JPWO2008001868A1 - 検出対象の検出、定量用キット、及び検出、定量方法 - Google Patents

検出対象の検出、定量用キット、及び検出、定量方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、検出対象を迅速、安価且つ簡便に検出、定量できる検出、定量用キット、及び検出、定量方法を提供する。検体中の検出対象を検出するキットは、刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、電荷を有する第2の物質と検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、を含む。第1の親和性物質と第2の親和性物質は、検出対象の異なる部位において、同時に検出対象に結合できる。

Description

本発明は、検出対象の検出、定量用キット、及び検出、定量方法に関する。
従来から、被検体中の検出対象を検出する方法として、ラテックス凝集法が行われてきた。ラテックス凝集法とは、生体試料等の流体中における抗原を検出する場合、流体と、抗原に特異的に結合する抗体もしくはそのフラグメントを担持させたラテックスとを混合して、ラテックスの凝集の程度を測定することにより、抗原を検出又は定量する方法である(例えば、特許文献1参照)。
このラテックス凝集法によれば、検体として添加された抗原が複数のラテックス結合抗体を架橋させ、ラテックスの凝集を促す。このように手順が単純であるから、簡便且つ迅速に抗原を検出できる。しかし、抗原が微量の場合、その架橋が起こりにくいため、ラテックスが十分に凝集しない。このため、微量の抗原を検出することが困難であった。
そこで、ELISA法やCLEIA法といった酵素基質反応を利用する方法も広く採用されている。これらの方法では、例えば、抗原に特異的に結合する一次抗体を抗原に結合させ、この一次抗体に酵素を有する二次抗体を結合させる。ここで、酵素の基質を添加し、酵素が触媒する反応の程度を測定することで、抗原を検出又は定量する。
これらの方法によれば、例えば基質として発光試薬を用いると、基質添加後の発光の検出感度が高いため、微量の抗原も検出できる。
特公昭58−ll575号公報
しかし、酵素基質反応を利用する方法では、二次抗体、発光試薬、発光検出装置等の特殊な試薬、機器が必須であり、作業コストが高い。
また、図10に示すように、この方法は、試料及び各試薬をインキュベーションする工程(ST110、ST130)、系を洗浄する工程(ST120)、発光を測定する工程(ST140)等の多段階からなっており、操作が煩雑である。しかも、各段階に要する時間が極めて長く、大規模処理には適さない。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、検出対象を迅速、安価且つ簡便に検出、定量できる検出、定量用キット、及び検出、定量方法を提供することを課題の一つとし、更には高感度で検出、定量できる検出、定量用キット、及び検出、定量方法を提供することを課題の一つとする。
発明者らは、電荷を有する化合物を接近させると、刺激応答性ポリマーの凝集が阻害されることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
[1]検出対象を検出及び/又は定量するためのキットであって、
刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、
電荷を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、を含み、
第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できることを特徴とするキット。
[2]第1の物質が、微粒子状の磁性物質を含むことを特徴とする[1]に記載のキット。
[3]第2の物質が、親水性の高分子化合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のキット。
[4]第2の物質が、ポリアニオン又はポリカチオンであることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載のキット。
[5]ポリアニオンが、核酸又はポリアクリル酸であることを特徴とする[4]に記載のキット。
[6]ポリカチオンが、ポリアルキルアミン又はポリエチレンイミンであることを特徴とする[4]に記載のキット。
[7]検体中の検出対象を検出する方法であって、
刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、電荷を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、前記検体とを混合し、刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におき、前記刺激応答性ポリマーの分散の有無を判定する工程を含み、
第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できることを特徴とする方法。
[8]第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有し、
前記方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことを特徴とする[7]に記載の方法。
[9]検体中の検出対象を定量する方法であって、
刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、電荷を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、前記検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下におき、
前記混合物の濁度を測定し、前記検出対象の量と濁度との前記所定条件下における相関式に基づいて、前記検体中の検出対象の量を算出することを含む方法。
[10]第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有し、
前記方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことを特徴とする[9]に記載の方法。
本発明によれば、検出対象が存在すると、この結合対象に第1の親和性物質及び第2の親和性物質が結合するため、第1の親和性物質に結合した刺激応答性ポリマーと、第2の親和性物質に結合した第2の物質が接近する。これにより、電荷部分が刺激応答性ポリマーの近傍に配置されるため、刺激に応答した刺激応答性ポリマーの凝集が阻害される。従って、この凝集阻害の有無を観察することで、検出対象の存否を検出できる。また、凝集阻害の程度を測定することで、検出対象を定量できる。
