JP2007206197A - 光学用樹脂材料及び光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変動に対し屈折率が安定で光透過性(透明性)に優れた光学素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る光学素子としての対物レンズ7は光学用樹脂材料を成型したものであり、当該光学用樹脂材料は、熱可塑性樹脂に対して屈折率が異なる2種以上の金属酸化物からなる無機微粒子を分散させたものであって、前記無機微粒子は屈折率分布を有しかつ表面が表面修飾剤で改質されており、前記熱可塑性樹脂の屈折率をnhと、当該光学用樹脂材料の屈折率をngとしたときに、下記式(1)の条件を満たしている。
0≦ng−nh<0.1 … (1)
【選択図】図1

Description

本発明はレンズ、フィルター、グレーティング、光ファイバー、平板光導波路などとして好適に用いられる光学用樹脂材料とそれを用いた光学素子に関する。
MO、CD、DVDといった光情報記録媒体に対して、情報の読み取りや記録を行なうプレーヤー、レコーダー、ドライブといった情報機器には、光ピックアップ装置が備えられている。光ピックアップ装置は、光源から発した所定波長の光を光情報記録媒体に照射し、反射した光を受光素子で受光する光学素子ユニットを備えており、光学素子ユニットはこれらの光を光情報記録媒体の反射層や受光素子で集光させるためのレンズ等の光学素子を有している。
光ピックアップ装置の光学素子は、射出成形等の手段により安価に作製できる等の点で、プラスチックを材料として適用することが好ましい。光学素子に適用可能なプラスチックとしては、環状オレフィンとα−オレフィンの共重合体(例えば、特許文献1参照。)等が知られている。
ところで、例えば、CD/DVDプレーヤーのような、複数種の光情報記録媒体に対して情報の読み書きが可能な情報機器の場合、光ピックアップ装置は、両者の光情報記録媒体の形状や適用する光の波長の違いに対応した構成とする必要がある。この場合、光学素子ユニットはいずれの光情報記録媒体に対しても共通とすることがコストやピックアップ特性の観点から好ましい。
一方、プラスチックを材料として適用した光学素子ユニットにおいては、ガラスレンズのような光学的安定性を有する物質であることが求められている。例えば、環状オレフィンのような光学的プラスチック物質は、湿度に関して大幅に改善された屈折率の安定性を有するのに対し、温度に対する屈折率の安定性の改良は未だ十分でないのが現状である。
上記のようなプラスチックレンズの光学的屈折率を修正する方法の1つとして、微細粒子充填材を使用する方法が、種々提案されている。その1つの提案として、感温性を有するポリマー状ホスト材料と、分散された微細粒子物質から構成され、感温性が減少された微細合成物光学製品が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。当該特許文献2、3には、例えば、ホスト材料中に、酸化アルミニウムや酸化マグネシウムの微粒子を40質量%以上混合することにより感温性が減少されることが記載されている。
また、高屈折率化を目的として、無機微粒子を樹脂中に分散混合する材料についても多くの提案がなされている(例えば、特許文献4、5参照。)。当該特許文献4、5には、高屈折率・高アッベ数の無機微粒子を透明基材ポリマーに分散した高屈折率・高アッベ数の有機ポリマーが記載されている。さらに、特許文献6には、屈折率分布を持つ微粒子と透明な熱可塑性樹脂とを含有してなる高屈折率樹脂組成物が提案されている。
特開2002−105131号公報 特開2002−207101号公報 特開2002−240901号公報 特開2001−183501号公報 特開2003−73563号公報 特開2005−213410号公報
しかしながら、上記特許文献2〜6に記載の技術には下記のような不都合がある。すなわち、特許文献2、3に記載の技術のように、樹脂との屈折率差が大きい無機微粒子を多量に混合した樹脂材料では、光線透過率の低下が大きく、光学素子としての実用化には適さない樹脂材料を提供することしかできない。特許文献3、4に記載の方法では微粒子の凝集が起こりやすく、光散乱を起こしやすいため、透明性が十分でない。特許文献6に記載の方法では、微粒子の凝集を防止できず、また、無機微粒子と樹脂の屈折率差、および粒子内部での屈折率差により生じる光散乱も大きいため、光学材料として十分な透明性を得ることはできない。
本発明の目的は、温度変動に対し屈折率が安定で光透過性(透明性)に優れた光学用樹脂材料及び光学素子を提供することである。
上記課題を解決するため本発明の第1の形態は、
熱可塑性樹脂に対して屈折率が異なる2種以上の金属酸化物からなる無機微粒子を分散させた光学用樹脂材料であって、
前記無機微粒子は屈折率分布を有しかつ表面が表面修飾剤で改質されており、
前記熱可塑性樹脂の屈折率をnhと、当該光学用樹脂材料の屈折率をngとしたときに、下記式(1)の条件を満たすことを特徴としている。
0≦ng−nh<0.1 … (1)
前記本発明の第1の形態に係る光学用樹脂材料においては、
前記無機微粒子は、表面の屈折率が粒子内部の屈折率より低いのが好ましい。
前記本発明の第1の形態に係る光学用樹脂材料においては、
前記無機微粒子の中心から50体積%の中心領域の平均屈折率をncと、前記無機微粒子の表面の20体積%の平均屈折率をnsとしたときに、下記式(2)の条件を満たすのが好ましい。
0<nc−ns<0.3 … (2)
前記本発明の第1の形態に係る光学用樹脂材料においては、
前記表面修飾剤が有機シラン化合物であるのが好ましい。
前記本発明の第1の形態に係る光学用樹脂材料においては、
前記熱可塑性樹脂が環状オレフィン構造を有するのが好ましい。
本発明の第2の形態は、前記第1の形態に係る光学用樹脂材料を用いて成型されていることを特徴とする光学素子である。
