JP6282819B2 - 検出対象を検出又は定量するためのキット、及び方法 - Google Patents

検出対象を検出又は定量するためのキット、及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、検出対象を検出又は定量するためのキット、及び方法に関する。
従来から、被検体中の検出対象を検出する方法として、ラテックス凝集法が利用されてきた。ラテックス凝集法とは、生体試料等の流体中における抗原を検出する場合、抗原に特異的に結合する抗体もしくはそのフラグメントを担持させたラテックスと、流体とを混合して、ラテックスの凝集の程度を測定することにより、抗原を検出又は定量する方法である(例えば、特許文献1参照)。
このラテックス凝集法によれば、検体として添加された抗原が複数のラテックス結合抗体を架橋させ、ラテックスの凝集を促す。このように手順が単純であるから、簡便且つ迅速に抗原を検出できる。しかし、抗原が微量の場合、その架橋が起こりにくいため、ラテックスが十分に凝集しない。このため、微量の抗原を検出することが困難であった。
そこで、ELISA法やCLEIA法といった酵素基質反応を利用する方法も広く利用されている。これらの方法では、例えば、抗原に特異的に結合する一次抗体を抗原に結合させ、この一次抗体に酵素を有する二次抗体を結合させる。ここで、酵素の基質を添加し、酵素が触媒する反応の程度を測定することで、抗原を検出又は定量する。
しかし、酵素基質反応を利用する方法では、二次抗体や発光試薬等の特殊な試薬が多数必須であり、作業コストが高い。また、発光試薬の退色(ブリーチング現象)を抑制する必要から、測定工程を極めて短時間に終了せざるを得ないため、測定精度が不充分になることが懸念される。一方、この方法は、試料及び各試薬をインキュベーションする工程、系を洗浄する工程、発光を測定する工程等の多段階からなっており、操作が煩雑である。しかも、各段階に要する時間が極めて長く、大規模処理には適さない。
そこで、本発明者らは、刺激応答性ポリマーを含有する物質と検出対象に対する抗体とが結合した第1の結合物、並びに有電荷又は親水性の物質と検出対象に対する別の抗体とが結合した第2の結合物を用いた、検出対象の検出及び定量技術を開発した(特許文献2及び3参照)。この技術は、上記2種類の結合物と検体とを混合した混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下においた後、濁度測定等によって刺激応答性ポリマーの凝集の程度が低下したと判定された場合には、検体中に検出対象が存在すると判別するものである。
この技術によれば、刺激応答性ポリマーを含有する物質、抗体、及び有電荷又は親水性の物質のみを用いて達成され、特殊な試薬を特に使用することなく行われるので、安価且つ簡便である。また、凝集阻害の程度を測定するだけであり、酵素によって触媒される反応を利用する系ではないから、迅速に行うことができる。
特公昭58−ll575号公報 WO2008/001868号パンフレット WO2009/084595号パンフレット
ところで、特許文献2及び3に記載される技術には、検出及び定量の感度を更に向上する余地があり得る。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、安価、簡便且つ高感度に検出対象を検出及び定量することができるキット及び方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子が、検出対象が存在しなかった際、刺激応答性物質に巻き込まれて凝集することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1) 検出対象を検出及び/又は定量するためのキットであって、
刺激応答性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子と、を備えるキット。
(2) 親水性又は有電荷の部分を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物を更に備える(1)記載のキット。
(3) 第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有する(1)又は(2)記載のキット。
(4) 検体中の検出対象を検出する方法であって、
刺激応答性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子と、前記検体とを混合し、この混合物を前記刺激応答性物質が凝集する条件下におき、前記刺激応答性物質の分散又はそれと相関する事象の有無を判定する工程を含む方法。
(5) 検体中の検出対象を定量する方法であって、
刺激応答性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子と、前記検体とを混合し、この混合物を前記刺激応答性物質が凝集する所定条件下におき、
前記混合物の濁度又はそれと相関するパラメータを測定し、前記検出対象の量と濁度又は前記パラメータとの前記所定条件下における相関式に基づいて、前記検体中の検出対象の量を算出することを含む方法。
(6) 親水性又は有電荷の部分を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物を更に混合し、
第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できる(4)又は(5)記載の方法。
(7) 第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有し、
前記方法は、前記条件においた後の前記混合物に磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含む(4)から(6)いずれか記載の方法。
本発明によれば、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子が、検出対象が存在しない場合には、刺激応答性物質に巻き込まれて凝集し、水中から除去される一方、検出対象が存在する場合には、刺激応答性物質の凝集が阻害されるため、水中に分散し続ける。これにより、検出対象の存否間での濁度の差が広がるため、高感度に検出対象を検出及び定量することができる。
