JPWO2009025127A1 - 光学用樹脂材料及び光学素子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光学素子として好適な屈折率、透明性を有し、且つ温度に対する屈折率変化が極めて小さく、しかも成型性と耐熱性に優れ、リフロー工程を経た際に光学性能が低下するのを抑制することができる光学用樹脂材料、及びそれを用いた光学素子を提供することであり、該光学用樹脂材料は、硬化性樹脂中に有機化合物により表面修飾された無機微粒子を含有する透明な光学用樹脂材料であって、該無機微粒子が非晶質シリカ中に金属酸化物結晶を含有する平均粒子径が1nm以上、50nm以下の無機微粒子であることを特徴とする。

Description

本発明は光学用樹脂材料及び光学素子に関し、特にレンズ、フィルター、グレーティング、光ファイバー、平板光導波路などとして好適に用いられる光学用樹脂材料、及びそれを用いた光学素子に関する。
光を透過させて所望の光学的機能を達成する光学素子としては、様々な光学機器に用いられる光学レンズや補正素子等が挙げられる。例えば、銀塩カメラやデジタルカメラ、医療用撮影装置等の撮像装置に用いられる撮像光学系や、光ピックアップ装置の光学系、光通信モジュール等に用いられる光学素子などが挙げられる。これらは、一般的にガラス製やプラスチック製の光学素子が用いられている。
特にプラスチック製の光学素子は射出成型や押し出し成型等により成型可能であり、また比較的低温度で成型可能であるため、ガラス製の光学素子よりも低コストで製造可能であり、ガラス製の光学素子と置き換えることが可能なプラスチック製の光学素子が強く望まれている。
従来、撮像光学系や光ピックアップ装置の光学系に用いられる光学素子としては、熱可塑性樹脂を用いた光学素子が広く知られている。例えば、光ピックアップ装置の光学素子に適用可能な熱可塑性樹脂として、環状オレフィンとαオレフィンの共重合体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、熱可塑性樹脂を用いた光学素子はガラス製の光学素子と比較して耐熱性が低く、高温下に曝されたときに光学性能に変動が発生する場合があるため、高い光学精度が求められる撮像光学系用の光学素子や光ピックアップ装置の光学系用光学素子として用いられる場合には問題となる場合があった。更に撮像光学系は撮影環境によって様々な環境に曝される可能性があり、光ピックアップ装置はトラッキングやフォーカシングのための装置の駆動により熱が発生し、光学素子が高温に曝されることとなる場合がある。
また、撮像装置等の製造工程においても、レンズを組み込んだ部品が半田リフロー工程を通るような場合には、レンズ自体も260℃程度の高温に曝されることになることから、更に高い耐熱性が求められてきた。
熱可塑性樹脂については、比較的低い温度で軟化、溶融するため加工性は良好であるが、成型されたレンズは熱により変形しやすいという欠点をもつ。そのため、光学レンズとして使用される他のプラスチック材料として、シリコーン樹脂のような熱硬化性樹脂も検討されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、成型性と耐熱性を満足し、光学レンズとして使用可能な熱硬化性樹脂は今までになかった。
一方、硬化性樹脂に剛性の向上等を目的として無機微粒子を添加した樹脂材料の検討が知られている(例えば、特許文献3参照)。更にゾルゲル法により作製した複合金属酸化物ナノ粒子を樹脂中に分散させて、剛性と透明性を両立させる方法について開示されている(例えば、特許文献4、5参照)。
特開2002−105131号公報 特開2004−146554号公報 特開平11−343349号公報 特開2004−292698号公報 特開2005−146042号公報
しかしながら、特許文献4、5の方法では成型性や耐熱性といった特性については考慮されていない。また、これら文献に記載の方法で作製された樹脂材料は、半田リフロー工程の様な高温下では変形、着色や粒子凝集による透明性の低下を生じてしまい、十分な性能が得られていない。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、光学素子として好適な屈折率、透明性を有し、且つ温度に対する屈折率変化が極めて小さく、しかも成型性と耐熱性に優れ、リフロー工程を経た際に光学性能が低下するのを抑制することができる光学用樹脂材料、及びそれを用いた光学素子を提供することである。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
1.硬化性樹脂中に有機化合物により表面修飾された無機微粒子を含有する透明な光学用樹脂材料であって、該無機微粒子が非晶質シリカ中に金属酸化物結晶を含有する平均粒子径が1nm以上、50nm以下の無機微粒子であることを特徴とする光学用樹脂材料。
2.前記無機微粒子が実質的に均一な組成であることを特徴とする前記1に記載の光学用樹脂材料。
3.前記無機微粒子の平均屈折率が1.5以上、1.7以下であることを特徴とする前記1または2に記載の光学用樹脂材料。
4.前記有機化合物が有機シラン化合物であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の光学用樹脂材料。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の光学用樹脂材料を用いて成型されたことを特徴とする光学素子。
