JP3703914B2 - 熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍・空調機器等に用いられる熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、熱交換器は冷凍・空調業界等で多方面に利用され、小型・高性能化の要求が年々強くなってきている。
【0003】
以下、図面を参照しながら実開昭59−4979号公報に示される従来の熱交換器について説明を行う。
【0004】
図4は従来の熱交換器を用いた冷蔵庫上部の縦断側面図、図5は図4の熱交換器の斜視図である。図4において、1は冷蔵庫本体、2は内箱、3,4は庫内に中仕切5で上下に仕切って形成された冷凍室と冷蔵室、6は熱交換器、7は冷凍室3の背面と熱交換器6を設置した熱交換器室8とを仕切るファングリル、9は熱交換器室8の上部に配設したファン、10は冷凍室3への冷気吹出口、11は冷凍室3からの空気吸込口、12は内箱2の背面側を通って冷蔵室4に冷機を吹き出させる吹出ダクト、13は中仕切5内を通って熱交換器室8に空気を吸い込ませる吸込ダクト、14は熱交換器室8の熱交換器6下方に配設した霜取ヒータである。
【0005】
熱交換器6は、図5に示すように、複数列の蛇行状に曲げた伝熱管6aに直交させて、列方向の寸法が長いフィン6bと列方向の寸法が短いフィン6cとが空気の流れの入口側である熱交換器6下方で長いフィン6bと短いフィン6cとをずらして交互に配設してある。また、ファングリル7の熱交換器6下部と対向する面、および内箱2の熱交換器6下部と対向する面には、バイパスダクト15aおよび15bがそれぞれ設けてある。
【0006】
以上のように構成された従来の熱交換器と冷蔵庫の動作について説明する。
熱交換器6で冷却された冷気は、ファン9の駆動によって、一部が冷気吹出口10から冷凍室3へ送り出され、空気吸込口11から熱交換器室8に戻され、残りが吹出ダクト12から冷蔵室4へ送り出され、吸込ダクト13から熱交換器室8に戻される。また、冷蔵庫の冷却運転中に冷凍室3,冷蔵室4の扉を開閉する都度、外部から湿気が庫内に侵入し、この湿気は霜となって、熱交換器6、とくに図4に2点鎖線で示す熱交換器6下部の入口側に多く付着する。
【0007】
これによって熱交換器6は通風面積が減少し、庫内の冷却性能が著しく低下することを防止するため、着霜時にはバイパスダクト15a,15bに空気が流れるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱交換器6は上記のように構成されているので、熱交換器6への着霜量が少ない時にも、空気の流れがバイパスダクト15a,15bを通ってしまい、熱交換器本来の冷却性能が十分に発揮できないという課題とバイパスダクト15a,15bを設けたことで冷蔵庫庫内への収納容積が少なくなるという課題を有していた。
【0009】
本発明は上記課題に鑑み、小型高効率で着霜耐力に優れた熱交換器を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の熱交換器は、波形に連続して折り曲げられたフィンとこのフィンを貫通する冷媒管より成り、前記フィンを列毎あるいは複数列毎に分断すると共に、前記フィンのフィンピッチの広い個所の段方向フィン高さが、フィンピッチの狭い個所の段方向フィン高さより低くしたものである。
【0011】
この発明によれば、熱交換性能を向上させることができるので熱交換器を小型化できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、波形に連続して折り曲げられたフィンとこのフィンを貫通する冷媒管より成り、前記フィンを列毎あるいは複数列毎に分断すると共に、前記フィンの段方向高さは空気流出側列より空気流入側列方向に順次低くしたことを特徴とする熱交換器としたものであるので、フィンの伝熱面積を大きく取れると共に、空気側の熱伝達率を向上できるという作用を有する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明に加えてフィンピッチと段方向フィン高さの和がどの列のフィンも同一である熱交換器であるので、冷媒管を貫通させるためのフィンの穴明け加工を同一の加工機で行うことができるという作用を有する。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図3を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の熱交換器の斜視図である。
【0016】
図1において、21は波形に連続して曲げられ列毎に分断されたフィンで、22はフィン21を貫通する冷媒管であり、フィン21は冷媒管に直交する部分21aと冷媒管22と並行に配設される部分21bとより構成される。フィン21はフィンピッチの広い個所の段方向フィン高さが、フィンピッチの狭い個所の段方向フィン高さより低くしている。
【0017】
以上のように構成された熱交換器についてその作用を説明する。冷媒管22の内部を流動する冷媒フィン21を介し空気23と熱交換を行う。
【0018】
その際、フィン21は波形に連続して曲げられているので、一定の容積の中で伝熱面積を大きくとることができる。また、フィン21の21b部は段方向高さが異なることから、前列の境界層の影響を受けにくくなり、空気側の熱伝達率を向上させることができるので、熱交換性能は向上し、熱交換器の小型化を実現することができる。
【0019】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2の熱交換器を用いた冷蔵庫上部の要部縦断側面図である。
【0020】
図2において、24は仕切で、25a,25bはバイパスダクトである。本実施の形態では、空気23流入側列のフィンピッチを空気23流出側列より順次フィンピッチを広くしているので、フィン21の段方向高さは空気23流出側列より空気23流入側列方向に順次低く(A≧B≧C≧D)なり、従来の様な大きいバイパスダクトを必要とせず、バイパスダクト高さHを低くすることができるので、冷蔵庫庫内への収納容積を大きくすることができる。
【0021】
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態3の熱交換器のフィン21の曲げ加工前の正面図である。
【0022】
図3において、26は冷媒管22貫通用の穴、一点鎖線27はフィンピッチの広い列の曲げ部、二点鎖線28はフィンピッチの狭い列の曲げ部を表す。本実施の形態では、フィンピッチと段方向フィン高さの和がどの列のフィンも同一であるので、どの列のフィン21においても曲げ加工前の形状を同じとすることができるので、冷媒管22を貫通させるためのフィン21の穴26の穴明け加工を同一の加工機で行うことができ、設備投資の低減が可能となる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明の熱交換器によれば、波形に連続して折り曲げられたフィンとこのフィンを貫通する冷媒管より成り、前記フィンを列毎あるいは複数列毎に分断すると共に、前記フィンの段方向高さは空気流出側列より空気流入側列方向に順次低くしたことを特徴とする熱交換器としたものであるので、フィンの伝熱面積を大きく取れると共に、空気側の熱伝達率を向上できるので、熱交換器を小型にできるという効果が得られる。
【0025】
また、フィンピッチと段方向フィン高さの和がどの列のフィンも同一であるので、冷媒管を貫通させるためのフィンの穴明け加工を同一の加工機で行うことができ、設備投資の低減が可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の熱交換器の斜視図
【図2】本発明の実施の形態2の熱交換器を用いた冷蔵庫上部の要部縦断側面図
【図3】本発明の実施の形態3の熱交換器のフィン曲げ加工前の正面図
【図4】従来の熱交換器を用いた冷蔵庫上部の縦断側面図
【図5】従来の熱交換器の斜視図
【符号の説明】
21,21a,21b フィン
22 冷媒管
23 空気
Claims (2)
- 波形に連続して折り曲げられたフィンとこのフィンを貫通する冷媒管より成り、前記フィンを列毎あるいは複数列毎に分断すると共に、前記フィンの段方向高さは空気流出側列より空気流入側列方向に順次低くしたことを特徴とする熱交換器。
- フィンピッチと段方向フィン高さの和がどの列のフィンも同一である請求項1記載の熱交換器。
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JP17473496A JP3703914B2 (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | 熱交換器 |
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