JPWO2009101909A1 - マグネトロンスパッタ装置及びマグネトロンスパッタ方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のマグネトロンスパッタ装置は、ターゲットと成膜対象物とを対向配置可能なスパッタ室と、スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口と、スパッタ室の外部でターゲットに対向して設けられると共に、中心に対して偏心した位置を回転中心に回転可能に設けられたマグネットと、マグネットの回転面内での周方向位置を検出するセンサと、マグネットの回転中における周方向位置とスパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、ターゲットへの電圧印加を開始させスパッタ室内に放電を起こさせる制御装置とを備えている。

Description

本発明は、マグネトロンスパッタ装置及びマグネトロンスパッタ方法に関する。
従来より、例えばディスク状記録媒体の樹脂製基板に対する記録層や反射膜などの成膜は、スパッタ成膜により行われている。
特開平5−311425号公報 特開平5−179426号公報 特開平11−144338号公報
今までの光ディスクでは反射率のばらつきに対する許容範囲が比較的広かったため、反射率に影響する反射膜の膜厚のばらつきが問題になっていなかった。しかし、特に多層用、例えば2層用の半透過膜は周方向の均一性が要求される。その半透過膜を通して全反射上の情報を読み取るため、半透過膜の変動が全反射膜に対して、より大きな変動として影響を与えることになり、このような多層化や、次世代の高密度、高容量光ディスクでは、反射率のばらつきに対する許容範囲が狭くなるため、現状の膜厚ばらつきのままでは生産時の品質を保証する工程能力指数が低くなるなど品質低下の問題が懸念される。
現状、光ディスクの成膜において、径方向の膜厚分布は比較的安定したものが得られているが、周方向の膜厚分布は変動が比較的大きい。したがって、ディスク面全体の膜厚ばらつきを抑制するためには、特に周方向の膜厚ばらつきを抑えることが有効である。
なお、膜厚の周方向均一化を図るため、特許文献1、2に開示されているように、処理室周方向における複数箇所から均一にガスを導入することも考えられるが、装置の構造が複雑になり、また、現状の既存の装置をそのまま使用できない。
また、特許文献3には、マグネトロンスパッタ装置において、1回の薄膜形成に要する時間におけるマグネットの回転数を制御することで基板上の膜厚の均一化を図る旨が開示されている。しかし、膜厚分布に影響を与える成膜室内のプラズマ分布は、マグネット回転数の他にもガス導入口の位置等にも依存するため、単にマグネット回転数を制御するだけでは、特に今後厳しい膜厚品質が求められる次世代光ディスクのスパッタ成膜に適用するにあたっては不十分である。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、膜厚の周方向均一性を良くするマグネトロンスパッタ装置及びマグネトロンスパッタ方法を提供する。
本発明の一態様によれば、ターゲットと成膜対象物とを対向配置可能なスパッタ室と、前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口と、前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられると共に、中心に対して偏心した位置を回転中心に回転可能に設けられたマグネットと、前記マグネットの回転面内での周方向位置を検出するセンサと、前記マグネットの回転中における前記周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始させ前記スパッタ室内に放電を起こさせる制御装置と、を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタ装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、スパッタ室内にターゲットと成膜対象物とを対向配置させ、前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口からスパッタガスを前記スパッタ室内に導入し、且つ、前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられたマグネットを、その中心に対して偏心した位置を回転中心に回転させ、前記マグネットの回転中における回転面内での周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始して前記スパッタ室内に放電を起こさせることを特徴とするマグネトロンスパッタ方法が提供される。
