JPWO2008111677A1 - 粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法 - Google Patents

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Abstract

ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置100であって、粒子状物質を集塵し得る集塵電極1と、集塵電極1との間に電圧を印加してコロナ放電10することが可能な放電電極2と、集塵電極1が粒子状物質を集塵したときに集塵電極1との間のインピーダンスが変化し得る測定用電極5と、集塵電極1と測定用電極5との間のインピーダンス変化を検出することが可能な測定部3とを備え、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電10により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極1に集塵し、粒子状物質を集塵した集塵電極1と測定用電極5との間のインピーダンス変化を測定部3で検出することにより粒子状物質の検出を行うことが可能な粒子状物質検出装置100。粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能であるとともに、測定誤差が小さい粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法を提供する。

Description

本発明は、粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法に関し、さらに詳しくは、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能であるとともに、測定誤差が小さい粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法に関する。
煙道排ガスやディーゼルエンジン排ガスには煤等の粒子状物質(Particulate Matter:PM)が含まれており、大気汚染の原因になっていた。これらを除去するために、セラミック等で作製されたフィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ:DPF)が広く用いられている。セラミック製のDPFは、長期間の使用が可能であるが、熱劣化等によりクラック等の欠陥が発生することがあり、微量ではあるが粒子状物質が漏れる可能性がある。このような欠陥が発生した場合には、その欠陥の発生を即座に検知し、装置の異常を認識することが、大気汚染防止の観点から極めて重要である。また、ディーゼルエンジン等の不具合等により排ガス中の粒子状物質が増加することにより外部に排出される粒子状物質量が増加する可能性もある。このような場合にも、排出される排気ガス中の粒子状物質を検出し、ディーゼルエンジン等の不具合等を認識することが重要である。
排ガス中の粒子状物質を検知する方法として、DPFの下流側に粒子状物質検出装置を設ける方法がある(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開昭60−123761号公報 特開2006−503270号公報 特公平6−39937号公報 特開2006−46281号公報 特開2005−91043号公報
例えば、特許文献1に記載の発明は、コロナ放電によって粒子状物質を帯電させ、そのイオン電流を測定することにより、粒子状物質の量を測定するものである。このように、粒子状物質を帯電させてそのイオン電流を測定する方法では、粒子状物質に帯電するイオン電流が微弱であるため、その微弱なイオン電流を検出するために大掛かりな検出回路が必要になり、高価なものになるという問題があった。また、排ガスが高流量である場合には、粒子状物質を効果的に帯電させることができないため、粒子状物質の測定値が、実際に排ガスに含有されている粒子状物質の量より小さい値となり、その誤差が大きいという問題があった。
また、特許文献2に記載の発明は、煤煙の流路に2つの電極を配置し、2つの電極間(空間)にイオン電流を流し、そこを通過する煤煙(粒子状物質)がイオン電流により荷電されてそのまま流路を通過したときのイオン電流の変化を計測することにより、粒子状物質の量を測定するものである。この方法では、流路を通過していく荷電された粒子状物質の量が少ないため、これによるイオン電流の変化を検知するためには「pA(ピコアンペア)」レベルのイオン電流を流しながらその変化を検出する必要がある。そのため、種々のノイズに弱く、高精度の電流計測回路が必要であるという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能であるとともに、測定誤差が小さい粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、以下の粒子状物質検出装置及び粒子状物質検出方法を提供するものである。
[1] 粒子状物質を含むガスが通過するガス流路内に配置して、ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、粒子状物質を集塵し得る集塵電極と、前記集塵電極との間に電圧を印加してコロナ放電することが可能な放電電極と、前記集塵電極が粒子状物質を集塵したときに前記集塵電極との間のインピーダンスが変化し得る測定用電極と、前記集塵電極と前記測定用電極との間のインピーダンス変化を検出することが可能な測定部とを備え、ガスに含まれる粒子状物質を前記コロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により前記集塵電極に集塵し、粒子状物質を集塵した前記集塵電極と前記測定用電極との間のインピーダンス変化を測定部で検出することにより粒子状物質の検出を行うことが可能な粒子状物質検出装置(第1の発明)。
[2] 前記集塵電極の前記放電電極に対して反対側を向く面に配設された誘電体(電極間誘電体)を更に備え、前記測定用電極が、前記電極間誘電体の前記集塵電極が配設された面に対して反対側の表面に配設された[1]に記載の粒子状物質検出装置。
[3] 前記測定用電極の前記電極間誘電体が配設された面に対して反対側の面(背面)に配設された誘電体(背面誘電体)と、前記背面誘電体の表面に更に配設されたヒーターとを更に備え、前記集塵電極に集塵された粒子状物質を前記ヒーターの熱で酸化除去することが可能な[2]に記載の粒子状物質検出装置。
[4] 前記集塵電極と前記測定用電極との間に電圧を印加して、前記電極間誘電体の表面に沿面放電させることが可能な電源を更に備え、前記沿面放電により前記集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去することが可能な[2]に記載の粒子状物質検出装置。
[5] 前記集塵電極の前記放電電極に対して反対側を向く面に配設された誘電体を更に備え、前記測定用電極が、前記誘電体の前記集塵電極が配設されている側の面に配設された[1]に記載の粒子状物質検出装置。
[6] 前記誘電体の表面に更に配設されたヒーターを更に備え、前記集塵電極に集塵された粒子状物質を前記ヒーターの熱で酸化除去することが可能な[5]に記載の粒子状物質検出装置。
[7] ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する荷電集塵工程と、粒子状物質を集塵した集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う測定工程とを有する粒子状物質検出方法(第2の発明)。
[8] 前記荷電集塵工程の後、前記コロナ放電をしない状態で前記集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出する[7]に記載の粒子状物質検出方法。
[9] [1]〜[6]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置を用いて、前記荷電集塵工程及び測定工程を行う[7]又は[8]に記載の粒子状物質検出方法。
[10] 粒子状物質を含むガスが通過するガス流路内に配置して、ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、誘電体と、前記誘電体の一方の面に配設された集塵電極と、前記誘電体の他方の面に配設された測定用電極と、前記集塵電極との間に電圧を印加してコロナ放電することが可能な放電電極と、前記集塵電極と前記測定用電極との間の電圧を測定することが可能な測定部とを備え、ガスに含まれる粒子状物質を前記コロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により前記集塵電極に集塵しながら、前記集塵電極と前記測定用電極との間の電圧を測定部で検出することにより粒子状物質の検出を行うことが可能な粒子状物質検出装置(第3の発明)。
[11] 前記測定用電極の前記誘電体(電極間誘電体)が配設された面に対して反対側の面(背面)に配設された誘電体(背面誘電体)と、前記背面誘電体の表面に更に配設されたヒーターとを更に備え、前記集塵電極に集塵された粒子状物質を前記ヒーターの熱で酸化除去することが可能な[10]に記載の粒子状物質検出装置。
[12] 前記集塵電極と前記測定用電極との間に電圧を印加して、前記電極間誘電体の表面に沿面放電させることが可能な電源を更に備え、前記沿面放電により前記集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去することが可能な[10]に記載の粒子状物質検出装置。
[13] ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵しながら、前記集塵電極と前記測定用電極との間の電圧を測定部で検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う粒子状物質検出方法(第4の発明)。
[14] [10]〜[12]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置を用いて、粒子状物質の検出を行う[13]に記載の粒子状物質検出方法。
本発明(第1の発明)の粒子状物質検出装置によれば、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を集塵電極に集塵し、その集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出することにより、ガス中の粒子状物質の検出を行うため、粒子状物質を集塵することによる集塵電極と測定用電極との間のインピーダンスの変化が検出されれば粒子状物質を検出できることになる。インピーダンス変化の検出には、測定周波数や測定電圧の大きさによって異なるが、10nA(ナノアンペア)程度の電流の変化の測定ができればよく、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能になるとともに、測定誤差を小さくすることが可能になる。
本発明(第2の発明)の粒子状物質検出方法によれば、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する荷電集塵工程と、粒子状物質を集塵した集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う測定工程とを有するため、上記本発明の粒子状物質検出装置の場合と同様の理由で、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能になるとともに、測定誤差を小さくすることが可能になる。
本発明(第3の発明)の粒子状物質検出装置によれば、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を集塵電極に集塵しながら、その集塵電極と測定用電極との間の電圧を検出することによりガス中の粒子状物質の検出を行うため、簡易な装置により電圧を検出することにより粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能になるとともに、ケーブル等のインピーダンスの影響を受け難いことより、測定誤差を小さくすることが可能になる。更に、粒子状物質を集塵しながら粒子状物質の検出を行うことができる。
本発明(第4の発明)の粒子状物質検出方法によれば、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵しながら、前記集塵電極と測定用電極との間の電圧を、測定部で検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行うため、上記本発明の粒子状物質検出装置の場合と同様の理由で、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能になるとともに、測定誤差を小さくすることが可能になる。
本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。 集塵電極の形状を模式的に示した平面図である。 集塵電極の形状を模式的に示した平面図である。 集塵電極の形状を模式的に示した平面図である。 集塵電極と電極拡張部とを模式的に示す平面図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態に用いられる集塵電極と測定部とを模式的に示す平面図である。 支持部材に集塵電極等の積層体と放電電極とが配設された状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態をディーゼルエンジンの排気管の、浄化装置の下流側に装着した状態を示す模式図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。 集塵電極の形状を模式的に示した平面図である。 集塵電極の形状を模式的に示した平面図である。 集塵電極の形状を模式的に示した平面図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c,1d,23a,51,51a,51b,51c:集塵電極、2,52:放電電極、3,24,53:測定部、4,54:電極間誘電体、5,23b,53:測定用電極、6,56:背面誘電体、7,57:ヒーター、8,58:断熱材、9,59:放電用電源、10,60:コロナ放電、11,61:荷電された粒子状物質、12,62:矢印、13,63,64:抵抗、14:スイッチ、15,65:アース、21,21a,21b,21c:電極拡張部、22:基板、31:ディーゼルエンジン、32:浄化装置、33:荷電・集塵部分、34:センサー回路、36:演算処理部、37:排気管、38:排ガス、41:先端部、42:支持台、43:支持部材、44:積層体、45:ひだ部、46:後端部、47:大径部分、48:小径部分、35,100,200:粒子状物質検出装置、a,b,c:距離。
次に本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(第1の発明)
