JPWO2008102703A1 - 放電灯点灯装置、照明装置、及び液晶表示装置 - Google Patents

放電灯点灯装置、照明装置、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

オン期間とオフ期間の比率を決めるバースト調光信号を入力し、バースト調光信号のオフ期間には放電灯FLの両端にランプ電圧Vlaを印加しながら放電灯FLのランプ電流Ilaを停止させると共に放電灯FLの熱陰極に予熱電流If1,If2を供給し、バースト調光信号のオン期間には放電灯FLを絶縁破壊してランプ電流Ilaを供給する。

Description

本発明は、光源となる放電灯の点灯期間と消灯期間の時間比率を変化させることにより調光する放電灯点灯装置、及びそれを用いた照明装置と液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、液晶パネル22とその背面に設置された光源FLを備えるバックライト部21とから構成される(図42参照)。液晶パネル22の各画素では、映像信号に応じて液晶が駆動され、バックライト部21から放射された光が透過され、液晶パネル22上に画像が表示される。一般に、バックライト部21の光源FLには冷陰極蛍光ランプ(CCFL)が用いられることが多く、これを点灯制御するための放電灯点灯装置が必要となる。この放電灯点灯装置において、CCFLを調光する方式として、バースト調光(PWM調光)方式がある。
バースト調光方式は、光源が周期的に点滅され、その点灯期間と消灯期間との時間比率を変化させて調光する、所謂間欠点灯動作である。このため、点滅周期を適切に選択すれば、調光比を100:1にすることも可能であり、多くの液晶表示装置のバックライト制御においてバースト調光方式が採用されている。またこのバースト調光方式は、特許文献1に開示されているように、液晶表示装置がCRTより劣る動画表示性能によって引き起こされる、動画の輪郭がぼやけた様な表示(動画ボケ、エッジブルアという)の改善手段に応用されている。
近年、特に液晶表示装置の分野では画面の大型化、高輝度化、均一化の要求により、装置1セット当たりに採用する灯数は増加し、使用される放電灯の管電圧はより高電圧になる傾向にある。CCFLは32インチサイズのバックライトに用いられるものでも管電圧がおよそ1kV(rms)である。このため、高インピーダンスの負荷と筐体間との寄生容量の影響が無視できず、筐体への漏れ電流の影響でランプの輝度分布に偏りが生じ、輝度が不均一となる問題がある。
そこでCCFLよりも高出力で、管電圧が低い熱陰極蛍光ランプ(HCFL)を利用することが考えられる。HCFLを用いれば、CCFLに比べてランプ本数を激減させることができ、点灯回路を減らせる利点がある。また管電圧が低いので、筐体間との寄生容量の影響が小さく、輝度の偏りも小さくなる。さらに低ノイズであるため、液晶パネル等周辺回路への影響も小さくなる。
図43は特許文献2に開示された放電灯点灯装置を示し、熱陰極放電灯FLのフィラメント間のスイッチSW2を開放/短絡することにより点灯期間と消灯期間を切り替えている。コンバータ制御回路45の制御下でDC−DCコンバータ44により直流電源41の出力を電圧変換し、高周波インバータ47により高周波電力に変換して熱陰極放電灯FLに供給している。熱陰極放電灯FLのフィラメント間には調光回路49のスイッチSW2が並列接続されている。
スイッチSW2の短絡/開放は調光制御回路46により制御され、スイッチSW2の短絡時には高周波インバータ47の出力により熱陰極放電灯FLのフィラメントに予熱電流が流れ、スイッチSW2の開放時には高周波インバータ47の出力により熱陰極放電灯FLのフィラメント間にランプ電流が流れる。そのため、スイッチSW2の短絡時には熱陰極放電灯FLは消灯し、スイッチSW2の開放時には熱陰極放電灯FLは点灯するから、消灯期間と点灯期間の時間比率を調整することにより光出力を制御することができる。
熱陰極放電灯FLの出力は光センサSによりモニターされており、操作部42で設定された調光状態となるように、CPU43によりフィードバック制御される。また、調光状態検出回路48により検出された調光状態に応じて消灯期間のDC−DCコンバータ44の出力電圧をコンバータ制御回路45により可変としており、これにより消灯期間中のフィラメント電圧は調光状態に応じて可変とされている。
この点灯装置において、消灯期間に流れるフィラメントの予熱電流と、点灯期間に流れるランプ電流の波形は、それぞれ調光状態に応じて図44(a)〜(c)のように変化する。フィラメント予熱電流が流れる消灯期間Ta,Tb,Tcとランプ電流が流れる点灯期間ta,tb,tcの時間比率に応じて、フィラメント温度が適正となるように、フィラメント電流の振幅は調光状態に応じて可変制御されている。
一方、特許文献3には可変パルス幅変調手段84の信号を半導体スイッチ54によって遮断することにより、ランプ電流のオン・オフを行い調光範囲を広くする放電灯点灯装置が開示されている(Fig.1参照)。この放電灯点灯装置では、一定フィラメント電圧手段12により、トランス16を介して、ランプ10の各々の電極26、28に0から10Vの予熱電圧が供給される。
ところが特許文献2の技術では、消灯期間と点灯期間の時間比率を調整することにより光出力を制御することができるが、図44(a)〜(c)の波形図から明らかなように、高周波電流の切断時やスイッチSW2がオンした瞬間の突入電流、スイッチSW2がオフした瞬間にランプにかかる始動電圧など、スイッチSW2へのストレスが大きい。また、スイッチSW2がオンしたときにフィラメントに印加される電圧及び流れる電流が大きく、ランプの寿命が劣化する。さらに、点灯中はフィラメントに予熱電流が流せない。
液晶表示用バックライト装置の場合、バースト調光の周波数は数100Hz程度の繰り返し波形のため、電極温度はフィラメントに流す予熱電流の平均値で効いてくる。そのため、予熱電流に休止期間がある場合、電極温度を確保するためには、予熱電流を常時流す場合よりも大きなピーク値で予熱電流を供給する必要があり、回路のストレスになる。また放電灯を消灯状態から点灯状態に移行させるのに十分な始動電圧が必要なため、回路のストレスとなる。特に特許文献2の技術では、連続点灯時には予熱電流を完全に切っているため、電極の加熱状態が局部的になり、連続点灯からバースト調光に切り替わり消灯状態から点灯状態に移行する際に電極全体を加熱する必要があるため、始動電圧のピーク値が高くなる問題がある。
またランプ電流と予熱電流を独立して供給するために、点灯用のインバータ回路と予熱用のインバータ回路を別々の回路とすると、構成が複雑になり、その制御も複雑化する。ランプ電流と予熱電流がインバータ回路の発振で同時に与えられるような一体型(バラスト用インダクタの2次巻線から予熱電流を供給するようなタイプ)の場合には、ランプ電流をオン・オフするためにインバータ回路の発振をオン・オフすると、発振オフ時には予熱電流も休止する。インバータ回路の発振を継続し、例えば全点灯状態と調光点灯状態を交互に繰り返せば、予熱電流は継続的に供給できるが、調光下限を深く絞ることができなくなってしまう。
一方、特許文献3の技術では、予熱電流を継続して供給した状態で、可変パルス幅変調手段84に応じたバースト信号でランプ電流をオン・オフできるものの、ランプ電流をオフするための半導体スイッチ54が必要なため回路が複雑になる。また、ランプ電流を流すためのトランス40、半導体スイッチ42、44と、予熱電流を流すためのトランス16、半導体スイッチ18、20が別々に必要なため、更なる回路の複雑化や回路コストの増加を招く。
本発明は上述のような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、深くまで調光でき、必要な電極温度を維持し、回路のストレスを低減すると共にランプ寿命を長くすることが可能な放電灯点灯装置、照明装置、及び液晶表示装置を提供することにある。
特開2006−53520号公報 特開平8−106987号公報 米国特許第4998046号公報
本発明に係る放電灯点灯装置は、熱陰極を有する放電灯に電力を供給するインバータ回路と、インバータ回路のスイッチング動作により放電灯の熱陰極に予熱電流を供給する予熱回路を有する放電灯点灯装置において、オン期間とオフ期間の比率を決めるバースト調光信号を入力し、バースト調光信号のオフ期間には放電灯の両端に電圧を印加しながら放電灯のランプ電流を停止させ、バースト調光信号のオン期間には放電灯を絶縁破壊してランプ電流を供給し、バースト調光信号のオン期間もオフ期間も、常時放電灯の熱陰極に予熱電流を供給し、インバータ回路は駆動周波数が高くなるほど放電灯への供給電力が低下する周波数可変型のインバータ回路であり、バースト調光信号のオフ期間には、インバータ回路の電圧−電流特性と放電灯の電圧−電流特性が交点を持たなくなるまでインバータ回路の駆動周波数を高くすることで、放電灯のランプ電流を停止させると共に熱陰極の予熱は継続することを特徴とする。本発明に係る照明装置は、本発明に係る放電灯点灯装置を含んでなることを特徴とする。本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る放電灯点灯装置を含んでなることを特徴とする。
本発明の第1の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図1に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 図1に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 図1に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の第1の実施形態となる放電灯点灯装置によるランプの消灯制御の原理を説明するための動作説明図である。 本発明の第2の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図6に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 図6に示す放電灯点灯装置の動作説明のための周波数特性図である。 本発明の第3の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図9に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 図9に示す放電灯点灯装置の動作説明のための周波数特性図である。 図9に示す放電灯点灯装置の動作説明図である。 本発明の第4の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図13に示す放電灯点灯装置に用いる変換器の入出力特性図である。 図13に示す放電灯点灯装置の予熱電流の変化を示す動作説明図である。 本発明の第5の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図16に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 図16に示す放電灯点灯装置に対する比較例の動作を示す波形図である。 図16に示す放電灯点灯装置の一変形例の構成を示す回路図である。 図16に示す放電灯点灯装置の他の変形例の構成を示す回路図である。 本発明の第6の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図21に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 図21に示す放電灯点灯装置の動作説明のための周波数特性図である。 図21に示す放電灯点灯装置に用いる遅延手段の一例を示す回路図である。 図21に示す放電灯点灯装置に用いる遅延手段の他の例を示す回路図である。 本発明の第7の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図26に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の第8の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図28に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の第9の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図30に示す放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の第10の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 図32に示す放電灯点灯装置の通常のバースト調光状態での動作を示す波形図である。 図32に示す放電灯点灯装置の連続点灯に近いバースト調光状態での動作を示す波形図である。 図32に示す放電灯点灯装置の動作説明図である。 本発明の第2の実施形態となる放電灯点灯装置の一変形例の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態となる放電灯点灯装置の他の変形例の構成を示す回路図である。 本発明の第11の実施形態となる放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の第12の実施形態となる放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の第13の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 本発明の第14の実施形態となる放電灯点灯装置の動作を示す波形図である。 本発明の一実施形態となる液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。 従来の放電灯点灯装置の構成を示すブロック回路図である。 従来の放電灯点灯装置の動作を示す動作波形図である。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。直流電源Eは所定の直流電圧を出力する電源であり、例えば商用交流電源を全波整流し、周知の昇圧チョッパ回路により平滑化して出力する回路などで構成できる。直流電源Eにはスイッチング素子Q1,Q2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q1,Q2は例えばパワーMOSFETよりなり、駆動回路3の出力により高周波で交互にオンオフ駆動される。
スイッチング素子Q1,Q2の接続点とグランド間には、インダクタL1とコンデンサC1の直列回路が接続されている。コンデンサC1の両端には直流カット用のコンデンサC2を介して熱陰極放電灯FLが接続されている。インダクタL1とコンデンサC1,C2は熱陰極放電灯FLの点灯時インピーダンスと共に共振回路を構成する。
直流カット用のコンデンサC2の容量を共振用のコンデンサC1に比べて十分大きくすれば、共振には殆ど寄与しない。また、コンデンサC2の値を適宜設定することで、幅広い電流調光特性を得ることも可能である。スイッチング素子Q1,Q2の駆動周波数は前記共振回路の負荷時共振周波数よりも高く設定されている。したがって、駆動周波数が高くなるにつれて、ランプ電流は減少するように制御される。熱陰極放電灯FLに流れるランプ電流は、インダクタL1とコンデンサC1,C2を含む共振回路により略正弦波状の高周波電流となっており、これにより輻射ノイズは低減される。
共振用のインダクタL1には一対の2次巻線が設けられている。各2次巻線はそれぞれ予熱コンデンサC3,C4を介して熱陰極放電灯FLのフィラメントに接続されている。熱陰極放電灯FLの消灯中であっても、インダクタL1とコンデンサC1の共振回路に共振電流が流れることにより、インダクタL1の2次巻線には高周波電圧が誘起されるから、予熱コンデンサC3,C4を介して熱陰極放電灯FLの各フィラメントに予熱電流If1,If2が供給される。また熱陰極放電灯FLの点灯中にもインダクタL1とコンデンサC1の共振回路に共振電流が流れることにより、予熱電流If1,If2は常に流れ続けることになる。
スイッチング素子Q1,Q2の駆動周波数fswは、駆動回路3に供給されるバースト調光信号に応じて高/低に切り替えられる。バースト調光信号は数100Hz程度でオン期間とオフ期間を繰り返すPWM信号(矩形波信号)であり、そのオン期間(Hレベル期間)では駆動周波数fswを低くすることでインバータ回路1の発振出力を増大させて熱陰極放電灯FLを点灯させ、オフ期間(Lレベル期間)では駆動周波数fswを高くすることでインバータ回路1の発振出力を減少させて熱陰極放電灯FLを消灯させる。そして、オン期間とオフ期間の時間比率を調節することにより調光を行う。調光の比率はバースト調光信号の一周期(オン期間+オフ期間)に対するオン期間の割合で設定する。
本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形を図2〜図4に示す。本実施形態の放電灯点灯装置の動作の特徴は、バースト調光信号のオフ期間においても放電灯FLの両端にランプ電圧を印加したままでランプ電流は確実に停止させている点と、ランプ電流のオン/オフに関わらずフィラメントの予熱電流は継続して流れている点である。
図2はバースト調光信号のオン・デューティが約70%程度の場合について、(a)バースト調光信号、(b)フィラメントの予熱電流、(c)ランプ電流、(d)ランプ電圧、(e)駆動周波数fswを示している。図3はバースト調光信号のオン・デューティが約30%程度の場合について、(a)バースト調光信号、(b)フィラメントの予熱電流、(c)ランプ電流、(d)ランプ電圧、(e)駆動周波数fswを示している。
ただし予熱電流、ランプ電流、ランプ電圧については、模式的に波形を描いてある。実際には、これらの波形は各々、数k〜数10kHzの周波数で振れている。その包絡線を概形で示すと、図4に示すようになる。図4では、(a)バースト調光信号のオン・デューティが約70%程度(図2に相当)の場合について、(b)予熱電流と(c)ランプ電流、(d)ランプ電圧の包絡線を示している。予熱電流の包絡線は一定振幅として描かれているが、バースト調光信号のオン期間とオフ期間とで予熱電流の振幅が異なっていても良い。なおバースト調光信号のオン期間は点灯期間のことであり、バースト調光信号のオフ期間は消灯期間のことである。
熱陰極放電灯FLが消灯状態から点灯状態に移行するとき、駆動周波数fswがインダクタL1とコンデンサC1の無負荷共振周波数付近を通過することでランプ電圧Vlaに高電圧Vpが発生し、これにより熱陰極放電灯FLが絶縁破壊されて始動し、ランプ電流Ilaが流れ始める。ランプ電流Ilaが流れ始めると、熱陰極放電灯FLのランプインピーダンスにより共振回路のQが低下するから、高電圧Vpは生じなくなる。
図2、図3ではバースト調光信号のオン期間、オフ期間に関わりなく、予熱電流If1,If2を常に流し続け、かつ、ランプ電流Ilaはバースト調光信号のオン期間、オフ期間に合わせて確実にオン・オフさせている。予熱電流If1,If2を流し続けながら、ランプ電流Ilaをオン・オフできる原理について、以下に説明する。
図5は横軸にランプ電流Ila、縦軸にランプ電圧Vlaをとったときの、インバータ回路1の出力電圧−出力電流特性であるバラストV−I特性と、放電灯FLの電圧−電流特性であるランプV−I特性を示している。ランプV−I特性(c)は負特性となっており、ランプ電流Ilaが増大すると、ランプ電圧Vlaが低下する。バラストV−I特性はインバータ回路1の駆動周波数fswを変化させることで、高出力の特性(a)や低出力の特性(b)を任意に選択できる。一般的に、インバータ回路1が動作する遅相領域(負荷時共振周波数よりも駆動周波数fswが高い領域)においては、高出力の特性(a)に対応する駆動周波数faと、低出力の特性(b)に対応する駆動周波数fbの関係はfa<fbとなっている。バラストV−I特性とランプV−I特性の交点がバラスト、ランプの動作ポイントであるので、バラストV−I特性が図5の特性(a)のとき、図中の黒丸点のランプ電圧Vla、ランプ電流Ilaで点灯している。この状態がバースト調光信号のオン期間である。
次に、バースト調光信号のオフ期間には、バラストV−I特性がランプV−I特性と交点を持たない特性(b)となるまでインバータ回路1の駆動周波数fswを高くすることで、インバータ回路1のスイッチング素子Q1,Q2のオン・オフは継続したまま、確実に熱陰極放電灯FLを消灯できる。したがって、ランプFLの消灯中でもインバータ回路1は発振動作しており、これにより予熱電流If1,If2は依然として流れ続けるため、熱陰極放電灯FLの消灯期間においてもフィラメントの予熱が行える。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の放電灯点灯装置では、バースト調光信号のオフ期間において、放電灯FLの両端にランプ電圧Vlaを印加したままで、インバータ回路1の出力制御により放電灯FLを立ち消えさせることでランプ電流Ilaを停止させているので、放電灯の両端をスイッチング素子で短絡/開放することでランプ電流をオン/オフ制御していた特許文献2記載の放電灯点灯装置と比較すると、回路素子のストレスを大幅に低減できる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、バースト調光信号のオフ期間には、インバータ回路1の電圧−電流特性(b)と放電灯の電圧−電流特性(c)が交点を持たなくなるまでインバータ回路1の駆動周波数fswを高くすることで、放電灯FLのランプ電流Ilaを停止させるようにしたから、インバータ回路1の駆動周波数fswを立ち消え周波数と始動・点灯周波数とに交互に切り替えるだけの簡単な構成でランプ電流Ilaのオン・オフを制御でき、例えば放電灯の両端をスイッチング素子で短絡/開放することでランプ電流のオン・オフを制御していた特許文献2の技術に比べると、回路素子のストレスを大幅に低減でき、コストダウンも可能となる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、ランプ電流Ilaの停止中にも放電灯FLの両端にランプ電圧Vlaを印加できるので、放電灯FLの点灯中にフィラメントを予熱する回路を利用して放電灯FLの消灯中にもフィラメントの予熱を継続することができ、バースト調光信号のオン期間、オフ期間に関わらず平均的に予熱電流を供給できるため、特許文献2記載の放電灯点灯装置のように放電灯の両端をスイッチング素子で短絡/開放することで予熱電流の通電/停止を制御する構成に比べて、放電灯の熱陰極を効率的に加熱でき、予熱電流のピーク値を低減することができる。したがって、熱陰極に与えるストレスが少なくなり、放電灯の寿命を改善できる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、バースト調光信号のオフ期間には放電灯FLのランプ電流Ilaを確実に停止させているので、例えば予熱電流を供給しながら全点灯状態と調光点灯状態をバースト調光信号に応じて交互に繰り返す技術に比べると、さらに深くまで調光できる利点がある。また本実施形態の放電灯点灯装置ではランプ電流の供給と予熱電流の供給を共通のQ1、Q2のオン・オフによって行えるため、例えば予熱回路を独立させて構成する必要がなく、回路が簡単になる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、特許文献3記載の放電灯点灯装置と比較して、ランプ電圧を遮断する(ランプ端電圧=0)ための手段(特許文献3記載のスイッチング手段54に相当)が不要なため、回路構成が簡単になる。またランプ消灯期間中もランプ端には、常に電圧が印加状態にあるため、ランプ予熱モードへの移行が速やかに行える。更に、ランプへの電力供給と、フィラメントへの電流供給が同一のインバータ回路で達成できるため、一段と回路が簡素化されると共に、回路を小型化でき、回路製造のコストも安価にできる。

