JP2006161197A - 衣料のシワ除去方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (a)シリコーン化合物を除く高分子潤滑剤、(b)シリコーン化合物、(c)水溶性有機溶剤、及び(d)水を含有する液状のシワ除去剤を、可撓性材料2を用いて擦りながら衣料に接触させる衣料のシワ除去方法。
【選択図】 図1
Description
吸液体に荷重をかけることで可撓性材料を通してシワ除去剤を衣料に供給する操作、及び可撓性材料と衣料を擦る操作を含む衣料のシワ除去方法を提供する。
本発明のシワ除去方法に用いる液状のシワ除去剤は、下記の(a)、(b)、(c)及び(d)成分を含有するものである。
(a-2)酢酸ビニル単位及び/又はビニルアルコール単位が分子中に50〜100モル%である高分子化合物
(a-3)分子内に平均付加モル数10〜100のポリオキシアルキレン鎖(アルキレンの炭素数は2又は3)及び炭素数8〜36のアルキル基またはアルケニル基を1つ以上有する化合物
(a-4)重量平均分子量が500〜2000000のポリアルキレングリコール(アルキレンの炭素数は2又は3)
(a-1)の高分子化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸に由来するモノマー単位を50モル%〜100モル%含有する重量平均分子量10万〜600万の重合体が特に好ましい。ここで重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
〔式中、R1aは炭素数10〜20、好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R1bはエチレン基、又はプロピレン基、好ましくはエチレン基であり、R1cは水素原子又は炭素数10〜20、好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは水素原子である。Aは−O−、−COO−から選ばれる基であり、aは30〜500、好ましくは、40〜300、より好ましくは40〜100である。bは0又は1の数である。〕
また、一般式(1)の化合物においてR1cが水素原子であり、bが0の化合物とジエポキシ化合物との反応生成物も有用な化合物である。ジエポキシド化合物としては、例えばリモネンジエポキシド、ブタジエンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンジエポキシド等の化合物を用いることができ、一般式(1)の化合物に対してこれらジエポキシ化合物を0.5〜3モル%の割合で通常の方法で反応して得ることができる。
アミノ変性シリコーンとしては、下記一般式(3)の化合物を挙げることができる。
(ポリ)グリセロール変性シリコーンとしては特開平9−71504号公報、特開平10−316526号公報、特開昭57−149290号公報、特開平9−278892号公報に記載の化合物を用いることができる。本発明においては下記一般式(4)の化合物が好適である。
一般式(4)において、R4a、R4b、R4c、h個のR4d、h個のR4e、R4f、R4g、R4hのうち(ポリ)グリセロール鎖が結合した連結基以外の基は、同一又は異なって、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基又は炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基である。
で表される繰り返し単位からなるポリ(N- アシルアルキレンイミン)が結合しているアシルアルキレンイミン変性シリコーン化合物であり、ヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基を挙げることができる。具体的に好ましいヘテロ原子を含むアルキレン基としては、下記式で表されるものを挙げることができる。
一般式(5)中のR5aで示されるアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、シクロアルキル基としては、炭素数3〜6のものが好ましく、アラルキル基としては、フェニルアルキル基、ナフチルアルキル基等が好ましく、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アルキル基置換フェニル基等が好ましく、nは2〜3が好ましい。
[式中、R6a、R6cは水素原子又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、cは1〜5、好ましくは1〜3であり、R6bはヒドロキシ基を有していてもよい炭素数2又は3のアルキレン基である。]
一般式(6)の具体的に好ましい化合物としては、以下のものを挙げることができる。
