JPH08306619A - 露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法

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JPH08306619A
JPH08306619A JP7131012A JP13101295A JPH08306619A JP H08306619 A JPH08306619 A JP H08306619A JP 7131012 A JP7131012 A JP 7131012A JP 13101295 A JP13101295 A JP 13101295A JP H08306619 A JPH08306619 A JP H08306619A
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laser
light
exposure
light source
excimer laser
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Naoto Sano
直人 佐野
Masao Kosugi
雅夫 小杉
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Canon Inc
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半値波長幅の異なる2つの光源を用いてレチ
クル面上の回路パターンをウエハ面上に高いコントラス
トで投影露光することのできる露光装置及びそれを用い
たデバイスの製造方法を得ること。 【構成】 光源手段から発した露光光で照明した第1物
体面上のパターンを第2物体面上に露光転写する際、該
光源手段は半値波長幅の異なった光束を出射する2つの
光源からの光束を混合して出射していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は露光装置及びそれを用い
たデバイスの製造方法に関し、例えばIC,LSI,C
CD,液晶パネル,磁気ヘッド等の各種のデバイスの製
造装置である所謂ステッパーにおいて、光源手段からの
露光光で照明したフォトマスクやレチクル等の原板(以
下「レチクル」という。)上の回路パターンを感光剤を
塗布したウエハ面上に投影転写し、デバイスを製造する
際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体デバイスの製造技術におい
ては、露光波長をg線からi線に変えて超高圧水銀灯を
用いた露光法により解像力を向上させる試みが種々と行
われている。またエキシマレーザに代表される更に短い
波長のパルス光を用いることにより解像力の向上を図る
方法が種々と提案されている。
【0003】レチクル面上の回路パターンを投影光学系
(投影レンズ)でウエハ面上に投影露光する投影露光方
式においては微細化、つまり解像線幅[Re]とその時
の焦点深度[DOF]は次の2つの式(1),(2)で
表現される。
【0004】 解像線幅:Re=k1・λ/NA ‥‥‥(1) 焦点深度:DOF=±k2・λ/2NA2 ‥‥‥(2) ここで、λは露光光の波長、NAは投影レンズの開口
数、k1とk2はレジストプロセスによって決まる係数
でプロセス係数である。露光装置(方法)として解像線
幅Reを小さくしていく手段としては高NA化と短波長
化がある。高NA化によりNAに逆比例して解像線幅は
小さくなっていくが、同時に焦点深度の方はNAの2乗
に逆比例して更に小さくなっていく。焦点深度は大きい
のが望ましいので高NA化には、おのずと限界がある。
【0005】この為、最近は微細化の過程で露光波長が
段階的に短波長化してきている。例えばg線からi線へ
更にはDeepUVと変化してきている。DeepUV
の第1世代として光源にKrFエキシマレーザ(=24
8nm)があり、第2世代としてはArFエキシマレー
ザ(=193nm)がある。
【0006】このエキシマレーザは高出力で発光スペク
トル幅の狭い遠紫外領域のパルスレーザ光を発振する。
エキシマレーザを半導体デバイスの製造装置に用いたと
きにはウエハに塗布するフォトレジストの感光性が良
く、露光時間が短くなり、この結果、スループットが高
くなるという特長がある。
【0007】しかしながらエキシマレーザはパルス発振
レーザであることや、その他の理由により必ずしも露光
光源として理想的な光源とは言えない。短波長化によっ
て露光システムが被る最大の問題は、その短波長を透過
