JPWO2007069463A1 - 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 - Google Patents
高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2007069463A1 JPWO2007069463A1 JP2007550119A JP2007550119A JPWO2007069463A1 JP WO2007069463 A1 JPWO2007069463 A1 JP WO2007069463A1 JP 2007550119 A JP2007550119 A JP 2007550119A JP 2007550119 A JP2007550119 A JP 2007550119A JP WO2007069463 A1 JPWO2007069463 A1 JP WO2007069463A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tower
- formula
- distillation column
- polymerization
- diphenyl carbonate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/20—General preparatory processes
- C08G64/30—General preparatory processes using carbonates
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D3/00—Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
- B01D3/009—Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping in combination with chemical reactions
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D3/00—Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
- B01D3/14—Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D3/00—Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
- B01D3/14—Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
- B01D3/32—Other features of fractionating columns ; Constructional details of fractionating columns not provided for in groups B01D3/16 - B01D3/30
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C68/00—Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
- C07C68/06—Preparation of esters of carbonic or haloformic acids from organic carbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C68/00—Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
- C07C68/08—Purification; Separation; Stabilisation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/20—General preparatory processes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/20—General preparatory processes
- C08G64/30—General preparatory processes using carbonates
- C08G64/307—General preparatory processes using carbonates and phenols
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/10—Process efficiency
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
Description
1. ジアルキルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物から芳香族ポリカーボネートを連続的に製造する高品質芳香族ポリカーボネートの工業的な製造方法であって、
(I)ジアルキルカーボネートとフェノールとを原料とし、この原料を均一系触媒が存在する第1連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該第1塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するアルコール類を含む第1塔低沸点反応混合物を該第1塔上部よりガス状で連続的に抜出し、生成するアルキルフェニルカーボネート類を含む第1塔高沸点反応混合物を該第1塔下部より液状で連続的に抜出し、該第1塔高沸点反応混合物を触媒が存在する第2連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該第2塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するジアルキルカーボネート類を含む第2塔低沸点反応混合物を該第2塔上部よりガス状で連続的に抜出し、生成するジフェニルカーボネート類を含む第2塔高沸点反応混合物を該第2塔下部より液状で連続的に抜出し、一方、ジアルキルカーボネート類を含む第2塔低沸点反応混合物を第1連続多段蒸留塔内に連続的に供給することによって、ジフェニルカーボネートを連続的に製造する工程(I)と、
(II)該ジフェニルカーボネートを含む第2塔高沸点反応混合物を高沸点物質分離塔Aに連続的に導入し、ジフェニルカーボネートを含む塔頂成分(AT)と触媒を含む塔底成分(AB)に連続的に蒸留分離し、次いで該塔頂成分(AT)を、サイドカット抜き出し口を有するジフェニルカーボネート精製塔Bに連続的に導入し、塔頂成分(BT)、サイドカット成分(BS)、塔底成分(BB)の3つの成分に連続的に蒸留分離することによって、サイドカット成分として高純度ジフェニルカーボネートを取得する精製工程(II)と、
(III)該芳香族ジヒドロキシ化合物と該高純度ジフェニルカーボネートとを反応させて芳香族ポリカーボネートの溶融プレポリマーを製造し、該溶融プレポリマーをガイドの表面に沿って流下せしめ、その流下中に該溶融プレポリマーの重合を行わせるガイド接触流下式重合器を用いて芳香族ポリカーボネートを製造する工程(III)と、
(IV)工程(III)で副生するフェノールをジフェニルカーボネート製造工程(I)に循環するフェノールのリサイクル工程(IV)と、
を含み、
(a)該第1連続多段蒸留塔が、長さL1(cm)、内径D1(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に段数n1をもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d11(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d12(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第1の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第2の導入口を有するものであって、L1、D1、L1/D1、n1、D1/d11、D1/d12 が、それぞれ式(1)〜(6)を満足するものであり、
1500 ≦ L1 ≦ 8000 式(1)
100 ≦ D1 ≦ 2000 式(2)
2 ≦ L1/D1 ≦ 40 式(3)
20 ≦ n1 ≦ 120 式(4)
5 ≦ D1/d11 ≦ 30 式(5)
3 ≦ D1/d12 ≦ 20 式(6)
(b)該第2連続多段蒸留塔が、長さL2(cm)、内径D2(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に段数n2をもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d21(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d22(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第3の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第4の導入口を有するものであって、L2、D2、L2/D2、n2、D2/d21、D2/d22 が、それぞれ式(7)〜(12)を満足するものであり、
1500 ≦ L2 ≦ 8000 式(7)