以上の手順は、いずれも特殊な試薬、機器を特に使用することなく行うことができ、安価且つ簡便である。また、凝集阻害の程度を測定するだけであり、酵素によって触媒される反応を利用する系ではないから、迅速に行うことができる。また、第2の物質が有する電荷部分が刺激応答性ポリマーの凝集を高度に阻害するので、高感度で検出対象を検出、定量できる。
本発明の一実施形態に係るキットの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るキットの使用状態を示す模式図である。 本発明の一実施例に係る方法における磁力の付加の態様を示す図である。 本発明の一実施例に係る方法のフローチャートである。 本発明の一実施例に係る方法における反応時間と濁度との相関性を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る方法における検出対象量と濁度との相関性を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る方法における検出対象量と濁度との相関性を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る方法における検出対象量と濁度との相関性を示すグラフである。 本発明の別の実施例に係る方法における反応時間と濁度との相関性を示すグラフである。 従来例に係る方法のフローチャートである。
符号の説明
10 第1の結合物
11 刺激応答性ポリマー
13 第1の抗体(第1の親和性物質)
19 磁性物質
20 第2の結合物
21 第2の物質
23 第2の抗体(第2の親和性物質)
50 検出対象
発明を実施するための形態
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<キット>
本発明のキットは、検出対象を検出及び/又は定量するためのキットであって、第1の結合物と、第2の結合物とを含有する。各構成について、以下詳細に説明する。
〔第1の結合物〕
第1の結合物は、刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と、検出対象に対する第1の親和性物質とが結合したものである。
(第1の物質)
本発明で用いられる第1の物質は刺激応答性ポリマーを含有するところ、この刺激応答性ポリマーは、外的な刺激に応答して構造変化を起こし、凝集及び分散を調整できるポリマーである。刺激は、特に限定されないが、温度、光、酸、塩基、pH、電気等の様々な物理的、あるいは化学的信号であってよい。
特に、本発明では、刺激応答性ポリマーは、温度変化によって凝集及び分散可能な温度応答性ポリマーであることが好ましい。また、刺激応答性ポリマーは、電荷を有する分子と結合しても構造変化しないことが好ましい。なお、温度応答性ポリマーとしては、下限臨界溶液温度(以下、LCSTとも称する)を有するポリマーや上限臨界溶液温度を有するポリマーが挙げられる。
本発明で用いられる下限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリン等のN置換(メタ)アクリルアミド誘導体からなるポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチルエーテル、(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンラウリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン誘導体;ポリオキシエチレンソルビタンラウレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル誘導体;(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)(メタ)アクリレート類;及び(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)(メタ)アクリレート類等のポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。更に、これらのポリマー及びこれらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーも利用できる。また、N−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーも利用できる。(メタ)アクリルアミド誘導体を含むポリマーを使用する場合、このポリマーにその他の共重合可能なモノマーを、下限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。本発明では、なかでも、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマー又はN−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーが好ましく利用できる。
本発明で用いられる上限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、アクロイルグリシンアミド、アクロイルニペコタミド、アクリロイルアスパラギンアミド及びアクリロイルグルタミンアミド等からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマーが利用できる。また、これらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーであってもよい。これらのポリマーには、アクリルアミド、アセチルアクリルアミド、ビオチノールアクリレート、N−ビオチニル−N’−メタクロイルトリメチレンアミド、アクロイルザルコシンアミド、メタクリルザルコシンアミド、アクロイルメチルウラシル等、その他の共重合可能なモノマーを、上限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。
(微粒子状の磁性物質)
ここで用いる微粒子状の磁性物質は、多価アルコールとマグネタイトとで構成されてよい。この多価アルコールは、構成単位に水酸基を少なくとも2個有し且つ鉄イオンと結合可能なアルコール構造体である限りにおいて特に限定されず、例えば、デキストラン、ポリビニルアルコール、マンニトール、ソルビトール、シクロデキストリンが挙げられる。例えば特開2005−82538公報には、デキストランを用いた微粒子状の磁性物質の製造方法が開示されている。また、グリジジルメタクリレート重合体のようにエポキシ基を有し、開環後多価アルコール構造体を形成する化合物も使用できる。このような多価アルコールを用いて調製された微粒子状の磁性物質(磁性微粒子)は、良好な分散性を有するように、その平均粒径が0.9nm以上1000nm未満であることが好ましい。平均粒径は、特に目的とする検出対象の検出感度を高めるためには、2.9nm以上200nm未満であることが好ましい。