本発明によれば、非晶質シリカ中に金属酸化物結晶を含有する無機微粒子を透明な硬化性樹脂中に分散させることにより、光線透過率が高く、熱安定性に優れた光学用樹脂材料を得ることができる。これに伴い、この光学用樹脂材料を成型して適用された光学素子では光線透過率が高く、屈折率の温度依存性が小さく、更にリフロー工程を経た際に光学性能が低下するのを抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態に係る光学素子を示す断面図である。
符号の説明
1 光学素子
まず、本発明の光学用樹脂材料について説明する。
本発明の光学用樹脂材料は硬化性樹脂と無機微粒子とを含有しており、光学用樹脂レンズを始めとする光学素子等の成型物に成型されるようになっている。
以下、(1)無機微粒子、(2)硬化性樹脂、(3)光学素子の製造、及び(4)光学用樹脂材料の特性等について説明する。
(1)無機微粒子
本発明に用いられる無機微粒子は、酸化物である非晶質シリカ(SiO2)中に金属酸化物結晶を含有する無機微粒子であることを特徴とする。即ち、該無機微粒子について赤外分光分析を行うと1070〜1120cm-1付近に吸収が認められ、シリカの存在が明らかになる。また、ここで言う非晶質とは、X線回折または電子線回折等の構造解析手段により明確な結晶構造が確認できない状態を示す。即ち、本発明に係る無機微粒子は組成分析ではシリカと金属酸化物の混合組成であり、且つ構造解析では金属酸化物の結晶構造だけが検出される無機微粒子であることを特徴とする。
無機微粒子の組成分析法としては、従来から知られている種々の方法を用いることができ、例えば、蛍光X線解析、電子線マイクロアナライザ等により測定することができる。
また、無機微粒子中に含有される金属酸化物は、非晶質シリカ中で金属酸化物結晶として検出可能なものであれば特に限定はされず、金属酸化物を構成する金属は、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi等から選択することができる。
本発明において、非晶質シリカ中に存在する金属酸化物はその全てが金属酸化物結晶として存在していてもよいし、その一部が非晶質金属酸化物として存在していてもよい。
更にその組成は結晶構造が確認されれば一種の金属原子からなる金属酸化物結晶でも、数種の金属原子を含有する複合金属酸化物結晶でもよく、珪酸ナトリウム結晶や珪酸マグネシウム結晶のような珪素と他の金属原子からなる結晶でもよい。
また、無機微粒子は実質的に均一な組成であることが好ましい。ここで言う実質的に均一な組成とは、非晶質シリカ中の金属酸化物結晶が粒子内部でほぼ均一に分散していることを示し、例えば、粒子断面の10点以上の測定点でTEM−EDXで組成分析を行い、各測定点での組成の変動幅が10%以内、好ましくは5%以内である。
このように実質的に均一な組成である無機微粒子は、粒子内部の組成分布による光散乱が生じないため透明性が高く、屈折率が均一になるため好ましい。更に金属酸化物結晶は微細な結晶粒子として非晶質シリカ中に分散されていることが好ましく、5nm以下の微粒子、あるいは数個から数十個の原子により構成された結晶格子として検出可能なクラスターとして存在していることが好ましい。
また、無機微粒子において、非晶質シリカ中に含有される金属酸化物の含有率は、金属酸化物の種類や作製する無機微粒子の屈折率値により任意に決めることができるが、上記の如く非晶質シリカ中に金属酸化物を実質的に均一に分散させるためには、無機微粒子における金属酸化物の含有率が20質量%以上、80質量%以下であることが好ましく、20質量%以上、60質量%以下であることが更に好ましい。
また、無機微粒子は硬化性樹脂との屈折率の差が小さいことが望ましい。本発明者らの検討によると、硬化性樹脂と当該樹脂に分散される無機微粒子との屈折率の差が小さいと、光を透過させた際に散乱を起こりにくく、透明性が高い光学用樹脂材料が得られることが分かった。また、当該樹脂へ分散する無機微粒子が大きい程、光を透過させた際に光が散乱しやすくなるが、当該樹脂と分散される無機微粒子との屈折率の差が小さいと、比較的大きな無機微粒子を用いても光の散乱を発生する頻度が少なくなり、また無機微粒子の含有量を増加しても透明性を維持することができるという知見が得られた。
以上により、無機微粒子と硬化性樹脂との屈折率差が0.15以下であることが好ましく、更に好ましくは屈折率差が0.1以下、より好ましくは屈折率差が0.05以下である。
そして、このような屈折率差を満たす無機微粒子の屈折率は硬化性樹脂の樹脂組成により異なるものの、硬化性樹脂の屈折率が通常1.5〜1.6の範囲にあるため、1.5〜1.75であることが好ましく、1.5〜1.65であることが更に好ましい。
更に非晶質シリカ中に金属酸化物結晶を含有する無機微粒子で上記の好ましい屈折率を達成するためには、屈折率1.6以上、2.1以下である金属酸化物を非晶質シリカ中に均一に分散することが好ましい。具体的には、例えば、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化イットリウム、酸化バリウム、酸化インジウム等の金属酸化物が好ましく挙げられる。この中から、光学素子として使用する波長領域において、吸収、発光、蛍光等が生じないものを適宜選択して使用することが好ましい。
特に本発明においては、この無機微粒子が分散された光学用樹脂材料が光学素子として使用可能な光線透過率を有し、且つ25℃でナトリウムD線を光源として測定した屈折率nd25が1.5以上、1.7以下となるように、無機微粒子の屈折率を調整することが好ましい。
なお、上記屈折率は、例えば、ASTMD542規格に則りアッベ式屈折計等により測定されるものが該当し、種々の文献に記載されている値を用いることができる。また、無機微粒子を屈折率を調整した種々の溶媒に分散させて分散液の吸光度を測定し、その値が最小になる溶媒の屈折率を測定することにより、該無機微粒子の屈折率を確認できる。
