JP5138408B2 - フィン・アンド・チューブ式熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、気体(流体)と冷媒との間で熱交換が行なわれる熱交換器に係り、特に、冷蔵庫用の蒸発器等に好適に用いられるフィン・アンド・チューブ式熱交換器に関するものである。
従来より、冷蔵庫用の蒸発器等に用いられるフィン・アンド・チューブ式熱交換器は、複数のフィンに対して垂直方向に伝熱管を差し込み、該伝熱管を拡管することによって、かかる複数のフィンと伝熱管とを接合させた構造のものにおいて、一般的に実用化されている。そして、そのような構造とされた熱交換器においては、伝熱管内に冷媒を流通せしめる一方、伝熱管に対して垂直方向に、前記複数のフィンに沿って熱交換流体としての空気を流すことによって、冷媒と空気との間で熱交換が行なわれるようになっている。
ところで、このような構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器において、その熱交換性能を向上させるために、伝熱管の段毎にフィンを分断した独立フィン型として、境界層前縁効果による熱伝達率の向上を図っているものが、一般的となっている。例えば、図5に示される熱交換器40のように、互いに平行に且つ一定距離を隔てて配される多数枚のフィン42からなるフィン群44の複数が、熱交換流体の流通方向に向かって互いに平行に、一定距離を隔てて配列されると共に、それら複数のフィン群44を順次貫通するように、伝熱管46が蛇行形態において配設された構造のものが、よく用いられているのである。
しかしながら、このような構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器にあっては、流通する熱交換流体と最初に直接に接触する第一段目のフィン群においては、境界層前縁効果が大きく発揮されるのであるが、第二段目以降のフィン群においては、前段である第一段目のフィン群によって熱交換流体が遮られてしまい、直接に当たらなくなってしまうため、前縁効果が得られないといった問題点を内在するものであった。
そして、このような構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器の更なる熱伝達率の向上を図るために、例えば、実公昭59−108079号公報(特許文献1)においては、冷媒管(伝熱管)を空気の流れ方向に対して千鳥状に配置し、プレートフィンを冷媒管に対して列ごと及び段ごとに分断し、この分断されたプレートフィンが列ごと及び段ごとに面積の大きいものと小さいものが交互になるように配置した熱交換器が明らかにされている。このような構造とされた熱交換器によれば、プレートフィンが列ごと及び段ごとに分断されていることによって、2列目以降のフィンにも通風する空気が直接に当たる部分が出来るため、より大きな境界層前縁効果が得られて、熱伝達率が向上し、以て、熱交換性能の向上が計られているのである。
また、特開昭59−12278号公報(特許文献2)においては、強制通風方式冷蔵庫における蒸発器のフィンの配列を、冷蔵庫冷気吸込ダクト側である冷却管の下段中央を基点として、冷却管(伝熱管)の上段に行くに従って順次密ピッチに配置し、また冷却管の格段とも両端側に行くに従って順次密ピッチに配設した冷蔵庫の熱交換器構造が、明らかにされている。このような熱交換器構造によれば、風上側のフィンピッチを大きくしているところから、風下側のフィンにまで空気が流れやすくなるため、冷媒管の上段まで有効に熱交換することが可能となり、熱交換効率を高め得ると共に、熱交換器の使用に伴って発生するフィンの霜詰まりにも強い熱交換器とすることが出来る。
しかしながら、これら特許文献1及び特許文献2に明らかにされている各熱交換器にあっては、その熱伝達率の向上、即ち熱交換性能の向上は充分ではなく、さらなる熱伝達率の向上が望まれているのであった。例えば、特許文献2に明らかにされている熱交換器にあっては、風上側のフィンピッチを大きくすることによって、2段目以降のフィン群においても前縁効果が得られるようになってはいるのであるが、フィンピッチを増大することによって伝熱面積が減少してしまうため、そのようなフィンピッチの大きい部位において熱伝達率を悪化させてしまい、充分な性能を発揮するものではないのであった。
実公昭59−108079号公報 特開昭59−12278号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、空気の流れ方向に対して多段配列されるフィン・アンド・チューブ式熱交換器において、第一段目のフィン群の前縁効果のみならず、2段目以降のフィン群においても前縁効果を得ることが出来、以て熱交換器の収容面積あたりの熱交換性能を向上させることが可能なフィン・アンド・チューブ式熱交換器を提供することにある。