本発明によれば、温度変動に対し屈折率が安定で光透過性(透明性)に優れた光学用樹脂材料及び光学素子を提供することができる(下記実施例)。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲は以下の実施形態及び図示例に限定されるものではない。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、熱可塑性樹脂に対して屈折率が異なる2種以上の金属酸化物からなる無機微粒子を分散させた光学用樹脂材料であって、熱可塑性樹脂の屈折率(nh)と当該光学用樹脂材料の屈折率(ng)との関係において一定の条件を満たすものにより、温度変化に対する屈折率変化が極めて小さい光学用樹脂材料を得ることができ、当該光学用樹脂材料を光学素子に適用することにより、屈折率の温度依存性が小さく、かつ光線透過率が高く、さらに高温高湿環境下で長期間保存しても透明性および屈折率の劣化を生じない光学素子を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
また、上記光学素子を、光源から出射される光を用いて、光情報記録媒体に対して情報の再生または記録を行う光ピックアップ装置に適用し、少なくとも1つの光学面に、当該光学面を通過する特定の波長光に対して、予め定められた光路差を付与する光路差付与構造を有するプラスチック製光学素子に適用することにより、例えば、Blu−Ray Disc等のいわゆる次世代光ディスクの情報の記録、再生のために、波長400nm近傍の短波長の光を用いても、光学素子自身が白濁したり屈折率が変動を受けたりすることがなくて極めて製品寿命も長く、かつ、良好な光学的屈折率と高い精度の光学特性を具備したプラスチック製光学素子と、それを用いて良好なピックアップ特性を有した光ピックアップ装置を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
上記「光学素子」とは、光ピックアップ装置の光学系を構成する、例えば、対物レンズ、対物レンズユニット、カップリングレンズ(コリメータ)、ビームエキスパンダ、ビームシェイパ、補正板等の部材として使用することができるものを指す。「対物レンズ」とは、狭義には光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した状態において、最も光情報記録媒体側の位置で、これと対向すべく配置される集光作用を有するレンズを指し、広義にはそのレンズとともに、アクチュエータによって少なくともその光軸方向に作動可能なレンズを指すものとする。
「光情報記録媒体」とは、CD、DVD、CD−R、MD、MO、高密度DVD等の所定の波長の光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う一般的な光ディスクを指す。「情報の再生」とは光情報記録媒体の情報記録面上に記録された情報を再生することをいい、「情報の記録」とは光情報記録媒体の情報記録面上に情報を記録することをいう。なお、ここでいう「再生」とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
また、上記光学素子及び光ピックアップ装置は、情報の記録だけあるいは再生だけを行うために用いるものであってもよいし、記録と再生の両方を行うために用いるものであってもよい。
また、上記「少なくとも1つの光学面」とは、レンズの表裏面のうちの光の入射面又は出射面のことを言い、これら入射面と出射面のどちらか一方の面に光路差付与構造を有していても良いし、両方の面に有していても良い。
本発明に係る「光学用樹脂材料」は、熱可塑性樹脂に対して屈折率が異なる2種以上の金属酸化物からなる無機微粒子を分散させたものである。更に、本発明に係る「光学素子」は当該光学用樹脂材料を用いて成型したものである。
下記では、始めに(1)熱可塑性樹脂、(2)無機微粒子及び(3)その他添加可能な添加剤についてそれぞれ説明し、その後に(4)当該光学用樹脂材料の製造方法や特性等及び(5)光学素子の製造方法や適用例についてそれぞれ説明する。
(1)熱可塑性樹脂
熱可塑性樹脂としては、光学材料として一般的に用いられる透明の熱可塑性樹脂材料であれば特に制限はないが、光学素子としての加工性を考慮すると、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、またはポリイミド樹脂であることが好ましい。適用可能な熱可塑性樹脂としては、例えば、特開2003−73559に記載の化合物を挙げることができ、その好ましい化合物を表1に示す。
Figure 2007206197
本発明に係る光学用樹脂材料においては、有機重合体からなる熱可塑性樹脂が、炭素原子数が2〜20のα−オレフィンと、環状オレフィンとの共重合体を水素添加処理して得られる環状構造を有するオレフィン系重合体である、特開平7−145213号公報の段落番号〔0032〕〜同〔0054〕に示されている化合物や、脂環式構造を有する繰り返し単位からなる脂環式炭化水素系共重合体であることが好ましい。本実施形態で好ましく用いられる環状オレフィン樹脂としては、ZEONEX(日本ゼオン製)、APEL(三井化学製)、アートン(JSR製)、TOPAS(チコナ製)などが挙げられるが、これらに限るものではない。
(2)無機微粒子
(2.1)無機微粒子の種類や特性等
無機微粒子は、屈折率が異なる2種以上の異なる金属酸化物からなる微粒子であり、温度による屈折率の変化率(以下|dn/dT|という。)が小さいという本発明の目的の達成を可能とする無機微粒子の中から任意に選択することができる。
上記金属酸化物としては、金属酸化物を構成する金属が、Li、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属からなる群より選ばれる2種以上の金属を含有する金属酸化物を用いることができ、具体的には、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛等の酸化物が2種以上混合した構成の酸化物微粒子が挙げられる。この中から、光学素子として使用する波長領域において吸収、発光、蛍光等が生じないものを適宜選択して使用することが好ましい。
