JPWO2007094470A1 - 露光装置、露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

露光装置(EX)は、第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とが入射する光学素子(20)を有し、光学素子からの第1露光光と第2露光光とを第1露光領域(AR1)と第2露光領域(AR2)とに照射する光学システム(PL)と、光学素子から第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう第1露光光及び第2露光光の少なくとも一方を検出する検出装置(8)とを備える。

Description

本発明は、基板を露光する露光装置、露光方法及びデバイス製造方法に関する。
本願は、2006年2月16日に出願された、特願2006−039229号、特願2006−039833号、及び特願2006−039927号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば下記特許文献に開示されているような、複数の露光光を合成光学素子(光合成部材)で合成し、その合成された露光光で基板を露光(多重露光)する露光装置が案出されている。
特開2001−297976号公報
基板を良好に露光するために、合成光学素子で複数の露光光を合成する場合においても、所望状態の露光光を基板上に照射する必要がある。そのため、露光光の状態を円滑に検出可能な技術の案出が望まれる。この場合、合成光学素子から基板に向かわない露光光が発生すると、例えば露光装置を構成する各種機器に影響を与えたり、露光精度に影響を与える可能性もある。また、例えば半導体デバイス等のマイクロデバイス(電子デバイス)は、回路パターンの微細化だけでなく生産性の向上も重要である。
本発明は、複数の露光光を合成する場合であっても、基板を良好に露光できる露光装置、露光方法及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、効率良く基板を露光できる露光装置、露光方法及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、基板(P)を露光する露光装置において、第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とが入射する光学素子(20)を有し、光学素子(20)からの第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とを第1露光領域(AR1)と第2露光領域(AR2)とに照射する光学システム(PL)と、光学素子(20)から第1及び第2露光領域(AR1、AR2)に向かう方向とは異なる方向に向かう第1露光光(EL1)及び第2露光光(EL2)の少なくとも一方を検出する検出装置(8)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、基板を良好に露光することができる。
本発明の第2の態様に従えば、基板(P)を露光する露光装置において、第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とが入射する光学素子(20)を有し、光学素子(20)からの第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とを第1露光領域(AR1)と第2露光領域(AR2)とに照射する光学システム(PL)と、光学素子(20)から、第1及び第2露光領域(AR1、AR2)に向かう方向とは異なる方向に向かう、第1露光光(EL1)及び第2露光光(EL2)の少なくとも一方を含む光による影響を抑えるように、前記異なる方向に向かう光を処理する処理装置(6)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第2の態様によれば、基板を良好に露光することができる。
本発明の第3の態様に従えば、基板を露光する露光装置において、第1及び第2露光光(EL1、EL2)が入射するとともに、それぞれ第1及び第2露光光(EL1、EL2)を含む第1及び第2分岐光を射出する光学素子(20)を有し、第1分岐光の第1及び第2露光光(EL1、EL2)をそれぞれ第1及び第2露光領域(AR1、AR2)に照射するとともに、第2分岐光の第1及び第2露光光(EL1、EL2)をそれぞれ第3及び第4露光領域(AR3、AR4)に照射する光学システム(PL)を備え、第1分岐光の第1及び第2露光光(EL1、EL2)で第1基板(P1)上の所定領域(S)を多重露光し、第2分岐光の第1及び第2露光光(EL1、EL2)で第2基板(P2)上の所定領域(S)を多重露光する露光装置(EX)が提供される。
本発明の第3の態様によれば、基板を効率良く良好に露光することができる。
本発明の第4の態様に従えば、基板を露光する露光装置であって、第1及び第2パターンの像を第1領域に生成する第1システム(13など)と、第1システムと一部が共通で、第1領域と異なる第2領域に第1及び第2パターンの像を生成する第2システム(14など)とを有する光学システム(PL)を備え、第1領域に生成される第1及び第2パターンの像で第1基板(P1)を多重露光するとともに、第2領域に生成される第1及び第2パターンの像で第2基板(P2)を多重露光する露光装置(EX)が提供される。
本発明の第4の態様によれば、基板を効率良く良好に露光することができる。
本発明の第5の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、基板を効率良く良好に露光できる露光装置を用いてデバイスを製造することができる。
本発明の第6の態様に従えば、基板(P)を露光する露光方法において、第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とが入射する光学素子(20)を有する光学システム(PL)によって、第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域(AR1、AR2)に照射して基板を多重露光し、光学素子から第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう第1及び第2露光光の少なくとも一方を検出する露光方法が提供される。
本発明の第6の態様によれば、基板を効率良く良好に露光することができる。
本発明の第7の態様に従えば、基板(P)を露光する露光方法において、第1露光光(EL1)と第2露光光(EL2)とが入射する光学素子(20)を有する光学システム(PL)によって、第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域(AR1、AR2)に照射して基板を多重露光し、光学素子から第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう、第1及び第2露光光の少なくとも一方を含む光による影響を抑える露光方法が提供される。
本発明の第7の態様によれば、基板を効率良く良好に露光することができる。
本発明の第8の態様に従えば、基板を露光する露光方法において、第1及び第2露光光(EL1、EL2)が入射するとともに、それぞれ第1及び第2露光光を含む第1及び第2分岐光を射出する光学素子(20)を有する光学システム(PL)によって、第1分岐光の第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域(AR1、AR2)に照射するとともに、第2分岐光の第1及び第2露光光をそれぞれ第3及び第4露光領域(AR3、AR4)に照射し、第1分岐光で第1基板(P1)上の所定領域(S)を多重露光するとともに、第2分岐光で第2基板(P2)上の所定領域(S)を多重露光する露光方法が提供される。
本発明の第8の態様によれば、基板を効率良く良好に露光することができる。
本発明の第9の態様に従えば、基板を露光する露光方法であって、第1及び第2パターンの像を第1領域に生成するとともに、第1領域と異なる第2領域に第1及び第2パターンの像を生成し、第1領域に生成される第1及び第2パターンの像で第1基板(P1)を多重露光するとともに、第2領域に生成される第1及び第2パターンの像で第2基板(P2)を多重露光する露光方法が提供される。
本発明の第9の態様によれば、基板を効率良く良好に露光することができる。
本発明の第10の態様に従えば、デバイス製造方法であって、上記態様の方法により基板(P)を露光することと、露光した基板を現像することと、現像した基板を加工することを含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第10の態様によれば、基板を効率良く良好に露光できる露光方法を用いてデバイスを製造することができる。
本発明によれば、基板を良好に露光することができる。したがって、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
第1実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 光源装置及び照明系の一例を示す概略構成図である。 第1マスクステージに保持された第1マスクの一例を示す図である。 第2マスクステージに保持された第2マスクの一例を示す図である。 第1実施形態に係る基板のショット領域と第1、第2露光領域との関係を示す模式図である。 第1実施形態に係る検出装置を示す図である。 第1実施形態に係る検出装置の検出面を示す図である。 露光動作の一例を説明するための基板ステージを上方から見た図である。 合成光学素子の別の例を示す図である。 第2実施形態に係る露光装置を示す図である。 第2実施形態に係る基板のショット領域と第1、第2露光領域との関係を示す模式図である。 第2実施形態に係る検出装置を示す図である。 第2実施形態に係る検出装置の検出面を示す図である。 第3実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 第3実施形態に係る処理装置を示す図である。 合成光学素子の別の例を示す図である。 第4実施形態に係る処理装置を示す図である。 第5実施形態に係る処理装置を示す図である。 第6実施形態に係る処理装置を示す図である。 第7実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 第1マスクステージに保持された第1マスクの一例を示す図である。 第2マスクステージに保持された第2マスクの一例を示す図である。 第7実施形態に係る第1基板のショット領域と第1、第2露光領域との関係を示す模式図である。 第7実施形態に係る第2基板のショット領域と第3、第4露光領域との関係を示す模式図である。 基板ステージを上方から見た図である。 第7実施形態に係る露光方法を説明するためのフローチャート図である。 第7実施形態に係る露光方法を説明するためのフローチャート図である。 パターン形成面と像面との関係を説明するための模式図である。 第8実施形態に係る露光装置を示す図である。 第8実施形態に係る第1基板のショット領域と第1、第2露光領域との関係を示す模式図である。 第8実施形態に係る第2基板のショット領域と第3、第4露光領域との関係を示す模式図である。 第9実施形態に係る露光装置を示す図である。 第9実施形態に係る基板ステージを示す断面図である。 合成光学素子の別の例を示す図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…第1マスクステージ、2…第2マスクステージ、3…計測システム、4…基板ステージ(第1基板ステージ)、5…第2基板ステージ、6…処理装置、7…熱処理装置、8…誘導光学系、62…集光光学系、63…ピンホール、64…ピンホール部材、65…吸収部材、66…吸光面、71…冷媒供給装置、77…放熱部材、100…制御装置、102…記憶装置、104…報知装置、108…検出装置、109…検出面、11…第1光学系、12…第2光学系、13…第3光学系、20…合成光学素子、114…透過部材、140…メインステージ、141…第1サブステージ、142…第2サブステージ、AR1…第1露光領域、AR2…第2露光領域、AR3…第3露光領域、AR4…第4露光領域、EL1…第1露光光、EL2…第2露光光、EX…露光装置、IL1…第1照明系、IL2…第2照明系、M1…第1マスク、M2…第2マスク、P…基板、P1…第1基板、P2…第2基板、PA1…第1パターン、PA2…第2パターン、PL…投影光学系、S…ショット領域
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、第1パターンPA1を有する第1マスクM1を保持して移動可能な第1マスクステージ1と、第2パターンPA2を有する第2マスクM2を保持して移動可能な第2マスクステージ2と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ4と、各ステージの位置情報を計測可能な計測システム3と、第1露光光EL1で第1マスクM1の第1パターンPA1を照明する第1照明系IL1と、第2露光光EL2で第2マスクM2の第2パターンPA2を照明する第2照明系IL2と、第1露光光EL1で照明された第1パターンPA1の像及び第2露光光EL2で照明された第2パターンPA2の像を基板P上に投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置100とを備えている。基板ステージ4は、投影光学系PLの光射出側、すなわち投影光学系PLの像面側で、ベース部材BP上で移動可能である。また、制御装置100には、露光に関する各種情報などを記憶する記憶装置102と、露光動作の状況を報知可能な報知装置104とが接続されている。報知装置104は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置、音(警報を含む)を発生する発音装置、及び光を発する発光装置等の少なくとも1つを含む。
なお、ここでいう基板は、例えばシリコンウエハのような半導体ウエハ等の基材上に感光材(フォトレジスト)を塗布したものを含み、感光膜とは別に保護膜(トップコート膜)などの各種の膜を塗布したものも含む。マスクは基板上に縮小投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含み、例えばガラス板等の透明板部材上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成されたものである。この透過型マスクは、遮光膜でパターンが形成されるバイナリーマスクに限られず、例えばハーフトーン型、あるいは空間周波数変調型などの位相シフトマスクも含む。また、本実施形態においては、マスクとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いてもよい。また、本実施形態においては、第1パターンPA1と第2パターンPA2とは異なるパターンである。さらに、第1、第2マスクM1、M2は種類が同一であるものとしたが、その種類が異なっていてもよい。例えば、第1、第2マスクM1、M2の一方がバイナリーマスクで、他方が位相シフトレチクルでもよい。
本実施形態の投影光学系PLは、第1パターンPA1からの第1露光光EL1と第2パターンPA2からの第2露光光EL2とが入射する光学素子20を有している。本実施形態では、この光学素子20は第1及び第2露光光EL1、EL2を合成する合成光学素子であり、以下では合成光学素子20とも呼ぶ。また、本実施形態の投影光学系PLは、その投影光学系PLの光射出側、すなわち投影光学系PLの像面側に、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とを所定位置関係で設定するとともに、合成光学素子20からの第1露光光EL1と第2露光光EL2とを第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに向けて照射可能である。また、投影光学系PLは、第1パターンPA1の像を第1露光領域AR1に形成可能であり、第2パターンPA2の像を第2露光領域AR2に形成可能である。
そして、本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLを介して第1露光領域AR1に照射される第1露光光EL1及び第2露光領域AR2に照射される第2露光光EL2で基板P上のショット領域Sを多重露光(二重露光)する。具体的には、露光装置EXは、第1照明系IL1より射出され、第1パターンPA1及び投影光学系PLを介して第1露光領域AR1に照射される第1露光光EL1によって、第1露光領域AR1に第1パターンPA1の像を形成可能であり、第2照明系IL2より射出され、第2パターンPA2及び投影光学系PLを介して第2露光領域AR2に照射される第2露光光EL2によって、第2露光領域AR2に第2パターンPA2の像を形成可能であり、それら第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで、基板P上のショット領域Sを多重露光する。
また、本実施形態の露光装置EXは、第1マスクM1及び第2マスクM2と基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、第1マスクM1の第1パターンPA1の像及び第2マスクM2の第2パターンPA2の像を基板P上に投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pのショット領域Sを第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に対してY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLを介して第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射することによって、第1露光領域AR1に照射される第1露光光EL1で形成される第1パターンPA1の像と、第2露光領域AR2に照射される第2露光光EL2で形成される第2パターンPA2の像とで、基板P上のショット領域Sを多重露光する。また、本実施形態の露光装置EXは、基板PのY軸方向への移動と同期して、第1マスクM1をY軸方向に移動し、第2マスクM2をZ軸方向に移動する。すなわち、本実施形態においては、第1マスクM1の走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、第2マスクM2の走査方向(同期移動方向)をZ軸方向とする。
また、本実施形態の露光装置EXは、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方を検出する検出装置108を備えている。本実施形態の検出装置108は、合成光学素子20に入射した第1及び第2露光光EL1、EL2のうち、合成光学素子20を射出して第1及び第2露光領域AR1、AR2のいずれにも向かわない、すなわち第1及び第2露光領域AR1、AR2とは異なる方向または領域に向かう、第1及び第2露光光EL1、EL2の少なくとも一方の一部を検出する。また、本実施形態では、検出装置108はその少なくとも一部が投影光学系PLの鏡筒PKに設けられている。なお、検出装置108はその少なくとも一部が投影光学系PL(鏡筒PK)とは別の部材、例えば基板上のアライメントマークを検出するアライメント系などが設けられる計測フレーム(不図示)などに配置してもよい。また、本実施形態では合成光学素子20からの光を検出装置108へ導くために、合成光学素子20と検出装置108との間に少なくとも1つの光学素子が配置されているが、説明を簡略化するために、図示省略されている。但し、例えば検出装置108が配置される位置、あるいは検出装置108の種類などによっては、合成光学素子20と検出装置108との間に光学素子を配置しなくてもよい。
本実施形態の合成光学素子20は、第1パターンPA1からの第1露光光EL1及び第2パターンPA2からの第2露光光EL2それぞれの光路を分岐する分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を含む。投影光学系PLは、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第1パターンPA1からの第1露光光EL1の一部と、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第2パターンPA2からの第2露光光EL2の一部とを、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに向けて照射する。そして、合成光学素子20からは、第1露光領域AR1に向かわない第1露光光EL1及び第2露光領域AR2に向かわない第2露光光EL2も発生するが、検出装置108は、その合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2の光量を検出する。
まず、第1、第2照明系IL1、IL2について説明する。第1照明系IL1は、第1マスクステージ1に保持された第1マスクM1上の第1照明領域IA1を均一な照度分布の第1露光光EL1で照明する。第2照明系IL2は、第2マスクステージ2に保持された第2マスクM2上の第2照明領域IA2を均一な照度分布の第2露光光EL2で照明する。第1、第2照明系IL1、IL2のそれぞれから射出される第1、第2露光光EL1、EL2としては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においては、第1、第2露光光EL1、L2として、ArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態の露光装置EXは、第1照明系IL1に対応する第1光源装置と、第2照明系IL2に対応する第2光源装置とを有している。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、複数の光源装置(レーザ光射出装置)を有している。また、第1照明系IL1は、ランダム偏光状態(無偏光状態)の第1露光光EL1で第1マスクM1の第1パターンPA1を照明し、第2照明系IL2も、ランダム偏光状態(無偏光状態)の第2露光光EL2で第2マスクM2の第2パターンPA2を照明する。なお、1つの光源装置から射出された露光光を分岐光学素子で第1露光光EL1と第2露光光EL2とに分岐し、それら第1露光光EL1と第2露光光EL2とで第1パターンPA1と第2パターンPA2とを照明するようにしてもよい。また、第1照明系IL1と第2照明系IL2とでその一部を兼用してもよい。
図2は、第1光源装置41及び第1照明系IL1の一部を示す概略構成図である。図2において、第1照明系IL1は、第1光源装置41より射出された第1露光光(レーザビーム)EL1の断面形状を整形するビーム整形光学系42と、通過する第1露光光EL1の光量(エネルギー)を調整するエネルギー調整器43と、反射率が小さく透過率が大きいビームスプリッタ44と、第1マスクM1上での第1露光光EL1の第1照明領域IA1を設定するブラインド装置(マスキングシステム)45とを備えている。また、不図示ではあるが、第1照明系IL1は、第1露光光EL1による第1マスクM1の照明条件を可変とする成形光学系、第1マスクM1上での露光光EL1の照度分布を均一化する照度均一化部材(以下では、オプティカルインテグレータと呼び、例えば内面反射型インテグレータあるいはフライアイレンズなどを含む)、リレー光学系、及びコンデンサレンズ等も備えている。なお、第1照明系IL1はその瞳面に配置される開口絞りを備えてもよい。例えば、オプティカルインテグレータがフライアイレンズである場合、開口絞りはフライアイレンズの光射出面(正確には射出側焦点面)に設けられる。また、オプティカルインテグレータは、例えば成形光学系とビームスプリッタ44との間に配置され、コンデンサレンズは、例えばブラインド装置45と第1マスクM1との間に配置される。成形光学系は、例えばエネルギー調整器43とオプティカルインテグレータとの間に配置され、交換可能な回折光学素子、間隔が可変である複数のプリズム(アキシコンなど)、及びズーム光学系(アフォーカル系)を有する。そして、回折光学素子の交換、プリズムの移動(上記間隔の変更)、及びズーム光学系の移動の少なくとも1つによって、投影光学系PLの瞳面と光学的に共役となる第1照明系IL1の瞳面上での第1露光光EL1の強度分布を変更する(換言すれば、第1照明系の瞳面に形成される2次光源の形状及び/又は大きさを変更する)。これにより、第1マスクM1の照明条件が変更される。従って、第1照明系IL1は、第1マスクM1の第1パターンPA1に対応した照明条件を設定できるとともに、そのパターンの変更に応じて照明条件の変更も行うことが可能である。なお、成形光学系は第1露光光EL1の偏光状態を任意に可変とする偏光調整部材、及び/又は前述の開口絞りを含んでもよい。
第1光源装置41は、エキシマレーザ光源装置によって構成されている。上述のように、本実施形態においては、第1光源装置41から射出される第1露光光(レーザビーム)EL1として、ArFエキシマレーザ光を用いる。第1光源装置41から射出され、ビーム整形光学系42を通過した第1露光光EL1は、エネルギー調整器43に入射する。エネルギー調整器43は、そのエネルギー調整器43から射出される第1露光光EL1の光量(エネルギー)を調整する。エネルギー調整器43は、例えば、回転可能なレボルバ上に配置され、第1露光光EL1に対する透過率が互いに異なる複数の減光フィルタ(NDフィルタとも呼ばれる)を備えている。エネルギー調整器43は、レボルバを回転して、第1露光光EL1の光路上に配置されるNDフィルタを切り換えることにより、そのエネルギー調整器43から射出される第1露光光EL1の光量(エネルギー)を複数段階で調整することができる。なお、エネルギー調整器43は第1露光光EL1の光量を連続的に調整してもよい。エネルギー調整器43の動作は制御装置100に制御される。制御装置100は、検出装置108及び計測器46(後述)の少なくとも一方の検出結果に基づいて、エネルギー調整器43を用いて、第1露光光EL1の光量(積算露光量)を調整可能である。
エネルギー調整器43から射出された第1露光光EL1は、上述の成形光学系及びオプティカルインテグレータ等を介して、反射率が小さく透過率が大きいビームスプリッタ44によって2つに分岐される。ビームスプリッタ44を透過した第1露光光EL1は、リレー光学系等を介して、ブラインド装置45に入射する。ブラインド装置45は、第1露光光EL1の光路上に設けられ、第1マスクM1上での第1露光光EL1の第1照明領域IA1、及び基板P上での第1露光光EL1の第1露光領域(投影領域)AR1を調整可能である。ブラインド装置45は、第1露光光EL1を通過させるための開口45Kを有しており、その開口45Kによって、第1マスクM1上での第1露光光EL1の第1照明領域IA1、及び基板P上での第1露光光EL1の第1露光領域AR1を設定する。ブラインド装置45は、その少なくとも一部、例えば独立に可動な複数の遮光板(マスキング・ブレード)が、第1照明系IL1内で第1マスクM1の第1パターン形成面と光学的にほぼ共役な面に配置され、その複数の遮光板の少なくとも1つの移動によって、第1マスクM1上の第1照明領域IA1、ひいては基板P上の第1露光領域AR1(投影光学系PLに関して第1照明領域IA1と共役な、第1パターンPA1の像の投影領域)の大きさ(幅)などを調整できる。従って、ブラインド装置45は第1露光領域AR1に照射される第1露光光EL1による基板の走査露光の開始及び終了を制御可能となっている。これにより、1回のスキャン動作によって多重露光すべき基板P上の1つのショット領域以外での不要な露光が防止される。なお、本実施形態では第1光源装置41を制御してその不要な露光を防止してもよい。ブラインド装置45を通過した第1露光光EL1は、リレー光学系、及びコンデンサレンズ等を介して、第1マスクステージ1上に保持された第1マスクM1上の矩形状の第1照明領域IA1を均一な照度分布で照明する。
一方、ビームスプリッタ44へ入射した第1露光光EL1のうち、ビームスプリッタ44で反射した第1露光光EL1は、集光光学系等を介して、計測器(インテグレータセンサとも呼ばれる)46で計測される。計測器46は、第1露光光EL1の光量(エネルギー)を計測するものであって、例えば光電変換素子などによって構成されている。計測器46の計測信号は制御装置100に出力される。
第1光源装置41は、パルスレーザ光源装置であって、パルス状の第1露光光(レーザビーム)EL1を射出する。また、第1光源装置41は、射出する第1露光光EL1の光量(エネルギー)を調整することができる。具体的には、第1光源装置41は、パルス毎の第1露光光EL1のエネルギーを調整することができる。また、第1光源装置41は、パルス発光周期(繰り返し周波数)を調整することができる。
第1光源装置41は、レーザ共振器41Aと、レーザ共振器41Aから放出されたレーザビーム(第1露光光)EL1が照射されるビームスプリッタ41Bと、レーザ共振器41Aから放出され、ビームスプリッタ41Bを介したレーザビームのエネルギーを計測するエネルギー計測器41Cと、レーザ共振器41Aから放出されるレーザビームのエネルギーを調整するレーザ制御器41Dと、高圧電源41Eとを備えている。ビームスプリッタ41Bは、大きい透過率及び小さい反射率を有しており、レーザ共振器41Aからパルス発振されるレーザビームのうち、ビームスプリッタ41Bを透過したレーザビームは外部に射出される。一方、ビームスプリッタ41Bで反射したレーザビームは、例えば光電変換素子からなるエネルギー計測器41Cに入射し、そのエネルギー計測器41Cに計測される。
