JPWO2008114490A1 - 弾性表面波デバイス - Google Patents

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Abstract

弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板の表面に実装された第1と第2の弾性表面波フィルタと、ベース基板の表面に設けられて第1と第2の弾性表面波フィルタとを覆う封止体とを備える。第1と第2の弾性表面波フィルタは、第1と第2の圧電基板をそれぞれ有する。第2の圧電基板は第1の圧電基板に空隙部を介して離れている。この弾性表面波デバイスは弾性表面波フィルタ間のインターモジュレーションを低減する。

Description

本発明は、各種無線通信機器等に用いられる弾性表面波デバイスに関する。
携帯電話のように一つの端末にて複数の通信システムに対応する無線通信機器が用いられている。このような端末においては複数の通信システムに対応するべく複数の周波数帯域にそれぞれ対応する複数のフィルタが搭載される。それらのフィルタとして弾性表面波フィルタを有する弾性表面波デバイスが用いられる。
特許文献1に記載されている弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板上にフリップチップ実装された圧電基板と、圧電基板上に設けられた櫛型電極と、圧電基板の表面を封止する樹脂や金属よりなる封止体よりなる。
複数の弾性表面波フィルタをベース基板上で封止した場合には、ベース基板が大きくなり、封止体はベース基板に大きな応力を与える。この応力によりベース基板が歪み、その歪がベース基板上にフリップチップ実装された弾性表面波フィルタに伝達され、インターモジュレーション(IM)特性が劣化する。弾性表面波フィルタが送信フィルタとして用いられた場合には、前段のパワーアンプからの大電力信号が印加されるため、このIM特性の劣化は大きな問題となる。
特開2006−80921号公報
弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板の表面に実装された第1と第2の弾性表面波フィルタと、ベース基板の表面に設けられて第1と第2の弾性表面波フィルタとを覆う封止体とを備える。第1と第2の弾性表面波フィルタは、第1と第2の圧電基板をそれぞれ有する。第2の圧電基板は第1の圧電基板に空隙部を介して離れている。
この弾性表面波デバイスではインターモジュレーションを低減することができる。
図1は本発明の実施の形態1における弾性表面波デバイスの断面図である。 図2は本発明の実施の形態2における弾性表面波デバイスの配置図である。 図3は図2に示す弾性表面波デバイス線3−3における断面図である。 図4は実施の形態2における弾性表面波デバイスの等価回路図である。 図5は実施の形態2における他の弾性表面波デバイスの拡大断面図である。
符号の説明
1 ベース基板
2 弾性表面波フィルタ(第1の弾性表面波フィルタ)
5 封止体
6 圧電基板(第1の圧電基板)
6A 圧電基板の裏面(第1の圧電基板の裏面)
6B 圧電基板の主面(第1の圧電基板の主面)
6C 圧電基板の端面(第1の圧電基板の端面)
7 圧電基板(第2の圧電基板)
7A 圧電基板の裏面(第2の圧電基板の裏面)
7B 圧電基板の主面(第2の圧電基板の主面)
7C 圧電基板の端面(第2の圧電基板の端面)
14 開口部(第2の開口部)
10 空隙部
10B 開口部(第1の開口部)
93 弾性表面波フィルタ(第2の弾性表面波フィルタ)
101 ベース基板
102 弾性表面波フィルタ(第1の弾性表面波フィルタ)
106 封止体
107 圧電基板(第1の圧電基板)
107A 圧電基板の裏面(第1の圧電基板の裏面)
107B 圧電基板の主面(第1の圧電基板の主面)
107C 圧電基板の端面(第1の圧電基板の端面)
108 圧電基板(第2の圧電基板)
108A 圧電基板の裏面(第2の圧電基板の裏面)
108B 圧電基板の主面(第2の圧電基板の主面)
108C 圧電基板の端面(第2の圧電基板の端面)
104 部品
114 空隙部
114A 開口部(第2の開口部)
114B 開口部(第1の開口部)
118 領域
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における弾性表面波デバイス1001の断面図である。弾性表面波フィルタ2、93はベース基板1の表面1Aにフリップチップ実装され、バンプ13A、13Bで表面1Aにそれぞれ接合している。弾性表面波フィルタ2、93は振動空間4A、4Bが形成されるように封止体5で覆われている。封止体5は弾性表面波フィルタ2、93を超えてベース基板1の表面1Aの互いに反対側の端の部分1C、1Dに設けられている。弾性表面波フィルタ2、93は、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムなどの圧電部材よりなる圧電基板6、7と、圧電基板6、7の主面6B、7Bにそれぞれ設けられた櫛型電極8、9とを有し、ラダー型フィルタや縦モード型フィルタなどのフィルタ回路を構成する。主面6B、7Bはベース基板1の表面1Aに振動空間4A、4Bを介して対向している。弾性表面波フィルタ2はGSM900方式の通信に用いられ、弾性表面波フィルタ93はDCS1800方式の通信に用いられ、弾性表面波フィルタ2と異なる通過周波数帯域を有する。
ベース基板1はアルミナやガラスセラミックスなどの絶縁部材よりなる。封止体5はハンダなどの金属、またはメッキ処理を施された表面を有する樹脂より形成されている。圧電基板6、7は互いに離れており、圧電基板6、7の間には封止体5が存在しない空隙部10が設けられている。すなわち、圧電基板6、7は空隙部10を介して対向している。