熱可塑性樹脂中に無機微粒子を分散させる際には、母材となる熱可塑性樹脂と無機微粒子の屈折率の差が小さいことが望ましい。発明者らの検討の結果、熱可塑性樹脂と分散される無機微粒子の屈折率の差が小さいと、光を透過させた場合に散乱を起こし難いということがわかった。熱可塑性樹脂に無機微粒子を分散させる際、無機微粒子が大きい程、光を透過させた時の散乱を起こしやすくなるが、熱可塑性樹脂と分散される無機微粒子の屈折率の差が小さいと、比較的大きな無機微粒子を用いても光の散乱が発生する度合いが小さく、また無機微粒子の含有量を増加しても透明性を維持することが可能であることを発見した。
また、発明者らの研究により、比較的屈折率の低い無機微粒子を分散させることで、光学用樹脂材料の|dn/dT|を効果的に小さくすることができることがわかった。屈折率が低い無機微粒子を分散した光学用樹脂材料の|dn/dT|が小さくなる理由について、詳細はわかっていないものの、光学用樹脂材料における無機微粒子の体積分率の温度変化が、無機微粒子の屈折率が低いほど、光学用樹脂材料の|dn/dT|を小さくする方向に働くのではないかと考えられる。
光学用樹脂材料の|dn/dT|の低減効果、光透過性、所望の屈折率等を全て同時に向上させることは困難であり、熱可塑性樹脂に分散させる無機微粒子は、光学用樹脂材料に求める特性に応じて、無機微粒子自体のdn/dTの大きさ、無機微粒子のdn/dTと熱可塑性樹脂のdn/dTとの差、及び無機微粒子の屈折率等を考慮して適宜選択することができる。更に、母材となる熱可塑性樹脂との相性、即ち、熱可塑性樹脂に対する分散性、散乱を引き起こし難い無機微粒子を適宜選択して用いることは、光透過性を維持する上で好ましい。
このことから、金属酸化物微粒子である無機微粒子の屈折率とホスト材料である熱可塑性樹脂との屈折率差が0.15以下であることが好ましく、屈折率差が0.1以下であることがさらに好ましく、0.05以下であることがより好ましい。無機微粒子の屈折率は、熱可塑性樹脂の樹脂組成により異なるが、通常1.4〜2.0であることが好ましく、1.45〜1.7であることがさらに好ましい。
具体的に、適用される無機微粒子としては、酸化珪素とAl、B、Ge、P、Ti、Nb、Zr、Y、W、La、Gd、Taなどの酸化物が複合された複合酸化物粒子が好ましい。
上記屈折率は、例えばASTMD542規格に則りアッベ式屈折計等により測定されるものが該当し、種々の文献に記載されている値を用いることができる。また、無機微粒子を、屈折率を調整した種々の溶媒に分散させて分散液の吸光度を測定し、その値が最小になる溶媒の屈折率を測定することにより、当該無機微粒子の屈折率を確認できる。
無機微粒子、すなわち屈折率が異なる2種以上の金属酸化物からなる微粒子は、2種以上の金属酸化物が複合されることにより上記の屈折率範囲に調製されることが好ましい。この際、得られる光学用樹脂材料の透明性が維持できていれば、無機微粒子内部に存在する2種以上の異なる金属原子が、均一に存在していても良いし、局在化していても良い。
当該無機微粒子は、通常、微粒子内部の屈折率分布が透明性に影響を与えるため、微粒子内部の屈折率が均一、あるいは粒子の中心部が高屈折で粒子表面が低屈折となるような屈折率分布を持つような組成を有している。当該無機微粒子は、特に後者のような屈折率分布を有する微粒子であるようなコアシェル構造粒子であることが好ましい。この場合、粒子内部の屈折率と粒子表面の屈折率差が大きいと粒子内部での光散乱が大きくなるため好ましくない。すなわち、当該無機微粒子は、中心から50体積%の中心領域の平均屈折率をncと、粒子表面の20体積%の平均屈折率をnsとしたときに、0<nc−ns<0.3の条件を満たすように調製されていることが好ましい。さらに、当該無機微粒子を分散させる熱可塑性樹脂の屈折率nhと、上記nsとの屈折率差が小さいことが、光散乱を抑える上で好ましく、0≦|nh−ns|<0.15の条件を満たすことが好ましい。
例えば、光学素子に好ましく用いられる環状オレフィンポリマーを母材(熱可塑性樹脂)として用いる場合、光透過性を維持しながら|dn/dT|を小さくする無機微粒子としては、上述の屈折率1.45〜1.7の範囲の無機微粒子が好ましく、その結果得られる光学用樹脂材料の屈折率が1.5〜1.6の範囲となることにより好ましい効果が発揮される。
上記の無機微粒子は、1種類の無機微粒子を用いてもよく、また複数種類の無機微粒子を併用してもよい。異なる性質を有する複数種類の無機微粒子を用いることで、必要とされる特性を更に効率よく向上させることもできる。
本発明における「無機微粒子」とは、平均粒子径が1〜50nm以下である無機微粒子を示す。当該無機微粒子は、平均粒子径が1〜20nm以下であることがより好ましく、1〜10nm以下であることがさらに好ましい。平均粒子径が1nm未満の場合、無機微粒子の分散が困難になり所望の性能が得られない可能性があることから、平均粒子径は1nm以上であることが好ましい。他方、平均粒子径が50nmを超えると、得られる光学用樹脂材料が濁るなどして透明性が低下し、光線透過率が80%未満となる可能性があることから、平均粒子径は30nm以下であることが好ましい。ここでいう「平均粒子径」とは、各無機微粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値のことである。
さらに、無機微粒子の形状は、特に限定されるものではないが、球状の無機微粒子が好適に用いられる。具体的には、無機微粒子の最小径(無機微粒子の外周に接する2本の接線を引く場合における当該接線間の距離の最小値)/最大径(無機微粒子の外周に接する2本の接線を引く場合における当該接線間の距離の最大値)が0.5〜1.0であることが好ましく、0.7〜1.0であることが更に好ましい。
また、無機微粒子の粒子径の分布に関しても特に制限されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、広範な分布を有するものよりも、比較的狭い分布を持つものが好適に用いられる。
(2.2)無機微粒子の製造方法、表面修飾