〔第2の結合物〕
第2の結合物は、電荷を有する第2の物質と、検出対象に対する第2の親和性物質とが結合したものである。
(第2の物質)
電荷を有する第2の物質は、例えば親水性の高分子化合物であり、ポリアニオン又はポリカチオンであることが好ましい。ポリアニオンとは複数のアニオン基を有する物質を意味し、ポリカチオンとは複数のカチオン基を有する物質を意味する。ポリアニオンの例として、DNA及びRNA等の核酸が挙げられる。これらの核酸は、核酸骨恪に沿って複数個のホスホジエステル基が存在することにより、ポリアニオンの性質を有する。また、ポリアニオンには、多数のカルボン酸官能基を含むポリペプチド(グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸からなるポリペプチド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びアクリル酸やメタクリル酸を重合成分として含有するポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、及びヘパリン等の多糖等も含まれる。一方、ポリカチオンの例としては、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリアルキルアミン、ポリエチレンイミンやポリプロピルエチレンイミン等が挙げられる。なお、ポリアニオン(カルボキシル基)やポリカチオン(アミノ基)の官能基数は、25個以上が好ましい。
(第1の親和性物質、第2の親和性物質)
第1の結合物の第1の親和性物質、及び第2の結合物の第2の親和性物質は、検出対象の異なる部位において、同時に検出対象に結合できるものである。第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。
ここで用いる抗体は、いかなるタイプの免疫グロブリン分子であってもよく、Fab等の抗原結合部位を有する免疫グロブリン分子断片であってもよい。また、抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよいが、異なる抗原認識部位を有する2種類のモノクローナル抗体であることが好ましい。
〔作製方法〕
以上のキットの作成方法を説明する。
[第1の結合物の作製]
第1の結合物は、第1の物質と第1の親和性物質とを結合することによって作製する。この結合方法は、特に限定されないが、例えば、第1の物質側(例えば刺激応答性ポリマー部分)及び第1の親和性物質(例えば、第1の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第1の物質及び第1の親和性物質を結合させる。
具体的には、刺激応答性ポリマーへのビオチンの結合は、国際公開第01/09141号パンフレットに記載されているように、ビオチン等をメタクリル基やアクリル基等の重合性官能基と結合させて付加重合性モノマーとし、他のモノマーと共重合することにより行うことができる。また、第1の親和性物質へのアビジン等の結合は常法に従って行うことができる。次に、ビオチン結合刺激応答性ポリマー及びアビジン結合第1の親和性物質を混合すると、アビジンとビオチンとの結合を介して、第1の親和性物質及び刺激応答性ポリマーが結合する。
別法として、ポリマーの重合時にカルボン酸、アミノ基又はエポキシ基等の官能基を持つモノマーを他のモノマーと共重合させ、この官能基を介し、当技術分野で周知の方法に従って抗体親和性物質(例えば、メロンゲル、プロテインA、プロテインG)をポリマーに結合させる方法が利用できる。このようにして得られた抗体親和性物質に第1の抗体を結合させることにより、刺激応答性ポリマーと、検出対象の抗原に対する第1の抗体との第1の結合物が作製される。
あるいは、ポリマーの重合時にカルボン酸、アミノ基又はエポキシ基等の官能基を有するモノマーを他のモノマーと共重合させ、これらの官能基に検出対象の抗原に対する第1の抗体を常法に従って直接結合させてもよい。
あるいは、微粒子状の磁性物質に第1の親和性物質及び刺激応答性ポリマーを結合させてもよい。
第1の物質を刺激応答性ポリマーが凝集する条件においた後、遠心分離によって分離することで、第1の結合物を精製してもよい。第1の結合物の精製は、刺激応答性ポリマーに微粒子状の磁性物質を結合させ、更に第1の親和性物質を結合させた後、磁力を付加して磁性物質を回収する方法によって行ってもよい。
微粒子状の磁性物質と刺激応答性ポリマーとの結合は、反応性官能基を介して結合する方法や、磁性物質中の多価アルコール上の活性水素又は多価アルコールに重合性不飽和結合を導入してグラフト重合する方法等の当技術分野で周知の方法で行ってよい(例えば、ADV.Polym.Sci.、Vol.4、p111、1965やJ.Polymer Sci.、Part−A、3、p1031、1965参照)。
次に、電荷を有する第2の物質と、検出対象の抗原に対する第2の抗体とを結合させ第2の結合物を作製する方法について記述する。
[第2の結合物の作製]
第2の結合物は、第2の物質と第2の親和性物質とを直接又は間接に結合することによって作製する。特に限定されないが、例えば、第2の物質側及び第2の親和性物質(例えば、第2の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第2の物質及び第2の親和性物質を間接的に結合させる。
第2の物質と第2の親和性物質とを直接的に結合させる場合、官能基を介して結合させてもよく、例えば、官能基を用いる場合、ゴッシュらの方法(Ghosh et al:Bioconjugate Chem.、 1、 71−76、1990)のマレイミド−チオールカップリングに従って結合できる。具体的には、以下の2つの方法が挙げられる。
第1の方法では、まず、核酸の5’末端にメルカプト基(別名、スルフヒドリル基)を導入する一方、抗体に6−マレイミドヘキサノイックアシッドスクシンイミドエステル(例えば、「EMCS(商品名)」(同仁化学研究所社製))を反応させてマレイミド基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
第2の方法では、まず、第1の方法と同様にして核酸の5’末端にメルカプト基を導入し、このメルカプト基に更にホモ二官能性試薬であるN,N−1,2−フェニレンジマレイミドと反応させることによって核酸の5’末端にマレイミド基を導入する一方、抗体にメルカプト基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
