JPH0770785B2 - 分布反射型半導体レーザ - Google Patents

分布反射型半導体レーザ

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JPH0770785B2
JPH0770785B2 JP23080891A JP23080891A JPH0770785B2 JP H0770785 B2 JPH0770785 B2 JP H0770785B2 JP 23080891 A JP23080891 A JP 23080891A JP 23080891 A JP23080891 A JP 23080891A JP H0770785 B2 JPH0770785 B2 JP H0770785B2
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滋久 荒井
和弘 小森
鍾寅 沈
安晴 末松
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東京工業大学長
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単一モードで動作する
分布反射型半導体レーザ、特に活性層を含む導波路を高
反射率の反射器として利用できる分布反射型半導体レー
ザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信の分野においては、大容量伝送及
び長距離伝送に適した高効率な半導体レーザの開発が強
く要請されている。従来、大容量光通信用の光源として
λ/4シフト分布帰還形レーザ(DFBレーザ)が既知
であり、その構造を図6(a) に模式的に示す。例えばP
形InPのような基板1を用い、この基板上に活性層2
が形成されている。活性層2上に、光閉込層3とクラッ
ド層4からの成る回折格子の形態をした活性導波路5が
形成され、活性導波路のほぼ中央部に位相制御を行うた
めの位相シフトが形成されている。導波路5の両端には
無反射コート7a及び7bがそれぞれ形成され、さらに
基板1の裏面側及びクラッド層4の上面には活性層2と
対応する長さに亘って電極8a及び8bが形成されてい
る。そして、動作電流は電極8a及び8bを介して注入
され、共振器の全領域に均一に流れて光放射が行われ
る。この分布帰還形レーザは光の伝播方向に対して対称
構造となっているから、レーザ光が両方の端面からそれ
ぞれ同量づつ放射される。
【0003】このDFBレーザは単一軸モード動作を安
定して行なえる有益な特徴を有している。しかしなが
ら、光が両端面からそれぞれ同量放射されるため、片端
面微分量子効率が1/2に減少してしまい高効率なレー
ザ動作を行いない欠点があった。この欠点を解消するた
め、一方の端面に無反射コートを形成し、他方の端面に
高反射コートを形成する方法が考えられるが、片端面に
高反射コートを形成すると回折格子の位相の影響によっ
て安定した単一モード動作が得られなくなってしまう。
【0004】このDFBレーザの欠点を解消するレーザ
として、本発明者から図6(b) に示す分布反射型レーザ
(DRレーザ)が提案されている。この分布反射型レー
ザは活性領域の一方の側に回折格子の形態をした受動領
域が形成され、この受動領域によって活性領域で発生し
た光を反対方向に反射するように構成されている。この
DRレーザでは、受動領域を反射器として作動させるた
め活性層2は基板のほぼ半分程度まで延在させると共
に、活性領域と受動領域との間の伝播定数を整合させる
ため活性層6上に低屈折率のInP層9が形成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した分布反射型半
導体レーザは、ほとんどの放射光が活性領域の一方の端
面から放射されるため、片端面微分量子効率を約2倍に
増大できる大きな利点を有している。しかも、安定して
単一モード動作を達成でき動的単一モードレーザとして
極めて高い有用性を有している。
【0006】しかしながら、従来の分布反射型半導体レ
ーザでは、活性領域と受動領域を別々に形成しなければ
ならないため、導波路の層厚や組成等の作製誤差によっ
て活性領域と受動領域との間で伝播定数差が生じ易く、
安定した単一モード動作を行うことができる半導体レー
ザの製造が困難であり、生産時の歩留りに難点があっ
た。
【0007】従って、本発明の目的は上述した欠点を除
去し、従来のDRレーザの有用な利点をそのまま有し、
しかも生産性に優れ高い信頼性を達成できる分布反射型
半導体レーザを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による分布反射型
半導体レーザは、一導電型の半導体基板と、この半導体
基板上に形成した活性層と、この活性層上に互いに一体
的に形成され、反射率が互いに相異する第1及び第2の