するレンズ材料(以下「硝材」と称す)が石英の1種類
に限定されることである(理論上では蛍石もDeepU
V光を透過するが、技術的な理由により実用化できる見
通しはなく、現在は候補から除外されている。)。
【0008】難しい説明は省略するとして単一の硝材し
か使用できないことはレンズ設計上で色収差を補正する
ことが難しくなる。色収差の補正が難しいということは
適切な解像性能を得る為には極めて狭い波長幅の光しか
利用できないことを意味している。これがエキシマレー
ザが光源の候補となる1つの理由である。
【0009】レンズの材質の屈折率は波長によって異な
る。これが複数の単レンズを組み合わせた投影レンズの
色収差の発生の原因となっている。ミラー系では反射の
法則が波長に依存しない。ミラーだけを組み合わせた投
影光学系としては「オフナーの光学系」の1:1投影系
がある。
【0010】一方、屈折系(レンズ)と反射系(ミラ
ー)を組み合わせたカタディオプトリック系と呼ばれる
投影光学系も数多く提案されている。カタディオプトリ
ック投影光学系はミラーの特長を生かしてレンズだけで
構成した投影光学系に比べて色収差の発生が少ない。
【0011】例えば色収差の許容値として0.25μm
の解像性能を目的とするレンズ投影系が1pm前後の許
容値しかないのに対してカタディオプトリック光学系で
は2桁近く改善されて100pm前後の波長幅が許容さ
れる。それでも例えばXeHgランプの波長250nm
近辺のスペクトルから100pmの光を切り出しても露
光に供するに十分なエネルギーは得られず、やはりエキ
シマレーザを用いることに変わりはない。
【0012】しかしフルバンドが300pmのエキシマ
レーザを100pmに狭めるか1pmまで狭帯化するか
という点では大きな差異が生ずる。デバイスの高集積度
化は線幅の微細化以上の比率で進行している為、ステッ
パーのような1ステップで数チップ分を繰り返し露光す
るシステムにとってはデバイスの世代が進む毎に1回の
露光領域の拡大を余儀なくされる。DeepUVが期待
される0.25μmルール、つまり256M DRAM
世代では2面取りのために□28mm前後の露光エリア
が要求される。円形の開口を有する投影レンズでいえば
縮小側でφ40mmの開口径の投影レンズとなる。De
epUV用レンズで使用される高純度の溶融石英材料は
i線やg線用レンズ硝材と比べると、はるかに高価であ
る。同じ露光領域をより小さく安いレンズで達成する為
にスキャン方式が提案されている。これは例えばφ2
8.5mmの開口径のレンズの5×28mmのスリット
状の部分だけを用いてウエハとレチクルを投影倍率の速
度比で逆方向にスキャンする方法である。こうすれば
【0013】
【数1】 のサイズの投影レンズで同一の露光エリアを得ることが
できる。
【0014】以上指摘したDeepUV露光装置の方向
と課題を以下に説明する。DeepUVの投影光学系と
しては大きな色収差が許容できるカタディオプトリック
系が望ましく、露光方法としては安くコンパクトな光学
系が使えるスキャン露光が望ましい。カタディオプトリ
ック光学系により100pm前後の波長幅が許容される
ということは設計波長を中心にした、ごく狭い帯域にエ
ネルギーが集中した光源が必要である。例えば250n
m近辺の波長ならば当面の光源の第1候補はkrFエキ
シマレーザであり、第2の候補としてはArイオンレー
ザの2倍高調波が挙げられる。
【0015】ここで2つの光源の特長を比較して見ると
以下のとおりになる。まずどちらの光源も「レーザ」と
しての共通の特長を持っている。ビーム射出であること
は小さな口径の光学系で簡便に光を引き回すことができ
て、なおかつ光を無駄に逃がさない(利用効率が高い)
という利点がある。
【0016】一方コヒーレンシィが高いことによって発
生する干渉縞とスペックルの発生という面では均一な照
明を要求される露光装置にとって欠点となる。一般論と
して波長帯域が広いほどコヒーレンシィは低くなる。干
渉縞やスペックルを軽減する為の光学系については多数
の提案がなされている。しかし露光装置で要求される±
1%以下の照度ムラのレベルでは静的な対策だけでは不
十分であり、動的な対策、つまり光と感光体との相対位
置を動かして静的なムラを平滑化する手法が併用される
のが一般的である(その意味ではステッパーの静止露光
よりは前記スキャン露光の方が有利である。)。
【0017】エキシマレーザはArイオンレーザよりも
コヒーレンシィは低い点で有利であるが、パルスレーザ
である為に時間的な平滑化という点では不利である。露
光装置では照度ムラと同時に露光量も厳しく管理されな
