JP4322788B2 - 衣料のシワ除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、衣料のシワ除去方法に関する。
繊維用処理剤の分野において、シワを除去する組成物や方法が提案されている。特許文献1及び特許文献2には、スプレー処理する、アイロンを必要としないシワ取り用水性組成物が開示されている。特許文献3には、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等の非イオン界面活性剤を洗浄成分として用いる、シワ形成を抑制する洗浄剤の技術が開示されている。また、本願発明者らは特許文献4に家庭用乾燥機を用いるシワ除去方法を開示している。
しかしながら、これらの組成物は、洗濯工程の一環としてシワ除去処理を施すものであり、着用時に簡単にシワを除去できる方法を提案するものではない。
一方、スーツ等の衣料は、付着したホコリ等を除去する目的から衣料用ブラシを用いて擦る方法が一般に行われており、例えば特許文献5には極細繊維を含むシート状構造体を用いる技術が開示されている。
しかしながら、このような衣料のブラッシング操作は、シワ除去を目的としてなされるものではなく、シワ除去効果を有するものでもない。
特開平10−25660号公報 特開平10−46471号公報 特表2001−526741号公報 特開2002−115182号公報 特開2001−96658号公報
ワイシャツ、ポロシャツ、スーツ、スラックス等は着用時に着用ジワが形成され、一度形成されたシワは洗濯やアイロンがけを施すまで容易には除去することができない。また、アイロンがけは最も手間のかかる家事の一つであることから、アイロンがけをしなくても着用できる程度に簡単にシワが除去でき、しかも着用時においてさえ、着用したままで簡単にシワが除去できる方法が求められている。
本発明の課題は、アイロンがけを必要とせず、着用時においても容易にシワが除去できる、衣料のシワ除去方法を提供することにある。
本発明は、課題の解決手段として、(a)シリコーン化合物を除く高分子潤滑剤、(b)シリコーン化合物、(c)水溶性有機溶剤、及び(d)水を含有する液状のシワ除去剤を、可撓性材料を用いて擦りながら衣料に接触させる衣料のシワ除去方法を提供する。
本発明は、課題の他の解決手段として、請求項1記載の液状のシワ除去剤を担持させた吸液体と、通液性を有する可撓性材料とを有するシワ処理用具を用いた衣料のシワ除去方法であり、
吸液体に荷重をかけることで可撓性材料を通してシワ除去剤を衣料に供給する操作、及び可撓性材料と衣料を擦る操作を含む衣料のシワ除去方法を提供する。
本発明は、課題の他の解決手段として、シワ処理用具が、吸液体、可撓性材料及び支持体を含むものであり、支持体と、支持体に接続された可撓性材料により、吸液体が包み込まれたものである請求項2記載の衣料のシワ除去方法を提供する。
本発明のシワ除去方法は、衣料に擦りつけながら接触させることにより、シワが形成された部分を引き伸ばし、しかも伸ばされた状態を維持できるため、有効にシワを除去できる。
<シワ除去剤>
本発明のシワ除去方法に用いる液状のシワ除去剤は、下記の(a)、(b)、(c)及び(d)成分を含有するものである。
(a)成分のシリコーン化合物を除く高分子潤滑剤としては、下記(a-1)〜(a-4)の化合物が好適である。
(a-1)アクリル酸(塩)、メタクリル酸(塩)、無水マレイン酸及びマレイン酸(塩)、スチレンスルホン酸(塩)に由来するモノマー単位が分子中に50〜100モル%である重量平均分子量が1,000〜2,000,000の高分子化合物
(a-2)酢酸ビニル単位及び/又はビニルアルコール単位が分子中に50〜100モル%である高分子化合物
(a-3)分子内に平均付加モル数10〜100のポリオキシアルキレン鎖(アルキレンの炭素数は2又は3)及び炭素数8〜36のアルキル基またはアルケニル基を1つ以上有する化合物
(a-4)重量平均分子量が500〜2000000のポリアルキレングリコール(アルキレンの炭素数は2又は3)
(a-1)の高分子化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸に由来するモノマー単位を50モル%〜100モル%含有する重量平均分子量10万〜600万の重合体が特に好ましい。ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
(a-2)の高分子化合物としては、酢酸ビニルを通常の方法で重合した化合物を、さらにアルカリ剤で鹸化した化合物が好適であり、特に好ましくは酢酸ビニルユニット及び/又はビニルアルコールユニットが70〜100モル%の化合物である。
(a-3)の化合物としては、下記一般式(1)の化合物を挙げられる。
1a−A−(R1bO)−(CO)−R1c (1)