その他、無機微粒子を選択するに当たって考慮することが好ましい点について、以下に述べる。
無機微粒子は光線透過率を劣化させない範囲であれば、1種類の無機微粒子を用いてもよく、また複数種類の無機微粒子を併用してもよい。異なる性質を有する複数種類の微粒子を用いることで、必要とされる特性を更に効率よく向上させることもできる。
また、無機微粒子は平均粒子径が1nm以上、50nm以下が好ましく、1nm以上、20nm以下がより好ましく、更に好ましくは1nm以上、10nm以下である。平均粒子径が1nm未満の場合、無機微粒子の分散が困難になり所望の性能が得られない恐れがあることから、平均粒子径は1nm以上であることが好ましく、また平均粒子径が50nmを超えると得られる硬化性材料組成物が濁るなどして透明性が低下し、光線透過率が80%未満となる恐れがあることから、平均粒子径は50nm以下であることが好ましい。ここで言う平均粒子径は、各粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値を言う。
更に無機微粒子の形状は特に限定されるものではないが、球状の微粒子が好適に用いられる。具体的には、粒子の最小径(微粒子の外周に接する2本の接線を引く場合における当該接線間の距離の最小値)/最大径(微粒子の外周に接する2本の接線を引く場合における当該接線間の距離の最大値)が0.5〜1.0であることが好ましく、0.7〜1.0であることが更に好ましい。
また、粒子径の分布に関しても特に制限されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、広範な分布を有するものよりも比較的狭い分布を持つものが好適に用いられる。特に粒子径100nm以上の粒子が少数でも存在すると著しく光線透過率を劣化させることから、変動係数(測定値のばらつきの指標として標準偏差を平均で割った値、無次元数)は30以下となることが好ましく、特に10以下となることが好ましい。
(1.1)無機微粒子の製造方法及び表面修飾
本発明に係る無機微粒子の製造方法は特に限定されるものではなく、非晶質シリカ中に金属酸化物結晶が存在する無機微粒子を形成することが可能な方法であれば、公知のいずれの方法も用いることができる。一般的に複合酸化物粒子を作製する方法としては、熱分解法(原料を加熱分解して微粒子を得る方法。)、噴霧乾燥法、火炎噴霧法、プラズマ法、気相反応法、凍結乾燥法、加熱ケロシン法、加熱石油法、沈殿法(共沈法)、加水分解法(塩水溶液法、アルコキシド法、ゾルゲル法)、水熱法(沈殿法、結晶化法、水熱分解法、水熱酸化法)などが挙げられる。
これらの方法の内、加水分解法のような液中で複合酸化物を作成する方法では、小粒径で均一組成の微粒子形成が可能であるが、本発明の如く非晶質シリカ中に他の金属酸化物結晶を形成させるのは困難であるため、予め作製した微細な金属酸化物結晶の存在下で粒子形成を行う必要がある。また、水熱法では複合酸化物粒子の組成制御や小粒径化といった点で課題がある。
従って、本発明に係る無機微粒子の製造方法としては、気相中での熱分解法が好ましいが、通常の熱分解法では複合酸化物の組成制御、粒径制御が困難であるため、本発明においては、特に特開2005−218937号、特開2005−305202号の各公報等に記載の微粒子の原料を含む原料気体流と当該原料気体流を覆う反応気体流とを高温雰囲気の反応空間に流入させ、前記原料気体流の外周部で熱処理によって粒子を生成するとともに、生成した粒子を前記反応気体流で冷却して微粒子を製造する微粒子製造方法が好ましく用いられる。
この方法においては、前記原料気体流と前記反応気体流との化学反応によって粒子が生成され、この生成した粒子を前記反応気体流で冷却して微粒子が製造されるため、反応気体流を構成する反応気体の種類を変更することにより、製造される微粒子の組成を変化させることができる。
更に本発明においては、無機微粒子が小粒径で、しかも粒子径の分布が狭いことが求められるため、前記原料気体流を生産性を落とさない程度でなるべく希薄にして製造することが好ましい。また、製造条件によりやむを得ず大粒子が混入してしまう場合には、粒子の製造時や回収後に概知の分級装置を用いて大粒子を除去することもできる。分級方法としては、エアロゾル状態の粒子から比重差、あるいは電気的に大粒子を除去する方法や、溶媒中に分散した粒子を濾過して大粒子を取り除く方法等があるが、特にエアロゾルを微分型電気移動度分級器(DMA:Differential Mobility Analyzer)で処理する方法が好ましく用いられる。
なお、本発明に係る無機微粒子の表面は有機化合物により修飾されていることが一つの特徴である。
表面修飾する方法は特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、リン酸、硫酸、カルボン酸等の有機酸類を用いる方法や、カップリング剤等の表面処理剤による表面処理、ポリマーグラフト、メカノケミカルによる表面処理などが挙げられる。
無機微粒子の表面修飾に用いられる表面処理剤としては、シラン系カップリング剤を始め、シリコーンオイル、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系カップリング剤等が挙げられる。これらは特に限定されず、無機微粒子及び無機微粒子を分散する硬化性樹脂の種類により適宜選択することが可能である。また、各種表面処理を二つ以上同時または異なる時に行ってもよい。