ければならず、その要求精度はやはり±1%以下であ
る。エキシマレーザはパルス発振の為に露光量がデジタ
ル的になってしまうこと、パルス毎の出力ばらつきが大
きいこと等の理由により露光量制御が連続発振レーザよ
りも困難になる。
【0018】これらの対策としては露光のパルス毎出力
制御や露光タイミング制御等、様々な提案がなされてい
る。しかし制御する為には「計測の正しさ」が前提とな
る。連続発振レーザでは緩やかに変動する光量に追従す
る光電変換素子と増幅回路や積分回路等でモニターすれ
ば良く、ダイナミックレンジも僅かな範囲が保証されて
いれば良い。
【0019】エキシマレーザではゼロからピーク値まで
をカバーするダイナミックレンジと20nsecという
極短パルスを積分する広帯域の積分器が必要となり、計
測精度の保証は、はるかに困難になる。エキシマレーザ
はパルス発振レーザであり、その発振周波数はおよそ5
00Hzで1パルスの発光時間は約20nsecであ
る。これらは10万分の1の時間しか発光していないこ
とを意味しており、仮に矩形のパルス形状とすると1m
Wの平均出力のレーザでも単位時間当たりのエネルギー
は100Jになることを意味している。
【0020】実際にはピークの大きなパルス形状をして
いるから瞬間的なエネルギーは更に大きくなる。このパ
ルス光が照明光学系や投影光学系を透過するとき硝材や
光学薄膜にダメージを与える。エキシマレーザは理想光
源に近いから光学系を透過する中で必ず点に集光する箇
所が出てくる。集光点近傍ではエネルギーが集中する為
に特にダメージが大きくなる。これがエキシマレーザを
光源として用いる場合の問題点の1つである。連続発振
レーザではこのような問題を回避できる。
【0021】Arイオンレーザの2倍高調波は現時点で
は露光装置に必要な十分なエネルギーは得られていな
い。一方、エキシマレーザは十分な出力を有している。
エキシマレーザの自然発光波長幅は半値全幅(半値波長
幅,以下「FWHM」ともいう。)で300pmであ
る。これを例えばカタディオプトリック光学系の為に1
00pmのFWHMにするには狭帯化かフィルタリング
する必要がある。当然ながら光量が低下してくる。更に
屈折系だけの投影レンズの為に1pmまでFWHMを狭
めようとすると狭帯化するしかなく、更に光量が低下し
てくる。これらの関係を図2に示す。
【0022】当然ながら一定のアウトプットを得ようと
すれば狭帯化する程大きな発振器が必要となり、更に複
雑な狭帯化の光学系が付加されて相乗的に大きく複雑な
光源となる。
【0023】前述した投影系の許容波長幅という概念は
一義的に決まっているものではない。投影系の設計上の
最良結像は特定点の波長にしかなく、その波長から外れ
た波長では像コントラストは低下するものであり、その
低下量を許容値として許容しているに過ぎない。
【0024】図3(A)に示すように設計値の近傍に I=f(λ) という形で分布するスペクトルがあった場合、投影パタ
ーン像のコントラストの低下の度合いは、例えば {f(λ)×|δλ|} の積分値で表される(以上の説明は概念説明であり、実
際には個々の投影系の軸上色収差の特性によって異なる
式が与えられる。)。従って、1つのコントラストを得
る為の波長分布は1種類ではなく、図3(B)や図3
(C)に示すように無数の分布形状が存在する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従来の露光装置におい
て波長250nm以下の光を露光光として用いた場合に
は、 (イ)投影光学系を構成する各要素(硝材)や光学薄膜
に損傷が生じること (ロ)露光量の制御が難しいこと (ハ)露光光の利用効率の向上を図るのが難しいこと (ニ)良好なるコントラストの投影パターン像を得るの
が難しいこと 等の問題点があった。
【0026】本発明は、レチクル面上の回路パターンを
照明する光源手段を適切に設定することによりレチクル
面上への露光量の制御を高精度に行い、且つ投影パター
ン像のコントラストの向上を図った露光装置及びそれを
用いたデバイスの製造方法の提供を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の露光装置は、光
源手段から発した露光光で照明した第1物体面上のパタ
ーンを第2物体面上に露光転写する際、該光源手段は半
値波長幅の異なった光束を出射する2つの光源からの光
束を混合して出射していることを特徴としている。
【0028】特に、前記2つの光源からの光束の出力比
を調整する調整手段を設けたことや、前記2つの光源を