レーザ制御器41Dと制御装置100とは接続されており、制御装置100は、レーザ制御器41Dに制御信号を出力可能である。本実施形態では、制御装置100は、検出装置108及び計測器46の少なくとも一方の検出結果に基づいて、レーザ制御器41Dに制御信号を出力する。レーザ制御器41Dは、制御装置100からの制御信号に基づいて、高圧電源41Eの電源電圧を設定することにより、レーザ共振器41Aから射出されるレーザビームの1パルス当たりのエネルギーを設定する。すなわち、制御装置100は、検出装置108及び計測器46の少なくとも一方の検出結果に基づいて、第1光源装置41を制御することによっても、第1露光光EL1の光量(積算露光量)を調整可能である。
また、上述のように、レーザ共振器41Aから放出され、ビームスプリッタ41Bで反射したレーザビームは、エネルギー計測器41Cで計測され、そのエネルギー計測器41Cの計測信号はレーザ制御器41Dに出力される。レーザ制御器41Dは、制御装置100からの制御信号に加えて、エネルギー計測器41Cからの計測信号をエネルギー制御に用いることもできる。
以上、第1照明系IL1及び第1光源装置41について説明したが、第2照明系IL2及び第2光源装置も、第1照明系IL1及び第1光源装置41とほぼ同じ構成を有するため、その説明を省略する。なお、第2照明系IL2も第2露光光EL2による第2マスクM2の照明条件を可変とする成形光学系を有する。従って、第1及び第2照明系IL1、IL2の成形光学系によって、第1マスクM1の第1パターンPA1と第2マスクM2の第2パターンPA2とで照明条件を任意に設定可能、例えば異なる照明条件を設定可能となっている。
次に、第1マスクステージ1について説明する。第1マスクステージ1は、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含む第1マスクステージ駆動装置1Dの駆動により、第1マスクM1を保持して、少なくともX軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。第1マスクステージ1は、第1マスクM1の第1パターンPA1が形成された第1パターン形成面とXY平面とがほぼ平行となるように、第1マスクM1を保持する。第1マスクステージ1(ひいては第1マスクM1)の位置情報は、計測システム3のレーザ干渉計31によって計測される。レーザ干渉計31は、第1マスクステージ1上に設けられた移動鏡の反射面31Kを用いて第1マスクステージ1の位置情報を計測する。制御装置100は、レーザ干渉計31の計測結果に基づいて第1マスクステージ駆動装置1Dを駆動し、第1マスクステージ1に保持されている第1マスクM1の位置制御を行う。
次に、第2マスクステージ2について説明する。第2マスクステージ2は、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含む第2マスクステージ駆動装置2Dの駆動により、第2マスクM2を保持して、少なくともZ軸、X軸、及びθY方向に移動可能である。第2マスクステージ2は、第2マスクM2の第2パターンPA2が形成された第2パターン形成面とXZ平面とがほぼ平行となるように、第2マスクM2を保持する。第2マスクステージ2(ひいては第2マスクM2)の位置情報は、計測システム3のレーザ干渉計32によって計測される。レーザ干渉計32は、第2マスクステージ2上に設けられた移動鏡の反射面32Kを用いて第2マスクステージ2の位置情報を計測する。制御装置100は、レーザ干渉計32の計測結果に基づいて第2マスクステージ駆動装置2Dを駆動し、第2マスクステージ2に保持されている第2マスクM2の位置制御を行う。
図3Aは、第1マスクステージ1に保持された第1マスクM1を示す平面図、図3Bは、第2マスクステージ2に保持された第2マスクM2を示す平面図である。図3A及び3Bに示すように、第1マスクステージ1は、第1マスクM1の第1パターンPA1が形成された第1パターン形成面とXY平面とがほぼ平行となるように、第1マスクM1を保持し、第2マスクステージ2は、第2マスクM2の第2パターンPA2が形成された第2パターン形成面とXZ平面とがほぼ平行となるように、第2マスクM2を保持する。第1マスクM1上での第1露光光EL1による第1照明領域IA1は、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されており、第2マスクM2上での第2露光光EL2による第2照明領域IA2も、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されている。
第1マスクステージ1は、第1パターンPA1を有する第1マスクM1を第1露光光EL1に対してY軸方向に移動可能である。また、第2マスクステージ2は、第2パターンPA2を有する第2マスクM2を第2露光光EL2に対してZ軸方向に移動可能である。制御装置100は、基板Pを露光するとき、第1マスクM1のうち、少なくとも第1パターンPA1が形成された第1パターン形成領域SA1が、第1露光光EL1による第1照明領域IA1を通過するように、第1マスクステージ1を制御して第1マスクM1をY軸方向に移動する。また、制御装置100は、基板Pを露光するとき、第2マスクM2のうち、少なくとも第2パターンPA2が形成された第2パターン形成領域SA2が、第2露光光EL2による第2照明領域IA2を通過するように、第2マスクステージ2を制御して、第2マスクM2をZ軸方向に移動する。
次に、図1を参照しながら投影光学系PLについて説明する。投影光学系PLは、第1露光光EL1で照明された第1マスクM1の第1パターンPA1の像及び第2露光光EL2で照明された第2マスクM2の第2パターンPA2の像を所定の投影倍率で基板P上に投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系であり、前述の第1及び第2露光領域AR1、AR2に第1及び第2パターンPA1、PA2の縮小像を形成する。投影光学系PLの複数の光学素子は鏡筒PKで保持されている。また、鏡筒PKの内側の所定位置、本実施形態では合成光学素子20の近傍には、第1、第2露光光EL1、EL2の光量を検出可能な検出装置108が設けられている。
本実施形態の投影光学系PLは、第1パターンPA1からの第1露光光EL1を合成光学素子20へ導く第1光学系11と、第2パターンPA2からの第2露光光EL2を合成光学素子20へ導く第2光学系12と、合成光学素子20からの第1露光光EL1及び第2露光光EL2をそれぞれ第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2へ導く第3光学系13とを備えている。本実施形態では、第1露光光EL1と第2露光光EL2とは合成光学素子20に対して異なる方向(ここでは直交する方向)から入射する。また、合成光学素子20は第1光学系11を介して入射する第1露光光EL1の少なくとも一部と、第2光学系12を介して入射する第2露光光EL2の少なくとも一部とを第3光学系13に導く。
第1マスクM1の第1パターンPA1からの第1露光光EL1は、第1光学系11を介して合成光学素子20に入射する。上述のように、合成光学素子20は、分岐光学素子(ハーフミラー)を含み、所定の反射率と透過率とを有している。第1パターンPA1からの第1露光光EL1の一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aを通過して、第3光学系13により第1露光領域AR1に導かれる。一方、第1パターンPA1からの第1露光光EL1の残りの一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aで反射して、検出装置108に検出される。また、第2パターンPA2からの第2露光光EL2の一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aで反射して、第3光学系13により第2露光領域AR2に導かれる。一方、第2パターンPA2からの第2露光光EL2の残りの一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aを通過して、検出装置108に検出される。
次に、基板ステージ4について説明する。基板ステージ4は、第1露光光EL1及び第2露光光EL2が照射される第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2を含む所定領域内で基板Pを保持して移動可能である。図1に示すように、基板ステージ4は、例えばエアベアリングによりベース部材BP上で非接触支持されるとともに、基板Pを保持する基板ホルダ4Hを有している。基板ホルダ4Hは、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ステージ4は、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含む基板ステージ駆動装置4Dの駆動により、基板PをX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。
基板ステージ4(ひいては基板P)の位置情報は、計測システム3のレーザ干渉計34によって計測される。レーザ干渉計34は、基板ステージ4に設けられた反射面34Kを用いて基板ステージ4のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板ステージ4に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出系によって検出される。制御装置100は、レーザ干渉計34の計測結果及びフォーカス・レベリング検出系の検出結果に基づいて基板ステージ駆動装置4Dを駆動し、基板ステージ4に保持されている基板Pの位置制御を行う。
また、フォーカス・レベリング検出系は、例えば米国特許第6,608,681号などに開示されるように、その複数の計測点でそれぞれ基板PのZ軸方向の位置情報を計測することで、基板Pの面位置情報を検出するものである。本実施形態では、この複数の計測点はその少なくとも一部が第1、第2露光領域AR1、AR2内に設定されるが、全ての計測点が第1、第2露光領域AR1、AR2(または液浸領域)の外側に設定されてもよい。また、レーザ干渉計34は基板ステージ4のZ軸、θX及びθY方向の位置情報をも計測可能としてよく、その詳細は、例えば特表2001−510577号公報(対応国際公開第1999/28790号パンフレット)に開示されている。この場合、基板Pの露光動作中にそのZ軸方向の位置情報が計測可能となるようにフォーカス・レベリング検出系を設けなくてもよく、少なくとも露光動作中はレーザ干渉計34の計測結果を用いてZ軸、θX及びθY方向に関する基板Pの位置制御を行うようにしてもよい。
図4は、基板P上のショット領域Sと第1、第2露光領域AR1、AR2との位置関係を示す模式図である。図4に示すように、基板P上での第1露光光EL1による第1露光領域AR1は、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されており、基板P上での第2露光光EL2による第2露光領域AR2も、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されている。なお、本実施形態においては、第1露光光EL1が照射される第1露光領域AR1、及び第2露光光EL2が照射される第2露光領域AR2は、投影光学系PLの投影領域である。そして、本実施形態においては、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは重複(一致)している。なお、図4には、基板P上のショット領域Sの位置情報を検出するためのアライメントマークAMも示されている。本実施形態では、ショット領域SのY軸方向の両側にそれぞれアライメントマークAMが形成されているが、アライメントマークAMの個数や位置はこれに限定されるものではない。
基板ステージ4は、基板P上のショット領域Sを第1露光領域AR1及び第2露光領域R2に対してY軸方向に移動可能である。制御装置100は、基板Pを露光するとき、基板P上のショット領域Sが第1、第2露光光EL1、EL2による第1、第2露光領域AR1、AR2を通過するように、基板ステージ4を制御して基板PをY軸方向に移動する。
図5は、検出装置108を説明するための図である。検出装置108は、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2を検出するものである。上述のように、本実施形態においては、合成光学素子20からの第1、第2露光光EL1、E2の一部は、基板P上の第1、第2露光領域AR1、AR2に向かうが、残りの一部は第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない。検出装置108は、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方の光量(エネルギー、積算露光量)を検出可能である。検出装置108の検出結果は制御装置100に出力される。
以下の説明においては、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1に向かう以外の第1露光光EL1を適宜、第1分岐光EL1’と称し、合成光学素子20からの、第2露光領域AR2に向かう以外の第2露光光EL2を適宜、第2分岐光EL2’と称する。
図5に示すように、検出装置108は、第1、第2分岐光EL1’、EL2’を検出可能(受光可能)な位置に配置されている。検出装置108は、例えば光電変換素子などを含み、第1、第2分岐光EL1’、EL2’の光量(エネルギー、積算露光量)を検出可能である。
検出装置108は、第1、第2分岐光EL1’、EL2’を検出可能(受光可能)な検出面(受光面)9を備えている。検出装置108の検出面9は、投影光学系PLの物体面、及び像面と光学的に共役な位置(又はその近傍)、すなわち基板Pの表面、及び第1、第2マスクM1,M2の第1、第2パターン形成面と光学的に共役な位置(又はその近傍)に配置されている。したがって、検出装置108の検出面9のうち、投影光学系PLの像面側に設定される第1露光領域AR1と第2露光領域AR2との位置関係に応じた位置に、第1露光光EL1と第2露光光EL2とが入射する。
図6は、検出装置108の検出面9を示す図である。第1、第2照明系IL1、IL2より第1、第2露光光EL1、EL2を射出し、投影光学系PLに入射させた場合、図6に示すように、検出装置108の検出面9のうち、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2との位置関係に応じた位置に、第1露光光EL1(第1分岐光EL1’)と第2露光光EL2(第2分岐光EL2’)とが入射する。図4に示したように、本実施形態においては、投影光学系PLは、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とが重複するように、それら第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とを基板P上に設定する。したがって、基板Pの表面と光学的に共役な位置に配置されている検出装置108の検出面9には、第1分岐光EL1’が照射される領域AR1’と、第2分岐光EL2’が照射される領域AR2’とが重複(一致)するように形成される。
ここで、以下の説明において、検出装置108の検出面9のうち、第1分岐光EL1’が照射される領域AR1’を適宜、第1分岐光領域AR1’と称し、第2分岐光EL2’が照射される領域AR2’を適宜、第2分岐光領域AR2’と称する。
そして、例えば第1照明系IL1から第1露光光EL1を射出し、第2照明系IL2からの第2露光光EL2の射出を停止しているときには、換言すれば、投影光学系PLに第1露光光EL1のみを入射させているときには、検出装置108の検出面9の第1分岐光領域AR1’には、第1分岐光EL1’(第1露光光EL1)のみが照射される。この場合、検出装置108は、第1分岐光EL1’の光量を検出することができる。また、第2照明系IL2から第2露光光EL2を射出し、第1照明系IL1からの第1露光光EL1の射出を停止しているときには、換言すれば、投影光学系PLに第2露光光EL2のみを入射させているときには、検出装置108の検出面9の第2分岐光領域AR2’には、第2分岐光EL2’(第2露光光EL2)のみが照射される。この場合、検出装置108は、第2分岐光EL2’の光量を検出することができる。また、第1、第2照明系IL1、IL2の両方から第1、第2露光光EL1、EL2を射出しているときには、換言すれば、投影光学系PLに第1、第2露光光EL1、EL2の両方を入射させているときには、検出装置108の検出面9の第1、第2分岐光領域AR1’、AR2’にそれぞれ第1、第2分岐光EL1’、EL2’(第1、第2露光光EL1、EL2)が照射される。この場合、検出装置108は、第1分岐光EL1’の光量と第2分岐光EL2’の光量との和を検出することができる。
また、記憶装置102には、合成光学素子(分岐光学素子)20の反射率及び透過率に関する情報など、合成光学素子20の光学特性に関する情報が予め記憶されている。したがって、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、第1、第2照明系IL1、IL2から投影光学系PLに入射する第1、第2露光光EL1、EL2の光量を求めることができる。すなわち、検出装置108の検出面9に第1分岐光EL1’のみが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報(合成光学素子20の光学特性に関する情報など)とに基づいて、第1照明系IL1から投影光学系PL(第1光学系11)に入射する第1露光光EL1の光量を求めることができる。同様に、検出装置108の検出面9に第2分岐光EL2’のみが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、第2照明系IL2から投影光学系PL(第2光学系12)に入射する第2露光光EL2の光量を求めることができる。また、検出装置108の検出面9に第1、第2分岐光EL1’、EL2’のそれぞれが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、第1、第2照明系IL1、IL2から投影光学系PLに入射する第1、第2露光光EL1、EL2の光量の和を求めることができる。
また、第1マスクステージ1で第1マスクM1を保持し、第1露光光EL1の光路上に第1パターンPA1を配置した状態で、検出装置108の検出面9に第1分岐光EL1’のみが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報(合成光学素子20の光学特性に関する情報など)とに基づいて、第1照明系IL1から第1パターンPA1を介して投影光学系PL(第1光学系11)に入射する第1露光光EL1の光量を求めることができる。同様に、第2マスクステージ2で第2マスクM2を保持し、第2露光光EL2の光路上に第2パターンPA2を配置した状態で、検出装置108の検出面9に第2分岐光EL2’のみが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、第2照明系IL2から第2パターンPA2を介して投影光学系PL(第2光学系12)に入射する第2露光光EL2の光量を求めることができる。また、第1、第2マスクステージ1、2のそれぞれで第1、第2マスクM1、M2を保持し、第1、第2露光光EL1、EL2のそれぞれの光路上に第1、第2パターンPA1、PA2を配置した状態で、検出装置108の検出面9に第1、第2分岐光EL1’、EL2’のそれぞれが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、第1、第2照明系IL1、IL2から第1、第2パターンPA1、PA2を介して投影光学系PLに入射する第1、第2露光光EL1、EL2の光量の和を求めることができる。
また、第1マスクステージ1に第1マスクM1を保持し、第1露光光EL1の光路上に第1パターンPA1を配置した状態で、第1照明系IL1より第1露光光EL1を射出しているときの、第1照明系IL1に設けられている計測器46の計測結果と、投影光学系PLに設けられている検出装置108の検出結果とに基づいて、制御装置100は、第1マスクM1に形成されている第1パターンPA1のパターン密度(あるいは、第1パターンPA1の第1露光光EL1に対する透過率)を求めることができる。同様に、第2マスクステージ2に第2マスクM2を保持し、第2露光光EL2の光路上に第2パターンPA2を配置した状態で、第2照明系IL2より第2露光光EL2を射出しているときの、第2照明系IL2に設けられている計測器46の計測結果と、投影光学系PLに設けられている検出装置108の検出結果とに基づいて、制御装置100は、第2マスクM2に形成されている第2パターンPA2のパターン密度(あるいは、第2パターンPA2の第2露光光EL2に対する透過率)を求めることができる。
また、記憶装置102には、合成光学素子20の反射率及び透過率に関する情報等、合成光学素子20の光学特性に関する情報が予め記憶されている。したがって、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、合成光学素子20から第1、第2露光領域AR1、AR2に向かう第1、第2露光光EL1、EL2の光量を求めることができる。すなわち、検出装置108の検出面9に第1分岐光EL1’のみが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報(合成光学素子20の光学特性に関する情報など)とに基づいて、合成光学素子20から第1露光領域AR1に向かう第1露光光EL1の光量を求めることができる。同様に、検出装置108の検出面9に第2分岐光EL2’のみが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、合成光学素子20から第2露光領域AR2に向かう第2露光光EL2の光量を求めることができる。また、検出装置108の検出面9に第1、第2分岐光EL1’、EL2’のそれぞれが入射している場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果と記憶装置102の記憶情報とに基づいて、合成光学素子20から第1、第2露光領域AR1、AR2に向かう第1、第2露光光EL1、EL2の光量の和を求めることができる。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。
第1マスクM1の第1パターンPA1と、第2マスクM2の第2パターンPA2と、基板P上のショット領域Sとの位置関係の調整等、所定の処理が完了した後、制御装置100は、基板Pのショット領域Sに対する露光を開始する。
本実施形態においては、制御装置100は、第1マスクステージ1及び第2マスクステージ2による第1マスクM1及び第2マスクM2の各走査方向(Y軸方向、Z軸方向)への移動と、基板ステージ4による基板Pの走査方向(Y軸方向)への移動とを同期して行いつつ、第1露光光EL1及び第2露光光EL2で、第1マスクM1の第1パターンPA1及び第2マスクM2の第2パターンPA2をそれぞれ照明し、基板P上の第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射して、基板Pのショット領域Sを多重露光する。
制御装置100は、第1、第2露光領域AR1、AR2に対する基板PのY軸方向への移動と、第1照明領域IA1に対する第1マスクM1のY軸方向への移動、及び第2照明領域IA2に対する第2マスクM2のZ軸方向への移動とを同期して行いつつ、第1露光光EL1及び第2露光光EL2を第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ照射して、基板P上のショット領域Sを多重露光する。本実施形態においては、基板Pの露光中に、例えば第1マスクM1が+Y方向に移動される場合、第2マスクM2は+Z方向に移動され、基板Pは+Y方向に移動される。
図7は、基板Pを保持した基板ステージ4の平面図である。図7に示すように、基板P上には、露光対象領域である複数のショット領域S1〜S21がマトリクス状に設定されているとともに、ショット領域S1〜S21のそれぞれに対応して複数のアライメントマークAMが設けられている。基板Pのショット領域S1〜S21のそれぞれを露光するとき、制御装置100は、図7中、例えば矢印y1で示すように、第1、第2露光領域AR1、AR2と基板Pとを相対的に移動しつつ、第1、第2露光領域AR1、AR2に第1、第2露光光EL1、EL2を照射することによって、基板P上に第1、第2露光光EL1、EL2を照射する。制御装置100は、第1、第2露光領域AR1、AR2が基板Pに対して矢印y1に沿って移動するように、基板ステージ4の動作を制御する。制御装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式にて、基板Pの−Y方向へのスキャン動作と+Y方向へのスキャン動作とを繰り返すことによって、基板P上の複数のショット領域S1〜S21を順次多重露光する。
本実施形態においては、1回のスキャン動作で、基板P上の1つのショット領域Sを第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで多重露光(二重露光)することができる。基板P上のショット領域Sの感光材層は、現像工程等を介さずに、第1露光領域AR1に照射された第1露光光EL1と、第2露光領域AR2に照射された第2露光光EL2とで多重露光(二重露光)される。
本実施形態においては、制御装置100は、基板Pに対する露光動作と並行して、検出装置108による第1分岐光EL1’及び第2分岐光EL2’の検出動作を実行する。すなわち、制御装置100は、基板Pの露光中に、検出装置108を用いて、第1、第2分岐光EL1’、EL2’の光量、ひいては、投影光学系PLに第1、第2パターンPA1、PA2を介して入射する第1、第2露光光EL1、EL2の光量(第1、第2露光光EL1、EL2の光量の和)を検出する。
記憶装置102には、投影光学系PLに第1、第2パターンPA1、PA2を介して入射する第1、第2露光光EL1、EL2の光量の許容値(許容範囲)に関する情報が予め記憶されている。すなわち、所望状態で基板Pを露光するため、基板P上に塗布されたフォトレジストの特性等から定まる第1、第2露光光EL1、EL2の光量に関する許容値(許容範囲)が記憶されている。なお、この光量の許容値(許容範囲)は、例えば実験又はシミュレーションによって予め求めることができる。
制御装置100は、検出装置108の検出結果に基づいて、基板Pの露光中に、第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方の照射状態を制御することができる。具体的には、制御装置100は、検出装置108の検出結果に基づいて、第1、第2露光光EL1、EL2の光量が許容範囲に収まるように、基板Pの露光中に、第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方の光量を調整することができる。
投影光学系PLに入射する第1露光光EL1の光量を調整するためには、制御装置100は、図2を参照して説明したように、例えば第1照明系IL1に設けられているエネルギー調整器43を制御することで、第1照明系IL1から射出される第1露光光EL1の光量、ひいては投影光学系PLに入射する第1露光光EL1の光量を調整することができる。同様に、投影光学系PLに入射する第2露光光EL2の光量を調整するためには、制御装置100は、第2照明系IL2に設けられているエネルギー調整器43を制御することで、第2照明系IL2から射出される第2露光光EL2の光量、ひいては投影光学系PLに入射する第2露光光EL2の光量を調整することができる。
また、基板Pの露光中に、検出装置108の検出結果に基づいて、第1、第2露光光EL1、EL2の光量が異常であると判断した場合、制御装置100は、報知装置104を用いて、例えば警報を発することができる。上述のように、報知装置104は、表示装置、発音装置、及び発光装置等を含み、所定の手法によって警報を発する。これにより、報知装置104は、その警報によってオペレータ等に適切な処置の実行を促すことができる。また、検出装置108の検出結果に基づいて、第1、第2露光光EL1、EL2の光量が異常であると判断した場合、制御装置100は、第1、第2露光光EL1、EL2の照射を停止してもよい。これにより、異常な光量によって露光動作を続けてしまう状態を回避することができる。
また、上述のように、露光装置EXは、基板P上に設定された複数のショット領域S1〜S21のそれぞれを順次露光するが、制御装置100は、基板Pの露光中に、検出装置108の検出結果をショット領域S1〜S21に対応付けて記憶装置102に記憶することができる。こうすることにより、例えば基板Pの露光後に、ショット領域S1〜S21上で発生した不具合の発生原因を記憶装置102の記憶情報を用いて解析することができる。すなわち、第1、第2露光光EL1、EL2の光量が異常なときに露光されたショット領域Sにおいては、そのショット領域Sの露光精度が劣化している等の不具合が発生しているおそれがあるが、その場合には、上述の記憶情報を用いて不具合の発生原因を特定することができる。そして、特定された不具合の発生原因に応じた適切な処置を迅速に施すことができる。また、記憶装置102の記憶情報を用いた解析結果に基づいて、制御装置100は、第1、第2露光光EL1、EL2の光量の異常に起因してパターン転写不良が生じている可能性のあるショット領域Sを、取り除いたり、あるいは次の重ね合わせ露光のときは露光しないようにする等の処置を施すことができる。また、ショット領域Sを検査し、形成されたパターンに異常がない場合には、ショット領域Sを取り除くことなく、そのショット領域Sを使ったデバイス形成を継続する。あるいは、制御装置100は、そのショット領域Sに対応付けて、そのショット領域Sを露光したときに、第1、第2露光光EL1、EL2の光量が異常である旨を報知装置104で報知するようにしてもよい。また、制御装置100は、検出装置108の検出結果をモニタ情報としてリアルタイムに報知装置104の表示装置で表示することもできる。また、ショット領域Sに対応付けて記憶した検出装置108の検出結果を報知装置104の表示装置で表示することもできる。
