JP2010081826A - セルラーゼ生産菌用培地、セルラーゼ生産菌の培養方法、及びセルロースの糖化方法 - Google Patents

セルラーゼ生産菌用培地、セルラーゼ生産菌の培養方法、及びセルロースの糖化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セルラーゼ生産菌の培養において、炭素源としてセルロースを多量に含有するきのこ廃菌床を利用することにより、安価にセルラーゼを生産する方法を提供する。
【解決手段】炭素源として滅菌処理されたきのこ廃菌床を含有するセルラーゼ生産菌用培地を用いて、セルラーゼ生産菌トリコデルマ・リーゼイQM9414を培養し、該菌が産生するセルラーゼにより、該菌床に豊富に含有されたセルロースを糖化する方法、およびセルラーゼ生産菌用培地。
【選択図】なし

Description

本発明はきのこ廃菌床を利用したセルラーゼ生産菌用培地、その培地を用いたセルラーゼ生産菌の培養方法、及びセルロースの糖化方法に関する。
地球温暖化問題や石油価格の高騰などを背景とし、バイオエタノールへの関心が高まっている。近年、トウモロコシやサトウキビを原料としたバイオエタノールの生産が実用化されている。しかしながら、トウモロコシやサトウキビ等は食料として流通しているために、バイオエタノールの生産が拡大することにより食糧問題が発生することが懸念されている。
このような懸念から、トウモロコシやサトウキビを原料とする代わりに、木質由来のセルロースを原料としたバイオエタノールの生産が広く検討されている。しかしながら、生産コストが高い点で、現時点では実用的ではない。セルロースをエタノールに変換するためには、セルロースの分解による糖化(グルコース化)のプロセスを経る必要がある。糖化は、セルロースを複数種のセルロース分解酵素(セルラーゼ)が関与する酵素反応によりグルコース等の単糖類にまで分解するプロセスである。木質由来のセルロースを糖化する場合においては、木材のセルロースはリグニンによって被覆されているために、そのままでは、セルラーゼの反応部位がセルロースに到達することが困難であるために糖化の効率が悪い。そのために、セルロースからリグニンを除去する前処理が必要である。さらに、糖化に用いられるセルラーゼは一般的に高価であるために、生産コストを高める一因になっている。セルラーゼを生産するセルラーゼ生産菌の具体例としては、例えば、特許文献1に記載されているトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のようなトリコデルマ属(Trichoderma)、ラミコラ属(Ramicola)、アクレモニウム属(Acremonium)、フミコラ属(Humicol)等に属する微生物が挙げられる。
ところで、シイタケ、エノキタケ、マイタケなどの食用きのこの生産は、おが屑と小麦ふすまなどの栄養剤を混合した培地(菌床)を用いた栽培(菌床栽培)によって行われている。菌床はきのこの収穫後には廃棄物となるために、大量に発生する廃菌床の処理方法が問題になっており、有効利用できる方法が求められている。
これらの問題を解決しうる技術として、例えば、特許文献2には、木質由来のセルロースを含むきのこ廃菌床に由来するセルロースを糖化してグルコースを生産し、このグルコースをエタノール醗酵させるバイオエタノール生産のプロセスが記載されている。さらに詳しくは、きのこ廃菌床をアルカリ溶液を用いて前処理した後、アルカリを除き、次いでセルラーゼ糖化によるグルコースを生成させた後、グルコースの微生物によるエタノール発酵を行うか、又はセルラーゼ糖化と微生物によるエタノール発酵の併用による併行複発酵を行うかの何れかによるきのこ廃菌床のエタノールへの変換方法が記載されている。このような方法によれば、アルカリ処理によりリグニン等の物質が取り除かれるために、きのこ廃菌床中のセルロースの糖化が効率よく進行することが記載されている。そして、廃棄物である木質由来のセルロースを含有するきのこ廃菌床をバイオエタノールの原料とする点で、きのこ廃菌床の処理問題を解決することができることが記載されている。
特開2006−166848号公報 特開2006−20603号公報
特許文献2に記載のような方法によれば、きのこ廃菌床をバイオエタノールの原料とすることにより、きのこ廃菌床の処理問題を解決することができる。しかしながら、セルロースを糖化するセルラーゼが高価である点から、コストの点で、トウモロコシやサトウキビを原料とするバイオエタノールの生産を充分に置き換えることは困難であると思われる。
