JPWO2008029776A1 - 光透過性電磁波シールド部材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、従来技術では解決が困難であったモアレ現象が発生せず、高い電磁波シールド性能と適切な網目構造による十分な全光線透過率を両立した光透過性電磁波シールド部材およびその製造方法を提供せんとするものである。本発明の光透過性電磁波シールド部材は、幾何学形状を有する導電金属網目構造の金属層が透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材であって、該網目構造の間隔が200μm以下、網目構造の開口率が84%以上、かつ導電金属層の厚みが2μm以下であることを特徴とするものである。また、かかる光透過性電磁波シールド部材の製造方法は、幾何学形状を有する網目構造の金属層が透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材を製造する方法であって、透明基材上に厚み2μm以下の金属層を設け、金属層をレーザーアブレーションにより除去して、網目構造の間隔が200μm以下、かつ網目構造の開口率が84%以上の網目構造の金属層を形成することを特徴とするものである。
Description
本発明は、電磁波を発生する電気製品であるプラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極線管(CRT)、など画像表示部分等に利用する、透視可能な光透過性電磁波シールド部材およびその製造方法、ならびにそれを用いたフィルターおよびディスプレイに関する。
近年、電気製品から発生する電磁波は、各種精密機器、計器、デジタル機器類への電波障害や人体への影響から、規制が厳しくなってきている。このため、電磁波放出は法的に規制されてきており、例えばVCCI(Voluntary Control Council for Interference by data processing equipment electronic office machine)による規制がある。そのため、特に強い電磁波を画像表示部から装置外に放出するPDPでは、光透過性の電磁波シールドシートを反射防止や近赤外線遮蔽など他の機能のあるシートと合わせ、前面フィルターとして画像表示部に直接貼り付けるか、前面フィルター用のガラスまたはプラスチックなどの透明基板に貼り付け、画像表示部に設置して、上記規制を遵守できるように電磁波を遮蔽している。
この光透過性の電磁波シールドシートとしては、従来、透明基材に銅箔などの金属層を接着層を介して積層した後、レジストフィルムを貼り付け、露光、現像、エッチング、レジスト剥離するフォトリソグラフィー法を利用して、透明基材上にパターン化した導電性金属層を設けたものが提案されている(特許文献1)。
また、透明基材上にパターン化した導電性金属層を設ける別の方法としては、スクリーン印刷法またはオフセット印刷法によりエッチングレジストパターンを形成し、その後導電性金属層をエッチングし、最後にレジストを剥離する方法も提案されている(特許文献2、特許文献3)。
しかしながら、透明基材上に積層した導電性金属層を用いて光透過性電磁波シールドシートを製造するフォトリソグラフィー法は、基材の格子状の導電性金属層(銅箔層)が規則的な間隔の大きな網目構造を有しており、かつ網目交点部の細線の太りがあるため、モアレ現象が発生するという問題を有している。
モアレ現象とは、「点または線が幾何学的に規則正しく分布したものを重ね合せた時に生ずる縞状の斑紋」であり、また広辞苑によれば、「点または線が幾何学的に規制正しく分布したものを重ね合わせた時に生ずる縞模様の斑紋。網版印刷物を原稿として網版を複製する時などに起こりやすい」との記載があり、プラズマディスプレイで言えば、画面上に縞模様状の模様が発生する。これは、ディスプレイの前面に設けられる電磁波シールド基板に格子状などの規則的なパターンが設けられている場合、ディスプレイ背面版の、RGB各色の画素を仕切る規則正しい格子状の隔壁などとの相互作用により、該モアレ現象が生じるものである。また、電磁波シールド基板に格子状などの規則的なパターンが設けられている場合、この格子の線幅が太いほど、このモアレ現象が発生しやすいという問題がある。
またフォトリソグラフィーの工程は複雑かつ長く、低コスト化の市場要求に対して満足いく方法ではなかった。なお、電磁波シールド性とディスプレイ画面の視認性を両立させるためには、パターン化させた導電金属層上に黒色レジスト層を積層させ、その黒色レジストを剥離せずに残すということも提案されているが(特許文献4)、これも結局フォトリソグラフィー法によるものであるので、工程は複雑かつ長く、低コスト化の市場要求に対して満足いく方法といえるものではなかった。
一方、スクリーン印刷またはオフセット印刷により光透過性電磁波シールドシートのエッチングパターンを形成する方法は、簡易な装置と単純なプロセスで形成でき、かつコントラスト性能を阻害する金属光沢のある導電性金属層上に直接黒色樹脂層を形成し、ぎらつき感を押さえることができる。そのため、低コスト化の市場要求に十分に答えられるプロセスといえる。しかしながら、これら印刷法では、高精細な線幅を印刷することが難しく、網目パターンの非視認性の点で好ましい20μm以下の細線パターン形成をすることが困難で、表示画面上にモアレ現象が発生しやすかった。また、得られる電磁波シールド部材も光透過性の点で課題の残るものであった。
また、導電性繊維で網目構造を作製することで透明電磁波シールドを作製する方法について提案されている(特許文献5)。しかし、この方法で作製した電磁波シールド部材は導電性繊維の線径が太いため,十分なシールド性能を得ようとする場合、開口率が低下し、画面の視認性が低下する欠点があった。
また、無電解めっき触媒を透明フィルム上に印刷することで網目パターンを形成し、続いて無電解めっき処理を施すことで電磁波シールドを作製する方法が提案されている(特許文献6)。この方法は無電解めっきの触媒層を印刷で作製するため,網目の線幅を細くすることが困難であるため,めっき後に得られる網目の線幅が25〜30μmと太く、十分な視認性を得るための開口率が得ることは困難であった。
また、感光材料である銀塩をフィルム上に塗工しマスクパターンを通して紫外線で感光することにより網目パターンを描画し,透明支持体上に網目パターンを作製する方法が提案されている(特許文献7)が、工程が複雑である欠点がある。また、作製した銀塩網目だけでは十分なシールド性能を得ることは困難であり,網目パターンを作製した後、めっきにより導電層を厚付けする必要があるため工程が一層複雑化する欠点があった。
特許第3388682号公報
特開2000−315890号公報
特開2000−323889号公報
特開平9−293989号公報
特開2005−311189号公報
特開2002−38095号公報
特開2006−12935号公報
特開2000−223886号公報
本発明の目的は、上記した欠点を解消し、従来技術と比較してモアレ現象の発生を抑制した、高い電磁波シールド性能と適切な網目構造による十分な全光線透過率を両立した光透過性電磁波シールド部材およびその製造方法を提供することにある。また本発明のより好ましい態様の目的は、ディスプレイに取り付けた際の視認性を低下させることの無い光透過性電磁波シールド部材およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明は以下の(1)から(4)などである。
(1)幾何学形状を有する網目構造の金属層が、透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材を製造する方法であって、
厚み2μm以下の金属層を設ける工程、該金属層をレーザーアブレーションにより除去する工程を有し、
網目構造の間隔が200μm以下、かつ網目構造の開口率が84%以上の網目構造の金属層を形成する、光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
(2)金属層の少なくとも一方の面側に金属酸化物層を形成する工程を有する、(1)に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
(3)幾何学形状を有する網目構造の金属層が、透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材であって、
網目構造の間隔が200μm以下、網目構造の開口率が84%以上、かつ、金属層の厚みが2μm以下である光透過性電磁波シールド部材。
(4)透明基材上に、幾何学形状を有する網目構造に形成された金属層と、金属層の少なくとも一方の面側に設けられた厚さ0.01〜0.1μmの第1の金属酸化物層とを有する、(3)に記載の光透過性電磁波シールド部材。
(1)幾何学形状を有する網目構造の金属層が、透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材を製造する方法であって、
厚み2μm以下の金属層を設ける工程、該金属層をレーザーアブレーションにより除去する工程を有し、