圧電基板6、7は、ベース基板1の表面1Aの部分1C、1Dの間に位置する。封止体5は部分1C、1Dに圧電基板6、7を超えて固定されている。封止体5がハンダよりなる場合、封止体5が形成される工程において、溶融するハンダが固化することに伴い変形して方向11に収縮応力が発生する。この収縮応力はベース基板1の部分1C、1Dを上方に方向12に引っ張ってベース基板1を湾曲させる。圧電基板6、7が互いに繋がっている場合は、この湾曲によって、ベース基板1にバンプ13A、13Bを介してそれぞれ実装された圧電基板6、7に歪みが発生し、インターモジュレーション(IM)IM特性が劣化する。弾性表面波デバイス1001では弾性表面波フィルタ2、93は互いに離れた圧電基板6、7をそれぞれ有するので、圧電基板6、7の面積を小さくできる。また、圧電基板6、7は空隙部10を介して離れているので、ベース基板1の湾曲による応力の影響が低減され、IM特性の劣化を抑制できる。
圧電基板6は、主面6Bの反対側の裏面6Aと、主面6Bと裏面6Aとに繋がる端面6Cとを有する。圧電基板7は、主面7Bの反対側の裏面7Aと、主面7Bと裏面7Aとに繋がる端面7Cとを有する。空隙部10は端面6C、7C間に設けられて、主面6B、7B間の開口部10Bと、裏面6A、7A間の開口部14とを有する。空隙部10の幅は開口部10Bから開口部14にかけて狭まっている。この構造により、封止体5を形成する時に、溶融している封止体5の材料が開口部14から侵入することを抑制でき、空隙部10を容易に形成することができる。開口部14に面する圧電基板6、7のエッジ6D、7Dは鋭角となり破損しやすくなるので、面取り加工することが望ましい。
弾性表面波デバイスは、弾性表面波フィルタ2、93は別の圧電基板6、7でそれぞれ形成されているので、これらを1つの圧電基板で形成されている弾性表面波デバイスより大型化する場合がある。圧電基板6、7の厚みは200μm程度であるのに対して空隙部10における最も狭い開口部14の間隔は90μm程度である。圧電基板6、7の間の空隙部10(開口部14)の幅を圧電基板6、7の厚みの半分以下とすることで、フィルタ2、93の実装精度や圧電基板6、7の湾曲量を考慮して間隔を最小限にできる。これにより、弾性表面波デバイス1001の大型化を抑制し、効果的にIM特性の劣化を抑制できる。
実施の形態1による弾性表面波デバイス1001では、封止体5としてハンダを用いたが、封止体5は、樹脂と、その樹脂の表面にメッキ処理で設けられたメッキ膜とより形成されていてもよい。この場合は、メッキ膜の応力がハンダの応力と同様にベース基板1に作用するので、同様の作用効果を奏する。
(実施の形態2)
図2は実施の形態2による弾性表面波デバイス1002の平面図である。弾性表面波デバイス1002は矩形状のベース基板101を備える。ベース基板101の表面1A上には、弾性表面波フィルタ102、103と部品104がフリップチップ実装されている。実施の形態2においては、部品104は移相器である。弾性表面波フィルタ102、103と部品104は矩形状を有する。弾性表面波フィルタ102は送信フィルタとして機能し、弾性表面波フィルタ103は受信フィルタとして機能する。弾性表面波デバイス1002は弾性表面波共用器として機能する。
図3は図2に示す弾性表面波デバイス1002の線3−3における断面図である。弾性表面波フィルタ102、103はベース基板101の表面101Aにフリップチップ実装され、バンプ117A、117Bで表面101Aにそれぞれ接合している。弾性表面波フィルタ102、103は振動空間105A、105Bが形成されるように封止体106で覆われている。封止体106は弾性表面波フィルタ102、103を超えてベース基板101の表面101Aの互いに反対側の端の部分101C、101Dに設けられている。弾性表面波フィルタ102、103は、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムなどの圧電部材よりなる圧電基板107、108と、圧電基板107、108の主面107B、108Bにそれぞれ設けられた櫛型電極109、110とを有する。主面107B、108Bはベース基板101の表面101Aに振動空間105A、105Bを介して対向している。
図4は弾性表面波デバイス1002の回路図である。弾性表面波デバイス1002は、共通端子111と、送信回路に接続されるように構成された送信端子112と、受信回路に接続されるように構成された受信端子113とを有する。弾性表面波フィルタ102は共通端子111と送信端子112との間に接続される。弾性表面波フィルタ102は弾性表面波フィルタ103より大きな電力が印加されるように構成されている。弾性表面波フィルタ102の櫛型電極109は梯子型に接続されて耐電力性の高いラダー型のフィルタ回路を構成し、送信フィルタとして十分な耐電力性を有する。弾性表面波フィルタ103の櫛型電極110も梯子型に接続され、高い耐電力性を有するラダー型のフィルタ回路を構成している。
共通端子111と弾性表面波フィルタ103との間には弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ103とを整合させるための移相器である部品104が接続されている。部品104は、ガラス等の絶縁部材よりなる絶縁基板504と、絶縁基板504上に配置されたインダクタ線路とを有する。部品104は、インダクタ線路のみに限らず、絶縁基板504上に配置されたコンデンサ電極等の他の線路を有していてもよい。
ベース基板101はアルミナやガラスセラミックスなどの絶縁部材よりなる。封止体106はハンダなどの金属、またはメッキ処理を施された表面を有する樹脂より形成されている。圧電基板107、108は互いに離れており、圧電基板107、108の間には空隙部114が設けられている。すなわち、圧電基板107、108は少なくとも部分的に空隙部114を介して対向している。
