JP2004215218A - 弾性表面波装置及びそれを用いた移動体通信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化、薄型化が可能なSAW装置を提供する。
【解決手段】圧電基板の表面に電極パターン2を設けた弾性表面波チップ3と、電極パターン2と電気的に接続する基板側導電性パターン4を有して電子部品を実装する絶縁性基板7と、弾性表面波チップ3の電極パターン2が絶縁性基板7と接触しないように隙間21を設けて、電極パターン2と基板側導電性パターン4を電気的に接続する金属バンプ20と、弾性表面波チップ3を外側から直接覆い、周辺部23を絶縁性基板7に接着24したシート状シール材22とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】圧電基板の表面に電極パターン2を設けた弾性表面波チップ3と、電極パターン2と電気的に接続する基板側導電性パターン4を有して電子部品を実装する絶縁性基板7と、弾性表面波チップ3の電極パターン2が絶縁性基板7と接触しないように隙間21を設けて、電極パターン2と基板側導電性パターン4を電気的に接続する金属バンプ20と、弾性表面波チップ3を外側から直接覆い、周辺部23を絶縁性基板7に接着24したシート状シール材22とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばページャ、携帯電話機、PHS、FPLMTS、WCDMA、業務用無線機、アマチュア無線用携帯電話機などの移動体通信機のRF、IFフィルタ、ハンディパソコン用無線モデム(CDPD)のRFなどに使用される弾性表面波(以下、SAWと略記する)装置に係り、特にパッケージの小型化、薄型化が可能なSAW装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機やPHSなどの移動体通信機には多数の電子機器が組み込まれて、これらの通信機は近年、小型化、薄型化が急速に進んでおり、それに搭載する各種部品も小型化、薄型化が要求されている。
【0003】
図31ないし図37は従来のSAWフィルタを説明するための図である。図31は第1の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図、図32はそのSAWフィルタの拡大断面図である。
【0004】
この従来例は下記の特許文献1に記載されているSAWフィルタで、絶縁性基板7上にSAWチップ3が搭載され、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4とSAWチップ3の電極パターン2はボンディングワイヤ10により電気的に接続されている。SAWチップ3の上方から絶縁性基板7に絶縁性キャップ11を被せ、キャップ11の開口端と絶縁性基板7の間は封止用接着剤12でシールされている。
【0005】
図33は第2の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図、図34はそのSAWフィルタの拡大断面図である。この従来例は図34に示すように、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4とSAWチップ3の電極パターン2はバンプ13により電気的に接続されている。SAWチップ3の上方から絶縁性基板7に絶縁性キャップ11を被せ、キャップ11の開口端と絶縁性基板7の間は封止用接着剤12でシールされている。
【0006】
図35は第3の従来例に係るSAWフィルタの断面図である。この従来例は、下記の特許文献2に記載されているSAWフィルタで、絶縁性基板7にシールリング14を銀鑞付けし、金属製キャップ15をシーム溶接の手法で封止して気密性を高めたものである。符号16はシーム溶接部を示す。
【0007】
図36は第4の従来例に係るSAWフィルタの断面図である。絶縁性基板7上にSAWチップ3が搭載され、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4とSAWチップ3の電極パターン2はバンプ13により電気的に接続されている。絶縁性基板7にシールリング14を銀鑞付けし、金属性製ャップ15をシーム溶接の手法で封止して気密性を高めたものである。符号16はシーム溶接部を示す。
【0008】
図37は第5の従来例に係るSAWフィルタの断面図である。この従来例は、下記の非特許文献1に記載されているSAWフィルタで、セラミック多層化技術を用い、積層セラミックケース17でSAWチップ収納用のポケット18を形成し、ポケット18内にSAWチップ3を配置し、銀鑞付けしたシールリング14を介してフラットな金属板19でポケット18の開口部を閉塞している。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−245709号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平3−72708号公報
【0011】
【非特許文献1】
株式会社 日立製作所 電子機器部品カタログ 2000年9月発行
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記第1、第3、第5の従来例のSAWフィルタ(図32、図35、図37参照)は、ワイヤボンディング10を配置するためのスペースAが必要で、このスペースAの存在によりパッケージサイズが必然的に大きくなるという欠点があった。
【0013】
前記第2の従来例のSAWフィルタ(図34参照)では、封止用接着剤12を使用しているため、煩雑な作業が必要であり、生産性が悪いという欠点を有している。
【0014】
前記第3〜第5の従来例のSAWフィルタ(図35〜図37参照)では、シールリング14を使用しているから、絶縁性基板7に銀鑞付けする技術的に高度で、煩雑な作業が必要であり、そのために材料費が高く、生産性が悪いという欠点を有している。
【0015】
近年の移動体通信機、特に携帯電話機、PHS、ページャ等の小型化、薄型化、低価格化の要求が強く、これに対応するには採用する部品それぞれの小型化、薄型化、低価格化が不可欠である。
【0016】
本発明は、このような技術背景に鑑みてなされたものであり、小型化、薄型化が可能なSAW装置及びそれを用いた移動体通信機を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明の第1の手段は、圧電基板の表面に電極パターンを設けた弾性表面波チップと、
前記電極パターンと電気的に接続する基板側導電性パターンを有して電子部品を実装する絶縁性基板と、
前記弾性表面波チップの電極パターンが絶縁性基板と接触しないように隙間を設けて、電極パターンと基板側導電性パターンを電気的に接続する金属バンプと、
前記弾性表面波チップを外側から直接覆い、周辺部を絶縁性基板に接着したシート状シール材とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明の第2の手段は、圧電基板の表面に電極パターンを設けた弾性表面波チップと、
前記電極パターンと電気的に接続する単板側導電性パターンを有する絶縁性単板と、
前記弾性表面波チップの電極パターンが絶縁性単板と接触しないように隙間を設けて、電極パターンと単板側導電性パターンを電気的に接続する金属バンプと、
基板側導電性パターンを有し、前記絶縁性単板ならびに電子部品を実装する絶縁性基板と、
前記弾性表面波チップを外側から直接覆い、周辺部を絶縁性単板に接着したシート状シール材とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
本発明の第3の手段は前記第1の手段または第2の手段において、例えばGSM帯用弾性表面波チップ、DCS帯用弾性表面波チップ、PCS帯用弾性表面波チップなどの複数の弾性表面波チップを1枚のシート状シール材で覆って封止したことを特徴とするものである。
【0020】
本発明の第4の手段は前記第1の手段ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材の周辺部が外側にほぼL字形に折り曲げられて、そのL字形の周辺部が絶縁性基板または絶縁性単板に接着されていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明の第5の手段は前記第1の手段ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材が熱可塑性材料からなり、そのシール材の周辺部が熱融着により絶縁性基板または絶縁性単板に接着されていることを特徴とするものである。
【0022】
本発明の第6の手段は前記第5の手段において、前記シート状シール材が例えばポリオレフィン系合成樹脂などの耐湿性に優れた熱可塑性材料で構成されていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の第7の手段は前記第1の手段ないし第4の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材の少なくとも一部が例えばアルミニウム金属箔などの耐湿層で覆われていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の第8の手段は前記第1の手段または第2の手段において、前記シール材の上からキャップを嵌着したことを特徴とするものである。
【0025】
