JP2011136296A - 有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置 - Google Patents

有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011136296A
JP2011136296A JP2009298419A JP2009298419A JP2011136296A JP 2011136296 A JP2011136296 A JP 2011136296A JP 2009298419 A JP2009298419 A JP 2009298419A JP 2009298419 A JP2009298419 A JP 2009298419A JP 2011136296 A JP2011136296 A JP 2011136296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wastewater
colored
decoloring
reducing agent
oxidation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009298419A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadafusa Uchida
只房 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP2009298419A priority Critical patent/JP2011136296A/ja
Publication of JP2011136296A publication Critical patent/JP2011136296A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

【課題】染色排水のみならず飲料水排水にも適用可能で安価な有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置を提供する。
【解決手段】有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し(ステップS1)、脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する(ステップS2)。脱色処理を経た排水に還元剤を添加して残留塩素を還元するステップS2において、還元剤を添加しながら脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて還元剤の添加を制御するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、有色成分を含有した排水を脱色処理する有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置に関するものである。
従来、有色排水の脱色処理方法として、凝集沈澱法、活性炭吸着法、オゾン脱色法が知られている。
凝集沈澱法は、凝集剤を大量に添加するため、薬品費や汚泥処分費などのランニングコストが高く、また、沈澱槽、脱水機等を配置するための広大な設備スペースを必要とするという問題がある。活性炭吸着法は、有色成分および有機物を吸着除去する際に活性炭の交換が頻繁になり、ランニングコストが高くなるという問題がある。また、オゾン脱色法は、酸素発生装置、オゾン発生装置等が必要でありイニシャルコストが非常に高くなるという問題がある。
これに対し、本発明者は、既に特許文献1に示す染色排水の脱色制御方法及び脱色制御装置並びに排水処理システムを提案しており、これにより、上記の従来の脱色処理方法の問題点の解決を図っている。
図8に示すように、特許文献1に示す脱色制御装置は、所定の処理を施された染色排水に塩素系酸化剤を添加して脱色を行う第1脱色槽1および第2脱色槽2と、還元剤を添加して染色排水の還元を行う還元槽3と、処理水を監視する監視槽4とを備え、流通口で互いに連通している。
第1脱色槽1および第2脱色槽2には塩素系酸化剤貯槽5a、5bから塩素系酸化剤が注入される。第1脱色槽1および第2脱色槽2の酸化還元電位(ORP)は、酸化還元電位計6a、6bにより測定され、測定信号は制御部7に入力される。制御部7は、脱色終点の直前に対応するORPで塩素系酸化剤の添加を停止する制御を電磁弁8a、8bを介して行う。このようにすることで、脱色終点で確実に塩素系酸化剤の添加を終了できる。
また、還元槽3には還元剤貯槽5cからの還元剤が供給される。還元槽3の残留塩素濃度は、残留塩素濃度計6cにより測定され、測定信号は制御部7に入力される。制御部7は、予め定めた設定値に応じて還元剤の添加量を可変する制御を電磁弁8cを介して行う。このようにして余剰塩素の中和を行う。なお、監視槽4には、処理水のpHと残留塩素濃度を監視するpH計6dと残留塩素濃度計6eが設けられている。
特開2007−29797号公報
ところで、上記の従来の特許文献1の方法および装置は、染色工場からの染色排水への適用を前提として提案したもので、飲料水排水への適用性については明らかではない。このため、飲料水排水へも適用可能で脱色処理技術の開発が求められていた。