JP2001294545A - 有機機能性材料の原料化合物 - Google Patents

有機機能性材料の原料化合物

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JP2001294545A
JP2001294545A JP2001031076A JP2001031076A JP2001294545A JP 2001294545 A JP2001294545 A JP 2001294545A JP 2001031076 A JP2001031076 A JP 2001031076A JP 2001031076 A JP2001031076 A JP 2001031076A JP 2001294545 A JP2001294545 A JP 2001294545A
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Yukihiro Okada
行弘 岡田
Tetsuya Ichikawa
哲也 市川
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YOOYUURABO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、改良、改質を容易に行うことがで
きる有機機能性材料を合成する際の原料化合物を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 本発明の一般式 【化1】 (式中、Yはハロゲン原子、水酸基又はメルカプト基、
Aは−CH2−又は−O−、Bは−O−CH2−又は単結
合、Dは−C=C−又は−C≡C−、nは1乃至3であ
る。)で表される化合物を有機機能性材料の原料化合物
として用いることにより、改質、改良の容易な有機機能
性材料を合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、一般式(I)
【化2】 (式中、Yはハロゲン原子、水酸基又はメルカプト基、
Aは−CH2−又は−O−、Bは−O−CH2−又は単結
合、Dは−C=C−又は−C≡C−、nは1乃至3であ
る。)で表される化合物に関する。さらに詳しくは、改
良、改質の可能な有機機能性材料を合成する際の原料と
なる化合物に関する。本発明の化合物は有機機能性材料
の側鎖部分となる化合物である。
【0002】
【従来の技術】液晶、非線形光学材料、脂質又はレセプ
ター等の有機機能性材料は、核となる部分に付随して側
鎖を有する構造の化合物が用いられており、これらの側
鎖は主として炭素原子と水素原子とから構成されてい
た。また、これらの有機機能性材料を合成するにあたっ
ては、有機機能性材料の核となる部分の化合物と側鎖と
なる部分の化合物とを反応させることによって行ってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の有機機能性材料の側鎖は炭素原子と水素原子からなっ
ているため、他の化合物との親和性に欠けるという傾向
があり、また、前記有機機能性材料の改良、改質を行う
場合には、側鎖の構造の異なる有機機能性材料を得るこ
とが求められ、これを達成するために目的の構造を有す
る側鎖部分の化合物をまず合成し、次にこの側鎖部分の
化合物と有機機能性材料の核となる部分の化合物とを反
応させて目的とする構造の有機機能性材料を合成すると
いう煩雑な操作を行っていた。
【0004】そこで、本発明は、有機機能性材料の改
良、改質をより効率よく行うことが可能であって、か
つ、他の化合物との親和性の高い有機機能性材料を合成
する際の原料化合物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合及
びC−O−C結合を有し、末端に活性点としてハロゲン
原子、水酸基又はメルカプト基を有する二官能性の直鎖
状化合物が前記課題を解決し得る有機機能性材料の原料
化合物として有用であることを見いだし本発明を完成し
たものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
化合物は、末端に活性点としてハロゲン原子、水酸基又
はメルカプト基を有しており、この活性点を有機機能性
材料の核となる部分と反応させることによって、有機機