本発明の第9の手段は前記第4の手段において、前記シール材の上からキャップを嵌着して、キャップの開口端でシール材の周辺部を押圧したことを特徴とするものである。
【0026】
本発明の第10の手段は前記第8の手段または第9の手段において、前記キャップの開口端に突出部が設けられ、前記絶縁性基板に位置決め用凹部が形成されて、前記突出部を位置決め用凹部に挿入することによりキャップを位置決めすることを特徴とするものである。
【0027】
本発明の第11の手段は前記第8の手段ないし第10の手段のいずれかにおいて、前記キャップが例えば金属製で導電性を有して接地されていることを特徴とするものである。
【0028】
本発明の第12の手段は、前記第1の手段ないし第4の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材の少なくとも一部が導電層で覆われていることを特徴とするものである。
【0029】
本発明の第13の手段は、前記第12の手段において、前記導電層が例えば金属薄膜または金属微粉末を分散保持した薄膜などの薄膜からなることを特徴とするものである。
【0030】
本発明の第14の手段は、前記第12の手段または第13の手段において、前記導電層が例えば側面メタライズ部などを介して絶縁性基板または絶縁性単板のグランド端子部と電気的に接続されていることを特徴とするものである。
【0031】
本発明の第15の手段は、例えばページャ、携帯電話機、PHSなどの移動体通信機のRF部フロントエンドに、前記第1の手段ないし第14の手段のいずれかの弾性表面波装置を用いたことを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係るSAW装置を説明する前に、GSM方式デュアルバンド対応携帯電話機のRF回路に用いるフロントエンド部の構成を図30のブロック図とともに簡単に説明する。
【0033】
デュアルバンド対応携帯電話機とは、GSM帯(800MHz帯)とDCS帯(1800MHz帯)の2種類を同時に送受信できる携帯電話機のことである。図中のDIP(ダイプレクサ)は簡単なローパスフィルタとハイパスフィルタが内蔵されており、アンテナ(ANT)からの受信信号をGSM帯とDCS帯に分ける。
【0034】
さらにスイッチング回路(SW1,SW2)、外部のハイパワーアンプ(HPA)の入力信号に含まれている高調波をカットするためのローパスフィルタ回路(LPF1,LPF2)が設けられ、受信側にはSAWフィルタ(SAW1,SAW2)が配置されている。
【0035】
図30に示す点線内の回路を1つのパッケージにし、前記機能を1つにした回路装置をフロントエンドモジュールと称し、GSM帯信号とDCS帯信号を状況に応じて切り替えることが可能である。
【0036】
次に本発明の各実施形態に係るSAW装置の構成について説明する。第1実施形態を図1ないし図4に示す。図1はSAW装置の分解斜視図、図2は組み立てが完了した状態のSAW装置の斜視図、図3はそのSAW装置に用いるSAWフィルタの拡大斜視図、図4はそのSAWフィルタの拡大断面図である。
【0037】
図1に示すように絶縁性基板1上に、GSM帯対応の受信用SAWフィルタ9a、DCS帯対応の送信用SAWフィルタ9b、空芯コイル5、チップ部品6などを搭載し、金属製カバー8を被せて、金属製カバー8は絶縁性基板7に半田13で固定されている。金属製カバー8により、外部からの保護と電気的シールドを行なっている。
【0038】
前記絶縁性基板7は、セラミック基板を用いた複数層からなり、内部にパターンによるストリップライン線路および複数の回路機能を有している。
【0039】
前記SAWフィルタ9a,9bは図3と図4に示すように、絶縁性基板7の上面に形成された基板側導電性パターン4とSAWチップ3の圧電基板の下面に形成された櫛歯状(図示せず)の電極パターン2は金属バンプ20で電気的に接続されている。
【0040】
この金属バンプ20の介在により、SAWチップ3の電極パターン2と絶縁性基板7の上面との間に隙間21が形成され、電極パターン2は絶縁性基板7と非接触の状態に保持され、従って電極パターン2の機能が阻害されることなく、その特性を十分に発揮することができる。
【0041】
SAWチップ3の上に、それよりも若干広い面積を有する熱可塑性材料からなる1枚のシート状(フィルム状)シール材22を外側から被せてSAWチップ3の全体を直接覆う。そしてシール材22の周辺部23を外側に向けてほぼL字形に折り曲げて、絶縁性基板7上に例えば熱融着などの手段により接着24する。この接着24は、図3に示すように周辺部23の全周に施され、気液蜜性が維持される。
【0042】
熱可塑性高分子からなるシール材22としては、例えば下記のようなシートが使用できる。
【0043】
1.二軸延伸ポリプロピレンシート
水蒸気透過率 :1.5〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):160〜170℃
2.無延伸ポリプロピレンシート
水蒸気透過率 :3.0〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):160〜170℃
3.高密度ポリエチレンシート
水蒸気透過率 :3〜5〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):132℃
4.低密度ポリエチレンシート
水蒸気透過率 :5〜10〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):105〜115℃
5.二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート
水蒸気透過率 :5.5〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.5%
融点(軟化点):263℃
6.ポリ塩化ビニルシート
水蒸気透過率 :10〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):170℃
熱可塑性シートの中でもポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系のシートは水蒸気透過率ならびに吸水率が極めて低くて耐湿性に優れ、しかも融点(軟化点)が比較的低くて熱シール性が良好であるため賞用できる。シール材22は、単一層のものでも複合層のものでも構わないが、特に複数枚積層した複合層のものは厚さのコントロールが可能で均一な厚さのものが得られるため賞用できる。複数枚積層するシート材は同種でも異種の材料でも構わない。シール材22の厚さは、例えば40〜300μmが適当である。
【0044】
図5は、本発明の第2実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。この実施形態で前記第1実施形態と相違する点は、SAWチップ3の全体を覆って、周辺部23を絶縁性基板1上に接着24したシール材22の上に、金属製または合成樹脂製のキャップ25を嵌着して、二重の密閉構造にした点である。
【0045】
このキャップ25の圧入により、同図に示すようにキャップ25の開口端26でシール材22の周辺部23を局部的に押圧してシール効果をさらに高め、より強力な気密性が得られる。キャップ10が金属製で導電性を有している場合、そのキャップ10を接地することにより電気的シールド機能が得られる。
【0046】
図6は、本発明の第3実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態ではシール材22の厚みを例えば300〜500μm程度と厚くして、SAWチップ3の上部をシール材22内に強制的に埋め込み、シール材22の周辺部23を外側にL字形に折り曲げないで、肉厚のまま絶縁性基板7に接着24する。
【0047】
SAWチップ3の上部をシール材22内に埋め込むことにより、より強力な気密性が得られ、また、シール材22の周辺部23を外側にL字形に折り曲げる工程が不要となり、作業工程の簡略化が図れる。
【0048】
図7は、本発明の第4実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態で前記第3実施形態と相違する点は、シール材22の上に金属製または合成樹脂製のキャップ25を嵌着した点である。なお、キャップ25の開口端26も絶縁性基板7に接着することもできる。
【0049】
このようにシール材22の上からキャップ25を嵌着することにより、より強力な気密性が得られる。キャップ25が金属製の場合、そのキャップ25を接地することにより電気的シールド機能が得られる。
【0050】
図8ないし図10は本発明の第5実施形態を示す図で、図8はSAW装置の分解斜視図、図9はSAWフィルタの拡大断面図、図10はそのSAWフィルタに使用する小型絶縁性単板の底面図である。
【0051】
本実施形態の場合、図9に示すようにSAWチップ3は小型で薄いセラミック板などからなる絶縁性単板27に搭載され、SAWチップ3の全体を覆ったシール材22の周辺部23を絶縁性単板27上に接着24している。この絶縁性単板27は他のチップ部品などを搭載する必要がないためSAWチップ3とほぼ同じ小型のものでよく、また最終的には絶縁性基板7に実装されるのであるから、機械的強度はさほど必要ではなく、薄くても構わない。
【0052】