この他に、核酸をタンパク質に導入する方法としては、例えば、Nucleic Acids Research 第15巻5275頁(1987年)及びNucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)に記載された方法が知られている。これらの技術は核酸と抗体の結合に応用できる。
Nucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)によると、まず、オリゴヌクレオチドを、シスタミン、カルボジイミド及び1−メチルイミダゾールと反応させることによって、オリゴヌクレオチドの5’末端の水酸基にメルカプト基を導入する。メルカプト基を導入したオリゴヌクレオチドを精製した後、ジチオトレイトールを用いて還元し、この後に2、2’−ジピリジルジスルフィドを加えることによってオリゴヌクレオチドの5’末端にジスルフィド結合を介してピリジル基を導入する。一方、タンパク質に対しては、イミノチアレンを反応させてメルカプト基を導入しておく。これらピリジルジスルフィド基を導入したオリゴヌクレオチドとメルカプト基を導入したタンパク質を混合し、ピリジル基とメルカプト基を特異的に反応させてタンパク質とオリゴヌクレオチドを結合させる。
Nulcleic Acids Reseach 第15巻5275頁(1987年)によると、まず、オリゴヌクレオチドの3’末端にアミノ基を導入しておき、ホモ二官能性試薬であるジチオ−ビス−プロピオニックアシッド−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(略称:ジチオ−ビス−プロピオニル−NHS)を反応させる。反応後、ジチオトレイトールを添加することによりジチオ−ビス−プロピオニル−NHS分子中のジスルフィド結合を還元して、オリゴヌクレオチドの3’末端にメルカプト基を導入する。タンパク質の処理については、特開平5−48100号公報に示すようなヘテロ二官能性架橋剤が用いられる。まず、タンパク質中の官能基(例えば、アミノ基)と反応しうる第1の反応性基(スクシンイミド基)、及びメルカプト基と反応しうる第2の反応性基(例えば、マレイミド基等)を有するヘテロ二官能性架橋剤と、タンパク質を反応させることにより、タンパク質に第2の反応性基を導入し、予め活性化されたタンパク試薬とする。このようにして得られたタンパク試薬をチオール化ポリヌクレオチドのメルカプト基へ共有結合させる。
核酸以外のポリアニオンやポリカチオンを使用する場合にも、これらの末端等にメルカプト基を導入することで、上記と同様の操作で第2の結合物を作製できる。
このようにして製造されるキットは、例えば以下のような方法で、検出対象を検出及び/又は定量するために使用できる。
<検出方法>
本発明の検出方法は、まず第1の結合物、第2の結合物及び検体を混合し、刺激応答性ポリマーが凝集する条件下において、刺激応答性ポリマーの分散の有無を判定する工程を含む。手順の詳細を以下に説明する。
(混合・凝集)
まず、第1の結合物と第2の結合物とを容器内で混合し、更に検体を添加して混合物を得る。続いて、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におく。すると、検出対象が存在する場合には、刺激応答性ポリマーが第2の結合物中の電荷によって凝集阻害されて分散する一方、検出対象が存在しない場合には刺激応答性ポリマーが凝集阻害されず凝集することになる。
この現象を、図1〜図2を参照しながら説明する。
図1に示されるように、第1の結合物10は刺激応答性ポリマー11を含有し、この刺激応答性ポリマー11はアビジン15及びビオチン17を介して検出対象50に対する第1の抗体13に結合されている。また、第1の結合物10は微粒子状の磁性物質19を含み、この磁性物質19の表面に刺激応答性ポリマー11が結合されている。一方、第2の結合物20は負電荷を有する第2の物質21を含み、この第2の物質21は検出対象50に対する第2の抗体23に結合されている。そして、第1の抗体13及び第2の抗体23は、検出対象50の異なる部位において、同時に検出対象50に結合できる。
図2に示されるように、第1の結合物10、第2の結合物20及び検体の混合物を所定条件下におくと、検出対象50が存在する場合には、刺激応答性ポリマー11が第2の結合物20中の電荷によって凝集阻害されて分散する(図2(A))一方、検出対象50が存在しない場合には刺激応答性ポリマー11が凝集阻害されず凝集することになる(図2(B))。
刺激応答性ポリマーを凝集させるためには、例えば温度応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器を温度応答性ポリマーの凝集する温度の恒温槽に移せばよい。また、pH応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器に酸溶液又はアルカリ溶液を加えればよい。光応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器にポリマーを凝集できる波長の光を照射すればよい。
なお、温度応答性ポリマーの凝集は、第1の結合物及び第2の結合物の検出対象への結合の前に行ってもよいし、同時並行的に行ってもよいが、処理時間を短縮できる点で後者が好ましい。ただし、温度応答性ポリマーが凝集する条件が、第1の結合物及び第2の結合物が検出対象に結合する条件と大幅に異なる場合、前者が好ましい。
ここで、下限臨界溶液温度及び上限臨界溶液温度は例えば以下のように決定する。まず、試料を吸光光度計のセルに入れ、1℃/分の速度で試料を昇温する。この間、550nmにおける透過率変化を記録する。ここで、ポリマーが透明に溶解しているときの透過率を100%、完全に凝集したときの透過率を0%としたとき、透過率が50%になるときの温度をLCSTとして求める。
(判定)
分散の有無の判定は、例えば目視又は濁度測定で行うことができる。濁度は光散乱装置での光透過率から算出でき、濁度が低ければ刺激応答性ポリマーの凝集が阻害されており、検出物質の存在が示唆される。ここで、使用する光の波長は、磁性物質の粒径等に応じ所望の検出感度が得られるよう適宜設定されてよい。光の波長は、従来汎用の装置を利用できる点で、可視光の範囲内(例えば、550nm)であることが好ましい。
目視又は濁度測定は、一定の時点で断続的に行ってもよいし、経時的に連続して行ってもよい。また、ある時点における濁度測定値と、他の時点における濁度測定値との差に基づいて判定を行ってもよい。
<定量方法>
