JPWO2008044403A1 - 光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法 - Google Patents
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Abstract
回折光学素子は、光源から出射される出射光からメインビーム、2つのサブビームを生成し、対物レンズは、そのメインビーム、2つのサブビームを光記録媒体上に集光する。光検出器は、光記録媒体で反射されたメインビームおよび2つのサブビームの反射光を受光する。回折光学素子は、光記録媒体の接線方向に対応する接線方向分割線と、光記録媒体の半径方向に対応する第1および第2の半径方向分割線とにより、それぞれ光学特性が異なる6個の領域に分割される。第1サブビームの第1の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの中心の近傍を通り、第2サブビームの第2の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの中心の近傍を通る。
Description
本発明は、溝を有する光記録媒体に対する記録および再生を行う光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法に関する。
追記型や書換可能型の光記録媒体には、トラックを構成する溝が形成されている。これらの光記録媒体に対するトラック誤差信号の検出方式として、プッシュプル法が知られている。しかし、単純なプッシュプル法によるトラック誤差信号は、光ヘッド装置の対物レンズが光記録媒体の半径方向へシフトするとオフセットを生じる。オフセットがあるとトラックサーボの動作が不安定になり、光記録媒体に対して記録や再生を正しく行うことができなくなる。このようなレンズシフトによるオフセットを抑制できるトラック誤差信号の検出方式として、差動プッシュプル法が知られている。
一方、光記録媒体に対するフォーカス誤差信号の検出方式として、非点収差法が知られている。しかし、単純な非点収差法によるフォーカス誤差信号は、光記録媒体上の集光スポットが光記録媒体の溝を横断すると溝横断雑音を生じる。溝横断雑音があるとフォーカスサーボの動作が不安定になり、光記録媒体に対して記録や再生を正しく行うことができなくなる。このような溝横断雑音を抑制できるフォーカス誤差信号の検出方式として、差動非点収差法が知られている。
ところで、追記型や書換可能型の光記録媒体には、DVD−R、DVD−RWやHD DVD−R、HD DVD−RWのように、グルーブに対してのみ記録や再生を行うグルーブ記録方式の光記録媒体と、DVD−RAMやHD DVD−RAMのように、ランドとグルーブの両方に対して記録や再生を行うランド/グルーブ記録方式の光記録媒体とがある。ここで言うランドおよびグルーブは、光記録媒体への入射光の側から見て、それぞれ溝による凹部および凸部に相当する。グルーブ記録方式の光記録媒体とランド/グルーブ記録方式の光記録媒体とでは、溝のピッチが異なる。光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置には、このような溝のピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対し、差動プッシュプル法によるトラック誤差信号および差動非点収差法によるフォーカス誤差信号を検出できることが要求される。
フォーカス誤差信号を検出する光ピックアップ装置として、特許文献1(特開平11−219529号公報)に開示される装置が知られる。この光ピックアップ装置は、光源と、回折格子と、対物レンズと、ホログラムと、単一のフォトディテクタとを備える。光源は、記録媒体に向けて出射光を発射する。回折格子は、光源から発射される出射光を主ビームと少なくとも2つのサブビームとに分割する。対物レンズは、回折格子から分割された主ビームとサブビームとをそれぞれ独立的に記録媒体上に集光させる。ホログラムは、記録媒体から反射され、対物レンズを通過した反射光を相互焦点距離が異なる第1回折ビーム及び第2回折ビームに分割し、光源の出射光軸の一側方向に回折させる。単一のフォトディテクタは、第1回折ビーム及び第2回折ビームを受光し、その受光した回折ビームを基礎にフォーカスエラー信号を検出するために複数個に分割された受光素子からなる。
また、フォーカス誤差信号およびトラック誤差信号を得る光ヘッド装置は、特許文献2(特開2005−317106号公報)に開示される。この光ヘッド装置は、光源と、対物レンズと、光検出器とを有する。対物レンズは、トラックを構成する溝を有する円盤状の光記録媒体上に光源からの出射光を集光する。光検出器は、光記録媒体からの反射光を受光する。光ヘッド装置は、光源からの出射光から、対物レンズにより光記録媒体上に集光される光として、メインビーム、第一のサブビームおよび第二のサブビームを生成するビーム生成手段を有する。この第一のサブビームは、光軸を含む平面を境界とする第一および第二の部分から構成され、第二のサブビームは、光軸を含む平面を境界とする第三および第四の部分から構成されている。ビーム生成手段は、これら第一から第四の部分の強度分布が下記になるように構成されるビーム生成手段をさらに有する。第一のサブビームの第一の部分および第二のサブビームの第四の部分は、メインビームの対応する部分と光軸に垂直な断面内における光軸上の強度で規格化した強度分布が異なる。それと共に、第一のサブビームの第二の部分および第二のサブビームの第三の部分は、メインビームの対応する部分と光軸に垂直な断面内における光軸上の強度で規格化した強度分布がほぼ同じである。光検出器は、光記録媒体からの反射光として、光記録媒体で反射されたメインビーム、光記録媒体で反射された第一のサブビームの第一および第二の部分、光記録媒体で反射された第二のサブビームの第三および第四の部分を、それぞれからフォーカス誤差信号および/またはトラック誤差信号を検出するために個別に受光する。