能性材料を合成することができる。このとき、本発明の
化合物は有機機能性材料の側鎖部分となる。本発明の化
合物を用いて合成した有機機能性材料は、C−O−C結
合を有しているため、他の化合物との親和性が高く、様
々な用途に用いることができ、また、炭素−炭素二重結
合又は炭素−炭素三重結合も有しているため、付加反応
等の反応を施すことにより様々な置換基を導入すること
ができる。したがって、本発明の化合物は、改良、改質
を容易に行うことができる有機機能性材料の原料として
極めて有用な化合物である。
【0007】本発明の化合物は、以下のように製造する
ことができる。
【0008】
【化3】 (式中、A、B、D及びnは前記と同じである。また、
Xはハロゲン原子、mは1又は2である。)
【0009】(第1工程)本工程は、一般式(II)で表
される水酸化物をメタンスルホニル化することにより一
般式(III)で表される化合物を製造する工程である。
本工程におけるメタンスルホン化は、一般式(II)で表
される水酸化物を、冷却下、メタンスルホニルクロリド
と反応させることによって達成することができる。反応
は、テトラヒドロフラン等のエーテル系の溶媒を用い、
トリエチルアミンを試薬として加えることで達成するこ
とができる。
【0010】(第2工程)本工程は、一般式(III)で
表される化合物を、一般式(IV)又は(V)で表される
ジオール化合物と縮合させることにより、一般式(VI)
で表される水酸化物を製造する工程である。一般式(II
I)で表される化合物中、mが1の場合に一般式(IV)
と、mが2の場合に一般式(V)と反応させるものであ
る。本工程における縮合は、ジオール化合物をナトリウ
ムと反応させることによってアルコキシドを生成し、次
いでメタンスルホニル化合物と縮合反応を行うことによ
って達成することができる。反応は、室温付近で行うこ
ともできるが、加熱することによって行うことが反応効
率の観点から好ましい。
【0011】(第3工程)本工程は、一般式(VI)で表
される水酸化物をハロゲン化することによって、一般式
(VII)で表されるハロゲン化物を製造する工程であ
る。本工程におけるハロゲン化は、一般式(VI)で表さ
れる水酸化物を塩化チオニルと反応させることによって
達成することができる。反応は、氷冷下、塩化チオニル
を加えた後、加温することによって効率よく行うことが
できる。この際、溶媒としては、トルエン、ピリジン等
の芳香族有機溶媒を用いることができる。
【0012】(第4工程)本工程は、一般式(VII)で
表されるハロゲン化物のハロゲン原子をメルカプト基で
置換することによって、一般式(VIII)で表されるチオ
ールを製造する工程である。本工程は、一般式(VII)
で表されるハロゲン化物をチオ尿素と反応させることに
よって達成することができる。反応は、チオ尿素を加え
た後、加熱することによって行われ、この際、溶媒とし
てはジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン系
溶媒を用いることができる。
【0013】以下、実施例により本発明を説明する。
【0014】
【実施例】(実施例1)
【化4】 1L四つ口フラスコ中の2−ペンチン−1−オール(化
合物〔1〕) 21.1g(0.25mol)にテトラ
ヒドロフラン(THF)350mLを加えて撹拌した。
この溶液にトリエチルアミン 29.2g(0.29m
ol)を加えて、−30℃に冷却しながら、メタンスル
ホニルクロリド 33.4g(0.29mol)を滴下
した。反応液に水 0.8Lを加え、酢酸エチル 0.
8Lにより抽出した。有機層を1N塩酸 0.5L、水
0.5L、飽和重曹水 0.5L、飽和食塩水 0.
5Lで洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を減圧下で留去し粗精製物として2−ペンチニル メタ
ンスルホネート(化合物〔2〕)を37.9g(0.1
90mol)、収率76%で得た。得られた粗精製物は
このまま次工程へ用いた。
【0015】
【化5】 1L四つ口フラスコにペンタンジオール(化合物
〔3〕) 245.3g(3.52mol)を加え、少
量ずつナトリウム 5.4g(0.23mol)を加え
て加熱、撹拌した。ナトリウムが溶解した後に2−ペン
チニル メタンスルホネート(化合物〔2〕) 37.
