JPWO2007091561A1 - フィンチューブ型熱交換器 - Google Patents

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Abstract

フィンチューブ型熱交換器は、互いに間隔を空けて平行に並べられた複数のフィン3と、フィン3を貫通する複数の伝熱管2とを備えている。各フィン3には、当該フィン3の一部が上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされてなる第1切り起こし部5a、第2切り起こし部5b、および第3切り起こし部5cが形成されている。第1切り起こし部5a、第2切り起こし部5b、および第3切り起こし部5cのそれぞれの横断面形状は、上流側に向かって先細り状になるように湾曲し、半円状に形成されている。

Description

本発明は、フィンチューブ型熱交換器に関するものである。
従来から、例えば空気調和装置、冷凍・冷蔵装置、除湿機等において、フィンチューブ型熱交換器がよく用いられている。フィンチューブ型熱交換器は、所定間隔ごとに並べられた複数のフィンと、これらフィンを貫通する伝熱管とによって構成されている。
また、フィンチューブ型熱交換器には、伝熱促進を目的として、フィン形状に工夫を施したものが知られている。例えば、フィン表面に多数のピンが設けられた熱交換器が知られている。この熱交換器では、これらのピンによってフィン表面側の流れが撹拌され、熱交換が促進される。
しかしながら、フィンとは別部材であるピンをフィンに別途設けることは、製造の複雑化を招くことになる。そこで、フィンの一部を切り起こすことによって、フィン形状に工夫を施した熱交換器がよく用いられている。例えば、特開2001−116488号公報には、プレート基面に複数のスリット状の切り起こし(以下、スリット部という)が形成されたフィンチューブ型熱交換器が開示されている。この熱交換器では、フィンの一部がスリット状に切り起こされるようにフィンをプレス成形することにより、スリット部が形成されている。
スリット部を有するフィン(以下、スリットフィンという)では、以下のような原理に基づいて伝熱促進が図られている。すなわち、図12Aに示すように、スリット部が設けられていないフィン(平滑フィン)100では、前方から空気Aが供給されると、フィン100の前縁100aから後方に向かって、連続的な温度境界層BLが生成される。温度境界層BLは、前縁100aの近傍では薄いが、後方にいくにしたがって厚くなっていく。一方、図12Bに示すように、スリットフィン101では、フィン101の前縁101aだけでなく、各スリット部102の前縁102aからも温度境界層BLが生成される。そのため、いわばフィン101の前縁101aから発達した温度境界層BLを分断することができ、温度境界層BLを断続的に生成することができる。したがって、スリットフィン101では、平滑フィン100と比べて、温度境界層BLの平均的な厚みが薄くなる。その結果、熱伝達率が向上する。
しかしながら、スリットフィン101では、スリット部102の断面形状が矩形状であるため、前縁101aから発達する温度境界層BLを分断させる効果は得ることができるものの、それ以上の効果を望むことはできなかった。したがって、スリット部102の寸法等の最適化を図ったとしても、熱伝達率の向上に関して一定の限界があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造の容易性を維持しつつ、従来以上の熱伝達率の向上を図ることのできるフィンチューブ熱交換器を提供することにある。
本発明に係るフィンチューブ型熱交換器は、互いに間隔を空けて平行に並べられた複数のフィンと、前記フィンを貫通する複数の伝熱管とを備え、前記フィンの表面側を流れる第1の流体と前記伝熱管の内部を流れる第2の流体とを熱交換させるフィンチューブ型熱交換器であって、前記各フィンには、当該フィンの一部が前記第1の流体の流れ方向の上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされてなり、横断面形状が上流側に向かって先細り状となるように湾曲または屈曲した切り起こし部が形成されているものである。
前記切り起こし部の横断面形状は半円状であってよい。また、前記切り起こし部の横断面形状は半楕円状であってもよい。また、前記切り起こし部の横断面形状は、上流側に向かって細長い半楕円状であってもよい。さらに、前記切り起こし部の横断面形状はくさび形であってもよい。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、前記流れ方向に隣り合う切り起こし部は、前記フィンを境として互いに逆向きに切り起こされていてもよい。
前記切り起こし部の切り起こし高さは、フィンピッチの1/2以下であってもよい。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、前記第1の流体の流れ方向に関する前記切り起こし部の長さの合計は、前記第1の流体の流れ方向に関する前記フィンの長さの1/2〜2/3とすることができる。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、前記切り起こし部の前記流れ方向に沿った個数は、伝熱管1列あたり3個以下であってもよい。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、最も上流側に位置する切り起こし部の前記流れ方向の長さは、他の切り起こし部の前記流れ方向長さよりも長くてもよい。
前記フィンは、前記伝熱管の中心を基準として、前記第1の流体の流れ方向の上流側の方が下流側よりも長くなっていてもよい。
本発明に係るフィンチューブ型熱交換器によれば、フィンに切り起こし部が形成され、この切り起こし部の横断面形状は、流れ方向の上流側に向かって先細り状となるように湾曲または屈曲している。そのため、切り起こし部における流体の温度境界層を薄くすることができる。したがって、製造の容易性を維持しつつ熱伝達率を従来以上に向上させることが可能となる。
フィンチューブ型熱交換器の斜視図 フィンの部分立面図 実施形態1に係るフィンチューブ型熱交換器の要部拡大図 実施形態1の変形例に係るフィンチューブ型熱交換器の要部拡大図(III−III断面図) 切り起こし部の横断面形状の説明図 切り起こし部の変形例の横断面図 切り起こし部の横断面図 スリットフィンにおける熱の移動を表す概念図 実施形態に係るフィンにおける熱の移動を表す概念図 切り起こし部の個数と平均熱伝達率との関係を表す図 実施形態2に係るフィンチューブ型熱交換器の要部拡大図 楕円率の説明図 楕円率と平均熱伝達率および圧力損失との関係を示す図 実施形態3に係るフィンチューブ型熱交換器の切り起こし部の横断面図 変形例に係る切り起こし部の横断面図 他の実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器の部分立面図 図11AのXIb−XIb線断面図 平滑フィンの横断面図 スリットフィンの横断面図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器1は、所定間隔ごとに平行に並べられた複数のフィン3と、これらのフィン3を貫通する複数の伝熱管2とを備えている。熱交換器1は、伝熱管2の内部を流れる流体と、フィン3の表面側(伝熱管2の外表面が露出していない場合にはフィン3の表面、伝熱管2の外表面が露出している場合にはフィン3および伝熱管2の表面)を流れる流体とを熱交換させるものである。本実施形態では、フィン3の表面側には空気Aが流れ、伝熱管2の内部には冷媒Bが流れる。ただし、伝熱管3の内部を流れる流体およびフィン3の表面側を流れる流体は、特に限定される訳ではない。それら流体は、気体であってもよく、液体であってもよい。
