JPWO2008018197A1 - デジタルフィルタ、その合成装置、合成プログラム、及び合成プログラム記録媒体 - Google Patents

デジタルフィルタ、その合成装置、合成プログラム、及び合成プログラム記録媒体 Download PDF

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Abstract

例えばIIRデジタルフィルタにおいて、構成要素として、複数の乗算器及び複数の加算器に代えて、多入力乗算加算回路を使用する。これにより、複数の乗算器及び複数の加算器を使用しないので、回路の小型化が図られると共に、多入力乗算加算回路は、フィードバック処理において処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な構成であるので、フィルタ処理の高速化も可能である。

Description

本発明は、各種の分野の信号処理において用いられるデジタルフィルタに係わり、特に、小型化及び高速化を実現するIIRフィルタ(Infinite Impulse Response Filter)や無限インパルス応答フィルタ(Finite Impulse Response Filter)、及びフィードバック系処理を含む信号処理装置に関する。
今日、IIRデジタルフィルタは、様々な分野のデジタル信号処理で使用される演算器のうちの一つである。デジタルフィルタとしては、一般にFIRフィルタ(Finite Impulse Response Filter、有限インパルス応答フィルタ)とIIRフィルタ(Infinite Impulse Response Filter、無限インパルス応答フィルタ)とがある。IIRフィルタはFIRフィルタに比べ、同等の特性を実現するのに次数が少なく、回路の小型化が可能であるが、演算のビット数を充分大きくする必要がある。
これまでもIIRデジタルフィルタの構成については、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3など、様々な特許出願がされている。
図14は、IIRデジタルフィルタの従来の一例を示すものである。同図において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。入力信号は、通常、2の補数の信号(符号付きの信号)である。
IIRデジタルフィルタの構成は幾つかの種類があるが、図14は直接形IIと呼ばれる構成を示している。また、図14は、分母及び分子が2次の場合の例を示し、その伝達関数は、
Figure 2008018197
となる。
遅延回路3は1サンプル時間の時間遅れを与え、各々の出力に各係数を乗算回路2により乗算し、乗算回路2の出力を加算回路1により加算する。
ここで、乗算回路2の係数を変更することにより、種々のタイプのフィルタ(LPF、HPF、BPF、BRF)を実現することが可能となる。
IIRデジタルフィルタを設計する際は、各特性を満足するための演算のビット数やフィードバックシステムの安定性などを考慮する必要がある。
特開昭63−164606公報 特開平2−166821公報 特開平3−263910公報
しかしながら、従来のIIRデジタルフィルタ等のデジタルフィルタにおいては、フィードバック処理において、1サンプル(1クロックサイクル)で乗算処理と幾つかの加算処理とが必要であるため、回路動作の高速化を妨げるという課題があった。
また、デジタルフィルタの次数が多くなると、乗算回路及び加算回路の各個数が増え、回路規模が大きくなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回路動作の高速化及び回路規模の削減が可能なデジタルフィルタ、及びその合成装置、合成プログラム、合成プログラム記録媒体を提供することにある。
以上の目的を達成するために、本発明では、デジタルフィルタの構成要素を、複数の乗算回路と複数の加算回路とを含んで構成するのではなく、それ等と同一機能を有する1個の多入力乗算加算回路で構成する。
具体的に、本発明のデジタルフィルタは、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記第1の多入力乗算加算回路は、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、前記入力信号と前記部分積生成回路の出力とを入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成されることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記第2の多入力乗算加算回路は、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、前記部分積生成回路の出力を入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成されることを特徴とする。
本発明のデジタルフィルタは、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記第1の多入力乗算加算回路は、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、前記入力信号と前記部分積生成回路の出力とを入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成されることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記第1及び第2の多入力乗算加算回路は、各々、乗算係数が外部から入力されることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記シフトレジスタは、その複数の出力信号が、各々、外部制御信号に基づいて選択されることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記シフトレジスタは、その複数の出力信号が、各々、外部制御信号に基づいて選択されることを特徴とする。
本発明のデジタルフィルタは、2つの信号を入力としてデータを記憶する2組の複数のレジスタを有し、1サンプル毎に前記2組の複数のレジスタのデータを各々シフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの2組の複数の出力信号とを入力とし、このシフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの第1の入力とし、前記シフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算してそれ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力から丸め処理のための切り上げの有無を算出し、その算出結果の出力を前記シフトレジスタの第2の入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算した出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
本発明のデジタルフィルタは、2つの信号を入力としてデータを記憶する2組の複数のレジスタを有し、1サンプル毎に前記2組の複数のレジスタのデータを各々シフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの2組の複数の出力信号とを入力とし、このシフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの第1の入力とし、前記シフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算してそれ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力から丸め処理のための切り上げの有無を算出し、その算出結果の出力を前記シフトレジスタの第2の入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、外部入力制御信号に基づいて前記入力信号に対して所定の処理を行うように制御し、その制御後の信号を前記第1の多入力乗算加算回路に出力する入力制御回路を備え、前記第1の多入力乗算加算回路は、乗算係数が外部から入力され、前記第2の多入力乗算加算回路も、乗算係数が外部から入力されることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記入力制御回路は、外部入力制御信号に基づいて、入力信号のビットシフト処理を行うビットシフト回路で構成されることを特徴とする。