〔第2の実施形態〕
図6は本発明の第2の実施形態となる放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、図1に示す第1の実施形態の放電灯点灯装置におけるスイッチング素子Q2に直列に抵抗R1を設けたものである。スイッチング素子Q2に流れるソース電流は抵抗R1により検出され、ローパスフィルタLPFにより平滑化されて検出電圧として出力される。この検出電圧は抵抗R2を介して後述するオペアンプOP1の反転入力端子(−側入力端子)に入力されてフィードバック制御に用いられる。
また本実施形態の放電灯点灯装置は、第1の実施形態の放電灯点灯装置における予熱回路2の構成を変更したものであり、共振インダクタL1とは独立した予熱トランスT1を設けて、その1次巻線とコンデンサCfの直列回路をスイッチング素子Q2の両端に並列接続したものである。予熱トランスT1は一対の2次巻線を備え、それぞれ予熱用コンデンサC3,C4を介して熱陰極蛍光ランプFLのフィラメント(熱陰極)に接続されている。スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周波数が上昇すると、予熱用コンデンサC3,C4のインピーダンスは低下するので、フィラメントの予熱電流は増えることになる。
本回路も同様に、熱陰極蛍光ランプFLにランプ電流を供給するためのインバータ回路を用いてフィラメントの予熱電流を供給しているので、フィラメント予熱用のインバータを別設する必要がなく、点灯装置の小型化・軽量化、コスト低減に寄与できる。また図6の予熱回路は、第1の実施形態の予熱回路2とは違い、インダクタL1とコンデンサC1,C2で構成される共振回路と独立に設けられており、予熱トランスT1の2次巻線から予熱コンデンサC3,C4を介して各フィラメントに予熱電流を供給するために予熱トランスT1とコンデンサCfの直列共振特性を利用することが可能なので、予熱電流設定の自由度が高く、ランプの長寿命化が図れる。
次に制御回路について説明する。スイッチング素子Q1,Q2の動作周波数はI−f変換器Aから出力される高周波信号により決定される。I−f変換器Aは高周波発振器を内蔵した発振制御用ICであり、その発振周波数は端子Roscから流れ出る電流値に応じて可変制御される。この端子Roscは発振制御用ICの発振周波数設定用の外付け抵抗接続端子であり、端子Roscと外部の基準電位(例えばグランド電位やオペアンプの出力電位)の間に外付け抵抗を接続すると、その外付け抵抗を介してIC内部の基準電圧源から流れ出る電流値に応じて発振周波数が可変制御される。
図6の回路では、オペアンプOP1の出力端子に抵抗R4の一端を接続し、抵抗R4の他端はダイオードD2を介してI−f変換器Aの発振周波数設定用の外付け抵抗接続端子Roscに接続している。したがって、I−f変換器Aの発振周波数は、抵抗R4の抵抗値とオペアンプOP1の出力電位により決定される。
オペアンプOP1の非反転入力端子(+側入力端子)には基準電圧V1が印加されている。オペアンプOP1は増幅率の極めて高い差動増幅器であるので、反転入力端子(−側入力端子)と非反転入力端子(+側入力端子)は略同一電位となるように出力電位が制御される。オペアンプOP1の出力端子と反転入力端子の間には、帰還インピーダンスとしてコンデンサC10と抵抗R3の並列回路が接続されている。
オペアンプOP1はフィードバック制御のための誤差増幅器と、バースト調光制御のための加算器の役割を兼用しており、オペアンプOP1の反転入力端子には、第1の入力としてローパスフィルタLPFの出力が抵抗R2を介して接続されると共に、第2の入力としてバースト調光制御部4の出力が接続されている。
バースト調光制御部4は点灯期間と消灯期間の時間比率を決定するためのPWM信号を入力して、このPWM信号によりスイッチング素子Qaをオン/オフする。ここではスイッチング素子Qaとしてバイポーラトランジスタを用いているがFETでも良い。点灯期間にはスイッチング素子Qaはオンであり、そのコレクタ電位が下がることによりダイオードD1は逆バイアスされ、バースト調光制御部4の出力は高インピーダンス状態となる。つまり、点灯期間中はバースト調光制御部4が接続されていないのと同じ状態となり、オペアンプOP1はフィードバック制御のための誤差増幅器として動作する。
すなわち目標値となる第1の基準電圧V1と検出値である電流検出回路の出力電圧とを比較し、その誤差が小さくなる方向に出力を制御する。具体的には、回路電流が目標値よりも増加すると、スイッチング素子Q1,Q2の動作周波数を高くして回路電流の増加を抑制するように制御し、回路電流が目標値よりも減少すると、スイッチング素子Q1,Q2の動作周波数を低くして回路電流の減少を抑制するように制御する。
一方、消灯期間にはスイッチング素子Qaはオフであり、そのコレクタは高インピーダンス状態となるので、第2の基準電圧V2が抵抗R5とダイオードD1を介してオペアンプOP1の反転入力端子に接続されることになる。このとき、オペアンプOP1はバースト調光制御のための加算器の役割を兼用することになり、電流検出回路による検出電圧に対して入力抵抗R2とR5の比率で第2の基準電圧V2が加算されたことになる。
すなわちオペアンプOP1から見ると、ローパスフィルタLPFから出力される回路電流の検出電圧が上昇したのと同じ状態となるので、オペアンプOP1は回路電流を減少させる方向に出力電位を変化させることになる。このとき、熱陰極蛍光ランプFLが消灯するように、消灯期間の周波数を設定すれば良く、第2の基準電圧V2により消灯期間の周波数を規定することができる。
なお本実施形態では、負荷電流(ランプ電流+フィラメント電流)と共振電流を含む回路電流をスイッチング素子Q2のソース抵抗R1で検出しており、ローパスフィルタLPFは高周波成分カットのために挿入しているが、オペアンプOP1の帰還インピーダンス等を適切に設定すれば、ローパスフィルタLPFは無くても動作可能であり、必要に応じて適宜挿入すれば良い。
図7は本実施形態の放電灯点灯装置の動作説明のための波形図である。図中、(c)Vlaはランプ電圧、(d)Ilaはランプ電流、(e)Ifはフィラメント電流である。バースト調光制御部4に入力されるPWM信号がHレベルのときにはトランジスタQaのコレクタ電圧はグランドレベルであり、PWM信号がLレベルのときにはトランジスタQaのコレクタ電圧は概ねVF+V1となる。ここで、VFはダイオードD1の順方向電圧降下であり、V1はオペアンプOP1の非反転入力端子(+側入力端子)に印加されている第1の基準電圧である。上述のように、オペアンプOP1の反転入力端子(−側入力端子)と非反転入力端子(+側入力端子)とは略同一電位であり、いわゆる仮想短絡状態(イマジナリーショート)となるので、オペアンプOP1の反転入力端子(−側入力端子)の電位も第1の基準電圧V1となっている。
図8は本実施形態の放電灯点灯装置の動作説明のための周波数特性図である。図中、実線で示すVla1とIla1は、第1の基準電圧V1に応じた出力で点灯しているときのランプインピーダンスを負荷とした、共振回路の周波数特性である。また、一点鎖線で示すVla2、Ila2は周波数fsで点灯した直後のランプインピーダンスを負荷とした、共振回路の周波数特性である。
以下、図7の波形図におけるt0〜t1、t1〜t2、t2〜t3の各期間について、図8の周波数特性を参照しながら本実施形態の動作を説明する。
[t0〜t1の期間について]
この期間ではPWM信号がHレベルであるので、スイッチング素子Qaはオン、ダイオードD1はオフであり、第1の基準電圧V1に応じた出力で点灯している。このときの周波数をf1とする。ランプ電流の大きさは図8のIla−ONとなる。第1の基準電圧V1を調整することで点灯期間のランプ電流Ila−ONの大きさを調整することができる。この動作は従来の電流フィードバック調光方式と同じである。
またこの期間の予熱電流は図8のIf−ONとなる。点灯期間の周波数f1が低いことにより予熱コンデンサC3,C4のインピーダンスは高くなり、点灯期間中の予熱電流If−ONは抑制されるのである。点灯期間中はランプ電流によりフィラメントのスポット(輝点)が加熱されるので、予熱電流は少なくても良く、かえって余分な電力消費が抑制されるから好都合である。また、フィラメントの熱電子放射物質(エミッタ)の過剰な温度上昇を防止し、ランプ寿命を改善する効果もある。
[t1〜t2の期間について]
時刻t1でスイッチング素子Qaがオフすると、第2の基準電圧V2から抵抗R5、ダイオードD1を介して追加の電流がオペアンプOP1の反転入力端子(−側入力端子)に向けて流れるので、フィードバック動作により出力を低下させようとする。つまり、オペアンプOP1の出力電圧が低下し、抵抗R4を介してI−f変換器Aの端子Roscから引き出される電流が増加するので、I−f変換器Aを構成する発振制御用ICから見たときの外付け抵抗が小さくなったのと同じとなり、見掛け上の発振時定数が小さくなったことで、発振周波数は高くなる。このとき、抵抗R5に流れる電流が十分大きければ、オペアンプOP1の出力可能範囲の下限まで出力電圧が低下する。単電源のオペアンプであればオペアンプOP1の出力電圧は略0Vとなり、I−f変換器Aの発振周波数は抵抗R4で決まる発振周波数となる。これにより消灯期間の予熱周波数fpを設定する。
この予熱周波数fpは予熱トランスT1と直流カット用コンデンサCfの直列共振周波数よりも低く設定されている(図8参照)。また、消灯期間の予熱周波数fpは点灯期間の周波数f1よりも高いので、予熱コンデンサC3,C4のインピーダンスも下がるから、消灯期間の予熱電流は図8のIf−OFFのように点灯時のIf−ONに比べて大幅に増加することになり、フィラメント(熱陰極)は十分に予熱される。これにより、次回の点灯時の再点弧電圧を下げる効果がある。
[t2〜t3の期間について]
時刻t2でスイッチング素子Qaがオンすると、ダイオードD1がオフすることで第2の基準電圧V2により加算されていた電流が遮断されるので、フィードバック回路の入力が減少するから、出力を上昇させようとして周波数が予熱周波数fpから低下し、図8の破線で示した無負荷出力電圧のカーブに沿ってランプ電圧が上昇して行く。始動に必要な電圧を超えると、図8の周波数fsでランプが点灯する(時刻t3)。上述のように、図8の一点鎖線で示すカーブVla2、Ila2は周波数fsで点灯した直後のランプインピーダンスを負荷とした、共振回路の周波数特性であり、実線で示すカーブVla1とIla1は、第1の基準電圧V1に応じた出力で点灯しているときのランプインピーダンスを負荷とした、共振回路の周波数特性である。最終的に第1の基準電圧V1に見合う出力となる周波数f1まで変化し、その後は、t0〜t1の期間の動作と同じとなる。
なお、スイッチング素子Qaのオン/オフの切り替わり時の周波数変化は、フィードバック回路の応答性、即ち積分時定数で決まる。つまり、オペアンプOP1の帰還インピーダンスに含まれるコンデンサC10がミラー積分器の積分コンデンサのように機能するので、このコンデンサC10の容量を大きくすれば、予熱周波数fpから点灯周波数f1への変化を緩やかにすることができ、回路素子やランプへのストレスを軽減でき、また、ノイズの発生を抑制できる効果がある。
時刻t3以降の動作は時刻t0〜t3の動作と同じであり、以下、上記と同様の動作により点灯/消灯を繰り返し、PWM信号のHレベルとLレベルの時間比率に応じた光出力を得ることができる。なお、PWM信号の周波数は人間の目には点滅を認識できない程度の周波数(例えば数百Hz程度)であり、液晶表示装置の画素更新のタイミングに同期させても良い。また、PWM信号が常時Hレベルのときは、スイッチング素子Qaは常にオンとなり、バースト調光制御部4は動作しないから、連続点灯状態となる。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置では、回路電流を第1の基準電圧V1と比較し、誤差信号に応じてインバータ回路の動作周波数を変化させるV−f変換器を備えた放電灯点灯装置において、バースト調光信号を受けて、消灯期間に電流検出回路の出力電圧に第2の基準電圧V2を加算するので、バースト調光信号により決定される消灯期間では、あたかも回路電流が増加したかのように動作し、インバータ回路の出力が低減されるように周波数が可変制御される。したがって、第1の基準電圧V1により点灯期間の回路電流を制御し、さらに第2の基準電圧V2により消灯期間の回路電流を制御でき、負荷である放電灯と回路素子のストレスを低減する制御が可能となる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、オペアンプOP1の反転入力端子に第2の基準電圧V2を加算するか否かを第1のスイッチング素子Qaのオフ/オンにより制御することで消灯期間と点灯期間を制御するようにしたから、放電灯の両端をスイッチング素子で短絡/開放することで消灯期間と点灯期間を制御していた特許文献2記載の放電灯点灯装置と比較すると、バースト調光制御用のスイッチング素子のストレスを大幅に低減できる。また本実施形態の放電灯点灯装置によれば、電流フィードバック機能を有する周波数可変制御型のインバータ回路に少ない部品点数を追加するだけでバースト調光方式を実現することができる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、V−f変換器はV−I変換器とI−f変換器Aとで構成され、V−I変換器は第3の基準電圧(端子Roscの電圧)とオペアンプOP1の出力間に第3の抵抗R4を接続した構成とし、第3の抵抗R4に流れる電流をI−f変換器Aに入力している。また本実施形態の放電灯点灯装置では、消灯期間にオペアンプOP1の出力を略基準電位とし、消灯期間の動作周波数を第3の抵抗R4にて設定している。従って本実施形態の放電灯点灯装置によれば、発振周波数設定用の抵抗接続端子内に基準電圧源を内蔵している発振制御用ICとオペアンプを用いて簡単且つ安価に周波数制御回路を構成することができる。
また本実施形態の放電灯点灯装置では、インバータ回路は少なくとも1つのスイッチング素子Q1,Q2を備え、電流検出回路(抵抗R1)は、インバータ回路のスイッチング素子Q2の電流を検出するので、実質的にランプ電力を検出することができる。