図2に示すように、ベース基板101の表面101Aは、互いに反対側の短辺101P、101Qと、短辺101P、101Qより長くかつ互いに反対側の長辺101R、101Sを有して矩形状を有する。ベース基板101は長辺101R、101Sに平行な長手方向101Eを有する。弾性表面波フィルタ102の圧電基板107の主面107Bは、互いに反対側の辺107P、107Qと互いに反対側の辺107R、107Sを有して矩形状を有する。弾性表面波フィルタ102は、辺107Pがベース基板101の短辺101Pと平行になるように、ベース基板101の表面101Aに配置されている。弾性表面波フィルタ103と部品104は、ベース基板101の短辺101Qと弾性表面波フィルタ102の辺107Qとの間で、辺107Qと短辺101Qとに平行に表面101A上に配列されている。部品104の絶縁基板504は圧電基板107、108から空隙部114を介して離れている。すなわち、絶縁基板504は圧電基板107、108に空隙部114を介して対向している。
圧電基板107、108は、ベース基板101の表面101Aの部分101C、101Dの間に位置する。封止体106は部分101C、101Dに圧電基板107、108を超えて固定されている。封止体106がハンダよりなる場合、封止体106が形成される工程において、溶融するハンダが固化することに伴い変形して方向115に収縮応力が発生する。この収縮応力はベース基板101の部分101C、101Dを上方に方向116に引っ張ってベース基板101を湾曲させる。圧電基板107、108が互いに繋がっている場合は、この湾曲によって、ベース基板101にバンプ117A、117Bを介してそれぞれ実装された圧電基板107、108に歪みが発生し、インターモジュレーション(IM)特性が劣化する。弾性表面波デバイス1002では弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ103と部品104は互いに離れた圧電基板107と圧電基板108と絶縁基板504をそれぞれ有するので、圧電基板107、108や絶縁基板504の面積を小さくできる。また、圧電基板107、108と絶縁基板504は空隙部114を介して離れているので、ベース基板101の湾曲による応力の影響が低減され、IM特性の劣化を抑制できる。
ベース基板101が矩形状を有するので、封止体106の収縮応力の影響は長手方向101Eに対して特に大きく加わるので、ベース基板101は短辺101P、101Qに平行な方向より、長辺101R、101Sに沿った長手方向101Eに大きく撓む。特に大きな電力を扱う送信フィルタとして機能する弾性表面波フィルタ102に対するベース基板101の撓みの影響は、弾性表面波フィルタ103や部品104に対するものより小さくする必要がある。実施の形態2による弾性表面波デバイス1002では、ベース基板101の長手方向101Eでの幅(短辺101P、101Qの長さ)は長手方向101Eに直角な方向の幅(長辺101R、101Sの長さ)より大きい。弾性表面波フィルタ103と部品104をベース基板101の短辺101Qと弾性表面波フィルタ102の間で弾性表面波フィルタ102の辺107Qに沿って配列することで、弾性表面波フィルタ102の長手方向101Eでの幅を弾性表面波フィルタ103の長手方向101Eの幅より小さくすることができる。
インダクタ線路と絶縁基板504で形成される部品104は、櫛型電極109、110を有する弾性表面波フィルタ102、103に比べ自由にその形状を設計できる。したがって、基板101の表面101Aのうちの弾性表面波フィルタ102、103を実装した領域の他の領域に比較的自由に配置することができる。ベース基板101の短辺101Qに沿って長手方向101Eと直角の方向に弾性表面波フィルタ103と部品104を並べて配列し、さらに、部品104と弾性表面波フィルタ102をベース基板101の長手方向101Eに並べて配列し、弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ102をベース基板101の長手方向101Eに並べて配列する。この配列により、ベース基板101の長手方向101Eに直角の方向での圧電基板107(弾性表面波フィルタ102)の幅を大きく確保することができるので、長手方向101Eでの圧電基板107の幅を小さくすることができる。すなわち、弾性表面波フィルタ102の圧電基板107の辺107P、107Qが辺107R、107Sより長い場合でも、長い辺107P、107Qをベース基板101の短辺101Pと平行になるように弾性表面波フィルタ102をベース基板101の表面101Aに配置することができる。よって、圧電基板107の短い辺107R、Sをベース基板101の長辺101Rと平行に長手方向101Eに平行にすることができる。結果として、ベース基板101の長手方向101Eにおける弾性表面波フィルタ102の幅を弾性表面波フィルタ103より小さくすることができる。
弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ103及び部品104は互いに別体で形成されている。弾性表面波フィルタ103と部品104をベース基板101の短辺101Qと弾性表面波フィルタ102の間で弾性表面波フィルタ102の辺107Qに沿って配置する。この場合、弾性表面波フィルタ102、103及び部品104をベース基板101の表面101A上に矩形の領域118に配置することができる。また、空隙部114での弾性表面波フィルタ102(圧電基板107)と弾性表面波フィルタ103(圧電基板108)の間の距離D1と、弾性表面波フィルタ102と部品104の間の距離D2と、弾性表面波フィルタ103と部品104の間の距離D3とを実質的に等しくすることで、封止体106の収縮応力がベース基板101の表面101Aの外周部に限定される。したがって、その収縮応力が、ベース基板101の中心に向かって作用するので、ベース基板101の撓む方向が長手方向101Eに限定され、長手方向101Eに直角の方向にはベース基板101はあまり撓まない。したがって、上記のように配列された弾性表面波フィルタ102、103はベース基板101の撓みの影響をあまり受けず、弾性表面波デバイス1002のIM特性を安定化させることができる。