網目構造の間隔が200μm以下、かつ網目構造の開口率が84%以上の網目構造の金属層を形成する、光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
(2)金属層の少なくとも一方の面側に金属酸化物層を形成する工程を有する、(1)に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
(3)幾何学形状を有する網目構造の金属層が、透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材であって、
網目構造の間隔が200μm以下、網目構造の開口率が84%以上、かつ、金属層の厚みが2μm以下である光透過性電磁波シールド部材。
(4)透明基材上に、幾何学形状を有する網目構造に形成された金属層と、金属層の少なくとも一方の面側に設けられた厚さ0.01〜0.1μmの第1の金属酸化物層とを有する、(3)に記載の光透過性電磁波シールド部材。
本発明によれば、モアレ現象が発生せず、高い電磁波シールド性能と適切な網目構造による十分な全光線透過率を両立した光透過性電磁波シールド部材を得ることができる。また本発明の好ましい実施態様によれば、さらに画像劣化の少ない光透過性電磁波シールド部材をえることができる。
1:透明基材
2:金属層
3:接着層
4:金属酸化物層
5:第2の金属酸化物層
2:金属層
3:接着層
4:金属酸化物層
5:第2の金属酸化物層
本発明は、前記課題、つまり従来技術では解決が困難であったモアレ現象が発生せず、高い電磁波シールド性能と適切な網目構造による十分な全光線透過率を両立した光透過性電磁波シールド部材について、鋭意検討し、透明電磁波シールド部材の網目構造の間隔を狭く、かつ線幅を小さくしてみたところ、前記課題を見事に解決し、高い開口率を有し、かつ、モアレの問題も生じず,十分なシールド性能を効果的に達成することができることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。そして、本発明の電磁波シールド部材にかかる網目構造を形成するに際し、レーザーブレーションを用いるのが特に有効であることを見いだしたものである。以下に図1〜4を用いて、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の光透過性電磁波シールド部材を構成する透明基材1の材質としては、ガラス、プラスチックスなど特に限定されないが、取り扱い性の観点あるいは、巻物形態での製造および加工時に望まれる可とう性の点ではプラスチックスフィルムが好ましい。
かかるプラスチックスフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(以降PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、或いは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、或いは、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂等を溶融または溶液製膜したものを使用することができる。これらの中でも、透明性、耐熱性、耐薬品性、コスト等の点から、PETフィルムが最も好ましく使用される。
かかる透明基材には、これらプラスチックフィルムの単体又は2種以上の混合物からなる、単層フィルム或いは2層以上の積層フィルムなどを用いることができるが、好ましくは透明基材として全光線透過率が85%以上であるものがよい。
かかる透明基材の厚みは用途に応じたものとすればよく、特に限定されない。本発明にかかる電磁波シールド性ディスプレイが一般的な光学フィルターとして用いられる場合には、好ましくは25μm以上、さらに好ましくは50μm以上であるのがよい。一方、上限に関しては、好ましくは250μm以下、さらに好ましくは150μm以下であるのがよい。
かかる透明基材上に金属層を設けるためには、該透明基材にも相応の強度が必要であり、それには25μm以上の厚みとすることが好ましい。厚みが50μm以上であると、さらにコシが強くなり、加工時の作業性が増すので好ましい。なお、50μm未満のPETフィルム等を透明基材として用いる場合は、他のフィルム、例えば紫外線および/または赤外線カット機能付きのPETフィルム、ハードコートPETフィルムなどと積層して厚みを厚くしてもよい。
また、かかる透明基材としてのフィルムは、通常ロールから巻き出して使用する。そのため、フィルム厚が一定以上であれば巻き出した時にフィルムが平面とならずカールした状態となり易く、平面に直すための工程が必要となる。しかしながら、250μm以下の厚みで有れば、特別な工程を必要としないで、そのフィルムを用いることができるので好ましい。さらに、150μm以下の厚みであれば、ディスプレイとしたときに十分な輝度を容易に得ることができるので、透明基材として高透明PETフィルム等、高コストな基材を用いる必要がなく、より好ましい。
また、透明基材1には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン吹付処理、プラズマ処理、易接着プライマー塗工処理等の公知の易接着処理を、透明基材1を形成中または形成した後に施しても良い。例えば、PETフィルム等では、市販の易接着処理フィルムを用いれば、更なる易接着処理を省略する事もできる。
本発明の光透過性電磁波シールド部材は、かかる透明基材の上に幾何学形状を有する網目構造の金属層が形成されてなるものである。なお、透明基材上に直接に金属層が形成されていてもよいし、後述するように透明基材と金属層の間に金属酸化物層が形成されていても構わない。
かかる金属層2は、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄など導電性が高い金属のうち1種または2種以上を組み合わせた合金を用いることが出来るが,作製した構造の外的要因に対する安定性から、白金、金、銀、銅が望ましく使用される。かかる金属の中でも、さらにコスト、導電率の観点から銅が最も好ましく使用される。
かかる金属層を透明基材上に形成する方法としては、接着層3を介して金属箔を貼り合わせる方法(以降金属箔ラミ法)、または、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法などのドライプロセス,無電解および電解めっき法などのウェットプロセスのどれか1つの方法、または2つ以上の方法を組合せる方法など特に限定されない。しかしながら、金属箔ラミ法を用いた場合、接着剤層を介して金属層を貼り合わせているため、網目構造を形成した後の開口部分に接着剤が残存し、透明性が低下する場合がある(例えば図2)。また、無電解めっき、電解めっき法ではあらかじめ透明基材上に導通層やめっき触媒層を形成する必要があり、プロセスが複雑になる。以上の観点から導電金属層を透明基材上に形成するプロセスとしては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティングおよび化学蒸着法(CVD)などを用いることが好ましい。さらには、金属膜の密着性、電気特性などの観点から真空蒸着法、もしくはスパッタリング法を用いることがより好ましい。
本発明にかかる金属層2は、透明基材上に設けられた導電性を有する層であり、この表面抵抗が低い(導電性が高い)ほど、優れた電磁波シールド性を有する。後述するような方法で、この金属層の一部を除去し、例えば格子状などにパターン化することにより、幾何学形状を有する網目構造の金属層とすることができ、電磁波シールド性とディスプレイに取り付ける際に必要な光透過性を両立することができる。
金属層2の種類について、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、クロム、チタンなどの金属の内、1種または2種以上を組合せた合金あるいは多層のものを使用することができる。良好な電磁波シールド性を有するための導電性、パターン加工の容易さ、価格面などから、銅、アルミニウムが好ましい。
また、金属層の厚みは0.00001μm以上2μm以下であることが必要である。金属層は厚いほど電磁波シールド性能が高くなり好ましいが、厚みが2μmを越えると金属を除去する処理に時間がかかり生産性が低下することや、アブレーション処理時に透明基材自身にも熱がかかり、透明基材が損傷を受け、表面の平滑性、透明性が悪化してしまう。また、金属層の厚みが0.00001μm未満であるとシールド性能が発現せず、また、めっき処理等を施す場合においても電解めっきを行う場合においても電解めっきを行う場合は電気伝導度が不足し、また無電解めっきを行う場合においても金属層がめっき触媒として作用しなくなる。金属層の厚みは好ましくは0.02〜2μmであり、より好ましくは0.02〜1μmである。金属層の厚みが0.1μm以上であれば、十分な電磁波シールド性が得られるので好ましい。
本発明の光透過性電磁波シールド部材の製造方法は、厚み2μm以下の金属層を設ける工程、および金属層をレーザーアブレーションにより除去する工程を有するが 好ましくは金属層の少なくとも一方の面側に金属酸化物層を形成する工程を有することである(例えば図1、図4)。本発明にかかる第1の金属酸化物層4は、金属層2の少なくとも一方の面側に設けられた層で、後述するような方法で金属層2とともにパターン形状(幾何学形状)を有する網目構造の金属層に形成され、金属層2の金属光沢による表示画像の視認性低下を抑えるものである。第1の金属酸化物層は、金属層2の透明基材1側の面とは反対の面側に設けられていることが好ましい。このように金属酸化物層をディスプレイに設置する際の視聴者側の層に設けることにより、表示画像の視認性低下を軽減することができる。