(1)粒子状物質検出装置:
図1は、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。本実施形態の粒子状物質検出装置100は、図1に示すように、粒子状物質を集塵し得る集塵電極1と、集塵電極1との間に電圧を印加してコロナ放電することが可能な放電電極2と、集塵電極1が粒子状物質を集塵したときに集塵電極1との間のインピーダンスが変化し得る測定用電極5と、集塵電極1と測定電極5との間のインピーダンス変化を検出することが可能な測定部3とを備えるものである。そして、本実施形態の粒子状物質検出装置100は、粒子状物質を含むガスが通過するガス流路内に配置して、ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極1に集塵し、粒子状物質を集塵した集塵電極1と測定電極5との間のインピーダンス変化を測定部3で検出することにより粒子状物質の検出を行うものである。本実施形態の粒子状物質検出装置において、「集塵電極と測定電極との間のインピーダンス変化を検出する」という場合は、インピーダンスとして抵抗値や静電容量を直接測定してもよいし、集塵電極と測定電極との間の電圧の変化を測定することにより集塵電極と測定電極との間のインピーダンス変化を検出してもよいし、集塵電極と測定電極との間に流れる電流の変化や、集塵電極と測定電極との間に蓄積される電荷の変化を測定することにより集塵電極と測定電極との間のインピーダンス変化を検出してもよい。
図1に示すように、本実施形態の粒子状物質検出装置100においては、放電用電源9が集塵電極1と放電電極2とに接続されて高電圧回路が形成され、放電用電源9により集塵電極1と放電電極2との間に高電圧が印加されることにより、コロナ放電10を発生する。すなわち、高電圧が印加された放電電極2は、集塵電極1を対向電極(正極側)としてコロナ放電を行う。このようにしてコロナ放電10が生じている領域を粒子状物質が通過すると、コロナ放電により粒子状物質が負に荷電し、荷電された粒子状物質11が、反対の極性(正極)を有する集塵電極1に静電気力により引き寄せられ、集塵される。図1中に示された矢印12は、負に荷電された粒子状物質11が矢印12の方向に静電気力を受けている状態を示す。このように、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、静電気力により集塵することにより、ガス中の粒子状物質量が多い場合には、粒子状物質の集塵量が多くなり、ガス中の粒子状物質量が少ない場合には粒子状物質の集塵量が少なくなる。そして、集塵量の違いによって、検出されるインピーダンス変化の値も異なるものとなる。そのため、インピーダンスの変化を検知し、集塵される粒子状物質の量の違いを検出することによりガス中の粒子状物質の量を測定することが可能になる。
集塵電極1と放電電極2との間の距離は、5〜50mmが好ましく、10〜40mmが更に好ましい。このような間隔にすることにより、より効率的にコロナ放電させ、粒子状物質を集塵することができる。集塵電極1と放電電極2との間の距離が5mmより短いと、集塵率が低下することにより測定精度が低下することがあり、50mmより長いとより高い電圧が必要になり無駄なエネルギーを要することがある。ここで、集塵電極1と放電電極2との間の距離というときは、放電電極2の先端を中心とする仮想的な球を描いたときに集塵電極の一部のみと接する状態での球の半径を言う。
放電用電源9は、集塵電極1と放電電極2との間にコロナ放電を発生させることができる安定した直流電圧を供給できるものが好ましい。例えば、入力側の電源からトランスにエネルギーを蓄積し、蓄積されたエネルギーを出力側に放出することによって高圧の直流電圧を供給することができるフライバック方式による電源回路等を用いた電源(放電用電源)が好ましい。フライバック方式による電源回路においては、トランスへのエネルギーの蓄積と放出は、トランジスタ等により制御され、出力側の電流はダイオードにより整流される。集塵電極1及び放電電極2に供給する電圧は、2〜10kV(直流)が好ましく、5〜8kV(直流)が更に好ましい。5kVより小さいと、コロナ放電し難くなることがあり、10kVより大きいとアーク放電や、他の部材等の表面に沿面放電を生じ易くなることがある。集塵電極1と放電電極2との間を流れる電流(コロナ放電における電流)としては、1mA以下が好ましく、1〜100μAが更に好ましい。1μAより小さいと、集塵率が低下することがある。使用電力は、燃費に直接影響を与えるので小さい方が望ましい。また、発生する電磁ノイズの低減や、コロナ放電を発生させる回路の大きさから考えても、10W以下であることが望ましく、1W以下であることがさらに望ましい。また、高電圧回路は、放電用電源9が抵抗13を経由して放電電極2に接続されていることが好ましい。抵抗13は、放電電極2と集塵電極1との間のインピーダンスが下がった場合に、流れる電流を制限して、放電電極2と集塵電極1との間の放電がアーク放電になることを抑制するための制限抵抗として用いられる。そのため、抵抗13は、例えば、500kΩ〜20MΩの抵抗値であることが好ましい。
放電電極2は、先端が鋭角に形成された形状の電極であることが好ましい。例えば、針状や棒状、板状等の先端が鋭く電界が集中する形状であることが好ましい。
集塵電極1は、放電電極2の対向電極としてコロナ放電を行うとともに、荷電された粒子状物質を捕集する集塵用の部材(電極)としての役割を果たす。
集塵電極は、図2Aに示すように、外周形状が長方形の板状の電極(集塵電極1a)であってもよいが、図2B、図2Cに示すように、外周形状に凹凸が形成された板状の電極であることが好ましい。ここで、「凹凸が形成される」というときは、凹部及び凸部が両方形成されている場合、凹部のみが形成されている場合、及び凸部のみが形成されている場合のいずれも含む。図2A、図2B及び図2Cは、それぞれ集塵電極を模式的に示した平面図である。図2Bに示す集塵電極1は、図2Aに示すような長方形の集塵電極において、一の辺側から複数の凹部及び凸部が形成されたものである。図2Bは、複数の凸部が櫛歯状に配置されて形成されているという見方もできる。このように、凹部及び凸部は、元の形状の把握の仕方によりどちらともとれる場合があるが、この様な場合も、「凹凸が形成される」に該当し、これを凹部と考えるべきか、凸部と考えるべきかは重要では無い。図2Cに示す集塵電極14は、図2Aに示すような長方形の集塵電極において、互いに平行な二つの辺より、交互に凹部が形成されたものである。また、集塵電極は、上記形状の他に、外周形状は長方形であって凹凸がなく、その内側に1又は複数のスリット(外縁部分を残した状態で形成されたスリット)が形成されたものであってもよく、外周形状は、長方形に限られず、五角形等の多角形、円形、楕円形、トラック形状等どのような形状であってもよい。また、外周形状に凹凸が形成されて、更に、その内側に1又は複数のスリットが形成された形状であってもよい。図1に示す粒子状物質検出装置100における集塵電極1は、図2Bに示すような櫛歯状の電極であり、複数の櫛歯に相当する部分の延びる方向に垂直な断面が示されている。
集塵電極1の厚さは特に限定されず、耐久性が十分取れ、かつ流入する排ガスの妨げとならないような厚さであればよい。集塵電極1の面積は特に限定されず粒子状物質を集塵したときのインピーダンスの変化が大きく取れ、かつ付着した粒子状物質をクリーニングする際に必要以上の電力を消費しないような面積であればよい。集塵電極1の大きさは、特に限定されないが、900mm以下であることが好ましい。集塵電極1の枚数は、特に限定されず、1枚であっても、複数枚であってもよい。
本実施形態の粒子状物質検出装置100においては、集塵電極1とともに、集塵電極1に接触しない位置に、少なくとも一の電極拡張部を備えることが好ましい。例えば、図3に示すように、集塵電極1dに接触しない位置に複数の電極拡張部21が配設されていることが更に好ましい。そして、集塵電極1dにより捕集された粒子状物質が、集塵電極1dと電極拡張部21との間に堆積したときに、集塵電極1dと電極拡張部21とが電気的に導通することが可能であることが好ましい。集塵電極1dに粒子状物質が捕集されている間(集塵電極1dと電極拡張部21とがまだ電気的に導通していない間)は、徐々に集塵電極1dのインピーダンスが変化するが、集塵電極1dと電極拡張部21とが電気的に導通したところで、大幅にインピーダンスが大きくなり、一定量の粒子状物質が捕集されたことを明確に把握することが可能となる。そして、図3に示すように、電極拡張部21が二以上配設された場合、集塵電極1dから各電極拡張部21(21a,21b,21c)までの距離a,b,cがそれぞれ異なるものであることが好ましい。このように、集塵電極1dから各電極拡張部21(21a,21b,21c)までの距離a,b,cを異ならせることにより、粒子状物質の捕集量を、異なる複数の段階で明確に把握することが可能になる。この場合、電極拡張部21(21a,21b,21c)同士の間の距離は、特に限定されないが、集塵電極1dから各電極拡張部21(21a,21b,21c)までの距離a,b,cのいずれよりも長いことが好ましい。
集塵電極1、放電電極2及び電極拡張部21の材質は、それぞれ独立に、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、ステンレススチール及びタングステンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。これらの成分は、20体積%以上含有されていることが好ましく、60体積%以上含有されていることが更に好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出装置100は、図1に示すように、集塵電極1の放電電極2に対して反対側を向く面に配設された誘電体(電極間誘電体)4を更に備え、測定用電極5が、電極間誘電体4の表面(集塵電極1が配設された面に対して反対側の面)に配設されたものであることが好ましい。そして、測定部3が集塵電極1と測定用電極5とに接続されて測定回路が形成され、測定回路において、測定部3で集塵電極1と測定用電極5との間のインピーダンス変化を検出することにより粒子状物質の検出を行うものであることが好ましい。本実施形態の粒子状物質検出装置100は、集塵電極1と測定用電極5との間のインピーダンス変化を、交流インピーダンスとして測定するものである。交流インピーダンスは粒子状物質が付着することで変化する集塵電極1と測定用電極との間の抵抗成分と容量成分の合成インピーダンスであるが、その成分の中でインピーダンス変化に大きく作用する成分のみを測定してもよい。本実施の形態の粒子状物質検出装置100の場合、集塵電極1と測定電極5の間の静電容量の変化が大きい為、静電容量成分の検出が好ましい。もちろん、インピーダンス変化を検出する方法として、定電圧源を使って電流変化を測定して良いし、定電流源を用いることで電圧の変化を測定してもよい。また、特に静電容量の変化が大きい場合、電荷量Qは印加電圧Vと静電容量の積であるため、集塵電極1と測定電極5の間に流れる電荷量の変動を測定してもよい。測定電圧は正弦波だけでなく、矩形波や三角波などの交流電圧を使用してもよい。このように、集塵電極1と測定用電極5との間の静電容量(F)の変化を、集塵電極1と測定用電極5との間のインピーダンス変化として測定することにより、外部環境の影響を受け難く、感度よく粒子状物質の検出を行うことが可能になる。そして、粒子状物質検出装置100を小型化することができ、安価に製造することが可能となる。
集塵電極1と測定用電極5との間の距離は、集塵電極1が粒子状物質を集塵することによる静電容量(インピーダンス)の変化を、明確に検出できる範囲であれば特に限定されるものではない。例えば、10〜1000μmが好ましく、25〜250μmが更に好ましい。このような範囲とすることにより、集塵電極1と測定用電極5との間の静電容量(インピーダンス)を、集塵による静電容量の変化を的確に把握できるような大きさとすることが可能となる。上記集塵電極1と測定用電極5との間の距離は、電極間誘電体4の厚さと同じになるため、電極間誘電体4の厚さを上記範囲にすることが好ましい。
集塵電極1と測定用電極5との間の静電容量は、粒子状物質を集塵していない状態において、5〜100pF(ピコファラド)であることが好ましく、10〜50pFであることが更に好ましい。5pFより小さいと、外部回路の持つ静電容量の影響をうけやすくなることがあり、100pFより大きいと、測定電力が必要になることがある。
測定用電極5は、集塵電極1との間に電荷を蓄積でき、集塵電極1が粒子状物質を集塵することによる静電容量(インピーダンス)の変化を、明確に検出できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、集塵電極1の外周形状(凹凸がある場合には、凹凸がないと仮定した場合の外周形状)全体の大きさ(面積)と同程度の大きさであることが好ましい。また、集塵電極1をその法線方向に移動させて測定用電極5に重ねたときに、集塵電極1全体が測定用電極5に重なり合うような位置に配置されていることが好ましい。測定用電極5の厚さは、特に限定されないが、例えば、5〜100μmが好ましく、10〜50μmが更に好ましい。測定用電極5の材質は、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、ステンレススチール及びタングステンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。これらの成分は、20体積%以上含有されていることが好ましく、60体積%以上含有されていることが更に好ましい。
電極間誘電体4の材質は、特に制限はないが、例えば、セラミックであることが好ましく、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが更に好ましい。このような化合物を含む誘電体は、温度変動が発生しても破壊し難く、耐熱衝撃性に優れたものである。
測定部3は、集塵電極1及び測定用電極5に測定用の電圧を印加する電源と測定器とを有するものであることが好ましい。特に電圧値は限定されないが、電源から印加される電圧は、1〜60Vであることが好ましく、2〜30Vが更に好ましい。1Vより小さいと検出信号が小さくなりノイズの影響を受けやすくなり、60Vより大きいと汎用ICの使用ができなくなることがある。電源としては、本実施の形態の粒子状物質検出装置100の場合は絶縁物(誘電体)を介しているため、交流電源である必要がある。測定周波数は、特に限定されないが、300kHz以下が好ましい。測定器としては、特に限定されないが、交流インピーダンスや静電容量等を測定できるLCRメーター等を用いることができる。
測定部3により、集塵電極1と測定用電極5との間の交流インピーダンス、静電容量等を測定するときは、集塵電極1と放電電極2との間の高電圧の印加を停止し、コロナ放電しない状態にすることが好ましい。集塵電極1と放電電極2との間に高電圧が印加された状態で、集塵電極1と測定用電極5との間の交流インピーダンス等を測定すると、集塵された粒子状物質が荷電した状態であるため、安定して正確な交流インピーダンス等の測定値を得ることができないからである。