無機微粒子の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。機械的方法(塊上の複合材料をボールミル、アトライターなどの粉砕装置で小粒径化する方法)、熱分解法(原料を加熱分解して微粒子を得る方法。噴霧乾燥法、火炎噴霧法、プラズマ法、気相反応法、凍結乾燥法、加熱ケロシン法、加熱石油法)、沈殿法(共沈法)、加水分解法(塩水溶液法、アルコキシド法、ゾルゲル法)、水熱法(沈殿法、結晶化法、水熱分解法、水熱酸化法)などが挙げられる。このうち、熱分解法や、沈殿法、加水分解法は小粒径の無機粒子を作製する観点で好ましい手法である。あるいは、これらの手法を複数組み合わせることも好ましい。
例えば、複数のハロゲン化金属やアルコキシ金属を原料に用い、水を含有する反応系において加水分解することにより、所望の無機微粒子(酸化物微粒子)を得ることができる。この際、無機微粒子の安定化のために有機酸や有機アミンなどを併用する方法も用いられる。
また、通常、無機微粒子(酸化物微粒子)の作製によく用いられる酸素を含む雰囲気内においてバーナにより化学炎を形成し、この化学炎中に金属粉末を粉塵雲を形成しうる量投入して燃焼させて、酸化物微粒子5〜100nmを合成する方法や、特開2005−218937号公報のように原料気体流と酸素ガスの反応により気相中で所望の酸化物微粒子を得ることもできる。
表面修飾する方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、水が存在する条件下で加水分解により微粒子の表面に修飾する方法が挙げられる。この方法では、酸またはアルカリなどの触媒が好適に用いられ、微粒子表面の水酸基と、表面修飾剤が加水分解して生じる水酸基とが、脱水して結合を形成することが一般に考えられている。
本発明に係る光学用樹脂材料においては、無機微粒子が表面修飾剤で表面改質されている。
無機微粒子の表面処理の方法としては、カップリング剤等の表面修飾剤による表面処理、ポリマーグラフト、メカノケミカルによる表面処理などが挙げられる。
無機微粒子の表面処理に用いられる表面修飾剤としては、シラン系カップリング剤等の有機シラン化合物を始め、シリコーンオイル、チタネート系、アルミネート系等が挙げられる。これらは特に限定されず、無機微粒子および無機微粒子を分散する熱可塑性樹脂の種類により適宜選択することが可能である。また、各種表面処理を二つ以上同時又は異なる時に行っても良い。
具体的には、例えば、シラン系の表面処理剤として、ビニルシラザン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられ、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が好ましく用いられる。
シリコーンオイル系処理剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルといったストレートシリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、片末端反応性変性シリコーンオイル、異種官能基変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、親水性特殊変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸含有変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどの変性シリコーンオイルを用いることができる。
またこれらの処理剤はヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、アセトン水等で適宜希釈して用いても良い。
表面修飾剤による表面処理の方法としては、湿式加熱法、湿式濾過法、乾式攪拌法、インテグルブレンド法、造粒法等が挙げられる。50nm以下の無機微粒子を表面改質する場合、乾式攪拌法が粒子凝集抑制の観点から好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
これらの表面修飾剤は1種類のみを用いても、複数種類を併用してもよく、さらに、用いる表面修飾剤によって得られる表面修飾微粒子の性状は異なることがあり、光学用樹脂材料を得るにあたって用いる熱可塑性樹脂との親和性を、表面修飾剤を選ぶことによって図ることも可能である。表面修飾の割合は特に限定されるものではないが、表面修飾後の無機微粒子に対して、表面修飾剤の割合が10〜99質量%であることが好ましく、30〜98質量%であることがより好ましい。
(3)添加剤
本発明に係る光学用樹脂材料の調製時や光学用樹脂材料の成型工程においては、必要に応じて各種添加剤(配合剤ともいう)を添加することができる。添加剤については、格別限定はないが、主には可塑剤、酸化防止剤、耐光安定剤等が挙げられ、それ以外にも、熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤などの安定剤;滑剤などの樹脂改質剤;軟質重合体、アルコール性化合物等の白濁防止剤;染料や顔料などの着色剤;帯電防止剤、難燃剤、フィラーなどが挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合せて用いることができ、その配合量は本発明に記載の効果を損なわない範囲で適宜選択される。本発明においては、特に、重合体が少なくとも可塑剤または酸化防止剤を含有することが好ましい。
(3.1)可塑剤
可塑剤としては、特に限定はないが、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等を挙げることができる。
リン酸エステル系可塑剤では、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系可塑剤では、例えば、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジフェニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等、トリメリット酸系可塑剤では、例えば、トリブチルトリメリテート、トリフェニルトリメリテート、トリエチルトリメリテート等、ピロメリット酸エステル系可塑剤では、例えば、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニルピロメリテート、テトラエチルピロメリテート等、グリコレート系可塑剤では、例えば、トリアセチン、トリブチリン、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等、クエン酸エステル系可塑剤では、例えば、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル)シトレート等を挙げることができる。