また、脱色処理に係るランニングコストをより一層低減することができる技術の開発が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、染色排水のみならず飲料水排水にも適用可能で安価な有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る有色排水の脱色処理方法は、有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら前記有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で前記塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し、前記脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する有色排水の脱色処理方法において、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加して残留塩素を還元する際に、前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて前記還元剤の添加を制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る有色排水の脱色処理方法は、上述した請求項1において、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位で前記還元剤の添加を停止制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る有色排水の脱色処理方法は、上述した請求項2において、前記残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位を、500〜600mVの範囲の電位としたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る有色排水の脱色処理方法は、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記脱色終点に対応する酸化還元電位を、800mVとしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る有色排水の脱色処理方法は、上述した請求項1〜4のいずれか一つにおいて、前記有色排水は、染色排水または飲料水排水であることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る有色排水の脱色処理装置は、有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら前記有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で前記塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し、前記脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する有色排水の脱色処理装置において、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加して残留塩素を還元する際に、前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて前記還元剤の添加を制御する制御部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る有色排水の脱色処理装置は、上述した請求項6において、前記制御部は、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位で前記還元剤の添加を停止制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る有色排水の脱色処理装置は、上述した請求項7において、前記残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位を、500〜600mVの範囲の電位としたことを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る有色排水の脱色処理装置は、上述した請求項6〜8のいずれか一つにおいて、前記脱色終点に対応する酸化還元電位を、800mVとしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る有色排水の脱色処理装置は、上述した請求項6〜9のいずれか一つにおいて、前記有色排水は、染色排水または飲料水排水であることを特徴とする。
本発明によれば、有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら前記有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で前記塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し、前記脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する有色排水の脱色処理方法において、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加して残留塩素を還元する際に、前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて前記還元剤の添加を制御する。
このような制御により、染色排水のみならず飲料水排水のような有色排水の脱色処理において、塩素系酸化剤および還元剤を過不足なく添加することができ、ランニングコストを低減することができる。したがって、染色排水のみならず飲料水排水にも適用可能で安価な有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る有色排水の脱色処理方法の実施例を示す概略フローチャート図である。 図2は、本発明に係る有色排水の脱色処理装置の構成図である。 図3は、本発明に係る有色排水の脱色処理方法の実施例を示す詳細フローチャート図である。 図4は、飲料水排水に対する塩素添加量とORP、色度の関係を示すグラフ図である。 図5は、脱色処理済排水に対するチオ硫酸ナトリウム添加量とORP、全残留塩素の関係を示すグラフ図である。 図6は、脱色処理済排水に対するチオ硫酸ナトリウム添加量とORP、全残留塩素の関係を示すグラフ図である。 図7は、脱色処理済排水に対するチオ硫酸ナトリウム添加量とORP、全残留塩素の関係を示すグラフ図である。 図8は、従来の有色排水の脱色処理装置の構成図である。
