JPWO2009119113A1 - メチル化カテキン含有発酵茶飲料 - Google Patents

メチル化カテキン含有発酵茶飲料 Download PDF

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Abstract

メチル化カテキンの含有量の高い発酵茶飲料およびその製造方法が開示される。メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、15分間以上静置して培養した後に、固形分を除去して発酵茶飲料を得る。この製造方法によれば、発酵操作においてEGC3”methyl, EC3”methylの成分量を減少させること無く、テアフラビン類を生成させ、苦渋味が少なく、香り甘みに優れている発酵茶飲料を製造することができる。

Description

関連する出願
本出願は,日本特許出願2008−087516(2008年3月28日出願)に基づく優先権を主張しており,この内容は本明細書に参照として取り込まれる。
技術分野
本発明は、発酵茶飲料の製造方法に関する。
紅富貴および紅ほまれ、紅ふじ、べにひかり、ひめみどり、やまとみどり、おくみどり、からべになどの紅茶品種の茶葉には、やぶきた茶などの緑茶品種の茶葉には含まれていないエピガロカテキン3-(3”-O-メチル)ガレート(EGC3”methyl),エピカテキン3-(3”-O-メチル)ガレート (EC3”methyl)などのメチル化カテキンが存在する。これらの成分は抗アレルギー作用をもち、花粉症に有効とされている(WO2005/074960)。
メチル化カテキンを含有する紅茶品種の製茶法として、一般的な紅茶製法、つまり収穫した生茶葉を萎凋、揉捻、発酵、乾燥の工程を経る製法では、茶葉中に含まれるカテキン類が酸化酵素の作用によりテアフラビン類に変換されて、紅茶独特の優れた色、香りおよび甘みが生ずる。しかし、この過程でメチル化カテキンは消失してしまう。
一方、メチル化カテキンを含有する紅茶品種の製茶法として、一般的な緑茶製法、つまり収穫した生茶葉を殺青、揉捻、乾燥の工程を経る製法では、酸化酵素を失活させて製茶させるため、メチル化カテキンは残存するが、非常に苦みがあり、苦みをなくす工夫がいろいろ開発されている。さらに、生茶葉を軽く発酵させた釜入り茶いわゆる包種茶はメチル化カテキンを含有し緑茶製法に比べ苦みは軽減されたが紅茶品種本来の香り、甘みは得られない。
WO2005/074960
本発明は、発酵操作においてEGC3”methyl, EC3”methylの成分量を減少させること無く、テアフラビン類を生成させ、苦渋味が少なく、香り甘みに優れている発酵茶飲料を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、紅茶品種の生茶葉に大量の水を加えミキサーで短時間で破砕後、静置または準嫌気的撹拌した後、加熱処理を行なうことにより、メチル化カテキン含有量が高く、かつ苦みが少なく香り、甘みに優れた発酵茶飲料が得られることを見いだした。すなわち本発明は、メチル化カテキン含有発酵茶飲料の製造方法であって、紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌により培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行い発酵茶飲料を得ること、さらに加熱処理後濃縮して濃縮物を得ることを特徴とする方法を提供する。
本発明の方法においては、生茶葉に対して、好ましくは5倍(重量)以上、より好ましくは7倍(重量)以上、さらに好ましくは10倍(重量)以上の水を加えて培養する。好ましくは、破砕時間は1秒から3分である。また好ましくは、静置時間は15分から48時間、より好ましくは15分から24時間である。また好ましくは準嫌気的撹拌時間は3分から8時間、より好ましくは10分から4時間、さらにより好ましくは20分から2時間である。
本発明はまた、メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌して培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行うことにより得られるメチル化カテキン含有発酵茶飲料を提供する。
本発明はまた、メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌して培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行い、次に濃縮することにより得られる、メチル化カテキン含有発酵茶の濃縮物を提供する。
本発明の1つの好ましい態様においては、水を加えて破砕した生茶葉を15分から48時間、より好ましくは15分から24時間静置する。このことにより、EGC3”methyl, EC3”methylの成分量をほとんど減少させること無く、テアフラビン類を生成させ、苦渋味が少なく、香り甘みに優れている発酵茶飲料を製造することができる。
本発明の別の好ましい態様においては、水を加えて破砕した生茶葉を3分間から8時間スターラー撹拌する。このことにより、EGC3”methyl, EC3”methylの成分量をほとんど減少させること無く、テアフラビン類を生成させ、苦渋味が少なく、香り甘みに優れている発酵茶飲料を製造することができる。
