JP2007059031A - 光ピックアップ - Google Patents

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Abstract


【課題】 1つの記録層からの情報記録/再生時、他の記録層の回折による迷光の影響を低減して、安定したトラッキングサーボ信号を得ることのできる光ピックアップを提供する。
【解決手段】 光ピックアップ50は、光源2から出射され記録媒体8で反射された光を複数に分割し回折して受光部7へ落射させるホログラム素子51を含む。ホログラム素子51には、FESの検出に用いる光を分割するフォーカス用分割部53と、TESの検出に用いる光を分割するトラッキング用分割部54とを有するホログラムパターン52が形成される。トラッキング用分割部54は、対物レンズ6が中立位置にある状態でホログラム素子51に入射される反射光の光軸55を通り、ホログラム素子51上でX方向に対して平行に引かれる1仮想直線56と、1仮想直線56に対して平行かつ距離dだけ離間して引かれる第2仮想直線57とで挟まれる線間領域58を除く領域に形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録媒体に光を照射することによって情報を記録/再生する光ピックアップに関する。
情報記録再生装置に用いられる記録媒体は、磁気記録方式のものから、より記録容量が多く、記録再生時の操作利便性に優れる光記録方式に推移する傾向にある。光記録方式に用いられる記録媒体としては、コンパクトディスク(略称CD)、CDの記録再生に用いる光の波長よりも短い波長の光を記録再生に用いることによってさらに記録容量を増大したデジタルバーサタイルディスク(略称DVD)などがある。
CD、DVDなど記録媒体に対する情報の記録/再生には光ピックアップが用いられている。図6は従来の光ピックアップ1の構成を簡略化して示す図であり、図7は光ピックアップ1に備わるホログラム素子4の構成を簡略化して示す図である。光ピックアップ1は、光を出射する光源2と、グレーティング3と、ホログラム素子4と、コリメートレンズ5と、集光手段である対物レンズ6と、受光素子を備える光検出手段である受光部7とを含み、記録媒体であるディスク8に情報を記録/再生する。
光源2には、たとえばレーザ光のビームを出射する半導体レーザなどが用いられる。グレーティング3は、光源2から出射される出射光を、メインビーム11と、第1および第2サブビーム12,13との3つのビームに分割する。グレーティング3は、周期的な凹凸が形成される構造を有し、出射光を回折させて複数のビームを生成する。グレーティング3に形成されている凹凸が単純な周期的な矩形形状である場合、発生する回折光の主なものは、0次回折光(メインビーム11)と、+1次回折光(第1サブビーム12)と、−1次回折光(第2サブビーム13)の3つである。メインビーム11は記録媒体8に記録された情報を取得するための主光束であり、サブビーム12,13はメインビーム11の集光位置を制御するために用いられる光である。グレーティング3によって分割された光は、ホログラム素子4を通り、次いでコリメートレンズ5を通って略平行光になり、対物レンズ6に導かれる。
対物レンズ6は、光源11から出射される光を、ディスク8の情報を記録する記録層に集光させる。この対物レンズ6は、その光学軸と、対物レンズ6に導かれる光源2からの出射光の光軸14とが同軸になる中立位置を含む可動範囲内で、出射光の光軸14に垂直な方向に変位可能に設けられ、出射光の光軸14に垂直な方向への変位によって出射光のディスク8に対する集光位置を変化させる。
メインビーム11と第1および第2サブビーム12,13とは、対物レンズ6によってディスク8上に集光される。ディスク8によって反射されたメインビーム11と第1および第2サブビーム12,13は、対物レンズ6を通過した後、コリメートレンズ5を通過して、ホログラム素子4に導かれる。
ホログラム素子4は、受光部7と対物レンズ6との間に設けられ、ディスク8からの反射光を複数の光に分割するための複数の分割部であるホログラムパターンが形成される光分割手段である。
ホログラム素子4のホログラムパターンは、出射光の光軸14に垂直な方向に関する出射光のディスク8に対する集光位置の情報であるトラック位置情報の取得に用いるための光を分割するトラッキング用分割部15と、ディスク8の記録層に垂直な方向に関する出射光の集光位置の情報であるフォーカス位置情報の取得に用いるための光を分割するフォーカス用分割部16とを有する構成である。
ホログラムパターンは、情報記録再生装置に装着されて情報の記録または再生状態にあるディスク8の半径方向であるラジアル方向(図6および図7中のX方向)に平行な第1分割線17によって、共に半円形状のトラッキング用分割部15とフォーカス用分割部16とに分割される。トラッキング用分割部15は、ラジアル方向に垂直な方向、すなわちディスク8に形成されるトラックに対する接線方向であるタンジェンシャル方向(図6および図7中のY方向)に平行な第2分割線18によってさらに2分割され、2つのトラッキング用分割部19,20が形成される。以後、フォーカス用分割部16を第1領域16と、トラッキング用分割部19を第2領域19と、もう一つのトラッキング用分割部20を第3領域20と、略称することがある。
ここで、ラジアル方向であるX方向と、タンジェンシャル方向であるY方向とは、本明細書を通じて共通に用いられる。
