JPWO2017090721A1 - 検体中の検出対象を定量する方法 - Google Patents
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Abstract
検体中の検出対象を定量する方法は、刺激応答性物質及び検出対象に対する第1の親和性物質を担持する担体粒子と、検体とを混合し、混合物を調製する混合工程と、混合物を刺激応答性物質が凝集する条件下におき、混合物中の懸濁物の粒子径を測定する測定工程と、粒子径に基づき、検出対象の量を決定する決定工程と、を有する。
Description
刺激応答性物質及び前記検出対象に対する第1の親和性物質を担持する担体粒子と、前記検体とを混合し、混合物を調製する混合工程と、
前記混合物を前記刺激応答性物質の凝集条件下におき、前記混合物中の懸濁物の粒子径を測定する測定工程と、
前記粒子径に基づき、前記検出対象の量を決定する決定工程と、を有する方法。
(2)懸濁物に含まれる担体粒子の凝集物を固液分離する工程を、前記決定工程の前に含まない(1)記載の方法。
<検体>
検体としては、人又は動物の血清、血漿、尿、リンパ液等の各種体液及び糞便等の生物学的物質、飲食品、水道水、並びに河川等の環境から採取した試料等が挙げられる。
<検出対象>
以上の検出方法で検出できる対象としては、例えば環境汚染物質、食品汚染物質及び臨床診断に利用される物質が挙げられる。このような物質としては、具体的には、ダイオキシン、環境ホルモン、農薬、PCB(polychlorbiphenyl)、有機水銀等、プリオンカビ毒、フグ毒、抗生物質、防カビ剤、体液、尿、喀痰、糞便中等に含まれるヒトイムノグロブリンG、ヒトイムノグロブリンM、ヒトイムノグロブリンA、ヒトイムノグロブリンE、ヒトアルブミン、ヒトフィブリノーゲン(フィブリン及びそれらの分解産物)、α−フェトプロテイン(AFP)、C反応性タンパク質(CRP)、ミオグロビン、ガン胎児性抗原、肝炎ウイルス抗原、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)、HIVウイルス抗原、アレルゲン、細菌毒素、細菌抗原、酵素、ホルモン(例えば、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)、インスリン等)、及び薬剤等が挙げられる。
[担体粒子]
担体粒子は、刺激応答性物質及び/又は第1の親和性物質が直接又は間接に結合可能な物質で、懸濁可能な物質であれば特に限定されない。担体粒子としては、シリカ、アクリル樹脂等の有機微粒子、金属からなる粒子等が挙げられ、シリカからなる粒子が好ましい。シリカは、二酸化ケイ素を主成分とする粒子であればよく、石英又は水晶からなる粒子を含み、シリカと通称されるものからなる粒子であってよい。シリカ粒子は、粒子表面にシラノール基(Si−OH)を有していることから、親水性が高いので、水中で反応させやすい点で好ましい。シリカ粒子は、また、毒性がないので、取扱いが容易であり、製造も容易である点でも好ましい。
刺激応答性物質は、外的な刺激に応答して構造変化を起こし、凝集及び分散を調整できる物質である。刺激としては、特に限定されないが、温度変化、光の照射、酸又は塩基の添加(pHの変化)、電場変化等が挙げられる。
第1の親和性物質は、検出対象に対して親和性を有する物質であれば、特に限定されない。ここで、「親和性」とは、ある物質が他の物質と特異的に結合する性質をいう。第1の親和性物質としては、例えば検出対象が抗原である場合は該抗原に対する抗体、検出対象が抗体である場合は該抗体に対する抗原である。例えば、検出対象がGSTタグ付きのタンパク質である場合はグルタチオン、検出対象がヒスチジンタグ付のタンパク質の場合は金属イオン配位したキレート剤、検出対象が核酸の場合は相補的な配列をもつ核酸が挙げられる。
第2の結合物は、より高い検出感度を得るために、後述する混合工程において、上記第1の結合物に加えて添加されるものである。この第2の結合物は、親水性物質と検出対象に対する第2の親和性物質とを結合したものである。
親水性物質は、後述する水性分散媒に対して親水性を有する物質であれば特に限定されない。ここで、「親水性」とはある物質が水性分散媒に対して親和力をもつ性質をいう。親水性物質としては、例えば、電荷を有する親水性の高分子化合物が挙げられ、ポリアニオン又はポリカチオンであることが好ましい。ポリアニオンとは複数のアニオン基を有する物質を意味し、ポリカチオンとは複数のカチオン基を有する物質を意味する。ポリアニオンの例として、DNA及びRNA等の核酸が挙げられる。これらの核酸は、核酸骨恪に沿って複数個のホスホジエステル基が存在することにより、ポリアニオンの性質を有する。また、ポリアニオンには、多数のカルボン酸官能基を含むポリペプチド(グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸からなるポリペプチド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びアクリル酸やメタクリル酸を重合成分として含有するポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、及びヘパリン等の多糖等も含まれる。一方、ポリカチオンの例としては、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリアルキルアミン、ポリエチレンイミンやポリプロピルエチレンイミン等が挙げられる。なお、ポリアニオン(カルボキシル基)やポリカチオン(アミノ基)の官能基数は、25個以上が好ましい。
