JPWO2009099221A1 - テオブロミン高含有組成物の製造方法および製造装置 - Google Patents

テオブロミン高含有組成物の製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

テオブロミン高含有組成物を簡便な方法で効率よく製造する方法の提供を目的とする。テオブロミン含有組成物の製造方法において、(a)テオブロミンを含有する植物体またはその加工品を溶媒で抽出し、テオブロミン粗抽出液を得る工程と、(b)上記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂に接触させて、上記テオブロミンを上記陽イオン交換樹脂に吸着させる工程と、引き続き(c)上記陽イオン交換樹脂に、イオン性物質を含まない溶媒を通液し、テオブロミン抽出液を得る工程とを有することを特徴とする。

Description

本発明は、テオブロミン高含有組成物およびその製造方法に関する。より詳しくは、テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミンを選択的に抽出し、テオブロミン含量の高い組成物を効率よく製造する方法に関する。
テオブロミンは、例えば、カカオの植物体から抽出される天然の化学成分であり、血管拡張、中枢神経興奮や利尿作用などの様々な薬理作用を有することが知られている。また、テオブロミンを含有する代表的な飲食品として、カカオ由来のココアやチョコレートなどが知られている。近年、それら飲食品によるリラックス効果などの生理作用に関する研究が進むなかで、テオブロミンの含量を高めた機能性食品の商品化が期待されている。したがって、カカオなどの天然植物体からテオブロミン高含有組成物を調製することができれば、テオブロミンを含まない飲食品であっても、本組成物を添加することによってその生理作用効果を付与することができる。日本国特表2004−536792号公報(特許文献1)では、カカオから特定量のテオブロミンを含む組成物を得る方法を開示している。
日本国特表2004−536792号公報 AOAC Official Methods of Analysis (1990) 980.14 「Theobromine and Caffeine in Cacao Products Liquid Chromatographic Method」
しかし、特許文献1で開示された方法は工程数が多く、テオブロミンを簡便な方法で効率良く回収できるものとは言い難い。さらに、特許文献1はテオブロミン画分のイオン交換クロマトによる分離および精製方法を開示しており、その方法ではイオン交換クロマトからのテオブロミン画分の溶出に酸性溶液を用いている。しかし、この方法によって得られるテオブロミン画分の溶液は、酸性であるために、粉末化段階において分解することが知られている。また、この方法において、仮に、酸性溶液をアルカリ溶液で中和したとしても、その後に脱塩工程が必要となり工程数が増え、さらに脱塩工程によってテオブロミンの回収率が低下するという課題がある。
したがって、本発明は、簡便かつ効率よく、テオブロミン高含有組成物を製造することができる方法を提供することを目的とする。本発明者らは、上述の状況に鑑み鋭意検討を行った結果、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂にテオブロミンを含む粗抽出液を接触させたとき、テオブロミンが効率よく樹脂に吸着され、その他の不要な成分が溶出されることを見出した。本発明はこの知見に基づくものであり、以下に記載の事項をその特徴とするものである。
(1)以下の工程を有するテオブロミン含有組成物の製造方法。
(a)テオブロミンを含有する植物体またはその加工品を溶媒で抽出し、テオブロミン粗抽出液を得る工程、
(b)上記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂に接触させて、上記テオブロミンを上記陽イオン交換樹脂に吸着させる工程、引き続き
(c)上記陽イオン交換樹脂に、イオン性物質を含まない溶媒を通液し、テオブロミン溶出液を得る工程。
(2)上記工程(c)において、上記イオン性物質を含まない溶媒が、有機溶媒の水溶液または脱イオン水である、上記(1)に記載の製造方法。
(3)上記工程(c)が、第1の溶媒を通液する工程(c1)と、引き続き第2の溶媒を通液する工程(c2)とを有する、上記(1)または(2)に記載のテオブロミン含有組成物の製造方法。
(4)上記第2の溶媒が、30〜95重量%のエタノール水溶液である、上記(3)に記載の製造方法。
(5)上記第2の溶媒が、40℃〜100℃の脱イオン水である上記(3)に記載の製造方法。
(6)上記第1の溶媒が、35℃以下の脱イオン水である、上記(3)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)上記工程(a)において、上記抽出に用いる溶媒が、0〜80重量%のエタノール水溶液である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)上記テオブロミンを含有する植物体がカカオである、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
(9)上記工程(b)が、上記陽イオン交換樹脂をカラムに充填し、上記テオブロミン粗抽出液をSV=2〜10の流速で通液することによって実施される、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法。
(10)さらに、(d)上記工程(c)によって得た上記テオブロミン抽出液を、濃縮または乾燥する工程を有する、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の製造方法。