回折格子領域と、反射率の低い第1の回折格子領域及び
これに隣接する活性層の部分にだけ電流を注入する電極
領域とを具え、前記第1の回折格子領域及びこれと隣接
する活性層の部分が光利得を有する活性領域として機能
し、反射率の高い第2の回折格子領域及びこれと隣接す
る活性層の部分が活性領域で発生した光に対して受動反
射器として作用するように構成したことを特徴とするも
のである。
【0009】
【作用】半導体結晶成長技術の向上により、半導体レー
ザの発振波長が無注入状態での活性層のバンドギャップ
波長より長波長側にシストするバンドシュリンケージ効
果が顕著に現れ、また量子効果を用いることによって活
性層への小さい光閉じ込め係数を持つ導波路構造でも良
好な発振特性が得られるようになり、このような量子効
果の現れる超薄層の活性層を含む導波路を受動導波路に
使える可能性が考えられる。本発明者は、このような認
識に基づき活性領域とほぼ同様な組成及び構造の導波路
を反射器として作用する受動導波路に用いることを検討
した。
【0010】活性層上に同一格子ピッチの活性回折格子
(活性反射器)及び受動回折格子(受動反射器)を形成
し、受動回折格子及びこれと隣接する活性層の部分(受
動領域)を高反射率の反射器として作動させるために
は、活性領域の反射率よりも受動領域の反射率を一層高
くする必要がある。ここで、受動領域の反射率Rp は、
近似的にRp =1−αp /Kpで表わすことができる。
ここでαp 及びKp は受動領域の電界損失係数及び光結
合係数である。従って受動領域の反射率を高くするに
は、受動領域の光結合係数Kp を大きくする必要があ
る。光結合係数Kp を大きくする方法として例えば受動
回折格子の格子溝を深くする方法がある。
【0011】一方、受動領域の光結合係数を大きくする
と、回折格子の非対称により活性領域と受動領域との間
の伝播定数差Δβapが大きくなり、安定した単一モード
発振が行われなくなるおそれがある。このため、本発明
者は種々の検討及び解析を行った結果、良好な単一モー
ド動作を行うには、Δβap≦1.5 Kp の条件を満足すれ
ば十分であり、しかも受動領域の反射率を、高くすれば
同時にKp も大きくなるため、Δβap≦1.5 Kp の条件
を十分に満足できることを見い出した。すなわち、活性
領域の格子溝の深さda を固定した場合、受動領域の格
子溝の深さdp を活性領域の格子溝の深さda よりも深
くして受動領域の反射率を活性領域の反射率よりも高く
すると受動領域の光結合係数Kp も自動的に大きくなる
ためΔβap〜Kp となり、伝播定数差Δβapが増大する
ことによる問題点を解消することができる。また、伝播
定数差が大きくなる要因として注入キャリヤのプラプマ
効果も考えられるが、このプラプマ効果は回折格子の非
対称性による効果を打ち消す方向に作用し、しかもその
量は十分に小さいので無視することができる。従って、
活性層上に同一組成及び同一ピッチの活性回折格子及び
受動回折格子を一体的に形成し、受動領域の格子溝の深
さを活性領域の格子溝の深さよりも深くして受動回折格
子の反射率を活性回折格子の反射率よりも高くすれば、
活性層を含む受動導波路を高反射率の反射器として機能
させることができると共に、伝播定数差も適切に制御す
ることができる。
【0012】しかしながら、活性領域及び受動領域の両
方に電流注入を行うと、受動領域において局部的なレー
ザ発振が生じてしまい、安定した発振動作が行われなく
なってしまう。このため、本発明では反射率の小さい回
折格子を形成した領域にだけ電流注入を行って光利得を
有する活性領域として機能させ、高い反射率の回折格子
を形成した領域を高反射率の受動反射器としてだけ機能
させる。
【0013】本発明は、上述した解析結果に基づき、活
性領域の回折格子及び受動領域の回折格子を同一材料組
成及び同一の格子ピッチで一体的に形成すると共に、受
動領域の格子溝の深さを活性領域の格子溝の深さよりも
一層深く形成して受動領域の反射率を一層高くし、伝播
定数差δβapの制御及び受動領域における電界損失の低
減の両方を同時に達成する。しかも、活性領域にのみ電
流注入を行って受動領域における局部発振の発生を防止
して安定な発振動作を達成する。このように構成するこ
とにより、活性層を含む導波路を反射器として利用する
ことができ、生産性に優れ高い信頼性の分布反射型半導
体レーザを実現することができる。
【0014】尚、受動領域の反射率を活性領域の反射率
よりも高くする方法として、活性反射器及び受動反射器
の等価屈折率negを互いに相異させることによっても達
成できる。すなわち、活性反射器及び受動反射器を同一
の格子ピッチ及び同一の格子溝の深さに設定し、受動反
射器の等価屈折率negを活性反射器の等価屈折率よりも
大きくすることにより達成できる。この場合、回折格子
を構成する光閉込層の組成を変えることにより実現でき
る。
【0015】
【実施例】図1(a)及び(b)は本発明による分布反
