JPWO2009116140A1 - 光半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

光半導体素子を、活性層(3)と、λ/4位相シフト(4A)を有する回折格子(4)とを備える活性領域(1)と、活性領域(1)を挟んで出射端面(7)側及び後端面(8)側に設けられ、受動導波路(5)と、回折格子(6)とを備える受動導波路領域(2)と、出射端面(7)に施された無反射コート(10)とを備えるものとし、出射端面(7)側の受動導波路領域(2A)を、後端面(8)側の受動導波路領域(2B)の長さよりも短くする。

Description

本発明は、例えば光ファイバ通信などに用いられる光半導体素子及びその製造方法に関し、具体的には回折格子を有する半導体レーザ及びその製造方法に関する。
直接変調半導体レーザによって、温度制御なしで動作可能な小型・低消費電力の光源を実現できる。現在、10Gb/sまでの動作速度で直接変調可能な半導体レーザが実用化されている。
今後、さらに動作速度を向上させるためには、動作速度の制限要因である緩和振動周波数を向上させる必要があり、そのためには共振器長を短くすることが重要となる。
このような高速動作に向けた半導体レーザとして、図9に示すような短共振器DFBレーザ(例えば非特許文献1参照)、図10に示すような短共振器DBRレーザ(例えば特許文献1参照)などが提案されている。
なお、特許文献2には、λ/4位相シフト構造を有するDFBレーザにおいて、前方からの出力を向上させるために、後方にパッシブグレーティング導波路を設け、後方での反射率を実効的に大きくすることが提案されている。
特開2007−5594号公報 特開2002−353559号公報 K.Nakahara et al., "High Extinction Ratio Operation at 40-Gb/s Direct Modulation in 1.3μm InGaAlAs-MQW RWG DFB Lasers", Technical Digest of OFC2006, OWC5
しかしながら、図9に示すような短共振器DFBレーザでは、例えば150μm以下の短い活性層で発振に必要な利得を得るために、少なくとも片端面には高反射コートを施すことが必要となる。
このような高反射コートを施した端面を有するDFBレーザは、端面での回折格子の位相を制御することができないため(即ち、回折格子の周期のどの位置で端面が切られるかを制御することができないため)、原理的に単一モードで発振するものだけを製造することができず、歩留まりが低い。
また、図9に示すような短共振器DFBレーザでは、素子の全長にわたって活性層が設けられ、素子長が共振器長に相当するため、共振器長はへき開で形成できる長さ(例えば基板の厚さが100μm程度の場合、200μm程度の長さ)に制限されてしまい、十分な短共振器化を図ることができない。
一方、図10に示すような短共振器DBRレーザでは、回折格子が設けられている受動導波路を反射鏡として用い、この受動導波路が活性層に連なるように設けられるため、活性層の長さ(共振器長)をへき開で形成できる長さよりも短くすることができる。
しかしながら、この場合、発振モードはへき開で形成される活性層の長さで決まるため、単一モード発振(単一モード動作)するものを安定的に製造することが難しく、歩留まりが低い。
ところで、原理的には単一モード動作するものだけを製造することができ、歩留まりが良いものとして、回折格子の中央近傍にλ/4位相シフトを設けたλ/4シフトDFBレーザがある。このλ/4シフトDFBレーザは、回折格子の周期で決まるブラッグ波長で発振する。
但し、λ/4シフトDFBレーザでは、端面での回折格子の位相の影響を受けないようにするために、両端面とも無反射コートを施すことが必要である。
しかしながら、このように両端面に無反射コートを施すと、端面反射がないため、短共振器化を図った場合、十分な利得を得ることが難しい。レーザ発振させるのに必要な利得が得られたとしても、高速動作(高速変調)を実現できないことがある。
また、図9に示すような短共振器DFBレーザの場合と同様に、共振器長はへき開で形成できる長さに制限されてしまい、十分な短共振器化を図ることができない。
さらに、λ/4シフトDFBレーザでは、両端面に無反射コートを施すため、後端面からも光が出力されてしまい、光出力を向上させるのが難しい。
この場合、光出力を向上させるために、上記特許文献2に記載されている技術を適用して、後端面(出射端面の反対側の端面)にパッシブグレーティング導波路を設けることが考えられる。
しかしながら、この場合も、前端面(出射端面)には無反射コートが施されているため、短共振器化を図った場合、十分な利得が得られず、高速動作を実現できないと考えられる。
そこで、光半導体素子及びその製造方法において、単一モード動作するものだけを安定的に製造できるようにして歩留まりを向上し、十分な短共振器化を図ることができて、短共振器化を図った場合にも、十分な利得が得られて高速動作を実現できるようにし、出射端面(前端面)からの光出力を向上させたい。
このため、本光半導体素子は、活性層と、λ/4位相シフトを有する回折格子とを備える活性領域と、活性領域を挟んで出射端面側及び出射端面の反対側の後端面側に設けられ、受動導波路と、回折格子とを備える受動導波路領域と、出射端面に施された無反射コートとを備え、出射端面側の受動導波路領域が、後端面側の受動導波路領域の長さよりも短いことを要件とする。
本光半導体素子の製造方法は、活性領域に活性層を形成するとともに、活性領域を挟んで出射端面側及び出射端面の反対側の後端面側の受動導波路領域に、出射端面側の受動導波路領域が後端面側の受動導波路領域の長さよりも短くなるように受動導波路コア層を形成し、活性領域及び受動導波路領域に回折格子を形成し、λ/4位相シフトを設け、出射端面に無反射コートを施すことを要件とする。
したがって、本光半導体素子及びその製造方法によれば、単一モード動作するものだけを安定的に製造できるようになって歩留まりが向上し、十分な短共振器化を図ることができ、短共振器化を図った場合にも、十分な利得が得られて高速動作を実現でき、出射端面(前端面)からの光出力を向上させることができるという利点がある。
本発明の第1実施形態にかかる光半導体素子の構成を示す模式的断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる光半導体素子の一構成例を示す模式的断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる光半導体素子の一構成例を示す模式的斜視図である。 図4(A)〜図4(F)は、本発明の第1実施形態にかかる光半導体素子の一構成例の製造方法を説明するための模式的断面図である。 図5(A)〜図5(G)は、本発明の第1実施形態にかかる光半導体素子の一構成例の製造方法を説明するための模式的斜視図である。 本発明の第2実施形態にかかる光半導体素子の一構成例を示す模式的断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる光半導体素子の他の構成例を示す模式的断面図である。 図8(A)〜図8(D)は、本発明の第1実施形態にかかる光半導体素子の一構成例の製造方法の変形例を説明するための模式的断面図である。 従来の短共振器DFBレーザの構成を示す模式的断面図である。 従来の短共振器DBRレーザの構成を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 活性領域