本発明にかかる第1の金属酸化物層4は、光透過性電磁波シールド部材をディスプレイに設置した際に、目的とする表示画像の視認性低下の軽減効果が得られるものであれば、その種類、形成方法は特に限定されないが、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、クロム、チタン、すずなどの金属酸化物の内、1種または2種以上を組合せた合金を使用する。中でも価格や膜の安定性などの点から銅の酸化物、つまり酸化銅が好ましい。
第1の金属酸化物層4の厚みは0.01〜0.1μmである必要がある。厚みが0.01μm未満であると十分な視認性低下の軽減効果が得られず、また厚みが0.1μmを超過しても十分な視認性低下の軽減効果が得られないとともに、金属層2とともに、後述する方法でその一部を除去してパターン形状に形成する工程において、加工時間が長くなることやディスプレイに設置した際の視野角が狭くなることから好ましくない。これら視認性低下の軽減効果と加工性などの観点から第1の金属酸化物層の厚みは0.02〜0.06μmであることが好ましい。
第1の金属酸化物層4を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法、無電解および電解めっき法などの薄膜形成技術の1つの方法、または2以上の方法を組合せる方法など特に限定されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法が、製造コスト、容易性の点において好ましい。
また、第1の金属酸化物層4は、金属層2のいずれかの面に、金属層2とは別の層として設けることが出来るが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、金属層2を形成しながら、金属層2の透明基材側の面のみ、あるいはその反対側の面のみの一部を酸化処理する方法や、金属層2を形成後、その表面を酸化、あるいは水酸化処理する方法でも得られる。
また、本発明の電磁波シールド部材では、金属層2の、第1の金属酸化物層4を設けた面側とは反対の面側に、第2の金属酸化物層5を設けるのが好ましい(例えば図3)。第2の金属酸化物層5を設けることにより、パターン形状(幾何学形状を有する網目構造)に形成された金属層の金属光沢による視聴者側からの反射(外光や蛍光灯などが金属層に反射する)だけでなく、ディスプレイ側からの反射(ディスプレイからの画像が金属層に反射する)も低減することがで、さらに画像視認性の低下を低減することができる。第2の金属酸化物層の厚みは、0.01〜0.1μmであることが好ましい。厚みが0.01μm以上であれば、金属部の金属光沢による画像視認性の低下をディスプレイ側からも抑えることができる。厚みが0.1μm以下であれば、金属層の金属光沢による画像視認性の低下を抑えられるとともに、金属層、および第1の金属酸化物層とともに、その一部を除去してパターン形状を形成する工程において、加工時間が長くなることもない。第2の金属酸化物層5の種類や形成方法は、第1の金属酸化物層4と同様の種類、形成方法を用いることができる。
本発明にかかる金属層を、幾何学形状(パターン形状)を有する網目構造に形成する方法としては、網目構造の細線が効率よく形成でき、かつ導網目の交点部の交点太りが少ないことから、レーザーアブレーション法で行うことが好ましい。
レーザーアブレーションとは、レーザー光を吸収する固体表面へエネルギー密度の高いレーザー光を照射した場合、照射された部分の分子間の結合が切断され、蒸発することにより、照射された部分の固体表面が削られる現象である。この現象を利用することで固体表面を加工することが出来る。レーザー光は直進性、集光性が高い為、アブレーションに用いるレーザー光の波長の約3倍程度の微細な面積を選択的に加工することが可能であり、レーザーアブレーション法により高い加工精度を得ることが出来る。
かかるアブレーションに用いるレーザーは金属が吸収する波長のあらゆるレーザーを用いることが出来る。例えばガスレーザー、半導体レーザー、エキシマレーザー、または半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーを用いることが出来る。また、これら固体レーザーと非線形光学結晶を組み合わせることにより得られる第二高調波光源(SHG)、第三高調波光源(THG)、第四高調波光源(FHG)を用いることが出来る。
かかる固体レーザーの中でも、透明基材を加工しないという観点から、波長が204nmから533nmの紫外線レーザーを用いることが好ましい。中でも好ましくはNd:YAG(ネオジウム:イットリウム・アルミニウム・ガーネット) などの固体レーザーのSHG(波長533nm)、さらに好ましくはNd:YAG などの固体レーザーのTHG(波長355nm)の紫外線レーザーを用いることが好ましい。
かかる気体レーザーの中でもエキシマレーザーを用いることも好ましい。中でもXeF(キセノンフロライド)、XeCl(キセノンクロライド)、KrF(クリプトンフロライド)を用いたエキシマレーザーは波長がそれぞれ351、305、248nmと加工に適した波長であるのみならず、パルスあたりのエネルギーが高いため、大面積の加工に適している。この場合、金属層に形成する幾何学形状(パターン形状)を有する網目構造のマスクを通してレーザーを照射する方法が望ましい。作製する形状の数倍の大きさの形状を有するマスクを作製し、縮小投影する方法が望ましい。使用するマスクはレーザーのエネルギーを吸収しないとうの点から石英ガラス上にクロム膜を形成したものにパターニングを形成する方法が用いられるが、このほかのあらゆるマスクを用いることが出来る。
かかるレーザーの発振方式としてはあらゆる方式のレーザーを用いることが出来るが,加工精度の点からパルスレーザーを用い,さらに望ましくはパルス幅がns以下のパルスレーザーを用いることが好ましい。
なお、本発明において幾何学形状を有する網目構造とは、最終的に得られる電磁波シールドシートの光を透過する領域内に存在する金属層で形成された図形のことをいう。
かかる幾何学形状を有する網目構造における開口部の形状は、ディスプレイの仕様に応じて任意の形状でよく、例えば直線的な線形状で形成される正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、六角形、八角形、十二角形などその他多角形、または曲線的線形状で形成される円形、楕円形、それ以外の環状形などの幾何学形状が例示でき、さらにこれらの形状の組合せを例示できる。また、開口部の形状は、シート全面に亘って均一もしくは周期的な形状である必要はなく、それぞれの大きさ、形状が異なる開口部から構成されていても良い。
しかしながら、幾何学形状の網目構造を形成するのが容易であることから、直線的な線形状で構成される開口部が好ましく、より好ましくは三角形、四角形である。
最終的に電磁波シールド部材に形成される幾何学形状を有する網目構造の形状は、シート周縁部への導通が十分確保される形状で有れば、特に限定されない。たとえば幾何学図形を例示することができる。
本発明にかかる網目構造の開口率は84%以上であることが必要である。ここで、本発明における「開口率」とは、透明基材全体の面積に対する網目開口部分の面積の割合、すなわち、光を透過する面積の割合のことである。この開口率が高いほど全光線透過率が高く、高輝度な視認性の良い画像表示装置の作製が可能となる。開口率が84%未満であると、全光線透過率が低くなり、画像視認性が劣ってしまう。また網目構造の網目部分の割合が多く、つまり網目の線幅が太くなると、モアレ現象が発生し易くなる。また、開口率は好ましくは84〜95%であり、より好ましくは88〜90%の範囲である。開口率が95%以下であれば、全光透過率を高くしつつも、網目部分の割合が小さ過ぎることもなく、良好な電磁波シールド性能となり好ましい。
ここで、上記網目構造の開口率の測定方法について説明する。すなわち、顕微鏡で観察した写真を輝度分布により2階調化し,開口部の面積を全体の面積で除算することにより、開口率を計算し、この測定をランダムに20箇所行い,その平均値を開口率としたものである。
また、かかる網目構造の間隔は200μm以下であることが必要である。網目構造の間隔は好ましくは150μm以下、さらに好ましくは75μm以下である。網目構造の間隔が200μmより大きくなると、モアレが発生し易くなる。また、格子状に金属を配列した網目構造の場合、金属の細線間隔、すなわち網目構造の間隔はシールド性能を決定する重要な要素であり、この間隔が狭いほど高いシールド性能を有する。網目構造の間隔はより細かいほうが望ましいが、加工の精度の点から40μm以上である事が望ましい。