本発明の定量方法によれば、まず、第1の結合物、第2の結合物及び検体を混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下におく、次に、混合物の濁度を測定し、検出対象の量と濁度との所定条件下における相関式に基づいて、検体中の検出対象の量を算出する。前半部分の手順は前述した検出方法と類似するので、説明を省略する。
(相関式)
上記所定条件と同一の条件における、検出対象の量と濁度との相関式を作成する。この相関式を構成する検出対象の量と濁度との測定は、データが多い程に信頼性の高い相関式が得られる。そこでデータは、2以上の検出対象の量に関するものであればよく、3点以上の検出対象の量に関するものであることが好ましい。
ここで、検出対象の量と濁度との相関式は、検出対象の量と濁度との直接的な相関を示す式のみならず、検出対象の量と濁度を反映するパラメータとの相関式であってもよい。
(算出)
混合物の濁度測定値を、作成した相関式に代入することによって、検体中の検出対象の量を算出できる。
(分離)
第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有する場合、本発明の検出方法又は定量方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことが好ましい。これによって、凝集した磁性物質が、非凝集状態の磁性物質を含む夾雑物から分離される。このため、分離した磁性物質の量、溶媒に分散した際の光透過率等の測定値は、夾雑物の影響が除外され、検出物質の存在をより忠実に反映したものとなる。
磁力の付加は磁性物質に磁石を接近させて行うことができる。この磁石の磁力は、用いる磁性物質が有する磁力の大きさによって異なる。磁石としては、例えばマグナ社製ネオジ磁石が挙げられる。
また、磁力の付加は、判定の前又は判定と同時並行して行ってよいが、工程に費やされる時間を短縮化できる点で同時並行が好ましい。なお、磁力を付加すると、凝集した磁性物質は夾雑物を巻き込んで分離されるため、分離後における混合物の濁度は、夾雑物が存在していた場合の方がむしろ小さくなるものと推測される。
なお、検出方法又は定量方法における「濁度測定」には、濁度を直接的に測定することのみならず、濁度を反映するパラメータを測定することも包含される。かかるパラメータとしては、複数時点での濁度測定値の差異、分離された凝集物量、分離後の非凝集物の濁度等が挙げられる。ここで、複数時点のうちの1点は、例えば、検出対象が非存在である陰性対照に磁力を付加した際、濁度が最大値となる時点近傍であることが好ましい。これにより、別の時点での濁度測定値との差異が大きくなり、検出対象の量をより正確に定量できることになる。
(検出対象)
検体中の検出対象としては、臨床診断に利用される物質が挙げられ、具体的には、体液、尿、喀痰、糞便中等に含まれるヒトイムノグロブリンG、ヒトイムノグロブリンM、ヒトイムノグロブリンA、ヒトイムノグロブリンE、ヒトアルブミン、ヒトフィブリノーゲン(フィブリン及びそれらの分解産物)、α−フェトプロテイン(AFP)、C反応性タンパク質(CRP)、ミオグロビン、ガン胎児性抗原、肝炎ウイルス抗原、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)、HIVウイルス抗原、アレルゲン、細菌毒素、細菌抗原、酵素、ホルモン(例えば、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)、インスリン等)、薬剤等が挙げられる。
[キットの構成とその使用方法の例]
以下に、本発明の方法を利用するためのキットの構成とその使用方法の例を、検出対象が抗原の場合について説明する。
試薬キットは、例えば、下記の試薬から構成される。
抗原検出用試薬キット:
試薬A:微粒子状の磁性物質及び検出対象の抗原に特異的に結合する第1の抗体が結合した温度応答性ポリマー
試薬B:第1の抗体とは異なる部位を認識し、検出対象の抗原に同時に結合しうる第2の抗体が結合した、電荷を有する化合物
試薬C:被測定物質の標準品(具体例として、精製抗原が挙げられる。)。
試薬D:希釈用バッファー(上記試薬の希釈用、並びに被測定試料の希釈用に使用可能なバッファーであって、トリス塩酸バッファー、リン酸バッファー等が挙げられる。)
また、濁度を測定する装置としては、容器内をポリマーが凝集する温度に保温でき、200nm〜900nmの透過光を照射できる従来周知の装置が使用できる。
上記した試薬からなるキットは、例えば、以下の方法で使用できる。
まず、試薬A 5〜1000μLと試薬B 5〜1000μLとを混合する。試薬Aと試薬Bの入った溶液中に(1)被測定物質の標準品を添加した陽性対照、(2)何も添加しない陰性対照、(3)被検液の5〜1000μLを添加したサンプル、を準備し、一定時間、ポリマーが分散する温度(例えば約0〜30℃)で反応させる。温度応答性ポリマーを用いた場合、反応後、そのポリマーの凝集温度(例えば42℃)に保温された容器に反応液を入れ、550nmの透過光を照射して濁度を測定し、抗原の有無の判定又は抗原の定量を行う。
上記とは別の使用方法として、試薬Aと上記(1)、(2)、及び(3)を一定時間ポリマーが分散する温度で反応させた後、試薬Bを添加し、一定時間反応後、凝集温度に保温された容器に反応液を入れ、550nmの透過光を照射して濁度を測定し、抗原の有無の判定又は抗原の定量を行ってもよい。
<実施例1>
[キットの作製]
(第1の結合物の調製)
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第1の親和性物質としての抗体(クローン:195マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製)を、従来周知のsulfo−NHS−Biotin法(旭テクノグラス社)によりビオチン化し、ビオチン標識抗TSHベータ抗体を調製した。
一方、ストレプトアビジンが結合された微粒子状の磁性物質であるマグナビート株式会社製のTherma−Max LSA Streptavidin(0.4質量%)250μLを1.5mLマイクロチューブにとり、このマイクロチューブを42℃に加熱することで、Therma−Max LSA Streptavidinを凝集させ、磁石で回収した後、上清を除去した。ここにTBSバッファー(20mM Tris−HCl、150mM NaCl、pH7.5)250μLを加え、冷却することで凝集物を分散させた。この分散液に、PBSバッファー(0.01M リン酸バッファー、0.0027M 塩化カリウム、0.137M 塩化ナトリウム、pH7.4)に溶解したビオチン標識抗TSHβ抗体50μL(0.75mg/mL)を加え、室温で15分間転倒混和した。マイクロチューブを42℃に加熱してTherma−Max LSA Streptavidinを凝集させ、磁石で回収した後、上清部分を除去し、余分なビオチン標識抗TSHベータ抗体を分離した(B/F分離)。ここにTBSバッファー250μLを加え、冷却することで凝集物を分散させた。続いて、過剰量のビオチンを添加して、ストレプトアビジンのビオチン結合部位を被覆した後、余分なビオチンを分離した(B/F分離)。更に0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20、10mM EDTAを含有させたPBSバッファー(pH7.4)溶液に分散させることで、第1の結合物を調製した。