図9に示すように絶縁性単板27の上面には単板側導電性パターン28が形成され、この単板側導電性パターン28は金属バンプ20を介してSAWチップ3の電極パターン2と電気的に接続されている。この金属バンプ20の介在により、電極パターン2と絶縁性単板27の間に隙間21が形成されている。
【0053】
図10に示すように絶縁性単板27の下面には半田によるメタライズ部29が施され、絶縁性単板27の上面に形成されている前記単板側導電性パターン28とスルーホール(図示せず)を介して電気的に接続されている。
【0054】
絶縁性単板27上にSAWチップ3を実装して各種テストを行ない、そのテストに合格したもののみを図9に示すように絶縁性基板7上に実装する。この実装の際にメタライズ部29を加熱溶融して、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4と接続・固定する。
【0055】
図11ないし図13は本発明の第6実施形態を示す図で、図11はSAWフィルタの拡大断面図、図12はSAWフィルタの拡大斜視図、図13はそのSAWフィルタの拡大下面図である。
【0056】
図5に示す第2実施形態と相違する点は、絶縁性基板7の一部に位置決め用凹部30を形成し、一方、キャップ25の開口端26に絶縁性基板7側へ伸びる突出部31を設ける。図12と図13に示すように前記突出部31を位置決め用凹部30に嵌入することにより、量産におけるキャップ25の位置決め作業を簡略化することができる。本実施形態では溝状の位置決め用凹部30を形成したが、穴状の位置決め用凹部でも構わない。
【0057】
このキャップ25が金属などの導電性材料で構成されている場合、図13に示すように絶縁性基板7の裏面に形成された基板側導電性パターン4と、それに近接しているキャップ25の突出部31とを半田32などで電気的に接続することにより、外部との電磁気干渉を排除することができる。
【0058】
図14ないし図16は本発明の第7実施形態を示す図で、図14と図15はSAWフィルタの組み立て途中の状態を示す拡大断面図、図16はSAWフィルタの拡大断面図である。
【0059】
本実施形態の場合、例えば厚さが300〜500μm程度の厚手のシール材22を図14に示すようにSAWチップ3上に載せ、そのシール材22を絶縁性基板7側に加熱加圧して、周辺部23を形成するとともに、周辺部23を絶縁性基板7の周辺部に熱溶着により接着24する(図15参照)。この際、樹脂の一部が周辺部23側にはみ出して周辺部23が肉厚になり、横幅が増大する。
【0060】
そのため図15に示すように、シール材22の周辺部23と絶縁性基板7の周辺部を共に一点鎖線で示すカット位置32で切断して、図16に示すように横幅の短いコンパクトなSAWフィルタを得る。
【0061】
図17は、本発明の第8実施形態を示すSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態の場合、SAWチップ3上に形成されたシール材22の上面に、例えばアルミニウムなどの金属箔あるいは耐湿性に優れた高分子層などからなる耐湿層33が形成されている。
【0062】
シール材22をSAWチップ3の上から加熱加圧して固定する際にシール材22の上部が比較的薄くなり、そのためにシール材22の上部から水分が浸透して性能劣化を招来する懸念がある。これを防止するために本実施形態では、シール材22の上面に耐湿層33が形成されている。
【0063】
図18は、本発明の第9実施形態を示すSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態の場合、シール材22の外周面全体に耐湿層33が形成されている。シール材22の素材として予め耐湿層33を形成した複合材を使用することにより、シール材22の外周面全体に耐湿層33を形成することができる。この第8,9実施形態のように耐湿層33を設けることにより、薄いシール材22の使用が可能となる。
【0064】
図19ないし図21は本発明の第10実施形態を示す図で、図19はSAW装置の分解斜視図、図20はSAWフィルタの拡大斜視図、図21はそのSAWフィルタの拡大断面図である。
【0065】
前述のようにフロントエンドモジュールは、複数の帯域を同時処理すめため(デュアルバンドの場合はGSM帯とDCS帯)に複数のSAWチップ3を内蔵する必要がある。このことから本実施形態ではGSM帯用SAWチップ3aとDCS帯用SAWチップ3bを絶縁性基板1上に接近して設置し、シール材22で2つのSAWチップ3a,3bを覆ったチップ集合体34(図19参照)を搭載している。図21中の符号35は、シール材22をSAWチップ3a,3bの上から加熱加圧した際に、SAWチップ3aとSAW3bの隙間に入り込んだ樹脂層で、SAWチップ3a,3b間の緩衝材として機能している。
【0066】
図22は本発明の第11実施形態を示す図で、前記第10実施形態と相違する点は、シール材22の上にキヤップ25を嵌着した点である。
【0067】
図23は本発明の第12実施形態を示す図で、前記第10実施形態と相違する点は、絶縁性基板7とSAWチップ3a,3bの間に絶縁単板27を介在した点である。
【0068】
図24は、本発明の第13実施形態を示す図SAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態では携帯電話機のマルチバンド化に対応するため、GSM用SAWチップ3a(900MHz)、DCS用SAWチップ3b(1800MHz)、PCS用SAWチップ3c(1900MHz)を使用している。
【0069】
これら3つのSAWチップ3a〜3cを同図に示すように絶縁性基板7上に接近して搭載し、シール材22を介してキャップ25を嵌着している。このように3つのSAWチップ3a〜3cを同時に封止することにより、封止工程が簡略化でき、作業効率の向上が図れる。またSAWチップ3a〜3cを3つ並べてそれぞれを封止するよりも、3つのSAWチップ3a〜3cを同時に封止した方が、チップ間の隙間を狭くすることができ、装置の小型化が図れる。
【0070】
本実施形態ではキヤップ25を被せたが、キヤップ25を被せないもの、あるいは絶縁性単板27を用いるもの、耐湿層33を設けるものなどにも適用可能である。
【0071】
図25ないし図27は本発明の第14実施形態を示す図で、図25はSAWフィルタの斜視図、図26はそのSAWフィルタの断面図、図27はそのSAWフィルタの底面図である。
【0072】
本実施形態で図6に示す第3実施形態と相違する点は、シール材22の外表面の全体もしくは主要部を薄膜状の導電層36で覆い、さらにその導電層36の下端部37で絶縁性基板7の側面に設けられた側面メタライズ部38の上端部40を覆った点である(図26参照)。側面メタライズ部38は図27に示すように、絶縁性基板7の底面に設けられた導電パターン4のうちのグランド端子部39と接触している。
【0073】
このように導電層36が側面メタライズ部38を介してグランド端子部39と電気的に接続されることにより、電気的なシールド効果が得られる。
【0074】
前記導電層36は、例えばエポキシ系バインダー中に銀粉末を分散した銀ペーストなどの塗料を塗布したり、あるいはスプレーで吹き付けたり、白金系または銅−銀系などの金属の蒸着などによって形成されている。導電層36の膜厚は、10〜30μm程度が適当である。
【0075】
図28は本発明の第15実施形態を示す図で、前記第14実施形態と相違する点は、側面メタライズ部38の上端部40を絶縁性基板7の上面まで延ばして断面形状をほぼL字形とし、導電層36の下端部37を側面メタライズ部38の上端部40に重ね合わせないで、上端部40と接触させた点である。このようにすれば、導電層36の下端部37と側面メタライズ部38の上端部40との重複部分がなく、さらに小型化が図れる。
【0076】
図29は本発明の第16実施形態を示す図で、前記第14実施形態と相違する点は、絶縁性基板7の外周上面付近に上面の幅寸法が短くなるように段部41を形成し、その段部41に沿って側面メタライズ部38を設けた点である。
【0077】
このようにすれば、導電層36の下端部37と側面メタライズ部38の上端部40との重複部分が絶縁性基板7の外周から突出せず、さらに小型化が図れる。また導電層36の下端部37と側面メタライズ部38の上端部40との接触面積が増え、電気的なシールド効果が確実である。
【0078】
図25ないし図29に示す実施形態では1個のSAWチップ3を1枚のシート状シール材22で覆う場合を説明したが、複数個のSAWチップ3を1枚のシート状シール材22で覆う場合にも適用可能である。
【0079】
図25ないし図29に示す実施形態ではSAWチップ3を絶縁性基板7上に搭載する構造を説明したが、SAWチップ3を絶縁性単板27上に搭載する構造にも適用可能である。
【0080】
図38(a),(b)は従来のボンディングワイヤを使用したDCS用SAWチップの48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図、図39(a),(b)は本発明の第6実施形態(図11参照)に係るDCS用SAWチップの封止前における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図、図40(a),(b)は本発明に係るそのSAWチップの封止後における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【0081】
なお、電気特性の評価は、最高温度260℃のリフロー炉に5回繰り返して入れた後、ネットワークアナライザによって特性試験を行なった。
【0082】
