JPWO2009041299A1 - インク組成物 - Google Patents

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Abstract

エポキシ樹脂の低温加工性とポリイミド樹脂の優れた物性とを兼ね備えた印刷用インク組成物及びこれを用いて形成された絶縁層を備える多層印刷配線板を提供する。一般式(1):式中、n、Ar1、Ar2、R1、及びR2は、明細書に定義したとおりであるで表される、熱硬化性イミドオリゴマー、及び(ii)水、水溶性有機溶剤またはそれらの混合物を含む印刷用インク組成物。

Description

本発明は、印刷用インク組成物、熱硬化性イミドオリゴマー膜の製造方法及び多層印刷配線板に関する。
近年、多層印刷配線板の更なる高密度化・小型化を実現するために、より微細なパターン形状を有する導電層や絶縁層を備える多層印刷配線板が要求されている。このような導電層や絶縁層の形成方法としては、例えば、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、スプレー印刷法といったものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらの印刷法に用いられるインク組成物は、絶縁材料として主にエポキシ樹脂を用いたものであり(例えば、特許文献3参照)、比較的低温で硬化するため、加工が容易に行えるという特徴がある。
また、更なる物性及び電気的特性向上を目指し、絶縁材料としてシリコン変性したポリイミド樹脂を用いたインク組成物も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2006−147202号公報 特開平5−178950号公報 特開2000−143939号公報 特表平10−502869号公報
しかしながら、近年の技術革新に伴い、高い耐熱性、耐湿性、難燃性及び可撓性といった物性の要求に、前述した従来技術のようなエポキシ樹脂を用いたインク組成物では、十分に対応できなくなってきている。また、シリコン変性されたポリイミド樹脂は、エポキシ樹脂に比べ機械的物性に優れているが、ガラス転移温度がエポキシ樹脂並みであるため耐熱性に問題がある。一方で、シリコン変性されていない一般的なポリイミド樹脂を用いた場合には、300℃以上の高温で処理する必要があるため、製膜時、基板を損傷するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、エポキシ樹脂の低温加工性とポリイミド樹脂の優れた物性とを兼ね備えた印刷用インク組成物及びこれを用いて形成された絶縁層を備える多層印刷配線板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため研究を重ねた結果、本発明者らは、(i)一般式(1)で示される、予め閉環された熱硬化性イミドオリゴマーと、(ii)水、水溶性有機溶剤またはそれらの混合物とを用いることにより、従来では成し得なかった低温加工性と優れた物性を持つ印刷用インク組成物及びこれを用いて形成された絶縁層を備える多層印刷配線板を提供できることを見出した。
即ち、本発明(1)は、一般式(1):
Figure 2009041299
式中、
nは、1〜10の数であり、
Arは、炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物、または同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の4価の基であり、
Arは、炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物、または同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の2価の基であり、ここで架橋員とは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO−、−S−、−CH−、−C(CH−及び−C(CF−からなる群から選択される2価の基を示し、そして
、Rは、それぞれ独立して、水素またはフェニル基を示す
で表される熱硬化性イミドオリゴマー、及び
(ii)水、水溶性有機溶剤またはそれらの混合物を含む印刷用インク組成物である。
本発明(2)は、前記水溶性有機溶剤が、水、アルコール類またはそれらの混合物である、前記発明(1)の印刷用インク組成物である。
本発明(3)は、前記熱硬化性イミドオリゴマーの平均粒径が、10μm以下である、前記発明(1)または(2)の印刷用インク組成物である。
本発明(4)は、前記発明(1)〜(3)のいずれかに記載の印刷用インク組成物を、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法またはスプレー印刷法によって基材上に塗布することを特徴とする、熱硬化性イミドオリゴマー膜の製造方法である。
本発明(5)は、前記発明(1)〜(3)のいずれかに記載の印刷用インク組成物を、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法またはスプレー印刷法によって基材上に塗布し、さらに加熱硬化させた絶縁層を有する多層印刷配線板である。
本発明の印刷用インク組成物は、製膜時において250℃以下で硬化が可能であり、また、短時間で硬化するため、基板の損傷なく絶縁膜を形成することができる。さらに、この絶縁膜は可撓性、耐熱性において優れた物性を示す。