本発明の方法によれば、発酵過程においてポリフェノールオキシダーゼの作用を抑え、ペルオキシダーゼの作用を活性化することにより、メチル化カテキン(EGC3”methyl, EC3”methyl)が残存し、かつテアフラビン類の含量が高い発酵茶飲料を製造することができる。ガレート体のカテキン類(EGCG及びECG)や苦みが非常に強いメチル化カテキン類が残存しても、テアフラビン類の量が多いため、甘み香りにすぐれた濃厚な発酵茶が得られる。本発明の方法により得られる発酵茶飲料は抗アレルギー作用、また、細胞レベルの実験で血小板凝集阻害効果、抗酸化活性、抗菌性、血糖降下作用、抗腫瘍活性、抗発ガンプロモーション活性、抗肥満効果等のテアフラビンの機能性を有する飲料として有用であると考えられる。
発明を実施するための形態
本発明の方法において使用する生茶葉とは、収穫後、萎凋処理をする前の茶葉をいう。原料となる生茶葉としては、一般に栽培されているメチル化カテキンを有する紅茶品種のいずれの茶葉も用いることができる。生茶葉は、採取直後に使用しても、採取直後に冷凍して保存した後に使用してもよい。生茶葉とは茶の葉及び茎であり、合わせて使っても良いし別々に使っても良い。
本発明の方法においては、まず、採取直後の生茶葉または冷凍茶葉に水を加え、ミキサー等を用いて生茶葉を破砕する。本発明においては、茶葉に水を加えた後に破砕処理することが好ましい。空気中で茶葉を破砕した後に水を加えると、茶葉の細胞中に存在する成分が水相によく移行しないため、発酵が十分に進行しない場合がある。破砕時間は好ましくは、1秒〜3分間、より好ましくは1分である。破砕時間が1分間より短いと、茶葉の細胞が十分に破壊されず、発酵茶飲料中のカテキン類、テアフラビン類とも含有量が低くなり、得られた発酵茶飲料の風味が少なくなる。破砕時間が5分を超えると、メチル化カテキンの残存量が非常に低下する。破砕は好ましくは0℃から30℃の温度で行う。なお、ここでいうミキサーとは容量約700〜1000ml、出力200〜300W程度の家庭用のミキサー(ブレンダー)であり、工業生産用にスケールアップして本発明を実施する場合には、当業者は、用いる機械と処理量に応じて適切な破砕時間を設定することができる。本発明の方法に用いることができる工業生産用ミキサーの例は、容量約4000ml、出力1400W程度の業務用のミキサー(ブレンダー)であり、回転数は高速(18,500rpm)、中速(16,300rpm)、低速(14,000rpm)である。さらに大量のスケールで行う場合は特注のブレンダーを使うか、茶葉の量に合わせミキサー操作を繰り返しても良い。生茶葉の破砕は破砕できればどのような機械でも使用可能であり、例えばミキサー、ウルトラマイザー、ハンマーミル、ホモゲナイザーなどを使用できるが特にミキサー(ブレンダー)が好ましい。
破砕処理した後、茶葉と水とを分離せずに混合物を静置または準嫌気的撹拌する。本明細書において準嫌気的撹拌とは、空気を巻き込まないようにしながら茶葉と水とを混ぜることをいい、例えば、ミキサー、スターラー、回転板、ボトルローラーなどを用いて空気が液体中に巻き込まれないような速度で運転することにより行うことができる。脱気や空気の遮断は特に必要ない。特にスターラーを用いて撹拌することが好ましい。生茶葉に水を加えて破砕すると、茶葉の細胞中に存在するポリフェノールオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、タンナーゼ、加水分解酵素、さらに各種茶の成分カテキン類、カフェイン等の成分が水中へ侵出される。これらの酵素および成分が侵出された液を静置または準嫌気的撹拌すると、これらの酵素の作用により、カテキン類がテアフラビン類に変換される。
ペルオキシダーゼは過酸化水素存在下、カテキン類からテアフラビン類を生成させる酵素である。この場合、過酸化水素は代謝により生成されるので、外から添加しなくてもよい。ペルオキシダーゼはテアフラビン生成に対する基質特異性が高く、EGC3”methyl, EC3”methylに比べ、エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(ECG)、エピガロカテキンガレート(EGCG)からテアフラビンを生成する反応が優先的に進行すると考えられる。一方、ポリフェノールオキシダーゼは、酸素存在下、全てのカテキン類からテアフラビン類を生成させる酵素である。静置培養法では、酸素の供給が断たれるため、水中の溶存酸素が消費された後は作用しない。したがって、振とう培養法では、ポリフェノールオキシダーゼによりEGC3”methyl, EGC4”methyl, EC3”methylがメチル化テアフラビンに変換され消失したと考えられるが、静置培養法では、テアフラビン生成に関わるポリフェノールオキシダーゼとペルオキシダーゼのうち、ポリフェノールオキシダーゼの作用が低く、このため、メチル化カテキンが残存すると考えられる。スターラーにより撹拌する場合には、水面が動かない程度に静かに撹拌させれば静置培養法と同様に反応が進行する。