(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の製造方法によって製造される、テオブロミン含有組成物。
(12)テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミン含有組成物を製造するための装置であって、
テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミン粗抽出液を得る手段を有する抽出区分と、
上記抽出区分から移送手段を介して移送された前記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂と接触させた後にテオブロミン溶出液を得る手段を有する分離精製区分と、
上記分離精製区分から移送手段を介して移送された前記テオブロミン溶出液を濃縮または乾燥する手段を有する回収区分と
を有することを特徴とする製造装置。
なお、本出願は、同出願人によって2008年2月7日に出願された日本国特願2008−27944号に基づく優先権主張を伴うものであって、この明細書を参照することにより、本明細書の一部に組み込むものとする。
本発明の製造方法によれば、簡便な方法で、かつ効率よくテオブロミン高含有組成物を製造できる方法が提供される。本発明によれば、粗抽出液を予め多孔性樹脂などで前処理する必要がないので、工程が簡素であって、テオブロミンの回収率が高く、使用する溶剤量も少なくて済むという利点がある。
また、一般的にイオン交換クロマトからの目的物質の溶出には、イオン性溶液を通液することが定法である。しかし、本発明によれば、イオン性物質を含まない溶媒でテオブロミンを溶出することが可能なので、溶出後の工程が簡略化でき、経済上のメリットは計り知れない。
さらに、本発明で得られる組成物は、テオブロミン含量が高いため、添加剤として飲食物および医薬品などに配合しやすく、またその配合量も調整しやすい。
図1は、本発明の製造装置の一実施形態を説明するフロー図である。
符号の説明
100:抽出区分
100a:配管
110:抽出タンク
120:原料タンク
130:溶媒タンク
140:遠心分離機
200:分離精製区分
200a:配管
210:カラム
212:廃液タンク
220a、220b、220c、220d:溶媒タンク
300 回収区分
300a 配管
310:濃縮機
320:噴霧乾燥機
322: 回収タンク
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の第1は、テオブロミン高含有組成物の製造方法に関し、この製造方法は、(a)テオブロミンを含有する植物体またはその加工品を溶媒で抽出し、テオブロミン粗抽出液を得る工程と、(b)上記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂に接触させて、上記テオブロミンを上記陽イオン交換樹脂に吸着させる工程と、引き続き(c)上記陽イオン交換樹脂に、イオン性物質を含まない溶媒を通液し、テオブロミン溶出液を得る工程とを有する。本明細書において使用する用語「テオブロミンを含有する植物体またはその加工品」とは、植物体またはその加工品の成分中にテオブロミンを含有するものであればよく、その他、共存する成分については特に限定されないことを意味する。
特に限定するものではないが、本発明において使用可能な原料として、例えば、カカオ、マテ、チャノキ、コーラ、ガラナ、コーヒーノキの植物体またはその加工品が挙げられる。なかでも、入手が容易であり、テオブロミン含量が比較的高い、カカオの植物体またはその加工品が好ましい。カカオは、テオブロミンのみならず、薬理作用成分として有用なカカオポリフェノールも含む。そのため、本発明の製造方法において、原料としてカカオの植物体またはその加工品を使用した場合、テオブロミンの分離工程で、カカオポリフェノールに富む画分を得ることができる観点からも好ましい。
なお、本明細書に使用する用語「テオブロミン高含有組成物」とは、固形分におけるテオブロミン成分の含有率が30重量%以上、より好ましくは40重量%以上であることを意図している。
以下、原料としてカカオの植物体またはその加工品を使用した場合を例として、本発明によるテオブロミン含有組成物の製造方法について詳細に説明する。しかし、本発明による製造方法は、カカオ以外の植物体およびその加工品を原料として使用した場合についても、同様に実施可能であることはいうまでもない。本発明において使用可能な「カカオの植物体またはその加工品」は、例えば、カカオ豆およびカカオシェルなどの植物体、およびカカオマス、脱脂カカオマス、ココアパウダーなどのカカオ豆加工品であってよい。なお、カカオマスはカカオ豆を磨砕して得られるものであり、脱脂カカオマスはカカオマスから油脂を除去することによって得られる。カカオマスからの油脂の除去方法は、特に制限されず、圧搾などの公知の方法を適用することができる。脱脂カカオマスを粉砕することによってココアパウダーが得られる。例示した原料の中でも、カカオマスやココアパウダーは、その加工工程において、磨砕、粉砕などの微粒化処理が施されているため、テオブロミンの抽出を効率的に実施することができる観点から好ましい。
本発明の製造方法における工程(a)は、テオブロミンを含有する原料からテオブロミン粗抽出液を得る工程に関する。この工程は、溶媒抽出を行うこと以外は特に限定されず、周知の抽出技術を適用することができる。例えば、抽出釜に原料を入れ、所定量の抽出溶媒に一定時間浸漬し抽出液を得る方法や、カラムに充填した原料に抽出溶媒を送液し、所定量の抽出液を得る方法などの周知の溶媒抽出方法の中から適宜選択すればよい。抽出溶媒に溶解しない成分(残渣)については、遠心分離処理、ろ過処理などの方法を用いて除去する。このようにして得られるテオブロミン粗抽出液は、抽出処理によって得られたままの多量の溶媒を含む溶液であっても、抽出溶媒の一部を留去した溶液であってもよい。