溝のピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対し、差動プッシュプル法によるトラック誤差信号および差動非点収差法によるフォーカス誤差信号を検出できる光ヘッド装置としては、特許文献3(特開平9−81942号公報)に開示される光ヘッド装置が知られている。この光ヘッド装置においては、光源である半導体レーザからの出射光は、後述する回折光学素子によりメインビームである0次光、サブビームである±1次回折光の3つの光に分割される。これらの光は対物レンズで光記録媒体であるディスクの同一トラック上に集光される。ディスクで反射されたメインビームの反射光およびサブビームの反射光は、光検出器で受光される。光検出部は複数の受光部を有し、メインビームの反射光を受光する受光部からの出力に基づいて、光ヘッド装置は、メインビームに対するプッシュプル信号MPP、フォーカス誤差信号MFEを検出する。また、サブビームの反射光を受光する受光部からの出力に基づいて光ヘッド装置は、サブビームに対するプッシュプル信号SPP、フォーカス誤差信号SFEを検出する。差動プッシュプル法によるトラック誤差信号DPPおよび差動非点収差法によるフォーカス誤差信号DFEは、以下の式により与えられる。
DPP=MPP−K1×SPP(K1は定数)
DFE=MFE+K2×SFE(K2は定数)
DPP=MPP−K1×SPP(K1は定数)
DFE=MFE+K2×SFE(K2は定数)
図1は、上述の光ヘッド装置の回折光学素子の平面図である。回折光学素子3aは、入射光の光軸を通りディスクの接線方向に対応する分割線で領域41a、41bの2つの領域に分割され、各々の領域に回折格子が形成されている。回折格子の方向は、ディスクの半径方向に対応する方向であり、回折格子のパタンは、等ピッチの直線状である。また、領域41aにおける回折格子の位相と、領域41bにおける回折格子の位相とは、互いに略180°ずれている。従って、領域41aからの+1次回折光の位相と、領域41bからの+1次回折光の位相とは、互いに略180°ずれ、領域41aからの−1次回折光の位相と、領域41bからの−1次回折光の位相とは、互いに略180°ずれる。なお、図中に破線で示される円は、入射光の断面に相当する。
また、回折光学素子3aを、図2に示されるような回折光学素子3bに置き換えた光ヘッド装置も考えられる。図2は、回折光学素子3bの平面図である。回折光学素子3bは、入射光の光軸を通りディスクの接線方向に対応する分割線および半径方向に対応する分割線で領域42a〜42dの4つの領域に分割され、各々の領域に回折格子が形成されている。回折格子の方向は、ディスクの半径方向に対応する方向であり、回折格子のパタンは、等ピッチの直線状である。領域42a、42dにおける回折格子の位相と、領域42b、42cにおける回折格子の位相とは、互いに略180°ずれている。従って、領域42a、42dからの+1次回折光の位相と、領域42b、42cからの+1次回折光の位相とは、互いに略180°ずれ、領域42a、42dからの−1次回折光の位相と、領域42b、42cからの−1次回折光の位相とは、互いに略180°ずれる。なお、図中に破線で示される円は、入射光の断面に相当する。
図3A〜Cにフォーカス誤差信号の計算例が示される。図3A〜Cには、対物レンズの中心を通りディスクの接線方向に平行な直線で分割された2つの領域のうち、一方の領域におけるサブビームの位相と他方の領域におけるサブビームの位相が略180°ずれている場合の計算例が示されている。
図3Aは、メインビームに対するフォーカス誤差信号MFEをメインビームに対する和信号MSUMで規格化した信号の計算例を示している。図3Bは、サブビームに対するフォーカス誤差信号SFEをサブビームに対する和信号SSUMで規格化した信号の計算例を示している。図3Cは、K2=MSUM/SSUMとしたときの差動非点収差法におけるフォーカス誤差信号DFEを2×MSUMで規格化した信号の計算例を示している。グラフの横軸はディスクのデフォーカス量、縦軸はフォーカス誤差信号の信号レベルを示す。また、グラフ中の黒丸は、集光スポットがランド上にある場合のフォーカス誤差信号、白丸は集光スポットがグルーブ上にある場合のフォーカス誤差信号を表している。計算条件は、光源の波長405nm、対物レンズの開口数0.65、溝のピッチ0.68μm、溝の深さ45nmである。
図3A〜Cに示される計算例において、メインビームのみを用いて単純な非点収差法によりフォーカス誤差信号の検出を行う場合、図3Aに示されるように、ランドにおけるフォーカス誤差信号の波形と、グルーブにおけるフォーカス誤差信号の波形とは、異なるため、溝横断雑音が発生する。これに対して、メインビームとサブビームとを用いて、差動非点収差法によりフォーカス誤差信号の検出を行う場合、図3Cに示されるように、ランドにおけるフォーカス誤差信号の波形と、グルーブにおけるフォーカス誤差信号の波形とは、原点付近では一致し、溝横断雑音の軽減が見込める。しかし、それ以外の部分では異なるため、溝横断雑音を十分に抑制することはできない。これは、図3Aに示されるメインビームに対するフォーカス誤差信号の波形と、図3Bに示されるサブビームに対するフォーカス誤差信号の波形とが、原点付近以外の部分ではランドとグルーブで互いに逆にならず、それらを加算することにより、ランドとグルーブとにおける波形の違いが十分に相殺されないためである。
回折光学素子3aを用いた光ヘッド装置におけるフォーカス誤差信号は、図3A〜Cに示されるような信号となる。従って、回折光学素子3aを用いた光ヘッド装置においては、ランドとグルーブそれぞれにおけるフォーカス誤差信号の波形が一致する範囲、すなわち、差動非点収差法により溝横断雑音を抑制できるデフォーカス量の範囲は狭く、溝横断雑音を十分に抑制できない。