図38(従来品)と図40(本発明品)を比較すると、帯域内減衰量に関しては本発明品は従来品とほぼ同等であるが、帯域外減衰量に関しては本発明品は従来品よりも減衰量が多く、電気的特性に優れている。
【0083】
また、図39(本発明品の封止前)と図40(本発明品の封止後)を比較すると、シール材による封止前,後では電気的特性の変化はなく、性能的に安定していることが立証される。
【0084】
【発明の効果】
本発明の第1の手段によれば、弾性表面波チップの外側から直接シート状シール材を被せてシールしているため、余分な空間が形成されず、装置の小型化、薄型化が可能となる。
【0085】
本発明の第2の手段によれば、弾性表面波チップの外側から直接シート状シール材を被せてシールしているため、余分な空間が形成されず、装置の小型化、薄型化が可能となる。また、弾性表面波チップは絶縁性単板に搭載する構造になっているから、テストに合格した弾性表面波チップ搭載済み絶縁性単板のみを絶縁性基板に実装することができ、不良率の低減が図れる。
【0086】
本発明の第3の手段によれば、複数の弾性表面波チップを1枚のシート状シール材で同時に覆って封止するため、複数の弾性表面波チップを個別にシールするよりもシール作業の効率化が図れる。
【0087】
本発明の第4の手段によれば、シート状シール材にL字形の周辺部を設けることにより、接着面積が十分に確保でき、シール作業が簡便で、シール効果が確実である。
【0088】
本発明の第5の手段によれば、シール材の熱融着によりシールできるため、シール効果が確実で、しかもシール作業の効率化が図れる。
【0089】
本発明の第6の手段によれば、耐湿性に優れたシート状シール材を使用しているため、水分の侵入による性能劣化が防止できる。
【0090】
本発明の第7の手段によれば、シート状シール材が耐湿層で覆われているため、水分の侵入による性能劣化が防止できる。
【0091】
本発明の第8の手段によれば、シール材の上からキャップを嵌着した二重構造になっているから、水分の侵入による性能劣化が防止でき、またキャップによって内部保護ができる。
【0092】
本発明の第9の手段によれば、シール材の上からキャップを嵌着した二重構造になっており、しかもキャップの開口端でシール材の周辺部を押圧しているから、水分の侵入による性能劣化がより確実に防止でき、またキャップによって内部保護ができる。
【0093】
本発明の第10の手段によれば、キャップの位置決めが容易かつ確実となり、キャップの嵌着作業が簡便になる。
【0094】
本発明の第11の手段によれば、導電性キャップの接地により外部との電磁気的干渉を排除することができる。
【0095】
本発明の第12の手段によれば、導電層により外部との電磁気的干渉を排除することができる。
【0096】
本発明の第13の手段によれば、導電層が薄膜状であるため小型化を図ることができる。
【0097】
本発明の第14の手段によれば、グランド端子部と電気的に接続された導電層により外部との電磁気的干渉を排除することができる。
【0098】
本発明の第15の手段によれば、移動体通信機の小型化、薄型化が可能となるなどの特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るSAW装置の分解斜視図である。
【図2】組み立てが完了した状態のSAW装置の斜視図である。
【図3】そのSAW装置に用いるSAWフィルタの拡大斜視図である。
【図4】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係るSAW装置の分解斜視図である。
【図9】そのSAW装置に用いるSAWフィルタの拡大断面図である。
【図10】そのSAWフィルタに用いる絶縁性単板の下面図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図12】そのSAWフィルタの拡大斜視図である。
【図13】そのSAWフィルタの拡大下面図である。
【図14】本発明の第7実施形態に係るSAWフィルタの組み立て途中の状態を示す拡大断面図である。
【図15】そのSAWフィルタの組み立て途中の状態を示す拡大断面図である。
【図16】SAWフィルタの拡大断面図である。
【図17】本発明の第8実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図18】本発明の第9実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図19】本発明の第10実施形態に係るSAW装置の分解斜視図である。
【図20】そのSAWフィルタの拡大斜視図である。
【図21】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図22】本発明の第11実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図23】本発明の第12実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図24】本発明の第13実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図25】本発明の第14実施形態に係るSAWフィルタの斜視図である。
【図26】そのSAWフィルタの断面図である。
【図27】そのSAWフィルタの底面図である。
【図28】本発明の第14実施形態に係るSAWフィルタの断面図である。
【図29】本発明の第15実施形態に係るSAWフィルタの断面図である。
【図30】GSM方式デュアルバンド対応携帯電話機のRF回路に用いるフロントエンド部の構成図である。
【図31】第1の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図である。
【図32】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図33】第2の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図である。
【図34】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図35】第3の従来例に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図36】第4の従来例に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図37】第5の従来例に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図38】(a),(b)は従来のボンディングワイヤを使用したDCS用SAWチップの48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【図39】(a),(b)は本発明の実施形態に係るDCS用SAWチップの封止前における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【図40】(a),(b)は本発明の実施形態に係るDCS用SAWチップの封止後における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【符号の説明】
2:電極パターン、3:SAWチップ、3a:GSM帯用SAWチップ、3b:DCS帯用SAWチップ、3c:PCS帯用SAWチップ、4:基板側導電性パターン、5:空芯コイル、6:チップ部品、7:絶縁性基板、8:金属製カバー、9a:受信用SAWフィルター、9b:送信用SAWフィルター、10:ボンディングワイヤ、11:絶縁性キャップ、12:封止用接着剤、13:半田、14:シールリング、15:金属製キャップ、16:シーム溶接部、17:積層セラミックケース、18:ポケット、19:金属板、20:バンプ、21:隙間、22:シール材、23:周辺部、24:接着、25:キャップ、26:開口端、27:絶縁性端板、28:単板側導電性パターン、29:メタライズ、30:位置決め用凹部、31:突出部、32:カット位置、33:耐湿層、34:チップ集合体、35:樹脂層、36:導電層、37:下端部、38:側面メタライズ部、39:グランド端子部、40:上端部、41:段部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばページャ、携帯電話機、PHS、FPLMTS、WCDMA、業務用無線機、アマチュア無線用携帯電話機などの移動体通信機のRF、IFフィルタ、ハンディパソコン用無線モデム(CDPD)のRFなどに使用される弾性表面波(以下、SAWと略記する)装置に係り、特にパッケージの小型化、薄型化が可能なSAW装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機やPHSなどの移動体通信機には多数の電子機器が組み込まれて、これらの通信機は近年、小型化、薄型化が急速に進んでおり、それに搭載する各種部品も小型化、薄型化が要求されている。
【0003】
図31ないし図37は従来のSAWフィルタを説明するための図である。図31は第1の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図、図32はそのSAWフィルタの拡大断面図である。
【0004】