カカオの植物体またはその加工品を原料として用いた場合、工程(a)では、溶媒抽出によるカカオ粗抽出液を調製する。溶媒抽出に使用する溶媒は、水、エタノール、メタノール、およびアセトニトリルなどの有機溶媒またはその水溶液であってよい。特に限定するものではないが、食品製造において汎用の溶媒であることから、水、エタノールおよびその水溶液を用いることが好ましい。これらの溶媒は、人体に無害という理由からも好ましい。溶媒として、エタノールを単独で使用してもよいが、水、または水とエタノールとの混合物、すなわちエタノール水溶液を使用することがより好ましい。エタノール水溶液におけるエタノール含量は、0〜95重量%が好ましく、30〜95重量%がより好ましく、40〜80重量%がさらに好ましい。工程(a)で使用する溶媒としては、50重量%エタノール水溶液が最も好ましい。
抽出時の温度は、例えば、抽出溶媒として水を使用する場合は、理論的には0〜100℃の範囲、好ましくは50〜90℃の範囲である。また、抽出溶媒としてエタノール水溶液を使用する場合は、理論的には0〜80℃の範囲、好ましくは40〜70℃の範囲である。抽出時間は、使用する原料およびその他の抽出パラメーターを考慮して適宜決定すればよい。特に限定するものではないが、抽出時間は、通常、約10〜60分間である。上述のようにして得られるカカオ粗抽出液には、テオブロミンとともに、カカオポリフェノール、アミノ酸類、糖類、色素類、および油脂などのその他の不要な成分を多量に含有している。
本発明の製造方法における工程(b)は、先の工程(a)から得られるテオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂に接触させて、上記テオブロミンを上記陽イオン交換樹脂に吸着させる工程である。ここで、本明細書において使用する用語「陽イオン交換樹脂」とは、特に限定されるものではなく、強酸性または弱酸性の周知の陽イオン交換樹脂を意図している。さらに、「予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂」とは、反応基となる樹脂中の陽イオンを、予め水素イオンで置換処理していることを示している。
本発明において使用可能な陽イオン交換樹脂の具体例として、三菱化学社製のダイヤイオン(登録商標)シリーズSK1B、SK110、およびロームアンドハース社製のアンバーライト(登録商標)IR-120B、IR-200CT、IRC50、さらにザ・ダウケミカル・カンパニー社製のダウエックス(登録商標)50W-X8が挙げられる。このような陽イオン交換樹脂に対する水素イオンの置換処理は、例えば、適当な濃度の酸を樹脂に接触させることによって実施することができる。上記置換処理には、例えば、1N−塩酸を使用することができる。本発明では、陽イオン交換樹脂を予め水素イオン置換処理することによって、陽イオン交換樹脂にテオブロミンがより吸着しやすくなると考えられる。このことは、後述の実施例によって検討されている。本発明において使用する陽イオン交換樹脂は、特に限定されるものではないが、いかなる樹脂を使用した場合であっても、予め水素イオン置換処理を行うことが必須である。
工程(b)において、陽イオン交換樹脂と、テオブロミン粗抽出液、より具体的にはカカオ粗抽出液との接触は、陽イオン交換樹脂にカカオ粗抽出液中のテオブロミンを効率よく吸着させることができれば、いかなる方法を用いてもよい。例えば、本発明の工程(b)は、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂をカラムに充填し、次いでこのカラム内の陽イオン交換樹脂にカカオ粗抽出液を通液させることによって実施することができる。別法として、本発明の工程(b)は、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂をカカオ粗抽出液に直接投入し撹拌を行うことによって実施することもできる。このような方法を用いた場合には、テオブロミンを陽イオン交換樹脂に吸着させた後、ろ過などの分離方法によって陽イオン交換樹脂を回収する必要がある。すなわち、後者の方法は、回分処理となるため、作業効率の観点からすると、カラムを用いた方法が好ましい。
カカオ粗抽出液と陽イオン交換樹脂との接触処理の条件は、カカオ粗抽出液の濃度などに応じて適宜選択することができる。例えば、カラムを用いて連続的に処理する場合には、陽イオン交換樹脂を充填したカラム(予め水素イオン置換した樹脂)に対して、充填した樹脂量の1〜20倍の容量のカカオ粗抽出液を、SV=1〜10程度、好ましくはSV=2〜10程度の流速で通液することが好ましい。また、カラムを用いた分離精製を行う場合、実質的には、陽イオン交換樹脂を平衡化する溶媒が必要となる。本発明では、平衡化するための溶媒として、脱イオン水またはエタノール含量が0〜50重量%、より好ましくは0〜10重量%のエタノール水溶液を使用する。そして、陽イオン交換樹脂を平衡化させた後にカカオ粗抽出液を通液させ、引き続き、イオン性物質を含まない溶媒を通液することによってテオブロミン含量がより高い溶出液を得ることが可能となる。実質的には、後述するような、イオン性物質を含まない溶媒の通液によって、陽イオン交換樹脂からテオブロミンの溶離および溶出が達成される。