ベース基板101の表面101Aに実装された弾性表面波フィルタ102、弾性表面波フィルタ103、部品104の表面101Aからの高さを実質的に等しくすることで、封止体106のそれらを覆う部分の厚みを同じにすることができる。互いに繋がっている封止体106のこれらの部分の厚みを実質的に等しくすることで、これらの部分における収縮応力を均一化することができる。したがって、封止体106を形成する際に封止体106に発生する収縮応力によりベース基板101が撓む方向を一定にすることができ、弾性表面波デバイス1002の量産におけるIM特性を安定化させることができる。
実施の形態2による弾性表面波デバイス1002では、封止体106としてハンダを用いたが、封止体106は、樹脂と、その樹脂の表面にメッキ処理で設けられたメッキ膜とより形成されていてもよい。この場合は、メッキ膜の応力がハンダの応力と同様にベース基板101に作用するので、同様の作用効果を奏する。
図5は実施の形態2における他の弾性表面波デバイス1003の拡大断面図である。図5において、図3に示す弾性表面波デバイス1002と同じ部分には同じ参照番号を付して、その説明を省略する。弾性表面波デバイス1003は、図3に示す弾性表面波デバイス1002の弾性表面波フィルタ102、103の圧電基板107、108の代わりに、圧電基板207、208を備える。図3に示す弾性表面波デバイス1002と同様に、圧電基板207、208間には空隙部214が設けられ、圧電基板207、208は互いに離れている。また、図3に示す弾性表面波デバイス1002と同様に、圧電基板207、208はベース基板101の表面101Aに対向して、櫛形電極が配置された主面207B、208Bをそれぞれ有する。圧電基板207は、主面207Bの反対側の裏面207Aと、主面207Bと裏面207Aとに繋がる端面207Cをさらに有する。圧電基板208は、主面208Bの反対側の裏面208Aと、主面208Bと裏面208Aとに繋がる端面208Cをさらに有する。端面207Cは空隙部214を介して対向している。
空隙部214は端面207C、208C間に設けられて、主面207B、208B間の開口部214Bと、裏面207A、208A間の開口部214Aとを有する。空隙部214の幅は開口部214Bから開口部214Aにかけて狭まっている。この構造により、封止体5を形成する時に、溶融している封止体5の材料が開口部214Aから侵入することを抑制でき、空隙部214を容易に形成することができる。開口部214Aに面する圧電基板207、208のエッジ207D、208Dは鋭角となり破損しやすくなるので、面取り加工することが望ましい。
この弾性表面波デバイスはインターモジュレーションを低減することができ、無線通信機器に用いられる弾性表面波フィルタを組み合わせたデュアルフィルタや弾性表面波デュプレクサなどの弾性表面波デバイスとして有用である。
本発明は、各種無線通信機器等に用いられる弾性表面波デバイスに関する。
携帯電話のように一つの端末にて複数の通信システムに対応する無線通信機器が用いられている。このような端末においては複数の通信システムに対応するべく複数の周波数帯域にそれぞれ対応する複数のフィルタが搭載される。それらのフィルタとして弾性表面波フィルタを有する弾性表面波デバイスが用いられる。
特許文献1に記載されている弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板上にフリップチップ実装された圧電基板と、圧電基板上に設けられた櫛型電極と、圧電基板の表面を封止する樹脂や金属よりなる封止体よりなる。
複数の弾性表面波フィルタをベース基板上で封止した場合には、ベース基板が大きくなり、封止体はベース基板に大きな応力を与える。この応力によりベース基板が歪み、その歪がベース基板上にフリップチップ実装された弾性表面波フィルタに伝達され、インターモジュレーション(IM)特性が劣化する。弾性表面波フィルタが送信フィルタとして用いられた場合には、前段のパワーアンプからの大電力信号が印加されるため、このIM特性の劣化は大きな問題となる。
特開2006−80921号公報
弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板の表面に実装された第1と第2の弾性表面波フィルタと、ベース基板の表面に設けられて第1と第2の弾性表面波フィルタとを覆う封止体とを備える。第1と第2の弾性表面波フィルタは、第1と第2の圧電基板をそれぞれ有する。第2の圧電基板は第1の圧電基板に空隙部を介して離れている。
この弾性表面波デバイスではインターモジュレーションを低減することができる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における弾性表面波デバイス1001の断面図である。弾性表面波フィルタ2、93はベース基板1の表面1Aにフリップチップ実装され、バンプ13A、13Bで表面1Aにそれぞれ接合している。弾性表面波フィルタ2、93は振動空間4A、4Bが形成されるように封止体5で覆われている。封止体5は弾性表面波フィルタ2、93を超えてベース基板1の表面1Aの互いに反対側の端の部分1C、1Dに設けられている。弾性表面波フィルタ2、93は、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムなどの圧電部材よりなる圧電基板6、7と、圧電基板6、7の主面6B、7Bにそれぞれ設けられた櫛型電極8、9とを有し、ラダー型フィルタや縦モード型フィルタなどのフィルタ回路を構成する。主面6B、7Bはベース基板1の表面1Aに振動空間4A、4Bを介して対向している。弾性表面波フィルタ2はGSM900方式の通信に用いられ、弾性表面波フィルタ93はDCS1800方式の通信に用いられ、弾性表面波フィルタ2と異なる通過周波数帯域を有する。