パルス発振レーザと連続発振レーザより構成したこと等
を特徴としている。
【0029】本発明のデバイス製造方法は、光源手段か
ら発した露光光で照明したレチクル面上のパターンをウ
エハ面上に露光転写した後に該ウエハを現像処理工程を
介してデバイスを製造する際、該光源手段は半値波長幅
の異なった光束を出射する2つの光源からの光束を混合
して出射していることを特徴としている。
【0030】特に、前記2つの光源からの光束の出力比
を調整していることや、前記2つの光源をパルス発振レ
ーザと連続発振レーザより構成したこと等を特徴として
いる。
【0031】
【実施例】図1は本発明の実施例1の要部概略図であ
る。本実施例は光源手段としてエキシマレーザ等のパル
ス発振型のパルス光源(パルスレーザ)1からの光束に
Arイオンレーザなどの連続発振でスペクトル幅がパル
ス光源1からの光束に比べて十分狭いレーザ光源31か
らの光束を重畳させた露光光を用いてスリットスキャン
露光方式を利用してレチクルR面上のパターンをウエハ
W面上に投影露光する投影露光装置に適用した場合を示
している。
【0032】図1においてエキシマレーザ等のパルス光
源(パルスレーザ)1には第1光源制御部18を介しコ
ントローラ16を接続している。この第1光源制御部1
8は装置全体の動作を制御するコントローラ16からの
指令信号に応じてパルス光源1の発振を制御している。
第1光源制御部18の内部にはパルスレーザ1からの光
量を制御できる第1光量制御部(不図示)を設けてい
る。又パルスレーザ1からの光量の光量制御手段として
粗調用として第1光源制御部18と微調用の第3光源制
御部19を設けて第1光源制御部18はパルス光源1の
パルス発光の為の印加電圧を制御している。この第1光
源制御部18はコントローラ16からの指令信号に基づ
いてパルス光源1に対する印加電圧を制御してパルス光
源1からの射出されるパルス光の強度を発振毎に調整し
ている。
【0033】パルス光源1は発振媒質にKrFガスを用
い、ガスの封入されるレーザチャンバを挟んで2枚の共
振器ミラーを有する光源より成っている。そしてレーザ
チャンバ内の放電電極に印加する電圧を制御することに
より、射出されるパルスエネルギーをコントロールして
いる。パルス光源1の共振器内部には波長幅をコントロ
ールするような狭帯域波長安定化機構はなく、KrFエ
キシマの基本的なレーザ発振スペクトルを持ったレーザ
光を得ている。パルス光源1から射出されるレーザ光
は、通常レーザチャンバ内の電極の配置形状の断面形状
である矩形形状であり、レーザ光はビーム整形光学系2
により所望の形状に整形している。
【0034】ビーム整形光学系2はシリンドリカルレン
ズやビームエキスパンダ等のレンズ群により構成され、
後段の光学系に効率良く入射できるようにビーム断面が
正方形になるように整形している。ビーム整形光学系2
により整形したレーザビームは減光部3に入射してい
る。減光部3は入射したレーザビームに対する透過率を
0%から100%まで段階的或は連続的に変化させるこ
とにより、入射したレーザビームの光量を所望の割合で
減衰させている。
【0035】減光部3の減光方式として透過率の異なる
誘電体ミラーを何種類か組み合わせたものを使用してい
る。例えば透過率が異なる誘電体ミラーを5枚用意して
15通りの透過率を設定している。又連続的に透過率を
可変させる場合は干渉フィルタ、或はエタロン等を回転
させて所望の透過率を設定するようにしている。
【0036】減光部3において所望の減衰を受けたレー
ザビームは干渉パターンを低減し、平滑化するインコヒ
ーレント光学系4を経て重畳光学系34に入射してい
る。インコヒーレント光学系4には入射したレーザビー
ムをハーフミラーを用いて波面分割し、干渉しない程度
まで光路長差をつけて重ねる光学系とレーザビームの干
渉パターンを平均化する為、光学楔を回転させる機構と
を内蔵している。
【0037】Arイオンレーザ31には第2光源制御部
38を介し、コントローラ16を接続している。この第
2光源制御部38は装置全体の動作を制御するコントロ
ーラ16からの指令信号に応じてArイオンレーザ31
の発振光量を制御している。Arイオンレーザ31の内
部にはレーザ出力光量が一定になるように、発振出力が
一定になるように出力が検知できるセンサが内蔵されて
おり、第2光源制御部38からの指令出力となるように
制御している。
【0038】Arイオンレーザ31から射出されるレー
ザ光は、通常ガウス分布の丸形状であり、レーザ光はビ
ーム整形光学系32により所望の形状に整形している。
ビーム整形光学系32はビームエキスパンダ等のレンズ