〔第3の実施形態〕
図9は本発明の第3の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、図6に示した第2の実施形態の回路において、オペアンプOP1の非反転入力端子(+側入力端子)に印加される第1の基準電圧V1を外部から与えるDC信号により変化させることで点灯期間の出力を可変としたものである。
図10(a)〜(e)は本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形図であり、第2の実施形態の放電灯点灯装置に対して第1の基準電圧V1を小さく設定した場合の動作を示している。ランプ電流Ilaの振幅が図7の場合に比べて小さくなっている。また点灯期間中のフィラメント電流Ifは図7の場合に比べて大きくなっている。
図11は本実施形態の放電灯点灯装置の動作説明図であり、fs<f1のときの電圧、電流、周波数の変化を示している。図11の一点鎖線で示すカーブVla2、Ila2は周波数fsで点灯した直後のランプインピーダンスを負荷とした、共振回路の周波数特性であり、実線で示すカーブVla3とIla3は、低く設定された第1の基準電圧V1に応じた出力で点灯しているときのランプインピーダンスを負荷とした、共振回路の周波数特性である。
図11に示すように、点灯期間の周波数f1が始動周波数fsよりも高い場合、インバータの発振周波数は消灯期間の予熱周波数fpから始動周波数fsまで一旦低下した後、点灯期間の周波数f1まで再び上昇するように変化する。これは電流フィードバック機能を有しているからであり、始動周波数fsでランプ電流が流れ始めるまでは発振周波数の低下が続き、一点鎖線で示すカーブ上のランプ電流Ila2が検出されると、最終的に第1の基準電圧V1に見合う出力Ila−ONとなる周波数f1まで発振周波数が上昇する動作となる。なお第2の実施形態では特に言及しなかったが、点灯時の周波数f1が上昇するにつれて出力電圧の共振特性が高周波側にシフトすると共にピーク値も高くなるのは、蛍光ランプFLの負荷インピーダンスが高くなることで共振回路のQが高くなることによる。
図12は本実施形態の放電灯点灯装置の出力特性を示している。横軸はPWM信号のONデューティ(一周期に占めるHレベル期間の割合)であり、縦軸は負荷出力(光出力)である。PWM信号のONデューティが増加するにつれて負荷出力が増大する特性は維持しつつ、オペアンプOP1の非反転入力端子(+側入力端子)に印加される第1の基準電圧V1の増減に応じて負荷出力が増減する出力特性となっている。つまり、PWM信号のONデューティが同じであれば、点灯期間と消灯期間の時間比率は同じであるが、第1の基準電圧V1を増減させると、点灯期間中のランプ電流の大きさが増減する(図7、図10の(d)Ila参照)ので、全体として光出力を増減させることができるのである。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置では、第1の基準電圧V1を可変して点灯期間の負荷出力を変化させるので、点灯期間の負荷出力を簡単に制御できる。またバースト調光と電流調光の組合せが安価な構成で実現でき、さらに深い調光が可能となる。つまり、深い調光が必要な場合には、PWM信号のONデューティを小さくすることでバースト調光の点灯期間を短くすると共に、第1の基準電圧V1を低下させることで、点灯期間中のランプ電流も小さくすれば良い。これにより、バースト調光のみ、あるいは電流調光のみを用いる場合に比べて広い範囲で光出力を調整することができる。

