JPWO2008044702A1 - アザビシクロアルカノール誘導体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

アザビシクロアルカノール誘導体、とりわけ、農医薬中間体として有用なシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体を収率よく、しかも工業的に安価に製造するものである。水酸基に置換されたメチンを不斉炭素として有するアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のジアステレオマー、たとえば、トランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]−8−オール誘導体を、遷移金属錯体存在下にて水酸基に置換されたメチンを異性化させ、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマー、たとえば、シス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]−8−オール誘導体を過剰にすることにより、アザビシクロC6−10アルカノール誘導体のうち、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーを製造する。

Description

本発明は、アザビシクロアルカノール誘導体の新規な製造方法に関する。特に、農医薬の有用な中間体であるシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の新規な製造方法に関する。尚、本明細書において、シス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オールの立体配置は、式(1)で表される立体配置を表し、トランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オールの立体配置は、式(2)で表される立体配置を表すものとする。
Figure 2008044702
シス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法として、例えば、3−メチル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンを金属ナトリウムで還元した後、ベンゾフェノン存在下に230時間加熱する方法が知られている。(非特許文献1を参照)
また、3−メチル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンを通常の還元を行い、トランス体を得た後、トリフラートに変換後、酸で反転させる方法が知られている。(非特許文献2を参照)
一方、ルテニウム錯体を触媒に用いて、光学活性アルコールのラセミ化反応が知られている。(非特許文献3、4を参照)
J. Org.Chem., 1963, 28, 2407 J. Med. Chem., 2003, 46, 1456 J. Organomet., Chem., 2002, 652, 105 Tetrahedron Lett., 2003, 44, 7521
しかし、非特許文献1に記載の方法は、反応時間が長く、しかも目的とするシス体の収率が低いとの問題があった。非特許文献2の方法は、反応が多段階であること、試薬としても用いる無水トリフルオロメタンスルホン酸が高価であることを考慮すると工業的な製造方法としては問題があった。一方、遷移金属錯体を用いた水素移動型の反応は、従来、ラセミ化に用いられた例は知られているものの、ラセミ化の場合、最大でも50%までしか反転が進行しないため、一の異性体から、他の異性体へ優先的に反転させることはできないものと考えられていた。
本発明は、収率もよく、汎用性の高い、工業的にも使用可能なアザビシクロアルカノール誘導体の製造方法を提供することを目的とする。特に、アザビシクロアルカノール誘導体としては、シス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、遷移金属錯体を用いた水素移動型の反応であっても、反応基質となるアルコール誘導体を水素源として反応を行うことにより、一の異性体から他の異性体へ優先的に異性化が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、水酸基を有するメチンを不斉炭素として有するアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のジアステレオマーを、遷移金属錯体存在下にて水酸基を有するメチンを異性化させ、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーを過剰にすることを特徴とするアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のうち、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーの製造方法に関する。
本発明の第二は、トランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体を、遷移金属錯体存在下にてトランス体をシス体に異性化させ、シス体を過剰にすることを特徴とするシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法に関する。
本発明の第三は、3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン誘導体を、遷移金属錯体及び水素供与性の有機化合物または水素供与性の無機化合物の存在下に水素移動型還元反応を行い、トランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]−8−オール誘導体を得、水素供与性の有機化合物または水素供与性の無機化合物を除去した後、水素移動型還元反応に用いられた遷移金属錯体存在下にてトランス体をシス体に異性化させ、シス体を過剰にすることを特徴とするシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法に関する。
本発明の反応の経時変化を示す図である。縦軸は、トランス体とシス体の合計に対するシス体の割合(%)、横軸は時間(hr)を示す。
本発明の製造方法に反応基質として用いられるアザビシクロアルカノール誘導体は、水酸基を有するメチンを不斉炭素として有するアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のジアステレオマーである。これは、目的とするジアステレオマーの異性体を過剰に含有するジアステレオマーの混合物、または、目的とするジアステレオマーの異性体のみからなる。
本発明の製造方法に用いられるアザビシクロアルカノール誘導体は、遷移金属錯体を用いた異性化反応の障害とならない置換基を、アザビシクロアルカノール骨格上の任意の位置に有することができる。
置換基としては、たとえば、以下の炭化水素基などを例示することができる。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基などのアルキル基、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基などのアルケニル基、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基などのアルキニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基があげられる。
また、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基などの単環芳香族炭化水素基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基などの縮合環芳香族炭化水素基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基などの環集合芳香族炭化水素基があげられる。
本発明の製造方法に反応基質として用いられるトランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法は、特に限定されず、具体的には、3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン誘導体をLiAlH、NaBH等の通常用いられる試薬を用いて還元することにより得ることができる。また、3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン誘導体を、遷移金属錯体を用いた水素移動型の還元反応を用いても製造することができる。この場合、水素供与性有機化合物、または水素供与性無機化合物の存在下に反応を行うのが好ましい。水素供与性有機化合物、または水素供与性無機化合物とは、熱的作用によって、あるいは触媒作用によって水素を供与することのできる化合物を意味しており、このような水素供与性の化合物については特にその種類に限定はないが、好適なものとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール化合物、ギ酸又はその塩(例えばアンモニウム塩)、テトラリン等の部分的に飽和炭素結合を持つ不飽和炭化水素や複素環化合物、ヒドロキノンあるいは亜リン酸等を例示することができる。なかでもアルコール系溶媒が好適であり、より好ましくは2−プロパノールが例示される。用いる水素源となる水素供与性化合物の量は反応基質の溶解度および経済性により判断され、具体的には、反応基質に対して、等モル以上であれば特に限定されず、大過剰に用いることもできる。
水素移動型の還元により得られたトランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体は、還元反応後に精製して使用できることができるが、ここで用いられた遷移金属錯体は、次工程の異性化反応において用いることができるので、異性化反応の障害となる水素供与性化合物を系外に除去するだけで、使用することができる。水素供与性化合物の除去方法は特に限定されず、蒸留、分液、ろ過等の公知の方法を使用することができる。
トランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体は、遷移金属錯体を用いた異性化反応の障害とならない置換基を、3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール骨格上の任意の位置に有することができる。3位窒素上の置換基は、遷移金属錯体を用いた異性化反応の障害とならない置換基であれば、特に限定されるものではない。
置換基としては、たとえば、以下の炭化水素基などを例示することができる。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基などのアルキル基、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基などのアルケニル基、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基などのアルキニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基があげられる。
また、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基などの単環芳香族炭化水素基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基などの縮合環芳香族炭化水素基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基などの環集合芳香族炭化水素基があげられる。
本発明の製造方法に用いられる遷移金属錯体中の遷移金属としては、Meerwein-Ponndorf-Verlay還元に用いられる遷移金属、またはヒドリド錯体を形成しうる金属であれば、特に限定されず、具体的には、チタン、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、またはランタノイド類を好ましく例示することができる。
遷移金属錯体の配位子として、具体的には、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルシクロペンタジエンノン、ビピリジル、チオフェン、1,5−シクロオクタジエン、1,3,5−シクロオクタトリエン、シクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、ヘキサメチルベンゼン、ジフェニルホスフィニルプロパン、ジフェニルホスフィニルエタン、一酸化炭素、1,2−ジアミノエタン、2−アミノエタノール、1,2−ジフェニルエチレンジアミン、シメン、ジフェニルホスフィノフェロセン等を例示することができる。
本発明の製造方法に用いられる遷移金属錯体として具体的には、RuCl(PPh、RuCl(PPh、RuHCl(PPh、RuH(PPh、RuCl[P(p−MeO−C、RuCl[P(p−F−C、RuCl(PPh(HNCHCHNH)、RuCl(PPh(dmf)、RuCl(dppf)(dmf)、[RuCl(dppp)(Cymene)]Cl、[RuCl(biPy)(cymene)]Cl、RuCl(PPh(C)、RuCl(PPh(C)、RhCl(dppp)、[Ru(PPh(C)]BF、Ru(NHCH(Ph)CH(Ph)N(Ts))(Cymene)、Ru(NHCHCHO)(Cymene)、Ru(CO)(C(Ph)OH)、RhCl(biPy)、RhCl(dppp)、RhCl(thiophen)、[Rh(dppp)(1,5−cyclooctadiene)]BF、[Rh(biPy)(1,5−cyclooctadiene)]BF、Rh(PPhCl、IrCl(dppp)、IrCl(biPy)、IrCl(thiophen)、[Ir(dppp)(1,5−cyclooctadiene)]BF、[Ir(biPy)(1,5−cyclooctadiene)]BF等を例示することができる。
なお、ここで、「dppp」はdiphenylphosphinopropane、「biPy」はbipyridyl、「C」は下記式(3)、「dmf」はN,N−dimethylformamide、「dppf」は下記式(4)を示す。
Figure 2008044702
Figure 2008044702
用いる遷移金属錯体の量は、特に限定されないが、触媒量が好ましく、反応させる基質に対して0.005モル%以上、好ましくは、0.02モル%以上、更には、0.05モル%以上が好ましい。
本発明の製造方法では、遷移金属錯体以外に、塩基を用いるのが好ましい。用いる塩基は、特に限定されず、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、炭酸カリウム等の金属炭酸塩、ナトリウムエチラート、ポタシウムt−ブトキシド等の金属アルコラート類、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基、または4級アンモニウム塩等を例示することができる。用いる塩基の量は、活性種の出し方、用いる水素源の種類により、任意に選択することができる。
異性化反応は、反応基質となるトランス体およびシス体の混合物またはトランス体と、遷移金属錯体とを、好ましくは、塩基存在下に、溶媒中、室温から溶媒の還流温度の範囲で反応することで行うことができる。用いる溶媒は、水素供与性でない溶媒が好ましく、具体的には、トルエン、ベンゼン、キシレン、アニソール等の芳香族系、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素系、イソプロピルエーテル、CPME、THF、ジオキサン等のエーテル系、アセトニトリル、DMF、DMSOなど、及びそれらの混合溶媒等を例示することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、実施例に限定されるものではない。
3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン1.08g(5mmol)をイソプロパノール10mlに溶解し、カリウムt−ブトキシド56mg(10mol%)加えた反応液に窒素を吹込み、酸素を脱気した後、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム24mg(0.5mol%)を加え、窒素雰囲気下1.5時間還流した。冷却後、酸素を脱気したトルエン10mlを加え、加熱してイソプロパノールを留去して、さらに、8時間加熱還流した。反応液を水にあけ、不溶物をろ過後、分液し、さらに水層よりトルエンを用いて抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄、乾燥し、溶媒を留去して粗生成物1.09gを得た。ヘキサン/トルエンを用いて再結晶を行い、目的とするシス−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール0.65gを得た(シス/トランス>96/4)。また、シス/トランス≒1/1の混合物として0.19gを得た。
用いる遷移金属錯体の量を1mol%、5mol%に変える以外は、実施例1と同様の操作で反応を行った。その結果を表1に示す。反応を追跡し、平衡に達した時点で反応を終了した。
Figure 2008044702
3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン3.23g(15mmol)をイソプロパノール/トルエン(1:1)混合溶媒40mlに溶解し、窒素を吹き込み、酸素を脱気した。カリウムt−ブトキシド168mg(10mol%)及びジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム28.8mg(0.2mol%)を加え、30分還流した。イソプロパノールを加熱留去し、さらに6時間還流した。反応液にトルエン12mlを加え冷却し、結晶をろ過、冷トルエン洗浄することにより、目的とするシス−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール(シス/トランス>98/2)1.60g(収率49%)を得た。
3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール異性体混合物(シス/トランス=49/51)0.52g(2.39mmol)をトルエン5mlに溶解し、窒素を吹き込み、酸素を脱気した。カリウムt−ブトキシド26.9mg(10mol%)及びジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム2.3mg(0.1mol%)を加え、7時間還流した。冷却後水を加え、トルエン抽出、濃縮して粗生成物を得た。ヘキサン/トルエンで再結晶して目的とするシス−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール(シス/トランス>98/2)0.36g(収率69%)を得た。
トランス−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール1.09g(5mmol)をトルエン7mlに溶解し、窒素を吹込み、酸素を脱気し、さらに窒素気流下加熱し、2〜3分間還流した後、冷却し、カリウムt−ブトキシド56mg(10mol%)及び各種ルテニウム錯体0.1mol%を加え平衡に達すまで加熱還流した、反応の経時変化を図1に示す。
本発明の製造方法を用いることにより、農医薬中間体として有用なアザビシクロアルカノール誘導体の熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーを、製造することができる。特に、農医薬中間体として有用なシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体を収率よく、しかも工業的に安価に製造することができる。