〔式中、R1aは炭素数10〜20、好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R1bはエチレン基、又はプロピレン基、好ましくはエチレン基であり、R1cは水素原子又は炭素数10〜20、好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは水素原子である。Aは−O−、−COO−から選ばれる基であり、aは30〜500、好ましくは、40〜300、より好ましくは40〜100である。bは0又は1の数である。〕
また、一般式(1)の化合物においてR1cが水素原子であり、bが0の化合物とジエポキシ化合物との反応生成物も有用な化合物である。ジエポキシド化合物としては、例えばリモネンジエポキシド、ブタジエンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンジエポキシド等の化合物を用いることができ、一般式(1)の化合物に対してこれらジエポキシ化合物を0.5〜3モル%の割合で通常の方法で反応して得ることができる。
(a-4)の化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを挙げることができ、重量平均分子量は、好ましくは500〜2,000,000、より好ましくは1,000〜500,000、特に好ましくは1,000〜20,000が好適である。なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
本発明では高分子潤滑剤として特に(a-3)の化合物及び(a-4)の化合物から選ばれる1種以上が好適であり、特に(a-4)の化合物がシワ除去効果の点から好ましく、ポリエチレングリコールが最も優れた効果を有する。
本発明で用いるシワ除去剤中の(a)成分の含有割合は、シワ除去効果の目的から、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%、特に好ましくは0.5〜2.0質量%である。
(b)成分のシリコーン化合物としては、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、(ポリ)グリセロール変性シリコーン、アシルアルキレンイミン変性シリコーンから選ばれる1種以上が好適である。
ジメチルポリシロキサンとしては、重量平均分子量が1,000〜1,000,000、好ましくは2,000〜100,000の化合物が好適である。また、ジメチルポリシロキサンは水不溶性の化合物であるため、シワ除去剤中に分散させて配合することが必要であり、分散粒子の平均粒径は0.01〜10μm、好ましくは0.01〜0.5μmが、貯蔵安定性の点から好適である。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、下記一般式(2)の化合物を挙げることができる。
Figure 0004322788
〔式中、R2a、R2b、R2cは炭素数1〜3のアルキル基、水素原子、ヒドロキシ基から選ばれ、特にメチル基が好ましい。c、dは平均重合度であり、これら値は25℃での粘度が100〜2000cm/sになるように選ばれる。R2dは炭素数1〜3のアルキレン基であり、R2eは−(CO)−(CO)−H(ここで、e及びfの合計は5〜300、好ましくは10〜100である)である。〕
アミノ変性シリコーンとしては、下記一般式(3)の化合物を挙げることができる。
Figure 0004322788
〔式中、R3a、R3b、R3cは、炭素数1〜3のアルキル基、水素原子、ヒドロキシ基から選ばれ、特にメチル基が好ましい。g、hは平均重合度であり、これら値は25℃での粘度が100〜2000cm/sになるように選ばれる。R3dは炭素数1〜3のアルキレン基であり、R3eは−(R3fNH)−H(ここで、iは0〜10、好ましくは0〜3である)である。〕
(ポリ)グリセロール変性シリコーンとしては特開平9−71504号公報、特開平10−316526号公報、特開昭57−149290号公報、特開平9−278892号公報に記載の化合物を用いることができる。本発明においては下記一般式(4)の化合物が好適である。
Figure 0004322788
〔式中、R4a、R4b、R4c、h個のR4d、h個のR4e、R4f、R4g、R4hは、同一又は異なって、(ポリ)グリセロール鎖が結合した連結基、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基を示し、R4a、R4b、R4c、h個のR4d、h個のR4e、R4f、R4g、R4hのうち少なくとも1つは(ポリ)グリセロール鎖が結合した連結基である。hは0〜10,000の数を示す。〕
一般式(4)において、R4a、R4b、R4c、h個のR4d、h個のR4e、R4f、R4g、R4hのうち(ポリ)グリセロール鎖が結合した連結基以外の基は、同一又は異なって、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基又は炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基である。