以上説明したように、本実施形態では、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射するとともに、基板P上のショット領域Sが第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とを通過するように基板PをY軸方向に移動することで、基板Pのショット領域Sを効率良く多重露光することができる。本実施形態においては、基板P上のショット領域Sを多重露光(二重露光)するときに、1回のスキャン動作で、1つのショット領域Sを第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで露光することができ、スループットを向上できる。また、基板Pの−Y方向へのスキャン動作と+Y方向へのスキャン動作とを繰り返すことによって、基板P上の複数のショット領域Sを効率良く多重露光することができる。また、図7に示したように、1回のスキャン動作で1つのショット領域Sを多重露光することができるので、各ショット領域S内に第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とを所望の位置関係で形成することができる。
また、本実施形態において、合成光学素子20からの第1、第2分岐光EL1’、EL2’の光量を検出装置108で検出することにより、第1、第2照明系IL1、IL2から投影光学系PLに入射する第1、第2露光光EL1、EL2の光量に関する情報、合成光学素子20から第1、第2露光領域AR1、AR2に向かう第1、第2露光光EL1、EL2の光量、あるいは基板P上に照射される第1、第2露光光EL1、EL2の光量変動(照射量変動)を求めることができる。そして、その検出装置108の検出結果に基づいて、基板Pを良好に露光するための適切な処置を講ずることができる。
また、基板Pの露光中に、検出装置108を用いて第1、第2露光光EL1、EL2の光量を検出することで、例えばその検出装置108の検出結果に基づいて、基板Pの露光中に、第1、第2露光光EL1、EL2の光量調整を行うことができ、所望の光量で基板Pを露光することができる。また、基板P上のショット領域S1〜S21に対応付けて検出装置108の検出結果を記憶することで、基板Pの露光後に、その記憶装置102の記憶情報を用いて解析することができる。
本実施形態においては、合成光学素子20として、第1露光光EL1及び第2露光光EL2それぞれの光路を分岐する分岐光学素子(ハーフミラー)を用いている。分岐光学素子は、例えば使用する露光光がランダム偏光であっても、その露光光を良好に分岐することができる。
なお、図8に示す模式図のように、合成光学素子20’として、第1露光光EL1及び第2露光光EL2をそれぞれ、第1偏光状態(例えばP偏光)の露光光と第2偏光状態(例えばS偏光)の露光光とに分離する偏光分離光学素子(例えば、偏光ビームスプリッタ)を用いてもよい。例えば、第1照明系IL1がP偏光状態の第1露光光EL1で第1パターンPA1を照明し、第2照明系IL2がS偏光状態の第2露光光EL2で第2パターンPA2を照明する場合、合成光学素子(偏光ビームスプリッタ)20’に対して、第1パターンPA1からのP偏光状態の第1露光光EL1が入射するとともに、第2パターンPA2からはS偏光状態の第2露光光EL2が入射する。合成光学素子20’の所定面(偏光分離面)20A’が、S偏光状態の露光光を反射し、P偏光状態の露光光を通過させるように形成されている場合には、合成光学素子20’からの大部分の第1、第2露光光EL1、EL2は、基板P上の第1、第2露光領域AR1、AR2に照射されるが、一部の第1、第2露光光EL1、EL2が第1、第2分岐光EL1’、EL2’となる可能性がある。この場合も、例えば合成光学素子(偏光ビームスプリッタ)20’の偏光度等の光学特性が予め分かっている場合には、制御装置100は、検出装置108の検出結果に基づいて、第1、第2露光光EL1、EL2の光量を求めることができる。
なお、本実施形態においては、制御装置100は、基板Pの露光中に、検出装置108の検出結果に基づいて、第1、第2露光光EL1、EL2の光量の調整を行っているが、もちろん、制御装置100は、基板Pの露光を行っていないときに、検出装置108を用いて、第1、第2露光光EL1、EL2の光量を検出する、あるいはその検出結果に基づいて、第1、第2照明系IL1、IL2から射出される第1、第2露光光EL1、EL2の光量を調整してもよい。例えば、基板Pの露光を開始する前に、第2照明系IL2からの第2露光光EL2の射出を停止した状態で、第1照明系IL1より第1露光光EL1を射出させ、第1露光光EL1(第1分岐光EL1’)の光量を検出する。そして、制御装置100は、その検出装置108の検出結果に基づいて、所望の光量の第1露光光EL1が得られるように、第1照明系IL1のエネルギー調整器43等を用いて、第1露光光EL1の光量を調整する。同様に、制御装置100は、基板Pの露光を開始する前に、第1照明系IL1からの第1露光光EL1の射出を停止した状態で、第2照明系IL2より第2露光光EL2を射出させ、第2露光光EL2(第2分岐光EL2’)の光量を検出する。制御装置100は、その検出装置108の検出結果に基づいて、所望の光量の第2露光光EL2が得られるように、第2照明系IL2のエネルギー調整器43等を用いて、第2露光光EL2の光量を調整することができる。こうすることにより、最適化された光量を有する第1、第2露光光EL1、EL2で基板Pを露光することができる。また、本実施形態では基板P上で第1、第2露光領域AR1、AR2が重複(一致)するように配置されるものとしたが、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とをその一部のみが重複するように配置してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、第2実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図、図10は、第2実施形態に係る基板P上のショット領域Sと第1、第2露光領域AR1、AR2との位置関係を示す模式図である。図9に示すように、本実施形態の露光装置EXは、第1マスクM1上の第1照明領域IA1と第1光学系11の光軸AX1とがずれているとともに、第2マスクM2上の第2照明領域IA2と第2光学系12の光軸AX2とがずれている。この場合、図10に示すように、投影光学系PLの視野内で第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは異なる位置に設定される。具体的には、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とが、例えばY軸方向(基板Pの走査方向)に関して、離れて配置される。また、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは、1つのショット領域Sに同時に配置可能となっている。すなわち、本実施形態においては、第1露光領域AR1(第1露光領域AR1の中心)と第2露光領域AR2(第2露光領域AR2の中心)とのY軸方向の距離は、基板P上の1つのショット領域SのY軸方向の幅よりも小さい。
図11は、第2実施形態に係る検出装置108の近傍を示す図、図12は、検出装置108の検出面を示す図である。図11に示すように、本実施形態においては、合成光学素子20と検出面9との間に結像光学系21が配置されている。本実施形態においても、検出装置108の検出面9は、基板Pの表面と光学的に共役な位置(又はその近傍)に配置されている。したがって、検出装置108の検出面9のうち、投影光学系PLの像面側に設定される第1露光領域AR1と第2露光領域AR2との位置関係に応じた位置に、第1露光光EL1と第2露光光EL2とが入射する。図10に示したように、本実施形態においては、投影光学系PLは、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とがY軸方向に離れるように、それら第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とを基板P上に設定する。したがって、基板Pの表面と光学的に共役な位置に配置されている検出装置108の検出面9のうち、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2との位置関係に応じた互いに異なる2つの位置に設定される第1分岐光領域AR1’及び第2分岐光領域AR2’にそれぞれ、第1分岐光EL1’と第2分岐光EL2’が入射する。
なお、1つの検出装置108の検出面9に2つの分岐光領域を形成することに限らず、第1分岐光領域AR1’と第2分岐光領域AR2’との各々がそれぞれ2つの検出装置の検出面に形成されてもよい。
本実施形態においては、第1分岐光領域AR1’と第2分岐光領域AR2’とは検出面9上で互いに異なる位置に設定されるため、検出装置108は、第1露光光EL1(第1分岐光EL1’)の光量と第2露光光EL2(第2分岐光EL2’)の光量とをそれぞれ個別に検出することができる。すなわち、上述の第1実施形態においては、第1分岐光領域AR1’と第2分岐光領域AR2’とは重複しているため、第1露光光EL1(第1分岐光EL1’)の光量を検出するためには、第2露光光EL2の照射を停止し、第2露光光EL2(第2分岐光EL2’)の光量を検出するためには、第1露光光EL1の照射を停止する必要があったが、本実施形態においては、第1露光光EL1(第1分岐光EL1’)の光量の検出と、第2露光光EL2(第2分岐光EL2’)の光量の検出とをほぼ同時に行うことができる。
そして、制御装置100は、例えば基板Pの露光中に、検出装置108の検出結果に基づいて、第1露光光EL1の光量の調整と、第2露光光EL2の光量の調整とを実行することができる。もちろん、制御装置100は、基板Pの露光前に、検出装置108の検出結果に基づいて、第1露光光EL1の光量の調整と、第2露光光EL2の光量の調整とを実行することもできる。
なお、第2実施形態において、第1露光光EL1と第2露光光EL2とが投影光学系PLの瞳面の異なる位置を通過する場合、その瞳面上での第1露光光EL1と第2露光光EL2との光量を検出するようにしてもよい。
なお、上述の第1、第2実施形態において、1つの光源装置から射出された露光光を分岐光学素子で第1露光光EL1と第2露光光EL2とに分岐し、それら第1露光光EL1と第2露光光EL2とで第1パターンPA1と第2パターンPA2とを照明するようにしてもよい。この場合、第1、第2露光光EL1、EL2のそれぞれの光路に、光量を調整可能な光量調整部材、例えば減光フィルタ(NDフィルタ)を配置することにより、第1、第2露光光EL1、EL2それぞれの光量を調整することができる。
また、上述の第1、第2実施形態では検出装置108の検出結果に基づき、光源装置とエネルギー調整器43との少なくとも一方によって露光光(EL1、EL2)の光量調整を行うものとしたが、露光光の光量調整の代わりに、あるいはそれと組み合わせて、他の動作、例えば基板の露光量制御、及び/又は基板上でのパターン像の結像状態(投影光学系PLの結像特性を含む)の調整などを行ってもよい。露光量制御では、例えば露光領域(AR1、AR2)内での露光光の強度と、検出装置108で検出される露光光の強度とを対応付けておく。そして、露光動作時に、この対応付けた関係(例えば、強度比など)と検出装置108の検出結果とに基づき、光源装置、エネルギー調整器43、ブラインド装置45、及び基板ステージ4の少なくとも1つによって、露光光の強度、発振周波数、露光領域の走査方向の幅、及び基板の走査速度の少なくとも1つを調整すればよい。また、パターン像の調整では、例えば、検出装置108の検出結果に基づいて投影光学系PLの結像特性(収差、倍率、フォーカス位置などを含む)を求めて、光源装置と不図示の結像特性調整装置との少なくとも一方を制御すればよい。この場合、光源装置は露光光の波長特性(中心波長、スペクトル幅などを含む)を調整する。結像特性調整装置は、例えば米国特許第6,235,438号、米国特許出願公開第2005/0206850号などに開示されているように、投影光学系PLの少なくとも1つの光学素子を移動して、投影光学系PLの結像特性を調整する。
さらに、上述の第1、第2実施形態では検出装置108が露光光などの光量を検出するものとしたが、検出対象とする特性は光量に限られるものでなく、他の特性、例えば露光光の偏光状態、波長特性、投影光学系PLの透過率、パターン像の結像特性、第1、第2パターンPA1、PA2の相対位置関係、及び第1、第2パターンPA1、PA2の位置情報(投影位置も含む)の少なくとも1つを含むものとしてもよい。この場合、検出装置108は検出対象とする特性に対応する1つまたは複数のセンサを含むこととなる。また、検出装置108の検出結果は、検出対象とする特性に応じた動作(例えば、アライメント動作など)で用いられる。
<第3実施形態>
第3実施形態について図13〜図15を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13において、本実施形態の露光装置EXは、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方を処理する処理装置6を備えている。本実施形態の合成光学素子20は、第1パターンPA1からの第1露光光EL1及び第2パターンPA2からの第2露光光EL2それぞれの光路を分岐する分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を含む。投影光学系PLは、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第1パターンPA1からの第1露光光EL1の一部と、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第2パターンPA2からの第2露光光EL2の一部とを、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに向けて照射する。そして、合成光学素子20からは、第1露光領域AR1に向かわない第1露光光EL1及び第2露光領域AR2に向かわない第2露光光EL2も発生するが、処理装置6は、その合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2を処理する。
第1マスクM1の第1パターンPA1からの第1露光光EL1は、第1光学系11を介して合成光学素子20に入射する。上述のように、合成光学素子20は、分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を含み、第1パターンPA1からの第1露光光EL1の一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aを通過して、第3光学系13により第1露光領域AR1に導かれる。一方、第1パターンPA1からの第1露光光EL1の残りの一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aで反射して、後述の透過部材114を含む誘導光学系8により投影光学系PLの外側へ光学的に導かれる。また、第2パターンPA2からの第2露光光EL2の一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aで反射して、第3光学系13により第2露光領域AR2に導かれる。一方、第2パターンPA2からの第2露光光EL2の残りの一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aを通過して、誘導光学系8により投影光学系PLの外側へ光学的に導かれる。
投影光学系PLの鏡筒PKのうち、合成光学素子20の近傍には、第1、第2露光光EL1、EL2を透過可能な透過部材(透過窓)114が設けられている。透過部材114は、例えば石英で形成された平行平面板であり、第1、第2露光光EL1、EL2が透過可能である。合成光学素子20の所定面20Aで反射した第1パターンPA1からの第1露光光EL1は、透過部材114を含む誘導光学系8により投影光学系PLの鏡筒PKの外側へ光学的に導かれる。また、合成光学素子20の所定面20Aを通過した第2パターンPA2からの第2露光光EL2は、透過部材114を含む誘導光学系8により投影光学系PLの鏡筒PKの外側へ光学的に導かれる。
図14は、処理装置6を説明するための図である。処理装置6は、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2を処理するものである。上述のように、本実施形態においては、合成光学素子20からの第1、第2露光光EL1、E2の一部は、基板P上の第1、第2露光領域AR1、AR2に向かうが、残りの一部は第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない。第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない第1、第2露光光EL1、EL2を放置しておくと、露光精度に影響を与える可能性がある。例えば、第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない第1、第2露光光EL1、EL2が鏡筒PKの所定部分に照射されると、鏡筒PKの温度変化をもたらし、その鏡筒PKを熱変形させたり、鏡筒PKに保持されている光学素子の位置を変動させたりして、投影光学系PLの光学特性を変動させてしまう可能性がある。また、第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない第1、第2露光光EL1、EL2が、第1、第2露光領域AR1、AR2に向かう第1、第2露光光EL1、EL2の光路の温度変化や屈折率変化をもたらして、投影光学系PLの光学特性を変動させたり、基板P上に投影されるパターンの像を劣化させてしまう可能性がある。また、第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない第1、第2露光光EL1、EL2が鏡筒PKの内壁等で反射して、不要な露光光(フレア光)として基板P上に照射される可能性もある。また、第1、第2露光領域AR1、AR2に向かわない第1、第2露光光EL1、EL2が、例えば所定位置に配置された各種センサに照射されたり、あるいはそのセンサが置かれている環境の温度変化をもたらす可能性もある。その場合、そのセンサの検出結果に誤差が生じる可能性があり、その検出結果に基づいて行われる露光の精度も劣化する可能性もある。
そこで、本実施形態においては、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方による露光精度に対する影響を抑えるように、具体的には、投影光学系PLの光学特性の変動、各種センサの検出精度の劣化を抑えるように、処理装置6によって、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2を処理する。
以下の説明においては、合成光学素子20からの、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に向かう以外の第1露光光EL1及び第2露光光EL2の少なくとも一方を、適宜、漏れ露光光EL’と称する。
図14に示すように、処理装置6は、漏れ露光光EL’を処理するためのものであって、漏れ露光光EL’を投影光学系PLの鏡筒PKの外側へ光学的に導く誘導光学系8と、投影光学系PLの鏡筒PKの外側に配置され、漏れ露光光EL’を吸収可能な吸光部材65とを備えている。誘導光学系8は、鏡筒PKのうち、合成光学素子20の近傍に設けられた透過部材114を含み、漏れ露光光EL’は、透過部材114を介して、投影光学系PLの外側に導かれる。なお、誘導光学系8として、例えば合成光学素子20と透過部材114との間、あるいは鏡筒PKの内側の透過部材114の近傍に所定光学素子を配置することもできる。例えば、所定光学素子として、合成光学素子20からの漏れ露光光EL’を鏡筒PKの内壁等に照射されないように、且つ合成光学素子20から発生する漏れ露光光EL’を透過部材114に良好に導く光学素子(反射素子を含む)を、鏡筒PKの内側に配置してもよい。
本実施形態においては、処理装置6は、誘導光学系8により投影光学系PLの外側に導いた漏れ露光光EL’を、投影光学系PLの外側に配置された吸光部材65に導く。吸光部材65は吸光面66を備えており、漏れ露光光EL’を吸光面66で吸光(吸収)する。吸光部材65は、例えばクロム等により形成されており、吸収した光(漏れ露光光EL’)を熱に変換し、その熱を保持する機能を有する。
また、処理装置6は、鏡筒PKの外側に設けられ、透過部材114を透過した漏れ露光光EL’を吸光部材65の吸光面66に集光する集光光学系62を有している。集光光学系62は、吸光部材65の吸光面66と透過部材114との間に配置されている。すなわち、吸光部材65の吸光面66は、集光光学系62側を向いている。集光光学系62により、透過部材114を介して投影光学系PLの外側に導かれた漏れ露光光EL’は、周囲に拡散することなく、吸光部材65に効率良く吸光される。
また、処理装置6は、集光光学系62を保持する保持部材61を備えている。保持部材61の内側には空間61Kが形成されており、本実施形態においては、吸光部材65は、保持部材61の空間61Kに配置されている。すなわち、本実施形態においては、吸光部材65は、保持部材61に囲まれている。保持部材61は、断熱機能を有する。すなわち、保持部材61の例えば外面(あるいは内面)には断熱材が設けられている。上述のように、吸光部材65は、吸収した光(漏れ露光光EL’)を熱に変換し、その熱を保持するが、保持した熱(熱量)により、温度上昇する可能性がある。断熱機能を有する保持部材61で吸光部材65を囲むことにより、たとえ吸光部材65が温度上昇しても、その吸光部材65の熱が周囲の環境に与える影響を抑えることができる。
また、処理装置6は、集光光学系62と吸光部材65の吸光面66との間に設けられ、漏れ露光光EL’を通過させるためのピンホール63を有するピンホール部材64を備えている。ピンホール部材64は、保持部材61の空間61Kに配置されている。透過部材114を介して投影光学系PLの外側に導かれた漏れ露光光EL’は、集光光学系62で集光された後、ピンホール部材64のピンホール63を介して吸光部材65の吸光面66に照射される。集光光学系62で集光され、吸光部材65の吸光面66に照射された漏れ露光光EL’が、その吸光面66で反射しても、ピンホール部材64によって、その反射した漏れ露光光EL’が投影光学系PL側に戻ることを抑制することができる。なお、ピンホール部材64を設ける代わりに、あるいはそれと組み合わせて、例えば吸光面66に反射防止膜を形成する、あるいは吸光面66で反射した漏れ露光光EL’が入射する光トラップ部材などを設けてもよい。また、誘導光学系8は上記構成に限られるものではない。さらに、例えば処理装置6の構成、配置などによっては誘導光学系8を設けなくてもよい。また、処理装置6はその少なくとも一部が鏡筒PKに設けられていてもよいが、本実施形態では鏡筒PKとは別の部材、例えば前述した計測フレームに設けられている。さらに、処理装置6は上記構成に限られるものでなく、漏れ露光光EL’の光量などによっては、例えば透過部材114の代わりに吸光部材65または光トラップ部材などを鏡筒PKに設けるだけでもよい。
また、処理装置6は、吸光部材65の熱を奪う熱処理装置7を備えている。上述のように、漏れ露光光EL’を吸収した吸光部材65は、熱を保持して温度上昇する可能性があるが、熱処理装置7は、その吸光部材65の熱を奪う機能を有する。
本実施形態においては、熱処理装置7は、吸光部材65を冷却する冷却装置の機能を有する。熱処理装置7は、吸光部材65のうち、吸光面66と反対側の面67に接続する接続面76を有する吸熱部材72と、吸熱部材72の内側に形成された内部流路75と、内部流路75に供給管73を介して冷媒を供給する冷媒供給装置71とを備えている。供給管73は、内部流路75の一部に接続されており、内部流路75の別の一部には、内部流路75を流れた冷媒を回収する回収管74が接続されている。回収管74により回収された冷媒は、冷媒供給装置71に戻される。
熱処理装置7は、供給管73を介して内部流路75に冷媒を供給することにより、吸熱部材72を冷却することができる。吸熱部材72の接続面76は、吸光部材の面67に接続されており、吸熱部材72は、吸光部材65の熱を吸光部材の面67及び接続面76を介して奪う(回収)することができる。すなわち、熱処理装置7は、冷媒により冷却される吸熱部材72と、漏れ露光光EL’の照射により加熱される吸光部材65との間で面67及び接続面76を介して熱交換することで、吸光部材65の温度上昇を抑えることができる。また、熱処理装置7は、供給管73、内部流路75、及び回収管74を含む循環系において冷媒を流すことにより、吸光部材65から吸熱部材72に移動した熱量を冷媒で吸収し、冷媒供給装置71に持ち去ることができる。すなわち、熱処理装置7は、供給管73、内部流路75、及び回収管74を含む循環系において冷媒を流し続けることにより、吸光部材65の熱を常に奪って、吸光部材65を常に冷却し続けることができる。
このように、熱処理装置7を用いて、吸光部材65を冷却することで、吸光部材65の温度上昇を抑制し、吸光部材65の熱が周囲の環境に与える影響を抑えることができる。なお、熱処理装置7は上記構成に限られるものでなく、他の構成を採用してもよい。例えば、ペルチェ素子などを備えるものとしてもよい。また、熱処理装置7はその一部(例えば、冷媒供給装置など)が露光装置EXの外部に配置されていてもよい。さらに、熱処理装置7の一部を、他の部材(例えば、投影光学系PLなど)の温度調整装置で代用してもよい。また、処理装置6を配置する位置などによっては、吸光部材65の熱の影響を無視できることがあるので、この場合は熱処理装置7を設けなくてもよい。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。本実施形態においても、1回のスキャン動作で、基板P上の1つのショット領域Sを第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで多重露光(二重露光)することができる。基板P上のショット領域Sの感光材層は、現像工程等を介さずに、第1露光領域AR1に照射された第1露光光EL1と、第2露光領域AR2に照射された第2露光光EL2とで多重露光(二重露光)される。
本実施形態において、合成光学素子20からの漏れ露光光EL’は、誘導光学系8により投影光学系PLの外側に導かれ、集光光学系62で集光された後、ピンホール部材64のピンホール63を介して、投影光学系PLから離れた位置に設けられた吸光部材65の吸光面66に照射される。漏れ露光光EL’は、投影光学系PLから離れた位置に設けられた吸光部材65に吸収されるので、漏れ露光光EL’による露光精度に対する影響を抑えることができる。
また、本実施形態において、処理装置6の誘導光学系8によって、漏れ露光光EL’を投影光学系PLの外側へ光学的に導くようにしたので、漏れ露光光EL’による露光精度の劣化を抑制することができる。また、投影光学系PLの外側に導いた漏れ露光光EL’を、投影光学系PLの外側の離れた位置に設けられた吸光部材65で吸収することで、漏れ露光光EL’による露光精度の劣化を抑制することができる。
本実施形態においても、合成光学素子20として、第1露光光EL1及び第2露光光EL2それぞれの光路を分岐する分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を用いている。分岐光学素子は、例えば使用する露光光がランダム偏光であっても、その露光光を良好に分岐することができる。一方で、分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)は、入射される第1、第2露光光EL1、EL2のほぼ半分を漏れ露光光EL’にしてしまう可能性がある。そのような漏れ露光光EL’を放置しておくと、上述のように、鏡筒PKの温度上昇や投影光学系PLの光学特性の変動など、露光精度の劣化をもたらす。本実施形態では、漏れ露光光EL’による影響を抑えるように、その漏れ露光光EL’を処理装置6で処理することで、露光精度の劣化を抑えることができる。