100 ≦ D2 ≦ 2000 式(8)
2 ≦ L2/D2 ≦ 40 式(9)
10 ≦ n2 ≦ 80 式(10)
2 ≦ D2/d21 ≦ 15 式(11)
5 ≦ D2/d22 ≦ 30 式(12)
(c)該高沸点物質分離塔Aが、下記式(13)〜(15)を満足する、長さLA(cm)、内径DA(cm)で、内部に段数nAのインターナルを有する連続多段蒸留塔であり、
800 ≦ LA ≦ 3000 式(13)
100 ≦ DA ≦ 1000 式(14)
20 ≦ nA ≦ 100 式(15)
該ジフェニルカーボネート精製塔Bが、長さLB(cm)、内径DB(cm)で、内部にインターナルを有するものであって、塔の中段に導入口B1、該導入口B1と塔底との間にサイドカット抜き出し口B2を有し、導入口B1から上部のインターナルの段数がnB1、導入口B1とサイドカット抜き出し口B2との間のインターナルの段数がnB2、サイドカット抜き出し口B2から下部のインターナルの段数がnB3で、段数の合計(nB1+nB2+nB3)がnBである連続多段蒸留塔であり、下記式(16)〜(21)を満足し、
1000 ≦ LB ≦ 5000 式(16)
100 ≦ DB ≦ 1000 式(17)
5 ≦ nB1 ≦ 20 式(18)
12 ≦ nB2 ≦ 40 式(19)
3 ≦ nB3 ≦ 15 式(20)
20 ≦ nB ≦ 70 式(21)
(d)該ガイド接触流下式重合器が、
(1)溶融プレポリマー受給口、多孔板、該溶融プレポリマーを多孔板を通して重合反応ゾーンのガイドに供給するための溶融プレポリマー供給ゾーン、該多孔板と側面ケーシングと底部ケーシングとに囲まれた空間に該多孔板から下方に延びる複数のガイドが設けられた重合反応ゾーン、該重合反応ゾーンに設けられた真空ベント口、底部ケーシングの最下部に設けられた芳香族ポリカーボネート排出口、及び該排出口に接続された芳香族ポリカーボネート排出ポンプを有するものであって、
(2)該重合反応ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積A(m2)が、式(22)を満足するものであって、
0.7 ≦ A ≦ 300 式(22)
(3)該A(m2)と、芳香族ポリカーボネート排出口の水平面における内部断面積B(m2)との比が、式(23)を満足するものであって、
20 ≦ A/B ≦ 1000 式(23)
(4)該重合反応ゾーンの底部を構成するテーパー形の底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに対してその内部において、角度C度で接続されており、該角度C度が式(24)を満足するものであって、
120 ≦ C ≦ 165 式(24)
(5)該ガイドの長さ h(cm)が、式(25)を満足するものであって、
150 ≦ h ≦ 5000 式(25)
(6)該ガイド全体の外部総表面積S(m2)が式(26)を満足するものである、
2 ≦ S ≦ 50000 式(26)
ことを特徴とする高品質芳香族ポリカーボネートの工業的な製造方法、
2. 製造される芳香族ポリカーボネートが1時間あたり1トン以上であることを特徴とする前項1に記載の方法、
3. 該d11と該d12が式(27)を満足し、且つ該d21と該d22が式(28)を満足する、
1 ≦ d12/d11 ≦ 5 式(27)
1 ≦ d21/d22 ≦ 6 式(28)
ことを特徴とする前項1又は2に記載の方法、
4. 該第1連続多段蒸留塔のL1、D1、L1/D1、n1、D1/d11、D1/d12 がそれぞれ、2000≦L1≦6000、 150≦D1≦1000、 3≦L1/D1≦30、 30≦n1≦100、 8≦D1/d11≦25、 5≦D1/d12≦18であり、且つ、該第2連続多段蒸留塔のL2、D2、L2/D2、n2、D2/d21、D2/d22 がそれぞれ、2000≦L2≦6000、 150≦D2≦1000、 3≦L2/D2≦30、 15≦n2≦60、 2.5≦D2/d21≦12、 7≦D2/d22≦25であることを特徴とする前項1ないし3のうち何れか一項に記載の方法、
5. 該第1連続多段蒸留塔のL1、D1、L1/D1、n1、D1/d11、D1/d12 がそれぞれ、2500≦L1≦5000、 200≦D1≦800、 5≦L1/D1≦15、 40≦n1≦90、 10≦D1/d11≦25、 7≦D1/d12≦15であり、且つ、該第2連続多段蒸留塔のL2、D2、L2/D2、n2、D2/d21、D2/d22 がそれぞれ、2500≦L2≦5000、 200≦D2≦800、 5≦L2/D2≦15、 20≦n2≦50、 3≦D2/d21≦10、 9≦D2/d22≦20であることを特徴とする前項1ないし4のうち何れか一項に記載の方法、
6. 該第1連続多段蒸留塔及び該第2連続多段蒸留塔が、それぞれ該インターナルとしてトレイ及び/又は充填物を有する蒸留塔であることを特徴とする前項1ないし5のうち何れか一項に記載の方法、
7. 該第1連続多段蒸留塔が、該インターナルとしてトレイを有する棚段式蒸留塔であり、該第2連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物及びトレイの両方を有する蒸留塔であることを特徴とする前項6記載の方法、
8. 該第1連続多段蒸留塔及び該第2連続多段蒸留塔の該トレイのそれぞれが、多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする前項6又は7記載の方法、
9. 該多孔板トレイが該多孔板部の面積1m2あたり100〜1000個の孔を有するものであることを特徴とする前項8記載の方法、
10. 該多孔板トレイの孔1個あたりの断面積が0.5〜5cm2であることを特徴とする前項8又は9記載の方法、
11. 該第2連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物を上部に、トレイを下部に有する蒸留塔であることを特徴とする前項6又は7に記載の方法、
12. 該第2連続多段蒸留塔の該インターナルの該充填物が、1基又は2基以上の規則充填物であることを特徴とする前項6ないし11のうち何れか一項に記載の方法、
13. 該第2連続多段蒸留塔の該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッドから選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする前項12に記載の方法、
14. 該高沸点物質分離塔A及び該ジフェニルカーボネート精製塔Bが、それぞれ該インターナルとしてトレイ及び/又は充填物を有する蒸留塔であることを特徴とする前項1ないし13のうち何れか一項に記載の方法、
15. 該高沸点物質分離塔A及び該ジフェニルカーボネート精製塔Bのインターナルが、それぞれ充填物であることを特徴とする前項14に記載の方法、
16. 該充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッドから選ばれた少なくとも1種の規則充填物であることを特徴とする前項15に記載の方法、
17. 重合反応ゾーンの側面ケーシングが内径D(cm)、長さL(cm)の円筒形であって、その下部に接続された底部のケーシングがテーパー形であり、該テーパー形の底部ケーシングの最下部の排出口が内径d(cm)の円筒形であって、D、L、d が式(29)、(30)、(31)及び(32)を満足する、
100 ≦ D ≦ 1800 式(29)
5 ≦ D/d ≦ 50 式(30)
0.5 ≦ L/D ≦ 30 式(31)
h−20 ≦ L ≦ h+300 式(32)
ことを特徴とする前項1ないし16のうち何れか一項に記載の方法、
18. 該hが式(33)を満足する、
400 < h ≦ 2500 式(33)
ことを特徴とする前項1ないし17のうち何れか一項に記載の方法、
19. 1つの該ガイドが外径 r(cm)の円柱状又は内側に溶融プレポリマーが入らないようにしたパイプ状のものであって、r が式(34)を満足する、
0.1 ≦ r ≦ 1 式(34)
ことを特徴とする前項1ないし18のうち何れか一項に記載の方法、
20. 該ガイド接触流下式重合器2基以上を連結して重合を行うこと特徴とする前項1ないし19のうち何れか一項に記載の方法、
21. 前項17記載の2基以上のガイド接触流下式重合器が、ガイド接触流下式第1重合器、ガイド接触流下式第2重合器の2基の重合器であって、この順に重合度を上げていく方法において、該第1重合器のガイド全体の外部総表面積S1(m2)と該第2重合器のガイド全体の外部総表面積S2(m2)とが式(35)を満足する、
1 ≦ S1/S2 ≦ 20 式(35)
ことを特徴とする前項1ないし20のうち何れか一項に記載の方法、
を提供する。
22. 前項1〜21のいずれかの方法によって1時間あたり1トン以上製造された高品質芳香族ポリカーボネート、
23. アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物の含有量が、をこれらの金属元素に換算して、0.1〜0.01ppmであり、且つ、ハロゲン含有量が、1ppb以下であることを特徴とする前項22記載の高品質芳香族ポリカーボネート、
24. 主鎖に対してエステル結合やエーテル結合等の異種結合を介して部分的に分岐している芳香族ポリカーボネートであって、該異種結合の含有量が、カーボネート結合に対して、0.05〜0.5モル%であることを特徴とする前項22又は23記載の高品質芳香族ポリカーボネート、
を提供する。
