JPWO2008041470A1 - 船舶のバラスト水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

船舶の船倉内のバラスト水中またはバラストタンク内のバラスト水中における細菌、微生物または生物を死滅させるバラスト水処理方法であって、次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水中の残留塩素濃度を1質量ppm以上1000質量ppm以下に調整して前記の細菌、微生物または生物を死滅させた後、亜硫酸塩で前記バラスト水中の残留塩素を除去することを特徴とするバラスト水処理方法。

Description

本発明は、船舶の船倉内のバラスト水中若しくはバラストタンク内のバラスト水中における細菌、微生物または生物の数を低減することに関する。
荷物を積載していないかまたは積載量が少ない船舶は、喫水線が下がりバランスを保ち難くなる。このことから、このような船舶にバラスト水を積載することによって航海の安全を確保している。そして、目的地で荷物を積載する際および/または荷物を積載する港に入港する前にバラスト水を船外に排出している。
バラスト水とは、航海前に上記目的のため、船舶の内部に設置された各密閉区画(例えばタンク)にポンプ等で汲み上げた海水や淡水をいうが、採取する水域によっては有害なプランクトンが混入し、これを目的地の沿岸または港湾に処理せずにバラスト水を排出すると貝毒や赤潮等の原因となる。また、有毒プランクトンの大増殖により赤潮が発生して海洋を汚染すると魚介類に多大なダメージを与え、特に養殖漁業に大きな被害を与えていることはよく知られている。この対策として、従来、例えばリゾソレニア・セティゲラまたはプロロセントラム・ミカンス等の赤潮プランクトンの防除剤として過酸化水素、過酸化カルシウム及び過酸化水素化物でバラスト水を処理する方法が知られている(例えば、特開昭55−141142号公報を参照)。
船舶のバラスト水に塩素系殺菌剤または過酸化水素を添加することにより有害藻類のシスト(休眠接合子)を死滅させる方法が知られている(例えば、特開平4−322788号公報を参照)。特開平4−322788号公報では、この塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウムを用い、この濃度を10ppm(残留塩素量1ppm)、20ppm(残留塩素量2ppm)、または1000ppm(残留塩素量100ppm)にしてアレキサンドリウムシストの死滅効果を確認している。そして曝気装置により、ポンプで排水中のバラスト水に空気を吹き込んで、空気中の酸素の作用でバラスト水中の残留塩素を無害化することができると記載されている。
また、その他に、バラスト水中の有害プランクトンのシストを死滅させる方法として、
過酸化水素を用いるもの(例えば、特開平5−910号公報を参照)、
熱処理で行うもの(例えば、特開平8−91288号公報を参照)、
固定床型電極電解槽を用いるもの(例えば、特開2001−974号公報を参照)、
真空状態にして脱酸素して行うもの(例えば、特表2001−509729号公報を参照)、
窒素ガスをバラスト水中に導入して気相部の酸素濃度を2%以下にして行うもの(例えば、特開2002−234487号公報を参照)、
衝撃水圧により行うもの(例えば、特開2005−342626号公報を参照)、
超音波で行うもの(例えば、特開2006−7184号公報を参照)、
二酸化塩素(この発生装置を船舶に設置)により行うもの(例えば、米国特許第6773611号明細書を参照)
が知られている。
また、食塩水の電気分解により得られた殺菌水において、室温で、pH4.0以下、酸化還元電位が820mV以上、溶存塩素濃度が1〜200ppm、溶存酸素濃度が50ppm以下のものが報告されている(例えば、特開平8−89563号公報を参照)。
これらの有害プランクトンには、下記のようなものが多数知られている。
1.藍藻綱(Cyanophyceae)
(1)クロオコックス目(Chroococcales)
(2)ネンジュモ目(Nostocales)
2.クリプト藻綱(Cryptophyceae)
(1)クリプトモナス目(Cryptomonadales)
3.渦鞭毛藻綱(Dinophyceae)
(1)プロロケントルム目(Prorocentrales)
(2)ディノフィシス目(Dinophysiales)
(3)ギムノディニウム目(Gymnodiniales)
(4)ノクティルカ目(Noctilucales)
(5)ペリディニウム目(Peridiniales)
4.珪藻綱(Bacillariophyceae)
(1)円心目(Centrales)
(1−1)コスキノディスクス亜目(Coscinodiscineae)
(1−2)リゾソレニア亜目(Rhizosoleniineae)
(1−3)ビドゥルフィア亜目(Biddulphiineae)
(2)羽状目(Pennales)
(2−1)無縦溝亜目(Araphidineae)
(2−2)有縦溝亜目(Rhaphidineae)
5.ラフィド藻綱(Raphidophyceae)
(1)ラフィドモナス目(Raphidomonadales)
6.黄金色藻綱(Chrysophyceae)
(1)オクロモナス目(Ochromonodales)
(2)ペディネラ目(Pedinellales)
(3)ディクチオカ目(Dictyochales)
7.ハプト藻綱(Haptophyceae)
(1)イソクリシス目(Isochrysidales)
(2)プリムネソウム目(Prymnesiales)
8.ユーグレナ藻綱(Euglenophyceae)
(1)ユートレプティア目(Eutreptiales)
(2)ユーグレナ目(Euglenales)
9.プラシノ藻綱(Prasinophyceae)
(1)ネフロセルミス目(Nephroselmidales)
(2)プテロスペルマ目(Pterospermatales)
(3)ピラミモナス目(Pyramimonadales)
10.緑藻綱(Chlorophyceae)
(1)ボルボックス目(Volvocales)
これらの目に属する有害プランクトンには、無性的2分裂により無性生殖による増殖を行うものと、異なる交配型の間でのみ有性生殖を行い、シストを形成するものとがある。この後者のシストは草花にたとえると種子にあたり、ある環境のもとで発芽してプランクトンとなる。このシストの外壁はプランクトンの細胞壁膜とは全く異なり非常に強固な構造となっているため、プランクトンが生存できない暗所や還元状態等の悪環境下でも数年以上死なずに休眠できるという極めて耐久性の強いものであって、光や溶存酸素を必要とするプランクトン類とは生理、生態、さらには形態も全く異なるものである。