フィン3は長方形状の平板状に形成されており、図示のY方向に沿って並べられている。なお、本実施形態ではフィン3は一定の間隔で並べられているが、それらの間隔は必ずしも一定である必要はなく、異なっていてもよい。フィン3には、例えば、打ち抜き加工された肉厚0.08〜0.2mmのアルミニウム製の平板を好適に用いることができる。フィン効率を向上させる観点等からは、フィン3の肉厚が0.1mm以上であることが特に好ましい。フィン3の表面には、ベーマイト処理または親水性塗料の塗布などの親水性処理が施されている。
本実施形態では、伝熱管2はフィン3の長手方向(以下、Z方向ともいう)に沿って配列されている。ただし、伝熱管2は必ずしもZ方向に沿って一列に配置されている必要はなく、例えば千鳥状に配置されていてもよい。伝熱管2の外径D(図2参照)は、例えば1〜20mmであり、4mm以下であってもよい。伝熱管2は、拡管されることによってフィン3のフィンカラー(図示せず。なお、図2等においても、フィンカラーの図示は省略している。)と密着しており、上記フィンカラーに嵌合されている。なお、伝熱管2は、内面が平滑な平滑管であってもよく、溝付き管であってもよい。
熱交換器1は、空気Aの流れの方向(図1のX方向)がY方向およびZ方向とほぼ直交するような姿勢で設置される。ただし、十分な熱交換量を確保できる限り、気流方向はX方向から若干傾斜していてもよい。
図2に示すように、伝熱管2の中心線C2は、フィン3の中心線C1よりも気流方向の下流側(図2の右側)にずれている。そのため、伝熱管2の中心線C2を基準にすると、フィン3は上流側(図2の左側)の方が下流側よりも長くなっている。前述したように、フィン3の前縁部は局所的な熱伝達率が大きい。一方、伝熱管2の後方は死水域となり、局所的な熱伝達率が小さい。そのため、本熱交換器1によれば、フィン3の前縁部が前方に延長され、フィン3の後縁部が短くなっているので、熱伝達率の大きな部分の面積を拡大するとともに、熱伝達率の小さな部分の面積を低減させることができる。
図2および図3Aに示すように、フィン3には、気流Aの上流側から下流側に向かって順に、第1切り起こし部5a、第2切り起こし部5b、および第3切り起こし部5cが形成されている。また、第1〜第3切り起こし部5a〜5cは、隣り合う伝熱管2の間にそれぞれ形成され、Z方向に沿って複数組設けられている。
各切り起こし部5a〜5cは、フィン3の一部であって、上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされている部分である。図3Aに示すように、各切り起こし部5a〜5cの横断面(Z方向と直交する断面)の形状は、上流側に向かって先細り状になっている。具体的には、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、半円状に形成されている。切り起こし部5a〜5cの横断面が形成する半円の直径は、例えば0.2〜1.0mmである。
他の側面から、切り起こし部5a〜5cの形状を以下のように特定することができる。まず、フィン3の並び方向(切り起こされていない部分の厚さ方向)を高さ方向HLとし、その高さ方向HLおよび空気Aの流れ方向AL(気流方向)に平行な断面をフィン3の横断面と定義する。切り起こし部5a(5b,5c)は、切り起こしの先端5tがフィン3の面内から離間するとともに、その切り起こしの先端5tを下流側に反転させる形に曲げられている。そして、切り起こし部5a(5b,5c)が形成されている位置におけるフィン3の横断面である図3C中の点線領域で示すように、切り起こし部5a(5b,5c)の下流側に反転している部分とそれ以外の部分との間に、半円状の空間SHが形成されている。さらに、この空間SHの高さhが、気流方向ALの上流側に進むにつれて次第に小さくなるように、切り起こし部5a(5b,5c)の形状調整が行われている。
ただし、空間SHの高さhが気流方向ALの上流側に進むにつれて単調減少している必要はなく、上流側に進むにつれて空間SHの高さhが小さくなる部分を切り起こし部5aが含んでいれば足りる。例えば、図3Dに示すように、下流端5t(切り起こしの先端5t)の位置から気流方向ALの上流側に所定距離進んだ位置で、空間SHが最大高さhmaxを示すように、切り起こし部5a(5b,5c)の形状調整が行われていてもよい。
図2に示すように、切り起こし部5a〜5cは、空気Aの流れ方向に沿って複数設けられ、複数の切り起こし部5a〜5cは、それぞれ、空気Aの流れ方向に関する長さよりも、複数の伝熱管2の並び方向に関する長さの方が大きくなるように寸法が調整されている。つまり、フィン3の面内方向および複数の伝熱管3の並び方向に平行な方向を、複数の切り起こし部5a〜5cの長手方向と定義することができる。この場合、第2切り起こし部5bの長手方向(Z方向)の長さUL2は、第3切り起こし部5cの長手方向長さに等しい。一方、第1切り起こし部5aの長手方向長さUL1は、第2切り起こし部5bの長手方向長さUL2よりも長い。ここでは、第1切り起こし部5aの長手方向長さUL1は、第2切り起こし部5bの長手方向長さUL2の2倍である。ただし、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの長手方向長さは互いに等しくてもよく、すべて異なっていてもよい。
また、第1切り起こし部5aの長手方向UL1は、隣り合う伝熱管2の間隔PGよりも大きく、隣り合う伝熱管2の中心間距離PPよりも小さい。一方、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cの長手方向長さUL2は、上記間隔PGの1/2よりも大きく、上記間隔PGよりも小さい。
図3Aに示すように、第1〜第3切り起こし部5a〜5cは、切り起こしの向きが互い違いになるように形成されている。具体的には、第1切り起こし部5aは図3Aの上側に切り起こされ、第2切り起こし部5bは下側に切り起こされ、第3切り起こし部5cは上側に切り起こされている。すなわち、本実施形態では、気流方向に隣り合う切り起こし部は、切り起こしの向きがフィン3(詳しくはフィン3の切り起こされていない部分)を境にして逆向きになっている。
図3Aに示すように、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの気流方向に関する長さ(全長)UHは、互いに等しい。ただし、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの全長UHは、必ずしも同一でなくてもよく、互いに異なっていてもよい。例えば、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの全長UHは、徐々に短くなっていてもよく、徐々に長くなっていてもよい。
第1〜第3切り起こし部5a〜5cの切り起こし高さUWも、互いに等しくなっている。なお、ここでは、切り起こし高さUWは、フィン3の板厚方向の中心からの距離をいうものとする。切り起こし高さUWは、フィンピッチFPの1/2以下であることが好ましい。切り起こし高さUWがフィンピッチFPの1/2以下の場合、熱交換器1を気流の上流側から下流側に向かって見たとき(X方向視)に、隣り合うフィン3同士の切り起こし部5a〜5cが重ならず、圧力損失の増大を抑制することができるからである。