そして、本発明にあっては、かくの如き課題の解決のために、熱交換流体の流通方向に対して直角な方向において互いに平行に且つ一定距離を隔てて配される多数枚のフィンからなるフィン群の複数が、該熱交換流体の流通方向に互いに一定距離を隔てて平行に配列されると共に、それら複数のフィン群を順次貫通するように伝熱管が蛇行形態において配設されてなる構造のフィン・アンド・チューブ式熱交換器において、前記複数のフィン群を、前記熱交換流体の流通方向における上流側から下流側に第一段から順次最終段のフィン群としたとき、そのうちの第二段から最終段までの少なくとも一つの段のフィン群を、前記第一段のフィン群に対して側方に部分的に突出せしめて、その突出したフィンの前縁部分にて部分前縁部を構成し、前記第一段のフィン群の前縁部と共に、該部分前縁部を通じて、前記熱交換流体が前記複数のフィン群に導き入れられるようにしたことを特徴とするフィン・アンド・チューブ式熱交換器を、その要旨とするものである。
しかも、このような本発明に従うフィン・アンド・チューブ式熱交換器においては、更に、前記第二段から最終段のうちの複数段のフィン群は、前記第一段のフィン群よりも側方に部分的に突出せしめられ、且つそれら複数段のフィン群のうち、前記熱交換流体の流通方向における上流側に位置するフィン群よりも下流側に位置するフィン群が更に側方に部分的に突出せしめられて、それら突出した各段のフィン群に何れも前記部分前縁部が形成されることとなる。
そして、かかる本発明に従うフィン・アンド・チューブ式熱交換器においては、前記第二段以降の側方に突出せしめられたフィン群は、前段のフィン群に対して傾斜して配設され、該突出せしめられたフィン群に形成される前記部分前縁部は、細長な略三角形状を呈するように構成されている。
なお、本発明の好ましい態様の一つによれば、前記前段のフィン群に対する前記突出せしめられたフィン群の傾斜角度が、10°以下となるようにして、目的とするフィン・アンド・チューブ式熱交換器が構成されることとなる。
従って、このような本発明に従う構成とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器によれば、多数枚のフィンから構成された複数のフィン群のうち、熱交換流体の流通方向の最も上流側にある第一段目のフィン群に対して、第二段から最終段までの少なくとも一つの段のフィン群が側方に部分的に突出せしめられているところから、第一段目のフィン群の前縁部とかかる突出せしめられた部位に形成される部分前縁部との両方において、流通する新生な熱交換流体と接することで伝熱促進効果が促進される、いわゆる前縁効果が、より有利に発揮されることとなり、以て、熱交換性能を効果的に向上させることが可能となる。
さらに、従来の構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器では、前縁効果が発揮される1段目、即ち流通する熱交換流体の上流側となる一番目の段のフィン群に、着霜が集中してしまうため、着霜運転時間を長く維持するためには必要とする能力以上の大きな熱交換器が必要であったが、本発明に従う構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器においては、前縁効果が発揮される領域が効果的に拡大されているところから、着霜する領域も大きな領域となり、着霜による熱交換能力が低下してしまう箇所を分散させることが出来るため、熱交換器を小型化することが可能となり、更には、そのように着霜する領域の分散によって、着霜運転時間の延長や除霜運転時間の低減といった効果も、有利に発揮されることとなる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従うフィン・アンド・チューブ式熱交換器の一実施形態が、それぞれ異なる形態において示されている。即ち、図1には、斜視図の形態において、そして図2(a)には、一つのフィン群の両端のフィンのみを実線で示し、その他のフィンを仮想線にて示した、図1と同様な斜視図の形態において、また図2(b)には、図2(a)と同様に、フィン群の一部を仮想線で示した正面図の形態において、更に図2(c)には、側面図の形態において、それぞれ示されている。そこにおいて、熱交換器10は、互いに平行に且つ一定距離を隔てて配置された多数枚のフィン12からなるフィン群14の複数が、それぞれ一定距離を隔てて平行に配列されていると共に、それら複数のフィン群を順次貫通するように、伝熱管16が、蛇行形態において配設されているのである。そして、熱交換流体である空気の流通方向において上流側となる第一段目のフィン群14aに対して、第二段目のフィン群14bの一部が、側方(図1においては上方)に部分的に突出せしめられ、更に、第三段目のフィン群14cの一部が、それら第一段目のフィン群14aと第二段目のフィン群14bよりも、更に側方に部分的に突出せしめられた状態において、構成されている。