〔第4の実施形態〕
図13は本発明の第4の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、図6に示した第2の実施形態の回路において、PWM信号のデューティに応じて第2の基準電圧V2を変化させることを特徴とする。Duty−DC変換器5は、PWM信号のH/Lと同期してオン/オフするスイッチング素子Qcと、第2の基準電圧V2を生成するためのコンデンサC8を備えており、このコンデンサC8は制御電源電圧Vccから抵抗分圧により充電される。抵抗分圧の分圧比はスイッチング素子Qcがオンすると小さくなり、オフすると大きくなるので、PWM信号のONデューティ(一周期に占めるHレベル期間の割合)が大きくなると、平均的な分圧比が低下し、第2の基準電圧V2は小さくなる。なお、Duty−DC変換器5の充放電の時定数は、PWM信号の周期では第2の基準電圧V2が変動しない程度に大きく設定されている。
図14はDuty−DC変換器5の入出力特性を示している。横軸はPWM信号のONデューティ、縦軸は第2の基準電圧V2であり、同図に示すように、PWM信号のONデューティが小さくなるに従い、第2の基準電圧V2は高くなる。
図15は本実施形態の放電灯点灯装置の動作説明図であり、第2の基準電圧V2の増減により消灯期間中の予熱電流If−OFFが変化する様子を示している。ここではオペアンプOP1の出力電圧が下限となるときの周波数をfp0としている。第2の基準電圧V2を低下させることで消灯期間におけるオペアンプOP1の出力電圧を増加させることができ、これにより予熱周波数fpを上限周波数fp0より低下させることができる。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置では、第2の基準電圧V2は、バースト調光信号またはその反転信号をデューティ−DC変換器5に入力して得られた直流電圧であるので、消灯期間中の予熱電流の大きさを調光の深さに応じて適切に設定できる。また本実施形態の放電灯点灯装置によれば、PWM信号のONデューティが大きくなって、消灯期間が短くなると、第2の基準電圧V2が低下することで、予熱周波数fpが低くなり、消灯期間中の予熱電流If−OFFを小さくすることで余分な電力消費を抑制することができる。また、PWM信号のONデューティが小さくなるに従い、予熱電流If−OFFを大きくすることで、消灯期間が長くなってもフィラメント温度の低下を抑制し、ランプの長寿命化を図ることができる。

〔第5の実施形態〕
図16は本発明の第5の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、ランプ電圧Vlaを検出するVla検出回路6を備え、その出力をツェナーダイオードZD1と抵抗R7を介してオペアンプOP1の反転入力端子(−側入力端子)に接続したものである。図17(a)〜(d)は本実施形態(Vla検出回路6からのフィードバックが有る場合)の放電灯点灯装置の動作波形図であり、図18(a)〜(c)は比較例(Vla検出回路6からのフィードバックが無い場合)の放電灯点灯装置の動作波形図である。
時刻t2でPWM信号がHレベルとなると周波数が低下を始め、ランプ印加電圧が上昇していく。ランプが点灯しなければ、共振回路の無負荷共振周波数までランプ印加電圧は上がり続ける。無負荷状態では、非常に高い電圧の発生で故障したり、始動に必要な電圧を超えていても放電開始までのタイムラグでランプ印加電圧が大きくなることがあり、部品ストレスが大きくなる恐れがある。さりとて部品を過大なストレスに耐え得る仕様とすれば、高価となる。
そこでVla検出回路6によりランプ印加電圧を検出し、その検出出力が所定値以上となれば、ツェナーダイオードZD1がオンし、その直列抵抗R7に流れる電流がフィードバック回路入力に加算されるようにして、これにより周波数の低下が止まり、ランプ電圧Vlaの上昇が制限されるようにしている。
上述のように、オペアンプOP1の反転入力端子(−側入力端子)と非反転入力端子(+側入力端子)とは略同一電位(第1の基準電圧V1)となっている。したがって、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧をVz1とすると、Vla検出回路6の出力電圧が(Vz1+V1)以上となれば、ツェナーダイオードZD1がオンとなる。
時刻t3〜t4では、Vla検出回路6の出力電圧がVz1+V1よりも低くなり、ツェナーダイオードZD1がオンしないので、ランプ電圧Vlaの制限はかからない。すなわち、ランプ点灯時(t3〜t4)はVla検出回路6による影響は無く、始動時のみ動作させることが可能である。
Vla検出回路6は図示された構成に限定されるものではないが、ここでは熱陰極蛍光ランプFLの高電位側とグランド間の電圧を抵抗により分圧し、ダイオードD3により半波整流し、コンデンサC9により平滑して直流の検出電圧を生成している。なお、ツェナーダイオードZD1は電圧応答型のスイッチング素子であれば良く、例えば、ダイオードまたはその直列回路でも構わない。
図19は本実施形態の放電灯点灯装置の別の回路例である。この回路例では、共振用インダクタL1に2次巻線を設け、インダクタL1の電圧を検出するものである。インダクタL1の電圧とランプ電圧Vlaはほぼ比例関係となるので、Vla検出に利用できる。
図20は本実施形態の放電灯点灯装置のさらに別の回路例である。この回路例では、共振電流ピーク検出回路7を設けて、共振電流のピークを検出し、一定値を超えるとダイオードD4がオンし、その直列抵抗R7に流れる電流がフィードバック回路入力に加算される。消灯時の共振電流はランプ電圧Vlaにほぼ比例するので、スイッチング素子Q2の電流検出でランプ電圧Vlaを検出でき、その検出出力を利用してランプ電圧Vlaの上限を制限する。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、ランプ電圧検出回路6と、その出力とオペアンプOP1の反転入力端子の間に接続される第2のスイッチング素子(ツェナーダイオードZD1)と第4の抵抗R7の直列回路とを備え、ランプ電圧検出回路6の出力がある一定電圧(Vz1+V1)を超えると第2のスイッチング素子がオンする。また本実施形態の放電灯点灯装置の応用例では、インバータ回路のスイッチング素子Q2の電流検出回路7と、その出力とオペアンプOP1の反転入力端子の間に接続される第2のスイッチング素子(ダイオードD4)と第4の抵抗R7の直列回路とを備え、インバータ回路のスイッチング素子Q2の電流検出回路7の出力がある一定電圧を超えると第2のスイッチング素子がオンする。これにより、ランプ電圧あるいは回路電流が過大となったときに出力を制限できるので、回路素子に過大なストレスが加わることを防止できる。

