JPWO2008041592A1 - 耐酸化性の優れたNi基化合物超合金及びその製造方法と耐熱構造材 - Google Patents

耐酸化性の優れたNi基化合物超合金及びその製造方法と耐熱構造材 Download PDF

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Abstract

本発明は、Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなり、初析L12相と(L12相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0a相)の共析組織からなる複相構造を有してなることを特徴とする。

Description

本発明は、初析L1相と(L1相+D0相(D022相あるいはD024相あるいはD0相を含む))共析組織からなる複相構造を具備してなる耐酸化性の優れたNi基化合物超合金及びその製造方法に関する。
本願は、2006年9月26日に出願された特願2006−261569号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
現在、ジェットエンジンやガスタービンのタービン部材といった高温構造材料の主流はNi基超合金である。Ni基超合金は、構成相の約35vol%以上が金属相(γ)であるために、融点や高温クリープ強度に限界があるといえる。将来、Ni基超合金を超える高温構造材料の候補として、降伏応力の逆温度依存性を示す金属間化合物を含む高温構造材料を例示できるが、これは単相材では、常温延性に乏しく、高温クリープ強度も低いという欠点がある。単相材ではなく複相材を求めると、NiX型金属間化合物はいずれも結晶構造がGCP(最密充填、Geometrically Close Packed)構造をとることから、これらのいくつかを整合性良く組み合わせることができる可能性がある。NiX型金属間化合物には優れた特性を有するものが多いことから、複相化することにより、更に優れた特性を有し、かつ幅広い組織制御の可能性を持つ複相金属間化合物−マルチインターメタリックス−の創製が期待される。
従来、複相化合物の作製をNiAl(L1)−NiTi(D024)−NiNb(D0)系で試み、優れた特性を有する合金を開発可能であるとの報告があった(非特許文献1参照)。
K.Tomihisa,Y.Kaneno,T.Takasugi,Intermetallics,10(2002)247
前述のNi基超合金は、エンジンなどの高温耐熱性を要求される構造材料として利用され、この種の材料が適用されるエンジンにあっては、エンジン効率が燃焼温度とエンジン重量の影響を受けるのであるが、前述のNi基超合金の密度が8.0〜9.0g/cmと比較的重いために、これよりも若干比重の軽いNi基化合物超合金の開発が進められている。
このような背景から本願発明者らは、これら従来のNi基超合金よりも更に特性の優れた超合金を開発するべく、研究開発を進めており、その一環として、Alを5〜13at%、Vを9.5〜17.5at%、Tiを0〜3.5at%、Bを1000重量ppm以下、残部Niからなり、初析L1相と(L1相+D022相)の共析組織からなる2重複相組織を有するNi基化合物超合金の研究開発を行っている。
このNi基化合物超合金は、その密度が7.5〜8.5g/cmの範囲であって、前述のNi基超合金よりは軽量化されており、1000℃程度までの高温強度もNi基超合金とほぼ同等であるという特徴を有している。
ところが、前述のNi基化合物超合金は、耐酸化性が劣るという問題があった。
本発明は前記課題を解決するために、Ni基超合金よりも軽量化されており、1000℃程度までの高温強度もNi基超合金とほぼ同等であり、しかも耐酸化性に優れたNi基化合物超合金を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
(1)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金は、Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなり、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織からなる複相構造を有してなることを特徴とする。
(2)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金は、前記組成に加え、Nb:3at%以上、9.5at%以下を含み、前記Vの含有量が前記Nbの含有量以上とされてなることを特徴とする。
(3)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金は、図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図において、A点(Al:14.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):11.0at%、Ni:75at%)、B点(Al:12.5at%、Ti:2.8at%、(V+Nb):9.8at%、Ni:75at%)、C点(Al:8.0at%、Ti:3.8at%、(V+Nb):13.3at%、Ni:75at%)、D点(Al:2.3at%、Ti:2.0at%、(V+Nb):20.8at%、Ni:75at%)、E点(Al:2.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):23.0at%、Ni:75at%)を結ぶ範囲の組成で示される初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織からなる複相構造を有してなることを特徴とする。
(4)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金は、前記組成に加え、Co:15at%以下、Cr:5at%以下の少なくとも1種または2種以上を含むことを特徴とする。
(5)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金は、(1)または(2)または(4)のいずれかに記載の組成に加え、B:1000重量ppm以下を含むことを特徴とする。
