JP2953406B2 - フォトマスクおよびその製造方法 - Google Patents

フォトマスクおよびその製造方法

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JP2953406B2
JP2953406B2 JP27468496A JP27468496A JP2953406B2 JP 2953406 B2 JP2953406 B2 JP 2953406B2 JP 27468496 A JP27468496 A JP 27468496A JP 27468496 A JP27468496 A JP 27468496A JP 2953406 B2 JP2953406 B2 JP 2953406B2
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直生 安里
修一 橋本
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置製造用
の投影露光装置で使用するフォトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMに代表される半導体集積回路の
集積度は上昇の一途を辿り、それに応じてパターンの線
幅は非常に小さいものとなってきている。これに伴い半
導体基板上に回路パターンを形成するフォトリソグラフ
ィー工程では更に高い解像度パターンの転写が要求され
てきている。現状のフォトリソグラフィー工程では縮小
投影露光装置(ステッパ)により紫外光でフォトマスク
上の回路パターンを半導体基板上に塗布された感光性樹
脂(以下レジストと略する)に焼き付けてパターンが形
成されている。このパターン転写のためには半導体基板
表面を投影レンズの結像面に一致させるのが理想である
が、LSIが積層構造であるために生じる段差や基板が
平坦でないことなどの理由により、両者の間にずれが生
じる。理想的結像面から多少ずれた場合でもパターン形
成するためには、ある程度の焦点深度(=パターン形成
可能な光軸方向の範囲)が必要となり、必要焦点深度を
確保することが高解像度と共に重要となる。
【0003】一般に解像度Rと焦点深度DOFはレーリ
ーの式と呼ばれる次式で与えられる。
【0004】 R=k1 ・λ/NA (1) DOF=k2 ・λ/(NA)2 (2) ここでλは露光波長、NAはレンズ開口数、k1 、k2
はプロセスに依存する係数を示す。(1)式より、解像
限界は波長λを短くし、NAを大きくすることにより向
上する事が分かる。しかし、(2)式より短波長化およ
び高NA化はDOFを減少させてしまう。現状では、解
像度の向上に伴って焦点深度が急激に減少しており、必
要な焦点深度を確保することが難しくなってきている。
一方、(2)式から分かる様に、焦点深度の減少は短波
長化の方が高NA化よりも緩やかである。このため、短
波長化が進められてきており、露光光源として水銀灯の
g線(λ=436nm)からi線(λ=365nm)、
さらにはKrFエキシマレーザー(λ=248nm)が
使用されるようになってきている。しかし、波長を変え
るとレジストプロセスも変更しなければならず、これが
短波長化に伴う大きな課題となっている。
【0005】解像性能を向上させるためには、(1)式
および(2)式の係数k1 を小さくし係数k2 を大きく
することも有効になる。これらの係数はレジストプロセ
スまたは光学系の精度に大きく依存する。このうちレジ
ストプロセスは、フォトレジスト材料あるいはウェハー
表面へのその塗布の方法および露光照射後の現像方法等
の工程を含んでいる。そして、この中で特にフォトレジ
スト材料が解像性能の向上に対して大きな役割を有して
いる。
【0006】i線の波長で使用されてきたレジストはノ
ボラック系レジストであり、これはノボラック樹脂と感
光剤の混合物である。ノボラック樹脂は親水性でアルカ
リ現像液に可溶であるが、感光剤は親油性であり樹脂の
溶解抑止剤として機能する。露光されると、露光部の感
光剤が親水性のものに化学変化し、露光部が現像液に可
溶となりポジ型レジストとして機能する。
【0007】KrFエキシマレーザーの波長では、ノボ
ラック系のレジストは吸光度が大き過ぎて使用できず、