本発明は、前記デジタルフィルタにおいて、前記入力制御回路は、入力信号を互いに異なるビット数だけビットシフトする処理を行う複数個のビットシフト回路と、前記複数のビットシフト回路の出力を、前記外部入力制御信号に基づいて選択するセレクタとにより構成されることを特徴とする。
本発明の信号処理装置は、前記デジタルフィルタを備えたことを特徴とする。
本発明のデジタルフィルタの合成装置は、デジタルフィルタを、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とにより合成することを特徴とする。
本発明のデジタルフィルタの合成プログラムは、コンピュータにデジタルフィルタを合成させるプログラムであって、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタを合成するステップと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路を合成するステップと、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路を合成するステップとを有することを特徴とする。
本発明のデジタルフィルタの合成プログラム記録媒体は、前記デジタルフィルタの合成プログラムを記録したことを特徴とする。
以上により、本発明のデジタルフィルタでは、構成要素として多入力乗算加算回路を用いるので、回路の小型化が可能である。しかも、多入力乗算加算回路は高速化のためのパイプライン処理が可能であるので、フィルタ処理を高速に行うことが可能である。
特に、本発明では、乗算係数が外部から入力されるので、フィルタの特性を可変にでき、所望の特性のデジタルフィルタを簡易に得ることが可能である。
また、本発明では、シフトレジスタからの複数の出力信号のうち任意の幾つかの出力信号を選択できるので、フィルタの特性を可変にできて、小型で高速な所望特性のデジタルフィルタを得ることができる。
更に、本発明では、丸め演算のための切り上げ処理を、多入力加算の出力時ではなく、フィードバック後の多入力乗算時に行うので、小型でより一層に高速なデジタルフィルタを得ることができる。
加えて、本発明では、入力制御回路が入力信号に対して例えばビットシフトなどの所定処理を施すことができるので、外部入力される乗算係数の最下位ビットの桁がその乗算係数間で異なる場合であっても、正確な演算を行うことができ、所望の精度良いデジタルフィルタを実現できる。
また、本デジタルフィルタの合成装置、合成プログラム及びその記録媒体では、既述したような小型で且つ高速なデジタルフィルタを合成することが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、デジタルフィルタの構成要素として多入力乗算加算回路を用いたので、小型化が可能であると共に、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能であるので、高速なデジタルフィルタを実現することが可能である。
特に、本発明では、丸め演算のための切り上げ処理を、多入力加算の出力時ではなく、フィードバック後の多入力乗算加算時に行うようにしたので、より一層に高速なデジタルフィルタを実現できる。
図1は本発明の実施形態1によるIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 図2は同IIRデジタルフィルタの具体的構成を示すブロック図である。 図3はパイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの一例を示す図である。 図4(a)はパイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの他の一例を示す図、同図(b)は同図(a)の構成を変形して出力を2サンプル遅らせた構成を示す図である。 図5はパイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの更に他の一例を示す図である。 図6は本発明の実施形態1のIIRデジタルフィルタの変形例を示すブロック図である。 図7は本発明の実施形態2のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 図8は本発明の実施形態3のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 図9は同IIRデジタルフィルタに備えるシフトレジスタの内部構成を示す図である。 図10は本発明の実施形態4のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 図11は本発明の実施形態5のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 図12は同IIRデジタルフィルタに備える入力制御回路の内部構成を示す図である。 図13は同入力制御回路の変形例を示す図である。 図14は従来のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 加算回路
2 乗算回路
3 遅延回路
4、4a 第1の多入力乗算加算回路
5 第2の多入力乗算加算回路
6、6a、6b シフトレジスタ
7、7a 部分積生成回路
8 多入力加算回路
9 出力選択回路
10 切り上げ算出回路
11、11a、11b 入力制御回路
12、12a〜12N ビットシフト回路
13 セレクタ
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1のIIRデジタルフィルタについて、図1、図2、図3、図4、図5及び図6を用いて説明する。
図1はIIRデジタルフィルタのブロック図である。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタであって、内部に複数のレジスタ(図示せず)を有する。
IIRデジタルフィルタの伝達関数は、一般に、
Figure 2008018197
で示される。
図14は直接形IIと呼ばれる構成であって、分母及び分子が2次の場合の例を示しており、伝達関数は前記(1)式のようになる。
IIRデジタルフィルタは、図14に示すように、フィードバックループを持ち、1サンプル(1クロックサイクル)において乗算と加算とを行わなければならない。この1サンプル(1クロックサイクル)での乗算と加算の処理は、処理速度を上げるためのパイプライン処理が不可能であり、このため、回路動作の高速化が困難であった。また、フィルタの次数が増えれば、伝達関数の分母と分子のタップ数が増えて、ハードウェアとして乗算回路と加算回路とが増えることとなり、回路規模の小型化が困難であった。
図1に示すIIRデジタルフィルタは、パイプライン処理が可能な多入力乗算加算回路4、5が用いられているので、パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタ、例えばフィードバックループにおいて2サンプル(1クロックサイクル)で乗算と加算とを行うIIRデジタルフィルタ等の場合には、フィードバックループ中の多入力乗算加算回路4の多入力乗算加算を2段のパイプライン処理して、回路の処理速度を上げることが可能である。
また、従来のIIRデジタルフィルタのように複数の乗算回路と複数の加算回路を用いずに、複数の入力の乗算と全ての加算を行う多入力乗算加算回路4、5を用いることにより、回路規模の小型化も可能となる。また、シフトレジタ6を1個のみ設けて共通化していることでも、回路規模の小型化が図られる。
図2は、IIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、多入力乗算加算回路4、5の内部構成の一例を示している。図2において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタ、7は多入力乗算加算回路4、5内に配置された部分積生成回路、8は多入力乗算加算回路4、5内に配置された多入力加算回路である。
前記多入力乗算加算回路4、5の内部の部分積生成回路7は、複数の入力に各々乗算係数を掛けて、部分積を生成する。この部分積生成回路7は、1ビット乗算で部分積を求める構成であって、ビット演算のAND演算を実行するのと等しい。また、多入力乗算加算回路4、5の内部の多入力加算回路8は、部分積生成回路7からの複数の部分積の結果を入力として、それ等の入力の加算を行う回路であり、回路構成としてはウォレスツリー加算回路などがある。
図2に示す多入力乗算加算回路4、5は、回路の処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能であるので、高速化が可能である。また、多入力の乗算と加算とを行うので、回路規模も小さくなる。従って、小型で高速なIIRデジタルフィルタが可能である。