ここで、本発明における「網目構造の間隔」について説明する。先ずある網目構造の開口部Aと、この開口部Aと少なくとも1辺を共有し隣接する開口部に着目する。次いで、開口部Aの重心とこれら隣接する開口部の重心との距離を測定する。これら測定した距離の中で、最短距離を開口部Aの網目の間隔とする。そして、20cm四方の電磁波シールド部材から任意に100箇所の開口部を選択し、これら開口部の網目の間隔の平均値をこの電磁波シールド部材の「網目構造の間隔」とする。
かかる網目構造の網目の線幅は、前述の網目間隔と開口率から望ましい線幅が規定されるものであるが、パターンの連続性を確保するために、線幅の下限は3μm以上であることが好ましい。また、ディスプレイに用いた際の画像の輝度を十分なものとするためには、かかる網目の線幅の上限は12μm以下であることが好ましい。さらに電磁波シールド性とモワレ防止、非視認性などディスプレイの画質品質も考慮すると、さらに好ましくは9μm以下、最も好ましくは6μm以下であるのがよい。なお、レーザーアブレーションによれば、かかる線幅や、網目間隔を容易に変更することができる利点がある。
本発明において、電磁波シールド性をより高めるためには、最終的な電磁波シールド部材において、金属層の網目の線が分断せずに連続していることが好ましい。
さらに、電磁波シールド部材は、ディスプレイ等に組み込んだ場合に、外周の部分がディスプレイ等の枠体に覆われることがある。この場合、外周の部分は光透過性の必要ない部分となる。そのため、このように枠体に覆われる場合には、電磁波シールド部材の外周部において、開口部の形状、開口率は特に限定されず、アースが取りやすいように開口部がなくてもよい
かくして作製された電磁波シールド部材は十分なシールド性能を発揮するが,さらに高い電磁波シールド性能が要求される場合は,レーザーにより加工した網目構造の金属層の上に、電界めっき,無電解めっきなどあらゆる既知の方法でめっき処理を施してもよい。かかるめっき金属層を構成する金属は特に限定されないが、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、金、銀、アルミニウム、錫、白金、パラジウム、コバルト、鉄、インジウムなどを用いることができ、1種または2種以上の金属を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、導電性、電解めっき性などの点で、銅を用いることが好ましい。また、その場合めっき後に既知のあらゆる黒化処理を用いてめっき後金属表面を黒化させる(金属表面を酸化する)ことで視認性を向上させる措置をとることが出来る。
かくして作製された電磁波シールド部材は十分なシールド性能を発揮するが,さらに高い電磁波シールド性能が要求される場合は,レーザーにより加工した網目構造の金属層の上に、電界めっき,無電解めっきなどあらゆる既知の方法でめっき処理を施してもよい。かかるめっき金属層を構成する金属は特に限定されないが、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、金、銀、アルミニウム、錫、白金、パラジウム、コバルト、鉄、インジウムなどを用いることができ、1種または2種以上の金属を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、導電性、電解めっき性などの点で、銅を用いることが好ましい。また、その場合めっき後に既知のあらゆる黒化処理を用いてめっき後金属表面を黒化させる(金属表面を酸化する)ことで視認性を向上させる措置をとることが出来る。
以上のようにして製造される本発明の電磁波シールドシートは、反射防止層とともにプラズマディスプレイなどに取り付けられるフィルターとして好適に用いられる。
ディスプレイは、たとえばPDP、フィルター、電源回路、ビデオ信号からPDPに合った電気信号に変換する回路、等が1つ筐体のなかに収められてなり、PDPとフィルターの位置関係は後述する通りである。なお、ディスプレイの筐体には、音声を出すためのスピーカーおよびスピーカーの駆動回路、テレビ電波受信回路等を併設することも可能である。
本発明の電磁波シールド部材を用いたフィルターは、PDPに一般的に次の2つの形態のいずれかで装着される。1つはPDPの前面ガラス板に直接電磁波シールド部材をはりあわせる形態であり、もう1つは別途用意したガラス板などに電磁波シールド部材を貼り合わせ、その貼り合わせ体をPDPの前に若干の空隙をあけて置く形態である。本発明の電磁波シールド部材は、前者の形態で好ましく用いられる。
フィルターの構成は、上記2つの形態において、それぞれ以下のようになる。前者の形態では、たとえば、PDP側から、衝撃吸収層、電磁波シールド部材(PDP側に透明基材)、色調調整層、近赤外線カット層、および反射防止層、となる。後者の形態では、電磁波シールド部材(PDP側にパターンを有する樹脂層)、ガラス、色調調整層、近赤外線カット層、および反射防止層、となる。
上記各機能を有する層は、各々独立した層であってもよいし、1つの層で複数の機能を発揮するものであってもよい。これらは、限定されるものではないが、それぞれ以下のような構成、組成を有する物を用いることができる。
反射防止層は、低屈折率層と高屈折率層の少なくとも2層からなり、高屈折率層をPDP側に配置する。低屈折率層を形成するには、シランカップリング剤、アルコキシシリル基を有するフッ素樹脂を用いることができる。高屈折率層を形成するには、金属化合物粒子を含有したアクリル系樹脂を用いることができる。金属化合物粒子を併用することは帯電防止効果を得ることができ、塵埃がフィルターに付着することを抑えるので好ましい。それぞれの樹脂は公知の有機溶媒に溶解し、電磁波シールドシートもしくはそれとは別に用意された基材に塗布すればよい。
近赤外線カット層は、ジイモニウム系化合物など、近赤外線吸収能を有する色素を電磁波シールドシートの透明基材もしくはそれとは別に用意された基材に塗布することで形成できる。このとき、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ジチオールニッケル錯体系化合物を併用すると、吸収能を高めることができるので好ましい。
色調調整層は、例えばポルフィラジン系化合物など、波長590nm付近の可視光線を吸収する色素を電磁波シールドシートの透明基材もしくはそれとは別に用意された基材に塗布して形成することができる。なお、当該色素は、近赤外線吸収能を有する色素とあわせて用い、近高分子樹脂バインダーとともに公知の有機溶媒をもちいて基材に塗布してもよい
各実施例、比較例の評価方法について説明する。
(1)網目構造の線幅、および間隔(ピッチ)
(株)キーエンス製 デジタルマイクロスコープ(VHX−200)を用いて、倍率450倍で表面観察を行った。その測長機能を用いて、格子状導電性パターンの線幅、および間隔(ピッチ)(対向する線幅と線幅の間隔)を測長した。各実施例・比較例について、20cm×20cmサイズのサンプル1枚から、任意の25箇所(各箇所につき、細線4本と細線間隔1箇所)、計100本の線幅、および25箇所の間隔(ピッチ)について計測し、その平均値をそれぞれの寸法とした。
(2)網目構造の開口率
(株)キーエンス製 デジタルマイクロスコープ(VHX−200)を用いて、倍率200倍で表面観察を行った。その輝度抽出機能(ヒストグラム抽出、輝度レンジ設定0−170)を用いて、網目構造の金属層が形成されていない部分(開口部)と網目構造の金属層が形成されている部分とに2値化した。次いで、面積計測機能を用いて、全体の面積、および開口部分の面積を算出、開口部面積を全体の面積で除算することにより開口率を得た。各実施例・比較例について、20cm×20cmサイズのサンプル1枚から任意の20箇所について開口率を算出、その平均値を開口率とした。
(3)金属層、金属酸化物層の厚み
FIB(集束イオンビーム)マイクロサンプリングシステム((株)日立製FB−2000A)にてサンプル断面を切り出し、その断面を透過型電子顕微鏡((株)日立製H−9000UHRII、加速電圧300kV、観察倍率20万倍)にて観察し、0.1μm未満の金属層、および金属酸化物層の厚みを測長した。各実施例・比較例について、20cm×20cmサイズのサンプル1枚から、任意の3箇所について計測し、その平均値を金属酸化物層の厚みとした。
(1)網目構造の線幅、および間隔(ピッチ)
(株)キーエンス製 デジタルマイクロスコープ(VHX−200)を用いて、倍率450倍で表面観察を行った。その測長機能を用いて、格子状導電性パターンの線幅、および間隔(ピッチ)(対向する線幅と線幅の間隔)を測長した。各実施例・比較例について、20cm×20cmサイズのサンプル1枚から、任意の25箇所(各箇所につき、細線4本と細線間隔1箇所)、計100本の線幅、および25箇所の間隔(ピッチ)について計測し、その平均値をそれぞれの寸法とした。
(2)網目構造の開口率
(株)キーエンス製 デジタルマイクロスコープ(VHX−200)を用いて、倍率200倍で表面観察を行った。その輝度抽出機能(ヒストグラム抽出、輝度レンジ設定0−170)を用いて、網目構造の金属層が形成されていない部分(開口部)と網目構造の金属層が形成されている部分とに2値化した。次いで、面積計測機能を用いて、全体の面積、および開口部分の面積を算出、開口部面積を全体の面積で除算することにより開口率を得た。各実施例・比較例について、20cm×20cmサイズのサンプル1枚から任意の20箇所について開口率を算出、その平均値を開口率とした。