以下に、本発明に係る有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明に係る有色排水の脱色処理方法は、有色排水に塩素系酸化剤を添加して脱色処理し(ステップS1)、脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元処理するものである(ステップS2)。本発明の脱色処理方法は、染色工場から排出される染色排水のみならず飲料水排水のような有色排水もその適用対象としている。
ここで、塩素系酸化剤の添加量は、有色排水の酸化還元電位(ORP)に基づいて制御する。脱色終点に対応するORPで塩素系酸化剤の添加を停止制御してもよい。還元剤の添加量は、脱色処理を経た排水の酸化還元電位(ORP)に基づいて制御する。
次に、上記の方法を実施可能な本発明の有色排水の脱色処理装置について説明する。
図2に示すように、本発明に係る有色排水の脱色処理装置10は、所定の処理が施された有色排水に塩素系酸化剤を添加して脱色を行う第1脱色槽12および第2脱色槽14と、還元剤を添加して脱色処理済排水の還元を行う還元槽16と、処理水を監視する監視槽18とを備えており、これらは流通口44、46、48で互いに連通している。
また、本発明の有色排水の脱色処理装置10は、第1脱色槽12および第2脱色槽14に対して塩素系酸化剤を供給する塩素系酸化剤貯槽22、24と、還元槽16に対して還元剤を供給する還元剤貯槽26とをさらに備える。塩素系酸化剤の供給量および還元剤の供給量は、それぞれ電磁弁38、40、42を介して制御部20により制御される。第1脱色槽12、第2脱色槽14、還元槽16内の処理水は、攪拌用のモータMで攪拌されるようにしてある。
第1脱色槽12、第2脱色槽14、還元槽16には、処理水の酸化還元電位(ORP)を測定する酸化還元電位計28、30、32がそれぞれ設けてある。第1脱色槽12、第2脱色槽14の酸化還元電位計28、30は、処理水の色度の状態を把握するためのものである。還元槽16の酸化還元電位計32は、処理水の残留塩素濃度の状態を把握するためのものである。なお、監視槽18には、処理水のpHを監視するpH計34と、残留塩素を監視する残留塩素計36も設けられている。酸化還元電位計28、30、32、残留塩素計36、pH計34からの測定信号は、制御部20に入力される。
制御部20は、酸化還元電位計28、30、32からの測定信号に応じて電磁弁38、40、42を開閉し、塩素系酸化剤および還元剤の添加量の制御を行う。あるいは、これらの電磁弁38、40、42の下流側に設けられたポンプPの電源をそれぞれオンまたはオフすることによって、塩素系酸化剤または還元剤の添加量を制御してもよい。なお、制御部20は、pH計34および残留塩素計36からの測定信号に基づいて、処理水の放流および図示しない原水調整槽への戻りの制御も行う。
塩素系酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、さらし粉、次亜塩素酸カルシウム等を好適に使用することができ、これらを水溶液で使用するのが好ましい。また、還元剤としては、チオ硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム等を好適に使用することができる。なお、以下の説明では、塩素系酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを、還元剤としてチオ硫酸ナトリウムをそれぞれ使用した場合について説明する。
以上のように構成された本発明の脱色処理装置10で有色排水の脱色処理を行う場合の手順について説明する。
図3に示すように、処理対象とする排水中にSS(懸濁物質)が多い場合に、まず前処理として、ろ過原水槽の有色排水に対してろ過機を用いてSS除去処理を行う。但し、ろ過機の有無により、後段の脱色方法、装置の構成が変わるものではない。次に、SS除去処理後の有色排水を第1脱色槽12に導入する。第1脱色槽12において次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)を添加し、酸化還元電位(ORP)に基づいて添加量を制御しながら荒脱色した後、第2脱色槽14において同様に次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)を添加し、酸化還元電位(ORP)に基づいて添加量を制御しながら精密脱色する。
続いて、還元槽16でチオ硫酸ナトリウム(Na)を添加し、酸化還元電位(ORP)に基づいて添加量を制御しながら余剰の残留塩素について還元中和する。最後に、監視槽18からpHおよび残留塩素に応じて処理水を河川等へ放流する。
ここで、酸化還元電位(ORP)に基づく添加量の制御においては、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系酸化剤)の添加量と、有色排水の酸化還元電位との関係を予め求めておく。また、チオ硫酸ナトリウム(還元剤)の添加量と、脱色処理済排水の酸化還元電位との関係を予め求めておく。
こうした添加量と酸化還元電位(ORP)との関係については、本発明者は、有色排水である飲料水排水に対する脱色処理および還元処理の実験を行って確認している。以下に、この関係について説明する。
図4は、清涼飲料水排水に対する塩素添加量(塩素系酸化剤の添加量に対応)と酸化還元電位(ORP)、色度の関係を示したグラフであり、初期の色度、ORPが異なる4原水の結果(実験I、実験IV、5倍希釈、無希釈と表記)について示したものである。図4に示すように、初期の色度、ORPの異なる原水に対して、いずれの実験も添加有効塩素(塩素添加量に対応)とともにORPが急上昇し、約800mV程度で脱色が終了することが判る。このことは、飲料水排水の脱色処理においても、特許文献1で開示した染色排水と同様に、塩素添加量をORPに基づいて制御可能であることを示している。
図5〜図7は、いずれも清涼飲料水排水の脱色処理済排水に対するチオ硫酸ナトリウム(Na)添加量と酸化還元電位(ORP)、全残留塩素の関係を示したグラフである。具体的には、図5は清涼飲料水排水の無希釈水を用いた場合、図6は清涼飲料水排水の5倍希釈水を用いた場合、図7は塩素濃度が75、45ppmの清涼飲料水排水を用いた場合(図中、実験IVと表記)のグラフである。