この従来例は下記の特許文献1に記載されているSAWフィルタで、絶縁性基板7上にSAWチップ3が搭載され、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4とSAWチップ3の電極パターン2はボンディングワイヤ10により電気的に接続されている。SAWチップ3の上方から絶縁性基板7に絶縁性キャップ11を被せ、キャップ11の開口端と絶縁性基板7の間は封止用接着剤12でシールされている。
【0005】
図33は第2の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図、図34はそのSAWフィルタの拡大断面図である。この従来例は図34に示すように、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4とSAWチップ3の電極パターン2はバンプ13により電気的に接続されている。SAWチップ3の上方から絶縁性基板7に絶縁性キャップ11を被せ、キャップ11の開口端と絶縁性基板7の間は封止用接着剤12でシールされている。
【0006】
図35は第3の従来例に係るSAWフィルタの断面図である。この従来例は、下記の特許文献2に記載されているSAWフィルタで、絶縁性基板7にシールリング14を銀鑞付けし、金属製キャップ15をシーム溶接の手法で封止して気密性を高めたものである。符号16はシーム溶接部を示す。
【0007】
図36は第4の従来例に係るSAWフィルタの断面図である。絶縁性基板7上にSAWチップ3が搭載され、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4とSAWチップ3の電極パターン2はバンプ13により電気的に接続されている。絶縁性基板7にシールリング14を銀鑞付けし、金属性製ャップ15をシーム溶接の手法で封止して気密性を高めたものである。符号16はシーム溶接部を示す。
【0008】
図37は第5の従来例に係るSAWフィルタの断面図である。この従来例は、下記の非特許文献1に記載されているSAWフィルタで、セラミック多層化技術を用い、積層セラミックケース17でSAWチップ収納用のポケット18を形成し、ポケット18内にSAWチップ3を配置し、銀鑞付けしたシールリング14を介してフラットな金属板19でポケット18の開口部を閉塞している。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−245709号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平3−72708号公報
【0011】
【非特許文献1】
株式会社 日立製作所 電子機器部品カタログ 2000年9月発行
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記第1、第3、第5の従来例のSAWフィルタ(図32、図35、図37参照)は、ワイヤボンディング10を配置するためのスペースAが必要で、このスペースAの存在によりパッケージサイズが必然的に大きくなるという欠点があった。
【0013】
前記第2の従来例のSAWフィルタ(図34参照)では、封止用接着剤12を使用しているため、煩雑な作業が必要であり、生産性が悪いという欠点を有している。
【0014】
前記第3〜第5の従来例のSAWフィルタ(図35〜図37参照)では、シールリング14を使用しているから、絶縁性基板7に銀鑞付けする技術的に高度で、煩雑な作業が必要であり、そのために材料費が高く、生産性が悪いという欠点を有している。
【0015】
近年の移動体通信機、特に携帯電話機、PHS、ページャ等の小型化、薄型化、低価格化の要求が強く、これに対応するには採用する部品それぞれの小型化、薄型化、低価格化が不可欠である。
【0016】
本発明は、このような技術背景に鑑みてなされたものであり、小型化、薄型化が可能なSAW装置及びそれを用いた移動体通信機を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明の第1の手段は、圧電基板の表面に電極パターンを設けた弾性表面波チップと、
前記電極パターンと電気的に接続する基板側導電性パターンを有して電子部品を実装する絶縁性基板と、
前記弾性表面波チップの電極パターンが絶縁性基板と接触しないように隙間を設けて、電極パターンと基板側導電性パターンを電気的に接続する金属バンプと、
前記弾性表面波チップを外側から直接覆い、周辺部を絶縁性基板に接着したシート状シール材とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明の第2の手段は、圧電基板の表面に電極パターンを設けた弾性表面波チップと、
前記電極パターンと電気的に接続する単板側導電性パターンを有する絶縁性単板と、
前記弾性表面波チップの電極パターンが絶縁性単板と接触しないように隙間を設けて、電極パターンと単板側導電性パターンを電気的に接続する金属バンプと、
基板側導電性パターンを有し、前記絶縁性単板ならびに電子部品を実装する絶縁性基板と、
前記弾性表面波チップを外側から直接覆い、周辺部を絶縁性単板に接着したシート状シール材とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
本発明の第3の手段は前記第1の手段または第2の手段において、例えばGSM帯用弾性表面波チップ、DCS帯用弾性表面波チップ、PCS帯用弾性表面波チップなどの複数の弾性表面波チップを1枚のシート状シール材で覆って封止したことを特徴とするものである。
【0020】
本発明の第4の手段は前記第1の手段ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材の周辺部が外側にほぼL字形に折り曲げられて、そのL字形の周辺部が絶縁性基板または絶縁性単板に接着されていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明の第5の手段は前記第1の手段ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材が熱可塑性材料からなり、そのシール材の周辺部が熱融着により絶縁性基板または絶縁性単板に接着されていることを特徴とするものである。
【0022】
本発明の第6の手段は前記第5の手段において、前記シート状シール材が例えばポリオレフィン系合成樹脂などの耐湿性に優れた熱可塑性材料で構成されていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の第7の手段は前記第1の手段ないし第4の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材の少なくとも一部が例えばアルミニウム金属箔などの耐湿層で覆われていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の第8の手段は前記第1の手段または第2の手段において、前記シール材の上からキャップを嵌着したことを特徴とするものである。
【0025】
本発明の第9の手段は前記第4の手段において、前記シール材の上からキャップを嵌着して、キャップの開口端でシール材の周辺部を押圧したことを特徴とするものである。
【0026】
本発明の第10の手段は前記第8の手段または第9の手段において、前記キャップの開口端に突出部が設けられ、前記絶縁性基板に位置決め用凹部が形成されて、前記突出部を位置決め用凹部に挿入することによりキャップを位置決めすることを特徴とするものである。
【0027】
本発明の第11の手段は前記第8の手段ないし第10の手段のいずれかにおいて、前記キャップが例えば金属製で導電性を有して接地されていることを特徴とするものである。
【0028】
本発明の第12の手段は、前記第1の手段ないし第4の手段のいずれかにおいて、前記シート状シール材の少なくとも一部が導電層で覆われていることを特徴とするものである。
【0029】
本発明の第13の手段は、前記第12の手段において、前記導電層が例えば金属薄膜または金属微粉末を分散保持した薄膜などの薄膜からなることを特徴とするものである。
【0030】
本発明の第14の手段は、前記第12の手段または第13の手段において、前記導電層が例えば側面メタライズ部などを介して絶縁性基板または絶縁性単板のグランド端子部と電気的に接続されていることを特徴とするものである。
【0031】
本発明の第15の手段は、例えばページャ、携帯電話機、PHSなどの移動体通信機のRF部フロントエンドに、前記第1の手段ないし第14の手段のいずれかの弾性表面波装置を用いたことを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係るSAW装置を説明する前に、GSM方式デュアルバンド対応携帯電話機のRF回路に用いるフロントエンド部の構成を図30のブロック図とともに簡単に説明する。
【0033】
デュアルバンド対応携帯電話機とは、GSM帯(800MHz帯)とDCS帯(1800MHz帯)の2種類を同時に送受信できる携帯電話機のことである。図中のDIP(ダイプレクサ)は簡単なローパスフィルタとハイパスフィルタが内蔵されており、アンテナ(ANT)からの受信信号をGSM帯とDCS帯に分ける。
【0034】
さらにスイッチング回路(SW1,SW2)、外部のハイパワーアンプ(HPA)の入力信号に含まれている高調波をカットするためのローパスフィルタ回路(LPF1,LPF2)が設けられ、受信側にはSAWフィルタ(SAW1,SAW2)が配置されている。
【0035】