ベース基板1はアルミナやガラスセラミックスなどの絶縁部材よりなる。封止体5はハンダなどの金属、またはメッキ処理を施された表面を有する樹脂より形成されている。圧電基板6、7は互いに離れており、圧電基板6、7の間には封止体5が存在しない空隙部10が設けられている。すなわち、圧電基板6、7は空隙部10を介して対向している。
圧電基板6、7は、ベース基板1の表面1Aの部分1C、1Dの間に位置する。封止体5は部分1C、1Dに圧電基板6、7を超えて固定されている。封止体5がハンダよりなる場合、封止体5が形成される工程において、溶融するハンダが固化することに伴い変形して方向11に収縮応力が発生する。この収縮応力はベース基板1の部分1C、1Dを上方に方向12に引っ張ってベース基板1を湾曲させる。圧電基板6、7が互いに繋がっている場合は、この湾曲によって、ベース基板1にバンプ13A、13Bを介してそれぞれ実装された圧電基板6、7に歪みが発生し、インターモジュレーション(IM)IM特性が劣化する。弾性表面波デバイス1001では弾性表面波フィルタ2、93は互いに離れた圧電基板6、7をそれぞれ有するので、圧電基板6、7の面積を小さくできる。また、圧電基板6、7は空隙部10を介して離れているので、ベース基板1の湾曲による応力の影響が低減され、IM特性の劣化を抑制できる。
圧電基板6は、主面6Bの反対側の裏面6Aと、主面6Bと裏面6Aとに繋がる端面6Cとを有する。圧電基板7は、主面7Bの反対側の裏面7Aと、主面7Bと裏面7Aとに繋がる端面7Cとを有する。空隙部10は端面6C、7C間に設けられて、主面6B、7B間の開口部10Bと、裏面6A、7A間の開口部14とを有する。空隙部10の幅は開口部10Bから開口部14にかけて狭まっている。この構造により、封止体5を形成する時に、溶融している封止体5の材料が開口部14から侵入することを抑制でき、空隙部10を容易に形成することができる。開口部14に面する圧電基板6、7のエッジ6D、7Dは鋭角となり破損しやすくなるので、面取り加工することが望ましい。
弾性表面波デバイスは、弾性表面波フィルタ2、93は別の圧電基板6、7でそれぞれ形成されているので、これらを1つの圧電基板で形成されている弾性表面波デバイスより大型化する場合がある。圧電基板6、7の厚みは200μm程度であるのに対して空隙部10における最も狭い開口部14の間隔は90μm程度である。圧電基板6、7の間の空隙部10(開口部14)の幅を圧電基板6、7の厚みの半分以下とすることで、フィルタ2、93の実装精度や圧電基板6、7の湾曲量を考慮して間隔を最小限にできる。これにより、弾性表面波デバイス1001の大型化を抑制し、効果的にIM特性の劣化を抑制できる。
実施の形態1による弾性表面波デバイス1001では、封止体5としてハンダを用いたが、封止体5は、樹脂と、その樹脂の表面にメッキ処理で設けられたメッキ膜とより形成されていてもよい。この場合は、メッキ膜の応力がハンダの応力と同様にベース基板1に作用するので、同様の作用効果を奏する。
(実施の形態2)
図2は実施の形態2による弾性表面波デバイス1002の平面図である。弾性表面波デバイス1002は矩形状のベース基板101を備える。ベース基板101の表面1A上には、弾性表面波フィルタ102、103と部品104がフリップチップ実装されている。実施の形態2においては、部品104は移相器である。弾性表面波フィルタ102、103と部品104は矩形状を有する。弾性表面波フィルタ102は送信フィルタとして機能し、弾性表面波フィルタ103は受信フィルタとして機能する。弾性表面波デバイス1002は弾性表面波共用器として機能する。
図3は図2に示す弾性表面波デバイス1002の線3−3における断面図である。弾性表面波フィルタ102、103はベース基板101の表面101Aにフリップチップ実装され、バンプ117A、117Bで表面101Aにそれぞれ接合している。弾性表面波フィルタ102、103は振動空間105A、105Bが形成されるように封止体106で覆われている。封止体106は弾性表面波フィルタ102、103を超えてベース基板101の表面101Aの互いに反対側の端の部分101C、101Dに設けられている。弾性表面波フィルタ102、103は、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムなどの圧電部材よりなる圧電基板107、108と、圧電基板107、108の主面107B、108Bにそれぞれ設けられた櫛型電極109、110とを有する。主面107B、108Bはベース基板101の表面101Aに振動空間105A、105Bを介して対向している。
図4は弾性表面波デバイス1002の回路図である。弾性表面波デバイス1002は、共通端子111と、送信回路に接続されるように構成された送信端子112と、受信回路に接続されるように構成された受信端子113とを有する。弾性表面波フィルタ102は共通端子111と送信端子112との間に接続される。弾性表面波フィルタ102は弾性表面波フィルタ103より大きな電力が印加されるように構成されている。弾性表面波フィルタ102の櫛型電極109は梯子型に接続されて耐電力性の高いラダー型のフィルタ回路を構成し、送信フィルタとして十分な耐電力性を有する。弾性表面波フィルタ103の櫛型電極110も梯子型に接続され、高い耐電力性を有するラダー型のフィルタ回路を構成している。