本発明の印刷用インク組成物が含む熱硬化性イミドオリゴマーは、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2009041299
式中、nは1〜10の数であり、Arは炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物、または同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の4価の基である。Arは炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物、または同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の2価の基である。ここで架橋員とは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO−、−S−、−CH−、−C(CH−及び−C(CF−からなる群から選択される2価の基を示す。R、Rは、それぞれ独立して、水素またはフェニル基を示す。
Ar、Arにおける「炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物」は、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数6〜12の単環式または縮合多環式芳香族化合物であり、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレンなどが挙げられる。したがって、Arにおける「炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物の4価の基」は、好ましくはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレンなどから誘導される4価の基であり、Arにおける「炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物の2価の基」は、好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレンなどから誘導される2価の基であり、最も好ましくはo−、m−もしくはp−フェニレンが挙げられる。またArにおける「炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物」は、その芳香環上に、炭素数1〜4のアルキル基、トリフルオロメチル基などの置換基を1つ以上、好ましくは1または2つ有していてもよい。
Ar、Arにおける「同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物」とは、前記段落に挙げられた、単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物が、直接もしくは架橋員(ここで架橋員とは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO−、−S−、−CH−、−C(CH−及び−C(CF−からなる群から選択される)により相互に連結された多環式化合物を意味する。したがって、Arにおける多環式化合物の4価の基としては、前記段落に挙げられた2つ以上の単環式芳香族化合物、特にはo−、m−もしくはp−フェニレンが直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の4価の基、例えば、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、安息香酸フェニル、2,2−ジフェニルプロパン、2,2−ジフェニル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(フェノキシ)フェニル]プロパンなどから誘導される4価の基が挙げられる。Arにおける多環式化合物の2価の基としては、前記段落に挙げられた2つ以上の単環式芳香族化合物、特にはo−、m−もしくはp−フェニレンが、直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の2価の基、例えば、ビフェニル、ジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロパンなどから誘導される2価の基が挙げられる。またArにおける多環式化合物は、その芳香環上に、炭素数1〜4のアルキル基、トリフルオロメチル基などの置換基を1つ以上、好ましくは1または2つ有していてもよい。
一般式(1)で表される架橋性の基を有する熱硬化性イミドオリゴマーの製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法でよい。本発明において、熱硬化性イミドオリゴマーは次の工程によって得た。まず、エステル化溶媒中、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、架橋性の基を有する芳香族ジカルボン酸無水物とを加熱反応させ、均一溶液を得る。
次に、得られた均一溶液と芳香族ジアミンを混合し、混合溶液を得る。この際の混合溶液の溶質濃度は50重量%以下が好ましい。
