JPWO2008099560A1 - アルドース誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 5−デオキシ−L−アラビノースを効率よく製造することのできる、簡単な製造方法を提供すること。【解決手段】 本発明の製造方法は、式(5)で表わされる化合物を加水分解し、式(6)で表わされるアルドース誘導体を得る工程を含む。【化1】(式中、nは1〜3の整数を表わし、R1はアルキル基を表わす。)【化2】(式中、nは1〜3の整数を表わす)【選択図】 なし
Description
本発明はアルドース誘導体の製造方法に関し、特には、5,6,7,8−テトラヒドロ
−L−ビオプテリン、L−ビオプテリン等の合成中間体として有用な5−デオキシ−L−アラビノースの新規な製造方法に関する。
−L−ビオプテリン、L−ビオプテリン等の合成中間体として有用な5−デオキシ−L−アラビノースの新規な製造方法に関する。
5,6,7,8−テトラヒドロ−L−ビオプテリン、L−ビオプテリンは、L−フェニルアラニン、L−チロシン、及びL−トリプトファン等の水酸化酵素の補酵素として有用であり、フェニルケトン尿症の治療薬として知られている。 また、5−デオキシ−L−
アラビノースは、5,6,7,8−テトラヒドロ−L−ビオプテリン、L−ビオプテリン等の合成中間体として用いられている。
アラビノースは、5,6,7,8−テトラヒドロ−L−ビオプテリン、L−ビオプテリン等の合成中間体として用いられている。
上述のように、5−デオキシ−L−アラビノースは治療薬として用いられている化合物の合成中間体として有用であるが、天然に存在しないため、合成によって製造する必要がある。5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法としては、従来より、6炭糖であるL−ラムノースを原料する方法(特許文献1及び2)と、5炭糖であるL−アラビノース又はD−リボースを原料として製造する方法(特許文献3)が知られている。
特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載の方法によれば、5−デオキシ−L−アラビノースを製造することが可能であるが、更に効率よく5−デオキシ−L−アラビノースを製造することのできる方法を確立することが望まれているのが現状である。
従って、本発明は、上記現状に鑑み、5−デオキシ−L−アラビノースを効率よく製造することのできる、簡単な製造方法を提供することを目的とする。特に、本発明は、L−アラビノースを原料として、L−アラビノースの全ての不斉炭素の立体配置を崩さず、立体異性体の混入なしに効率よく5−デオキシ−L−アラビノースを製造することのできる製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、チオール等の悪臭を発する試薬を用いず、安価な試薬と平易な反応のみで、効率よく5−デオキシ−L−アラビノースを製造することのできる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルドース類を原料として用いた、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法について検討し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記工程(a)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法を提供するものである。
(a)下記式(1)で表わされるアルドース類にアルキル基を導入して、
HOH2C(CHOH)nCHO (1)
(式中、nは3又は4を表わす。)
下記式(2)で表わされる化合物を得る工程;
すなわち、本発明は、下記工程(a)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法を提供するものである。
(a)下記式(1)で表わされるアルドース類にアルキル基を導入して、
HOH2C(CHOH)nCHO (1)
(式中、nは3又は4を表わす。)
下記式(2)で表わされる化合物を得る工程;
(c)工程(b)で得られた式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(4)で表わされる化合物を得る工程;
(d)工程(c)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(b)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法を提供する。
(b)式(2)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(3)で表わされる化合物を得る工程;
(b)式(2)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(3)で表わされる化合物を得る工程;
(c)工程(b)で得られた式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(4)で表わされる化合物を得る工程;
(d)工程(c)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式(5)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(c)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法を提供する。
(c)式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(4
)で表わされる化合物を得る工程;
(c)式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(4
)で表わされる化合物を得る工程;
(d)工程(c)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(d)及び(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法を提供する。
(d)式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式(5)で表わされる化合物を得る工程;
(d)式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式(5)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、式(5)で表わされる化合物の加水分解を行い、式(6)で表わされるアルドース誘導体を得る工程を含む、アルドース誘導体の製造方法を提供する。
また、本発明は、下記工程(a)、(k)、(d)及び(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法を提供する。
(a)下記式(1)で表わされるアルドース類にアルキル基を導入して、
HOH2C(CHOH)nCHO (1)
(式中、nは3又は4を表わす。)
下記式(2)で表わされる化合物を得る工程;
(a)下記式(1)で表わされるアルドース類にアルキル基を導入して、
HOH2C(CHOH)nCHO (1)
(式中、nは3又は4を表わす。)
下記式(2)で表わされる化合物を得る工程;
(d)工程(k)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(f)〜(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法を提供する。
(f)L−アラビノースにアルキル基を導入して、
下記式(7)で表わされる化合物を得る工程;
(f)L−アラビノースにアルキル基を導入して、