しかも、以上の手順は、いずれも特殊な試薬を特に使用することなく行うことができ、また酵素によって触媒される反応を利用する系ではないから、安価、簡便、迅速に検出対象の検出又は定量を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る方法において使用される第1の結合物の概略構成図である。 前記実施形態に係る第1の結合物の使用状態を示す模式図である。 本発明の一実施例に係る方法における磁力の付加の態様を示す図である。 本発明の一実施例に係る方法における測定時間と濁度との関係を示すグラフである。 図4の実施例に係る方法における検出対象の量と、濁度との相関式を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<キット>
本発明のキットは、検出対象を検出又は定量するためのキットであって、第1の結合物と、第2の結合物とを含有する。各構成について、以下詳細に説明する。
〔第1の結合物〕
第1の結合物は、刺激応答性ポリマーを含有する第1の物質と、検出対象に対する第1の親和性物質とが結合したものである。
(第1の物質)
本発明で用いられる第1の物質は刺激応答性物質を含有する物質であり、この刺激応答性物質は、外的な刺激に応答して構造変化を起こし、凝集及び分散を調整できる物質である。刺激としては、特に限定されないが、温度変化、光の照射、酸又は塩基の添加(pHの変化)、電場変化等が挙げられる。
本発明では、刺激応答性物質は、温度変化によって凝集及び分散可能な温度応答性ポリマーであることが好ましい。なお、温度応答性ポリマーとしては、下限臨界溶液温度(以下、LCSTとも称する)を有するポリマーや上限臨界溶液温度(以下、UCSTとも称する)を有するポリマーが挙げられる。
本発明で用いられる下限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリン等のN置換(メタ)アクリルアミド誘導体からなるポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチルエーテル、(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンラウリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン誘導体;ポリオキシエチレンソルビタンラウレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル誘導体;(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)(メタ)アクリレート類;及び(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)(メタ)アクリレート類等のポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。更に、これらのポリマー及びこれらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーも利用できる。また、N−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーも利用できる。(メタ)アクリルアミド誘導体を含むポリマーを使用する場合、このポリマーにその他の共重合可能なモノマーを、下限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。本発明では、なかでも、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマー又はN−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーが好ましく利用できる。
本発明で用いられる上限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、アクリロイルグリシンアミド、アクリロイルニペコタミド、アクリロイルアスパラギンアミド及びアクリロイルグルタミンアミド等からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマーが利用できる。また、これらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーであってもよい。これらのポリマーには、アクリルアミド、アセチルアクリルアミド、ビオチノールアクリレート、N−ビオチニル−N’−メタクリロイルトリメチレンアミド、アクリロイルザルコシンアミド、メタクリルザルコシンアミド、アクリロイルメチルウラシル等、その他の共重合可能なモノマーを、上限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。
また、本発明では、刺激応答性物質として、pH変化によって凝集及び分散可能なpH応答性ポリマーが利用できる。pH応答性ポリマーが構造変化を起こすpHは、特に限定されないが、刺激付与時における第1の結合物、第2の結合物、及び検体の変性等による検出・定量精度の低下を抑制できる点で、pH4〜10が好ましく、pH5〜9であることが更に好ましい。
このようなpH応答性ポリマーとしては、カルボキシル、リン酸、スルホニル、アミノ等の基を官能基として含有するポリマーが例示できる。より具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ホスホリルエチル(メタ)アクリレート、アミノエチルメタクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の解離基を有するモノマーが重合されたものであってもよく、これら解離基を有するモノマーと、pH応答能が損なわれない程度において、他のビニルモノマー、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、スチレン、塩化ビニル、N−ビニルピロリドン等のビニル化合物、(メタ)アクリルアミド類等とが共重合されたものであってもよい。
(微粒子状の磁性物質)
ここで用いる微粒子状の磁性物質は、多価アルコールとマグネタイトとで構成されてよい。この多価アルコールは、構成単位に水酸基を少なくとも2個有し且つ鉄イオンと結合可能なアルコール構造体である限りにおいて特に限定されず、例えば、デキストラン、ポリビニルアルコール、マンニトール、ソルビトール、シクロデキストリンが挙げられる。例えば特開2005−82538公報には、デキストランを用いた微粒子状の磁性物質の製造方法が開示されている。また、グリシジルメタクリレート重合体のようにエポキシを有し、開環後多価アルコール構造体を形成する化合物も使用できる。このような多価アルコールを用いて調製された微粒子状の磁性物質(磁性微粒子)は、良好な分散性を有するように、その平均粒径が0.9nm以上1000nm未満であることが好ましい。平均粒径は、特に目的とする検出対象の検出感度を高めるためには、2.9nm以上200nm未満であることが好ましい。