(6)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金は、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)との共析組織からなる2重複相組織を有していることを特徴とする。
(7)本発明の耐酸化性の優れた耐熱構造材は、(1)〜(6)のいずれかに記載のNi基化合物超合金からなることを特徴とする。
(8)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなる組成の合金材に対して、初析L1相とAl相が共存する温度で第1熱処理を行い、その後、L1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相とが共存する温度に冷却するか、その温度で第2熱処理を行うことによって、Al相を(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織に変化させて複相組織を形成することを特徴とする。
(9)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、前記組成に加え、Nb:3at%以上、9.5at%以下、前記Vの含有量が前記Nbの含有量以上とされてなる組成の合金材を用いることを特徴とする。
(10)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図において、A点(Al:14.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):11.0at%、Ni:75at%)、B点(Al:12.5at%、Ti:2.8at%、(V+Nb):9.8at%、Ni:75at%)、C点(Al:8.0at%、Ti:3.8at%、(V+Nb):13.3at%、Ni:75at%)、D点(Al:2.3at%、Ti:2.0at%、(V+Nb):20.8at%、Ni:75at%)、E点(Al:2.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):23.0at%、Ni:75at%)を結ぶ範囲の組成の合金材に対して、初析L1相とAl相が共存する温度で第1熱処理を行い、その後、L1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相とが共存する温度に冷却するか、その温度で第2熱処理を行うことによって、Al相を(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織に変化させて複相組織を形成することを特徴とする。
(11)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、前記合金材として、前記組成に加え、Co:15at%以下、Cr:5at%以下の少なくとも1種または2種以上を含むものを用いることを特徴とする。
(12)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、前記合金材として、前記組成に加え、B:1000重量ppm以下を含むものを用いることを特徴とする。
(13)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、前記第1熱処理は、前記合金材を図1の第1状態にする温度で行うことを特徴とする。
(14)本発明の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法は、前記第2熱処理は、1173K〜1273Kで行うことを特徴とする。
本発明によれば、Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなり、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)共析組織からなる複相構造を具備してなるので、一般的な従来のNi基超合金よりも比重が若干軽く、1000℃程度までの高温強度もNi基超合金並に優れ、しかも耐酸化性に優れている。
本発明の製造方法によれば、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD0相)の共析組織からなる複相構造を具備し、一般的な従来のNi基超合金よりも比重が若干軽く、1273K(1000℃)程度までの高温強度もNi基超合金並に優れ、しかも耐酸化性に優れているNi基化合物超合金を製造することができる。
図1は本発明に係るNi基化合物超合金の基本となる組成系合金の一具体例についてのTi含有量2.5at%の際の温度とAl含有量に関する縦断面状態図である。 図2は本発明に係るNi基化合物超合金とその基本となる組成系合金の種々の具体例から作製された1273KにおけるNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図である。 図3は本発明に係るNi基化合物超合金の具体例から得られた各試料の降伏応力と温度との関係を示す圧縮試験結果のグラフである。 図4は本発明に係るNi基化合物超合金の具体例から得られた各試料の焼成時間と重量増加量との関係を示す酸化試験結果のグラフである。 図5Aは実施例で製造されたNo.21、22、23の各試料の金属組織写真である。 図5Bは実施例で製造されたNo.21の試料の金属組織写真(倍率5000倍)である。 図6は実施例で製造されたNo.28の試料の金属組織写真(倍率1000倍)である。 図7は同試料の視野を変えて撮影した金属組織写真である。 図8は同試料の複相構造部分を2500倍にて拡大撮影した金属組織写真である。 図9は各試料の耐酸化性試験結果を示すグラフである。 図10は本発明に係るNi基化合物超合金の具体例から得られたNo.41〜48の各試料の焼成時間と重量増加量との関係を示す酸化試験結果のグラフである。 図11は本発明に係るNi基化合物超合金の具体例から得られたNo.51〜58の各試料の焼成時間と重量増加量との関係を示す酸化試験結果のグラフである。 図12は本発明に係るNi基化合物超合金の具体例から得られたNo.63〜67の各試料の焼成時間と重量増加量との関係を示す酸化試験結果のグラフである。 図13はNo.28、41、65の各試料の引張試験結果を示すグラフである。 図14はNo.41の試料の金属組織を1000倍に拡大した金属組織写真。 図15はNo.41の試料の金属組織を5000倍に拡大した金属組織写真。 