そして、図4に示すように、測定回路において、集塵電極1と測定用電極5との間を短絡させるためのスイッチ14を設け、放電電極2と集塵電極1との間にコロナ放電を行うときには、集塵電極1と測定用電極5との間を短絡もしくは低抵抗で接続させておくことが好ましい。これにより、コロナ放電時に測定電極5側が帯電することを防止できる。コロナ放電時に測定電極5側が帯電すると、交流インピーダンス等の測定時に、帯電した測定電極5から測定部3に向けて、高電圧の電流が放出され、測定部に過剰な負荷がかかることがあり、帯電した電荷が測定器に流れるため、交流インピーダンス等の正確な測定ができないことがある。そのため、上記のように、集塵電極1と測定用電極5との間を短絡もしくは低抵抗で接続させて、測定電極5側が帯電することを防止することにより、測定部に過剰な負荷がかかることを防止することができ、測定部を保護することができる。図4に示すように、集塵電極1に接続される配線をアース15に接続し、集塵電極1と測定用電極5との間を短絡もしくは低抵抗で接続させたときには、誘電体の帯電を防ぐことができる状態とすることが好ましい。図4は、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。
本発明の粒子状物質検出装置においては、集塵電極の、放電電極に対して反対側を向く面に、配設された誘電体を更に備え、測定用電極が、誘電体の集塵電極が配設されている側の面に配設されていてもよい。例えば、図5に示すように、集塵電極23aと測定用電極23bとを、誘電体22からなる基板上に離して配置し、集塵電極23aと放電用電極23bとの間に測定部24を接続して集塵電極23aと放電用電極23bとの間のインピーダンス変化を検出するものであってもよい。ここで、集塵電極23aと測定用電極23bとを離して配置するというときは、集塵電極23aと測定用電極23bとが空間的に接続されていないことをいう。図5は、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態に用いられる集塵電極、測定用電極及び測定部を模式的に示す平面図である。集塵電極23aと測定用電極23bとをこのように配置することにより、集塵電極23aに粒子状物質が集塵されるに従い、集塵電極23aのインピーダンスが変化することになる。そのため、測定部24によりその変化するインピーダンスを検出することにより、集塵される粒子状物質の量を測定することができ、これにより排ガス中の粒子状物質量を把握することが可能となる。また、集塵電極23aで集塵するときに、測定用電極23bと放電電極との間にも電圧を印加し、測定用電極23bでも集塵を行ってもよい。これにより、集塵する電極の面積が増大するため、より効率的に集塵を行うことができる。集塵電極23aと測定用電極23bとの間の距離は、5〜10000μmが好ましい。集塵電極23aと測定用電極23bそれぞれの長さ及び幅は特に限定されないが、長さは、100〜30000μmが好ましく、幅は、100〜10000μmが好ましい。本実施形態の粒子状物質検出装置は、集塵電極23aと測定用電極23bとを、誘電体22の同じ面上に配設した以外は、上述した、図1に示す本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態と同様の構成とすることが好ましい。図5の実施例では、集塵電極間23aと測定用電極23bとの間に、導電性を有する煤が付着するため、測定部24の測定電圧は、交流電圧、直流電圧どちらも測定できる。
本実施形態の粒子状物質検出装置100は、図1に示すように、測定用電極5の電極間誘電体4が配設された面に対して反対側の面(背面)に配設された誘電体(背面誘電体)6と、背面誘電体6の表面(測定用電極5が配設された面に対して反対側の面)に更に配設されたヒーター7とを更に備えることが好ましい。そして、ヒーター7にヒーター用電源(図示せず)を接続し、ヒーター用電源でヒーター7を加熱することにより、集塵電極1に集塵された粒子状物質をヒーター7の熱で酸化除去して除去することが可能であることが好ましい。集塵電極1に集塵された粒子状物質を酸化除去して、集塵電極1をクリーニングすることにより、本実施形態の粒子状物質検出装置による粒子状物質の検出を、繰り返し精度良く行うことが可能になる。上記、図5に示す、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態においても、このようなヒーターを、誘電体の集塵電極が配設されている面に対して反対側の面に配設して、粒子状物質を酸化除去することが好ましい。
ヒーター7の材質は、白金、タングステン、モリブデン、タングステンカーバイド等が好ましく、これらの中でも、抵抗値と温度との関係において高い精度を示す白金が特に好ましい。白金をヒーター7の材質として使用することにより、その抵抗値からヒーター7の温度を精度良く求めることができるため、精度の高い温度制御が可能となる。ヒーター7の形状、大きさは、特に限定されず、集塵電極1に集塵された粒子状物質全体を燃焼できる形状、大きさであればよい。ヒーター用電源(図示せず)は、降圧チョッパ方式の電源を用いることが好ましく、これにより効率的にヒーター7の温度制御を行うことが可能となる。降圧チョッパ方式の場合、スイッチング周波数は、20kHz以上が好ましく、20〜100kHzが更に好ましい。ヒーター用電源によりヒーター7に印加される電流は0.8〜4Aが好ましく、使用電力は30W以下が好ましい。
ヒーター7で粒子状物質を酸化除去するときの温度は、500〜900℃が好ましく、550〜700℃が更に好ましい。500℃より低いと粒子状物質が酸化除去され難くなることがあり、900℃より高いと素子の寿命が短くなることがある。また、ヒーター7で粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜120秒が好ましく、3〜30秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、120秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。また、ヒーター7は、粒子状物質の酸化除去時だけでなく、例えば、集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出する場合に、結露等の水分の影響を受けないようにするために、インピーダンス変化の検出時やコロナ放電時にも適度に加熱して、集塵電極への水分の付着を防止することが好ましい。このときの加熱温度は、200〜300℃が好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出装置100は、図1に示すように、ヒーター7を覆うようにシート状の断熱材8が配設されていることが好ましい。これにより、ヒーター7で発生する熱の放熱を抑制し、ヒーター7の熱を効率的に粒子状物質の燃焼に使用することが可能となる。断熱材8の材質は、特に限定されないが、例えば、セラミックであることが好ましく、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが更に好ましい。また、セラミックも多孔質のものやファイバー状のもの等が好ましい。断熱材の厚さも特に限定されず、放熱を抑制できる厚さであればよい。例えば、100〜1000μm程度が好ましい。
本発明の粒子状物質検出装置の更に他の実施形態は、図1に示す本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態において、ヒーター7、ヒーター用電源(図示せず)及び断熱材8を有さずに、集塵電極1と測定用電極5との間に電圧を印加して、電極間誘電体4の表面に沿面放電させることが可能な電源(沿面放電用電源(図示せず))を更に備えるものであってもよい。このように、沿面放電用電源を備えて、電極間誘電体の表面に沿面放電させることにより、集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去することが可能となる。沿面放電用電源としては、交流電源やパルス電源を使用することが好ましい。また、沿面放電させるときの電圧は、誘電体の厚みや電極構造により異なるが、2〜15kVが好ましく、使用電力は10〜30Wが好ましい。また、沿面放電により粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜120秒が好ましく、3〜30秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、120秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。本実施形態の粒子状物質検出装置は、ヒーター7、ヒーター用電源(図示せず)及び断熱材8を有さずに、沿面放電用電源を有すること以外は、上述した図1に示す本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態と同様の構成であることが好ましい。また、上記、図5に示す、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態においても、このように、沿面放電により粒子状物質を酸化除去するようにしてもよい。
本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態は、更に支持部材を備え、集塵電極1、電極間誘電体4、測定用電極5、背面誘電体6、ヒーター7及び断熱材8を含む積層体44(図6参照)と、放電電極2とが、支持部材に固定されていることが好ましい。例えば、図6に示すように、先端部41と支持台42とを有する棒状の支持部材43に、積層体44と放電電極2とが配設されていることが好ましい。そして、積層体44が支持台42に、集塵電極1と電極間誘電体4とが外部に露出した状態となるようにして埋設され、放電電極2が先端部41に、先端が集塵電極2の方向を向くようにして配設されていることが好ましい。支持部材43は、集塵電極1と放電電極2とを一定の間隔を開けて、対向するように配設できるものであれば、その具体的な形状は特に限定されない。例えば、図6に示すように、太い円柱部分(大径部分)47の一方の端部に細い円柱部分(小径部分)48が接続された形状であって、大径部分47の、小径部分48が接続された側の端面を支持台42とし、その支持台42に積層体44を埋設し、小径部分48の先端を先端部41とした形状が好ましい形状として挙げられる。
支持部材43の大きさは、放電電極と集塵電極との距離を所望の距離にでき、集塵電極の面積を所望の面積にでき、排気管内に装着したときに排気ガスの流れを必要以上に阻害しないものであれば特に限定されるものではない。例えば、長さが10〜55mmであり、長さ方向に垂直な断面の直径(図6に示す支持部材43の場合は、大径部分47の軸方向に垂直な断面の直径)が、8〜30mmであることが好ましい。軸方向に垂直な断面形状が円形でない場合には、直径が上記値の円の面積と同じ面積範囲の大きさであることが好ましい。小径部分48の軸方向に垂直な断面の直径は、大径部分47の軸方向に垂直な断面の直径の20〜70%程度であることが好ましい。また、小径部分48は、大径部分47の端部における外周に近い位置、又は外周に内接する位置に配置されていることが好ましい。これにより、支持台42を広く形成することが可能となる。図6に示す支持部材43では、支持台42は、放電電極2から支持台42に向かう方向に対して傾斜させているが、支持台42は、放電電極2から支持台42に向かう方向に対して直交していてもよい。このように、支持部材43に、積層体44及び放電電極2が配設されることにより、排気管内において、安定して粒子状物質を集塵、検出し、排ガス中の粒子状物質量を測定することが可能となる。図6は、支持部材に集塵電極等の積層体と放電電極とが配設された状態を模式的に示す斜視図である。
支持部材4において、先端部41と支持台42との間に(小径部分48に)、ひだ部45を形成し、集塵電極1と放電電極2との間に高圧の電圧を印加したときに、支持部材43の表面、図6のような形状の場合、特に小径部分48の表面に沿面放電が生じないようにすることが好ましい。集塵電極1等の各電極に接続する配線は、後端部(大径部分47の小径部分48が接続されていない側の端部)46側から支持部材43の内部に導入し、支持部材43の内部において、各電極に接続されていることが好ましい。支持部材43の材質は、特に限定されないが、例えば、セラミックであることが好ましく、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが更に好ましい。支持部材43を排気管等に固定する方法は特に限定されず、使用中に測定の妨げになるような振動等が生じたり、排気管から外れたりしなければよい。例えば、支持部材43は、後端部46側に電気配線等を接続するための機構を持ったコネクター類の付いたSUS等のソケットに固定し、そのSUS材をネジが切られた構造にして、排気管にネジにより装着するものであることが、簡易に装着できる点で好ましい。その場合、後端部46は円形であることが好ましい。
(2)粒子状物質検出装置の製造方法:
次に、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態の製造方法について説明する。
(2−1)誘電体成形用原料の調製:
アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト化原料、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むセラミック原料と、成形原料(誘電体成形用原料)として使用する他の成分とを混合し、スラリー状の成形原料(誘電体成形用原料)を調製する。セラミック原料としては、上記原料が好ましいが、これに限定されるものではない。他の原料としては、バインダー、可塑剤、分散剤、水や有機溶剤等の溶媒を使用することが好ましい。この誘電体成形用原料を用いて、電極間誘電体及び背面誘電体を作製する。電極間誘電体及び背面誘電体は、同じ組成の成形原料としてもよいし、異なる組成の成形原料としてもよい。
バインダーとしては、特に限定されるものではないが、水系バインダー、非水系バインダーのどちらでもよく、水系バインダーとしてはメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド等を好適に使用でき、非水系バインダーとしてはポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等を好適に使用することができる。アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等を挙げることができる。
バインダーの添加量は、セラミック原料100質量部に対して、3〜20質量部であることが好ましく、6〜17質量部であることが更に好ましい。このようなバインダー含有量とすることにより、スラリー状の成形原料を成形してグリーンシートを成形したとき、及び、乾燥、焼成したときに、クラック等の発生を防止することが可能となる。