具体的には、例えば、シラン系の表面処理剤として、ビニルシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられ、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が好ましく用いられる。
シリコーンオイル系処理剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルといったストレートシリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、片末端反応性変性シリコーンオイル、異種官能基変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、親水性特殊変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸含有変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどの変性シリコーンオイルを用いることができる。
また、これらの処理剤はヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、アセトン水等で適宜希釈して用いてもよい。
表面処理剤による表面修飾の方法としては、湿式加熱法、湿式濾過法、乾式攪拌法、インテグルブレンド法、造粒法等が挙げられる。50nm以下の微粒子を表面改質する場合、乾式攪拌法が粒子凝集抑制の観点から好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
これらの表面処理剤は1種類のみを用いても、複数種類を併用してもよく、更に用いる表面処理剤によって得られる表面修飾無機微粒子の性状は異なることがあり、樹脂組成物を得るにあたって用いる硬化性樹脂との親和性を表面修飾剤を選ぶことによって図ることも可能である。表面修飾の割合は特に限定されるものではないが、表面修飾後の無機微粒子に対して、表面処理剤の割合が10〜99質量%であることが好ましく、30〜98質量%であることがより好ましい。
(2)硬化性樹脂
本発明で用いられる硬化性樹脂としては、紫外線及び電子線照射、あるいは加熱処理のいずれかの操作によって硬化し得るもので、無機微粒子と未硬化の状態で混合させた後、硬化させることによって透明な樹脂組成物を形成する物であれば特に制限なく使用でき、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、アリルエステル系樹脂等が挙げられる。該硬化性樹脂は紫外線や電子線等の照射を受けて硬化する活性光線硬化性樹脂であってもよいし、加熱処理によって硬化する熱硬化性樹脂であってもよく、例えば、下記に列記したような種類の樹脂を好ましく使用することができる。
(2.1)シリコーン樹脂
シリコーン系樹脂は、珪素(Si)と酸素(O)とが交互に結合したシロキサン結合−Si−O−を主鎖としているポリマーである。
当該シリコーン樹脂として、所定量のポリオルガノシロキサン樹脂よりなるシリコーン系樹脂が使用可能である(例えば、特開平6−9937号公報参照)。
熱硬化性のポリオルガノシロキサン樹脂は、加熱による連続的加水分解−脱水縮合反応によって、シロキサン結合骨格による三次元網状構造となるものであれば特に制限はなく、一般に高温、長時間の加熱で硬化性を示し、一度硬化すると加熱により再軟化し難い性質を有する。
このようなポリオルガノシロキサン樹脂は、下記一般式(A)が構成単位として含まれ、その形状は鎖状、環状、網状形状のいずれであってもよい。
一般式(A) ((R1)(R2)SiO)n
上記一般式(A)中、R1及びR2は同種または異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基を示す。具体的には、R1及びR2として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基などで置換した基、例えば、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノメチル基、γ−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基などが例示される。R1及びR2は水酸基及びアルコキシ基から選択される基であってもよい。また、上記一般式(A)中、nは50以上の整数を示す。
ポリオルガノシロキサン樹脂は、通常、トルエン、キシレン、石油系溶剤のような炭化水素系溶剤、またはこれらと極性溶剤との混合物に溶解して用いられる。また、相互に溶解しあう範囲で組成の異なるものを配合して用いてもよい。
ポリオルガノシロキサン樹脂の製造方法は特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、オルガノハロゲノシランの一種または二種以上の混合物を加水分解、乃至アルコリシスすることによって得ることができ、ポリオルガノシロキサン樹脂は一般にシラノール基またはアルコキシ基等の加水分解性基を含有し、これらの基をシラノール基に換算して1〜10質量%含有する。
これらの反応は、オルガノハロゲノシランを溶融し得る溶媒の存在下に行うのが一般的である。また、分子鎖末端に水酸基、アルコキシ基またはハロゲン原子を有する直鎖状のポリオルガノシロキサンをオルガノトリクロロシランと共加水分解して、ブロック共重合体を合成する方法によっても得ることができる。このようにして得られるポリオルガノシロキサン樹脂は一般に残存するHClを含むが、本実施形態の組成物においては、保存安定性が良好なことから、10ppm以下、好ましくは1ppm以下のものを使用するのが良い。
(2.2)エポキシ樹脂