この混合溶液には、1,2−ジメチルイミダゾール、ベンズイミダゾール、イソキノリン、置換ピリジンなどのイミド化触媒を加えてもよい。また公知の添加剤、例えば、無機フィラー、有機フィラー、無機顔料または有機顔料などを加えても良い。
次いで、上記混合溶液を蒸発乾固し、さらに加熱してイミド化させる。加熱については、得られるイミドオリゴマーのガラス転移温度付近から、架橋性基による熱硬化が始まる温度より下の温度の範囲内で5〜180分間、好適には30〜90分間加熱することが望ましい。
ここで使用するエステル化溶媒の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどの低級一級アルコール、好適にはメタノールまたはエタノールなどが挙げられる。これらは単独でも2種類以上組み合わせても使用することができる。
使用する芳香族テトラカルボン酸二無水物の例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2,3’,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,2,7,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。これらは単独でも2種類以上組み合わせても使用することができる。
使用する架橋性の基を有する芳香族ジカルボン酸無水物は、4−エチニルフタル酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物又はそれらの混合物である。
本発明の印刷用インク組成物は、一般式(1)で示される熱硬化性イミドオリゴマーの他に、別の架橋性の末端基を有するイミドオリゴマーを含んでいてもよい。そのようなイミドオリゴマーは前述と同様の方法により製造することができるが、架橋性の基を有する芳香族ジカルボン酸無水物として、上記段落のものに換えて、3−フェニルエチニルフタル酸無水物、エチニルナフタレンジカルボン酸無水物、フェニルエチニルナフタレンジカルボン酸無水物、エチニルアントラセンジカルボン酸無水物、フェニルエチニルアントラセンジカルボン酸無水物、4−ナフチルエチニルフタル酸無水物、3−ナフチルエチニルフタル酸無水物、4−アントラセニルエチニルフタル酸無水物、3−アントラセニルエチニルフタル酸無水物、アントラセニルエチニルナフタレンジカルボン酸無水物、アントラセニルエチニルアントラセンジカルボン酸無水物などを使用して製造することができる。なお、これらの芳香族ジカルボン酸無水物の芳香族環上の水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基もしくはアルコキシル基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい。これらの無水物は単独でも2種類以上組み合わせても使用することができる。
使用する芳香族ジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−アミノベンジルアミン、m−アミノベンジルアミン、ジアミノトルエン類、ジアミノキシレン類、ジアミノナフタレン類、ジアミノアントラセン類、4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、o−トリジン、m−トリジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェノキシ)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−(4−アミノベンゾイルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、1,4−ビス[4−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[3−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[3−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[4−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ビフェニル、4,4’−ビス[3−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ビフェニル、4,4’−ビス[4−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[3−(2−、3−もしくは4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルスルホンなどが挙げられる。これらは単独でも2種類以上組み合わせても使用することができる。
前記の熱硬化性イミドオリゴマーは、硬化前の加工性(熱溶融性)が良好となるように、かつ、実装時における加熱工程や鉛フリーはんだ化に対応するために、熱硬化後のガラス転移温度が200℃以上、好ましくは250℃以上となるように、繰り返し数n=1〜10の範囲内で、好ましくは繰り返し数n=1〜5の範囲内で芳香族テトラカルボン酸二無水物、架橋性の基を有する芳香族ジカルボン酸無水物、芳香族ジアミンの組成が適宜選択される。繰り返し数nが10を超えると、組成物に占める架橋性の基の相対的な含有率が低下するため、硬化後のフィルムの耐熱性が低下したり、フィルムの形成が困難になる傾向があるため、好ましくない。