7g(0.19mol)を滴下し、液温20℃で3時間
撹拌した。反応液に水 400mL、飽和食塩水 10
0mLを加えて、トルエン 250mLで抽出した。有
機層は、水 250mL、飽和食塩水250mLで洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去
した。残留物をシリカゲルカラムにて精製し(塩化メチ
レン:メタノール系)、5−(2−ペンチニルオキシ)
−1−ペンタノール(化合物〔4〕)を22.4g
(0.13mol)で収率69%で得られた。
【0016】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 1.15(t,J=7.5Hz,3H),1.40
?1.74(m,6H),2.23(qt,J=7.5
and 2.2Hz,2H),3.50(t,J=
6.4Hz,2H),3.65(t,J=6.4Hz,
2H),4.11(t,J=2.2Hz,2H)ppm IR;1096,2228,2863,2938,33
84cm? 1
【0017】(実施例2)
【化6】 200mL四つ口フラスコに、5−(2−ペンチニルオ
キシ)−1−ペンタノール(化合物〔4〕) 22.2
g(0.129mol)とピリジン 1mLを入れ、氷
水浴で冷却しながら塩化チオニル 15.9g(0.1
3mol)を40分で滴下した。室温に戻した後、50
℃の油浴上で3.5時間反応させ、ピリジン 1.5m
Lを追加後、さらに1時間反応させた。反応液に食塩水
100mLを加えて分液し、水層は酢酸エチル 50
mLで抽出した。有機層をあわせて、重曹水 100m
L、飽和食塩水 100mLで洗浄後に硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られたオイルを
蒸留し(95−96℃、4mmHg)、1−(5−クロ
ロペンチルオキシ)−2−ペンチン(化合物〔5〕)を
12.7g(0.066mol)、収率51%で得た。
【0018】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 1.15(t,J=8.0Hz,3H),1.52
(tt,J=6.0 and 7.0Hz,2H),
1.61(tt,J=6.0 and 7.0Hz,2
H),1.80(tt,J=6.0 and 7.0H
z,2H),2.24(qt,J=8.0 and
2.0Hz,2H),3.51(t,J=6.0Hz,
2H),3.54(t,J=7.0Hz,2H),4.
11(t,J=2.0Hz,2H)ppm IR;1096,2224,2868,2940,29
77cm? 1
【0019】(実施例3)
【化7】 100mL四つ口フラスコに、1−(5−クロロペンチ
ルオキシ)−2−ペンチン(化合物〔5〕) 9.8g
(0.052mol)、チオ尿素 4.0g(0.05
3mol)、DMF 27mLを入れて107℃で24
時間反応させた。40℃に冷まし、水酸化ナトリウム
3.0g(0.075mol)を水 30mLに溶かし
た液を加えて、90℃で2時間反応させた。一夜放置
後、反応液を0.7N塩酸 120mLに加えて酢酸エ
チル 50mLで2回抽出した。得られた有機層を食塩
水 50mLで2回洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。この液を濃縮して得られたオイルを蒸留し、5−
(2−ペンチニルオキシ)−1−ペンタンチオール(化
合物〔6〕)を4.7g、収率50%で得た。
【0020】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 1.15(t,J=7.5Hz,3H),1.34
(t,J=7.7Hz,1H),1.40−1.75
(m,6H),2.23(qt,J=7.5 and
2.2Hz,2H),2.53(q,J=7.3Hz,
2H),3.48(t,J=6.4Hz,2H),4.
10(t,J=2.2Hz,2H)ppm
【0021】(実施例4)
【化8】 2Lセパラブルフラスコ中の2−ペンチン−1−オール
(化合物〔1〕) 70.1g(0.83mol)にテ
トラヒドロフラン(THF) 1.2Lを加えて撹拌し
た。この溶液にトリエチルアミン 97.1g(0.9
6mol)を加えて、ドライアイス−アセトンで冷却し
ながら、メタンスルホニルクロリド 111.9g
(0.98mol)を液温−25℃で滴下した。滴下終
了後、この温度で2時間反応させた。反応液に水 2.