(3.2)酸化防止剤
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、耐熱性等を低下させることなく、成型時の酸化劣化等によるレンズの着色や強度低下を防止できる。これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、本発明に係る重合体100質量部に対して好ましくは0.001〜5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。
フェノール系酸化防止剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニルプロピオネート))メタン[すなわち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート))]、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;などが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
(3.3)耐光安定剤
耐光安定剤としては、ベンゾフェノン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤、ヒンダードアミン系耐光安定剤などが挙げられるが、本発明においては、レンズの透明性、耐着色性等の観点から、ヒンダードアミン系耐光安定剤を用いるのが好ましい。ヒンダードアミン系耐光安定剤(以下、HALSともいう)の中でも、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用いたGPCにより測定したポリスチレン換算のMnが1,000〜10,000であるものが好ましく、2,000〜5,000であるものがより好ましく、2,800〜3,800であるものが特に好ましい。Mnが小さすぎると、該HALSをブロック共重合体に加熱溶融混練して配合する際に、揮発のため所定量を配合できなかったり、射出成型等の加熱溶融成型時に発泡やシルバーストリークが生じるなど加工安定性が低下する。また、ランプを点灯させた状態でレンズを長時間使用する場合に、レンズから揮発性成分がガスとなって発生する。逆にMnが大き過ぎると、ブロック共重合体への分散性が低下して、レンズの透明性が低下し、耐光性改良の効果が低減する。したがって、本発明においては、HALSのMnを上記範囲とすることにより加工安定性、低ガス発生性、透明性に優れたレンズが得られる。
このようなHALSの具体例としては、N,N′,N″,N′″−テトラキス−〔4,6−ビス−{ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ}−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、1,6−ヘキサンジアミン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)とモルフォリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの重縮合物、ポリ〔(6−モルフォリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕などの、ピペリジン環がトリアジン骨格を介して複数結合した高分子量HALS;コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物などの、ピペリジン環がエステル結合を介して結合した高分子量HALS等が挙げられる。
これらの中でも、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物などのMnが2,000〜5,000のものが好ましい。
光学用樹脂材料に対する上記耐光安定剤の配合量は、重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.02〜15質量部、特に好ましくは0.05〜10質量部である。添加量が少なすぎると耐光性の改良効果が十分に得られず、屋外で長時間使用する場合等に着色が生じる。一方、HALSの配合量が多すぎると、その一部がガスとなって発生したり、熱可塑性樹脂への分散性が低下して、レンズの透明性が低下する。
また、光学用樹脂材料に、更に最も低いガラス転移温度が30℃以下である化合物を配合することにより、透明性、耐熱性、機械的強度などの諸特性を低下させることなく、長時間の高温高湿度環境下での白濁を防止できる。
(4)光学用樹脂材料の製造方法や特性等
(4.1)光学用樹脂材料の製造方法
本発明に係る光学用樹脂材料は、主にはホスト材料としての熱可塑性樹脂と無機微粒子とから構成されるが、その作製方法は特に限定されるものではない。すなわち、熱可塑性樹脂と無機微粒子をそれぞれ独立して作製し、その後に両者を混合させる方法、予め作製した無機微粒子が存在する条件で熱可塑性樹脂を作製する方法、予め作製した熱可塑性樹脂が存在する条件で無機微粒子を作製する方法、熱可塑性樹脂と無機微粒子の両者を同時に作製させる方法など、いずれの方法をも採用できる。具体的には、例えば、熱可塑性樹脂が溶解した溶液と、無機微粒子が均一に分散した分散液の二液を均一に混合し、熱可塑性樹脂に対して溶解性が乏しい溶液中に打ち合わせることにより、目的とする光学用樹脂材料を得る方法を好適に挙げることができるが、これに限定されるものではない。