可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ジブチルフタレート、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル等を使用することができる。
可塑剤の添加量は、バインダー添加量100質量部に対して、30〜70質量部であることが好ましく、45〜55質量部であることが更に好ましい。70質量部より多いと、グリーンシートが柔らかくなりすぎ、シートを加工する工程において変形しやすくなることがあり、30質量部より少ないと、グリーンシートが硬くなりすぎ、曲げただけでクラックが入るなどハンドリング性が悪くなることがある。
分散剤としては、水系ではアニオン系界面活性剤、ワックスエマルジョン、ピリジン等を使用することが出来、非水系では脂肪酸、リン酸エステル、合成界面活性剤等を使用することができる。
分散剤は、セラミック原料100質量部に対して、0.5〜3質量部であることが好ましく、1〜2質量部であることが更に好ましい。0.5質量部より少ないと、セラミック原料の分散性が低下することがあり、グリーンシートにクラック等が生じることがある。3質量部より多いと、セラミック原料の分散性は変わらずに焼成時の不純物を増やすことになる。
溶媒に用いる有機溶剤としては、キシレン、ブタノール等を挙げることができる。有機溶剤は、一種単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。溶媒は、セラミック原料100質量部に対して、50〜200質量部であることが好ましく、75〜150質量部であることが更に好ましい。
上記各原料をアルミナ製ポット及びアルミナ玉石を用いて十分に混合してグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を作製する。また、これらの材料を、モノボールによりボールミル混合して作製してもよい。
次に、得られたグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を、減圧下で撹拌して脱泡し、さらに所定の粘度となるように調製する。成形原料の調製において得られるスラリー状の成形原料の粘度は、2.0〜6.0Pa・sであることが好ましく、3.0〜5.0Pa・sであることが更に好ましく、3.5〜4.5Pa・sであることが特に好ましい。粘度範囲をこのように調整すると、スラリーをシート状に成形し易くなるため好ましい。スラリー粘度は、高過ぎても低過ぎても成形し難くなることがある。尚、スラリーの粘度は、B型粘度計で測定した値である。
(2−2)成形加工:
次に、上記方法により得られたスラリー状の成形原料をシート状に成形加工して、電極間誘電体及び背面誘電体のグリーンシートを形成する。成形加工方法は、成形原料をシート状に成形してグリーンシートを形成することができれば特に限定されず、ドクターブレード法、プレス成形法、圧延法、カレンダーロール法等の公知の方法を使用することができる。
作製するグリーンシートの厚さは、50〜800μmであることが好ましい。
得られたグリーンシートの表面に各電極(集塵電極、測定用電極)、配線及びヒーターを配設する。例えば、図1に示すような、粒子状物質検出装置を作製する場合には、各電極、配線(図示せず)及びヒーターが所定の位置に配設されるように、グリーンシートの対応する位置に各電極、配線及びヒーターを印刷することが好ましい。配設する各電極、配線及びヒーターを形成するための導体ペーストを調製する。この導体ペーストは、例えば、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、及びタングステンからなる群から選択される少なくとも一種を含有する粉末に、バインダー及びテルピネオール等の溶剤を加え、トリロールミル等を用いて十分に混錬して調製することができる。ヒーター用の導体ペーストとしては、白金を用いることが好ましい。このようにして形成した導体ペーストを、グリーンシートの表面にスクリーン印刷等を用いて印刷して、所定の形状の電極及び配線を形成する。測定用電極5は、電極間誘電体4用のグリーンシートに印刷してもよいし、背面誘電体6用のグリーンシートに印刷してもよい。
次に、グリーンシートを積層する。積層するときには、各電極及びヒーターが図1に示すような配置になるようにする。積層は加圧しながら行うことが好ましい。
断熱材は、上記グリーンシートをさらに積層することで形成することが望ましい。また、多孔質体にする場合には、上記グリーンシート製作用のスラリーに発泡剤を加えて、シートにして積層することが望ましい。この場合には断熱材8と誘電体6の間で焼成時に剥がれが発生しやすいので、断熱材厚、発泡剤量、積層する際の圧力を注意深く設定することが重要である。
(2−3)焼成:
得られた、グリーンシートの積層体を60〜150℃で乾燥し、1200〜1600℃で焼成して、粒子状物質検出装置を構成する、集塵電極、電極間誘電体、測定用電極、背面誘電体及びヒーターを含む積層体を作製する。グリーンシートが有機バインダーを含有する場合には、焼成の前に、400〜800℃で脱脂することが好ましい。
(2−4)放電電極:
放電電極は、Ni合金を母材とするワイヤー状のものを用いることが好ましい。ワイヤーは線材を伸線により製造し、これを放電加工あるいは刃切断で輪切りにすることが好ましい。また先端の放電部分には耐消耗性のあるPtを主成分とする貴金属を溶接することが望ましい。
(2−5)支持部材:
支持部材は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成し、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて孔部を形成することが望ましい。この孔部に放電電極用のワイヤを挿入する。指示部材の外形は切削加工等によってひだ部等を作製することが好ましい。例えば、図6に示す支持部材43のような形状に形成することが好ましい。
(2−6)放電用電源:
放電用電源は、例えば、回路構成が簡単な1石式フライバック型昇圧電源と整流回路を組み合わせた電源が好ましい。
(2−7)測定部:
測定部は、例えば、印加電圧と計測した電流からインピーダンスを算出するLCRメーターを使用することが好ましい。
(2−8)ヒーター用電源:
ヒーター用電源は、自己消弧型の半導体スイッチを使用した降圧チョッパ方式のスイッチング電源が好ましい。また、ヒーター電圧と電流からヒーターの温度を算出し温度制御機能を有する電源がさらに好ましい。
(2−9)粒子状物質検出装置の作製:
得られた上記積層体と放電電極とを、放電電極の先端が積層体の集塵電極の方向を向くようにして、支持部材に固定することが好ましい。例えば、図6に示すような支持部材43を形成し、先端部41に放電電極2を装着し、支持台42に積層体44を装着することが好ましい。そして、図1に示すような所定の抵抗13を介して放電用電源9を、集塵電極1と放電電極2とに接続することが好ましい。更に、測定部を集塵電極及び測定用電極に接続し、ヒーター用電源をヒーターに接続することが好ましい。このようにして、本実施形態の粒子状物質検出装置を作製することができる。
(第2の発明)
(3)粒子状物質検出方法:
次に、本発明の粒子状物質検出方法の一の実施形態について説明する。
本実施形態の粒子状物質検出方法は、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する荷電集塵工程と、粒子状物質を集塵した集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う測定工程とを有するものである。このように、本実施形態の粒子状物質検出方法によれば、粒子状物質を集塵することによる集塵電極のインピーダンスの変化が検出されれば粒子状物質を検出できることになるため、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能になるとともに、測定誤差を小さくすることが可能になる。
上記のように本実施形態の粒子状物質検出方法は、荷電集塵工程と測定工程とを有するが、これらの工程は、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて行うことが好ましい。本発明の粒子状物質検出装置をディーゼルエンジンの排気管等に装着して、荷電、集塵、及びインピーダンス変化の検出を行うことにより、排気管内のガス(排ガス)中の粒子状物質を検出することが好ましい。本実施形態の粒子状物質検出方法に用いる粒子状物質検出装置の各構成要素の具体的態様及びその使用方法は、上述した本発明の粒子状物質検出装置の実施形態における各構成要素の具体的態様及びその使用方法と同様であることが好ましい。
(3−1)荷電集塵工程:
荷電集塵工程は、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する工程である。粒子状物質をコロナ放電により荷電させる方法は、特に限定されないが、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて、放電電極と集塵電極との間に高電圧を印加してコロナ放電させ、ガスに含まれる粒子状物質を荷電することが好ましい。そして、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する方法は、特に限定されないが、本発明の粒子状物質検出装置を用いた場合には、放電電極と集塵電極との間に高電圧を印加するので、荷電した粒子状物質は、極性の異なる集塵電極に静電気力により集塵される。
(3−2)測定工程:
測定工程は、粒子状物質を集塵した集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う工程である。集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出する方法は、特に限定されないが、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて、測定部により、集塵電極と測定用電極との間の交流インピーダンス、静電容量等を測定することにより、インピーダンス変化を検出することが好ましい。
(3−3)集塵電極のクリーニング:
本実施形態の粒子状物質検出方法は、上述した本発明の粒子状物質検出装置において集塵した粒子状物質を酸化除去するためのヒーターを有するものを用いて粒子状物質の検出を行うことが好ましい。ヒーターにより集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去して、再度粒子状物質の検出を行うためである。また、本発明の粒子状物質検出装置において、ヒーターで粒子状物質の酸化除去を行う代わりに、集塵電極からの沿面放電により粒子状物質を酸化除去するものを用いてもよい。集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去し、その状態で再度粒子状物質の検出を行い、その後、再度粒子状物質の酸化除去を行うサイクルを繰り返すことにより、安定して、長期に亘って粒子状物質の検出を続けることが可能となる。
(3−4)粒子状物質検出サイクル:
本実施形態の粒子状物質検出方法は、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、集塵電極により荷電した粒子状物質を集塵するときには、インピーダンス変化の検出を行わないことが好ましく、粒子状物質を集塵電極に集塵した後にインピーダンス変化の検出を行うときには、コロナ放電を停止することが好ましい。そして、集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化の検出の後にヒーター又は集塵電極による沿面放電により集塵された粒子状物質を酸化除去することが好ましい。そして、その後再び、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、集塵電極により荷電した粒子状物質を集塵する操作を行うことが好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出方法において、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて粒子状物質の検出を行う場合には、集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出するときに、集塵電極と放電電極との間の高電圧の印加を停止し、コロナ放電しない状態にすることが好ましい。集塵電極と放電電極との間に高電圧が印加された状態で、集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出すると、集塵された粒子状物質が荷電した状態であるため、安定して正確なインピーダンス変化を検出することができないからである。そのため、一定時間、又は特定の条件下において、集塵電極と放電電極との間に高電圧を印加してコロナ放電させ、その後、コロナ放電を停止して、集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化の検出を行い、その後、インピーダンスの検出操作を停止して、集塵電極に集塵された粒子状物質を燃焼除去し、再び、コロナ放電を開始するというサイクルを繰り返すことが好ましい。
ここで、コロナ放電を行う特定の条件としては、例えば、図7に示すように、自動車のディーゼルエンジン31の排気管37に本実施形態の粒子状物質検出装置35が装着されている場合には、ディーゼルエンジン31の回転数、トルク等、排ガス38の流量、温度等の条件が特定の状態となったときにコロナ放電を行うことが好ましい。ここで、図7は、本実施形態の粒子状物質検出装置35をディーゼルエンジン31の排気管37の、浄化装置32の下流側に装着した状態を示す模式図である。粒子状物質検出装置35は、集塵電極1、放電電極2等が配設された荷電・集塵部分33と、測定部、電源等が配置されたセンサー回路34等とを有するものである。図7に示すように、ディーゼルエンジン31の回転数、トルク等、排ガス38の流量、温度等の状態は、ディーゼルエンジン31等から演算処理部36に集約され、演算処理部36により特定の状態であることを検知したときに、演算処理部36からセンサー回路34にコロナ放電、集塵を行うよう指示を出す方法が挙げられる。そして、コロナ放電、集塵により粒子状物質を集塵した後に、コロナ放電を停止して、集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出し、そのデータを演算処理部36に送ることにより、演算処理部36で排ガス中の粒子状物質量等を算出することができることが好ましい。
演算処理部36において排ガス中の粒子状物質量等を算出する場合には、インピーダンス変化の検出により得られた集塵された粒子状物質量(g/s)(x)のデータを演算処理部36に送信し、演算処理部36において、「y=x・(1−Exp(−wd・A/Q))」の計算を行うことにより粒子状物質量(g/s)(y)を算出することが好ましい。ここで、「A」はセンサヘッド面積(m)、「Q」は排ガスの実流量(m/s)、「wd」は粒子のドリフト速度、「k」は実験による補正係数を示す。