図3は、図1及び図22のIIRデジタルフィルタを用いてパイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの一例を示す図である。同図において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。
IIRデジタルフィルタの1次の伝達関数の式を以下に示す。
Figure 2008018197
図3に示した回路は、IIRデジタルフィルタの1次の伝達関数の式(3)の分母と分子に、各々、
Figure 2008018197
を掛けたものであり、変更後の伝達関数の式は、
Figure 2008018197
となる。
ここで、伝達関数の分母の式においては、Z−2の項が存在し、Z−1の項がなく、従って、フィードバックループの乗算と加算の処理を2段のパイプライン処理とすることができるので、処理速度を上げることが可能となる。
図4(a)は、パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの別の例を示す図である。同図(a)において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。図4(b)は、同図(a)の出力を2サンプル(遅延回路3の2つ分)遅らせたものである。
図4(a)に示した回路は、図14に示した従来のIIRデジタルフィルタの伝達関数の式(1)の分母と分子とに、各々、
Figure 2008018197
を掛けたものであり、変更後の伝達関数の式は、
Figure 2008018197
となる。
ここで、伝達関数の分母の式において、Z−1の項がなく、Z−2の項が存在するので、フィードバックループの乗算と加算の処理を2段のパイプライン処理とすることができ、処理速度を上げることが可能となる。
尚、図3及び図4において、数式の変換を行わずに直接に式(5)や式(7)の伝達関数となるような係数を求めて(近似して)、図3と図4のIIRデジタルフィルタを構成しても良い。
図5は、パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの別の例を示す図である。同図において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。
図5のIIRデジタルフィルタは、図4の(b)の回路と同じ構成であり、図1に示す多入力乗算加算回路4、5とシフトレジスタ6とのブロックで表したものである。このような構成とすることにより、フィードバックループの乗算と加算の処理において、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能となる。
図5に示した多入力乗算加算回路4、5は、5個の乗算器2と1個の加算器1とにより構成したが、その内部構成は、図2に示す部分積生成回路7と多入力加算回路8とにより構成することも可能である。
図6は、IIRデジタルフィルタの別のブロック図を示す。同図において、4は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタである。
図6に示したIIRデジタルフィルタは、図1の第2の多入力乗算加算回路5がない構成であって、フィードバック処理のみが存在して、伝達関数の分母の項のみの構成である。
図6に示すIIRデジタルフィルタは、パイプライン処理が可能な多入力乗算加算回路4を用いるので、回路の処理速度を上げることが可能である。また、従来のIIRデジタルフィルタのように複数の乗算回路と複数の加算回路とを用いずに、複数の入力で乗算と加算とを行う多入力乗算加算回路4を用いるので、回路規模の小型化も可能である。
本実施形態で説明したIIRデジタルフィルタは、各分野のデジタル信号処理装置にも使用することが可能である。
尚、本実施形態ではIIRデジタルフィルタについて説明したが、本発明は、その他、FIRデジタルフィルタや、フィードバック系処理を含むフィルタに適用したり、その他の信号処理装置にも使用することが可能であるのは勿論である。
このような構成とすることにより、本実施形態では、多入力乗算加算回路により回路の小型化が可能となり、また高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2のIIRデジタルフィルタについて、図7を用いて説明する。
図7はIIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタ、7aは部分積生成回路、8は多入力加算回路である。
図7における基本的な回路構成は、実施形態1の図2と同じである。違う点は、部分積生成回路7aの乗算のための係数を外部入力できる点である。乗算のための係数を外部入力することが可能であるので、フィルタの特性を所望の特性に可変することができるようになる。
また、図7に示す多入力乗算加算回路4、5は、回路の処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能であり、多入力の乗算と加算を行うので回路規模も小さくなる。従って、小型で高速なIIRデジタルフィルタが可能となる。
このような構成とすることにより、フィルタの特性を所望の特性に可変することが可能となると共に、多入力乗算加算回路により回路の小型化が可能となり、また高速化のためのパイプライン処理が可能となり、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態3)
続いて、本発明の実施形態3のIIRデジタルフィルタについて、図8及び図9を用いて説明する。
図8はIIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6aはシフトレジスタ、7は部分積生成回路、8は多入力加算回路である。
図8における基本的な回路構成は、実施形態1の図2と同じである。違う点は、シフトレジスタ6aからの2組の出力について、各組別に、その組を構成する複数の出力の組合せを外部制御可能な点である。
本実施形態では、シフトレジスタ6aからの各組の出力の組合せを外部制御することが可能であるので、フィルタの特性を所望の特性に可変することができるようになる。
また、シフトレジスタ6aの各組の出力の組合せを制御することが可能であるので、回路の処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な回路構成にも変更可能である。
図9は、本実施形態3におけるシフトレジスタ6aの内部構成を示す図である。同図において、3は遅延回路、6aはシフトレジスタ、9は出力選択回路である。
前記シフトレジスタ6aは、図8の多入力乗算加算回路4の出力と外部の出力制御信号とを入力とし、2組の出力信号を出力する。1組の出力信号は伝達関数の分母の項の計算のための多入力乗算加算回路4の入力となり、他の組の出力信号は伝達関数の分子の項の計算のための多入力乗算加算回路5の入力となる。出力選択回路9は、シフトレジスタ6aの内部に2つ存在し、外部の出力制御信号に応じて、複数個の遅延回路3の出力から幾つかの出力信号を選択して出力する。
このような構成とすることにより、多入力乗算加算回路4、5により回路の小型化が可能となると共に、高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態4)
更に、本発明の実施形態4のIIRデジタルフィルタについて、図10を用いて説明する。
図10はIIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、4a、5は多入力乗算加算回路、6bはシフトレジスタ、7は部分積生成回路、8は多入力加算回路、10は切り上げ算出回路である。
IIRデジタルフィルタの伝達関数の分母の項の計算のためのフィードバック処理では、通常、最終段の加算において、下位ビットのビットカットの処理が必要となる。このビットカットの処理には、切捨て、切り上げ、四捨五入など、種々の丸め処理の方法があるが、丸め処理の際に切り上げ(1を加える処理)が必要となる場合、最終段の加算後にこの切り上げ処理が必要となるときには、丸め処理のための演算時間が長くなるという課題が生じる。切り上げ処理は1を加える処理(ワンインクリメント)であるため、下位ビットから上位ビットに向かいキャリー(桁上がり)が生じるために、演算時間が長くなる。
図10のIIRデジタルフィルタは、切り上げの処理を最終段の加算後ではなく、多入力乗算加算回路4aの部分積生成回路7によって部分積を生成する際に同時に切り上げの処理を行う。これにより、切り上げの処理を最終段の加算後に行うよりも切り上げの処理の演算時間を短縮することが可能となる。