本発明に係る光学用樹脂材料において、熱可塑性樹脂と無機微粒子の混合の程度は特に限定されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、均一に混合していることが望ましい。混合の程度が不十分の場合には、特に屈折率やアッベ数、光線透過率などの光学特性に影響を及ぼすことが懸念され、また熱可塑性や溶融成形性などの樹脂加工性にも悪影響する恐れがある。混合の程度は、その作製方法に影響されることが考えられ、用いる熱可塑性樹脂及び無機微粒子の特性を十分に勘案して、方法を選択することが重要である。熱可塑性樹脂と無機微粒子の両者がより均一に混合するために、熱可塑性樹脂と無機微粒子を直接結合させる方法等も、好適に用いることができる。
無機微粒子の含有量は、本発明の効果を発揮できる範囲であれば特に限定されず、熱可塑性樹脂と無機微粒子の種類により任意に決めることができる。無機微粒子の含有量は、作製される光学用樹脂材料の全体積に対する無機微粒子の体積分率が20%以上60%以下であることが好ましく、20%以上50%以下であることがより好ましく、30%以上50%以下であることがさらに好ましい。ここでいう無機微粒子の体積分率は、無機微粒子の比重をa、含有量をxグラム、作製された光学用樹脂材料の全体積をYミリリットルとしたときに式(x/a)/Y×100で求められる。無機微粒子の含有量の定量は、透過型電子顕微鏡(TEM)による粒子像の観察(EDX等の局所元素分析により粒子組成に関する情報も得ることが可能)、あるいは与えられた光学用樹脂材料が含有する灰分の元素分析により求まる所定組成の含有重量と該組成の結晶の比重とから算出可能である。
(4.2)光学用樹脂材料の特性等
本発明に係る光学用樹脂材料は、上記熱可塑性樹脂に対して上記無機微粒子を分散させたもので、上記無機微粒子が上記の通りに屈折率分布を有しかつその表面が表面修飾剤で改質されたものである。そして当該光学用樹脂材料は、上記熱可塑性樹脂の屈折率をnhと、当該光学用樹脂材料の屈折率をngとしたときに、0≦ng−nh<0.1の条件を満たすものである。
上記熱可塑性樹脂の「屈折率nh」は、ナトリウムD線を光源として25℃で測定した屈折率であって、無機微粒子を分散させる前の熱可塑性樹脂そのものの屈折率をいう。他方、上記光学用樹脂材料の「屈折率ng」はナトリウムD線を光源として25℃で測定した屈折率であって、無機微粒子を分散させた後の熱可塑性樹脂(光学用樹脂材料)の屈折率をいう。
更に本発明に係る光学用樹脂材料は、屈折率の温度変化率(dn/dT)が小さいことを特徴とする。
ここでいう温度Tに対する屈折率nの変化率の指標であるdn/dTとは、光学用樹脂材料の屈折率(n)が温度(T)の変化に対しdn/dTの割合で変化することを示している。dn/dTの値は、各温度で光学用樹脂材料の屈折率を測定し、屈折率の温度変化率を読みとることで求めることができる。
屈折率の測定方法としては、例えば、エリプソメトリ、分光反射率法、光導波路法、Abbe法、最小偏角法等から、光学用樹脂材料の形態に応じて好ましい方法を選択することができる。
本発明に係る光学用樹脂材料においては、このdn/dTの絶対値である|dn/dT|が0以上、9.0×10−5以下であることが好ましく、さらに|dn/dT|が0以上、5.0×10−5以下であることが好ましい。このdn/dTが全ての波長領域で上記の範囲であることが好ましいが、光学素子として使用する際に用いられる波長領域で上記の範囲であれば、従来よりも温度安定性に優れた光学素子を提供することができるため好ましい。
本発明に係る光学用樹脂材料は、可視領域波長における透明性を有すことが好ましい。本発明に係る光学用樹脂材料の透明性は、可視領域波長での光線透過率が光路長3mmにおいて70%以上であることが好ましく、80%以上であることが更に好ましく、90%以上であるのが最も好ましい。かかる測定は、例えばASTM D−1003(3mm厚)規格での試験により行われる。ここでいう可視領域とは、400〜650nmの波長領域を意味する。
また、本発明に係る光学用樹脂材料の屈折率は、熱可塑性樹脂と無機微粒子の組み合わせにより決まるが、通常は熱可塑性樹脂より屈折率の高い無機微粒子を選択することにより、熱可塑性樹脂の屈折率より高くすることが好ましい。具体的には、1.45〜2.0程度の範囲が好ましく、更に好ましくは1.49〜1.7である。
本発明に係る光学用樹脂材料は、屈折率の温度依存性が小さく、かつ透明度が高く、光学的に優れた材料組成物であり、さらには熱可塑性及び/または射出成形性を有するために、成形加工性に非常に優れた熱可塑性材料である。この優れた光学特性と成形加工性を併せ持った当該光学用樹脂材料は、これまでに開示されている材料では達成することができなかった特性であり、特定の熱可塑性樹脂と特定の無機微粒子から成ることが、この特性に寄与していることが考えられる。
(5)光学素子の製造方法や適用例
(5.1)光学素子の製造方法
次いで、本発明に係る光学素子(例えば光学用樹脂レンズ)の作製方法について説明する。
当該光学素子の作製では、まず、光学用樹脂材料を調製し、次いで、得られた光学用樹脂材料を成型する工程を含む。
本発明に係る光学用樹脂材料の成型物は、前記光学用樹脂材料(樹脂単独の場合もあれば、樹脂と添加剤との混合物の場合もある)からなる成型材料を成型して得られる。成型方法としては、格別制限されるものはないが、低複屈折性、機械強度、寸法精度等の特性に優れた成型物を得る為には溶融成型が好ましい。溶融成型法としては、例えば、市販のプレス成型、市販の押し出し成型、市販の射出成型等が挙げられるが、射出成型が成型性、生産性の観点から好ましい。
成型条件は使用目的、または成型方法により適宜選択されるが、例えば、射出成型における光学用樹脂材料(樹脂単独の場合または樹脂と添加物との混合物の両方がある)の温度は、成型時に適度な流動性を樹脂に付与して成型品のヒケやひずみを防止し、樹脂の熱分解によるシルバーストリークの発生を防止し、更に、成型物の黄変を効果的に防止する観点から150℃〜400℃の範囲が好ましく、更に好ましくは200℃〜350℃の範囲であり、特に好ましくは200℃〜330℃の範囲である。
当該成型物は、球状、棒状、板状、円柱状、筒状、チューブ状、繊維状、フィルムまたはシート形状など種々の形態で使用することができ、また、低複屈折性、透明性、機械強度、耐熱性、低吸水性に優れるため、本発明の光学素子の一つである光学用樹脂レンズとして好適に用いられるが、その他の光学部品として用いてもよい。
(5.2)光学素子の適用例