下記式(7)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(g)〜(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法を提供する。
(g)式(7)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(8)で表わされる化合物を得る工程;
(g)式(7)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(8)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(h)〜(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法を提供する。
(h)式(8)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(9)で表わされる化合物を得る工程;
(h)式(8)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(9)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、下記工程(i)及び(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法。
(i)式(9)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式(10)で表わされる化合物を得る工程;
(i)式(9)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式(10)で表わされる化合物を得る工程;
また、本発明は、式(10)で表わされる化合物の加水分解を行い、5−デオキシ−L−アラビノースを得る工程を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法を提供する。
また、本発明は、下記工程(f)、(m)、(i)及び(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法を提供する。
(f)L−アラビノースにアルキル基を導入して、
下記式(7)で表わされる化合物を得る工程;
(f)L−アラビノースにアルキル基を導入して、
下記式(7)で表わされる化合物を得る工程;
本発明によれば、5−デオキシ−L−アラビノースを、簡単な操作で収率良く得ることのできる、アルドース誘導体の製造方法が得られる。この方法は、工業的製法としても有利な方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
従来より、5炭糖であるL−アラビノース又はD−リボースを原料として、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する方法が知られているが(例えば、特許文献3を参照)、この方法は、溶媒としてジメチルスルホキシド(DMSO)を用いている。このDMSOは不揮発性溶媒のため、工業的生産には不向きであり、収率良く目的化合物を得ることも困難であった。
本発明の方法は、アセトン、エタノール等の揮発性溶媒中で実施することができ、得られる化合物の収率を高くすることができ、工業的生産にも有利な方法である。
本発明の第一の実施態様である、アルドース誘導体の製造方法を、具体的な化学反応式で示すと、以下の通りである。
従来より、5炭糖であるL−アラビノース又はD−リボースを原料として、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する方法が知られているが(例えば、特許文献3を参照)、この方法は、溶媒としてジメチルスルホキシド(DMSO)を用いている。このDMSOは不揮発性溶媒のため、工業的生産には不向きであり、収率良く目的化合物を得ることも困難であった。
本発明の方法は、アセトン、エタノール等の揮発性溶媒中で実施することができ、得られる化合物の収率を高くすることができ、工業的生産にも有利な方法である。
本発明の第一の実施態様である、アルドース誘導体の製造方法を、具体的な化学反応式で示すと、以下の通りである。
上記化学反応式において、R1はアルキル基を表わし、R2はスルホニル基を表わす。R1(アルキル基)としては、例えば、炭素数が1〜3個のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。上記アルキル基の中でも、メチル基が好ましい。また、nは3又は4を表わし、好ましくは3である。
本発明のアルドース誘導体の製造方法により、目的とする、式(6)で表わされるアルドース誘導体を製造することができるが、本発明の方法は、特に、L−アラビノースを原料として用い、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する方法として有用であるが、本発明は、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する方法に限定されず、例えば、6−デオキシグルコース、6−デオキシマンノース、6−デオキシガラクトース、5−デオキシキシロース、5−デオキシリボース等の6−デオキシ六炭糖および5−デオキシ五炭糖等のD−およびL−体の製造にも適用することができる。
L−アラビノースを原料として用い、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する反応を化学反応式で示すと、以下の通りである。
本発明のアルドース誘導体の製造方法により、目的とする、式(6)で表わされるアルドース誘導体を製造することができるが、本発明の方法は、特に、L−アラビノースを原料として用い、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する方法として有用であるが、本発明は、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する方法に限定されず、例えば、6−デオキシグルコース、6−デオキシマンノース、6−デオキシガラクトース、5−デオキシキシロース、5−デオキシリボース等の6−デオキシ六炭糖および5−デオキシ五炭糖等のD−およびL−体の製造にも適用することができる。
L−アラビノースを原料として用い、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する反応を化学反応式で示すと、以下の通りである。
以下、本発明のアルドース誘導体の製造方法について、L−アラビノースを原料として用い、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する場合について、代表例として説明する。
工程(f)は、L−アラビノースにアルキル基を導入して(グリコシル化して)、式(7)で表わされる化合物を得る工程である。
式(7)において、R1(アルキル基)としては、例えば、炭素数が1〜3個のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。上記アルキル基の中でも、メチル基が好ましい。また、nは3又は4を表わし、好ましくは3である。
工程(f)は、L−アラビノースにアルキル基を導入して(グリコシル化して)、式(7)で表わされる化合物を得る工程である。
式(7)において、R1(アルキル基)としては、例えば、炭素数が1〜3個のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。上記アルキル基の中でも、メチル基が好ましい。また、nは3又は4を表わし、好ましくは3である。