共通端子111と弾性表面波フィルタ103との間には弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ103とを整合させるための移相器である部品104が接続されている。部品104は、ガラス等の絶縁部材よりなる絶縁基板504と、絶縁基板504上に配置されたインダクタ線路とを有する。部品104は、インダクタ線路のみに限らず、絶縁基板504上に配置されたコンデンサ電極等の他の線路を有していてもよい。
ベース基板101はアルミナやガラスセラミックスなどの絶縁部材よりなる。封止体106はハンダなどの金属、またはメッキ処理を施された表面を有する樹脂より形成されている。圧電基板107、108は互いに離れており、圧電基板107、108の間には空隙部114が設けられている。すなわち、圧電基板107、108は少なくとも部分的に空隙部114を介して対向している。
図2に示すように、ベース基板101の表面101Aは、互いに反対側の短辺101P、101Qと、短辺101P、101Qより長くかつ互いに反対側の長辺101R、101Sを有して矩形状を有する。ベース基板101は長辺101R、101Sに平行な長手方向101Eを有する。弾性表面波フィルタ102の圧電基板107の主面107Bは、互いに反対側の辺107P、107Qと互いに反対側の辺107R、107Sを有して矩形状を有する。弾性表面波フィルタ102は、辺107Pがベース基板101の短辺101Pと平行になるように、ベース基板101の表面101Aに配置されている。弾性表面波フィルタ103と部品104は、ベース基板101の短辺101Qと弾性表面波フィルタ102の辺107Qとの間で、辺107Qと短辺101Qとに平行に表面101A上に配列されている。部品104の絶縁基板504は圧電基板107、108から空隙部114を介して離れている。すなわち、絶縁基板504は圧電基板107、108に空隙部114を介して対向している。
圧電基板107、108は、ベース基板101の表面101Aの部分101C、101Dの間に位置する。封止体106は部分101C、101Dに圧電基板107、108を超えて固定されている。封止体106がハンダよりなる場合、封止体106が形成される工程において、溶融するハンダが固化することに伴い変形して方向115に収縮応力が発生する。この収縮応力はベース基板101の部分101C、101Dを上方に方向116に引っ張ってベース基板101を湾曲させる。圧電基板107、108が互いに繋がっている場合は、この湾曲によって、ベース基板101にバンプ117A、117Bを介してそれぞれ実装された圧電基板107、108に歪みが発生し、インターモジュレーション(IM)特性が劣化する。弾性表面波デバイス1002では弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ103と部品104は互いに離れた圧電基板107と圧電基板108と絶縁基板504をそれぞれ有するので、圧電基板107、108や絶縁基板504の面積を小さくできる。また、圧電基板107、108と絶縁基板504は空隙部114を介して離れているので、ベース基板101の湾曲による応力の影響が低減され、IM特性の劣化を抑制できる。
ベース基板101が矩形状を有するので、封止体106の収縮応力の影響は長手方向101Eに対して特に大きく加わるので、ベース基板101は短辺101P、101Qに平行な方向より、長辺101R、101Sに沿った長手方向101Eに大きく撓む。特に大きな電力を扱う送信フィルタとして機能する弾性表面波フィルタ102に対するベース基板101の撓みの影響は、弾性表面波フィルタ103や部品104に対するものより小さくする必要がある。実施の形態2による弾性表面波デバイス1002では、ベース基板101の長手方向101Eでの幅(短辺101P、101Qの長さ)は長手方向101Eに直角な方向の幅(長辺101R、101Sの長さ)より大きい。弾性表面波フィルタ103と部品104をベース基板101の短辺101Qと弾性表面波フィルタ102の間で弾性表面波フィルタ102の辺107Qに沿って配列することで、弾性表面波フィルタ102の長手方向101Eでの幅を弾性表面波フィルタ103の長手方向101Eの幅より小さくすることができる。
インダクタ線路と絶縁基板504で形成される部品104は、櫛型電極109、110を有する弾性表面波フィルタ102、103に比べ自由にその形状を設計できる。したがって、基板101の表面101Aのうちの弾性表面波フィルタ102、103を実装した領域の他の領域に比較的自由に配置することができる。ベース基板101の短辺101Qに沿って長手方向101Eと直角の方向に弾性表面波フィルタ103と部品104を並べて配列し、さらに、部品104と弾性表面波フィルタ102をベース基板101の長手方向101Eに並べて配列し、弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ102をベース基板101の長手方向101Eに並べて配列する。この配列により、ベース基板101の長手方向101Eに直角の方向での圧電基板107(弾性表面波フィルタ102)の幅を大きく確保することができるので、長手方向101Eでの圧電基板107の幅を小さくすることができる。すなわち、弾性表面波フィルタ102の圧電基板107の辺107P、107Qが辺107R、107Sより長い場合でも、長い辺107P、107Qをベース基板101の短辺101Pと平行になるように弾性表面波フィルタ102をベース基板101の表面101Aに配置することができる。よって、圧電基板107の短い辺107R、Sをベース基板101の長辺101Rと平行に長手方向101Eに平行にすることができる。結果として、ベース基板101の長手方向101Eにおける弾性表面波フィルタ102の幅を弾性表面波フィルタ103より小さくすることができる。