図16はNo.47の試料の金属組織を5000倍に拡大した金属組織写真。 図17はNo.48の試料の金属組織を5000倍に拡大した金属組織写真。 図18はNo.52の試料の金属組織を2500倍に拡大した金属組織写真。 図19はNo.57の試料の金属組織を2500倍に拡大した金属組織写真。 図20はNo.65の試料の金属組織を50倍に拡大した金属組織写真。 図21はNo.65の試料の金属組織を1000倍に拡大した金属組織写真。 図22はNo.65の試料の金属組織を5000倍に拡大した金属組織写真。 図23はNo.65の試料に対しB添加量を変更した場合の各試料に対する引張試験結果を示す応力−歪線図。 図24はNo.65の試料に対しBを25ppm添加した試料において1300℃で3時間均質化処理して得られた試料の金属組織写真。 図25はNo.65の試料に対しBを25ppm添加した試料において1330℃で3時間均質化処理して得られた試料の金属組織写真。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明するが、本発明は以下に説明する各実施の形態に制限されるものではない。
本願発明に係るNi基化合物超合金は、Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Nb:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなり、前記Vの含有量が前記Nbの含有量以上とされてなり、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)共析組織からなる複相構造を具備してなることを特徴とする。
前記Ni基化合物超合金において、前記組成に加えてCo:15at%以下を含んでいても良く、前記組成に加え、Cr:5at%以下を含んでいても良く、前記組成に加え、B:1000重量ppm以下を含んでいても良い。また、前記組成に加え、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)共析組織からなる複相構造を具備してなることが好ましく、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)共析組織とからなる2重複相組織とされていることが最も好ましい。
このようなNi基化合物超合金は、Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Nb:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなり、前記Vの含有量が前記Nbの含有量以上とされてなる組成の合金材を溶製し、溶体化処理(均質化処理)後、初析L1相とAl相が共存する温度で第1熱処理を行い、その後、初析L1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相とが共存する温度に冷却するか、その温度で第2熱処理を行うことによって、Al相を(L1+D022及びまたはD0相)共析組織に変化させて複相組織を形成することにより製造することができる。
ここで図1に本発明組成系に係る合金の縦断面状態図を示す。図1において横軸はAl含有量(at%)を示し、縦軸は絶対温度(K)を示す。図1に示す状態図は、Ti含有量2.5at%であり、V含有量は、(22.5−Al含有量)at%である。また、図2は本発明組成系に係る種々の具体例から作成された1273KにおけるNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図である。
本実施形態において溶体化処理(均質化処理)を行うとは、図1のA1で示された領域の温度に加熱して保持する処理を意味する。前記Alで示された領域において、例えば、Al:5〜10at%の範囲であるならば、■印と△印の間の温度である。
本実施形態において最初に、合金材に対して溶体化熱処理(均質化熱処理)を行ってもよい。均質化熱処理は、通常は、後工程で行う第1熱処理の温度よりも高い温度で行われる。均質化熱処理は、1523〜1623K程度で行うことが好ましい。但し、第1熱処理を均質化熱処理と兼ねてもよい。
本実施形態において合金材に対し均質化熱処理後に第1熱処理を行う。この第1熱処理は、初析L1相とAl相とが共存する温度で行われる。初析L1相とAl相とが共存する温度とは、具体的には、合金材が図1のAl+L1の状態になる温度、即ち、図1に示すAl:5〜10at%の範囲であるならば、△印と○印の間の温度である。
本実施形態において初析L1相とAl相が共存する温度で第1熱処理を行うとは、図1のAl+L1と記載された領域において、熱処理することを意味する。L1相とはNiAl型金属間化合物相であり、Al相はfcc型Ni固溶体相である。
この状態により、後述の実施例の結果などから、立方体状もしくは直方体状の初析L1相が、初析L1相の間にAl相が存在する組織を呈する。このような初析L1相とその間隙の相とからなる組織を「上部複相組織」と呼ぶことができる。
前記第1熱処理を行う時間は特に限定されないが、合金材全体が初析L1相とA1相とからなる組織になる程度の時間を行うことが望ましい。第1熱処理を行う時間は例えば5〜20時間である。
前記第1熱処理後の合金材に対し、L1+D022で示された領域において第2熱処理するとは、例えば、Al:5〜10at%の範囲であるならば、図1の●印の温度以下で熱処理することである。図1で●印の温度は1281Kであるが、この温度は合金材の組成に応じて変化する。この第2熱処理によって初析L1相は殆ど影響を受けないが、Al相はL1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相に分離する。Al相が分離して形成されたL1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相を主体とする複相組織を以下、「下部複相組織」と称する。
第1熱処理後に第2熱処理を行う場合、冷却は、自然冷却でも良く、水焼き入れなどの強制冷却でも良い。自然冷却は、例えば第1熱処理後に熱処理炉から合金材を取り出して室温に放置することにより行っても良いし、第1熱処理後に熱処理炉のヒーター電源を落としてそのまま熱処理炉内に合金材を放置することによって行っても良い。