2 受動導波路領域
2A 出射端面側の受動導波路領域
2B 後端面側の受動導波路領域
3 活性層(InGaAsP歪量子井戸活性層)
3X AlGaInAs系量子井戸活性層
4,6,4X,6X 回折格子
4A,4XA λ/4位相シフト
5 受動導波路コア層(InGaAsP受動導波路コア層)
5X AlGaInAs系受動導波路コア層
5Y 混晶化された層(受動導波路コア層)
7 出射端面
8 後端面
9,10 無反射コート
11 表面電極(p側電極)
12 裏面電極(n側電極)
13 n型InP基板
14 n型InGaAsP層
14X n型InGaAsP層
15 n型InP層
16,16A,16B,16C p型InPクラッド層
17 p型InGaAsコンタクト層
18 SiO
19 高抵抗InP層
20 SiO膜(SiOマスク)
21 半導体積層構造
22,30 SiOマスク
以下、図面により、本実施形態にかかる光半導体素子及びその製造方法について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる光半導体素子及びその製造方法について、図1〜図5(G)を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光半導体素子は、単一モードで発振する直接変調半導体レーザであって、図1に示すように、電流注入によってレーザ光を発生する活性領域1と、電流が注入されない受動導波路領域2とを備える。
ここで、活性領域(活性導波路領域;活性導波路部;λ/4シフトDFBレーザ部)1は、活性層3と、内部にλ/4位相シフト4Aを有する回折格子4とを備える。
受動導波路領域(受動導波路部;ミラー部)2は、受動導波路コア層5と、回折格子6とを備える。
この受動導波路領域2は、活性領域1の両側、即ち、活性領域1を挟んで素子の出射端面7側及び出射端面7の反対側の後端面8側に設けられている。これにより、十分な短共振器化を図ることができる。また、短共振器化を図った場合にも、レーザ発振に十分な利得が得られ、高速動作も実現できるようになる。
また、素子の両端面、即ち、素子の出射端面7及び後端面8には、無反射コート9,10が施されている。これにより、端面での回折格子の位相の影響を受けず、単一モード動作するものだけを安定的に製造できるようになって歩留まりが向上する。
特に、本実施形態では、出射端面7側の受動導波路領域2Aの長さを、後端面8側の受動導波路領域2Bの長さよりも短くしている。これにより、出射端面7側の受動導波路領域2Aにおける損失を低減し、出射端面(前端面)7から出射される光の出力を大きくすることができる。
また、本実施形態では、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数を同一にし、出射端面7側の受動導波路領域2Aの反射率が、後端面8側の受動導波路領域2Bの反射率よりも低くなるようにしている。これにより、出射端面7から出射される光の出力を、より大きくすることができる。
なお、本実施形態では、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4は、結合係数が同一になっている。つまり、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4は、回折格子の深さ(回折格子の凹部の深さ)が同一になっており、かつ、回折格子のデューティ比(回折格子の周期に対するエッチングによって残される部分の割合)も同一になっている。なお、本実施形態では、受動導波路領域2の回折格子6の周期と活性領域1の回折格子4の周期は同一になっている。
なお、図1中、符号11は表面電極、符号12は裏面電極を示している。
以下、本光半導体素子(半導体レーザ)の具体的な構成例について、図2を参照しながら説明する。なお、図2では、図1に示されているものを具体的に示したにすぎないものは同じ符号を付している。
本光半導体素子(半導体レーザ)では、図2に示すように、n型InP基板13の表面上に素子の全長にわたって(即ち、活性領域1となる領域及び受動導波路領域2となる領域の全領域にわたって)、同一の周期及び結合係数を有する回折格子4,6(例えば深さ60nm)が形成されており、この回折格子4,6が埋め込まれるように、例えば1.15μm組成のn型InGaAsP層(導波路層;クラッド層;例えば厚さ100nm)14が形成されている。
ここでは、n型InP基板13の表面上に素子の全長にわたって形成された回折格子4,6は、図2に示すように、活性領域1となる領域の中央に相当する部分にλ/4位相シフト4Aを有する。なお、λ/4位相シフト4Aは、活性領域1の中央位置に設けずに、例えば活性領域1の中央位置からずれた位置に設けても良い。
また、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4との位相関係が所望の位相関係になるように(即ち、位相関係にずれが生じないように)、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4とは一括形成されたものを用いている。つまり、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4を形成する際に、レジストに形成される回折格子パターンを一括して描画し、これを用いて一括形成するようにしている。なお、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4とが一括形成されたものは、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4との位相関係が所望の位相関係になっている。
このように、回折格子4は、内部にλ/4位相シフトを有するため、回折格子4の周期で決まるブラッグ波長での発振が可能となり、安定な単一モード発振を得ることができる。
また、図2に示すように、n型InGaAsP層14上には、n型InP層(例えば厚さ30nm)15を介して、発光波長が1.31μmとなる組成のInGaAsP歪量子井戸活性層(InGaAsP系歪量子井戸活性層;InGaAsP系半導体材料を含む歪量子井戸活性層)3が形成されるとともに、このInGaAsP歪量子井戸活性層3を挟んで両側(出射端面7側及び後端面8側)に1.18μm組成のInGaAsP受動導波路コア層(InGaAsP系受動導波路コア層;InGaAsP系半導体材料を含む受動導波路コア層)5が形成されている。このように、発光波長に対して、受動導波路コア層5の組成波長(バンドギャップ波長)が所定値(例えば100nm)以上短波長になっているため、受動導波路コア層5における吸収は十分に少ない。
ここで、InGaAsP歪量子井戸活性層3は、例えば、圧縮歪1%、厚さ4.2nmのInGaAsP井戸層と、厚さ10nm、バンドギャップ波長1.1μmのInGaAsP障壁層とからなる15層の積層構造となっている。