本発明の実施形態に係るマグネトロンスパッタ装置の概略構成を示す模式図。 図1における要部の拡大図。 同マグネトロンスパッタ装置における、マグネット、ターゲット、ガス導入口の平面レイアウトを示す模式図。 本発明の実施形態において、ターゲットへの電圧印加の開始・終了タイミングを示すタイミングチャート。 比較例における、ターゲットへの電圧印加の開始・終了タイミングを示すタイミングチャート。 本発明者等が行ったスパッタ成膜試験における、ガス導入位置、マグネット中心の、測定原点に対する位置を示す模式図。 本発明者等がスパッタ成膜試験を行って基板に形成された膜の、基板中心から半径58mmの位置における周方向一周分の反射率を測定した結果を示すグラフ。
符号の説明
10 基板
13 スパッタ室
15 ターゲット
16 マグネット
45 ガス導入口
51 電源
53 センサ
55 制御装置
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るマグネトロンスパッタ装置の概略構成を示す模式図である。図2は、その要部の拡大図である。
この装置は、成膜対象物として例えばディスク状記録媒体の基板10に対して一枚ずつ枚葉式でスパッタ成膜を行うマグネトロンスパッタ装置であり、主として、スパッタ源や搬送機構などを有する装置本体8と、装置本体8の内外に基板10を搬出入する外部搬送機構9と、装置本体8の外部に設けられた電源51、制御装置55などを備える。
装置本体8は、略円筒状の気密容器11と、この気密容器11の径よりも大きな径の略円筒状の気密容器12とを有する。気密容器11の内部はスパッタ室13として機能し、気密容器12の内部は搬送室14として機能する。
気密容器12の底部には排気口37が形成され、この排気口37には真空ポンプ23、24などを有する真空排気系が接続されている。排気口37を介して気密容器12、11内を真空引きすることで、それら気密容器12、11内は所望の減圧雰囲気にされる。
スパッタ室13は搬送室14の上部に偏心して位置している。スパッタ室13の上部には、ターゲット15がバッキングプレート41(図2に示す)等を介して保持されている。ターゲット15の中心部からはセンターマスク18が下方に延在している。スパッタ室13内における外周側部分にはアウターマスク19が設けられている。
基板10へのスパッタ成膜を行っていないときは、スパッタ室13の底と搬送室14とは連通しているが、スパッタ成膜時には、基板10が図2において2点鎖線で示す位置にセットされ、ターゲット15に対して対向する。その状態で、スパッタ室13の底は基板10によって塞がれる。また、センターマスク18は、中央孔を有するディスク状の基板10のその中央孔を含む中央部を覆い、アウターマスク19の内周側縁部は、基板10の最外周縁部を覆う。基板10においてそれらマスク18、19で覆われた部分には成膜されない。また、スパッタ成膜時、スパッタ室13内のガスは、アウターマスク19に形成された排気孔42を介して搬送室14、さらには排気口37へと排気可能となっている。
スパッタ室13内へは、その周方向の一箇所からガス導入が行われる。図2に示すように、スパッタ室13の周囲を囲む気密容器11の周壁にガス導入口45が開口されスパッタ室13の内部に臨んでいる。ガス導入口45にはガス導入管46が接続され、ガス導入管46は図示しないガス供給源に接続されている。
スパッタ室13の上方であって気密容器11の外部には、ターゲット15に対向してマグネット16が設けられている。マグネット16は、モータ17によって、ターゲット15に対向した状態で回転可能となっている。
図3は、マグネット16、ターゲット15、ガス導入口45の平面レイアウトを示す模式図である。
ターゲット15の平面形状は略円形状に形成され、マグネット16の平面形状は楕円形状に形成されている。マグネット16の中心(重心)C1は、ターゲット15の中心に対して偏心した位置にあり、且つ、マグネット16は自身の中心C1に対して偏心した位置にある回転中心C2を中心に回転する。なお、マグネット16の平面形状は楕円形に限らず、円形、三角形、ハート形などであってもよい。
マグネット16には、マグネット16の回転と共に回転する図示しない被検出体が取り付けられ、その被検出体を、静止物として設けられたセンサ53が検出することで、マグネット16の回転面内における周方向位置を検出することができる。