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−シクロヘキシルカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂(国際公開第2004/031257号パンフレット参照)を使用することができ、その他、スピロ環を含有したエポキシ樹脂や鎖状脂肪族エポキシ樹脂等も使用することができる。
(2.3)アダマンタン骨格を有する硬化性樹脂
2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート(特開2002−193883号公報参照)、3,3′−ジアルコキシカルボニル−1,1′−ビアダマンタン(特開2001−253835号公報参照)、1,1′−ビアダマンタン化合物(米国特許第3,342,880号明細書参照)、テトラアダマンタン(特開2006−169177号公報参照)、2−アルキル−2−ヒドロキシアダマンタン、2−アルキレンアダマンタン、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル等の芳香環を有しないアダマンタン骨格を有する硬化性樹脂(特開2001−322950号公報参照)、ビス(ヒドロキシフェニル)アダマンタン類やビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン(特開平11−35522号公報、特開平10−130371号公報参照)等を使用することができる。
(2.4)アリルエステル化合物を含有する樹脂
芳香環を含まない臭素含有(メタ)アリルエステル(特開2003−66201号公報参照)、アリル(メタ)アクリレート(特開平5−286896号公報参照)、アリルエステル樹脂(特開平5−286896号公報、特開2003−66201号公報参照)、アクリル酸エステルとエポキシ基含有不飽和化合物の共重合化合物(特開2003−128725号公報参照)、アクリレート化合物(特開2003−147072号公報参照)、アクリルエステル化合物(特開2005−2064号公報参照)等を好ましく用いることができる。
(3)光学素子の製造
(3.1)光学用樹脂材料の調製
本発明の光学素子の製造にあたっては、始めに光学素子の原料となる光学用樹脂材料を調製(作製)する。
光学用樹脂材料は溶媒に溶解した硬化性樹脂と無機微粒子とを混合し、その後有機溶媒を除去することで作製されてもよいし、モノマー溶液中に無機微粒子を添加、混合した後に重合して作製されてもよい。また、モノマーが一部重合したオリゴマーや低分子量のポリマーを溶融し、無機微粒子を添加、混合することで作製されてもよい。
特に本実施形態では、モノマー溶液中に無機微粒子を添加した後に重合させる方法が好ましく、特にモノマーと無機微粒子を混合した粘性の溶液を混練機を用いて混練する方法が好ましい。この時、硬化性樹脂中への無機微粒子の分散が最適になるように粘度を調整することが重要である。粘度調整の方法としては、無機微粒子の粒径、表面状態、添加量の調整や、溶媒や粘度調整剤の添加等が挙げられるが、本発明に係る無機微粒子はその構造により表面修飾が容易なことから、最適な混練状態を得ることが可能である。
混練に用いることのできる装置としては、ラボプラストミル、ブラベンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等のような密閉式混練装置、またはバッチ式混練装置を挙げることができる。また、単軸押出機、二軸押出機等のように連続式の混練装置を用いることもできる。
混練による複合化を行う場合、無機微粒子は粉体乃至凝集状態のまま添加することが可能である。あるいは、液中に分散した状態で添加することも可能である。液中に分散した状態で添加する場合は、混練後に脱気を行うことが好ましい。
液中に分散した状態で添加する場合、予め凝集粒子を一次粒子に分散して添加することが好ましい。分散には各種分散機が使用可能であるが、特にビーズミルが好ましい。ビーズは各種の素材があるが、その大きさは小さいものが好ましく、特に直径0.001〜0.1mmのものが好ましい。
無機微粒子は表面処理された状態で加えられることが好ましいが、表面処理剤と無機微粒子とを同時に添加し、硬化性樹脂との複合化を行うインテグラルブレンドのような手法を用いることも可能である。
(3.2)光学用樹脂材料の成型
前記のように無機微粒子と硬化性樹脂を複合化した光学用樹脂材料を硬化させる方法としては、硬化性樹脂が紫外線及び電子線硬化性樹脂の場合は、透光性の所定形状の金型等に樹脂組成物を充填、あるいは基板上に塗布した後、紫外線及び電子線を照射して硬化させればよく、一方硬化性樹脂が熱硬化性樹脂の場合は、圧縮成型、トランスファー成型、射出成型、押し出し成型し、加熱により硬化成型することができる。
特に熱硬化性樹脂を用い、射出成型または押し出し成型することが好ましく、特に射出成型によって、光学面を球面や非球面の形状にしたり、光学面に微細な構造を形成することが可能であることから、光学素子(例えば、対物レンズ)を製造する場合には好適である。本発明においては、モノマー溶液中に無機微粒子を添加した粘性溶液を混練した後に金型に射出成型する方法が特に好ましい。
成型品は球状、棒状、板状、円柱状、筒状、チューブ状、繊維状、フィルムまたはシート形状など種々の形態で使用することができ、また低複屈折性、透明性、機械強度、耐熱性、低吸水性に優れ、種々の光学部品として好適に使用される。
例えば、光学レンズや光学プリズムとして、カメラの撮像系レンズ;顕微鏡、内視鏡、望遠鏡レンズなどのレンズ;眼鏡レンズなどの全光線透過型レンズ;CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのピックアップレンズ;レーザビームプリンターのfθレンズ、センサー用レンズなどのレーザ走査系レンズ;カメラのファインダー系のプリズムレンズなどが挙げられる。