本発明では、先ず、ジアルキルカーボネートとフェノールからジフェニルカーボネートを工業的規模で連続的に製造する工程(I)が行われる。
工程(I)で用いられるジアルキルカーボネートとは、一般式(36)で表されるものである。
RaOCOORa 式(36)
PhOH 式(37)
PhOCOOPh 式(38)
<鉛化合物>PbO、PbO2、Pb3O4等の酸化鉛類;
PbS、Pb2S等の硫化鉛類;
Pb(OH)2、Pb2O2(OH)2等の水酸化鉛類;
Na2PbO2、K2PbO2、NaHPbO2、KHPbO2等の亜ナマリ酸塩類;
Na2PbO3、Na2H2PbO4、K2PbO3、K2[Pb(OH)6]、K4PbO4、Ca2PbO4、CaPbO3等の鉛酸塩類;
PbCO3、2PbCO3・Pb(OH)2等の鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;
Pb(OCOCH3)2、Pb(OCOCH3)4、Pb(OCOCH3)2・PbO・3H2O等の有機酸の鉛塩及びその炭酸塩や塩基性塩類;
Bu4Pb、Ph4Pb、Bu3PbCl、Ph3PbBr、Ph3Pb(又はPh6Pb2)、Bu3PbOH、Ph3PbO等の有機鉛化合物類(Buはブチル基、Phはフェニル基を示す。);
Pb(OCH3)2、(CH3O)Pb(OPh)、Pb(OPh)2等のアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;
Pb−Na、Pb−Ca、Pb−Ba、Pb−Sn、Pb−Sb等の鉛の合金類;
ホウエン鉱、センアエン鉱等の鉛鉱物類、及びこれらの鉛化合物の水和物;
<銅族金属の化合物>CuCl、CuCl2、CuBr、CuBr2、CuI、CuI2、Cu(OAc)2、Cu(acac)2、オレイン酸銅、Bu2Cu、(CH3O)2Cu、AgNO3、AgBr、ピクリン酸銀、AgC6H6ClO4、[AuC≡C−C(CH3)3]n、[Cu(C7H8)Cl]4等の銅族金属の塩及び錯体(acacはアセチルアセトンキレート配位子を表す。);
<アルカリ金属の錯体>Li(acac)、LiN(C4H9)2等のアルカリ金属の錯体;
<亜鉛の錯体>Zn(acac)2等の亜鉛の錯体;
<カドミウムの錯体>Cd(acac)2等のカドミウムの錯体;
<鉄族金属の化合物>Fe(C10H8)(CO)5、Fe(CO)5、Fe(C4H6)(CO)3、Co(メシチレン)2(PEt2Ph)2、CoC5F5(CO)7、Ni−π−C5H5NO、フェロセン等の鉄族金属の錯体;
<ジルコニウム錯体>Zr(acac)4,ジルコノセン等のジルコニウムの錯体;
<ルイス酸類化合物>AlX3、TiX3、TiX4、VOX3、VX5、ZnX2、FeX3、SnX4 (ここでXはハロゲン、アセトキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基である。)等のルイス酸及びルイス酸を発生する遷移金属化合物;
<有機スズ化合物>(CH3)3SnOCOCH3、(C2H5)3SnOCOC6H5、Bu3SnOCOCH3、Ph3SnOCOCH3、Bu2Sn(OCOCH3)2、Bu2Sn(OCOC11H23)2、Ph3SnOCH3、(C2H5)3SnOPh、Bu2Sn(OCH3)2、Bu2Sn(OC2H5)2、Bu2Sn(OPh)2、Ph2Sn(OCH3)2、(C2H5)3SnOH、Ph3SnOH、Bu2SnO、(C8H17)2SnO、Bu2SnCl2、BuSnO(OH)等の有機スズ化合物;
等の金属含有化合物が触媒として用いられる。これらの触媒は、反応系に溶解する可溶性触媒(均一系触媒)である必要がある。
1500 ≦ L1 ≦ 8000 式(1)
100 ≦ D1 ≦ 2000 式(2)
2 ≦ L1/D1 ≦ 40 式(3)
20 ≦ n1 ≦ 120 式(4)
5 ≦ D1/d11 ≦ 30 式(5)
3 ≦ D1/d12 ≦ 20 式(6)。
1500 ≦ L2 ≦ 8000 式(7)
100 ≦ D2 ≦ 2000 式(8)
2 ≦ L2/D2 ≦ 40 式(9)
10 ≦ n2 ≦ 80 式(10)
2 ≦ D2/d21 ≦ 15 式(11)
5 ≦ D2/d22 ≦ 30 式(12)。
1≦d12/d11≦5 式(27)
1≦d21/d22≦6 式(28)
工程(I)でいう長期安定運転とは、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上、フラッディングや、配管のつまりやエロージョンなどがなく、運転条件に基づいた定常状態で運転が継続でき、高選択率を維持しながら、所定量のジフェニルカーボネートが製造されていることを意味する。
800 ≦ LA ≦ 3000 式(13)
100 ≦ DA ≦ 1000 式(14)
20 ≦ nA ≦ 100 式(15)
1000 ≦ LB ≦ 5000 式(16)
100 ≦ DB ≦ 1000 式(17)
5 ≦ nB1 ≦ 20 式(18)
12 ≦ nB2 ≦ 40 式(19)
3 ≦ nB3 ≦ 15 式(20)
20 ≦ nB ≦ 70 式(21)
HO−Ar−OH 式(39)
(式39中、Arは2価の芳香族基を表す。)。
2価の芳香族基Arは、好ましくは例えば、一般式(40)式で示されるものである。
−Ar1−Y−Ar2− 式(40)
(式中、Ar1及びAr2は、各々独立にそれぞれ炭素数5〜70を有する2価の炭素環式又は複素環式芳香族基を表し、Yは炭素数1〜30を有する2価のアルキレン基を表す。)
−Ar1−Z−Ar2−
(式中、Ar1及びAr2は前述の通りで、Zは単結合又は−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−SO−、−COO−、−CON(R1)−などの2価の基を表す。ただし、R1は前述のとおりである。)
さらに、2価の芳香族基Arの具体例としては、置換又は非置換のフェニレン、置換又は非置換のナフチレン、置換又は非置換のピリジレン等が挙げられる。
(1)溶融プレポリマー受給口、多孔板、該溶融プレポリマーが多孔板を通して重合反応ゾーンのガイドに供給するための溶融プレポリマー供給ゾーン、該多孔板と側面ケーシングとテーパー形の底部ケーシングとに囲まれた空間に該多孔板から下方に延びる複数のガイドが設けられた重合反応ゾーン、該重合反応ゾーンに設けられた真空ベント口、テーパー形の底部ケーシングの最下部に設けられた芳香族ポリカーボネート排出口、及び該排出口に接続された芳香族ポリカーボネート排出ポンプを有するタイプのものであって、
(2)該重合反応ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積A(m2)が、式(22)を満足するものであって、
0.7≦A≦300 式(22)
(3)該A(m2)と、芳香族ポリカーボネート排出口の水平面における内部断面積B(m2)との比が、式(23)を満足するものであって、
20≦A/B≦1000 式(23)
(4)該重合反応ゾーンの底部を構成するテーパー形の底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに対してその内部において、角度C度で接続されており、該角度C度が式(24)を満足するものであって、
120≦C≦165 式(24)
(5)該ガイドの長さ h(cm)が、式(25)を満足するものであって、
150≦h≦5000 式(25)
(6)該ガイド全体の外部総表面積S(m2)が式(26)を満足するものである、
2≦S≦50000 式(26)
ことが必要である。
400<h≦2500 式(33)。
100≦D≦1800 式(29)
5≦D/d≦50 式(30)
0.5≦L/D ≦30 式(31)
h−20≦L≦h+300 式(32)。
0.1≦r≦1 式(34)。
このような意味において、例えば、ガイド接触流下式第1重合器、ガイド接触流下式第2重合器の2基の重合器を用いてこの順に重合度を上げていく場合、該第1重合器のガイド全体の外部総表面積S1(m2)と該第2重合器のガイド全体の外部総表面積S2(m2)とが式(35)を満足するようなガイドを用いることが好ましい;
1≦S1/S2≦20 式(35)。
S1/S2が1よりも小さいと、分子量のバラツキが大きくなり長期間安定製造が困難になる、所定の生産量が得にくい、などの不都合が起こり、S1/S2が20よりも大きいと、第2重合器でのガイドを流下する溶融プレポリマーの流量が多くなり、その結果、溶融プレポリマーの滞留時間が少なくなり必要とする分子量の芳香族ポリカーボネートが得られにくくなる、などの不都合が生じてくる。このような意味でさらに好ましい範囲は、1.5≦S1/S2≦15 である。
特に好ましいのは、全繰り返し単位中、下記式で示される繰り返し単位が85モル%以上含まれる芳香族ポリカーボネートである。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
・数平均分子量(Mn):テトラヒドロフランを搬送溶媒として用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定し、標準単分散ポリスチレンを用いて得た下式による換算分子量較正曲線を用いて数平均分子量(Mn)を求めた。
MPC=0.3591MPS 1.0388
(式中、MPCは芳香族ポリカーボネートの分子量、MPSはポリスチレンの分子量を示す。)
・カラー:射出成形機を用い、芳香族ポリカーボネートをシリンダー温度290℃、金型温度90℃で、縦50mm×横50mm×厚さ3.2mmの試験片を連続成形した。得られた試験片の色調はCIELAB法(Commission Internationale de l‘Eclairage 1976 L*a*b* Diagram)により測定し、黄色度をb*値で示した。
