JPWO2009001769A1 - 電歪アクチュエータモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力が得られることを可能とした電歪アクチュエータモジュールを提供すること。【解決手段】 電極12と電極13との間に所定の電圧を印加して通電すると、電歪アクチュエータ素子10Aは面積が広がる方向に伸張する。このとき前記弾性変形部材20Aはその端部21a,21bの対向間隔Lが狭まり、モジュール1Aの頂部1aの位置が上方(Z1方向)に変位させられる。また非通電にすると、電歪アクチュエータ素子10Aの状態に復帰しようとするため、頂部1aも元の下方の位置に向かって変位させられる。電歪アクチュエータ素子10Aと弾性変形部材20Aとの間にあらかじめ張力を付与させた状態に設定しておくことにより、変形する際に、垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力を得ることが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、電気活性ポリマー(EAP: Electro Active Polymer)の1つである電歪アクチュエータ素子を用いたモジュールに係わり、特に垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力を得ることを可能とした電歪アクチュエータモジュールに関する。
電気活性ポリマーを用いた電歪アクチュエータ素子は、通電することにより面積を拡張する方向の変位が得られる。この面積を拡張する方向の変位をもちいて、これと直交する垂直方向の変位を取り出す試みが行われている。例えば、下記の特許文献1には、円形の穴を備えたフレームに、プリストレインドを取り付けることにより構成されたダイヤグラムアクチュエータに関する発明が記載されている。
プリストレインドポリマの両側には円形電極が固定されており、これらの電極間に所定の電位差を与えると、前記円形の穴に垂直な方向にプリストレインドポリマを変形させることが可能となっている。
特表2003−506858号公報(第28頁、図1E,1F)
しかし、このような電歪アクチュエータは柔軟なポリマーと変形可能な電極から構成されるため、外部からの垂直方向の力に対しては十分な強度を得ることが難しく、駆動力、耐荷重といった観点で実用的でなかった。
また、このようなアクチュエータでは、予め変位の方向付けが可能であることが好ましい。この点、上記特許文献1に記載のアクチュエータには、上方への変位量を大きくするために、シリコンオイルなどの膨張剤を下面側に加えるようにした構成が記載されている。
しかし、シリコンオイルなどを加えて変位量や変位の方向付けを行う方法では、製造コストを低減することが難しく、また製造工程も複雑になるという問題がある。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、簡単且つ安価な構成で、垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力が得られ、しかも変位の方向付けを行えるようにした電歪アクチュエータモジュールを提供することを目的としている。
本発明は、少なくとも一部に湾曲部が設けられた弾性変形部材と、通電することにより面積が広がる方向に変形可能な電歪アクチュエータ素子と、を備えた電歪アクチュエータモジュールにおいて、
所定の力を加えてあらかじめ弾性変形させた状態の前記弾性変形部材に、前記電歪アクチュエータ素子が連結されており、
前記電歪アクチュエータ素子に通電することにより前記弾性変形部材が復元して変位が得られることを特徴とするものである。
例えば、前記湾曲部の曲率を小さくする方向に前記弾性部材に力を加えた状態で、前記湾曲部の外側に配置された前記電歪アクチュエータ素子と連結され、前記電歪アクチュエータ素子に通電することにより前記弾性部材が復元して前記湾曲部の曲率が大きくなる方向に変形させられるものとして構成される。