本発明の製造方法における工程(c)は、先に説明した工程(b)に引き続き、陽イオン交換樹脂にイオン性物質を含まない溶媒を通液し、テオブロミン抽出液を得る工程に関する。すなわち、本発明の製造方法において、実質的にテオブロミンを高濃度で含む画分を得るための分離および精製工程となる。一般に、陽イオン交換樹脂などを充填材として使用するイオン交換クロマトからの目的物質の溶出には、イオン交換樹脂とイオン交換できる物質を含む、塩酸、水酸化ナトリウム、塩化カルシウム、および塩化ナトリウムなどのイオン性溶液が使用される。しかし、本発明における製造方法では、陽イオン交換樹脂からのテオブロミンの溶出は、イオン性物質を含まない溶媒を通液することによって実施される。このように、予め水素イオンで置換処理した陽イオン交換樹脂の使用と、イオン性物質を含まない溶媒との組み合わせによって、本発明では、原料からテオブロミンを高い回収率で抽出することができ、その結果、テオブロミン含量の高い組成物を簡便かつ効率よく提供することが可能となる。
イオン性物質を含まない溶媒は、SV=1〜10程度、好ましくはSV=2〜10程度の流速で通液することが好ましい。このような流速で通液することによって、固形分あたりのテオブロミン含量が高い組成物(溶液状態)を得ることが容易となる。なお、流速に関し、例えば「SV=1」とは、1時間あたり樹脂量と等倍(1倍)容量の液を流すことを意味する。また、本明細書において使用する用語「イオン性物質を含まない溶媒」とは、陽イオン交換樹脂と吸脱着するような物質を含まない溶媒を意図している。例えば、そのような溶媒として、脱イオン水または有機溶媒の水溶液が挙げられる。
テオブロミンの溶出に脱イオン水を使用する場合、脱イオン水の温度は、40〜100℃、好ましくは40℃〜90℃、より好ましくは60℃〜80℃の範囲とする。40℃より低い温度の脱イオン水を使用した場合、樹脂に吸着したテオブロミンを溶出させることが困難になる傾向がある。一方、有機溶媒の水溶液としては、工程(a)において先に例示したとおりであり、最も好ましい溶媒としてエタノール水溶液が挙げられる。エタノール水溶液におけるエタノール含量は、0〜95重量%であることが好ましく、30〜95重量%がより好ましく、40〜80重量%がさらに好ましい。工程(c)で使用する有機溶媒の水溶液としては、50重量%エタノール水溶液が最も好ましい。
工程(c)では、テオブロミン粗抽出液に含まれるテオブロミンとそれ以外の成分とを分離する観点から、2種の溶媒を適宜選択し、使用することが好ましい。例えば、カカオ粗抽出液には、テオブロミンとともに、カカオポリフェノール、アミノ酸類、糖類、色素類、および油脂などのその他の成分が多量に含まれている。テオブロミンは、カカオポリフェノール等の他の成分よりも陽イオン交換樹脂に吸着しやすいため、陽イオン交換樹脂にカカオ粗抽出液を通液させた場合、ポリフェノール等の他の成分が先に溶出することになる。このことによって、テオブロミン画分を樹脂に吸着させたまま、カカオポリフェノール等の他の成分を選択的に溶出し、その画分を除去した後に、テオブロミン画分を溶出させることによって、より選択的なテオブロミンの溶出が可能となる。
したがって、本発明による製造方法の一実施形態では、工程(c)として、第1の溶媒を通液する工程(c1)と、引き続き第2の溶媒を通液する工程(c2)とを有することが好ましい。第2の溶媒は、実質的にテオブロミンを溶出するための溶媒となり、例えば、先に例示したように、40〜100℃の脱イオン水、またはエタノール水溶液などの有機溶媒の水溶液であってよい。一方、第1の溶媒は、テオブロミンを陽イオン交換樹脂に吸着させるが、その他の成分を溶出できる溶媒であれば如何なるものであってもよい。テオブロミンの樹脂に対する吸着性の観点から、40℃よりも低い温度の脱イオン水、または抽出溶媒として使用した有機溶媒よりもより低濃度の有機溶媒の水溶液を使用することができる。より具体的には、エタノール濃度が30重量%以下、より好ましくは10重量%以下のエタノール水溶液であってよい。コスト面を考慮すると、好ましくは35℃以下、より好ましくは25℃以下の脱イオン水が最も好ましい。
特に限定するものではないが、上述の実施形態の一例として、第1の溶媒は35℃以下の脱イオン水であることが好ましい。35℃よりも高い脱イオン水を使用すると、テオブロミンがカカオポリフェノールなどの他の成分と一緒に溶出しやすくなる傾向がある。一方、第2の溶媒は、35℃を超える温度の脱イオン水、より好ましくは40℃〜100℃度未満の脱イオン水であるか、又は有機溶媒の水溶液であることが好ましい。第2の溶媒として使用可能な脱イオン水および有機溶媒の水溶液の詳細は、先に説明したとおりである。
上述のように通液させる溶媒を適切に選択し、カカオ粗抽出液を陽イオン交換樹脂に接触させた後に各溶媒を順に使用することによって、樹脂にテオブロミンを吸着させたまま、カカオポリフェノールなどの不要な成分を、35℃以下の脱イオン水(第1の溶媒)で洗い流すことができる。そして、引き続き、より温度の高い脱イオン水またはエタノールの水溶液(第2の溶媒)を用いてテオブロミンを溶出することによって、テオブロミンに富む溶出液を得ることができる。この溶出液から溶媒などの水分を除去することによって得られる固形分あたりのテオブロミン含量は、原料におけるテオブロミン含量と比較して格段に高いものとなる。したがって、本発明の製造方法によれば、テオブロミンを含有する植物またはその加工品を原料として、よりテオブロミン含量の高い組成物を提供することが可能である。
溶液状態のテオブロミン高含有組成物は、必要に応じて、濃縮または乾燥することができる。したがって、本発明のテオブロミン高含有組成物の製造方法は、上述の工程(a)〜(c)に加えて、さらに工程(c)によって得たテオブロミン抽出液を、濃縮または乾燥する工程(d)を有することが好ましい。このような工程を設けることによって、固形状のテオブロミン高含有組成物を容易に得ることが可能となる。濃縮または乾燥方法は、特に限定されず、公知の方法を適用すればよい。濃縮方法の一例として、減圧濃縮および加熱濃縮が挙げられる。乾燥方法の一例として、噴霧乾燥および凍結乾燥が挙げられる。