弾性表面波フィルタ102と弾性表面波フィルタ103及び部品104は互いに別体で形成されている。弾性表面波フィルタ103と部品104をベース基板101の短辺101Qと弾性表面波フィルタ102の間で弾性表面波フィルタ102の辺107Qに沿って配置する。この場合、弾性表面波フィルタ102、103及び部品104をベース基板101の表面101A上に矩形の領域118に配置することができる。また、空隙部114での弾性表面波フィルタ102(圧電基板107)と弾性表面波フィルタ103(圧電基板108)の間の距離D1と、弾性表面波フィルタ102と部品104の間の距離D2と、弾性表面波フィルタ103と部品104の間の距離D3とを実質的に等しくすることで、封止体106の収縮応力がベース基板101の表面101Aの外周部に限定される。したがって、その収縮応力が、ベース基板101の中心に向かって作用するので、ベース基板101の撓む方向が長手方向101Eに限定され、長手方向101Eに直角の方向にはベース基板101はあまり撓まない。したがって、上記のように配列された弾性表面波フィルタ102、103はベース基板101の撓みの影響をあまり受けず、弾性表面波デバイス1002のIM特性を安定化させることができる。
ベース基板101の表面101Aに実装された弾性表面波フィルタ102、弾性表面波フィルタ103、部品104の表面101Aからの高さを実質的に等しくすることで、封止体106のそれらを覆う部分の厚みを同じにすることができる。互いに繋がっている封止体106のこれらの部分の厚みを実質的に等しくすることで、これらの部分における収縮応力を均一化することができる。したがって、封止体106を形成する際に封止体106に発生する収縮応力によりベース基板101が撓む方向を一定にすることができ、弾性表面波デバイス1002の量産におけるIM特性を安定化させることができる。
実施の形態2による弾性表面波デバイス1002では、封止体106としてハンダを用いたが、封止体106は、樹脂と、その樹脂の表面にメッキ処理で設けられたメッキ膜とより形成されていてもよい。この場合は、メッキ膜の応力がハンダの応力と同様にベース基板101に作用するので、同様の作用効果を奏する。
図5は実施の形態2における他の弾性表面波デバイス1003の拡大断面図である。図5において、図3に示す弾性表面波デバイス1002と同じ部分には同じ参照番号を付して、その説明を省略する。弾性表面波デバイス1003は、図3に示す弾性表面波デバイス1002の弾性表面波フィルタ102、103の圧電基板107、108の代わりに、圧電基板207、208を備える。図3に示す弾性表面波デバイス1002と同様に、圧電基板207、208間には空隙部214が設けられ、圧電基板207、208は互いに離れている。また、図3に示す弾性表面波デバイス1002と同様に、圧電基板207、208はベース基板101の表面101Aに対向して、櫛形電極が配置された主面207B、208Bをそれぞれ有する。圧電基板207は、主面207Bの反対側の裏面207Aと、主面207Bと裏面207Aとに繋がる端面207Cをさらに有する。圧電基板208は、主面208Bの反対側の裏面208Aと、主面208Bと裏面208Aとに繋がる端面208Cをさらに有する。端面207Cは空隙部214を介して対向している。
空隙部214は端面207C、208C間に設けられて、主面207B、208B間の開口部214Bと、裏面207A、208A間の開口部214Aとを有する。空隙部214の幅は開口部214Bから開口部214Aにかけて狭まっている。この構造により、封止体5を形成する時に、溶融している封止体5の材料が開口部214Aから侵入することを抑制でき、空隙部214を容易に形成することができる。開口部214Aに面する圧電基板207、208のエッジ207D、208Dは鋭角となり破損しやすくなるので、面取り加工することが望ましい。
この弾性表面波デバイスはインターモジュレーションを低減することができ、無線通信機器に用いられる弾性表面波フィルタを組み合わせたデュアルフィルタや弾性表面波デュプレクサなどの弾性表面波デバイスとして有用である。
本発明の実施の形態1における弾性表面波デバイスの断面図 本発明の実施の形態2における弾性表面波デバイスの配置図 図2に示す弾性表面波デバイス線3−3における断面図 実施の形態2における弾性表面波デバイスの等価回路図 実施の形態2における他の弾性表面波デバイスの拡大断面図
符号の説明
1 ベース基板
2 弾性表面波フィルタ(第1の弾性表面波フィルタ)
5 封止体
6 圧電基板(第1の圧電基板)
6A 圧電基板の裏面(第1の圧電基板の裏面)
6B 圧電基板の主面(第1の圧電基板の主面)
6C 圧電基板の端面(第1の圧電基板の端面)
7 圧電基板(第2の圧電基板)
7A 圧電基板の裏面(第2の圧電基板の裏面)
7B 圧電基板の主面(第2の圧電基板の主面)
7C 圧電基板の端面(第2の圧電基板の端面)
14 開口部(第2の開口部)
10 空隙部
10B 開口部(第1の開口部)
93 弾性表面波フィルタ(第2の弾性表面波フィルタ)
101 ベース基板
102 弾性表面波フィルタ(第1の弾性表面波フィルタ)
106 封止体
107 圧電基板(第1の圧電基板)
107A 圧電基板の裏面(第1の圧電基板の裏面)
107B 圧電基板の主面(第1の圧電基板の主面)
107C 圧電基板の端面(第1の圧電基板の端面)
108 圧電基板(第2の圧電基板)
108A 圧電基板の裏面(第2の圧電基板の裏面)
108B 圧電基板の主面(第2の圧電基板の主面)
108C 圧電基板の端面(第2の圧電基板の端面)
114 空隙部
114A 開口部(第2の開口部)
114B 開口部(第1の開口部)
118 領域
弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板の表面に実装された送信用弾性表面波フィルタと、受信用弾性表面波フィルタと、移相器と、これらを覆う封止体とを備え、ベース基板の表面は、互いに反対側の第1の短辺と第2の短辺と、第1の短辺と第2の短辺より長くかつ互いに反対側の第1の長辺と第2の長辺とを有する矩形状を有し、送信用弾性表面波フィルタはベース基板の表面の第1の短辺に沿って配置され、受信用弾性表面波フィルタおよび移相器は、ベース基板の表面の第2の短辺に沿って配置され、送信用弾性表面波フィルタと、受信用弾性表面波フィルタと、移相器との間に空隙を設けて配置したものである。
弾性表面波デバイスは、ベース基板と、ベース基板の表面に実装された送信用弾性表面波フィルタと、受信用弾性表面波フィルタと、移相器と、これらを覆う封止体とを備え、ベース基板の表面は、互いに反対側の第1の短辺と第2の短辺と、第1の短辺と第2の短辺より長くかつ互いに反対側の第1の長辺と第2の長辺とを有する矩形状を有し、送信用弾性表面波フィルタはベース基板の表面の第1の短辺に沿って配置され、受信用弾性表面波フィルタおよび移相器は、ベース基板の表面の第2の短辺に沿って配置され、送信用弾性表面波フィルタと、受信用弾性表面波フィルタと、移相器との間に空隙を設けて配置し、第1の圧電基板は、ベース基板の表面に対向する第1の主面と、第1の主面の反対側の第1の裏面と、第1の主面と第1の裏面とに繋がる第1の端面とを有し、第2の圧電基板は、ベース基板の表面に対向する第2の主面と、第2の主面の反対側の第2の裏面と、第2の主面と第2の裏面とに繋がる第2の端面とを有し、空隙部は第1の圧電基板の第1の端面と第2の圧電基板の第2の端面との間に設けられて、第1の主面と第2の主面との間の第1の開口部と、第1の裏面と第2の裏面との間の第2の開口部とを有し、空隙部の幅は第1の開口部から第2の開口部にかけて狭まっているようにしたものである。

Claims (7)

  1. 表面を有するベース基板と、
    第1の圧電基板を有して、前記ベース基板の前記表面に実装された第1の弾性表面波フィルタと、
    前記第1の圧電基板に空隙部を介して離れている第2の圧電基板を有し、前記ベース基板の前記表面に実装された第2の弾性表面波フィルタと、
    前記ベース基板の前記表面に設けられて、前記第1の弾性表面波フィルタと前記第2の弾性表面波フィルタとを覆う封止体と、
    を備えた弾性表面波デバイス。
  2. 前記第1の圧電基板は、前記ベース基板の前記表面に対向する第1の主面と、前記第1の主面の反対側の第1の裏面と、前記第1の主面と前記第1の裏面とに繋がる第1の端面とを有し、
    前記第2の圧電基板は、前記ベース基板の前記表面に対向する第2の主面と、前記第2の主面の反対側の第2の裏面と、前記第2の主面と前記第2の裏面とに繋がる第2の端面とを有し、
    前記空隙部は前記第1の圧電基板の前記第1の端面と前記第2の圧電基板の前記第2の端面との間に設けられて、前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の開口部と、前記第1の裏面と前記第2の裏面との間の第2の開口部とを有し、
    前記空隙部の幅は前記第1の開口部から前記第2の開口部にかけて狭まっている、請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
  3. 前記ベース基板の前記表面に実装された部品をさらに備え、
    前記封止体は前記第1の弾性表面波フィルタと前記第2の弾性表面波フィルタと前記部品とを覆い、
    前記ベース基板の前記表面は、互いに反対側の第1の短辺と第2の短辺と、前記第1の短辺と前記第2の短辺より長くかつ互いに反対側の第1の長辺と第2の長辺とを有する矩形状を有して、前記第1の長辺と前記第2の長辺に平行な長手方向を有し、
    前記第1の弾性表面波フィルタは前記ベース基板の前記表面の前記第1の短辺に沿って配置され、
    前記第2の弾性表面波フィルタと前記部品は、前記ベース基板の前記表面の前記第2の短辺と前記第1の弾性表面波フィルタとの間に配列されている、請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
  4. 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタと前記部品とは、前記ベース基板の前記表面の実質的に矩形状の領域に配置されている、請求項3に記載の弾性表面波デバイス。
  5. 前記第1の圧電基板は、前記ベース基板の前記表面に対向する第1の主面と、前記第1の主面の反対側の第1の裏面と、前記第1の主面と前記第1の裏面とに繋がる第1の端面とを有し、
    前記第2の圧電基板は、前記ベース基板の前記表面に対向する第2の主面と、前記第2の主面の反対側の第2の裏面と、前記第2の主面と前記第2の裏面とに繋がる第2の端面とを有し、
    前記空隙部は前記第1の圧電基板の前記第1の端面と前記第2の圧電基板の前記第2の端面との間に設けられて、前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の開口部と、前記第1の裏面と前記第2の裏面との間の第2の開口部とを有し、
    前記空隙部の幅は前記第1の開口部から前記第2の開口部にかけて狭まっている、請求項3に記載の弾性表面波デバイス。
  6. 前記第1の弾性表面波フィルタには前記第2の弾性表面波フィルタより大きな電力が印加される、請求項3に記載の弾性表面波デバイス。
  7. 前記封止体は固化する際に変形する材料で形成されている、請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
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