貝毒プランクトンによる貝類の毒化現象は、既に1978年頃より北海道噴火湾や三陸沿岸で顕在化している。また、最近においては、外国から船舶から排出されたバラスト水中に貝を毒化させるプランクトンのシストが棲息していたことが確認されている。さらに、これが原因と見られる貝毒発生の問題が外国において取り上げられていて、この現象は、広域化と長期化の傾向が見られる。
本発明の課題は、船舶の船倉内のバラスト水中またはバラストタンク内のバラスト水中における細菌、微生物または生物を死滅させ、かつ、排水しようとするバラスト水から残留塩素を除去することである。
上記の課題を解決するため本発明者らは、種々の検討を行った結果、次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の残留塩素濃度を1質量ppm以上1000質量ppm以下に調整して細菌、微生物または生物(以下、「生物等」という。)を死滅させた後、亜硫酸塩で前記バラスト水中の残留塩素を除去させることにより解決できることを見出し、本発明を完成させたのである。
本発明によれば、以下の手段が提供される:
(1)船舶の船倉内のバラスト水中またはバラストタンク内のバラスト水中における細菌、微生物または生物を死滅させるバラスト水処理方法であって、次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水中の残留塩素濃度を1質量ppm以上1000質量ppm以下に調整して前記の細菌、微生物または生物を死滅させた後、亜硫酸塩で前記バラスト水中の残留塩素を除去することを特徴とするバラスト水処理方法。
(2)前記次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水の酸化還元電位を600mV以上に調整して前記のバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させた後、亜硫酸塩で前記バラスト水の酸化還元電位を500mV未満に調整して前記バラスト水中の残留塩素を除去する、前記(1)項に記載のバラスト水処理方法。
(3)前記バラスト水が海水であり、前記次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水の酸化還元電位を700mV以上に調整して前記のバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、前記(2)項に記載のバラスト水の処理方法。
(4)前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で500mV以上700mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を添加してバラスト水の酸化還元電位を700mV以上に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、前記(3)項に記載のバラスト水処理方法。
(5)前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で500mV以上700mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を取水量に応じて添加してバラスト水の残留塩素を2質量ppm以上100質量ppm以下に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、前記(3)項に記載のバラスト水処理方法。
(6)前記バラスト水が淡水であり、前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で450mV以上600mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を添加してバラスト水の酸化還元電位を600mV以上に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、前記(2)項に記載のバラスト水処理方法。
(7)前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で450mV以上600mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を取水量に応じて添加してバラスト水の残留塩素を2質量ppm以上100質量ppm以下に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、前記(6)項に記載のバラスト水処理方法。
(8)次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させたバラスト水を排出する時、バラスト水の酸化還元電位を亜硫酸塩で500mV以上600mV未満に調整した後、更に亜硫酸塩を添加して酸化還元電位を500mV未満にして排水する、前記(2)項に記載のバラスト水処理方法。
(9)次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させたバラスト水を排出する時、バラスト水の酸化還元電位を亜硫酸塩で500mV以上600mV未満に調整した後、更に亜硫酸塩を排水量に応じて添加して残留塩素を−30質量ppm以上0質量ppm以下にして排水する、前記(2)項に記載のバラスト水処理方法。
(10)次亜塩素酸塩含有のバラスト水のpHが5〜9であり、亜硫酸塩で次亜塩素酸塩を除去した後のバラスト水のpHが5〜9である、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載のバラスト水処理方法。
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、適宜添付の図面を参照して、下記の記載からより明らかになるであろう。