第2熱処理を行う温度は、例えば、1173〜1281K程度である。第2熱処理を行う時間は,例えば5〜20時間程度である。第2熱処理を行わずに単に水焼入れ等の冷却を行うことによってもAl相をL1相とD022相に分離させることはできるが、比較的高い温度での熱処理により,この分離をより確実にすることができる。第2熱処理の後は、自然冷却又は強制冷却によって、室温にまで合金材を冷却してもよい。なお,本明細書において、「〜」は、特に銘記しない限り端の点を含むものとする。
以下に本発明に係るNi基化合物超合金の各成分を限定した理由について説明する。
Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下と規定した理由は、図1の縦断面状態図、図2の状態図や、後述する具体例から明らかになるように、この範囲であれば、初析L1相とAl相とが共存する温度で第1熱処理を行うことができ、かつ、L1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相とが共存する温度に冷却するか、この温度で第2熱処理を行うことができて、複相組織を形成することができるからである。
Nbの含有量は、3at%以上、9.5at%以下の範囲で良いが、前述のVの含有量と等しいか、あるいは、よりも少ないこと、換言すると、V量がNb量と等しいか、Nb量よりも多いことが必要である。これは、本実施形態のNi基化合物超合金においては、耐酸化性を向上させるためにVの一部をNbに置換しているものであり、Vの一部をNbで置換する量を増加するほど耐酸化性は向上する。なお、本願発明者らが研究しているAlを5〜13at%、Vを9.5〜17.5at%、Tiを0〜3.5at%、Bを1000重量ppm以下、残部Niからなり、初析L1相と(L1+D022及びまたはD024相及びまたはD0相)共析組織からなる2重複相組織を有するNi基化合物超合金に比べてVを少なくしてNbを添加し、Alを増量している点が異なる。
Co、Crは耐酸化性の向上に寄与する元素であり、Coは0at%以上、15at%以下の範囲で添加することが好ましく、Crは0at%以上、5at%以下の範囲で添加することが好ましい。
CoはNiに全率固溶する元素であるので、組織中のNiが構成する金属間化合物、NiAl、NiV、(NiTi)等の内部に含まれる。Ni基合金の特性を維持するために、添加量は最大で15at%とする。
Cr は耐酸化性向上に有効であるが、NiAlへの固溶量が少ないため、5at%を超える量を添加しても不要な析出物を生成するおそれがあるので、上限を5at%とすることが好ましい。
Vは酸素との結合力が強く、合金材の表面を酸化し易いので、このV量を低下することにより耐酸化性を向上させ得る。同時に、Vはそれと荷電子数の等しいNbに置き換えることができる。また、Alを増量することにより表面に緻密なアルミナの緻密な酸化皮膜を生成できる。また、V量の減量により耐酸化性は向上するが、V量よりもNb量が多くなると、複相組織を得ることが難しくなる。従ってV量をNb量よりも多くする必要がある。
Tiの含有量は、0at%以上で3.5at%以下であり、好ましくは0.5〜3.5at%以下であり、さらに好ましくは1〜3.5at%、最も好ましくは2〜3at%である。本発明のNi基化合物超合金は、Tiを含んでいることが好ましいが、含んでいなくてもよい。
Niの含有量は、好ましくは73〜77at%であり、さらに好ましくは74〜76at%である。このような範囲であれば、Niの含有量と(Al、Ti、V)の含有量の合計が3:1に近くなり、Ni、Al、Ti又はVの固溶体相が実質的に存在しないからである。
Bの含有量は、0重量ppm以上、1000重量ppm以下であり、好ましくは、1〜1000重量ppm、さらに好ましくは1〜500重量ppm、より好ましくは5〜100重量ppmである。本発明のNi基化合物超合金は、Bを含んでいることが好ましいが、含んでいなくてもよい。
前記組成の各添加元素の他に、本発明では、Moを1〜2at%含有させても良い。Moは高温強度の向上に効果のある元素であり、Vに全率固溶する元素である。その添加量は、V>Mo+Nbであることが好ましい。また更に、延性を向上させる方法として、結晶粒界を強化させる方法が考えられる。そのためには、C、Zr、Hfといった元素を最大で0.2at%まで微量添加することが可能となる。また、0.2at%以下の微量範囲でC、Zr、Hfのいずれかの元素を含有させても良い。
本発明のNi基化合物超合金は、上述のような上部複相組織と下部複相組織とを含む複相組織を呈しており、これらの複相組織からなる2重複相組織を有していることが最も望ましい。
本発明のNi基化合物超合金は、高温での機械的特性が優れ、耐酸化性にも優れていることが後述の実施例において実験的に実証されるが、これらの優れた特性は、上部複相組織と下部複相組織とを含む複相組織を呈していることが原因となっており、更に好ましくは、前記上部複相組織と下部複相組織の2重複相組織を有していることが、より優れた特性を得る上での要因となっていると考えられる。
なお、これらの複相組織あるいは2重複相組織が本発明に係るNi基化合物超合金の全体を構成していることが望ましいが、全体がこの組織である必然性はなく、少なくとも一部に、あるいはより好ましくは全組織の50%以上が複相組織となっていれば良い。
また、本発明のNi基化合物超合金に用いられる金属間化合物は、他の3つの構成相(D022相とD024相とD0相)に比べて結晶構造が単純であって、そのために比較的転位が活動しやすい初析L1相を有しており、室温を含む全温度範囲においてある程度の延性を有していると考えられ、そのため、取り扱いが容易であるという利点がある。
本発明のNi基化合物超合金は、高温での機械的特性が優れているので、耐熱構造材として利用可能である。また、成分元素のうち、Vの一部をNbに置換して耐酸化性を高め、更にCoとCrを適量添加することによっても耐酸化性を高めている。
また、Vの一部をNbに置換する組成にすると、多少軽量化の面では不利であるが、一般的なNi基超合金よりも0.5g/cm程度は軽量化できる。
以上説明のNi基化合物超合金は、1523K(1250℃)より少し低温側の温度域、例えば1273K〜1373K(1000〜1100℃)までの高温度域においての有効利用が可能であり、ターボチャージャー、エンジンの低圧タービン翼などに好適である。これらの温度域において高温強度が高い場合、同じ耐圧で軽量化できる効果があり、エンジン効率や燃費などの面で有効である。