より詳細には、フィン12は、従来と同様に、アルミニウム若しくはその合金等の所定の金属材料にて形成された、ここでは、略矩形形状を呈した薄肉の板状フィンとされ、その複数が、熱交換流体である空気の流通方向(図1において左右方向)に対して垂直な方向、つまり、板の厚さ方向が空気の流通方向に垂直となるようにして、互いに平行に且つ所定の間隔(フィンピッチ)を隔てて配置されている。なお、それぞれのフィン12間の間隔(フィンピッチ)は、従来と同様に適宜に設定されることとなるが、一般に、全て同一で、且つ1.5mm〜3.0mm程度とされることが望ましい。これは、フィンピッチが1.5mm未満とされた場合にあっては、着霜によるフィンの目詰まりによる熱交換性能への影響が、無視出来なくなってしまうからである。一方、フィンピッチが3.0mmを超えた場合にあっては、伝熱面積が減少してしまうことから、充分な伝熱性能を発揮することが出来ず、熱交換性能が低下してしまうようになるからである。
一方、伝熱管16は、アルミニウムや銅又はそれらの合金等の金属材料を用いて形成された、略円形形状の断面をもつ管体であって、そのような伝熱管16の直線部が、複数枚のフィン12のそれぞれの略中央部位に形成された取付孔を順次貫通し、伝熱管16の外周面とそれら複数のフィン12に形成された取付孔の内周面とが密着せしめられている。そして、このように伝熱管16とフィン12とが結合されることによって、フィン群14が形成されているのである。なお、このようなフィン12と伝熱管16との結合は、従来から公知の各種の方法が、適宜選択されて、用いられることとなるが、特に、フィン12の中央部位に、伝熱管16の外径よりも僅かに大きな内径となる孔を開けておき、そのような孔内に伝熱管16を挿通せしめた後、伝熱管16内に拡管プラグを挿入し、伝熱管16の外径を拡大することによって、伝熱管16の外周面とフィン12に設けられた孔の内周面とを密着せしめる方法が、好適に採用されることとなる。
また、伝熱管16は、図1や図2に示されるように、熱交換流体である空気の流通方向に向かって、互いに平行に且つ一定距離を隔てて配列されている複数のフィン群14を、順次貫通するように、蛇行形態を呈するように配設されている。なお、このように伝熱管16を蛇行形状となるようにして、目的とするフィン・アンド・チューブ式熱交換器10の形状とするには、以下のような方法を例示することが出来る。例えば、1本の長い伝熱管16に対して、フィン群14を所定間隔を隔てて形成しておいた後、伝熱管16のフィン群が形成されていない箇所を、U字形状に曲げ加工することによって曲げ部18bを形成し、蛇行形状とすることによって、図1や図2に示される如く、目的とする熱交換器10の形状を形成する方法である。このような方法が一般的に用いられることが多いのではあるが、その他にも、直線状の伝熱管16の外周面に複数枚のフィン12を接合させて形成したフィン群14を複数用意しておき、それらを互いに平行に且つ一定距離を隔てて配置した後に、開口する伝熱管16の端部に対してUベンド管をろう付けすることによって、フィン群14が蛇行する伝熱管16によって順次接続されるようにする方法もある。
そして、熱交換器10にあっては、空気の流通方向に向かって配列されている複数のフィン群14のうち、空気の流通方向における最も上流側となる第一段目のフィン群14aに対して、第二段目のフィン群14bの一部が、図1や図2(a)〜(c)に示されるように、側方(図1及び図2(a)において上方)に突出した形態とされていると共に、フィン群14c及びそれ以降のフィン群14の一部が、それらフィン群14a及びフィン群14bよりも更に側方に突出するようにして、構成されている。
なお、このようなフィン群14bの突出は、伝熱管16のフィン12が接合されている直線部18aと、フィン群14aとフィン群14bとを連結しているU字形状の曲げ部18bのうち、曲げ部18bにおいて、熱交換器10の高さ方向に所定角度曲げ加工を行なうことによって、フィン群14aより側方に突出するフィン群14bの側面の、流通する空気の流れる方向と平行となる側面が、フィン群14aに対してα°傾斜した状態となるようにされて、形成されている。更に、フィン群14cの突出も同様にして、フィン群14bとフィン群14cとを連結している曲げ部18bを熱交換器10の高さ方向に所定角度湾曲させることによって、フィン群14bに対してα°傾斜した状態となるようにして、フィン群14aに対しては平行となるように形成されている。