図1は、淡水または海水をバラスト水として船舶に積み込むとき、バラスト水中に次亜塩素酸塩を添加する工程の好ましい一実施態様の図である。 図2は、淡水または海水をバラスト水として船舶に積み込むとき、次亜塩素酸塩の初期消費を行わせた後、再度次亜塩素酸塩を添加する工程の好ましい一実施態様の図である。 図3は、船舶からバラスト水を排水するとき、バラスト水中の残留塩素を亜硫酸塩を用いて消滅させる工程の好ましい一実施態様の図である。 図4は、船舶からバラスト水を排水するとき、過剰な亜硫酸塩を用いないでバラスト水中の残留塩素を消滅させる工程の好ましい一実施態様図である。 図5は、実施例3における残留塩素量と酸化還元電位との関係を示すグラフである。 図6は、実施例3における投入塩素量と残留塩素量との関係を示すグラフである。 図7は、実施例4における投入塩素量と残留塩素量との関係を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、%は質量%を表し、ppmは質量ppmを表す。
本発明において、死滅とは、生物等の個体死のほか、生きていても繁殖できない状態を含む。
本発明において、船舶のバラストタンクとは、船舶の傾きを制御するために水を入れるものを意味する。例えば、船舶の専用のバラストタンク以外に、タンカーにおける油槽や船倉内に設置したタンク等にバラスト水を入れる場合を含むものである。
本発明において、バラスト水とは、海水または淡水を用いるものであり、淡水と海水とが混ざり合った汽水も含まれる。なお、汽水については、本明細書では海水と同様に取り扱うものとする。
本発明の方法は、(1)船内に取り入れたバラスト水中の残留塩素濃度を、次亜塩素酸塩を用いて1ppm以上1000ppm以下に調整し、そして放置してバラスト水中の生物等を死滅および/またはダメージを与える工程、及び(2)船外に放出しようとするバラスト水中の残留塩素を亜硫酸塩で中和処理して安全な状態に処理する工程を含むものである。
本発明の方法によれば、塩素処理したバラスト水を安全な状態にして船外に放出することができる。すなわち、取水水域の生物等を含んだバラスト水を排水水域にそのまま放出して排水水域の海洋生態系へ悪影響を与えることがなく、しかも、塩素処理されたバラスト水を排水水域に放出して排水水域の水生生物に障害を与えるようなこともない。
本発明のバラスト水処理方法では、バラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる。このバラスト水中の細菌、微生物または生物としては、細菌および10μm以上のサイズの生物が好ましい。ここで、バラスト水中の細菌および10μm以上のサイズの生物とは、国際海事機関が2004年2月に定めた「船舶バラスト水及び沈殿物の管制及び管理のための国際条約」による。この細菌および10μm以上のサイズの生物の具体例としては、例えば、病原性コレラ、大腸菌、および腸球菌などの細菌や、赤潮プランクトンやミジンコ等の微生物、クシクラゲ、ヒトデ、ゼブラ貝、ワカメ、カニ、ハゼ及びモズクガニ等の生物が挙げられる。なお、前記条約の規定によれば、cfuとは、colony forming unit(群単位)のことであり、最小サイズとは、高さ、幅または奥行きのうち最小値のことである。
本発明において、船舶から排水するバラスト水中における、病原性コレラは好ましくは1cfu/100ml未満であり、大腸菌は好ましくは250cfu/100ml未満であり、腸球菌は好ましくは100cfu/100ml未満であり、最小サイズ10μm以上50μm未満の生物(主に植物プランクトン)は、好ましくは1mlあたり生個体数10未満であり、そして最小サイズ50μm以上の生物(主に動物プランクトン)は好ましくは1m3あたり生個体数10未満である。
細菌数の測定は、平板法により測定できる。またサイズ10μm以上のサイズの生物の測定は、ホルマリンで固定した試料について、体サイズと数とを測定することができる。また、10〜50μmのサイズの生物は、ニュートラルレッドを用いた生体染色法を用いて固体数を測定でき、50μm以上のサイズの生物は、目合い20μmのナイロンネットで濃縮した試料を用いて生個体数を測定することができる。
(1)次亜塩素酸塩処理工程
まず、船内に取り入れたバラスト水を次亜塩素酸塩により処理し、バラスト水中の生物等を死滅させる工程について説明する。
バラスト水中の生物等を死滅させるには、次亜塩素酸塩の添加量管理だけでは不十分で、添加後に次亜塩素酸塩がどの程度残留しているかで決定される。なお、本発明においてバラスト水中の次亜塩素酸塩は、残留塩素として表示する。即ち、本発明のバラスト水処理方法における残留塩素濃度としては、1〜1000ppmであり、2〜100ppmが好ましく、2〜30ppmが更に好ましい。バラスト水中の残留塩素濃度がこの範囲であるとバラスト水中の生物等を死滅させることができるので好ましい。
なお、有効塩素とは、バラスト水に投入する前の次亜塩素酸塩水溶液中の有効塩素分をいい、投入塩素または単に塩素分という場合もある。
バラスト水への次亜塩素酸塩の添加量は、バラスト水として船舶中に取り入れた水の水質により異なる。即ち、バラスト水に添加した次亜塩素酸塩量と残留塩素濃度には大きな開きがある。例えば、所定の残留塩素濃度となるように次亜塩素酸塩を添加する場合、日本の夏季の飲料用になる河川水では、次亜塩素酸塩量が2ppm以下の消費であるが、同時期の沿岸海水では7ppmや12ppmが消費されるケース、更には海底水を多く含む海水で20ppmが消費されるケースとさまざまである。従って、どのような水質の水でもバラスト水処理方法として対応するには、次亜塩素酸塩の投入量を制御するシステムが重要である。この管理としては、手分析や有効塩素濃度計等が挙げられるが、短時間でコンパクトで十分な精度で管理することは困難である。
残留塩素濃度を管理する方法としては、酸化還元電位(Oxidation-Reduction Potential。以下ORPと略する場合がある。)を測定することで、次亜塩素酸塩の投入量をリアルタイムで高精度に制御できる。これは本発明者らによって見出されたものである。
本発明のバラスト水処理方法において、次亜塩素酸塩を用いてバラスト水の酸化還元電位を、好ましくは600mV以上、より好ましくは600〜900mVに調整することにより、船舶の船倉内のバラスト水中またはバラストタンク内のバラスト水中における生物等を死滅させることができる。当該酸化還元電位は、650〜900mVが更に好ましく、700〜800mVが特に好ましい。バラスト水中の酸化還元電位が前記範囲であるとバラスト水中の生物等を死滅させることができるので好ましい。バラスト水中の酸化還元電位が600mV未満では、バラスト水中の生物等を死滅できないことがある。バラスト水中の酸化還元電位が900mVを超える場合は、次亜塩素酸塩の消費が大きく経済的ではない。