また、InGaAsP歪量子井戸活性層3の上下に、例えば厚さ10nm、1.0μm組成のInGaAsP−SCH(Separate Confinement Heterostructure)層(光ガイド層)を設けるのが好ましい。
そして、図2に示すように、InGaAsP歪量子井戸活性層3及びInGaAsP受動導波路コア層5の全体が覆われるようにp型InPクラッド層(例えば厚さ2.0μm)16が形成されており、活性領域1の上部(InGaAsP歪量子井戸活性層3の上部)にのみp型InGaAsコンタクト層(例えば厚さ0.3μm)17が形成されている。
なお、InGaAsP歪量子井戸活性層3及びその上下の層によって活性領域1が構成される。ここでは、活性領域1(活性層3)の長さは例えば100μmである。
また、InGaAsP受動導波路コア層5及びその上下の層によって出射端面7側及び後端面8側の受動導波路領域2(2A,2B)が構成される。ここでは、出射端面7側の受動導波路領域2A(受動導波路コア層5)の長さは75μmであり、後端面8側の受動導波路領域2B(受動導波路コア層5)の長さは175μmである。
このように、本実施形態では、活性領域1を挟んで両側(出射端面7側及び後端面8側)に受動導波路領域2(2A,2B)が形成されているため、活性領域の長さ(活性領域長)は例えば100μmと短いものの、素子全体の長さ(素子長)は例えば350μmと長くなっており、へき開可能な長さになっている。
また、受動導波路領域2のバンドギャップは、レーザ光のエネルギに対して大きいものの、ある程度の損失を有するため、上述のように、出射端面7側の受動導波路領域2Aの長さを、後端面8側の受動導波路領域2Bの長さよりも短くしている。これにより、出射端面7から出射される光の出力を大きくすることができる。
また、本実施形態では、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数を同一にし、出射端面7側の受動導波路領域2Aの反射率(回折格子6の反射率)が、後端面8側の受動導波路領域2Bの反射率(回折格子6の反射率)よりも低くなるようにしている。これにより、出射端面7から出射される光の出力を、より大きくすることができる。
また、本実施形態では、図3に示すように、水平方向(図2中、左右方向)に沿う導波路構造は、高抵抗埋込構造(半絶縁性埋込ヘテロ構造;SI−BH構造;Semi-Insulating Buried Heterostructure)になっている(高抵抗埋込型レーザ)。なお、図3では、便宜上、無反射コート(端面コート)10は図示を省略している。
つまり、図3に示すように、p型InGaAsコンタクト層17、p型InPクラッド層16、InGaAsP系受動導波路コア層5、図示されていないInGaAsP歪量子井戸活性層3、n型InGaAsP層14、回折格子4,6(図示せず)が表面に形成されたn型InP基板13の一部を含むメサ構造(例えば幅1.3μmのストライプ状のメサ構造)の両側を、例えば鉄ドープのInP層(高抵抗InP層;半絶縁性InP層)19で埋め込んだ構造になっている。
さらに、本光半導体素子には、図2,図3に示すように、従来と同様の構造で電極11,12が形成されている。つまり、p型InGaAsコンタクト層17上には、例えばAu/Zn/Auからなるp側電極11が形成されており、n型InP基板13の裏面側には、例えばAuGe/Auからなるn側電極12が形成されている。
また、図2,図3に示すように、素子の表面側のp側電極11が形成されている領域以外の領域には、SiO膜(絶縁膜)18が形成されている。さらに、素子の両端面、即ち、出射端面7及び後端面8には、無反射コート10,9が施されている。
特に、本実施形態では、上述のように、活性領域1を挟んで両側(出射端面7側及び後端面8側)に設けられる受動導波路領域2(2A,2B)が回折格子6を有し、活性領域1に対して光をフィードバックするための反射鏡の役割を果たし、レーザ発振に必要なしきい値利得が低下するため、両端面に無反射コート9,10が施され、活性領域1の長さ(活性領域長)が例えば100μmと短い素子でも、発振に十分な利得を得ることができ、確実にレーザ発振を得ることができ、高速動作(高速変調)も実現できるようになる。
また、本実施形態では、上述のように、両端面に無反射コート9,10が施されており、また、回折格子4が活性領域1の中央にλ/4位相シフト4Aを有し、さらに、回折格子4,6が一括形成され、受動導波路領域2の回折格子6と活性領域1の回折格子4との位相関係が決まっているため、発振モードが端面の位置による位相変化の影響を受けず、安定な単一モード発振が得られるようになり、単一モード安定性を確保できることになる。
次に、本光半導体素子(半導体レーザ)の具体的な構成例の製造方法について、図4(A)〜図4(F),図5(A)〜図5(G)を参照しながら説明する。
まず、n型InP基板13上に、例えば電子ビーム露光法などを用いて回折格子パターンを一括形成し、これを用いて、例えばエタン系のリアクティブイオンエッチングなどによって、図4(A),図4(B)に示すように、n型InP基板13の表面上に、素子の全長にわたって(即ち、活性領域1となる領域及び受動導波路領域2となる領域の全領域にわたって)、活性領域1となる領域の中央に相当する部分にλ/4位相シフト4Aを有する回折格子4,6を一括形成する。
このように、活性領域1の回折格子4は内部にλ/4位相シフト4Aを有するため、回折格子4の周期で決まるブラッグ波長での発振が可能となり、単一モード発振を得ることができる。
なお、ここでは、出射端面7側の受動導波路領域2A及び後端面8側の受動導波路領域2Bとなる領域に、同一の結合係数を有する回折格子6を形成する。より具体的には、上述のような構成を有する回折格子を形成する。
次に、図4(C)に示すように、例えば有機金属気相成長法[MOVPE(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法]によって、回折格子4,6が表面に形成されたn型InP基板13上に、n型InGaAsP層14、n型InP層15、InGaAsP歪量子井戸活性層3、p型InP層(クラッド層)16の一部(ここでは0.2μm程度)16Aを順に成長させる。
その後、全面にSiO膜を形成後、通常のリソグラフィ技術を用いて、活性領域1となる領域にSiO膜を残す。そして、図4(D)に示すように、このSiO膜をマスク(SiOマスク)20とし、例えばウェットエッチングを用いて、受動導波路領域2となる領域のp型InP層16A、InGaAsP歪量子井戸活性層3を除去する。この際、n型InP層15がエッチストップ層の役割を果たす。
そして、SiOマスク20を残したまま、例えばMOVPE装置で、図4(E)に示すように、InGaAsP受動導波路コア層5、p型InP層(クラッド層)16の一部(ここでは0.2μm程度)16Bを順に選択成長させる。これにより、活性領域1と受動導波路領域2とが直接接合(バットジョイント接合)され、活性領域1を挟んで両側(出射端面7側及び後端面8側)に受動導波路領域2が形成される。
ここでは、例えば長さ100μmの活性領域1の出射端面7側に、例えば長さ75μmの受動導波路領域2Aが形成され、後端面8側に、例えば長さ175μmの受動導波路領域2Bが形成される。