あるいは、前記湾曲部の曲率を大きくする方向に前記弾性部材に力を加えた状態で、前記湾曲部の内側に配置された前記電歪アクチュエータ素子と連結され、前記電歪アクチュエータ素子に通電することにより前記弾性部材が復元して前記湾曲部の曲率が小さくなる方向に変形させられるものとして構成される。
本発明では、電歪アクチュエータ素子と弾性変形部材とが各々張力を発生させた状態で連結し、互いのバランスが取れた位置から変位させるようにしたため、変位したときに大きな変位量または駆動力を取り出すことができる。また、垂直方向の加重に対しては弾性部材の弾性が抗力として働くため、電歪アクチュエータ素子単独の場合に比べて格段に強度、耐荷重が向上する。
上記においては、前記弾性変形部材は板ばねで形成されているものである。
上記手段では、簡単且つ安価な構成とすることができる。
例えば、前記弾性変形部材は長板で形成されており、前記長板の中心部が湾曲したものである。または前記弾性変形部材が少なくも3以上の脚部を有する多脚形状の部材で形成されており、前記3以上の脚部が連結された部分を中心に湾曲されているものである。あるいは前記弾性変形部材は、円板をドーム形状に変形させたものである。
上記において、前記弾性変形部材の端部と前記電歪アクチュエータ素子の端部とが、連結部材を介して連結されているものが好ましい。
前記連結部材としては、例えば両面接着テープなどを用いることができる。弾性変形部材と電歪アクチュエータ素子との端部どうしを連結することにより、また弾性変形部材と電歪アクチュエータ素子が面対向する部分の摩擦を少なくすることが可能となり、一方の部材が他方の部材の変形動作の妨げとなることを防止できる。
さらに上記においては、前記弾性変形部材の脚部が、支持部材に対してスライド自在に支持されているものが好ましい。
上記手段では、電歪アクチュエータモジュールが支持部材に支持された状態で変形することができる。このため。電歪アクチュエータモジュールの実用性を高めることができる。
また例えば、前記支持部材には貫通孔が形成され、前記には弾性変形部材または前記電歪アクチュエータ素子に突出部材が設けられており、前記突出部材が前記貫通孔を介して突出可能とされているものとすることができる。
上記いずれにおいても、前記電歪アクチュエータ素子は、伸縮性および絶縁性を有する基材と、伸縮性を有する電極とを有し、前記基材の両面に前記電極が接合されたもので構成することができる。
本発明の電歪アクチュエータモジュールでは、簡単且つ安価な構成であっても、垂直方向に十分な強度、耐荷重、駆動力を取り出すことができる。
また小型化および薄型化に適した電歪アクチュエータモジュールとすることができる。
またモジュールを所望の方向に変位させることができる。
図1は本発明の第1の実施の形態として、電歪アクチュエータモジュールを示す分解斜視図、図2(A),(B),(C)は図1の断面図であるとともに、電歪アクチュエータモジュールの組み立て工程を示す工程図、図3は電歪アクチュエータの変形の一例を示す断面図である。なお、図3では変形前の非通電状態を点線で示し、変形後の通電状態を実線で示している。
以下の実施の形態に示す電歪アクチュエータモジュール(以下、単に「モジュール」という)1Aは、例えば触覚ディスプレイやスイッチ素子などに用いられるものである。
図1および図2に示すように、第1の実施の形態に示すモジュール1Aは、外側に設けられた電歪アクチュエータ素子10Aと、その内側に設けられた弾性変形部材20Aとを有するものとして形成されている。
外側に設けられた電歪アクチュエータ素子10Aは、その板厚方向の中心に設けられた基材11と、その両面に配置された一対の電極12,13とからなる積層構造体として形成されている。
基材11は面に沿って広がる方向を伸張方向とする薄い一枚の樹脂シートで形成されており、高い伸縮性および絶縁性を備えている。このような樹脂シートとしては、例えばシリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂などが好適である。電極12,13は導電性および伸縮性を有する材料で形成されている。このような電極12,13としては、例えば導電シリコーン、ハイドロゲル(導電性高分子)などが好適である。