本発明に係る光学素子は、上記の作製方法により得られるが、光学部品への具体的な適用例としては、以下のようである。
例えば、光学レンズや光学プリズムとしては、カメラの撮像系レンズ;顕微鏡、内視鏡、望遠鏡レンズなどのレンズ;眼鏡レンズなどの全光線透過型レンズ;CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)などの光ディスクのピックアップレンズ;レーザビームプリンターのfθレンズ、センサー用レンズなどのレーザ走査系レンズ;カメラのファインダー系のプリズムレンズなどが挙げられる。
光ディスク用途としては、CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)などが挙げられる。その他の光学用途としては、液晶ディスプレイなどの導光板;偏光フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルムなどの光学フィルム;光拡散板;光カード;液晶表示素子基板などが挙げられる。
本発明に係る光学素子は、これらの中でも、低複屈折性が要求されるピックアップレンズやレーザ走査系レンズとして好適に用いられ、ピックアップレンズに最も好適に用いられる。
以下、図1を参照しながら、上記光学用樹脂材料によって成形された光学素子が用いられた光ピックアップ装置1について説明する。
図1は、光ピックアップ装置1の内部構造を示す模式図である。
なお、本実施形態では、使用波長が405nmのいわゆる青紫色レーザ光源を用いた「高密度な光ディスク」をターゲットとしており、この光ディスクの有する保護基板厚は、0.1mmであり、記憶容量は約30GBである。
本実施形態における光ピックアップ装置1には、図1に示すように、光源である半導体レーザ発振器2が具備されている。この半導体レーザ発振器2から出射される青色光の光軸上には、半導体レーザ発振器2から離間する方向に向かって、コリメータ3、ビームスプリッタ4、1/4波長板5、絞り6、対物レンズ7が順次配設されている。
また、ビームスプリッタ4と近接した位置であって、上述した青色光の光軸と直交する方向には、2組のレンズからなるセンサーレンズ群8、センサー9が順次配設されている。
光学素子である対物レンズ7は、光ディスクDに対向した位置に配置されるものであって、半導体レーザ発振器2から出射された青色光を、光ディスクDの一面上に集光するようになっている。このような対物レンズ7には、2次元アクチュエータ10が具備されており、この2次元アクチュエータ10の動作により、対物レンズ7は、光軸上を移動自在となっている。
次に、光ピックアップ装置1の作用について説明する。
本実施形態における光ピックアップ装置1は、光ディスクDへの情報の記録動作時や、光ディスクDに記録された情報の再生動作時に、半導体レーザ発振器2から青色光を出射する。出射された青色光は、図1に示すように、光線Lとなって、コリメータ3を透過して無限平行光にコリメートされた後、ビームスプリッタ4を透過して、1/4波長板5を透過する。さらに、絞り6及び対物レンズ7を順次透過した後、光ディスクDの保護基板Dを介して情報記録面Dに集光スポットを形成する。
集光スポットを形成した光は、光ディスクDの情報記録面Dで情報ピットによって変調され、情報記録面Dによって反射される。そして、この反射光は、光線Lとなって、対物レンズ7及び絞り6を順次透過した後、1/4波長板5によって偏光方向が変更され、ビームスプリッタ4で反射する。その後、センサーレンズ群8を透過して非点収差が与えられ、センサー9で受光されて、最終的には、センサー9によって光電変換されることによって電気的な信号となる。
以後、このような動作が繰り返し行われ、光ディスクDに対する情報の記録動作や、光ディスクDに記録された情報の再生動作が完了する。
なお、光ディスクDにおける保護基板Dの厚さ寸法及び情報ピットの大きさにより、対物レンズ7に要求される開口数NAも異なる。本実施形態においては、高密度な光ディスクDであり、その開口数は0.85に設定されている。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)試料の作製
(1.1)無機微粒子の調製
(1.1.1)無機微粒子1の調製
ホソカワミクロン(株)製のナノクリエータを用い、SiとTiとのモル比が2:1になるようにポリジメチルシロキサンとテトラ(2−エチルヘキシル)チタネートとを調製した原料気体流と酸素ガスとを高温雰囲気の反応空間に流入して反応させ、白色微粉末状の「無機微粒子1」を形成した。
その後、当該無機微粒子1に対し表面改質処理を施した。具体的には、5gの無機微粒子1にメタノール300gと1モル%の硝酸水溶液を添加した。この液を50℃で撹拌しながら、メタノール100gとシクロペンチルトリメトキシシラン6gの混合液を60分かけて添加し、その後さらに24時間撹拌した。得られた透明な分散液を酢酸エチルに懸濁させ、遠心分離を行った。
(1.1.2)無機微粒子2の調製
原料気体流として、SiとTiとのモル比が9:1になるようにポリジメチルシロキサンとテトラ(2−エチルヘキシル)チタネートとを調製した溶液を用いた。それ以外は無機微粒子1の調製と同様の方法で、白色微粉末状の「無機微粒子2」を形成した。
(1.1.3)無機微粒子3の調製
純水160cc、エタノール560cc、アンモニア水(25%)30ccの混合溶液に日本アエロジル社製Aluminium Oxide Cを10g加えて作製した懸濁液を、ウルトラアペックスミル(壽工業株式会社)を用いて分散し、アルミナ粒子の分散液を得た。次に、この分散液を撹拌しながら、当該分散液に対しLS-2430(テトラエトキシシラン信越化学)76cc、水16cc、エタノール56ccの混合溶液を8時間かけて滴下した。さらに一時間攪拌を続けたところで、アンモニア水を用いて溶液のPHを10.4まで上げ、室温で15時間攪拌を行った。その後、遠心分離を用いて粒子を分離し、190度で5時間加熱して乾燥を行い、白色粉末状の「無機微粒子3」を形成した。
(1.1.4)無機微粒子4の調製
原料気体流として、SiとZrとのモル比が3:1になるようにオクタメチルシクロテトラシロキサンと2−エチルヘキサン酸ジルコニウムとを調製した溶液を用いた。それ以外は無機微粒子1の調製と同様の方法で、白色微粉末状の「無機微粒子4」を形成した。