(第2の結合物の調製)
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第2の親和性物質としての抗体(クローン:176マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製、1mg/mL)1mLに2−メルカプトエタノール6mgを加え、37℃で120分反応させた。反応後、Slide−A−Lyzer(商品名) 透析カセット、10K MWCO(Pierce)により、PBSバッファー500mLに対して透析し、過剰の2−メルカプトエタノールを除き、限界排除分子量10000の限外濾過膜(MILLIPORE社製[Amicon Ultra−4 Ultracel 100k])を用いて0.5mLに濃縮し、マウス抗TSHα抗体の還元抗体を得た。この還元抗体0.5mLと100μLマレイミド化ポリアクリル酸ナトリウム(33mgをPBSバッファー1mLに溶解したもの)とを4℃で1晩反応させ、続いてSuperdex−200 10/300GL(GEヘルスケア社製)を用いてゲル濾過することで、標識抗体を作成した。この標識抗体(この抗体は、ポリアクリル酸抗TSHα抗体結合物ともいう。)を0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20/PBS(pH7.4)、10mM EDTAの水溶液でタンパク質濃度4μg/mLに希釈することで、第2の結合物を調製した。
なお、上記マレイミド化ポリアクリル酸ナトリウムは、次のように調製した。
まず、窒素ガス導入管、温度計、及び撹拌装置を付した100mLの三口フラスコ内で、アクリル酸(和光純薬工業社製)2g、2−アミノエタンチオール(和光純薬工業社製)0.021g、及びアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業社製)0.023gをN,N−ジメチルホルムアミド50mLに溶解し、1時間窒素置換を行った。その後、70℃で7時間重合反応を行った。得られた反応液を、10mLまで減圧濃縮し、粘稠状の物が粉状になるまでジエチルエーテルで再沈殿を行った。白色沈殿をろ過し、更に真空乾燥機で1晩乾燥することで、アミノ基末端ポリアクリル酸を得た(収量1.5g)。次にアミノ基末端ポリアクリル酸をマレイミド化した。窒素ガス導入管、及び撹拌装置を付した50mLのナスフラスコに、アミノ基末端ポリアクリル酸0.5g及びN,N−ジメチルホルムアミド10mLを入れ、溶解した。そこにEMCS(N−(6−マレイミドカプロイロキシ)スクシンイミド)(同仁化学研究所社製)3mgを加え、一晩反応した。得られた反応液を、1mLまで減圧濃縮し、粘稠な物が粉状になるまでジエチルエーテルで再沈殿を行った。白色沈殿をろ過し、更に真空乾燥機で、1晩乾燥しマレイミド基末端ポリアクリル酸を得た。分子量は約130000(東ソー社製、TSKgel Super AW3000、6mm ID.×150mm、移動相0.1M 硝酸ナトリウム)であり、収量は0.4gであった。
(試料の調製)
ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH;Aspen Bio Pharma,Inc.製、活性8.5IU/mg、WHO80/558)をPBSバッファー(pH7.4)に30μg/mLとなるように溶解した。この溶液をビトロスTSHキャリブレータ1(TSH:0mIU/L、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス社製)で0.06mIU/L、0.0012mIU/Lとなるよう希釈したものを、それぞれ試料とした。
[定量]
図3に示されるように、従来汎用されている分光光度計用セミミクロセル71の光路外に、寸法5mm×9m×2mmのネオジム永久磁石73(西興産業社製)を取り付けた。このセル71を、セル温度制御機が設けられた可視紫外分光光度計UV−3101PC(島津製作所製)内に設置し、37℃のもと10分間以上保持した。
図4は、実施例に係る定量方法の手順を示すフローチャートである。定量方法は、上記の第1の結合物、第2の結合物及び試料を混合する工程(ST10)と、混合物の濁度を測定する工程(ST20)とを含む。
(混合)
第1の結合物150μL及び第2の結合物120μLをマイクロチューブ内に注ぎ、ボルテックスミキサで1秒間撹拌した。このマイクロチューブ内に各試料750μLを添加し、再びボルテックスミキサで60秒間撹拌した。
(相関式の作製)
この撹拌液をセル71内に分注し、分光光度計に添付の使用説明書に従ってゼロ補正し、波長420nmの光を用いて、直ちにスリット幅10mmで、1200秒間にわたって連続して測定した。この結果を図5に示す。
図5に示されるように、約600秒までは、TSHの量が高い程、濁度が低いことが分かった。これは、TSHを中心に近接して配置されるため、刺激応答性ポリマーが第2の結合物の電荷によって凝集阻害されて分散したためである。一方、約600秒付近から、TSHの量と濁度との関係が反転し始め、時間の経過とともに濁度が初期値よりも低下する。これは、凝集した磁性物質が磁石に吸着されて分離されるからであると推測される。
次に、各試料について、0秒、600秒、1000秒の3点での測定値の差異を表した。この結果を図6〜図8に示す。
図6〜図8に示されるように、0秒、600秒、1000秒のうちの2点間の測定値の差異は、いずれもTSHの量に依存するものであった。とりわけ、600秒での測定値と1000秒での測定値との差異は最も大きく、最も高感度に検出又は定量できることが分かった。これにより、陰性対照(つまり、TSH量がゼロ)に磁力を付加した際、濁度が最大値となる時点近傍(600秒)を測定時点の1つとして選択することが好ましいことが確認された。
[再現性評価]
上記の第1の結合物、第2の結合物及び試料を4℃の暗所内で保存し、1日1回ずつ3日間、同様の手順で濁度の測定を行った。この結果を表1に示す。
Figure 2008001868
表1に示されるように、3日間にわたるいずれの時点間でも、CV(変動係数)は5.8以下という低い値であった。よって、実施例の系によれば高い再現性が得られることが確認された。
<実施例2>