対物レンズ6の位置によって、ホログラム素子4上に入射する反射光スポット21の位置は変化する。たとえば、対物レンズ6が中立位置にあるとき、ディスク8から反射されたメインビーム11は、その光軸がホログラムパターンの中心を通るようにして、ホログラム素子4に入射される。このとき、メインビーム11ならびに第1および第2サブビーム12,13は、第2領域19および第3領域20に、それぞれ同じ割合の光量になるように入射する。一方、対物レンズ6が中立位置からラジアル(X)方向にずれた位置にあるとき、ディスク8から反射されたメインビーム11は、その光軸が、X方向に延びる第1分割線17に沿って変位する。このときディスク8によって反射されたメインビーム11は、ホログラムパターンの第2領域19または第3領域20のいずれかがより多くの光量になるように片寄った状態で入射する。
図8は、受光部7の構成を簡略化して示す上面図である。受光部7は、たとえばフォトダイオードなどからなる受光素子を複数個(本実施形態では8個)備える光検出手段である。各受光素子は、略長方形状を有し、X方向に長手方向が位置するようにしてY方向に配列される。受光部7は、2個の第1および第2受光素子7a,7bで構成される第1受光部7Aと、3個の第3〜5受光素子7d,7g,7hで構成される第2受光部7Bと、3個の第6〜8受光素子7c,7e,7fで構成される第3受光部7Cとを含む。
ディスク8によって反射されてホログラム素子4の第1領域16に入射した光は、回折されて、フォーカスエラー信号(略称FES)を検出するための第1受光部7A(第1および第2受光素子7a,7b)に導かれる。第1受光部7Aの受光結果に基づいて、FESが生成される。
ディスク8によって反射されてホログラム素子4の第2領域19に入射した光のうち、メインビーム11が第2受光部7Bの第3受光素子7dに導かれ、第1および第2サブビーム12,13が第2受光部7Bの第5および第4受光素子7h,7gにそれぞれ導かれる。ディスク8によって反射されてホログラム素子4の第3領域20に入射した光のうち、メインビーム11が第3受光部7Cの第6受光素子7cに導かれ、第1および第2サブビーム12,13が第3受光部7Cの第8および第7受光素子7f,7eにそれぞれ導かれる。
第2領域19に対応する各受光素子による検出信号と、第3領域20に対応する各受光素子による検出信号とに基づいて、対物レンズ6の出射光の光軸に垂直な方向に関する変位を表すトラッキングエラー信号(略称TES)が検出され、これによってラジアル(X)方向における対物レンズ6の中立位置からの位置ずれが検出される。
記録媒体であるディスク8には、前述のようにCDやDVDなどがある。DVDのディスク材料は、CDと同じポリカーボネートが使用されているけれども、CDのディスクが厚さ1.2mmの単板であるのに対して、DVDのディスクでは厚さ0.6mmのディスクを2枚貼合わせた構造となっている。このことによって、DVDでは、短波長の光を用いて記録容量を大きくするだけでなく、情報記録層の2層化または両面化を可能にし、記録容量のさらなる増大を実現している。
しかしながら、2層構造のディスクの場合には次のような問題がある。図9は、2つの記録層を持つディスクの場合における光反射の概要を説明する図である。図9のディスク8は、上層の第1記録層8aと下層の第2記録層8bとを有する。光ピックアップ1において、光源2からの光が第1記録層8aに集光される場合、その大半が第1記録層8aで反射されて反射光22となるけれども、その一部が第1記録層8aを透過し、第2記録層8bまで達して第2記録層8bで反射される。
第2記録層8bは、第1記録層8aに比べて、対物レンズ6から離れた位置にあるので、第2記録層8bからの反射光22は、対物レンズ6の焦点位置に比べて離れた位置24で反射されることになり、対物レンズ6およびコリメートレンズ5によって反射光のビーム径が小さくなった状態で、ホログラム素子4に入射する。また、ホログラム素子4に入射した反射光がホログラム素子4によって回折されると、受光部7上では大きなスポットサイズになってしまうので、所定の受光素子以外の受光素子にも入射されるという現象が発生する。
対物レンズ6が中立位置にあるとき、第1記録層8aからの反射光22に基づくTESが表す出力信号は0になるが、第2記録層8bからの反射光23に基づくTESが表す出力値は、第1サブビーム12が第2受光部7Bの第4受光素子7gに入射するなどして、各サブビームを受光する受光素子による出力値が0にはならない。
図10は、対物レンズ6が中立位置からずれた位置にある場合におけるホログラム素子4に対する反射光の入射の状態を示す図である。対物レンズ6が中立位置からずれた位置にある場合、図10に示すように第2記録層8bからの反射光23は、ホログラムパターンの第2領域19と第3領域20とのうちいずれか一方、本実施形態では第2領域19にだけ入射されることがある。
第2記録層8bからの反射光23は、第2領域19だけに入射すると、第2領域19に対応する第2受光部7Bにのみ入射され、第3領域20に対応する第3受光部7Cには入射されない。第2記録層8bからの反射光23が、第2領域19だけに入射して第2領域19に対応する第2受光部7Bにのみ入射されると、第2受光部7Bの受光素子による反射光23に関する出力値は、対物レンズ6が変位しても一定となるので、TESが表す出力値に、オフセットが生じてしまう。
このように2つの記録層を有するディスクにおいて、図7に示すようなホログラム素子4を用いる場合、1つの記録層の情報を取得する際、他の記録層からの反射光の影響を受けるので、ラジアル(X)方向に関して対物レンズ6の中立位置に対する変位位置を正確に求めることができないという問題がある。