本発明の第2は、本発明の第1による製造方法によって得られるテオブロミンが高含有組成物に関する。本発明によって得られる組成物はテオブロミン含量が高いため、テオブロミンが有効となる様々な用途に利用することが可能である。例えば、テオブロミンは、様々な薬理作用を有することが知られているため、本発明による組成物を医薬品および飲食品などに容易に配合することができる。より具体的には、本発明によるテオブロミン高含有組成物を、一般に製剤上使用できる各種賦形剤、安定剤、香味剤などと調合することによって、薬理効果を有する錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの医薬品を提供することができる。また、本発明による組成物を、ココア、コーヒー、チョコレート、ビスケット、スナック、キャンデー、錠菓、ガム、グミ、ゼリー、羊かん、アイスクリーム、シャーベット、飲料、乳製品、パン、ソーセージおよびハムなどの飲食品に配合することで、それらに薬理効果を付与することもできる。なお、飲食品や医薬品への適用を考慮した場合、固形分中のテオブロミン含量が30重量%以上、より好ましくは40重量以上の組成物が好ましい。本発明の製造方法によれば、そのようなテオブロミン含量の高い、望ましい組成物を提供することができる。
本発明の第3は、テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミン含有組成物を製造するための装置に関する。本発明の製造装置は、テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミン粗抽出液を得る手段を有する抽出区分と、上記抽出区分から移送手段を介して移送された上記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂と接触させた後にテオブロミン溶出液を得る手段を有する分離精製区分と、上記分離精製区分から移送手段を介して移送された上記テオブロミン溶出液を濃縮または乾燥する手段を有する回収区分とを有することを特徴とする。
抽出区分は、少なくとも、上記植物体またはその加工品(以下、原料ともいう)と抽出に使用する溶媒を収容することができる容器を備える。抽出は、容器内で原料と溶媒とを接触させることによって実施され、不溶成分(残渣)を除去手段によって除去することにより、テオブロミン粗抽出液が得られる。容器は、原料と抽出溶媒とを注入するための少なくとも1つの開口部、およびテオブロミン粗抽出液を排出するための開口部を備えていることが好ましい。例えば、容器はカラム、抽出釜、タンクであってよい。
抽出効率を向上させるために、容器内にはプロペラ、スクリューなどの攪拌手段が設けられてもよい。また、容器内には回転刃などの原料を微細に粉砕する手段が設けられてもよい。不溶成分の除去手段は、例えば、容器外に設けられる遠心分離装置、およびろ過装置であってよい。必要に応じて、抽出区分にエバポレータ、減圧濃縮機などの濃縮手段を追加することによって、分離精製区分への移送に先立ち、粗抽出液の溶媒を留去して液量を減らすこともできる。
抽出区分で得られたテオブロミン粗抽出液は、移送手段を介して、分離精製区分に移送される。移送手段は、例えば送液ポンプ及び配管であってよい。必要に応じて、配管には、調節弁を設けてもよい。送液ポンプ及び調節弁によって、分離精製区分にテオブロミン粗抽出液を移送する際の、流量、流速を調節することができる。
分離精製区分は、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂を収容した少なくとも1つのカラム、およびイオン性物質を含まない第1の溶媒を収容する第1の溶媒タンクを備える。カラム内に収容された上記樹脂に、抽出区分から移送されたテオブロミン粗抽出液を通液した後、さらに第1の溶媒タンクから供給されるイオン性物質を含まない第1の溶媒を通液することによって、テオブロミン以外の不要な成分を含む溶液が得られる。テオブロミン粗抽出液を上記樹脂に通液すると、テオブロミンは吸着しやすく、テオブロミン以外の不要な成分が先に溶出されやすい。したがって、分離精製区分は、テオブロミンの分離精製を効率よく実施するために、上記第1の溶媒とは異なる、イオン性物質を含まない第2の溶媒を収容する第2の溶媒タンクを有することが好ましい。第1および第2の溶媒を適切に選択することによって、第1の溶媒の通液によって不要な成分を含む溶出液を効率よく溶出および除去することができる。
上述のようにテオブロミン以外の不要な成分を含む溶出液は、回収区分を別途設けて移送してもよい。この回収区分は、不要な成分を含む溶出液を回収する容器と、溶出液を濃縮する減圧濃縮機などの濃縮手段を備える。この回収区分で上記溶出液の濃縮物を形成した後に、再度、分離精製区分で使用できるように送液ポンプ及び配管などの移送手段を有してもよい。このように不要な成分を除去した後に、第2の溶媒を通液することによってテオブロミンに富む溶出液が得られる。
分離精製区分は、陽イオン交換樹脂を水素イオン置換処理するため塩酸、樹脂洗浄に用いる水酸化ナトリウム溶液などの処理溶液を収容する第3および第4の溶媒タンクを備えてもよい。さらに、必要に応じてカラムに供給する溶媒を収容する溶媒タンクを追加してもよい。テオブロミン溶出液を得た後に、カラムに第3および第4の溶媒タンクから処理溶液を通液することによって、カラム内の樹脂を洗浄、再生し、分離精製を連続的に実施することが可能となる。第1から第4の各溶媒タンクからカラムへの溶媒の供給は、送液ポンプ及び配管などの移送手段によって達成される。この移送手段は、必要に応じて、調節弁を含んでいてもよい。送液ポンプ及び調節弁によって、カラムに供給する溶媒の流量、流速を調節することができる。