図8に、回折光学素子を用いた光ヘッド装置における、回折光学素子から対物レンズまでのメインビームおよびサブビームの光路が示される。ここでは、図8における回折光学素子3は、回折光学素子3bに相当する。回折光学素子3bを0次光として透過したメインビーム16aは、回折光学素子3bで偏向されずに対物レンズ6へ向かう。そのため、対物レンズ6へ入射するメインビーム16aの光軸は、対物レンズ6の中心を通る。これに対して、回折光学素子3bにより+1次回折光として回折されたサブビーム16bは、回折光学素子3bにおいて図の上側へ偏向されて対物レンズ6へ向かう。そのため、対物レンズ6に入射するサブビーム16bの光軸は、対物レンズ6の中心を通らず、対物レンズ6の中心に対して図の上側へずれる。回折光学素子3bにより−1次回折光として回折されたサブビーム16cは、回折光学素子3bにおいて図の下側へ偏向されて対物レンズ6へ向かう。そのため、対物レンズ6に入射するサブビーム16cの光軸は、対物レンズ6の中心を通らず、対物レンズ6の中心に対して図の下側へずれる。
このときの対物レンズ6への入射光の断面と対物レンズ6との位置関係が図4A〜Cに示される。図4Aに、メインビーム16aの断面と対物レンズ6との位置関係が示される。図中に破線で示される入射光の断面18aの中心と、対物レンズ6の中心とは、一致している。
図4Bに、サブビーム16bの断面と対物レンズ6との位置関係が示される。図中に破線で示される入射光の断面18bの中心は、対物レンズ6の中心に対して図の上側へずれている。また、図中に点線で示される2本の直線は、回折光学素子3bの2本の分割線に相当しており、入射光の断面18bの中心を通る。従って、サブビーム16bのうち回折光学素子3bの領域42a、42bで回折された光が対物レンズ6に入射する割合は、サブビーム16bのうち回折光学素子3bの領域42c、42dで回折された光が対物レンズ6に入射する割合に比べて小さくなる。
図4Cに、サブビーム16cの断面と対物レンズ6との位置関係が示される。図中に破線で示される入射光の断面18cの中心は、対物レンズ6の中心に対して図の下側へずれている。また、図中に点線で示される2本の直線は、回折光学素子3bの2本の分割線に相当しており、入射光の断面18cの中心を通る。従って、サブビーム16cのうち回折光学素子3bの領域42a、42bで回折された光が対物レンズ6に入射する割合は、サブビーム16bのうち回折光学素子3bの領域42c、42dで回折された光が対物レンズ6に入射する割合に比べて大きくなる。
回折光学素子3bを用いた光ヘッド装置におけるフォーカス誤差信号は、図3A〜Cに示される信号に較べると、改善されるが十分ではない。すなわち、回折光学素子3bを用いた光ヘッド装置においても、ランドとグルーブそれぞれにおけるフォーカス誤差信号の波形が一致する範囲、すなわち、差動非点収差法により溝横断雑音を抑制できるデフォーカス量の範囲は狭く、溝横断雑音を十分に抑制できない。
本発明の目的は、溝横断雑音が十分に抑制された良好なフォーカス誤差信号が得られる光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、溝のピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対して良好なフォーカス誤差信号を得る光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法を提供することにある。
本発明の観点では、光ヘッド装置は、光源と、回折光学素子と、対物レンズと、光検出器とを具備する。回折光学素子は、光源から出射される出射光から少なくともメインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを生成する。対物レンズは、回折光学素子で生成されるメインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを光記録媒体上に集光する。この光記録媒体は、複数のトラックを構成する溝を有する。光検出器は、光記録媒体で反射されたメインビームの反射光、第1サブビームの反射光、第2サブビームの反射光を受光する。回折光学素子は、光記録媒体の接線方向に対応する接線方向分割線と、光記録媒体の半径方向に対応する第1の半径方向分割線および第2の半径方向分割線とにより、光学特性が異なる6個の領域に分割される。第1サブビームにおける、第1の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの中心の近傍を通る。第2サブビームにおける、第2の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの中心の近傍を通る。
本発明の光ヘッド装置では、第1サブビームにおける、第2の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの開口の外側を通る。また、第2サブビームにおける、第1の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの開口の外側を通る。
また、本発明の光ヘッド装置では、回折光学素子は、回折格子を備える。この回折格子は、上記のように6個の領域に分割される。各領域の回折格子の位相は、隣接する領域の回折格子の位相と互いに略180°ずれている。