射型半導体レーザの一例の構成を示す線図的断面図であ
る。P型のInP基板20を用い、この基板20上にGaInAs
Pから成り厚さ200 nmのバッファ層21をCVD法によっ
て堆積する。このバッファ層21上に活性層22を形成す
る。本例では、活性層22として図1(b)に示す多重量
子井戸構造体を用いる。図1(b)に示すように、この
多重量子井戸構造体はGa0.47In0.53Asより成り厚さ8nm
の量子井戸層22a と、量子井戸層22a よりもバンドギャ
ップの広いバンドギャップのGa0.19In0.81As0.4P0.6
り成り厚さ10nmのバリヤ層22b とをMOCVD法により
交互に積層した構造とする。活性層22上に、Ga0.19In
0.81As0.4P0.5 より成る光閉込層23を形成し、その表面
上に回折格子を形成するためのピッチが0.2 μm の格子
溝を形成すると共に、活性領域を構成する部分と受動領
域を構成する部分との間に活性層で発生した光の位相を
制御する位相シフト24を形成する。この光閉込層23上に
光閉込層23の屈折率よりも小さい屈折率のn型のInP
からなるクラッド層25を堆積し、これら光閉込層とクラ
ッド層とによって活性回折格子及び受動回折格子をそれ
ぞれ構成する。ここで、活性回折格子の格子溝の深さd
a をda =30nmとし、受動回折格子の格子溝の深さdp
=60nmに設定して受動回折格子の反射率を活性回折格子
の反射率よりも大きくする。尚、光閉込層23の位相シフ
ト24を中心にして図面の左側の部分を第1の光閉込層23
a とし、図面の右側の部分を第2の光閉込層23b とす
る。そして、活性領域は第1の光閉込層23a とこれと隣
接する活性層の部分及びクラッド層の部分とによって構
成され、受動領域は第2の光閉込層23b とこれと隣接す
る活性層の部分及びクラッド層の部分とによって構成さ
れるものとする。活性領域にだけ電流を注入するため、
クラッド層25の表面の位相シフト24及びこれより左側の
部分と対向するようにAuGeNiから成る第1の電極26a を
形成し、基板の表面のほぼ全面に亘ってAuZnの第2の電
極26b を形成する。尚、電極を形成するに際し、クラッ
ド層25上に高不純物濃度層を設けその上に電極を形成す
ることもできる。さらに、活性領域の受動領域と反対側
の端面にアルミナ又はシリコンナイトライドの無反射コ
ート27を形成する。
【0016】尚、導波路の側部の構成については、電極
26a 及び26b を形成する前に、導波路側部を2μm 程度
取り除き、その部分に埋め込みヘテロ構造体を埋め込み
形成する。尚、この埋め込みヘテロ構造は、横モード単
一動作できるものであればよく種々のストライプ構造体
を利用することができる。
【0017】次に、活性反射器及び受動反射器の形成工
程について説明する。図2(a)に示すように、光閉込
層23を均一に形成した後、マスク用のInP層30を形成
し、ホログラフィ法によって0.2 μm 幅の干渉縞を形成
して露光を行い、次に現像した後HBr を用いてウェット
エッチングを行い深さ30nmの格子溝を全面に形成する。
尚、この際位相シフト24の形成領域も併せて形成する。
次に、図2(b)に示すように、全面にレジストをコー
トし、ホトリソグラフィを利用して活性領域に対応する
部分にレジストマスク31を形成する。
【0018】次に図2(c)に示すように、硫酸及び加
酸化水素水を含むエッチャントを用いて選択性エッチン
グを行い、受動領域を構成する部分だけにさらにエッチ
ング処理を施し、この領域に深さ60nmの格子溝を形成す
る。次に、レジストマスク31を除去してからクラッド層
をCVD法により均一に形成する。このように本発明に
よれば、2回のエッチング工程と1回のホトリソグラフ
ィ工程を行うだけで、光結合係数が互いに相異する、す
なわち反射率が互いに相異する活性回折格子と受動回折
格子とを隣接して設けることができる。
【0019】次に、正規化された受動領域の導波路損失
αp /Κp と受動分布反射器の電力反射率Rp との関係
のシュミレーション結果を図3に示す。横軸は正規化さ
れた受動領域の導波路損失αp /Κp を示し、縦軸は電
力反射率Rp を示す。本例では、活性領域の光結合係数
Κa をΚa =30cm-1とし、受動領域の光結合係数Κp
Κp =200 cm-1とし、活性導波路長La 及び受動導波路
長Lpをそれぞれ300μm とし、位相シフトΦをπ/2と
してシュミレーションした。実線はδβap=0の条件に
おけるシュミレーション結果を示し、1点鎖線はδβap
=100 cm-1、破線はδβap=200 cm-1の条件下における
シュミレーション結果を示す。図1に示す構造の半導体
レーザの場合電界導波路損失係数αp は18cm-1程度であ
ることが確認されているから、このような導波路にΚp
=200 cm-1の回折格子を形成した分布反射器においては