図10において、多入力乗算加算回路4aの内部の切り上げ算出回路10は、多入力加算回路8の出力より、丸め処理における切り上げの有無を算出し、切り上げがある場合は1を、切り上げがない場合は0を出力する。図1のシフトレジスタ6は多入力乗算加算回路4の内部の多入力加算回路8の出力を入力としていたが、シフトレジスタ6bは、多入力乗算加算回路4aの内部の多入力加算回路8の出力を第1の入力とし、切り上げ算出回路10の出力を第2の入力としている。2つの入力信号は、シフトレジスタ6bによって同じタイミングでシフトされ、同じ出力タイミングで2組の複数の出力信号となり、多入力乗算加算回路4aの内部の部分積生成回路7の入力となる。部分積生成回路7の2組の複数の入力信号のうち、切り上げ用の複数の入力信号は、各々相当する乗算係数で乗算、し切り上げ用の部分積を生成する。
本実施形態では、前記実施形態1のIIRデジタルフィルタに比べ、部分積の数は増えるが、切り上げ処理においてキャリー(桁上がり)が生じないので、最終段の加算後に丸め処理のための切り上げを行うよりも、演算時間を短縮することが可能となる。
図10に示したIIRデジタルフィルタは、フィードバックループでは丸め処理を行い、多入力乗算加算回路5への出力では丸め処理を行わないこととなるが、演算時間の短縮としては有効である。
このような構成とすることにより、切り上げの処理の演算時間を短縮することが可能となる。しかも、既述の通り多入力乗算加算回路4a、5により回路の小型化が可能となり、また高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態5)
続いて、本発明の実施形態5のIIRデジタルフィルタについて、図11、図12及び図13を用いて説明する。
図11はIIRデジタルフィルタのブロック図である。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタ、7aは部分積生成回路、8は多入力加算回路、11は入力制御回路である。
図11における基本的な回路構成は、前記実施形態1の図2と同じである。違う点は、外部入力制御信号により入力制御回路11を用いて入力信号を制御できる点と、部分積生成回路7aの乗算のための係数を外部入力できる点である。
乗算のための係数を外部入力することが可能であるので、フィルタの特性を所望の特性に可変することができるようになる。
乗算のための係数を外部入力する際、係数の固定小数点の位置が異なる場合、係数のビット幅が固定のときには、係数の最下位ビットの桁(LSB:Less Significant Bit)が異なることになる。この場合、図2のような構成では、入力信号の桁(LSB)が固定のため、正確な演算を行うことができない。この課題を解決するため、本実施形態では、図11の入力制御回路11により、入力信号の桁(LSB)を制御することにより正確な演算を行うことが可能となる。
図12は、図11における入力制御回路11の内部構成の一例を示す図である。同図において、11aは入力制御回路、12はビットシフト回路である。外部入力制御信号に応じて、ビットシフト回路12のビットシフトの量を制御する。このとき、そのビットシフト量は、図11における部分積生成回路7aの係数のLSBに対応したビットシフト量である。
図13は、図11における入力制御回路11の内部構成の他の一例を示す図である。同図において、11bは入力制御回路、12a、12b、12Nは複数のビットシフト回路、13はセレクタである。
前記複数のビットシフト回路12a、12b、12Nは、入力信号を各々のビットシフト量でビットシフトする回路である。このときのビットシフト量は、図11における部分積生成回路7aに入力される各種係数のLSBに対応したビットシフト量である。セレクタ13は、外部からの入力制御信号に応じて、前記複数のビットシフト回路12a、12b、12Nのビットシフト出力のうち、部分積生成回路7aへ入力される実際の係数のLSBに対応したビットシフト量に設定されたビットシフト回路のビットシフト出力を選択する。
このような構成とすることにより、フィルタの特性を所望の特性に可変することが可能となる。しかも、既述の通り、多入力乗算加算回路により回路の小型化が可能となると共に、高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
以上、IIRデジタルフィルタの構成を説明したが、本発明は、このような構成を持つIIRデジタルフィルタを合成する合成装置を含む。更に、本発明は、既述した構成を物理的に有するIIRデジタルフィルタだけでなく、そのような構成を作成するデジタルフィルタの合成プログラムや、その合成プログラムを記録した記録媒体も含む。
以上説明したように、本発明のデジタルフィルタは、パイプライン処理が可能な多入力乗算加算回路を用いることにより、小型で且つ高速なデジタルフィルタを実現することが可能であるので、各種のデジタル信号処理における例えばIIRデジタルフィルタとして有用であると共に、光学式記録情報装置等や、通信等の用途の他、あらゆるデジタル信号処理の演算装置に適用可能である。
本発明は、各種の分野の信号処理において用いられるデジタルフィルタに係わり、特に、小型化及び高速化を実現するIIRフィルタ(Infinite Impulse Response Filter)や無限インパルス応答フィルタ(Finite Impulse Response Filter)、及びフィードバック系処理を含む信号処理装置に関する。
今日、IIRデジタルフィルタは、様々な分野のデジタル信号処理で使用される演算器のうちの一つである。デジタルフィルタとしては、一般にFIRフィルタ(Finite Impulse Response Filter、有限インパルス応答フィルタ)とIIRフィルタ(Infinite Impulse Response Filter、無限インパルス応答フィルタ)とがある。IIRフィルタはFIRフィルタに比べ、同等の特性を実現するのに次数が少なく、回路の小型化が可能であるが、演算のビット数を充分大きくする必要がある。
これまでもIIRデジタルフィルタの構成については、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3など、様々な特許出願がされている。
図14は、IIRデジタルフィルタの従来の一例を示すものである。同図において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。入力信号は、通常、2の補数の信号(符号付きの信号)である。
IIRデジタルフィルタの構成は幾つかの種類があるが、図14は直接形IIと呼ばれる構成を示している。また、図14は、分母及び分子が2次の場合の例を示し、その伝達関数は、
Figure 2008018197
となる。
遅延回路3は1サンプル時間の時間遅れを与え、各々の出力に各係数を乗算回路2により乗算し、乗算回路2の出力を加算回路1により加算する。
ここで、乗算回路2の係数を変更することにより、種々のタイプのフィルタ(LPF、HPF、BPF、BRF)を実現することが可能となる。
IIRデジタルフィルタを設計する際は、各特性を満足するための演算のビット数やフィードバックシステムの安定性などを考慮する必要がある。
特開昭63−164606公報 特開平2−166821公報 特開平3−263910公報
しかしながら、従来のIIRデジタルフィルタ等のデジタルフィルタにおいては、フィードバック処理において、1サンプル(1クロックサイクル)で乗算処理と幾つかの加算処理とが必要であるため、回路動作の高速化を妨げるという課題があった。
また、デジタルフィルタの次数が多くなると、乗算回路及び加算回路の各個数が増え、回路規模が大きくなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回路動作の高速化及び回路規模の削減が可能なデジタルフィルタ、及びその合成装置、合成プログラム、合成プログラム記録媒体を提供することにある。
以上の目的を達成するために、本発明では、デジタルフィルタの構成要素を、複数の乗算回路と複数の加算回路とを含んで構成するのではなく、それ等と同一機能を有する1個の多入力乗算加算回路で構成する。
具体的に、請求項1記載の発明のデジタルフィルタは、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、前記第1の多入力乗算加算回路は、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、前記入力信号と前記部分積生成回路の出力とを入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、前記第2の多入力乗算加算回路は、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、前記部分積生成回路の出力を入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成されることを特徴とする。