取水したバラスト水の水質によっては、必要とする塩素分が異なり、本発明においてバラスト水中へ添加すべき次亜塩素酸塩の量も異なる。そのため、どれだけ初期消費がされるかあらかじめ予想ができず、次亜塩素酸塩を余分に(大量に)注入する等の無駄遣いをする可能性が生じる。
一方、酸化還元電位自体は、測定機器の原理上、温度やpHといった周囲条件により表示される数値に若干の変動を生ずる。従って、次亜塩素酸塩を1回で投入して、バラスト水取水時の酸化還元電位を600mV以上にすることで、残留塩素が存在することは確認できるが、所望量の残留塩素濃度となっているかという細かな制御が難しい。
そこで、複数回にわたりバラスト水中に次亜塩素酸塩を入れることにより所望の残留塩素濃度に調整することが好ましい。この場合、次亜塩素酸塩の投入後に酸化還元電位を測定しても良いが、バラスト水の取水時の量を参照し一定量の次亜塩素酸塩を更に添加することがより好ましく、これにより残留塩素濃度の管理を容易に行うことができる。即ち、本発明のバラスト水処理方法においてバラスト水を船舶に取水する時、次亜塩素酸塩を用いて、好ましくは450mV以上700mV未満にバラスト水の酸化還元電位を調整した後に、当該取水の容量に応じて次亜塩素酸塩を更に投入することが好ましい。このときの酸化還元電位は、600mV以上で、かつ前記の調整した酸化還元電位を超える値にすることが好ましい。この方法を用いることにより残留塩素濃度の適正管理ができると共に薬剤の無駄を無くすことができる。更に、副生するトリハロメタン等の低減等に効果がある。
当該酸化還元電位の調整は、複数の酸化還元電位計を用いるものと、酸化還元電位計と流量とから行うものとがある。本発明においては、次亜塩素酸塩の初期消費が終われば水の容量に応じて次亜塩素酸塩を投入することで望む残留塩素量を得ることができるので、酸化還元電位計と流量とから行うものが好ましい。
次亜塩素酸塩のバラスト水中への投与は、1回または複数回投与が好ましく、より好ましくは1回または2回投与であり、更に好ましくは2回投与である。
バラスト水が海水(汽水を含む)である場合、次亜塩素酸塩を用いてバラスト水の酸化還元電位を好ましくは700mV以上、より好ましくは700〜900mV、更に好ましくは700〜800mVに調整することが更に好ましい。また、海水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で500mV以上700mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を添加してバラスト水の酸化還元電位を700mV以上(好ましくは700〜800mV)に調整することが特に好ましい。また、海水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で500mV以上700mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を取水量に応じて添加してバラスト水の残留塩素濃度を2〜100ppmに調整することが好ましく、2〜30ppm調整することが更に好ましい。
また、バラスト水が淡水である場合、次亜塩素酸塩を用いてバラスト水の酸化還元電位を好ましくは600mV以上、より好ましくは650〜900mV、更に好ましくは650〜800mVに調整することが更に好ましい。また、淡水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で450mV以上600mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を添加してバラスト水の酸化還元電位を600mV以上(好ましくは650〜800mV)に調整することが特に好ましい。また、淡水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で450mV以上600mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を取水量に応じて添加してバラスト水の残留塩素濃度を2〜100ppmに調整することが好ましく、2〜30ppm調整することが更に好ましい。
本発明において、残留塩素による処理時間としては、バラスト水中の生物等(例えば細菌およびシスト)に、障害または死滅させることができれば如何様な時間でも良く、10分間以上が好ましい。また、当該処理時間の上限は、船舶の航海時間により決定すれば良い。即ち、バラスト水を積み込んだ後に目的地に到着してバラスト水を排水する迄の時間から、亜硫酸塩の処理時間を除いた時間である。この処理時間であるとバラスト水中の生物等(細菌およびシスト等)を効果的に死滅させることができ、かつ、支障のない排出ができ好ましい。
本発明のバラスト水に次亜塩素酸塩を複数回添加するときにおいて、当該添加間隔は、残留塩素を所定の濃度に保持できるものであれば如何様な時間でも良い。この複数回添加する間を単にパイプで連結してもよく、間に混合器を入れてもよく、タンクを入れてもよい。例えば、この間隔は、1秒以上で1時間以内とすることができる。
本発明に用いる次亜塩素酸塩は、水溶液であり、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、または、カルシウム等のアルカリ土類金属塩が使用できるが、カリウム等は植物系の栄養成分となり、バリウム等は毒性があるため、取扱が簡素で、自然界に多く存在するナトリウム塩が最も好ましい。
本発明において、次亜塩素酸ナトリウム塩の処理温度は、通常0〜40℃であり、好ましくは5〜35℃、より好ましくは5〜25℃、更に好ましくは5〜20℃である。この温度であるとバラスト水中の生物等(細菌およびシスト等)を、効果的に死滅させることができ好ましい。
(2)亜硫酸塩処理工程
次に、船外に放出しようとするバラスト水中の残留塩素を亜硫酸塩で中和処理して安全な状態に処理する工程について説明する。
残留塩素は、極微量でも残存すると水生生物に対して悪影響があり、バラスト水の排出時には、0.01ppm以下に制御する必要がある。これについては曝気操作などによっても無害化はできるが、時間を要するため、例えば港でバラスト水の処理を行う場合は、滞船料の増加の原因となる。このため短時間で残留塩素を除去する方策が必要である。本発明のバラスト水処理方法では、バラスト水の排水において亜硫酸塩を用いて残留塩素を除去する。