(3)金属層、金属酸化物層の厚み
FIB(集束イオンビーム)マイクロサンプリングシステム((株)日立製FB−2000A)にてサンプル断面を切り出し、その断面を透過型電子顕微鏡((株)日立製H−9000UHRII、加速電圧300kV、観察倍率20万倍)にて観察し、0.1μm未満の金属層、および金属酸化物層の厚みを測長した。各実施例・比較例について、20cm×20cmサイズのサンプル1枚から、任意の3箇所について計測し、その平均値を金属酸化物層の厚みとした。
また、0.1μm以上の金属層及び、金属/金属酸化物層の厚みについては(株)キーエンス製 表面形状測定顕微鏡(VF−7500)を用いて、倍率2500倍で表面形状測定を実施、網目構造細線の厚みを計測した。20cm×20cmサイズのサンプル1枚から、任意の20箇所について計測し、その平均値をそのサンプルにおける金属層の厚みとした。
(4)電磁波シールド性
アドバンテスト(株)製スペクトラムアナライザシステム、シールド評価機器(TR17031Aを用い、KEC(関西電子工業振興センター)法で、1MHz〜1GHzの周波数範囲の電界波減衰(dB)を測定し、以下の基準で評価した。各実施例・比較例についてサンプルは3枚測定した。
周波数50MHzでの電界波減衰:3枚全て40dB以上である・・・○
周波数50MHzでの電界波減衰:1枚でも40dB未満がある・・・×
電界波減衰(dB)は値が大きいほど電磁波シールド性に優れている。「○」であれば良好な電磁波シールド性を示す。
(5)画像視認性(ディスプレイ画面の視認性)
光透過性電磁波シールド部材をPDP(プラズマディスプレイパネル)画面の最前面に貼りつけ、正面、上下、左右方向から目視観察を行い、以下基準で評価した。各実施例・比較例についてサンプルは3枚評価した。また、目視観察を行った人数は1人である。
3枚全て画面にムラ、またはぎらつきが発生しない・・・○
1枚または2枚に画面にムラ、またはぎらつきが発生する ・・・△
3枚すべてに画面ムラ、またはぎらつきが発生する。・・・×
「○」であれば画像視認性の低下がなく、良好な視認性を示す。
(4)電磁波シールド性
アドバンテスト(株)製スペクトラムアナライザシステム、シールド評価機器(TR17031Aを用い、KEC(関西電子工業振興センター)法で、1MHz〜1GHzの周波数範囲の電界波減衰(dB)を測定し、以下の基準で評価した。各実施例・比較例についてサンプルは3枚測定した。
周波数50MHzでの電界波減衰:3枚全て40dB以上である・・・○
周波数50MHzでの電界波減衰:1枚でも40dB未満がある・・・×
電界波減衰(dB)は値が大きいほど電磁波シールド性に優れている。「○」であれば良好な電磁波シールド性を示す。
(5)画像視認性(ディスプレイ画面の視認性)
光透過性電磁波シールド部材をPDP(プラズマディスプレイパネル)画面の最前面に貼りつけ、正面、上下、左右方向から目視観察を行い、以下基準で評価した。各実施例・比較例についてサンプルは3枚評価した。また、目視観察を行った人数は1人である。
3枚全て画面にムラ、またはぎらつきが発生しない・・・○
1枚または2枚に画面にムラ、またはぎらつきが発生する ・・・△
3枚すべてに画面ムラ、またはぎらつきが発生する。・・・×
「○」であれば画像視認性の低下がなく、良好な視認性を示す。
なお、画像視認性の評価は反透明基材側から観察して行った(透明基材側をPDP画面の最表面に張付けて、反透明基材側を視認側として観察評価した。)。
また、光透過性電磁波シールド部材が金属酸化物層を有している場合は、金属酸化物層側から観察した(金属酸化物層を反透明基材側に有する場合は、反透明基材側を視認側として観察評価した。一方、金属酸化物層を透明基材側に有する場合は、透明基材側を視認側として観察評価した。また、金属酸化物層を反透明基材側と透明基材側の2層有する場合は、反透明基材側と透明基材側からの両方の評価も行った。)。
(6)レーザー加工性
レーザーアブレーションによるパターン化の際に発生する熱により、透明基材が白濁し透明性が損なわれていないかどうか目視で判断した。評価基準は以下のとおり。各実施例・比較例についてサンプルは3枚評価した。また、目視観察を行った人数は1人である。
3枚全て透明基材に白濁がない・・・・○
1枚でも透明基材に白濁がある・・・・×
「○」であればレーザー加工時の熱の影響がなく、良好な透明性を示す。
(7)モアレ
作製した電磁波シールド部材をプラズマテレビ(松下電気産業(株)製 VIERA(登録商標) PX50)に密着させながら90°回転させ、モアレの発生し易さを評価した。モアレが視認されない角度範囲が60°以上のものを○(良好:モアレが発生しにくい)、60°未満40°以上のものを△(普通:ややモアレが発生しやすい)、40°未満のものを×(不良:モアレが発生し易い)とした。また、その他の理由で計測不能な場合は「−」とした。なお、各実施例・比較例についてそれぞれサンプルを3枚測定し、下記の基準に基づいて各実施理絵・比較例におけるモアレ評価とした。
○(良好:モアレが発生しにくい) :3枚のサンプルの評価結果が全て「○」である。
△(普通:ややモアレが発生しにくい) :評価結果が「×」「−」のサンプルは無いが、少なくもと1枚のサンプルの評価結果が「△」である。
×(不良:モアレが発生し易い) :評価結果が「−」のサンプルは無いが、少なくとも1枚のサンプルの評価結果が「×」である。
−(計測不能) :少なくとも1枚のサンプルが計測不能である。
(6)レーザー加工性
レーザーアブレーションによるパターン化の際に発生する熱により、透明基材が白濁し透明性が損なわれていないかどうか目視で判断した。評価基準は以下のとおり。各実施例・比較例についてサンプルは3枚評価した。また、目視観察を行った人数は1人である。
3枚全て透明基材に白濁がない・・・・○
1枚でも透明基材に白濁がある・・・・×
「○」であればレーザー加工時の熱の影響がなく、良好な透明性を示す。
(7)モアレ
作製した電磁波シールド部材をプラズマテレビ(松下電気産業(株)製 VIERA(登録商標) PX50)に密着させながら90°回転させ、モアレの発生し易さを評価した。モアレが視認されない角度範囲が60°以上のものを○(良好:モアレが発生しにくい)、60°未満40°以上のものを△(普通:ややモアレが発生しやすい)、40°未満のものを×(不良:モアレが発生し易い)とした。また、その他の理由で計測不能な場合は「−」とした。なお、各実施例・比較例についてそれぞれサンプルを3枚測定し、下記の基準に基づいて各実施理絵・比較例におけるモアレ評価とした。
○(良好:モアレが発生しにくい) :3枚のサンプルの評価結果が全て「○」である。
△(普通:ややモアレが発生しにくい) :評価結果が「×」「−」のサンプルは無いが、少なくもと1枚のサンプルの評価結果が「△」である。
×(不良:モアレが発生し易い) :評価結果が「−」のサンプルは無いが、少なくとも1枚のサンプルの評価結果が「×」である。
−(計測不能) :少なくとも1枚のサンプルが計測不能である。
以下の各実施例・比較例において、金属層に対して、透明基材がある方向を「透明基材側」、その反対の方向を「反透明基材側」と称する。レーザー以外の加工法を用いた場合は「−」とした。
また、金属酸化物層の作製方法については、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて作製した場合は「スパッタ」、メルテックス社製黒化処理剤(メルテックス(株)製 エンプレート MB−438A/BをA/B/純水=8/13/79の割合で調整)については「ウェット」と記載した。
(実施例1)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)の片面に銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.08μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
(実施例1)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)の片面に銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.08μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
次いでスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、銅の上に厚み0.05μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。作製した。
フィルムの反透明基材側(スパッタリング面)へ、波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで、一辺70μmの正方形部分内の銅層のみをアブレーションした構造を基本とする、線幅5μm、網目構造間隔が75μmの網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、視認性、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例2)