分離精製区分で得られたテオブロミン溶出液は、移送手段を介して、回収区分に移送される。移送手段は、例えば送液ポンプ及び配管であってよい。必要に応じて、配管には、調節弁を設けてもよい。送液ポンプ及び調節弁によって、回収区分にテオブロミン溶出液を移送する際の、流量、流速を調節することができる。
回収区分は、移送されたテオブロミン溶出液を収容する容器と、溶出液中の溶媒を容器から除去する手段とを有する。溶媒の除去手段は、例えば減圧濃縮機といった通常の濃縮、凍結乾燥機、または噴霧乾燥機といった通常の粉末化に使用される装置であってよい。
本発明の製造装置の一実施形態を図1に示す。図1に示すように、本発明の製造装置は、抽出区分100と、分離精製区分200と、回収区分300とを有する。抽出区分100は、原料からの抽出を実施するための抽出タンク110、原料を収容するための原料タンク120、抽出溶媒を収容する溶媒タンク130、抽出後の不溶物を除去するための遠心分離機140とを有する。抽出タンク110と遠心分離機140は、配管100aによって連絡している。
分離精製区分200は、抽出区分100から配管100bを介して移送された抽出液の分離精製を行うためのカラム210、カラム210の洗浄処理を行う溶媒を収容するための溶媒タンク220a、カラムの平衡化処理を行う溶媒を収容するための溶媒タンク220b、溶出に使用する溶媒を収容するための溶媒タンク220cおよび220dを有する。参照符号212は、廃液を収容するための廃液タンクを示す。
回収区分300は、分離精製区分200から配管200aを介して移送された溶出液を濃縮するための濃縮機310、濃縮液を乾燥するための噴霧乾燥機320を有する。濃縮機310および噴霧乾燥機320は、配管300aを介して連絡している。参照符号322は、乾燥によって得られる組成物を収容する回収タンクを示す。
このように構成される本発明の製造装置によれば、テオブロミンを含有する植物体またはその加工品を原料として、テオブロミン含量の高い組成物を効率よく得ることが可能となる。なお、本発明の製造装置は、先に説明した本発明の製造方法を実施するために使用することを意図している。したがって、各区分において使用する溶媒、カラムに収容する樹脂などの諸条件については、製造方法における諸条件と同様である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。しかし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
各実施例および比較例に記載したテオブロミンの含量は、以下の方法による測定によって得た値である。
(テオブロミン含量)
テオブロミン含量は、AOAC Official Methods of Analysis (1990) 980.14 「Theobromine and Caffeine in Cacao Products Liquid Chromatographic Method」に記載された方法を参照し、市販のテオブロミンを標準品として、各実施例および各比較例で得られる組成物の固形分について定量分析を行うことによって得た値である。
具体的な分析方法の概略は、以下のとおりである。
先ず、組成物を試料として遠沈管に正確に量り取り、石油エーテル30mlを加えてよく撹拌した後、遠心分離して上清を捨てた。脱脂された試料を三角フラスコに移し入れ、水を加えて約100mlとした。この溶液を100℃の湯浴中で25分間加熱した。加熱後の溶液を直ちに冷却し、2重量%硫酸亜鉛水溶液10ml、および1.8重量%水酸化バリウム10mlを加えて混合した後、静置した。この溶液に水を加えて200mlに定容し、再度、100℃の湯浴中で10分間加熱した。加熱後の溶液をろ過することによって、試料溶液を調製した。このようにして得た試料溶液を使用して、高速液体クロマトグラフによる測定を実施した。高速液体クロマトグラフによる測定条件は、以下のとおりである。
分析用カラム: Waters μ-Bondapak C18 10μm 4mmID×300mm(またはこれと同等のもの)
移動層: 水:アセトニトリル(85:15)
移動層流量: 1.0ml/分、検出;UV273nm
(実施例1)
カカオ豆(産地で乾燥を終えたもの、テオブロミン含量1.3重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記カカオ豆100gを磨砕した。この磨砕したカカオ豆に50重量%エタノール水溶液を添加し、50℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を1000ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに20℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに50重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、73.9重量%であった。なお、別途、工程(a)を実施して得たカカオ粗抽出液を凍結乾燥し、固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、8.5重量%であった。
(実施例2)