図30に示す点線内の回路を1つのパッケージにし、前記機能を1つにした回路装置をフロントエンドモジュールと称し、GSM帯信号とDCS帯信号を状況に応じて切り替えることが可能である。
【0036】
次に本発明の各実施形態に係るSAW装置の構成について説明する。第1実施形態を図1ないし図4に示す。図1はSAW装置の分解斜視図、図2は組み立てが完了した状態のSAW装置の斜視図、図3はそのSAW装置に用いるSAWフィルタの拡大斜視図、図4はそのSAWフィルタの拡大断面図である。
【0037】
図1に示すように絶縁性基板1上に、GSM帯対応の受信用SAWフィルタ9a、DCS帯対応の送信用SAWフィルタ9b、空芯コイル5、チップ部品6などを搭載し、金属製カバー8を被せて、金属製カバー8は絶縁性基板7に半田13で固定されている。金属製カバー8により、外部からの保護と電気的シールドを行なっている。
【0038】
前記絶縁性基板7は、セラミック基板を用いた複数層からなり、内部にパターンによるストリップライン線路および複数の回路機能を有している。
【0039】
前記SAWフィルタ9a,9bは図3と図4に示すように、絶縁性基板7の上面に形成された基板側導電性パターン4とSAWチップ3の圧電基板の下面に形成された櫛歯状(図示せず)の電極パターン2は金属バンプ20で電気的に接続されている。
【0040】
この金属バンプ20の介在により、SAWチップ3の電極パターン2と絶縁性基板7の上面との間に隙間21が形成され、電極パターン2は絶縁性基板7と非接触の状態に保持され、従って電極パターン2の機能が阻害されることなく、その特性を十分に発揮することができる。
【0041】
SAWチップ3の上に、それよりも若干広い面積を有する熱可塑性材料からなる1枚のシート状(フィルム状)シール材22を外側から被せてSAWチップ3の全体を直接覆う。そしてシール材22の周辺部23を外側に向けてほぼL字形に折り曲げて、絶縁性基板7上に例えば熱融着などの手段により接着24する。この接着24は、図3に示すように周辺部23の全周に施され、気液蜜性が維持される。
【0042】
熱可塑性高分子からなるシール材22としては、例えば下記のようなシートが使用できる。
【0043】
1.二軸延伸ポリプロピレンシート
水蒸気透過率 :1.5〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):160〜170℃
2.無延伸ポリプロピレンシート
水蒸気透過率 :3.0〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):160〜170℃
3.高密度ポリエチレンシート
水蒸気透過率 :3〜5〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):132℃
4.低密度ポリエチレンシート
水蒸気透過率 :5〜10〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):105〜115℃
5.二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート
水蒸気透過率 :5.5〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.5%
融点(軟化点):263℃
6.ポリ塩化ビニルシート
水蒸気透過率 :10〔gm−2〕(24h/0.1mm)
吸水率 :0.01%未満
融点(軟化点):170℃
熱可塑性シートの中でもポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系のシートは水蒸気透過率ならびに吸水率が極めて低くて耐湿性に優れ、しかも融点(軟化点)が比較的低くて熱シール性が良好であるため賞用できる。シール材22は、単一層のものでも複合層のものでも構わないが、特に複数枚積層した複合層のものは厚さのコントロールが可能で均一な厚さのものが得られるため賞用できる。複数枚積層するシート材は同種でも異種の材料でも構わない。シール材22の厚さは、例えば40〜300μmが適当である。
【0044】
図5は、本発明の第2実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。この実施形態で前記第1実施形態と相違する点は、SAWチップ3の全体を覆って、周辺部23を絶縁性基板1上に接着24したシール材22の上に、金属製または合成樹脂製のキャップ25を嵌着して、二重の密閉構造にした点である。
【0045】
このキャップ25の圧入により、同図に示すようにキャップ25の開口端26でシール材22の周辺部23を局部的に押圧してシール効果をさらに高め、より強力な気密性が得られる。キャップ10が金属製で導電性を有している場合、そのキャップ10を接地することにより電気的シールド機能が得られる。
【0046】
図6は、本発明の第3実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態ではシール材22の厚みを例えば300〜500μm程度と厚くして、SAWチップ3の上部をシール材22内に強制的に埋め込み、シール材22の周辺部23を外側にL字形に折り曲げないで、肉厚のまま絶縁性基板7に接着24する。
【0047】
SAWチップ3の上部をシール材22内に埋め込むことにより、より強力な気密性が得られ、また、シール材22の周辺部23を外側にL字形に折り曲げる工程が不要となり、作業工程の簡略化が図れる。
【0048】
図7は、本発明の第4実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態で前記第3実施形態と相違する点は、シール材22の上に金属製または合成樹脂製のキャップ25を嵌着した点である。なお、キャップ25の開口端26も絶縁性基板7に接着することもできる。
【0049】
このようにシール材22の上からキャップ25を嵌着することにより、より強力な気密性が得られる。キャップ25が金属製の場合、そのキャップ25を接地することにより電気的シールド機能が得られる。
【0050】
図8ないし図10は本発明の第5実施形態を示す図で、図8はSAW装置の分解斜視図、図9はSAWフィルタの拡大断面図、図10はそのSAWフィルタに使用する小型絶縁性単板の底面図である。
【0051】
本実施形態の場合、図9に示すようにSAWチップ3は小型で薄いセラミック板などからなる絶縁性単板27に搭載され、SAWチップ3の全体を覆ったシール材22の周辺部23を絶縁性単板27上に接着24している。この絶縁性単板27は他のチップ部品などを搭載する必要がないためSAWチップ3とほぼ同じ小型のものでよく、また最終的には絶縁性基板7に実装されるのであるから、機械的強度はさほど必要ではなく、薄くても構わない。
【0052】
図9に示すように絶縁性単板27の上面には単板側導電性パターン28が形成され、この単板側導電性パターン28は金属バンプ20を介してSAWチップ3の電極パターン2と電気的に接続されている。この金属バンプ20の介在により、電極パターン2と絶縁性単板27の間に隙間21が形成されている。
【0053】
図10に示すように絶縁性単板27の下面には半田によるメタライズ部29が施され、絶縁性単板27の上面に形成されている前記単板側導電性パターン28とスルーホール(図示せず)を介して電気的に接続されている。
【0054】
絶縁性単板27上にSAWチップ3を実装して各種テストを行ない、そのテストに合格したもののみを図9に示すように絶縁性基板7上に実装する。この実装の際にメタライズ部29を加熱溶融して、絶縁性基板7上の基板側導電性パターン4と接続・固定する。
【0055】
図11ないし図13は本発明の第6実施形態を示す図で、図11はSAWフィルタの拡大断面図、図12はSAWフィルタの拡大斜視図、図13はそのSAWフィルタの拡大下面図である。
【0056】
図5に示す第2実施形態と相違する点は、絶縁性基板7の一部に位置決め用凹部30を形成し、一方、キャップ25の開口端26に絶縁性基板7側へ伸びる突出部31を設ける。図12と図13に示すように前記突出部31を位置決め用凹部30に嵌入することにより、量産におけるキャップ25の位置決め作業を簡略化することができる。本実施形態では溝状の位置決め用凹部30を形成したが、穴状の位置決め用凹部でも構わない。
【0057】
このキャップ25が金属などの導電性材料で構成されている場合、図13に示すように絶縁性基板7の裏面に形成された基板側導電性パターン4と、それに近接しているキャップ25の突出部31とを半田32などで電気的に接続することにより、外部との電磁気干渉を排除することができる。
【0058】
図14ないし図16は本発明の第7実施形態を示す図で、図14と図15はSAWフィルタの組み立て途中の状態を示す拡大断面図、図16はSAWフィルタの拡大断面図である。
【0059】
本実施形態の場合、例えば厚さが300〜500μm程度の厚手のシール材22を図14に示すようにSAWチップ3上に載せ、そのシール材22を絶縁性基板7側に加熱加圧して、周辺部23を形成するとともに、周辺部23を絶縁性基板7の周辺部に熱溶着により接着24する(図15参照)。この際、樹脂の一部が周辺部23側にはみ出して周辺部23が肉厚になり、横幅が増大する。
【0060】
そのため図15に示すように、シール材22の周辺部23と絶縁性基板7の周辺部を共に一点鎖線で示すカット位置32で切断して、図16に示すように横幅の短いコンパクトなSAWフィルタを得る。
【0061】