図3Bに示す変形例では、最も上流側に位置する切り起こし部である第1切り起こし部5aの気流方向に関する長さUHが、他の切り起こし部である第2および第3切り起こし部5b,5cの気流方向に関する長さUhよりも長くなっている。また、第1切り起こし部5aの切り起こし高さUWが、第2および第3切り起こし部5b,5cの切り起こし高さUwよりも高くなっている。
なお、本明細書では、空気Aの流れ方向に関する切り起こし部5a〜5cの長さUHを、切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHという。切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHは、図3A等に示すように、当該切り起こし部5a〜5cを形成することによって生ずる開口の上流端から下流端までの長さに一致するものとする。
次に、本熱交換器1における伝熱促進の原理について説明する。
熱交換器1では、前方から空気A(図3A参照)が供給されると、フィン3の前縁から後方に向かって温度境界層が形成されるとともに、第1〜第3切り起こし部5a〜5cにおいても温度境界層が形成される。図4は、第1切り起こし部5aにおける温度境界層BLを表している。図4に示すように、第1切り起こし部5aは上流側に向かって先細り状の横断面形状を有しているので、空気は第1切り起こし部5aの表面上を薄く沿うように流れ、温度境界層BLの厚みは薄くなる。すなわち、温度境界層BLは後方にいくに従って広がっていくが、第1切り起こし部5aも後方にいくに従って広がる形状に形成されている。そのため、第1切り起こし部5aの前縁だけでなく後側においても、温度境界層BLは薄く保たれる。したがって、第1切り起こし部5aの熱伝達率は飛躍的に向上する。
図示は省略するが、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cにおいても、ほぼ同様の温度境界層が形成される。したがって、上述と同様の理由により、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cにおいても熱伝達率は飛躍的に向上する。
また、図2に示すように、フィン3を厚さ方向に平面視した場合における複数の切り起こし部5a〜5cの形状(外形)が長手方向を有する方形状(例えば、矩形状、または気流方向に長辺と短辺が直交する台形状)であるとともに、長手方向が気流方向に直交するように、複数の切り起こし部5a〜5cの向きが揃っている。切り起こし部5a〜5cの形状および位置関係がこのようになっている場合、次のような効果を得ることができる。
図5Aに示すように、従来のスリットフィン101では、スリット部102に対する熱の供給は、スリット部102の根元102cを通じて行われる。しかしながら、根元102cはスリット部102の長手方向と直交する方向に延びているので、根元102cの幅SWは小さい。そのため、スリットフィン101では、伝熱促進部であるスリット部102に対する熱の供給路が狭かった。したがって、スリット部102は局所的な熱伝達率が高いものの、熱の供給が必ずしも十分とは言い難かった。これに対し本熱交換器1(フィン3)では、図5Bに示すように、切り起こし部5の根元10は、切り起こし部5の長手方向(図5Bの上下方向)に延びており、根元10の幅ULは広い。そのため、切り起こし部5には十分な量の熱が供給される。したがって、本熱交換器1(フィン3)によれば、伝熱促進部に対する熱の供給量という点においても、熱交換性能の向上を図ることができる。
このように、本熱交換器1では、スリット状の切り起こし部を設ける場合に比べて、切り起こし部5a〜5cの熱伝達率を大きく向上させることができる。したがって、熱交換器1の平均熱伝達率を大きくすることができる。また、切り起こし部5a〜5cに十分な熱量を供給することができる。さらに、フィン3の一部を切り起こすだけで伝熱促進部を形成することができるので、従来と比較して製造が著しく困難になるおそれはない。したがって、製造の容易性を維持しつつ従来以上の熱伝達率の向上を図ることができる。
また、図3Aに示すように、本実施形態では、各切り起こし部5a〜5cの横断面形状は半円状に形成されており、各切り起こし部5a〜5cの横断面における気流方向と直交する方向(図示Y方向)の幅は、上流側から下流側にいくにしたがって大きくなり、各切り起こし部5a〜5cの下流端において最大となっている。なお、ここで、「切り起こし部の下流端」とは、切り起こされた部分の先端(図3Aの符号5t参照)のことである。従来のピンフィン等のように、横断面が円柱状の伝熱促進体では、下流側部分は死水域となり、下流側部分の熱伝達率は低くなる。これに対し、本実施形態の切り起こし部5a〜5cによれば、横断面が半円状であるので、死水域を低減することができる。したがって、熱伝達率を効果的に向上させることができる。
なお、切り起こし部5a〜5cは上流側に向かって先細り状になっていればよいが、特に本実施形態では、切り起こし部5a〜5cは半円状に形成されている。そのため、境界層の発達をより一層抑制することができ、熱伝達率をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、気流方向に隣り合う切り起こし部は、切り起こしの向きが互いに逆になっている。そのため、第2切り起こし部5bは第1切り起こし部5aの温度境界層の影響を受けにくく、また、第3切り起こし部5cは第2切り起こし部5bの温度境界層の影響を受けにくい。したがって、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cの熱伝達率を更に向上させることができる。
また、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの切り起こし高さUWは、フィンピッチFPの1/2以下に設定されている。そのため、圧力損失が著しく増加することを防止することができる。ただし、熱交換器1の用途等によっては、圧力損失の増加がある程度許容される場合もある。そのような場合には、上記切り起こし高さUWがフィンピッチFPの1/2よりも大きくてもよい。なお、切り起こし部5a〜5cの切り起こし高さUWの下限については特に限定されず、例えば、フィンピッチFPの1/5以上(ただし、フィン3の厚みFTの2倍を超える)とすることができる。
ところで、図6に概念的に示すように、一般的に、切り起こし部の個数が多いほど熱伝達率は増加するが、その増加率は徐々に小さくなっていく。一方、切り起こし部の個数が多いほど、製造は複雑となり、また、圧力損失は大きくなる。しかしながら、本実施形態では、気流方向に沿った切り起こし部5a〜5cの個数は3個(複数個)である。図3Aに示すように、これら複数の切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHの合計は、フィン3の気流方向長さL(=フィン3の短辺の長さ)の1/2〜2/3に設定されている。つまり、1/2≦3・UH/L≦2/3となる。そのため、製造の複雑化や圧力損失の著しい増加を招くことなく、熱伝達率を向上させることができる。
なお、フィン3の気流方向長さLに対する切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHの割合は、伝熱管2の列数に応じて異ならせることができる。上述した割合は、フィン3を貫通する伝熱管2が1列の場合の割合である。同様に、切り起こし部5a〜5cの個数も、フィン3を貫通する伝熱管2が1列の場合の個数である。