(第1の親和性物質)
第1の親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。ここで用いる抗体は、いかなるタイプの免疫グロブリン分子であってもよく、Fab等の抗原結合部位を有する免疫グロブリン分子断片であってもよい。また、抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。
[第1の結合物の作製]
第1の結合物は、第1の物質と第1の親和性物質とを結合することによって作製する。この結合方法は、特に限定されないが、例えば、第1の物質側(例えば刺激応答性物質部分)及び第1の親和性物質(例えば、第1の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第1の物質及び第1の親和性物質を結合させる。
具体的には、刺激応答性物質へのビオチンの結合は、国際公開WO01/009141に記載されているように、ビオチン等をメタクリルやアクリル等の重合性官能基と結合させて付加重合性モノマーとし、他のモノマーと共重合することにより行うことができる。また、第1の親和性物質へのアビジン等の結合は常法に従って行うことができる。次に、ビオチン結合刺激応答性物質及びアビジン結合第1の親和性物質を混合すると、アビジンとビオチンとの結合を介して、第1の親和性物質及び刺激応答性ポリマーが結合する。
別法として、ポリマーの製造時にカルボキシル、アミノ又はエポキシ等の官能基を持つモノマーを他のモノマーと共重合させ、この官能基を介し、当技術分野で周知の方法に従って抗体親和性物質(例えば、メロンゲル、プロテインA、プロテインG)をポリマーに結合させる方法が利用できる。このようにして得られた抗体親和性物質に第1の抗体を結合させることにより、刺激応答性物質と、検出対象の抗原に対する第1の抗体との第1の結合物が作製される。
あるいは、ポリマーの製造時にカルボキシル、アミノ又はエポキシ等の官能基を有するモノマーを他のモノマーと共重合させ、これらの官能基に検出対象の抗原に対する第1の抗体を常法に従って直接結合させてもよい。
あるいは、微粒子状の磁性物質に第1の親和性物質及び刺激応答性物質を結合させてもよい。
第1の物質を刺激応答性ポリマーが凝集する条件においた後、遠心分離によって分離することで、第1の結合物を精製してもよい。第1の結合物の精製は、刺激応答性ポリマーに微粒子状の磁性物質を結合させ、更に第1の親和性物質を結合させた後、刺激応答性ポリマーが凝集する条件におき、磁力を付加して磁性物質を回収する方法によって行ってもよい。
微粒子状の磁性物質と刺激応答性ポリマーとの結合は、反応性官能基を介して結合する方法や、磁性物質中の多価アルコール上の活性水素又は多価アルコールに重合性不飽和結合を導入してグラフト重合する方法等の当技術分野で周知の方法で行ってよい(例えば、ADV.Polym.Sci.、Vol.4、p111、1965やJ.Polymer Sci.、Part−A、3、p1031、1965参照)。
〔固体粒子〕
本発明で用いられる固体粒子は、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能なものである。懸濁可能なことで、濁度等の本発明で測定されるパラメータに影響を与える(測定光を吸光又は散乱させる)ことができる。水中で表面に疎水性部分が提示されることで、凝集の間に凝集体に巻き込まれることができ、また後述の凝集体の磁石への吸着の間にも巻き込まれることができる。なお、懸濁可能性は、固体粒子の比重、粒子径等を適宜調節することで付与することができる。
これに対し、ミセル等は、水中に懸濁可能ではある一方、表面に親水性部分のみが提示されており、結果的に凝集体に巻き込まれにくい。これは、刺激応答性物質の凝集が、近傍に配置された親水性又は有電荷の部分を避け、疎水性部分が集まるように刺激応答性物質が構造変化するためによるため、疎水性部分を表面に提示しない固体粒子が、刺激応答性物質が有する疎水性部分に近接しにくく、結果的に凝集体に巻き込まれにくいと推測される。
このような固体粒子の構成成分としては、カーボンブラック、疎水性有機微粒子(アマイドワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルエステル、架橋シリコーン樹脂又はフッ素樹脂からなる微粒子等)、親水性微粒子を疎水化した微粒子(親水性微粒子を親油性化合物又は疎水性微粒子で表面改質をした微粒子)等、疎水性シリカ等が挙げられる。
なお、従来のラテックス凝集法などで用いられてきたラテックス粒子は、表面に検出対象に対する抗体を有しており、この抗体を介して検出対象に多数のラテックス粒子が結合し、凝集する作用が利用されている。これに対し、本発明で用いられる固体粒子は、検出対象に結合させるためではなく、凝集体への巻き込みのために用いられる。このため、本発明の固体粒子は、検出対象に選択的に結合するものではなく、具体的には検出対象に対する親和性物質(抗体)が結合されていない。また、本発明の固体粒子は、それ自身の磁性により磁石に吸着させるために用いるものではないため、非磁性成分で構成されてよく、常磁性を有する必要がない(ただし反磁性は有しないことが好ましい)。また、本発明の固体粒子は、検出対象に元来含まれ得る夾雑物(タンパク質、天然繊維等の天然成分)とは区別される。
本発明の固体粒子の粒径は、大きすぎると、懸濁性を下げる傾向を有する一方、小さすぎると、濁度等のパラメータに与える影響(つまり検出及び定量の感度)を下げる傾向を有する。この観点で固体粒子の平均粒子径は適宜選択されてよく、例えば、0.10〜01.0μmであってよく、0.3〜0.7μmであってよい。
〔第2の結合物〕
本発明の方法では、第1の結合物に加えて、親水性又は有電荷の部分を有する第2の物質と、検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物を用いることが好ましい。これにより、検出感度を向上することができる。なお、第2の結合物を用いなくても、検出対象が有する親水性又は有電荷の部分が刺激応答性物質に接近するため、刺激応答性物質の凝集阻害効果をある程度得ることはできる。
(第2の物質)