請求項4記載の発明のデジタルフィルタは、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項4記載のデジタルフィルタにおいて、前記第1の多入力乗算加算回路は、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、前記入力信号と前記部分積生成回路の出力とを入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成されることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、前記第1及び第2の多入力乗算加算回路は、各々、乗算係数が外部から入力されることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、前記シフトレジスタは、その複数の出力信号が、各々、外部制御信号に基づいて選択されることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項4記載のデジタルフィルタにおいて、前記シフトレジスタは、その複数の出力信号が、各々、外部制御信号に基づいて選択されることを特徴とする。
請求項9記載の発明のデジタルフィルタは、2つの信号を入力としてデータを記憶する2組の複数のレジスタを有し、1サンプル毎に前記2組の複数のレジスタのデータを各々シフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの2組の複数の出力信号とを入力とし、このシフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの第1の入力とし、前記シフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算してそれ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力から丸め処理のための切り上げの有無を算出し、その算出結果の出力を前記シフトレジスタの第2の入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算した出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
請求項10記載の発明のデジタルフィルタは、2つの信号を入力としてデータを記憶する2組の複数のレジスタを有し、1サンプル毎に前記2組の複数のレジスタのデータを各々シフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの2組の複数の出力信号とを入力とし、このシフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの第1の入力とし、前記シフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算してそれ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力から丸め処理のための切り上げの有無を算出し、その算出結果の出力を前記シフトレジスタの第2の入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路とを備えたことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、外部入力制御信号に基づいて前記入力信号に対して所定の処理を行うように制御し、その制御後の信号を前記第1の多入力乗算加算回路に出力する入力制御回路を備え、前記第1の多入力乗算加算回路は、乗算係数が外部から入力され、前記第2の多入力乗算加算回路も、乗算係数が外部から入力されることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、前記請求項11記載のデジタルフィルタにおいて、前記入力制御回路は、外部入力制御信号に基づいて、入力信号のビットシフト処理を行うビットシフト回路で構成されることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、前記請求項11記載のデジタルフィルタにおいて、前記入力制御回路は、入力信号を互いに異なるビット数だけビットシフトする処理を行う複数個のビットシフト回路と、前記複数のビットシフト回路の出力を、前記外部入力制御信号に基づいて選択するセレクタとにより構成されることを特徴とする。
請求項14記載の発明の信号処理装置は、前記請求項1記載のデジタルフィルタを備えたことを特徴とする。
請求項15記載の発明のデジタルフィルタの合成装置は、デジタルフィルタを、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とにより合成することを特徴とする。
請求項16記載の発明のデジタルフィルタの合成プログラムは、コンピュータにデジタルフィルタを合成させるプログラムであって、データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタを合成するステップと、入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路を合成するステップと、前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路を合成するステップとを有することを特徴とする。
請求項17記載の発明のデジタルフィルタの合成プログラム記録媒体は、前記請求項16記載のデジタルフィルタの合成プログラムを記録したことを特徴とする。
以上により、請求項1〜17記載の発明のデジタルフィルタでは、構成要素として多入力乗算加算回路を用いるので、回路の小型化が可能である。しかも、多入力乗算加算回路は高速化のためのパイプライン処理が可能であるので、フィルタ処理を高速に行うことが可能である。
特に、本発明では、乗算係数が外部から入力されるので、フィルタの特性を可変にでき、所望の特性のデジタルフィルタを簡易に得ることが可能である。
また、本発明では、シフトレジスタからの複数の出力信号のうち任意の幾つかの出力信号を選択できるので、フィルタの特性を可変にできて、小型で高速な所望特性のデジタルフィルタを得ることができる。
更に、本発明では、丸め演算のための切り上げ処理を、多入力加算の出力時ではなく、フィードバック後の多入力乗算時に行うので、小型でより一層に高速なデジタルフィルタを得ることができる。
加えて、本発明では、入力制御回路が入力信号に対して例えばビットシフトなどの所定処理を施すことができるので、外部入力される乗算係数の最下位ビットの桁がその乗算係数間で異なる場合であっても、正確な演算を行うことができ、所望の精度良いデジタルフィルタを実現できる。
また、本デジタルフィルタの合成装置、合成プログラム及びその記録媒体では、既述したような小型で且つ高速なデジタルフィルタを合成することが可能である。
以上説明したように、請求項1〜17記載の発明によれば、デジタルフィルタの構成要素として多入力乗算加算回路を用いたので、小型化が可能であると共に、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能であるので、高速なデジタルフィルタを実現することが可能である。
特に、本発明では、丸め演算のための切り上げ処理を、多入力加算の出力時ではなく、フィードバック後の多入力乗算加算時に行うようにしたので、より一層に高速なデジタルフィルタを実現できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1のIIRデジタルフィルタについて、図1、図2、図3、図4、図5及び図6を用いて説明する。
図1はIIRデジタルフィルタのブロック図である。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタであって、内部に複数のレジスタ(図示せず)を有する。
IIRデジタルフィルタの伝達関数は、一般に、
Figure 2008018197
で示される。
図14は直接形IIと呼ばれる構成であって、分母及び分子が2次の場合の例を示しており、伝達関数は前記(1)式のようになる。
IIRデジタルフィルタは、図14に示すように、フィードバックループを持ち、1サンプル(1クロックサイクル)において乗算と加算とを行わなければならない。この1サンプル(1クロックサイクル)での乗算と加算の処理は、処理速度を上げるためのパイプライン処理が不可能であり、このため、回路動作の高速化が困難であった。また、フィルタの次数が増えれば、伝達関数の分母と分子のタップ数が増えて、ハードウェアとして乗算回路と加算回路とが増えることとなり、回路規模の小型化が困難であった。