再び図1を参照して説明すると、搬送室14の中央には、底壁を貫通して垂直に延在する回転軸36が設けられ、この回転軸36は搬送室14の外部に設けられたモータ28と連結されている。回転軸36の上端部には回転テーブル27が連結されている。回転テーブル27には、複数のリング状のサセプタ21が設けられている。
搬送室14の底壁の下方には、回転軸36を挟んで位置するアクチュエータ25、29が設けられている。各アクチュエータ25、29は、例えばエアシリンダ装置であり、それぞれ、搬送室14の底壁を貫通して搬送室14内で上下に往復運動するロッド26、30を備えている。一方のアクチュエータ25はスパッタ室13の下方に位置し、他方のアクチュエータ29はロードロック用開口部44の下方に位置している。ロードロック用開口部44は、搬送室14の上壁において搬送室14の中心を挟んでスパッタ室13の反対側の位置に形成されている。ロードロック用開口部44は、外部搬送機構9の水平アーム33の両端に固定された真空蓋34a、34bの一方により、気密に閉塞可能となっている。
装置本体8の外部には、電源51と制御装置55が設けられている。電源51は例えば直流電源であり、ターゲット15に対して直流電圧を印加する。電源51の動作は、後述するように制御装置55により制御される。
次に、上述した本実施形態に係るマグネトロンスパッタ装置を用いたスパッタ成膜処理について説明する。
基板10は、外部搬送機構9により搬送室14内に搬入される。なお、基板10の搬出入時及びスパッタ成膜処理中は、搬送室14及びスパッタ室13の減圧状態は維持されている。
後述する搬出時の動作により、搬送室14内においてアクチュエータ29のロッド30は上昇され、サセプタ21が、ロッド30先端部に取り付けられたプッシャ32で持ち上げられてロードロック用開口部44の下側縁部に密着している。その状態で、水平アーム33の真空蓋34a、34bの一方がその下面に、例えばメカニカルチャック機構により基板10を保持した状態でロードロック用開口部44の上に移動され、ロードロック用開口部44を気密に閉塞する。真空蓋34a、34bによるロードロック用開口部44の閉塞状態は、成膜処理を終えた基板10の外部への搬出時まで維持される。
そして、ロードロック用開口部44の内部を排気して搬送室14内の圧力と同程度の減圧状態になったら、ロッド30が下降し、真空蓋34a、34bの一方からサセプタ21に移された基板10は、サセプタ21と共に下降する。そして、基板10を載置したサセプタ21は、回転テーブル27に形成された円形開口に嵌合支持される。
次に、モータ28により回転軸36が回転され、これにより回転テーブル27が水平面内で回転されて、ロードロック用開口部44に対向する位置にあるサセプタ21及びこれに保持された基板10は、スパッタ室13の下方位置に移動される。
そして、アクチュエータ25のロッド26が上昇され、プッシャ22の中央上面に設けられた突起部が基板10の円形中央孔に嵌り込み、これにより基板10はプッシャ22上にセンタリングされた状態で略水平に支持されてサセプタ21から持ち上げられる。そして、ロッド26のさらなる上昇により、図2において2点鎖線で示すように、基板10の被成膜面がターゲット15に対向した状態でスパッタ室13に臨む。
基板10のスパッタ室13への搬入前から、ガス導入管46及びガス導入口45を介してスパッタ室13内に例えばアルゴンガスが導入されており、且つ、マグネット16も回転された状態となっている。そして、基板10の搬入後(図2において2点鎖線位置へのセット後)、電源51からターゲット15に電圧を印加する。この電圧印加により、ターゲット15をカソード、スパッタ室13内壁面をアノードとする放電が生じ、導入されたスパッタガスが電離してスパッタ室13内にプラズマが生起され、加速された例えばアルゴンイオンによってターゲット15がスパッタされる。
スパッタされたターゲット15の構成原子は、基板10の被成膜面において、センターマスク18及びアウターマスク19によって覆われていない部分に付着堆積され、その被成膜面にターゲット材料の膜が形成される。
本実施形態ではマグネトロンスパッタであり、マグネット16が発生する磁界によってターゲット15表面に磁界のトンネルが形成され、スパッタ室13内の電子はその磁界トンネルの中を周回運動する。これにより、プラズマをターゲット15付近に封じ込め、スパッタレートを速くできると共に、プラズマを基板10から分離して基板10のプラズマダメージを防げる。
以上説明した成膜処理が終了すると、ロッド26が下降され、基板10はサセプタ21上に戻される。次いで、回転テーブル27が回転され、成膜処理を終えた基板10はロードロック用開口部44に対向する位置に回転移動される。