得られたイミドオリゴマーは、例えば実験室レベルでは乳鉢などを用いて、平均粒径100μm以下に粉砕して粗粉末状にする。
熱硬化性イミドオリゴマー粉末が溶解または分散した印刷用インク組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、上述の熱硬化性イミドオリゴマー粗粉末を、水、水溶性有機溶剤又はそれらの混合物中で、さらに湿式粉砕するのが好ましい。このようにして得られた熱硬化性イミドオリゴマーが分散した液状物はそのままインク組成物として使用してもよいし、濾過して熱硬化性イミドオリゴマーを分離し、別の水、水溶性有機溶剤又はそれらの混合物に加えて、本発明の印刷用インク組成物としてもよい。この際に加える水、水溶性有機溶剤又はそれらの混合物の種類、量、混合比率、後述する添加剤等によって、熱硬化性イミドオリゴマーは印刷用インク組成物中に溶解または分散した状態となる。
また、本発明の印刷用インク組成物における水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、アセトンなどが挙げられるが、加工性や環境負荷の観点からアルコール類、グリコール類を用いることが望ましい。
使用するアルコール類、グリコール類は例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、ポリエチレングリコールなどのグリコール類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、低沸点のメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、またはその水との混合溶媒の使用が好ましい。
本発明の印刷用インク組成物における熱硬化性イミドオリゴマーの固形分濃度は、各種塗布方法において所望の粘度になるように適宜調整すればよいが、好ましくは70重量%以下である。
湿式粉砕に用いる装置としては、従来から用いられている装置、例えばボールミル、ロッドミル等を用いることができる。
また、粉砕された熱硬化性イミドオリゴマーの平均粒径は、インクにした際の分散性向上のため10μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下である。
熱硬化性イミドオリゴマーの分散方法としては、従来から用いられている分散法、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェイカー等を用いることができる。ただしビーズ等のメディアを使用する分散方法の場合、メディアからの不純物の混入が考えられるので、メディアの洗浄や、有害不純物を析出しないメディアを使用するなどの対策を行うことが必要である。
分散を良好に行うために、硬化後の熱硬化性イミドオリゴマーの絶縁性などの所望の物性を損なわない範囲で、分散剤を添加することも可能である。分散剤として、アニオン系、ノニオン系界面活性剤、または高分子系分散剤など使用することができる。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびこれらの塩、アクリル酸エステル類、スチレンまたはその誘導体、ビニルエーテル類、ビニルエステル類などのエチレン性不飽和単量体などを単独、または2種類以上を混合および重合させたものを高分子系分散剤として用いることが出来る。さらに、分散状態を良好にするために、従来から用いられている公知の表面張力調整剤、水、親油性有機溶剤などを必要に応じて添加することができる。
上記のようにして得られた印刷用インク組成物を、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、スプレー法などによって、シリコン系ウエハや金属箔などの基材に塗布し、熱硬化性イミドオリゴマーを表面に付着させ、乾燥させることにより、熱硬化性イミドオリゴマー膜を得ることができる。これを加熱し、熱硬化性イミドオリゴマーを軟化(溶融)させ、次いで硬化させると膜(絶縁膜)を得ることができる。ここで加熱は、60℃〜450℃で行うが、処理時間の全体にわたって一定の温度であってもよく、徐々に昇温させながら行うこともできる。熱硬化性イミドオリゴマーを軟化、次いで硬化させるには150℃〜300℃が好ましい。さらに好ましくは150℃〜250℃である。この際の加熱時間は5〜60分間が好ましい。
また、基材と絶縁膜との接着性を向上させるために、シリコン系ウエハや金属箔などの基材にシランカップリング処理をすることが望ましい。シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられ、これらを酸またはアルカリ化合物で加水分解したものも使用することができる。またこれらに限定されるものではなく、これらの中から選ばれる1種類以上のシランカップリング剤が好ましい。接着性の効果が大きいことから、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランがより好ましい。
上記のシランカップリング処理されたシリコン系ウエハまたは金属箔などの基材上に絶縁膜を作製する方法は前述の記載と同様である。
以下、本発明について実施例をもって説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下の合成例、比較合成例、実施例、比較例において、得られたものの評価を次のように行った。