本発明の光ヘッド装置では、6個に分割された領域は、第1領域群と、第2領域群とに分けられる。第1領域群は、接線方向分割線の左側かつ第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との上側である左上側領域と、接線方向分割線の右側かつ第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線とにより挟まれる右中央領域と、接線方向分割線の左側かつ第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との下側である左下側領域とを含む。第2領域群は、接線方向分割線の右側かつ第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との上側である右上側領域と、接線方向分割線の左側かつ第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線とにより挟まれる左中央領域と、接線方向分割線の右側かつ第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との下側である右下側領域とを含む。この第1領域群の回折格子の位相と、第2領域群の回折格子の位相とは互いに略180°ずれている。
本発明の光ヘッド装置では、メインビーム、第1サブビーム、第2サブビームは、光源から出射された出射光が回折光学素子により分割された0次光、+1次回折光、−1次回折光である。また、対物レンズは、メインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを複数のトラックのうちの同一トラック上に集光する。
また、本発明の光学式情報記録再生装置は、上記の光ヘッド装置と、第1の回路と、第2の回路と、第3の回路とを具備する。第1の回路は、光源を駆動する。第2の回路は、光検出器から出力される信号に基づいて、フォーカス誤差信号と、トラック誤差信号と、光記録媒体に記録されたRF信号とを検出する。第3の回路は、フォーカス誤差信号およびトラック誤差信号に基づいて対物レンズを駆動する。
本発明の光学式情報記録再生装置は、差動非点収差法によりフォーカス誤差信号を生成する。
本発明の他の観点では、誤差信号生成方法は、生成ステップと、集光ステップと、光検出ステップとを具備する。生成ステップは、光源から出射される出射光から少なくともメインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを生成するステップである。集光ステップは、メインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを光記録媒体上に対物レンズにより集光するステップである。この光記録媒体は、複数のトラックを構成する溝を有する。光検出ステップは、光記録媒体で反射されたメインビームの反射光、第1サブビームの反射光、第2サブビームの反射光を受光するステップである。この生成ステップは、光記録媒体の接線方向に対応する接線方向分割線と、光記録媒体の半径方向に対応する第1の半径方向分割線および第2の半径方向分割線とにより、入射光を6個の領域に分割してメインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを生成するステップを備える。第1サブビームにおける、第1の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの中心の近傍を通る。第2サブビームにおける、第2の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの中心の近傍を通る。
また、本発明の誤差信号生成方法では、第1サブビームにおける、第2の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの開口の外側を通り、第2サブビームにおける、第1の半径方向分割線と接線方向分割線との交点を通る光線は、対物レンズの開口の外側を通ることが好ましい。
本発明の誤差信号生成方法では、生成ステップは、上述のように6個の領域に分割され、各領域毎に光学特性の異なる回折格子により、メインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを生成するステップを備える。回折格子の6分割された領域の各々の位相は、隣接する領域の回折格子の位相と互いに略180°ずれていることが好ましい。また、本発明の誤差信号生成方法では、差動非点収差法によりフォーカス誤差信号が生成される。
本発明によれば、溝横断雑音が十分に抑制された良好なフォーカス誤差信号が得られる光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法を提供することができる。また、本発明によれば、溝のピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対して良好なフォーカス誤差信号を得る光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法を提供することができる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図5に、本発明の実施の形態に係る光学式情報記録再生装置の構成を示すブロック図が示される。光学式情報記録再生装置は、光ヘッド装置50、記録信号生成回路19、半導体レーザ駆動回路20、プリアンプ21、再生信号生成回路22、誤差信号生成回路23、対物レンズ駆動回路24を具備する。光ヘッド装置50の詳細は後述するが、半導体レーザ1、コリメータレンズ2、回折光学素子3、偏光ビームスプリッタ4、1/4波長板5、対物レンズ6、円筒レンズ8、凸レンズ9、光検出器10を備える。
図5に、本発明の実施の形態に係る光学式情報記録再生装置の構成を示すブロック図が示される。光学式情報記録再生装置は、光ヘッド装置50、記録信号生成回路19、半導体レーザ駆動回路20、プリアンプ21、再生信号生成回路22、誤差信号生成回路23、対物レンズ駆動回路24を具備する。光ヘッド装置50の詳細は後述するが、半導体レーザ1、コリメータレンズ2、回折光学素子3、偏光ビームスプリッタ4、1/4波長板5、対物レンズ6、円筒レンズ8、凸レンズ9、光検出器10を備える。