そして、ロッド30が上昇され、プッシャ32によりサセプタ21は基板10を載置した状態で持ち上げられてロードロック用開口部44の下側縁部に密着され、基板10は、ロードロック用開口部44を閉塞している真空蓋34a、34bの一方の下面に移される。
そして、ロードロック用開口部44内が大気開放された後、ロードロック用開口部44を閉塞している真空蓋34a、34bの一方が成膜処理済み基板10を保持したまま上昇してロードロック用開口部44から離間する。この後、水平アーム33は真空蓋34a、34bの一方の下面に処理済みの基板10を保持し、他方の下面に成膜処理前の基板10を保持した状態で水平面内で回転される。
これにより、成膜処理済みの基板10が搬送室14の外部に搬出されると共に、成膜処理前の新たな処理対象基板10がロードロック用開口部44に臨む位置に移動される。ロードロック用開口部44に臨む位置に移動された成膜処理前の基板10に対しては前述と同様の動作及び処理が行われる。以上のことが繰り返され、基板10は1枚ずつ次々と成膜処理される。
ここで、本実施形態では、図4に示すタイミングチャートのように、マグネット16の回転中における回転面内での周方向位置が、ガス導入口45の位置に対してどの位置にあるかに基づいて、ターゲット15への電圧印加タイミングおよび終了タイミングを制御している。
図4において(a)は、マグネット16の回転面内での周方向位置を検出するセンサ53の出力信号を示す。マグネット16に取り付けた前述した被検出体をセンサ53が検出すると、センサ出力はオンとなる。例えば説明の便宜上、図3に示す平面視にて、マグネット16の中心C1、回転中心C2およびガス導入口45の位置が一直線上に並び、マグネット16の中心(重心)C1が回転中心C2を挟んでガス導入口45に対向する位置(以下、単に「対向位置」ともいう)に、マグネット16が位置するときにセンサ53が被検出体を検出してその出力信号がオンになるとする。
マグネット16の回転に伴って被検出体がセンサ取付位置を通過するごとにセンサ出力はオンとなり、センサ出力のオンとオフとが交互に繰り返される状態が検出されることで、マグネット16が正常に回転していると判定できる。
図4において(b)は、基板10が、スパッタ位置(図2において2点鎖線で示す位置)にあるか、搬送位置にあるかを示す。
図4において(c)は、制御装置55が電源51に与える電圧印加指令を示す。電源51が制御装置55からオン指令を受けると電源51からターゲット15に電圧が印加され、スパッタ室13内に放電が起こりプラズマが生成される。電源51が制御装置55からオフ指令を受けると、ターゲット15への電圧印加が停止され、スパッタ室13内における放電及びプラズマ生成が停止される。
ここで、図5は、比較例における図4と同様なタイミングチャートである。
基板10がスパッタ位置にある場合はもちろん搬送位置にある場合でも、装置の稼働中は、ガスはスパッタ室13内に導入され続け、マグネット16は回転し続けている。
そして、比較例では、図5において実線で示すタイミングチャートのように時刻t2で基板10がスパッタ位置にセットされるのと同時にターゲット15への電圧印加が開始され、所定時間スパッタ成膜が行われた後、時刻t5にて基板10のスパッタ位置からの離脱と同時にターゲット15への電圧印加も終了する。
この比較例では、ターゲット15への電圧印加開始タイミング及び終了タイミングは、マグネット16の回転面内での周方向位置とは連動しておらず、基板10がスパッタ位置にセットされたらターゲット15への電圧印加が開始され、所定のスパッタ時間が経過してスパッタ成膜が終了するとターゲット15への電圧印加が停止され、基板10がスパッタ位置から離脱される。
すなわち、図5において1点鎖線で示すように、時刻t1に基板10がスパッタ位置にセットされれば時刻t1でターゲット15への電圧印加が開始され、時刻t4で基板10がスパッタ位置から離脱すると時刻t4でターゲット15への電圧印加が終了する。
同様に、破線で示すように、時刻t3に基板10がスパッタ位置にセットされれば時刻t3でターゲット15への電圧印加が開始され、時刻t6で基板10がスパッタ位置から離脱すると時刻t6でターゲット15への電圧印加が終了する。
比較例では、センサ53は、単にマグネット16が正常に回転しているかどうかを検出するためだけに用いられている。
これに対して、本実施形態では、マグネット16の回転中における回転面内での周方向位置が、図3に示す平面視でガス導入口45に対して相対的にどの位置にあるかに基づいて、ターゲット15への電圧印加の開始・終了を制御する。