第2の親和性物質は、検出対象に対して、第1の親和性物質とは異なる部位にて非競合的に結合できる物質を用いる。例えば、検出対象が抗原である場合、第2の親和性物質は、該抗原において第1の親和性物質とは異なる抗原決定基を認識する検出対象の抗原決定機を認識するモノクロナール抗体又はポリクロナール抗体である。
[第1の結合物の作製方法]
第1の結合物は、担体粒子に刺激応答性物質と第1の親和性物質とを直接又は間接に結合することによって作製する。この結合方法は、特に限定されないが、例えば、担体粒子と刺激応答性物質とを直接的に結合する場合は、反応性官能基を介して結合する方法が挙げられ当技術分野で周知の方法で行ってよい。
第2の結合物は、親水性物質と第2の親和性物質とを直接又は間接に結合することによって作製する。特に限定されないが、例えば、親水性物質側及び第2の親和性物質(例えば、第2の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して親水性物質及び第2の親和性物質を間接的に結合させる。
本発明の検出対象を定量する方法は、刺激応答性物質及び検出対象に対する第1の親和性物質を担持する担体粒子(第1の結合物)と、検体とを混合し、混合物を調製する混合工程と、混合物を刺激応答性物質の凝集条件下におき、混合物中の懸濁物の粒子径を測定する測定工程と、粒子径に基づき、検出対象の量を決定する決定工程とを有する。
まず、第1の結合物と検体とを容器内で混合し、混合物を調製する。また、より高い検出感度が必要な場合には、第2の結合物も併せて混合することが好ましい。混合物を調製する際には必要に応じて水性分散媒に分散させるとよい。水性分散媒には、後述する動的光散乱法を用いた装置で使用するレーザーの波長に対して吸収を認めず、第1の結合物に対して溶解、膨潤等の影響を与えず、第1の結合物及び第2の結合物と異なった屈折率を有しているものであればよい。例えば、分散媒としては、トリス塩酸バッファー、リン酸バッファー、ホウ酸バッファー等が挙げられる。
上記混合物を刺激応答性物質が凝集する凝集条件下におく。検出対象が存在する場合には、刺激応答性物質が検出対象の電荷部分又は親水性部分によって凝集阻害されて分散する。一方、検出対象が存在しない場合には刺激応答性物質が凝集阻害されず凝集することになる。
(相関式)
上記測定工程と同一の条件における、検出対象の量と懸濁物の粒子径との相関式を作成する。この相関式を構成する検出対象の量と懸濁物の粒子径との測定には、データが多いほどに信頼性の高い相関式が得られる。そこでデータは、2以上の検出対象の量に関するものであればよく、3点以上の検出対象の量に関するものであることが好ましい。
上述した測定工程で得られた懸濁物の粒子径の測定値を、作成した相関式に代入することによって、検体中の検出対象の量を算出できる。例えば、刺激応答性物質として、LCSTが37℃である下限臨界溶液温度を有するポリマーを用いた場合には、混合液の入った容器を37℃以上の恒温槽に移すことで、検出対象の抗原濃度に応じて、図1に示すような粒子径の変化がみられる。なお、図1に示す結果は、ビオチン標識抗TSHベータ抗体の濃度が異なる以外は、後述する実施例1で説明する測定工程と同一の条件下で行われた測定である。
第1の結合物と検出対象とを混合すると、検出対象が存在する場合、この検出対象に第1の親和性物質が結合し、検出対象の電荷部分又は親水性部分が、第1の親和性物質に結合した刺激応答性物質に接近する。これにより電荷部分又は親水性部分が刺激応答性物質の近傍に配置され、刺激に応答した刺激応答性物質の凝集が阻害される。一方、検出対象が存在しない場合、刺激応答性物質が凝集阻害されず凝集することになる。そのため、検出対象の量が少ないほど、混合物中の刺激応答性物質の凝集が経時で進み、懸濁物の粒子径が経時で大きくなる。図1及び図3の比較からわかるように、懸濁物の粒子径に基づき検出対象を定量する方法は、懸濁物の濁度に基づき検出対象を定量する場合に比べ、粒子径の変化が速い段階から現れるため、検出対象の濃度が小さい場合においても高い検出感度を得ることができる。また、懸濁物の濁度に基づき検出対象を定量する場合のように、決定工程の前に、担体粒子(第1の結合物)の凝集物を固液分離する工程が必ずしも必要ない。よって、測定時間の大幅な短縮が可能となる。