図5〜図7に示すように、いずれの実験もORPは500〜600mV程度で急激に低下し、全残留塩素はほぼゼロとなることが判る。このことは、少なくとも飲料水排水の脱色処理において、チオ硫酸ナトリウムの添加量をORPに基づいて制御可能であることを示している。
つまり、脱色の終点付近では、塩素系酸化剤の添加により酸化還元電位(ORP)が急激に増加する現象が起こることから、終点の酸化還元電位を制御値として設定することにより、少量の塩素系酸化剤の添加で酸化還元電位が上昇し、塩素系酸化剤の過剰添加が起こり難く、制御が容易になる。
このような脱色終点に対応する酸化還元電位(ORP)は次のように求める。
すなわち、有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位を求める(例えば図4の800mV)。求めた酸化還元電位を制御値として設定し、この制御値を目標に塩素系酸化剤の添加および添加の停止を制御することができる。
そして、脱色終点に対応する制御値を制御部20に入力しておく。脱色処理において第1脱色槽12、第2脱色槽14内の酸化還元電位(ORP)を酸化還元電位計28、30で測定し、制御部20に入力する。酸化還元電位が急激に増大し始めた場合には、制御部20が電磁弁38、40またはポンプPをオンまたはオフすることにより、塩素系酸化剤の添加量を制御する。
一方、還元の終点付近では、還元剤の添加により酸化還元電位(ORP)が急激に低下する現象が起こることから、終点の酸化還元電位を制御値として設定することにより、少量の還元剤の添加で酸化還元電位が低下し、還元剤の過剰添加が起こり難く、制御が容易になる。
このような還元終点に対応する酸化還元電位(ORP)は次のように求める。
すなわち、有色排水に還元剤を添加しながら有色排水の酸化還元電位を測定し、還元終点に対応する酸化還元電位を求める(例えば図5〜図7の500〜600mVの範囲の電位)。求めた酸化還元電位を制御値として設定し、この制御値を目標に還元剤の添加および添加の停止を制御することができる。
そして、還元終点に対応する制御値を制御部20に入力しておく。還元処理において還元槽内の酸化還元電位(ORP)を酸化還元電位計32で測定し、制御部20に入力する。酸化還元電位が急激に低下し始めた場合には、制御部20が電磁弁42またはポンプPをオンまたはオフすることにより、還元剤の添加量を制御する。
このように、脱色のために過剰な塩素系酸化剤を添加する必要がなく、残留塩素を還元するための還元剤の使用量も減少させることができるので、使用する薬剤のコストを低減することができる。また、還元のために過剰な還元剤を添加する必要がなく、使用する薬剤のコストを低減することができる。さらに、最終的に処理水を河川に放流する場合にも、環境保全上望ましい。なお、第1脱色槽12でほとんど排水が脱色され、着色が認められない場合には、塩素系酸化剤の注入を止めてもよい。第2脱色槽14を第1脱色槽12と併用することにより、処理水の着色状況に応じた脱色処理が可能となる。また、排水のpHが中性領域にない場合には(酸またはアルカリ性の排水)、第1脱色槽12にpH計を設置し、酸、アルカリを添加し、中和することもある。
次に、本発明により得られる効果について説明する。
イニシャルコストについては、ある清涼飲料水排水の脱色処理に本発明を用いた場合と、従来の処理方法を用いた場合とで試算を行い比較すると、本発明による脱色処理に係るイニシャルコストが100であるのに対して、従来のオゾン脱色法のコストは230、凝集沈澱法のコストは260となった。このように、本発明によれば、これらの従来の処理方法に比べてイニシャルコストが安価な設備を用いて脱色処理を行うことができる。
ランニングコストについては、脱色処理において、酸化還元電位(ORP)に基づいて塩素系酸化剤の添加量を制御するとともに、還元処理において、酸化還元電位(ORP)に基づいて還元剤の添加量を制御するので、塩素系酸化剤および還元剤を過不足なく添加することができ、塩素系酸化剤および還元剤の使用量の無駄を廃し、ランニングコストを低減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら前記有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で前記塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し、前記脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する有色排水の脱色処理方法において、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加して残留塩素を還元する際に、前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて前記還元剤の添加を制御する。
このような制御により、染色排水のみならず飲料水排水のような有色排水の脱色処理において、塩素系酸化剤および還元剤を過不足なく添加することができ、ランニングコストを低減することができる。したがって、染色排水のみならず飲料水排水にも適用可能で安価な有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置を提供することができる。
以上のように、本発明に係る有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置は、有色成分を含有した染色排水や飲料水排水を安価に脱色処理するのに有用であり、特に、脱色処理に係るランニングコストを低減するのに適している。
10 有色排水の脱色処理装置
12 第1脱色槽
14 第2脱色槽
16 還元槽
18 監視槽
20 制御部
22,24 塩素系酸化剤貯槽
26 還元剤貯槽
28,30,32 酸化還元電位計
36 残留塩素計
34 pH計
38,40,42 電磁弁
44,46,48 流通口