具体的には、基板10がスパッタ位置にセットされた状態で、センサ53がオンになるとき、すなわちマグネット16が、図3を参照して前述したガス導入口45に対する「対向位置」にあるときに、ターゲット15への電圧印加を開始する。
図4において例えば時刻t2にて実線で示すように基板10がスパッタ位置にセットされても、その時刻t2ではセンサ出力がオフであり、マグネット16が上記「対向位置」にないためターゲット15への電圧印加は開始せず、時刻t2より後で最初にセンサ出力がオンとなる時刻t3になるのを待ってターゲット15への電圧印加を開始する。
同様に、例えば時刻t1にて1点鎖線で示すように基板10がスパッタ位置にセットされても、その時刻t1ではセンサ出力がオンからオフに切り替わったタイミングであり、マグネット16が上記「対向位置」にないためターゲット15への電圧印加は開始せず、時刻t1より後で最初にセンサ出力がオンとなる時刻t3になるのを待ってターゲット15への電圧印加を開始する。
また、時刻t3より後の時刻t4にて破線で示すように基板10がスパッタ位置にセットされても、その時刻t4ではセンサ出力がオンからオフに切り替わったタイミングであり、マグネット16が上記「対向位置」にないためターゲット15への電圧印加は開始せず、その時刻t4より後で最初にセンサ出力がオンとなる時刻t5になるのを待ってターゲット15への電圧印加を開始する。
ターゲット15への電圧印加は所定時間継続される。この電圧印加時間は、マグネット16の単位時間あたりの回転数設定とスパッタ時間設定との関係に基づいて、マグネット16を整数回回転させることを基本として決定される。図4に示す例では、時刻t3にてターゲット15への電圧印加が開始された場合には、そこからマグネット16が5回転した時刻t6にターゲット15への電圧印加が終了する。同様に、時刻t5にてターゲット15への電圧印加が開始された場合には、そこからマグネット16が5回転した時刻t7にターゲット15への電圧印加が終了する。
このように、ターゲット15への電圧印加を停止するタイミングも、マグネット16の回転面内での周方向位置と連動させて決めている。すなわち、マグネット16が図3を参照して前述したガス導入口45に対する「対向位置」にありセンサ53がオンとなるとき(図4において時刻t6、t7)に、ターゲット15への電圧印加を停止する。なお、放電停止タイミングは、必ずしもマグネット位置に連動させなくてもよく、放電開始タイミングのみマグネット位置に連動させるだけでもよい。
前述したようにマグネット16の中心C1が、回転中心C2を挟んでガス導入口45に対する「対向位置」にあるときにターゲット15への電圧印加を開始及び終了することで、基板10に形成される膜の膜厚の周方向均一性を向上でき、結果として基板面内全体の膜厚均一性を良好なものとし、高い品質のディスク状記録媒体を提供することができる。この理由として以下の理由が考察される。
基板面内における膜厚のばらつきはスパッタレートのばらつきに起因し、スパッタレートはスパッタ室内におけるプラズマ密度分布に依存する。プラズマ密度は、スパッタ室内に導入されたガス圧力に依存し、ガス圧力が高ければ生成するプラズマ密度が高くなる。
本実施形態では、ガス導入系の構造複雑化を回避する観点から、スパッタ室13内にはその周方向の一箇所のみからガスを導入しており、また、スパッタ室13の中央下方には基板10を昇降させる機構があることから、排気口37はスパッタ室13の中心に対して偏心した位置に設けられている。このことから、スパッタ室13内にガスを均一に分布させることが難しく、ガス導入口45が最もガス圧力が高く、ガス導入口45から遠ざかるにつれてガス圧力は低くなり、ガス導入口45からスパッタ室13の周方向に約180°離れ、ガス導入口45から最も遠い上記「対向位置」付近が最もガス圧力が低くなる傾向にある。
また、スパッタに実質寄与する密度のプラズマは、実質マグネット16の下方でのみ存在する。したがって、スパッタ室13内におけるプラズマ密度分布は、スパッタ室13内のガス圧力分布(すなわちこれを決めるガス導入口45の位置)とマグネット16の周方向位置とに依存する。そこで、本実施形態では、基板10における周方向の膜厚均一化を図るため、ガス導入口45の位置とマグネット16の周方向位置とに基づいて、放電の開始・終了タイミングを決めている。