そして、このようにフィン群14bやフィン群14cの一部が、その前段のフィン群よりも部分的に突出することによって、流通する空気と直接に接触する側面、即ち、空気の流通方向に垂直な方向となる側面の一部が、前段のフィン群14の側面よりも突出して、かかる突出部位に、略三角形形状を呈する部分前縁部22や部分前縁部24が形成されているのである(図2(a)及び(b)参照)。
このように、図示の熱交換器10にあっては、第一段目のフィン群14aの、熱交換流体である空気が流通してくる側(風上側)の面が前縁面20となることに加えて、第二段目のフィン群14bの、フィン群14aよりも側方に突出した部分に、一つの部分前縁部22が、更には第三段目のフィン群14cの、フィン群14aやフィン群14bよりも側方に突出した部分に、もう一つの部分前縁部24が、それぞれ形成されているのである。
なお、このようなフィン群14b及びフィン群14cの傾斜角度(α)は、望ましくは10°以下とされることとなる。これは、傾斜角度が大きくなりすぎると、熱交換器の高さが大きくなってしまうため、熱交換器の占める容量が大きくなり、その結果、この熱交換器が使用される冷蔵庫において、冷蔵庫内の容量が減少してしまったり、流通する熱交換流体(空気)側の圧力損失に、悪影響を及ぼす恐れがあるのである。
従って、このような本発明に従う構成とされた熱交換器10によれば、熱交換流体である空気の流通する最上流側に配置されたフィン群14aの前縁面20のみならず、第二段目のフィン群14bに形成される部分前縁部22や第三段目に形成される部分前縁部24においても、前縁効果が有利に発揮されることとなり、以て、熱交換性能を効果的に向上することが可能となるのである。
さらに、フィン群14b及びフィン群14cのフィン群14aからの突出が、フィン群14bをフィン群14aに対して、或いはフィン群14cをフィン群14bに対してα度傾けることによって形成されているところから、フィン群14b、フィン群14cにおいて、フィン12の後縁に位置し、大きな前縁効果が得られない部分においても、空気流に対するフィンの抑え角の差に起因する撹乱効果、即ち、温度・速度境界層低減効果が得られることとなり、一層の伝熱促進効果を得ることが出来る(図3参照)。加えて、そのような第二段目以降のフィン群14の各段における前縁効果を有する部分の占める面積が、流路幅方向に連続的に変化することから、流路幅方向にも大きな撹乱効果を発揮することとなり、より一層の伝熱促進効果が得られることとなり、以て、更なる熱交換性能向上が達成されることとなる。
また、このような熱交換器10の構成が、従来のフィン・アンド・チューブ式熱交換器の製造方法と同様にして、伝熱管16へとフィン12を接合した後に、伝熱管16を蛇行形状となるように曲げ加工を施し、その曲げ加工の際に、第二段目以降のフィン群14の一部が前段のフィン群14の側方に突出するようにするのみで実現され、以て目的とする熱交換器10を製造することが可能であるところから、熱交換器10の生産コストの上昇を有利に抑えることが出来ることとなるといった効果も、発揮されるのである。
さらに、本発明に従う熱交換器10においては、前縁効果が発揮される箇所が、前縁面20や部分前縁部22、部分前縁部24と、拡散しているため、熱交換器10の使用に伴って発生するフィン12への着霜を効果的に抑えることが可能となり、以て、着霜による熱交換能力が低下してしまう問題の発生を抑制乃至は回避すると共に、着霜運転時間の延長や除霜運転時間の低減といった効果が、有利に発揮され得るのである。また、このように、着霜による熱交換能力の低下が発生しないため、熱交換器の小型化が可能となるといった効果も、有利に発揮されることとなる。
以上、本発明の代表的な実施形態の一つとその製作方法について詳述してきたが、それらは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、前述の実施形態においては、第三段目であるフィン群14cを、第二段目のフィン群14bに対してα°傾斜させることによって、第一段目のフィン群14aと平行となるように構成していたが、傾斜角度:αを、より大きい又は小さい傾斜角度:α’として、第一段目のフィン群14aと平行としないようにすることも、勿論可能である。このような傾斜角度:α’にあっても、前述した理由の通り、望ましくは10°以下とされることとなる。