本発明の衣料のシワ除去方法は、上記した液状のシワ除去剤を、大気雰囲気中で直接衣料に接触させて使用するもので、例えば、可撓性材料を用いて擦りながら衣料に接触させる方法である。
(I)エアゾールやトリガー式スプレーヤー等を用い、液状のシワ除去剤を対象衣料にスプレーした後、可撓性材料により擦る方法、
(II)液状のシワ除去剤を可撓性材料に含浸担持させた後、前記可撓性材料で衣料を擦る方法、
(III)液状のシワ除去剤を担持させた吸液体と、通液性を有する可撓性材料とを有するシワ処理用具(好ましくは、吸液体、可撓性材料及び支持体を含むものであり、支持体と、支持体に接続された可撓性材料により、吸液体が包み込まれたシワ処理用具)を用いて衣料を擦る方法、
等の方法を適用することができる。
シワ処理用具1では、可撓性材料2は表面にエンボス加工された不織布であることが好ましく、特に親水性繊維、好ましくはレーヨンを10〜70質量%含有する繊維が通液性及びシワ除去効果の点から好適である。
表1に示す各成分からなる液状のシワ除去剤を調製した。pHは、酸又はアルカリで調整した。これらのシワ除去剤を用いて、下記の方法で衣料のシワ除去を行った。
芯がポリプロピレンからなり、鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造で、立体クリンプ形状をもつ低融点繊維(2.8dtex×51mm、鞘成分の融点130℃)を用いて坪量27g/m2のエアースルー不織布を作製した。繊維同士を温度140℃で熱接着させた。このエアスルー不織布の破断強度は、流れ方向が1660cN/25mm、幅方向が220cN/25mmであった。(吸液体に相当する。)
一方、レーヨン繊維(1.7dtex×40mm)と、アクリル繊維(0.9dtex×51mm)と、芯がポリプロピレンからなり、鞘がポリエチレンからなる芯鞘繊維(1.0dtex×38mm)とを、質量比50/25/25の比率で混合したものを用い、常用のカード機で作製した坪量19g/m2の繊維ウエブを、前記エアースルー不織布の上下に積層した。(この上下層が可撓性材料に相当する。)
次いで、低エネルギー条件でウォーターニードリング処理を施し、エアースルー不織布と繊維ウエブとを交絡させて、繊維自由度の高い表面層を有する坪量65g/m2の複合スパンレース不織布を調製した。超音波エンボス機を用い、調製した不織布の全面にダイヤ柄の凹凸模様からなるエンボス加工を施し、シワ除去剤が担持されていないシワ処理用具を得た。
(除去方法1)
木綿ブロード#60(染色試材(株)谷頭商店)からなる試験布20cm×10cmにイオン交換水をスプレー噴霧して湿潤させた後、試験布を2つ折りにして、40℃に設定した恒温室内で折り目部分に2kgの重りを載せ、24時間放置することによってシワをつけ、これをシワ取り評価の試験布とした。
シワ除去剤をスプレー容器に入れ、上記試験布にスプレーして乾燥させたものについて、同様にシワの取れ具合を判定した。
シワ除去剤をスプレー容器に入れ、上記試験布にスプレーした。その後、ステンレス製の平らな面を用いて試験布を押し付ける処理をした後、乾燥させたものについて、同様にシワの取れ具合を判定した。
5:全くシワがない
4:ほとんどシワがない
3:僅かにシワが残っている
2:相当シワが残っている
1:著しくシワが残っている。
・高分子化合物(1):ポリエチレングリコール(分子量2,000)
・高分子化合物(2):ポリエチレングリコール(分子量50,000)
・高分子化合物(3):Brij35〔C12(EO)23〕
・高分子化合物(4):ポリビニルアルコール(重量平均分子量10,000)
・高分子化合物(5):ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(重量平均分子量10,000)
・シリコーン化合物:ABN SILWET FZ-2203(日本ユニカー(株)製,ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドの共重合体)
2 可撓性材料
3 吸液体
4 支持体
Claims (3)
- (a)シリコーン化合物を除く高分子潤滑剤、(b)シリコーン化合物、(c)水溶性有機溶剤、及び(d)水を含有する液状のシワ除去剤を、可撓性材料を用いて擦りながら衣料に接触させる衣料のシワ除去方法。
- 請求項1記載の液状のシワ除去剤を担持させた吸液体と、通液性を有する可撓性材料とを有するシワ処理用具を用いた衣料のシワ除去方法であり、
吸液体に荷重をかけることで可撓性材料を通してシワ除去剤を衣料に供給する操作、及び可撓性材料と衣料を擦る操作を含む衣料のシワ除去方法。 - シワ処理用具が、吸液体、可撓性材料及び支持体を含むものであり、支持体と、支持体に接続された可撓性材料により、吸液体が包み込まれたものである請求項2記載の衣料のシワ除去方法。
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