なお、電歪アクチュエータ素子10Aは、本来は平面状をした部材であるが、本発明では弾性変形部材20Aと連結されることにより断面略U字形状に湾曲させている。また、電歪アクチュエータ素子10Aは、図1においては図示の都合上弾性変形部材20Aと頂点のみで接触する全体的に湾曲した形状として図示しているが、引っ張り張力がかけられた状態であるために弾性変形部材20Aと面接触している部分や、部分的に直線的に引っ張られた状態の部分が存在する。
弾性変形部材20Aは、例えば金属または合成樹脂など、板厚方向に弾性変形可能な長板状の板ばねで形成されている。弾性変形部材20Aは、断面略U字形状からなる湾曲部21cと、湾曲部21cの両端に連続する端部21a,21bを有する部材として形成されている。なお、この実施の形態に示す弾性変形部材20Aは、負荷を与えない自然長の状態で、所定の曲率からなる前記湾曲部21cの形状が維持されるように成形されている。
電歪アクチュエータ素子10Aと弾性変形部材20Aとは、両端の端部どうしが対向する部分に設けられた連結部材24,24を介して連結固定されている。前記連結部材24,24としては、例えば両面テープなどの接着剤であるが、その他フックなどのような掛止具で連結する構成であってもよい。このような掛止具は、板厚方向に長さ寸法を有する形状とすることが可能であるため、必ずしも電歪アクチュエータ素子10Aを弾性変形部材20Aの湾曲形状に合わせて湾曲変形させる必要がなくなる。例えば、直線的状の電歪アクチュエータ素子10Aの端部10a,10bと,湾曲形成された弾性変形部材20Aの端部21a,21bとの間をフック状の掛止具で連結する構成であってもよい。
上記第1の実施の形態に示すモジュール1Aの組み立て方法について説明する。
図2(A)に示すように、まず湾曲形成された内側の弾性変形部材20Aの端部21a,21bを所定のテーブル(支持部材)Tの上に載せる。また自然長の状態にある電歪アクチュエータ素子10Aを用意する。
図2(B)に示すように、弾性変形部材20AをテーブルTに載せ、上から弾性変形部材20Aの頂部20aをテーブルに押し付け、弾性変形部材20Aを潰して高さ寸法hが低くなる方向、すなわち弾性変形部材20Aの湾曲部21cの曲率が小さく(曲率半径が大きく)なる方向に変形させる。このとき、弾性変形部材20Aでは、両側の端部21aと端部21bとは互いの対向間隔Lが離れる方向に押し広げられる。また電歪アクチュエータ素子10Aには、その面積を広げる方向の引っ張り張力が付与される。
次に、図2(C)に示すように、押し広げられた状態にある弾性変形部材20Aの端部21a,21bと、前記引っ張り張力が与えられた電歪アクチュエータ素子10Aの端部10a,10bとを、前記連結部材24,24を介してそれぞれ連結させる。これにより、モジュール1Aの組み立てが完成する。図2(C)に示すモジュール1Aは、電歪アクチュエータ素子10Aの引っ張り張力と、弾性変形部材20Aの復元力とのバランスがとれた状態(初期状態)に設定される。なお、このとき、前記弾性変形部材20Aに弾性エネルギーが蓄積される。
次に、完成後のモジュール1Aに対し、前記電歪アクチュエータ素子10Aの前記電極12と電極13との間に所定の電圧を印加(通電)する。すると、電歪アクチュエータ素子10Aの長さ寸法は、面積が広がる方向に伸張させられる。また電圧印加状態から電圧印加を停止(非通電)すると、電歪アクチュエータ素子10Aの長さ寸法は初期状態に復元する。
図3に実線で示すように、電圧を印加した通電状態の場合、すなわち電歪アクチュエータ素子10Aの変形が面積を広げる方向への「伸張」である場合には、前記弾性変形部材20Aはその端部21a,21bの対向間隔Lは狭まる方向に変形させられる。よって、モジュール1Aの頂部1aの位置を、面積が広がる水平方向と直交する縦軸(Z軸)に沿う上方(Z1方向)に向かって変位させることができる。このとき、前記弾性変形部材20Aに蓄積されている弾性エネルギーを一気に開放させると、比較的大きな駆動力が発生させること、または大きな変位量を得ることが可能となる。、同時に、このモジュール1Aでは、垂直方向の加重に対しては弾性変形部材20Aの弾性が抗力として働くため、電歪アクチュエータ素子単独の場合に比べて強度、耐荷重を向上させることができる。