〔第6の実施形態〕
図21は本発明の第6の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、バースト調光の始動時における周波数の変化速度をフィードバック回路の応答性とは独立して設定可能とするものである。第2の実施形態で述べたように、PWM信号の切り替わり時の周波数の変化速度は、フィードバック回路の応答性、即ち積分時定数で決まる。消灯期間から点灯期間に移行する際のランプが点灯するまでの時間(図7のt2〜t3など、始動時間と呼ぶ)もこれに依存する。フィードバック回路の応答性を上げれば始動時間は短くなるが、点灯中のフィードバック動作に不安定な挙動(異常発振等)を引き起こす恐れがあるため、限度がある。
そこで本実施形態では、抵抗R6とコンデンサC11の時定数回路を新たに設け、コンデンサC11の充電速度により始動時の周波数の変化速度を規定している。図22(a)〜(d)は本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形図であり、図23は本実施形態の放電灯点灯装置の動作説明図である。図22の時刻t1〜t2のように、PWM信号がLレベルとなる消灯期間では、反転回路INV1の出力がHレベルとなり、スイッチング素子Qbがオンとなることで、抵抗R6に電流が流れるから、抵抗R4とR6で消灯期間の周波数fpが設定される。
時刻t2でPWM信号がHレベルになると、反転回路INV1の出力がLレベルとなり、スイッチング素子Qbがオフするから、抵抗R4で決まる周波数f2へと移行する。このとき、図23の破線で示す無負荷出力電圧のカーブに沿って出力電圧が上昇する。ここで、予熱周波数fpから周波数f2への変化速度はコンデンサC11により規定され、共振動作の過渡状態において大きな乱れが生じない程度に周波数の変化速度を抑えるようにコンデンサC11の値を設定する。その後、時刻t21で遅延手段8の出力がHレベルとなり、スイッチング素子Qaをオンさせることで、ランプを始動点灯させる。時刻t3でランプが点灯した後の動作は第2の実施形態と同様である。
図24、図25は本実施形態の放電灯点灯装置に用いる遅延手段8の回路例である。まず、図24は低コストで実現できる簡略な構成であり、CR積分回路によりタイマー回路を構成している。スイッチング素子QaにFETを用いているが、バイポーラトランジスタでもよい。図22の時刻t2でPWM信号がHレベルになると、抵抗Rdを介してコンデンサCdが充電され、時刻t21でFETのゲート・ソース間のスレショルド電圧を越えると、スイッチング素子Qaがオンになる。また、時刻t4でPWM信号がLレベルになると、ダイオードDdを介してコンデンサCdが瞬時に放電されることで、スイッチング素子Qaはオフになる。
次に図25は遅延手段8の時間的な精度を向上させた例であり、カレントミラー回路CM1を介して定電流源I1でコンデンサCdを充電し、その充電電圧をコンパレータCOMP1で基準電圧と比較することで、遅延時間を精度良く設定している。図22の時刻t2でPWM信号がHレベルになると、反転回路INV1の出力がLレベルとなり、コンデンサCdを短絡していたトランジスタQ8がオフとなるから、コンデンサCdの電圧は略直線的に増加して行く。時刻t21でコンデンサCdの充電電圧が制御電源電圧Vccを抵抗にて分圧した基準電圧に達すると、コンパレータCOMP1の出力がHレベルとなり、スイッチング素子Qaがオンされる。その後、時刻t4でPWM信号がLレベルになると、反転回路INV1の出力がHレベルとなり、コンデンサCdはトランジスタQ8により短絡されるから、コンパレータCOMP1の出力はLレベルとなり、スイッチング素子Qaはオフされる。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、バースト調光信号の点灯期間の開始を(始動時間よりも短い第1の時間)遅延させた信号を出力する第1の遅延手段8と、バースト調光信号の消灯期間にオンされる第3のスイッチング素子Qbと、第3のスイッチング素子Qbのオン時に第3の基準電圧(端子Roscの電圧)から第3の抵抗R4に流れる電流を分流する第5の抵抗R6とを備え、消灯期間の動作周波数を第3の抵抗R4と第5の抵抗R6にて設定し、第1の遅延手段8によりバースト調光信号の点灯期間の開始を遅延させた信号により前記第1のスイッチング素子Qaを点灯期間の開始より遅れてオンさせ、第1の遅延手段8で設定される遅延時間の動作周波数を第3の抵抗R4にて設定した。このような構成によれば、消灯状態から点灯状態への周波数の遷移をスムーズに実施できる。
また本実施形態によれば、フィードバック回路の応答性によらず、始動時間を短縮することが可能となる。つまり、図23の予熱周波数fpから周波数f2までは抵抗R6とコンデンサC11の時定数で速やかに周波数変化させれば良く、周波数f2から始動周波数fsまではフィードバック回路の応答性、即ち積分時定数で緩やかに周波数変化させることで、全体として始動時間を短縮できるのである。

〔第7の実施形態〕
図26は本発明の第7の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、ランプ電流Ilaを検出するIla検出回路9を設けて、ランプ電流Ilaが流れるまでは周波数を固定とし、ランプ電流が流れ始めると、フィードバック動作を開始するようにしたものである。Ila検出回路9はランプ電流Ilaが流れる経路に挿入された検出抵抗R10の両端電圧を検出することによりランプ電流の有無を判定し、ランプ電流が流れていると判定すると、ラッチ回路10のセット入力Sに検出信号を出力する。ラッチ回路10はRS−フリップフロップを用いており、そのQ出力によりスイッチング素子Qaのオン/オフを制御している。ラッチ回路10のリセット入力Rには、PWM信号を反転回路INV1にて反転せしめた信号が入力されている。反転回路INV1の出力によりオン/オフを制御されるスイッチング素子Qbと、これに接続された抵抗R6、コンデンサC11の機能は第6の実施形態と同様である。
図27(a)〜(f)は本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形図である。時刻t1でPWM信号がLレベルになると、反転回路INV1の出力がHレベルとなり、リセット入力Rが立ち上がるので、ラッチ回路10のQ出力はLレベルとなり、スイッチング素子Qaがオフ、スイッチング素子Qbがオンとなり、ランプは消灯状態となる。このときの予熱周波数fpは抵抗R4とR6で決まる。時刻t2でPWM信号がHレベルになると、反転回路INV1の出力がLレベルとなり、スイッチング素子Qbがオフするから、コンデンサC11が充電されるにつれて、抵抗R4で決まる固定の周波数f2へと移行する。ここまでの動作は第6の実施形態と同様である。次に、時刻t3でIla検出回路9によりランプが点灯したことを検出すると、その検出信号によりラッチ回路10のセット入力Sが立ち上がるので、ラッチ回路10のQ出力がHレベルとなり、スイッチング素子QaがONとなり、ダイオードD1がオフするので、ランプ電流のフィードバック動作を開始する。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、ランプ電流を検出することで放電灯FLの点灯を判別するIla検出回路9と、バースト調光信号の消灯期間にオンされる第3のスイッチング素子Qbと、第3のスイッチング素子Qbのオン時に第3の基準電圧(端子Roscの電圧)から第3の抵抗R4に流れる電流を分流する第5の抵抗R6とを備え、消灯期間の動作周波数を第3の抵抗R4と第5の抵抗R6にて設定し、Ila検出回路9によりランプ電流が流れていることを検出したときに第1のスイッチング素子Qaをオンさせ、Ila検出回路9により放電灯FLの点灯を判別するまでの動作周波数を第3の抵抗R4にて設定した。このような構成によれば、消灯状態から点灯状態への周波数の遷移をスムーズに実施できる。また本実施形態によれば、ランプが点灯するまでは周波数を固定することで、余分なストレスを抑え、確実にランプを点灯させることができる。