なお、図15に示す模式図のように、合成光学素子20’として、第1露光光EL1及び第2露光光EL2をそれぞれ、第1偏光状態(例えばP偏光)の露光光と第2偏光状態(例えばS偏光)の露光光とに分離する偏光分離光学素子(例えば、偏光ビームスプリッタ)を用いてもよい。例えば、第1照明系IL1がP偏光状態の第1露光光EL1で第1パターンPA1を照明し、第2照明系IL2がS偏光状態の第2露光光EL2で第2パターンPA2を照明する場合、合成光学素子(例えば、偏光ビームスプリッタ)20’に対して、第1パターンPA1からのP偏光状態の第1露光光EL1が入射するとともに、第2パターンPA2からはS偏光状態の第2露光光EL2が入射する。合成光学素子20’の所定面20A’が、S偏光状態の露光光を反射し、P偏光状態の露光光を通過させるように形成されている場合には、合成光学素子20’からの大部分の第1、第2露光光EL1、EL2は、基板P上の第1、第2露光領域AR1、AR2に照射されるが、一部の第1、第2露光光EL1、EL2が漏れ露光光EL’となる可能性がある。このような漏れ露光光EL’であっても、本実施形態の処理装置6によって処理することができる。この場合、漏れ露光光EL’は僅かであるので、処理装置6及び/又は熱処理装置7を図14に比べて簡素化してもよい。例えば、熱処理装置7を設けない、あるいは吸光部材65のみ設けることとしてもよい。また、例えば漏れ露光光EL’が射出される合成光学素子20の一面と対向する、鏡筒PKの内面の一部を吸光面とする、あるいは鏡筒PKの内面の一部に反射防止膜を形成するだけでもよい。
<第4実施形態>
第4実施形態について図16を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、第4実施形態に係る処理装置6を示す図である。図16に示すように、第4実施形態に係る処理装置6の吸光部材65の吸光面66は、集光光学系62の光軸AXに対して傾斜して配置されている。こうすることにより、集光光学系62で集光され、吸光部材65の吸光面66に照射された漏れ露光光EL’が、その吸光面66で反射しても、その反射した漏れ露光光EL’が投影光学系PL側に戻ることをより一層抑制することができる。なお、吸光面66への反射防止膜の形成、ピンホール部材または光トラップ部材などの設置を併用してもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態について図17を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、第5実施形態に係る熱処理装置7を示す図である。図17に示すように、第5実施形態に係る熱処理装置7は、吸光部材65に接続された放熱部材77を含む。放熱部材77は、フィン(放熱フィン)79を備えている。放熱部材77は、吸光部材65の面67に接続する接続面78を有している。放熱部材77は、吸光部材65の熱を、吸光部材の面67及び接続面78を介して奪う(回収する)ことができる。フィン79を含む放熱部材77は、吸光部材65の熱を放熱することができる。このように、熱処理装置7として、放熱部材77を用いることもできる。
なお、上述の第3〜第5実施形態において、吸光部材65を省略してもよい。すなわち、誘導光学系8によって、漏れ露光光EL’を投影光学系PLの外側に導き出すことのみによっても、漏れ露光光EL’による露光精度の劣化を抑制することができる。
<第6実施形態>
第6実施形態について図18を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の第3〜第5実施形態においては、処理装置6は、誘導光学系8を有し、漏れ露光光EL’を誘導光学系8を用いて投影光学系PLの外側に導き出し、その投影光学系PLの外側に配置された吸光部材65で漏れ露光光EL’を吸光しているが、図18に示すように、本実施形態では吸光部材65を投影光学系PLの鏡筒PKに取り付け、漏れ露光光EL’を投影光学系PLの外側に導き出すことなく、吸光部材65で漏れ露光光EL’を吸光するようにしてもよい。吸光部材65は漏れ露光光EL’を吸収することで温度上昇する可能性があるが、図18に示すように、冷却装置として機能する熱処理装置7を設けることにより、吸光部材65の温度上昇、ひいては投影光学系PLの温度上昇を抑えることができる。
なお、上述の第3〜第5実施形態においては、処理装置6が鏡筒PKから離間して配置され、上述の第6実施形態においては、処理装置6は鏡筒PKに取り付けられている。すなわち、いずれの実施形態においても、専ら漏れ露光光EL’を処理することを目的とする処理装置6が設けられているが、処理装置6はこれに限るものではない。例えば、露光装置には様々なセンサや電気回路が配置されており、これらの中には投影光学系の近傍に配置せざるを得ないものもある。このような熱源の影響によっても、投影光学系の光学特性は変動し得る。そこで、これらの熱への対策として、例えば鏡筒PKを螺旋状に取り囲む冷却液の循環経路(配管)を設け、冷却液を循環させることが考えられる。この場合に、合成光学素子からの、第1、第2露光領域に向かう以外の露光光、すなわち漏れ露光光EL’による影響を特に受けやすい鏡筒部分において、冷却液の循環経路(配管)の配置の間隔(螺旋のピッチ)を密にすることによって、漏れ露光光EL’による影響の対策とすることも可能である。このように、上述の第3〜第6実施形態のように専ら漏れ露光光EL’を処理するための処理装置6を特別に設ける他、投影光学系の光学特性を維持するために鏡筒全体に配置された構成の一部を変化させて漏れ露光光EL’の対策としてもよい。また、漏れ露光光EL’による影響を特に受けやすい鏡筒PKの一部を、投影光学系PLとは別に冷却装置によって冷却するだけでもよい。
なお、上述の第3〜第6実施形態において、図4に示したように、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは重複(一致)しているが、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とが、例えば一部のみ重複する、あるいはY軸方向(基板Pの走査方向)に関して、離れて配置されていてもよい。また、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは、必ずしも1つのショット領域Sに同時に配置可能でなくてもよく、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2は任意に設定可能である。
また、上述の第3〜第6実施形態では、上述の第1、第2実施形態で説明した検出装置108も露光装置EXに設けてもよい。例えば、合成光学素子20からの、第1、第2露光領域AR1、AR2に向かう以外の第1及び第2露光光EL1、EL2の一部を検出装置108で検出し、残りの一部は上述の第3〜第6実施形態と同様に処理することとしてもよい。
なお、上述の各実施形態において、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2の大きさ及び形状の少なくとも一方が異なっていてもよい。例えば、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とでX軸方向の幅及び/又はY軸方向の幅が異なっていてもよい。なお、X軸方向の幅が異なる場合には、1回のスキャン動作によってショット領域S内の一部だけが多重(二重)露光される。また、第1、第2露光領域AR1、AR2(及び/又は第1、第2照明領域IA1、IA2)はその形状が矩形に限られず、他の形状、例えば円弧状、台形、あるいは平行四辺形などでもよい。
また、上述の各実施形態においては、ショット領域Sが第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2を通過する間、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ露光光EL1、EL2の照射が続けられるが、少なくとも一方の露光領域において、ショット領域Sが通過する間の一部の期間だけで露光光が照射されるようにしてもよい。すなわち、ショット領域S内の一部だけ多重(二重)露光するようにしてもよい。
なお、上述の各実施形態において、例えば特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報(対応米国特許第6,341,007号、第6,400,441号、第6,549,269号及び第6,590,634号)、特表2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,441号)などに開示されているような複数の基板ステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。
<第7実施形態>
第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図19は、第7実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図19において、露光装置EXは、第1パターンPA1を有する第1マスクM1を保持して移動可能な第1マスクステージ1と、第2パターンPA2を有する第2マスクM2を保持して移動可能な第2マスクステージ2と、第1基板P1を保持して移動可能な第1基板ステージ4と、第2基板P2を保持して移動可能な第2基板ステージ5と、各ステージの位置情報を計測可能な計測システム3と、第1露光光EL1で第1マスクM1の第1パターンPA1を照明する第1照明系IL1と、第2露光光EL2で第2マスクM2の第2パターンPA2を照明する第2照明系IL2と、第1露光光EL1で照明された第1パターンPA1の像及び第2露光光EL2で照明された第2パターンPA2の像を、第1基板P1上及び第2基板P2上のそれぞれに投影可能な投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置100とを備えている。第1基板ステージ4及び第2基板ステージ5は、投影光学系PLの光射出側、すなわち投影光学系PLの像面側で、ベース部材BP上で移動可能である。また、制御装置100には、露光に関する各種情報を記憶する記憶装置102が接続されている。
本実施形態の投影光学系PLは、第1パターンPA1からの第1露光光EL1と第2パターンPA2からの第2露光光EL2とが入射する合成光学素子20を有している。合成光学素子20は、第1露光光EL1及び第2露光光EL2のそれぞれを分岐し、分岐した第1露光光EL1の一方と第2露光光EL2の一方とを合成し、第1露光光EL1の他方と第2露光光EL2の他方とを合成する。また、本実施形態の投影光学系PLは、その像面側に、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とを所定位置関係で設定するとともに、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とを所定位置関係で設定する。そして、投影光学系PLは、合成光学素子20からの第1露光光EL1の一方と第2露光光EL2の一方とを第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに照射可能であるとともに、合成光学素子20からの第1露光光EL1の他方と第2露光光EL2の他方とを第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とに照射可能である。また、投影光学系PLは、第1パターンPA1の像を第1露光領域AR1に形成可能であり、第2パターンPA2の像を第2露光領域AR2に形成可能であるとともに、第1パターンPA1の像を第3露光領域AR3に形成可能であり、第2パターンPA2の像を第4露光領域AR4に形成可能である。
そして、本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLを介して第1露光領域AR1に照射される第1露光光EL1の一方と第2露光領域AR2に照射される第2露光光EL2の一方とで第1基板P1上のショット領域Sを多重露光(二重露光)し、第3露光領域AR3に照射される第1露光光EL1の他方と第4露光領域AR4に照射される第2露光光EL2の他方とで第2基板P2上のショット領域Sを多重露光(二重露光)する。
具体的には、露光装置EXは、第1照明系IL1より射出され、第1パターンPA1及び投影光学系PLを介して第1露光領域AR1に照射される第1露光光EL1によって、第1露光領域AR1に第1パターンPA1の像を形成可能であり、第2照明系IL2より射出され、第2パターンPA2及び投影光学系PLを介して第2露光領域AR2に照射される第2露光光EL2によって、第2露光領域AR2に第2パターンPA2の像を形成可能であり、それら第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで、第1基板P1上のショット領域Sを多重露光する。また、露光装置EXは、第1照明系IL1より射出され、第1パターンPA1及び投影光学系PLを介して第3露光領域AR3に照射される第1露光光EL1によって、第3露光領域AR3に第1パターンPA1の像を形成可能であり、第2照明系IL2より射出され、第2パターンPA2及び投影光学系PLを介して第4露光領域AR4に照射される第2露光光EL2によって、第4露光領域AR4に第2パターンPA2の像を形成可能であり、それら第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで、第2基板P2上のショット領域Sを多重露光する。
また、本実施形態の露光装置EXは、第1マスクM1及び第2マスクM2と第1基板P1及び第2基板P2とを所定の走査方向に同期移動しつつ、第1マスクM1の第1パターンPA1の像及び第2マスクM2の第2パターンPA2の像を第1、第2基板P1、P2上に投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、第1基板P1及び第2基板P2の走査方向(同期移動方向)をY軸方向とする。
露光装置EXは、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に対して第1基板P1のショット領域SをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLを介して第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射することによって、第1露光領域AR1に形成された第1パターンPA1の像と、第2露光領域AR2に形成された第2パターンPA2の像とで、第1基板P1上のショット領域Sを多重露光する。同様に、露光装置EXは、第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4に対して第2基板P2のショット領域SをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLを介して第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射することによって、第3露光領域AR3に形成された第1パターンPA1の像と、第4露光領域AR4に形成された第2パターンPA2の像とで、第2基板P2上のショット領域Sを多重露光する。
また、本実施形態の露光装置EXは、第1基板P1及び第2基板P2のY軸方向への移動と同期して、第1マスクM1をY軸方向に移動し、第2マスクM2をZ軸方向に移動する。すなわち、本実施形態においては、第1マスクM1の走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、第2マスクM2の走査方向(同期移動方向)をZ軸方向とする。
本実施形態の合成光学素子20は、第1パターンPA1からの第1露光光EL1及び第2パターンPA2からの第2露光光EL2それぞれの光路を分岐する分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を含む。投影光学系PLは、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第1パターンPA1からの第1露光光EL1の一方と、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第2パターンPA2からの第2露光光EL2の一方とを、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに照射し、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第1パターンPA1からの第1露光光EL1の他方と、合成光学素子(分岐光学素子)20で分岐した第2パターンPA2からの第2露光光EL2の他方とを、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とに照射する。
次に、第1マスクステージ1について説明する。第1マスクステージ1は、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含む第1マスクステージ駆動装置1Dの駆動により、第1マスクM1を保持して、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。第1マスクステージ1は、第1マスクM1の第1パターンPA1が形成された第1パターン形成面とXY平面とがほぼ平行となるように、第1マスクM1を保持する。第1マスクステージ1(ひいては第1マスクM1)の位置情報は、計測システム3のレーザ干渉計31によって計測される。レーザ干渉計31は、第1マスクステージ1上に設けられた移動鏡の反射面31Kを用いて第1マスクステージ1の位置情報を計測する。制御装置100は、レーザ干渉計31の計測結果に基づいて第1マスクステージ駆動装置1Dを駆動し、第1マスクステージ1に保持されている第1マスクM1の位置制御を行う。
次に、第2マスクステージ2について説明する。第2マスクステージ2は、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含む第2マスクステージ駆動装置2Dの駆動により、第2マスクM2を保持して、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。第2マスクステージ2は、第2マスクM2の第2パターンPA2が形成された第2パターン形成面とXZ平面とがほぼ平行となるように、第2マスクM2を保持する。第2マスクステージ2(ひいては第2マスクM2)の位置情報は、計測システム3のレーザ干渉計32によって計測される。レーザ干渉計32は、第2マスクステージ2上に設けられた移動鏡の反射面32Kを用いて第2マスクステージ2の位置情報を計測する。制御装置100は、レーザ干渉計32の計測結果に基づいて第2マスクステージ駆動装置2Dを駆動し、第2マスクステージ2に保持されている第2マスクM2の位置制御を行う。
図20Aは、第1マスクステージ1に保持された第1マスクM1を示す平面図、図20Bは、第2マスクステージ2に保持された第2マスクM2を示す平面図である。図20A及び20Bに示すように、第1マスクステージ1は、第1マスクM1の第1パターン形成面とXY平面とがほぼ平行となるように、第1マスクM1を保持し、第2マスクステージ2は、第2マスクM2の第2パターン形成面とXZ平面とがほぼ平行となるように、第2マスクM2を保持する。第1マスクM1上での第1露光光EL1による第1照明領域IA1は、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されており、第2マスクM2上での第2露光光EL2による第2照明領域IA2も、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されている。
第1マスクステージ1は、第1パターンPA1を有する第1マスクM1を第1露光光EL1に対してY軸方向に移動可能である。また、第2マスクステージ2は、第2パターンPA2を有する第2マスクM2を第2露光光EL2に対してZ軸方向に移動可能である。制御装置100は、第1、第2基板P1、P2を露光するとき、第1マスクM1のうち、少なくとも第1パターンPA1が形成された第1パターン形成領域SA1が第1露光光EL1による第1照明領域IA1を通過するように、第1マスクステージ1を制御して第1マスクM1をY軸方向に移動する。また、制御装置100は、第1、第2基板P1、P2を露光するとき、第2マスクM2のうち、少なくとも第2パターンPA2が形成された第2パターン形成領域SA2が、第2露光光EL2による第2照明領域IA2を通過するように、第2マスクステージ2を制御して、第2マスクM2をZ軸方向に移動する。
また、第1マスクM1は、第1パターンPA1と所定位置関係で形成された第1アライメントマークRM1を備えており、第2マスクM2は、第2パターンPA2と所定位置関係で形成された第2アライメントマークRM2を備えている。本実施形態では、第1、第2アライメントマークRM1、RM2はそれぞれ2次元マーク、例えば十字状マークを含む。図20A、20Bでは、第1、第2アライメントマークRM1、RM2は第1、第2マスクM1、M2上で第1、第2パターン形成領域SA1、SA2の外側に形成されているが、第1、第2アライメントマークRM1、RM2を第1、第2パターン形成領域SA1、SA2の内側に形成してもよい。以下では、第1、第2アライメントマークRM1、RM2が第1、第2パターン形成領域SA1、SA2の内側に形成されているものとして説明を行う。本実施形態では、第1、第2アライメントマークRM1、RM2は第1、第2マスクステージ1、2により第1、第2照明領域IA1、IA2内に配置され、かつ第1、第2照明系IL1、IL2によって第1、第2露光光EL1、EL2で照明されるとともに、アライメントマークRM1、RM2の像は第1、第2基板ステージ4、5の光センサ170(図22)で検出される。なお、第1、第2アライメントマークRM1、RM2はその数や配置が図20A、20Bに限定されるものでなく、例えば第1、第2アライメントマークRM1、RM2を第1、第2マスクM1、M2上でY軸方向に複数並べて設けてもよい。
次に、図19を参照しながら投影光学系PLについて説明する。投影光学系PLは、第1露光光EL1で照明された第1マスクM1の第1パターンPA1の像及び第2露光光EL2で照明された第2マスクM2の第2パターンPA2の像を所定の投影倍率で第1基板P1上及び第2基板P2上のそれぞれに投影するものである。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。投影光学系PLの複数の光学素子は不図示の鏡筒で保持されている。
本実施形態の投影光学系PLは、第1パターンPA1からの第1露光光EL1を合成光学素子20へ導く第1光学系11と、第2パターンPA2からの第2露光光EL2を合成光学素子20へ導く第2光学系12と、合成光学素子20からの第1露光光EL1及び第2露光光EL2をそれぞれ第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2へ導く第3光学系13と、合成光学素子20からの第1露光光EL1及び第2露光光EL2をそれぞれ第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4へ導く第4光学系14とを備えている。
合成光学素子20には、第1マスクM1及び第1光学系11を介した第1露光光EL1と、第2マスクM2及び第2光学系12を介した第2露光光EL2とが入射する。上述のように、合成光学素子20は、分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を含み、所定の反射率と透過率とを有している。合成光学素子20は、第1マスクM1及び第1光学系11を介して入射された第1露光光EL1の一部を通過させるとともに残りの一部を反射し、第2マスクM2及び第2光学系12を介して入射された第2露光光EL2の一部を反射するとともに残りの一部を通過させ、通過する第1露光光EL1と反射する第2露光光EL2とを合成するとともに、反射する第1露光光EL1と通過する第2露光光EL2とを合成する。
具体的には、第1パターンPA1からの第1露光光EL1の一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aを通過して、第3光学系13により第1露光領域AR1に導かれる。一方、第1パターンPA1からの第1露光光EL1の残りの一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aで反射して、反射部材の反射面15で反射した後、第4光学系14により第3露光領域AR3に導かれる。また、第2パターンPA2からの第2露光光EL2の一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aで反射して、第3光学系13により第2露光領域AR2に導かれる。一方、第2パターンPA2からの第2露光光EL2の残りの一部は、合成光学素子(分岐光学素子)20の所定面20Aを通過して、反射部材の反射面15で反射した後、第4光学系14により第4露光領域AR4に導かれる。
そして、投影光学系PLは、第1パターンPA1を介した第1露光光EL1と第2パターンPA2を介した第2露光光EL2とを第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに照射することによって、それら第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とを形成可能であり、第1パターンPA1を介した第1露光光EL1と第2パターンPA2を介した第2露光光EL2とを第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とに照射することによって、それら第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とに第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とを形成可能である。
また、本実施形態の投影光学系PLには、投影光学系PLによる第1パターンPA1の像及び第2パターンPA2の像の結像特性(結像状態)をそれぞれ独立に調整可能な第1結像特性調整装置LC1及び第2結像特性調整装置LC2が設けられている。第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2は、投影光学系PLの複数の光学素子の少なくとも1つを移動可能な光学素子駆動機構を含む。
第1結像特性調整装置LC1は、第1光学系11の少なくとも一つの特定の光学素子を、第1光学系11の光軸と平行なZ軸方向、及び光軸に垂直な方向(X軸、Y軸方向)に移動可能であるとともに、光軸と直交するXY平面に対して傾斜可能(すなわち、θX、θY方向に回転可能)である。第1パターンPA1からの第1露光光EL1は、第1光学系11、光学素子20、及び第3光学系13を介して第1露光領域AR1に照射され、第1光学系11、光学素子20、及び第4光学系14を介して第3露光領域AR3に照射される。第1結像特性調整装置LC1は、第1光学系11の特定の光学素子を駆動することによって、第1露光領域AR1及び第3露光領域AR3に形成される第1パターンPA1の像の結像特性を調整可能である。
第2結像特性調整装置LC2は、第2光学系12の少なくとも一つの特定の光学素子を、第2光学系12の光軸と平行なY軸方向、及び光軸に垂直な方向(X軸、Z軸方向)に移動可能であるとともに、光軸と直交するXY平面に対して傾斜可能(すなわち、θX、θZ方向に回転可能)である。第2パターンPA2からの第2露光光EL2は、第2光学系12、光学素子20、及び第3光学系13を介して第2露光領域AR2に照射され、第2光学系12、光学素子20、及び第4光学系14を介して第4露光領域AR4に照射される。第2結像特性調整装置LC2は、第2光学系12の特定の光学素子を駆動することによって、第2露光領域AR2及び第4露光領域AR4に形成される第2パターンPA2の像の結像特性を調整可能である。
第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2は、制御装置100によって制御される。制御装置100は、第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2を用いて、投影光学系PL(第1、第2光学系11、12)の特定の光学素子を駆動することで、投影光学系PLの各種収差(例えば、ディストーション、非点収差、球面収差、波面収差等)、投影倍率及び像面位置(焦点位置)等を含む結像特性を調整することができる。
また、制御装置100は、第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2を用いて、第1、第2パターンPA1、PA2の像のXY方向、及び/又はθZ方向の位置調整(すなわち、シフト調整、及び/又はローテーション調整)を行うこともできる。
すなわち、制御装置100は、第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2を用いて、第1、第2パターンPA1、PA2それぞれの像の状態(大きさ、歪み等)の調整、第1、第2パターンPA1、PA2それぞれの像が形成される投影光学系PLの像面のZ軸方向の位置調整、及びθX、θY方向の傾斜調整、並びに第1、第2パターンPA1、PA2それぞれの像のX軸方向、Y軸方向、θZ方向の位置調整を行うことができる。