また図3に点線で示すように、電圧の印加を停止したOFF状態の場合、すなわち電歪アクチュエータ素子10Aの変形が、面積が狭まる方向への「収縮」である場合には、前記弾性変形部材20Aはその端部21a,21bの対向間隔Lが広がる方向に変形させられる。よって、電歪アクチュエータの頂部1aの位置を、縦軸(Z軸)上を下方に向かって変位させることができる。
このように、電極12と電極13との間に与える通電/非通電を制御することにより、電歪アクチュエータ素子10Aを面が広がる水平方向と直交する縦軸(Z方向)に沿って上下方向に自在に変位させることができる。また例えば通電/非通電の状態を周期的に切り換えるようにすると、電歪アクチュエータ素子10Aの変位動作が上下方向に繰り返される。このため、モジュール1A全体を、縦軸(Z方向)に沿って縦振動させることも可能である。
図4は本発明の第2の実施の形態としての電歪アクチュエータモジュールを示す断面図である。
図4に第2の実施の形態として示す電歪アクチュエータモジュール(以下、単に「モジュール」という)1Bは、湾曲形成された複数の脚部(図4では4つの脚部31,32,33,34)を有するいわゆる多脚形状である点で、上記第1の実施の形態のモジュール1Aと相違している。なお、図4ではモジュール1Bの脚部の数は4つに限られるものではない。すなわち、この実施の形態における多脚形状は脚部が3脚以上であればよく、五脚形状、六脚(アスタリスク)形状などその他の多数の脚部を備えるものを含む。
外側に設けられる電歪アクチュエータ素子10Bの基本的な構成は、基材11の両面に一対の電極をそれぞれ配置した上記電歪アクチュエータ素子10Aと同様である。ただし、その形状は4つの脚部を有する多脚形状である。そして、内側に設けられた弾性変形部材20Bも上記同様の板ばねで形成されており、その形状も4つの脚部を有する多脚形状である。このモジュール1Bでは、電歪アクチュエータ素子10Bの脚部と弾性変形部材20Bの脚部とが、各端部に設けられた4つの連結部材24を介してそれぞれ連結されている。
このモジュール1Bは、4つの脚部31,32,33,34が連結された部分が頂部30である。そして、弾性変形部材20Bの外側に設けられた電歪アクチュエータ素子10Bを形成する両電極に所定の電圧が印加され、上記第1の実施の形態同様に、通電(ON)のときには、モジュール1Bの脚部31の端部31aと脚部32の端部32aとの対向間隔L1、および脚部33の端部33aと脚部34の端部34aとの対向間隔L2は狭まる方向に変形させられる。また非通電(OFF)のときには、前記対向間隔L1および前記対向間隔L2とが広がる方向に変形させられる。そして、このときに前記弾性変形部材20Aに蓄積されている弾性エネルギーを一気に開放させると、比較的大きな駆動力が発生させること、または大きな変位量を得ることができる。
通電(ON)状態では、前記対向間隔L1,L2が狭まる方向に変形し、前記モジュール1Bは、頂部30の高さHが高くなるZ1方向に変位させられる。また非通電(OFF)状態では、対向間隔L1,L2が広がる方向に変形し、前記モジュール1Bは、頂部30の高さHが低くなるZ2方向に変位させられる。このため、通電/非通電制御を行うことにより、テーブルT上で前記モジュール1Bの頂部30を縦(Z)方向に自在に上下動させることが可能である。
上記モジュールの形状は、その他ドーム形状とすることもできる。
なお、この場合の構造の断面図としては図2(A)ないし(C)と同様であり、動作は図3と同様である。
すなわち、上記円板状の金属板または合成樹脂板をドーム状に湾曲変形させて弾性変形部材を形成する。さらにその表面を覆うように円板状ないしは多脚形状の電歪アクチュエータ素子をドームの形状に沿って延ばし、この状態で上記同様の手段によって電歪アクチュエータ素子の端部をドーム状の弾性変形部材の縁部に固定することにより、全体としてドーム形状からなるモジュールが形成される。
そして、図3に点線と実線で示すように、電歪アクチュエータ素子の電極に対する電圧印加の通電/非通電制御することで、ドーム状の電歪アクチュエータの頂部を上下方向に変位させることが可能となる。