炭素数1〜22のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、オクチル、ノニル、トリフルオロプロピル等が挙げられ、炭素数1〜22のアルコキシ基としては、メトキシル、エトキシル、プロポキシル、ペンチルオキシル、ノニルオキシル基、トリフルオロエトキシ基等を挙げることができる。また、置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基、及びエポキシ基等を挙げることができる。これらの中では、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基、あるいは炭素数6〜12のアリール基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が更に好ましい。
一般式(4)において、R4a、R4b、R4c、h個のR4d、h個のR4e、R4f、R4g、R4hのうち少なくとも1つ、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜3は(ポリ)グリセロール鎖が結合した連結基である。この連結基は、一般式(4)の側鎖、片末端及び/又は両末端のいずれに位置していてもよいし、それらの混合物でもよい。
一般式(4)中のhは、0〜10,000の数を示し、好ましくは1〜1000の数を、更に好ましくは1〜500の数を示す。
(ポリ)グリセロール変性シリコーンの数平均分子量は、好ましくは1000〜50万、更に好ましくは1000〜20万、特に好ましくは1000〜10万である。この数平均分子量の測定方法は、GPC(ポリスチレン又はポリエチレングリコール換算)による。
アシルアルキレンイミン変性シリコーンとしては、ポリシロキサン鎖の末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(5):
Figure 0004322788
[式中、R5aは水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3の数を示す]
で表される繰り返し単位からなるポリ(N- アシルアルキレンイミン)が結合しているアシルアルキレンイミン変性シリコーン化合物であり、ヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基を挙げることができる。具体的に好ましいヘテロ原子を含むアルキレン基としては、下記式で表されるものを挙げることができる。
Figure 0004322788
(式中、Xは四級アンモニウム塩の対イオンを示す。)
一般式(5)中のR5aで示されるアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、シクロアルキル基としては、炭素数3〜6のものが好ましく、アラルキル基としては、フェニルアルキル基、ナフチルアルキル基等が好ましく、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アルキル基置換フェニル基等が好ましく、nは2〜3が好ましい。
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)が結合したオルガノポリシロキサンは、ポリシロキサン鎖部分とポリ(N- アシルアルキレンイミン)との質量比が、好ましくは98/2〜30/70であり、特に好ましくは94/6〜40/60である。ここで質量比とは、製造時において反応に使用するポリシロキサン鎖とポリ(N-アシルアルキレンイミン)の質量比であってもよい。
本発明のアシルアルキレンイミン変性シリコーンの重量平均分子量は、好ましくは20,000〜500,000であり、より好ましくは50,000〜500,000であり、特に好ましくは100,000〜300,000である。
ここでポリシロキサン鎖部分の含有率は、プラズマ発光分析によるケイ素原子定量分析により求めた値であり、重量平均分子量はクロロホルムを展開溶媒としたゲル浸透型液体クロマトグラフィーから求めたポリスチレン重量換算分子量である。
本発明では、特に(ポリ)グリセロール変性シリコーン及びアシルアルキレンイミン変性シリコーンから選ばれるシリコーン化合物が好適である。
本発明で用いるシワ除去剤中の(b)成分の含有割合は、シワ除去効果を向上させる目的から、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5.0質量%、特に好ましくは0.05〜2.0質量%である。
(c)成分の水溶性有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、イソプロパノールから選ばれる1価のアルコール化合物、及び下記一般式(6)の化合物が好適である。
6a−(OR6b)c−OR6c (6)