L−アラビノースにアルキル基を導入する方法については特に制限はなく、従来公知の方法で実施することができる。工程(f)においては、L−アラビノースの1位のホルミル基の部分のみをグリコシル化(アルキル化)する必要がある。アルキル化する方法としては、例えば、酸の存在下で対応するアルコールと反応させる方法が挙げられる。アルキル化する方法としては、公知のアルキル化試薬を用いる方法が挙げられる。アルキル化試薬としては、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化イソプロピル、臭化メチル等が挙げられる。
上記方法のうち、酸の存在下で対応するアルコールと反応させる方法が好ましい。対応するアルコールとは、例えば、メチル基を導入する場合、メチルアルコールを意味する。アルコールの使用量は、L−アラビノース1 gに対して、好ましくは10〜100mLであり、更に好ましくは20〜30mLである。反応の際に用いる酸とは、少なくとも1つの水素イオン(H+)を供与するプロトン酸、または、ルイス酸である。典型的なプロトン性の酸(protic acid)としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸などの酸が挙げられる。ルイス酸としては、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素エーテル錯体、塩化亜鉛、臭化マグネシウム、塩化アルミニウムなどが挙げられる。用いられる酸の量は、アルドースに対して、好ましくは、0.1〜10当量であり、更に好ましくは、0.5〜1当量である。使用する酸は、好ましくはプロトン酸であり、更に好ましくは塩化水素である。酸は、そのまま用いるか、又は、酢酸、ギ酸等の液体のカルボン酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒又はこれらの混合溶媒の溶液として用いることができる。上記溶媒の中でもジオキサンが好ましい。この反応の溶媒としては、対応するアルコール、又は、上記、酸溶液の溶媒と対応するアルコールの混合溶媒を用いることができる。
反応温度は、0〜100 ℃の温度で実施できるが、室温(約25℃の温度、本明細書において、以下同じ意味である)で行なうこともできる。また、反応時間は、2〜4時間程度でよい。
反応温度は、0〜100 ℃の温度で実施できるが、室温(約25℃の温度、本明細書において、以下同じ意味である)で行なうこともできる。また、反応時間は、2〜4時間程度でよい。
次に、工程(g)について説明する。工程(g)は、式(7)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(8)で表わされる化合物を得る工程である。
ここで、R2基、すなわちスルホニル基としては、通常、有機合成において水酸基を脱離基に変換するために用いられるスルホニル基を、特に制限なく用いることができる。このような水酸基を脱離基に変換するために用いられるスルホニル基としては、メシル基(メタンスルホニル基)、トシル基(p−トルエンスルホニル基)、ベンゼンスルホニル基、ブロシル基(p−ブロモベンゼンスルホニル基)、ノシル基(o−またはp−ニトロベンゼンスルホニル基)2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニル基等が挙げられる。本発明においては、特にトシル基を用いることが好ましい。
ここで、R2基、すなわちスルホニル基としては、通常、有機合成において水酸基を脱離基に変換するために用いられるスルホニル基を、特に制限なく用いることができる。このような水酸基を脱離基に変換するために用いられるスルホニル基としては、メシル基(メタンスルホニル基)、トシル基(p−トルエンスルホニル基)、ベンゼンスルホニル基、ブロシル基(p−ブロモベンゼンスルホニル基)、ノシル基(o−またはp−ニトロベンゼンスルホニル基)2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニル基等が挙げられる。本発明においては、特にトシル基を用いることが好ましい。
式(7)で表わされる化合物にスルホニル基を導入する方法については特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。トシル基を導入する方法について説明すると以下の通りである。
式(7)で表わされる化合物をスルホニル化する方法としては、例えば、式(7)で表わされる化合物を、塩基の存在下、塩化p−トルエンスルホニルと反応させ、トシル化する方法が挙げられる。この場合、塩化p−トルエンスルホニルは、式(7)で表わされる化合物に対し、1〜1.2当量用いることが好ましい。
塩基としては、例えば、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジンなどのアミン塩基、又はそれらの混合物が挙げられる。反応溶媒としては、ピリジン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン又はそれらの混合物が挙げられる。ピリジンは、塩基及び溶媒の両方の役割を果たすので、この反応において好ましく用いられる。
反応温度に特に制限はなく、−10〜40℃の温度で実施することができるが、−10℃〜室温で行なうこともできる。また、反応時間は、12〜72時間程度でよい。
式(7)で表わされる化合物をスルホニル化する方法としては、例えば、式(7)で表わされる化合物を、塩基の存在下、塩化p−トルエンスルホニルと反応させ、トシル化する方法が挙げられる。この場合、塩化p−トルエンスルホニルは、式(7)で表わされる化合物に対し、1〜1.2当量用いることが好ましい。
塩基としては、例えば、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジンなどのアミン塩基、又はそれらの混合物が挙げられる。反応溶媒としては、ピリジン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン又はそれらの混合物が挙げられる。ピリジンは、塩基及び溶媒の両方の役割を果たすので、この反応において好ましく用いられる。
反応温度に特に制限はなく、−10〜40℃の温度で実施することができるが、−10℃〜室温で行なうこともできる。また、反応時間は、12〜72時間程度でよい。
なお、工程(f)で用いる溶媒と、工程(g)で用いる溶媒とが異なる場合、工程(f)が終了した後、一旦、工程(g)で用いる溶媒(塩基)を加えて減圧濃縮し、次いで、工程(g)で用いる塩基、及び必要であれば溶媒を加えて化合物を溶解して用いることが好ましい。
工程(g)で得られた、式(8)で表わされる化合物は、特別な精製をすることなく、次の工程(h)で用いることができるが、有機化学の分野で用いられる、通常の精製操作を行ってもよい。
工程(g)で得られた、式(8)で表わされる化合物は、特別な精製をすることなく、次の工程(h)で用いることができるが、有機化学の分野で用いられる、通常の精製操作を行ってもよい。
次に、工程(h)について説明する。工程(h)は、式(8)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(9)で表わされる化合物を得る工程である。
式(9)において、Xはハロゲン原子であり、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。式(8)で表わされる化合物をハロゲンで置換する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。
式(9)において、Xはハロゲン原子であり、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。式(8)で表わされる化合物をハロゲンで置換する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。