最も上流側に位置する第1切り起こし部5aは、熱伝達率が比較的大きい。本実施形態では、第1切り起こし部5aの長手方向の長さは、他の切り起こし部5b,5cの長手方向の長さよりも大きくなっている。そのため、熱伝達率の大きな部分の面積が大きくなっているので、熱伝達率を効果的に向上させることができる。
また、本熱交換器1では、切り起こし部5a〜5cの速度境界層が薄くなるので、フィン3の表面で結露が生じた場合であっても、水膜は薄くなりやすい。そのため、結露が生じた場合であっても、伝熱促進効果は低下しにくく、また、圧力損失も増加しにくい。
(実施形態2)
実施形態1では、切り起こし部5a〜5cは、横断面形状が半円状に形成されていた。しかしながら、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、半円状に限定される訳ではない。図7に示すように、実施形態2に係るフィンチューブ熱交換器1は、切り起こし部5a〜5cの横断面形状が半楕円状のものである。
すなわち、実施形態2に係る熱交換器1のフィン3には、当該フィン3の一部が上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされた切り起こし部5a〜5cが形成され、それら切り起こし部5a〜5cは、横断面形状が上流側に向かって先細り状になるように湾曲し、半楕円状に形成されている。その他の構成は実施形態1と同様であるので、それらの説明は省略する。
本実施形態では、切り起こし部5a〜5c同士では、図8Aに示す楕円率(短径aと長径bとの比率=a/b)は互いに等しい。しかしながら、切り起こし部5a〜5cの楕円率は、互いに異なっていてもよい。図8Bに、楕円率に対する表面平均熱伝達率および圧力損失のシミュレーション結果を示す。図8Bの表は、楕円率=1(半円状)のときの表面平均熱伝達率および圧力損失を基準(=1)として表している。この表から分かるように、楕円率が0.33よりも大きくかつ1未満の場合には、切り起こし部5a〜5cの横断面が半円状のもの(実施形態1)に比べて、圧力損失を低減させつつ熱伝達率を同等以上に保つことができる。なお、シミュレーションは、3・UH/L≒0.6の条件で行った。
本実施形態においても、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、上流側に向かって先細り状に形成されている。そのため、実施形態1と同様、切り起こし部5a〜5cにおける温度境界層を薄くすることができるので、熱伝達率を向上させることができる。さらに、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、半楕円状に形成されている。そのため、実施形態1よりも圧力損失を低減させることができる。
特に本実施形態では、切り起こし部5a〜5cは、横断面の長径方向が気流方向と平行となるように形成されている。したがって、圧力損失をより一層低減させることが可能となる。
また、切り起こし部5a〜5cの楕円率を0.33よりも大きくかつ1未満に設定することとすれば、切り起こし部5a〜5cの横断面が半円状のものに比べて、熱伝達率を同等以上に保ちつつ圧力損失の低減を図ることができる。
(実施形態3)
図9に示すように、実施形態3に係るフィンチューブ型熱交換器1は、切り起こし部5a〜5cの横断面形状がくさび形に形成されているものである。
すなわち、実施形態3に係る熱交換器1のフィン3には、当該フィン3の一部が上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされた切り起こし部5a〜5cが形成され、それら切り起こし部5a〜5cは、横断面形状が上流側に向かって先細り状になるように湾曲し、くさび形に形成されている。なお、ここでくさび形とは、前端から後端に至るまで広がり続けるような形状をいう。その他の構成は実施形態1と同様であるので、それらの説明は省略する。
本実施形態においても、切り起こし部5a〜5cの横断面形状が上流側に向かって先細り状に形成されているので、実施形態1と同様、切り起こし部5a〜5cにおける温度境界層を薄くすることができる。したがって、熱伝達率を向上させることができる。また、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cは、前端から後端に至るまで広がり続けているので、切り起こし部5a〜5cの後端においても温度境界層を薄くすることができる。したがって、熱伝達率をより一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの前端は丸まっていたが、切り起こし部5a〜5cの前端は必ずしも丸まっている必要はなく、図10に示すように、それらの前端は尖っていてもよい。切り起こし部5a〜5cの横断面は、屈曲した形状に形成されていてもよい。
(その他の実施形態)
前記各実施形態では、フィン3の前縁部の横断面は、半矩形状に形成されていた。しかし、フィン3の前縁部も切り起こし部5a〜5cと同様に、横断面形状が半円状、半楕円状、またはくさび形等であってもよい。
前記各実施形態のフィンチューブ型熱交換器1では、伝熱管2の列数が1列であったが、伝熱管2の列数は2列以上であってもよい。伝熱管2の列数が2列以上の場合、フィン3は各列に共通の一体ものであってもよく、列毎に分割されたフィンであってもよい。例えば、伝熱管2の列数が2列の場合に、1列目のフィンと2列目のフィンとが分離されていてもよい。図11に示すように、1列目のフィンと2列目のフィンとがずらして配置され、1列目のフィン3の間に2列目のフィン3が位置していてもよい。
以上説明したように、本発明は、フィンチューブ型熱交換器について有用である。
本発明は、フィンチューブ型熱交換器に関するものである。
従来から、例えば空気調和装置、冷凍・冷蔵装置、除湿機等において、フィンチューブ型熱交換器がよく用いられている。フィンチューブ型熱交換器は、所定間隔ごとに並べられた複数のフィンと、これらフィンを貫通する伝熱管とによって構成されている。
また、フィンチューブ型熱交換器には、伝熱促進を目的として、フィン形状に工夫を施したものが知られている。例えば、フィン表面に多数のピンが設けられた熱交換器が知られている。この熱交換器では、これらのピンによってフィン表面側の流れが撹拌され、熱交換が促進される。
しかしながら、フィンとは別部材であるピンをフィンに別途設けることは、製造の複雑化を招くことになる。そこで、フィンの一部を切り起こすことによって、フィン形状に工夫を施した熱交換器がよく用いられている。例えば、特開2001−116488号公報には、プレート基面に複数のスリット状の切り起こし(以下、スリット部という)が形成されたフィンチューブ型熱交換器が開示されている。この熱交換器では、フィンの一部がスリット状に切り起こされるようにフィンをプレス成形することにより、スリット部が形成されている。
スリット部を有するフィン(以下、スリットフィンという)では、以下のような原理に基づいて伝熱促進が図られている。すなわち、図12Aに示すように、スリット部が設けられていないフィン(平滑フィン)100では、前方から空気Aが供給されると、フィン100の前縁100aから後方に向かって、連続的な温度境界層BLが生成される。温度境界層BLは、前縁100aの近傍では薄いが、後方にいくにしたがって厚くなっていく。一方、図12Bに示すように、スリットフィン101では、フィン101の前縁101aだけでなく、各スリット部102の前縁102aからも温度境界層BLが生成される。そのため、いわばフィン101の前縁101aから発達した温度境界層BLを分断することができ、温度境界層BLを断続的に生成することができる。したがって、スリットフィン101では、平滑フィン100と比べて、温度境界層BLの平均的な厚みが薄くなる。その結果、熱伝達率が向上する。