この問題を解決するために、ホログラム素子に形成されるホログラムパターンの形状を補正することが提案されている(特許文献1参照)。図11は、従来の光ピックアップにおいて提案されるホログラム素子30の構成を示す上面図である。ホログラム素子30は、第1〜第3領域31,32,33を有し、第1領域31がフォーカス用分割部を構成し、第2および第3領域32,33がトラッキング用分割部を構成することにおいて、先の図7に示すホログラム素子4に類似するが、各領域の配置およびその形状にホログラム素子4とは異なる特徴を備える。
トラッキング用分割部である第2および第3領域32,33は、対物レンズ6が中立位置にあるときにホログラム素子30に導かれる反射光34の光軸35と一致するホログラム素子30の軸付近部36を除いた領域に配置されるようにして形成される。軸付近部36は、前記光軸35を中心とする半円形状に形成される。
すなわち、ホログラム素子30のホログラムパターンは、外形が略円形に形成され、ラジアル(X)方向に略平行であって中央部に半円形の曲線部分を有する第1分割線37によって、フォーカス用分割部である第1領域31と、残余のトラッキング用分割部とに分割され、残余のトラッキング用分割部が、タンジェンシャル方向に平行な第2分割線38によってさらに第2領域32と第3領域33とに分割される。第1領域31は、第1分割線37の半円形の曲線部分37aにおいて第1分割線37の両端を結ぶ仮想分割線39よりも第2および第3領域32,33側に向って突出する半円形の前記軸付近部36を有するように形成される。したがって、第2および第3領域32,33は、略1/4円の円環形状に形成される。
このようなホログラムパターンを有するホログラム素子30を用いることによって、1記録層以外の他の記録層から反射されるビームサイズの小さい反射光が、軸付近部36に入射し、TESを生成するための第2および第3領域32,33に入射することを防止できるので、正確なトラック位置情報および位置ずれ情報を取得することができる。
しかしながら、特許文献1で提案されるホログラムパターンには次のような問題がある。2つの記録層を有するディスクの第1記録層に対して情報の記録/再生を行う場合、一部の光が第1記録層を透過して第2記録層へ到達し反射されるが、このとき、単なる反射光だけでなく、第2記録層に形成されているランド/グルーブによって回折される回折光も発生する。
図12は、第2記録層で回折される回折光がホログラム素子30に入射する状態を示す図である。第2記録層で回折される回折光は、ホログラムパターン上で第1領域31と第2領域32とに跨り第1分割線37上に照射される第1スポット41と、ホログラムパターン上で第1領域31と第3領域33とに跨り第1分割線37上に照射される第2スポット42と、軸付近部36に照射される0次回折光である第3スポット43とを、形成する。第1および第2スポット41,42は、TES生成のための光を分割するトラッキング用分割部である第2領域32と第3領域33とにそれぞれ入射するので、第2および第3領域32,33に入射した光は、それぞれ回折されてTES検出用の第2および第3受光部7B,7Cへと導かれる。
図13は、第2記録層による回折光が受光部7へ入射する状態を示す図である。第2記録層で回折されてホログラム素子30に入射した回折光スポット41,42は、第2および第3受光部7B,7C上では、大きく広がったスポット41a,42aをそれぞれ形成し、レンズポジション信号を取得するためのサブビーム用の受光素子である第4および第5受光素子7g,7hならびに第7および第8受光素子7e,7fへも入射する。
サブビームの光強度はメインビームの強度に対して1/10程度となっているので、サブビームを受光する受光素子による検出出力に対する信号増幅度は、メインビームを受光する受光素子による検出出力に対する信号増幅度よりも大きく設定される。したがって、本来の第1記録層からの反射光のサブビームに対して、第2記録層で回折される回折光(迷光)が及ぼす影響が大きく、迷光によってレンズポジション信号およびTESに不要なノイズ成分やオフセット成分などが生じ、トラッキングサーボ特性が悪化するという問題がある。
すなわち、特許文献1で提案されるホログラム素子30のホログラムパターンは、第2記録層による単純な反射光(0次回折光)の影響を排除することができるけれども、第2記録層のランド/グルーブによる回折光の影響を排除することができないという問題がある。
特開2004−303296号公報
本発明は上記のような問題を鑑みてなされたものであり、その目的は1記録層からの情報記録/再生時、他の記録層の回折による迷光の影響を低減して、安定したトラッキングサーボ信号を得ることのできる光ピックアップを提供することである。
本発明は、情報を記録する記録層を複数層有する記録媒体に光を照射することによって、記録媒体に情報を記録および/または記録媒体から情報を再生する光ピックアップにおいて、
光を出射する光源と、
光源から出射される光を記録媒体の1つの記録層に集光させる集光手段であって、その光学軸と光源からの出射光の光軸とが同軸になる中立位置を含む可動範囲内で、出射光の光軸に垂直な方向に変位可能に設けられ、出射光の光軸に垂直な方向への変位によって出射光の記録媒体に対する集光位置を変化させる集光手段と、
記録媒体によって反射される反射光を受光する複数の受光素子を有する光検出手段と、