[第1の結合物の調製]
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第1の親和性物質としての抗体(クローン:195マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製)を、従来周知のsulfo−NHS−Biotin法(旭テクノグラス社)によりビオチン化し、ビオチン標識抗TSHベータ抗体を調製した。
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第2の親和性物質としての抗体(クローン:176マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製、1mg/mL)1mLに2−メルカプトエタノール6mgを加え、37℃で120分反応させた。反応後、Slide−A−Lyzer(商品名) 透析カセット、10K MWCO(Pierce)により、PBSバッファー500mLに対して透析し、過剰の2−メルカプトエタノールを除き、限界排除分子量10000の限外濾過膜(MILLIPORE社製[Amicon Ultra−4 Ultracel 100k])を用いて0.5mLに濃縮し、マウス抗TSHα抗体の還元抗体を得た。この還元抗体0.5mLと100μLマレイミド化ポリアクリル酸ナトリウム(33mgをPBSバッファー1mLに溶解したもの)とを4℃で1晩反応させ、続いてSuperdex−200 10/300GL(GEヘルスケア社製)を用いてゲル濾過することで、標識抗体を作成した。この標識抗体(この抗体は、ポリアクリル酸抗TSHα抗体結合物ともいう。)を0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20/PBS(pH7.4)、10mM EDTAの水溶液でタンパク質濃度4μg/mLに希釈することで、第2の結合物を調製した。
まず、窒素ガス導入管、温度計、及び撹拌装置を付した100mLの三口フラスコ内で、アクリル酸(和光純薬工業社製)2g、2−アミノエタンチオール(和光純薬工業社製)0.021g、及びアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業社製)0.023gをN,N−ジメチルホルムアミド50mLに溶解し、1時間窒素置換を行った。その後、70℃で7時間重合反応を行った。得られた反応液を、10mLまで減圧濃縮し、粘稠状の物が粉状になるまでジエチルエーテルで再沈殿を行った。白色沈殿をろ過し、さらに真空乾燥機で1晩乾燥することで、アミノ基末端ポリアクリル酸を得た(収量1.5g)。次にアミノ基末端ポリアクリル酸をマレイミド化した。窒素ガス導入管、及び撹拌装置を付した50mLのナスフラスコに、アミノ基末端ポリアクリル酸0.5g及びN,N−ジメチルホルムアミド10mLを入れ、溶解した。そこにEMCS(N−(6−マレイミドカプロイロキシ)スクシンイミド)(同仁化学研究所社製)3mgを加え、一晩反応した。得られた反応液を、1mLまで減圧濃縮し、粘稠な物が粉状になるまでジエチルエーテルで再沈殿を行った。白色沈殿をろ過し、さらに真空乾燥機で、1晩乾燥しマレイミド基末端ポリアクリル酸を得た。分子量は約130000(東ソー社製、TSKgel Super AW3000、6mm ID.×150mm、移動相0.1M 硝酸ナトリウム)であり、収量は0.4gであった。
ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH;Aspen Bio Pharma,Inc.製、活性8.5IU/mg、WHO80/558)をPBSバッファー(pH7.4)に30μg/mLとなるように溶解した。この溶液をビトロスTSHキャリブレータ1(TSH:0mIU/L、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス社製)で1ng/mL、となるよう希釈したものを試料とした。
第1の結合物150μL及び第2の結合物120μLをマイクロチューブ内に注ぎ、ボルテックスミキサで1秒間撹拌した。このマイクロチューブ内に上記試料750μLを添加し、再びボルテックスミキサで60秒間撹拌し、混合液を得た。同様に、陰性対照として、ヒト甲状腺刺激ホルモンが存在しない混合液も用意した。
上記混合液を動的光散乱方式粒度分布測定装置(DLS)[Malvarn社製のZETA SIZER Nano−ZS]内に設置し、37度の凝集条件下で35分間に亘って粒子径の測定を行った。同様に、陰性対照となる混合液についても粒子径の測定を行った。その結果を図2に示す。装置の条件は下記の通りである。
装置の条件:Refractive index=1.45、Absorption=0.010
[第1の結合物の調製]