しかしながら、スリットフィン101では、スリット部102の断面形状が矩形状であるため、前縁101aから発達する温度境界層BLを分断させる効果は得ることができるものの、それ以上の効果を望むことはできなかった。したがって、スリット部102の寸法等の最適化を図ったとしても、熱伝達率の向上に関して一定の限界があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造の容易性を維持しつつ、従来以上の熱伝達率の向上を図ることのできるフィンチューブ熱交換器を提供することにある。
本発明に係るフィンチューブ型熱交換器は、互いに間隔を空けて平行に並べられた複数のフィンと、前記フィンを貫通する複数の伝熱管とを備え、前記フィンの表面側を流れる第1の流体と前記伝熱管の内部を流れる第2の流体とを熱交換させるフィンチューブ型熱交換器であって、前記各フィンには、当該フィンの一部が前記第1の流体の流れ方向の上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされてなり、横断面形状が上流側に向かって先細り状となるように湾曲または屈曲した切り起こし部が形成されているものである。
前記切り起こし部の横断面形状は半円状であってよい。また、前記切り起こし部の横断面形状は半楕円状であってもよい。また、前記切り起こし部の横断面形状は、上流側に向かって細長い半楕円状であってもよい。さらに、前記切り起こし部の横断面形状はくさび形であってもよい。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、前記流れ方向に隣り合う切り起こし部は、前記フィンを境として互いに逆向きに切り起こされていてもよい。
前記切り起こし部の切り起こし高さは、フィンピッチの1/2以下であってもよい。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、前記第1の流体の流れ方向に関する前記切り起こし部の長さの合計は、前記第1の流体の流れ方向に関する前記フィンの長さの1/2〜2/3とすることができる。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、前記切り起こし部の前記流れ方向に沿った個数は、伝熱管1列あたり3個以下であってもよい。
前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、最も上流側に位置する切り起こし部の前記流れ方向の長さは、他の切り起こし部の前記流れ方向長さよりも長くてもよい。
前記フィンは、前記伝熱管の中心を基準として、前記第1の流体の流れ方向の上流側の方が下流側よりも長くなっていてもよい。
本発明に係るフィンチューブ型熱交換器によれば、フィンに切り起こし部が形成され、この切り起こし部の横断面形状は、流れ方向の上流側に向かって先細り状となるように湾曲または屈曲している。そのため、切り起こし部における流体の温度境界層を薄くすることができる。したがって、製造の容易性を維持しつつ熱伝達率を従来以上に向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器1は、所定間隔ごとに平行に並べられた複数のフィン3と、これらのフィン3を貫通する複数の伝熱管2とを備えている。熱交換器1は、伝熱管2の内部を流れる流体と、フィン3の表面側(伝熱管2の外表面が露出していない場合にはフィン3の表面、伝熱管2の外表面が露出している場合にはフィン3および伝熱管2の表面)を流れる流体とを熱交換させるものである。本実施形態では、フィン3の表面側には空気Aが流れ、伝熱管2の内部には冷媒Bが流れる。ただし、伝熱管3の内部を流れる流体およびフィン3の表面側を流れる流体は、特に限定される訳ではない。それら流体は、気体であってもよく、液体であってもよい。
フィン3は長方形状の平板状に形成されており、図示のY方向に沿って並べられている。なお、本実施形態ではフィン3は一定の間隔で並べられているが、それらの間隔は必ずしも一定である必要はなく、異なっていてもよい。フィン3には、例えば、打ち抜き加工された肉厚0.08〜0.2mmのアルミニウム製の平板を好適に用いることができる。フィン効率を向上させる観点等からは、フィン3の肉厚が0.1mm以上であることが特に好ましい。フィン3の表面には、ベーマイト処理または親水性塗料の塗布などの親水性処理が施されている。
本実施形態では、伝熱管2はフィン3の長手方向(以下、Z方向ともいう)に沿って配列されている。ただし、伝熱管2は必ずしもZ方向に沿って一列に配置されている必要はなく、例えば千鳥状に配置されていてもよい。伝熱管2の外径D(図2参照)は、例えば1〜20mmであり、4mm以下であってもよい。伝熱管2は、拡管されることによってフィン3のフィンカラー(図示せず。なお、図2等においても、フィンカラーの図示は省略している。)と密着しており、上記フィンカラーに嵌合されている。なお、伝熱管2は、内面が平滑な平滑管であってもよく、溝付き管であってもよい。
熱交換器1は、空気Aの流れの方向(図1のX方向)がY方向およびZ方向とほぼ直交するような姿勢で設置される。ただし、十分な熱交換量を確保できる限り、気流方向はX方向から若干傾斜していてもよい。
図2に示すように、伝熱管2の中心線C2は、フィン3の中心線C1よりも気流方向の下流側(図2の右側)にずれている。そのため、伝熱管2の中心線C2を基準にすると、フィン3は上流側(図2の左側)の方が下流側よりも長くなっている。前述したように、フィン3の前縁部は局所的な熱伝達率が大きい。一方、伝熱管2の後方は死水域となり、局所的な熱伝達率が小さい。そのため、本熱交換器1によれば、フィン3の前縁部が前方に延長され、フィン3の後縁部が短くなっているので、熱伝達率の大きな部分の面積を拡大するとともに、熱伝達率の小さな部分の面積を低減させることができる。
図2および図3Aに示すように、フィン3には、気流Aの上流側から下流側に向かって順に、第1切り起こし部5a、第2切り起こし部5b、および第3切り起こし部5cが形成されている。また、第1〜第3切り起こし部5a〜5cは、隣り合う伝熱管2の間にそれぞれ形成され、Z方向に沿って複数組設けられている。
各切り起こし部5a〜5cは、フィン3の一部であって、上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされている部分である。図3Aに示すように、各切り起こし部5a〜5cの横断面(Z方向と直交する断面)の形状は、上流側に向かって先細り状になっている。具体的には、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、半円状に形成されている。切り起こし部5a〜5cの横断面が形成する半円の直径は、例えば0.2〜1.0mmである。
他の側面から、切り起こし部5a〜5cの形状を以下のように特定することができる。まず、フィン3の並び方向(切り起こされていない部分の厚さ方向)を高さ方向HLとし、その高さ方向HLおよび空気Aの流れ方向AL(気流方向)に平行な断面をフィン3の横断面と定義する。切り起こし部5a(5b,5c)は、切り起こしの先端5tがフィン3の面内から離間するとともに、その切り起こしの先端5tを下流側に反転させる形に曲げられている。そして、切り起こし部5a(5b,5c)が形成されている位置におけるフィン3の横断面である図3C中の点線領域で示すように、切り起こし部5a(5b,5c)の下流側に反転している部分とそれ以外の部分との間に、半円状の空間SHが形成されている。さらに、この空間SHの高さhが、気流方向ALの上流側に進むにつれて次第に小さくなるように、切り起こし部5a(5b,5c)の形状調整が行われている。