実施例1と同様のPETフィルム上へ、銅を厚み0.3μm分だけ真空蒸着(真空度:3×10−3Pa)した後、さらに酸化銅を厚み0.03μm分だけスパッタリングすることにより、厚み0.33μmの金属層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
実施例1と同様のPETフィルム上へ、銅を厚み0.3μm分だけ真空蒸着(真空度:3×10−3Pa)した後、さらに酸化銅を厚み0.03μm分だけスパッタリングすることにより、厚み0.33μmの金属層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
作製したフィルムの反透明基材側(金属層形成面)へ波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで,一辺70μmの正方形部分内の金属層のみをアブレーションした構造を基本とする線幅5μm、網目構造の間隔が75μmの網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、視認性、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例3)
実施例2と同様にPETフィルム上へ、銅を厚み0.5μm分だけ真空蒸着した後、さらに酸化銅を厚み0.03μm分だけスパッタリングすることにより、厚み0.53μmの金属層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
実施例2と同様にPETフィルム上へ、銅を厚み0.5μm分だけ真空蒸着した後、さらに酸化銅を厚み0.03μm分だけスパッタリングすることにより、厚み0.53μmの金属層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
作製したフィルムの反透明基材側(金属層形成面)へ波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで、一辺142μmの正方形部分内の金属層のみをアブレーションした構造を基本とする線幅8μm,網目構造の間隔が150μmの網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、視認性、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例4)
実施例1と同様のPETフィルム上へ銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.04μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
実施例1と同様のPETフィルム上へ銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.04μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
作製したフィルムの反透明基材側(スパッタリング面)へ波長248nmのKrFエキシマレーザーすることで、一辺144μmの正方形部分内の金属層のみをアブレーションした構造を基本とする線幅6μm、網目構造の間隔が150μmの網目構造が表面に形成されたフィルムを作製した。
このフィルムを下記の電解銅めっき液に浸し、フィルム100cm2あたり0.3Aの電流を流し、5分間電解Cuめっきを行い、胴層の厚みを2.0μmとした。その後フィルムを取り出し、水洗した後、水分を飛ばすためにフィルムを120℃で1分間乾燥した。
作製したフィルムを酸化処理剤(メルテックス(株)製 エンプレート MB−438A/BをA/B/純水=8/13/79の割合で調整)で、60℃、5minの浸せき処理を行った(金属表面の黒化処理)。
最終的なCuメッキ後の網目構造は、線幅10μm、厚み2.0μm(金属酸化物層の厚み:0.2μm、金属層の厚み:1.8μm)、網目構造の間隔150μmとなった。
表1に示すとおり、視認性、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
電解銅メッキ液 : 7Lの水に硫酸銅溶液SG(メルテックス(株)製)を6L入れて撹拌した。次に、97%硫酸(石津製薬(株)製 硫酸97% 試薬特級)を2.1L添加した後、1Nの塩酸(ナカライテスク(株)製 N/1-塩酸)を28mL添加した。さらに、この溶液に硫酸銅めっき光沢剤としてロール・アンド・ハース電子材料(株)製カパーグリームCLX-A、CLX-Cを各100mLずつこの順で添加し、最後に水を加えて溶液全体を20Lにした。
(実施例5)
実施例1と同様のPETフィルム上に、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.04μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
(実施例5)
実施例1と同様のPETフィルム上に、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.04μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
次いで、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)にて、酸化銅の上に厚み0.2μmの銅を形成した(金属層)。
さらにスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、銅の上に厚み0.1μmの酸化銅を形成した(第2の金属酸化物層)。
作製したフィルムの反透明基材側(酸化銅/銅/酸化銅面側)へ、波長355nmのNd:YAGレーザーの第3高調波を照射し、線幅10μm、間隔(ピッチ)150μm、開口率87%の格子状導電性パターンの光透過性電磁波シールド部材を得た。なお、画像視認性については透明基材側、透明基材版対面側、両方から観察して評価した。
表1に示すとおり、視認性、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例6)
実施例5のサンプルについて、反透明基材側の酸化銅(厚み0.1μm)を第1の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例5の第2の金属酸化物層の酸化銅を、実施例6の第1の金属酸化物層となるようにスパッタリング)し、透明基材側の酸化銅(厚み0.04μm)を第2の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例5の第1の金属酸化物層の酸化銅を、実施例6の第2の金属酸化物層となるようにスパッタリング)して、その後は実施例5と同様にすることで、光透過性電磁波シールド部材を得た。
(実施例6)
実施例5のサンプルについて、反透明基材側の酸化銅(厚み0.1μm)を第1の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例5の第2の金属酸化物層の酸化銅を、実施例6の第1の金属酸化物層となるようにスパッタリング)し、透明基材側の酸化銅(厚み0.04μm)を第2の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例5の第1の金属酸化物層の酸化銅を、実施例6の第2の金属酸化物層となるようにスパッタリング)して、その後は実施例5と同様にすることで、光透過性電磁波シールド部材を得た。
実施例1と同様に評価した。なお、画像視認性については透明基材側、反透明基材側両方から観察して評価した。表1に示すとおり、視認性、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例7)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)の片面に銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.08μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
(実施例7)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)の片面に銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.08μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した。
フィルムの反透明基材側(スパッタリング面)へ、波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで、一辺70μmの正方形部分内の銅層のみをアブレーションした構造を基本とする、線幅5μm、網目構造間隔が75μmの網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、視認性は劣るものの、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例8)