バラスト水を船外に排出する場合、低酸素状態のバラスト水の排水を行わないことが好ましい。即ち、低酸素状態の排水が船舶周辺の水生生物にダメージを与えないようにすることが好ましい。通常の海洋の例では7〜8.5mg/Lの溶存酸素を含有するが、養殖での酸素欠乏濃度の目安となる溶存酸素6mg/L以上の状態であることが好ましい。過剰の亜硫酸塩は自身が酸化されて自然界に存在する硫酸塩となるが、空気中の酸素以外に溶存酸素も消費される。この場合、バラストタンク内で曝気しても良く、排水管中に空気を吹き込んでも良いが、前述同様に滞船料の増加の原因等になる。そこでまずは投入する亜硫酸塩の量を適切な量に調整することが重要である。この方法も上記の次亜塩素酸塩の場合と同様に酸化還元電位を活用することが有効である。
本発明のバラスト水処理方法において残留塩素を含むバラスト水を排水する時、亜硫酸塩で当該排水の酸化還元電位を500mV未満に調整すれば、残留塩素は消滅させることができる。また、当該排水の酸化還元電位を200以上500mV未満の範囲とすることが好ましく、350以上450mV未満が更に好ましい。
更には、溶存酸素量の少ない水域もあるためより厳しく管理するには排水するバラスト水の酸化還元電位を一旦500mV以上600mV未満の範囲になるように亜硫酸塩を添加し、その後、取扱い水量に比例して、酸化還元電位が500mV未満となるように所定量の亜硫酸塩を添加する方法が最も好ましい。当該酸化還元電位の調整は、複数の酸化還元電位計を用いるものと、酸化還元電位計と流量とから行うものとがある。本発明においては、亜硫酸塩の初期消費が終われば水の容量に応じて亜硫酸塩を投入することで溶存酸素量を大きく低下させることなく残留塩素を除去することができるので、酸化還元電位計と流量とから行うものが好ましい。
バラスト水が海水(汽水を含む)である場合、バラスト水が淡水である場合のどちらも、次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の生物等を死滅させたバラスト水を排出する時、亜硫酸塩を用いて、バラスト水の酸化還元電位を500mV以上600mV未満に調整した後、更に亜硫酸塩を添加して酸化還元電位を500mV未満、200mV以上500mV未満がより好ましく、350〜450mVにして排水することが特に好ましい。
また、バラスト水が海水(汽水を含む)である場合、バラスト水が淡水である場合のどちらも、次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の生物等を死滅させたバラスト水を排出する時、亜硫酸塩を用いて、バラスト水の酸化還元電位を500mV以上600mV未満に調整した後、更に亜硫酸塩を排水量に応じて添加して残留塩素を−30〜0ppmにして排水することが好ましく、残留塩素を−20〜−0.1ppmにして排水することが更に好ましく、残留塩素を−10〜−0.1ppmにして排水することが特に好ましい。残留塩素が−30ppmを下回る(亜硫酸塩が多く残留)と溶存酸素濃度が急激に減少するためである。なお、亜硫酸塩が過剰になった時点で残留塩素は消滅しているので、残留塩素がマイナスとなるのは、過剰の亜硫酸塩を消滅させるのに必要な(過剰の亜硫酸塩のモル数に対応する)塩素分を換算して示すためである。例えば亜硫酸塩が亜硫酸ナトリウムの場合、亜硫酸ナトリウムの過剰量が126ppmの場合、残留塩素は−70.9ppmにて換算される。
本発明に用いる亜硫酸塩は、水溶液であり、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩が使用できるが、ナトリウム塩が好ましい。
本発明において、亜硫酸ナトリウム塩の処理温度は、通常0〜40℃であり、好ましくは5〜35℃、より好ましくは5〜25℃、更に好ましくは5〜20℃である。この温度であるとバラスト水中の残留塩素を効率良く消滅させることができ好ましい。
本発明において、次亜塩素酸塩含有のバラスト水のpHおよび亜硫酸塩で次亜塩素酸塩を除去した後のバラスト水のpHは、それぞれ好ましくは5〜9であり、より好ましくはpH5.8〜8.6であり、更に好ましくはpH6.0〜8.5、特に好ましくは6.5〜8.0である。すなわち、次亜塩素酸塩含有のバラスト水のpHおよび亜硫酸塩で次亜塩素酸塩を除去した後のバラスト水のpHがこの範囲内であると、バラスト水中の生物等(細菌およびシスト等)を効果的に死滅させることができ好ましい。
なお、pHを低下させることで、残留塩素の反応により生ずるトリハロメタンの生成が抑制されることが知られている。そのため、硫酸、塩酸または酢酸等の酸を用いてpH調整を行うことで、残留塩素濃度を高くしてもトリハロメタンの生成を抑制することができる。
本発明のバラスト水処理方法において、海水または淡水をバラスト水として船舶に取り入れるときに次亜塩素酸塩水溶液を添加しても良く、またはバラストタンク内に海水または淡水を取り込んだ後に添加しても良い。本発明のバラスト水処理方法においては、海水または淡水をバラスト水として取り込む時に次亜塩素酸塩を投入することがより好ましい。
残留塩素を含むバラスト水は、亜硫酸塩を用いて中和処理して排水するものであり、バラストタンク内に亜硫酸塩を投与してもよく、バラスト水を排水するときに亜硫酸塩を投与しても良い。本発明のバラスト水処理方法においては、バラスト水を排水するときに亜硫酸塩を投与するものがより好ましい。
次亜塩素酸塩を搭載してある船が衝突、火災、または浸水などの緊急事態に遭遇した場合、次亜塩素酸塩を海洋、湖、または河川にそのまま投棄することがある。この場合、次亜塩素酸塩により海洋、湖、または河川が汚染してしまう。この対策として次亜塩素酸塩を投棄する時に、亜硫酸塩で中和処理することにより水質汚染を防止できる。この亜硫酸塩としては、固体でも水溶液でも良く、水溶液で貯蔵しておくことが使用勝手の面から好ましい。
この次亜塩素酸塩の投棄の方法としては、次亜塩素酸塩の貯蔵タンク内に亜硫酸塩水溶液を投入して残留塩素を消滅させた後に投棄する手法、排水管内で亜硫酸塩水溶液と混合して残留塩素を消滅させてから海洋などに投棄する手法、バラストタンク内に亜硫酸塩水溶液を投入しながら更に排水管内で亜硫酸塩水溶液と混合して残留塩素を消滅させてから海洋などに投棄する手法、バラストタンク内に亜硫酸塩水溶液を投入して残留塩素を消滅させてから投棄する方法などが例示できる。
上記の方法を取ることにより、火災時における次亜塩素酸塩貯蔵タンクおよび/または次亜塩素酸塩を含むバラストタンクの温度が上がり、次亜塩素酸塩から塩素ガスが発生することのリスク低減が図れる。