8Lと酢酸エチル 2.8Lを加えて撹拌後に分液し、
水層を酢酸エチル 1.0Lにより抽出した。有機層を
合わせて1N塩酸 0.9L、水 0.9L、飽和重曹
水 0.9L、飽和食塩水 0.9Lで洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去し2−ペ
ンチニル メタンスルホネート(化合物〔2〕)を13
6g、収率100%で得た。得られた粗精製物はこのま
ま次工程へ用いた。
【0022】
【化9】 2Lセパラブルフラスコ中のジエチレングリコール(化
合物〔7〕) 1356gにナトリウム 20.6g
(0.90mol)を小さく切って加え、85℃まで加
熱してナトリウムを溶解させた。この溶液に、2−ペン
チニル メタンスルホネート(化合物〔2〕) 13
6.2g(0.83mol)を液温(24−29℃)で
50分かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間、4
0℃で1時間反応させた。反応液に水 1.0L、飽和
食塩水 1.0Lを加えて、トルエン1.5Lで抽出し
た。水層をトルエン 1.0Lで抽出し、有機層を合わ
せて、水 1.0L、飽和食塩水 1.0Lで洗浄後
に、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮、減圧乾燥し
て2−(2−(2−ペンチニルオキシ)エチルオキシ)
エタノール(化合物〔8〕)を68.5g(0.13m
ol)、収率45%で得た。
【0023】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 1.15(t,J=7.5Hz,3H),2.23
(qt,J=7.5 and 2.2Hz,2H),
3.61(t,J=4.9Hz,2H),3.69
(s,4H),3.75(t,J=4.9Hz,2
H),4.19(t,J=2.2Hz,2H)ppm IR;1098,2224,2878,3432cm? 1
【0024】(実施例5)
【化10】 200mL3つ口フラスコに2−(2−(2−ペンチニ
ルオキシ)エチルオキシ)エタノール(化合物〔8〕)
68.5g(0.37mol)、ピリジン5mLを入
れ、氷水で冷却しながら塩化チオニル 52.5g
(0.44mol)を液温15−20℃、30分で滴下
した。滴下終了後にゆっくり加熱し、50℃で1時間反
応させた。反応液に飽和食塩水 200mLを加えて酢
酸エチル 200mLで抽出し、飽和重曹水 300m
L、食塩水 300mLで洗浄後に無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。濃縮後に得られたオイルを蒸留(105−
107℃、5mmHg)で精製し、1−(2−(2−ク
ロロエチルオキシ)エチルオキシ)−2−ペンチン(化
合物
〔9〕)を59.8g(0.304mol)、収率
83%で得た。
【0025】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 1.15(t,J=7.5Hz,3H),2.31
(qt,J=7.5 and 2.1Hz,2H),
3.63(t,J=6.0Hz,2H),3.70
(m,4H),3.77(t,J=6.0Hz,2
H),4.19(t,J=2.2Hz,2H)ppm IR;1096,2224,2868,2940,29
77cm? 1
【0026】(実施例6)
【化11】 100mL三つ口フラスコに、1−(2−(2−クロロ
エチルオキシ)エチルオキシ)−2−ペンチン(化合物
〔9〕) 9.9g(0.052mol)、チオ尿素
4.0g(0.053mol)、DMF 27mLを入
れて110℃で23時間反応させた。64℃にさまし、
水酸化ナトリウム 3.2g(0.080mol)を水
31mLに溶かした液を加えて、100℃で2時間反
応させた。水浴で冷やした後、反応液を0.7N塩酸
120mLに加えて酢酸エチル30mLと80mLで抽
出した。得られた有機層を食塩水 100mLで2回洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この液を濃縮して
得られたオイルを蒸留し、2−(2−(2−ペンチニル
オキシ)エチルオキシ)エタンチオール(化合物〔1
0〕)を4.8g、収率49%で得た。
【0027】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 1.14(t,J=7.5Hz,3H),1.59
(t,J=8.2Hz,1H),2.23(qt,J=
7.5and 2.1Hz,2H),2.71(dt,
J=8.2 and 6.4Hz,2H),3.62
(t,J=6.4Hz,2H),3.63?3.71
(m,4H),4.18(t,J=2.1Hz,2H)
ppm
【0028】(実施例7)
【化12】 500mL四つ口ナスフラスコにcis−3−オクテン
−1−オール(化合物〔11〕) 21.6g(0.1
7mol)、テトラヒドロフラン(THF)200m
L、トリエチルアミン 32mL(0.23mol)を
入れ、ドライアイス?アセトン浴で冷やした。この溶液
にメタンスルホニルクロリド 24.2g(0.21m
ol)を−9℃以下で45分かけて滴下した。1時間撹
拌後、室温に戻した。反応液に飽和食塩水 600mL
を加えて酢酸エチル 500mLで抽出、1N塩酸 1
50mL、飽和食塩水 300mL、飽和重曹水 30
0mL、飽和食塩水 300mLで順に洗い、無水硫酸
ナトリウムで乾燥、濃縮、減圧乾燥して、cis−3−
オクテニル メタンスルホネート(化合物〔12〕)を
36.2g、収率100%で得た。得られた化合物は
このまま次工程へ用いた。
【0029】
【化13】 500mL四つ口フラスコにエチレングリコール(化合
物〔13〕) 280mLを加え、金属ナトリウム
4.7g(0.20mol)を細かく切って加え、64
℃まで加熱して溶解させた。この溶液にcis−3−オ
クテニル メタンスルホネート(化合物〔12〕) 3
6.2g(0.17mol)を40分かけて滴下し、6
5℃で5時間反応させた。反応液に水 300mL、飽
和食塩水100mLを加えて、トルエン 300mLで
抽出し、水層をさらにトルエン300mLで抽出した。
有機層を合わせて、水 300mL、飽和食塩水 30
0mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後に濃縮し
た。得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(トルエン?酢酸エチル)で精製して、2−(c
is−3−オクテニルオキシ)エタノール(化合物〔1
4〕)を16.2g、収率50%で得た。
【0030】
【化14】 200mL四つ口フラスコに、2−(cis−3−オク
テニルオキシ)エタノール(化合物〔14〕) 16.