分光光度計用セミミクロセル71の光路外に、ネオジム永久磁石73(西興産業社製)を取り付けなかったことを除き、実施例1と同様の手順で、TSH量がゼロの試料の濁度を測定した。この結果を、実施例1におけるTSH量がゼロの試料の濁度と併せて図9に示す。
図9に示されるように、約600秒まで実施例1及び2での濁度は略等しく、実施例2での濁度は約600秒以降では飽和していた。この結果は、約600秒までの時間では、磁力を付加しなくとも一定の高感度で検出又は定量でき、更なる高感度で検出又は定量する場合には磁力を付加して約600秒での測定値と、それ以後の時点での測定値との差異を利用すべきであることを示唆するものである。
[比較例]
上記の試料について、種々の系を用いてTSH量を測定した。この結果から推定される各系の検出限界値を表2に示す。
Figure 2008001868
表2に示されるように、従来の系では、検出限界値が0.0025〜0.005mIU/Lであった。これにより、0.0012mIU/Lでも検出できた実施例は、従来の系に比べ格段に検出感度が高いことが確認された。
しかも、どの時点においてもTSHの量に依存して、濁度に差異が存在することから、検体中のTSHの検出に使用できた。1000秒以内という検出時間は、約38分間費やす従来技術(図10参照)に比べて、かなり短いものである。また、以上のST10及びST20という操作を、実際の検体について行うだけで検出物質を検出又は定量できるので、手順が簡便である。
つまり、本発明は、酵素基質反応を利用せずに濁度を測定する系であるため、手順が簡便でありつつ、従来の系に比べて格段に高い検出感度を有し、しかも短時間で検出・定量を完了できるという画期的な効果を有することが示された。
<実施例3>
(ビオチン含有ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)の合成)
窒素ガス導入管、温度計及び撹拌装置を付した200mLの三口フラスコ内で、N−イソプロピルアクリルアミド13.6g、ビオチンモノマー〔N−ビオチニル−N’−メタクリロイルトリメチレンアミド〕0.42g、2−アミノエタンチオール(和光純薬工業社製)0.2g及びアゾビスイソブチロニトリル0.2gをメタノール100mLに溶解し、30分間窒素置換を行った。その後、70℃で7時間重合反応を行った。得られた反応液を減圧濃縮し、得られた固体をアセトンに溶かし、ジエチルエーテルで再沈殿を行った。白色沈殿を濾過し、更に真空乾燥機で1晩乾燥することで、ビオチン含有ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)を11.84g得た。得られたビオチン含有ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)の分子量は約29000(Shodex GPC LF−804、8mm ID.×300mm、移動相THF)であった。
なお、ビオチンモノマー〔N−ビオチニル−N’−メタクリロイルトリメチレンアミド〕の調製は、特開2005−82538号公報に記載の方法を用いて、以下の通り行った。
N−(3−アミノプロピル)メタクリルアミド塩酸塩18g、ビオチン24g及びトリエチルアミン30gを300mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、0℃に冷却した。ジフェニルホスフォニルアジド28gを50mlのDMFに溶解させた溶液を1時間かけて、この混合物中に滴下した。滴下終了後、0℃で3時間攪拌し、更に室温(20℃)で12時間攪拌した。この後、減圧下で、溶媒を留去し、クロロホルム−メタノール混合溶媒を用いて、カラムクロマトグラフィーで精製し、N−ビオチニル−N’−メタクリロイルトリメチレンアミドを得た。
(ストレプトアビジン結合N−イソプロピルアクリルアミドの調製)
ビオチン含有ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)100mgをTBSバッファー10mLに溶解し、0.1%(w/v)とした。0.1%(w/v)ビオチン含有ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)3mLに、10mg/mLになるように精製水(MILLIPORE社製 Direct−Q(商品名)で精製した水)に溶解したストレプトアビジン(和光純薬工業社製)15μLを添加し、30分間氷上で静置して反応させることで、ストレプトアビジン結合ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)のTBS溶液を得た。
(マウス抗TSHα抗体結合ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)の調製)
ストレプトアビジン結合ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)のTBS溶液625μLに、ビオチン標識マウス抗TSHα抗体(コスモバイオ社(商品コード T103)より購入したマウス抗TSHα抗体(Leinco Technology,Inc.製)をsulfo−NHS−Biotin法(旭テクノグラス社)でビオチン化したもの)100μLを添加し、30分間氷上で静置して反応させ、マウス抗TSHα抗体結合ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)のTBS溶液を得た。
(ポリアクリル酸抗TSHβ抗体結合物の調製)
マウス抗TSHα抗体の代わりにマウス抗TSHβ抗体を用いた点を除き、実施例2と同様の手順でポリアクリル酸抗TSHβ抗体結合物を調製した。
(抗TSHα抗体結合ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)−ポリアクリル酸抗TSHβ抗体結合物によるTSHの検出)
マウス抗TSHα抗体結合ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)TBS溶液25μLの入った1.5mLのチューブを4本(a、b、c及びd)用意した。各チューブにビトロスTSHキャリブレーター1(オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス社製、商品コード 065002)5μLと、各濃度のTSHのTBS溶液 10μL(aはTSH濃度0、bはTSH濃度0.001μg/μL、cはTSH濃度0.01μg/μL、dはTSH濃度0.1μg/μL)との混合物を添加し、更にTBSバッファー165μLを加え、5分間、氷上にて静置した。その後、各チューブにポリアクリル酸抗TSHβ抗体結合物5μLを添加し、30分間氷上にて静置したものを測定サンプルとした。