以下、本発明のバラスト水処理方法の好ましい一実施態様について、添付の図面に基づき詳細に説明する。なお、各図の説明において同一の要素には同一の符号を付す。
まず、次亜塩素酸塩注入の制御を図1または図2を用いて概要を説明する。
(次亜塩素酸塩の単回投入法)
図1は、バラスト水を船舶に積み込むとき、バラスト水中に次亜塩素酸塩を添加する工程の好ましい一実施態様の概念図である。まず、淡水または海水を取水口1より取り込み、取水ポンプ2にて取水し、目の大きさが50μmのフィルター3を通してから水を混合器6へ送る。なお、フィルター3にてトラップされた50μm以上の物体は、取水領域4へ返送する。そして、流量計5と酸化還元電位計7とを用いて、酸化還元電位計7の値が600mV以上になるように薬剤調整バルブ10を調節して薬剤タンク14中の次亜塩素酸塩を薬剤送液ポンプ13を用いて混合器6に供給し、バラスト水タンク9内にバラスト水を取り入れる。
(次亜塩素酸塩の2回投入法)
図2は、バラスト水を船舶に積み込むとき、バラスト水中に次亜塩素酸塩を添加する工程の別の好ましい一実施態様の概念図である。まず、淡水または海水を取水口1より取り込み、取水ポンプ2にて取水し、目の大きさが50μmのフィルター3を通してから水を一段目の混合器6へ送る(ここで、50μm以上の物体は取水領域4へ返送する。)。この一段目の混合器6では酸化還元電位計7の信号を元に、450以上700mV未満の設定値になるようにORP出力制御薬剤調整バルブ10の開度を調整し薬剤タンク14中の次亜塩素酸塩が薬剤送液ポンプ13を用いて混合器6に導入される(プレバラスト水)。この段階で、ほぼ初期に次亜塩素酸塩中の有効塩素がこれと反応してしまう成分と反応し、残留塩素がない状態となる。そこで更に、第二段目の混合器8にて、流量計5の流量の情報から、次亜塩素酸塩(薬剤タンク14中の次亜塩素酸塩の濃度を考慮して)の流量を流量計出力制御薬剤調整バルブ11の開度を用いて調整し(流量計5の情報から薬剤流量計12の信号に変換し、バルブ11の開度を薬剤流量計12により行うことにより精度を上げることができる。)、二段目の混合器中のプレバラスト水に追加の次亜塩素酸塩が導入される。これにより一定過剰量の残留塩素を含むバラスト水タンク9に導入される。なお、図2において混合器6と混合器8との間はパイプで連結してあるが、混合効率を高めるために混合器やタンクなどを設置しても良い。
次に、本発明のバラスト水処理方法における亜硫酸塩注入の制御を図3および図4を用いて概要を説明する。
(亜硫酸塩の単回投入法)
図3は、船舶からバラスト水を排水するとき、バラスト水中に亜硫酸塩を添加する工程の好ましい一実施態様の概念図である。まず、バラスト水タンク9よりバラスト水を排水ポンプ15で混合器17に送る。そして、流量計16と酸化還元電位計18を用いて、酸化還元電位計18の値が500mV未満になるように薬剤調整バルブ21を調節して薬剤タンク25中の亜硫酸塩を薬剤送液ポンプ24を用いて混合器17に供給し、排水中の残留塩素を除去し、排水領域20へ排水する。
(亜硫酸塩の2回投入法)
図4は、船舶からバラスト水を排水するとき、バラスト水中に亜硫酸塩を添加する工程の別の好ましい一実施態様の概念図である。まず、バラスト水タンク9よりバラスト水を排水ポンプ15で一段目の混合器17に送る。この一段目の混合器17では酸化還元電位計18の信号を元に、500mV以上600mV未満の値になるようにORP出力制御薬剤調整バルブ21の開度を調整し薬剤タンク25中の亜硫酸塩が薬剤送液ポンプ24を用いて混合器17に導入される(プレ排水)。この段階でほぼすべての残留塩素が亜硫酸塩と反応してしまうので、残留塩素がほとんどない状態となる。しかし、残留塩素は0.01ppm以下での排出が必要なため、確実にこれを除去する必要がある。このため、第二段目の混合器19にて、流量計16の流量の情報から、亜硫酸塩(薬剤タンク25中の亜硫酸塩の濃度を考慮して)の流量を調整し(流量計16の情報から薬剤流量計23の信号に変換し、流量計出力制御薬剤調整バルブ22の開度を薬剤流量計23により行うことにより精度を上げることができる。)、二段目の混合器19中のプレ排水に追加の亜硫酸塩が導入される。これにより排水中の残留塩素を除去するとともに、必要以上の過剰量の亜硫酸塩が存在しない処理済みバラスト水が排出領域20に排出される。なお、図4において混合器17と混合器19との間はパイプで連結してあるが、混合効率を高めるために混合器やタンクなどを設置しても良い。
本発明のバラスト水処理方法によれば、バラスト水中の生物等を死滅させることができ、且つ有毒成分を含まないバラスト水を排水することができる。更に、本発明のバラスト水処理方法によれば、残留塩素を含まない処理水を排水するため、排水水域の水生生物に障害を与えることがない。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<ステップ1:次亜塩素酸塩処理工程>
2.6Lの淡水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:アロンクリンLB、東亞合成株式会社製)を約5分毎に添加し、温度、pH、残留塩素量(mg/L)、酸化還元電位(ORP)、溶存酸素(DO)を測定した。この結果を表1に示す。なお、残留塩素量の測定方法は、ヨウ化カリウムとチオ硫酸ナトリウムを用いた滴定法により行い、他は計器により測定した。また、用いた淡水の液比重は1.00であり、表中の単位mg/Lはppmと同等である。
Figure 2008041470
この結果、残留塩素量が1mg/L以上になると、ORP値が大きくなることが分かった。
また、魚に対する障害を調べた結果、残留塩素量が5mg/L以上になると約5分程度の短時間でも魚に対して障害が発生し、最終的には死亡した。このことから、バラスト水のORPを実質的に600mV以上維持できれば、バラスト水中の生物等を死滅させ数を死滅することが可能であることがわかった。
<ステップ2:亜硫酸塩処理工程>
引き続き、残留塩素量が23mg/Lで、729mVの酸化還元電位を有する水に、亜硫酸ナトリウム水溶液を残留塩素量が無くなるまで添加した。更に亜硫酸ナトリウムを添加し、この間ORP等を測定した。この結果を表2に示す。なお表2中、亜硫酸ナトリウムが過剰になった時点で残留塩素は消滅しているが、亜硫酸ナトリウムの過剰量を示すためマイナス残留塩素にて表示した。即ち亜硫酸ナトリウム126mg/Lを、−70.9mg/Lにて換算して表示した。また、用いた水の液比重は1.00であり、表中の単位mg/Lはppmと同等である。