第2の物質は、例えば電荷を有する高分子化合物であり、ポリアニオン又はポリカチオンであることが好ましい。ポリアニオンとは複数のアニオン基を有する物質を意味し、ポリカチオンとは複数のカチオン基を有する物質を意味する。ポリアニオンの例として、DNA及びRNA等の核酸が挙げられる。これらの核酸は、核酸骨恪に沿って複数個のホスホジエステル基が存在することにより、ポリアニオンの性質を有する。また、ポリアニオンには、多数のカルボキシルを含むポリペプチド(グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸からなるポリペプチド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスルホン酸及びアクリル酸やメタクリル酸を重合成分として含有するポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、及びヘパリン等の多糖等も含まれる。一方、ポリカチオンの例としては、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリアルキルアミン、ポリエチレンイミンやポリプロピルエチレンイミン等が挙げられる。なお、ポリアニオン(カルボキシル)やポリカチオン(アミノ)の官能基数は、25個以上が好ましい。また、カルボキシル基を持つラテックス粒子等も挙げられる。
また、第2の物質は、例えば水溶性の高分子化合物であり、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のエーテル結合を含有する高分子、ポリビニルアルコール等のアルコール性水酸基を含有する高分子、デキストラン、シクロデキストリン、アガロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性多糖類、中性アミノ酸を含むポリペプチド等が挙げられる。
これらの物質は、高分子鎖の中又は末端に、第2の親和性物質を結合させるための官能基等を有していてもよい。また、第2の物質は、一種単独で利用しても、複数を混合して利用してもよい。
(第2の親和性物質)
第2の親和性物質は、第1の親和性物質とは異なる部位において、第1の親和性物質と同じ検出対象に結合できるものである。第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。
[作製方法]
第2の結合物は、第2の物質と第2の親和性物質とを直接又は間接に結合することによって作製する。特に限定されないが、例えば、第2の物質側及び第2の親和性物質(例えば、第2の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第2の物質及び第2の親和性物質を間接的に結合させる。
第2の物質と第2の親和性物質とを直接的に結合させる場合、官能基を介して結合させてもよく、例えば、官能基を用いる場合、ゴッシュらの方法(Ghosh et al.:Bioconjugate Chem.、 1、 71−76、1990)のマレイミド−チオールカップリングに従って結合できる。具体的には、以下の2つの方法が挙げられる。
第1の方法では、まず、核酸の5’末端にメルカプト基(別名、スルフヒドリル基)を導入する一方、抗体に6−マレイミドヘキサノイックアシッドスクシンイミドエステル(例えば、「EMCS(商品名)」((株)同仁化学研究所製))を反応させてマレイミド基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
第2の方法では、まず、第1の方法と同様にして核酸の5’末端にメルカプト基を導入し、このメルカプト基に更にホモ二官能性試薬であるN,N−1,2−フェニレンジマレイミドと反応させることによって核酸の5’末端にマレイミド基を導入する一方、抗体にメルカプト基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
この他に、核酸をタンパク質に導入する方法としては、例えば、Nucleic Acids Research 第15巻5275頁(1987年)及びNucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)に記載された方法が知られている。これらの技術は核酸と抗体の結合に応用できる。
Nucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)によると、まず、オリゴヌクレオチドを、シスタミン、カルボジイミド及び1−メチルイミダゾールと反応させることによって、オリゴヌクレオチドの5’末端の水酸基にメルカプト基を導入する。メルカプト基を導入したオリゴヌクレオチドを精製した後、ジチオトレイトールを用いて還元し、この後に2、2’−ジピリジルジスルフィドを加えることによってオリゴヌクレオチドの5’末端にジスルフィド結合を介してピリジル基を導入する。一方、タンパク質に対しては、イミノチアレンを反応させてメルカプト基を導入しておく。これらピリジルジスルフィドを導入したオリゴヌクレオチドとメルカプト基を導入したタンパク質を混合し、ピリジル基とメルカプト基を特異的に反応させてタンパク質とオリゴヌクレオチドを結合させる。
Nulcleic Acids Reseach 第15巻5275頁(1987年)によると、まず、オリゴヌクレオチドの3’末端にアミノ基を導入しておき、ホモ二官能性試薬であるジチオ−ビス−プロピオニックアシッド−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(略称:ジチオ−ビス−プロピオニル−NHS)を反応させる。反応後、ジチオトレイトールを添加することによりジチオ−ビス−プロピオニル−NHS分子中のジスルフィド結合を還元して、オリゴヌクレオチドの3’末端にメルカプト基を導入する。タンパク質の処理については、特開平5−48100号公報に示すようなヘテロ二官能性架橋剤が用いられる。まず、タンパク質中の官能基(例えば、アミノ基)と反応しうる第1の反応性基(スクシンイミド)、及びメルカプト基と反応しうる第2の反応性基(例えば、マレイミド等)を有するヘテロ二官能性架橋剤と、タンパク質を反応させることにより、タンパク質に第2の反応性基を導入し、予め活性化されたタンパク試薬とする。このようにして得られたタンパク試薬をチオール化ポリヌクレオチドのメルカプト基へ共有結合させる。
核酸以外のポリアニオンやポリカチオンを使用する場合にも、これらの末端等にメルカプト基を導入することで、上記と同様の操作で第2の結合物を作製できる。
<検出方法>
以上の結合物(少なくとも第1の結合物を含む)、固体粒子、及び検体の混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する条件下におくと、検出対象が存在する場合には、刺激応答性ポリマーが検出対象の電荷部分又は親水性部分によって凝集阻害されて分散する。一方、検出対象が存在しない場合には、刺激応答性ポリマーが凝集阻害されず凝集することになる。