光ディスク用途としては、CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)などが挙げられる。その他の光学用途としては、液晶ディスプレイなどの導光板;偏光フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルムなどの光学フィルム;光拡散板;光カード;液晶表示素子基板などが挙げられる。
(4)光学用樹脂材料の特性等
本発明の光学用樹脂材料は屈折率の温度変化率(dn/dT)が小さいことを特徴とする。ここで言う温度Tに対する屈折率nの変化率の指標であるdn/dTとは、光学用樹脂材料の屈折率(n)が温度(T)の変化に対しdn/dTの割合で変化することを示している。dn/dTの値は各温度で光学用樹脂材料の屈折率を測定し、屈折率の温度変化率を読みとることで求めることができる。
屈折率の測定方法としては、例えば、エリプソメトリ、分光反射率法、光導波路法、Abbe法、最小偏角法等から、光学用樹脂材料の形態に応じて好ましい方法を選択することができる。
本発明の光学用樹脂材料においては、このdn/dTの絶対値である|dn/dT|が0以上、9.0×10-5以下であることが好ましく、更に|dn/dT|が0以上、5.0×10-5以下であることが好ましい。このdn/dTが全ての波長領域で上記の範囲であることが好ましいが、光学素子として使用する際に用いられる波長領域で上記の範囲であれば、従来よりも温度安定性に優れた光学素子を提供することができるため好ましい。
本発明の光学用樹脂材料は、可視領域波長における透明性を有することが好ましい。本発明の光学用樹脂材料の透明性は、可視領域波長での光線透過率が光路長3mmにおいて、通常は60%以上、好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上であるのが望ましい。かかる測定は、例えば、ASTM D−1003(3mm厚)規格での試験により行われる。ここで言う可視領域とは、400〜650nmの波長領域を意味する。
また、本発明の光学用樹脂材料の屈折率は、樹脂と無機粒子の組み合わせにより決まるが、通常は樹脂より屈折率の高い無機粒子を選択することにより、樹脂の屈折率より高くすることが好ましい。具体的には1.45〜2.0程度の範囲が好ましく、更に好ましくは1.49〜1.7である。
本発明の光学用樹脂材料は屈折率の温度依存性が小さく、且つ透明度が高く、光学的に優れた材料組成物であり、成型加工性に非常に優れた材料である。この優れた光学特性と成型加工性を併せ持った当該光学用樹脂材料は、これまでに開示されている材料では達成することができなかった特性であり、特定の樹脂と特定の無機微粒子からなることがこの特性に寄与していることが考えられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(1)無機微粒子の作製
以下の手順に従い、無機微粒子1〜12の作製を行った。
〔無機微粒子1の作製〕
純水463.1g、26%アンモニア水104.8g、メタノール4255.0gの混合液に、テトラメトキシシラン(TMOS)1368g、メタノール229.4gの混合液及び純水643.2g、26%アンモニア水104.8gの混合液を、液温を25℃に保ちつつ150分かけ滴下し、その後、チタンテトライソプロポキシド5969g、イソプロパノール150gの混合液を100分かけて添加し、シリカ/チタン混合ゾルを得た。このゾルを常圧下、加熱蒸留しつつ、純水を容量一定に保ちつつ滴下し、塔頂温が100℃に達し、且つpHが8以下になったのを確認した時点で純水の滴下を終了し、微粒子分散液を得た。
更にメチルトリメトキシシランを15.4g添加し、室温にて1時間攪拌後、2時間還流を行った。その後、常圧下、加熱蒸留しつつ、メチルエチルケトンを容量を一定に保ちつつ滴下し、塔頂温が79℃に達し、且つ水分が1.0%以下になったのを確認した時点で終了し、室温まで冷却後、3μメンブランフィルターを用いて精密濾過を行い、メチルエチルケトン分散シリカゾルを得た。
TEM観察の結果、体積換算平均粒子径(粒径)は13nmであった。また、IR測定により1098cm-1にシリカ由来の吸収ピークが存在し、粒子断面のTEM/EDXによる組成分析結果により、SiとTiが均一に分散した組成であり、XRD測定により明確な結晶構造を表すピークが存在しない非晶質複合酸化物粒子であることが確認された。
〔無機微粒子2の作製〕
ホソカワミクロン(株)製のナノクリエータを用い、ポリジメチルシロキサンとテトラ(2−エチルヘキシル)チタネートをSiO2とTiO2の質量比が3:1になるように、調製した原料気体流と酸素ガスとを高温雰囲気の反応空間に流入して反応させることにより、白色微粉末状の無機微粒子2を形成した。
得られた粒子のTEM観察による粒径測定結果、及びIR測定によるシリカ由来の吸収ピークの有無、粒子断面のTEM/EDXによる組成分析結果、XRD測定による結晶構造解析結果を表1に示す。この結果、無機微粒子2は非晶質シリカ中に酸化チタン結晶が均一に分散した粒子であった。
〔無機微粒子3〜7の作製〕
無機微粒子2の作製において、原料気体流としてポリジメチルシロキサンと、エチルアセトアセテートアルミニウムジノルマルブチレートと、アルミニウムモノ−n−ブトキシジエチルアセト酢酸エステルとの混合物をAl23が表2記載の質量比になるように調製した溶液を用いる以外は、同様の方法で白色微粉末状の無機微粒子3〜7を形成した。