本発明のNi基化合物超合金を製造するのに用いる合金材は、鋳造材、鍛造材又は単結晶材などからなる。鋳造材は、予め秤量した地金を溶解(アーク溶解、高周波溶解など)した後、鋳型に流し込んで、凝固させることによって作製することができる。
鋳造材は、通常、数百ミクロン〜数ミリオーダーの結晶粒を有する多結晶であり、結晶粒と結晶粒の間の境界(結晶粒界)で破壊されやすいという弱点と、引け巣等の鋳造欠陥があるという弱点を有している。この弱点を改善するのが、鍛造材である。鍛造材は、鋳造材に対して熱間鍛造及び再結晶焼鈍を行うことによって作製される。熱間鍛造及び再結晶焼鈍は、通常は、第1熱処理の温度よりも高い温度で行われる。
熱間鍛造及び再結晶焼鈍を行う温度は、同じであっても互いに異なっていてもよい。熱間鍛造は、1523〜1623K程度で行い、再結晶焼鈍は、1423〜1573K程度で行うことが好ましい。第1熱処理の前に、合金材に対して均質化熱処理を行ってもよい。均質化熱処理は、通常は、第1熱処理の温度よりも高い温度で行われる。均質化熱処理は、1523〜1623K程度で行うことが好ましい。但し、第1熱処理を均質化熱処理と兼ねてもよい。また、鍛造材の場合は、熱間鍛造及び再結晶焼鈍を均質化熱処理と兼ねてもよい。均質化熱処理を行う時間は限定されないが,例えば,24〜96時間程度である。合金材が多結晶材(鋳造材又は鍛造材など)の場合は、合金材にBを含有させることが好ましい。これによって、結晶粒界が強化されるからである。
鋳造材、鍛造材及び単結晶材を熱処理して作製した複相組織を有するNi基化合物超合金について圧縮試験や引張試験を行えば、いずれにおいても優れた機械特性を得ることができる。
以下、本発明のNi基化合物超合金の種々の具体例について説明する。
以下の具体例では、熱処理を施すことによって複相組織を有するNi基化合物超合金を作製し、その機械的特性を調べた。
以下の具体例において、1373Kでの熱処理は、初析L1相とA1相とが共存する温度での第1熱処理(1次析出熱処理)に相当し、1373Kでの熱処理を行った後に行う水焼入れは、L1相とD022相とが共存する温度への冷却に相当する。また、1373Kでの熱処理を行った後に行う1173K又は1273Kでの熱処理は、L1相とD022相とが共存する温度での第2熱処理(2次析出熱処理)に相当する。
鋳造材の作製方法
本発明組成系の試料の作成に先立ち、本発明類似合金の組成範囲を規定するための鋳造材として、表1のNo.1〜20に示す割合のNi、Al、Ti、Vの地金(それぞれ純度99.9重量%)をアーク溶解炉で溶製した。アーク溶解炉の雰囲気は、まず、溶解室内を真空排気し、その後不活性ガス(アルゴンガス)に置換した。電極は、非消耗タングステン電極を用い、鋳型には水冷式銅ハースを使用した。また、これらの他に添加元素を含有させる場合は、地金内に必要な合金組成に応じてCo、Cr、Mo、B、C、Hfなどの元素を添加した地金を用いるか溶解時に別途これらの元素の鋳塊を追加すればよい。
以下の説明では、上記鋳造材を「試料」と呼ぶ。
本発明に係るNi基化合物超合金を実際に作製するにあたり、本発明のNi基化合物超合金の基本組成系の状態図を得るために、Ni、Al、Ti、Vの地金を用いて表1に示す各組成のNo.1〜20の試料を作成した。
図1の縦断面状態図によれば、Al量5at%より大で13at%以下の組成の試料は、1373KではA1+L1相というNi基超合金の組織になり、共析温度(1281K)以下の温度に冷却することによってA1→L1+D022,D024,D0という共析反応が起こり、初析L1相と(L1+D022,D024,D0)共析組織からなる2重複相組織が形成されるということが分かる。
表1及び図1によると,No.1〜No.20の試料には,L1、D022、D024、rhombohedral以外の相が存在していなかったことが分かる。各相は、Ni量をほぼ75at%に保っていた。また、各相は、単相もしくは複相として平衡状態になっていた。5つの2相共存領域と、2つの3相共存領域が見られた。低Ti含有量領域に存在するL1−D022−D024相共存組織は、状態図の3つの頂点に位置する構成相が直接平衡している興味深い組織であった。
次に図1に示す状態図に従い、1273KにおけるNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図を求めた。
No.1〜No.20の試料を石英管に真空封入し、これらの試料のそれぞれに対して1273K×7日間の熱処理を施し、その後、水焼入れを行った。その後、1273Kでの状態図を作成するために、No.1〜No.20の試料のそれぞれについて、組織観察及び各構成相の分析を行った。組織観察は、OM(Optical Microscope)、SEM、TEMを用いて行い、各構成相の分析は、SEM−EPMA(Scanning Electron Microscope-Electron Probe MicroAnalyzer)により行った。前記観察及び分析の結果を表1に示し、前記観察及び分析によって得られた1273KにおけるNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図を図2に示す。
図2に示すA点、B点、C点、D点、E点で囲まれた組成範囲が、複相組織あるいは2重複相組織を確実に呈する領域である。
本発明では、前記の組成範囲において、Vの量を少なくしてVの一部をNbに置換してゆく形で実現するので、特に、図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図において、A点(Al:14.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):11.0at%、Ni:75at%)、B点(Al:12.5at%、Ti:2.8at%、(V+Nb):9.8at%、Ni:75at%)、C点(Al:8.0at%、Ti:3.8at%、(V+Nb):13.3at%、Ni:75at%)、D点(Al:2.3at%、Ti:2.0at%、(V+Nb):20.8at%、Ni:75at%)、E点(Al:2.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):23.0at%、Ni:75at%)を結ぶ範囲の組成とすることで複相組織あるいは2重複相組織を確実に呈する目的のNi基化合物超合金が得られる。