このようにして、活性領域1にInGaAsP歪量子井戸活性層3を形成するとともに、活性領域1を挟んで出射端面7側及び出射端面7の反対側の後端面8側の受動導波路領域2A,2Bに、出射端面7側の受動導波路領域2Aが後端面8側の受動導波路領域2Bの長さよりも短くなるようにInGaAsP受動導波路コア層5を形成する。
次いで、マスクとして用いたSiO膜20を除去した後、例えばMOVPE法を用いて、図4(F)に示すように、ウェハ全面にp型InP層(クラッド層)16の残りの部分16C、p型InGaAsコンタクト層17を順に成長させる。
これにより、図5(A)に示すような半導体積層構造21が形成される。
次に、半導体積層構造21の表面上の全面にSiO膜を形成し、これを、通常のフォトリソグラフィ法によって、図5(B)に示すように、例えば幅1.3μm程度のストライプ状に加工する。そして、このSiO膜をマスク(SiOマスク)22として、例えば塩素系のICP(Inductive Coupled Plasma)ドライエッチング法を用いてエッチングを行ない、例えば高さ3μmのメサ構造を形成する。
次に、例えば塩酸系のウェットエッチングによってメサ構造の表面を例えば0.1μm程度エッチングすることで、ドライエッチングで生じたダメージ層を除去した後、SiOマスク22を残したまま、例えばMOVPE法によって、図5(C)に示すように、例えば鉄ドープのInP層(高抵抗InP層)19を成長させることで、メサ構造の両側を高抵抗InP層19で埋め込む(埋込再成長)。
この際、例えばCHClなどの塩素を含有する化合物を成長中に同時にリアクタに導入することで、ドライエッチングで形成したメサ構造の場合でもメサ構造の上部への異常成長を抑制してメサ構造を埋めこむことができる。
次に、図5(D)に示すように、活性領域1の上部以外のp型InGaAsコンタクト層17を例えばウェットエッチングで選択的に除去し、図5(E)に示すように、全面にパッシベーション膜としてSiO膜18を形成した後、p型InGaAsコンタクト層17の上部のみSiO膜18を除去して、図5(F)に示すように、p型InGaAsコンタクト層17上にp側電極11を形成する。
そして、n型InP基板13の裏面を例えば100μm程度まで研磨した後、図5(G)に示すように、n型InP基板13の裏面にn側電極12を形成する。
最後に、アレイ状にへき開後、両端面(出射端面7及び後端面8)に無反射コート9,10を形成し(図2参照)、チップ化することで光半導体素子(半導体レーザ)が完成する。
したがって、本実施形態にかかる光半導体素子及びその製造方法によれば、単一モード動作するものだけを安定的に製造できるようになって歩留まりが良くなり、十分な短共振器化を図ることができ、短共振器化を図った場合にも、レーザ発振に十分な利得が得られ、高速動作も実現でき、出射端面7からの光出力を向上させることができるという利点がある。
このように、本光半導体素子によれば、高速動作を実現するのに十分短い活性領域1を有し、さらに、短い活性領域1でも発振に十分な利得が得られ、発振モードが端面の位置による位相変化の影響を受けない共振器構造を実現することができ、へき開での素子形成が可能で、10Gb/s以上の高速で直接変調可能で安定な単一モード動作が得られ、出射端面7からの光出力を向上させた半導体レーザ(高速変調向け短共振器レーザ)を実現することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる光半導体素子及びその製造方法について、図6を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光半導体素子(半導体レーザ)及びその製造方法は、上述の第1実施形態のものに対し、図6に示すように、受動導波路領域2に備えられる回折格子6Xが、活性領域1に備えられる回折格子4Xの結合係数よりも大きい結合係数を有する点、活性層としてAlGaInAs系量子井戸活性層(AlGaInAs系半導体材料を含む量子井戸活性層)3Xを用い、受動導波路コア層としてAlGaInAs系受動導波路コア層(AlGaInAs系半導体材料を含む受動導波路コア層)5Xを用いている点が異なる。なお、図6では、上述の第1実施形態のもの(図1及び図2参照)と同一のものには同一の符号を付している。
つまり、まず、本実施形態では、図6に示すように、受動導波路領域2の回折格子6Xが、活性領域1の回折格子4Xの深さよりも深く構成されている。なお、本実施形態では、受動導波路領域2と活性領域1とで、回折格子のデューティ比(回折格子の周期に対するエッチングによって残される部分の割合)は同一にしている。
具体的な構成例としては、図6に示すように、n型InP基板13上に、必要に応じてn型InPバッファ層(図示せず)を介して、例えば1.15μm組成のn型InGaAsP層(回折格子層;導波路層;クラッド層)14Xを形成し、このn型InGaAsP層14Xに、素子の全長にわたって(即ち、活性領域1となる領域及び受動導波路領域2となる領域の全領域にわたって)、同一の周期を有する回折格子4X,6Xが形成されており、この回折格子4X,6Xが埋め込まれるように、n型InP層15が形成されている。
ここでは、活性領域1は、図6に示すように、例えば厚さ100nmのn型InGaAsP層14Xの表面上に、例えば上部からのエッチングによって、周期的に溝(凹部)を形成することによって、例えば深さ60nmの回折格子4X(例えば深さ60nmの凹部を有する回折格子4X)が形成されており、この回折格子4Xがn型InP層15によって埋め込まれている。つまり、n型InP層15中に、n型InGaAsP層14X上に周期的に溝を形成することによって形成された回折格子4Xが埋め込まれた構造になっている。なお、活性領域1には、上述の第1実施形態の場合と同様に、図6に示すように、λ/4位相シフト4XAが設けられている。
受動導波路領域2では、図6に示すように、例えば厚さ100nmのn型InGaAsP層14Xを周期的に分断して、例えば深さ100nmの回折格子6X(例えば深さ100nmの凹部を有する回折格子6X)が形成されており、この回折格子6Xがn型InP層15によって埋め込まれている。つまり、n型InP層15中に、n型InGaAsP層14Xを周期的に分断することによって形成された回折格子6Xが埋め込まれた構造になっている。
次に、本実施形態では、活性層として、AlGaInAs系量子井戸活性層3Xを用いており、受動導波路コア層としてAlGaInAs系受動導波路コア層5Xを用いている。
具体的な構成例としては、以下のように構成している。
AlGaInAs系量子井戸活性層3Xとしては、例えば、圧縮歪1.5%、厚さ6nmのAlGaInAs井戸層と、厚さ10nm、バンドギャップ波長1.05μm、引張歪0.3%のAlGaInAs障壁層からなる15層の積層構造の発光波長1.31μmの組成のAlGaInAs歪量子井戸活性層を用いている。なお、AlGaInAs系歪量子井戸活性層3Xの上下にSCH層を設けても良い。ここでは、AlGaInAs系量子井戸活性層3X(活性領域1)の長さ(活性領域長)は例えば75μmである。