式(8)で表わされる化合物をハロゲンで置換する方法としては、例えば、式(8)で表わされる化合物を、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化リチウム等の金属ハロゲン化物と反応させ、ハロゲンで置換する方法が挙げられる。この場合、ハロゲン化剤は、式(8)で表わされる化合物に対し、2〜20当量用いることが好ましい。
上記反応を行う溶媒としては、例えば、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒の他、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及びそれらの混合物が挙げられる。
反応温度に特に制限はなく、室温〜150℃の温度で実施することができるが、室温で行なうこともできる。また、反応時間は、3〜12時間程度でよい。
上記反応を行う溶媒としては、例えば、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒の他、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及びそれらの混合物が挙げられる。
反応温度に特に制限はなく、室温〜150℃の温度で実施することができるが、室温で行なうこともできる。また、反応時間は、3〜12時間程度でよい。
本発明の方法においては、工程(g)及び(h)に代え、工程(m)を実施してもよい。工程(m)は、式(7)で表わされる化合物の第一級水酸基をハロゲンで置換式、式(9)で得られる化合物を得る工程である。この反応は、糖類の第一級水酸基を直接ハロゲンで置換する方法であり、トリフェニルホスフィンと、四ハロゲン化炭素(フッ素を除く)を用いることによって実施することができる。四ハロゲン化炭素の使用量は、式(7)の化合物に対し、1〜1.5当量、トリフェニルホスフィンの使用量は、1〜3当量であることが好ましい。また、用いられる溶媒としては、ピリジン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル、THF、DMF等が挙げられる。反応温度に特に制限はなく、0〜100℃の温度で実施することができる。
次に、工程(i)について説明する。工程(i)は、式(9)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式(10)で表わされる化合物を得る工程である。
式(9)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。
脱ハロゲン化反応は、水素化トリブチルスズ、水素化トリエチルシラン、亜リン酸エステル、次亜リン酸及び次亜リン酸塩、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、ヨウ化サマリウム等を用いるラジカル還元、パラジウム触媒、ニッケル触媒等を用いる水素還元、又は水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム等によるヒドリド還元によって脱ハロゲン化 することができる。本発明においては、パラジウム触媒を用いる方法が好ましい。パラジウム触媒を用いて脱ハロゲン化を行う場合、水素雰囲気下で行う。パラジウム触媒の使用量は特に限定されないが、式(9)の化合物に対し、0.01〜0.5当量用いることが好ましい。また、反応には、アンモニア、トリエチルアミン等の塩基を共存させて行うことが好ましい。
式(9)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。
脱ハロゲン化反応は、水素化トリブチルスズ、水素化トリエチルシラン、亜リン酸エステル、次亜リン酸及び次亜リン酸塩、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、ヨウ化サマリウム等を用いるラジカル還元、パラジウム触媒、ニッケル触媒等を用いる水素還元、又は水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム等によるヒドリド還元によって脱ハロゲン化 することができる。本発明においては、パラジウム触媒を用いる方法が好ましい。パラジウム触媒を用いて脱ハロゲン化を行う場合、水素雰囲気下で行う。パラジウム触媒の使用量は特に限定されないが、式(9)の化合物に対し、0.01〜0.5当量用いることが好ましい。また、反応には、アンモニア、トリエチルアミン等の塩基を共存させて行うことが好ましい。
用いられる溶媒としては、エタノール、メタノール等のアルコール類、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、酢酸、又はこれらの混合物等が挙げられる。反応温度に特に制限はなく、室温〜100℃の温度で実施することができるが、室温で行なうこともできる。また、反応時間は、1〜12時間程度でよい。
次に、工程(j)について説明する。工程(j)は、式(10)で表わされる化合物の加水分解を行い、5−デオキシ−L−アラビノースを得る工程である。式(10)の化合物を加水分解する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。加水分解反応には、通常、酸触媒が用いられる。酸触媒としては、ブレンステッド酸を用いることができる。具体的には、塩酸、硫酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のアリールスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のアルキルスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸、強酸性イオン交換樹脂等の固体酸が挙げられる。好ましくは、塩酸、硫酸等の無機酸、強酸性イオン交換樹脂樹脂等が挙げられる。好ましくは、塩酸、硫酸等の無機酸、強酸性イオン交換樹脂樹脂である。
以下、硫酸を用いる場合の加水分解反応について説明する。硫酸を用いて加水分解を行うには、式(10)で表わされる化合物の水溶液に硫酸を混合し、加熱して行う。加熱温度温度に関しては、特に制限されるものではなく、通常0℃〜100℃の範囲で行われる。また、反応時間は、2〜12時間程度でよい。
加水分解反応に用いられる溶媒としては、水が用いられる。また、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の水と混合するエーテル系溶媒と水の混合溶媒を用いることもできる。 得られた生成物は、有機化学の分野において通常に用いられる精製方法、例えばカラムクロマトグラフィーを用いて精製することができる。
以上、本発明を、5−デオキシ−L−アラビノースを製造する場合について説明したが、本発明は、5−デオキシ−L−アラビノースの製造に適用する場合に限定されず、例えば、6−デオキシ−D−グルコース、5−デオキシ−L−ラムノース、6−デオキシ−D−マンノース、6−デオキシ−D−ガラクトース、5−デオキシ−D−キシロース、5−デオキシ−D−リキソース等の製造にも適用することができる。
本発明の方法で得られた5−デオキシ−L−アラビノースは、例えば、5,6,7,8−テトラヒドロ−L−ビオプテリン、L−ビオプテリン等の合成に用いることができる。これらの化合物の合成方法としては、従来公知の方法を組み合わせて実施することができる。
上記化合物は、従来公知の方法により、製造することもできるが、例えば、環化反応の際に、通常はオイルバスによって加熱を行うが、オイルバスによる加熱に換え、マイクロ波照射下で環化反応を行うことができる。具体的には、5−デオキシ−Lのアラビノースを、ヒドラゾンと反応させてヒドラゾン誘導体とし、次いで、無水酢酸と反応させてアセチル化誘導体とする。次いで、2,5,6−トリアミノピリミジノールと反応させて環化反応を行う。この環化反応の際に、マイクロ波照射を行うことにより、通常の加熱よりも、反応時間の短縮が可能となり、また収率の向上が期待できる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例1