化学増幅系レジストと呼ばれる新しい反応機構を持つレ
ジストが使用されるようになった。化学増幅系レジスト
はポリビニルフェノールの水酸基を疎水性の基(保護
基)で置換した樹脂と酸発生剤から成る。露光されると
酸発生剤から発生した水素イオンが移動して触媒として
働き、樹脂の保護基が脱離され現像液に可溶となり、ポ
ジ型レジストとして機能する。
【0008】さらに、先述した回路パターンの微細化に
対応するため、超解像技術といわれる技術が実用化の観
点で種々に検討されている。この超解像技術の代表的な
ものは、工夫を加える箇所によって次の3つの方法に大
別できる。即ち、投影光学系の光源形状を変更するもの
(変形照明法)、投影レンズの瞳面を変更するもの(瞳
フィルター法)、フォトマスクを変更するもの(位相シ
フト法、補助パターン法)である。これらの超解像技術
の効果は、フォトマスク上のパターンの種類に依存して
異なる。
【0009】変形照明法、位相シフト法は2光束干渉を
利用するもので周期的に配列したパターンの解像度と焦
点深度を向上させることができる。
【0010】瞳フィルター法は投影レンズの瞳面の空間
周波数分布を変更することによって結像面を多重にする
方法で周期パターンと孤立パターンの両方に効果があ
る。しかしながら、この瞳フィルター法は投影レンズの
瞳面を変更するので実プロセスへの導入は容易では無
い。
【0011】補助パターン法は、メインパターンの周辺
にこのメインパターンの寸法以下の補助パターンを形成
し、解像度と焦点深度を向上させる方法である。以下
に、この補助パターン法について特開平5−16519
4号公報等に記載されている。
【0012】図5は、この従来の補助パターン法の場合
のフォトマスクの上面図を示す。ここで、このフォトマ
スクは1/5に縮小投影露光するステッパで使用される
ものとする。図5に示されるように、マスク基板となる
透明なガラス基板103の表面にクロムからなる遮光膜
101が付着される。そして、メインパターン1である
回路パターン用の孤立ラインが設けられる。また、微細
補助パターン4がこのメインパターン13に隣接して形
成される。ここで、例えば、メインパターン1の線幅は
1.5μm、微細補助パターンの線幅は0.75μmに
設定され、メインパターン1と微細補助パターン4の中
心距離は3μmに設定される。このように補助パターン
法では、フォトマスクに形成される主パターンである回
路パターンに隣接してこの回路寸法より小さい寸法の補
助用のパターンが設けられる。しかし、この従来の微細
パターンを用いる補助パターン法は後述するマスク作製
・検査上の問題点があり実用化されていない。
【0013】また、本出願人は、すでに特願平7−16
3895において、この従来の補助パターン法の問題点
を解決し、特にKrFエキシマレーザー露光に適した新
規補助パターン法として以下の技術を提案している。こ
れは、補助パターンを半透明膜で形成する手法である。
【0014】図6にその実施例の1例を示す。同図
(a)が平面図、同図(b)が縦断面図である。図6
(a)に示すように、マスク基板となる合成石英の透明
基板103の表面に回路パターンであるライン状の孤立
ラインが形成されており、ここではこのラインパターン
がメインパターン1となっている。このメインパターン
1の線幅はマスク上1.25μm(結像メイン上0.2
5μm)である。そして、このメインパターン1の片側
に半透明補助パターン12が3本ずつ同一のピッチでそ
れぞれ平行に配置して形成される。ここで、これらの補
助パターンの線幅はメインパターン1の線幅と同一であ
り1.25μmである。さらに、この補助パターン間の
間隔の寸法も1.25μmに設定される。
【0015】図6(b)に示すように、このようなメイ
ンパターン1は、半透明補助パターン2と同一の半透明
膜113上にクロムの遮光膜102を付着させて形成さ
れる。そして、このメインパターン1はフォトリソグラ
フィーの投影露光の照射光を完全に遮光するように形成
される。これに対し、半透明補助パターン3は、前述の
照射光のうち所定量の光を透過するものである。
【0016】図6では、このような補助パターンが孤立
ライン2の両側に3本ずつ形成される場合について説明
したが、この補助パターンの数は3本ずつに限定される