・引張伸度:射出成形機を用い、芳香族ポリカーボネートをシリンダー温度290℃、金型温度90℃で射出成形した。得られた厚み3.2mmの試験片の引張伸度(%)は、ASTM D638に準じて測定した。
・異種結合の量は、WO97/32916号公報記載の方法で測定され、アルカリ金属/アルカリ土類金属はICP法により、ハロゲンはイオンクロマト法でそれぞれ測定された。
(1)ジフェニルカーボネートを連続的に製造する工程(I)
<第1連続多段蒸留塔101>
図1に示されるようなL1=3300cm、D1=500cm、L1/D1=6.6、n1=80、D1/d11=17、D1/d12=9 である連続多段蒸留塔を用いた。なお、この実施例では、インターナルとして、孔1個あたりの断面積=約1.5cm2、孔数=約250個/m2 を有する多孔板トレイを用いた。
<第2連続多段蒸留塔201>
図2に示されるようなL2=3100cm、D2=500cm、L2/D2=6.2、n2=30、D2/d21=3.85、D2/d22=11.1 である連続多段蒸留塔を用いた。なお、この実施例では、インターナルとして、上部にメラパック2基(合計理論段数11段)を設置し、下部に孔1個あたりの断面積=約1.3cm2、孔数=約250個/m2 を有する多孔板トレイを用いた。
<反応蒸留>
図3に示されるような第1連続多段蒸留塔101と第2連続多段蒸留塔201が接続された装置を用いて反応蒸留を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。
<高沸点物質分離塔A>
図4に示されるようなLA=1700cm、DA=340cmで、インターナルとして、nA=30のメラパックを設置した連続多段蒸留塔を該分離塔Aとして用いた。
<ジフェニルカーボネート精製塔B>
図4に示されるようなLB=2200cm、DB=280cm、インターナルとして、nB1=12、nB2=18、nB3=5である3基のメラパックを設置した連続多段蒸留塔を該精製塔Bとして用いた。
図4に示される高沸点物質分離塔Aとジフェニルカーボネート精製塔Bからなる装置を用いて、上記工程(I)で得られた第2反応蒸留塔の高沸点反応混合物を導入口A1から該分離塔Aに13.1トン/hrで連続的に導入した。該分離塔Aにおいて塔底部の温度(TA)を206℃、塔頂部の圧力(PA)を3800Paとし、還流比0.6で連続的に蒸留を行い、導管16を通して塔頂成分(AT)を12.5トン/hrで連続的に抜き出し、導管11を通して塔底成分(AB)を0.6トン/hrで連続的に抜き出した。該塔頂成分(AT)は、そのまま導入口B1から該精製塔Bに連続的に導入された。該精製塔Bにおいて塔底部の温度(TB)を213℃、塔頂部の圧力(PB)を5000Paとし、還流比1.5で連続的に蒸留を行い、導管26を通して塔頂成分(BT)を5.3トン/hrで連続的に抜き出し、導管31を通して塔底成分(BB)を0.03トン/hrで連続的に抜き出し、導管33を通してサイドカット成分(BS)を7.17トン/hrで連続的に抜き出した。
AT:メチルフェニルカーボネートより低沸点物質6.8質量%(ジメチルカーボネート:0.1質量%、アニソール:0.1質量%、フェノール:6.6質量%、メチルフェニルカーボネート33.8質量%、ジフェニルカーボネート59.4質量%。
AB:ジフェニルカーボネート41.0質量%、サリチル酸フェニル、キサントン、メトキシ安息香酸フェニル、1−フェノキシカルボニル−2−フェノキシカルボキシ−フェニレン等のジフェニルカーボネートより高沸点の副生物及び触媒成分を含む高沸点物質59.0質量%。
BT:ジメチルカーボネート0.25質量%、アニソール0.25質量%、フェノール15.6質量%、メチルフェニルカーボネート79.6質量%、ジフェニルカーボネート4.3質量%。
BB:ジフェニルカーボネート95.0質量%、高沸点物質5.0質量%。
サイドカット成分中のサリチル酸フェニル、キサントン、メトキシ安息香酸フェニルの含有量はいずれも1ppm以下であり、1−フェノキシカルボニル−2−フェノキシカルボキシ−フェニレンは4ppmであった。また、ハロゲンの含有量は1ppb以下であった。このことから、サイドカットから得られたジフェニルカーボネートの純度は99.999%以上であることがわかった。また、この高純度ジフェニルカーボネートの生産量は、1時間あたり7.17トンであった。
この条件で長期間の連続運転を行った。500時間後、2000時間後、4000時間後、5000時間後、6000時間後のジフェニルカーボネートの生産量及び純度は実質的に全く変わっていなかった。
このようにして取得された高純度ジフェニルカーボネートは、一旦貯蔵タンクに溶融状態で貯蔵された。
図6に示すようなガイド接触流下式重合器を用いて芳香族ポリカーボネートの製造をおこなった。この重合器の材質は、すべてステンレススチールである。この重合器は円筒形ケーシングとテーパー形の底部ケーシングを有するものであって、L=1,000cm、h=900cm、D=500cm、d=40cm、C=155度 、S=250m2 である。供給口1から供給された溶融ポリマーは多孔板2により各ガイド4に均一に分配される。重合器下部には不活性ガス供給口9が備えられており、上部には真空ベント口6が備えられている。重合器の外側はジャケットになっており、熱媒で加温されている。
ビスフェノールAと工程(1)、(II)で製造された該高純度ジフェニルカーボネート(対ビスフェノールAモル比1.05)とから製造され、260℃に保たれた芳香族ポリカーボネートの溶融プレポリマー(数平均分子量Mnは4,000)が、供給ポンプによって供給口1より供給ゾーン3に連続的に供給された。重合器内の多孔板2を通して重合反応ゾーン5に連続的に供給された、溶融プレポリマーは、ガイド4に沿って流下しながら重合反応が進められた。重合反応ゾーン5は真空ベント口6を通して80Paに保持されている。ガイド4の下部から重合器の底部11に入ってきた生成芳香族ポリカーボネートは、該底部での滞留量がほぼ一定となるように排出ポンプ8によって排出口7から5.5トン/hrの流量で連続的に抜き出された。
このようにして製造された芳香族ポリカーボネートは、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物の含有量はこれらの金属元素に換算して、0.04〜0.05ppmであり、塩素の含有量は1ppb以下(検出限界以下)であった。また、異種結合の含有量は0.12〜0.15モル%であった。
工程(III)で副生し、液状で回収された約10%のジフェニルカーボネートと微量のビスフェノールAを含むフェノール溶液が、フェノール精製塔(長さ1500cm、内径270cm、9段)に連続的に供給された。塔底部の温度185℃、塔頂部の圧力2000Pa、還流比0.9で連続的に蒸留が行われた。塔頂部から回収されたフェノールは、一旦、タンクに貯蔵された後、工程(I)にリサイクルされた。サイドカット部から回収されたジフェニルカーボネートは、工程(II)の高沸点物質分離塔に供給され、高純度ジフェニルカーボネートとして回収された。
(1)ジフェニルカーボネートを連続的に製造する工程(I)
実施例1と同じ装置を用いて、下記の条件で反応蒸留を行った。
フェノール/ジメチルカーボネート=1.1(重量比)からなる原料1を第1連続多段蒸留塔101の上部導入口11から液状で40トン/hrの流量で連続的に導入した。一方、ジメチルカーボネート/フェノール=3.9(重量比)からなる原料2を第1連続多段蒸留塔101の下部導入口12からガス状で43トン/hrの流量で連続的に導入した。第1連続多段蒸留塔101に導入された原料のモル比は、ジメチルカーボネート/フェノール=1.87であった。この原料にはハロゲンは実質的に含まれていなかった(イオンクロマトグラフィーでの検出限界外で1ppb以下)。触媒はPb(OPh)2として、反応液中に約250ppmとなるように第1連続多段蒸留塔101の上部導入口11から導入された。第1連続多段蒸留塔101では塔底部の温度が235℃で、塔頂部の圧力が9×105Pa、還流比が0の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。メチルアルコール、ジメチルカーボネート、フェノール等を含む第1塔低沸点反応混合物を第1塔の塔頂部13よりガス状で連続的に抜き出し、熱交換器14を経て、抜出し口16から43トン/hrの流量で抜出した。一方、メチルフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、フェノール、ジフェニルカーボネート、触媒等を含む第1塔高沸点反応混合物を第1塔底部17より液状で連続的に抜き出した。
この条件で長期間の連続運転を行った。500時間後、1000時間後、2000時間後のジフェニルカーボネートの1時間あたりの生産量は4.03トン、4.03トン、4.04トンであり、反応したフェノールに対して選択率は97%、97%、97%であり、非常に安定していた。また、製造された芳香族カーボネートには、ハロゲンは実質的に含まれていなかった(1ppb以下)。
実施例1と同様な方法で行われた。