AlGaInAs系受動導波路コア層5Xとしては、例えば、バンドギャップ波長1.15μmのAlGaInAs受動導波路コア層を用いている。このように、発光波長に対して、受動導波路コア層5Xのバンドギャップ波長(組成波長)が所定値(例えば100nm)以上短波長になっているため、受動導波路コア層5Xにおける吸収は十分に少ない。ここでは、出射端面7側の受動導波路領域2A(受動導波路コア層5X)の長さは50μmであり、後端面8側の受動導波路領域2B(受動導波路コア層5X)の長さは125μmである。
このように、本実施形態では、上述の第1実施形態の場合と同様に、活性領域1を挟んで両側(出射端面7側及び後端面8側)に受動導波路領域2(2A,2B)が形成されているため、活性領域の長さ(活性領域長)は例えば75μmと短いものの、素子全体の長さ(素子長)は例えば250μmと長くなっており、へき開可能な長さになっている。
特に、本実施形態では、上述の第1実施形態のものよりも、受動導波路領域2の回折格子6Xの深さを深くして(即ち、受動導波路領域2の回折格子層14Xの厚さを厚くして)、受動導波路領域2の回折格子6Xの結合係数を大きくしているため、受動導波路領域2の長さを短くすることができる。また、本実施形態では、上述の第1実施形態のものよりも受動導波路領域2の回折格子6Xの結合係数を大きくしているため、活性領域1の長さも短くすることができる。これにより、素子長を短くすることができる。
また、上述の第1実施形態の場合と同様に、受動導波路領域2のバンドギャップは、レーザ光のエネルギに対して大きいものの、ある程度の損失を有するため、上述のように、出射端面7側の受動導波路領域2Aの長さを、後端面8側の受動導波路領域2Bの長さよりも短くしている。これにより、出射端面(前端面)7から出射される光の出力を大きくすることができる。
また、本実施形態では、上述の第1実施形態の場合と同様に、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数を同一にし、出射端面7側の受動導波路領域2Aの反射率(回折格子6の反射率)が、後端面8側の受動導波路領域2Bの反射率(回折格子6の反射率)よりも低くなるようにしている。これにより、出射端面7から出射される光の出力を、より大きくすることができる。
なお、その他の構成については、上述の第1実施形態の構成及びその具体的な構成例と同様であるため、ここでは、説明を省略する。
次に、本実施形態にかかる光半導体素子(半導体レーザ)の具体的な構成例の製造方法について説明する。
まず、n型InP基板13上に、必要に応じてn型InPバッファ層(図示せず)を介して、例えば厚さ100nm、バンドギャップ波長1.15μmのn型InGaAsP層14X、例えば厚さ20nmのn型InP層15を順に成長させる(図6参照)。
次に、例えば電子ビーム露光装置などを用いて回折格子パターンを一括形成し、これを用いて、例えばエタン系のリアクティブイオンエッチングなどによって、n型InGaAsP層14Xを、その上部から例えば60nmまでエッチングして、素子の全長にわたって(即ち、活性領域1となる領域及び受動導波路領域2となる領域の全領域にわたって)、n型InGaAsP層14Xの表面上に回折格子(例えば深さ60nm)を一括形成する。
次いで、例えばフォトレジストを用いて素子の活性領域1となる領域をカバーした後、再度、例えばエタン系のリアクティブイオンエッチングなどを行なって、n型InP基板13(又はn型InPバッファ層)に達するまでエッチングを進め、n型InGaAsP層14Xに回折格子(例えば深さ100nm)を形成する。
このようにして、n型InGaAsP層14Xに、活性領域1となる領域と受動導波路領域2となる領域とで深さの異なる回折格子4X,6Xが形成される。つまり、活性領域1となる領域に、その中央に相当する部分にλ/4位相シフト4XAを有する回折格子(例えば深さ60nm)4Xが形成されるとともに、受動導波路領域2となる領域に、活性領域1となる領域よりも深い位置までn型InGaAsP層14Xをエッチングして、回折格子4Xよりも深さの深い回折格子(例えば深さ100nm)6Xが形成される(図6参照)。このようにして、活性領域1となる領域に形成される回折格子4Xの結合係数よりも大きい結合係数を有する回折格子6Xを、受動導波路領域2となる領域に形成する。
なお、ここでは、出射端面7側の受動導波路領域2A及び後端面8側の受動導波路領域2Bとなる領域に、同一の結合係数を有する回折格子6Xを形成する。より具体的には、上述のような構成を有する回折格子を形成する。
このように、活性領域1の回折格子4Xは内部にλ/4位相シフト4XAを有するため、回折格子4Xの周期で決まるブラッグ波長での発振が可能となり、単一モード発振を得ることができる。
次に、例えばMOVPE法を用いて、回折格子4X,6Xが形成されたn型InGaAsP層14X上に、n型InGaAsP層14Xの上面から例えば50nmの厚さになるまでn型InP層15を成長させた後、AlGaInAs歪量子井戸活性層3X、p型InP層(上部クラッド層)16の一部(ここでは0.2μm程度)を順に成長させる(図6参照)。
その後、上述の第1実施形態の場合と同様の方法で、受動導波路領域2となる領域のp型InP層16、AlGaInAs歪量子井戸活性層3Xを除去した後、AlGaInAs受動導波路コア層5X、p型InP層(クラッド層)16の一部(ここでは0.2μm程度)を順に選択成長させる。これにより、活性領域1と受動導波路領域2とが直接接合(バットジョイント接合)され、活性領域1を挟んで両側(出射端面7側及び後端面8側)に受動導波路領域2が形成される。
ここでは、例えば長さ75μmの活性領域1の出射端面7側に、例えば長さ50μmの受動導波路領域2Aが形成され、後端面8側に、例えば長さ125μmの受動導波路領域2Bが形成される。
このようにして、活性領域1にAlGaInAs歪量子井戸活性層3Xを形成するとともに、活性領域1を挟んで出射端面7側及び出射端面7の反対側の後端面8側の受動導波路領域2A,2Bに、出射端面7側の受動導波路領域2Aが後端面8側の受動導波路領域2Bの長さよりも短くなるようにAlGaInAs受動導波路コア層5Xを形成する。
なお、その後の工程については、上述の第1実施形態の具体的な構成例の製造方法と同様であるため、ここでは、説明を省略する。
したがって、本実施形態にかかる光半導体素子及びその製造方法によれば、上述の第1実施形態のものと同様に、単一モード動作するものだけを安定的に製造できるようになって歩留まりが良くなり、十分な短共振器化を図ることができ、短共振器化を図った場合にも、レーザ発振に十分な利得が得られ、高速動作も実現でき、出射端面7からの光出力を向上させることができるという利点がある。
特に、上述の第1実施形態のものと回折格子の反射率を同じにする場合、本実施形態のように、結合係数を大きくし、受動導波路領域2の長さ(導波路長)を短くした方が、反射鏡として機能する受動導波路領域2の波長帯域が広くなるため、活性領域1と受動導波路領域2のブラッグ波長にずれが生じた際の許容できるトレランスが広くなるという利点もある。
また、活性層として、緩和振動周波数の大きなAlGaInAs系歪量子井戸活性層3Xを用いることで、より高速動作に向いた素子を実現できるという利点もある。