Figure 2008041470
この結果、残留塩素量が測定できなくなり、かつORPが500mV未満になったところで、次亜塩素酸ナトリウムの微量影響も無くなったと判断した。
また、残留塩素量が0mg/L以下になった時点での魚に対する障害を調べた結果、短時間では大きな障害は認められなかった。更に亜硫酸ナトリウムを投入し、ORPが−63mVとなった水(pHを8に調整)における魚への障害を調べた結果、大きな障害発生が認められ、最終的には死亡した。このことから著しく過剰量の亜硫酸塩を含む水を船外に放出した場合には、水生生物に影響を与えることがわかった。
実施例2
<ステップ1:次亜塩素酸塩処理工程>
実施例1のステップ1において、2.6Lの淡水の代わりに2.5Lの海水を用いたこと以外は同様の処理を行った。具体的には、2.5Lの海水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:アロンクリンLB、東亞合成株式会社製)を約5分毎に添加し、温度、pH、残留塩素量(mg/L)、酸化還元電位(ORP)を測定した。この結果を表3に示す。また、用いた海水の液比重は1.03であり、表中の単位mg/Lの値を1.03で割った数値がppmと同等である。
Figure 2008041470
表3の結果、実施例1のステップ1における処理と同様に、残留塩素量が1mg/L以上になるとORP値が大きくなることがわかった。
<ステップ2:亜硫酸塩処理工程>
次いで、残留塩素量が20mg/Lで、724mVの酸化還元電位を有する水に、亜硫酸ナトリウム水溶液を残留塩素量が無くなるまで添加した。更に亜硫酸ナトリウムを添加し、この間ORP等を測定した。この結果、実施例1のステップ2における処理の結果とほぼ同様の結果が得られた。
実施例3
実施例2のステップ1において、2.5Lの海水の代わりに別の1.5Lの海水を用いたこと以外は同様の処理を行った。具体的には、別の海水(1.5リットル)を用いて実施例2のステップ1における処理と同様に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加し、温度、残留塩素量(mg/L)、酸化還元電位の測定を行った。この結果を表4に示す。なお表4中、投入塩素量(mg/L)とは、海水に投入した次亜塩素酸ナトリウム水溶液中の有効塩素の積算量である。また、用いた海水の液比重は1.03であり、表中の単位mg/Lの値を1.03で割った数値がppmと同等である。
Figure 2008041470
また、図5に残留塩素量と酸化還元電位との関係を示し、図6に投入塩素量と残留塩素量との関係を示す。
表4並びに図5及び6の結果から明らかなように、投入塩素量の増加に伴いORP値は上昇するが、次亜塩素酸塩の投入の初期段階では、残留塩素が比例して増加していない領域があった。図5に示すように、塩素分投入の初期段階ではORP値の変動が大きく、これ以降の塩素分投入ではORP値の変動が小さく、ORP値から細かく残留塩素を制御することは困難である。この実施例では、ORP値が600mV程度までの状態(投入塩素が7.5mg/L程度)が、初期に塩素分が消費されるものに該当する。従って、一旦このORP値付近、即ち450〜700mVを目安にして次亜塩素酸塩水溶液の投入を行い、初期に消費される分を添加する。その後、取水量に比例で次亜塩素酸塩を追加するかORP計で必要な値になるまで次亜塩素酸塩を投入すれば、バラスト水処理において必要な残留塩素濃度を保つことができる。
実施例4
<ステップ1:次亜塩素酸塩処理工程>
海水(酸化還元電位232mV)に、酸化還元電位の測定を行いながら次亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:アロンクリンLB、東亞合成株式会社製)を、酸化還元電位650mVを目標に添加した。添加終了時の海水へ添加した有効塩素分は7.8mg/L分であり、実測された残留塩素は、1.6mg/Lであった。同時に実測された酸化還元電位は660mVであった。
更に、同次亜塩素酸ナトリウムを海水容積基準から有効塩素7.5mg/L分を添加した。この2次添加終了時に実測された残留塩素は、8.3mg/Lであった。同時に実測された酸化還元電位は753mVであった。
確認のため更に、同次亜塩素酸ナトリウムを海水容積基準から有効塩素11.6mg/L分を添加した。この3次添加終了時に実測された残留塩素は、19.6mg/Lであった。同時に実測された酸化還元電位は765mVであった。
確認のため更に、同次亜塩素酸ナトリウムを海水容積基準から有効塩素3.5mg/L分を添加した。この4次添加終了時に実測された残留塩素は、23.1mg/Lであった。同時に実測された酸化還元電位は770mVであった。
この状態でしばらく放置し殺菌を行った。放置後に実測された残留塩素は、20.3mg/Lであった。同時に実測された酸化還元電位は769mVであった。
<ステップ2:亜硫酸塩処理工程>
次いで、酸化還元電位600mV未満を目標に亜硫酸ナトリウム液を添加した。添加終了時の海水へ添加した亜硫酸ナトリウムは、実施例1のステップ2の処理と同様、残留塩素に換算し−23mg/L分であり、実測された残留塩素は、1.0mg/L、酸化還元電位590mVであった。更に、同亜硫酸ナトリウムを海水容積基準から残留塩素換算−1.5mg/L分を添加した。この2次添加終了時に実測された残留塩素は、−0.4mg/L、酸化還元電位は355mVであった。
以上の工程における残留塩素量および酸化還元電位(ORP)の測定結果を表5に示す。なお、用いた海水の液比重は1.03であり、表中の単位mg/Lの値を1.03で割った数値がppmと同等である。また、図7に投入塩素量と残留塩素量との関係を示す。
Figure 2008041470
本実施例では投入した有効塩素と残留塩素との関係を調べるため4次(4回)に分割して次亜塩素酸ナトリウム溶液を添加しているが、結果から分かるとおり、初期に投入した有効塩素は消費され、残留塩素として測定できないが、酸化還元電位を参照しながら投入した以降は、投入した有効塩素が残留塩素として表れている。なお、本実施例は4回に分割しているが、2回でも同じことである。