記録信号生成回路19は、入力される記録データに基づいて、半導体レーザ1を駆動するための記録信号を生成する。半導体レーザ駆動回路20は、記録信号生成回路19から出力される記録信号に基づいて、半導体レーザ1を駆動する。これにより、ディスク7への信号の記録が行われる。半導体レーザ駆動回路20は、光源を駆動する第一の回路系に相当する。
プリアンプ21は、光検出器10から出力される電流信号を電圧信号に変換する。再生信号生成回路22は、プリアンプ21から出力される電圧信号に基づいて再生信号を生成し、再生データを外部へ出力する。これにより、ディスク7からの信号の再生が行われる。
また、誤差信号生成回路23は、プリアンプ21から出力される電圧信号に基づいて、対物レンズ6を駆動するための、差動非点収差法によるフォーカス誤差信号および差動プッシュプル法によるトラック誤差信号を生成する。対物レンズ駆動回路24は、誤差信号生成回路23から出力されるフォーカス誤差信号およびトラック誤差信号に基づいて、アクチュエータ(図示せず)により対物レンズ6を駆動する。これにより、フォーカスサーボおよびトラックサーボの動作が行われる。
プリアンプ21、再生信号生成回路22、誤差信号生成回路23は、光検出器10からの出力に基づいて、フォーカス誤差信号、トラック誤差信号、光記録媒体に記録されたRF信号を検出する第二の回路系に相当する。また、対物レンズ駆動回路24は、フォーカス誤差信号、トラック誤差信号に基づいて、対物レンズ6を駆動する第三の回路系に相当する。光学式情報記録再生装置は、これら以外に、ディスク7を回転させるスピンドル制御回路、光ヘッド装置50全体をディスク7に対して移動させるポジショナ制御回路等を含んでいる。
本実施の形態では、ディスク7に対して記録および再生を行う記録再生装置を例示するが、ディスク7に対して再生のみを行う再生専用装置であってもよい。この場合、半導体レーザ1は、半導体レーザ駆動回路20により記録信号に基づいて駆動されるのではなく、常に一定の出力で駆動される。
図6に、本発明の光ヘッド装置50の構成を示すブロック図が示される。光源である半導体レーザ1からの出射光は、コリメータレンズ2で平行光化され、回折光学素子3によりメインビームである0次光、第一のサブビームである+1次回折光、第二のサブビームである−1次回折光の3つの光に分割される。これらの光は、偏光ビームスプリッタ4にP偏光として入射して殆んど全てが透過し、1/4波長板5を透過して直線偏光から円偏光に変換され、対物レンズ6で光記録媒体であるディスク7の同一トラック上に集光される。
ディスク7で反射されたメインビームの反射光、第一のサブビームの反射光、第二のサブビームの反射光は、対物レンズ6を逆向きに通り、1/4波長板5を透過して円偏光から往路と偏光方向が直交した直線偏光に変換される。直線偏光に変換されたこれらの光は、偏光ビームスプリッタ4にS偏光として入射して殆んど全てが反射され、円筒レンズ8、凸レンズ9を透過して光検出器10で受光される。
図7は、回折光学素子3の平面図である。回折光学素子3は、入射光の光軸を通りディスク7の接線方向に対応する分割線30と、入射光の光軸に関して対称でディスク7の半径方向に対応する2つの分割線31、32とにより領域11a〜11fの6つの領域に分割され、各々の領域に回折格子が形成されている。回折格子の方向は、ディスクの半径方向に対応する方向であり、回折格子のパタンは、等ピッチの直線状である。また、領域11a、11d、11eにおける回折格子の位相と、領域11b、11c、11fにおける回折格子の位相とは、互いに略180°ずれている。従って、領域11a、11d、11eからの+1次回折光の位相と、領域11b、11c、11fからの+1次回折光の位相とは、互いに略180°ずれる。また、領域11a、11d、11eからの−1次回折光の位相と、領域11b、11c、11fからの−1次回折光の位相とは、互いに略180°ずれる。なお、図中に点線で示す円は、入射光の断面に相当する。
回折光学素子3における接線方向分割線30は、領域11a、11c、11eと領域11b、11d、11fとを隔てる分割線である。第一の半径方向分割線31は、領域11c、11dと領域11e、11fとを隔てる分割線である。第二の半径方向分割線32は、領域11a、11bと領域11c、11dとを隔てる分割線である。
ここで、半導体レーザ1の波長をλ、回折格子3の屈折率をn、回折格子3の高さをhとし、h=0.115λ/(n−1)であるとする。このとき、回折格子3の透過率は約87.5%、±1次回折効率はそれぞれ約5.1%となる。すなわち、回折格子3に入射した光は、0次光として約87.5%が透過し、±1次回折光としてそれぞれ約5.1%が回折される。
回折光学素子3から対物レンズ6までのメインビームおよびサブビームの光路は、図8に示される。0次光として回折光学素子3を透過したメインビーム16aは、回折光学素子3で偏向されずに対物レンズ6へ向かうため、対物レンズ6に入射するメインビーム16aの光軸は、対物レンズ6の中心を通る。これに対して、回折光学素子3において+1次回折光として回折された第一のサブビームであるサブビーム16bは、回折光学素子3で図の上側へ偏向されて対物レンズ6へ向かう。そのため、対物レンズに入射するサブビーム16bの光軸は、対物レンズ6の中心を通らず、対物レンズ6の中心に対して図の上側へずれる。回折光学素子3において−1次回折光として回折された第二のサブビームであるサブビーム16cは、回折光学素子3で図の下側へ偏向されて対物レンズ6へ向かう。そのため、対物レンズ6に入射するサブビーム16cの光軸は、対物レンズ6の中心を通らず、対物レンズ6の中心に対して図の下側へずれる。
このときの対物レンズ6への入射光の断面と対物レンズ6との位置関係が図9A〜Cに示される。図9Aには、メインビーム16aの断面と対物レンズ6との位置関係が示される。図中に破線で示される入射光の断面17aの中心と対物レンズ6の中心とは一致している。