実施例1と同じ重合器に、ビスフェノールAと工程(I)、(II)で製造された高純度ジフェニルカーボネート(対ビスフェノールAモル比1.05)とから製造された芳香族ポリカーボネートの溶融プレポリマー(数平均分子量Mnは3,500)が、供給ポンプによって供給口1より供給ゾーン3に連続的に供給された。重合反応ゾーンの圧力が100Paに保持されている以外は実施例1と同様な方法により重合させて芳香族ポリカーボネートを製造した。運転開始から、50時間後、100時間後、500時間後、1,000時間後、2,000時間後、3,000時間後、4,000時間後、5,000時間後に排出口12から排出された芳香族ポリカーボネートのMnは、それぞれ、7,600、7,600、7,650 7,600、7,650、7,650、7,600、7,600であり、安定であった。
このようにして製造された芳香族ポリカーボネートは、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物の含有量はこれらの金属元素に換算して、0.03から0.04ppmであり、塩素の含有量は1ppb以下(検出限界以下)であった。また、異種結合の含有量は0.08〜0.1モル%であった。
実施例1と同様な方法で行われた。
第2連続多段蒸留塔201における多孔板トレイの孔1個あたりの断面積=約1.8cm2とする以外は実施例1と同じ装置を用いて、下記の条件で反応蒸留を行った。
フェノール/ジメチルカーボネート=1.7(重量比)からなる原料1を第1連続多段蒸留塔101の上部導入口11から液状で86トン/hrの流量で連続的に導入した。一方、ジメチルカーボネート/フェノール=3.5(重量比)からなる原料2を第1連続多段蒸留塔101の下部導入口12からガス状で90トン/hrの流量で連続的に導入した。第1連続多段蒸留塔101に導入された原料のモル比は、ジメチルカーボネート/フェノール=1.44であった。この原料にはハロゲンは実質的に含まれていなかった(イオンクロマトグラフィーでの検出限界外で1ppb以下)。触媒はPb(OPh)2として、反応液中に約150ppmとなるように第1連続多段蒸留塔101の上部導入口11から導入された。第1連続多段蒸留塔101では塔底部の温度が220℃で、塔頂部の圧力が8×105Pa、還流比が0の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。メチルアルコール、ジメチルカーボネート、フェノール等を含む第1塔低沸点反応混合物を第1塔の塔頂部13よりガス状で連続的に抜き出し、熱交換器14を経て、抜出し口16から82トン/hrの流量で抜出した。一方、メチルフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、フェノール、ジフェニルカーボネート、触媒等を含む第1塔高沸点反応混合物を第1塔底部17より液状で連続的に抜き出した。
この条件で長期間の連続運転を行った。500時間後、1000時間後、2000時間後のジフェニルカーボネートの1時間あたりの生産量は7.28トン、7.29トン、7.29トンであり、反応したフェノールに対して選択率は98%、98%、98%であり、非常に安定していた。また、製造された芳香族カーボネートには、ハロゲンは実質的に含まれていなかった(1ppb以下)。
実施例1と同様な方法で行われた。
図6に示すようなガイド接触流下式重合器2基を直列に配置した重合装置を用いて芳香族ポリカーボネートの製造をおこなった。これらの重合器の材質は、すべてステンレススチールである。ガイド接触流下式第1重合器は円筒形側面ケーシングとテーパー形の底部ケーシングを有するものであって、L=950cm、h=850cm、D=400cm、d=20cm、C=150度 、S=750m2 である。第2重合器は実施例1で用いたものと同じものである。
ビスフェノールAと工程(I)、(II)で製造された高純度ジフェニルカーボネート(対ビスフェノールAモル比1.06)とから製造された芳香族ポリカーボネートの溶融プレポリマー(数平均分子量Mnは2,500)が、供給ポンプによって第1重合器の供給口1より供給ゾーン3に連続的に供給された。第1重合器内の多孔板2を通して重合反応ゾーンに連続的に供給された、該溶融プレポリマーは、ガイド4に沿って流下しながら重合反応が進められた。第1重合器の重合反応ゾーンは真空ベント口6を通して800Paの圧力に保持されている。ガイド4の下部から重合器の底部11に入ってきた重合度の高められた芳香族ポリカーボネートの溶融プレポリマー(数平均分子量Mnは5,500)は、該底部での滞留量がほぼ一定となるように排出ポンプ8によって排出口7から一定の流量で連続的に抜き出された。この溶融プレポリマーが、供給ポンプによって第2重合器の供給口1より供給ゾーン3に連続的に供給された。第2重合器内の多孔板2を通して重合反応ゾーンに連続的に供給された、該溶融プレポリマーは、ガイド4に沿って流下しながら重合反応が進められた。第2重合器の重合反応ゾーンは真空ベント口6を通して50Paの圧力に保持されている。ガイド4の下部から第2重合器の底部11に入ってきた生成芳香族ポリカーボネートは、該底部での滞留量がほぼ一定となるように排出ポンプ8によって排出口7から6トン/hrの流量で連続的に抜き出された。
運転を開始してから50時間後に第2重合器の抜き出し口12から抜き出された芳香族ポリカーボネートの数平均分子量Mnは11,500であり、良好なカラー(b*値3.2)であった。また、引張伸度は99%であった。運転開始から、60時間後、100時間後、500時間後、1,000時間後、2,000時間後、3,000時間後、4,000時間後、5,000時間後に抜き出し口12から抜き出された芳香族ポリカーボネートのMnは、それぞれ、11,500、11,550、11,500、11,550、11,500、11,500、11,550、11,500であり、安定であった。
このようにして製造された芳香族ポリカーボネートは、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物の含有量はこれらの金属元素に換算して、0.03から0.05ppmであり、塩素の含有量は1ppb以下(検出限界以下)であった。また、異種結合の含有量は0.11〜0.16モル%であった。
実施例1と同様な方法で行われた。
Claims (24)
- ジアルキルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物から芳香族ポリカーボネートを連続的に製造する高品質芳香族ポリカーボネートの工業的な製造方法であって、
(I)ジアルキルカーボネートとフェノールとを原料とし、この原料を均一系触媒が存在する第1連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該第1塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するアルコール類を含む第1塔低沸点反応混合物を該第1塔上部よりガス状で連続的に抜出し、生成するアルキルフェニルカーボネート類を含む第1塔高沸点反応混合物を該第1塔下部より液状で連続的に抜出し、該第1塔高沸点反応混合物を触媒が存在する第2連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該第2塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するジアルキルカーボネート類を含む第2塔低沸点反応混合物を該第2塔上部よりガス状で連続的に抜出し、生成するジフェニルカーボネート類を含む第2塔高沸点反応混合物を該第2塔下部より液状で連続的に抜出し、一方、ジアルキルカーボネート類を含む第2塔低沸点反応混合物を第1連続多段蒸留塔内に連続的に供給することによって、ジフェニルカーボネートを連続的に製造する工程(I)と、
(II)該ジフェニルカーボネートを含む第2塔高沸点反応混合物を高沸点物質分離塔Aに連続的に導入し、ジフェニルカーボネートを含む塔頂成分(AT)と触媒を含む塔底成分(AB)に連続的に蒸留分離し、次いで該塔頂成分(AT)を、サイドカット抜き出し口を有するジフェニルカーボネート精製塔Bに連続的に導入し、塔頂成分(BT)、サイドカット成分(BS)、塔底成分(BB)の3つの成分に連続的に蒸留分離することによって、サイドカット成分として高純度ジフェニルカーボネートを取得する精製工程(II)と、
(III)該芳香族ジヒドロキシ化合物と該高純度ジフェニルカーボネートとを反応させて芳香族ポリカーボネートの溶融プレポリマーを製造し、該溶融プレポリマーをガイドの表面に沿って流下せしめ、その流下中に該溶融プレポリマーの重合を行わせるガイド接触流下式重合器を用いて芳香族ポリカーボネートを製造する工程(III)と、
(IV)工程(III)で副生するフェノールをジフェニルカーボネート製造工程(I)に循環するフェノールのリサイクル工程(IV)と、
を含み、
(a)該第1連続多段蒸留塔が、長さL1(cm)、内径D1(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に段数n1をもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d11(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d12(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第1の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第2の導入口を有するものであって、L1、D1、L1/D1、n1、D1/d11、D1/d12 が、それぞれ式(1)〜(6)を満足するものであり、
1500 ≦ L1 ≦ 8000 式(1)
100 ≦ D1 ≦ 2000 式(2)