なお、本実施形態では第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2によってそれぞれ移動する第1、第2光学系11、12の少なくとも1つの光学素子は、レンズに限られるものでなく他の光学素子、例えば平行平面板、あるいは反射素子などでもよい。また、本実施形態では2つの結像特性調整装置(LC1、LC2)を設けるものとしたが、1つの結像特性調整装置を設けるだけでもよいし、あるいは3つ以上の結像特性調整装置を設けてもよい。例えば、第3光学系13の少なくとも1つの光学素子を、第3光学系13の光軸と平行なZ軸方向、及びX軸、Y軸方向に移動可能、かつθX、θY方向に回転可能とする結像特性調整装置、及び/又は、第4光学系14の少なくとも1つの光学素子を、第4光学系14の光軸と平行なZ軸方向、及びX軸、Y軸方向に移動可能、かつθX、θY方向に回転可能とする結像特性調整装置を設けてもよい。さらに、本実施形態では、第1結像特性調整装置LC1がX軸、Y軸、Z軸、θX及びθY方向の5自由度の方向に、第2結像特性調整装置LC2がX軸、Y軸、Z軸、θX及びθZ方向の5自由度の方向にそれぞれ光学素子を移動するものとしたが、光学素子の移動方向はこの5自由度の方向に限定されるものではない。また、本実施形態では結像特性調整装置が光学素子を移動する方式を採用するものとしたが、他の方式を代用あるいは併用してもよい。例えば、第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2として、鏡筒の内部に保持されている一部の光学素子どうしの間の空間の気体の圧力を調整する圧力調整機構を用いてもよい。
なお、投影光学系によるパターンの像の結像特性を調整可能な結像特性調整装置を備えた露光装置については、例えば特開昭60−78454号公報(対応米国特許第4,666,273号)、特開平11−195602号公報(対応米国特許第6,235,438号)、国際公開第03/65428号パンフレット(対応米国特許出願公開第2005/0206850号)等に開示されている。
次に、第1基板ステージ4について説明する。第1基板ステージ4は、第1露光光EL1及び第2露光光EL2が照射される第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2を含む所定領域内で第1基板P1を保持して移動可能である。第1基板ステージ4は、ステージ本体4Bと、ステージ本体4B上に搭載された第1基板テーブル4Tと、第1基板テーブル4Tに設けられ、第1基板P1を保持する基板ホルダ4Hとを備えている。基板ホルダ4Hは、第1基板P1の表面とXY平面とがほぼ平行となるように、第1基板P1を保持する。
露光装置EXは、第1基板ステージ4を駆動する第1基板ステージ駆動装置4Dを備えている。第1基板ステージ駆動装置4Dは、ステージ本体4Bを、ベース部材BP上でX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向に移動することによって、そのステージ本体4B上に搭載されている第1基板テーブル4TをX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向に移動可能な第1駆動系4DHと、ステージ本体4Bに対して第1基板テーブル4TをZ軸方向、θX方向、及びθY方向に移動可能な第2駆動系4DVとを備えている。図19に示すように、第1基板ステージ4のステージ本体4Bは、エアベアリング4Aにより、ベース部材BPの上面(ガイド面)に対して非接触支持されている。ベース部材BPの上面はXY平面とほぼ平行であり、第1基板ステージ4は、ベース部材BP上をXY平面に沿って移動可能である。
第1基板ステージ駆動装置4Dの第1駆動系4DHは、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含み、ステージ本体4BをX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向に駆動可能である。また、第1基板ステージ駆動装置4Dの第2駆動系4DVは、ステージ本体4Bと第1基板テーブル4Tとの間に設けられた、例えばボイスコイルモータ等のアクチュエータ4Vと、各アクチュエータの駆動量を計測する不図示の計測装置(エンコーダなど)とを含む。図19に示すように、第1基板テーブル4Tは、少なくとも3つのアクチュエータ4Vによってステージ本体4B上に支持されている。アクチュエータ4Vのそれぞれは、ステージ本体4Bに対して第1基板テーブル4TをZ軸方向に独立して駆動可能であり、制御装置100は、3つのアクチュエータ4Vそれぞれの駆動量を調整することによって、ステージ本体4Bに対して第1基板テーブル4Tを、Z軸方向、θX方向、及びθY方向に駆動する。
このように、第1、第2駆動系4DH、4DVを含む第1基板ステージ駆動装置4Dは、第1基板ステージ4の第1基板テーブル4Tを、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。制御装置100は、第1基板ステージ駆動装置4Dを制御することにより、第1基板テーブル4Tの基板ホルダ4Hに保持された第1基板P1の表面のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置を制御可能である。
次に、第2基板ステージ5について説明する。第2基板ステージ5は、第1基板ステージ4とほぼ同等の構成を有し、ステージ本体5Bと、ステージ本体5B上に搭載された第2基板テーブル5Tと、第2基板テーブル5Tに設けられ、第2基板P2を保持する基板ホルダ5Hとを備えている。ステージ本体5Bは、エアベアリング5Aにより、ベース部材BPの上面(ガイド面)に対して非接触支持されている。基板ホルダ5Hは、第2基板P2の表面とXY平面とがほぼ平行となるように、第2基板P2を保持する。第2基板ステージ5は、第1露光光EL1及び第2露光光EL2が照射される第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4を含む所定領域内で第2基板P2を保持して移動可能である。
第2基板ステージ5は、第2基板ステージ駆動装置5Dによって駆動される。第2基板ステージ駆動装置5Dは、第1基板ステージ駆動装置4Dとほぼ同等の構成を有し、ステージ本体5BをX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向に移動可能な第1駆動系5DHと、ステージ本体5Bに対して第2基板テーブル5TをZ軸方向、θX方向、及びθY方向に移動可能な第2駆動系5DVとを備えている。第2基板ステージ駆動装置5Dの第2駆動系5DVは、ステージ本体5Bと第2基板テーブル5Tとの間に設けられた、例えばボイスコイルモータ等のアクチュエータ5Vと、各アクチュエータの駆動量を計測する不図示の計測装置(エンコーダなど)とを含む。
第1、第2駆動系5DH、5DVを含む第2基板ステージ駆動装置5Dは、第2基板ステージ5の第2基板テーブル5Tを、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。制御装置100は、第2基板ステージ駆動装置5Dを制御することにより、第2基板テーブル5Tの基板ホルダ5Hに保持された第2基板P2の表面のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置を制御可能である。
第1基板ステージ4(ひいては第1基板P1)及び第2基板ステージ5(ひいては第2基板P2)の位置情報は、計測システム3のレーザ干渉計34、36、35、37によって計測される。計測システム3は、第1、第2基板ステージ4、5の第1、第2基板テーブル4T、5Tの所定位置に設けられた反射面34K、36K、35K、37Kを用いて、第1、第2基板テーブル4T、5TのX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置情報を計測可能である。
計測システム3のレーザ干渉計34、36は、第1基板ステージ4(第1基板テーブル4T)の位置情報を計測し、レーザ干渉計35、37は、第2基板ステージ5(第2基板テーブル5T)の位置情報を計測する。
レーザ干渉計34は、X軸方向を計測軸とする複数の計測光と、Y軸方向を計測軸とする複数の計測光とを反射面34Kに照射可能であり、第1基板テーブル4TのX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置を計測する。
レーザ干渉計36は、Z軸方向を計測軸とする複数の計測光を反射面36Kに照射可能であり、第1基板テーブル4TのZ軸、θX、及びθY方向に関する位置を計測する。反射面36Kは、XY平面に対して所定角度(例えば45度)傾斜しており、レーザ干渉計36から射出され、第1基板テーブル4Tの反射面36Kに照射された計測光は、反射面36Kで反射し、所定の支持部材(例えば、前述の計測フレームなど)に設けられた反射面38Kに照射される。そして、その反射面38Kで反射した計測光は、第1基板テーブル4Tの反射面36Kを介して、レーザ干渉計36に受光される。レーザ干渉計36は、その受光した計測光を用いて、第1基板テーブル4TのZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を計測可能である。
また、レーザ干渉計35は、X軸方向を計測軸とする複数の計測光と、Y軸方向を計測軸とする複数の計測光とを反射面35Kに照射可能であり、第2基板テーブル5TのX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置を計測する。
レーザ干渉計37は、Z軸方向を計測軸とする複数の計測光を反射面37Kに照射可能であり、第2基板テーブル5TのZ軸、θX、及びθY方向に関する位置を計測する。反射面37Kは、XY平面に対して所定角度(例えば45度)傾斜しており、レーザ干渉計37から射出され、第2基板テーブル5Tの反射面37Kに照射された計測光は、反射面37Kで反射し、所定の支持部材(例えば、前述の計測フレームなど)に設けられた反射面39Kに照射される。そして、その反射面39Kで反射した計測光は、第2基板テーブル5Tの反射面37Kを介して、レーザ干渉計37に受光される。レーザ干渉計37は、その受光した計測光を用いて、第2基板テーブル5TのZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を計測可能である。
なお、基板テーブル(基板ステージ)のZ軸方向の位置情報を計測可能なレーザ干渉計(Z干渉計)に関する技術は、例えば特開2000−323404号公報(対応米国特許第7,116,401号)、特表2001−513267号公報(対応米国特許第6,208,407号)などに開示されている。
そして、制御装置100は、計測システム3の計測結果に基づいて、第1、第2基板ステージ駆動装置4D、5Dを駆動し、第1、第2基板ステージ4、5の第1、第2基板テーブル4T、5Tの位置制御、ひいては第1、第2基板テーブル4T、5Tの基板ホルダ4H、5Hに保持されている第1、第2基板P1、P2の位置制御を行う。
図21Aは、第1基板P1上のショット領域Sと第1、第2露光領域AR1、AR2との位置関係を示す模式図、図21Bは、第2基板P2上のショット領域Sと第3、第4露光領域AR3、AR4との位置関係を示す模式図である。なお、図21A及び21Bには、第1、第2基板P1、P2上のショット領域Sの位置情報を検出するためのアライメントマークAMも示されている。本実施形態では、ショット領域SのY軸方向の両側にそれぞれアライメントマークAMが形成されているが、アライメントマークAMの個数や位置はこれに限定されるものではない。
図21Aに示すように、第1基板P1上での第1露光光EL1による第1露光領域AR1は、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されており、第1基板P1上での第2露光光EL2による第2露光領域AR2も、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されている。なお、本実施形態においては、第1露光光EL1が照射される第1露光領域AR1、及び第2露光光EL2が照射される第2露光領域AR2は、投影光学系PLの投影領域である。そして、本実施形態においては、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは重複(一致)している。
また、図21Bに示すように、第2基板P2上での第1露光光EL1による第3露光領域AR3は、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されており、第2基板P2上での第2露光光EL2による第4露光領域AR4も、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されている。第1露光光EL1が照射される第3露光領域AR3、及び第2露光光EL2が照射される第4露光領域AR4は、投影光学系PLの投影領域である。そして、本実施形態においては、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とは重複(一致)している。
第1基板ステージ4は、第1基板P1上のショット領域Sを第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2に対してY軸方向に移動可能である。制御装置100は、第1基板P1を露光するとき、第1基板P1上のショット領域Sが第1、第2露光光EL1、EL2による第1、第2露光領域AR1、AR2を通過するように、第1基板ステージ4を制御して第1基板P1をY軸方向に移動する。
同様に、第2基板ステージ5は、第2基板P2上のショット領域Sを第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4に対してY軸方向に移動可能である。制御装置100は、第2基板P2を露光するとき、第2基板P2上のショット領域Sが第1、第2露光光EL1、EL2による第3、第4露光領域AR3、AR4を通過するように、第2基板ステージ5を制御して第2基板P2をY軸方向に移動する。
図22は、第1基板P1を保持した第1基板ステージ4(第1基板テーブル4T)を上方から見た平面図である。図22に示すように、第1基板P1上には、露光対象領域である複数のショット領域S1〜S21がマトリクス状に設定されているとともに、ショット領域S1〜S21のそれぞれに対応して複数のアライメントマークAMが設けられている。第1基板P1のショット領域S1〜S21のそれぞれを露光するとき、制御装置100は、図22中、例えば矢印y1で示すように、第1、第2露光領域AR1、AR2と第1基板P1とを相対的に移動しつつ、第1、第2露光領域AR1、AR2に第1、第2露光光EL1、EL2を照射することによって、第1基板P1上に第1、第2露光光EL1、EL2を照射する。制御装置100は、第1、第2露光領域AR1、AR2が第1基板P1に対して矢印y1に沿って移動するように、第1基板ステージ4の動作を制御する。制御装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式にて、第1基板P1の−Y方向へのスキャン動作と+Y方向へのスキャン動作とを繰り返すことによって、第1基板P1上の複数のショット領域S1〜S21を順次多重露光する。
また、図22に示すように、第1基板ステージ4の第1基板テーブル4Tには、投影光学系PLの第3光学系13と対向可能な、露光に関する計測を行う計測領域174が設けられている。計測領域174は、第1基板ステージ4の第1基板テーブル4T上の所定位置に設けられている。第1基板テーブル4T上の計測領域174には、基準面171、基準マーク172、及び開口173が設けられており、開口173の下(第1基板テーブル4Tの内部)には、開口173を通過した光を受光可能な光センサ170が設けられている。光センサ170は、例えば特開2002−14005号公報(対応する米国特許出願公開第2002/0041377号明細書)等に開示されているような空間像計測器を含み、制御装置100は、光センサ170を用いて、第1露光領域AR1に形成される第1パターンPA1の像の位置情報、及び第2露光領域AR2に形成される第2パターンPA2の像の位置情報の少なくとも一方を取得することができる。また、制御装置100は、光センサ170を用いて、投影光学系PLにより第1パターンPA1の像が形成される像面の位置情報、及び第2パターンPA2の像が形成される像面の位置情報の少なくとも一方を取得することができる。
以上、図22を参照して、第1基板ステージ4(第1基板テーブル4T)及びその第1基板ステージ4上の第1基板P1について説明したが、第2基板ステージ5(第2基板テーブル5T)及びその第2基板ステージ5上の第2基板P2もほぼ同等の構成を有する。そして、第2基板テーブル5T上にも、投影光学系PLの第4光学系14と対向可能な計測領域174が形成されており、その計測領域174には、基準面171、基準マーク172、及び開口173が設けられており、開口173の下(第2基板テーブル5Tの内部)には、開口173を通過した光を受光可能な光センサ170が設けられている。制御装置100は、光センサ170を用いて、第3露光領域AR3に形成される第1パターンPA1の像の位置情報、及び第4露光領域AR4に形成される第2パターンPA2の像の位置情報の少なくとも一方を取得することができる。また、制御装置100は、光センサ170を用いて、投影光学系PLにより第1パターンPA1の像が形成される像面の位置情報、及び第2パターンPA2の像が形成される像面の位置情報の少なくとも一方を取得することができる。本実施形態では、第1、第2基板テーブル4T、5Tの光センサ170によって、第1及び第3露光領域AR1、AR3に形成される第1マスクM1の第1アライメントマークRM1の像、及び第2及び第4露光領域に形成される第2マスクM2の第2アライメントマークRM2の像の少なくとも一方を検出するので、第1、第2パターンPA1、PA2のX軸、Y軸方向の投影位置の少なくとも一方も求めることができる。なお、光センサ170は受光素子のみで構成されてもよいし、あるいは受光素子を含む複数の光学部材で構成されてもよい。後者では、複数の光学部材を全て基板テーブル(基板ステージ)内に設けなくてもよい。本実施形態では、光センサ170は空間像計測器を含むので、例えば一部が基板テーブル(4T、5T)に設けられ、少なくとも受光素子を含む残りの一部が基板ステージの外部に配置される複数の光学部材を備えている。
また、図19に示すように、本実施形態の露光装置EXは、第1、第2基板ステージ4、5に保持されている第1、第2基板P1、P2の表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する面位置情報)を検出する第1、第2フォーカス・レベリング検出系81、82を備えている。第1フォーカス・レベリング検出系81は、第1基板P1の表面に斜め方向より検出光を照射する投射系81Aと、第1基板P1の表面に照射され、その第1基板P1の表面で反射した検出光を受光可能な受光系81Bとを備えている。同様に、第2フォーカス・レベリング検出系82は、第2基板P2の表面に斜め方向より検出光を照射する投射系82Aと、第2基板P2の表面に照射され、その第2基板P2の表面で反射した検出光を受光可能な受光系82Bとを備えている。なお、第1、第2フォーカス・レベリング検出系81、82として、例えば米国特許第6,608,681号などに開示されるように、複数の計測点でそれぞれ基板のZ軸方向の位置情報を計測する多点位置検出系を用いることができる。
また、露光装置EXは、第1基板テーブル4T上に設けられた基準マーク172、及び第1基板P1上に設けられたアライメントマークAMを検出するための第1アライメント系91と、第2基板テーブル5T上に設けられた基準マーク172、及び第2基板P2上に設けられたアライメントマークAMを検出するための第2アライメント系92とを備えている。第1、第2アライメント系91、92のそれぞれは、投影光学系PLの第3、第4光学系13、14それぞれの近傍に設けられたオフアクシス方式のアライメント系であって、例えば特開平4−65603号(対応米国特許第5,493,403号)、米国特許第5,646,413号などに開示されているような、第1、第2基板P1、P2上の感光材を感光させないブロードバンドな検出光束を対象マーク(アライメントマークAM、及び基準マーク172等)に照射し、その対象マークからの反射光により受光面に結像された対象マークの像と、指標(アライメント系内に設けられた指標板上の指標マーク)の像とを撮像素子(CCD等)を用いて撮像し、それらの撮像信号を画像処理することでマークの位置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式のアライメント系である。この指標は、計測システム3で規定されるXYZ座標系内における第1、第2アライメント系91、92のX軸、Y軸方向の検出基準位置を規定するものである。制御装置100は、アライメント系(91、92)で検出される検出対象マークの像と指標像との位置関係(位置ずれ)と、アライメント系によるマーク検出時に計測システム3から得られる基板ステージ(4、5)の位置情報とに基づいて、検出対象マークのX軸、Y軸方向の位置(座標値)を検出する。なお、アライメント系(91、92)のベースライン量、すなわちアライメント系(91、92)の検出基準位置と、第1、第2パターンPA1、PA2の少なくとも一方の投影位置とのX軸、Y軸方向の距離は、光センサ170による第1、第2マスクM1、M2の第1、第2アライメントマークRM1、RM2の像の少なくとも一方の検出と、アライメント系(91、92)による基準マーク172の検出とによって求められ、記憶装置102に記憶されている。本実施形態では、基板のアライメントマークAM及び基準マーク172がそれぞれ2次元マーク、例えばX軸、Y軸方向にそれぞれ周期的に配列される2つの周期マークを含む。なお、本実施形態では、計測システム3のレーザ干渉計34、36によって規定されるXYZ座標系内で第1基板ステージ4及び第1基板テーブル4Tが移動され、計測システム3のレーザ干渉計35、37によって規定されるXYZ座標系内で第2基板ステージ5及び第2基板テーブル5Tが移動される。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて第1、第2基板P1、P2を露光する方法について、図23及び図24のフローチャート図を参照して説明する。
制御装置100は、第1マスクM1を第1マスクステージ1にロードするとともに、第2マスクM2を第2マスクステージ2にロードした後、光センサ170を用いて、第1露光領域AR1において第1パターンの像が形成される像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する(ステップSA1)。ここで、以下の説明においては、第1露光領域AR1において第1パターンPA1の像が形成される像面を適宜、第1像面と称する。
第1像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する場合、制御装置100は、計測システム3のレーザ干渉計34により、第1基板ステージ4の位置情報を計測しつつ、第1基板ステージ駆動装置4Dを用いて第1基板ステージ4のXY方向の位置を調整し、第1露光領域AR1に開口173を配置する。そして、制御装置100は、第1マスクM1の第1パターンPA1が第1露光光EL1の光路上に配置されるように、第1マスクステージ1の位置を調整する。また、制御装置100は、第1マスクM1のパターン形成面がZ軸方向に関して所定位置に配置されるように、第1マスクステージ1を制御する。そして、制御装置100は、第1照明系IL1により、第1マスクM1に第1露光光EL1を照射する。なおこのとき、第2露光光EL2の照射は停止されている。第1マスクM1の下面(第1パターン形成面)には計測マークが形成されており、第1マスクM1に第1露光光EL1を照射することによって、投影光学系PLを介して、第1露光領域AR1に計測マークの空間像(投影像)が形成される。ここで、計測マークは、その空間像が第1露光領域AR1内で像面位置を計測すべき複数の計測点の1つに形成されるように、その1つの計測点に対応する第1照明領域IA1内の位置に配置される。第1露光領域AR1には開口173が配置されており、制御装置100は、第1基板ステージ4をX軸又はY軸方向に移動して、その1つの計測点に形成される計測マークの空間像と開口173とを相対走査する。この相対走査時に開口173を通過した第1露光光EL1は、光センサ170に受光される。すなわち、計測マークの空間像が光センサ170で計測される。制御装置100は、光センサ170の受光結果に基づいて、第1像面の位置情報(フォーカス情報)を求めることが可能となっている。
光センサ170を用いて第1像面の位置の計測を行う際、制御装置100は、第1基板ステージ駆動装置4Dの第2駆動系4DVを用いて、第1基板テーブル4T(開口173が配置された基準面171)を所定のピッチでZ軸方向に動かしつつ、計測マークの空間像の計測を複数回繰り返して行い、各回の光強度信号(光電変換信号)を記憶する。そして、制御装置100は、この複数の計測により得られた複数の光強度信号のそれぞれのコントラストを求める。そして、制御装置100は、そのコントラストが最大となる光強度信号に対応する第1基板テーブル4T(基準面171)のZ軸方向の位置を求め、その位置を、第1像面が形成される位置、すなわち第1露光領域AR1内の計測点における投影光学系PLのベストフォーカス位置として決定する。ここで、制御装置100は、レーザ干渉計36を用いて、第1基板テーブル4Tの位置を計測しつつ、第1基板テーブル4Tを所定のピッチでZ軸方向に動かして空間像の計測を行う。これにより、制御装置100は、レーザ干渉計36の計測結果に基づいて、第1基板テーブル4T(基準面171)のZ軸方向の位置を求めることができる。したがって、制御装置100は、光センサ170の計測結果と、レーザ干渉計36の計測結果とに基づいて、第1像面のZ軸方向の位置を求めることができる。また、第1マスクM1の第1パターン形成面には複数の計測マークを設けられており、この複数の計測マークはそれぞれ、第1露光領域AR1内の複数の計測点に対応する第1照明領域IA1内の複数の位置に配置される。そこで、制御装置100は上記と同様に、各計測マークの空間像を光センサ170で検出することによって、第1露光領域AR1内の複数の計測点でそれぞれ第1像面のZ軸方向の位置を求めることができる。従って、第1像面のθX、θY方向の位置(傾斜)を計測することができる。
次に、制御装置100は、第2露光領域AR2において第2パターンPA2の像が形成される像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する(ステップSA2)。ここで、以下の説明においては、第2露光領域AR2において第2パターンPA2の像が形成される像面を適宜、第2像面と称する。
第2像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する場合には、制御装置100は、計測システム3のレーザ干渉計34により、第1基板ステージ4の位置情報を計測しつつ、第1基板ステージ駆動装置4Dを用いて第1基板ステージ4のXY方向の位置を調整し、第2露光領域AR2に開口173を配置する。そして、制御装置100は、第2マスクM2の第2パターンPA2が第2露光光EL2の光路上に配置されるように、第2マスクステージ2の位置を調整する。また、制御装置100は、第2マスクM2のパターン形成面がY軸方向に関して所定位置に配置されるように、第2マスクステージ2を制御する。そして、制御装置100は、第2照明系IL2により、第2マスクM2に第2露光光EL2を照射する。なおこのとき、第1露光光EL1の照射は停止されている。第2マスクM2の下面(第2パターン形成面)には計測マークが形成されており、第2マスクM2に第2露光光EL2を照射することによって、投影光学系PLを介して、第2露光領域AR2に計測マークの空間像が形成される。ここで、計測マークは、その空間像が第2露光領域AR2内で像面位置を計測すべき複数の計測点の1つに形成されるように、その1つの計測点に対応する第2照明領域IA2内の位置に配置される。第2露光領域AR2には開口173が配置されており、制御装置100は、第1基板ステージ4をX軸又はY軸方向に移動して、その1つの計測点に形成される計測マークの空間像と開口173とを相対走査する。この相対走査時に開口173を通過した第2露光光EL2は、光センサ170に受光される。すなわち、第2露光光EL2で形成された計測マークの空間像が光センサ170で計測される。制御装置100は、光センサ170の受光結果に基づいて、第2像面の位置情報(フォーカス情報)を求めることが可能となっている。制御装置100は、上述のステップSA1と同様、第1基板テーブル4T(開口173が配置された基準面171)を所定のピッチでZ軸方向に動かしつつ、計測マークの空間像の計測を複数回繰り返して行う。制御装置100は、光センサ170の計測結果と、レーザ干渉計36の計測結果とに基づいて、第2像面のZ軸方向の位置情報を求めることができる。また、第2マスクM2の第2パターン形成面には複数の計測マークを設けられており、この複数の計測マークはそれぞれ、第2露光領域AR2内の複数の計測点に対応する第2照明領域IA2内の複数の位置に配置される。そこで、制御装置100は上記と同様に、各計測マークの空間像を光センサ170で検出することによって、第2露光領域AR2内の複数の計測点でそれぞれ第2像面のZ軸方向の位置(すなわち、投影光学系PLのベストフォーカス位置)を求めることができる。従って、第2像面のθX、θY方向の位置(傾斜)を計測することができる。
次に、制御装置100は、第3露光領域AR3において第1パターンPA1の像が形成される像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する(ステップSA3)。ここで、以下の説明においては、第3露光領域AR3において第1パターンPA1の像が形成される像面を適宜、第3像面と称する。