ただし、空間SHの高さhが気流方向ALの上流側に進むにつれて単調減少している必要はなく、上流側に進むにつれて空間SHの高さhが小さくなる部分を切り起こし部5aが含んでいれば足りる。例えば、図3Dに示すように、下流端5t(切り起こしの先端5t)の位置から気流方向ALの上流側に所定距離進んだ位置で、空間SHが最大高さhmaxを示すように、切り起こし部5a(5b,5c)の形状調整が行われていてもよい。
図2に示すように、切り起こし部5a〜5cは、空気Aの流れ方向に沿って複数設けられ、複数の切り起こし部5a〜5cは、それぞれ、空気Aの流れ方向に関する長さよりも、複数の伝熱管2の並び方向に関する長さの方が大きくなるように寸法が調整されている。つまり、フィン3の面内方向および複数の伝熱管3の並び方向に平行な方向を、複数の切り起こし部5a〜5cの長手方向と定義することができる。この場合、第2切り起こし部5bの長手方向(Z方向)の長さUL2は、第3切り起こし部5cの長手方向長さに等しい。一方、第1切り起こし部5aの長手方向長さUL1は、第2切り起こし部5bの長手方向長さUL2よりも長い。ここでは、第1切り起こし部5aの長手方向長さUL1は、第2切り起こし部5bの長手方向長さUL2の2倍である。ただし、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの長手方向長さは互いに等しくてもよく、すべて異なっていてもよい。
また、第1切り起こし部5aの長手方向UL1は、隣り合う伝熱管2の間隔PGよりも大きく、隣り合う伝熱管2の中心間距離PPよりも小さい。一方、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cの長手方向長さUL2は、上記間隔PGの1/2よりも大きく、上記間隔PGよりも小さい。
図3Aに示すように、第1〜第3切り起こし部5a〜5cは、切り起こしの向きが互い違いになるように形成されている。具体的には、第1切り起こし部5aは図3Aの上側に切り起こされ、第2切り起こし部5bは下側に切り起こされ、第3切り起こし部5cは上側に切り起こされている。すなわち、本実施形態では、気流方向に隣り合う切り起こし部は、切り起こしの向きがフィン3(詳しくはフィン3の切り起こされていない部分)を境にして逆向きになっている。
図3Aに示すように、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの気流方向に関する長さ(全長)UHは、互いに等しい。ただし、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの全長UHは、必ずしも同一でなくてもよく、互いに異なっていてもよい。例えば、第1〜第3切り起こし部5a〜5cの全長UHは、徐々に短くなっていてもよく、徐々に長くなっていてもよい。
第1〜第3切り起こし部5a〜5cの切り起こし高さUWも、互いに等しくなっている。なお、ここでは、切り起こし高さUWは、フィン3の板厚方向の中心からの距離をいうものとする。切り起こし高さUWは、フィンピッチFPの1/2以下であることが好ましい。切り起こし高さUWがフィンピッチFPの1/2以下の場合、熱交換器1を気流の上流側から下流側に向かって見たとき(X方向視)に、隣り合うフィン3同士の切り起こし部5a〜5cが重ならず、圧力損失の増大を抑制することができるからである。
図3Bに示す変形例では、最も上流側に位置する切り起こし部である第1切り起こし部5aの気流方向に関する長さUHが、他の切り起こし部である第2および第3切り起こし部5b,5cの気流方向に関する長さUhよりも長くなっている。また、第1切り起こし部5aの切り起こし高さUWが、第2および第3切り起こし部5b,5cの切り起こし高さUwよりも高くなっている。
なお、本明細書では、空気Aの流れ方向に関する切り起こし部5a〜5cの長さUHを、切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHという。切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHは、図3A等に示すように、当該切り起こし部5a〜5cを形成することによって生ずる開口の上流端から下流端までの長さに一致するものとする。
次に、本熱交換器1における伝熱促進の原理について説明する。
熱交換器1では、前方から空気A(図3A参照)が供給されると、フィン3の前縁から後方に向かって温度境界層が形成されるとともに、第1〜第3切り起こし部5a〜5cにおいても温度境界層が形成される。図4は、第1切り起こし部5aにおける温度境界層BLを表している。図4に示すように、第1切り起こし部5aは上流側に向かって先細り状の横断面形状を有しているので、空気は第1切り起こし部5aの表面上を薄く沿うように流れ、温度境界層BLの厚みは薄くなる。すなわち、温度境界層BLは後方にいくに従って広がっていくが、第1切り起こし部5aも後方にいくに従って広がる形状に形成されている。そのため、第1切り起こし部5aの前縁だけでなく後側においても、温度境界層BLは薄く保たれる。したがって、第1切り起こし部5aの熱伝達率は飛躍的に向上する。
図示は省略するが、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cにおいても、ほぼ同様の温度境界層が形成される。したがって、上述と同様の理由により、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cにおいても熱伝達率は飛躍的に向上する。
また、図2に示すように、フィン3を厚さ方向に平面視した場合における複数の切り起こし部5a〜5cの形状(外形)が長手方向を有する方形状(例えば、矩形状、または気流方向に長辺と短辺が直交する台形状)であるとともに、長手方向が気流方向に直交するように、複数の切り起こし部5a〜5cの向きが揃っている。切り起こし部5a〜5cの形状および位置関係がこのようになっている場合、次のような効果を得ることができる。
図5Aに示すように、従来のスリットフィン101では、スリット部102に対する熱の供給は、スリット部102の根元102cを通じて行われる。しかしながら、根元102cはスリット部102の長手方向と直交する方向に延びているので、根元102cの幅SWは小さい。そのため、スリットフィン101では、伝熱促進部であるスリット部102に対する熱の供給路が狭かった。したがって、スリット部102は局所的な熱伝達率が高いものの、熱の供給が必ずしも十分とは言い難かった。これに対し本熱交換器1(フィン3)では、図5Bに示すように、切り起こし部5の根元10は、切り起こし部5の長手方向(図5Bの上下方向)に延びており、根元10の幅ULは広い。そのため、切り起こし部5には十分な量の熱が供給される。したがって、本熱交換器1(フィン3)によれば、伝熱促進部に対する熱の供給量という点においても、熱交換性能の向上を図ることができる。