更に、図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図を元に、本願発明組成系のNi基化合物超合金の組成と組織を調べるために、以下の表2に示す組成比の試料を作成してそれら試料の特性を評価した。
表2に示す組成比の各試料を溶製し、真空炉にて1573K(1300℃)で10時間熱処理した。この処理が均質化処理に相当する。次に、ガスファンクーリングにより炉にアルゴンガスを入れて攪拌冷却した。次いで1373K(1100℃)で10時間ガスファン冷却し(第1の熱処理)、更に1273K(1000℃)にて10時間ガスファン冷却し(第2の熱処理)、各試料を得、以下の圧縮試験に供した。
「圧縮試験」
表2に示すNo.21、22、28の試料を用い、圧縮試験は、常温〜1273Kの範囲で、2×2×5mmの角状の試験片を用いて、真空中、ひずみ速度3.3×10−4−1の条件で行った。その結果を図3に示す。図3には298K、673K、773K、873K、973K、1073K、1173K、1273Kの各温度において測定した0.2%降伏応力(MPa)を示す。
図3に示す圧縮試験結果から、0.2%降伏応力において、1273K(1000℃)においても300MPaの値を確保することができること、300K〜1073Kまでの温度範囲において600MPaを超える降伏応力値を確保できることが判明した。従って本発明試料では高温強度の優れた特性が得られた。
「酸化試験」
図4はNo.21〜28の各試料(サイズ10×10×10mm)を大気中において1000℃で所定時間焼成した場合の剥離を含む重量増加量を測定した結果を示す。
また、図4に表1のNo.10の試料(Al:7.5%)とCMSX−4試料(米国Cannon-Muskegon社:商品名)(Ti:1.0重量%、Co:9.0、Cr:6.5、Mo:0.6、Al:5.6、Ta:6.5、Hf:0.10、希土類(Re)3.0、残部Ni)と、Al:14%の試料(Al:14%、Ti:2.5%、V:8.5%、Ni:75%)、Co:5%の試料(Co:5%、Al:7.5%、Ti:2.5%、V:15%、Ni:75%)を対比して示した。
図4において、焼成時間は左のプロットから順に、24時間、50時間、100時間、200時間、400時間、500時間の6種類である。
図4に示す結果から、Al:14%試料、Co:5%試料に比較し、No.21〜28の試料はいずれにおいても重量増加が抑制されていることが明らかである。なお、CMSX−4試料はNi基超合金として著名な合金であるが、この合金試料よりもNo.22、23、28の試料は明らかに耐酸化性に優れている。また、No.21の試料は400時間以下ではCMSX−4試料よりも耐酸化性に優れている。また、No.24、25の試料は200時間まではCMSX−4試料よりも優れている。
また、本発明者らが研究しているNiAl−NiTi−NiV系の合金の試料(図4のAl:7.5%試料)に比べ、概ねいずれの試料も耐酸化性については優れていることが判明した。
「金属組織について」
図5にNo.21の試料の金属組織写真(図5(A)参照)と同試料の金属組織写真の部分拡大(5000倍)(図5(B)参照)、No.22の試料の金属組織写真(図5(A)参照)とNo.23の試料の金属組織写真(図5(A)参照)を示す。図5(A)に示す各試料写真の倍率は100倍、各写真に縮尺として100μmの白線を記載している。
No.21の試料写真では濃淡が薄いので判別し難いが、ほぼ全体にNiAl(L1)相の存在を確認することができた。同試料の金属組織写真の部分拡大(5000倍)から、初析L1相と(L1+D022)共析組織とからなる2重複相組織になっていることが明瞭になった。
No.22、23の試料写真では明確にNiAl(L1)相が表示されているが、NiAl(L1)相の量が少なくなっていることが明らかである。写真の如くNiAl(L1)粒子の量が減少してゆくと、複相組織を形成することが出来難くなる傾向となる。(No.21の試料は表2に示す如くV:7at%、Nb3at%、No.22の試料はV、Nb:5at%、No.23の試料はV:0at%、Nb:10at%の試料である。)
これらの金属組織において、複相組織を含むもの、あるいは2重複相組織を含むものは、高温でも大きな組織変化が生じにくく、安定なので高温強度が高い。そして、これらの複相組織をできるだけ微細かつ整合よく配置した組織とすることが、より高温における優れた機械特性の組織にできる上で重要である。
図6と図7はNo.28の試料の金属組織写真(1000倍)を示し、図8は同試料の金属組織写真の部分拡大(2500倍)を示す。
図6に示す金属組織写真の微細粒状の部分がL1−D024−D0組織であり、写真組織の大部分を占めている。この微細粒状部分を2500倍に拡大すると図8に示す如く不定形のNiAl(L1)粒子が多数敷き詰められた組織状態となっていることを確認できた。なお、NiAl(L1)粒子が多数敷き詰められた組織状態においてNiAl(L1)粒子間の粒界には図5で示した試料と同様にL1−D024−D0相が存在していることは、明らかである。
以上の組織写真から、No.28の試料の如くVとNbの複合添加に加えて、Cr、Coを複合添加した試料にあっても複相組織を有していることが明らかである。
なお、図6と図7の金属組織写真においては、左下側にNiTi相が見えているが、このような粗大な板状形態のNiTi相は存在しない方が好ましい。
「比重計測」
また、No.21の試料の比重は7.90、No.22の試料の比重は7.95、No.23の試料の比重は8.07、No.24の試料の比重は7.90、No.25の試料の比重は7.87、No.26の試料の比重は7.88、No.27の試料の比重は7.8、No.28の試料の比重は7.86であり、一般的なNi基超合金のMarM247(登録商標):8.54g/cmやCMSX−4(登録商標):8.70g/cmに比べて軽量化できていることが明らかである。
次に、図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図を元に、本願発明組成系のNi基化合物超合金において、Al添加量の影響とNb添加量の影響とCr添加の影響、Co添加の影響を調べるために、以下の表3に示す組成比の試料を作成してそれら試料の特性を評価した。
表3に示す各組成の試料を表2に示す試料と同様に作成し、各試料について試験温度1000℃における耐酸化性試験を行った結果を図9に示す。