2 ≦ L1/D1 ≦ 40 式(3)
20 ≦ n1 ≦ 120 式(4)
5 ≦ D1/d11 ≦ 30 式(5)
3 ≦ D1/d12 ≦ 20 式(6)
(b)該第2連続多段蒸留塔が、長さL2(cm)、内径D2(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に段数n2をもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d21(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d22(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第3の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第4の導入口を有するものであって、L2、D2、L2/D2、n2、D2/d21、D2/d22 が、それぞれ式(7)〜(12)を満足するものであり、
1500 ≦ L2 ≦ 8000 式(7)
100 ≦ D2 ≦ 2000 式(8)
2 ≦ L2/D2 ≦ 40 式(9)
10 ≦ n2 ≦ 80 式(10)
2 ≦ D2/d21 ≦ 15 式(11)
5 ≦ D2/d22 ≦ 30 式(12)
(c)該高沸点物質分離塔Aが、下記式(13)〜(15)を満足する、長さLA(cm)、内径DA(cm)で、内部に段数nAのインターナルを有する連続多段蒸留塔であり、
800 ≦ LA ≦ 3000 式(13)
100 ≦ DA ≦ 1000 式(14)
20 ≦ nA ≦ 100 式(15)
該ジフェニルカーボネート精製塔Bが、長さLB(cm)、内径DB(cm)で、内部にインターナルを有するものであって、塔の中段に導入口B1、該導入口B1と塔底との間にサイドカット抜き出し口B2を有し、導入口B1から上部のインターナルの段数がnB1、導入口B1とサイドカット抜き出し口B2との間のインターナルの段数がnB2、サイドカット抜き出し口B2から下部のインターナルの段数がnB3で、段数の合計(nB1+nB2+nB3)がnBである連続多段蒸留塔であり、下記式(16)〜(21)を満足し、
1000 ≦ LB ≦ 5000 式(16)
100 ≦ DB ≦ 1000 式(17)
5 ≦ nB1 ≦ 20 式(18)
12 ≦ nB2 ≦ 40 式(19)
3 ≦ nB3 ≦ 15 式(20)
20 ≦ nB ≦ 70 式(21)
(d)該ガイド接触流下式重合器が、
(1)溶融プレポリマー受給口、多孔板、該溶融プレポリマーが多孔板を通して重合反応ゾーンのガイドに供給するための溶融プレポリマー供給ゾーン、該多孔板と側面ケーシングとテーパー形の底部ケーシングとに囲まれた空間に該多孔板から下方に延びる複数のガイドが設けられた重合反応ゾーン、該重合反応ゾーンに設けられた真空ベント口、テーパー形の底部ケーシングの最下部に設けられた芳香族ポリカーボネート排出口、及び該排出口に接続された芳香族ポリカーボネート排出ポンプを有するものであって、
(2)該重合反応ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積A(m2)が、式(22)を満足するものであって、
0.7 ≦ A ≦ 300 式(22)
(3)該A(m2)と、芳香族ポリカーボネート排出口の水平面における内部断面積B(m2)との比が、式(23)を満足するものであって、
20 ≦ A/B ≦ 1000 式(23)
(4)該重合反応ゾーンの底部を構成するテーパー形の底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに対してその内部において、角度C度で接続されており、該角度C度が式(24)を満足するものであって、
120 ≦ C ≦ 165 式(24)
(5)該ガイドの長さ h(cm)が、式(25)を満足するものであって、
150 ≦ h ≦ 5000 式(25)
(6)該ガイド全体の外部総表面積S(m2)が式(26)を満足するものである、
2 ≦ S ≦ 50000 式(26)
ことを特徴とする高品質芳香族ポリカーボネートの工業的な製造方法。 - 製造される芳香族ポリカーボネートが1時間あたり1トン以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 該d11と該d12が式(27)を満足し、且つ該d21と該d22が式(28)を満足する、
1 ≦ d12/d11 ≦ 5 式(27)
1 ≦ d21/d22 ≦ 6 式(28)
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。 - 該第1連続多段蒸留塔のL1、D1、L1/D1、n1、D1/d11、D1/d12 がそれぞれ、2000≦L1≦6000、 150≦D1≦1000、 3≦L1/D1≦30、 30≦n1≦100、 8≦D1/d11≦25、 5≦D1/d12≦18であり、且つ、該第2連続多段蒸留塔のL2、D2、L2/D2、n2、D2/d21、D2/d22 がそれぞれ、2000≦L2≦6000、 150≦D2≦1000、 3≦L2/D2≦30、 15≦n2≦60、 2.5≦D2/d21≦12、 7≦D2/d22≦25であることを特徴とする請求項1ないし3のうち何れか一項に記載の方法。
- 該第1連続多段蒸留塔のL1、D1、L1/D1、n1、D1/d11、D1/d12 がそれぞれ、2500≦L1≦5000、 200≦D1≦800、 5≦L1/D1≦15、 40≦n1≦90、 10≦D1/d11≦25、 7≦D1/d12≦15であり、且つ、該第2連続多段蒸留塔のL2、D2、L2/D2、n2、D2/d21、D2/d22 がそれぞれ、2500≦L2≦5000、 200≦D2≦800、 5≦L2/D2≦15、 20≦n2≦50、 3≦D2/d21≦10、 9≦D2/d22≦20であることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れか一項に記載の方法。
- 該第1連続多段蒸留塔及び該第2連続多段蒸留塔が、それぞれ該インターナルとしてトレイ及び/又は充填物を有する蒸留塔であることを特徴とする請求項1ないし5のうち何れか一項に記載の方法。
- 該第1連続多段蒸留塔が、該インターナルとしてトレイを有する棚段式蒸留塔であり、該第2連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物及びトレイの両方を有する蒸留塔であることを特徴とする請求項6記載の方法。
- 該第1連続多段蒸留塔及び該第2連続多段蒸留塔の該トレイのそれぞれが、多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする請求項6又は7記載の方法。
- 該多孔板トレイが該多孔板部の面積1m2あたり100〜1000個の孔を有するものであることを特徴とする請求項8記載の方法。
- 該多孔板トレイの孔1個あたりの断面積が0.5〜5cm2であることを特徴とする請求項8又は9記載の方法。
- 該第2連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物を上部に、トレイを下部に有する蒸留塔であることを特徴とする請求項6又は7に記載の方法。
- 該第2連続多段蒸留塔の該インターナルの該充填物が、1基又は2基以上の規則充填物であることを特徴とする請求項6ないし11のうち何れか一項に記載の方法。
- 該第2連続多段蒸留塔の該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッドから選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 該高沸点物質分離塔A及び該ジフェニルカーボネート精製塔Bが、それぞれ該インターナルとしてトレイ及び/又は充填物を有する蒸留塔であることを特徴とする請求項1ないし13のうち何れか一項に記載の方法。
- 該高沸点物質分離塔A及び該ジフェニルカーボネート精製塔Bのインターナルが、それぞれ充填物であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 該充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッドから選ばれた少なくとも1種の規則充填物であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 重合反応ゾーンの側面ケーシングが内径D(cm)、長さL(cm)の円筒形であって、その下部に接続された底部のケーシングがテーパー形であり、該テーパー形の底部ケーシングの最下部の排出口が内径d(cm)の円筒形であって、D、L、d が式(29)、(30)、(31)及び(32)を満足する、
100 ≦ D ≦ 1800 式(29)
5 ≦ D/d ≦ 50 式(30)
0.5 ≦ L/D ≦ 30 式(31)
h−20 ≦ L ≦ h+300 式(32)
ことを特徴とする請求項1ないし16のうち何れか一項に記載の方法。 - 該hが式(33)を満足する、
400 < h ≦ 2500 式(33)
ことを特徴とする請求項1ないし17のうち何れか一項に記載の方法。 - 1つの該ガイドが外径 r(cm)の円柱状又は内側に溶融プレポリマーが入らないようにしたパイプ状のものであって、r が式(34)を満足する、
0.1 ≦ r ≦ 1 式(34)