図5は本発明の第3の実施の形成としての電歪アクチュエータモジュールを示す断面図であり、(A)は変形前の状態、(B)は変形後の状態を示している。
第3の実施の形態に示すモジュール1Cでは、湾曲形成された弾性変形部材20Cの内側に、電歪アクチュエータ素子10Cを平面的に設けた点で、外側に電歪アクチュエータ素子10A,10Bを設けた上記第1および第2の実施の形態と異なっている。
弾性変形部材20Cでは、第1の実施の形態同様に長板を湾曲形成させたものであってもよいし、第2の実施の形態に示すような多脚形状であってもよい。あるいは、脚部を有しないドーム形状からなるものであってもよい。なお、モジュール1Cの基本的な構成は、上記第1または第2の実施の形態と同様である。
図5(A)に示すように、モジュール1Cの構造は、弾性変形部材20Cを自然長の状態から曲率を大きく(曲率半径を小さく)して湾曲させ、その端部21a,21bの対向間隔を狭めた圧縮状態に設定されている。そして、前記電歪アクチュエータ素子10Cの両端が、圧縮状態にある前記弾性変形部材20Cの前記端部21a,21bにそれぞれ固定されている。このとき、弾性変形部材20Cの端部21a,21bには、弾性変形部材20C自体の復元力により互いに離れる外方向(曲率を小さくする方向(曲率半径を大きくする方向))に引っ張ろうとする張力が発生する。そして、この張力は電歪アクチュエータ素子10Cをその面積が広がる方向に伸張させる。このため、モジュール1Cでは、弾性変形部材20Cの復元力と、電歪アクチュエータ素子10Cの前記伸張を妨げようとする力とつり合う状態が初期状態とされる。この状態では、圧縮状態にある前記弾性変形部材20Cに弾性エネルギーが蓄積されている。
図5(B)に示すように、電歪アクチュエータ素子10Cを形成する一対の電極(図示せず)に所定の電圧を印加し、前記電歪アクチュエータ素子10Cを面積が狭くなる方向に伸張させると、前記弾性変形部材20Cの端部21a,21b間の対向間隔L4が広がる方向(曲率を小さくする方向(曲率半径を大きくする方向))に変位する。このため、上記同様モジュール1Cの頂部、すなわち弾性変形部材20Cの頂部20aの高さ方向の位置を縦(Z)方向に変位させることが可能となる。そして、このとき前記弾性変形部材20Aに蓄積されている弾性エネルギーを一気に開放してやると、モジュール1Cから大きな駆動力または変位量を得ることが可能となる。
図6は本発明の第4の実施の形成としての電歪アクチュエータモジュールを示す断面図であり、(A)は変形前の状態、(B)は変形後の状態を示している。また図7は機構を示す斜視図である。
第4の実施の形態に示す電歪アクチュエータモジュール(以下、単に「モジュール」という)1Dの動作原理は、前記第3の実施の形態に示すモジュール1Cと同様である。すなわち、弾性変形部材20Dが、自然長の状態から曲率を大きく(曲率半径を小さく)して湾曲させて圧縮状態に設定され、電歪アクチュエータ素子10Dの両端が弾性変形部材20Dの前記端部21a,21bにそれぞれ固定されている。
ただし、モジュール1Dを構成する弾性変形部材20Dの端部21a,21bはテーブルTに対して水平方向(図6ではY方向)に移動可能な状態で支持されている点、および弾性変形部材20Dの内面側の中心部に円柱形状からなる突出部材41が固定されている点で相違している。前記突出部材41の先端は、テーブルTに形成された貫通孔T1に対向配置している。
端部21a,21bを移動自在に支持する案内機構50としては、例えば図7に示すような構成が可能である。図7に示す案内機構50は、モジュール1Dの一端側を拡大して示すものであるが、テーブルT側に形成された一対の案内部材T2a,T2aと、モジュール1Dの端部21a側に形成された保持部21a1,21a1とで形成されている。なお、案内機構50の他端側も同様の構成であり、テーブルT側に形成された一対の案内部材T2b,T2bと、モジュール1Dの端部21b側に形成された保持部21b1,21b1とで形成される。以下においては、主にモジュール1Dの一端側を用いて説明するが、他端側でも同様である。 図7に示すように、一対の案内部材T2a,T2aは、テーブルT上に断面L字状からなる直線状のアングルを所定の間隔で平行に配置した構成である。