光検出手段と集光手段との間に設けられ、記録媒体からの反射光を複数の光に分割するための複数の分割部が形成される光分割手段であって、出射光の光軸に垂直な方向に関する出射光の記録媒体に対する集光位置の情報であるトラック位置情報の取得に用いるための光を分割するトラッキング用分割部を有する光分割手段とを含み、
トラッキング用分割部は、
集光手段が中立位置にある状態で光分割手段に入射される反射光の光軸を通り、光分割手段上で記録媒体のラジアル方向に対して平行に引かれる1仮想直線と、1仮想直線に対して平行かつ予め定める距離だけ離間して光分割手段上に引かれるもう1つの仮想直線とで挟まれる領域を除く領域に形成されることを特徴とする光ピックアップである。
また本発明は、1つの記録層以外の記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法が、1つの記録層で反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、
1仮想直線ともう1つの仮想直線とで挟まれる領域は、1つの記録層以外の記録層によって回折されて生じる回折光のスポットを、領域内に含むように形成されることを特徴とする。
また本発明は、1つの記録層以外の記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法が、1つの記録層で反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、
トラッキング用分割部は、
1仮想直線ともう1つの仮想直線とで挟まれる領域と、1つの記録層以外の記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットが集光手段の変位に伴って移動する移動領域とを、除く領域に形成されることを特徴とする。
また本発明は、トラッキング用分割部は、1仮想直線に関して両方の側に形成されることを特徴とする。
また本発明は、光分割手段は、入射する光の偏光方向に応じて回折効率が異なることを特徴とする。
本発明によれば、光ピックアップには、光検出手段である受光部と集光手段である対物レンズとの間に、記録媒体からの反射光を複数の光に分割するための複数の分割部が形成される光分割手段が設けられる。光分割手段は、出射光の光軸に垂直な方向に関する出射光の記録媒体に対する集光位置の情報であるトラック位置情報の取得に用いるための光を分割するトラッキング用分割部を有し、トラッキング用分割部は、対物レンズが中立位置にある状態で光分割手段に入射される反射光の光軸を通り、光分割手段上で記録媒体のラジアル方向に対して平行に引かれる1仮想直線と、1仮想直線に対して平行かつ予め定める距離だけ離間して光分割手段上に引かれるもう1つの仮想直線とで挟まれる領域を除く領域に形成される。このことによって、たとえば2つの記録層を有する記録媒体の第1記録層に対して記録/再生を行う際、第2記録層による回折光(迷光)のうち、トラッキング用分割部に入射する迷光成分を低減できるので、安定したトラッキングサーボを行うことができる。したがって、このような光分割手段を搭載する光ピックアップでは、良好なトラッキングサーボ、フォーカスサーボが実現される。
また本発明によれば、たとえば第2記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法が、第1記録層で反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、1仮想直線ともう1つの仮想直線とで挟まれる領域は、第2記録層によって回折されて生じる回折光(迷光)のスポットを、領域内に含むように形成される。第2記録層による回折光(迷光)の影響を排除することができるので、安定したトラッキングサーボ信号を得ることが可能になり、トラッキングサーボ特性を向上することができる。
また本発明によれば、第2記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法が、第1記録層で反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、トラッキング用分割部は、1仮想直線ともう1つの仮想直線とで挟まれる領域と、第2記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットが集光手段の変位に伴って移動する移動領域とを、除く領域に形成される。このことによって、第2記録層による回折光(迷光)と単純な反射光との影響を完全に排除することができるので、トラッキングサーボ特性を向上することができる。
また本発明によれば、トラッキング用分割部は、1仮想直線に関して両方の側に形成されるので、受光部が受光するサブビームの光強度(光量)を増加させることが可能であり、このことによってトラッキングサーボ信号特性を向上させることができる。
また本発明によれば、光分割手段は、入射する光の偏光方向に応じて回折効率が異なるように構成されるので、光源からの出射光に対してはほぼ100%透過させ、記録媒体によって反射された反射光の偏光方向を偏光板などで変えることによって、反射光のみを回折させることが可能になり、光の利用効率を向上することができる。