Claims (10)

  1. 有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら前記有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で前記塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し、前記脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する有色排水の脱色処理方法において、
    前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加して残留塩素を還元する際に、前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて前記還元剤の添加を制御することを特徴とする有色排水の脱色処理方法。
  2. 前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位で前記還元剤の添加を停止制御することを特徴とする請求項1に記載の有色排水の脱色処理方法。
  3. 前記残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位を、500〜600mVの範囲の電位としたことを特徴とする請求項2に記載の有色排水の脱色処理方法。
  4. 前記脱色終点に対応する酸化還元電位を、800mVとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の有色排水の脱色処理方法。
  5. 前記有色排水は、染色排水または飲料水排水であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の有色排水の脱色処理方法。
  6. 有色排水に塩素系酸化剤を添加しながら前記有色排水の酸化還元電位を測定し、脱色終点に対応する酸化還元電位で前記塩素系酸化剤の添加を停止する制御を行って脱色処理し、前記脱色処理を経た排水にさらに還元剤を添加して残留塩素を還元する有色排水の脱色処理装置において、
    前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加して残留塩素を還元する際に、前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、測定したこの酸化還元電位に基づいて前記還元剤の添加を制御する制御部を備えたことを特徴とする有色排水の脱色処理装置。
  7. 前記制御部は、前記脱色処理を経た排水に前記還元剤を添加しながら前記脱色処理を経た排水の酸化還元電位を測定し、残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位で前記還元剤の添加を停止制御することを特徴とする請求項6に記載の有色排水の脱色処理装置。
  8. 前記残留塩素の還元終点に対応する酸化還元電位を、500〜600mVの範囲の電位としたことを特徴とする請求項7に記載の有色排水の脱色処理装置。
  9. 前記脱色終点に対応する酸化還元電位を、800mVとしたことを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の有色排水の脱色処理装置。
  10. 前記有色排水は、染色排水または飲料水排水であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一つに記載の有色排水の脱色処理装置。
JP2009298419A 2009-12-28 2009-12-28 有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置 Pending JP2011136296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009298419A JP2011136296A (ja) 2009-12-28 2009-12-28 有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009298419A JP2011136296A (ja) 2009-12-28 2009-12-28 有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011136296A true JP2011136296A (ja) 2011-07-14