群により構成され、後段の重畳光学系34に効率良く入
射できるようにエキシマレーザの断面形状に合わせて整
形している。
【0039】ビーム整形光学系32を出たレーザビーム
は干渉パターンを低減し、平滑化するインコヒーレント
光学系33に入射している。インコヒーレント光学系3
3はフライアイレンズ5に入射するレーザビームの入射
角を高速に変化させることにより干渉縞を低減するもの
であり、レーザビームはインコヒーレント光学系33を
経て全反射ミラー34で反射して重畳光学系34に入射
している。インコヒーレント光学系33は入射したレー
ザビームをX方向及びY方向の2方向に高速で振動する
2つのガルバノミラーで構成している。
【0040】重畳光学系34は異なる2方向から来たレ
ーザビームを重ね合わせており、偏光ビームスプリッタ
を内蔵している。パルスレーザ1からのレーザ光及びA
rイオンレーザ31からのレーザ光を重畳光学系34に
入射する前に直線偏光にしておき、パルスレーザ光は透
過し、光軸が90度異なった角度で入射するArイオン
レーザからのレーザ光を反射して両ビーム光を重ね合わ
せている。
【0041】本実施例においてハーフミラー等を用いて
も2つのレーザ光を重ねても良いが、効率を最適にする
為に偏光ビームスプリッタを採用している。重畳光学系
34で重ね合わせたレーザ光はフライアイレンズ5を経
て透過率が高く、反射率が低いビームスプリッタ6に入
射し、リレーレンズ7(7a,7b)を通過し折り曲げ
ミラー9及びコンデンサーレンズ10を経てレチクルR
のパターン領域の一部をスリット状の照明領域で照明し
ている。レチクルRは稼働するレチクルステージ11上
に配置している。
【0042】レチクルRのパターン領域で回折されたレ
ーザ光は縮小型の投影光学系LAを介してウエハW上の
フォトレジスト層にレチクルRのパターン像を結像す
る。レチクルR上のスリット状の照明領域と共役なウエ
ハW上のスリット領域は回路パターン像が投影されてい
る。ウエハWはウエハステージ12の上に配置され、レ
チクルステージ11の走査方向と逆方向に走査すること
により露光を行っている。
【0043】スリットスキャン露光方式で露光を行う
際、コントローラ16からの指令に基づきレチクルステ
ージ制御部21がレチクルステージ11を介してスリッ
ト状の照明領域に対してレチクルRを走査するのと同期
してウエハステージ制御部22がウエハステージ12を
介してウエハWをスリット上の露光領域に対して走査し
ている。
【0044】一方フライアイレンズ5から射出し、ビー
ムスプリッタ6で反射したレーザビームは集光光学系1
4により受光センサ(受光素子)15の受光面に集光し
ている。受光素子15はエキシマレーザ1からのパルス
毎の光量とエキシマレーザ1が発振していないときのA
rイオンレーザ31からの光量を測定することにより、
ウエハWに露光される光量をコントローラ16内に順次
積算している。エキシマレーザ1による露光光量の計測
はArイオンレーザ31の露光による光量を合算して計
測しているが、エキシマレーザ1の発振していないとき
のArイオンレーザ31の計測値をArイオンレーザ3
1による光量とし、オフセットとして差し引いている。
【0045】尚、本実施例において露光ムラを、より低
減する為に受光センサ15からのパルスレーザ1のパル
ス毎のエネルギー変動に基づいて第1光源制御部18を
パルス毎にコントロールしても良い。又光源としてパル
スレーザと連続発振レーザの2つを用いたが、2つ以上
の光源を用いて、それらの光源からの光束を混合して用
いても良い。
【0046】次に本実施例を用いて露光する場合のプロ
セスについて説明する。制作したい半導体デバイス(デ
バイス)が一番クリティカルな解像力が要求される場
合、露光光としてのレーザ光のスペクトル幅は狭い方が
望ましい。その場合、プロセス使用するレジストが決ま
り、ウエハWに必要な露光量が求められると、スペクト
ル幅のごく狭いArイオンレーザ31を最大限活用する
ことになる。
【0047】コントローラ16の指令により第2光源制
御部38はArイオンレーザ31に最大出力を要求す
る。そして同時にウエハWへ露光の必要光量からArイ
オンレーザ31からの光量を差し引いた露光量がエキシ
マレーザ1による露光量になるように第1光源制御部1
8及び第3光源制御部19に指令を与えている。
【0048】エキシマレーザ1はパルス発振レーザであ
る為、制御できる出力範囲は非常に狭い。その為、コン
トローラ16はエキシマレーザ1の出力制御範囲を越え
た場合には減光部3で所定の減衰を与えられるように第