図1は本発明の実施の第1形態である光ピックアップ50の構成を簡略化して示す図であり、図2は図1に示す光ピックアップ50に備わるホログラム素子51の構成を示す上面図である。本発明の実施形態である光ピックアップ50は、その特徴部分である光分割手段51以外の部分については、先の図6に示す光ピックアップ1に類似するので、類似部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、記録媒体であるディスク8は、たとえば厚さ0.6mmのディスクを2枚はりあわせた2層記録構造を有するDVDである。2層の記録層のうち、先の図9に示すように対物レンズ6に近い方の記録層を第1記録層8aと呼び、対物レンズ6から遠い方の記録層を第2記録層8bと呼ぶ。
集光手段である対物レンズ6は、駆動手段である不図示のアクチュエータに装着され、アクチュエータによってラジアル(X)方向およびフォーカス方向に変位駆動される。なお、ここでフォーカス方向とは、出射光の光軸14に平行な方向であり、ディスク8の第1および第2記録層8a,8bに対しては垂直な方向である。
本実施形態の光ピックアップ50の特徴部分である光分割手段51は、ホログラム素子51である。ホログラム素子51は、出射光の光軸14に垂直な方向に関する出射光のディスク8に対する集光位置の情報であるトラック位置情報の取得に用いるための光を分割するトラッキング用分割部54と、ディスク8の記録層に垂直な方向に関する出射光の集光位置の情報であるフォーカス位置情報の取得に用いるための光を分割するフォーカス用分割部53とを含むホログラムパターン52が形成される。
ホログラムパターン52のトラッキング用分割部54は、対物レンズ6が中立位置にある状態でホログラム素子51に入射される反射光の光軸55を通り、ホログラム素子51上でディスク8のラジアル(X)方向に対して平行に引かれる1仮想直線56(便宜上、第1仮想直線56と呼ぶ)と、第1仮想直線56に対して平行かつ予め定める距離dだけ離間してホログラム素子51上に引かれるもう1つの仮想直線57(便宜上、第2仮想直線57と呼ぶ)とで挟まれる領域58(以後、線間領域58と呼ぶ)を除く領域に形成される。
さらに、トラッキング用分割部54は、たとえば第2記録層8bによって反射されてホログラム素子51に照射される反射光スポットの寸法が、第1記録層8aで反射されてホログラム素子51に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、前記線間領域58と、第2記録層8bによって反射されてホログラム素子51に照射される反射光スポットが対物レンズ6の変位に伴って移動する移動領域59とを、除く領域に形成される。
すなわち、ホログラムパターン52は、外形が略円形に形成され、ラジアル(X)方向に略平行であって第2仮想直線57に重なって位置し、中央部に半円形の曲線部分60aを有する第1分割線60によって、フォーカス用分割部53と、残余のトラッキング用分割部54とに分割される。フォーカス用分割部53は、第1分割線60の半円形の曲線部分60aにおいて第1分割線60の両端を結ぶ仮想分割線60b(ホログラム素子51における中心部付近の第2仮想直線57に一致する)よりもトラッキング用分割部54側に向って突出する半円形の移動領域59を有するように形成される。この移動領域59は、前記反射光の光軸55を中心とし、少なくとも第1仮想直線56と第2仮想直線57との間隔距離dよりも大きい長さを半径とし、第2仮想直線57よりもトラッキング用分割部54側に突出した略半円形に形成される。この半径の大きさは、対物レンズ6のX方向の変位に対応して、第2記録層8bからの反射光スポットが移動する領域を、予め試験して求めることによって設定することができる。
トラッキング用分割部54は、反射光の光軸55を通りタンジェンシャル(Y)方向に平行な第2分割線61によってさらに2分割され、2つのトラッキング用分割部62,63が形成される。したがって、2つのトラッキング用分割部62,63は、円環形状にそれぞれ形成される。
なお、フォーカス用分割部53と、2つのトラッキング用分割部62,63とを、先の光ピックアップに備わるホログラム素子のホログラムパターンに合わせて第1〜第3領域53,62,63と呼ぶことがある。
フォーカス用分割部53にほぼ半円形に突出した移動領域59を形成し、トラッキング用分割部54をこの移動領域59以外の部分に形成することによって、第2記録層8bによって反射されてホログラム素子51に照射されるサイズが小さな反射光スポットは、その照射位置が対物レンズ6の変位に伴って変動する場合であっても、フォーカス用分割部53である第1領域53の移動領域59に入射して第1受光部7Aに照射され、TESを得るためのトラッキング用分割部54である第2および第3領域62,63へ入射しないので、第2記録層8bからの反射光がTESに及ぼす影響を排除することができ、トラッキングサーボ特性を向上することができる。
フォーカス用分割部53と、2つのトラッキング用分割部62,63とには、それぞれ複数の溝が形成される。それらの溝は、ホログラムパターン52の回折効率および受光部7の配置などに基づいて、深さおよび間隔が設定される。
図3は、ホログラム51によって分割される光が受光部7へ入射する概要を示す図である。ディスク8の第1記録層8aで反射された反射光は、対物レンズ6およびコリメートレンズ5を透過してホログラム素子51に入射される。ホログラム素子51に入射した反射光は、フォーカス用分割部53である第1領域53と、第1および第2トラッキング用分割部62,63である第2および第3領域62,63とによって分割され、受光部7に導かれる。
