JPWO2009101909A1 - マグネトロンスパッタ装置及びマグネトロンスパッタ方法 - Google Patents
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Abstract
Description
13 スパッタ室
15 ターゲット
16 マグネット
45 ガス導入口
51 電源
53 センサ
55 制御装置
図1は、本発明の実施形態に係るマグネトロンスパッタ装置の概略構成を示す模式図である。図2は、その要部の拡大図である。
後述する搬出時の動作により、搬送室14内においてアクチュエータ29のロッド30は上昇され、サセプタ21が、ロッド30先端部に取り付けられたプッシャ32で持ち上げられてロードロック用開口部44の下側縁部に密着している。その状態で、水平アーム33の真空蓋34a、34bの一方がその下面に、例えばメカニカルチャック機構により基板10を保持した状態でロードロック用開口部44の上に移動され、ロードロック用開口部44を気密に閉塞する。真空蓋34a、34bによるロードロック用開口部44の閉塞状態は、成膜処理を終えた基板10の外部への搬出時まで維持される。
そして、ロードロック用開口部44の内部を排気して搬送室14内の圧力と同程度の減圧状態になったら、ロッド30が下降し、真空蓋34a、34bの一方からサセプタ21に移された基板10は、サセプタ21と共に下降する。そして、基板10を載置したサセプタ21は、回転テーブル27に形成された円形開口に嵌合支持される。
そして、ロッド30が上昇され、プッシャ32によりサセプタ21は基板10を載置した状態で持ち上げられてロードロック用開口部44の下側縁部に密着され、基板10は、ロードロック用開口部44を閉塞している真空蓋34a、34bの一方の下面に移される。
そして、ロードロック用開口部44内が大気開放された後、ロードロック用開口部44を閉塞している真空蓋34a、34bの一方が成膜処理済み基板10を保持したまま上昇してロードロック用開口部44から離間する。この後、水平アーム33は真空蓋34a、34bの一方の下面に処理済みの基板10を保持し、他方の下面に成膜処理前の基板10を保持した状態で水平面内で回転される。
これにより、成膜処理済みの基板10が搬送室14の外部に搬出されると共に、成膜処理前の新たな処理対象基板10がロードロック用開口部44に臨む位置に移動される。ロードロック用開口部44に臨む位置に移動された成膜処理前の基板10に対しては前述と同様の動作及び処理が行われる。以上のことが繰り返され、基板10は1枚ずつ次々と成膜処理される。
そして、比較例では、図5において実線で示すタイミングチャートのように時刻t2で基板10がスパッタ位置にセットされるのと同時にターゲット15への電圧印加が開始され、所定時間スパッタ成膜が行われた後、時刻t5にて基板10のスパッタ位置からの離脱と同時にターゲット15への電圧印加も終了する。
すなわち、図5において1点鎖線で示すように、時刻t1に基板10がスパッタ位置にセットされれば時刻t1でターゲット15への電圧印加が開始され、時刻t4で基板10がスパッタ位置から離脱すると時刻t4でターゲット15への電圧印加が終了する。
同様に、破線で示すように、時刻t3に基板10がスパッタ位置にセットされれば時刻t3でターゲット15への電圧印加が開始され、時刻t6で基板10がスパッタ位置から離脱すると時刻t6でターゲット15への電圧印加が終了する。
比較例では、センサ53は、単にマグネット16が正常に回転しているかどうかを検出するためだけに用いられている。
ガス導入口45の位置とマグネット16の回転中心C2とを結ぶ直線(1点鎖線)L1に対してマグネット16の回転面内で直交し回転中心C2を通る直線(2点鎖線)L2よりも、ガス導入口45の位置に対して遠い領域(図3において2点鎖線の斜線で示す領域)は、スパッタ室13の中でも比較的ガス圧力が低くなる領域であり、その領域上にマグネット16の中心C1が位置するときにターゲット15への電圧印加を開始しても、ガス圧力が低いことに起因するプラズマ密度の低下を補うことになり、スパッタ室13内におけるプラズマ密度分布の均一化に効果が得られる。
また、マグネット16に被検出体を設けなくても、例えばマグネット16の磁界強度をモニタしてマグネット16の回転面内での周方向位置を特定することも可能である。あるいは、モータ17の駆動信号に基づいてマグネット16の回転面内での周方向位置を求めることも可能である。
なお、図3において2点鎖線の斜線で示した、「ガス導入口45の位置とマグネット16の回転中心C2とを結ぶ直線L2に対してマグネット16の回転面内で直交し回転中心C2を通る直線L1よりも、ガス導入口45の位置に対して遠い領域」を、図6においても同じく2点鎖線の斜線で示している。
Claims (12)
- ターゲットと成膜対象物とを対向配置可能なスパッタ室と、
前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口と、
前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられると共に、中心に対して偏心した位置を回転中心に回転可能に設けられたマグネットと、
前記マグネットの回転面内での周方向位置を検出するセンサと、
前記マグネットの回転中における前記周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始させ前記スパッタ室内に放電を起こさせる制御装置と、
を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。 - 前記スパッタ室内において前記ガス導入口の位置よりもガス圧力が低い領域上に、前記マグネットの中心が位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を開始させることを特徴とする請求項1記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を開始させることを特徴とする請求項1または2に記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記制御装置は、前記マグネットの回転中における前記周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を終了させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を終了させることを特徴とする請求項4記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記マグネットの中心が、前記ターゲットへの電圧印加を開始するときと同じ位置に位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を終了させることを特徴とする請求項4または5に記載のマグネトロンスパッタ装置。
- スパッタ室内にターゲットと成膜対象物とを対向配置させ、
前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口からスパッタガスを前記スパッタ室内に導入し、且つ、前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられたマグネットを、その中心に対して偏心した位置を回転中心に回転させ、
前記マグネットの回転中における回転面内での周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始して前記スパッタ室内に放電を起こさせることを特徴とするマグネトロンスパッタ方法。 - 前記スパッタ室内において前記ガス導入口の位置よりもガス圧力が低い領域上に、前記マグネットの中心が位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を開始させることを特徴とする請求項7記載のマグネトロンスパッタ方法。
- 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を開始することを特徴とする請求項7または8に記載のマグネトロンスパッタ方法。
- 前記マグネットの回転中における回転面内での周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を終了することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載のマグネトロンスパッタ方法。
- 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を終了することを特徴とする請求項10記載のマグネトロンスパッタ方法。
- 前記マグネットの中心が、前記ターゲットへの電圧印加を開始するときと同じ位置に位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を終了することを特徴とする請求項10または11に記載のマグネトロンスパッタ方法。
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