第3像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する場合には、制御装置100は、計測システム3のレーザ干渉計35により、第2基板ステージ5の位置情報を計測しつつ、第2基板ステージ駆動装置5Dを用いて第2基板ステージ5のXY方向の位置を調整し、第3露光領域AR3に開口173を配置する。そして、制御装置100は、第1マスクM1の第1パターンPA1が第1露光光EL1の光路上に配置されるように、第1マスクステージ1の位置を調整する。また、制御装置100は、第1マスクM1のパターン形成面がZ軸方向に関して所定位置に配置されるように、第1マスクステージ1を制御する。そして、制御装置100は、第1照明系IL1により、第1マスクM1に第1露光光EL1を照射する。なおこのとき、第2露光光EL2の照射は停止されている。第1マスクM1の下面(第1パターン形成面)には、計測マークが形成されており、第1マスクM1に第1露光光EL1を照射することによって、投影光学系PLを介して、第3露光領域AR3に計測マークの空間像が形成される。第3露光領域AR3には開口173が配置されており、制御装置100は、第2基板ステージ5をX軸又はY軸方向に移動して、第3露光領域AR3内で像面位置を計測すべき複数の計測点の1つに形成される計測マークの空間像と開口173とを相対走査する。この相対走査時に開口173を通過した第1露光光EL1は、光センサ170に受光される。すなわち、計測マークの空間像が光センサ170で計測される。制御装置100は、光センサ170の受光結果に基づいて、第3像面の位置情報(フォーカス情報)を求めることが可能となっている。制御装置100は、上述のステップSA1、SA2等と同様、第2基板テーブル5T(開口173が配置された基準面171)を所定のピッチでZ軸方向に動かしつつ、計測マークの空間像の計測を複数回繰り返して実行し、光センサ170の計測結果と、レーザ干渉計37の計測結果とに基づいて、第3像面のZ軸方向の位置情報を求めることができる。また、制御装置100は上記と同様に、第3露光領域AR3内の複数の計測点でそれぞれ計測マークの空間像を光センサ170で検出することによって、その複数の計測点でそれぞれ第3像面のZ軸方向の位置(すなわち、投影光学系PLのベストフォーカス位置)を求めることができる。従って、第3像面のθX、θY方向の位置(傾斜)を計測することができる。なお、上述の第1像面の計測動作(ステップSA1)において、第1露光光EL1で第1マスクM1の計測マークを照明すると、その計測マークの像が第1露光領域AR1だけでなく第3露光領域AR3にも形成される。そこで、第3像面の計測動作(ステップSA3)の少なくとも一部を、第1像面の計測動作(ステップSA1)と並行して行ってもよい。
次に、制御装置100は、第4露光領域AR4において第2パターンPA2の像が形成される像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する(ステップSA4)。ここで、以下の説明においては、第4露光領域AR4において第2パターンPA2の像が形成される像面を適宜、第4像面と称する。
第4像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を計測する場合には、制御装置100は、計測システム3のレーザ干渉計35により、第2基板ステージ5の位置情報を計測しつつ、第2基板ステージ駆動装置5Dを用いて第2基板ステージ5のXY方向の位置を調整し、第4露光領域AR4に開口173を配置する。そして、制御装置100は、第2マスクM2の第2パターンPA2が第2露光光EL2の光路上に配置されるように、第2マスクステージ2の位置を調整する。また、制御装置100は、第2マスクM2のパターン形成面がY軸方向に関して所定位置に配置されるように、第2マスクステージ2を制御する。そして、制御装置100は、第2照明系IL2により、第2マスクM2に第2露光光EL2を照射する。なおこのとき、第1露光光EL1の照射は停止されている。第2マスクM2の下面(第2パターン形成面)には、計測マークが形成されており、第2マスクM2に第2露光光EL2を照射することによって、投影光学系PLを介して、第4露光領域AR4に計測マークの空間像が形成される。第4露光領域AR4には開口173が配置されており、制御装置100は、第2基板ステージ5をX軸又はY軸方向に移動して、第4露光領域AR4内で像面位置を計測すべき複数の計測点の1つに形成される計測マークの空間像と開口173とを相対走査する。この相対走査時に開口173を通過した第2露光光EL2は光センサ170に受光される。すなわち、計測マークの空間像が光センサ170で計測される。制御装置100は、光センサ170の受光結果に基づいて、第4像面の位置情報(フォーカス情報)を求めることが可能となっている。制御装置100は、上述のステップSA1〜SA3等と同様、第2基板テーブル5T(開口173が配置された基準面171)を所定のピッチでZ軸方向に動かしつつ、計測マークの空間像の計測を複数回繰り返して実行し、光センサ170の計測結果と、レーザ干渉計37の計測結果とに基づいて、第4像面のZ軸方向の位置情報を求めることができる。また、制御装置100は上記と同様に、第4露光領域AR4内の複数の計測点でそれぞれ計測マークの空間像を光センサ170で検出することによって、その複数の計測点でそれぞれ第4像面のZ軸方向の位置(すなわち、投影光学系PLのベストフォーカス位置)を求めることができる。従って、第4像面のθX、θY方向の位置(傾斜)を計測することができる。なお、上述の第2像面の計測動作(ステップSA2)において、第2露光光EL2で第2マスクM2の計測マークを照明すると、その計測マークの像が第2露光領域AR2だけでなく第4露光領域AR4にも形成される。そこで、第4像面の計測動作(ステップSA4)の少なくとも一部を、第2像面の計測動作(ステップSA2)と並行して行ってもよい。
次に、制御装置100は、上述のステップSA1〜SA4で求めた結果に基づいて、第1像面と第2像面との位置関係を調整するとともに、第3像面と第4像面との位置関係を調整する(ステップSA5)。
制御装置100は、第1マスクステージ1及び第2マスクステージ2の少なくとも一方を用いて、第1マスクM1の第1パターン形成面、及び第2マスクM2の第2パターン形成面の少なくとも一方の位置を制御して、第1像面と第2像面との位置関係、及び第3像面と第4像面との位置関係を調整する。ここで、第1マスクM1の第1パターン形成面の位置調整は、Z軸方向(第1光学系11の光軸AX1と平行な方向)、及びθX、θY方向(光軸AX1と直交する平面、例えば投影光学系PLの物体面に対する傾斜方向)に関する位置調整であり、第2マスクM2の第2パターン形成面の位置調整は、Y軸方向(第2光学系12の光軸AX2と平行な方向)、及びθX、θZ方向(光軸AX2と直交する平面、例えば投影光学系PLの物体面に対する傾斜方向)に関する位置調整である。
図25は、第1マスクM1の第1パターン形成面K1の位置と、投影光学系PLにより第1パターンPA1の像が形成される第1像面IS1及び第3像面IS3の位置との関係の一例を説明するための模式図である。図25にように、第1マスクM1の第1パターン形成面K1がZ軸方向に関して第1の位置Z1に配置され、その第1パターン形成面K1の第1パターンPA1の像が形成される第1像面IS1及び第3像面IS3がZ軸方向に関して第2の位置Z2に形成される場合において、第1パターン形成面K1が第1の位置Z1から−Z方向にΔZKだけ変位して第3の位置Z3に配置された場合、第1像面IS1及び第3像面IS3も、値ΔZKに応じた値ΔZIだけ−Z方向に変位して第4の位置Z4に形成される。このように、第1パターン形成面K1が−Z方向に移動すると、第1像面IS1及び第3像面IS3も−Z方向に移動する。また、第1パターン形成面K1が+Z方向に移動すると、第1像面IS1及び第3像面IS3も+Z方向に移動する。また、第1パターン形成面K1がθX方向に傾斜すると、第1像面IS1及び第3像面IS3もθX方向に傾斜し、第1パターン形成面K1がθY方向に傾斜すると、第1像面IS1及び第3像面IS3もθY方向に傾斜する。
上述のように、本実施形態においては、第1マスクステージ1は、第1マスクM1のZ軸、θX、θY方向の位置、ひいては第1パターン形成面K1のZ軸、θX、θY方向の位置を調整可能である。したがって、制御装置100は、第1マスクステージ駆動装置1Dを用いて第1マスクステージ1を駆動して、第1マスクM1の第1パターン形成面K1の位置を調整することによって、第1像面IS1及び第3像面IS3の位置を調整することができる。
第1パターン形成面K1の位置と第1像面IS1及び第3像面IS3の位置との関係(例えば、第1パターン形成面K1の移動量と第1像面IS1及び第3像面IS3の変化量との関係など)は、上述の光センサ(空間像計測器)170を用いて予め求められ、記憶装置102に記憶されている。例えば、制御装置100は、第1マスクM1の第1パターン形成面K1のZ軸方向の位置を所定のピッチで変化させつつ、第1マスクM1の計測マークの空間像を光センサ170を用いて計測することにより、第1パターン形成面K1のZ軸方向の各位置に対応する第1像面IS1及び第3像面IS3のZ軸方向の位置を予め求めておくことができる。
同様に、第2パターン形成面K2がY軸方向に移動すると、第2像面及び第4像面もZ軸方向に移動する。また、第2パターン形成面K2が傾斜すると、第2像面及び第4像面も傾斜する。第2マスクステージ2は、第2マスクM2のY軸、θX、及びθZ方向の位置、ひいては第2パターン形成面K2のY軸、θX、及びθZ方向の位置を調整可能である。したがって、制御装置100は、第2マスクステージ駆動装置2Dを用いて第2マスクステージ2を駆動して、第2マスクM2の第2パターン形成面K2の位置を調整することによって、第2像面及び第4像面の位置を調整することができる。また、第2パターン形成面K2の位置と第2像面及び第4像面の位置との関係(例えば、第2パターン形成面K2の移動量と第2像面及び第4像面の変化量との関係など)も、光センサ(空間像計測器)170を用いて予め求められており、記憶装置102に記憶されている。例えば、制御装置100は、第2マスクM2の第2パターン形成面K2のY軸方向の位置を所定のピッチで変化させつつ、第2マスクM2の計測マークの空間像を光センサ170を用いて計測することにより、第2パターン形成面K2のY軸方向の各位置に対応する第2像面及び第4像面のZ軸方向の位置を予め求めておくことができる。なお、例えば投影光学系PLの光学特性(結像特性)に基づいて、シミュレーション等を用いて、第1パターン形成面K1と第1、第3像面IS1、IS3との位置関係、及び第2パターン形成面K2と第2、第4像面IS2、IS4との位置関係を予め求めることもできる。
制御装置100は、記憶装置102に記憶されている情報に基づいて、第1マスクステージ1及び第2マスクステージ2の少なくとも一方を制御して、第1マスクM1及び第2マスクM2の少なくとも一方の位置を調整することにより、第1像面と第2像面との位置関係、及び第3像面と第4像面との位置関係を調整することができる。
本実施形態においては、制御装置100は、第1像面と第2像面とがXY平面とほぼ平行になるように、且つZ軸方向の位置がほぼ一致するように、第1像面の位置及び第2像面の位置の少なくとも一方を調整するとともに、第3像面と第4像面とがXY平面とほぼ平行になるように、且つZ軸方向の位置がほぼ一致するように、第3像面の位置及び第4像面の位置の少なくとも一方を調整する。すなわち、本実施形態においては、制御装置100は、第1像面と第2像面とが合致するように、且つ第3像面と第4像面とが合致するように、第1マスクM1及び第2マスクM2の位置を制御する。
なお、制御装置100は、第1、第2マスクステージ駆動装置1D、2Dに替えて、あるいは第1、第2マスクステージ駆動装置1D、2Dとともに、例えば第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2の少なくとも一方を用いて、第1像面と第2像面との位置関係、及び第3像面と第4像面との位置関係を調整してもよい。
そして、制御装置100は、調整後の第1像面、第2像面、第3像面、及び第4像面の位置(Z軸、θX、θY方向の位置)を、記憶装置102に記憶する。
次に、制御装置100は、第1基板ステージ4をXY方向に移動し、第1アライメント系91の検出領域に、第1基板ステージ4上の計測領域174を配置する。そして、制御装置100は、レーザ干渉計34で、第1基板ステージ4のX軸方向及びY軸方向の位置情報を計測しつつ、第1アライメント系91を用いて、第1基板ステージ4上の計測領域174に設けられた基準マーク172を検出する(ステップSA6)。これにより、制御装置100は、第1アライメント系91の検出結果とレーザ干渉計34の計測結果とに基づいて、第1アライメント系91の検出基準位置(すなわち、検出中心のX軸方向及びY軸方向に関する位置情報)を求めることができる。この求めた検出基準位置は記憶装置102に記憶される。
また、制御装置100は、レーザ干渉計36で、第1基板ステージ4のZ軸方向の位置情報を計測しつつ、第1フォーカス・レベリング検出系81を用いて、第1基板ステージ4上の計測領域174に設けられた基準面171を検出する(ステップSA7)。これにより、制御装置100は、計測領域174上の基準面171のZ軸、θX、及びθY方向に関する面位置情報を求めることができる。なお、基準面171の面位置情報は予め計測して記憶装置102に記憶しておいてもよい。この場合、ステップSA7は省略できる。
また、制御装置100は、レーザ干渉計34で、第1基板P1を保持した第1基板ステージ4のX軸方向及びY軸方向の位置情報を計測しつつ、第1アライメント系91を用いて、第1基板P1上の複数のショット領域S1〜S21の少なくとも一部に対応して設けられたアライメントマークAMを検出する(ステップSA8)。これにより、制御装置100は、各アライメントマークAMのX軸方向及びY軸方向に関する位置情報を求めることができる。
また、制御装置100は、レーザ干渉計36で、第1基板ステージ4のZ軸方向の位置情報を計測しつつ、第1フォーカス・レベリング検出系81を用いて、第1基板ステージ4に保持されている第1基板P1の表面の面位置情報を検出する(ステップSA9)。
本実施形態では、制御装置100は、レーザ干渉計34を用いて第1基板ステージ4の移動を制御し、第1基板P1を保持した第1基板ステージ4をXY平面内で移動しつつ、第1基板P1の表面の複数の検出点でのZ軸方向の位置を、第1フォーカス・レベリング検出系81を用いて検出する。これにより、制御装置100は、第1基板P1の表面の面位置情報を求めることができる。第1フォーカス・レベリング検出系81の検出結果は、第1基板P1のXY平面内での位置に対応させて、記憶装置102に記憶される。
制御装置100は、ステップSA8で求めた第1基板P1上の各アライメントマークAMの位置情報に基づいて、ステップSA6で求めた第1アライメント系91の検出基準位置に対する、第1基板P1上の複数のショット領域S1〜S21のそれぞれの位置情報を演算処理によって求める(ステップSA10)。本実施形態では、例えば特開昭61−44429号公報(対応米国特許第4,780,617号)などに開示されるEGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)方式を用いて、第1基板P1上の各ショット領域の位置情報(X軸、Y軸方向の座標値)を決定することができる。
また、制御装置100は、ステップSA9で検出した、第1基板P1の表面の複数の検出点の位置情報に基づいて、マップデータを作成し、そのマップデータに基づいて、基準面171を基準とした、第1基板P1の表面の各ショット領域の近似平面(近似表面)を求める(ステップSA11)。そして、制御装置100は、第1基板P1の表面の近似平面を記憶装置102に記憶する。
制御装置100は、第1基板ステージ4を移動し、投影光学系PLの第1、第2露光領域AR1、AR2の一方、例えば第1露光領域AR1内に開口173が位置付けされるように、第1基板ステージ4上の計測領域174を配置する。
このとき、制御装置100は、ステップSA5で調整した後の第1、第2像面と基準面171とがほぼ一致するように、レーザ干渉計36の出力を用いて第1基板テーブル4Tの位置及び姿勢を制御する。これにより、制御装置100は、レーザ干渉計36の計測値と、第1、第2像面と、基準面171との関係を規定することができ、ステップSA11で求めた第1基板P1の表面の近似平面と、レーザ干渉計36の計測値と、第1、第2像面との関係を決定することができる(ステップSA12)。
制御装置100は、計測システム3で、第1基板ステージ4の位置情報を計測しつつ、光センサ170を用いて、第1マスクM1に設けられている第1アライメントマークRM1の空間像を検出する(ステップSA13)。
すなわち、制御装置100は、投影光学系PLの第3光学系13と第1基板ステージ4上の計測領域174とを対向させ、第1マスクM1の第1アライメントマークRM1を第1露光光EL1で照明する。これにより、第1アライメントマークRM1の空間像は、投影光学系PLを介して計測領域174に投影され、光センサ170は計測領域174内の開口173を介して第1アライメントマークRM1の空間像を検出する。制御装置100は、光センサ170の検出結果と計測システム3の計測結果に基づいて、第1アライメントマークRM1の像のX軸、Y軸方向の位置情報(投影位置)を求める。第1マスクM1上の第1パターンPA1と第1アライメントマークRM1とは所定の位置関係で形成され、その位置関係は既知であるので、制御装置100は、その既知の位置関係と第1アライメントマークRM1の投影位置とに基づいて、第1パターンPA1の像のX軸、Y軸方向の位置情報(投影位置)を求めることができる。
また、計測領域174における基準マーク172と開口173(光センサ170)との位置関係も既知である。制御装置100は、その既知の位置関係、ステップSA6で求めた第1アライメント系91の検出基準位置、及びステップSA13で求めた第1パターンPA1の投影位置に基づいて、第1アライメント系91の検出基準位置と第1マスクM1の第1パターンPA1の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA14)。すなわち、制御装置100は、第1アライメント系91のベースライン量を決定できる。
制御装置100は、ステップSA10で求めた第1アライメント系91の検出基準位置と第1基板P1上の各ショット領域との位置関係(すなわち、検出基準位置に対するショット領域の配列情報)、及びステップSA14で求めた第1アライメント系91の検出基準位置と第1パターンPA1の像の投影位置との関係(前述のベースライン量)に基づいて、第1基板P1上の各ショット領域S1〜S21と第1パターンPA1の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA15)。すなわち、第1パターンPA1の像による露光が行われる第1基板P1上の各ショット領域の位置情報(X軸、Y軸方向の配列座標)を決定する。
また、制御装置100は、計測システム3で、第1基板ステージ4の位置情報を計測しつつ、光センサ170を用いて、第2マスクM2に設けられている第2アライメントマークRM2の空間像を検出する(ステップSA16)。
すなわち、制御装置100は、投影光学系PLの第3光学系13と第1基板ステージ4上の計測領域174とを対向させ、第2マスクM2の第2アライメントマークRM2を第2露光光EL2で照明する。これにより、第2アライメントマークRM2の空間像は、投影光学系PLを介して計測領域174に投影され、光センサ170は計測領域174内の開口173を介して第2アライメントマークRM2の空間像を検出する。制御装置100は、光センサ170の検出結果と計測システム3の計測結果に基づいて、第2アライメントマークRM2の像のX軸、Y軸方向の位置情報(投影位置)を求める。第2マスクM2上の第2パターンPA2と第2アライメントマークRM2とは所定の位置関係で形成され、その位置関係は既知であるので、制御装置100は、その既知の位置関係と第2アライメントマークRM2の投影位置とに基づいて、第2パターンPA2の像のX軸、Y軸方向の位置情報(投影位置)を求めることができる。
また、計測領域174における基準マーク172と開口173(光センサ170)との位置関係も既知である。制御装置100は、その既知の位置関係、ステップSA6で求めた第1アライメント系91の検出基準位置、及びステップSA16で求めた第2パターンの投影位置に基づいて、第1アライメント系91の検出基準位置と第2マスクM2の第2パターンPA2の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA17)。
制御装置100は、ステップSA10で求めた第1アライメント系91の検出基準位置と第1基板P1上の各ショット領域との位置関係(すなわち、検出基準位置に対するショット領域の配列情報)、及びステップSA17で求めた第1アライメント系91の検出基準位置と第2パターンPA2の像の投影位置との関係に基づいて、計測システム3によって規定される座標系内での第1基板P1上の各ショット領域S1〜S21と第2パターンPA2の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA18)。すなわち、第2パターンPA2の像による露光が行われる第1基板P1上の各ショット領域の位置情報(X軸、Y軸方向の配列座標)を決定する。
制御装置100は、ステップSA15、SA18で得られた結果に基づいて、第1パターンPA1の像と、第2パターンPA2の像と、第1基板P1上のショット領域Sとの位置関係を調整する(ステップSA19)。すなわち、制御装置100は、基板P上のショット領域Sの所望の位置に、第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とが形成されるように、第1マスクステージ1及び第2マスクステージ2の位置を調整して、第1マスクM1と第2マスクM2との位置関係を調整する。具体的には、制御装置100は、第1マスクM1の第1パターンPA1のY軸方向(走査方向)の位置と、第2マスクM2の第2パターンPA2のZ軸方向(走査方向)の位置とを調整し、第1基板P1上における第1パターンPA1の像及び第2パターンPA2の像が形成される位置を調整する。なお、第1、第2結像特性調整装置LC1、LC2の少なくとも一方を用いて、基板P上のショット領域Sと第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像との位置関係を調整してもよい。
また、制御装置100は、ステップSA11で求めた、第1基板P1の表面の近似平面、及び第1、第2像面に関連付けされているレーザ干渉計36の計測値に基づいて、第2駆動系4DVを制御して、第1基板P1の表面(露光面)の位置を調整しつつ、ステップSA15、SA18で求めた、第1基板P1上の各ショット領域S1〜S21と第1パターンPA1の像の投影位置と第2パターンPA2の像の投影位置との関係に基づいて、第1駆動系4DHを制御して、第1基板P1のX軸方向、Y軸方向、θZ方向の位置を制御し、第1基板P1上の複数のショット領域S1〜S21を順次露光する(ステップSA20)。
なお、本実施形態では露光動作(ステップSA20)に先立ち、ステップSA19で第1、第2パターンPA1、PA2の像と第1基板P1上のショット領域Sとの位置関係を調整するものとしたが、ステップSA19を省略し、ステップSA20においてその位置関係を調整してもよい。すなわち、制御装置100は、ステップSA15で求めた第1基板P1上の各ショット領域の位置情報と、ステップSA13、SA16で求めた第1、第2パターンPA1、PA2の投影位置から得られるその位置関係とに基づいて、第1、第2マスクステージ1、2による、第1、第2照明領域IA1、IA2に対する第1、第2マスクM1、M2の移動と、第1基板ステージ4による、第1、第2露光領域AR1、AR2に対する第1基板P1の移動及び第2基板ステージ5による、第3、第4露光領域AR3、AR4に対する第2基板P2の移動とを同期して行う。これにより、第1基板P1上の各ショット領域に、所望の位置関係で第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とが形成される。この場合、ステップSA17、SA18も省略できる。また、本実施形態ではステップSA14において第1パターンPA1の投影位置を用いて第1アライメント系91のベースライン量を決定するものとしたが、ステップSA16で求めた第2パターンPA2の投影位置を代用あるいは併用してベースライン量を決定してもよい。第2パターンPA2の投影位置のみを用いて第1アライメント系91のベースライン量を決定する場合、ステップSA17、SA18を実行することで、ステップSA14、SA15を省略することができる。
また、上述のステップSA6〜SA20の処理、すなわち第1基板P1を保持した第1基板ステージ4を用いた処理の少なくとも一部と並行して、第2基板P2を保持した第2基板ステージ5を用いた処理が実行される。すなわち、上述のステップSA6と同様、制御装置100は、レーザ干渉計35で、第2基板ステージ5のX軸方向及びY軸方向の位置情報を計測しつつ、第2アライメント系92を用いて、第2基板ステージ5上の計測領域174に設けられた基準マーク172を検出する(ステップSA6’)。これにより、第2アライメント系92の検出基準位置が求められる。また、制御装置100は、レーザ干渉計37で、第2基板ステージ5のZ軸方向の位置情報を計測しつつ、第2フォーカス・レベリング検出系82を用いて、第2基板ステージ5上の計測領域174に設けられた基準面171を検出する(ステップSA7’)。
また、制御装置100は、レーザ干渉計35で、第2基板ステージ2のX軸方向及びY軸方向の位置情報を計測しつつ、第2アライメント系92を用いて、第2基板P2上の複数のショット領域S1〜S21の少なくとも一部に対応して設けられているアライメントマークAMを検出する(ステップSA8’)。また、制御装置100は、レーザ干渉計37で、第2基板ステージ5のZ軸方向の位置情報を計測しつつ、第2フォーカス・レベリング検出系82を用いて、第2基板P2の表面の面位置情報を検出する(ステップSA9’)。制御装置100は、EGA方式によって、ステップSA8’で求めた第2基板P2上の各アライメントマークAMの位置情報に基づいて、ステップSA6’で求めた第2アライメント系92の検出基準位置に対する、第2基板P2上の複数のショット領域のそれぞれの位置情報を求める(ステップSA10’)。また、制御装置100は、ステップSA9’で検出した、第2基板P2の表面の複数の検出点の位置情報に基づいて、マップデータを作成し、そのマップデータに基づいて、基準面171を基準とした、第2基板P2の表面の各ショット領域の近似平面(近似表面)を求める(ステップSA11’)。
制御装置100は、第2基板ステージ5を移動し、投影光学系PLの第3、第4投影領域AR3、AR4の一方、例えば第3露光領域AR3内に開口173が位置付けされるように、第2基板ステージ5上の計測領域174を配置する。このとき、制御装置100は、ステップSA5で調整した後の第3、第4像面と基準面171とがほぼ一致するように、レーザ干渉計37の出力を用いて第2基板テーブル5Tの位置及び姿勢を制御する。これにより、制御装置100は、レーザ干渉計37の計測値と、第3、第4像面と、基準面171との関係を規定することができ、ステップSA11’で求めた第2基板P2の表面の近似平面と、レーザ干渉計37の計測値と、第3、第4像面との関係を決定することができる(ステップSA12’)。
そして、制御装置100は、計測システム3で、第2基板ステージ5の位置情報を計測しつつ、光センサ170を用いて、第1マスクM1の第1アライメントマークRM1の空間像を検出する(ステップSA13’)。これにより、第1マスクM1の第1パターンPA1の投影位置が求められる。制御装置100は、ステップSA6’で求めた第2アライメント系92の検出基準位置と、ステップSA13’で求めた第1パターンPA1の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA14’)。これにより、第2アライメント系92のベースライン量が決定される。制御装置100は、ステップSA10’で求めた第2アライメント系92の検出基準位置と第2基板P2上の各ショット領域との位置関係(すなわち、検出基準位置に対するショット領域の配列情報)、及びステップSA14’で求めた第2アライメント系92の検出基準位置と第1パターンPA1の像の投影位置との関係に基づいて、第2基板P2上の各ショット領域S1〜S21と第1パターンPA1の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA15’)。これにより、第1パターンPA1の像による露光が行われる第2基板P2上の各ショット領域の位置情報(X軸、Y軸方向の配列座標)が決定される。