実施例2と同様にPETフィルム上へ、銅を厚み0.3μm分だけ真空蒸着(真空度:3×10−3Pa)した(銅層のみ形成し、金属酸化物層は形成しなかった。)。
(実施例8)
実施例2と同様にPETフィルム上へ、銅を厚み0.3μm分だけ真空蒸着(真空度:3×10−3Pa)した(銅層のみ形成し、金属酸化物層は形成しなかった。)。
作製したフィルムの反透明基材側(金属層形成面)へ波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで,一辺70μmの正方形部分内の金属層のみをアブレーションした構造を基本とする線幅5μm、網目構造の間隔が75μmの網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、視認性は劣るものの、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例9)
実施例2と同様にしてPETフィルム上へ、銅を厚み0.5μm分だけ真空蒸着した(銅層のみ形成し、金属酸化物層は形成しなかった。)。
(実施例9)
実施例2と同様にしてPETフィルム上へ、銅を厚み0.5μm分だけ真空蒸着した(銅層のみ形成し、金属酸化物層は形成しなかった。)。
作製したフィルムの反透明基材側(金属層形成面)へ波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで、一辺142μmの正方形部分内の金属層のみをアブレーションした構造を基本とする線幅8μm,網目構造の間隔が150μmの網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、視認性は劣るものの、電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
(実施例10)
実施例1と同様のPETフィルム上へ銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.04μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した(銅層のみ形成し、金属酸化物層は形成しなかった。)。
(実施例10)
実施例1と同様のPETフィルム上へ銅をスパッタリング(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)することにより、厚み0.04μmの銅層がPET上に形成されたフィルムを作製した(銅層のみ形成し、金属酸化物層は形成しなかった。)。
作製したフィルムの反透明基材側(スパッタリング面)へ波長248nmのKrFエキシマレーザーすることで、一辺144μmの正方形部分内の金属層のみをアブレーションした構造を基本とする線幅6μm、網目構造の間隔が150μmの網目構造が表面に形成されたフィルムを作製した。
このフィルムを下記の電解銅めっき液に浸し、フィルム100cm2あたり0.3Aの電流を流し、5分間電解Cuめっきを行った(銅層の厚みは2.0μm、網目構造の間隔は10μmとなった。)。その後フィルムを取り出し、水洗した後、水分を飛ばすためにフィルムを120℃で1分間乾燥した。
表1に示すとおり、視認性は劣るものの電磁波シールド性能、モアレとも良好であった。
電解銅メッキ液 : 7Lの水に硫酸銅溶液SG(メルテックス(株)製)を6L入れて撹拌した。次に、97%硫酸(石津製薬(株)製 硫酸97% 試薬特級)を2.1L添加した後、1Nの塩酸(ナカライテスク(株)製 N/1-塩酸)を28mL添加した。さらに、この溶液に硫酸銅めっき光沢剤としてロール・アンド・ハース電子材料(株)製カパーグリームCLX-A、CLX-Cを各100mLずつこの順で添加し、最後に水を加えて溶液全体を20Lにした。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で銅層と酸化銅層を作製したフィルムの反透明基材側(銅蒸着面)へ、波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで,一辺230μmの正方形部分内の銅層のみをアブレーションした構造を基本とする、線幅20μm、網目構造間隔が250μmの銅網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で銅層と酸化銅層を作製したフィルムの反透明基材側(銅蒸着面)へ、波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで,一辺230μmの正方形部分内の銅層のみをアブレーションした構造を基本とする、線幅20μm、網目構造間隔が250μmの銅網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
表1に示すとおり、本比較例に示す方法では網目構造の間隔が200μmより広い為、視認性はよい物の、良好なシールド性能が発揮できないことが確認された。また、モアレの発生頻度も高かった。
(比較例2)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)上へ、12μmの電界銅箔(三井金属,SQ−VLP)をラミネート処理により添合し、PETと銅のラミネートフィルムを作製した。
(比較例2)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)上へ、12μmの電界銅箔(三井金属,SQ−VLP)をラミネート処理により添合し、PETと銅のラミネートフィルムを作製した。
得られたフィルムの反透明基材側(銅側)表面に、線幅25μm、150μm間隔(ピッチ)の網目パターンを水無し平版法で印刷した。インキは紫外線硬化インキ((株)ティーアンドケイ東華製 ベストキュアー(登録商標)UV171墨インキ)を用い、印刷後、塩化第2鉄溶液でエッチングすることにより、光透過性電磁波シールドフィルムを作製した。
作製した網目の線幅は20μmであった。エッチング法で作製したフィルムは十分なシールド性能を有しているものの、線幅や交点が太く十分な開口率が得られなかった。この為PDPディスプレイフィルターとして十分な視認性を得ることが出来なかった。
(比較例3)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)上へ、12μmの電界銅箔(三井金属,SQ−VLP)をラミネート処理により添合し、PETと銅のラミネートフィルムを作製した。
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)上へ、12μmの電界銅箔(三井金属,SQ−VLP)をラミネート処理により添合し、PETと銅のラミネートフィルムを作製した。
得られたフィルムの反透明基材側(銅側表面)に線幅25μm、300μm間隔(ピッチ)の網目パターンを水無し平版法で印刷した。インキは紫外線硬化インキ((株)ティーアンドケイ東華製 ベストキュアー(登録商標)UV171墨インキ)を用い、印刷後、塩化第2鉄溶液でエッチングすることにより、光透過性電磁波シールドフィルムを作製した。
エッチング後の線幅は20μmであった。エッチング法で作製したフィルムは十分なシールド性能を有しているものの、網目構造の間隔が300μmと高い為、モアレの発生頻度が高く、PDPディスプレイの良好な視認性を確保することが難しかった。
(比較例4)
実施例1と同様のPETフィルム上へ、銅を厚み2.5μm分だけ真空蒸着した後(真空度:3×10−3Pa)、作製したフィルムの反透明基材側(銅蒸着面)へ波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで,一辺142μmの正方形部分内の銅層のみをアブレーションした構造を基本とする、線幅8μm、網目構造間隔が150μmの銅網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
(比較例4)
実施例1と同様のPETフィルム上へ、銅を厚み2.5μm分だけ真空蒸着した後(真空度:3×10−3Pa)、作製したフィルムの反透明基材側(銅蒸着面)へ波長355nmのYAGレーザーの第3高調波を照射することで,一辺142μmの正方形部分内の銅層のみをアブレーションした構造を基本とする、線幅8μm、網目構造間隔が150μmの銅網目構造が表面に形成された光透過性電磁波シールド部材を作製した。
シールド性能は良好であったが、Cuの膜厚が2μm以上と厚い為,基材のPETフィルムがアブレーション時の熱ダメージにより変形、変色し,PDPディスプレイの良好な視認性を確保することが難しかった。この為モアレ発生の確認は困難であった。
(実施例11)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)にスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.15μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)にスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.15μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