図9Bには、第一のサブビームであるサブビーム16bと対物レンズ6との位置関係が示される。図中に破線で示される入射光の断面17bの中心は、対物レンズ6の中心に対して図の上側へずれている。また、図中に点線で示される3本の直線は、回折光学素子3の3本の分割線、すなわち、回折光学素子3の接線方向分割線30、第一の半径方向分割線31、第二の半径方向分割線32に相当している。回折光学素子3の接線方向分割線30と第一の半径方向分割線31とに相当する2本の直線の交点は、対物レンズ6の中心と一致する。また、回折光学素子3の接線方向分割線30と第二の半径方向分割線32とに相当する2本の直線の交点は、対物レンズ6の内部に含まれない。従って、サブビーム16bのうち回折光学素子3の領域11c、11d、11e、11fのそれぞれで回折された光が対物レンズ6に入射する割合は等しくなる。
図9Cには、第二のサブビームであるサブビーム16cの断面と対物レンズ6との位置関係が示される。図中に破線で示される入射光の断面17cの中心は、対物レンズ6の中心に対して図の下側へずれている。また、図中に点線で示される3本の直線は、3本の分割線、すなわち、回折光学素子3の接線方向分割線30、第一の半径方向分割線31、第二の半径方向分割線32に相当している。回折光学素子3の接線方向分割線30と第二の半径方向分割線32とに相当する2本の直線の交点は、対物レンズ6の中心と一致する。また、回折光学素子3の接線方向分割線30と第一の半径方向分割線31とに相当する2本の直線の交点は、対物レンズ6の内部に含まれない。従って、サブビーム16cのうち回折光学素子3の領域11a、11b、11c、11dのそれぞれで回折された光が対物レンズ6に入射する割合は等しくなる。
回折光学素子3における第一の半径方向分割線31と第二の半径方向分割線32との間隔は、回折光学素子3から対物レンズ6までの光路長や回折光学素子3における±1次回折光の回折角により定めることができる。
対物レンズ6の入射領域を、対物レンズ6の中心を通りディスク7の接線方向に平行な直線と、対物レンズ6の中心を通りディスク7の半径方向に平行な直線とにより4つの領域に分割し、それぞれの領域に入射する光の位相を比較する。第一のサブビーム16bの場合、図9Bに示されるように、対物レンズ6の入射領域の分割線と、回折光学素子3の分割線に相当する直線とが一致し、一方の対角に位置する2つの領域に入射する光の位相と、他方の対角に位置する2つの領域に入射する光の位相とは、互いに略180°ずれることになる。また、第二のサブビーム16cの場合も、図9Cに示されるように、対物レンズ6の入射領域の分割線と、回折光学素子3の分割線に相当する直線とが一致し、一方の対角に位置する2つの領域に入射する光の位相と、他方の対角に位置する2つの領域に入射する光の位相とは、互いに略180°ずれることになる。
図10にディスク7上の集光スポットの配置が示される。集光スポット13a、13b、13cは、それぞれ回折光学素子3からの0次光、+1次回折光、−1次回折光に相当する。3つの集光スポットは、同一のトラック12上に配置される。
第一のサブビームである集光スポット13b、第二のサブビームである集光スポット13cは、ディスク7の接線方向に平行な直線および半径方向に平行な直線で隔てられた左上側、右上側、左下側、右下側に、強度が等しい4つのピークを持つ。本実施の形態においては、3つの集光スポットが同一のトラック上に配置され、溝のピッチの影響を受けないため、溝のピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対して記録や再生を行うことができる。
図11に、光検出器10の受光部と光検出器10上に形成される光スポットとの位置関係が示される。光スポット14aは、メインビームである回折光学素子3からの0次光に相当し、ディスク7の接線方向に対応する分割線および半径方向に対応する分割線で4つに分割された受光部15a〜15dで受光される。光スポット14bは、第一のサブビームである回折光学素子3からの+1次回折光に相当し、ディスク7の接線方向に対応する分割線および半径方向に対応する分割線で4つに分割された受光部15e〜15hで受光される。光スポット14cは、第二のサブビームである回折光学素子3からの−1次回折光に相当し、ディスク7の接線方向に対応する分割線および半径方向に対応する分割線で4つに分割された受光部15i〜15lで受光される。ここで、円筒レンズ8の作用により、ディスク7の接線方向に対応する方向と半径方向に対応する方向とは、入れ替わっている。
受光部15a〜15lからの出力をそれぞれV15a〜V15lとすると、メインビームに対するプッシュプル信号MPP、メインビームに対するフォーカス誤差信号MFE、サブビームに対するプッシュプル信号SPP、サブビームに対するフォーカス誤差信号SFEは、それぞれ以下の式により与えられる。
MPP=(V15a+V15b)−(V15c+V15d)
SPP=(V15e+V15f+V15i+V15j)−(V15g+V15h+V15k+V15l)
MFE=(V15a+V15d)−(V15b+V15c)
SFE=(V15e+V15h+V15i+V15l)−(V15f+V15g+V15j+V15k)
MPP=(V15a+V15b)−(V15c+V15d)
SPP=(V15e+V15f+V15i+V15j)−(V15g+V15h+V15k+V15l)
MFE=(V15a+V15d)−(V15b+V15c)
SFE=(V15e+V15h+V15i+V15l)−(V15f+V15g+V15j+V15k)
また、差動プッシュプル法によるトラック誤差信号DPPおよび差動非点収差法によるフォーカス誤差信号DFEは、以下の式により与えられる。
DPP=MPP−K1×SPP(K1は定数)
DFE=MFE+K2×SFE(K2は定数)
DPP=MPP−K1×SPP(K1は定数)
DFE=MFE+K2×SFE(K2は定数)
さらに、ディスク7に記録されたRF信号は、(V15a+V15b+V15c+V15d)の高周波成分から得られる。