第1領域53によって回折された反射光は、FESを検出するための第1受光部7Aに導かれ、第1および第2受光素子7a,7bの両方、またはいずれか一方によって検出される。対物レンズ6による集光位置の光軸方向に関する位置情報であるFESはナイフエッジ法によって取得される。ナイフエッジ法では、第1および第2受光素子7a,7bが受光したそれぞれの光強度の差をとることによってFESを得ることができる。具体的には、第1および第2受光素子7a,7bで検出される光強度を、参照符号の前にアルファベット「I」を付して表すと、FESは式(1)で与えられる。なお、第1および第2受光素子7a,7b以外の各受光素子についても、その検出光強度を、参照符号の前にアルファベット「I」を付して表すことにする。
FES=I7a−I7b …(1)
図3のホログラム素子51と受光部7との配置では、ディスク8よりも手前(ニア側)で焦点を結んでいるとき、反射光は第1受光部7Aよりも手前で焦点を結ぶので、第2受光素子7bで受光する光強度(I7b)の方が、第1受光素子7aで受光する光強度(I7a)よりも大きくなり、FESは負の符号となる。
逆に、ディスク8によって反射された後に焦点を結ぶ場合(ファー側)、すなわちディスク8に関して対物レンズ6の反対側である奥側に仮想焦点を結ぶ場合、反射光は第1受光部7Aよりも遠い位置で合焦点となるので、第1受光素子7aで受光する光強度(I7a)の方が、第2受光素子7bで受光する光強度(I7b)よりも大きくなり、FESは正の符号となる。
第2受光部7Bは、3つの第3〜第5受光素子7d,7g,7hを含んでなり、ホログラムパターン52の第2領域62を通過した反射光のうち、メインビーム11による反射光が第3受光素子7dによって受光される。また第1サブビーム12と第2サブビーム13による反射光は第5および第4受光素子7h,7gによってそれぞれ受光される。
第3受光部7Cは、3つの第6〜第8受光素子7c,7e,7fを含んでなり、ホログラムパターン52の第3領域63を通過した反射光のうち、メインビーム11による反射光が第6受光素子7cによって受光される。また第1サブビーム12と第2サブビーム13による反射光は第8および第7受光素子7f,7eによってそれぞれ受光される。
トラック位置情報は第2および第3受光部7B,7Cによる各受光結果に基づいて、たとえば位相差法(DPD法:Differential Phase Detection)にしたがって検出される。前記DPD法では、第3受光部7Cのうち、メインビーム11の反射光を受光した第6受光素子7cによる光強度I7cと、第2受光部7Bのうち、メインビーム11の反射光を受光した第3受光素子7dによる光強度I7dとの位相差によって検出される。すなわち、DPDによるTES;I(DPD)は、式(2)で与えられる。なお、式(2)中で、phはそれぞれの強度の位相差をとることを意味する。
I(DPD)=ph(I7c−I7d) …(2)
ディスク8上に形成されたピットが、光ビームのどの位置を通過するかによって発生する位相差が変化する。光ビームのちょうど中央を通過する場合、その位相差は0となる。
また、トラック位置情報を示すTESは上記DPD法の代わりに、差動プッシュプル法(DPP法:Differential Push Pull)によって検出されてもよい。DPP法では、TESが第2および第3受光部7B,7Cによる各受光結果によって検出される。
DPP法によるTES;I(DPP)は、式(3)によって与えられる。
I(DPP)=(I7c−I7d)−k×((I7f−I7h)
+(I7e−I7g)) …(3)
ここで、TESの(I7c−I7d)は、メインビーム11のプッシュプル信号であり、(I7f−I7h)、(I7e−I7g)は、それぞれ±1次光の第1および第2サブビーム12,13のプッシュプル信号である。TESに現れる対物レンズシフトによるオフセットをキャンセルするように、第1および第2サブビーム12,13のプッシュプル信号である(I7f−I7h)および(I7e−I7g)の位相と、メインビーム11のプッシュプル信号である(I7c−I7d)の位相とが180度異なるように、3ビームの位置がディスクトラック上で配置される。
なお、上記式(3)中、係数kは0次光であるメインビーム11と、+1次光である第1サブビーム12および−1次光である第2サブビーム13との光強度の違いを補正するためのものであり、強度比が、0次光:+1次光:−1次光=a:b:bならば、係数k=a/(2b)である。
情報の再生信号であるRF信号I(RF)は、式(4)によって与えられる。
I(RF)=I7c+I7d+I7a+I7b …(4)
図4は、ホログラムパターン52に迷光が入射する状態を示す上面図である。図4では、第1記録層8aの記録/再生を行う場合について、ホログラムパターン52における第1仮想直線56と第2仮想直線57との平行な間隔距離dと、第2記録層8bによって回折される回折光である迷光の関係を表す。
ここで、上記間隔距離dは、第1記録層8aの記録/再生を行う際、第2記録層8bからの迷光である±1次回折光スポット65,66を、第1仮想直線56と第2仮想直線57との間に可能な限り含むことができるような値に設定する。
しかしながら、この間隔距離dを大きくすると、ホログラムパターン52のトラッキング用分割部54である第2および第3領域62,63に含まれる信号光のプッシュプル成分が減少するので、TESの特性が悪くなる。したがって、たとえば前述の図11に示すような間隔距離dが0であるホログラムパターンのトラッキング用分割部32,33に入射する信号光のプッシュプル振幅に対して、本実施形態のホログラムパターン52のトラッキング用分割部54に入射する信号光のプッシュプル振幅が、70%以上となるように、間隔距離dの値を設定することが望ましい。このような間隔距離dの設定も、間隔距離dを種々の値に変化させてトラッキング用分割部を形成したホログラムパターンを作製し、これらのホログラムパターンにおけるトラッキング用分割部に入射する信号光のプッシュプル振幅を測定し、図11に示すような間隔距離dが0であるホログラムパターンのトラッキング用分割部に入射する信号光のプッシュプル振幅と比較して予め振幅比を求めることによって、実現することができる。