図9に示す結果から、本願発明組成系のNi基化合物超合金において、単にCoやCrを添加した組成系としただけでは、耐酸化性を大きく改善することができないことが明らかである。また、Alについても同様のことが明らかになり、本願発明において先に説明した如く特定の範囲を選択することが重要である。
表4に示す組成比の各試料を溶製し、真空炉にて1563K(1290℃)で10時間熱処理した。この処理が均質化処理に相当する。次に、ガスファンクーリングにより炉にアルゴンガスを入れて攪拌冷却した。次いで1373K(1100℃)で10時間加熱後、ガスファン冷却し(第1の熱処理)、更に1273K(1000℃)にて10時間加熱後、ガスファン冷却し(第2の熱処理)、各試料を得、以下の各試験に供した。
表4に示す試料において、No.41の試料の比重を測定したところ7.94であり、No.65の試料の比重は8.01であった。これらに対し、表1のNo.10の試料の比重は8.00である。また、前述した如く一般的なNi基超合金のMarM247(登録商標)の比重8.54やCMSX−4(登録商標)の比重8.70に比べてNo.41、65の試料は軽量化できていることが判明した。
表4に示すNo.41〜48の試料について、各試料(サイズ10×10×10mm)を大気中において1000℃で所定時間焼成した場合の剥離を含む重量増加量を測定した酸化試験結果を図10に示す。図10には先の表1に示したNo.10の試料(Al:7.5%)の結果も比較例として併記した。
図10に示す酸化試験結果から、本発明に係るNo.41〜48の試料はいずれにおいてもNo.10の試料よりも良好な耐酸化性を示した。特に、No.28、41、46、42、47の試料がこれらの順に優れた耐酸化性を有している。
表4に示すNo.51〜58の試料、及び、No.63〜67の試料について、同様な酸化試験を行った結果をNo.51〜58の試料については図11に、No.63〜67の試料については図12に示した。図11と図12にはNo.10、28、41の試料の結果も併記した。
図11、図12に示す酸化試験結果から、本発明に係るNo.51〜58の試料、No.63〜67の試料はいずれにおいてもNo.10の試料よりも良好な耐酸化性を示した。なお、No.67の試料は、Co、Cr、Al、Ti、V、Nbを規定量添加した上にZrを1.5at%含有した試料であるが、No.10の試料よりも優れた耐酸化性を示したので、本発明に係る組成にZrを添加した組成系においても耐酸化性に優れたNi基化合物超合金を得られることが明らかとなった。
次に、表2、4に示すNo.28、41、65の試料について引張強試験を行った結果を図13に示す。引張試験に用いた試料は、Ni置換にてボロン(B)を100ppm添加している試料である。No.10の試料に対し、本発明に係るNo.28、41、65の試料は、常温〜700℃の温度範囲においては、若干低いものの、700℃を超える温度領域から1000℃までの温度領域では、No.10の試料よりも引張強度の低下率が少なく、800〜1000℃の温度領域においてはNo.10の試料と逆転してより高強度になっていることが分かる。従って本発明に係るNi基化合物超合金は、特に高温強度が要望されるエンジンなどの高温耐熱性を要求される構造材料として好適なことが明らかである。
図14〜図22に、表4に示す試料のうち、No.41、47、48、52、57、65の各試料の組織写真を示す。
図14はNo.41の試料の表面を1000倍に拡大した金属組織写真、図15は同試料の表面を5000倍に拡大した金属組織写真を示すが、先の図6、図8に示す試料の金属組織写真と同様に、金属組織写真の微細粒状の部分がL1−D024−D0組織であり、写真組織の全体を占めている。この微細粒状部分を5000倍に拡大すると図15に示す如く不定形のNiAl(L1)粒子が多数敷き詰められた組織状態となっていることを確認できた。なお、NiAl(L1)粒子が多数敷き詰められた組織状態においてNiAl(L1)粒子間の粒界には先の試料と同様にL1−D024−D0相が存在していることが明らかである。なお、図14に示す11個の白点が示す縮尺は30μm、図15に示す11個の白点が示す縮尺は6μmである。
図16はNo.47の試料の表面を5000倍に拡大した金属組織写真、図17はNo.48の試料の表面を5000倍に拡大した金属組織写真、図18はNo.52の試料の表面を2500倍に拡大した金属組織写真、図19はNo.57の試料の表面を2500倍に拡大した金属組織写真、図20はNo.65の試料の表面を50倍に拡大した金属組織写真、図21はNo.65の試料の表面を100倍に拡大した金属組織写真、図22はNo.65の試料の表面を5000倍に拡大した金属組織写真を示す。なお、図16、図17に示す白線の縮尺は5μm、図18、図19に示す白線の縮尺は10μm、図20に示す白線の縮尺は500μm、図21に示す白線の縮尺は10μm、図22に示す白線の縮尺は5μmである。
これらの金属組織写真から、No.47、48、52、57、65のいずれの試料においても金属組織写真の微細粒状の部分がL1−D024−D0組織であり、写真組織の全体を占めていることが明らかとなった。
前記No.65の試料において、Niに置換する形式でボロン添加量を変化させた場合の室温引張試験結果を図23に示す。図23に示す試料に関して、ボロン未添加(0ppm)の場合は、塑性伸びが全く無く、引張強度も低い。ボロン添加量を25ppmに増加させると、伸びが大きくなり塑性伸びを示すとともに、引張強度も高くなっている。しかし、ボロンを上限である1000ppmを超えて添加すると、再び塑性伸びが全く無く、破断強度も低い状態となる。これらの結果から、本発明合金のボロン添加量は、伸びを勘案するならば0ppm以上、1000ppm以下あるいは1000ppm未満とすることが望ましい。
図24はNo.65の試料にボロンを25ppm添加した試料において、1300℃で3時間均質化処理を行った試料の金属組織写真(3000倍、白線縮尺5μm)を示し、図25はNo.65の試料にボロンを25ppm添加した試料において、1330℃で3時間均質化処理を行った試料の金属組織写真(3000倍、白線縮尺5μm)を示す。これらの試料は、1300℃あるいは1330℃で3時間均質化処理後に冷却後、いずれも共通の加熱処理として1100℃×10時間加熱後冷却する加熱処理と、1000℃×10時間加熱後冷却する加熱処理を施した試料である。