端部側の保持部21a1,21a1は、弾性変形部材20Dの端部先端を両幅(X)方向に突出させた構成である。端部21a側の保持部21a1,21a1は、前記一対の案内部材T2a,T2a間に挿入される。そして、モジュール1Dに設けられた電歪アクチュエータ素子10Dの両面に設けられた電極間に電圧を印加すると、電歪アクチュエータ素子10Dは面積が広がる方向に伸張させられる。このとき、各端部21a,21bは、両端にそれぞれ設けられた前記一対の案内部材T2a,T2bにガイドされながら長手(Y)方向にスライドすることが可能となっている。
例えば、モジュール1Dに電圧を印加しない非通電(OFF)のときには、前記突出部材41の先端は貫通孔T1の内部に隠れている(図6(A)参照)。このとき、前記弾性変形部材20Dは圧縮状態にあり、内部に弾性エネルギーが蓄積されている。
電圧を印加して通電(ON)状態になると、モジュール1Dは面積が広がる方向に伸張し、その高さ寸法は低くなる方向に変形させられる。このため、突出部材41はモジュール1Dの変位に応じてZ1方向に移動させられる。よって、突出部材41の先端を、前記貫通孔T1を通じてテーブルTの表面から突出さることができる(図6(B)参照)。そして、このとき前記弾性変形部材20Dに蓄積されている弾性エネルギーを一気に開放させると、突出部材41に大きな力で駆動され、または大きく変位させることが可能となる。同時に、このモジュール1Dでは、垂直方向の加重に対しては弾性変形部材20Dの弾性が抗力として働く。このため、上記同様に、電歪アクチュエータ素子単独の場合に比べて強度、耐荷重を向上させることが可能である。
なお、第4の実施の形態においてモジュール1Dの代わりに、上述のモジュール1A,1B、あるいはドーム形状のモジュールを用いると、非通電(OFF)状態で、前記突出部材41の先端が貫通孔T1の外に突出するように設定し、通電(ON)状態になったときに突出部材41が貫通孔T1の内部に隠れる構成とすることが可能となる。
また、上記図6(A)(B)では、前記突出部材41の突出方向が図示状のZ1方向である場合を示して説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、これとは逆のZ2方向に突出する構成であってもよい。このようにするには、前記モジュール1DをテーブルTのZ1側の面に設ければよい。
上記第1ないし第3の実施の形態では、内側の弾性変形部材と外側の電歪アクチュエータ素子とが対向する部分に空間が形成される構成を示して説明したが、弾性変形部材と電歪アクチュエータ素子とが全面的に接する状態で面対向配置される構成であってもよい。ただし、電歪アクチュエータ素子と弾性変形部材とが面対向する部分の摩擦係数が大きすぎると、一方の部材が他方の部材が変形する際の動作を妨げることとなる。このため、電歪アクチュエータモジュールとしての動作が鈍くなり、周波数応答が低下しやすくなる。よって、電歪アクチュエータ素子1と弾性変形部材とが面対向する部分には、僅かな隙間が形成される状態、あるいは低摩擦の状態が好ましい。
上記実施の形態に示す電歪アクチュエータモジュールでは、弾性変形部材を薄い板状の部材で形成することができ、また電歪アクチュエータ素子も薄く形成することができる。このため、モジュールを湾曲形状で形成したとしても、全体として小型化および薄型化することができる。
しかも、印加する電圧の通電/非通電状態を切り換えることにより、モジュールが変位する方向を自在に制御することができる。よって、従来に比較して扱い易くすることができる。
また上記各実施の形態では、全体的に湾曲する形状からなる弾性変形部材を示して説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、湾曲部が弾性変形部材の少なくとも一部に設けられた構成であってもよい。また湾曲部の数は1つに限られるものではなく、2以上の湾曲部を備えた弾性変形部材であってもよい。