静置時間は、使用する茶葉の種類、含有水分、保存状態等によって異なるが、好ましくは15分間〜24時間である。静置時間が長くなると、メチル化カテキンの残存量が低下する。静置温度は、酵素が作用しうる温度範囲内であれば特に制限はなく、例えば10℃から40℃、好ましくは20℃から30℃である。撹拌時間も同様に好ましくは3分から8時間である。撹拌時間が長くなるとメチル化カテキンの残存量が低下し消失する。
生茶葉に加える水の量は、使用する茶葉の種類、含有水分、保存状態等によって適宜選択することができるが、好ましくは生茶葉1gに対して5mlから500ml、より好ましくは7mlから200ml、さらに好ましくは10mlから100mlである。5mlより少ないと、テアフラビンの生成量が低下し、500mlより多いと、得られた発酵茶飲料の風味が少なくなる。
所望の時間静置または準嫌気的撹拌培養した後、反応液を濾過して、固形分を除く。濾過は自然濾過でも減圧下吸引ろ取でもよい。あるいは、遠心分離により固形分を除いてもよい。もし濾過および遠心分離後ろ液が白濁し透明にならなければ、そのまま一日程度放置した後に、自然濾過、減圧下吸引ろ取または遠心分離を行ってもよい。得られた溶液は、鮮紅色またはオレンジ色を呈する。この液を、瓶詰めし、香りが抜けないようにアルミホイル等でふたをし、95℃から100℃にて約5分から10分間湯煎後、室温にて放置することにより、発酵茶飲料を得ることができる。あるいは、オートクレーブ処理してもよい。必要に応じて、アスコルビン酸ナトリウムなどの酸化防止剤を加えてもよい。加熱処理をした後、減圧濃縮、噴霧乾燥、凍結乾燥などの濃縮工程を経て、濃縮液、またはエキス粉末とすることができる。工業生産用にスケールアップして本発明を実施する場合には、常法により粗濾過を行った後、シャープレス遠心機などを用い濾過を行う。缶ドリンクの場合、食品衛生法の規定によるレトルト殺菌を行う。ペットボトルの場合、ホットパック充填方式でプレート殺菌、チューブ式殺菌を行えばよい。
本明細書において明示的に引用される全ての特許および参考文献の内容は全て本明細書に参照として取り込まれる。
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。EC,ECG,EGC,EGCG,EGC3”methyl,EC3”methyl,TF,TF3G,TF3’GおよびTFDGの分析にはHPLC装置(JASCO(株)、PU-980、UV-970)とODS120A(TOSO, 4.6mm×250mm)カラムを用いた。HPLCの条件は溶媒:アセトニトリル:酢酸エチル:0.05% H3PO4 =21:3:76、流速;1.0ml/min、温度;25℃である。検出は、UV280nmでおこなった。それぞれ検量線を作成し測定した。
(実施例1−5、比較例1−3) ミキサーによる破砕条件の検討
紅富貴および紅ほまれを用いて、茶葉に水を加え、それぞれミキサーで破砕(1分、3分、5分間)後、24時間放置した。酸化防止剤を加えて減圧濾過後、120℃20分間オートクレーブ処理した。茶葉に加える水の量が5倍量及び10倍量の場合、どちらも成分は変わらないが成分量は10倍量の方が多い(実施例1および2)。紅富貴及び紅ほまれとも、ミキサー時間1分、3分ではEGC3”methyl, EC3”methyl は残存したが5分ではEGC3”methyl(メチル化体の中で一番抗アレルギー活性が強い成分)は完全に消失した(比較例2、3)。一番残存量が多い1分が最良である。茶葉を空気中で破砕後、4倍量の水を加え振とうすると、メチル化体は全て消失した(比較例3)。
実施例1
7月23日採取紅富貴茶葉11.1657gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、100ml三角フラスコに移しアルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 186 mg (0.19%), TF3G 45.6mg (0.046%), TF3’G 45.5 mg (0.046%), TFDG 19.2mg (0.019%), EGCG 3.0g (3.0%), ECG 126mg (0.13%), caffeine 468 mg (0.47%), EGC-3”methyl 104mg (0.1%), EC3”methyl 35.7mg (0.036%) であった。
実施例2
7月23日採取紅富貴茶葉11gに蒸留水55mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、100ml三角フラスコに移しアルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 90 mg (0.09%), TF3G 20.0mg (0.02%), TF3’G 21.0 mg (0.021%), TFDG 8.0mg (0.008%), EGCG 2.5g (2.5%), ECG 100mg (0.1%), caffeine 425 mg (0.43%), EGC-3”methyl 70mg (0.07%), EC3”methyl 19.7mg (0.020%) であった。
実施例3