得られた粒子を評価した結果を表1に示す。この結果、無機微粒子3は中心部にアルミナ結晶コアを有し、周囲に非晶質シリカからなるコアシェル構造の粒子であった。無機微粒子4〜6は非晶質シリカ中にアルミナ結晶が均一に分散した粒子であった。無機微粒子7は非晶質シリカの存在が確認できず、アルミナ結晶と珪酸アルミニウム結晶が不均一に混合した粒子であった。
〔無機微粒子8の作製〕
無機微粒子2の作製において、原料気体流としてポリジメチルシロキサンと亜鉛化合物をZnOが表1記載の質量比になるように調製した溶液を用いる以外は、同様の方法で白色微粉末状の無機微粒子8を形成した。
得られた粒子を評価した結果を表1に示す。この結果、無機微粒子8は非晶質シリカ中に珪酸亜鉛結晶が均一に分散した粒子であった。
〔無機微粒子9、10の作製〕
無機微粒子2の作製において、原料気体流としてポリジメチルシロキサンとマグネシウム化合物をMgOが表1記載の質量比になるように調製した溶液を用いる以外は、同様の方法で白色微粉末状の無機微粒子9、10を形成した。
得られた粒子を評価した結果を表1に示す。この結果、無機微粒子9は非晶質シリカ中に珪酸マグネシウム結晶が均一に分散した粒子であった。無機微粒子10は非晶質シリカの存在が確認できず、酸化マグネシウム結晶と珪酸マグネシウム結晶が均一に混合した粒子であった。
〔無機微粒子11の作製〕
無機微粒子2の作製において、原料気体流としてオクタメチルシクロテトラシロキサンと2−エチルヘキサン酸ジルコニウムをSiO2とZrO2の質量比が2:1になるように調製した溶液を用いる以外は、同様の方法で白色微粉末状の無機微粒子11を形成した。
得られた粒子を評価した結果を表1に示す。この結果、無機微粒子11は中心部にジルコニア結晶コアを有し、周囲に非晶質シリカからなるコアシェル構造の粒子であった。
〔無機微粒子12の作製〕
日本アエロジル社製Aluminium Oxide Cを無機微粒子12とし、同様に評価した結果を表1に示す。
(組成、粒径、金属酸化物の含有率の測定)
上記の無機微粒子1〜12に対し、TEM観察を行い、体積換算平均粒子径(粒径)を求めた。また、粒子断面のTEM/EDXによる組成分析に基づき、金属酸化物の含有率を測定した。また、XRD測定を行い、結晶構造を表すピークの有無を基にシリカと金属酸化物の分散状態を確認した。結果を表1に示す。
(屈折率の測定)
上記の無機微粒子1〜12を1,3−ジクロロプロパン、サリチル酸メチル、1−ブロモナフタレン、ジヨードメタンを用いて作製した屈折率の異なる溶媒中に分散し、液が透明になる溶媒の屈折率を測定することにより、各粒子の屈折率npを測定した。その結果を表1に示す。
(TEM−EDXでの組成分析)
無機微粒子2、4、5、6、8、9について、粒子断面の10点以上の測定点でTEM−EDXで組成分析を行ったところ、いずれも各測定点での組成の変動幅が10%以内であった。
(2)表面処理無機微粒子の作製
次に、上記の無機微粒子1〜12に対し、以下に示す表面改質を施した。
アルゴン雰囲気下で乾燥した上記無機微粒子に対し、ヘキサメチルジシラザン(信越化学製HMDS3)を30質量%添加し、その混合物を攪拌しながら200℃に加熱して60分反応させ、有機シラン化合物により表面改質された無機微粒子を得た。得られた微粒粉末を表面処理無機微粒子1A〜12Aとした。
また、3gの無機微粒子5を100gのTHFに入れよく攪拌した後、超音波分散機に40分間かけた。そこへn−ドデシルエステルリン酸ナトリウムを0.2g添加し、超音波分散機に60分間かけた後に乾燥し、有機リン酸により表面改質された無機微粒子を得た。得られた微粒粉末を表面処理無機微粒子5Bとした。
(3)表面処理無機微粒子と硬化性樹脂の複合化
〔試料1の作製〕
熱硬化性モノマーとして、特開2002−193883号公報に従って作製した1−アダマンチルメタクリレート39g、無機微粒子として表面処理無機微粒子1Aを21g、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Irganox1010)を0.1g、及びラジカル重合開始剤として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂社製、パーヘキサ3M−95)0.05gを混合後、卓上型3本ロール式ミル(RM−1、(株)入江商会)を用いて分散した。得られた分散物を厚さ3mmの型の中に流し込んだ後に、110℃で1時間オーブン中にて硬化を行い、試料1を作製した。
〔試料2〜12の作製〕
表面処理無機微粒子を表2記載の種類及び添加量に変更する以外は、試料1の作製方法と同様の方法で分散を行った。得られた分散物を同様の方法により厚さ3mmの型の中に流し込んだ後に、110℃でオーブン中にて硬化を行った。但し、試料により樹脂の硬化速度に差が生じたため、試料毎に硬化時間を調整している。得られた硬化物を試料2〜12とした。
〔試料13〜15の作製〕
シリコーン系樹脂(東レダウコーニング製シリコーンSR7010のB剤)に対し、表面処理無機微粒子5Aを30体積%添加した。その後、SR7010A剤とB剤を混合して、卓上型3本ロール式ミル(RM−1、(株)入江商会)を用いて分散した。得られた分散液を厚さ3mmの型の中に流し込んだ後に、150℃で1時間加熱、硬化させ、更に150℃で2時間加熱、硬化させて試料13を作製した。同様の方法で無機微粒子のみを変更し、試料14、15を作製した。
〔試料16の作製〕