第1の結合物、第2の結合物、固体粒子、及び検体は、すべてを同時に混合してもよく、1種ずつを別々に混合してもよい。また、第2の結合物の使用が必須でないことは前述のとおりである。
固体粒子の使用量は、過小であると、検出及び定量感度の向上が不十分になり得る一方、過大であると、分散する固体粒子により増加する濁度等が、測定機器(例えば分光光度計)の検出上限を超え、検出対象の定量性が失われるおそれがある。固体粒子の使用量は、このような観点で適宜設定されてよい。
この現象を、図1〜図2を参照しながら説明する。
図1に示されるように、第1の結合物10は刺激応答性ポリマー11を含有し、この刺激応答性ポリマー11はアビジン15及びビオチン17を介して検出対象50に対する第1の抗体13に結合されている。また、第1の結合物10は微粒子状の磁性物質19を含み、この磁性物質19の表面に第1の物質としての刺激応答性ポリマー11が結合されている。一方、第2の結合物20では、検出対象50に対する第2の抗体23と、第2の物質21とが結合されている。そして、第1の抗体13及び第2の抗体23は、検出対象50の異なる部位に結合できることから、同じ検出対象50に結合できる。第2の結合物20は検出対象50と刺激応答性ポリマー11とを介して磁性物質19に接近でき、このとき第2の物質21が磁性物質19の近傍に位置することになる。この段階で、固体粒子30は、水中に懸濁されて分散しており、検出対象50に少なくとも選択的には結合していない。
図2に示されるように、第1の結合物10、第2の結合物20及び検体の混合物を所定条件下におくと、検出対象50が存在する場合には、刺激応答性ポリマー11が第2の結合物20中の電荷部分又は親水性部分によって凝集阻害されて分散する(図2(A))。一方、検出対象50が存在しない場合には刺激応答性ポリマー11が凝集阻害されず凝集することになる((図2(B))。このとき、固体粒子30は、検出対象50が存在する場合には、刺激応答性ポリマー11が分散するため、水中に分散し続ける(図2(A))一方、検出対象50が存在しない場合には刺激応答性ポリマー11の凝集体に巻き込まれ、分散する固体粒子30が減る((図2(B))。なお、本実施形態では、第2の結合物20の電荷部分又は親水性部分が磁性物質19の近傍に位置する構成としたが、これに限られず、検出対象の電荷部分又は親水性部分が磁性物質19の近傍に位置する構成であってもよい。
刺激応答性ポリマー11を凝集させるためには、例えば温度応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器を温度応答性ポリマーの凝集する温度の恒温槽に移せばよい。温度応答性ポリマーには、上限臨界溶液温度(以下「UCST」と略すことがある。)を有するポリマーと、下限臨界溶液温度(以下「LCST」と略すことがある。)を有するポリマーの2種類がある。例えば、LCSTが37℃である下限臨界溶液温度を有するポリマーを用いた場合には、混合液の入った容器を37℃以上の恒温槽に移すことで、温度応答性ポリマーを凝集させることができる。また、UCSTが5℃である上限臨界溶液温度を有するポリマーを用いた場合には、混合液の入った容器を5℃未満の恒温槽に移すことで、温度応答性ポリマーを凝集させることができる。
また、LCSTは、温度応答性ポリマーの周囲の塩濃度の増加に伴って低下することが知られている。このため、ある温度で温度応答性ポリマーが分散している溶液に、所定濃度の塩(例えば、NaCl)を添加することにより、一定温度下で温度応答性ポリマーを凝集させることも可能である。
本発明で用いられる塩としては、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、等のハロゲン化物;硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩;チオシアン化カリウム等のチオシアン酸塩;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;ホウ酸塩;リン酸塩等が挙げられる。これらの塩は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、酢酸ナトリウム等のモノカルボン酸のナトリウム塩、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、イミノ二酢酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム、マロン酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、又は、酒石酸ナトリウム等のジカルボン酸のナトリウム塩、クエン酸二ナトリウム等のトリカルボン酸のナトリウム塩、エチレンジアミン4酢酸二ナトリウム等のテトラカルボン酸のナトリウム塩等の有機酸塩等が挙げられ、これらのカリウム塩等の有機酸塩等も利用できる。これらの塩は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
温度応答性ポリマーを凝集させるためには、例えば、所望の塩濃度となるように塩の水溶液を添加すればよい。温度応答性ポリマーを凝集させるための塩の必要添加量は、塩の種類、水溶液の温度、温度応答性ポリマーの種類、温度応答性ポリマーの濃度によって異なるが、水溶液中終濃度で概ね50mM〜5M、好ましくは100〜1000mMの範囲である。
また、pH応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器に酸溶液又はアルカリ溶液を加えればよい。具体的には、pH応答性ポリマーが構造変化を起こすpH範囲の外にある分散混合液の入った容器に、酸溶液又はアルカリ溶液を加え、容器内をpH応答性ポリマーが構造変化を起こすpH範囲に変更すればよい。例えば、pH5以下で凝集、pH5超で分散するpH応答性ポリマーを用いた場合、pH5超で分散している混合液の入った容器に、pHが5以下になるように酸溶液を加えればよい。また、pH10以上で凝集、pH10未満で分散するpH応答性ポリマーを用いた場合、pH10未満で分散している混合液の入った容器に、pHが10以上になるようにアルカリ溶液を加えればよい。pH応答性ポリマーが構造変化を起こすpHは、特に限定されないが、pH4〜10が好ましく、pH5〜9であることが更に好ましい。具体的には、多数のカルボキシルを含むポリペプチド(グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸からなるポリペプチド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びアクリル酸やメタクリル酸を重合成分として含有するポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ヘパリン等の多糖類、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリアルキルアミン、ポリエチレンイミン及びポリプロピルエチレンイミン等が挙げられる。