このように、本熱交換器1では、スリット状の切り起こし部を設ける場合に比べて、切り起こし部5a〜5cの熱伝達率を大きく向上させることができる。したがって、熱交換器1の平均熱伝達率を大きくすることができる。また、切り起こし部5a〜5cに十分な熱量を供給することができる。さらに、フィン3の一部を切り起こすだけで伝熱促進部を形成することができるので、従来と比較して製造が著しく困難になるおそれはない。したがって、製造の容易性を維持しつつ従来以上の熱伝達率の向上を図ることができる。
また、図3Aに示すように、本実施形態では、各切り起こし部5a〜5cの横断面形状は半円状に形成されており、各切り起こし部5a〜5cの横断面における気流方向と直交する方向(図示Y方向)の幅は、上流側から下流側にいくにしたがって大きくなり、各切り起こし部5a〜5cの下流端において最大となっている。なお、ここで、「切り起こし部の下流端」とは、切り起こされた部分の先端(図3Aの符号5t参照)のことである。従来のピンフィン等のように、横断面が円柱状の伝熱促進体では、下流側部分は死水域となり、下流側部分の熱伝達率は低くなる。これに対し、本実施形態の切り起こし部5a〜5cによれば、横断面が半円状であるので、死水域を低減することができる。したがって、熱伝達率を効果的に向上させることができる。
なお、切り起こし部5a〜5cは上流側に向かって先細り状になっていればよいが、特に本実施形態では、切り起こし部5a〜5cは半円状に形成されている。そのため、境界層の発達をより一層抑制することができ、熱伝達率をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、気流方向に隣り合う切り起こし部は、切り起こしの向きが互いに逆になっている。そのため、第2切り起こし部5bは第1切り起こし部5aの温度境界層の影響を受けにくく、また、第3切り起こし部5cは第2切り起こし部5bの温度境界層の影響を受けにくい。したがって、第2切り起こし部5bおよび第3切り起こし部5cの熱伝達率を更に向上させることができる。
また、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの切り起こし高さUWは、フィンピッチFPの1/2以下に設定されている。そのため、圧力損失が著しく増加することを防止することができる。ただし、熱交換器1の用途等によっては、圧力損失の増加がある程度許容される場合もある。そのような場合には、上記切り起こし高さUWがフィンピッチFPの1/2よりも大きくてもよい。なお、切り起こし部5a〜5cの切り起こし高さUWの下限については特に限定されず、例えば、フィンピッチFPの1/5以上(ただし、フィン3の厚みFTの2倍を超える)とすることができる。
ところで、図6に概念的に示すように、一般的に、切り起こし部の個数が多いほど熱伝達率は増加するが、その増加率は徐々に小さくなっていく。一方、切り起こし部の個数が多いほど、製造は複雑となり、また、圧力損失は大きくなる。しかしながら、本実施形態では、気流方向に沿った切り起こし部5a〜5cの個数は3個(複数個)である。図3Aに示すように、これら複数の切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHの合計は、フィン3の気流方向長さL(=フィン3の短辺の長さ)の1/2〜2/3に設定されている。つまり、1/2≦3・UH/L≦2/3となる。そのため、製造の複雑化や圧力損失の著しい増加を招くことなく、熱伝達率を向上させることができる。
なお、フィン3の気流方向長さLに対する切り起こし部5a〜5cの気流方向長さUHの割合は、伝熱管2の列数に応じて異ならせることができる。上述した割合は、フィン3を貫通する伝熱管2が1列の場合の割合である。同様に、切り起こし部5a〜5cの個数も、フィン3を貫通する伝熱管2が1列の場合の個数である。
最も上流側に位置する第1切り起こし部5aは、熱伝達率が比較的大きい。本実施形態では、第1切り起こし部5aの長手方向の長さは、他の切り起こし部5b,5cの長手方向の長さよりも大きくなっている。そのため、熱伝達率の大きな部分の面積が大きくなっているので、熱伝達率を効果的に向上させることができる。
また、本熱交換器1では、切り起こし部5a〜5cの速度境界層が薄くなるので、フィン3の表面で結露が生じた場合であっても、水膜は薄くなりやすい。そのため、結露が生じた場合であっても、伝熱促進効果は低下しにくく、また、圧力損失も増加しにくい。
(実施形態2)
実施形態1では、切り起こし部5a〜5cは、横断面形状が半円状に形成されていた。しかしながら、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、半円状に限定される訳ではない。図7に示すように、実施形態2に係るフィンチューブ熱交換器1は、切り起こし部5a〜5cの横断面形状が半楕円状のものである。
すなわち、実施形態2に係る熱交換器1のフィン3には、当該フィン3の一部が上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされた切り起こし部5a〜5cが形成され、それら切り起こし部5a〜5cは、横断面形状が上流側に向かって先細り状になるように湾曲し、半楕円状に形成されている。その他の構成は実施形態1と同様であるので、それらの説明は省略する。
本実施形態では、切り起こし部5a〜5c同士では、図8Aに示す楕円率(短径aと長径bとの比率=a/b)は互いに等しい。しかしながら、切り起こし部5a〜5cの楕円率は、互いに異なっていてもよい。図8Bに、楕円率に対する表面平均熱伝達率および圧力損失のシミュレーション結果を示す。図8Bの表は、楕円率=1(半円状)のときの表面平均熱伝達率および圧力損失を基準(=1)として表している。この表から分かるように、楕円率が0.33よりも大きくかつ1未満の場合には、切り起こし部5a〜5cの横断面が半円状のもの(実施形態1)に比べて、圧力損失を低減させつつ熱伝達率を同等以上に保つことができる。なお、シミュレーションは、3・UH/L≒0.6の条件で行った。
本実施形態においても、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、上流側に向かって先細り状に形成されている。そのため、実施形態1と同様、切り起こし部5a〜5cにおける温度境界層を薄くすることができるので、熱伝達率を向上させることができる。さらに、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの横断面形状は、半楕円状に形成されている。そのため、実施形態1よりも圧力損失を低減させることができる。
特に本実施形態では、切り起こし部5a〜5cは、横断面の長径方向が気流方向と平行となるように形成されている。したがって、圧力損失をより一層低減させることが可能となる。
また、切り起こし部5a〜5cの楕円率を0.33よりも大きくかつ1未満に設定することとすれば、切り起こし部5a〜5cの横断面が半円状のものに比べて、熱伝達率を同等以上に保ちつつ圧力損失の低減を図ることができる。
(実施形態3)
図9に示すように、実施形態3に係るフィンチューブ型熱交換器1は、切り起こし部5a〜5cの横断面形状がくさび形に形成されているものである。
すなわち、実施形態3に係る熱交換器1のフィン3には、当該フィン3の一部が上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされた切り起こし部5a〜5cが形成され、それら切り起こし部5a〜5cは、横断面形状が上流側に向かって先細り状になるように湾曲し、くさび形に形成されている。なお、ここでくさび形とは、前端から後端に至るまで広がり続けるような形状をいう。その他の構成は実施形態1と同様であるので、それらの説明は省略する。