また、例示した実施の形態のように、第一段目のフィン群14aに対して第二段目のフィン群14bをα度傾斜させて、第二段目のフィン群14bに部分前縁部20を形成するようにする他にも、図4(a)〜(c)に示される如く、第一段目のフィン群14aに対して第二段目のフィン群14bを平行移動した形態において配置することによって、フィン群14bをフィン群14aから部分的に突出させ、細長な長方形形状を呈する部分前縁部32を形成するようにして、熱交換器30を構成することも、可能である。なお、このような構成とした場合にあっては、フィン群14aを貫通する伝熱管16の直線部(18a)の中心線と、フィン群14bを貫通する伝熱管16の直線部(18a)の中心線とが位置する面に対して、熱交換流体である空気の流通方向の為す角度、即ち、図4(c)における角度βは、望ましくは20°以下とされることとなる。これは、かかる角度βが大きくなると、熱交換器の高さ(厚さ)が大きくなるため、熱交換器の容量増加によって冷蔵庫内の容積が減少してしまったり、流通する空気側の圧力損失を悪化させる問題が惹起されるためである。
さらに、フィン12の形状も、前述の実施形態に示した矩形形状の外にも、例えば、円形形状を採用したり、或いは多角形形状を採用することも可能であって、それらは、目的とする熱交換器10の形状や性能に応じて、適宜決定されることとなる。
更にまた、かかる例示の実施形態においては、フィン12の1枚に対して、伝熱管16が一本貫通する構造としていたが、フィン12に複数の孔を形成して、それぞれの孔に別の伝熱管16が貫通する構造とすることも、可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施されるものであり、またそのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
以下に、本発明の代表的な実施例の一つを示し、本発明の特徴を更に明確にすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
先ず、本発明に従うフィン・アンド・チューブ式熱交換器を構成するために用いる伝熱管として、りん脱酸銅(JIS H3300 C1220)からなる、外径:6.35mmの断面が円形形状とされた、長い直線状の管体を用意した。一方、フィン材料としては、板厚:0.13mmの、純アルミニウム(JIS A1050)の板材を準備し、それを所定のフィン寸法に切断し、略中央部に伝熱管が挿通される貫通孔を形成したものを用意した。
このように用意された伝熱管とフィン材料を用いて、フィン材料の複数をそれぞれの貫通孔が所定間隔を隔てて平行に位置するように配列し、そしてその貫通孔を伝熱管が順次貫通するように挿通させた後に、伝熱管を拡管して、伝熱管とフィンを一体化させて、フィン群を形成した。次いで、このようなフィン群を、伝熱管の長さ方向に、所定間隔を隔てて8個形成した後に、伝熱管のフィン群が形成されていない箇所に対して曲げ加工を施して、伝熱管が蛇行形態となるように構成し、フィン群が所定間隔を隔てて平行に配列されるようにされた、図1や図2に示される如き形状のフィン・アンド・チューブ式熱交換器(10)を製作し、これを、実施例1とした。
なお、上記の如くして得られる熱交換器(10)において、そのフィン(12)は、1辺の長さ(a):30mm、厚さ(t):0.13mmの正方形形状とされ、伝熱管(16)は、拡管後の外径(D)が6.75mmとし、フィン(12)の1枚に対して1本が、その略中央を貫通させた形態とされた。また、伝熱管(16)の直管部(18a)に対して、50枚のフィン(12)が、フィン間隔:5mmを隔てて平行に配列されて、接合されることによって、フィン群(14)を形成した。このときの熱交換器の幅(w)は、250.13mmとした。更に、隣り合うフィン群(14)を連結する伝熱管(16)の曲げ部(18b)は、おおよその曲げ半径(R):16mmとした。なお、熱交換器の長さ方向への段数は8段とし、隣り合うフィン群(14)の間隔は1mmとすることによって、熱交換器の長さ(L)は247mmとした。
また、第一段目のフィン群(14a)に対して、第二段目のフィン群(14b)を、熱交換器の高さ方向(図1において上下方向)に角度(α):2°傾斜させると共に、同様にして第三段目のフィン群(14c)を第二段目のフィン群(14b)に対して、角度(α):2°傾斜させることによって、第二段目のフィン群(14b)と第三段目のフィン群(14c)にも、部分前縁面(22)及び部分前縁面(24)を、それぞれ形成した。そして、このようなフィン群を傾斜させることによって生じる高さ方向のずれ(c)は9mmとなるようにして、部分前縁面の面積は、それぞれ1126mm2 となるようにした。なお、第一段目のフィン群(14a)の前縁面(20)の面積は、フィン群(14a)のフィン高さ(a)と熱交換器の幅(w)より、7504mm2 であった。