Family

ID=44348261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009298419A Pending JP2011136296A (ja) 2009-12-28 2009-12-28 有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011136296A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107200389A (zh) * 2017-06-28 2017-09-26 复旦大学 一种氧化时间以秒计的印染废水深度处理一体化工艺
JP2017186771A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 清水建設株式会社 地下水リチャージシステム
JP2020060098A (ja) * 2016-04-04 2020-04-16 清水建設株式会社 地下水リチャージシステム
JP7560342B2 (ja) 2020-12-15 2024-10-02 ドリコアクアサーブ株式会社 水処理装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5348664A (en) * 1992-10-28 1994-09-20 Stranco, Inc. Process for disinfecting water by controlling oxidation/reduction potential
JPH1028982A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アンモニア態窒素を含有する廃液の処理方法
US20060254987A1 (en) * 2004-07-07 2006-11-16 Ivey Burns Process control oxidation
JP2007029797A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Shimizu Corp 染色排水の脱色制御方法及び脱色制御装置並びに排水処理システム
WO2008041470A1 (fr) * 2006-09-27 2008-04-10 Tg Corporation Procédé de traitement de l'eau de ballastage d'un bateau

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5348664A (en) * 1992-10-28 1994-09-20 Stranco, Inc. Process for disinfecting water by controlling oxidation/reduction potential
JPH1028982A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アンモニア態窒素を含有する廃液の処理方法
US20060254987A1 (en) * 2004-07-07 2006-11-16 Ivey Burns Process control oxidation
JP2007029797A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Shimizu Corp 染色排水の脱色制御方法及び脱色制御装置並びに排水処理システム
WO2008041470A1 (fr) * 2006-09-27 2008-04-10 Tg Corporation Procédé de traitement de l'eau de ballastage d'un bateau

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017186771A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 清水建設株式会社 地下水リチャージシステム
JP2020060098A (ja) * 2016-04-04 2020-04-16 清水建設株式会社 地下水リチャージシステム
CN107200389A (zh) * 2017-06-28 2017-09-26 复旦大学 一种氧化时间以秒计的印染废水深度处理一体化工艺
JP7560342B2 (ja) 2020-12-15 2024-10-02 ドリコアクアサーブ株式会社 水処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11827543B2 (en) Method for continuous supply of superoxide-containing peracetate oxidant solution
Soares et al. Remediation of a synthetic textile wastewater from polyester-cotton dyeing combining biological and photochemical oxidation processes
Arslan-Alaton et al. Electrocoagulation of a real reactive dyebath effluent using aluminum and stainless steel electrodes
EP1778592B1 (en) Process control oxidation
Brower et al. Economical pretreatment for color removal from textile dye wastes
Tabrizi et al. Wastewater treatment of reactive dyestuffs by ozonation in a semi-batch reactor
JP2011136296A (ja) 有色排水の脱色処理方法および脱色処理装置
Nadeem et al. Polishing of biologically treated textile wastewater through AOPs and recycling for wet processing
JP4673709B2 (ja) 水処理システム
JP4650764B2 (ja) 染色排水の脱色制御方法及び脱色制御装置並びに排水処理システム
KR20150077086A (ko) 수질측정 수단을 구비한 수처리장치
JP2008126223A (ja) 膜処理システム
KR101099889B1 (ko) 고급산화공정을 이용한 수처리장치
JP2009160512A (ja) 膜ろ過装置の排水処理方法
JP2011110531A (ja) 淡水化装置及び淡水化方法
KR20140059558A (ko) 복수 개의 역삼투막 장치를 이용한 수처리장치 및 수처리방법
WO2007114476A1 (en) A method and system of digesting excess sludge
KR102433439B1 (ko) 지하수 연수 시스템
Mocanu et al. Coagulation direct red dye and textile auxiliary agents in the presence of free formaldehyde
JP3889294B2 (ja) 蛍光分析計を用いた水処理システム
EP1332112A2 (en) Air and water purification using continuous breakpoint halogenation and peroxygenation
JP2006281061A (ja) 促進酸化水処理方法における過酸化水素注入制御方法および装置
JP2002239581A (ja) パルプ系排水の活性汚泥処理方法
Parningotan et al. Coupling of Coagulation and Fenton-Like Oxidation for Decolorization of Congo Red Dye in Water
JP4138618B2 (ja) 促進酸化処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20120713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20130411

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20130423

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20130910

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02