図24と図25を比較して明らかなように、No.65の試料において均質化熱処理温度を高くすると組織を微細化することが可能である。また、組織を微細化することにより引張強度の向上効果を見込むことができる。
本発明に係るNi基超合金は、エンジンなどの高温耐熱性を要求される構造材料として利用され、従来のNi基超合金よりも若干比重が軽く、耐酸化性に優れ、高温における引張強度に優れるので、本発明のNi基化合物超合金が適用されるエンジンにあっては、エンジンの効率向上を図ることができる。

Claims (14)

  1. Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなり、初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織からなる複相構造を有してなることを特徴とする耐酸化性の優れたNi基化合物超合金。
  2. 前記組成に加え、Nb:3at%以上、9.5at%以下を含み、前記Vの含有量が前記Nbの含有量以上とされてなることを特徴とする請求項1に記載のNi基化合物超合金。
  3. 図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図において、A点(Al:14.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):11.0at%、Ni:75at%)、B点(Al:12.5at%、Ti:2.8at%、(V+Nb):9.8at%、Ni:75at%)、C点(Al:8.0at%、Ti:3.8at%、(V+Nb):13.3at%、Ni:75at%)、D点(Al:2.3at%、Ti:2.0at%、(V+Nb):20.8at%、Ni:75at%)、E点(Al:2.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):23.0at%、Ni:75at%)を結ぶ範囲の組成で示される初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織からなる複相構造を有してなることを特徴とする耐酸化性の優れたNi基化合物超合金。
  4. 前記組成に加え、Co:15at%以下、Cr:5at%以下の少なくとも1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項2に記載の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金。
  5. 前記組成に加え、B:1000重量ppm以下を含むことを特徴とする請求項4に記載の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金。
  6. 初析L1相と(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織からなる2重複相組織を有していることを特徴とする請求項1に記載のNi基化合物超合金。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のNi基化合物超合金からなることを特徴とする耐酸化性に優れた耐熱構造材。
  8. Al:5at%より大、13at%以下、V:3at%以上、9.5at%以下、Ti:0at%以上、3.5at%以下、残部は不純物を除きNiからなる合金材に対して、初析L1相とAl相が共存する温度で第1熱処理を行い、その後、初析L1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相とが共存する温度に冷却するか、その温度で第2熱処理を行うことによって、Al相を(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織に変化させて複相組織を形成することを特徴とする耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法。
  9. 前記組成に加え、Nb:3at%以上、9.5at%以下、前記Vの含有量が前記Nbの含有量以上とされてなる組成の合金材を用いることを特徴とする請求項8に記載のNi基化合物超合金の製造方法。
  10. 図2に示すNiAl−NiTi−NiV擬3元系状態図において、A点(Al:14.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):11.0at%、Ni:75at%)、B点(Al:12.5at%、Ti:2.8at%、(V+Nb):9.8at%、Ni:75at%)、C点(Al:8.0at%、Ti:3.8at%、(V+Nb):13.3at%、Ni:75at%)、D点(Al:2.3at%、Ti:2.0at%、(V+Nb):20.8at%、Ni:75at%)、E点(Al:2.0at%、Ti:0at%、(V+Nb):23.0at%、Ni:75at%)を結ぶ範囲の組成の合金材に対して、初析L1相とAl相が共存する温度で第1熱処理を行い、その後、L1相とD022相及びまたはD024相及びまたはD0相が共存する温度に冷却するか、その温度で第2熱処理を行うことによって、Al相を(L1相+D022相及びまたはD024相及びまたはD0相)の共析組織に変化させて複相組織を形成することを特徴とする耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法。
  11. 前記合金材として、前記組成に加え、Co:15at%以下、Cr:5at%以下の少なくとも1種または2種以上を含む合金材を用いることを特徴とする請求項8に記載の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法。
  12. 前記合金材として、前記組成に加え、B:1000ppm以下を含むことを特徴とする請求項8に記載の耐酸化性に優れたNi基化合物超合金の製造方法。
  13. 前記第1熱処理は、前記合金材を図1の第1状態にする温度で行うことを特徴とする請求項8に記載の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法。
  14. 前記第2熱処理は、1173K〜1273Kで行うことを特徴とする請求項8に記載の耐酸化性の優れたNi基化合物超合金の製造方法。
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