荷電集塵工程において、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、集塵電極により集塵する時間は、1〜60秒が好ましく、2〜10秒が更に好ましい。1秒より短いと、粒子状物質の集塵量が少なくなるため、粒子状物質量の測定精度が低下することがあり、60秒より長いと、粒子状物質の集塵量が多くなるため、インピーダンス変化の検出から粒子状物質の集塵量を正確に把握し難くなることがある。
測定工程において、インピーダンス変化の検出を行う時間は、1〜60秒程度である。
ヒーターで粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜120秒が好ましく、3〜30秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、120秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。また、沿面放電により粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜120秒が好ましく、3〜30秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、120秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。
(第3の発明)
(4)粒子状物質検出装置:
図8は、本発明(第3の発明)の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。本実施形態の粒子状物質検出装置200は、図8に示すように、誘電体(電極間誘電体)54と、電極間誘電体54の一方の面に配設された集塵電極51と、電極間誘電体54の他方の面に配設された測定用電極55と、集塵電極51との間に電圧を印加してコロナ放電することが可能な放電電極52と、集塵電極51と測定用電極55との間の電圧を測定することが可能な測定部53とを備えるものである。そして、本実施形態の粒子状物質検出装置200は、粒子状物質を含むガスが通過するガス流路内に配置して、ガスに含まれる粒子状物質を検出するものであって、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極51に集塵し、粒子状物質を集塵した集塵電極51と測定電極55との間の電圧を測定部53で検出することにより粒子状物質の検出を行うものである。粒子状物質の検出は、粒子状物質が存在しないときの集塵電極と測定用電極との間の電圧と、粒子状物質を集塵しているときの集塵電極と測定用電極との間の電圧とを対比して、その差から粒子状物質量を算出することにより行うことが好ましい。このように、本実施形態の粒子状物質検出装置によれば、極めて簡単な電圧計測により粒子状物質を検出することが可能になるとともに、支持部材、ケーブル等のインピーダンスに影響され難いため、インピーダンス測定を行う場合(第1の発明の場合)と比較して、更に測定誤差を小さくすることが可能になる。更に、粒子状物質を集塵しながら粒子状物質の検出を行うことができる。
本実施形態の粒子状物質検出装置200においては、図8に示すように、粒子状物質が存在しない状態でコロナ放電した場合には、コロナ放電60により空中に発生したイオン66等が集塵電極51側に静電気力により引き寄せられ、その一部が電極間誘電体54の表面に付着する。これにより、電極間誘電体54が分極し、集塵電極51と測定用電極55との間に電位差が生じる。このとき、電極間誘電体54の、イオン66等が付着した面側がプラスに帯電し、反対の面側がマイナスに帯電する。また、図9に示すように、粒子状物質が存在する状態でコロナ放電した場合には、荷電された粒子状物質61が、集塵電極51側に静電気力により引き寄せられ、集塵電極51及び電極間誘電体54の表面に付着する。これにより、電極間誘電体54の表面に付着するイオン等の量が減少し、電極間誘電体54の分極の程度が低くなり、集塵電極51と測定用電極55との間の電位差が小さくなる。そのため、粒子状物質が存在しない状態でコロナ放電した場合と、粒子状物質が存在する状態でコロナ放電した場合とで、集塵電極51と測定用電極55との間の電位差が異なることになるため、それぞれの状態における集塵電極51と測定用電極55との間の電圧を測定し、粒子状物質を集塵することにより変化する電圧を検出することにより、粒子状物質の検出を行うことができる。
図9に示すように、本実施形態の粒子状物質検出装置200においては、放電用電源59が集塵電極51と放電電極52とに接続されて高電圧回路が形成され、放電用電源59により集塵電極51と放電電極52との間に高電圧が印加されることにより、コロナ放電60を発生する。すなわち、高電圧が印加された放電電極52は、集塵電極51を対向電極(正極側)としてコロナ放電を行う。このようにしてコロナ放電60が生じている領域を粒子状物質が通過すると、コロナ放電により粒子状物質が負に荷電し、荷電された粒子状物質61が、反対の極性(正極)を有する集塵電極51に静電気力により引き寄せられ、集塵される。粒子状物質が存在しない状態でコロナ放電をした場合には、図8に示すように、上記荷電された粒子状物質の代わりに、空中にイオン66等が発生し、静電気力により集塵電極側に引き寄せられる。図8,9中に示された矢印62は、負に荷電された粒子状物質61及びイオン66が矢印62の方向に静電気力を受けている状態を示す。このように、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、静電気力により集塵することにより、ガス中の粒子状物質量が多い場合には、粒子状物質の集塵量が多くなり、ガス中の粒子状物質量が少ない場合には粒子状物質の集塵量が少なくなる。そして、集塵量の違いによって、検出される集塵電極61と測定用電極65との間の電圧の値も異なるものとなる。そのため、集塵電極61と測定用電極65との間の電圧の変化を検知し、集塵される粒子状物質の量の違いを検出することによりガス中の粒子状物質の量を測定することが可能になる。粒子状物質の集塵量を定量するため、予め、粒子状物質が存在しない状態における集塵電極と測定用電極との間の電圧を測定し、粒子状物質の集塵量と電圧との関係を測定して検量線を作成しておくことが好ましい。ここで、図9は、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す断面図である。
集塵電極51と放電電極52との間の距離は、5〜50mmが好ましく、10〜40mmが更に好ましい。このような間隔にすることにより、より効率的にコロナ放電させ、粒子状物質を集塵することができる。集塵電極51と放電電極52との間の距離が5mmより短いと、集塵率が低下することにより測定精度が低下することがあり、50mmより長いとより高い電圧が必要になり無駄なエネルギーを要することがある。ここで、集塵電極51と放電電極52との間の距離というときは、放電電極52の先端を中心とする仮想的な球を描いたときに集塵電極の一部のみと接する状態での球の半径をいう。
図8,9に示す放電用電源59は、集塵電極51と放電電極52との間にコロナ放電を発生させることができる安定した直流電圧を供給できるものが好ましい。例えば、入力側の電源からトランスにエネルギーを蓄積し、蓄積されたエネルギーを出力側に放出することによって高圧の直流電圧を供給することができるフライバック方式による電源回路等を用いた電源(放電用電源)が好ましい。フライバック方式による電源回路においては、トランスへのエネルギーの蓄積と放出は、トランジスタ等により制御され、出力側の電流はダイオードにより整流される。集塵電極51及び放電電極52に供給する電圧は、2〜10kV(直流)が好ましく、5〜8kV(直流)が更に好ましい。5kVより小さいと、コロナ放電し難くなることがあり、10kVより大きいとアーク放電や、他の部材等の表面に沿面放電を生じ易くなることがある。集塵電極51と放電電極52との間を流れる電流(コロナ放電における電流)としては、1mA以下が好ましく、1〜100μAが更に好ましい。1μAより小さいと、集塵率が低下することがある。使用電力は、燃費に直接影響を与えるので小さい方が望ましい。また、発生する電磁ノイズの低減や、コロナ放電を発生させる回路の大きさから考えても、10W以下であることが望ましく、1W以下であることがさらに望ましい。また、高電圧回路は、放電用電源59が抵抗63を経由して放電電極52に接続されていることが好ましい。抵抗63は、放電電極52と集塵電極51との間のインピーダンスが下がった場合に、流れる電流を制限して、放電電極52と集塵電極51との間の放電がアーク放電になることを抑制するための制限抵抗として用いられる。そのため、抵抗63は、例えば、500kΩ〜20MΩの抵抗値であることが好ましい。
上記のようなコロナ放電の条件や集塵電極51と測定用電極55との間に接続する抵抗で電圧は変わるが、集塵電極51と測定用電極55との間の電圧は、オペアンプなどのアナログICが使用できる36V以下が望ましい。
放電電極52は、先端が鋭角に形成された形状の電極であることが好ましい。例えば、針状や棒状、板状等の先端が鋭く電界が集中する形状であることが好ましい。
集塵電極51は、放電電極52の対向電極としてコロナ放電を行うとともに、荷電された粒子状物質を捕集する集塵用の部材(電極)としての役割を果たす。
集塵電極は、図10Aに示すように、外周形状が長方形の板状の電極(集塵電極51a)であってもよいが、図10B、図10Cに示すように、外周形状に凹凸が形成された板状の電極であることが好ましい。ここで、「凹凸が形成される」というときは、凹部及び凸部が両方形成されている場合、凹部のみが形成されている場合、及び凸部のみが形成されている場合のいずれも含む。図10A、図10B及び図10Cは、それぞれ集塵電極を模式的に示した平面図である。図10Bに示す集塵電極51bは、図10Aに示すような長方形の集塵電極において、一の辺側から複数の凹部及び凸部が形成されたものである。図10Bは、複数の凸部が櫛歯状に配置されて形成されているという見方もできる。このように、凹部及び凸部は、元の形状の把握の仕方によりどちらともとれる場合があるが、この様な場合も、「凹凸が形成される」に該当し、これを凹部と考えるべきか、凸部と考えるべきかは重要では無い。図10Cに示す集塵電極1cは、図10Aに示すような長方形の集塵電極において、互いに平行な二つの辺より、交互に凹部が形成されたものである。また、集塵電極は、上記形状の他に、外周形状は長方形であって凹凸がなく、その内側に1又は複数のスリット(外縁部分を残した状態で形成されたスリット)が形成されたものであってもよく、外周形状は、長方形に限られず、五角形等の多角形、円形、楕円形、トラック形状等どのような形状であってもよい。また、外周形状に凹凸が形成されて、更に、その内側に1又は複数のスリットが形成された形状であってもよい。図8,9に示す粒子状物質検出装置100における集塵電極51は、図10Bに示すような櫛歯状の電極であり、複数の櫛歯に相当する部分の櫛歯が延びる方向に垂直な断面が示されている。
集塵電極51の厚さは特に限定されず、耐久性が十分取れ、かつ流入する排ガスの妨げとならないような厚さであればよい。集塵電極51の面積は特に限定されず粒子状物質を集塵したときの電圧の変化が大きく取れ、かつ付着した粒子状物質をクリーニングする際に必要以上の電力を消費しないような面積であればよい。集塵電極51の大きさは、特に限定されないが、900mm以下であることが好ましい。集塵電極51の枚数は、特に限定されず、1枚であっても、複数枚であってもよい。
集塵電極51及び放電電極52の材質は、それぞれ独立に、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、ステンレススチール及びタングステンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。これらの成分は、20体積%以上含有されていることが好ましく、60体積%以上含有されていることが更に好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出装置200は、図8,9に示すように、誘電体(電極間誘電体)54と、電極間誘電体54の一方の面に配設された集塵電極51と、電極間誘電体54の他方の面に配設された測定用電極55とを備えたものである。そして、測定部53が集塵電極51と測定用電極55とに接続されて、測定部53で集塵電極51と測定用電極55との間の電圧変化を検出することにより粒子状物質の検出を行うものである。また、集塵電極51に接続される配線はアース65に接続されている。このように、集塵電極51と測定用電極55との間の電圧の変化を測定することにより、計測用の特殊な装置及び操作を必要とせず、外部環境の影響を受け難く、感度よく粒子状物質の検出を行うことが可能になり、更に、集塵を行いながら連続的に測定を行うことができる。そして、粒子状物質検出装置200を小型化することができ、安価に製造することが可能となる。
集塵電極51と測定用電極55との間の距離は、集塵電極51が粒子状物質を集塵することによる電圧の変化を、明確に検出できる範囲であれば特に限定されるものではない。例えば、10〜5000μmが好ましく、50〜1000μmが更に好ましい。このような範囲とすることにより、集塵電極51と測定用電極55との間の電圧変化をより的確に把握できるようになる。上記集塵電極51と測定用電極55との間の距離は、電極間誘電体54の厚さと同じになるため、電極間誘電体54の厚さを上記範囲にすることが好ましい。
集塵電極51と測定用電極55との間の静電容量は、粒子状物質を集塵していない状態において、0.01〜100pF(ピコファラド)であることが好ましく、0.1〜10pFであることが更に好ましい。0.01pFより小さいと、帯電粒子付着による電圧変化が大きくなり、高感度になり過ぎることがあり、100pFより大きいと、帯電粒子付着による電圧変化が小さくなり、低感度になり過ぎることがある。
測定用電極55は、電極間誘電体54の分極により生じた電圧を測定部53により明確に検出できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、集塵電極51の外周形状(凹凸がある場合には、凹凸がないと仮定した場合の外周形状)全体の大きさ(面積)と同程度の大きさであることが好ましい。また、集塵電極51をその法線方向に移動させて測定用電極55に重ねたときに、集塵電極51全体が測定用電極55に重なり合うような位置に配置されていることが好ましい。測定用電極55の厚さは、特に限定されないが、例えば、5〜100μmが好ましく、10〜50μmが更に好ましい。測定用電極55の材質は、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、ステンレススチール及びタングステンからなる群から選択される少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。これらの成分は、20体積%以上含有されていることが好ましく、60体積%以上含有されていることが更に好ましい。