図1に示すIIRデジタルフィルタは、パイプライン処理が可能な多入力乗算加算回路4、5が用いられているので、パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタ、例えばフィードバックループにおいて2サンプル(1クロックサイクル)で乗算と加算とを行うIIRデジタルフィルタ等の場合には、フィードバックループ中の多入力乗算加算回路4の多入力乗算加算を2段のパイプライン処理して、回路の処理速度を上げることが可能である。
また、従来のIIRデジタルフィルタのように複数の乗算回路と複数の加算回路を用いずに、複数の入力の乗算と全ての加算を行う多入力乗算加算回路4、5を用いることにより、回路規模の小型化も可能となる。また、シフトレジタ6を1個のみ設けて共通化していることでも、回路規模の小型化が図られる。
図2は、IIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、多入力乗算加算回路4、5の内部構成の一例を示している。図2において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタ、7は多入力乗算加算回路4、5内に配置された部分積生成回路、8は多入力乗算加算回路4、5内に配置された多入力加算回路である。
前記多入力乗算加算回路4、5の内部の部分積生成回路7は、複数の入力に各々乗算係数を掛けて、部分積を生成する。この部分積生成回路7は、1ビット乗算で部分積を求める構成であって、ビット演算のAND演算を実行するのと等しい。また、多入力乗算加算回路4、5の内部の多入力加算回路8は、部分積生成回路7からの複数の部分積の結果を入力として、それ等の入力の加算を行う回路であり、回路構成としてはウォレスツリー加算回路などがある。
図2に示す多入力乗算加算回路4、5は、回路の処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能であるので、高速化が可能である。また、多入力の乗算と加算とを行うので、回路規模も小さくなる。従って、小型で高速なIIRデジタルフィルタが可能である。
図3は、図1及び図22のIIRデジタルフィルタを用いてパイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの一例を示す図である。同図において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。
IIRデジタルフィルタの1次の伝達関数の式を以下に示す。
Figure 2008018197
図3に示した回路は、IIRデジタルフィルタの1次の伝達関数の式(3)の分母と分子に、各々、
Figure 2008018197
を掛けたものであり、変更後の伝達関数の式は、
Figure 2008018197
となる。
ここで、伝達関数の分母の式においては、Z−2の項が存在し、Z−1の項がなく、従って、フィードバックループの乗算と加算の処理を2段のパイプライン処理とすることができるので、処理速度を上げることが可能となる。
図4(a)は、パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの別の例を示す図である。同図(a)において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。図4(b)は、同図(a)の出力を2サンプル(遅延回路3の2つ分)遅らせたものである。
図4(a)に示した回路は、図14に示した従来のIIRデジタルフィルタの伝達関数の式(1)の分母と分子とに、各々、
Figure 2008018197
を掛けたものであり、変更後の伝達関数の式は、
Figure 2008018197
となる。
ここで、伝達関数の分母の式において、Z−1の項がなく、Z−2の項が存在するので、フィードバックループの乗算と加算の処理を2段のパイプライン処理とすることができ、処理速度を上げることが可能となる。
尚、図3及び図4において、数式の変換を行わずに直接に式(5)や式(7)の伝達関数となるような係数を求めて(近似して)、図3と図4のIIRデジタルフィルタを構成しても良い。
図5は、パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの別の例を示す図である。同図において、1は加算回路、2は乗算回路、3は遅延回路である。
図5のIIRデジタルフィルタは、図4の(b)の回路と同じ構成であり、図1に示す多入力乗算加算回路4、5とシフトレジスタ6とのブロックで表したものである。このような構成とすることにより、フィードバックループの乗算と加算の処理において、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能となる。
図5に示した多入力乗算加算回路4、5は、5個の乗算器2と1個の加算器1とにより構成したが、その内部構成は、図2に示す部分積生成回路7と多入力加算回路8とにより構成することも可能である。
図6は、IIRデジタルフィルタの別のブロック図を示す。同図において、4は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタである。
図6に示したIIRデジタルフィルタは、図1の第2の多入力乗算加算回路5がない構成であって、フィードバック処理のみが存在して、伝達関数の分母の項のみの構成である。
図6に示すIIRデジタルフィルタは、パイプライン処理が可能な多入力乗算加算回路4を用いるので、回路の処理速度を上げることが可能である。また、従来のIIRデジタルフィルタのように複数の乗算回路と複数の加算回路とを用いずに、複数の入力で乗算と加算とを行う多入力乗算加算回路4を用いるので、回路規模の小型化も可能である。
本実施形態で説明したIIRデジタルフィルタは、各分野のデジタル信号処理装置にも使用することが可能である。
尚、本実施形態ではIIRデジタルフィルタについて説明したが、本発明は、その他、FIRデジタルフィルタや、フィードバック系処理を含むフィルタに適用したり、その他の信号処理装置にも使用することが可能であるのは勿論である。
このような構成とすることにより、本実施形態では、多入力乗算加算回路により回路の小型化が可能となり、また高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2のIIRデジタルフィルタについて、図7を用いて説明する。
図7はIIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタ、7aは部分積生成回路、8は多入力加算回路である。
図7における基本的な回路構成は、実施形態1の図2と同じである。違う点は、部分積生成回路7aの乗算のための係数を外部入力できる点である。乗算のための係数を外部入力することが可能であるので、フィルタの特性を所望の特性に可変することができるようになる。
また、図7に示す多入力乗算加算回路4、5は、回路の処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能であり、多入力の乗算と加算を行うので回路規模も小さくなる。従って、小型で高速なIIRデジタルフィルタが可能となる。
このような構成とすることにより、フィルタの特性を所望の特性に可変することが可能となると共に、多入力乗算加算回路により回路の小型化が可能となり、また高速化のためのパイプライン処理が可能となり、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態3)
続いて、本発明の実施形態3のIIRデジタルフィルタについて、図8及び図9を用いて説明する。
図8はIIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6aはシフトレジスタ、7は部分積生成回路、8は多入力加算回路である。
図8における基本的な回路構成は、実施形態1の図2と同じである。違う点は、シフトレジスタ6aからの2組の出力について、各組別に、その組を構成する複数の出力の組合せを外部制御可能な点である。
本実施形態では、シフトレジスタ6aからの各組の出力の組合せを外部制御することが可能であるので、フィルタの特性を所望の特性に可変することができるようになる。
また、シフトレジスタ6aの各組の出力の組合せを制御することが可能であるので、回路の処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な回路構成にも変更可能である。
図9は、本実施形態3におけるシフトレジスタ6aの内部構成を示す図である。同図において、3は遅延回路、6aはシフトレジスタ、9は出力選択回路である。
前記シフトレジスタ6aは、図8の多入力乗算加算回路4の出力と外部の出力制御信号とを入力とし、2組の出力信号を出力する。1組の出力信号は伝達関数の分母の項の計算のための多入力乗算加算回路4の入力となり、他の組の出力信号は伝達関数の分子の項の計算のための多入力乗算加算回路5の入力となる。出力選択回路9は、シフトレジスタ6aの内部に2つ存在し、外部の出力制御信号に応じて、複数個の遅延回路3の出力から幾つかの出力信号を選択して出力する。