ものでない。
【0017】なお、この半透明補助パターンで生じる位
相差の検討も行った。補助パターンを透過する光とスペ
ース部を透過する光の位相差が生じた場合、主パターン
のレジストパターン形成に悪影響を及ぼす可能性がある
ことが判った。そこで位相差は小さく抑え、±10°の
範囲内とした。また、位相差は一周期分変化しても同じ
であるので360°n±10°の範囲内であっても良
い。ここで、nは整数である。この位相差は半透明膜7
2の厚さと光学濃度を調整することによって制御され
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】先述したように、解像
度と焦点深度の向上を計るために、超解像技術の中で比
較的実プロセスへの導入が容易な変形照明法が実用化さ
れつつある。この変形照明法は周期性のある回路パター
ン(以下、周期パターンと呼称する)には有効である
が、孤立した回路パターン(以下、孤立パターンと呼称
する)には効果が小さい。また、このような周期パター
ンにおいてもパターンの端部等、周期性の途切れる部分
では解像の形状が悪化する。これは、孤立パターンや周
期パターンの端部では光が一様に回折されるので、2光
束干渉の効果が得られなくなるためである。
【0019】先述した補助パターン法では、主パターン
である回路パターンに隣接して補助パターンが形成され
るため、回路パターンが孤立して形成されることはな
い。このため、前述の変形照明法が有効になる。しか
し、従来の技術の補助パターン法では、補助パターンの
幅は主パターン寸法より小さく設定される。このため
に、主パターンが解像度限界で設計される場合には、補
助パターンは解像度限界以下になりパターンの微細化に
伴いマスク作製が困難になる。
【0020】以上は解像度と焦点深度に関する問題であ
るが、回路パターンの疎密性の違いによる寸法差も大き
な問題となる。このうち、周期パターンと孤立パターン
の寸法差は近接効果と呼ばれ、近接効果を小さく抑える
ことも重要な課題となっている。すなわち、露光した際
の光強度分布が、周期パターンと孤立パターンで異なる
ために、このようなマスクで露光する際に周期パターン
が設計通りになるように露光量を合わせると孤立パター
ンが設計寸法から外れてしまうという問題が生じる。
【0021】また、半透明補助パターン手法は、KrF
エキシマレーザー露光に適用した場合にはほぼ十分に孤
立パターンが焦点深度を大幅に向上できたが、i線露光
で用いた場合に焦点深度が十分得られない場合があるこ
とが判った。この1例を図面を用いて説明する。図7は
0.3μmパターンのフォーカス特性(シミュレーショ
ン結果)である。露光装置は、NA=0.6、60%輪
帯照明(最大σ=0.7)のi線ステッパとし、レジス
トは1.0μm膜厚のポジ型レジストとした。ライン・
アンド・スペースパターン(ライン寸法とスペース寸法
が同一の周期パターン)のフォーカス特性は比較的平坦
で、焦点深度の定義として寸法変動±10%(±0.0
3μm)とすると、−1〜+0.7μmの範囲の1.7
μmが焦点深度となる。なお、ここでは焦点位置の
“+”とは半導体素子基板が投影レンズに近づく方向、
“−”とは反対に離れる方向としている。一方、孤立ラ
インパターンでは−0.2〜+0.2の範囲の0.4μ
mが焦点深度である。そして、この孤立ラインパターン
をメインパターンとし、補助パターンを配置したマスク
の結果を2つ示している。まず1つ目は、従来の微細補
助パターンを配置した補助パターンマスクである。これ
は、メインパターンの左右に、1.75μm離れた位置
に幅0.725μmの微細補助パターンを1本ずつ配置
した。もう一つは、半透明補助パターンを配置したマス
クである。これらは、メインパターンの左右に、1.5
μm離れて幅1.5μmの半透明補助パターンを配置し
た。そして、半透明補助パターンの透過率は25%、位
相差は0度とした。これら2種類の補助パターンは、補
助パターン自体が転写される限界に近く、ほぼ補助パタ
ーン手法の最適条件である。図7に示すようにこれら補
助パターンを用いれば孤立ラインの焦点深度は拡大で
き、従来の微細補助パターン手法で−0.6〜+0.5
の1.1μm、半透明補助パターンで−0.5〜+0.