(1)ガラス転移温度
示差走査熱量計(島津製作所製、DSC−60)を用い、窒素雰囲気下で10℃/分の昇温の条件で測定を行った。
(2)平均粒径
試料を3分間超音波分散させ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)を用い、湿式フローセルで測定して、メジアン径、D50体積基準を平均粒径とした。
(3)熱重量減少
示差熱重量同時測定装置(島津製作所製、DTG−60)を用い、窒素雰囲気下で100℃から測定を開始して、10℃/分の昇温の条件で測定を行った(単位:%)。
(4)体積固有抵抗
デジタル超高抵抗/微小電流計(アドバンテスト製、R8340A型)を用い、ASTM D257に準じて測定を行った。
合成例1
500mlの四つ口フラスコに、4,4’−オキシジフタル酸二無水物9.9269g(32mmol)、4−エチニルフタル酸無水物5.5084g(32mmol)、及びメタノール100mlを仕込み、80℃のオイルバス中で還流させながら3時間加熱撹拌を行い均一溶液とした。次に、この溶液を50℃まで冷却した後、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル9.6114g(48mmol)、及びメタノール40mlを加えて均一溶液とした。この溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに、160℃まで温度を上げ、1時間減圧、加熱を行い、一般式(1)のイミドオリゴマー(Ar=ジフェニルエーテル、Ar=ジフェニルエーテル、R=R=水素、n=2)を固形物として得た。さらに、この固形物を乳鉢で粉砕した後、150℃で5時間乾燥した。このオリゴマーのガラス転移温度は154℃であった。
合成例2
4−エチニルフタル酸無水物の使用量を2.7542g(16mmol)に、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルの使用量を8.0095g(40mmol)に換えた以外は、合成例1と同様な方法により、一般式(1)のイミドオリゴマー(n=4)を固形物として得た。このオリゴマーのガラス転移温度は170℃であった。
合成例3
500mlの四つ口フラスコに、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物10.4097g(20mmol)、4−エチニルフタル酸無水物6.8855g(40mmol)、及びメタノール100mlを仕込み、80℃のオイルバス中で還流させながら3時間加熱撹拌を行い均一溶液とした。次に、この溶液を50℃まで冷却した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル8.0095g(40mmol)、及びメタノール40mlを加えて均一溶液とした。この溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに、160℃まで温度を上げ、1時間減圧、加熱を行い、一般式(1)のイミドオリゴマー(Ar=2,2−ビス[4−(フェノキシ)フェニル]プロパン、Ar=ジフェニルエーテル、R=R=水素、n=1)を固形物として得た。さらに、この固形物を乳鉢で粉砕した後、150℃で5時間乾燥した。このオリゴマーのガラス転移温度は152℃であった。
合成例4
2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物の使用量を15.6146g(30mmol)に、4−エチニルフタル酸無水物の使用量を3.4427g(20mmol)に換えた以外は、合成例3と同様な方法により、一般式(1)のイミドオリゴマー(n=3)を固形物として得た。このオリゴマーのガラス転移温度は165℃であった。
実施例1
合成例1で得られた粉末状のイミドオリゴマーをイオン交換水:メタノール(50:50)の混合液に添加し、直径200μmのジルコニアビーズをさらに加え、ボールミルを用いて湿式粉砕した。粉砕後、まずジルコニアビーズを分離して、次いで濾過して固液分離を行い、熱硬化性イミドオリゴマー微粉末を単離した。この粉末の平均粒径は1μmであった。
次に、得られたイミドオリゴマー微粉末2gを蒸留水:メタノール(60:40)混合液18gに加え、超音波ホモジナイザーを使用して分散させ印刷用インク組成物とした。
実施例2
合成例1で得られた粉末状のイミドオリゴマーに換えて、合成例2で得られた粉末状のイミドオリゴマーを用いた以外は、実施例1と同様な方法により、印刷用インク組成物〔イミドオリゴマー微粉末(平均粒径1μm)2gを、蒸留水:メタノール(60:40)混合液18gに分散〕を得た。
実施例3
合成例1で得られた粉末状のイミドオリゴマーに換えて、合成例3で得られた粉末状のイミドオリゴマーを用いた以外は、実施例1と同様な方法により、印刷用インク組成物〔イミドオリゴマー微粉末(平均粒径1μm)2gを、蒸留水:メタノール(60:40)混合液18gに分散〕を得た。
実施例4
合成例1で得られた粉末状のイミドオリゴマーに換えて、合成例4で得られた粉末状のイミドオリゴマーを用いた以外は、実施例1と同様な方法により、印刷用インク組成物〔イミドオリゴマー微粉末(平均粒径1μm)2gを、蒸留水:メタノール(60:40)混合液18gに分散〕を得た。
製造実施例1