恒温槽で分光光度計UVmini(島津製作所社製)のセルホルダを31.5℃に保温した。サンプルの入っていない石英セル(QS,Hella,光路長10mm)をセルホルダに置き、5分間静置した。その後、石英セル内にチューブa中の測定サンプル200μLを添加し、その6分後に吸光度を測定した。チューブb〜d中のサンプルについても、同様の手順で吸光度を測定した。その結果、吸光度は、aが0.216、bが0.199、cが0.176、dが0.168であった。
以上の結果により、TSHの濃度に応じて吸光度が変化すること、換言すれば、吸光度を測定することでTSHの濃度を定量できることが示された。つまり、本発明に係る方法は、二次抗体、発光試薬、発光検出装置等の特殊な試薬、機器を必要とせず、検出対象を迅速、安価且つ簡便に検出、定量できる新規な方法であることが確認された。
Nucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)によると、まず、オリゴヌクレオチドを、シスタミン、カルボジイミド及び1−メチルイミダゾールと反応させることによって、オリゴヌクレオチドの5’末端の水酸基にメルカプト基を導入する。メルカプト基を導入したオリゴヌクレオチドを精製した後、ジチオトレイトールを用いて還元し、この後に2、2’−ジピリジルジスルフィドを加えることによってオリゴヌクレオチドの5’末端にジスルフィド結合を介してピリジル基を導入する。一方、タンパク質に対しては、イミノチオランを反応させてメルカプト基を導入しておく。これらピリジルジスルフィド基を導入したオリゴヌクレオチドとメルカプト基を導入したタンパク質を混合し、ピリジル基とメルカプト基を特異的に反応させてタンパク質とオリゴヌクレオチドを結合させる。
(第2の結合物の調製)
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第2の親和性物質としての抗体(クローン:176マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製、1mg/mL)1mLに2−メルカプトエタノール6mgを加え、37℃で120分反応させた。反応後、Slide−A−Lyzer(商品名) 透析カセット、10K MWCO(Pierce)により、PBSバッファー500mLに対して透析し、過剰の2−メルカプトエタノールを除き、限界排除分子量10000の限外濾過膜(MILLIPORE社製[Amicon Ultra−4 Ultracel 10k])を用いて0.5mLに濃縮し、マウス抗TSHα抗体の還元抗体を得た。この還元抗体0.5mLと100μLマレイミド化ポリアクリル酸ナトリウム(33mgをPBSバッファー1mLに溶解したもの)とを4℃で1晩反応させ、続いてSuperdex−200 10/300GL(GEヘルスケア社製)を用いてゲル濾過することで、標識抗体を作成した。この標識抗体(この抗体は、ポリアクリル酸抗TSHα抗体結合物ともいう。)を0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20/PBS(pH7.4)、10mM EDTAの水溶液でタンパク質濃度4μg/mLに希釈することで、第2の結合物を調製した。
[定量]
図3に示されるように、従来汎用されている分光光度計用セミミクロセル71の光路外に、寸法5mm×9m×2mmのネオジム永久磁石73(西興産業社製)を取り付けた。このセル71を、セル温度制御機が設けられた可視紫外分光光度計UV−3101PC(島津製作所製)内に設置し、37℃のもと10分間以上保持した。

Claims (10)

  1. 検出対象を検出及び/又は定量するためのキットであって、
    刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、
    電荷を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、を含み、
    第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できることを特徴とするキット。
  2. 第1の物質が、微粒子状の磁性物質を含むことを特徴とする請求項1に記載のキット。
  3. 第2の物質が、親水性の高分子化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のキット。
  4. 第2の物質が、ポリアニオン又はポリカチオンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のキット。
  5. ポリアニオンが、核酸又はポリアクリル酸であることを特徴とする請求項4に記載のキット。
  6. ポリカチオンが、ポリアルキルアミン又はポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項4に記載のキット。
  7. 検体中の検出対象を検出する方法であって、
    刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、電荷を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、前記検体とを混合し、刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におき、前記刺激応答性ポリマーの分散の有無を判定する工程を含み、
    第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できることを特徴とする方法。
  8. 第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有し、
    前記方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 検体中の検出対象を定量する方法であって、
    刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、電荷を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物と、前記検体とを混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下におき、
    前記混合物の濁度を測定し、前記検出対象の量と濁度との前記所定条件下における相関式に基づいて、前記検体中の検出対象の量を算出することを含む方法。
  10. 第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有し、
    前記方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
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