[式中、R6a、R6cは水素原子又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、cは1〜5、好ましくは1〜3であり、R6bはヒドロキシ基を有していてもよい炭素数2又は3のアルキレン基である。]
一般式(6)の具体的に好ましい化合物としては、以下のものを挙げることができる。
グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリグリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレン(平均付加モル数1〜5)モノメチルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜5)モノフェニルエーテル。
本発明では、繊維に保湿性を付与し、シワ除去効果をさらに向上させるために、特にグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリグリセリンが好適であり、グリセリンが最も好ましい。
本発明で用いるシワ除去剤中の(c)成分の含有割合は、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.2〜20質量%、特に好ましくは0.5〜20質量%である。
本発明で用いるシワ除去剤は、上記(a)〜(c)成分を(d)成分の水に溶解させた水溶液の形態であり、用いる水は、水に微量に存在する金属を除去したイオン交換水等を用いることができる。(d)成分の水の量は、全体を100質量%にする調整量である。
本発明で用いるシワ除去剤は、20℃におけるpHは4.0〜8.0が好ましく4.5〜7.5がより好ましい。pH調整剤としては、塩酸や硫酸等の無機酸や、クエン酸、コハク酸等の有機酸等の酸剤や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いることが好ましく、特に塩酸、硫酸、クエン酸から選ばれる酸と水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤を用いることが好ましい。
<衣料のシワ除去方法>
本発明の衣料のシワ除去方法は、上記した液状のシワ除去剤を、大気雰囲気中で直接衣料に接触させて使用するもので、例えば、可撓性材料を用いて擦りながら衣料に接触させる方法である。
本発明において「大気雰囲気中で直接衣料に接触させて使用する」とは、少なくとも水浴中で使用しないことを意味し、例えば、洗濯工程の一環として、洗浄時及び濯ぎ時において水浴中に添加しないことを意味するものである。
このようなシワ除去方法としては、例えば
(I)エアゾールやトリガー式スプレーヤー等を用い、液状のシワ除去剤を対象衣料にスプレーした後、可撓性材料により擦る方法、
(II)液状のシワ除去剤を可撓性材料に含浸担持させた後、前記可撓性材料で衣料を擦る方法、
(III)液状のシワ除去剤を担持させた吸液体と、通液性を有する可撓性材料とを有するシワ処理用具(好ましくは、吸液体、可撓性材料及び支持体を含むものであり、支持体と、支持体に接続された可撓性材料により、吸液体が包み込まれたシワ処理用具)を用いて衣料を擦る方法、
等の方法を適用することができる。
これらのシワ除去方法の中でも(II)、(III)の方法が好ましく、着用したまま衣料のシワ除去をすることが容易であることから、特に(III)の方法が好ましい。
(I)〜(III)のシワ除去方法で使用する可撓性材料としては、紙、不織布、織布及び編布等の繊維集合体やスポンジ等の多孔性樹脂構造体を挙げることができ、特に不織布が好適である。
不織布としては、湿式不織布、ケミカルボンド、サーマルボンド(エアースルー)、エアレイ等の乾式不織布の他に、スパンレース、スパンボンド、メルトブローン、ニードルパンチ又はステッチボンドを挙げることができるが、特に湿式不織布、ケミカルボンド、サーマルボンド(エアースルー)、メルトブローン又はスパンレースから選ばれる1種以上が、加工性と使用感の点から好ましい。
不織布に用いる繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル系繊維及びこれらの複合繊維から選ばれる疎水性繊維、親水化処理を施したポリエステル、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン、コットン、パルプから選ばれる親水性繊維を用いることができる。
繊維長は20mm以上、特に30〜100mm、とりわけ35〜65mmの繊維から構成される低交絡不織布を使用することが好ましい。そのような低交絡不織布としては、スパンレース不織布、エアースルー等のサーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、立体起毛不織布等を挙げることができる。この場合、繊維長20mm以上の繊維から構成される低交絡不織布は、そのすべての構成繊維の繊維長が20mm以上であることを要せず、不織布の原料中に及び/又は製造工程にて不可避的に混入及び/又は発生する繊維長20mm 未満の繊維が含まれることは許容される。