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第1の親和性物質としての抗体(クローン:195マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製)を、従来周知のsulfo−NHS−Biotin法(旭テクノグラス社)によりビオチン化し、ビオチン標識抗TSHベータ抗体を調製した。
一方、ストレプトアビジンが結合された微粒子状の磁性物質であるマグナビート株式会社製のTherma−Max LSA Streptavidin(0.4質量%)250μLを1.5mLマイクロチューブにとり、このマイクロチューブを42℃に加熱することで、Therma−Max LSA Streptavidinを凝集させ、磁石で回収した後、上清を除去した。ここにTBSバッファー(20mM Tris−HCl、150mM NaCl、pH7.5)250μLを加え、冷却することで凝集物を分散させた。この分散液に、PBSバッファー(0.01M リン酸バッファー、0.0027M 塩化カリウム、0.137M 塩化ナトリウム、pH7.4)に溶解したビオチン標識抗TSHβ抗体50μL(0.75mg/mL)を加え、室温で15分間転倒混和した。マイクロチューブを42℃に加熱してTherma−Max LSA Streptavidinを凝集させ、磁石で回収した後、上清部分を除去し、余分なビオチン標識抗TSHベータ抗体を分離した(B/F分離)。ここにTBSバッファー250μLを加え、冷却することで凝集物を分散させた。続いて、過剰量のビオチンを添加して、ストレプトアビジンのビオチン結合部位を被覆した後、余分なビオチンを分離した(B/F分離)。さらに0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20、10mM EDTAを含有させたPBSバッファー(pH7.4)溶液に分散させることで、第1の結合物を調製した。
第2の結合物の調製は、実施例1における第2の結合物の調製方法と同様である。
ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH;Aspen Bio Pharma,Inc.製、活性8.5IU/mg、WHO80/558)をPBSバッファー(pH7.4)に30μg/mLとなるように溶解した。この溶液をビトロスTSHキャリブレータ1(TSH:0mIU/L、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス社製)で1ng/mL、となるよう希釈したものを試料とした。
第1の結合物150μL及び第2の結合物120μLをマイクロチューブ内に注ぎ、ボルテックスミキサで1秒間撹拌した。このマイクロチューブ内に上記試料750μLを添加し、再びボルテックスミキサで60秒間撹拌し、混合液を得た。同様に、陰性対照として、ヒト甲状腺刺激ホルモンが存在しない混合液も用意した。
汎用されている分光光度計用セミミクロセルの光路外に、寸法5mm×9mm×2mmのネオジム永久磁石(西興産業社製)を取り付けた。このセルを、セル温度制御機が設けられた可視紫外分光光度計「UV−3101PC」(島津製作所製)内に設置し、37℃のもと10分間以上保持した。
図2の結果から、粒子径に基づき定量を行う実施例では、初期段階(例えば、測定時間10分以内)においても、濁度(吸光度)に基づき定量を行う比較例に比べ、高い検出感度で定量が可能であることが確認された。また、粒子径に基づき定量を行う実施例では、比較例のように、磁石を設置する(固液分離をする)必要もなく、検出対象を高感度で検出できることが確認された。
Claims (7)
- 検体中の検出対象を定量する方法であって、
刺激応答性物質及び前記検出対象に対する第1の親和性物質を担持する担体粒子と、前記検体とを混合し、混合物を調製する混合工程と、
前記混合物を前記刺激応答性物質の凝集条件下におき、前記混合物中の懸濁物の粒子径を測定する測定工程と、
前記粒子径に基づき、前記検出対象の量を決定する決定工程と、を有する方法。 - 懸濁物に含まれる担体粒子の凝集物を固液分離する工程を、前記決定工程の前に含まない請求項1記載の方法。
- 前記担体粒子は非磁性物質からなる請求項1又は2記載の方法。
- 前記測定は、動的光散乱法を用いて行われる請求項1から3いずれか記載の方法。
- 前記担体粒子は、平均屈折率1.3以上を有する請求項4記載の方法。
- 前記測定は、陰性対照の濁度が前記凝集条件下においた後に最大値になるのに要する時間より前に行う請求項1から5いずれか記載の方法。
- 前記混合工程において、前記担体粒子に加え、親水性物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質との結合物をさらに混合する請求項1から6いずれか記載の方法。
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