L−アラビノース25gに、メタノール600mL及び4M塩化水素ジオキサン溶液 40mLを加えて室温で3.5時間攪拌した。撹拌後、反応液にピリジン30mLを加えて減圧濃縮し、得られた残渣(メチルL−アラビノフラノシド、式(7)において、R1がメチル基である化合物)をピリジン400mLに溶解した。次いで、この溶液を、氷冷攪拌下、2時間毎に塩化p−トルエンスルホニル8.33gを4回に分けて加え、0℃から室温で攪拌した。24時間撹拌を行った後に、再び氷冷し、更に塩化p−トルエンスルホニル8.33gを加えた。4℃で2昼夜攪拌し、得られた反応液に氷を加えて30分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルムで抽出した。有機層を6 M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、粗メチルL−5−O−トシルアラビノシド(式(8)において、R1がメチル基であり、R2がトシル基である化合物、49.98g、粗収率94%)を得た。得られた粗メチルL−5−O−トシルアラビノシドはそのまま次の反応に用いた。
実施例1
L−アラビノース25gに、メタノール600mL及び4M塩化水素ジオキサン溶液 40mLを加えて室温で3.5時間攪拌した。撹拌後、反応液にピリジン30mLを加えて減圧濃縮し、得られた残渣(メチルL−アラビノフラノシド、式(7)において、R1がメチル基である化合物)をピリジン400mLに溶解した。次いで、この溶液を、氷冷攪拌下、2時間毎に塩化p−トルエンスルホニル8.33gを4回に分けて加え、0℃から室温で攪拌した。24時間撹拌を行った後に、再び氷冷し、更に塩化p−トルエンスルホニル8.33gを加えた。4℃で2昼夜攪拌し、得られた反応液に氷を加えて30分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をクロロホルムで抽出した。有機層を6 M 塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、粗メチルL−5−O−トシルアラビノシド(式(8)において、R1がメチル基であり、R2がトシル基である化合物、49.98g、粗収率94%)を得た。得られた粗メチルL−5−O−トシルアラビノシドはそのまま次の反応に用いた。
L−アラビノース
EA: Anal. Calcd for C5H10O5: H, 40.00; H, 6.71. Found: C, 39.91; H, 6.89.
HR-FAB-MS (グリセロール) m/z: Calcd for C5H10O5: 149.0450. Found: 149.0446 ([M-H]-).
1H-NMR (300 MHz, D2O) δ: 3.40 and 3.64-4.04 (total 5H, each m), 4.40 and 4.70 (total 1H, d, J = 7.7 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, D2O) δ: 69.1, 71.2, 74.6, 75.2, 99.5 (ピラノシドのα−アノマー), 65.2, 71.2, 71.4, 71.5, 95.3 (ピラノシドのβ−アノマー), 63.9, 78.3, 9.0,
97.8, 103.8 (ピラノシド以外の形). mp. 165-166 °C
メチルL−アラビノフラノシド
1H-NMR (300 MHz, D2O) δ: 3.31 and 3.32 (3H, each s), 3.48-4.20 (5H, m), 4.79 and 4.83 (total 1H, d, J = 7.7 Hz and s).
メチルL−O−アラビノフラノシド 低極性 1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.37 (1H, brs), 2.46 (3H, s), 2.77 (1H, brs), 3.37 (3H, s), 3.91 (1H, m), 3.94-4.29 (4H, m), 4.86 (1H, s), 7.36 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.2 Hz).
13C-NMR (74.5 MHz, CDCl3) δ: 21.7 (q), 55,1 (q), 69.0 (t), 77.8 (d), 80.0 (d),
83.4 (d), 108.9 (d), 128.0, (d) 129.0 (d), 132.5 (s), 145,7 (s).
メチルL−5−O−トシルアラビノフラノシド 高極性 1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.45 (3H, s), 2.66 (1H, brs), 2.90 (1H, brs), 3.36 (3H, s), 3.95-4.20 (5H, m), 4.79 (1H, d, J = 4.1 Hz), 7.36 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.2 Hz).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3) δ: 21.7, 55.4, 70.0, 76.8, 78.1, 79.2, 102.0, 127.9,
129.9, 132.8, 145.0.
EA: Anal. Calcd for C5H10O5: H, 40.00; H, 6.71. Found: C, 39.91; H, 6.89.
HR-FAB-MS (グリセロール) m/z: Calcd for C5H10O5: 149.0450. Found: 149.0446 ([M-H]-).
1H-NMR (300 MHz, D2O) δ: 3.40 and 3.64-4.04 (total 5H, each m), 4.40 and 4.70 (total 1H, d, J = 7.7 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, D2O) δ: 69.1, 71.2, 74.6, 75.2, 99.5 (ピラノシドのα−アノマー), 65.2, 71.2, 71.4, 71.5, 95.3 (ピラノシドのβ−アノマー), 63.9, 78.3, 9.0,
97.8, 103.8 (ピラノシド以外の形). mp. 165-166 °C
メチルL−アラビノフラノシド
1H-NMR (300 MHz, D2O) δ: 3.31 and 3.32 (3H, each s), 3.48-4.20 (5H, m), 4.79 and 4.83 (total 1H, d, J = 7.7 Hz and s).
メチルL−O−アラビノフラノシド 低極性 1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.37 (1H, brs), 2.46 (3H, s), 2.77 (1H, brs), 3.37 (3H, s), 3.91 (1H, m), 3.94-4.29 (4H, m), 4.86 (1H, s), 7.36 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.2 Hz).
13C-NMR (74.5 MHz, CDCl3) δ: 21.7 (q), 55,1 (q), 69.0 (t), 77.8 (d), 80.0 (d),
83.4 (d), 108.9 (d), 128.0, (d) 129.0 (d), 132.5 (s), 145,7 (s).