熱硬化性モノマーとして、特開2002−193883号公報に従って作製した1−アダマンチルメタクリレート39g、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Irganox1010)を0.1g、及びラジカル重合開始剤として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂社製、パーヘキサ3M−95)0.05gを混合し、厚さ3mmの型の中に流し込んだ後に、110℃で1時間オーブン中にて硬化を行い、無機微粒子を添加しない比較試料である試料16を作製した。
〔試料17の作製〕
東レダウコーニング製シリコーンSR7010のA剤とB剤を混合し、厚さ3mmの型の中に流し込んだ後に、150℃で1時間加熱、硬化させ、更に150℃で2時間加熱、硬化を行い、無機微粒子を添加しない比較試料である試料17を作製した。
(屈折率の評価)
上記試料1〜17をカルニュー光学工業(株)製の自動屈折計KPR−200を用いて、波長588nmの屈折率を試料温度を10℃から60℃まで変化させて測定した。25℃での屈折率をnd25、10℃から60℃での屈折率の温度変化率をdn/dTとし、得られた結果を下記表2に示す。
(透過率の測定)
上記試料1〜17それぞれについて、ASTM D1003に準拠した方法で、東京電色(株)製のTURBIDITY METER T−2600DAを用いて3mm厚での光線透過率を測定し、この測定した光線透過率を透過率A(%)とした。次いで、上記各試料を55℃、80%RHの環境下で48時間放置した後、上記と同様の方法で強制劣化処理後の光線透過率を測定し、これを透過率B(%)とした。なお、測定した光線透過率が80%以下では透明度に乏しく、光学素子に適さないと判定した。得られた結果を下記表2に示す。
表2に記載の結果より明らかなように、本発明の光学用樹脂材料は比較の樹脂材料に対し、屈折率の温度依存性が小さく、且つ透明性が高いことが分かる。更に強制劣化処理を行った後でも透明性の低下幅が極めて小さく、光学素子に使用する樹脂材料として極めて有用であることが分かる。
実施例2
(1)光学素子の作製
〔光学素子1の作製〕
1−アダマンチルメタクリレート、無機微粒子として表面処理無機微粒子1A、フェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Irganox1010)、及び1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂社製、パーヘキサ3M−95)を、無機微粒子が20体積%になるように混合し、英弘精機製のポリラボシステムを用いて20℃で混練を行った。更にこの混練物を射出成型機にて110℃で金型に押し出し、150℃で3分間加圧を行い、図1に示すような形状の光学素子を作製した。これを光学素子1とした。
〔光学素子2の作製〕
無機微粒子として表面処理無機微粒子5Aを使用した以外は、上記光学素子1の作製方法と同様にして光学素子2とした。
〔光学素子3の作製〕
光学素子1の作製において、無機微粒子を添加せずに混練及び射出成型を行って光学素子Cを作製することを試みたが、混練物の粘度が低いために射出成型機での成型ができなかった。
〔光学素子4の作製〕
1−アダマンチルメタクリレート、フェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Irganox1010)、及び1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂社製、パーヘキサ3M−95)を混合した溶液を金型の中に流し込み、110℃で1時間プレス成型を行い、図1に示すような形状の光学素子4を作製した。
〔光学素子5の作製〕
熱可塑性の脂環式シクロオレフィン樹脂である日本ゼオン社製ZEONEX340Rと、表面処理無機微粒子5Aとを無機微粒子が20体積%になるように200℃で溶融混練を行った。この混練物を230℃で射出成型を行い、図1に示すような形状の光学素子5を作製した。
(2)各光学素子の評価
各光学素子サンプルをリフロー試験(ピーク温度:260℃、所要時間:約6分間の加熱処理)に供してそのリフロー後に、各サンプルについて、試験前後の450nmでの光線透過率、及び面形状変化を測定した。その測定結果を下記表3に示す。なお、「面形状変化」は試験前と試験後に3次元測定機(松下電器産業製UA3P)にて測定し、その形状差を測定したものである。
表3に記載の結果より明らかなように、本発明の光学素子2は比較の光学素子1、3〜5に対し、リフロー前後で透過率の低下が小さく、またリフロー前後で面形状変化も著しく小さく、光学素子として極めて有用であることが分かる。

Claims (5)

  1. 硬化性樹脂中に有機化合物により表面修飾された無機微粒子を含有する透明な光学用樹脂材料であって、該無機微粒子が非晶質シリカ中に金属酸化物結晶を含有する平均粒子径が1nm以上、50nm以下の無機微粒子であることを特徴とする光学用樹脂材料。
  2. 前記無機微粒子が実質的に均一な組成であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光学用樹脂材料。
  3. 前記無機微粒子の平均屈折率が1.5以上、1.7以下であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の光学用樹脂材料。
  4. 前記有機化合物が有機シラン化合物であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の光学用樹脂材料。
  5. 請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の光学用樹脂材料を用いて成型されたことを特徴とする光学素子。
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