ガラス板に実施例1で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布し熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱した。これを室温まで冷却し、ガラス板から剥がし、厚さ10μmの硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムのガラス転移温度は290℃であり、350℃までの熱重量減少は確認されなかった。また、硬化フィルムの体積固有抵抗は2.6×1017(Ω・cm)であった。
製造実施例2
ガラス板に実施例2で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布し熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱した。これを室温まで冷却し、ガラス板から剥がし、厚さ10μmの硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムのガラス転移温度は259℃であり、350℃までの熱重量減少は確認されなかった。
製造実施例3
ガラス板に実施例3で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布し熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱した。これを室温まで冷却し、ガラス板から剥がし、厚さ10μmの硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムのガラス転移温度は277℃であり、350℃までの熱重量減少は確認されなかった。
製造実施例4
ガラス板に実施例4で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布し熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱した。これを室温まで冷却し、ガラス板から剥がし、厚さ10μmの硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムのガラス転移温度は255℃であり、350℃までの熱重量減少は確認されなかった。
製造実施例5
3−アミノプロピルトリエトキシシラン1g、エタノール4.5g、蒸留水4g、10%塩酸0.5gを混合して1時間撹拌したものをシランカップリング剤として6インチのシリコンウエハ(厚さ500μm)に塗布した。これを100℃で5分間乾燥させた。
次に、このシリコンウエハに実施例1で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にてウエハ全面に均一に塗布し、熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱し、厚さ約4〜6μmの絶縁膜を有するシリコンウエハを得た。接着性を碁盤目テープ法JIS−K5400(間隔1mm、ます目の数100)で評価を行った。その結果、100個の内の全てが剥がれずに残った。
製造実施例6
基材をシリコンウエハから銅箔(三井金属社製 3EC−VLP 厚さ18μm)に変えた以外は製造実施例5と同様の方法で、絶縁膜を有する銅箔を得た。接着性を碁盤目テープ法JIS−K5400(間隔1mm、ます目の数100)で評価を行った。その結果、100個の内の全てが剥がれずに残った。また可撓性は、直径1mmの針金に試験片を180°折り曲げ、その後のひび、割れ、はがれを目視判定した。その結果、ひび、割れ、はがれは確認されなかった。
比較例1
ジムロート冷却管、窒素導入管、撹拌翼を取り付けた100mlの4つ口フラスコに窒素雰囲気下で、まずN−メチル−2−ピロリドン30mlを入れ、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル4.0047g(20mmol)を投入し、次いで4,4’−オキシジフタル酸二無水物6.2043g(20mmol)を加えた。8時間撹拌して、ポリアミド酸の重合を進めた。得られたポリアミド酸ワニスをN−メチル−2−ピロリドンで10重量%になるまで希釈し、これを印刷用インク組成物とした。
製造比較例1
ガラス板に比較例1の印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布しポリアミド酸膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱した。これを室温まで冷却し、ガラス板から剥がし、厚さ10μmのポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムのガラス転移温度は217℃であり、350℃までの熱重量減少は1.0%であった。また、フィルムの体積固有抵抗は8.3×1015(Ω・cm)であった。
製造比較例2
加熱条件を130℃2分、180℃2分、350℃10分に変更した以外は製造比較例1と同様の検討を行った。得られたフィルムのガラス転移温度は238℃であり、350℃までの熱重量減少は確認されなかった。また、フィルムの体積固有抵抗は6.4×1016(Ω・cm)であった。
比較例2
