カワチ培養液、上清液または固体培養物抽出液との混合割合が、体積比で10:90〜90:10の範囲である請求項1〜4のいずれか記載の混合物、またはその乾燥物。
- 前記トリコデルマ属糸状菌がトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)又はトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)である請求項1〜5のいずれか記載の混合物、またはその乾燥物。
- 前記トリコデルマ属糸状菌がトリコデルマ・リーセイである請求項1〜5のいずれか記載の混合物、またはその乾燥物。
- 請求項1〜7のいずれか記載の混合物または乾燥物を用いてセルロース原料を糖化する工程を包含する、グルコースの製造方法。
- 前記糖化は30〜70℃及びpH3〜7の条件で行われる請求項8記載の方法。
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