3光源制御部19に指令を与え、露光量が適正値になる
ようにコントロールしている。
【0049】プロセスがあまりクリティカルな場合でな
い時はエキシマレーザ1からの出力を有効に利用する。
Arイオンレーザ31からの出力を必要最低限にし(場
合によってはoff)、同様に残りの露光量をエキシマ
レーザ1からの出力になるようにしている。
【0050】図3に示すようにエキシマレーザ1からの
出力を第1光源制御部18及び第3光源制御部19を用
いて制御してウエハW上に露光されるレーザ光のスペク
トル幅を図3(B)や図3(D)のように任意に可変し
てそれぞれ図3(C)(FWHMが200pm)及び図
3(E)(FWHMが100pm)のスペクトルと等価
なスペクトルとしている。投影レンズLAの解像性能か
ら見れば図3(B)と図3(C),図3(E)と図3
(D)は略同じと考えられる。
【0051】以上のように本実施例では2種類の性質の
異なるDeepUV露光用の光源を混用して用いてい
る。このときのDeepUV露光の場合で実用的な組み
合わせとしては実施例で広帯域(300pm)のエキシ
マレーザとArイオンレーザの2倍高調波を併用してい
る。
【0052】図3(A)に示すように広帯域KrFエキ
シマレーザの波長幅は半値全幅FWHMは300pmで
あり、一方Arイオンレーザの2倍高調波のFWHMは
0.1pm以下である。この2種類の光源を混用して図
3(B)に示すような波長−光強度特性を得ている。こ
の光を用いて色収差特性を持つ投影光学系によりパター
ンを投影した場合に得られるコントラスト[C]は
【0053】
【数2】 となる。同じコントラスト[C]の値を得る為のf
(λ)の形状は無数にある。
【0054】例えば図3(B)から得られるコントラス
トは図3(C)のFWHM=200pmのガウス分布の
光と等価であり、更にArイオンレーザの相対強度を上
げて図3(D)のように調整すれば図3(E)のような
FWHM=100pmのガウス分布と等価な光を作るこ
とができる。
【0055】本実施例ではこのような方法で作った等価
的に100pmのスペクトル幅を持った光源を用いるこ
とによりエキシマレーザ単独で狭帯域化して得られた光
源に比べ、 ピークエネルギー密度が低くなり、光学的ダメージ回
避できる 露光量制御精度が向上できる エキシマレーザを狭帯域化する必要がなく、単純化で
きる 光学的に十分な結像性能を得ることができる 等の特長を有している。
【0056】次に上記説明した露光装置を利用したデバ
イス(半導体デバイス)の製造方法の実施例を説明す
る。
【0057】図4は半導体デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造の
フローを示す。
【0058】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を
用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマスクとウエハを
用いてリソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路
を形成する。
【0059】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ
5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久
性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体
デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0060】図5は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0061】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本
実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった
高集積度の半導体デバイスを容易に製造することができ
る。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、パルスレ
ーザ1と連続発振するArイオンレーザ31を露光装置
の露光光に併用し、これにより 1.ピークエネルギーの高いパルスレーザの露光に関わ
るエネルギーが相対的に低減できる為、硝材や光学薄膜
のダメージが回避できる。 2.パルスレーザのパルスばらつきを相対的に軽減でき