2g(0.084mol)、トルエン 170mL、ピ
リジン 2mLを入れて、塩化チオニル 11.0g
(0.092mol)を28℃で30分かけて滴下し
た。75℃で2時間反応後、塩化チオニル1.0mL
(0.014mol)を追加してさらに3時間反応させ
た。反応液を飽和食塩水 50mL、飽和重曹水 10
0mL、飽和食塩水 100mLで順に洗い、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。この液を濃縮して得られたオイ
ルを蒸留し(81℃、4mmHg)、1−(2−クロロ
エチルオキシ)−cis−3−オクテン(化合物〔1
5〕)を12.3g、収率76%で得た。
【0031】1HNMR(400MHz,CDCl3);
δ 0.90(t,J=7.0Hz,3H),1.29
−1.36(m,4H),2.02−2.07(m,2
H),2.36(dd,J=7.0 and 7.0H
z,2H),3.50(t,J=7.0Hz,2H),
3.62(t,J=5.0Hz,2H),3.71
(t,J=5.0Hz,2H),5.36(dtt,J
=11.0,7.0 and1.5Hz,1H),5.
48(dtt,J=11.0,7.0 and 1.5
Hz,1H)ppm IR;1121,1650,2861,2928,29
60,3010cm? 1
【0032】
【発明の効果】本発明の化合物は、末端に活性点として
ハロゲン原子、水酸基又はメルカプト基を有しており、
この部分を有機機能性材料の核となる部分と反応させる
ことによって、改良、改質を容易に行うことができる有
機機能性材料を合成することができる。また、本発明の
化合物はC−O−C結合を有しており、炭素−炭素二重
結合又は炭素−炭素三重結合も有しているため、本発明
の化合物を用いて合成した有機機能性材料は、他の化合
物との親和性が高く、様々な置換基を導入することがで
きる。そのため、本発明を用いて合成した有機機能性材
料は、その改良、改質を容易に行うことができる。した
がって、本発明の化合物は有機機能性材料の原料として
極めて有用な化合物である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 で表される有機機能性材料の原料化合物(式中、Yはハ
    ロゲン原子、水酸基又はメルカプト基、Aは−CH2
    又は−O−、Bは−O−CH2−又は単結合、Dは−C
    =C−又は−C≡C−、nは1乃至3である。)。
  2. 【請求項2】 Yが塩素である請求項1に記載の有機機
    能性材料の原料化合物。
  3. 【請求項3】 Yが水酸基である請求項1に記載の有機
    機能性材料の原料化合物。
  4. 【請求項4】 Yがメルカプト基である請求項1に記載
    の有機機能性材料の原料化合物。
  5. 【請求項5】 Aが−CH2−、Bが−O−CH2−、D
    が−C≡C−、nが1である請求項1乃至4に記載の有
    機機能性材料の原料化合物。
  6. 【請求項6】 Aが−O−、Bが−O−CH2−、Dが
    −C≡C−、nが1である請求項1乃至4に記載の有機
    機能性材料の原料化合物。
  7. 【請求項7】 Aが−O−、Bが単結合、Dが−C=C
    −、nが3である請求項1乃至4に記載の有機機能性材
    料の原料化合物。
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