本発明は、上記課題を解決すべく、セルラーゼ生産菌の培養において、炭素源としてきのこ廃菌床を利用することにより、安価にセルラーゼを生産する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、トリコデルマ属菌がきのこ栽培の際に菌床に蔓延して害を及ぼす害菌であることに着目し、きのこの菌床がトリコデルマ属菌の優れた培地になりうるのではないかと考え、本発明に想到するに至った。
すなわち、本発明のセルラーゼ生産菌用培地は、炭素源として滅菌処理されたきのこ廃菌床を含有することを特徴とするものである。このようなセルラーゼ生産菌用培地によれば、炭素源として廃棄物であるきのこ廃菌床を用いることにより安価にセルラーゼを生産することができる。従って、セルラーゼのコストを下げることができるために、木質由来のセルロースを原料としたバイオエタノールの生産を低コストで実現し得る。
また、前記セルラーゼ生産菌用培地には、栄養源としてマンデルス培地を含有することが、セルラーゼ生産用菌の培養効率が優れている点から好ましい。
また、本発明のセルラーゼ生産菌の培養方法は上記セルラーゼ生産菌用培地でセルラーゼ生産菌を培養することを特徴とする。このような方法によれば、高効率でセルラーゼ生産菌を培養することができる。
また、前記セルラーゼ生産菌としてはトリコデルマ・リーゼイ QM9414が、セルロースの糖化効率に著しく優れたセルラーゼを生産する能力が高い点から好ましい。
また、本発明のセルロースの糖化方法は、上記培養方法により培養されたセルラーゼ生産菌が産生するセルラーゼにより、添加されたセルロースを糖化することを特徴とする。このような方法によれば、高い糖化効率でセルロースを糖化することができる。そして、得られた糖液はそのまま酵母によるエタノール発酵に供することができる。
本発明のセルラーゼ生産菌用培地によれば、炭素源として廃棄物であるきのこ廃菌床を用いることにより安価にセルラーゼを生産することができる。従って、セルラーゼのコストを下げることができるために、木質由来のセルロースを原料としたバイオエタノールの生産を低コストで実現し得る。
本発明のセルラーゼ生産菌用培地は、炭素源として滅菌処理されたきのこ廃菌床を含有するものである。
本発明に用いられるきのこ廃菌床としては、細かく砕いたおが屑と、小麦ふすま等のきのこの栄養分とを混ぜ合わせ、さらに含水率を適宜調節した後滅菌したものを、袋やビンに詰めた培地(菌床)にきのこ菌糸を植付けて、所定の期間、袋栽培やビン栽培された商用きのこの子実体を収穫した後の、廃菌床であれば特に限定なく用いられる。きのこの種類も特に限定されず、具体的には、例えば、シイタケ、エノキタケ、マイタケ、ブナシメジ、エリンギ、エノキタケ、ヒラタケ等の廃菌床が適用可能である。なお、袋栽培やビン栽培されたきのこ廃菌床は、塊状で取り出されるために、培地調製時にはこれを崩して用いられる。
培地調製においては、はじめに、きのこ廃菌床を培養容器に収納した後、オートクレーブ滅菌する。オートクレーブ滅菌の条件としては、温度121℃で、15分間処理することが好ましい。
そして、滅菌処理されたきのこ廃菌床に窒素源及びビタミン、無機塩類などの栄養素となる栄養塩類を添加する。炭素源としては、きのこ廃菌床中のセルロース等が利用される。
窒素源及び栄養塩類は特に限定されず、セルラーゼ生産菌の培地として従来から用いられているものが用いられうる。その中でも、例えば、ジャーナル・オブ・ファーメンテーション・テクノロジー(Journalof FermentationTechnology)、第54巻、第4号、第26〜28ページ、1976年に記載されたマンデルス培地またはそれを基礎として改良した培地が、培養効率に優れている点から特に好ましい。
マンデルス培地の具体例としては、(NH4)2SO4 1.4 g、KHPO4 2.0g、尿素(Urea)0.3g、CaCl2・2H2O 0.4g、MgSO4・7H2O 0.3g、FeSO4・7H2O 0.005g、MnSO4・4H2O 0.0016g、ZnSO4・7H2O 0.0014g、及び、CoCl2・6H2O 0.002g、を蒸留水1000mLに溶解することにより得られる、pH6.0のマンデルス培地が挙げられる。また、必要に応じて、ペプトン等を添加して栄養を補ってもよい。マンデルス培地を用いる場合には、きのこ廃菌床の乾燥重量に対してマンデルス培地を2〜2.6倍程度添加することが栄養塩含量、水分含量の点から好ましい。
セルラーゼ生産菌用培地には、滅菌処理されたきのこ廃菌床に上述したマンデルス培地のような液体培地が含浸される。
そして、このようにして調製されたセルラーゼ生産菌用培地にセルラーゼ産生能を有するセルラーゼ生産菌を接種し、所定の条件で培養することによりセルラーゼ生産菌が容易に培養される。