また、制御装置100は、計測システム3で、第2基板ステージ5の位置情報を計測しつつ、光センサ170を用いて、第2マスクM2の第2アライメントマークRM2の空間像を検出する(ステップSA16’)。これにより、第2パターンPA2の投影位置が求められる。制御装置100は、ステップSA16’の計測結果に基づいて、第2アライメント系92の検出基準位置と第2マスクM2の第2パターンPA2の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA17’)。制御装置100は、ステップSA10’で求めた第2アライメント系92の検出基準位置と第2基板P2上の各ショット領域との位置関係(すなわち、検出基準位置に対するショット領域の配列情報)、及びステップSA17’で求めた第2アライメント系92の検出基準位置と第2パターンPA2の像の投影位置との関係に基づいて、第2基板P2上の各ショット領域S1〜S21と第2パターンPA2の像の投影位置との関係を導出する(ステップSA18’)。これにより、第2パターンPA2の像による露光が行われる第2基板P2上の各ショット領域の位置情報(X軸、Y軸方向の配列座標)を決定する。
制御装置100は、ステップSA15’、SA18’で得られた結果に基づいて、第1パターンPA1の像と、第2パターンPA2の像と、第2基板P2上のショット領域Sとの位置関係を調整する(ステップSA19’)。また、制御装置100は、ステップSA11’で求めた、第2基板P2の表面の近似平面、及び第3、第4像面に関連付けされているレーザ干渉計37の計測値に基づいて、第2駆動系5DVを制御して、第2基板P2の表面(露光面)の位置を調整しつつ、ステップSA15’、SA18’で求めた、第2基板P2上の各ショット領域S1〜S21と第1パターンPA1の像の投影位置と第2パターンPA2の像の投影位置との関係に基づいて、第1駆動系5DHを制御して、第2基板P2のX軸方向、Y軸方向、θZ方向の位置を制御し、第2基板P2上の複数のショット領域S1〜S21を順次露光する(ステップSA20’)。なお、ステップSA19と同様にステップSA19’を省略してもよい。また、ステップSA14’SA15’とステップSA17’、SA18’とのいずれか一方を省略することもできる。
本実施形態においては、制御装置100は、第1基板P1を多重露光する動作と、第2基板P2を多重露光する動作の少なくとも一部とを並行して行う。また、本実施形態においては、制御装置100は、第1マスクステージ1及び第2マスクステージ2による第1マスクM1及び第2マスクM2の各走査方向(Y軸方向、Z軸方向)への移動と、第1基板ステージ4及び第2基板ステージ5による第1基板P1及び第2基板P2の走査方向(Y軸方向)への移動とを同期して行いつつ、第1露光光EL1及び第2露光光EL2で、第1マスクM1の第1パターンPA1及び第2マスクM2の第2パターンPA2のそれぞれを照明し、第1基板P1上の第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射して、第1基板P1のショット領域Sを多重露光するとともに、第2基板P2上の第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4にそれぞれ第1露光光EL1及び第2露光光EL2を照射して、第2基板P2のショット領域Sを多重露光する。
制御装置100は、第1、第2露光領域AR1、AR2に対する第1基板P1のY軸方向への移動と、第3、第4露光領域AR3、AR4に対する第2基板P2のY軸方向への移動と、第1照明領域IA1に対する第1マスクM1のY軸方向への移動と、第2照明領域IA2に対する第2マスクM2のZ軸方向への移動とを同期して行いつつ、第1、第2基板P1、P2上のショット領域Sを多重露光する。本実施形態においては、基板Pの露光中に、例えば第1マスクM1が+Y方向に移動される場合、第2マスクM2は+Z方向に移動され、第1基板P1及び第2基板P2は+Y方向に移動される。
本実施形態においては、制御装置100は、第1基板P1上の1つのショット領域Sを1回のスキャン動作で第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで多重露光(二重露光)することができるとともに、第2基板P2上の1つのショット領域Sを1回のスキャン動作で第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とで多重露光(二重露光)することができる。第1基板P1上のショット領域Sの感光材層は、現像工程等を介さずに、第1露光領域AR1に照射された第1露光光EL1と、第2露光領域AR2に照射された第2露光光EL2とで多重露光(二重露光)され、第2基板P2上のショット領域Sの感光材層は、現像工程等を介さずに、第3露光領域AR3に照射された第1露光光EL1と、第4露光領域AR4に照射された第2露光光EL2とで多重露光(二重露光)される。
以上説明したように、第1、第3露光領域AR1、AR3、及び第2、第4露光領域AR2、AR4にそれぞれに第1、第2露光光EL1、EL2を照射するとともに、第1基板P1上のショット領域Sが第1、第2露光領域AR1、AR2を通過するように第1基板P1を移動し、第2基板P2上のショット領域Sが第3、第4露光領域AR3、AR4を通過するように第2基板P2を移動することで、第1、第2基板P1、P2のショット領域Sを効率良く多重露光することができる。そして、本実施形態においては、第1基板P1と第2基板P2とをほぼ同時に多重露光することができ、効率良く複数の基板を多重露光できる。また、1回のスキャン動作で1つのショット領域Sを多重露光することができるので、各ショット領域S内に第1パターンPA1の像と第2パターンPA2の像とを所望の位置関係で形成することができる。
また、合成光学素子20で複数の露光光EL1、EL2を合成する場合、合成光学素子20で分岐した第1露光光EL1の一方と他方、及び第2露光光EL2の一方と他方とを、第1、第2基板P1、P2の露光に有効に利用することができる。
また、本実施形態においては、合成光学素子20として、第1露光光EL1及び第2露光光EL2それぞれの光路を分岐する分岐光学素子(例えば、ハーフミラー)を用いている。分岐光学素子は、例えば露光光がランダム偏光であっても、その露光光を良好に分岐することができる。
<第8実施形態>
第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図26は、第8実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図、図27Aは、第8実施形態に係る第1基板P1上のショット領域Sと第1、第2露光領域AR1、AR2との位置関係を示す模式図、図27Bは、第8実施形態に係る第2基板P2上のショット領域Sと第3、第4露光領域AR3、AR4との位置関係を示す模式図である。図26に示すように、本実施形態の露光装置EXは、第1マスクM1上の第1照明領域IA1と第1光学系11の光軸AX1とがずれているとともに、第2マスクM2上の第2照明領域IA2と第2光学系12の光軸AX2とがずれている。この場合、図27Aに示すように、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは異なる位置に設定されるとともに、図27Bに示すように、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とは異なる位置に設定される。具体的には、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とが、例えばY軸方向(基板P1の走査方向)に関して離れて配置され、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とが、例えばY軸方向(基板P2の走査方向)に関して離れて配置される。また、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とは1つのショット領域Sに同時に配置可能となっており、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とは1つのショット領域Sに同時に配置可能となっている。すなわち、本実施形態においては、第1露光領域AR1(第1露光領域AR1の中心)と第2露光領域AR2(第2露光領域AR2の中心)とのY軸方向の距離は、基板P1上の1つのショット領域SのY軸方向の幅よりも小さく、第3露光領域AR3(第3露光領域AR3の中心)と第4露光領域AR4(第4露光領域AR4の中心)とのY軸方向の距離も、基板P2上の1つのショット領域SのY軸方向の幅よりも小さい。
このように、互いに離れた第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とのそれぞれに照射される第1露光光EL1と第2露光光EL2とで第1基板P1のショット領域Sを多重露光し、互いに離れた第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とのそれぞれに照射される第1露光光EL1と第2露光光EL2とで第2基板P2のショット領域Sを多重露光するようにしてもよい。
なお、上述の第7実施形態においては、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とが重複(ほぼ合致)し、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とも重複(ほぼ合致)しており、第8実施形態においては、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とが離れ、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とが離れているが、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2の一部とが重なっていてもよい。同様に、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4の一部とが重なっていてもよい。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態の特徴的な部分は、基板ステージ4’が、投影光学系PLの光射出側(像面側)で、第1基板P1及び第2基板P2を保持してほぼ同一の走査方向へ移動可能なメインステージ140と、メインステージ140に対して第1基板P1を移動可能な第1サブステージ141と、メインステージ140に対して第2基板P2を移動可能な第2サブステージ142とを有している点にある。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図28は、本実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図、図29は、本実施形態に係る基板ステージ4’を示す断面図である。基板ステージ4’は、メインステージ140と、メインステージ140上で第1基板P1を保持した状態で移動可能な第1サブステージ141と、メインステージ140上で第2基板P2を保持した状態で移動可能な第2サブステージ142とを備えている。
メインステージ140は、第1サブステージ141を介して第1基板P1を保持し、第2サブステージ142を介して第2基板P2を保持する。メインステージ140は、第1サブステージ141及び第2サブステージ142を介して第1基板P1及び第2基板P2を保持して同一の走査方向(Y軸方向)、及び走査方向と交差する方向(X軸方向)に移動可能である。また、メインステージ140は、θZ方向にも移動可能である。
メインステージ140は、例えばエアベアリング4Aにより、ベース部材BPの上面(ガイド面)に対して非接触支持されている。ベース部材BPの上面はXY平面とほぼ平行であり、メインステージ140は、ベース部材BP上をXY平面に沿って移動可能である。また、露光装置EXは、メインステージ140をX軸、Y軸、及びθZ方向に移動するための、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含むメインステージ駆動装置140Dを有している。例えば、メインステージ140がY軸方向に移動することにより、メインステージ140上の第1、第2サブステージ141、142も、メインステージ140と一緒にY軸方向に移動する。したがって、メインステージ140がY軸方向に移動することにより、第1、第2サブステージ141、142に保持された第1、第2基板P1、P2も、メインステージ140と一緒にY軸方向に移動する。同様に、メインステージ140がX軸方向に移動することにより、メインステージ140上の第1、第2サブステージ141、142も、メインステージ140と一緒にX軸方向に移動する。したがって、メインステージ140がX軸方向に移動することにより、第1、第2サブステージ141、142に保持された第1、第2基板P1、P2も、メインステージ140と一緒にX軸方向に移動する。
第1サブステージ141は、テーブル141Aと、テーブル141A上に搭載され、第1基板P1を保持するホルダ141Bとを有している。テーブル141Aは、メインステージ140に対して、Z軸、θX、及びθY方向に移動可能に設けられている。ホルダ141Bは、テーブル141Aに対して、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能に設けられている。基板ステージ4’は、第1サブステージ141のテーブル141Aとホルダ141Bとの間に設けられた、例えばボイスコイルモータ等の複数のアクチュエータを含む第1駆動系141DHと、テーブル141Aとメインステージ140との間に設けられた、例えばボイスコイルモータ等の複数のアクチュエータ4Vを含む第2駆動系141DVとを備えている。制御装置100は、第1駆動系141DHにより、テーブル141Aに対してホルダ141BをX軸、Y軸、及びθZ方向に微小に移動可能であり、第2駆動系141DVにより、メインステージ140に対してテーブル141AをZ軸、θX、及びθY方向に微小に移動可能である。制御装置100は、第2駆動系141DVを制御して、テーブル141AのZ軸、θX、及びθY方向に関する位置を調整することにより、テーブル141A上のホルダ141Bに保持されている第1基板P1のZ軸、θX、及びθY方向に関する位置を調整可能である。また、制御装置100は、第1駆動系141DHを駆動することによって、テーブル141Aに対して、ホルダ141Bを、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。制御装置100は、第1駆動系4DHを制御して、ホルダ141BのX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置を調整することにより、ホルダ141Bに保持されている第1基板P1のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置を調整可能である。このように、制御装置100は、第1駆動系141DH及び第2駆動系141DVを含む第1サブステージ駆動装置141Dを駆動することにより、第1サブステージ141のホルダ141Bに保持されている第1基板P1のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置を調整可能である。
第1サブステージ141と同様、第2サブステージ142は、テーブル142Aと、テーブル142A上に搭載され、第2基板P2を保持するホルダ142Bとを有している。テーブル142Aは、メインステージ140に対して、Z軸、θX、及びθY方向に移動可能に設けられている。ホルダ142Bは、テーブル142Aに対して、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能に設けられている。また、第2サブステージ142のテーブル142Aとホルダ142Bとの間には、第1駆動系142DHが設けられ、テーブル142Aとメインステージ140との間には、第2駆動系142DVが設けられている。制御装置100は、第1駆動系142DHにより、テーブル142Aに対してホルダ142BをX軸、Y軸、及びθZ方向に微小に移動可能であり、第2駆動系142DVにより、メインステージ140に対してテーブル142AをZ軸、θX、及びθY方向に微小に移動可能である。制御装置100は、第1駆動系142DH及び第2駆動系142DVを含む第2サブステージ駆動装置142Dを駆動することにより、第2サブステージ142のホルダ142Bに保持されている第2基板P2のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置を調整可能である。
本実施形態の計測システム3’は、メインステージ140、第1サブステージ141、及び第2サブステージ142の位置情報をそれぞれ計測可能である。計測システム3’は、メインステージ140に設けられた反射面130、第1サブステージ141に設けられた反射部材の反射面131、及び第2サブステージ142に設けられた反射面132と、反射面130、131、132に計測光を投射するとともに、その反射光を受光してメインステージ140、第1サブステージ141、及び第2サブステージ142のそれぞれの位置情報を取得するレーザ干渉計134とを含む。
図29においては、レーザ干渉計134は、メインステージ140の+Y側に配置されており、Y軸方向を計測軸とする複数の計測光を反射面130に照射可能である。レーザ干渉計134は、反射面130に照射した計測光の反射光に基づいて、メインステージ140のY軸方向及びθZ方向に関する位置情報を取得可能である。
また、メインステージ140の所定位置には開口が形成され、レーザ干渉計134は、その開口を介して、Y軸方向を計測軸とする複数の計測光を反射面131に照射可能であるとともに、Y軸方向を計測軸とする計測光を反射面132に照射可能である。レーザ干渉計134は、反射面131、132に照射した計測光の反射光に基づいて、第1サブステージ141(ホルダ141B)及び第2サブステージ142(ホルダ142B)のY軸方向及びθZ方向に関する位置情報を取得可能である。
また、不図示ではあるが、計測システム3’は、メインステージ140、第1サブステージ141、及び第2サブステージ142のそれぞれの所定位置に設けられた反射面にX軸方向を計測軸とする複数の計測光を照射可能なレーザ干渉計を備えており、メインステージ140、第1サブステージ141(ホルダ141B)、及び第2サブステージ142(ホルダ142B)のX軸方向に関する位置情報を取得可能である。また、計測システム3’は、メインステージ140、第1サブステージ141、及び第2サブステージ142のそれぞれの所定位置に設けられた反射面にZ軸方向を計測軸とする複数の計測光を照射可能なレーザ干渉計を備えており、メインステージ140、第1サブステージ141(ホルダ141B)、及び第2サブステージ142(ホルダ142B)のZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を取得可能である。
制御装置100は、計測システム3’の計測結果に基づいて、メインステージ140、第1サブステージ141、及び第2サブステージ142を適宜駆動し、第1、第2サブステージ141、142のホルダ141B、142Bに保持されている第1、第2基板P1、P2の位置制御を行う。また、制御装置100は、メインステージ140に対して第1サブステージ141及び第2サブステージ142の少なくとも一方を移動することによって、第1基板P1と第2基板P2との相対的な位置関係を調整することができる。
第1、第2基板P1、P2を多重露光するときには、制御装置100は、第1マスクステージ1及び第2マスクステージ2を用いて、第1マスクM1と第2マスクM2とを各走査方向(Y軸方向、Z軸方向)に移動しつつ、メインステージ140を用いて、第1基板P1と第2基板P2とを走査方向(Y軸方向)に移動しながら、第1、第2基板P1、P2のそれぞれに第1、第2露光光EL1、EL2を照射する。制御装置100は、メインステージ140によるY軸方向の移動中に、第1、第2サブステージ141、142を駆動して、第1、第2基板P1、P2の位置及び姿勢を調整しつつ、第1、第2基板P1、P2を多重露光することができる。
このように、図28及び図29を示した基板ステージ4’を用いることによっても、第1基板P1と第2基板P2とをほぼ同時に多重露光することができ、効率良く複数の基板を多重露光できる。
なお、上述の第7〜第9実施形態において、1つの光源装置から射出された露光光を分岐光学素子で第1露光光EL1と第2露光光EL2とに分岐し、それら第1露光光EL1と第2露光光EL2とで第1パターンPA1と第2パターンPA2とを照明するようにしてもよい。
なお、図30に示す模式図のように、合成光学素子20’として、第1露光光EL1及び第2露光光EL2のそれぞれを第1偏光状態(例えばP偏光)の露光光と第2偏光状態(例えばS偏光)の露光光とに分離する偏光分離光学素子(偏光ビームスプリッタ)を用いてもよい。これにより、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とに第1偏光状態の露光光と第2偏光状態の露光光とを照射できるとともに、第3露光領域AR3と第4露光領域AR4とに第1偏光状態の露光光と第2偏光状態の露光光とを照射できる。
なお、上述の第7〜第9実施形態においては、主に、ショット領域Sを多重露光する場合を例にして説明したが、第7〜第9実施形態を通常の一重露光(単露光)にも用いることができるのはもちろんである。例えば、第2露光光EL2の照射を停止した状態で第1露光光EL1が第1マスクM1を照射すると、第1露光光EL1は合成光学素子20で分岐され、第1露光光EL1の分岐した一方は第1露光領域AR1に照射され、第2露光光EL2の分岐した他方は第3露光領域AR3に照射される。これにより、第1マスクM1の第1パターンPA1が第1露光領域AR1と第3露光領域AR3とに同時に露光される。
なお、上述の第7〜第9実施形態においては、第1露光光EL1と第2露光光EL2との分岐及び合成が1つの合成光学素子20によって実現されているが、分岐の作用を担う光学素子と合成の作用を担う光学素子とが別々に設けられてもよく、第1露光光EL1と第2露光光EL2とを所定の合成光学素子で合成した後、その合成された露光光を所定の分岐光学素子で、第1基板P1と第2基板P2とに向けて分岐するようにしてもよく、また、第1露光光EL1及び第2露光光EL2のそれぞれを分岐した後、分岐された第1露光光EL1と第2露光光EL2とを合成してもよい。
また、上述の第7〜第9実施形態では、第1、第2パターンPA1、PA2の像が形成される第1、第2像面IS1、IS2は、図23のステップSA5において、ほぼ同一の平面内に形成されるように位置調整されているが、第1像面IS1と第2像面IS2とが互いに異なる面内に形成されるように調整してもよいし、あるいは第1、第2像面IS1、IS2の位置調整(ステップSA5)を行わなくてもよい。すなわち、第1像面IS1と第2像面IS2とでZ軸方向の位置を異ならせてもよい。この場合、図23のステップSA1、SA2において第1、第2像面IS1、IS2の位置情報(傾斜情報を含む)は計測され、その位置関係も分かっているので、第1像面IS1と第2像面IS2との面位置関係を考慮して、図24のステップSA20、SA20’を実行すればよい。これは、第1、第2パターンPA1、PA2の像が形成される第3、第4像面IS3、IS4についても全く同様である。
さらに、上述の第7〜第9実施形態においては、第1、第2マスクM1、M2に設けられた計測マークの空間像を光センサ170で検出して、第1〜第4像面IS1〜IS4の位置情報を取得しているが、第1、第2マスクステージ1、2に設けられた基準マークを、第1、第2照明領域IA1、IA2に配置して、その空間像を光センサ170で検出してもよい。なお、基準マークが設けられたマスクステージは、例えば、特開平8−78313号公報、特開平8−78314号公報(いずれも対応米国特許第6,018,384号)、特開平8−227847号公報(対応米国特許第6,169,602号)などに開示されている。
なお、上述の第7〜第9実施形態において、例えば米国特許第6,590,634号、米国特許第5,969,441号などに開示されているように、露光装置EXは第1、第2基板ステージ4、5と同一構成の2つの基板ステージ、あるいは基板ステージ4’と同一構成の基板ステージを備えてもよい。この場合、露光動作と計測動作(例えば、ステップSA7〜SA12、SA7’〜SA12’など)とを並行して行うことが可能となる。なお、第1、第2アライメント系91、92、及び第1、第2フォーカス・レベリング検出系81、82は、計測動作が行われる計測ステーションに配置される。
また、上述の第7〜第9実施形態では、第1、第2アライメント系91、92、及び第1、第2フォーカス・レベリング検出系81、82に計測動作を、露光動作が行われる領域内またはその近傍で行うものとしたが、例えば基板の交換が行われる位置と露光動作が行われる位置との間にアライメント系やフォーカス・レベリング検出系を設け、基板交換位置から露光位置まで基板が移動される間にその計測動作を行うようにしてもよい。
なお、上述の第7〜第9実施形態では、第1、第2アライメント系91、92が画像処理方式であるものとしたが、これに限られず他の方式、例えばコヒーレントなビームの照射によってマークから発生する回折光などを検出する方式などでもよい。また、上述の第7〜第9実施形態では、光センサ170として空間像計測器を用いて、第1、第2パターンPA1、PA2の像の位置情報を計測するものとしたが、その位置情報の計測装置は空間像計測器に限定されず任意でよい。さらに、上述の第7〜第9実施形態では第1、第2マスクM1、M2の第1、第2アライメントマークRM1、RM2の像を光センサ170で検出するものとしたが、光センサ170とは別の計測装置、例えば第1、第2マスクM1、M2の上方にそれぞれ配置されるアライメント系を用いて、第1、第2アライメントマークRM1、RM2と計測領域171の開口173(あるいは別の基準マーク)とを検出し、第1、第2パターンPA1、PA2の像の位置情報を取得してもよい。また、上述の第7〜第9実施形態では露光光としてArFエキシマレーザ光を用いるものとしたが、ArFエキシマレーザ光と波長の異なる他の光、例えばEUV光などを用いてもよい。
なお、上述の第1〜第9実施形態においては、第1マスクM1が+Y方向に移動するときには、第2マスクM2が+Z方向に移動しているが、第1マスクM1が+Y方向に移動するときには、第2マスクM2が−Z方向に移動するようにしてもよい。
なお、上述の第1〜第9実施形態においては、基板Pの露光中に、第1マスクM1がY軸方向に移動し、第2マスクM2が第1マスクM1の移動方向(Y軸方向)と交差する方向(Z軸方向)に移動しているが、第1マスクM1と第2マスクM2とが同じ方向(例えばY軸方向)に移動するようにしてもよい。例えば、第2マスクM2と第2光学系12との間に、第2マスクM2から第2光学系12に向かう光をほぼ90度に折り曲げるミラーを設けることにより、第1マスクM1と第2マスクM2とのそれぞれをY軸方向に移動させることができる。また、例えば投影光学系を双頭型とし、投影光学系の物体面側で同一平面に第1、第2パターン形成面が配置される第1、第2マスクM1、M2を異なるマスクステージでそれぞれ同一の走査方向に移動してもよいし、あるいは第1、第2マスクM1、M2を同一のマスクステージに載置して同一の走査方向に移動してもよい。後者では、例えばマスクステージ上で第1、第2マスクM1、M2を相対移動するアクチュエータを設け、第1、第2パターンPA1、PA2の像の位置関係を調整可能とすることが好ましい。また、第1、第2パターンPA1、PA2を異なるマスク(M1、M2)に形成するものとしたが、1つのマスク上に第1、第2パターンPA1、PA2を形成してもよい。また、上述の第1〜第9実施形態では第1、第2パターンPA1、PA2による基板の二重露光を行うものとしたが、3つ以上のパターンを用いる多重露光を行ってもよい。
なお、上述の第1〜第9実施形態において、投影光学系PLは、縮小系に限られず、例えば等倍系及び拡大系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLとして、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、あるいは反射光学素子及び屈折光学素子の両方を含む反射屈折系(カタディ・オプトリック系)等であってもよい。さらに、投影光学系は双頭型の反射屈折系に限られず、例えば国際公開第2004/107011号パンフレット(対応米国特許出願公開第2006/0121364号)に開示されるように、複数の反射面を有しかつ中間像を少なくとも1回形成する光学系(反射系または反屈系)がその一部に設けられ、かつ単一の光軸を有する、いわゆるインライン型の反射屈折系でもよい。また、投影光学系PLが生成する投影像は倒立像及び正立像のいずれでもよい。
なお、上述の第1〜第9実施形態においては、露光光としてArFエキシマレーザ光を用いるものとしているが、上述したように、Fレーザ光などの各種露光光(露光ビーム)を採用することができる。ここで、ArFエキシマレーザの代わりに、例えば国際公開第1999/46835号パンフレット(対応米国特許7,023,610号)に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。
また、上述の各実施形態において、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2の大きさ及び形状の少なくとも一方が異なっていてもよい。例えば、第1露光領域AR1と第2露光領域AR2とでX軸方向の幅及び/又はY軸方向の幅が異なっていてもよい。なお、X軸方向の幅が異なる場合には、1回のスキャン動作によってショット領域S内の一部だけが多重(二重)露光される。同様に、第2露光領域AR2及び第4露光領域AR4の大きさ及び形状の少なくとも一方が異なっていてもよい。さらに、上述の第1〜第9実施形態では、第1、第2照明領域と、第1、第2露光領域(及び第3、第4露光領域)がそれぞれ矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状、台形状、平行四辺形状、あるいは菱形状などでもよい。