500mlの四つ口フラスコに、4,4’−オキシジフタル酸二無水物12.4086g(40mmol)、4−エチニルフタル酸無水物0.6885g(4mmol)、及びメタノール100mlを仕込み、80℃のオイルバス中で還流させながら3時間加熱撹拌を行い均一溶液とした。次に、この溶液を50℃まで冷却した後、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル8.4099g(42mmol)、及びメタノール40mlを加えて均一溶液とした。この溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに、170℃まで温度を上げ、1時間減圧、加熱を行い、一般式(1)のイミドオリゴマー(Ar=ジフェニルエーテル、Ar=ジフェニルエーテル、R=R=水素、n=20)を固形物として得た。さらに、この固形物を乳鉢で粉砕した後、150℃で5時間乾燥した。このオリゴマーのガラス転移温度は177℃であった。
合成例1で得られた粉末状のイミドオリゴマーに換えて、上記で得られた粉末状のイミドオリゴマーを用いた以外は、実施例1と同様な方法により、印刷用インク組成物〔イミドオリゴマー微粉末(平均粒径1μm)2gを、蒸留水:メタノール(60:40)混合液18gに分散〕を得た。
比較例3
500mlの四つ口フラスコに、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物20.8194g(40mmol)、4−エチニルフタル酸無水物0.6885g(4mmol)、及びメタノール100mlを仕込み、80℃のオイルバス中で還流させながら3時間加熱撹拌を行い均一溶液とした。次に、この溶液を50℃まで冷却した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル8.4099g(42mmol)、及びメタノール40mlを加えて均一溶液とした。この溶液をエバポレーターで濃縮し、さらに、170℃まで温度を上げ、1時間減圧、加熱を行い、一般式(1)のイミドオリゴマー(Ar=2,2−ビス[4−(フェノキシ)フェニル]プロパン、Ar=ジフェニルエーテル、R=R=水素、n=20)を固形物として得た。さらに、この固形物を乳鉢で粉砕した後、150℃で5時間乾燥した。このオリゴマーのガラス転移温度は173℃であった。
合成例1で得られた粉末状のイミドオリゴマーに換えて、上記で得られた粉末状のイミドオリゴマーを用いた以外は、実施例1と同様な方法により、印刷用インク組成物〔イミドオリゴマー微粉末(平均粒径1μm)2gを、蒸留水:メタノール(60:40)混合液18gに分散〕を得た。
製造比較例3
ガラス板に比較例2で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布し熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱したが、フィルムは得られなかった。なお、得られた粉末状の硬化物のガラス転移温度は239℃であった。
製造比較例4
ガラス板に比較例3で得られた印刷用インク組成物をスプレー法にて全面に均一に塗布し熱硬化性イミドオリゴマー膜を形成した。これを130℃で2分間加熱し、次いで250℃で10分間加熱したが、フィルムは得られなかった。なお、得られた粉末状の硬化物のガラス転移温度は216℃であった。

Claims (5)

  1. (i)一般式(1):
    Figure 2009041299
    式中、
    nは、1〜10の数であり、
    Arは、炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物、または同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の4価の基であり、
    Arは、炭素数6〜36の単環式もしくは縮合多環式芳香族化合物、または同一もしくは異なる2つ以上の前記芳香族化合物が直接もしくは架橋員により相互に連結された多環式化合物の2価の基であり、ここで架橋員とは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO−、−S−、−CH−、−C(CH−及び−C(CF−からなる群から選択される2価の基を示し、そして
    、Rは、それぞれ独立して、水素またはフェニル基を示す
    で表される熱硬化性イミドオリゴマー、及び
    (ii)水、水溶性有機溶剤またはそれらの混合物
    を含む印刷用インク組成物。
  2. 前記水溶性有機溶剤が、水、アルコール類またはそれらの混合物である、請求項1記載の印刷用インク組成物。
  3. 前記熱硬化性イミドオリゴマーの平均粒径が、10μm以下である、請求項1または2記載の印刷用インク組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷用インク組成物を、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法またはスプレー印刷法によって基材上に塗布することを特徴とする、熱硬化性イミドオリゴマー膜の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷用インク組成物を、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法またはスプレー印刷法によって基材上に塗布し、さらに加熱硬化させた絶縁層を有する多層印刷配線板。
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