〔第8の実施形態〕
図28は本発明の第8の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、始動電圧の継続、異常発振電圧等による部品ストレスの増大、回路故障防止のため、Vla検出回路6の出力で発振を停止させる機能を設けたものである。Vla検出回路6の出力は、比較器12により基準電圧V3と比較されており、Vla検出回路6の出力が基準電圧V3を越えると、I−f変換器Aの発振を停止させる機能を有している。比較器12に入力される基準電圧V3はスイッチング素子Qdにより高/低に切り替えられる。スイッチング素子QdはPWM信号を遅延手段11により遅延させた信号によりオン/オフされる。
図29は本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形図である。図中の一点鎖線は基準電圧V3(検出しきい値)である。時刻t2〜t3に示すバースト調光時の始動電圧と時刻t3〜t4に示す点灯中のランプ電圧Vlaの差が大きくなるから、Vla検出のしきい値をバースト調光時の始動電圧に合わせて設定すると、点灯中に異常が起こっても検出まで時間がかかる。このため、大きなストレスが加わる時間が長くなる。また、動作条件によってはランプ電圧がそこまで上がらないこともある。通常、共振電流を抑え、損失を低下させるため、最大出力で点灯させるときの周波数は無負荷共振周波数よりも低く設定される。そのため、点灯時の周波数でランプが外れたとしても始動電圧より低い場合がある。
そこで、バースト調光中のVla検出において、点灯中のVla検出のしきい値をPWM信号に同期して変更する。ここでは、図29の一点鎖線で示すように、PWM信号を遅延させた信号で検出しきい値V3を切り替えている。具体的な回路構成としては、図28に示すように、PWM信号を遅延手段11により遅延させ、遅延手段11の出力(図では立上りのみ遅延させた例)によりスイッチング素子Qdのオン/オフを切り換えることにより、制御電源電圧Vccを分圧した基準電圧V3を切り換えている。この基準電圧V3を比較器12に入力し、Vla検出回路6の出力と比較することで、異常電圧の検出時にはI−f変換器Aの発振動作を停止せしめるものである。
検出しきい値V3の高い方は、バースト調光時の始動電圧より高い値に設定する。また、検出しきい値V3の低い方は、点灯中の正常時のランプ電圧Vlaよりも高い値に設定する。図29において、PWM信号がHレベルとなる時刻t5からバースト調光の始動動作となる。時刻t61まで検出しきい値V3は高く設定されており、当然、それまでに検出しきい値V3を超えれば発振を停止する。また、時刻t61まで始動電圧を出力したままランプが点灯しない場合、検出しきい値V3が低い方に切り替わった瞬間に発振を停止する。
時刻t61〜t7の期間では、検出しきい値V3が低く設定される。その間に異常が発生し、ランプ電圧Vlaの検出電圧が検出しきい値V3を超えれば発振を停止する(時刻t62)。本実施形態では時刻t4〜t61で検出しきい値V3が高く設定され、時刻t61〜t7で検出しきい値V3が低く設定されているが、バースト調光時の始動電圧が発生する時刻t5〜t61のみ、検出しきい値V3が高く設定されるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、ランプ電圧検出回路6と、ランプ電圧検出回路6の出力と第4の基準電圧V3とを比較する比較器12と、比較器12の出力によってV−f変換器の発振を停止する機能と、バースト調光信号の点灯期間の開始を(始動時間よりも長い第2の時間)遅延させた信号を出力する第2の遅延手段11と、第2の遅延手段11の出力によって動作する第4のスイッチング素子Qdとを備え、第4の基準電圧V3を変化させる。このような構成によれば、点灯時のランプ電圧の異常上昇を検出して発振を停止させる際の検出感度を高く維持しながら、消灯状態から点灯状態に移行するときのランプ電圧の上昇を異常な電圧上昇と誤認することを防止できる。

〔第9の実施形態〕
図30は本発明の第9の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置と第8の実施形態の放電灯点灯装置の差異は、点灯中のVla検出の分圧比をPWM信号に同期して切り換える点である。図31(a)〜(e)は本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形図である。図中の一点鎖線で示すように検出しきい値V3は一定であり、Vla検出回路6の検出電圧の分圧比が遅延手段11の出力に応じて切り替えられている。遅延手段11は第8の実施形態と同様にPWM信号を立上りのみ遅延させた信号を出力している。遅延手段11の出力がHレベルの期間では、反転回路INV2の出力はLレベルであり、スイッチング素子Qdがオフとなるので、Vla検出回路6の検出電圧の分圧比は大きくなる。図31の例では、時刻t01〜t1、時刻t31〜t4、時刻t61〜t7の期間ではVla検出回路6の検出電圧の分圧比は大きく設定されており、時刻t62のように、点灯中のランプ電圧Vlaが異常上昇すると、検出しきい値V3を越えることで、比較器12の出力によりI−f変換器Aの発振動作を停止させることができる。その他の期間では、バースト調光の始動電圧が検出しきい値V3を越えないように、Vla検出回路6の検出電圧の分圧比は小さく設定されているが、始動電圧を出力したままランプが点灯しない場合、Vla検出回路6の検出電圧の分圧比が高く切り替わった瞬間に発振を停止することになる。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、ランプ電圧検出回路6と、ランプ電圧検出回路6の出力と第4の基準電圧V3とを比較する比較器12と、比較器12の出力によってV−f変換器の発振を停止する機能と、バースト調光信号の点灯期間の開始を(始動時間よりも長い第2の時間)遅延させた信号を出力する第2の遅延手段11と、第2の遅延手段11の出力によって動作する第4のスイッチング素子Qdとを備え、第4のスイッチング素子Qdによりランプ電圧検出回路6の分圧比(図30参照)を変化させる。このような構成によれば、点灯時のランプ電圧の異常上昇を検出して発振を停止させる際の検出感度を高く維持しながら、消灯状態から点灯状態に移行するときのランプ電圧の上昇を異常な電圧上昇と誤認することを防止できる。また本実施形態においても、バースト調光状態でランプまたは回路の異常によりランプ電圧Vlaが上昇しても安全に回路を停止させることができる。

〔第10の実施形態〕
図32は本発明の第10の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、100%に近いバースト調光動作において、点灯期間と消灯期間を決めるPWM信号のONデューティの変化に対する光出力の変化率のリニアリティを改善するようにしたものである。従来の特許文献2の技術では、ランプに始動電圧が印加されてから点灯するまでの間にタイムラグが発生する。このため、点灯期間と消灯期間を決めるPWM信号のONデューティを100%から99%に変化させた場合、上記タイムラグによって出力は99%よりも大きく低下することになる(図35の破線参照)。したがって、調光信号の変化に対する光出力の変化率のリニアリティが崩れるという問題があった。この点を鑑み、本実施形態は、図6に示した第2の実施形態の回路において、オペアンプOP1の第2の入力を与えるバースト調光制御部4に、第2の基準電圧V2に一端を接続された抵抗R5と、この抵抗R5の他端と基準電位(グランド)間に接続されて抵抗R5と共に積分回路を構成するコンデンサC11と、抵抗R5とコンデンサC11の接続点とオペアンプOP1の反転入力端子の間に接続された抵抗R7とダイオードD1の直列回路と、抵抗R5とコンデンサC11の接続点と基準電位(グランド)間に抵抗R6を介して接続されたスイッチング素子Qaとを備えたものとしている。第2の実施形態と同様にスイッチング素子QaはPWM信号によりオン/オフする。
図33(a)〜(e)、図34(a)〜(e)は本実施形態の放電灯点灯装置の動作波形図であり、(d)Vlaはランプ電圧、(e)Ilaはランプ電流、(c)Vc11はコンデンサC11の電圧である。図33(a)〜(e)はPWM信号のONデューティが約50%のときの動作を示しており、図34(a)〜(e)はPWM信号のONデューティが100%より少し小さいときの動作を示している。図33(a)〜(e)、図34(a)〜(e)のt0〜t1、t1〜t2、t2〜t3の各期間について、本実施形態の動作を説明する。
[t0〜t1の期間について]
この期間ではPWM信号がHレベルであるので、トランジスタQaはオン、そのコレクタ電圧はグランドレベルであり、コンデンサC11の電圧が低下することでダイオードD1は逆バイアスされてオフとなり、バースト調光制御部4の出力は高インピーダンス状態となっている。これは、第2の実施形態と同様に、従来の電流フィードバック調光方式と同じである。
[t1〜t2の期間について]
時刻t1でスイッチング素子Qaがオフすると、第2の基準電圧V2から抵抗R5を介してコンデンサC11を充電し、コンデンサC11の電圧Vc11が所定値(VF+V1)以上となると、ダイオードD1がオンとなる(時刻t11)。ここで、VFはダイオードD1の順方向電圧降下である。時刻t11でダイオードD1がオンすると、抵抗R7、ダイオードD1を介してコンデンサC11からの電流がオペアンプOP1の反転入力端子に向けて流れ、オペアンプOP1の出力電圧が低下し、発振周波数は高くなる。抵抗R5、R7に流れる電流が十分大きくなれば、オペアンプOP1の出力可能範囲の下限まで出力電圧が低下する。これにより、第2の実施形態と同様に、抵抗R4で消灯期間の予熱周波数を設定する。
このように、時刻t11以降は、第2の基準電圧V2を抵抗R5とコンデンサC11の積分回路で積分した漸増電圧が抵抗R7とダイオードD1を介してオペアンプOP1の反転入力端子に接続されることになる。オペアンプOP1はバースト調光制御のための加算器の役割を兼用しており、電流検出回路による検出電圧に対して入力抵抗R2とR7の比率でコンデンサC11の漸増電圧Vc11が加算されたことになる。すなわち、オペアンプOP1から見ると、ローパスフィルタLPFから出力される回路電流の検出電圧が徐々に上昇するのと同じ状態となるので、オペアンプOP1は回路電流を徐々に減少させるように出力電圧を徐々に低下させて行くことになる。t1〜t2の期間が比較的長い場合(図33)には、最終的には熱陰極蛍光ランプFLが消灯するように、回路定数を設定しておき、t1〜t2の期間が極めて短い場合(図34)には、熱陰極蛍光ランプFLのランプ電流Ilaが低下する程度となるように、回路定数を設定しておく。
t1〜t2の期間が比較的長い場合(図33)には、時刻t2では、トランジスタQaのコレクタ電圧は、第2の基準電圧V2とダイオードD1のアノード電位(VF+V1)を抵抗R5,R7で分圧した電圧に収束するが、t1〜t2の期間が極めて短い場合(図34)には、トランジスタQaのコレクタ電圧は、そこまでは上昇しない。
[t2〜t3の期間について]
図33の場合には、時刻t2でスイッチング素子Qaがオンすると、抵抗R6を介してコンデンサC11が放電を開始する。コンデンサC11の電圧低下に応じて出力を上昇させようとして周波数が低下する。Vc11<VF+V1となるとダイオードD1がオフする(時刻t21)。ダイオードD1がオフすることでコンデンサC11から供給されていた電流が遮断されるので、フィードバック回路の入力が減少するから、出力を上昇させようとして周波数がさらに低下し、ランプ電圧が上昇して行く。始動に必要な電圧を超えると、ランプが点灯する(時刻t3)。最終的に第1の基準電圧V1に見合う出力となる周波数まで変化し、その後は、t0〜t1の期間の動作と同じとなる。時刻t3以降の動作は時刻t0〜t3の動作と同じであり、以下、上記と同様の動作により点灯/消灯を繰り返す。
図34のように、PWM信号のONデューティが100%に近い(Lレベルの期間がごく短い)場合、Vc11≧VF+V1となる時間が非常に短い。したがって、周波数の変化が小さいので、ランプが完全に消えず時刻t11〜t3の間、出力が若干低下する動作となる。これによって連続点灯状態からバースト調光状態に移行する際、PWM信号のONデューティを100%から例えば99%に変化させたときに、従来のように放電灯FL始動のタイムラグ発生で出力が99%よりも大きく低下するという不具合を防止できる。
図35は本実施形態の放電灯点灯装置の動作説明図であり、実線は本実施形態によりリニアリティの改善された調光特性、破線はPWM信号のONデューティが100%付近でリニアリティの良くない従来の調光特性を示している。横軸はPWM信号のONデューティ(一周期に占めるHレベル期間の割合)であり、縦軸は負荷出力(光出力)である。PWM信号のONデューティが増加するにつれて負荷出力が増大するときの傾きが、従来例(破線)ではONデューティが100%付近で急峻であるのに対して、本発明(実線)では概ね直線的であり、リニアリティが改善されていることが分かる。
図35のように、従来は出力が一旦落ちてからリニアに変化していたが、本実施形態は出力低下を抑えリニアに変化させることができる。また、抵抗R5、コンデンサC11の積分時定数によってランプ電流Ilaの立下り時間を設定できる。本実施形態の積分回路が無いとき、周波数の変化速度はフィードバック回路の応答性によって決まる。点灯期間のランプ安定点灯のため、極力フィードバック回路の応答性を高くしたいが、点灯期間から消灯期間への急激な周波数変化で共振動作に過渡的な乱れを引き起こす可能性があるので、フィードバック回路の応答性をあまり高くできない。しかしながら、本実施形態ではランプ電流Ilaの立下り時間を個別に設定できるので、フィードバック回路の応答性を高めつつ、共振動作の過渡的な乱れを防止することが可能となる。また、ランプ電流Ilaの急激な変化も抑えられるので、ランプから輻射される高周波ノイズ成分を抑えられる。なお、本実施形態も上述の第2〜第9の実施形態と適宜組み合わせて構成できることは言うまでもない。
また図36に、第2の実施形態の一変形例として、インバータ回路の他の構成例を示している。この例では、直流電源EにコンデンサC5,C6の直列回路を接続してハーフブリッジ構成としている。コンデンサC5,C6の接続点とスイッチング素子Q1,Q2の接続点の間にトランスT0の一次巻線を接続し、トランスT0の二次巻線に予熱回路及び共振負荷回路を接続している。この構成によれば、トランスT0の昇圧比を任意に設定することにより、管電圧の高いランプでも容易に点灯可能となる利点がある。ここでは、第2の実施形態に適用した回路を例示したが、上述の第3〜第10の実施形態のいずれにおいても適用可能であることは言うまでも無い。また、インバータ回路はハーフブリッジ構成に限らず、フルブリッジ構成であっても構わない。これは、後述する実施形態においても同様である。
さらに図37に、第2の実施形態の他の変形例であり、電流検出回路として、ランプ電流Ilaを検出するIla検出回路9を用いた例を示している。図6の回路では、スイッチング素子Q2に流れる電流を検出することで、実質的にランプ電力をフィードバック制御しているが、図37の回路では、Ila検出回路9の検出出力をフィードバック回路に入力することで、ランプ電流をフィードバック制御することができる。ここでは、第2の実施形態に適用した回路を例示したが、上述の第3〜第10の実施形態のいずれにおいても適用可能であることは言うまでも無い。また回路電流の検出箇所は図6、図37に例示した箇所に限定されないことは言うまでもなく、フィードバック回路に入力できる回路電流を検出できれば良い。