メチルL−5−O−トシルアラビノフラノシド 高極性 1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.45 (3H, s), 2.66 (1H, brs), 2.90 (1H, brs), 3.36 (3H, s), 3.95-4.20 (5H, m), 4.79 (1H, d, J = 4.1 Hz), 7.36 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.2 Hz).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3) δ: 21.7, 55.4, 70.0, 76.8, 78.1, 79.2, 102.0, 127.9,
129.9, 132.8, 145.0.
実施例2
実施例1で得られた、メチルL−5−O−トシルアラビノフラノシド48.58gを、アセトン310mLに溶解し、この溶液に、ヨウ化ナトリウム80.06gを加えた。次いで、この混合物を5時間還流し、室温まで放冷した後、沈殿を濾去した。濾液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルを加えてろ過し、濾液を飽和重曹水−チオ硫酸ナトリウム混液(比率1:5)で洗浄し、次いで、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して粗メチルL−5−ヨード−5−デオキシアラビノシド(式(9)において、R1がメチル基であり、Xがヨウ素である化合物)(42.88g)を得た。
実施例1で得られた、メチルL−5−O−トシルアラビノフラノシド48.58gを、アセトン310mLに溶解し、この溶液に、ヨウ化ナトリウム80.06gを加えた。次いで、この混合物を5時間還流し、室温まで放冷した後、沈殿を濾去した。濾液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルを加えてろ過し、濾液を飽和重曹水−チオ硫酸ナトリウム混液(比率1:5)で洗浄し、次いで、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して粗メチルL−5−ヨード−5−デオキシアラビノシド(式(9)において、R1がメチル基であり、Xがヨウ素である化合物)(42.88g)を得た。
メチルL−5−ヨード−5−デオキシアラビノシド
HR-FAB-MS (mNBA) m/z: Calcd for C6H11O4NaI: 296.9600. Found: 296.9610 ([M+Na]+).
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.24 (1H, brs), 2.74 (1H, brs), 3.28-3.44 (2H, m), 3.42 and 3.48 (3H, both s), 3.89-4.20 (3H, m), 4.86 and 4.97 (1H, d, J = 4.4 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3) δ: 6.6 (t), 55.2 (q), 80.9 (d), 81.0 (d), 84.5 (d), 108.8 (d) (a set of major isomer) and 8.0 (t), 55.6 (q), 78.5 (d), 80.6 (d),81.5
(d), 101.9 (d) (a set of minor isomer).
HR-FAB-MS (mNBA) m/z: Calcd for C6H11O4NaI: 296.9600. Found: 296.9610 ([M+Na]+).
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.24 (1H, brs), 2.74 (1H, brs), 3.28-3.44 (2H, m), 3.42 and 3.48 (3H, both s), 3.89-4.20 (3H, m), 4.86 and 4.97 (1H, d, J = 4.4 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3) δ: 6.6 (t), 55.2 (q), 80.9 (d), 81.0 (d), 84.5 (d), 108.8 (d) (a set of major isomer) and 8.0 (t), 55.6 (q), 78.5 (d), 80.6 (d),81.5
(d), 101.9 (d) (a set of minor isomer).
実施例3
実施例2で得られた、メチルL−5−ヨード−5−デオキシアラビノシド40.96gをエタノール300mLに溶解した溶液に、10%Pd−cを7.95g加えた。次いで、この溶液に、水素雰囲気下、アンモニア水12.8mLを加えて、室温で6時間激しく攪拌した。撹拌終了後、混合物をろ過し、濾液を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル及びエーテル混合溶液(1:3)を加えて不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、エーテルで洗浄し、水層を減圧濃縮し、粗メチルL−5−デオキシアラビノシドを得た。得られた粗メチルL−5−デオキシアラビノシドをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=8:1〜6:1)で精製し、メチルL−5−デオキシアラビノシド(式(10)において、R1がメチル基である化合物)(8.76g)(L-アラビノースから収率38%)を得た。
実施例2で得られた、メチルL−5−ヨード−5−デオキシアラビノシド40.96gをエタノール300mLに溶解した溶液に、10%Pd−cを7.95g加えた。次いで、この溶液に、水素雰囲気下、アンモニア水12.8mLを加えて、室温で6時間激しく攪拌した。撹拌終了後、混合物をろ過し、濾液を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル及びエーテル混合溶液(1:3)を加えて不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、エーテルで洗浄し、水層を減圧濃縮し、粗メチルL−5−デオキシアラビノシドを得た。得られた粗メチルL−5−デオキシアラビノシドをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=8:1〜6:1)で精製し、メチルL−5−デオキシアラビノシド(式(10)において、R1がメチル基である化合物)(8.76g)(L-アラビノースから収率38%)を得た。
メチルL−5−デオキシアラビノシド
HR-EI-MS m/z: Calcd for C5H9O3: 117.0552. Found: 117.0556 ([M-OMe]+).
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.34 and 1.37 (3H, d, J = 6.3 Hz, and d, J = 6.6 Hz), 2.75 (1H, d, J = 4.4 Hz), 2.97 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.40 and 3.44 (3H, both s), 3.97 (1H, m), 3.80-4.18 (2H, m), 4.78 and 4.86 (1H, d, J = 4.9 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3) δ: 19.3, 54.8, 81.4, 81.6, 82.4, 108.4 (a set of major isomer) and 20.8, 55.0, 78.1, 78.7, 81.9, 101.7 (a set of minor isomer).