カカオ豆(産地で乾燥を終えたもの、テオブロミン含量1.3重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記カカオ豆100gを磨砕した。この磨砕したカカオ豆に50重量%エタノール水溶液を添加し、50℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を1000ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに35℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに95重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、41.5重量%であった。
(実施例3)
ココアパウダー(油脂含量12重量%、テオブロミン含量2.0重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記ココアパウダー100gを水に分散し、90℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(ダウエックス 50W−X8)を100ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに25℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに30重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、45.7重量%であった。なお、別途、工程(a)を実施して得たカカオ粗抽出液を凍結乾燥し、固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、3.3重量%であった。
(実施例4)
ココアパウダー(油脂含量12重量%、テオブロミン含量2.0重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記ココアパウダー100gを水に分散し、90℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を500ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに25℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに80℃の脱イオン水を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、48.2重量%であった。
(実施例5)
ココアパウダー(油脂含量12重量%、テオブロミン含量2.0重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記ココアパウダー100gを水に分散し、90℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を500ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに30℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに40℃の脱イオン水を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、40.5重量%であった。
(比較例1)
実施例1における工程(c1)を実施しないことを除き、全て実施例1と同様にして、テオブロミン含有組成物を調製した。具体的な工程は以下のとおりである。
(a)実施例1と同様のカカオ豆100gを磨砕した。この磨砕したカカオ豆に50重量%エタノール水溶液を添加し、50℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を1000ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c2)続いて、このカラムに50重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、3.5重量%であった。以上の結果から、テオブロミンの溶出に先立ち、低温(35℃以下)の脱イオン水を通液させることによって、テオブロミンの抽出がより容易になることが分かる。
(比較例2)
ココアパウダー(油脂含量12重量%、テオブロミン含量2.0重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記ココアパウダー10gを水に分散し、90℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水素イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を20ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに40℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに50重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、4.5重量%であった。なお、別途、工程(a)を実施して得たカカオ粗抽出液を凍結乾燥し、固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、3.3重量%であった。以上の結果から、工程(c1)において、35℃以上の脱イオン水を通液した場合、陽イオン樹脂にテオブロミンが吸着し難くなると考察される。すなわち、テオブロミンは他の成分と一緒に溶出され、テオブロミンの分離溶出が難しくなる傾向がわかった。
(比較例3)