図17は、本発明の第8実施形態を示すSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態の場合、SAWチップ3上に形成されたシール材22の上面に、例えばアルミニウムなどの金属箔あるいは耐湿性に優れた高分子層などからなる耐湿層33が形成されている。
【0062】
シール材22をSAWチップ3の上から加熱加圧して固定する際にシール材22の上部が比較的薄くなり、そのためにシール材22の上部から水分が浸透して性能劣化を招来する懸念がある。これを防止するために本実施形態では、シール材22の上面に耐湿層33が形成されている。
【0063】
図18は、本発明の第9実施形態を示すSAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態の場合、シール材22の外周面全体に耐湿層33が形成されている。シール材22の素材として予め耐湿層33を形成した複合材を使用することにより、シール材22の外周面全体に耐湿層33を形成することができる。この第8,9実施形態のように耐湿層33を設けることにより、薄いシール材22の使用が可能となる。
【0064】
図19ないし図21は本発明の第10実施形態を示す図で、図19はSAW装置の分解斜視図、図20はSAWフィルタの拡大斜視図、図21はそのSAWフィルタの拡大断面図である。
【0065】
前述のようにフロントエンドモジュールは、複数の帯域を同時処理すめため(デュアルバンドの場合はGSM帯とDCS帯)に複数のSAWチップ3を内蔵する必要がある。このことから本実施形態ではGSM帯用SAWチップ3aとDCS帯用SAWチップ3bを絶縁性基板1上に接近して設置し、シール材22で2つのSAWチップ3a,3bを覆ったチップ集合体34(図19参照)を搭載している。図21中の符号35は、シール材22をSAWチップ3a,3bの上から加熱加圧した際に、SAWチップ3aとSAW3bの隙間に入り込んだ樹脂層で、SAWチップ3a,3b間の緩衝材として機能している。
【0066】
図22は本発明の第11実施形態を示す図で、前記第10実施形態と相違する点は、シール材22の上にキヤップ25を嵌着した点である。
【0067】
図23は本発明の第12実施形態を示す図で、前記第10実施形態と相違する点は、絶縁性基板7とSAWチップ3a,3bの間に絶縁単板27を介在した点である。
【0068】
図24は、本発明の第13実施形態を示す図SAWフィルタの拡大断面図である。本実施形態では携帯電話機のマルチバンド化に対応するため、GSM用SAWチップ3a(900MHz)、DCS用SAWチップ3b(1800MHz)、PCS用SAWチップ3c(1900MHz)を使用している。
【0069】
これら3つのSAWチップ3a〜3cを同図に示すように絶縁性基板7上に接近して搭載し、シール材22を介してキャップ25を嵌着している。このように3つのSAWチップ3a〜3cを同時に封止することにより、封止工程が簡略化でき、作業効率の向上が図れる。またSAWチップ3a〜3cを3つ並べてそれぞれを封止するよりも、3つのSAWチップ3a〜3cを同時に封止した方が、チップ間の隙間を狭くすることができ、装置の小型化が図れる。
【0070】
本実施形態ではキヤップ25を被せたが、キヤップ25を被せないもの、あるいは絶縁性単板27を用いるもの、耐湿層33を設けるものなどにも適用可能である。
【0071】
図25ないし図27は本発明の第14実施形態を示す図で、図25はSAWフィルタの斜視図、図26はそのSAWフィルタの断面図、図27はそのSAWフィルタの底面図である。
【0072】
本実施形態で図6に示す第3実施形態と相違する点は、シール材22の外表面の全体もしくは主要部を薄膜状の導電層36で覆い、さらにその導電層36の下端部37で絶縁性基板7の側面に設けられた側面メタライズ部38の上端部40を覆った点である(図26参照)。側面メタライズ部38は図27に示すように、絶縁性基板7の底面に設けられた導電パターン4のうちのグランド端子部39と接触している。
【0073】
このように導電層36が側面メタライズ部38を介してグランド端子部39と電気的に接続されることにより、電気的なシールド効果が得られる。
【0074】
前記導電層36は、例えばエポキシ系バインダー中に銀粉末を分散した銀ペーストなどの塗料を塗布したり、あるいはスプレーで吹き付けたり、白金系または銅−銀系などの金属の蒸着などによって形成されている。導電層36の膜厚は、10〜30μm程度が適当である。
【0075】
図28は本発明の第15実施形態を示す図で、前記第14実施形態と相違する点は、側面メタライズ部38の上端部40を絶縁性基板7の上面まで延ばして断面形状をほぼL字形とし、導電層36の下端部37を側面メタライズ部38の上端部40に重ね合わせないで、上端部40と接触させた点である。このようにすれば、導電層36の下端部37と側面メタライズ部38の上端部40との重複部分がなく、さらに小型化が図れる。
【0076】
図29は本発明の第16実施形態を示す図で、前記第14実施形態と相違する点は、絶縁性基板7の外周上面付近に上面の幅寸法が短くなるように段部41を形成し、その段部41に沿って側面メタライズ部38を設けた点である。
【0077】
このようにすれば、導電層36の下端部37と側面メタライズ部38の上端部40との重複部分が絶縁性基板7の外周から突出せず、さらに小型化が図れる。また導電層36の下端部37と側面メタライズ部38の上端部40との接触面積が増え、電気的なシールド効果が確実である。
【0078】
図25ないし図29に示す実施形態では1個のSAWチップ3を1枚のシート状シール材22で覆う場合を説明したが、複数個のSAWチップ3を1枚のシート状シール材22で覆う場合にも適用可能である。
【0079】
図25ないし図29に示す実施形態ではSAWチップ3を絶縁性基板7上に搭載する構造を説明したが、SAWチップ3を絶縁性単板27上に搭載する構造にも適用可能である。
【0080】
図38(a),(b)は従来のボンディングワイヤを使用したDCS用SAWチップの48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図、図39(a),(b)は本発明の第6実施形態(図11参照)に係るDCS用SAWチップの封止前における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図、図40(a),(b)は本発明に係るそのSAWチップの封止後における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【0081】
なお、電気特性の評価は、最高温度260℃のリフロー炉に5回繰り返して入れた後、ネットワークアナライザによって特性試験を行なった。
【0082】
図38(従来品)と図40(本発明品)を比較すると、帯域内減衰量に関しては本発明品は従来品とほぼ同等であるが、帯域外減衰量に関しては本発明品は従来品よりも減衰量が多く、電気的特性に優れている。
【0083】
また、図39(本発明品の封止前)と図40(本発明品の封止後)を比較すると、シール材による封止前,後では電気的特性の変化はなく、性能的に安定していることが立証される。
【0084】
【発明の効果】
本発明の第1の手段によれば、弾性表面波チップの外側から直接シート状シール材を被せてシールしているため、余分な空間が形成されず、装置の小型化、薄型化が可能となる。
【0085】
本発明の第2の手段によれば、弾性表面波チップの外側から直接シート状シール材を被せてシールしているため、余分な空間が形成されず、装置の小型化、薄型化が可能となる。また、弾性表面波チップは絶縁性単板に搭載する構造になっているから、テストに合格した弾性表面波チップ搭載済み絶縁性単板のみを絶縁性基板に実装することができ、不良率の低減が図れる。
【0086】
本発明の第3の手段によれば、複数の弾性表面波チップを1枚のシート状シール材で同時に覆って封止するため、複数の弾性表面波チップを個別にシールするよりもシール作業の効率化が図れる。
【0087】
本発明の第4の手段によれば、シート状シール材にL字形の周辺部を設けることにより、接着面積が十分に確保でき、シール作業が簡便で、シール効果が確実である。
【0088】
本発明の第5の手段によれば、シール材の熱融着によりシールできるため、シール効果が確実で、しかもシール作業の効率化が図れる。
【0089】
本発明の第6の手段によれば、耐湿性に優れたシート状シール材を使用しているため、水分の侵入による性能劣化が防止できる。
【0090】
本発明の第7の手段によれば、シート状シール材が耐湿層で覆われているため、水分の侵入による性能劣化が防止できる。
【0091】
本発明の第8の手段によれば、シール材の上からキャップを嵌着した二重構造になっているから、水分の侵入による性能劣化が防止でき、またキャップによって内部保護ができる。
【0092】
本発明の第9の手段によれば、シール材の上からキャップを嵌着した二重構造になっており、しかもキャップの開口端でシール材の周辺部を押圧しているから、水分の侵入による性能劣化がより確実に防止でき、またキャップによって内部保護ができる。
【0093】
本発明の第10の手段によれば、キャップの位置決めが容易かつ確実となり、キャップの嵌着作業が簡便になる。
【0094】
本発明の第11の手段によれば、導電性キャップの接地により外部との電磁気的干渉を排除することができる。
【0095】
本発明の第12の手段によれば、導電層により外部との電磁気的干渉を排除することができる。
【0096】
本発明の第13の手段によれば、導電層が薄膜状であるため小型化を図ることができる。