約100 cm -1 程度のδβapが生ずる。従って、図3から
明らかなように、活性分布反射器の格子溝の深さを30nm
とし、受動分布反射器の格子溝を60nmに設定した場合、
約80%程度の電力反射率が得られることになる。
【0020】尚、実用的には、約60%以上の電力反射率
p が得られれば半導体レーザとして十分良好に機能で
きることが確認されているから、格子溝の深さda 及び
p 及び材料組成を設定するに際し、正規化受動導波路
損失係数αp /Kp が0.25以下になるように設定するこ
とが望ましい。また、上述した材料組成の場合格子溝の
深さの相対比は、dp ≧1.5 da となるように設定すれ
ば、実用上良好な半導体レーザとして機能することがで
きる。
【0021】図4に本発明による分布反射型半導体レー
ザの発振諸特性を示す。図4から明らかなように、受動
領域の光結合線Κp を大きな値に設定した場合、発振諸
特性の全てについて良好な結果が得られる。図1に示す
導波路構造の場合αp が20cm-1程度の値が測定されてお
り、従ってη〜70%、Jth<1KA/cm2 、及び発振閾値
電流の2倍の動作電流での副モード抑圧比SMSMが、
SMSM>40dBという高性能に発振特性が得られる。
【0022】図5(a)及び(b)に実際に作製した本
発明による分布反射型半導体レーザの室温連続発振特性
の実験結果を示す。作製した半導体レーザの条件は、L
a =440 μm 、Lp =180 μm 、Κa =33cm-1、Κp
200 cm-1、δβap=100cm -1とした。作製した半導体レ
ーザでは、発振閾値電流Ith=20mA、前方微分量子効率
η=18%、3倍の発振閾値電流においてSMSR=44dB
が得られた。
【0023】本発明は上述した実施例だけに限定される
ものではなく種々の変形や変更が可能である。例えば、
上述した実施例では第1電極26a を活性領域に対応する
部分だけをおおうように形成し第2電極26b を基板全面
をおおうように形成したが、活性領域にのみキャリヤを
注入できる電極配置であればよく、第1及び第2の電極
の両方を活性領域だけおおうように形成することも可能
である。また、上述した実施例では活性層として量子井
戸構造を用いたが、バルク構造を用いることもできる。
【0024】さらに活性回折格子の反射率と受動回折格
子の反射率とを互いに相異させる方法として格子溝の深
さを変えたが、勿論、光閉込層の材料組成を供えて受動
領域と活性領域の等価屈折率negを互いに相異させるこ
とによって受動領域の反射率を相対的に高くすることも
可能である。この場合、例えば受動領域の光閉込層の材
料として例えばGa x In 1-xAs y 1-y (x=0.5 、
y =0.9)を用い、活性領域の光閉込層の材料として例え
ばGaxIn 1-x As y 1-y (x=0.24、y =0.48) を
用いることができる。この場合、格子ピッチ及び格子溝
の深さを同一に設定し、光閉込層の材料組成を変えるだ
けで、活性領域及び受動領域の反射率を互いに相異させ
ることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、活
性回折格子の反射率と受動回折格子の反射率を互いに相
異させるだけで、受動領域を高反射率の反射器として機
能させることができ、活性層を含む導波路構造を受動反
射器として作動させることができる。この結果、製造工
程において、一部の活性層を除去したり、伝播定数を整
合させるための処理が不要になり、製造誤差の影響を受
けにくく、生産性に優れ安定した単一モード動作するこ
とができる分布反射型半導体レーザを実現することがで
きる。
【0026】また、受動回折格子の格子溝の深さを活性
回折格子の格子溝の深さよりも深くするだけで、受動領
域を高反射率の反射器として作動させることができる。
この結果、活性回折格子と受動回折格子とを活性層上に
一体的に形成でき、特に生産に優れ製造誤差の影響を受
けにくい分布反射型半導体レーザを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分布反射型半導体レーザの一例の
構成を示す線図的断面図である。
【図2】分布反射器の一連の製造プロセスを示す線図的
断面図である。
【図3】正規化受動導波路損失と電力反射率との関係の
シュミレーション結果を示すグラフである。
【図4】本発明による半導体レーザの発振諸特性のシュ
ミレーション結果を示すグラフである。
【図5】実際に作製した半導体レーザの発振特性の実験
結果を示すグラフである。
【図6】図6は従来の分布帰還型半導体レーザ及び分布
反射型半導体レーザの構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