6の1.1μmの焦点深度が得られている。ただし、通
常の孤立パターンおよびこれら2種類の補助パターンを
付加した孤立パターンでも、フォーカス特性は傾いてい
る。このままでは、焦点位置のわずかのズレにより、パ
ターン線幅が大きく変化し、半導体素子の性能が安定し
なくなる。この原因としてはレジストの膜厚が考えられ
る。光強度分布の変化だけを考えると、焦点位置の+/
−で対称的に変化する。しかし、レジストは1μmの厚
みを有するので、同じ量の焦点位置変化でも、その表面
の焦点が合ったときと、そのボトムに焦点が合ったとき
では得られるレジストのパターン形状は異なってくる。
また、周期パターンでは、焦点位置変化による光強度分
布の変化が小さいため、このレジストの膜厚の効果があ
っても、フォーカス特性はそれほど傾かない。しかし、
孤立パターンでは、焦点位置による光強度分布変化が大
きいため、レジストの膜厚の影響が現れフォーカス特性
が傾くものと考えられる。
【0022】
【課題を解決するための手段】このために本発明では、
透明基板上に遮光膜でパターンを形成した露光用フォト
マスクにおいて、投影露光で半導体基板の表面に転写さ
れる主パターンが前記遮光膜で形成され、且つ、前記露
光用の照射光に対して、透過率の低い材料膜で形成され
る補助用パターンが前記主パターンの周辺部分に配置さ
れている。ここで、前記補助用パターンを透過する光は
その周辺部を透過する光と20〜40度の位相差が生じ
るように設定されている。
【0023】一般に、位相シフトマスクでは位相差が1
80度からずれると、フォーカス特性が傾くことが知ら
れている。すなわち、マスク上の隣接する透過部の光同
士の位相差が0、180、360…度であれば、その転
写の光強度分布は焦点位置の変化に対して対称に変化す
る。しかし、位相差がこれらの値からずれると、焦点位
置の変化により非対称に変化することになる。よって、
半透明補助パターンにおいても、半透明パターンで生じ
る位相差を0、360、720…度から意図的にずらす
ことによりフォーカス特性を変化させることができる。
【0024】半透明補助パターンにおいて、半透明パタ
ーンの位相差が0度では、従来の微細パターンを用いる
補助パターンと同等の焦点深度向上効果がえられる。し
かし、さらに位相差を適当な範囲で制御することにより
フォーカス特性を平坦にし、従来以上に広い焦点深度を
得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の詳
細な説明を行う。図1に本発明の第1の実施の形態のフ
ォトマスクを示す。同図(a)は平面図、同図(b)は
縦断面図である。なお、以下の実施例の説明において
は、縮小率1/5,NA=0.6,60%輪帯照明(σ
out/σin=0.7/0.42)のi線露光装置を
用いるものとする。また、レジストは1μm膜厚のノボ
ラック系ポジ型で、シリコン基板上に塗布されているも
のとする。
【0026】同図(a)に示すように、メインパターン
は孤立ラインパターンであり、その左右に3本ずつの半
透明の補助パターンが形成されている。ここで、これら
の寸法はいずれもマスク上1.75μmであり、その間
隔も1.75μmである。本マスクにより、結像面には
0.35μmパターンが形成される。また、同図(b)
に示すように透明基板上に、孤立ラインパターンは半透
明膜と遮光膜で形成され、半透明補助パターンは半透明
膜のみで形成されている。
【0027】また、半透明膜は15nm膜厚の酸化窒化
クロムであり、i線波長に対して、透過率40%でかつ
位相差は20〜40度生じるように設定されている。よ
って、メインパターンである孤立パターンが適正寸法に
なるような露光量で露光すれば、これらの補助パターン
が転写してしまうことはない。
【0028】次に、本フォトマスクの効果について説明
する。リソグラフィシミュレータProlith/2
(米国FINLE社製)により求めたフォーカス特性を
図2に示す。ここでは、比較としてラインアンドスペー
スパターンと通常の孤立パターンのフォーカス特性も示
している。本半透明補助パターンを付加した孤立パター
ンに関しては、その補助パターンの位相差を0度から6
0度まで10度刻みで変化させたときのフォーカス特性
を示している。同図に示すように、半透明補助パターン
3の位相差を0度から大きくしていくにつれフォーカス
特性は右上がりの傾向が小さくなり平坦になっていき、
約20度から平坦になる。ただし、50度以上では反対
に左上がりに傾斜してしまう。本実施例の場合、レジス
トの膜厚によるフォーカス特性の傾きを補正するには、
位相差を20〜40度とすれば、焦点位置変化による寸
法変動を十分小さく押さえられ、安定した半導体素子の
製造が可能となることが判る。
【0029】なお、本実施例においては補助パターンを
片側3本ずつ配置したが、これは1本ずつでもほぼ同等
の効果がえられる。
【0030】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。ここでも、先の実施例1と同様の露光条件として説
明する。図3に本発明の第2の実施の形態のフォトマス
クを示す。同図(a)は平面図、同図(b)は縦断面図
である。