また、上述の各実施形態においては、ショット領域Sが第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2(第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4)を通過する間、第1露光領域AR1及び第2露光領域AR2(第3露光領域AR3及び第4露光領域AR4)のそれぞれに露光光EL1、EL2の照射が続けられるが、少なくとも一方の露光領域において、ショット領域Sが通過する間の一部の期間だけで露光光が照射されるようにしてもよい。すなわち、ショット領域S内の一部だけ多重(二重)露光するようにしてもよい。
なお、上述の各実施形態において、例えば国際公開第99/49504号パンフレット、特開2004−289126号(対応米国特許公開第2004/0165159号公報)等に開示されているような液浸法を適用してもよい。すなわち、第1、第2露光領域AR1、AR2(第3、第4露光領域AR3、AR4)を覆うように、液浸システムを用いて液体の液浸領域を基板P上に形成し、その液体を介して第1、第2露光光EL1、EL2を第1基板P1(第2基板P2)上に照射するようにしてもよい。液浸システムは、例えば、投影光学系の終端光学素子と基板との間の露光光の光路の近傍に設けられ、その光路に対して液体を供給するための供給口を有する供給部材及び液体を回収するための回収口を有する回収部材を有し得る。なお、液浸システムは、その一部(例えば、液体供給部材及び/又は液体回収部材)が露光装置に設けられている必要はなく、例えば露光装置が設置される工場等の設備を代用してもよい。また、液浸システムの構造は、上述の構造に限られず、例えば、欧州特許公開第1420298号公報、国際公開第2004/055803号パンフレット、国際公開第2004/057590号パンフレット、国際公開第2005/029559号パンフレット(対応米国特許公開第2006/0231206号)、国際公開第2004/086468号パンフレット(対応米国特許公開第2005/0280791号)、特開2004−289126号公報(対応米国特許第6,952,253号)などに記載されているものを用いることができる。
液浸法に用いる液体としては、水(純水)を用いてもよいし、水以外のもの、例えば過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体、あるいはセダー油などを用いてもよい。また、液体としては、水よりも露光光に対する屈折率が高い液体、例えば屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。ここで、純水よりも屈折率が高い(例えば1.5以上)の液体LQとしては、例えば、屈折率が約1.50のイソプロパノール、屈折率が約1.61のグリセロール(グリセリン)といったC−H結合あるいはO−H結合を持つ所定液体、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の所定液体(有機溶剤)、あるいは屈折率が約1.60のデカリン(Decalin: Decahydronaphthalene)などが挙げられる。また、液体LQは、これら液体のうち任意の2種類以上の液体を混合したものでもよいし、純水にこれら液体の少なくとも1つを添加(混合)したものでもよい。さらに、液体LQは、純水にH、Cs、K、Cl、SO 2−、PO 2−等の塩基又は酸を添加(混合)したものでもよいし、純水にAl酸化物等の微粒子を添加(混合)したものでもよい。なお、液体としては、光の吸収係数が小さく、温度依存性が少なく、投影光学系、及び/又は基板の表面に塗布されている感光材(又はトップコート膜あるいは反射防止膜など)に対して安定なものであることが好ましい。液体として、超臨界流体を用いることも可能である。また、基板には、液体から感光材や基材を保護するトップコート膜などを設けることができる。また、終端光学素子を、例えば石英(シリカ)、あるいは、フッ化カルシウム(蛍石)、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化リチウム、及びフッ化ナトリウム等のフッ化化合物の単結晶材料で形成してもよいし、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で形成してもよい。屈折率が1.6以上の材料としては、例えば、国際公開第2005/059617号パンフレットに開示されるサファイア、二酸化ゲルマニウム等、あるいは、国際公開第2005/059618号パンフレットに開示される塩化カリウム(屈折率は約1.75)等を用いることができる。
液浸法を用いる場合、例えば、国際公開第2004/019128号パンフレット(対応米国特許公開第2005/0248856号)に開示されているように、終端光学素子の像面側の光路に加えて、終端光学素子の物体面側の光路も液体で満たすようにしてもよい。さらに、終端光学素子の表面の一部(少なくとも液体との接触面を含む)又は全部に、親液性及び/又は溶解防止機能を有する薄膜を形成してもよい。なお、石英は液体との親和性が高く、かつ溶解防止膜も不要であるが、蛍石は少なくとも溶解防止膜を形成することが好ましい。
上記各実施形態では、計測システム3(3’)として干渉計システムを用いて、マスクステージ及び基板ステージの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば基板ステージの上面に設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り替えて用いる、あるいはその両方を用いて、基板ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
なお、上記各実施形態の基板としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)、またはフィルム部材等が適用される。また、基板はその形状が円形に限られるものでなく、矩形など他の形状でもよい。
また、上記各実施形態の露光装置EXは、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開1999/23692)、及び特開2000−164504号(対応米国特許第6,897,963号)公報などに開示されているように、基板を保持する基板ステージとは独立に移動可能であるとともに、計測部材(例えば、基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサ)を搭載した計測ステージを備えていてもよい。この計測ステージを備える露光装置では、例えば前述の空間像計測器を含む複数の計測部材を全て計測ステージに設けてもよいが、その複数の計測部材の少なくとも1つを基板ステージに設けてもよい。
上記各実施形態では、第1及び第2パターンを形成するために第1及び第2マスクM1、M2を用いたが、これらに代えて、可変のパターンを生成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはパターンジェネレータとも呼ばれる)を用いることができる。電子マスクとして、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器:Spatial Light Modulator (SLM)とも呼ばれる)の一種であるDMD(Deformable Micro-mirror Device又はDigital Micro-mirror Device)を用い得る。DMDは、所定の電子データに基づいて駆動する複数の反射素子(微小ミラー)を有し、複数の反射素子は、DMDの表面に2次元マトリックス状に配列され、かつ素子単位で駆動されて露光光を反射、偏向する。各反射素子はその反射面の角度が調整される。DMDの動作は、制御装置100により制御され得る。制御装置100は、基板上に形成すべき第1パターン及び第2パターンに応じた電子データ(パターン情報)に基づいてそれぞれのDMDの反射素子を駆動し、照明系により照射される露光光を反射素子でパターン化する。DMDを使用することにより、パターンが形成されたマスク(レチクル)を用いて露光する場合に比べて、パターンが変更されたときに、マスクの交換作業及びマスクステージにおけるマスクの位置合わせ操作が不要になるため、多重露光を一層効率よく行うことができる。なお、電子マスクを用いる露光装置では、マスクステージを設けず、基板ステージによって基板をX軸及びY軸方向に移動するだけでもよい。また、基板上での第1、第2パターンの像の相対位置を調整するため、例えばアクチュエータなどによって、第1、第2パターンをそれぞれ生成する2つの電子マスクの相対位置を調整してもよいが、2つの電子マスクの少なくとも一方で、パターンを生成するタイミングを調整する、あるいは電子マスクでのパターン生成位置をずらしてもよい。なお、DMDを用いた露光装置は、例えば特開平8−313842号公報、特開2004−304135号公報、米国特許第6,778,257号公報に開示されている。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、法令で許容される限りにおいて、上記各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許などの開示を援用して本文の記載の一部とする。
以上のように、上記実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図31に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などの基板処理プロセスを含むステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。

Claims (76)

  1. 基板を露光する露光装置において、
    第1露光光と第2露光光とが入射する光学素子を有し、前記光学素子からの前記第1露光光と前記第2露光光とを第1露光領域と第2露光領域とに照射する光学システムと、
    前記光学素子から前記第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう前記第1露光光及び前記第2露光光の少なくとも一方を検出する検出装置とを備えた露光装置。
  2. 前記第1露光領域に照射される前記第1露光光及び前記第2露光領域に照射される前記第2露光光で前記基板上の所定領域を多重露光する請求項1記載の露光装置。
  3. 前記検出装置は、前記第1露光領域と前記第2露光領域との位置関係に応じた位置に、前記第1露光光と前記第2露光光とが入射する検出面を有する請求項1又は2記載の露光装置。
  4. 前記第1露光領域と前記第2露光領域とは互いに異なる位置に設定され、
    前記検出装置の検出面における、前記第1露光領域と前記第2露光領域との位置関係に応じた2つの位置にそれぞれ前記第1露光光と前記第2露光光とが入射する請求項3記載の露光装置。
  5. 前記検出装置の検出面は、前記基板の表面と光学的に共役な位置又はその近傍に配置される請求項3又は4記載の露光装置。
  6. 前記第1露光領域と前記第2露光領域とはその少なくとも一部が重なり合う請求項3記載の露光装置。
  7. 前記検出装置は、前記基板に対する露光動作と並行して、前記第1露光光及び前記第2露光光の少なくとも一方を検出する請求項1〜6のいずれか一項記載の露光装置。
  8. 前記基板上に設定された複数の所定領域のそれぞれを順次露光し、
    前記検出装置の検出結果を前記所定領域に対応付けて記憶する記憶装置をさらに備えた請求項7記載の露光装置。
  9. 前記検出装置の検出結果に応じて、前記第1露光光及び前記第2露光光の少なくとも一方の照射状態を制御する制御装置をさらに備えた請求項1〜8のいずれか一項記載の露光装置。
  10. 前記制御装置は、前記検出装置の検出結果に基づいて、前記第1露光光及び前記第2露光光の少なくとも一方の光量を調整する請求項9記載の露光装置。
  11. 前記検出装置の検出結果に応じて警報を発する警報装置をさらに備えた請求項1〜10のいずれか一項記載の露光装置。
  12. 前記検出装置は、前記異なる方向に向かう前記第1露光光及び前記第2露光光の少なくとも一方の光量を検出する請求項1〜11のいずれか一項記載の露光装置。
  13. 基板を露光する露光装置において、
    第1露光光と第2露光光とが入射する光学素子を有し、前記光学素子からの前記第1露光光と前記第2露光光とを第1露光領域と第2露光領域とに照射する光学システムと、
    前記光学素子から、前記第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう、前記第1露光光及び前記第2露光光の少なくとも一方を含む光による影響を抑えるように、前記異なる方向に向かう光を処理する処理装置とを備えた露光装置。
  14. 前記処理装置は、前記光学システムの光学特性の変動を抑える請求項13記載の露光装置。
  15. 前記第1露光領域に照射される前記第1露光光及び前記第2露光領域に照射される前記第2露光光で前記基板上の所定領域を多重露光する請求項13又は14記載の露光装置。
  16. 前記第1露光領域と前記第2露光領域とはその少なくとも一部が重なり合う請求項13〜15のいずれか一項記載の露光装置。
  17. 前記処理装置は、前記異なる方向に向かう光を前記光学システムの外へ光学的に導く誘導光学系を含む請求項13〜16のいずれか一項記載の露光装置。
  18. 前記処理装置は、前記異なる方向に向かう光を吸収可能な吸光部材を含む請求項13〜17のいずれか一項記載の露光装置。
  19. 前記処理装置は、前記異なる方向に向かう光を前記光学システムの外へ光学的に導く誘導光学系を含み、
    前記吸光部材は、前記光学システムの外に配置されている請求項18記載の露光装置。
  20. 前記誘導光学系は、前記光学システムの複数の光学素子を保持する保持部材の、前記光学素子の近傍に設けられた透過領域を含み、
    前記処理装置は、前記透過領域を透過した前記異なる方向に向かう光を前記吸光部材の吸光面に集光する集光光学系を有する請求項19記載の露光装置。
  21. 前記集光光学系と前記吸光部材の吸光面との間に設けられ、前記異なる方向に向かう光が通過するピンホールを有するピンホール部材をさらに備えた請求項20記載の露光装置。
  22. 前記吸光面は、前記集光光学系の光軸に対して傾斜して配置されている請求項20又は21記載の露光装置。
  23. 前記吸光部材の熱を奪う熱処理装置をさらに備えた請求項18〜22のいずれか一項記載の露光装置。
  24. 前記熱処理装置は、前記吸光部材を冷却する冷却装置を含む請求項23記載の露光装置。
  25. 前記熱処理装置は、前記吸光部材に接続された放熱部材を含む請求項23又は24記載の露光装置。
  26. 前記第1露光光で第1パターンを照明するとともに、前記第2露光光で第2パターンを照明する照明系をさらに備え、
    前記第1及び第2露光光はそれぞれ前記第1及び第2パターンを介して前記光学素子に入射する請求項1〜25のいずれか一項記載の露光装置。
  27. 前記第1及び第2露光光が照射される第1及び第2照明領域に対する前記第1及び第2パターンの移動と、前記第1及び第2露光領域に対する前記基板の移動とを同期して行う移動装置をさらに備え、前記同期移動によって前記第1及び第2露光光で前記基板上の所定領域を多重露光する請求項26記載の露光装置。
  28. 第1パターンを前記第1露光光で照明する第1照明系と、
    第2パターンを前記第2露光光で照明する第2照明系とをさらに備え、
    前記光学システムは、
    前記第1パターンからの前記第1露光光を前記光学素子へ導く第1光学系と、
    前記第2パターンからの前記第2露光光を前記光学素子へ導く第2光学系と、
    前記光学素子からの前記第1露光光及び前記第2露光光をそれぞれ前記第1露光領域及び前記第2露光領域へ導く第3光学系とを備えた請求項1〜27のいずれか一項記載の露光装置。
  29. 前記第1パターンを有する第1マスクを、前記第1露光光に対して相対移動する第1マスク移動装置と、
    前記第2パターンを有する第2マスクを、前記第2露光光に対して相対移動する第2マスク移動装置と、
    前記基板を前記第1及び第2露光領域に対して相対移動する基板移動装置とをさらに備え、
    前記第1マスク移動装置及び前記第2マスク移動装置による前記第1マスク及び前記第2マスクの移動と、前記基板移動装置による前記基板の移動とを同期して行いつつ前記基板上の所定領域を多重露光する請求項28記載の露光装置。
  30. 基板を露光する露光装置において、
    第1及び第2露光光が入射するとともに、それぞれ前記第1及び第2露光光を含む第1及び第2分岐光を射出する光学素子を有し、前記第1分岐光の第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域に照射するとともに、前記第2分岐光の第1及び第2露光光をそれぞれ第3及び第4露光領域に照射する光学システムを備え、
    前記第1分岐光の前記第1及び第2露光光で第1基板上の所定領域を多重露光し、前記第2分岐光の前記第1及び第2露光光で第2基板上の所定領域を多重露光する露光装置。
  31. 前記光学素子は、前記第1及び第2分岐光を異なる方向に射出する請求項30記載の露光装置。
  32. 前記第1基板を多重露光する動作と、前記第2基板を多重露光する動作の少なくとも一部とを並行して行う請求項30又は31記載の露光装置。
  33. 前記光学素子は、前記第1露光光の一部を通過させるとともに残りの一部を反射し、前記第2露光光の一部を反射するとともに残りの一部を通過させ、前記通過する第1露光光及び前記反射する第2露光光と、前記反射する第1露光光及び前記通過する第2露光光との一方を前記第1分岐光とし、他方を前記第2分岐光として射出する請求項30〜32のいずれか一項記載の露光装置。
  34. 前記光学システムは、
    前記第1露光光を前記光学素子へ導く第1光学系と、
    前記第2露光光を前記光学素子へ導く第2光学系と、
    前記第1分岐光の前記第1、第2露光光をそれぞれ前記第1、第2露光領域へ導く第3光学系と、
    前記第2分岐光の前記第1、第2露光光をそれぞれ前記第3、第4露光領域へ導く第4光学系とを有する請求項30〜33のいずれか一項記載の露光装置。
  35. 前記第1露光領域と前記第2露光領域とはその少なくとも一部が重なり合い、前記第3露光領域と前記第4露光領域とはその少なくとも一部が重なり合う請求項30〜34のいずれか一項記載の露光装置。
  36. 前記第1、第2露光領域と前記第1基板とのを相対移動によって前記第1基板上の所定領域を多重露光し、
    前記第3、第4露光領域と前記第2基板とのを相対移動によって前記第2基板上の所定領域を多重露光する請求項30〜35のいずれか一項記載の露光装置。
  37. 前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれを移動させる基板移動システムをさらに有する請求項36記載の露光装置。
  38. 前記基板移動システムは、前記光学システムの光射出側で、前記第1基板を保持して移動可能な第1基板ステージと、前記第2基板を保持して前記第1基板ステージとは独立して移動可能な第2基板ステージとを含む請求項37記載の露光装置。
  39. 前記基板移動システムは、前記光学システムの光射出側で、前記第1基板及び前記第2基板を保持して移動可能なメインステージと、
    前記メインステージに対して前記第1基板を移動可能な第1移動装置と、
    前記メインステージに対して前記第2基板を移動可能な第2移動装置とを含む請求項37記載の露光装置。
  40. 前記第1基板及び前記第2基板のそれぞれの位置情報を計測する計測システムをさらに備えた請求項30〜39のいずれか一項記載の露光装置。
  41. 前記第1露光光で第1パターンを照明するとともに、前記第2露光光で第2パターンを照明する照明系をさらに備え、
    前記第1及び第2露光光はそれぞれ前記第1及び第2パターンを介して前記光学素子に入射する請求項30〜40のいずれか一項記載の露光装置。
  42. 前記第1及び第2露光光が照射される第1及び第2照明領域に対する前記第1及び第2パターンの移動と、前記第1及び第2露光領域に対する前記第1基板の移動及び前記第3及び第4露光領域に対する前記第2基板の移動とを同期して行う移動装置をさらに備え、前記同期移動によって前記第1及び第2基板の多重露光を行う請求項41記載の露光装置。
  43. 前記光学素子は、前記第1露光光及び前記第2露光光それぞれを分岐する分岐光学素子を含む請求項1〜42のいずれか一項記載の露光装置。
  44. 前記光学システムは、前記第1及び第2露光光を異なる方向から前記光学素子に入射させる請求項1〜43のいずれか一項記載の露光装置。
  45. 前記光学システムは、前記第1及び第2露光光を異なる光学素子を介して前記光学素子に入射させる請求項1〜44のいずれか一項記載の露光装置。
  46. 前記光学システムは、前記光学素子からの前記第1及び第2露光光を同一の光学素子を介して前記第1及び第2露光領域に導く請求項45記載の露光装置。
  47. 前記光学素子は、前記第1露光光及び/又は前記第2露光光の少なくとも一部が透過する透過型である請求項44〜46のいずれか一項記載の露光装置。
  48. 前記光学素子は、前記第1露光光及び/又は前記第2露光光の少なくとも一部を偏向する請求項47記載の露光装置。
  49. 基板を露光する露光装置であって、
    第1及び第2パターンの像を第1領域に生成する第1システムと、前記第1システムと一部が共通で、前記第1領域と異なる第2領域に前記第1及び第2パターンの像を生成する第2システムとを有する光学システムを備え、
    前記第1領域に生成される第1及び第2パターンの像で第1基板を多重露光するとともに、前記第2領域に生成される第1及び第2パターンの像で第2基板を多重露光する露光装置。
  50. 前記第1及び第2領域はそれぞれ、前記第1パターンの像が生成される第1露光領域と前記第2パターンの像が生成される第2露光領域とを含み、前記第1及び第2露光領域はその少なくとも一部が重なり合う請求項49記載の露光装置。
  51. 前記第1パターンを第1露光光で照明するとともに、前記第2パターンを第2露光光で照明する照明系をさらに備え、
    前記照明系は、前記第1及び第2パターンを異なる照明条件で照明可能である請求項49又は50記載の露光装置。
  52. 前記第1及び第2露光光が照射される第1及び第2照明領域に対する前記第1及び第2パターンの移動と、前記第1及び第2領域に対する前記第1及び第2基板の移動とを同期して行う移動装置をさらに備え、前記同期移動によって前記第1及び第2基板の多重露光を行う請求項51記載の露光装置。
  53. 前記光学素子には、第1パターンを介した前記第1露光光と第2パターンを介した第2露光光とが入射し、
    前記光学システムは、前記第1露光領域と前記第2露光領域とに前記第1パターンの像と前記第2パターンの像とを形成可能であり、前記第3露光領域と前記第4露光領域とに前記第1パターンの像と前記第2パターンの像とを形成可能であり、
    前記第1露光領域に形成された前記第1パターンの像と前記第2露光領域に形成された前記第2パターンの像とで前記第1基板上の所定領域を多重露光するとともに、
    前記第3露光領域に形成された前記第1パターンの像と前記第4露光領域に形成された前記第2パターンの像とで前記第2基板上の所定領域を多重露光する請求項1〜48のいずれか一項記載の露光装置。
  54. 前記第1パターンと前記第2パターンとを移動しつつ、前記第1、第2基板上の所定領域を多重露光する請求項53記載の露光装置。
  55. 請求項1〜請求項54のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
  56. 基板を露光する露光方法において、
    第1露光光と第2露光光とが入射する光学素子を有する光学システムによって、前記第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域に照射して前記基板を多重露光し、
    前記光学素子から前記第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう前記第1及び第2露光光の少なくとも一方を検出する露光方法。
  57. 前記基板の多重露光動作と並行して、前記異なる方向に向かう前記第1及び第2露光光の少なくとも一方を検出する請求項56記載の露光方法。
  58. 基板を露光する露光方法において、
    第1露光光と第2露光光とが入射する光学素子を有する光学システムによって、前記第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域に照射して前記基板を多重露光し、
    前記光学素子から前記第1及び第2露光領域に向かう方向とは異なる方向に向かう、前記第1及び第2露光光の少なくとも一方を含む光による影響を抑える露光方法。
  59. 前記異なる方向に向かう光による前記光学システムの光学特性の変動を抑える請求項58記載の露光方法。
  60. 前記第1露光光で第1パターンを照明するとともに、前記第2露光光で第2パターンを照明し、前記第1及び第2露光光はそれぞれ前記第1及び第2パターンを介して前記光学素子に入射する請求項56〜59のいずれか一項記載の露光方法。
  61. 前記第1及び第2露光光が照射される第1及び第2照明領域に対する前記第1及び第2パターンの移動と、前記第1及び第2露光領域に対する前記基板の移動とを同期して行って、前記第1及び第2露光光で前記基板を多重露光する請求項60記載の露光方法。
  62. 基板を露光する露光方法において、
    第1及び第2露光光が入射するとともに、それぞれ前記第1及び第2露光光を含む第1及び第2分岐光を射出する光学素子を有する光学システムによって、前記第1分岐光の第1及び第2露光光をそれぞれ第1及び第2露光領域に照射するとともに、前記第2分岐光の第1及び第2露光光をそれぞれ第3及び第4露光領域に照射し、
    前記第1分岐光で第1基板上の所定領域を多重露光するとともに、前記第2分岐光で第2基板上の所定領域を多重露光する露光方法。
  63. 前記第1及び第2分岐光は、前記光学素子から互いに異なる方向に射出される請求項62記載の露光方法。
  64. 前記第1露光光で第1パターンを照明するとともに、前記第2露光光で第2パターンを照明し、前記第1及び第2露光光はそれぞれ前記第1及び第2パターンを介して前記光学素子に入射する請求項62又は63記載の露光方法。
  65. 前記第1及び第2露光光が照射される第1及び第2照明領域に対する前記第1及び第2パターンの移動と、前記第1及び第2露光領域に対する前記第1基板の移動及び前記第3及び第4露光領域に対する前記第2基板の移動とを同期して行って、前記第1及び第2基板の多重露光を行う請求項64記載の露光方法。
  66. 前記第1及び第2露光光は異なる方向から前記光学素子に入射する請求項56〜65のいずれか一項記載の露光方法。
  67. 前記第1及び第2露光光は異なる光学素子を介して前記光学素子に入射する請求項56〜66のいずれか一項記載の露光方法。
  68. 前記光学素子からの前記第1及び第2露光光は同一の光学素子を介して前記第1及び第2露光領域に照射される請求項67記載の露光方法。
  69. 前記第1露光光及び/又は前記第2露光光の少なくとも一部は前記光学素子を透過する請求項66〜68のいずれか一項記載の露光方法。
  70. 前記第1露光光及び/又は前記第2露光光の少なくとも一部は前記光学素子で偏向される請求項69記載の露光方法。
  71. 基板を露光する露光方法であって、
    第1及び第2パターンの像を第1領域に生成するとともに、前記第1領域と異なる第2領域に前記第1及び第2パターンの像を生成し、
    前記第1領域に生成される第1及び第2パターンの像で第1基板を多重露光するとともに、前記第2領域に生成される第1及び第2パターンの像で第2基板を多重露光する露光方法。
  72. 前記第1及び第2領域はそれぞれ、前記第1パターンの像が生成される第1露光領域と前記第2パターンの像が生成される第2露光領域とを含み、前記第1及び第2露光領域はその少なくとも一部が重なり合う請求項71記載の露光方法。
  73. 前記第1パターンを第1露光光で照明するとともに、前記第2パターンを第2露光光で照明し、前記第1露光光による前記第1パターンの照明条件と、前記第2露光光による前記第2パターンの照明条件とを異ならせる請求項71又は72記載の露光方法。
  74. 前記第1及び第2露光光が照射される第1及び第2照明領域に対する前記第1及び第2パターンの移動と、前記第1及び第2領域に対する前記第1及び第2基板の移動とを同期して行って、前記第1及び第2基板の多重露光を行う請求項73記載の露光方法。
  75. 前記第1基板の多重露光動作と、前記第2基板の多重露光動作とはその少なくとも一部が並行して行われる請求項62〜65、71〜74のいずれか一項記載の露光方法。
  76. デバイス製造方法であって、
    請求項56〜請求項75いずれか一項に記載の方法により基板を露光することと、
    露光した基板を現像することと、
    現像した基板を加工することを含むデバイス製造方法。
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