第2記録層8bからの迷光のうち、0次回折光のスポット64は、ホログラムパターン52の中央付近、すなわち対物レンズ6が中立位置にある状態で第1記録層8aで反射される光がホログラムパターン52に入射する光軸55付近に合焦状態に近い形状で入射する。第1記録層8aと第2記録層8bとの層間隔が変化したとき、この迷光スポット64の径の大きさも変化するが、光軸55を中心とした略円形の移動領域59の半径は、層間隔が規格値に対して±15μm程度変化した時のスポット径をも含むことができるような大きさに形成される。
また第2記録層8bからの迷光のうち、±1次回折光のスポット65,66は、第1仮想直線56と第2仮想直線57とで間隔距離dを有して形成される線間領域58を含むフォーカス用分割部53である第1領域53に入射する。
このようにホログラムパターン52の分割領域を形成することによって、第1記録層8aの記録/再生を行う際、第2記録層8bからの迷光のうち、TES生成用のトラッキング用分割部54に入射する迷光成分を低減できるので、安定したトラッキングサーボを行うことができる。
また、ホログラム素子は、ホログラム素子に入射する光の偏光方向に応じて回折効率が異なるように構成されてもよい。このことによって、たとえばホログラム素子とディスクとの間に1/4波長板(λ/4板)を配置し、光源から出射した光の偏光方向とディスクによって反射された反射光の偏光方向とを、90度回転させることによって、光源からの出射光に対してはホログラム素子をほぼ透過させ、ディスクからの反射光に対してのみ回折光を発生させることができる。ホログラム素子にこのような偏光特性を持たせることによって、光の利用効率が増大するので、ディスクに対する高速記録も可能となる。
図5は、本発明の実施の第2形態である光ピックアップに備わるホログラム素子71の構成を簡略化して示す上面図である。本実施の形態の光ピックアップは、その特徴部分であるホログラム素子71を除いて、実施の第1形態の光ピックアップ50と同じに構成されるので、全体構成図および説明を省略する。また、本実施の形態の光ピックアップに備わるホログラム素子71は、実施の第1形態の光ピックアップ50に備わるホログラム素子51に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
ホログラム素子71において注目すべきは、ホログラムパターン72のトラッキング用分割部が、第2および第3領域62,63に加えて、1仮想直線56に関して、第2および第3領域62,63の反対側にも形成されることである。実施の第1形態のホログラムパターン52と同様に形成されるトラッキング用分割部54である第2および第3領域62,63を、本実施形態では便宜上第1トラッキング用分割部54と呼び、第1仮想直線56に関して第1トラッキング用分割部54の反対側に形成されるトラッキング用分割部を便宜上第2トラッキング用分割部73と呼ぶ。
第2トラッキング用分割部73は、以下のようにして形成される。実施の第1形態のホログラムパターン52において第1領域に相当する領域を、第1仮想直線56に平行であって、第1仮想直線56に関して第2仮想直線57と反対側に、第1仮想直線56に平行すなわちX方向に延びる第3分割線74によって、さらに弓形の領域73と残部のフォーカス用分割部78である第1領域78とに分割される。上記弓形の領域73が第2トラッキング用分割部73である。
第2トラッキング用分割部73は、Y方向に平行な第4分割線75によって、その弓形の領域が、第4領域76と第5領域77とにさらに2分割される。情報の記録/再生が行われているたとえば第1記録層8aによって反射されて第4領域76に入射した光は、第4領域76で回折されて第2受光部7Bへ入射し、第5領域77に入射した光は、第5領域77で回折されて第3受光部7Cへ入射する。
メインビーム11と、第1および第2サブビーム12,13とは、ディスク8の記録層に形成されるトラックに対してタンジェンシャル方向であるY方向に3個のビームスポットが並ぶような配置で照射されるので、ディスク8による反射光のスポットも、ホログラムパターン72上でY方向に配列して入射される。
したがって、2つのサブビームのうち1つのサブビーム(本実施形態では第2サブビーム13)が、第1トラッキング用分割部54から、フォーカス用分割部である第1領域78側にずれてホログラムパターン72に入射する。このような場合、第2サブビーム13が第1トラッキング用分割部54へ入射する光強度が小さくなるので、第1トラッキング用分割部54で回折されて第2および第3受光部7B,7Cへ入射する第2サブビーム13の光だけではTESの品質低下が生じ、レンズシフト特性の悪化を招く。
しかしながら、本実施形態のホログラム素子71のホログラムパターン72では、第2サブビーム13の入射位置がずれる側、すなわち第1仮想直線56に関して第1トラッキング分割部54と反対側に、第2サブビーム13の一部が入射するように第2トラッキング用分割部73が形成される。このことによって、第2トラッキング分割部73である第4および第5領域76,77によって回折された光が第2および第3受光部7B,7CでTES検出用信号として受光され、これに加えて第1トラッキング用分割部54で回折された光が第2および第3受光部7B,7CでTES検出用信号として受光されるので、対物レンズシフト信号がノイズの影響を受けにくくなり、TESの特性を向上させることができる。なお、第1領域78と、第4および第5領域76,77との境界を形成する第3分割線74は曲線状に形成されていてもよい。