【0031】図3(a)に示すように、本実施の形態に
おいてもメインパターンは孤立ラインであり、その寸法
は結像面上0.3μmである。そして、その左右には
0.3μm間隔をあけて、同じく0.3μm幅の半透明
補助パターンが1本ずつ形成されている。ただし、本実
施の形態では、メインパターンは遮光パターンではな
く、ハーフトーン方式の位相シフトマスクとおなしもの
になっている。すなわち、15%の透過率を有し、かつ
その透過光は周辺の透明部分の光と180度の位相差が
生じるようになっている。一方、補助パターンは、同じ
く15%の透過率を有するが、その透過光の位相差は3
0度に制御されている。
【0032】また、このマスク構造は図3(b)に示す
ように、透明基板上に、半透明膜および透明膜が順次成
膜された構造となっている。そして、半透明補助パター
ンはこの半透明膜のみで形成され、メインパターンは半
透明膜および透明膜で形成されている。ここで、半透明
膜は先の実施例とおなじ酸化窒化クロムからなり、透過
率を15%、位相差を30度に設定している。一方、透
明膜には最も成膜の容易なSOG(スピン・オン・グラ
ス)を用いたが、CDVSiO2 ,スパッタSiO2 等
の酸化シリコンを用いても良い。透明膜は半透明膜で生
じる30度の位相差にさらに150度の位相差を加え、
メインパターンの位相差を180度としている。
【0033】本実施の形態においては、以下の2つの理
由で従来より焦点深度を拡大することができる。まず1
点目は、メインパターンは位相シフト法の効果により、
従来より急峻な暗部が形成できるためである。そして、
2点目は、半透明補助パターンの透過率を15%程度ま
で低下させられるためである。すなわち、半透明補助パ
ターンの透過率はより低いほどメインパターンは周期パ
ターンに近づき、焦点深度を向上させることができる
(よりラインアンドスペースのフォーカス特性に近づか
すことができる)。ただし、半透明補助パターンの透過
率がこの値より低くなりすぎると、メインパターンが適
正寸法に転写される条件で半透明補助パターンもが転写
されてしまう。このため、メインパターンが通常の遮光
パターンである場合はこの限界が約20%であった。し
かし、メインパターンにハーフトーン方式位相シフト法
を用いることにより、メインパターン部の光強度が低下
しする。そのため、半透明補助パターンの透過率が15
%に低下させても、補助パターンは転写されなくなる
(メインパターンの適正露光量が上がり、従来よりオー
バー露光の条件となるため)。
【0034】なお、本実施の形態においては、メインパ
ターンの透過率は一般のハーフトーン位相シフトマスク
と同じ範囲が望ましい。すなわち、0%(遮光膜)から
2%までは透過率を上げていくと比較的急激に焦点深度
が拡大していき、その拡大の仕方は約4%あたりで緩や
かなとなる。そして、25%以上になると反対に減少し
始める。そのため、通常は4〜20%程度が適当範囲と
なっている。また、メインパターンの透過率を半透明補
助パターンとは別に設定するには、メインパターンを2
種類の半透明膜で形成すれば良い。すなわち、半透明補
助パターンの半透明膜上に、透明膜ではなく第2の半透
明膜を成膜し、この2つの半透明膜で位相差を180度
とする。
【0035】一方、補助パターンの透過率は、転写され
る限界に近いほど焦点深度拡大効果が強く、メインパタ
ーンに合わせた露光条件で転写されないよう、ある程度
の余裕を持って低く設定することが望ましい(通常15
〜20%程度)。
【0036】
【発明の効果】このように本発明のフォトマスクでは、
主パターンのまわりに光透過率を制御した補助パターン
を配置し、かつこの透過光の位相を制御している。この
ために、レジストの膜厚の効果、あるいは投影レンズの
収差影響によりメインパターンのフォーカス特性が傾斜
する場合に、補助パターンの透過率をこの傾きを打ち消
すように設定することにより平坦なフォーカス特性が得
られるという効果を有している。
【0037】また、本発明の第2のフォトマスクは、メ
インパターンにハーフトーン方式位相シフト効果を用
い、さらにそのメインパターンの周辺に透過率およびそ
の透過光位相を制御した補助パターンを配置している。
メインパターンで形成される暗部の光強度を位相シフト
効果を用いより低下させることにより、半透明補助パタ
ーンの透過率をより低下させても補助パターンが転写し
なくなる。よって、焦点深度拡大効果の強い低透過率の
半透明補助パターンを用いることができ、さらに焦点深
度を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するためのフ
ォトマスクの平面および縦断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態を説明するフォーカ
ス特性のシミュレーション結果。
【図3】本発明の第2の実施の形態を説明するためのフ
ォトマスクの平面および縦断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の効果を説明するフ
ォーカス特性のシミュレーション結果。
【図5】従来の微細補助パターンを説明するためのフォ