また、周方向の膜厚均一化を図る観点から本実施形態ではマグネット16を整数回回転させるが、例えばマグネット16を1回転させる場合を考えると、回転開始位置と回転終了位置とは一致し、この回転開始・終了位置以外の部分はマグネット16が一度通過してマグネット16と向き合わされるのは1回だけであるが、回転開始・終了位置ではそれ以外の位置の倍の回数(2回)、マグネット16と向き合わされることになる。
例えば、マグネット16が、図3に示す上記「対向位置」とは180°反対側に位置する場合には、マグネット16(の中心C1)は最もガス導入口45に近い位置にあり、そのガス導入口45付近はガス圧力が最も高く、したがってそのガス導入位置にマグネット16が位置するときにターゲット15への電圧印加を開始し、マグネット16が整数回回転して再び開始位置に位置したときにターゲット15への電圧印加を終了すると、そのガス導入口45付近では他の位置よりも倍の回数マグネット16が位置することになるので、ガス導入口45付近に高いプラズマ密度領域が偏在し、結果として基板10の被成膜面において、ガス導入口45付近の領域に対向する部分の膜厚が他の部分の膜厚よりも厚くなってしまう。
これに対して、図3を参照して前述したように、マグネット16がその回転中心C2を挟んでガス導入口45に対する対向位置にあるときにターゲット15への電圧印加を開始し、且つ終了すれば、マグネット16による高プラズマ密度が1回転あたり2度形成されることになる領域が、ガス導入口45から最も遠い領域となり、そのガス導入口45から最も遠い領域はガス導入口45及びその近傍よりもガス圧力が低いため、結果としてその領域におけるプラズマ密度の低下を補うことができる。この結果、スパッタ室13内におけるプラズマ密度分布の周方向の均一化を図れ、基板面内における膜厚の周方向均一化を図れる。
なお、基板10をその中心まわりに水平面内で回転させることで、基板面内の膜厚分布を良くすることも考えられるが、本実施形態のように基板10としてディスク状記録媒体への成膜を行う場合には、中央部及び外周縁部をマスク18、19で覆ってそれら部分に膜が付着しないようにする必要がある。したがって、それらマスク18、19と接した状態で基板10はスパッタ成膜を受けるため、基板10を回転させるとなるとそれらマスク18、19も基板10と共に回転させるための機構を付加しなければならず、装置構成が複雑になり、コストアップもまねく。
これに対して、本実施形態では、スパッタ成膜時、基板10は回転させず、よってマスク18、19の回転機構も不要であり、さらにガス導入口45は一箇所だけである。すなわち、本実施形態では、マグネトロンスパッタ装置の装置本体の構造は既存のものを用いることができ、ターゲット15への電圧印加・終了のタイミングをマグネット16の回転面内での周方向位置と連動させて制御するというソフトウェア的アプローチで、大幅な改造やコストアップをまねくことなく、成膜品質を向上できる。
なお、ターゲット15への電圧印加を開始するタイミングは、図3に示すように、マグネット16の中心C1及び回転中心C2がガス導入口45の位置とともに一直線上に位置するときに限らない。
ガス導入口45の位置とマグネット16の回転中心C2とを結ぶ直線(1点鎖線)L1に対してマグネット16の回転面内で直交し回転中心C2を通る直線(2点鎖線)L2よりも、ガス導入口45の位置に対して遠い領域(図3において2点鎖線の斜線で示す領域)は、スパッタ室13の中でも比較的ガス圧力が低くなる領域であり、その領域上にマグネット16の中心C1が位置するときにターゲット15への電圧印加を開始しても、ガス圧力が低いことに起因するプラズマ密度の低下を補うことになり、スパッタ室13内におけるプラズマ密度分布の均一化に効果が得られる。
また、ターゲット15への電圧印加を終了させるにあたっては、ターゲット15への電圧印加を開始したときにマグネット16の中心C1が位置する位置(開始位置)と同じ位置にマグネット16の中心C1があるときに終了することに限らず、開始位置より少し通り過ぎた位置(ただし図3における2点鎖線の斜線範囲内の位置)、あるいは開始位置に至る少し手前の位置(同じく図3における2点鎖線の斜線範囲内の位置)で、ターゲット15への電圧印加を終了してもよい。
また、マグネット位置に連動させた前述した放電開始・終了制御は、ターゲット15への電圧印加開始時のみ行ってもよい。例えば、ターゲット15への電圧印加を終了するときは、マグネット16の中心C1が図3における2点鎖線の斜線範囲内にないときに行ってもよい。
また、センサ53の設置位置は上記実施形態に限られるものではない。前述した説明では、センサ53がマグネット16に取り付けた被検出体を検出してセンサ出力がオンになったときが、マグネット16が図3に示す前述した「対向位置」にあるとしたが、その位置でセンサ53が被検出体を検出することに限らず、他の位置で被検出体を検出して、上記「対向位置」とセンサ取付位置との周方向距離とマグネット16の回転数とに基づいて、センサ出力オン時からの時間計算によりマグネット16が上記「対向位置」にあることを認識するようにしてもよい。