このような構成とすることにより、多入力乗算加算回路4、5により回路の小型化が可能となると共に、高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態4)
更に、本発明の実施形態4のIIRデジタルフィルタについて、図10を用いて説明する。
図10はIIRデジタルフィルタのブロック図を示す。同図において、4a、5は多入力乗算加算回路、6bはシフトレジスタ、7は部分積生成回路、8は多入力加算回路、10は切り上げ算出回路である。
IIRデジタルフィルタの伝達関数の分母の項の計算のためのフィードバック処理では、通常、最終段の加算において、下位ビットのビットカットの処理が必要となる。このビットカットの処理には、切捨て、切り上げ、四捨五入など、種々の丸め処理の方法があるが、丸め処理の際に切り上げ(1を加える処理)が必要となる場合、最終段の加算後にこの切り上げ処理が必要となるときには、丸め処理のための演算時間が長くなるという課題が生じる。切り上げ処理は1を加える処理(ワンインクリメント)であるため、下位ビットから上位ビットに向かいキャリー(桁上がり)が生じるために、演算時間が長くなる。
図10のIIRデジタルフィルタは、切り上げの処理を最終段の加算後ではなく、多入力乗算加算回路4aの部分積生成回路7によって部分積を生成する際に同時に切り上げの処理を行う。これにより、切り上げの処理を最終段の加算後に行うよりも切り上げの処理の演算時間を短縮することが可能となる。
図10において、多入力乗算加算回路4aの内部の切り上げ算出回路10は、多入力加算回路8の出力より、丸め処理における切り上げの有無を算出し、切り上げがある場合は1を、切り上げがない場合は0を出力する。図1のシフトレジスタ6は多入力乗算加算回路4の内部の多入力加算回路8の出力を入力としていたが、シフトレジスタ6bは、多入力乗算加算回路4aの内部の多入力加算回路8の出力を第1の入力とし、切り上げ算出回路10の出力を第2の入力としている。2つの入力信号は、シフトレジスタ6bによって同じタイミングでシフトされ、同じ出力タイミングで2組の複数の出力信号となり、多入力乗算加算回路4aの内部の部分積生成回路7の入力となる。部分積生成回路7の2組の複数の入力信号のうち、切り上げ用の複数の入力信号は、各々相当する乗算係数で乗算、し切り上げ用の部分積を生成する。
本実施形態では、前記実施形態1のIIRデジタルフィルタに比べ、部分積の数は増えるが、切り上げ処理においてキャリー(桁上がり)が生じないので、最終段の加算後に丸め処理のための切り上げを行うよりも、演算時間を短縮することが可能となる。
図10に示したIIRデジタルフィルタは、フィードバックループでは丸め処理を行い、多入力乗算加算回路5への出力では丸め処理を行わないこととなるが、演算時間の短縮としては有効である。
このような構成とすることにより、切り上げの処理の演算時間を短縮することが可能となる。しかも、既述の通り多入力乗算加算回路4a、5により回路の小型化が可能となり、また高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
(実施形態5)
続いて、本発明の実施形態5のIIRデジタルフィルタについて、図11、図12及び図13を用いて説明する。
図11はIIRデジタルフィルタのブロック図である。同図において、4、5は多入力乗算加算回路、6はシフトレジスタ、7aは部分積生成回路、8は多入力加算回路、11は入力制御回路である。
図11における基本的な回路構成は、前記実施形態1の図2と同じである。違う点は、外部入力制御信号により入力制御回路11を用いて入力信号を制御できる点と、部分積生成回路7aの乗算のための係数を外部入力できる点である。
乗算のための係数を外部入力することが可能であるので、フィルタの特性を所望の特性に可変することができるようになる。
乗算のための係数を外部入力する際、係数の固定小数点の位置が異なる場合、係数のビット幅が固定のときには、係数の最下位ビットの桁(LSB:Less Significant Bit)が異なることになる。この場合、図2のような構成では、入力信号の桁(LSB)が固定のため、正確な演算を行うことができない。この課題を解決するため、本実施形態では、図11の入力制御回路11により、入力信号の桁(LSB)を制御することにより正確な演算を行うことが可能となる。
図12は、図11における入力制御回路11の内部構成の一例を示す図である。同図において、11aは入力制御回路、12はビットシフト回路である。外部入力制御信号に応じて、ビットシフト回路12のビットシフトの量を制御する。このとき、そのビットシフト量は、図11における部分積生成回路7aの係数のLSBに対応したビットシフト量である。
図13は、図11における入力制御回路11の内部構成の他の一例を示す図である。同図において、11bは入力制御回路、12a、12b、12Nは複数のビットシフト回路、13はセレクタである。
前記複数のビットシフト回路12a、12b、12Nは、入力信号を各々のビットシフト量でビットシフトする回路である。このときのビットシフト量は、図11における部分積生成回路7aに入力される各種係数のLSBに対応したビットシフト量である。セレクタ13は、外部からの入力制御信号に応じて、前記複数のビットシフト回路12a、12b、12Nのビットシフト出力のうち、部分積生成回路7aへ入力される実際の係数のLSBに対応したビットシフト量に設定されたビットシフト回路のビットシフト出力を選択する。
このような構成とすることにより、フィルタの特性を所望の特性に可変することが可能となる。しかも、既述の通り、多入力乗算加算回路により回路の小型化が可能となると共に、高速化のためのパイプライン処理が可能となるので、小型で高速なIIRデジタルフィルタが実現できる。
以上、IIRデジタルフィルタの構成を説明したが、本発明は、このような構成を持つIIRデジタルフィルタを合成する合成装置を含む。更に、本発明は、既述した構成を物理的に有するIIRデジタルフィルタだけでなく、そのような構成を作成するデジタルフィルタの合成プログラムや、その合成プログラムを記録した記録媒体も含む。
以上説明したように、本発明のデジタルフィルタは、パイプライン処理が可能な多入力乗算加算回路を用いることにより、小型で且つ高速なデジタルフィルタを実現することが可能であるので、各種のデジタル信号処理における例えばIIRデジタルフィルタとして有用であると共に、光学式記録情報装置等や、通信等の用途の他、あらゆるデジタル信号処理の演算装置に適用可能である。
本発明の実施形態1によるIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 同IIRデジタルフィルタの具体的構成を示すブロック図である。 パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの一例を示す図である。 (a)はパイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの他の一例を示す図、同図(b)は同図(a)の構成を変形して出力を2サンプル遅らせた構成を示す図である。 パイプライン処理が可能なIIRデジタルフィルタの更に他の一例を示す図である。 本発明の実施形態1のIIRデジタルフィルタの変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態2のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態3のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 同IIRデジタルフィルタに備えるシフトレジスタの内部構成を示す図である。 本発明の実施形態4のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態5のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。 同IIRデジタルフィルタに備える入力制御回路の内部構成を示す図である。 同入力制御回路の変形例を示す図である。 従来のIIRデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。
1 加算回路
2 乗算回路
3 遅延回路
4、4a 第1の多入力乗算加算回路
5 第2の多入力乗算加算回路
6、6a、6b シフトレジスタ
7、7a 部分積生成回路
8 多入力加算回路
9 出力選択回路
10 切り上げ算出回路
11、11a、11b 入力制御回路
12、12a〜12N ビットシフト回路
13 セレクタ

Claims (17)