トマスクの平面および縦断面図。
【図6】従来の半透明補助パターンを説明するためのフ
ォトマスクの平面および縦断面図。
【図7】従来の補助パターンを用いたフォトマスクの問
題点を説明するためのフォーカス特性のシミュレーショ
ン結果。
【符号の説明】
1 メインパターン 2,12 半透明補助パターン 3 微細補助パターン 101 遮光膜 102,112 半透明膜 103 透明基板 104 透明膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠間 邦彦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−82916(JP,A) 特開 平6−313964(JP,A) 特開 平7−234498(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に遮光パターンと半透明補助
    パターンが形成されたフォトマスクに於いて、前記半透
    明補助パターンを透過する光と前記透明基板の透明領域
    を透過する光に50度より小さい範囲の位相差を生じさ
    せ、前記遮光パターンのフォーカス特性を平坦にしたこ
    とを特徴とするフォトマスク。
  2. 【請求項2】 透明基板上に遮光パターンと半透明補助
    パターンが形成されたフォトマスクに於いて、前記半透
    明補助パターンを透過する光と前記透明基板の透明領域
    を透過する光に20〜40度の範囲の位相差を生じさ
    せ、前記遮光パターンのフォーカス特性を平坦にしたこ
    とを特徴とするフォトマスク。
  3. 【請求項3】 透明基板上に遮光パターンと半透明補助
    パターンが形成されたフォトマスクに於いて、前記半透
    明補助パターンを透過する光と前記透明基板の透明領域
    を透過する光に位相差を生じさせ、前記遮光パターンの
    フォーカス特性を平坦にし、前記遮光パターンはライン
    パターンであり、前記半透明膜のパターンは前記ライン
    パターンの周辺に形成された前記遮光パターンと同寸法
    のラインパターンであることを特徴とするフォトマス
    ク。
  4. 【請求項4】 前記半透明補助パターンは半透明膜で形
    成し、かつ前記遮光パターンは前記半透明膜と遮光膜の
    2層で形成することを特徴とする請求項1記載のフォト
    マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 透明基板上に半透明パターンと前記半透
    明パターンの近傍に半透明補助パターンが形成されたフ
    ォトマスクにおいて、特に前記半透明パターンを透過す
    る光と前記透明基板の透明領域を透過する光に180度
    の位相差を生じさせ、かつ前記半透明補助パターンを透
    過する光と前記透明基板の透明領域を透過する光には5
    0度より小さい範囲の所定の位相差を生じさせ、前記半
    透明パターンのフォーカス特性を平坦にすることを特徴
    とするフォトマスク。
  6. 【請求項6】 透明基板上に半透明パターンと前記半透
    明パターンの近傍に半透明補助パターンが形成されたフ
    ォトマスクにおいて、特に前記半透明パターンを透過す
    る光と前記透明基板の透明領域を透過する光に180度
    の位相差を生じさせ、かつ前記半透明補助パターンを透
    過する光と前記透明基板の透明領域を透過する光には2
    0〜40度の範囲の所定の位相差を生じさせ、前記半透
    明パターン のフォーカス特性を平坦にすることを特徴と
    するフォトマスク。
  7. 【請求項7】 透明基板上に半透明パターンと前記半透
    明パターンの近傍に半透明補助パターンが形成されたフ
    ォトマスクにおいて、特に前記半透明パターンを透過す
    る光と前記透明基板の透明領域を透過する光に180度
    の位相差を生じさせ、かつ前記半透明補助パターンを透
    過する光と前記透明基板の透明領域を透過する光には所
    定の位相差を生じさせ、前記半透明パターンのフォーカ
    ス特性を平坦にし、前記透明パターンはラインパターン
    であり、かつ前記半透明補助パターンは前記半透明パタ
    ーンの周辺に形成された前記半透明パターンと同寸法の
    ラインパターンであることを特徴とするフォトマスク。
  8. 【請求項8】 透明基板上に半透明パターンと前記半透
    明パターンの近傍に半透明補助パターンが形成され、前
    記半透明パターンと前記半透明補助パターンの間は前記
    透明基板の透明領域であり、前記半透明補助パターンを
    半透明膜で形成し、かつ前記半透明パターンは前記半透
    明膜と透明膜あるいは第2の半透明膜で形成し、前記半
    透明補助パターンを透過する光と前記透明基板の透明領
    域を透過する光に位相差を生じさせ、前記半透明パター
    ンのフォーカス特性を平坦にしたことを特徴とするフォ
    トマスク。
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