一方、比較例として、実施例1と同様な伝熱管とフィン材料を用意し、実施例1と同様の製作方法によって、図5に示される如きフィン・アンド・チューブ式熱交換器(40)を製作し、これを比較例1とした。かかる比較例1の熱交換器における、フィンの形状や大きさ、伝熱管の太さ、フィン群としたときのフィン枚数やフィンピッチ、フィン群の段数やフィン群の間隔、熱交換器の幅や長さは、実施例1の熱交換器と同じ値となるようにした。また、第一段目のフィン群(44)の前縁面の面積も、実施例1と同じく、7504mm2 であった。
なお、上記した実施例1に係る熱交換器(10)の容積は、フィン高さに傾斜せしめたフィン群の高さ方向のずれを加えたものに、熱交換器の幅と長さを掛け合わせることによって得られ、その値は、2409502mm3 となった。一方、比較例1に係る熱交換器(40)の容積は、フィンの高さと熱交換器の幅と長さを掛け合わせて、1853463mm3 となった。従って、実施例1の熱交換器と比較例1の熱交換器の容積比は、1.3となった。
そして、このように準備されたそれぞれのフィン・アンド・チューブ式熱交換器において熱交換流体として空気を用い、その空気側を、乾球温度:27℃、湿球温度:24℃、前面風速:0.5m〜1.5m/sの条件とする一方、伝熱管内部を流通させる冷媒としてR134aを用い、その冷媒側を、飽和温度5℃、過熱度5Kの条件として、熱交換試験を行い、それぞれの熱交換性能を測定した。
その結果、実施例1の熱交換器においては、比較例1の熱交換器に比して、1.6倍の熱交換性能を達成することが確認された。なお、実施例1の熱交換器が占める空間の容積が、比較例1の熱交換器の容積の1.3倍であることから、同じ容積に換算しても、1.2倍の熱交換性能であるところから、従来の構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器よりも、本発明に従う構造とされたフィン・アンド・チューブ式熱交換器の方が、高い熱交換性能を発揮することも確認された。
本発明に従うフィン・アンド・チューブ式熱交換器の一例を示す斜視説明図である。 図1に示されるフィン・アンド・チューブ式熱交換器の構造の理解を容易とするために、その一部を仮想線にて示す説明図であって、(a)は、一つのフィン群の両端のフィンのみを実線で示し、その他のフィンを仮想線にて示した斜視説明図であり、(b)は、(a)と同様に、フィン群の一部を仮想線で示した正面説明図であり、(c)は、側面説明図である。 図2(b)におけるA部分を拡大して、フィンを実線にて示した正面説明図である。 ィン・アンド・チューブ式熱交換器の別の一例を示す説明図であって、(a)は、一つのフィン群の両端のフィンのみを実線で示し、その他のフィンを仮想線にて示した斜視説明図であり、(b)は、(a)と同様に、フィン群の一部を仮想線で示した正面説明図であり、(c)は、側面説明図である。 従来のフィン・アンド・チューブ式熱交換器の一例を示す斜視説明図である。
符号の説明
10 熱交換器
12 フィン
14 フィン群
16 伝熱管
18a 直線部
18b 曲げ部
20 前縁面
22 部分前縁部
24 部分前縁部

Claims (2)

  1. 熱交換流体の流通方向に対して直角な方向において互いに平行に且つ一定距離を隔てて配される多数枚のフィンからなるフィン群の複数が、該熱交換流体の流通方向に互いに一定距離を隔てて平行に配列されると共に、それら複数のフィン群を順次貫通するように伝熱管が蛇行形態において配設されてなる構造のフィン・アンド・チューブ式熱交換器において、
    前記複数のフィン群を、前記熱交換流体の流通方向における上流側から下流側に第一段から順次最終段のフィン群としたとき、そのうちの第二段から最終段までのフィン群のうちの複数段のものを、前記第一段のフィン群に対して側方に部分的に突出せしめ、且つそれら突出した複数段のフィン群のうち、前記熱交換流体の流通方向における上流側に位置するフィン群よりも下流側に位置するフィン群を更に側方に部分的に突出せしめて、それら突出したフィン群におけるフィンの前縁部分にて部分前縁部を構成し、前記第一段のフィン群の前縁部と共に、該部分前縁部を通じて、前記熱交換流体が前記複数のフィン群に導き入れられるようにすると共に、
    前記第二段以降の側方に突出せしめられたフィン群を、前段のフィン群に対して傾斜して配設し、該突出せしめられたフィン群に形成される前記部分前縁部が、細長な略三角形状を呈するように構成したことを特徴とするフィン・アンド・チューブ式熱交換器。
  2. 前記前段のフィン群に対する前記突出せしめられたフィン群の傾斜角度が、10°以下とされる請求項に記載のフィン・アンド・チューブ式熱交換器。
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