なお、上述の実施形態では、上述の第1実施形態のものに対し、受動導波路領域2の回折格子6Xの結合係数を、活性領域1に備えられる回折格子4Xの結合係数よりも大きくする点、及び、活性層としてAlGaInAs系量子井戸活性層3Xを用い、受動導波路コア層としてAlGaInAs系受動導波路コア層5Xを用いる点の2点を変えているが、いずれか一方の点のみを変えたものとして構成することもできる。
また、上述の実施形態では、受動導波路領域2と活性領域1とで回折格子の結合係数を変えるために、受動導波路領域2と活性領域1とで回折格子の深さを変えているが、これに限られるものではなく、受動導波路領域2と活性領域1とで、回折格子の深さ、及び、回折格子のデューティ比(回折格子の周期に対するエッチングによって残される部分の割合)のいずれか一方又は両方を変えることによって、受動導波路領域2と活性領域1とで回折格子の結合係数を変えることができる。
例えば、受動導波路領域2と活性領域1とで回折格子の深さを同一にし、受動導波路領域2と活性領域1とで回折格子のデューティ比を変化させることによって、受動導波路領域2と活性領域1とで回折格子の結合係数を変えることもできる。
例えば、図7に示すように、上述の実施形態(図6参照)のものと異なり、素子の全領域において、n型InP基板13(又はn型InPバッファ層)に達するまでエッチングを進めることによって、n型InGaAsP層14Xを細線状に加工して回折格子(例えば深さ100nm)4X,6Xを形成する。この際、受動導波路領域2では、回折格子の周期に対するエッチングによって残される部分(ここではn型InGaAsP層14X)の割合(デューティ比)を50%とし、活性領域1では、回折格子の周期に対するエッチングによって残される部分(ここではn型InGaAsP層14X)の割合を35%とすれば良い。なお、このようなパターンを有する回折格子4X,6Xは、例えば電子ビーム露光の条件を、活性領域1と受動導波路領域2とで変えることによって実現することができる。
このように、受動導波路領域2では、回折格子のデューティ比を50%又はその近傍に設定し、活性領域1では、受動導波路領域2の回折格子のデューティ比よりも小さいデューティ比に設定するのが好ましい。つまり、受動導波路領域2に回折格子を形成するためのデューティ比よりも小さいデューティ比で、活性領域1に回折格子を形成するのが好ましい。
なお、原理的には、受動導波路領域2では、回折格子のデューティ比を50%又はその近傍に設定し、活性領域1では、受動導波路領域2の回折格子のデューティ比よりも大きいデューティ比に設定することも考えられるが、作製の容易さを考慮すると、上述のように、受動導波路領域2では、回折格子のデューティ比を50%又はその近傍に設定し、活性領域1では、受動導波路領域2の回折格子のデューティ比よりも小さいデューティ比に設定するのが好ましい。
上述のように、n型InGaAsP層14Xにエッチングで回折格子4X,6Xを形成し、この回折格子4X,6Xをn型InP層15で埋め込む場合に、受動導波路領域2の回折格子6Xのデューティ比を50%又はその近傍に設定し、活性領域1の回折格子4Xのデューティ比を受動導波路領域2の回折格子6Xのデューティ比よりも小さく設定すると、図7に示すように、受動導波路領域2では、回折格子の周期に対する屈折率の高い部分(ここではn型InGaAsP層14X)の割合が50%又はその近傍になり、活性領域1では、回折格子の周期に対する屈折率の高い部分(ここではn型InGaAsP層14X)の割合が受動導波路領域2よりも小さくなる。
逆に、上述の第1実施形態(図2参照)のように、n型InP基板13にエッチングで回折格子4,6を形成し、この回折格子4,6をn型InGaAsP層14で埋め込む場合に、受動導波路領域2の回折格子6のデューティ比を50%又はその近傍に設定し、活性領域1の回折格子4のデューティ比を受動導波路領域2の回折格子6のデューティ比よりも小さく設定すると、受動導波路領域2では、回折格子の周期に対する屈折率の高い部分(ここではn型InGaAsP層14)の割合が50%又はその近傍になり、活性領域1では、回折格子の周期に対する屈折率の高い部分(ここではn型InGaAsP層14)の割合が受動導波路領域2よりも大きくなる。
[その他]
なお、上述の各実施形態及びその変形例では、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで、回折格子6の結合係数を同一にし、出射端面7側の受動導波路領域2Aの反射率が、後端面8側の受動導波路領域2Bの反射率よりも低くなるようにしているが、これに限られるものではなく、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数が異なっていても良い。
例えば、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数が異なり、出射端面7側の受動導波路領域2Aの反射率が、後端面8側の受動導波路領域2Bの反射率よりも低くなっていても良い。また、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数が異なり、出射端面7側の受動導波路領域2Aの反射率と、後端面8側の受動導波路領域2Bの反射率とが同じになっていても良い。
この場合、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数を変えるために、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで、回折格子6の深さ、及び、回折格子6のデューティ比(回折格子6の周期に対するエッチングによって残される部分の割合)のいずれか一方又は両方を変えれば良い。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、出射端面7及び後端面8の両方の端面に無反射コート10,9を施したものを例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、少なくとも出射端面に無反射コートが施されていれば良い。例えば、後端面に施された無反射コートに代えて、後端面側の受動導波路領域と後端面との間に吸収層を設けて、後端面で反射した光が活性層へ戻って影響を与えないようにしても良い。
なお、上述の各実施形態及びその変形例のように、活性領域1を構成する導波路と受動導波路領域2を構成する導波路とを直接接合(バットジョイント接合)によって形成する場合、作製の仕方によっては活性領域1近傍の受動導波路領域2を構成する層に膜厚や組成の変動が生じることもある。このような変動は、活性領域1と受動導波路領域2の位相関係を変化させてしまうが、同じ形状を再現性よく形成できるのであれば、位相変化を補償できるように回折格子パターンに位相シフトを入れておくことによって、そのような場合でも安定な単一モード発振を得ることができる。もちろん、変動を抑制した条件で作製し、位相シフトを入れない方が望ましい。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、導波路の直接接合(バットジョイント接合)で活性領域と受動導波路領域とを形成しているが、これに限られるものではなく、例えば活性領域及び受動導波路領域に量子井戸活性層を形成し、受動導波路領域の量子井戸活性層を混晶化して受動導波路コア層を形成しても良い。この場合、活性領域を構成する活性層は量子井戸活性層となり、受動導波路領域を構成する導波路コア層は、活性領域の量子井戸活性層を混晶化した導波路コア層となる。