セルラーゼ生産菌の菌種としては従来から知られたセルラーゼ生産菌が特に限定なく用いられうる。このようなセルラーゼ生産菌の具体例としては、例えば、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のようなトリコデルマ属(Trichoderma)、ラミコラ属(Ramicola)、アクレモニウム属(Acremonium)、フミコラ属(Humicol)等に属する微生物が挙げられる。これらの中では、トリコデルマ・リーゼイが成長速度が高く、セルラーゼ生産量も多い点から特に好ましく用いられる。なお、トリコデルマ・リーゼイの中でも、トリコデルマ・リーゼイQM9414(ATCC26921)が、セルロースの糖化効率に著しく優れたセルラーゼを生産する能力が高い点から好ましい。なお、セルラーゼは結晶性セルロースの切断様式に応じて、ランダムに分解するエンドグルカナーゼ、二糖類であるセロビオースの単位で分解するエキソグルカナーゼ、セロビオースをグルコースに加水分解するβ−グルコシダーゼに分けられ、単一の菌株がこれら複数の酵素を生産する。上述したトリコデルマ・リーゼイQM9414は、β−グルコシダーゼの活性が弱いために、β−グルコシダーゼの活性が高いセルラーゼを産生する菌株、具体的にはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)等と組み合わせて用いた場合には、さらに、糖化効率が高くなる点から好ましい。
セルラーゼ生産菌の培養条件は特に限定されず、セルラーゼ生産菌の種類等に応じて適宜選択して設定される。具体例としては、セルラーゼ生産菌としてトリコデルマ・リーゼイを用いる場合、その培養温度としては25〜28℃、培養時間としては7〜14日程度であることが好ましい。
そして、上記のように調製されたセルラーゼ生産菌用培地でセルラーゼ生産菌が培養される。
次に、培地中で培養されたセルラーゼ生産菌にセルラーゼの基質となるセルロース源とpHを調整したバッファー溶液とを所定量加え、所定の条件で振とう処理することによりセルラーゼ生産菌が産生したセルラーゼによりセルロースの糖化(グルコース化)が進行する。
セルロース源としては木質、草本、廃菌床、古紙、製紙スラッジなどに由来するセルロースが用いられうる。なお、木質、草本、廃菌床のようなリグニンが付着したリグノセルロースを主体とするセルロースを用いる場合には、予め、脱リグニン処理を施すことにより、リグニンを除去しておくことが好ましい。脱リグニン処理としては、従来から公知の方法が特に限定なく用いられ、その具体例としては、アルカリ処理や、希硫酸処理、ボールミルによる微粉砕処理等が挙げられる。
糖化反応におけるセルラーゼの酵素活性を高める点から、溶液のpHは4〜6程度に調製されていることが好ましい。このようなpHを維持するために、例えば、0.05Mクエン酸バッファー(pH4.8)を用いることが好ましい。また、バッファーには、セルラーゼの酵素活性を高める点から、Tween 20,Tween 40,Tween 60,又はTween 80のようなノニオン性界面活性剤を添加することが好ましい。これらの中では、Tween 80が特に好ましい。
そして、例えば、温度40〜50℃の条件下、2〜4日程度で振とう処理することにより、セルラーゼによりセルロースが酵素処理されて、グルコースを含有する糖含有液が得られる。得られた糖含有液は濾過された後、そのまま、あるいは濃縮後に酵母によるエタノール発酵に供される。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
はじめに、本実施例で用いたMandels and Weber1969を改良したマンデルス培地I、IIの調製、及び、トリコデルマ属菌の分離培養について説明する。
(マンデルス培地Iの調製)
(NH4)2SO4 1.4 g、KHPO4 2.0g、尿素(Urea)0.3g、CaCl2・2H2O 0.4g、MgSO4・7H2O 0.3g、FeSO4・7H2O 0.005g、MnSO4・4H2O 0.0016g、ZnSO4・7H2O 0.0014g、CoCl2・6H2O 0.002g、及び、ペプトン 10gを蒸留水1000mLに溶解することにより、pH6.0のマンデルス培地Iを調整した。
(マンデルス培地IIの調製)
(NH4)2SO4 1.4 g、KHPO4 2.0g、尿素(Urea)0.3g、CaCl2・2H2O 0.4g、MgSO4・7H2O 0.3g、FeSO4・7H2O 0.005g、MnSO4・4H2O 0.0016g、ZnSO4・7H2O 0.0014g、CoCl2・6H2O 0.002g、リン酸膨潤セルロース約3 g、及び、ペプトン 10g、ノニオン系界面活性剤としてオクチルフェノールポリ(エチレングリコールエーテル)n(ロシュ・ダイアグノスティックス(株)製のトリトンX) 1mLを蒸留水1000mLに溶解し、pH5.5に調製した。そして、さらに、寒天15gを加え、121℃で15分間オートクレーブ処理することによりマンデルス培地IIを調整した。