【0097】
本発明の第14の手段によれば、グランド端子部と電気的に接続された導電層により外部との電磁気的干渉を排除することができる。
【0098】
本発明の第15の手段によれば、移動体通信機の小型化、薄型化が可能となるなどの特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るSAW装置の分解斜視図である。
【図2】組み立てが完了した状態のSAW装置の斜視図である。
【図3】そのSAW装置に用いるSAWフィルタの拡大斜視図である。
【図4】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係るSAW装置の分解斜視図である。
【図9】そのSAW装置に用いるSAWフィルタの拡大断面図である。
【図10】そのSAWフィルタに用いる絶縁性単板の下面図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図12】そのSAWフィルタの拡大斜視図である。
【図13】そのSAWフィルタの拡大下面図である。
【図14】本発明の第7実施形態に係るSAWフィルタの組み立て途中の状態を示す拡大断面図である。
【図15】そのSAWフィルタの組み立て途中の状態を示す拡大断面図である。
【図16】SAWフィルタの拡大断面図である。
【図17】本発明の第8実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図18】本発明の第9実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図19】本発明の第10実施形態に係るSAW装置の分解斜視図である。
【図20】そのSAWフィルタの拡大斜視図である。
【図21】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図22】本発明の第11実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図23】本発明の第12実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図24】本発明の第13実施形態に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図25】本発明の第14実施形態に係るSAWフィルタの斜視図である。
【図26】そのSAWフィルタの断面図である。
【図27】そのSAWフィルタの底面図である。
【図28】本発明の第14実施形態に係るSAWフィルタの断面図である。
【図29】本発明の第15実施形態に係るSAWフィルタの断面図である。
【図30】GSM方式デュアルバンド対応携帯電話機のRF回路に用いるフロントエンド部の構成図である。
【図31】第1の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図である。
【図32】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図33】第2の従来例に係るSAWフィルタの拡大分解斜視図である。
【図34】そのSAWフィルタの拡大断面図である。
【図35】第3の従来例に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図36】第4の従来例に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図37】第5の従来例に係るSAWフィルタの拡大断面図である。
【図38】(a),(b)は従来のボンディングワイヤを使用したDCS用SAWチップの48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【図39】(a),(b)は本発明の実施形態に係るDCS用SAWチップの封止前における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【図40】(a),(b)は本発明の実施形態に係るDCS用SAWチップの封止後における48M〜6GHz帯と1600〜2000MHz帯(帯域内近傍)の特性図である。
【符号の説明】
2:電極パターン、3:SAWチップ、3a:GSM帯用SAWチップ、3b:DCS帯用SAWチップ、3c:PCS帯用SAWチップ、4:基板側導電性パターン、5:空芯コイル、6:チップ部品、7:絶縁性基板、8:金属製カバー、9a:受信用SAWフィルター、9b:送信用SAWフィルター、10:ボンディングワイヤ、11:絶縁性キャップ、12:封止用接着剤、13:半田、14:シールリング、15:金属製キャップ、16:シーム溶接部、17:積層セラミックケース、18:ポケット、19:金属板、20:バンプ、21:隙間、22:シール材、23:周辺部、24:接着、25:キャップ、26:開口端、27:絶縁性端板、28:単板側導電性パターン、29:メタライズ、30:位置決め用凹部、31:突出部、32:カット位置、33:耐湿層、34:チップ集合体、35:樹脂層、36:導電層、37:下端部、38:側面メタライズ部、39:グランド端子部、40:上端部、41:段部。
Claims (15)
- 圧電基板の表面に電極パターンを設けた弾性表面波チップと、
前記電極パターンと電気的に接続する基板側導電性パターンを有して電子部品を実装する絶縁性基板と、
前記弾性表面波チップの電極パターンが絶縁性基板と接触しないように隙間を設けて、電極パターンと基板側導電性パターンを電気的に接続する金属バンプと、
前記弾性表面波チップを外側から直接覆い、周辺部を絶縁性基板に接着したシート状シール材とを備えたことを特徴とする弾性表面波装置。 - 圧電基板の表面に電極パターンを設けた弾性表面波チップと、
前記電極パターンと電気的に接続する単板側導電性パターンを有する絶縁性単板と、
前記弾性表面波チップの電極パターンが絶縁性単板と接触しないように隙間を設けて、電極パターンと単板側導電性パターンを電気的に接続する金属バンプと、
基板側導電性パターンを有し、前記絶縁性単板ならびに電子部品を実装する絶縁性基板と、
前記弾性表面波チップを外側から直接覆い、周辺部を絶縁性単板に接着したシート状シール材とを備えたことを特徴とする弾性表面波装置。 - 請求項1または請求項2記載の弾性表面波装置において、複数の弾性表面波チップを1枚のシート状シール材で覆って封止したことを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の弾性表面波装置において、前記シート状シール材の周辺部が外側にほぼL字形に折り曲げられて、そのL字形の周辺部が絶縁性基板または絶縁性単板に接着されていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の弾性表面波装置において、前記シート状シール材が熱可塑性材料で構成され、シール材の周辺部が熱融着により絶縁性基板または絶縁性単板に接着されていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項5記載の弾性表面波装置において、前記シート状シール材が耐湿性に優れた熱可塑性材料で構成されていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の弾性表面波装置において、前記シート状シール材の少なくとも一部が耐湿層で覆われていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項1または請求項2記載の弾性表面波装置において、前記シート状シール材の上からキャップを嵌着したことを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項4記載の弾性表面波装置において、前記シール材の上からキャップを嵌着して、キャップの開口端でシート状シール材の周辺部を押圧したことを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項8または請求項9記載の弾性表面波装置において、前記キャップの開口端に突出部が設けられ、前記絶縁基板に位置決め用凹部が形成されて、前記突出部を位置決め用凹部に挿入することによりキャップを位置決めすることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項8ないし請求項10のいずれか1項記載の弾性表面波装置において、前記キャップが導電性を有して接地されていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の弾性表面波装置において、前記シート状シール材の少なくとも一部が導電層で覆われていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項12記載の弾性表面波装置において、前記導電層が薄膜からなることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項12または請求項13記載の弾性表面波装置において、前記導電層が絶縁性基板または絶縁性単板のグランド端子部と電気的に接続されていることを特徴とする弾性表面波装置。
- 請求項1ないし請求項14のいずれか1項記載の弾性表面波装置をRF部フロントエンドに用いたことを特徴とする移動体通信機。
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