ココアパウダー(油脂含量12重量%、テオブロミン含量2.0重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記ココアパウダー100gを水に分散し、90℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予め水酸化物イオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IRA−96SB)を1000ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに25℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに50重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、0.4重量%であった。以上の結果から、陽イオン交換樹脂にかえて陰イオン交換樹脂を使用した場合には、テオブロミンの選択的な溶出が困難であることが分かった。
(比較例4)
ココアパウダー(油脂含量12重量%、テオブロミン含量2.0重量%)を使用し、以下の工程(a)〜(d)を実施することにより、テオブロミン含有組成物を調製した。
(a)上記ココアパウダー10gを水に分散し、90℃で30分間撹拌した後に、不溶成分を遠心分離処理によって除去し、カカオ粗抽出液を得た。
(b)次に、予めナトリウムイオン置換処理を施した陽イオン交換樹脂(アンバーライト IR−120B)を20ml充填したカラムに、上記カカオ粗抽出液をSV=5の流速で通液した。
(c1)続いて、カラムに25℃の脱イオン水を通液し、上記陽イオン交換樹脂に吸着しない成分を洗い流した。
(c2)このカラムに50重量%エタノール水溶液を通液し、溶出液を得た。
(d)この溶出液を凍結乾燥することによってテオブロミン含有組成物を得た。
得られた組成物の固形分中のテオブロミン含量を分析したところ、0.3重量%であった。以上の結果から、水素イオン置換処理をしていない陽イオン交換樹脂を使用した場合、テオブロミンの選択的な分離溶出が困難であることが分かった。すなわち、水素イオン置換処理をしていない陽イオン交換樹脂はテオブロミンをほとんど吸着しないと考えられる。
以上の説明からして、本発明の精神と範囲に反することなしに、広範に異なる実施態様を構成することができることは明白であり、本発明は請求の範囲において限定した以外は、その特定の実施態様によって制約されるものではない。

Claims (12)

  1. 以下の工程を有するテオブロミン含有組成物の製造方法。
    (a)テオブロミンを含有する植物体またはその加工品を溶媒で抽出し、テオブロミン粗抽出液を得る工程、
    (b)前記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂に接触させて、前記テオブロミンを前記陽イオン交換樹脂に吸着させる工程、引き続き
    (c)前記陽イオン交換樹脂に、イオン性物質を含まない溶媒を通液し、テオブロミン溶出液を得る工程。
  2. 前記工程(c)において、前記イオン性物質を含まない溶媒が、有機溶媒の水溶液または脱イオン水である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程(c)が、第1の溶媒を通液する工程(c1)と、引き続き第2の溶媒を通液する工程(c2)とを有する、請求項1または2に記載のテオブロミン含有組成物の製造方法。
  4. 前記第2の溶媒が、30〜95重量%のエタノール水溶液である、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記第2の溶媒が、40℃〜100℃の脱イオン水である請求項3に記載の製造方法。
  6. 前記第1の溶媒が、35℃以下の脱イオン水である、請求項3〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記工程(a)において、前記抽出に用いる溶媒が、0〜80重量%のエタノール水溶液である、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記テオブロミンを含有する植物体がカカオである、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記工程(b)が、前記陽イオン交換樹脂をカラムに充填し、前記テオブロミン粗抽出液をSV=2〜10の流速で通液することによって実施される、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. さらに、(d)前記工程(c)によって得た前記テオブロミン抽出液を、濃縮または乾燥する工程を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法によって製造される、テオブロミン含有組成物。
  12. テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミン含有組成物を製造するための装置であって、
    テオブロミンを含有する植物体またはその加工品からテオブロミン粗抽出液を得る手段を有する抽出区分と、
    前記抽出区分から移送手段を介して移送された前記テオブロミン粗抽出液を、予め水素イオン置換処理した陽イオン交換樹脂と接触させた後にテオブロミン溶出液を得る手段を有する分離精製区分と、
    前記分離精製区分から移送手段を介して移送された前記テオブロミン溶出液を濃縮または乾燥する手段を有する回収区分と
    を有することを特徴とする製造装置。
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