  1. データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、
    入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とを備えた
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  2. 前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記第1の多入力乗算加算回路は、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、
    前記入力信号と前記部分積生成回路の出力とを入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  3. 前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記第2の多入力乗算加算回路は、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、
    前記部分積生成回路の出力を入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  4. データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、
    入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路とを備えた
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  5. 前記請求項4記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記第1の多入力乗算加算回路は、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算して複数の部分積を生成する部分積生成回路と、
    前記入力信号と前記部分積生成回路の出力とを入力とし、その全ての入力信号を加算し、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な多入力加算回路とから構成される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  6. 前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記第1及び第2の多入力乗算加算回路は、各々、乗算係数が外部から入力される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  7. 前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記シフトレジスタは、
    その複数の出力信号が、各々、外部制御信号に基づいて選択される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  8. 前記請求項4記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記シフトレジスタは、
    その複数の出力信号が、各々、外部制御信号に基づいて選択される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  9. 2つの信号を入力としてデータを記憶する2組の複数のレジスタを有し、1サンプル毎に前記2組の複数のレジスタのデータを各々シフトさせるシフトレジスタと、
    入力信号と前記シフトレジスタの2組の複数の出力信号とを入力とし、このシフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの第1の入力とし、前記シフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算してそれ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力から丸め処理のための切り上げの有無を算出し、その算出結果の出力を前記シフトレジスタの第2の入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算した出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とを備えた
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  10. 2つの信号を入力としてデータを記憶する2組の複数のレジスタを有し、1サンプル毎に前記2組の複数のレジスタのデータを各々シフトさせるシフトレジスタと、
    入力信号と前記シフトレジスタの2組の複数の出力信号とを入力とし、このシフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの第1の入力とし、前記シフトレジスタからの2組の複数の入力信号に各々係数を乗算してそれ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算した出力から丸め処理のための切り上げの有無を算出し、その算出結果の出力を前記シフトレジスタの第2の入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路とを備えた
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  11. 前記請求項1記載のデジタルフィルタにおいて、
    外部入力制御信号に基づいて前記入力信号に対して所定の処理を行うように制御し、その制御後の信号を前記第1の多入力乗算加算回路に出力する入力制御回路を備え、
    前記第1の多入力乗算加算回路は、乗算係数が外部から入力され、
    前記第2の多入力乗算加算回路も、乗算係数が外部から入力される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  12. 前記請求項11記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記入力制御回路は、
    外部入力制御信号に基づいて、入力信号のビットシフト処理を行うビットシフト回路で構成される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  13. 前記請求項11記載のデジタルフィルタにおいて、
    前記入力制御回路は、
    入力信号を互いに異なるビット数だけビットシフトする処理を行う複数個のビットシフト回路と、
    前記複数のビットシフト回路の出力を、前記外部入力制御信号に基づいて選択するセレクタとにより構成される
    ことを特徴とするデジタルフィルタ。
  14. 前記請求項1に記載のデジタルフィルタを備えた
    ことを特徴とする信号処理装置。
  15. デジタルフィルタを、
    データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタと、
    入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路と、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路とにより合成する
    ことを特徴とするデジタルフィルタの合成装置。
  16. コンピュータにデジタルフィルタを合成させるプログラムであって、
    データを記憶する複数のレジスタを有し、1サンプル毎に複数のレジスタのデータをシフトさせるシフトレジスタを合成するステップと、
    入力信号と前記シフトレジスタの複数の出力信号とを入力とし、前記シフトレジスタからの複数の入力信号に各々係数を乗算し、それ等の乗算結果と前記入力信号との全てを加算し、その加算結果の出力を前記シフトレジスタの入力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第1の多入力乗算加算回路を合成するステップと、
    前記シフトレジスタの複数の出力信号を入力とし、この複数の入力信号に各々係数を乗算し、その乗算結果の全てを加算し、その加算結果の出力をデジタルフィルタの出力とし、処理速度を上げるためのパイプライン処理が可能な第2の多入力乗算加算回路を合成するステップとを有する
    ことを特徴とするデジタルフィルタの合成プログラム。
  17. 請求項16に記載のデジタルフィルタの合成プログラムを記録した
    ことを特徴とするデジタルフィルタの合成プログラム記録媒体。
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