電極間誘電体54の材質は、特に制限はないが、例えば、セラミックであることが好ましく、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが更に好ましい。これらの中でも、アルミナ、窒化アルミニウムが特に好ましい。このような化合物を含む誘電体は、高温で誘電率、絶縁抵抗などの電気特性が安定であり、温度変動が発生しても破壊し難く、耐熱衝撃性に優れたものである。また、電極間誘電体54の比誘電率は、1〜100が好ましく、4〜100が更に好ましい。電極間誘電体54の誘電率がこのような範囲であることより、インピーダンスを下げることで微小な漏れ電流等の外乱の影響を受けずに安定した計測ができるという利点がある。
電極間誘電体54は、図8に示されるように、板状の誘電体であることが好ましい。また、板状の誘電体の平面部分の形状は、特に限定されないが、四角形等の多角形、円形、楕円形等いずれの形状でもよい。電極間誘電体54の大きさは、特に限定されないが、1〜100mm程度であることが好ましい。また、電極間誘電体54の厚さは、特に限定されないが、上記集塵電極51と測定用電極55との間の好ましい距離である1〜2000μmが好ましく、10〜1000μmが更に好ましい。
測定部53は、集塵電極51と測定用電極55との間の電圧を測定することができる電圧計であることが好ましい。電圧計の仕様としては、応答性に優れたものであることが好ましい。図8,9に示すように、集塵電極51と測定用電極55との間の電圧を良好に測定するために、電圧計に対して並列に抵抗64が接続されていることが好ましい。抵抗64としては、100MΩ以下であることが好ましい。抵抗64は金属皮膜抵抗等が好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出装置200は、図8,9に示すように、測定用電極55の電極間誘電体54が配設された面に対して反対側の面(背面)に配設された誘電体(背面誘電体)56と、背面誘電体56の表面(測定用電極55が配設された面に対して反対側の面)に更に配設されたヒーター57とを更に備えることが好ましい。そして、ヒーター57にヒーター用電源(図示せず)を接続し、ヒーター用電源でヒーター57を加熱することにより、集塵電極51に集塵された粒子状物質をヒーター57の熱で酸化除去することが可能であることが好ましい。集塵電極51に集塵された粒子状物質を酸化除去して、集塵電極51をクリーニングすることにより、本実施形態の粒子状物質検出装置による粒子状物質の検出を、繰り返し精度良く行うことが可能になる。
ヒーター57の材質は、白金、タングステン、モリブデン、タングステンカーバイド等が好ましく、これらの中でも、抵抗値と温度との関係において高い精度を示す白金が特に好ましい。白金をヒーター57の材質として使用することにより、その抵抗値からヒーター57の温度を精度良く求めることができるため、精度の高い温度制御が可能となる。ヒーター57の形状、大きさは、特に限定されず、集塵電極51に集塵された粒子状物質全体を燃焼できる形状、大きさであればよい。ヒーター用電源(図示せず)は、降圧チョッパ方式の電源を用いることが好ましく、これにより効率的にヒーター57の温度制御を行うことが可能となる。降圧チョッパ方式の場合、スイッチング周波数は、20kHz以上が好ましく、20〜100kHzが更に好ましい。ヒーター用電源によりヒーター57に印加される電流は0.8〜4Aが好ましく、使用電力は30W以下が好ましい。
ヒーター57で粒子状物質を酸化除去するときの温度は、500〜900℃が好ましく、550〜700℃が更に好ましい。500℃より低いと粒子状物質が酸化除去され難くなることがあり、900℃より高いと素子の寿命が短くなることがある。また、ヒーター57で粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜120秒が好ましく、3〜30秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、120秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。また、ヒーター57は、粒子状物質の酸化除去時だけでなく、例えば、集塵電極と測定用電極との間の電圧を検出する場合に、結露等の水分の影響を受けないようにするために、電圧の検出時やコロナ放電時にも適度に加熱して、集塵電極への水分の付着を防止することが好ましい。このときの加熱温度は、200〜300℃が好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出装置200は、図8,9に示すように、ヒーター57を覆うようにシート状の断熱材58が配設されていることが好ましい。これにより、ヒーター57で発生する熱の放熱を抑制し、ヒーター57の熱を効率的に粒子状物質の燃焼に使用することが可能となる。断熱材58の材質は、特に限定されないが、例えば、セラミックであることが好ましく、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが更に好ましい。また、セラミックも多孔質のものやファイバー状のもの等が好ましい。断熱材の厚さも特に限定されず、放熱を抑制できる厚さであればよい。例えば、100〜1000μm程度が好ましい。
本発明の粒子状物質検出装置の更に他の実施形態は、図8,9に示す本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態において、ヒーター57、ヒーター用電源(図示せず)及び断熱材58を有さずに、集塵電極51と測定用電極55との間に電圧を印加して、電極間誘電体54の表面に沿面放電させることが可能な電源(沿面放電用電源(図示せず))を更に備えるものである。このように、沿面放電用電源を備えて、電極間誘電体の表面に沿面放電させることにより、集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去することが可能となる。沿面放電用電源としては、交流電源やパルス電源を使用することが好ましい。また、沿面放電させるときの電圧は、誘電体の厚みや電極構造により異なるが、2〜15kVが好ましく、使用電力は10〜30Wが好ましい。また、沿面放電により粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜300秒が好ましく、1〜120秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、300秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。本実施形態の粒子状物質検出装置は、ヒーター57、ヒーター用電源(図示せず)及び断熱材58を有さずに、沿面放電用電源を有すること以外は、上述した図8,9に示す本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態と同様の構成であることが好ましい。
本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態は、図6に示す、上記第1の発明の粒子状物質検出装置の一実施形態の場合と同様に、更に支持部材を備え、集塵電極、電極間誘電体、測定用電極、背面誘電体、ヒーター及び断熱材を含む積層体と、放電電極とが、支持部材に固定されていることが好ましい。このように、支持部材に積層体と放電電極とが固定されている構造体の各構成については、上記第1の発明の粒子状物質検出装置の一実施形態の場合と同様であることが好ましい。
(5)粒子状物質検出装置の製造方法:
次に、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態の製造方法について説明する。
(5−1)誘電体成形用原料の調製:
アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト化原料、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むセラミック原料と、成形原料(誘電体成形用原料)として使用する他の成分とを混合し、スラリー状の成形原料(誘電体成形用原料)を調製する。セラミック原料としては、上記原料が好ましいが、これに限定されるものではない。上記他の成分としては、バインダー、可塑剤、分散剤、水や有機溶剤等の溶媒を使用することが好ましい。この誘電体成形用原料を用いて、電極間誘電体及び背面誘電体を作製する。電極間誘電体及び背面誘電体は、同じ組成の成形原料としてもよいし、異なる組成の成形原料としてもよい。電極間誘電体の原料としては、セラミック原料をアルミナ、窒化アルミニウムすることが更に好ましい。
バインダーとしては、特に限定されるものではないが、水系バインダー、非水系バインダーのどちらでもよく、水系バインダーとしてはメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド等を好適に使用でき、非水系バインダーとしてはポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等を好適に使用することができる。アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等を挙げることができる。
バインダーの添加量は、セラミック原料100質量部に対して、3〜20質量部であることが好ましく、6〜17質量部であることが更に好ましい。このようなバインダー含有量とすることにより、スラリー状の成形原料を成形してグリーンシートを成形したとき、及び、乾燥、焼成したときに、クラック等の発生を防止することが可能となる。
可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ジブチルフタレート、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル等を使用することができる。
可塑剤の添加量は、バインダー添加量100質量部に対して、30〜70質量部であることが好ましく、45〜55質量部であることが更に好ましい。70質量部より多いと、グリーンシートが柔らかくなりすぎ、シートを加工する工程において変形しやすくなることがあり、30質量部より少ないと、グリーンシートが硬くなりすぎ、曲げただけでクラックが入るなどハンドリング性が悪くなることがある。
分散剤としては、水系ではアニオン系界面活性剤、ワックスエマルジョン、ピリジン等を使用することが出来、非水系では脂肪酸、リン酸エステル、合成界面活性剤等を使用することができる。
分散剤は、セラミック原料100質量部に対して、0.5〜3質量部であることが好ましく、1〜2質量部であることが更に好ましい。0.5質量部より少ないと、セラミック原料の分散性が低下することがあり、グリーンシートにクラック等が生じることがある。3質量部より多いと、セラミック原料の分散性は変わらずに焼成時の不純物を増やすことになる。
溶媒に用いる有機溶剤としては、キシレン、ブタノール等を挙げることができる。有機溶剤は、一種単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。溶媒は、セラミック原料100質量部に対して、50〜200質量部であることが好ましく、75〜150質量部であることが更に好ましい。
上記各原料をアルミナ製ポット及びアルミナ玉石を用いて十分に混合してグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を作製する。また、これらの材料を、モノボールによりボールミル混合して作製してもよい。
次に、得られたグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を、減圧下で撹拌して脱泡し、さらに所定の粘度となるように調製する。成形原料の調製において得られるスラリー状の成形原料の粘度は、2.0〜6.0Pa・sであることが好ましく、3.0〜5.0Pa・sであることが更に好ましく、3.5〜4.5Pa・sであることが特に好ましい。粘度範囲をこのように調整すると、スラリーをシート状に成形し易くなるため好ましい。スラリー粘度は、高過ぎても低過ぎても成形し難くなることがある。尚、スラリーの粘度は、B型粘度計で測定した値である。
(5−2)成形加工:
次に、上記方法により得られたスラリー状の成形原料をシート状に成形加工して、電極間誘電体及び必要に応じて背面誘電体のグリーンシートを形成する。成形加工方法は、成形原料をシート状に成形してグリーンシートを形成することができれば特に限定されず、ドクターブレード法、プレス成形法、圧延法、カレンダーロール法等の公知の方法を使用することができる。
作製するグリーンシートの厚さは、50〜800μmであることが好ましい。
得られたグリーンシートの表面に各電極(集塵電極、測定用電極)、配線及び必要に応じてヒーターを配設する。例えば、図8に示すような、粒子状物質検出装置を作製する場合には、各電極、配線(図示せず)及びヒーターが所定の位置に配設されるように、グリーンシートの対応する位置に各電極、配線及びヒーターを印刷することが好ましい。配設する各電極、配線及びヒーターを形成するための導体ペーストを調製する。この導体ペーストは、例えば、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、及びタングステンからなる群から選択される少なくとも一種を含有する粉末に、バインダー及びテルピネオール等の溶剤を加え、トリロールミル等を用いて十分に混錬して調製することができる。ヒーター用の導体ペーストとしては、白金を用いることが好ましい。このようにして形成した導体ペーストを、グリーンシートの表面にスクリーン印刷等を用いて印刷して、所定の形状の電極及び配線を形成する。測定用電極55は、電極間誘電体54用のグリーンシートに印刷してもよいし、背面誘電体56用のグリーンシートに印刷してもよい。
次に、グリーンシートを積層する。積層するときには、各電極及びヒーターが図8に示すような配置になるようにする。積層は加圧しながら行うことが好ましい。
断熱材は、上記グリーンシートをさらに積層することで形成することが望ましい。また、多孔質体にする場合には、上記グリーンシート製作用のスラリーに発泡剤を加えて、シートにして積層することが望ましい。この場合には断熱材58と誘電体56の間で焼成時に剥がれが発生しやすいので、断熱材厚、発泡剤量、積層する際の圧力を注意深く設定することが重要である。
(5−3)焼成:
得られた、グリーンシートの積層体を60〜150℃で乾燥し、1200〜1600℃で焼成して、粒子状物質検出装置を構成する、集塵電極、電極間誘電体、測定用電極、背面誘電体及びヒーターを含む積層体を作製する。グリーンシートが有機バインダーを含有する場合には、焼成の前に、400〜800℃で脱脂することが好ましい。
(5−4)放電電極:
放電電極は、Ni合金を母材とするワイヤー状のものを用いることが好ましい。ワイヤーは線材を伸線により製造し、これを放電加工あるいは刃切断で輪切りにすることが好ましい。また先端の放電部分には耐消耗性のあるPtを主成分とする貴金属を溶接することが望ましい。