〔第11の実施形態〕
図38(a)〜(e)は本発明の第11の実施形態となる放電灯点灯装置の動作波形図である。本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成は図1と同じで良い。本実施形態の放電灯点灯装置は、バースト調光信号のオフ期間の予熱は、インバータ回路1の電圧−電流特性と放電灯FLの電圧−電流特性が交点を持たないようにインバータ回路1の駆動周波数fswが選択された第1の予熱モード(周波数f1)と、消灯状態の放電灯FLが再点灯しない程度に第1の予熱モードよりインバータ回路1の駆動周波数fswが低く選択された第2の予熱モード(周波数f2)とからなることを特徴とする。このように、予熱時の駆動周波数fswを2段階で切り替えることにより、始動時の高電圧Vpによるストレスを低減する効果がある。
第2の予熱モードの周波数f2は、点灯状態の放電灯を立ち消えさせることは出来ないが、消灯状態の放電灯を再点灯させることも出来ない周波数である。したがって、点灯時の周波数f3からいきなり第2の予熱モードの周波数f2に切り替えても放電灯は消灯しないから、深くまで調光することができない。そこで本実施形態では、点灯時の周波数f3からいったん第1の予熱モードの周波数f1に切り替えることにより放電灯を確実に立ち消えさせて、その後、適正な予熱電流が流せる第2の予熱モードf2の周波数に低下させて、予熱状態で待機する。バースト調光信号がオフ期間からオン期間に移行すると、さらに周波数を下げて放電灯を始動させることになるが、そのときのランプ電圧の変化分が少なく済むため、短期間で点灯が可能となり、その分ストレスを小さくすることができる。第1の予熱モードと第2の予熱モードの切り替えは、例えばタイマー手段を用いて、バースト調光信号がオフ期間に移行してからの経過時間が所定時間を越えると第2の予熱モードに切り替えるように構成すれば良い。
上述の図2のように、バースト調光信号のオン期間がオフ期間に比べて長い場合には、ランプ電流が流れている時間が長いことにより、フィラメントの輝点温度が高いから、第2の予熱モードを省略しても構わない。一方、上述の図3のように、バースト調光信号のオン期間がオフ期間に比べて短い場合には、ランプ電流が流れている時間が短いことにより、フィラメントの輝点温度が低くなるから、バースト調光信号がオフ期間に移行してからの経過時間が所定時間を越えると第2の予熱モードに切り替えることで、予熱電流を増やすと良い。これにより、第1の予熱モードの周波数f1からいきなり点灯時の周波数f3に切り替える場合に比べると、熱陰極の熱電子放出が活発となるので、低い始動電圧Vpでも放電灯を絶縁破壊することができる。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、バースト調光信号のオフ期間の予熱は、インバータ回路1の電圧−電流特性と放電灯の電圧−電流特性が交点を持たないようにインバータ回路1の駆動周波数fswが選択された第1の予熱モード(周波数f1)と、消灯状態の放電灯FLが再点灯しない程度に第1の予熱モードよりインバータ回路1の駆動周波数fswが低く選択された第2の予熱モード(周波数f2)とからなる。また第1の予熱モードの予熱電流は、第2の予熱モードの予熱電流よりも小さい。このような構成によれば、第1の予熱モードにより余分な予熱電流を抑制して消費電力を低減できると共に、第2の予熱モードにより次回に放電灯が消灯状態から点灯状態に移行するときの始動電圧を低くすることができ、回路のストレスを低減し、ノイズの発生を少なくできる。

〔第12の実施形態〕
図39(a)〜(e)は本発明の第12の実施形態となる放電灯点灯装置の動作波形図である。本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成も図1と同じで良い。本実施形態の放電灯点灯装置は、第1の予熱モードから第2の予熱モードへ移行するときにインバータ回路1の駆動周波数fswが連続的に低下することを特徴とする。このように、予熱時の駆動周波数fswを連続的に低下させて行くことにより、第11の実施形態と同様に、始動時の高電圧Vpによるストレスを低減する効果がある。
図39においても、図38の場合と同様に、バースト調光信号のオフ期間になると、インバータ回路1の電圧−電流特性と放電灯FLの電圧−電流特性が交点を持たないようにインバータ回路1の駆動周波数fswが選択された第1の予熱モード(周波数f1)に移行し、放電灯FLを確実に消灯させる。これにより深くまで調光することを可能とする。バースト調光信号のオン期間に比べてオフ期間の時間比率が長くなると、ランプ電流が流れている時間が短くなることにより、フィラメントの輝点温度が低くなるから、それを補うように、インバータ回路1の駆動周波数fswを連続的に低下させて、予熱電流を徐々に増加させる。
第1の予熱モードから第2の予熱モードへの切り替えはタイマー手段などを用いて行うことができ、図39において、バースト調光信号のオフ期間がオン期間に比べて短い場合には、上述の図2のような動作となり、バースト調光信号のオフ期間がオン期間に比べて長い場合に、図39の動作となるようにしても良い。上述の図38の場合についても同様である。なお図38、図39において、第1の予熱モードにおける予熱電流は第2の予熱モードにおける予熱電流よりも小さいが、これは放電灯FLを確実に消灯させる第1の予熱モードにおけるインバータ回路1の駆動周波数fswが高いことにより、共振用インダクタL1に流れる共振電流が小さくなり、その2次巻線に誘起される高周波電圧の低下が共振コンデンサC3,C4のインピーダンス低下を上回ることによる。
以上のように、本実施形態の放電灯点灯装置は、第1の予熱モードから第2の予熱モードへの移行時にインバータ回路1の駆動周波数fswが連続的に変化する。また第1の予熱モードの予熱電流は、第2の予熱モードの予熱電流よりも小さい。このような構成によれば、第1の予熱モードにより余分な予熱電流を抑制して消費電力を低減できると共に、第2の予熱モードにより次回に放電灯が消灯状態から点灯状態に移行するときの始動電圧を低くすることができ、回路のストレスを低減し、ノイズの発生を少なくできる効果がある。

〔第13の実施形態〕
図40は本発明の第13の実施形態となる放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の放電灯点灯装置は、上述の図6の回路において、予熱電流を供給するトランスT1とコンデンサCfの直列回路に更にスイッチング素子Q3を直列に接続し、コンデンサCfとスイッチング素子Q3の接続点からスイッチング素子Q1,Q2の接続点へ電流が流れる方向にダイオードDfを追加したものである。本実施形態の回路を用いれば、スイッチング素子Q3のオン・オフで任意の期間だけ予熱電流を切ることができる。これにより、余分な予熱電流を抑制して消費電力を低減できる。すなわち、スイッチング素子Q3をバースト調光信号のオン期間内あるいはオフ期間内において、インバータ回路1の駆動周波数fswよりも十分に低い周波数でオン・オフ制御(PWM制御)することにより、バースト調光信号のオン期間、オフ期間の予熱電流の平均値をそれぞれ自在に制御することができるから、駆動周波数fswの変化に応じて予熱電流If1,If2の大きさが変化する予熱回路2の周波数特性とは独立して予熱電流を精度良く制御できる利点がある。