以上に述べたように、本実施の形態では、記録媒体に形成される記録層が2層であるけれども、これに限定されることなく、記録層の数が3層以上であってもよい。
本発明の実施の第1形態である光ピックアップ50の構成を簡略化して示す図である。 図1に示す光ピックアップ50に備わるホログラム素子53の構成を示す上面図である。 ホログラムパターン52によって分割される光が受光部7へ入射する概要を示す図である。 ホログラムパターン52に迷光が入射する状態を示す上面図である。 本発明の実施の第2形態である光ピックアップに備わるホログラム素子71の構成を簡略化して示す上面図である。 従来の光ピックアップ1の構成を簡略化して示す図である。 光ピックアップ1に備わるホログラム4の構成を簡略化して示す図である。 受光部7の構成を簡略化して示す上面図である。 2つの記録層を持つディスクの場合における光反射の概要を説明する図である。 対物レンズ6が中立位置からずれた位置にある場合におけるホログラム素子4に対する反射光の入射の状態を示す図である。 従来の光ピックアップにおいて提案されるホログラム素子30の構成を示す上面図である。 第2記録層で回折される回折光がホログラム素子30に入射する状態を示す図である。 第2記録層による回折光が受光部7へ入射する状態を示す図である。
符号の説明
1,50 光ピックアップ
2 光源
3 グレーティング
4,30,51 ホログラム素子
5 コリメートレンズ
6 対物レンズ
7 受光部
8 ディスク
11 メインビーム
12 第1サブビーム
13 第2サブビーム
51,71 ホログラム素子
52,72 ホログラムパターン
53,78 フォーカス用分割部
54,73 トラッキング用分割部
56 第1仮想直線
57 第2仮想直線
58 線間領域
59 移動領域

Claims (5)

  1. 情報を記録する記録層を複数層有する記録媒体に光を照射することによって、記録媒体に情報を記録および/または記録媒体から情報を再生する光ピックアップにおいて、
    光を出射する光源と、
    光源から出射される光を記録媒体の1つの記録層に集光させる集光手段であって、その光学軸と光源からの出射光の光軸とが同軸になる中立位置を含む可動範囲内で、出射光の光軸に垂直な方向に変位可能に設けられ、出射光の光軸に垂直な方向への変位によって出射光の記録媒体に対する集光位置を変化させる集光手段と、
    記録媒体によって反射される反射光を受光する複数の受光素子を有する光検出手段と、
    光検出手段と集光手段との間に設けられ、記録媒体からの反射光を複数の光に分割するための複数の分割部が形成される光分割手段であって、出射光の光軸に垂直な方向に関する出射光の記録媒体に対する集光位置の情報であるトラック位置情報の取得に用いるための光を分割するトラッキング用分割部を有する光分割手段とを含み、
    トラッキング用分割部は、
    集光手段が中立位置にある状態で光分割手段に入射される反射光の光軸を通り、光分割手段上で記録媒体のラジアル方向に対して平行に引かれる1仮想直線と、1仮想直線に対して平行かつ予め定める距離だけ離間して光分割手段上に引かれるもう1つの仮想直線とで挟まれる領域を除く領域に形成されることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 1つの記録層以外の記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法が、1つの記録層で反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、
    1仮想直線ともう1つの仮想直線とで挟まれる領域は、1つの記録層以外の記録層によって回折されて生じる回折光のスポットを、領域内に含むように形成されることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 1つの記録層以外の記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法が、1つの記録層で反射されて光分割手段に照射される反射光スポットの寸法よりも小さいとき、
    トラッキング用分割部は、
    1仮想直線ともう1つの仮想直線とで挟まれる領域と、1つの記録層以外の記録層によって反射されて光分割手段に照射される反射光スポットが集光手段の変位に伴って移動する移動領域とを、除く領域に形成されることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  4. トラッキング用分割部は、1仮想直線に関して両方の側に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光ピックアップ。
  5. 光分割手段は、入射する光の偏光方向に応じて回折効率が異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ピックアップ。
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