このようにバラスト水中の残留塩素を、初期減少の分を簡単な方法で適切に見出し、航路長などから必要とされる残留塩素分をそのバラスト水容量等から任意に追加添加し調整することにより薬剤を適切に消費することができる。残留塩素を酸化還元電位だけでコントロールする場合は酸化還元電位の指示値の変化が少なく、このような残留塩素の細かなコントロールは難しいが、バラスト水に比例して投入することで容易にコントロールができている。
同様に放出前の残留塩素消滅に対しても残留塩素濃度は任意であるため、初期減少分を簡単な方法で適切に見出し、残留塩素を残すことがなくかつ酸素欠乏の恐れのない適切な亜硫酸塩の量を、バラスト水の容量等から任意に追加添加し調整することができる。なお、亜硫酸塩は溶存する酸素等とも反応するため、残留塩素濃度を正確に測定してから投入しても的確な処理は困難となる。
以上の実施例の結果から明らかなように、次亜塩素酸塩処理工程(ステップ1)により、バラスト水中の生物等を死滅させることができ、これに続く亜硫酸塩処理工程(ステップ2)により、バラスト水中の残留塩素を除去することができることがわかった。
このことから、本発明の方法によれば、取水水域の生物等を含んだバラスト水を排水水域にそのまま放出して排水水域の海洋生態系へ悪影響を与えることがなく、しかも、塩素処理されたバラスト水を排水水域に放出して排水水域の水生生物に障害を与えるようなこともないことがわかる。
本発明のバラスト水滅菌方法を用いることにより、低コストでバラスト水中のシスト等を死滅させることができ、且つ有毒成分を含まないバラスト水を排水することができる。このことから、バラスト水により外国の生物等を持ち込むことがなく、そしてバラスト水を排水する周辺の水生生物に対して影響を与えることがない。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
本願は、2006年9月27日に日本国で特許出願された特願2006−263450に基づく優先権を主張するものであり、これはここに参照してその内容を本明細書の記載の一部として取り込む。

Claims (10)

  1. 船舶の船倉内のバラスト水中またはバラストタンク内のバラスト水中における細菌、微生物または生物を死滅させるバラスト水処理方法であって、
    次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水中の残留塩素濃度を1質量ppm以上1000質量ppm以下に調整して前記の細菌、微生物または生物を死滅させた後、亜硫酸塩で前記バラスト水中の残留塩素を除去することを特徴とするバラスト水処理方法。
  2. 前記次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水の酸化還元電位を600mV以上に調整して前記のバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させた後、亜硫酸塩で前記バラスト水の酸化還元電位を500mV未満に調整して前記バラスト水中の残留塩素を除去する、請求項1記載のバラスト水処理方法。
  3. 前記バラスト水が海水であり、前記次亜塩素酸塩を用いて前記バラスト水の酸化還元電位を700mV以上に調整して前記のバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、請求項2記載のバラスト水の処理方法。
  4. 前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で500mV以上700mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を添加してバラスト水の酸化還元電位を700mV以上に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、請求項3記載のバラスト水処理方法。
  5. 前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で500mV以上700mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を取水量に応じて添加してバラスト水の残留塩素を2質量ppm以上100質量ppm以下に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、請求項3記載のバラスト水処理方法。
  6. 前記バラスト水が淡水であり、前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で450mV以上600mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を添加してバラスト水の酸化還元電位を600mV以上に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、請求項2記載のバラスト水処理方法。
  7. 前記バラスト水を船舶に取水する時、バラスト水の酸化還元電位を次亜塩素酸塩で450mV以上600mV未満に調整した後、更に次亜塩素酸塩を取水量に応じて添加してバラスト水の残留塩素を2質量ppm以上100質量ppm以下に調整してバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させる、請求項6記載のバラスト水処理方法。
  8. 次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させたバラスト水を排出する時、バラスト水の酸化還元電位を亜硫酸塩で500mV以上600mV未満に調整した後、更に亜硫酸塩を添加して酸化還元電位を500mV未満にして排水する、請求項2に記載のバラスト水処理方法。
  9. 次亜塩素酸塩を用いてバラスト水中の細菌、微生物または生物を死滅させたバラスト水を排出する時、バラスト水の酸化還元電位を亜硫酸塩で500mV以上600mV未満に調整した後、更に亜硫酸塩を排水量に応じて添加して残留塩素を−30質量ppm以上0質量ppm以下にして排水する、請求項2に記載のバラスト水処理方法。
  10. 次亜塩素酸塩含有のバラスト水のpHが5〜9であり、亜硫酸塩で次亜塩素酸塩を除去した後のバラスト水のpHが5〜9である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のバラスト水処理方法。
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