〔第14の実施形態〕
図41(a)〜(e)は本発明の第14の実施形態となる放電灯点灯装置の動作波形図である。本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成は図1と同様で良い。本実施形態の放電灯点灯装置は、熱陰極放電灯FLの消灯を確実に行う他の手段として、バースト調光信号のオン期間からオフ期間への切替時に一定期間だけ、インバータ回路1の発振を停止させるように制御するものである。このように制御することにより、必ずしも図5の特性(a)→(b)で示したようにバラストV−I特性がランプV−I特性(c)と交点を持たなくなるまでインバータ回路1の駆動周波数fswを変化させなくても、熱陰極放電灯FLを消灯させることが可能である。ひとたび熱陰極放電灯FLが消灯してしまえば、再点灯するのには高い電圧を必要とするので、インバータ回路1の駆動周波数fswを確実に立ち消えが生じる周波数f1まで高く制御できなくても熱陰極放電灯FLが再点灯することはなく、熱陰極放電灯FLのランプ電流を停止させたまま予熱電流は供給することができる。したがって、消灯の際に周波数の制御範囲をあまり広げ過ぎなくとも済み、ノイズ対策が容易になる。
図41の例では、バースト調光信号のオフ期間の駆動周波数fswを第11の実施形態(図38)の第2の予熱モードの周波数f2に設定しているが、オフ期間の開始時にインバータ回路1の発振を停止させることにより放電灯FLを立ち消えさせることができるから、その後、インバータ回路1の発振が第2の予熱モードの周波数f2で再開しても、ランプ電流Ilaは停止させたままとすることができる。したがって、第11の実施形態の場合に比べると、インバータ回路1の駆動周波数fswの制御範囲を狭くすることができ、ノイズ対策が容易となる。ここでは、第1の実施形態に適用した回路を例示したが、例えば第2の実施形態の予熱回路2を用いた構成でもよく、予熱回路の構成に関わらず適用可能であることは言うまでも無い。
上述の第1〜第14の実施形態のいずれかに記載の放電灯点灯装置は、複数本の放電灯を用いた輝度調節機能付きの液晶表示装置に搭載することができる。図42は液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。例えば、内面が鏡面加工された筐体21の内部に、複数本の放電灯FLを隣接して略等間隔に配置し、さらに各放電灯FLの表面に液晶パネル22を配置したものである。なお、液晶パネル22の背面にプリズムシートのような光拡散板を配置することにより画面各部の輝度分布を均一化することができる。本発明の液晶表示装置を用いれば、光源となる放電灯FLの熱陰極を精度良く予熱制御できるので、ランプ寿命を長くすることができる。また、始動電圧を低下させることで、ノイズを低減でき、液晶パネル22や周辺回路への影響も小さくなる。なお本発明の放電灯点灯装置の用途は液晶表示装置に限定されるものではなく、熱陰極放電灯を用いた照明装置にも搭載できることは言うまでも良い。
本発明は、光源となる放電灯の点灯期間と消灯期間の時間比率を変化させることにより調光する放電灯点灯装置に適用することができる。

Claims (24)

  1. 熱陰極を有する放電灯に電力を供給するインバータ回路と、インバータ回路のスイッチング動作により放電灯の熱陰極に予熱電流を供給する予熱回路を有する放電灯点灯装置において、
    オン期間とオフ期間の比率を決めるバースト調光信号を入力し、バースト調光信号のオフ期間には放電灯の両端に電圧を印加しながら放電灯のランプ電流を停止させ、バースト調光信号のオン期間には放電灯を絶縁破壊してランプ電流を供給し、バースト調光信号のオン期間もオフ期間も、常時放電灯の熱陰極に予熱電流を供給し、前記インバータ回路は駆動周波数が高くなるほど放電灯への供給電力が低下する周波数可変型のインバータ回路であり、前記バースト調光信号のオフ期間には、インバータ回路の電圧−電流特性と放電灯の電圧−電流特性が交点を持たなくなるまでインバータ回路の駆動周波数を高くすることで、放電灯のランプ電流を停止させると共に熱陰極の予熱は継続することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 上記放電灯へランプ電流を供給するためのインバータ回路のスイッチング素子と、上記放電灯の熱陰極へ予熱電流を供給するためのインバータ回路のスイッチング素子は、兼用されていることを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記インバータ回路は、直流電圧を高周波電圧に変換する共振回路を含んで構成され、回路電流を検出する電流検出回路と、電流検出回路の出力電圧を第1の基準電圧と比較し、誤差信号を出力する誤差増幅器と、誤差増幅器の出力に応じてインバータ回路の動作周波数を変化させるV−f変換器とを備え、第2の基準電圧を発生する手段と、前記バースト調光信号のオフ期間に電流検出回路の出力電圧に第2の基準電圧を加算する加算器とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記誤差増幅器及び加算器は、オペアンプを含んで構成され、前記電流検出回路の出力を前記オペアンプの反転入力端子に接続する第1の抵抗と、オペアンプの出力を前記反転入力端子に帰還するコンデンサを含む帰還回路と、第2の基準電圧に一端を接続された第2の抵抗と、第2の抵抗の他端を前記反転入力端子に接続するダイオードと、第2の抵抗とダイオードの接続点と基準電位間に接続された第1のスイッチング素子とを備え、前記バースト調光信号のオン期間に第1のスイッチング素子をオン、前記バースト調光信号のオフ期間に第1のスイッチング素子をオフすることを特徴とする請求項3に記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記第2の基準電圧は積分回路を介して前記加算器に入力されるを特徴とする請求項3に記載の放電灯点灯装置。
  6. 前記誤差増幅器及び加算器は、オペアンプを含んで構成され、前記電流検出回路の出力を前記オペアンプの反転入力端子に接続する第1の抵抗と、オペアンプの出力を前記反転入力端子に帰還するコンデンサを含む帰還回路と、第2の基準電圧に一端を接続された第2の抵抗と、第2の抵抗の他端と基準電位間に接続されて第2の抵抗と共に前記積分回路を構成するコンデンサと、前記第2の抵抗とコンデンサの接続点と前記反転入力端子の間に接続された第3の抵抗とダイオードの直列回路と、第2の抵抗と前記コンデンサの接続点と基準電位間に第4の抵抗を介して接続された第1のスイッチング素子とを備え、前記バースト調光信号のオン期間に第1のスイッチング素子をオン、前記バースト調光信号のオフ期間に第1のスイッチング素子をオフすることを特徴とする請求項5に記載の放電灯点灯装置。
  7. 前記V−f変換器はV−I変換器とI−f変換器とで構成され、V−I変換器は第3の基準電圧と前記オペアンプの出力間に第3の抵抗を接続した構成とし、第3の抵抗に流れる電流をI−f変換器に入力したことを特徴とする請求項4又は請求項6に記載の放電灯点灯装置。
  8. 前記バースト調光信号のオフ期間にオペアンプの出力を略基準電位とし、その期間の動作周波数を第3の抵抗にて設定したことを特徴とする請求項7に記載の放電灯点灯装置。
  9. 前記インバータ回路は少なくとも1つのスイッチング素子を備え、前記電流検出回路は、前記インバータ回路のスイッチング素子の電流を検出することを特徴とする請求項3乃至請求項8のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  10. 前記第1の基準電圧を可変して前記バースト調光信号のオン期間の負荷出力を変化させることを特徴とする請求項3乃至請求項9のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  11. 前記第2の基準電圧は、前記バースト調光信号またはその反転信号をデューティ−DC変換器に入力して得られた直流電圧であることを特徴とする請求項3乃至請求項10のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  12. 放電灯印加電圧又はそれに相当する電圧を検出する電圧検出回路と、その出力と前記オペアンプの反転入力端子の間に接続される第2のスイッチング素子と第4の抵抗の直列回路とを備え、前記電圧検出回路の出力がある一定電圧を超えると前記第2のスイッチング素子がオンすることを特徴とする請求項4、請求項6乃至請求項11のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  13. 前記インバータ回路のスイッチング素子の電流検出回路と、その出力と前記オペアンプの反転入力端子の間に接続される第2のスイッチング素子と第4の抵抗の直列回路とを備え、前記インバータ回路のスイッチング素子の電流検出回路の出力がある一定電圧を超えると前記第2のスイッチング素子がオンすることを特徴とする請求項4、請求項6乃至請求項11のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  14. 前記バースト調光信号のオン期間の開始を遅延させた信号を出力する第1の遅延手段と、前記バースト調光信号のオフ期間にオンされる第3のスイッチング素子と、第3のスイッチング素子のオン時に第3の基準電圧から第3の抵抗に流れる電流を分流する第5の抵抗とを備え、前記バースト調光信号のオフ期間の動作周波数を前記第3の抵抗と第5の抵抗にて設定し、第1の遅延手段により前記バースト調光信号のオン期間の開始を遅延させた信号により前記第1のスイッチング素子を前記バースト調光信号のオン期間の開始より遅れてオンさせ、第1の遅延手段で設定される遅延時間の動作周波数を前記第3の抵抗にて設定したことを特徴とする請求項7に記載の放電灯点灯装置。
  15. ランプ電流を検出することで放電灯の点灯を判別する点灯判別手段と、前記バースト調光信号のオフ期間にオンされる第3のスイッチング素子と、第3のスイッチング素子のオン時に第3の基準電圧から第3の抵抗に流れる電流を分流する第5の抵抗とを備え、前記バースト調光信号のオフ期間の動作周波数を前記第3の抵抗と第5の抵抗にて設定し、前記点灯判別手段によりランプ電流が流れていることを検出したときに前記第1のスイッチング素子をオンさせ、前記点灯判別手段により放電灯の点灯を判別するまでの動作周波数を前記第3の抵抗にて設定したことを特徴とする請求項7に記載の放電灯点灯装置。
  16. 放電灯印加電圧又はそれに相当する電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路の出力と第4の基準電圧とを比較する比較器と、前記比較器の出力によってV−f変換器の発振を停止する機能と、前記バースト調光信号のオン期間の開始を遅延させた信号を出力する第2の遅延手段と、前記第2の遅延手段の出力によって動作する第4のスイッチング素子とを備え、第4のスイッチング素子により前記電圧検出回路の分圧比と前記第4の基準電圧の少なくとも一方を変化させることを特徴とする請求項3乃至請求項11のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  17. バースト調光信号のオフ期間の予熱は、インバータ回路の電圧−電流特性と放電灯の電圧−電流特性が交点を持たないようにインバータ回路の駆動周波数が選択された第1の予熱モードと、消灯状態の放電灯が再点灯しない程度に第1の予熱モードよりインバータ回路の駆動周波数が低く選択された第2の予熱モードとからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電灯点灯装置。
  18. 第1の予熱モードから第2の予熱モードへの移行時にインバータ回路の駆動周波数が連続的に変化することを特徴とする請求項17に記載の放電灯点灯装置。
  19. 第1の予熱モードの予熱電流は、第2の予熱モードの予熱電流よりも小さいことを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の放電灯点灯装置。
  20. 予熱電流の供給を一定期間、停止させる手段を設けたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項17乃至請求項19のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  21. 予熱電流の供給を一定期間、停止させる手段は、インバータ回路の発振を一定期間、停止させる手段であることを特徴とする請求項20に記載の放電灯点灯装置。
  22. 予熱電流の供給を一定期間、停止させる手段は、インバータ回路の発振出力の予熱回路への供給を一定期間、遮断する手段であることを特徴とする請求項20に記載の放電灯点灯装置。
  23. 請求項1乃至請求項22のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置を含んでなる照明装置。
  24. 請求項1乃至請求項22のうち、いずれか1項に記載の放電灯点灯装置を含んでなる液晶表示装置。
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