図12A〜Cにフォーカス誤差信号の計算例が示される。図12A〜Cには、対物レンズの中心を通りディスクの接線方向に平行な直線、および対物レンズの中心を通りディスクの半径方向に平行な直線で分割された4つの領域のうち、一方の対角に位置する2つの領域におけるサブビームの位相と他方の対角に位置する2つの領域におけるサブビームの位相が略180°ずれている場合の計算例が示されている。
図12Aは、メインビームに対するフォーカス誤差信号MFEをメインビームに対する和信号MSUMで規格化した信号の計算例を示している。図12Bは、サブビームに対するフォーカス誤差信号SFEをサブビームに対する和信号SSUMで規格化した信号の計算例を示している。図12Cは、K2=MSUM/SSUMとしたときの差動非点収差法におけるフォーカス誤差信号DFEを2×MSUMで規格化した信号の計算例を示している。グラフの横軸はディスクのデフォーカス量、縦軸はフォーカス誤差信号の信号レベルを示す。また、グラフ中の黒丸は、集光スポットがランド上にある場合のフォーカス誤差信号、白丸は集光スポットがグルーブ上にある場合のフォーカス誤差信号を表している。計算条件は、光源の波長405nm、対物レンズの開口数0.65、溝のピッチ0.68μm、溝の深さ45nmである。
図12A〜Cに示される計算例において、メインビームのみを用いて単純な非点収差法によりフォーカス誤差信号の検出を行う場合、図12Aに示されるように、ランドにおけるフォーカス誤差信号の波形と、グルーブにおけるフォーカス誤差信号の波形とは、異なるため、溝横断雑音が発生する。これに対して、メインビームとサブビームとを用いて、差動非点収差法によりフォーカス誤差信号の検出を行う場合、図12Cに示されるように、ランドにおけるフォーカス誤差信号の波形と、グルーブにおけるフォーカス誤差信号の波形とは、デフォーカス量が±1.5μmの範囲内でほぼ一致しているため、溝横断雑音を十分に抑制できる。これは、図12Aに示されるメインビームに対するフォーカス誤差信号の波形と、図12Bに示されるサブビームに対するフォーカス誤差信号の波形とが、デフォーカス量が±1.5μmの範囲内でランドとグルーブで互いに逆になり、それらを加算することにより、ランドとグルーブにおける波形の違いが十分に相殺されるためである。
本実施の形態におけるフォーカス誤差信号は、図12A〜Cに示されるような信号となる。すなわち、本実施の形態においては、ランドにおけるフォーカス誤差信号の波形とグルーブにおけるフォーカス誤差信号の波形とはほぼ一致する。従って、差動非点収差法により溝横断雑音を抑制できるデフォーカス量の範囲は広く、溝横断雑音が十分に抑制された良好なフォーカス誤差信号が得られる。
上述のように、本発明の光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置において、対物レンズへ入射する第一のサブビームの断面における回折光学素子の接線方向分割線と第一の半径方向分割線とに相当する2本の直線の交点は、対物レンズの中心とほぼ一致させることができる。従って、第一のサブビームのうち、回折光学素子の接線方向分割線と第一の半径方向分割線とにより分割された4つの領域のそれぞれで回折された光が対物レンズに入射する割合はほぼ等しくなる。
また、対物レンズに入射する第二のサブビームの断面における回折光学素子の接線方向分割線と第二の半径方向分割線とに相当する2本の直線の交点は、対物レンズの中心とほぼ一致させることができる。従って、第二のサブビームのうち、回折光学素子の接線方向分割線と第二の半径方向分割線とにより分割された4つの領域のそれぞれで回折された光が対物レンズに入射する割合はほぼ等しくなる。
この場合のフォーカス誤差信号は、図12A〜Cに示されるような信号となる。すなわち、本発明の光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置においては、ランドとグルーブのそれぞれにおけるフォーカス誤差信号の波形がほぼ一致し、差動非点収差法により溝横断雑音を抑制できるデフォーカス量の範囲は広く、溝横断雑音を十分に抑制できる。
以上のように、対物レンズへ入射する第一のサブビームの断面における、回折光学素子の接線方向分割線と第一の半径方向分割線に相当する2つの直線の交点が対物レンズの中心とほぼ一致し、対物レンズへ入射する第二のサブビームの断面における、回折光学素子の接線方向分割線と第二の半径方向分割線に相当する2つの直線の交点が対物レンズの中心とほぼ一致する。従って、溝横断雑音が十分に抑制された良好なフォーカス誤差信号が得られる光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法を提供することができる。また、溝のピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対して良好なフォーカス誤差信号を得る光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置、誤差信号生成方法を提供することができる。
Claims (12)
- 光源と、
前記光源から出射される出射光から少なくともメインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを生成する回折光学素子と、
前記回折光学素子で生成される前記メインビーム、前記第1サブビーム、前記第2サブビームを、複数のトラックを構成する溝を有する円盤状の光記録媒体上に集光する対物レンズと、
前記光記録媒体で反射された前記メインビームの反射光、前記第1サブビームの反射光、前記第2サブビームの反射光を受光する光検出器と
を具備し、
前記回折光学素子は、前記光記録媒体の接線方向に対応する接線方向分割線と、前記光記録媒体の半径方向に対応する第1の半径方向分割線および第2の半径方向分割線とにより、光学特性が異なる6個の領域に分割され、