る為、エネルギー露光量制御の精度を向上させることが
できる。 3.エキシマレーザを狭帯域化する必要がない為、レー
ザ発振器から射出されるエネルギーをフィルタリングや
ナローイングにより、ロスすることがない。 4.パルスレーザ側の発振出力を調整すれば特殊なフィ
ルタリングやナローイング手段の調整なしに実質的な波
長幅可変手段を提供できる。それにより結像のコントラ
スト=結像性能を調整する機能を提供できる。 等の効果を有した露光装置及びそれを用いたデバイスの
製造方法を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の要部概略図
【図2】図1のエキシマレーザの特性の説明図
【図3】本発明に係るレーザ光の半値波長幅の説明図
【図4】本発明に係るデバイスの製造方法のフローチャ
ート
【図5】本発明に係るデバイスの製造方法のフローチャ
ート
【符号の説明】
1 パルスレーザ 3 減光器 11 レチクルステージ 12 ウエハステージ 31 Arイオンレーザ 34 重畳光学系 LA 投影光学系 R レチクル W ウエハ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手段から発した露光光で照明した第
    1物体面上のパターンを第2物体面上に露光転写する
    際、該光源手段は半値波長幅の異なった光束を出射する
    2つの光源からの光束を混合して出射していることを特
    徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記2つの光源からの光束の出力比を調
    整する調整手段を設けたことを特徴とする請求項1の露
    光装置。
  3. 【請求項3】 前記2つの光源をパルス発振レーザと連
    続発振レーザより構成したことを特徴とする請求項1の
    露光装置。
  4. 【請求項4】 前記パルス発振レーザをエキシマレーザ
    より構成したことを特徴とする請求項3の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記エキシマレーザをKrFエキシマレ
    ーザより構成し、前記連続発振レーザをArイオンレー
    ザの2倍高調波より構成していることを特徴とする請求
    項4の露光装置。
  6. 【請求項6】 光源手段から発した露光光で照明したレ
    チクル面上のパターンをウエハ面上に露光転写した後に
    該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造する
    際、該光源手段は半値波長幅の異なった光束を出射する
    2つの光源からの光束を混合して出射していることを特
    徴とするデバイスの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記2つの光源からの光束の出力比を調
    整していることを特徴とする請求項6のデバイスの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記2つの光源をパルス発振レーザと連
    続発振レーザより構成したことを特徴とする請求項6の
    デバイスの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記パルス発振レーザをエキシマレーザ
    より構成したことを特徴とする請求項8のデバイスの製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記エキシマレーザをKrFエキシマ
    レーザより構成し、前記連続発振レーザをArイオンレ
    ーザの2倍高調波より構成していることを特徴とする請
    求項9のデバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012518286A (ja) * 2009-02-17 2012-08-09 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 投影露光方法、投影露光装置、レーザ放射線源、及びレーザ放射線源用の帯域幅狭化モジュール
JP2022523125A (ja) * 2019-02-25 2022-04-21 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 放射測定システム

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