本発明の第1の実施の形態を示す電歪アクチュエータの分解斜視図、 (A),(B),(C)は図1の断面図であるとともに、電歪アクチュエータの組み立て工程を示す工程図、 電歪アクチュエータの変形の一例を示す断面図、 本発明の第2の実施の形態を示す電歪アクチュエータの断面図、 本発明の第3の実施の形成を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は変形前の状態、(B)は変形後の状態、 本発明の第4の実施の形成を示す電歪アクチュエータの断面図であり、(A)は変形前の状態、(B)は変形後の状態、 案内機構を示す斜視図、
符号の説明
1A,1B,1C,1D 電歪アクチュエータモジュール
10A,10B,10C,10D 電歪アクチュエータ素子
11 基材
12,13 電極
20A,20B,20C,20D 弾性変形部材
21a,21b 弾性変形部材の端部
21c 弾性変形部材の湾曲部
24 連結部材
31,32,33,34 脚部
41 突出部材
50 案内機構
T テーブル(支持部材)

Claims (11)

  1. 少なくとも一部に湾曲部が設けられた弾性変形部材と、通電することにより面積が広がる方向に変形可能な電歪アクチュエータ素子と、を備えた電歪アクチュエータモジュールにおいて、
    所定の力を加えてあらかじめ弾性変形させた状態の前記弾性変形部材に、前記電歪アクチュエータ素子が連結されており、
    前記電歪アクチュエータ素子に通電することにより前記弾性変形部材が復元して変位が得られることを特徴とする電歪アクチュエータモジュール。
  2. 前記湾曲部の曲率を小さくする方向に前記弾性部材に力を加えた状態で、前記湾曲部の外側に配置された前記電歪アクチュエータ素子と連結され、前記電歪アクチュエータ素子に通電することにより前記弾性部材が復元して前記湾曲部の曲率が大きくなる方向に変形させられる請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  3. 前記湾曲部の曲率を大きくする方向に前記弾性部材に力を加えた状態で、前記湾曲部の内側に配置された前記電歪アクチュエータ素子と連結され、前記電歪アクチュエータ素子に通電することにより前記弾性部材が復元して前記湾曲部の曲率が小さくなる方向に変形させられる請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  4. 前記弾性変形部材は板ばねで形成されている請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  5. 前記弾性変形部材は長板で形成されており、前記長板の中心部が湾曲したものである請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  6. 前記弾性変形部材が少なくも3以上の脚部を有する多脚形状の部材で形成されており、前記3以上の脚部が連結された部分を中心に湾曲されている請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  7. 前記弾性変形部材は、円板をドーム形状に変形させたものである請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  8. 前記弾性変形部材の端部と前記電歪アクチュエータ素子の端部とが、連結部材を介して連結されている請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
  9. 前記弾性変形部材の脚部が、支持部材に対してスライド自在に支持されている請求項6記載の電歪アクチュエータモジュール。
  10. 前記支持部材には貫通孔が形成され、前記には弾性変形部材または前記電歪アクチュエータ素子に突出部材が設けられており、前記突出部材が前記貫通孔を介して突出可能とされている請求項9記載の電歪アクチュエータモジュール。
  11. 前記電歪アクチュエータ素子は、伸縮性および絶縁性を有する基材と、伸縮性を有する電極とを有し、前記基材の両面に前記電極が接合されたものである請求項1記載の電歪アクチュエータモジュール。
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