ことを特徴とする請求項1ないし18のうち何れか一項に記載の方法。 - 該ガイド接触流下式重合器2基以上を連結して重合を行うこと特徴とする請求項1ないし19のうち何れか一項に記載の方法。
- 請求項17記載の2基以上のガイド接触流下式重合器が、ガイド接触流下式第1重合器、ガイド接触流下式第2重合器の2基の重合器であって、この順に重合度を上げていく方法において、該第1重合器のガイド全体の外部総表面積S1(m2)と該第2重合器のガイド全体の外部総表面積S2(m2)とが式(35)を満足する、
1 ≦ S1/S2 ≦ 20 式(35)
ことを特徴とする請求項1ないし20のうち何れか一項に記載の方法。 - 請求項1〜21のいずれかの方法によって1時間あたり1トン以上製造された高品質芳香族ポリカーボネート。
- アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物の含有量が、をこれらの金属元素に換算して、0.1〜0.01ppmであり、且つ、ハロゲン含有量が、1ppb以下であることを特徴とする請求項22記載の高品質芳香族ポリカーボネート。
- 主鎖に対してエステル結合やエーテル結合等の異種結合を介して部分的に分岐している芳香族ポリカーボネートであって、該異種結合の含有量が、カーボネート結合に対して、0.05〜0.5モル%であることを特徴とする請求項22又は23記載の高品質芳香族ポリカーボネート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007550119A JP5030231B2 (ja) | 2005-12-12 | 2006-11-30 | 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005357705 | 2005-12-12 | ||
JP2005357705 | 2005-12-12 | ||
JP2007550119A JP5030231B2 (ja) | 2005-12-12 | 2006-11-30 | 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 |
PCT/JP2006/323912 WO2007069463A1 (ja) | 2005-12-12 | 2006-11-30 | 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2007069463A1 true JPWO2007069463A1 (ja) | 2009-05-21 |
JP5030231B2 JP5030231B2 (ja) | 2012-09-19 |
Family
ID=38162774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007550119A Active JP5030231B2 (ja) | 2005-12-12 | 2006-11-30 | 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090209724A1 (ja) |
EP (1) | EP1961781A4 (ja) |
JP (1) | JP5030231B2 (ja) |
KR (1) | KR20080067380A (ja) |
CN (1) | CN101331168B (ja) |
BR (1) | BRPI0619058A2 (ja) |
EA (1) | EA200801325A1 (ja) |
TW (1) | TW200738781A (ja) |
WO (1) | WO2007069463A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5320071B2 (ja) * | 2006-11-27 | 2013-10-23 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 高品質芳香族ポリカーボネートの工業的製造法 |
WO2008065874A1 (fr) * | 2006-11-28 | 2008-06-05 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Procédé de fabrication d'un polycarbonate aromatique de qualité élevée à l'échelle industrielle |
EP2679573B1 (en) * | 2012-06-29 | 2017-12-27 | SABIC Global Technologies B.V. | Method and apparatus for the separation of dialkyl carbonate, water and alkanol |
EP2711353B1 (en) | 2012-09-20 | 2018-10-31 | SABIC Global Technologies B.V. | Process for the continuous manufacture of aryl alkyl carbonate and diaryl carbonate using vapor recompression |
KR101861938B1 (ko) * | 2014-03-19 | 2018-05-28 | 아사히 가세이 가부시키가이샤 | 축중합 반응성 중합체 및 그의 제조 장치 |
CN113577814B (zh) * | 2021-08-16 | 2022-10-18 | 四川中蓝国塑新材料科技有限公司 | 一种用于聚碳酸酯工业化生产的碳酸二苯酯回收装置及方法 |
JPWO2023068288A1 (ja) * | 2021-10-21 | 2023-04-27 |
Family Cites Families (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3888826A (en) * | 1972-07-10 | 1975-06-10 | Mitsubishi Gas Chemical Co | Process for preparing aromatic polycarbonates |
US4182726A (en) * | 1974-06-25 | 1980-01-08 | Snamprogetti, S.P.A. | Process for the preparation of aromatic carbonates |
DE2736063A1 (de) * | 1977-08-10 | 1979-02-22 | Bayer Ag | Verfahren zur herstellung aromatischer kohlensaeureester |
DE3146142A1 (de) * | 1981-11-21 | 1983-06-01 | Henkel KGaA, 4000 Düsseldorf | Reaktionskolonne und dessen verwendung |
US4410464A (en) * | 1982-03-15 | 1983-10-18 | General Electric Company | Diaryl carbonate process |
FR2611704B1 (fr) * | 1987-02-23 | 1989-06-09 | Bp Chimie Sa | Procede de fabrication en continu d'acetates |
ES2054488T3 (es) * | 1989-12-28 | 1994-08-01 | Asahi Chemical Ind | Procedimiento para la fabricacion continua de carbonatos aromaticos. |
DE4226756A1 (de) * | 1992-08-13 | 1994-02-17 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Dicarbonaten |
DE4226755A1 (de) * | 1992-08-13 | 1994-02-17 | Bayer Ag | Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von Diarylcarbonaten aus Dialkylcarbonaten |
ES2164919T3 (es) * | 1995-09-22 | 2002-03-01 | Asahi Chemical Ind | Procedimiento para la preparacion de un carbonato aromatico. |
JP3202993B2 (ja) * | 1995-12-15 | 2001-08-27 | 旭化成株式会社 | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
JP3528997B2 (ja) * | 1995-12-15 | 2004-05-24 | 日本ジーイープラスチックス株式会社 | ポリカーボネートの製造方法 |
SG52906A1 (en) * | 1996-01-17 | 1998-09-28 | Asahi Chemical Ind | Method for producing an aromatic polycarbonate having improved melt stability |