7月23日採取紅富貴茶葉12.82gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて3分間破砕し、100ml三角フラスコに移しアルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 213 mg (0.21%), TF3G 70.9mg (0.071%), TF3’G 77.7 mg (0.078%), TFDG 45.7mg (0.046%), EGCG 2.3g (2.3%), ECG 117mg (0.12%), caffeine 527 mg (0.53%), EGC-3”methyl 75.6mg (0.076%), EC3”methyl 26.7mg (0.027%) であった。
実施例4
7月23日採取紅ほまれ茶葉8.862gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、100ml三角フラスコに移し、アルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 150 mg (0.15%), TF3G 61mg (0.061%), TF3’G 63.7 mg (0.064%), TFDG 35.0mg (0.035%), EGCG 3.9g (3.9%), ECG 117mg (0.12%), caffeine 561 mg (0.56%), EGC-3”methyl 89.2mg (0.089%), EC3”methyl 0mg (0%) であった。
実施例5
7月23日採取紅ほまれ茶葉9.93gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて3分間破砕し、100ml三角フラスコに移し、アルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 213 mg (0.21%), TF3G 38.8mg(0.039%), TF3’G 41.1 mg (0.041%), TFDG 21.9mg (0.022%), EGCG 3.6g (3.6%), ECG 131mg (0.13%), caffeine 562 mg (0.56%), EGC-3”methyl 92.2mg (0.092%), EC3”methyl 0 mg (0%) であった。
比較例1
7月23日採取紅富貴茶葉10.79gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて5分間破砕し、100ml三角フラスコに移し、アルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 139 mg (0.14%), TF3G 50.5mg (0.051%), TF3’G 33.6 mg (0.034%), TFDG 38.1mg (0.038%), EGCG 246mg (0.25%), ECG 12.2mg (0.012%), caffeine 654 mg (0.65%), EGC-3”methyl 0mg (0%), EC3”methyl 11.4mg (0.011%) であった。本方法はメチル化体はほとんど消滅していた。
比較例2
7月23日採取紅ほまれ茶葉10.61gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて5分間破砕し、100ml三角フラスコに移し、アルミホイルにてふたをして24時間静置後、酸化防止剤アスコルビン酸ナトリウムを加えて減圧濾過し、ろ液を120℃20分間オートクレーブ処理した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 574 mg (0.57%), TF3G 111mg (0.11%), TF3’G 34.5 mg (0.035%), TFDG 11.6mg(0.012%), EGCG 585mg (0.59%), ECG 29.7mg (0.030%), caffeine 459 mg (0.46%), EGC-3”methyl 0mg (0%), EC3”methyl 0 mg (0%) であった。本方法はメチル化体はほとんど消滅していた。
比較例3
紅富貴8.55gをミキサーにて破砕後、32.7mlの蒸留水を加え1時間振とう撹拌した。吸引ろ取を行い、得られたろ液を行いガラスビンに移し、アルミホイルでふたをして10分間100℃にて加熱処理後、室温下放置した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 98mg (0.098%), TF3G 29mg (0.029%), TF3’G 10 mg (0.010%), TFDG 3mg(0.003%), EGCG 200mg (0.20%), ECG 0mg (0%), caffeine 220 mg (0.22%), EGC-3”methyl 0mg (0%), EC3”methyl 0 mg (0%) であった。本方法はメチル化体はほとんど消滅していた。
得られた茶飲料(実施例1−5および比較例1,2)につき5名のパネラーにより香り、水色、濃度感、甘み、苦渋味を評価した。
実施例1−5
香り:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘い香り
水色:濃いオレンジ色
濃度感:適度にある。
苦渋味:非常に弱い
甘み:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘み
総合評価:甘い香りによる癒しを感じながら、口に含むと苦渋味が非常に弱く、ミルクティー又は抹茶ミルクの濃厚な甘み感があり癒し効果が期待でき、全体的なバランスが非常によい
比較例1、2
香り:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘い香り
水色:濃いオレンジ色
濃度感:適度にある。
苦渋味:やや苦みを感じる
甘み:甘みを感じる
総合評価:非常に甘い香りを感じるが、口に含むと若干苦渋味が残る。甘み感があり癒し効果が期待できる。
Figure 2009119113
(実施例6−10) 加熱処理条件の検討
紅富貴を用いて、茶葉に水を加え、ミキサーで1分間破砕後、24時間放置した。放置後酸化防止剤を加えずに減圧濾過後、オートクレーブ、または100℃で10分間から40分間加熱処理した。100℃湯煎10分、20分、30分ではほとんどテアフラビンの減少は見られないが、100℃湯煎30分では減少し、120℃20分間オートクレーブではさらに減少した。ただし本検討ではあらかじめ酸化防止剤を加えなかった。加熱処理する前に酸化防止剤を加えてあればテアフラビンの減少は防げる。
実施例6
7月23日採取した紅富貴茶葉11.2512gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、24時間静置した後、吸引ろ取を行い、得られたろ液を120℃、20分間オートクレーブにかけた。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 50.8mg (0.051%), TF3G 12.3mg (0.012%), TF3’G 7.4mg (0.0074%), TFDG 3.4mg (0.0034%), EGCG 1.8g (1.8%), ECG 55.3mg (0.055%), caffeine 511 mg (0.51%), EGC-3”methyl 68.3mg (0.068%), EC3”methyl 32.4mg (0.032%) であった。
実施例7
7月23日採取した紅富貴茶葉11.2512gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、24時間静置した後、吸引ろ取を行い、得られたろ液をガラスビンに移し、アルミホイルでふたをして10分間100℃にて湯煎を行った後、室温下放置した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 109mg (0.11%), TF3G 37.9mg (0.038%), TF3’G 9.7 mg (0.0097%), TFDG 3.5mg (0.0035%), EGCG 1.8g (1.8%), ECG 46mg (0.046%), caffeine 515 mg (0.52%), EGC-3”methyl 120mg (0.12%), EC3”methyl 100.3mg (0.1%) であった。
実施例8
7月23日採取した紅富貴茶葉11.2512gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、24時間静置した後、吸引ろ取を行い、得られたろ液をガラスビンに移し、アルミホイルでふたをして20分間100℃にて湯煎を行った後、室温下放置した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 103mg (0.10%), TF3G 13.9mg (0.014%), TF3’G 7.4 mg (0.0074%), TFDG 3.5mg (0.0035%), EGCG 2.9g (2.9%), ECG 45.1mg (0.045%), caffeine 514 mg (0.51%), EGC-3”methyl 116mg (0.12%), EC3”methyl 44.6mg (0.045%) であった。
実施例9
7月23日採取した紅富貴茶葉11.2512gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、24時間静置した後、吸引ろ取を行い、得られたろ液をガラスビンに移し、アルミホイルでふたをして30分間100℃にて湯煎を行った後、室温下放置した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 101.7mg (0.1%), TF3G 14.3mg (0.014%), TF3’G 8.1 mg (0.0081%), TFDG 3.9mg (0.0039%), EGCG 3.0g (3.0%), ECG 53.0mg (0.053%), caffeine 548 mg (0.55%), EGC-3”methyl 127.7mg (0.13%), EC3”methyl 52.3mg (0.052%) であった。
実施例10
7月23日採取した紅富貴茶葉11.2512gに蒸留水100mlを加え、家庭用ミキサーにて1分間破砕し、24時間静置した後、吸引ろ取を行い、得られたろ液をガラスビンに移し、アルミホイルでふたをして40分間100℃にて湯煎を行った後、室温下放置した。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとTF 80.2mg (0.08%), TF3G 16.2mg (0.016%), TF3’G 6.3 mg (0.0063%), TFDG 2.7mg (0.0027%), EGCG 2.8g (2.8%), ECG 50.7mg (0.051%), caffeine 530 mg (0.53%), EGC-3”methyl 116mg (0.12%), EC3”methyl 51.2mg (0.051%) であった。
得られた茶飲料(実施例6−10)につき5名のパネラーにより香り、水色、濃度感、甘み、苦渋味を評価した。
実施例6−10
香り:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘い香り
水色:濃いオレンジ色
濃度感:適度にある。
苦渋味:非常に弱い
甘み:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘み
総合評価:甘い香りによる癒しを感じながら、口に含むと苦渋味が非常に弱く、ミルクティー又は抹茶ミルクの濃厚な甘み感があり癒し効果が期待でき、全体的なバランスが非常によい。
実施例11 スケールアップ例
7月15日採取紅富貴茶葉500gをアルミ真空パック詰めし−78℃で冷凍保存した。1週間後冷凍保存した茶葉100gに水4リットルを加え、工業用ミキサーで高速(18,500rpm)にて1分間破砕し。30リットル用ステンレス槽に移した。この操作を繰り返し全ての茶葉(500g)を破砕し、最後に5リットルの水を添加した。その後工業用ミキサーで300rpmで60分間静かに撹拌した。粗濾過を行った後、アスコルビン酸Naを添加して濾過を行った。濾過後レトルト殺菌を行った。HPLCで分析したところ、1Kg生葉に換算するとTF 940mg (0.094%), TF3G 310 mg (0.031%), TF3’G 250 mg (0.025%), TFDG 0 mg (0%), EGCG 2.6g (0.26%), ECG 620mg (0.062%), EGC 4.2g (0.42%), EC 2.5 g (0.25%), caffeine 6.1 g (0.61%), EGC-3”methyl 1.0 g (0.1%), EC3”methyl 450mg (0.045%) であった。
得られた茶飲料(実施例11)につき5名のパネラーにより香り、水色、濃度感、甘み、苦渋味を評価した。
香り:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘い香り
水色:濃いオレンジ色
濃度感:適度にある。
苦渋味:非常に弱い
甘み:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘み
総合評価:甘い香りによる癒しを感じながら、口に含むと苦渋味が非常に弱く、ミルクティー又は抹茶ミルクの濃厚な甘み感があり癒し効果が期待でき、全体的なバランスが非常によい
Figure 2009119113

Claims (9)

  1. メチル化カテキン含有発酵茶飲料の製造方法であって、メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌して培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行い発酵茶飲料を得ることを特徴とする方法。
  2. メチル化カテキン含有発酵茶濃縮物の製造方法であって、メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌して培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行い、次に濃縮することを含む方法。
  3. 培養が、生茶葉の5倍(重量)以上の水の存在下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 培養が、生茶葉の7倍(重量)以上の水の存在下で行われる、請求項3に記載の方法。
  5. 破砕時間が1秒から3分である、請求項1−4のいずれかに記載の方法。
  6. 静置時間が15分から48時間である、請求項1−5のいずれかに記載の方法。
  7. 準嫌気的撹拌時間が3分から8時間である、請求項1−5のいずれかに記載の方法。
  8. メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌して培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行うことにより得られるメチル化カテキン含有発酵茶飲料。
  9. メチル化カテキンを含有する紅茶品種の生茶葉に水を加えてミキサーで破砕し、静置または準嫌気的撹拌して培養した後に、固形分を除去して加熱処理を行い、次に濃縮することにより得られる、メチル化カテキン含有発酵茶濃縮物。

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