本発明では、上記不織布に、熱エンボス加工によって、その表面に多数の凹凸を形成することがシワ除去効果の点から好ましく、対象衣料との摩擦抵抗を低減させる効果を有する。
本発明で好ましい不織布は、シワ除去剤の通液性及び徐々にシワ除去剤を対象衣料に供給できる点から、その密度(嵩密度)が3.0gf/cm荷重下で0.01〜1.0g/cmであることが好ましく、0.05〜0.5g/cmであることが更に好ましく、0.1〜0.3g/cmであることが特に好ましい。また、その坪量が5〜150g/mであることが好ましく、10〜100g/mであることが更に好ましく、20〜70g/mであることが特に好ましい。
シワ除去剤を担持する吸液体としては、不織布、織布等の繊維集合体、スポンジ等の多孔質体等を用いることができる。特に多孔性で嵩高であり、更にクッション性(圧縮回復性)を有するシート状材料、好ましくはシート状不織布を用いることが、シワ除去剤を多量に保持し得る点から好ましい。そのような特性を有するシート状不織布としては、エアースルー等のサーマルボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布を好ましい例として挙げることができる。
吸液体として用いるシート状不織布の構成繊維としては、レーヨン、コットン、パルプから選ばれる親水性繊維が好適である。また、クッション性を高める点から疎水性繊維を用いることも好ましい。
疎水性繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維等、またこれらの物質を構成成分とする芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維等の複合繊維を挙げることができる。更に厚みを一層増し、且つ、クッション性を一層高める点から、これらの繊維を立体捲縮させたものを用いることも好ましい。前記の親水性繊維と疎水性繊維とを混合して用いることもできる。
吸液体に担持させるシワ除去剤の含液率(吸液体質量に対するシワ除去剤の質量の割合)は、好ましくは50〜1000質量%、より好ましくは100〜500質量%である。
次に、図1により、衣料のシワ除去方法の好ましい形態を説明する。図1(A)は、シワ処理用具の正面図であり、図1(B)は図1(A)の幅方向の断面図である。
シワ処理用具1は、可撓性材料2と支持体4により、吸液体3が包み込まれた形態であり、吸液体3には液状のシワ除去剤が含浸担持されている。なお、図示していないが、取り扱いを容易にするため、可撓性材料2及び/又は支持体4と一体にされた棒状、突起状又は環状等の適当な形状の取っ手を取り付けてもよい。
シワ処理用具1を用いた衣料のシワ除去操作は、次の手順で行うことができる。
まず、支持体4(又は取っ手)を持ち、可撓性材料2の表面を衣料表面に押し付け、内部の吸液体3に荷重をかけることで、可撓性材料2を通してシワ除去剤を衣料に供給した後(又は供給しながら)、次に可撓性材料2により衣料表面(特に衣料表面に形成されたシワ)を擦ることで、シワ除去剤を衣料表面に塗り広げるようにしながらシワを除去する。このようなシワ除去操作により、シワが形成された部分が引き伸ばされ、しかも伸ばされた状態が維持されるため、衣料表面のシワが簡単に除去できる
シワ処理用具1では、可撓性材料2は表面にエンボス加工された不織布であることが好ましく、特に親水性繊維、好ましくはレーヨンを10〜70質量%含有する繊維が通液性及びシワ除去効果の点から好適である。
吸液体3は、上記した不織布からなるもので、好ましくは密度15〜150g/m、特に25〜80g/mであり、最大厚みは0.5〜20mm、特に1〜5mmであることが好ましい。
本発明の衣料のシワ除去方法では、衣料100cm当り、液状のシワ除去剤が0.1〜1.0g供給されるようにすることが好適である。
本発明の衣料のシワ除去方法は、洗濯後の衣料が乾燥する前に適用することで、特に優れたシワ除去効果を発揮することができるほか、乾燥後の衣料や着用した状態の衣料に対しても実施することができる。
実施例1〜10、比較例1、2
表1に示す各成分からなる液状のシワ除去剤を調製した。pHは、酸又はアルカリで調整した。これらのシワ除去剤を用いて、下記の方法で衣料のシワ除去を行った。
(1)シワ処理用具の調製
芯がポリプロピレンからなり、鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造で、立体クリンプ形状をもつ低融点繊維(2.8dtex×51mm、鞘成分の融点130℃)を用いて坪量27g/mのエアースルー不織布を作製した。繊維同士を温度140℃で熱接着させた。このエアスルー不織布の破断強度は、流れ方向が1660cN/25mm、幅方向が220cN/25mmであった。(吸液体に相当する。)