(5−5)支持部材:
支持部材は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成し、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて孔部を形成することが望ましい。この孔部に放電電極用のワイヤを挿入する。指示部材の外形は切削加工等によってひだ部等を作製することが好ましい。例えば、図8に示す支持部材73のような形状に形成することが好ましい。
(5−6)放電用電源:
放電用電源は、例えば、回路構成が簡単な1石式フライバック型昇圧電源と整流回路を組み合わせた電源が好ましい。
(5−7)測定部:
測定部は、応答性に優れた電圧計を使用することが好ましい。また、測定部に並列に接続する抵抗64(図8参照)としては、特に限定されず、所定の抵抗値の公知の抵抗を用いることができる。
(5−8)ヒーター用電源:
ヒーター用電源は、自己消弧型の半導体スイッチを使用した降圧チョッパ方式のスイッチング電源が好ましい。また、ヒーター電圧と電流からヒーターの温度を算出し温度制御機能を有する電源がさらに好ましい。
(5−9)粒子状物質検出装置の作製:
得られた上記積層体と放電電極とを、放電電極の先端が積層体の集塵電極の方向を向くようにして、支持部材に固定することが好ましい。例えば、図8に示すような支持部材73を形成し、先端部71に放電電極52を装着し、支持台72に積層体74を装着することが好ましい。そして、図8に示すような所定の抵抗63を介して放電用電源59を、集塵電極51と放電電極52とに接続することが好ましい。更に、測定部を集塵電極及び測定用電極に接続し、抵抗64(図8参照)を並列に接続し、必要に応じてヒーター用電源をヒーターに接続することが好ましい。このようにして、本実施形態の粒子状物質検出装置を作製することができる。
(第4の発明)
(6)粒子状物質検出方法:
次に、本発明(第4の発明)の粒子状物質検出方法の一の実施形態について説明する。
本実施形態の粒子状物質検出方法は、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵しながら、集塵電極と測定用電極との間の電圧を、測定部で検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行うものである。このように、本実施形態の粒子状物質検出方法によれば、粒子状物質を集塵することによる集塵電極と測定用電極との間の電圧を検出して粒子状物質を検出するため、上記本発明の粒子状物質検出装置の場合と同様に、粒子状物質の検出を簡易に行うことが可能になるとともに、測定誤差を小さくすることが可能になる。更に、粒子状物質を集塵しながら粒子状物質の検出を行うことができる。
本実施形態の粒子状物質検出方法は、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて行うことが好ましい。そして、本発明の粒子状物質検出装置をディーゼルエンジンの排気管等に装着して、荷電、集塵、及び電圧変化の検出を行うことにより、排気管内のガス(排ガス)中の粒子状物質を検出することが好ましい。本実施形態の粒子状物質検出方法に用いる粒子状物質検出装置の各構成要素の具体的態様及びその使用方法は、上述した本発明の粒子状物質検出装置の実施形態における各構成要素の具体的態様及びその使用方法と同様であることが好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出方法において、粒子状物質を荷電し、集塵する操作は、ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵するものである。粒子状物質をコロナ放電により荷電させる方法は、特に限定されないが、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて、放電電極と集塵電極との間に高電圧を印加してコロナ放電させ、ガスに含まれる粒子状物質を荷電することが好ましい。そして、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する方法は、特に限定されないが、本発明の粒子状物質検出装置を用いた場合には、放電電極と集塵電極との間に高電圧を印加するので、荷電した粒子状物質は、極性の異なる集塵電極(正極)に静電気力により集塵される。
本実施形態の粒子状物質検出方法において、集塵電極と測定用電極との間の電圧を検出する操作は、上記粒子状物質を荷電、集塵する操作と同時並行して行う。集塵電極と測定用電極との間の電圧を検出する方法は、特に限定されないが、上述した本発明の粒子状物質検出装置を用いて、測定部により、集塵電極と測定用電極との間の電圧を測定することが好ましい。粒子状物質の検出は、粒子状物質が存在しないときの集塵電極と測定用電極との間の電圧と、粒子状物質を集塵しているときの集塵電極と測定用電極との間の電圧とを対比して、その差から粒子状物質量を算出することにより行うことが好ましい。
本実施形態の粒子状物質検出方法は、上述した本発明の粒子状物質検出装置において集塵した粒子状物質を酸化除去するためのヒーターを有するものを用いて粒子状物質の検出を行うことが好ましい。ヒーターにより集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去して、再度粒子状物質の検出を行うためである。また、本発明の粒子状物質検出装置において、ヒーターで粒子状物質の酸化除去を行う代わりに、集塵電極からの沿面放電により粒子状物質を酸化除去するものを用いてもよい。集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去し、その状態で再度粒子状物質の検出を行い、その後、再度粒子状物質の酸化除去を行うサイクルを繰り返すことにより、安定して、長期に亘って粒子状物質の検出を続けることが可能となる。
本実施形態の粒子状物質検出方法は、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、集塵電極により荷電した粒子状物質を集塵しながら電圧を検出するものである。そして、集塵電極と測定用電極との間の電圧の検出の後にヒーター又は集塵電極による沿面放電により集塵された粒子状物質を酸化除去することが好ましい。そして、その後再び、コロナ放電により粒子状物質を荷電し、集塵電極により荷電した粒子状物質を集塵しながら電圧を検出する操作を行うことが好ましい。
ここで、コロナ放電を行う条件としては、例えば、図7に示すように、自動車のディーゼルエンジン81の排気管87に第3の発明の粒子状物質検出装置が装着されている場合には、ディーゼルエンジン81の回転数、トルク等、排ガス88の流量、温度等の条件が特定の状態となったときにコロナ放電を行うことが好ましい。図7に示される、各要素については、上記第2の発明の粒子状物質検出方法における場合と同様であることが好ましい。
コロナ放電により粒子状物質を荷電し、集塵電極により集塵しながら、電圧を検出する時間は、0.001〜300秒が好ましく、0.1〜60秒が更に好ましい。0.001秒より短いと、粒子状物質の集塵量が少なくなるため、粒子状物質量の測定精度が低下することがあり、300秒より長いと、粒子状物質の集塵量が多くなるため、電圧の検出から粒子状物質の集塵量を正確に把握し難くなることがある。
ヒーターで粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜300秒が好ましく、1〜120秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、300秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。また、沿面放電により粒子状物質を酸化除去するときの時間は、1〜120秒が好ましく、3〜30秒が更に好ましい。1秒より短いと粒子状物質の酸化除去が不十分になることがあり、120秒より長いと無駄にエネルギーを消費することがある。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(電極、誘電体等の積層体)
アルミナをセラミック原料として使用し、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレートを使用し、有機溶剤(キシレン、ブタノール=6:4(質量比))と共にアルミナ製ポットに入れて混合し、グリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を作製した。各原料の使用量は、アルミナ100質量部に対して、バインダー7質量部、可塑剤3.5質量部、分散剤1.5質量部、有機溶剤100質量部とした。
次に、得られたグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を、減圧下で撹拌して脱泡し、粘度4Pa・sとなるように調製した。スラリーの粘度は、B型粘度計で測定した。
次に、上記方法により得られたスラリー状の成形原料をドクターブレード法を用いてシート状に成形加工した。グリーンシートの厚さは、250μmとした。電極間誘電体及び背面誘電体のそれぞれのグリーンシートは同じ材質とした。
得られたグリーンシートの表面に各電極及び配線を形成した。配設する各電極及び配線を形成するための導体ペーストは、白金粉末に、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレートを使用し、溶剤として2−エチルヘキサノール、グリーンシートの共生地としてアルミナ、焼結助剤としてガラスフリットを加え、トリロールミルを用いて十分に混錬して調製した。(質量比で、白金:アルミナ:ガラスフリット、2−エチルヘキサノール:ポリビニルブチラール:フタル酸ジ−2−エチルヘキシル:ソルビタントリオレート=80:15:5:50:7:3.5:1)このようにして形成した導体ペーストを、グリーンシートの表面にスクリーン印刷を用いて印刷して、所定の形状の電極及び配線を形成した。集塵電極の形状は、図2Bのような凹凸形状とした。電極間誘電体4、背面誘電体6は記載の同一のグリーンシートを用いた。また、断熱材8に関しても同一のグリーンシートを用いた。また、集塵電極1、測定用電極5、ヒーター7は記載の同一の導体ペーストを用いてそれぞれ50μmの厚さで印刷をした。
次に、グリーンシートを加熱可能な一軸プレス機を用いて装置を用いて加圧積層し、図1に示す、集塵電極1、電極間誘電体4、測定用電極5、背面誘電体6、ヒーター7及び断熱材8からなる積層体のような構造の未焼成の積層体を得た。
得られた、グリーンシートの積層体を120℃で乾燥し、1500℃で焼成して、電極、誘電体等の積層体を作製した。
(支持部材)
次に、図6に示すような構造の支持部材を作製した。支持部材はアルミナのセラミック焼結体を用い、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて直径2mmの孔部を形成した。指示部材の部材の外形は切削加工によって、ひだ部等を作製した。
(測定部)
測定部としては、アジレントテクノロジー社 4194Aを使用した。
(放電電極)
放電電極は、Ni合金を母材とする線材を伸線製造で直径2mmのワイヤ状にし、これを放電加工で輪切りにした。これを支持部材に圧入し、セラミック系耐熱接着剤で固定した。先端の放電部分には耐消耗性のあるPtを主成分とする貴金属を抵抗溶接した後に、放電加工で針状にした。
(放電用電源)
放電用電源としては、高電圧直流電源を使用した。
(ヒーター用電源)
ヒーター用電源としては、温度制御機能付き直流電源を使用した。
(粒子状物質検出装置)
電極、誘電体等の積層体と放電電極とを支持部材に固定し、放電電源、ヒーター用電源及び測定部をそれぞれ各電極に接続して粒子状物質検出装置を得た。
(粒子状物質測定1)
得られた粒子状物質検出装置を、ディーゼルエンジンの排気管に設置した。ディーゼルエンジンとしては、排気量2000ccの直噴−ディーゼルエンジンを使用し、回転数2000rpm、トルク36N・m、EGR(exhaust gas recirculation)0%、排ガス温度295℃、吸入空気2m(室温換算)/分の運転条件下で排ガスを発生させた。スモークメータ(AVL社製、商品名:型式4158)による排ガス中の粒子状物質量は、1.69mg/mであった。ディーゼルエンジンから排ガスを発生させながら、「粒子状物質の荷電集塵」5秒、及び「インピーダンス変化の検出」10秒のサイクルで、5サイクルの粒子状物質検出を行った。尚、本測定においては、ヒーターによる粒子状物質の燃焼は行わないこととした。インピーダンス変化の検出は、集塵電極と測定用電極との間の静電容量(pF)を測定することにより行った。粒子状物質を検出する際には、放電用電源による印加電圧をDC5.2kV、測定部による印加電圧をAC2V、周波数を1kHzとした。1サイクル目と5サイクル目の結果(測定1(pF))を表1に示す。
(粒子状物質測定2)
得られた粒子状物質検出装置を、ディーゼルエンジンの排気管に設置した。ディーゼルエンジンとしては、排気量2000ccの直噴−ディーゼルエンジンを使用し、回転数2400rpm、トルク69N・m、EGR(exhaust gas recirculation)50%、排ガス温度300℃、吸入空気2m(室温換算)/分の運転条件下で排ガスを発生させた。スモークメータ(AVL社製、商品名:型式4158)による排ガス中の粒子状物質量は、7.83mg/mであった。ディーゼルエンジンから排ガスを発生させながら、「粒子状物質の荷電集塵」5秒、及び「インピーダンス変化の検出」10秒のサイクルで、5サイクルの粒子状物質検出を行った。尚、本測定においては、ヒーターによる粒子状物質の燃焼は行わないこととした。インピーダンス変化の検出は、集塵電極と測定用電極との間の静電容量(pF)を測定することにより行った。粒子状物質を検出する際には、放電用電源による印加電圧をDC5.2kV、測定部による印加電圧をAC2V、周波数を1kHzとした。1サイクル目と5サイクル目の結果(測定2(pF))を表1に示す。
Figure 2008111677
表1より、1サイクル目においても、測定1と測定2との静電容量(インピーダンス)の差が明確に示された。これより、5秒間のインピーダンス測定でも、排ガス中の粒子状物質量の増加を検出することが可能であることがわかる。更に、5サイクルの測定を行うことより、測定1と測定2との静電容量(インピーダンス)の差がより顕著になり、排ガス中の粒子状物質量の増加をより明確に検出することができることがわかる。
(実施例2)
図8に示される粒子状物質検出装置に200おいて、背面電極56、ヒーター57及び断熱材58を有さない粒子状物質検出装置を作製した。
(電極、電極間誘電体等の積層体)
アルミナをセラミック原料として使用し、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレートを使用し、有機溶剤(キシレン、ブタノール=6:4(質量比))と共にアルミナ製ポットに入れて混合し、グリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を作製した。各原料の使用量は、アルミナ100質量部に対して、バインダー7質量部、可塑剤3.5質量部、分散剤1.5質量部、有機溶剤100質量部とした。