例えば、上述の第1実施形態[図4(A)〜図4(C)参照]と同様の方法で、図8(A)に示すように、素子の全域に、活性領域1を構成する活性層としてInGaAsP歪量子井戸活性層3を形成し、その上にp型InPクラッド層16の一部16Aを成長させた後、図8(B)に示すように、p型InPクラッド層16A上の活性領域1となる領域を覆うようにSiOマスク30を形成し、受動導波路領域2となる領域に、例えばイオン注入を行ない、図8(C)に示すように、高温でアニールを行なって、量子井戸構造の混晶化を生じさせれば良い。これにより、図8(C)に示すように、受動導波路領域2となる領域に形成されているInGaAsP歪量子井戸活性層3は混晶化された層になり、バンドギャップが拡大し、吸収が低下して、受動導波路領域2を構成する受動導波路コア層(InGaAsP系受動導波路コア層)5Yとして利用できるようになる。その後、SiOマスク30を除去した後、例えばMOVPE法を用いて、図8(D)に示すように、ウェハ全面にp型InP層(クラッド層)16の残りの部分16C、p型InGaAsコンタクト層17を順に成長させる。なお、その後の工程については、上述の第1実施形態の具体的な構成例の製造方法と同様であるため、ここでは、説明を省略する。
なお、このような方法では、任意の組成の導波路を使用できないため、吸収が多少大きくなる傾向があるが、活性領域1と受動導波路領域2とで導波路は滑らかにつながっており、不連続点が生じないため、残留反射が生じにくいという利点がある。
また、混晶化した領域では、多くの場合、導波路の屈折率が低下する。このため、その屈折率差に応じて、予め、受動導波路領域2となる領域の回折格子6の周期を、活性領域1となる領域の回折格子6の周期よりも大きく設定しておいたり、あるいは、受動導波路領域2となる領域の導波路幅(活性層幅)を、活性領域1となる領域の導波路幅(活性層幅)よりも広く設定しておいたりするなど、受動導波路領域2と活性領域1とでブラッグ波長が一致するように補償しておくことが望ましい。
なお、ここでは、p型InPクラッド層16の一部を成長させた後に、受動導波路領域2となる領域に、例えばイオン注入を行ない、高温でアニールを行なって、量子井戸活性層3を混晶化しているが、これに限られるものではなく、例えば、p型InPクラッド層16の全部及びp型InGaAsコンタクト層17を成長させた後に、量子井戸活性層3を混晶化しても良い。
また、ここでは、上述の第1実施形態の一構成例の製造方法の変形例として説明しているが、この変形例は、上述の第2実施形態の一構成例や他の構成例に適用することもできる。この場合、受動導波路領域2となる領域に形成されているAlGaInAs歪量子井戸活性層3Xが混晶化され、受動導波路領域2を構成する受動導波路コア層(AlGaInAs系受動導波路コア層)となる。
また、本発明は、上述した各実施形態及び変形例に記載した構成(特に具体的な構成例)に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、活性領域の長さ、受動導波路領域の長さ、回折格子の結合係数などについては、応用に適した種々の設計が可能である。
また、量子井戸活性層の構造は、層厚、組成、層数などのパラメータにおいてさまざまな設計が可能である。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、活性層として、AlGaInAs系多重量子井戸活性層又はInGaAsP系多重量子井戸活性層を用いているが、これに限られるものではなく、これら以外の他の材料系の多重量子井戸活性層を用いることも可能である。さらに、活性層として、高速動作には有利ではないが、厚膜のバルクを用いることも可能であるし、量子ドットを用いることも可能である。
また、上述の各実施形態の具体的な構成例では、波長1.3μm帯の半導体レーザに適用する場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、例えば波長1.55μm帯の半導体レーザに適用することもできる。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、受動導波路領域を構成する受動導波路コア層として、厚膜のバルク構造のAlGaInAs系受動導波路コア層又はInGaAsP系受動導波路コア層を用いているが、これに限られるものではなく、例えば量子井戸構造などの多層構造の受動導波路コア層を用いることも可能であるし、これら以外の他の材料系の受動導波路コア層を用いることも可能である。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、活性領域と受動導波路領域とを同じ材料系の半導体材料によって構成しているが、これに限られるものではない。例えば、活性領域を、AlGaInAs系量子井戸活性層を備えるものとし、受動導波路領域を、InGaAsP系受動導波路コア層を備えるものとして構成しても良い。また、活性領域を、InGaAsP系量子井戸活性層を備えるものとし、受動導波路領域を、AlGaInAs系受動導波路コア層を備えるものとして構成しても良い。
但し、同じバンドギャップ波長でも、AlGaInAs系半導体材料はInGaAsP系半導体材料に比べて屈折率が高い。このため、発光波長が1.3μm帯のAlGaInAs系量子井戸活性層を用いる場合に、InGaAsP系受動導波路コア層の屈折率を合わせると、InGaAsP系受動導波路コア層のバンドギャップ波長が吸収の影響が見え始める程度まで小さくなってしまうため、この場合には、上述の第2実施形態のように、AlGaInAs系受動導波路コア層を用いるのが望ましい。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、n型InP基板上に形成した光半導体素子を例に説明しているが、基板の導電型はこれに限られるものではない。例えば、素子容量低減が可能な高抵抗InP基板(SI−InP基板;高抵抗基板)を用いることも高速動作のためには望ましい。また、上部クラッド層がn型となるため、活性領域以外への電流広がりが大きくなるものの、p型InP基板(p型基板)を用いることも可能である。また、InP以外の半導体材料からなる基板を用いることもできる。例えば、GaAs基板上に形成した光半導体素子(半導体レーザ)に適用することもできる。GaInNAs系半導体材料などを用いたり、量子ドットなどを用いたりして活性層を構成することで、GaAs基板上でも通信用波長帯の光半導体素子(半導体レーザ)を実現することができる。また、GaAs/AlGaAs系、GaAs/InGaAsP系、GaInP/AlGaInP系などの半導体材料を用いて構成することで、短波長の光半導体素子(半導体レーザ)を作製することもできる。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、導波路構造としてSI−BH構造を採用しているが、これに限られるものではなく、例えば、p型電流ブロック層及びn型電流ブロック層を用いたpn埋込構造、高抵抗層で埋め込むものの、表面全面にp型InPクラッド層を形成するSI−PBH構造などの他の埋込構造を用いることも可能であるし、リッジ導波路構造などを用いることも可能である。