また、マグネット16に被検出体を設けなくても、例えばマグネット16の磁界強度をモニタしてマグネット16の回転面内での周方向位置を特定することも可能である。あるいは、モータ17の駆動信号に基づいてマグネット16の回転面内での周方向位置を求めることも可能である。
ここで、本発明者等は、ガス導入口45の位置(ガス導入位置)に対する、マグネット16の回転面内での周方向位置を変えて、基板10に対してスパッタ成膜を行い、形成された膜の周方向の反射率を測定することで、周方向の膜厚分布の評価を行った。
図6に示すように、平面視で略円形状のスパッタ室13の周方向(マグネット16の回転方向)の一箇所を測定原点0°として、この測定原点に対して反時計方向に60°の位置からガスをスパッタ室13内に導入した。
マグネットの中心C1(図3の中心C1に対応)が、測定原点に対して反時計方向に60°の位置(ガス導入位置と同じ位置)に位置するときにターゲットに対する電圧印加の開始及び終了を行った場合と、マグネットの中心C1が測定原点に対して反時計方向に180°の位置に位置するときにターゲットに対する電圧印加の開始及び終了を行った場合と、マグネットの中心C1が測定原点に対して反時計方向に240°の位置(図3と同じ「対向位置」)に位置するときにターゲットに対する電圧印加の開始及び終了を行った場合と、の3つのケースについて行った。
なお、図3において2点鎖線の斜線で示した、「ガス導入口45の位置とマグネット16の回転中心C2とを結ぶ直線L2に対してマグネット16の回転面内で直交し回転中心C2を通る直線L1よりも、ガス導入口45の位置に対して遠い領域」を、図6においても同じく2点鎖線の斜線で示している。
ターゲット材はAgを用い、マグネット回転数は180rpmとし、ターゲットへの印加電力は直流1.6kWとし、ガスはアルゴンガスを流量20sccmでスパッタ室内に導入し、スパッタ室内のガス圧力は1.2Paに維持し、スパッタ時間は1秒間とした。
基板に形成された膜の、基板中心から半径58mmの位置における周方向一周分の反射率を測定した。この測定結果を図7のグラフに示す。
この図7のグラフにおいて横軸は、基板中心から半径58mmの位置における周方向一周分の位置を示す。縦軸は、反射率30%を基準に基準化した反射率(±%)を示す。
この図7の測定結果を基に、反射率の周方向分布を求めた。この周方向分布は、反射率データの幅値(最大値−最小値)の半分が、データの中心値(ここでは最大値+最小値の半分)に占める割合、すなわち、(最大値−最小値)/(最大値+最小値)×100[±%]として求めた。この周方向分布を表1に示す。なお、成膜された膜の反射率と膜厚とは比例関係にあり、反射率の周方向分布は、膜厚の周方向分布を表す。
Figure 2009101909
表1の結果より、図6においてマグネットが240°の位置にあるとき、すなわち、マグネットがガス導入口に対する対向位置にあるときにターゲットへの電圧印加(放電)を開始した場合に、最も、反射率(膜厚に対応)の周方向分布(ばらつき)が小さい。逆に、マグネットがガス導入口位置と同じ60°の位置にあるときにターゲットへの電圧印加(放電)を開始した場合には、最も周方向分布が大きく、周方向に均一な成膜が行われていないことになる。マグネットが180°の位置にあるとき、すなわち、前述した2点鎖線の斜線範囲内にあれば、上記「対向位置」の場合よりは大きいが、ガス導入位置と同じ60°の位置の場合よりは、反射率(膜厚に対応)の周方向分布(ばらつき)を小さく抑えることができる。
本発明の一態様によれば、ターゲットと成膜対象物とを対向配置可能なスパッタ室と、前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口と、前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられると共に、自身の中心に対して偏心した位置を回転中心に回転可能に設けられたマグネットと、前記マグネットの回転面内での周方向位置を検出するセンサと、前記マグネットの回転中における前記周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始させ前記スパッタ室内に放電を起こさせる制御装置と、を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタ装置が提供される。