IR (KBr) cm-1: 3239, 2972, 2921, 2836, 1454, 1379, 1332, 1312, 1191, 1132, 1101, 1077, 1022, 997, 940.
mp. 80.5-83.9 °C (AcOEt-hexane) for the major isomer. 微量の異性体はシロップであった。
HR-EI-MS m/z: Calcd for C5H9O3: 117.0552. Found: 117.0556 ([M-OMe]+).
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.34 and 1.37 (3H, d, J = 6.3 Hz, and d, J = 6.6 Hz), 2.75 (1H, d, J = 4.4 Hz), 2.97 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.40 and 3.44 (3H, both s), 3.97 (1H, m), 3.80-4.18 (2H, m), 4.78 and 4.86 (1H, d, J = 4.9 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3) δ: 19.3, 54.8, 81.4, 81.6, 82.4, 108.4 (a set of major isomer) and 20.8, 55.0, 78.1, 78.7, 81.9, 101.7 (a set of minor isomer).
IR (KBr) cm-1: 3239, 2972, 2921, 2836, 1454, 1379, 1332, 1312, 1191, 1132, 1101, 1077, 1022, 997, 940.
mp. 80.5-83.9 °C (AcOEt-hexane) for the major isomer. 微量の異性体はシロップであった。
実施例4
実施例4で得られた、メチルL−5−デオキシアラビノシド8.00gに、0.5M硫酸80mlを加え、90℃で5時間反応させた。室温まで放冷後、炭酸ナトリウムで中和し、反応液を20mlまで減圧濃縮した。濃縮液に0.5M硫酸49mlを加え、90℃で2時間反応させた。放冷後、炭酸ナトリウムで中和し、反応液を減圧濃縮した。残渣をよく乾燥させた後に、メタノールを加えて溶解し、不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮して、5−デオキシ−L−アラビノース7.76gを得た(定量的)。
5−デオキシ−L−アラビノース
1H-NMR (300 MHz, D2O) δ: 1.15 and 1.17 (3H, d, J = 6.3 Hz), 3.60-4.08 (3H, m), 5.11 and 5.14 (1H, d, J = 2.5 Hz and d, J = 4.7 Hz).
13C-NMR (75.4 MHz, D2O) δ: 20.5, 81.3, 83.7, 84.8, 103.5 (a set of major isomer) and 22.0, 78.8, 79.6, 81.8, 97.5 (a set of minor isomer).
実施例4で得られた、メチルL−5−デオキシアラビノシド8.00gに、0.5M硫酸80mlを加え、90℃で5時間反応させた。室温まで放冷後、炭酸ナトリウムで中和し、反応液を20mlまで減圧濃縮した。濃縮液に0.5M硫酸49mlを加え、90℃で2時間反応させた。放冷後、炭酸ナトリウムで中和し、反応液を減圧濃縮した。残渣をよく乾燥させた後に、メタノールを加えて溶解し、不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮して、5−デオキシ−L−アラビノース7.76gを得た(定量的)。
5−デオキシ−L−アラビノース
1H-NMR (300 MHz, D2O) δ: 1.15 and 1.17 (3H, d, J = 6.3 Hz), 3.60-4.08 (3H, m), 5.11 and 5.14 (1H, d, J = 2.5 Hz and d, J = 4.7 Hz).
13C-NMR (75.4 MHz, D2O) δ: 20.5, 81.3, 83.7, 84.8, 103.5 (a set of major isomer) and 22.0, 78.8, 79.6, 81.8, 97.5 (a set of minor isomer).
実施例5
L−アラビノース2.5gに、メタノール60mL及び4M塩化水素ジオキサン溶液4mLを加えて室温で3.5時間攪拌した。撹拌後、反応液にピリジン3mLを加えて減圧濃縮し、得られた残渣をピリジン125mLに溶解した。次いで、この溶液にトリフェニルホスフィン9.17gを加えて溶解し、さらに四塩化炭素1.65mLを加えて65℃で30分加熱攪拌した。次いで、メタノール25mLを加えた後、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加え、水で抽出した。水層を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を0.5M塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、メチルL−5−クロロ−5−デオキシアラビノシド2.14gを得た。
メチルL−5−クロロ−5−デオキシアラビノシド
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ: 2.11 and 2.34 (1H, d, J = 6.9 Hz and brs, OH), 2.46 and 2.61(1H, each d, J = 9.3 Hz, and J = 9.6 Hz, OH), 3.42 and 3.46 (3H, both s), 3.50-3.70 and 3.75 (2H, m and d, J = 5.2 Hz), 3.98-4.27 (3H, m), 4.85 and 4.95 (1H, d, J = 4.1 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3)δ: 44.5 (t), 55.1 (q), 78.8 (d), 80.5 (d), 85.1 (d), 108.9 (d) (a set of major isomer) and 45.6 (t), 55.4 (q), 78.3 (d), 78.6 (d), 81.5 (d), 102.0 (d) (a set of minor isomer).
L−アラビノース2.5gに、メタノール60mL及び4M塩化水素ジオキサン溶液4mLを加えて室温で3.5時間攪拌した。撹拌後、反応液にピリジン3mLを加えて減圧濃縮し、得られた残渣をピリジン125mLに溶解した。次いで、この溶液にトリフェニルホスフィン9.17gを加えて溶解し、さらに四塩化炭素1.65mLを加えて65℃で30分加熱攪拌した。次いで、メタノール25mLを加えた後、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加え、水で抽出した。水層を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を0.5M塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、メチルL−5−クロロ−5−デオキシアラビノシド2.14gを得た。
メチルL−5−クロロ−5−デオキシアラビノシド
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ: 2.11 and 2.34 (1H, d, J = 6.9 Hz and brs, OH), 2.46 and 2.61(1H, each d, J = 9.3 Hz, and J = 9.6 Hz, OH), 3.42 and 3.46 (3H, both s), 3.50-3.70 and 3.75 (2H, m and d, J = 5.2 Hz), 3.98-4.27 (3H, m), 4.85 and 4.95 (1H, d, J = 4.1 Hz and s).