20 半導体基板 21 バッファ層 22 活性層 23 光閉込層 24 位相シフト 25 クラッド層 26a, 26b 電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板と、この半導体基
    板上に形成した活性層と、この活性層上に互いに一体的
    に形成され、反射率が互いに相異する第1及び第2の回
    折格子領域と、反射率の低い第1の回折格子領域及びこ
    れに隣接する活性層の部分にだけ電流を注入する電極領
    域とを具え、 前記第1の回折格子領域及びこれと隣接する活性層の部
    分が光利得を有する活性領域として機能し、反射率の高
    い第2の回折格子領域及びこれと隣接する活性層の部分
    が活性領域で発生した光に対して受動反射器として作用
    するように構成したことを特徴とする分布反射型半導体
    レーザ。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の回折格子領域の格子
    溝を互いに等しい格子ピッチで構成すると共に、第2の
    回折格子領域の格子溝の深さdp を第1の回折格子領域
    の格子溝の深さda よりも深くなるように形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載の分布反射型半導体レー
    ザ。
  3. 【請求項3】 前記第2回折格子領域の格子溝の深さd
    p を、第1回折格子の格子溝の深さd a に対して、dp
    ≧1.5da となるように設定したことを特徴とする請求
    項2に記載の分布反射型半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 前記受動領域の導波路損失係数及び光結
    合係数をそれぞれαp 及びKp とし、αp /Kp を正規
    化受動導波路損失とした場合に、αp /Kp が0.25以下
    となるように設定したことを特徴とする請求項1から3
    までのいずれか1項に記載の分布反射型半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 一導電型の半導体基板と、この半導体基
    板上に形成した活性層と、この活性層の一部分上に形成
    され、表面に光の伝播方向に沿って所定のピッチの格子
    溝が形成されている第1の光閉込層と、前記活性層の前
    記部分と隣接する部分に前記第1の光閉込層と一体的に
    形成され、表面に前記格子溝のピッチと同一のピッチで
    前記格子溝よりも深い格子溝が形成されている第2の光
    閉込層と、これら第1及び第2の光閉込層上に形成さ
    れ、前記第1及び第2の光閉込層の屈折率よりも小さい
    屈折率を有する反対導電型のクラッド層とを有し、前記
    第1の光閉込層と、この第1の光閉込層と隣接する前記
    活性層及びクラッド層の部分とが活性領域を構成し、前
    記第2の光閉込層と、この第2の光閉込層と隣接する前
    記活性層及びクラッド層の部分とが受動領域を構成し、
    さらに前記活性領域にだけ電流を注入するように前記半
    導体基板及びクラッド層の表面に形成した第1及び第2
    の電極を有し、前記活性領域で発生した光に対して前記
    受動領域が高反射率の反射器として作用するように構成
    したことを特徴とする分布反射型半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 前記第2光閉込層の格子溝の深さが、第
    1光閉込層の格子溝の深さの約1.5 倍以上になるように
    設定したことを特徴とする請求項5に記載の分布反射型
    半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 前記活性領域と受動領域との間に、活性
    領域で発生した光の位相を制御する位相シフトを形成し
    たことを特徴とする請求項5に記載の分布反射型半導体
    レーザ。
  8. 【請求項8】 前記活性層を、バンドギャップが互いに
    相異する2種の半導体層を交互に積層した多重量子井戸
    構造体で構成したことを特徴とする請求項5から7まで
    のいずれか1項に記載の分布反射型半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 前記活性領域の、受動領域と反対側の端
    面に無反射コートを形成したことを特徴とする請求項5
    から8までのいずれか1項に記載の分布反射型半導体レ
    ーザ。
JP23080891A 1991-08-19 1991-08-19 分布反射型半導体レーザ Expired - Lifetime JPH0770785B2 (ja)

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