Claims (12)

  1. ターゲットと成膜対象物とを対向配置可能なスパッタ室と、
    前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口と、
    前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられると共に、中心に対して偏心した位置を回転中心に回転可能に設けられたマグネットと、
    前記マグネットの回転面内での周方向位置を検出するセンサと、
    前記マグネットの回転中における前記周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始させ前記スパッタ室内に放電を起こさせる制御装置と、
    を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。
  2. 前記スパッタ室内において前記ガス導入口の位置よりもガス圧力が低い領域上に、前記マグネットの中心が位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を開始させることを特徴とする請求項1記載のマグネトロンスパッタ装置。
  3. 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を開始させることを特徴とする請求項1または2に記載のマグネトロンスパッタ装置。
  4. 前記制御装置は、前記マグネットの回転中における前記周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を終了させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のマグネトロンスパッタ装置。
  5. 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を終了させることを特徴とする請求項4記載のマグネトロンスパッタ装置。
  6. 前記マグネットの中心が、前記ターゲットへの電圧印加を開始するときと同じ位置に位置するときに、前記制御装置は前記ターゲットへの電圧印加を終了させることを特徴とする請求項4または5に記載のマグネトロンスパッタ装置。
  7. スパッタ室内にターゲットと成膜対象物とを対向配置させ、
    前記スパッタ室に臨んで設けられたガス導入口からスパッタガスを前記スパッタ室内に導入し、且つ、前記スパッタ室の外部で前記ターゲットに対向して設けられたマグネットを、その中心に対して偏心した位置を回転中心に回転させ、
    前記マグネットの回転中における回転面内での周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を開始して前記スパッタ室内に放電を起こさせることを特徴とするマグネトロンスパッタ方法。
  8. 前記スパッタ室内において前記ガス導入口の位置よりもガス圧力が低い領域上に、前記マグネットの中心が位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を開始させることを特徴とする請求項7記載のマグネトロンスパッタ方法。
  9. 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を開始することを特徴とする請求項7または8に記載のマグネトロンスパッタ方法。
  10. 前記マグネットの回転中における回転面内での周方向位置と前記スパッタ室内のガス圧力分布に基づいて、前記ターゲットへの電圧印加を終了することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載のマグネトロンスパッタ方法。
  11. 前記ガス導入口の位置と前記マグネットの回転中心とを結ぶ直線に対して前記マグネットの回転面内で直交し前記回転中心を通る直線よりも、前記ガス導入口の位置に対して遠い領域上に前記マグネットの中心が位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を終了することを特徴とする請求項10記載のマグネトロンスパッタ方法。
  12. 前記マグネットの中心が、前記ターゲットへの電圧印加を開始するときと同じ位置に位置するときに、前記ターゲットへの電圧印加を終了することを特徴とする請求項10または11に記載のマグネトロンスパッタ方法。
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