次いで、抵抗加熱による真空蒸着法(真空度:3×10−3Pa)にて銅蒸着を行い、酸化銅の上に厚み0.3μmの銅を形成した(金属層)。
作製したフィルムの反透明基材側(酸化銅/銅面側)へ、波長355nmのNd:YAGレーザーの第3高調波を照射し、線幅10μm、間隔(ピッチ)150μm、開口率87%の格子状導電性パターンの光透過性電磁波シールド部材を得た。
得られた光透過性電磁波シールド部材から、20cm×20cmサイズのサンプルを切り出し、実施例1と同様に評価した。なお、画像視認性については透明基材側から観察して評価した。電磁波シールド性、モアレ、レーザー加工性は良好であったものの画像視認性は低かったが、問題のないレベルであった。
(実施例12)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)に、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.11μmの酸化銅を形成した(第2の金属酸化物層)。
(実施例12)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)U34)に、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.11μmの酸化銅を形成した(第2の金属酸化物層)。
次いで、スパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:アルゴン100%)にて、酸化銅の上に厚み0.3μmの銅を形成した(金属層)。
さらにスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット:銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、銅の上に厚み0.005μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
作製したフィルムの反透明基材側(酸化銅/銅/酸化銅面側)へ、波長355nmのNd:YAGレーザーの第3高調波を照射し、線幅10μm、間隔(ピッチ)150μm、開口率87%の格子状導電性パターンの光透過性電磁波シールド部材を得た。
得られた光透過性電磁波シールド部材から、20cm×20cmサイズのサンプルを切り出し、実施例1と同様に評価した。なお、画像視認性については透明基材側、反透明基材側両方から観察して評価した。電磁波シールド性、モアレ、レーザー加工性は良好であったものの画像視認性は低かったが、問題のないレベルであった。
(実施例13)
実施例12のサンプルについて、実施例12の透明基材側の酸化銅(厚み0.11μm)を実施例13の第1の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例12の透明基材側の酸化銅と同様の膜を、実施例13の反透明基材側の酸化銅の膜として形成した。)し、実施例12の反透明基材側の酸化銅(厚み0.005μm)を実施例13の第2の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例12の反透明基材側の酸化銅と同様の膜を、実施例13の透明基材側の酸化銅の膜として形成した。)して、実施例1と同様に評価した。なお、画像視認性については透明基材側、半透明基材側両方から観察して評価した。電磁波シールド性、モアレ、レーザー加工性は良好であったものの画像視認性は低かったが問題のないレベルであった。
(実施例14)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製“ルミラー”(登録商標)U34)にスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.005μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
(実施例13)
実施例12のサンプルについて、実施例12の透明基材側の酸化銅(厚み0.11μm)を実施例13の第1の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例12の透明基材側の酸化銅と同様の膜を、実施例13の反透明基材側の酸化銅の膜として形成した。)し、実施例12の反透明基材側の酸化銅(厚み0.005μm)を実施例13の第2の金属酸化物層となるようにスパッタリング(実施例12の反透明基材側の酸化銅と同様の膜を、実施例13の透明基材側の酸化銅の膜として形成した。)して、実施例1と同様に評価した。なお、画像視認性については透明基材側、半透明基材側両方から観察して評価した。電磁波シールド性、モアレ、レーザー加工性は良好であったものの画像視認性は低かったが問題のないレベルであった。
(実施例14)
厚み100μmのPETフィルム(東レ(株)製“ルミラー”(登録商標)U34)にスパッタリング法(真空度:0.5Pa、ターゲット銅、導入ガス分率:酸素100%)にて、厚み0.005μmの酸化銅を形成した(第1の金属酸化物層)。
次いで、抵抗加熱による真空蒸着法(真空度:3×10−3Pa)にて銅蒸着を行い、酸化銅の上に厚み0.3μmの銅を形成した(金属層)。
作製したフィルム酸化銅/銅面側へ、波長355nmのNd:YAGレーザーの第3高調波を照射し、線幅10μm、間隔(ピッチ)150μm、開口率87%の格子状導電性パターンの光透過性電磁波シールド部材を得た。
得られた光透過性電磁波シールド部材から、20cm×20cmサイズのサンプルを切り出し、実施例1と同様に評価した。なお、画像視認性については透明基材側から観察して評価した。電磁波シールド性、モアレ、レーザー加工性は良好であったものの画像視認性は低かったが、問題のないレベルであった。
本発明は、従来技術と比較してモアレ現象の発生を抑制した、高い電磁波シールド性能と適切な網目構造による十分な全光線透過率を両立し、かつディスプレイに取り付けた際、視認性を低下させることの無い光透過性電磁波シールド部材およびその製造方法を提供することにある。
Claims (15)
- 幾何学形状を有する網目構造の金属層が、透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材を製造する方法であって、
厚み2μm以下の金属層を設ける工程、該金属層をレーザーアブレーションにより除去する工程を有し、
網目構造の間隔が200μm以下、かつ網目構造の開口率が84%以上の網目構造の金属層を形成する、光透過性電磁波シールド部材の製造方法。 - 前記透明基材上に金属層を設ける手段が,スパッタリング、蒸着、CVDおよびイオンプレーティングから選ばれた少なくとも1種のドライ製膜プロセスである、請求項1に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
- 金属層の少なくとも一方の面側に金属酸化物層を形成する工程を有する、請求項1に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
- 前記金属酸化物層を形成する手段が、スパッタリング、蒸着、CVDおよびイオンプレーティングから選ばれた少なくとも1種のドライ製膜プロセスである、請求項3に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
- 前記レーザーアブレーションを行う手段が、紫外線レーザーである、請求項1に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
- 前記レーザーアブレーション加工後の光透過性電磁波シールド部材に、めっき処理を行う、請求項1に記載の光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
- 幾何学形状を有する網目構造の金属層が、透明基材上に形成されてなる光透過性電磁波シールド部材であって、
網目構造の間隔が200μm以下、網目構造の開口率が84%以上、かつ、金属層の厚みが2μm以下である光透過性電磁波シールド部材。 - 透明基材上に、幾何学形状を有する網目構造に形成された金属層と、金属層の少なくとも一方の面側に設けられた厚さ0.01〜0.1μmの第1の金属酸化物層とを有する、請求項7に記載の光透過性電磁波シールド部材。
- 前記第1の金属酸化物層の厚さが0.02〜0.06μmである、請求項8に記載の光透過性電磁波シールド部材。
- 前記第1の金属酸化物層が酸化銅である、請求項8に記載の光透過性電磁波シールド部材。
- 前記第1の金属酸化物層が、前記金属層の前記透明基材側の面とは反対の面側に設けられている、請求項8に記載の光透過性電磁波シールド部材。
- 第2の金属酸化物層が、前記金属層の前記第1の金属酸化物層が設けられた面側とは反対の面側に設けられている、請求項8に記載の光透過性電磁波シールド部材。
- 前記第2の金属酸化物層が酸化銅である、請求項12に記載の光透過性電磁波シールド部材。
- 請求項7に記載の光透過性電磁波シールド部材と反射防止層とを備えたフィルター。
- 請求項14に記載のフィルターを備えたディスプレイ。
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