次に、得られたグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を、減圧下で撹拌して脱泡し、粘度が4Pa・sとなるように調製した。スラリーの粘度は、B型粘度計で測定した。
次に、上記方法により得られたスラリー状の成形原料をドクターブレード法を用いてシート状に成形加工し、電極間誘電体用のグリーンシートを得た。グリーンシートの厚さは、500μmとした。
得られたグリーンシートの表面に各電極及び配線を形成した。配設する各電極及び配線を形成するための導体ペーストは、白金粉末に、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレートを使用し、溶剤として2−エチルヘキサノール、グリーンシートの共生地としてアルミナ、焼結助剤としてガラスフリットを加え、トリロールミルを用いて十分に混錬して調製した。(質量比で、白金:アルミナ:ガラスフリット、2−エチルヘキサノール:ポリビニルブチラール:フタル酸ジ−2−エチルヘキシル:ソルビタントリオレート=80:15:5:50:7:3.5:1)このようにして形成した導体ペーストを、グリーンシートの表面にスクリーン印刷を用いて印刷して、所定の形状の電極及び配線を形成した。集塵電極の形状は、図10Bのような凹凸形状とし、全体の大きさを20mm×20mmとした。集塵電極の櫛歯部分を3本とし、電極の幅を1mm、櫛歯部分のピッチを8.5mmとした。また、測定用電極55の大きさは20mm×20mmとした。電極間誘電体54の厚さを0.5mmであった。また、集塵電極51及び測定用電極55は記載の同一の導体ペーストを用いてそれぞれ50μmの厚さで印刷をした。
次に、グリーンシートを加熱可能な一軸プレス機を用いて装置を用いて加圧積層し、図8に示す、集塵電極51、電極間誘電体54、及び測定用電極55が積層された未焼成の積層体を得た。
得られた、グリーンシート及び電極の積層体を120℃で乾燥し、1500℃で焼成して、電極及び誘電体の積層体を作製した。
(支持部材)
次に、図11に示される構造の支持部材を作製した。支持部材はアルミナのセラミック焼結体を用い、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて直径2mmの孔部を形成した。指示部材の部材の外形は切削加工によって、ひだ部等を作製した。
(測定部)
測定部としては、サンワ社製、デジタルマルチメータの電圧計を使用した。測定部に接続する抵抗としては、2.2MΩ(メガオーム)の金属被膜抵抗を使用した。
(放電電極)
放電電極は、ニッケル合金を母材とする線材を伸線製造で直径2mmのワイヤ状にし、これを放電加工で輪切りにした。これを支持部材に圧入し、セラミック系耐熱接着剤で固定した。先端の放電部分には耐消耗性のあるPtを主成分とする貴金属を抵抗溶接した後に、放電加工で針状にした。
(放電用電源)
放電用電源としては、高電圧直流電源を使用した。
(粒子状物質検出装置)
電極、誘電体等の積層体と放電電極とを支持部材に固定し、放電電源及び測定部(及び抵抗)をそれぞれ各電極に接続して粒子状物質検出装置を得た。
(粒子状物質測定)
得られた粒子状物質検出装置を、ディーゼルエンジンの排気管に設置した。ディーゼルエンジンとしては、排気量2000ccの直噴−ディーゼルエンジンを使用し、回転数2000rpm、トルク36N・m、EGR(exhaust gas recirculation)0%、排ガス温度295℃、吸入空気2m(室温換算)/分の運転条件下で排ガスを発生し、その排ガスから粒子状物質を収集し、収集した粒子状物質を用いて実験を行った。
電圧7kV、放電電流0.01mAの条件でコロナ放電を開始し、集塵電極と測定用電極との間の電圧の測定を開始し、その後、絶縁物のスプーンに粒子状物質を載せてコロナ放電電極部に近づけて、粒子状物質を集塵電極上に集塵し、集塵電極と測定用電極との間の電圧の測定を行った。
その結果、粒子状物質が存在しない状態の測定部による電圧の測定値は、8.45Vであった。そして、絶縁物のスプーンに粒子状物質を載せてコロナ放電電極部に近づけて、粒子状物質を集塵すると、電圧の測定値が8.28Vとなった。
上記粒子状物質測定の結果、集塵電極と測定用電極との間の電圧の変化は、−0.17Vであり、これに対応する粒子状物質の集塵量は、270μgであった。粒子状物質の集塵量は、電極及び誘電体の積層体に堆積した粒子状物質の量を実測した値である。これより、集塵電極と測定用電極との間の電圧を検出することにより、粒子状物質の集塵量を検出できることがわかる。
煙道排ガスやディーゼルエンジン排ガス中の粒子状物質量を検出することにより、粒子状物質の排出量低減に寄与し、これにより大気汚染の防止に貢献することができる。
本発明の粒子状物質検出装置においては、集塵電極の、放電電極に対して反対側を向く面に、配設された誘電体を更に備え、測定用電極が、誘電体の集塵電極が配設されている側の面に配設されていてもよい。例えば、図5に示すように、集塵電極23aと測定用電極23bとを、誘電体22からなる基板上に離して配置し、集塵電極23aと測定用電極23bとの間に測定部24を接続して集塵電極23aと測定用電極23bとの間のインピーダンス変化を検出するものであってもよい。ここで、集塵電極23aと測定用電極23bとを離して配置するというときは、集塵電極23aと測定用電極23bとが空間的に接続されていないことをいう。図5は、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態に用いられる集塵電極、測定用電極及び測定部を模式的に示す平面図である。集塵電極23aと測定用電極23bとをこのように配置することにより、集塵電極23aに粒子状物質が集塵されるに従い、集塵電極23aのインピーダンスが変化することになる。そのため、測定部24によりその変化するインピーダンスを検出することにより、集塵される粒子状物質の量を測定することができ、これにより排ガス中の粒子状物質量を把握することが可能となる。また、集塵電極23aで集塵するときに、測定用電極23bと放電電極との間にも電圧を印加し、測定用電極23bでも集塵を行ってもよい。これにより、集塵する電極の面積が増大するため、より効率的に集塵を行うことができる。集塵電極23aと測定用電極23bとの間の距離は、5〜10000μmが好ましい。集塵電極23aと測定用電極23bそれぞれの長さ及び幅は特に限定されないが、長さは、100〜30000μmが好ましく、幅は、100〜10000μmが好ましい。本実施形態の粒子状物質検出装置は、集塵電極23aと測定用電極23bとを、誘電体22の同じ面上に配設した以外は、上述した、図1に示す本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態と同様の構成とすることが好ましい。図5の実施例では、集塵電極間23aと測定用電極23bとの間に、導電性を有する煤が付着するため、測定部24の測定電圧は、交流電圧、直流電圧どちらも測定できる。
本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態は、更に支持部材を備え、集塵電極1、電極間誘電体4、測定用電極5、背面誘電体6、ヒーター7及び断熱材8を含む積層体44(図6参照)と、放電電極2とが、支持部材に固定されていることが好ましい。例えば、図6に示すように、先端部41と支持台42とを有する棒状の支持部材43に、積層体44と放電電極2とが配設されていることが好ましい。そして、積層体44が支持台42に、集塵電極1と電極間誘電体4とが外部に露出した状態となるようにして埋設され、放電電極2が先端部41に、先端が集塵電極の方向を向くようにして配設されていることが好ましい。支持部材43は、集塵電極1と放電電極2とを一定の間隔を開けて、対向するように配設できるものであれば、その具体的な形状は特に限定されない。例えば、図6に示すように、太い円柱部分(大径部分)47の一方の端部に細い円柱部分(小径部分)48が接続された形状であって、大径部分47の、小径部分48が接続された側の端面を支持台42とし、その支持台42に積層体44を埋設し、小径部分48の先端を先端部41とした形状が好ましい形状として挙げられる。
(2−5)支持部材:
支持部材は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成し、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて孔部を形成することが望ましい。この孔部に放電電極用のワイヤを挿入する。支持部材の外形は切削加工等によってひだ部等を作製することが好ましい。例えば、図6に示す支持部材43のような形状に形成することが好ましい。
(5−5)支持部材:
支持部材は、例えば、アルミナや窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成し、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて孔部を形成することが望ましい。この孔部に放電電極用のワイヤを挿入する。支持部材の外形は切削加工等によってひだ部等を作製することが好ましい。例えば、図8に示す支持部材73のような形状に形成することが好ましい。
(支持部材)
次に、図6に示すような構造の支持部材を作製した。支持部材はアルミナのセラミック焼結体を用い、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて直径2mmの孔部を形成した。支持部材の部材の外形は切削加工によって、ひだ部等を作製した。
(支持部材)
次に、図に示される構造の支持部材を作製した。支持部材はアルミナのセラミック焼結体を用い、その内部の軸方向から放電電極露出に向けて直径2mmの孔部を形成した。支持部材の部材の外形は切削加工によって、ひだ部等を作製した。

Claims (14)

  1. 粒子状物質を含むガスが通過するガス流路内に配置して、ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
    粒子状物質を集塵し得る集塵電極と、前記集塵電極との間に電圧を印加してコロナ放電することが可能な放電電極と、前記集塵電極が粒子状物質を集塵したときに前記集塵電極との間のインピーダンスが変化し得る測定用電極と、前記集塵電極と前記測定用電極との間のインピーダンス変化を検出することが可能な測定部とを備え、
    ガスに含まれる粒子状物質を前記コロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により前記集塵電極に集塵し、粒子状物質を集塵した前記集塵電極と前記測定用電極との間のインピーダンス変化を測定部で検出することにより粒子状物質の検出を行うことが可能な粒子状物質検出装置。
  2. 前記集塵電極の前記放電電極に対して反対側を向く面に配設された誘電体(電極間誘電体)を更に備え、前記測定用電極が、前記電極間誘電体の前記集塵電極が配設された面に対して反対側の表面に配設された請求項1に記載の粒子状物質検出装置。
  3. 前記測定用電極の前記電極間誘電体が配設された面に対して反対側の面(背面)に配設された誘電体(背面誘電体)と、前記背面誘電体の表面に更に配設されたヒーターとを更に備え、前記集塵電極に集塵された粒子状物質を前記ヒーターの熱で酸化除去することが可能な請求項2に記載の粒子状物質検出装置。
  4. 前記集塵電極と前記測定用電極との間に電圧を印加して、前記電極間誘電体の表面に沿面放電させることが可能な電源を更に備え、前記沿面放電により前記集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去することが可能な請求項2に記載の粒子状物質検出装置。
  5. 前記集塵電極の前記放電電極に対して反対側を向く面に配設された誘電体を更に備え、前記測定用電極が、前記誘電体の前記集塵電極が配設されている側の面に配設された請求項1に記載の粒子状物質検出装置。
  6. 前記誘電体の表面に更に配設されたヒーターを更に備え、前記集塵電極に集塵された粒子状物質を前記ヒーターの熱で酸化除去することが可能な請求項5に記載の粒子状物質検出装置。
  7. ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵する荷電集塵工程と、粒子状物質を集塵した集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う測定工程とを有する粒子状物質検出方法。
  8. 前記荷電集塵工程の後、前記コロナ放電をしない状態で前記集塵電極と測定用電極との間のインピーダンス変化を検出する請求項7に記載の粒子状物質検出方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の粒子状物質検出装置を用いて、前記荷電集塵工程及び測定工程を行う請求項7又は8に記載の粒子状物質検出方法。
  10. 粒子状物質を含むガスが通過するガス流路内に配置して、ガスに含まれる粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置であって、
    誘電体と、前記誘電体の一方の面に配設された集塵電極と、前記誘電体の他方の面に配設された測定用電極と、前記集塵電極との間に電圧を印加してコロナ放電することが可能な放電電極と、前記集塵電極と前記測定用電極との間の電圧を測定することが可能な測定部とを備え、
    ガスに含まれる粒子状物質を前記コロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により前記集塵電極に集塵しながら、前記集塵電極と前記測定用電極との間の電圧を測定部で検出することにより粒子状物質の検出を行うことが可能な粒子状物質検出装置。
  11. 前記測定用電極の前記誘電体(電極間誘電体)が配設された面に対して反対側の面(背面)に配設された誘電体(背面誘電体)と、前記背面誘電体の表面に更に配設されたヒーターとを更に備え、前記集塵電極に集塵された粒子状物質を前記ヒーターの熱で酸化除去することが可能な請求項10に記載の粒子状物質検出装置。
  12. 前記集塵電極と前記測定用電極との間に電圧を印加して、前記電極間誘電体の表面に沿面放電させることが可能な電源を更に備え、前記沿面放電により前記集塵電極に集塵された粒子状物質を酸化除去することが可能な請求項10に記載の粒子状物質検出装置。
  13. ガスに含まれる粒子状物質をコロナ放電により荷電し、荷電された粒子状物質を静電気力により集塵電極に集塵しながら、前記集塵電極と前記測定用電極との間の電圧を測定部で検出してガスに含まれる粒子状物質の検出を行う粒子状物質検出方法。
  14. 請求項10〜12のいずれかに記載の粒子状物質検出装置を用いて、粒子状物質の検出を行う請求項13に記載の粒子状物質検出方法。
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