本実施形態においても、切り起こし部5a〜5cの横断面形状が上流側に向かって先細り状に形成されているので、実施形態1と同様、切り起こし部5a〜5cにおける温度境界層を薄くすることができる。したがって、熱伝達率を向上させることができる。また、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cは、前端から後端に至るまで広がり続けているので、切り起こし部5a〜5cの後端においても温度境界層を薄くすることができる。したがって、熱伝達率をより一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、切り起こし部5a〜5cの前端は丸まっていたが、切り起こし部5a〜5cの前端は必ずしも丸まっている必要はなく、図10に示すように、それらの前端は尖っていてもよい。切り起こし部5a〜5cの横断面は、屈曲した形状に形成されていてもよい。
(その他の実施形態)
前記各実施形態では、フィン3の前縁部の横断面は、半矩形状に形成されていた。しかし、フィン3の前縁部も切り起こし部5a〜5cと同様に、横断面形状が半円状、半楕円状、またはくさび形等であってもよい。
前記各実施形態のフィンチューブ型熱交換器1では、伝熱管2の列数が1列であったが、伝熱管2の列数は2列以上であってもよい。伝熱管2の列数が2列以上の場合、フィン3は各列に共通の一体ものであってもよく、列毎に分割されたフィンであってもよい。例えば、伝熱管2の列数が2列の場合に、1列目のフィンと2列目のフィンとが分離されていてもよい。図11に示すように、1列目のフィンと2列目のフィンとがずらして配置され、1列目のフィン3の間に2列目のフィン3が位置していてもよい。
以上説明したように、本発明は、フィンチューブ型熱交換器について有用である。
フィンチューブ型熱交換器の斜視図 フィンの部分立面図 実施形態1に係るフィンチューブ型熱交換器の要部拡大図 実施形態1の変形例に係るフィンチューブ型熱交換器の要部拡大図(III-III断面図) 切り起こし部の横断面形状の説明図 切り起こし部の変形例の横断面図 切り起こし部の横断面図 スリットフィンにおける熱の移動を表す概念図 実施形態に係るフィンにおける熱の移動を表す概念図 切り起こし部の個数と平均熱伝達率との関係を表す図 実施形態2に係るフィンチューブ型熱交換器の要部拡大図 楕円率の説明図 楕円率と平均熱伝達率および圧力損失との関係を示す図 実施形態3に係るフィンチューブ型熱交換器の切り起こし部の横断面図 変形例に係る切り起こし部の横断面図 他の実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器の部分立面図 図11AのXIb−XIb線断面図 平滑フィンの横断面図 スリットフィンの横断面図

Claims (14)

  1. 互いに間隔を空けて平行に並べられた複数のフィンと、前記フィンを貫通する複数の伝熱管とを備え、前記フィンの表面側を流れる第1の流体と前記伝熱管の内部を流れる第2の流体とを熱交換させるフィンチューブ型熱交換器であって、
    前記各フィンには、当該フィンの一部が前記第1の流体の流れ方向の上流側から下流側に向かってめくりとられたように切り起こされてなり、横断面形状が上流側に向かって先細り状となるように湾曲または屈曲した切り起こし部が形成されている、フィンチューブ型熱交換器。
  2. 前記切り起こし部の横断面形状は半円状である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  3. 前記切り起こし部の横断面形状は半楕円状である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  4. 前記切り起こし部の横断面形状は、上流側に向かって細長い半楕円状である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  5. 前記切り起こし部の横断面形状はくさび形である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  6. 前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、
    前記流れ方向に隣り合う切り起こし部は、前記フィンを境として互いに逆向きに切り起こされている、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  7. 前記切り起こし部の切り起こし高さは、フィンピッチの1/2以下である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  8. 前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、
    前記第1の流体の流れ方向に関する前記切り起こし部の長さの合計は、前記第1の流体の流れ方向に関する前記フィンの長さの1/2〜2/3である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  9. 前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、
    前記切り起こし部の前記流れ方向に沿った個数は、伝熱管1列あたり3個以下である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  10. 前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、
    最も上流側に位置する切り起こし部の前記流れ方向に関する長さは、他の切り起こし部の前記流れ方向に関する長さよりも長い、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  11. 前記フィンは、前記伝熱管の中心を基準として、前記第1の流体の流れ方向の上流側の方が下流側よりも長くなっている、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  12. 前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、
    前記複数の切り起こし部は、それぞれ、前記流れ方向に関する長さよりも前記複数の伝熱管の並び方向に関する長さの方が大きくなるように寸法が調整される一方、
    前記フィンの面内方向および前記複数の伝熱管の並び方向に平行な方向を、前記複数の切り起こし部の長手方向と定義したとき、
    最も上流側に位置する切り起こし部の前記長手方向の長さは、他の切り起こし部の前記長手方向の長さよりも大である、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  13. 前記フィンを厚さ方向に平面視した場合における前記複数の切り起こし部の形状が方形状であるとともに、前記長手方向が前記第1の流体の流れ方向に直交するように、前記複数の切り起こし部の向きが揃っている、請求項12に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  14. 前記切り起こし部は、前記第1の流体の流れ方向に沿って複数設けられ、
    前記第1の流れ方向に関する前記複数の切り起こし部の長さが互いに等しい、請求項1に記載のフィンチューブ型熱交換器。
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