一方、レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)と、アクリル繊維(0.9dtex×51mm)と、芯がポリプロピレンからなり、鞘がポリエチレンからなる芯鞘繊維(1.0dtex×38mm)とを、質量比50/25/25の比率で混合したものを用い、常用のカード機で作製した坪量19g/mの繊維ウエブを、前記エアースルー不織布の上下に積層した。(この上下層が可撓性材料に相当する。)
次いで、低エネルギー条件でウォーターニードリング処理を施し、エアースルー不織布と繊維ウエブとを交絡させて、繊維自由度の高い表面層を有する坪量65g/mの複合スパンレース不織布を調製した。超音波エンボス機を用い、調製した不織布の全面にダイヤ柄の凹凸模様からなるエンボス加工を施し、シワ除去剤が担持されていないシワ処理用具を得た。
表1に示す液状のシワ除去剤を容器に入れ、そこにシワ処理用具を浸漬して、吸液体にシワ除去剤を含浸させ、本発明のシワ除去方法で用いるシワ処理用具を得た。含浸率は、吸液体質量に対して250質量%であった。
(2)シワ除去方法
(除去方法1)
木綿ブロード#60(染色試材(株)谷頭商店)からなる試験布20cm×10cmにイオン交換水をスプレー噴霧して湿潤させた後、試験布を2つ折りにして、40℃に設定した恒温室内で折り目部分に2kgの重りを載せ、24時間放置することによってシワをつけ、これをシワ取り評価の試験布とした。
これらの試験布に対し、試験布乾燥時の質量に対して10質量%のシワ除去剤を、上記の方法で調製したシワ処理用具の可撓性材料部分を用いて擦り付けた後、25℃/50%RHの恒温室に4時間放置し、自然乾燥させた。乾燥終了後、試験布のシワの取れ具合を判定した。
(除去方法2)
シワ除去剤をスプレー容器に入れ、上記試験布にスプレーして乾燥させたものについて、同様にシワの取れ具合を判定した。
(除去方法3)
シワ除去剤をスプレー容器に入れ、上記試験布にスプレーした。その後、ステンレス製の平らな面を用いて試験布を押し付ける処理をした後、乾燥させたものについて、同様にシワの取れ具合を判定した。
除去方法1〜3における評価は、処理した布と、処理前の布(対照)とを、5名のパネラーに以下の基準で採点してもらい、その平均値を求めて評価点とした。
<シワ判定基準>
5:全くシワがない
4:ほとんどシワがない
3:僅かにシワが残っている
2:相当シワが残っている
1:著しくシワが残っている。
Figure 0004322788
除去方法1から明らかなとおり、実施例1〜10の除去剤を用いた除去方法は、比較例1、2の除去剤を用いた除去方法と比べてシワ除去効果が優れていた。また実施例1〜10の除去方法1と除去方法2、3との対比から明らかなとおり、本発明のシワ除去方法を適用することで、高いシワ除去効果を得ることができた。
表1に示す各成分の詳細は以下のとおりである。
・高分子化合物(1):ポリエチレングリコール(分子量2,000)
・高分子化合物(2):ポリエチレングリコール(分子量50,000)
・高分子化合物(3):Brij35〔C12(EO)23
・高分子化合物(4):ポリビニルアルコール(重量平均分子量10,000)
・高分子化合物(5):ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(重量平均分子量10,000)
・シリコーン化合物:ABN SILWET FZ-2203(日本ユニカー(株)製,ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドの共重合体)
(A)はシワ処理用具の正面図、(B)は(A)の幅方向の断面図。
符号の説明
1 シワ処理用具
2 可撓性材料
3 吸液体
4 支持体

Claims (4)

  1. (a)シリコーン化合物を除く高分子潤滑剤、(b)シリコーン化合物、(c)水溶性有機溶剤、及び(d)水を含有する液状のシワ除去剤を、可撓性材料を用いて、可撓性材料の表面を衣料表面に押し付けて擦りながら衣料に接触させる衣料のシワ除去方法。
  2. 請求項1記載の液状のシワ除去剤を担持させた吸液体と、通液性を有する可撓性材料とを有するシワ処理用具を用いた衣料のシワ除去方法であり、
    可撓性材料の表面を衣料表面に押し付け、吸液体に荷重をかけることで可撓性材料を通してシワ除去剤を衣料に供給する操作、及び可撓性材料と衣料を擦る操作を含む衣料のシワ除去方法。
  3. シワ処理用具が、吸液体、可撓性材料及び支持体を含むものであり、支持体と、支持体に接続された可撓性材料により、吸液体が包み込まれたものである請求項2記載の衣料のシワ除去方法。
  4. 洗濯後で乾燥する前の衣料、洗濯乾燥後の衣料又は着用した状態の衣料に対して適用する、請求項1〜3のいずれか1項記載の衣料のシワ除去方法。
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