前記第1サブビームにおける、前記第1の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの中心の近傍を通り、
前記第2サブビームにおける、前記第2の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの中心の近傍を通る
光ヘッド装置。 - 前記第1サブビームにおける、前記第2の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの開口の外側を通り、
前記第2サブビームにおける、前記第1の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの開口の外側を通る
請求の範囲1に記載の光ヘッド装置。 - 前記回折光学素子は、回折格子を備え、
前記領域の各々の前記回折格子の位相は、隣接する前記領域の前記回折格子の位相と互いに略180°ずれている
請求の範囲1または請求の範囲2に記載の光ヘッド装置。 - 前記6個に分割された領域は、
前記接線方向分割線の左側かつ前記第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との上側である左上側領域と、
前記接線方向分割線の右側かつ前記第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線とにより挟まれる右中央領域と、
前記接線方向分割線の左側かつ前記第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との下側である左下側領域と
を含む第1領域群と、
前記接線方向分割線の右側かつ前記第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との上側である右上側領域と、
前記接線方向分割線の左側かつ前記第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線とにより挟まれる左中央領域と、
前記接線方向分割線の右側かつ前記第1の半径方向分割線と第2の半径方向分割線との下側である右下側領域と
を含む第2領域群とに分けられ、
前記第1領域群の前記回折格子の位相と、前記第2領域群の前記回折格子の位相とは互いに略180°ずれている
請求の範囲3に記載の光ヘッド装置。 - 前記メインビーム、第1サブビーム、第2サブビームは、前記光源から出射された出射光が前記回折光学素子により分割された0次光、+1次回折光、−1次回折光である
請求の範囲1から請求の範囲4のいずれかに記載の光ヘッド装置。 - 前記対物レンズは、前記メインビーム、前記第1サブビーム、前記第2サブビームを前記複数のトラックのうちの同一トラック上に集光する
請求の範囲1から請求の範囲5のいずれかに記載の光ヘッド装置。 - 請求の範囲1から請求の範囲6のいずれかに記載の光ヘッド装置と、
前記光源を駆動する第1の回路と、
前記光検出器から出力される信号に基づいて、フォーカス誤差信号とトラック誤差信号と前記光記録媒体に記録されたRF信号とを検出する第2の回路と、
前記対物レンズを前記フォーカス誤差信号および前記トラック誤差信号に基づいて駆動する第3の回路と
を具備する光学式情報記録再生装置。 - 差動非点収差法により前記フォーカス誤差信号を生成する
請求の範囲7に記載の光学式情報記録再生装置。 - 前記光源から出射される出射光から少なくともメインビーム、第1サブビーム、第2サブビームを生成する生成ステップと、
前記メインビーム、前記第1サブビーム、前記第2サブビームを、複数のトラックを構成する溝を有する円盤状の光記録媒体上に対物レンズにより集光する集光ステップと、
前記光記録媒体で反射された前記メインビームの反射光、前記第1サブビームの反射光、前記第2サブビームの反射光を受光する光検出ステップと
を具備し、
前記生成ステップは、前記光記録媒体の接線方向に対応する接線方向分割線と、前記光記録媒体の半径方向に対応する第1の半径方向分割線および第2の半径方向分割線とにより、入射光を6個の領域に分割して前記メインビーム、前記第1サブビーム、前記第2サブビームを生成するステップを備え、
前記第1サブビームにおける、前記第1の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの中心の近傍を通り、
前記第2サブビームにおける、前記第2の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの中心の近傍を通る
誤差信号生成方法。 - 前記第1サブビームにおける、前記第2の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの開口の外側を通り、
前記第2サブビームにおける、前記第1の半径方向分割線と前記接線方向分割線との交点を通る光線は、前記対物レンズの開口の外側を通る
請求の範囲9に記載の誤差信号生成方法。 - 前記生成ステップは、前記6個の領域に分割され、各領域毎に光学特性の異なる回折格子により前記メインビーム、前記第1サブビーム、前記第2サブビームを生成するステップを備え、
前記回折格子の6分割された領域の各々の位相は、隣接する前記領域の前記回折格子の位相と互いに略180°ずれている
請求の範囲9または請求の範囲10に記載の誤差信号生成方法。 - 差動非点収差法によりフォーカス誤差信号を生成する
請求の範囲9から請求の範囲11のいずれかに記載の誤差信号生成方法。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100715 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120116 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120514 |