Claims (9)

  1. 水酸基を有するメチンを不斉炭素として有するアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のジアステレオマーを、遷移金属錯体存在下にて水酸基を有するメチンを異性化させ、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーを過剰にすることを特徴とするアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のうち、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーの製造方法。
  2. 更に塩基存在下に異性化を行うことを特徴とする請求項1に記載のアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のうち、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーの製造方法。
  3. 遷移金属が、チタン、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、またはランタノイド類であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のアザビシクロC6−10アルカノール誘導体のうち、熱力学的に安定ないずれかのジアステレオマーの製造方法。
  4. トランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体を、遷移金属錯体存在下にてトランス体をシス体に異性化させ、シス体を過剰にすることを特徴とするシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法。
  5. 更に塩基存在下に異性化させることを特徴とする請求項4に記載のシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法。
  6. トランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体が、3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン誘導体を還元して得られたことを特徴とする請求項4または5に記載のシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法。
  7. 3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン誘導体を、遷移金属錯体及び水素供与性の有機化合物または水素供与性の無機化合物の存在下に水素移動型還元反応を行い、トランス及びシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体混合物またはトランス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]−8−オール誘導体を得、水素供与性の有機化合物または水素供与性の無機化合物を除去した後、水素移動型還元反応に用いられた遷移金属錯体存在下にてトランス体をシス体に異性化させ、シス体を過剰にすることを特徴とするシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法。
  8. 更に塩基存在下に、還元反応、及び異性化を行うことを特徴とする請求項7に記載のシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法。
  9. 遷移金属が、チタン、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、またはランタノイド類であることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のシス−3−置換−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール誘導体の製造方法。
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