また、光応答性ポリマーを用いた場合、混合液の入った容器にポリマーを凝集できる波長の光を照射すればよい。凝集させるための好ましい光は、光応答性ポリマーに含まれる光応答性官能基の種類及び構造により異なるが、一般に波長190〜800nmの紫外光又は可視光が好適に使用できる。このとき、強度は0.1〜1000mW/cmが好ましい。なお、光応答性ポリマーは、測定精度を向上できる点で、濁度の測定に用いられる光が照射された際、分散を生じにくいもの、換言すれば凝集するものであることが好ましい。光応答性ポリマーとして、濁度の測定に用いられる光が照射された際に分散を生じるものを用いる場合、照射時間を短縮することで測定精度を向上できる。具体的には、アゾベンゼン、スピロベンゾピラン及びスピロベンゾチオピラン等の光応答性の官能基を含有するポリマー等が挙げられる。
かかる条件下に第1の結合物10、第2の結合物20及び検体の混合物をおくと、検出対象50が存在する場合には、刺激応答性ポリマー11が第2の結合物20中の電荷部分又は親水性部分によって凝集阻害されて分散する(図2(A))。一方、検出対象50が存在しない場合には刺激応答性ポリマー11が凝集阻害されず凝集することになる((図2(B))。このとき、刺激応答性ポリマー11の凝集体に固体粒子30が巻き込まれ、分散する固体粒子30が減ることは、前述のとおりである。
なお、温度応答性ポリマーの凝集は、第1の結合物及び第2の結合物と検出対象との結合後に行ってもよいし、同時並行的に行ってもよいが、処理時間を短縮できる点で後者が好ましい。
ここで、下限臨界溶液温度は、次のように決定する。まず、試料を吸光光度計のセルに入れ、1℃/分の速度で試料を昇温する。この間、550nmにおける透過率変化を記録する。ここで、ポリマーが透明に溶解しているときの透過率を100%、完全に凝集したときの透過率を0%としたとき、透過率が50%になるときの温度をLCSTとして求める。
また、上限臨界溶液温度は、次のように決定する。1℃/分の速度で試料を冷却し、下限臨界溶液温度の場合と同様に550nmにおける透過率変化を記録する。ここで、ポリマーが透明に溶解しているときの透過率を100%、完全に凝集したときの透過率を0%としたとき、透過率が50%になるときの温度をUCSTとして求める。
(判定)
分散の有無の判定は、例えば目視又は濁度測定で行うことができる。濁度は光散乱装置での光透過率から算出でき、濁度が低ければ刺激応答性ポリマーの凝集が阻害されており、検出物質の存在が示唆される。ここで、使用する光の波長は、磁性物質の粒径等に応じ所望の検出感度が得られるよう適宜設定されてよい。光の波長は、従来汎用の装置を利用できる点で、可視光の範囲内(例えば、550nm)であることが好ましい。
目視又は濁度測定は、一定の時点で断続的に行ってもよいし、経時的に連続して行ってもよい。また、ある時点における濁度測定値と、他の時点における濁度測定値との差に基づいて判定を行ってもよい。
刺激応答性物質の分散又はそれと相関する事象は、特に限定されず、展開担体に展開したときの信号(薄層クロマトグラフィー)等であってよい。
展開担体に展開したときの信号に基づく検出方法は、WO2010/137532号パンフレットに開示されている。具体的には、刺激応答性物質の凝集条件においた混合物を展開担体に展開させる、又は展開中の混合物を刺激応答性物質の凝集条件におき、展開担体における第1の結合物又は第2の結合物の存在に起因する信号を確認し、信号が、前記検出対象の非存在下と異なる場合には、検体中に検出対象が存在すると判別する工程を含む。この方法は、適宜選択された展開担体において、刺激応答性物質が凝集すると、展開しにくくなるという相関性を利用するものである。
この方法では、固体粒子として、有色又は発色・蛍光性のものを用いることが好ましい。これにより、分散する固体粒子の量が多いと、展開担体中に展開中の物質の存在を示すブロードなバンドの色が濃くなる。また、固体粒子が凝集体に巻き込まれると、凝集体の存在を示すナローなバンドの色が濃くなる。
<定量方法>
本発明の定量方法によれば、まず、第1の結合物、第2の結合物及び検体を混合し、この混合物を刺激応答性ポリマーが凝集する所定条件下におく、次に、混合物の濁度又はそれと相関するパラメータを測定し、検出対象の量と濁度又は上記パラメータとの所定条件下における相関式に基づいて、検体中の検出対象の量を算出する。前半部分の手順は前述した検出方法と類似するので、説明を省略する。
(相関式)
上記所定条件と同一の条件における、検出対象の量と濁度又はそれと相関するパラメータとの相関式を作成する。この相関式を構成する検出対象の量と濁度又はパラメータとの測定は、データが多い程に信頼性の高い相関式が得られる。そこでデータは、2点以上の検出対象の量に関するものであればよく、3点以上の検出対象の量に関するものであることが好ましい。
ここで、検出対象の量と濁度との相関式は、検出対象の量と濁度との直接的な相関を示す式のみならず、検出対象の量と濁度を反映するパラメータとの相関式であってもよい。
(算出)
混合物の濁度測定値を、作成した相関式に代入することによって、検体中の検出対象の量を算出できる。
濁度と相関するパラメータとしては、特に限定されず、展開担体に展開したときの信号強度(薄層クロマトグラフィー)、磁性物質を含む第1の物質を用いた場合には磁界の強さ等であってよい。
展開担体に展開したときの信号に基づく定量方法は、WO2010/137532号パンフレットに開示されている。具体的には、展開担体における第1の結合物又は第2の結合物の存在に起因する信号の強度を測定し、検出対象の量と信号強度との所定条件下における相関式に基づいて、検体中の検出対象の量を算出する工程が含まれる。この方法は、適宜選択された展開担体において、刺激応答性物質が凝集すると、展開しにくくなるという相関性を利用するものである。この方法では、固体粒子として、有色又は発色・蛍光性のものを用いることが好ましい。
(分離)
第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有する場合、本発明の検出方法又は定量方法は、磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含むことが好ましい。これによって、凝集した磁性物質が、非凝集状態の磁性物質を含む夾雑物から分離される。このため、分離した磁性物質の量、溶媒に分散した際の光透過率等の測定値は、夾雑物の影響が除外され、検出物質の存在をより忠実に反映したものとなる。
本発明では、水中に分散していた固体粒子が、磁性物質が凝集すると、凝集した磁性物質に巻き込まれつつ磁石へと吸着される(凝集時に巻き込まれなかった固体粒子の一部がさらに、凝集体が磁石に吸着される間に巻き込まれる)一方、磁性物質が凝集しない場合、磁石には実質的に吸着されず、水中に分散し続ける。これにより、検出対象の存否間での濁度の差が更に広がるため、高感度に検出対象を検出及び定量することができる。
磁力の付加は磁性物質に磁石を接近させて行うことができる。この磁石の磁力は、用いる磁性物質が有する磁力の大きさによって異なる。磁石としては、例えばマグナ社製ネオジ磁石が挙げられる。
また、磁力の付加は、判定の前又は判定と同時並行して行ってよいが、工程に費やされる時間を短縮化できる点で同時並行が好ましい。なお、磁力を付加すると、凝集した磁性物質は夾雑物を巻き込んで分離されるため、分離後における混合物の濁度は、夾雑物が存在していた場合の方がむしろ小さくなるものと推測される。
なお、検出方法又は定量方法における「濁度測定」には、濁度を直接的に測定することのみならず、濁度を反映するパラメータを測定することも包含される。かかるパラメータとしては、複数時点での濁度測定値の差異、分離された凝集物量、分離後の非凝集物の濁度等が挙げられる。ここで、複数時点のうちの1点は、例えば、検出対象が非存在である陰性対照に磁力を付加した際、濁度が最大値となる時点近傍であることが好ましい。これにより、別の時点での濁度測定値との差異が大きくなり、検出対象の量をより正確に定量できることになる。
(検出対象)
検体中の検出対象としては、臨床診断に利用される物質が挙げられ、具体的には、体液、尿、喀痰、糞便中等に含まれるヒトイムノグロブリンG、ヒトイムノグロブリンM、ヒトイムノグロブリンA、ヒトイムノグロブリンE、ヒトアルブミン、ヒトフィブリノーゲン(フィブリン及びそれらの分解産物)、α−フェトプロテイン(AFP)、C反応性タンパク質(CRP)、ミオグロビン、ガン胎児性抗原、肝炎ウイルス抗原、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(HPL)、HIVウイルス抗原、アレルゲン、細菌毒素、細菌抗原、酵素、ホルモン(例えば、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)、インスリン等)、薬剤等が挙げられる。
<実施例1>
本実施例では、第1の結合物として抗TSHβ抗体結合−温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子を、第2の結合物として抗TSHα抗体結合ポリエチレングリコールを用いて、ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)を検出する例を示す。
(第1の結合物の調製)
Leinco Technologies,Inc.製の抗ヒトTSHβ抗体(Anti−Human Thyroid Stimulating Hormone Beta、クローン:195マウス、クラス:マウスIgG)を、サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製sulfo−NHS−Biotinylation kit(Cat No.21425)を用いてビオチン化し、ビオチン化抗ヒトTSHβ抗体を調製した。
ストレプトアビジン結合−温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子として、JNC(株)製のTherma−Max(登録商標) LSA Streptavidin(30)0.4質量%、250μLを1.5mLのマイクロチューブに取り、更にPBSバッファーに溶解したビオチン化抗ヒトTSHβ抗体50μL(0.75mg/mL)を加え、4℃で15分間転倒混和した。前記マイクロチューブを37℃に加熱した後、前記磁性粒子を磁石で回収し、上清部分を除去した。ここにPBSバッファー250μLを加え、冷却して、前記磁性粒子を分散させた。再度マイクロチューブを37℃に加熱した後、前記磁性粒子を磁石で回収し、上清部分を除去することで、抗ヒトTSHβ抗体化温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子を調製した。
この抗ヒトTSHβ抗体化温度応答性ポリマー表面修飾磁性粒子を含むチューブに、0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20、10mM EDTAを含有するPBSバッファー(pH7.4)500μLを加え、冷却することで分散させ、第1の結合物の分散溶液を調製した。
(第2の結合物の調製)
まず、検出対象としてのヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する第2の親和性物質としての抗ヒトTSHα抗体(Anti−Human Thyroid Stimulating Hormone Alpha、クローン:176マウス、マウスIgG、Leinco Technology,Inc.製、1mg/mL)1mLに2−メルカプトエタノール6mgを加え、37℃で120分間反応させた。反応後、Slide−A−Lyzer(商品名) 透析カセット、10K MWCO(Pierce)により、PBSバッファー500mLに対して透析を行って、過剰の2−メルカプトエタノールを除き、限界排除分子量10000の限外濾過膜(MILLIPORE社製[Amicon Ultra−4 Ultracel 10k])を用いて0.5mLに濃縮し、マウス抗ヒトTSHα抗体の還元抗体を得た。この還元抗体0.5mLと、100μLマレイミド化ポリエチレングリコール(「SUNBRIGHT ME−400MA」、日油社製)とを4℃で1晩反応させ、続いてSuperdex−200 10/300GL(GEヘルスケア社製)を用いてゲル濾過することで、標識抗体を調製した。この標識抗体(この抗体は、ポリエチレングリコール−抗ヒトTSHα抗体結合物ともいう。)を、0.5%(w/v)BSA(シグマ社製)、0.5%(w/v)Tween(登録商標)20、10mM EDTAを含有するPBSバッファー(pH7.4)でタンパク質濃度2.5μg/mLになるように希釈することで、第2の結合物を調製した。
(固体粒子)
固体粒子として、ポリスチレン系ラテックス粒子であるJSRライフサイエンス社製「Immutex P2312」(10%、平均粒子径0.495μm)を用い、この濃度が1%、0.5%になるよう、PBSバッファー(pH7.4)で希釈した。
(検体の調製)
TSH;Aspen Bio Pharma,Inc.製ヒト甲状腺刺激ホルモン(活性8.5IU/mg、WHO80/558)の溶液(濃度30μg/mL)を、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティクス社製「ビトロス(登録商標) TSH キャリブレータ1」で、0.0015μIU/L、15.300μIU/L、153.00μIU/Lとなるよう希釈した。なお、ヒト甲状腺刺激ホルモン活性を含有しない(0.0000μIU/L)ことを除き、同様の手順で調製したものも調製した。
[定量]
図3に示されるように、汎用の分光光度計用セミミクロセル71の光路外に、寸法5mm×9mm×2mmのネオジム永久磁石73(西興産業社製)を取り付けた。このセル71を、セル温度制御機が設けられた可視紫外分光光度計「UV−3101PC」(島津製作所製)内に設置し、37℃のもと10分間以上保持した。
(混合)
第1の結合物の分散溶液400μL及び第2の結合物の分散溶液400μLをマイクロチューブ内に注ぎ、ボルテックスミキサーで1秒間撹拌した。ここに、各試料90μLを添加し、ボルテックスミキサーで60秒間撹拌した後、固体粒子の分散液10μLを添加し、固体粒子濃度を0.00%(PBSバッファーのみ添加)、0.005%、0.01%にした。
(濁度の測定)
この撹拌液をセル71内に分注し、分光光度計に添付の使用説明書に従ってゼロ補正し、波長420nmの光を用いて、直ちにスリット幅3.0nmで300秒間にわたって連続して測定した。この結果を図4に示す。
図4に示されるように、TSHの量が多い程、濁度が高かった。これは、温度応答性ポリマーがTSHを介して、親水性の部分を有するラテックス粒子に近接することによって、凝集阻害を受け、磁石に吸着されずに分散し続けたためである。
次に、各試料について、測定開始50秒後及び300秒後の2点での測定値の差異を表した。この結果を表1及び図5に示す。
Figure 0006282819
表1及び図5に示されるように、測定開始50秒後及び300秒後の2点間の測定値の差は、TSHの量に依存するものであった。すなわち抗CCP抗体濃度が上がるにつれ、測定開始50秒後及び300秒後の2点間の測定値の差は大きくなった。これにより、測定開始50秒後及び300秒後の2点間の測定値の差を測定することで、検出物質を検出できることがわかった。また、TSHの量と測定値の差との相関式を作成することで、定量も可能である。
しかし、中でも固体粒子を用いた例では、用いなかった例に比べ、いずれのTSH量においても測定値の差異が大きかった。これにより、固体粒子が、検出及び定量の感度を増加できることが確認された。なお、WO2009/084596号パンフレットの段落0090〜0092、図6等に示されるように、乳び検体に含まれる固体粒子であるミセルは、刺激応答性物質の凝集の有無にかかわらず、水中に分散し続けるため、検出及び定量の感度増加には利用できないことが知られている。これらの事実から、本発明で用い得る固体粒子は、懸濁可能であるだけでは足りず、水中で表面に疎水性部分を提示することが必要であることもわかった。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。また、本発明では刺激応答性ポリマーを必須に用いるが、ポリマーに限られず、刺激応答性の低分子を用いてもよい。かかる低分子としては、例えば、特許第3693979号公報、特許第3916330号公報、特開2002−85957号公報、特許第4071738号公報、特許第2869684号公報、特許第2927601号公報、特許第3845249号公報、特開2006−242597号公報等に開示される低分子が挙げられる。
10 第1の結合物
11 刺激応答性物質
13 第1の抗体(第1の親和性物質)
15 アビジン
17 ビオチン
19 磁性物質
20 第2の結合物
21 第2の物質
23 第2の抗体(第2の親和性物質)
30 固体粒子
50 検出対象

Claims (7)

  1. 検体中の検出対象を検出する方法であって、
    刺激応答性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子と、前記検体とを混合し、この混合物を前記刺激応答性物質が凝集する条件下におき、前記刺激応答性物質の分散又はそれと相関する事象の有無を判定する工程を含む方法。
  2. 検体中の検出対象を定量する方法であって、
    刺激応答性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子と、前記検体とを混合し、この混合物を前記刺激応答性物質が凝集する所定条件下におき、
    前記混合物の濁度又はそれと相関するパラメータを測定し、前記検出対象の量と濁度又は前記パラメータとの前記所定条件下における相関式に基づいて、前記検体中の検出対象の量を算出することを含む方法。
  3. 親水性又は有電荷の部分を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物を更に混合し、
    第1の親和性物質と第2の親和性物質が、前記検出対象の異なる部位において、同時に前記検出対象に結合できる請求項1又は2記載の方法。
  4. 第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有し、
    前記方法は、前記条件においた後の前記混合物に磁力を付加することで、凝集した磁性物質を分離することを更に含む請求項1から3いずれか記載の方法。
  5. 請求項1から4いずれか記載の方法で用いられて、検出対象を検出及び/又は定量するためのキットであって、
    刺激応答性物質を含有する第1の物質と前記検出対象に対する第1の親和性物質とが結合した第1の結合物と、水中で表面に疎水性部分を提示しかつ懸濁可能な固体粒子と、を備えるキット。
  6. 親水性又は有電荷の部分を有する第2の物質と前記検出対象に対する第2の親和性物質とが結合した第2の結合物を更に備える請求項記載のキット。
  7. 第1の物質が微粒子状の磁性物質を含有する請求項5又は6記載のキット。
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