(1.1.5)無機微粒子5の調製
無機微粒子として市販の酸化アルミニウム(日本アエロジル社製Aluminium Oxide C)を適用し、これを「無機微粒子5」とした。
無機微粒子1〜5のTEM観察による粒径測定結果や、粒子断面のTEM/EDXによる組成分析結果より算出した屈折率等を下記表2に示す。
Figure 2007206197
上記表2中、「屈折率nc」は中心から50体積%の中心領域の無機微粒子1〜5の平均屈折率であり、「屈折率ns」は表面の20体積%の無機微粒子1〜5の平均屈折率である。
(1.2)光学用樹脂材料の作製
光学用樹脂材料の作製に先立ち、熱可塑性樹脂を80℃で8時間乾燥させ、無機微粒子1〜5を200℃で4時間乾燥させた。
(1.2.1)光学用樹脂材料1の作製
52gの無機微粒子1の粉体を、溶融した36gの熱可塑性樹脂(日本ゼオン社製環状オレフィン樹脂ZEONEX340R)に添加し、溶融混練により無機微粒子1を分散した「光学用樹脂材料1」を作製した。混練は、無機微粒子1の熱可塑性樹脂への添加終了後に、HAAKE社製混練装置を用いた設定温度200℃、30rpmの条件で5分間行った。
(1.2.2)光学用樹脂材料2〜13の作製
光学用樹脂材料1の作製と同様の方法で、無機微粒子2〜5の添加量が下記表3に記載の量となるように調整し、無機微粒子2〜5を分散した「光学用樹脂材料2〜13」を作製した。
(1.2.3)光学用樹脂材料14〜17の作製
光学用樹脂材料1の作製と同様の方法で、熱可塑性樹脂を三菱レイヨン社製アクリペットVH,帝人化成製ポリカーボネート樹脂パンライトAD5503に変更し、無機微粒子3の添加量が下記表3に記載の量となるように調整し、無機微粒子3を分散した「光学用樹脂材料14〜17」を作製した。
(1.3)試料1〜17の作製
光学用樹脂材料1〜17を溶融し、加熱成型することにより厚さ3mmの試験用プレートをそれぞれ作製し、それら試験用プレートを「試料1〜17」とした。なお、試料3〜17においては、無機微粒子1〜5として上記表面改質処理を施したものを用いたが、試料1,2における無機微粒子1,2には上記表面改質処理を施さなかった。
(2)試料の評価
(2.1)屈折率の測定
カルニュー光学工業(株)製の自動屈折計KPR-200を用いて、試料温度を10℃から60℃まで変化させながら、ナトリウムD線を光源とした波長588nmの屈折率を試料1〜17ごとに測定した。10℃から60℃での屈折率の温度変化率をdn/dTと、25℃での屈折率をngとし、それら測定結果を下記表3に示す。なお、下記表3には、上記と同じ測定方法で熱可塑性樹脂そのものの25℃での屈折率をnhとして示した。
(2.2)透過率の測定
ASTM D1003に準拠した方法で各試料1〜17の透過率を測定した。具体的には、東京電色(株)製のTURBIDITY METER T-2600DAを用いて光線透過率を測定し、この測定した光線透過率を透過率A(%)とした。次いで、各試料1〜17を、65℃の環境下で48時間放置し、その後に上記と同様の方法で光線透過率を測定し、これを透過率B(%)とした。各試料1〜17における透過率A,Bの測定結果を下記表3に示す。
なお、測定した光線透過率が80%以下では、透明度に乏しく、光学素子に適さないと判定した。
Figure 2007206197
(3)まとめ
表3に記載の結果より明らかな様に、本発明に係る試料4〜8,10,11,14〜17は、比較例としての試料1〜3,9,12,13に対し、屈折率の温度依存性が小さく、光透過性(透明性)が高いことが分かる。更に、試料4〜8,10,11,14〜17に対し強制劣化処理(65℃の環境下で48時間放置する処理)を行った場合でも、透明性の低下幅(透過率Aから透過率Bへの低下率)が極めて小さく、光学素子に使用する樹脂材料として極めて有用であることがわかる。
光ピックアップ装置の内部構造を示す模式図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置
2 半導体レーザ発振器
3 コリメータ
4 ビームスプリッタ
5 1/4波長板
6 絞り
7 対物レンズ(光学素子)
8 センサーレンズ群
9 センサー
10 2次元アクチュエータ
D 光ディスク
保護基板
情報記録面

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂に対して屈折率が異なる2種以上の金属酸化物からなる無機微粒子を分散させた光学用樹脂材料であって、
    前記無機微粒子は屈折率分布を有しかつ表面が表面修飾剤で改質されており、
    前記熱可塑性樹脂の屈折率をnhと、当該光学用樹脂材料の屈折率をngとしたときに、下記式(1)の条件を満たすことを特徴とする光学用樹脂材料。
    0≦ng−nh<0.1 … (1)
  2. 請求項1に記載の光学用樹脂材料において、
    前記無機微粒子は、表面の屈折率が粒子内部の屈折率より低いことを特徴とする光学用樹脂材料。
  3. 請求項1又は2に記載の光学用樹脂材料において、
    前記無機微粒子の中心から50体積%の中心領域の平均屈折率をncと、前記無機微粒子の表面の20体積%の平均屈折率をnsとしたときに、下記式(2)の条件を満たすことを特徴とする光学用樹脂材料。
    0<nc−ns<0.3 … (2)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学用樹脂材料において、
    前記表面修飾剤が有機シラン化合物であることを特徴とする光学用樹脂材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学用樹脂材料において、
    前記熱可塑性樹脂が環状オレフィン構造を有することを特徴とする光学用樹脂材料。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学用樹脂材料を用いて成型されていることを特徴とする光学素子。
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