13C-NMR (75.4 MHz, CDCl3)δ: 44.5 (t), 55.1 (q), 78.8 (d), 80.5 (d), 85.1 (d), 108.9 (d) (a set of major isomer) and 45.6 (t), 55.4 (q), 78.3 (d), 78.6 (d), 81.5 (d), 102.0 (d) (a set of minor isomer).
上述のようにして得られた、メチルL−5−クロロ−5−デオキシアラビノシド502mgをテトラヒドロフラン10mLに溶解し、氷冷した。水素化アルミニウムリチウム240mgを少しずつ加えた。発泡が収まった後、12時間還流した。室温まで放冷後、エーテル120mLで希釈し、40% KOH水溶液3.5 mlを少しずつ加えた。エーテル層が透明になった後、クロロホルム50 mlと無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、メチルL−5−デオキシアラビノシド341mgを得た。
Claims (14)
- 下記工程(a)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法。
(a)下記式(1)で表わされるアルドース類にアルキル基を導入して、
HOH2C(CHOH)nCHO (1)
(式中、nは3又は4を表わす。)
下記式(2)で表わされる化合物を得る工程;
(b)工程(a)で得られた式(2)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(
3)で表わされる化合物を得る工程;
す。)
(c)工程(b)で得られた式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲ
ンで置換して、式(4)で表わされる化合物を得る工程;
。)
(d)工程(c)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
(e)工程(d)で得られた式(5)で表わされる化合物の加水分解を行い、式(6)で
表わされるアルドース誘導体を得る工程。
- 下記工程(b)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法。
(b)式(2)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(3)で表わされる化合
物を得る工程;
す。)
(c)工程(b)で得られた式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲ
ンで置換して、式(4)で表わされる化合物を得る工程;
。)
(d)工程(c)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
(e)工程(d)で得られた式(5)で表わされる化合物の加水分解を行い、式(6)で
表わされるアルドース誘導体を得る工程。
- 下記工程(c)〜(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製造方法。
(c)式(3)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲンで置換して、式(4
)で表わされる化合物を得る工程;
す。)
。)
(d)工程(c)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
(式中、nは3又は4を表わし、R1はアルキル基を表わす。)
(e)工程(d)で得られた式(5)で表わされる化合物の加水分解を行い、式(6)で
表わされるアルドース誘導体を得る工程。
- 下記工程(a)、(k)、(d)及び(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘
導体の製造方法。
(a)下記式(1)で表わされるアルドース類にアルキル基を導入して、
HOH2C(CHOH)nCHO (1)
(式中、nは3又は4を表わす。)
下記式(2)で表わされる化合物を得る工程;
(k)工程(a)で得られた式(2)で表わされる化合物の第一級水酸基をハロゲンで置
換して、式(4)で得られる化合物を得る工程;
。)
(d)工程(k)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
(e)工程(d)で得られた式(5)で表わされる化合物の加水分解を行い、式(6)で
表わされるアルドース誘導体を得る工程。
- 下記工程(k)、(d)及び(e)を含む、式(6)で表わされるアルドース誘導体の製
造方法。
(k)式(2)で表わされる化合物の第一級水酸基をハロゲンで置換して、式(4)で得
られる化合物を得る工程;
。)
(d)工程(k)で得られた式(4)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(5)で表わされる化合物を得る工程;
(e)工程(d)で得られた式(5)で表わされる化合物の加水分解を行い、式(6)で
表わされるアルドース誘導体を得る工程。
- 下記工程(f)〜(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法。
(f)L−アラビノースにアルキル基を導入して、
下記式(7)で表わされる化合物を得る工程;
(g)工程(f)で得られた式(7)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(
8)で表わされる化合物を得る工程;
(h)工程(g)で得られた式(8)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲ
ンで置換して、式(9)で表わされる化合物を得る工程;
(i)工程(h)で得られた式(9)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(10)で表わされる化合物を得る工程;
(j)工程(i)で得られた式(10)で表わされる化合物の加水分解を行い、5−デオ
キシ−L−アラビノースを得る工程。 - 下記工程(g)〜(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの製造方法。
(g)式(7)で表わされる化合物にスルホニル基を導入し、式(8)で表わされる化合
物を得る工程;
(h)工程(g)で得られた式(8)で表わされる化合物のスルホニルオキシ基をハロゲ
ンで置換して、式(9)で表わされる化合物を得る工程;
(i)工程(h)で得られた式(9)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(10)で表わされる化合物を得る工程;
(j)工程(i)で得られた式(10)で表わされる化合物の加水分解を行い、5−デオ
キシ−L−アラビノースを得る工程。 - 下記工程(f)、(m)、(i)及び(j)を含む、5−デオキシ−L−アラビノースの
製造方法。
(f)L−アラビノースにアルキル基を導入して、
下記式(7)で表わされる化合物を得る工程;
(m)工程(f)で得られた式(7)で表わされる化合物の第一級水酸基をハロゲンで置
換して、式(9)で得られる化合物を得る工程;
(i)工程(m)で得られた式(9)で表わされる化合物の脱ハロゲン化反応を行い、式
(10)で表わされる化合物を得る工程;
(j)工程(i)で得られた式(10)で表わされる化合物の加水分解を行い、5−デオ
キシ−L−アラビノースを得る工程。
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