また、上述の第1実施形態及びその変形例では、n型InP基板の表面上に回折格子を形成しており、上述の第2実施形態及びその変形例では、n型InP基板上に形成されたn型InGaAsP層を周期的に分断したり、周期的に溝(凹部)を形成したりすることによって回折格子を形成しているが、これらに限られるものではなく、さまざまなバリエーションが考えられる。
例えば、上述の第2実施形態の変形例において、n型InP基板上に形成されたn型InGaAsP層の全領域(活性領域及び受動導波路領域)に周期的に溝(凹部)を形成することによって回折格子を形成しても良い。
また、例えば、出射端面7側の受動導波路領域2Aと後端面8側の受動導波路領域2Bとで回折格子6の結合係数を変える場合には、上述の各方法を適宜組み合わせて、出射端面7側の受動導波路領域2Aの回折格子と後端面8側の受動導波路領域2Bの回折格子を形成すれば良い。
また、半導体基板上に積層される他の複数の半導体層の界面に形成しても良い。
また、導波路を直接接合(バットジョイント接合)する場合には接合部が完全に平坦になりにくいため、難しい部分もあるが、回折格子を、活性層の下側ではなく、活性層の上側に形成しても良い。
また、回折格子を素子表面に露出するように形成しても良いし、リッジ導波路を用いた場合には回折格子をリッジ導波路構造の側面に形成しても良い。
また、上述の各実施形態及びその変形例では、位相シフトとして、回折格子の内部にλ/4位相シフトを設けているが、このように回折格子形成時に設定する以外にも、例えば活性層の幅を一部変化させるなどして導波路の等価屈折率を部分的に変化させることによって等価的に位相シフトを設けることもできる。

Claims (20)

  1. 活性層と、λ/4位相シフトを有する回折格子とを備える活性領域と、
    前記活性領域を挟んで出射端面側及び前記出射端面の反対側の後端面側に設けられ、受動導波路と、回折格子とを備える受動導波路領域と、
    前記出射端面に施された無反射コートとを備え、
    前記出射端面側の受動導波路領域が、前記後端面側の受動導波路領域の長さよりも短いことを特徴とする光半導体素子。
  2. 前記出射端面側の受動導波路領域の反射率は、前記後端面側の受動導波路領域の反射率よりも低いことを特徴とする、請求項1記載の光半導体素子。
  3. 前記出射端面側の受動導波路領域に備えられる回折格子は、前記後端面側の受動導波路領域に備えられる回折格子の結合係数と同一の結合係数を有することを特徴とする、請求項1又は2記載の光半導体素子。
  4. 前記受動導波路領域に備えられる回折格子は、前記活性領域に備えられる回折格子の結合係数よりも大きい結合係数を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  5. 前記受動導波路領域に備えられる回折格子は、前記活性領域に備えられる回折格子の深さよりも深いことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  6. 前記活性領域に備えられる回折格子は、前記受動導波路領域に備えられる回折格子のデューティ比よりも小さいデューティ比に設定されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  7. 前記受動導波路領域に備えられる回折格子は、デューティ比が50%近傍に設定されていることを特徴とする、請求項6記載の光半導体素子。
  8. 前記活性領域に備えられる回折格子と前記受動導波路領域に備えられる回折格子とは、一括形成されたものであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  9. 前記活性層が、AlGaInAs系半導体材料を含む量子井戸活性層であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  10. 前記受動導波路が、AlGaInAs系半導体材料を含む受動導波路コア層を備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  11. 前記活性層が、InGaAsP系半導体材料を含む量子井戸活性層であることを特徴とする、請求項1〜8、10のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  12. 前記受動導波路が、InGaAsP系半導体材料を含む受動導波路コア層を備えることを特徴とする、請求項1〜9、11のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  13. 前記活性層が、量子井戸活性層であり、
    前記受動導波路が、前記量子井戸活性層を混晶化した導波路コア層を備えることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  14. 活性領域に活性層を形成するとともに、前記活性領域を挟んで出射端面側及び前記出射端面の反対側の後端面側の受動導波路領域に、前記出射端面側の受動導波路領域が前記後端面側の受動導波路領域の長さよりも短くなるように受動導波路コア層を形成し、
    前記活性領域及び前記受動導波路領域に回折格子を形成し、
    λ/4位相シフトを設け、
    前記出射端面に無反射コートを施すことを特徴とする光半導体素子の製造方法。
  15. 前記出射端面側の受動導波路領域及び前記後端面側の受動導波路領域に、同一の結合係数を有する回折格子を形成することを特徴とする、請求項14記載の光半導体素子の製造方法。
  16. 前記活性領域に形成される回折格子の結合係数よりも大きい結合係数を有する回折格子を、前記受動導波路領域に形成することを特徴とする、請求項14又は15記載の光半導体素子の製造方法。
  17. 前記活性領域に形成される回折格子の深さよりも深い回折格子を、前記受動導波路領域に形成することを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
  18. 前記受動導波路領域に回折格子を形成するためのデューティ比よりも小さいデューティ比で、前記活性領域に回折格子を形成することを特徴とする、請求項14〜17のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
  19. 前記活性領域及び前記受動導波路領域に量子井戸活性層を形成し、前記受動導波路領域の前記量子井戸活性層を混晶化して前記受動導波路コア層を形成することを特徴とする、請求項14〜18のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
  20. 前記活性領域に、λ/4位相シフトを有する回折格子を形成することを特徴とする、請求項14〜19のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
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