(トリコデルマ属菌の株選択)
きのこ生産現場においてトリコデルマ属菌の感染を受けた菌床からトリコデルマ属菌の分離を行った。具体的には菌床から緑色の胞子形成がみられる感染部位を採取し、これを滅菌水に懸濁した。そして、マンデルス培地IIにコロニー形成させ、50℃で24時間処理した後、セルロース分解によるクリアーゾーンの形成が見られたものについて、PDA培地を用いて分離培養を行った。分離されたトリコデルマ属菌として、SH−7、O3‐4、T4‐3、T7‐2の4菌株が得られた。
[実施例1]
(トリコデルマ・リーゼイの培養)
セルラーゼ生産菌として、トリコデルマ・リーゼイQM9414(ATCC26921)を用いた。本菌株は米軍キャンプの木綿製テントから分離培養された野生菌株トリコデルマ・リーゼイQM6aに対し、US Army Natick研究所において、変異処理が施され、セルラーゼ生産能が上昇したものである。本菌株はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)から入手した。
マイタケ廃菌床10.91g(乾燥重量5g)を200mlの三角フラスコに入れ、121℃のオートクレーブで15分間滅菌処理を行った。そして、三角フラスコ中に、121℃のオートクレーブで15分間滅菌処理したマンデルス培地I 12mlを加えた後、トリコデルマ・リーゼイ QM9414を接種し、28℃に制御された暗所で14日間培養した。
(セルロースの糖化)
培養されたトリコデルマ・リーゼイ QM9414を収納する上記三角フラスコに、ノニオン系界面活性剤として0.1%のTween 80を添加した0.05Mクエン酸バッファー(pH4.8)を100mL加えた。
そして、上記三角フラスコに、セルロース源として濾紙(ワットマン社製の定性濾紙No.1、セルロース率100%、含水率5.45%)を5g添加して、50℃の温浴中で160rpmの条件で3日間振とう処理を行った。
そして、処理液をワットマン社製の定量濾紙No. 40でろ過した後、ろ液のグルコース濃度をグルコースCIIテストワコー(和光純薬)によって測定した。
[実施例2]
濾紙の添加量を5gにする代わりに、10gとした以外は、実施例1と同様にして、セルロースの糖化を行い、評価した。
[実施例3〜6]
トリコデルマ・リーゼイQM9419の代わりに、SH−7(実施例3)、O3‐4(実施例4)、T4‐3(実施例5)、T7‐2(実施例6)の各菌株を培養した以外は実施例1と同様にして、トリコデルマ・リーゼイの培養、セルロースの糖化を行い、評価した。
[実施例7]
コントロールとして、濾紙を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、各種操作を行い、評価した。
結果を表1に示す。
Figure 2010081826
表1の結果から、濾紙を添加した実施例1〜6のろ液のグルコース濃度は0.92〜3.17質量%となった。一方、コントロールとして濾紙を添加しなかった実施例7のろ液のグルコース濃度は0.00737%であった。これは、トリコデルマ・リーゼイの培養中に炭素源として廃菌床中のセルロースがほとんど消費されていることを示している。
また、濾紙10gを添加した実施例2のろ液のグルコース転化率は、濾紙5gを添加した実施例1のグルコース転化率よりも相対的に低くなっている。これは、トリコデルマ・リーゼイが生産するセルロース分解酵素(セルラーゼ)が生成物であるグルコースにより活性阻害されているためであると考えられる。
また、実施例1〜実施例6のうち、トリコデルマ・リーゼイQM9414を用いた実施例1及び実施例2のグルコース転化率は、その他の菌株を用いた実施例3〜6に比べて著しく高いことがわかった。

Claims (5)

  1. 炭素源として滅菌処理されたきのこ廃菌床を含有することを特徴とするセルラーゼ生産菌用培地。
  2. 栄養源としてマンデルス培地を含有する請求項1に記載のセルラーゼ生産菌用培地。
  3. 請求項1または2に記載のセルラーゼ生産菌用培地でセルラーゼ生産菌を培養することを特徴とするセルラーゼ生産菌の培養方法。
  4. 前記セルラーゼ生産菌がトリコデルマ・リーゼイ QM9414である請求項3に記載のセルラーゼ生産菌の培養方法。
  5. 請求項3または4に記載された培養方法により培養されたセルラーゼ生産菌が産生するセルラーゼにより、添加されたセルロースを糖化することを特徴とするセルロースの糖化方法。
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