JP3724905B2 (ja) * | 1996-01-17 | 2005-12-07 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
EP0885912B1 (en) * | 1996-03-05 | 2003-01-15 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Polycarbonate having heterounits and method for producing the same |
JP4112048B2 (ja) * | 1997-09-16 | 2008-07-02 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 芳香族カーボネート類の製法 |
JP4275317B2 (ja) * | 1998-01-14 | 2009-06-10 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 芳香族ポリカーボネートを製造するための方法及び重合器 |
JP3966553B2 (ja) * | 1998-06-05 | 2007-08-29 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 芳香族ポリカーボネートを製造するためのシステム |
CN1126773C (zh) * | 1998-06-05 | 2003-11-05 | 旭化成株式会社 | 制备芳族聚碳酸酯的方法 |
TW459004B (en) * | 1998-06-16 | 2001-10-11 | Asahi Chemical Ind | System and process for producing polycondensation polymer |
US6093842A (en) * | 1998-09-25 | 2000-07-25 | General Electric Company | Process for continuous production of carbonate esters |
DE10100404A1 (de) * | 2001-01-05 | 2002-07-11 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Polycarbonat |
US20040104108A1 (en) * | 2002-12-03 | 2004-06-03 | Mason Robert Michael | High capacity purification of thermally unstable compounds |
JP4691881B2 (ja) * | 2003-11-12 | 2011-06-01 | 三菱化学株式会社 | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
WO2006043491A1 (ja) * | 2004-10-22 | 2006-04-27 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | 高純度ジアリールカーボネートの工業的製造方法 |
-
2006
- 2006-11-30 JP JP2007550119A patent/JP5030231B2/ja active Active
- 2006-11-30 BR BRPI0619058-8A patent/BRPI0619058A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2006-11-30 CN CN2006800467440A patent/CN101331168B/zh active Active
- 2006-11-30 KR KR1020087014040A patent/KR20080067380A/ko not_active Application Discontinuation
- 2006-11-30 TW TW095144299A patent/TW200738781A/zh unknown
- 2006-11-30 US US11/991,404 patent/US20090209724A1/en not_active Abandoned
- 2006-11-30 WO PCT/JP2006/323912 patent/WO2007069463A1/ja active Application Filing
- 2006-11-30 EP EP06833715A patent/EP1961781A4/en not_active Withdrawn
- 2006-11-30 EA EA200801325A patent/EA200801325A1/ru unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1961781A4 (en) | 2010-04-28 |
US20090209724A1 (en) | 2009-08-20 |
EA200801325A1 (ru) | 2009-02-27 |
WO2007069463A1 (ja) | 2007-06-21 |
JP5030231B2 (ja) | 2012-09-19 |
CN101331168A (zh) | 2008-12-24 |
EP1961781A1 (en) | 2008-08-27 |
BRPI0619058A2 (pt) | 2011-09-20 |
KR20080067380A (ko) | 2008-07-18 |
CN101331168B (zh) | 2011-08-31 |
TW200738781A (en) | 2007-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5030788B2 (ja) | 高品質芳香族ポリカーボネートの工業的製造方法 | |
US5747609A (en) | Method for producing an aromatic polycarbonate having improved melt stability | |
JP4224103B2 (ja) | 芳香族カーボネート類を工業的に製造する方法 | |
JP5030231B2 (ja) | 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的に製造する方法 | |
JP5362223B2 (ja) | 高純度ジフェニルカーボネートを工業的規模で製造する方法 | |
JP3967009B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 | |
AU2005254858B2 (en) | Polymerization apparatus for producing aromatic polycarbonate | |
JP3724905B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 | |
JP5344927B2 (ja) | 高品質芳香族ポリカーボネートを工業的規模で製造する方法 | |
CN108586254B (zh) | 碳酸二芳基酯的制造方法和芳香族聚碳酸酯的制造方法 | |
EP0892001B1 (en) | Method for producing an aromatic polycarbonate having improved melt stability | |
JP5320071B2 (ja) | 高品質芳香族ポリカーボネートの工業的製造法 | |
JP2002037871A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002037878A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002105192A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002037874A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002037875A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002105193A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002037873A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002037876A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 | |
JP2002060478A (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120425 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120601 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120621 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120622 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5030231 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |