JPWO2007063596A1 - キャリッジアセンブリの組立方法および組立装置 - Google Patents

キャリッジアセンブリの組立方法および組立装置 Download PDF

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直樹 石川
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弘 小林
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Abstract

サスペンションを、変形させずに従来より精度よくキャリッジアームに取り付けることができ、これによって磁気ヘッドの浮上特性のばらつきを抑え、情報の良好な読み書き特性を備えたキャリッジアセンブリを組み立てることができるキャリッジアセンブリの組立方法および組立装置を提供する。キャリッジアーム10に設けられた嵌合穴10aと、サスペンション12のスペーサ部12aに設けられたスペーサ孔12bとを位置合わせして、キャリッジアーム10にサスペンション12を組み付け、外径寸法がスペーサ孔12bの内径寸法以下の棒状の作用部材22を、スペーサ孔12bに挿入し、棒状の作用部材22に、縦振動の超音波振動を印加することによりスペーサ孔12bの径方向に拡縮する運動をさせて、作用部材22が拡径した際にスペーサ部12aのスペーサ孔周縁部13に当たって周縁部13をかしめることで、サスペンション12をキャリッジアーム10に固定することを特徴とする。

Description

本発明は、磁気ディスク装置のサスペンションをキャリッジアームの先端部に連結して組み立てるキャリッジアセンブリの組立方法、およびそれに用いられる組立装置に関する。
図4は、磁気ディスク装置に用いられているキャリッジアセンブリの外観図を示す。同図で10がキャリッジアームであり、12がキャリッジアーム10の先端に連結されているサスペンションである。サスペンション12の先端部には磁気ヘッド14が搭載されている。磁気ヘッド14はキャリッジアーム10の側面に取り付けたフレキシブル基板16を介して制御部18に電気的に接続されている。19はキャリッジアーム10の基部に固定されたアクチュエータ軸である。キャリッジアーム10は、アクチュエータ軸19が軸線の回りで回動することにより記録媒体の面と平行な面内でシーク動作をなす。
キャリッジアセンブリは、アクチュエータ軸19に互いに平行に取り付けられた各々のキャリッジアーム10の先端部の両面に、サスペンション12をかしめて固定することによって形成されている。
キャリッジアーム10にサスペンション12を固定する従来方法が、特許文献1に開示されている。図5は、特許文献1に開示された、キャリッジアーム10にサスペンション12を固定する従来方法を示す。
この従来方法では、各々のキャリッジアーム10の先端にサスペンション12を位置合わせして取り付けた後、最大外径寸法がスペーサ孔12bの内径よりも若干大径に形成された作用部30を備えた超音波ホーン32を使用し、超音波ホーン32および作用部30を、振動子34により超音波振動させながら、サスペンション12のスペーサ孔12bに通過させることにより、作用部30の外面によりスペーサ孔12b周縁部をかしめて、サスペンション12をキャリッジアーム10に固定している。
図6に、作用部30をサスペンション12のスペーサ孔12bに通してサスペンション12をキャリッジアーム10にかしめて固定する作用を示す。サスペンション12は、各々のキャリッジアーム10の両面に嵌合孔10aとスペーサ孔12bとを位置合わせして取り付けられている。作用部30(30aおよび30b)はスペーサ孔12bよりも若干大径に形成されているから、スペーサ孔12bを通過させる際に、スペーサ孔12bの内周縁に形成されたかしめ部13を押し広げるように作用し、これによってキャリッジアーム10にサスペンション12がくい付くようにして固定される。作用部30は、図6に示すように、1回のかしめ操作の際に、キャリッジアーム10の一方側から他方側に超音波ホーン32とともにスペーサ孔12bを次々と通過するよう移動される。
特開2004−127491号公報(段落0012−0014,0016−0017、第1,2,4図)
このように、キャリッジアセンブリを組み立てる際に、従来は、スペーサ孔12bの内径寸法より大きい外径寸法の作用部30を、スペーサ孔12b内を一方向に移動させることにより、かしめ部13を変形させて、キャリッジアーム10にサスペンション12をかしめて固定している。したがって、スペーサ部12aに作用するかしめ時の応力でスペーサ部12aが変形し、スペーサ部12aの平坦度が低下することが起こりうる。スペーサ部12aの平坦度が低下すると、スペーサ部12aから延びるサスペンション12が基準角度から傾く。このサスペンション12の傾きは、記録媒体の表面からの磁気ヘッド14の浮上量に影響を及ぼし、磁気ヘッド14の記録媒体の表面からの浮上量がばらつくといった問題に繋がる。
最近の磁気ディスク装置はきわめて大容量となってきており、これにともなって、磁気ヘッドの記録媒体の表面からの浮上量が抑えられるようになってきている。このため、磁気ヘッドの浮上量のばらつきが情報の読み書き特性に大きく影響を与えることとなり、所要の特性を得るために磁気ヘッドの浮上量のばらつきを抑えることが求められている。
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、サスペンションを、変形させずに従来より精度よくキャリッジアームに取り付けることができ、これによって磁気ヘッドの浮上特性のばらつきを抑え、情報の良好な読み書き特性を備えたキャリッジアセンブリを組み立てることができるキャリッジアセンブリの組立方法を提供するにある。
本願発明者は、上記課題を解決するために精査研究を行い、従来のキャリッジアセンブリの組立方法における、上記スペーサ部の変形のメカニズムを以下の通り解明した。
上記従来の方法においては、スペーサ孔の内径寸法より大きい外径寸法の作用部を、スペーサ孔内を一方向に移動させることにより、かしめ部に、作用部により押し広げられる力だけでなく、作用部の進行方向、すなわち、スペーサ部が成す平面に垂直な方向(スペーサ部の一面側から他面側へ向かう方向)の力も加えられる。この、スペーサ部が成す平面に垂直な力により、スペーサ部がわずかに折り曲げられて平坦度が低下することが起こるものと考えた。
そこで、本発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、磁気ディスク装置のサスペンションをキャリッジアームの先端部に連結して組み立てるキャリッジアセンブリの組立方法において、前記キャリッジアームに設けられた嵌合穴と、前記サスペンションのスペーサ部に設けられたスペーサ孔とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションを組み付け、外径寸法が前記スペーサ孔の内径寸法以下の棒状の作用部材を、スペーサ孔に挿入し、前記棒状の作用部材に、縦振動の超音波振動を印加することにより前記スペーサ孔の径方向に拡縮する運動をさせて、作用部材が拡径した際に前記スペーサ部のスペーサ孔周縁部に当たって該周縁部をかしめることで、サスペンションをキャリッジアームに固定することを特徴とする。
これによれば、スペーサ孔に挿入した作用部材に縦振動の超音波振動を印加して、その径方向に拡縮する運動を利用してスペーサ孔周縁部をかしめるから、スペーサ部のかしめ部には、作用部材により押し広げられる力だけが働き、スペーサ部が成す平面に垂直な方向(言い換えると、スペーサ部の一面側から他面側へ向かう方向、またはスペーサ孔の軸線方向)の力は作用しないため、従来技術におけるスペーサ部が折り曲げられて平坦度が低下するといった問題を解消できる。
さらに、前記作用部材の前記超音波振動は定常波振動であり、前記スペーサ孔周縁部に、前記作用部材の、前記超音波振動におけるノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めすることを特徴とする。
これによれば、超音波振動する作用部材の、最大に拡径するノーダルポイントにより、効率よく前記かしめを行うことができる。
さらに、前記キャリッジアームは、互いに平行な等間隔に複数設けられるとともに、該複数のキャリッジアームに形成された各前記嵌合穴は、それぞれの中心軸線が同一線上となるよう並んで配設され、前記作用部材の前記超音波振動は、半波長が、前記複数のキャリッジアーム間の間隔の自然数分の一となるよう設定され、前記複数のキャリッジアームのそれぞれに前記サスペンションを組み付け、前記作用部材を、各前記サスペンションの各前記スペーサ孔を貫通するよう挿入するとともに、各スペーサ孔周縁部に前記ノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めし、前記作用部材に前記超音波振動を印加して各スペーサ孔周縁部をかしめることで、各サスペンションを各キャリッジアームに固定することを特徴とする。
これによれば、キャリッジアセンブリの複数のキャリッジアームに、複数のサスペンションを同時にかしめて固定することができる。
また、本発明に係るキャリッジアセンブリの組立装置は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、磁気ディスク装置に用いられるキャリッジアームの先端部に設けられた嵌合穴と、サスペンションのスペーサ部に設けられたスペーサ孔とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションを組み付け、スペーサ部のスペーサ孔周縁部をかしめて、サスペンションをキャリッジアームの先端部に取り付けるキャリッジアセンブリの組立方法に用いられるキャリッジアセンブリの組立装置において、外径寸法が前記スペーサ孔の内径寸法以下に形成された棒状の作用部材と、該棒状の作用部材を、前記スペーサ孔に挿入するよう移動制御する駆動装置と、前記スペーサ孔に挿入された前記棒状の作用部材に縦振動の超音波振動を印加する超音波発振手段とを備え、該超音波発振手段により、前記棒状の作用部材に、縦振動の超音波振動を印加することで前記スペーサ孔の径方向に拡縮する運動をさせて、作用部材が拡径した際に前記スペーサ部のスペーサ孔周縁部に当たって該周縁部をかしめることで、サスペンションをキャリッジアームに固定することを特徴とする。
これによれば、スペーサ孔に挿入した作用部材に縦振動の超音波振動を印加して、その径方向に拡縮する運動を利用してスペーサ孔周縁部をかしめるから、スペーサ部のかしめ部には、作用部材により押し広げられる力だけが働き、スペーサ部が成す平面に垂直な方向(言い換えると、スペーサ部の一面側から他面側へ向かう方向、またはスペーサ孔の軸線方向)の力は作用しないため、従来技術におけるスペーサ部が折り曲げられて平坦度が低下するといった問題を解消できる。
さらに、前記超音波発振手段が印加する前記作用部材の前記超音波振動は、定常波振動であり、前記駆動装置は、前記スペーサ孔周縁部に、前記作用部材の、前記超音波振動におけるノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めすることを特徴とする。
これによれば、超音波振動する作用部材の、最大に拡径するノーダルポイントにより、効率よく前記かしめを行うことができる。
さらに、組み立ての対象となるキャリッジアセンブリの前記キャリッジアームは、互いに平行な等間隔に複数設けられるとともに、該複数のキャリッジアームに形成された各前記嵌合穴は、それぞれの中心軸線が同一線上となるよう並んで配設され、前記超音波発振手段が印加する前記作用部材の前記超音波振動は、半波長が、前記複数のキャリッジアーム間の間隔の自然数分の一となるよう設定され、前記駆動装置は、前記作用部材を、各前記サスペンションの各前記スペーサ孔を貫通するよう挿入するとともに、各スペーサ孔周縁部に前記ノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めし、該位置決めした状態で、前記超音波発振手段が前記作用部材に前記超音波振動を印加して各スペーサ孔周縁部をかしめることで、各サスペンションを各キャリッジアームに固定することを特徴とする。
これによれば、キャリッジアセンブリの複数のキャリッジアームに、複数のサスペンションを同時にかしめて固定することができる。
発明の効果
本発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法および組立装置によれば、サスペンションのスペーサ部の変形を抑えて平坦度を高く保つことができるため、サスペンションを、傾くことなく従来より高精度にキャリッジアームに取り付けることができ、これによって磁気ヘッドの浮上特性のばらつきを抑え、情報の良好な読み書き特性を備えたキャリッジアセンブリを組み立てることができる。
本発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法および組立装置を示す説明図である。 図2A―図2D作用部材(シャフト)に縦振動の定常波となる超音波振動を印加した際の、作用部材の変形の様子を示す説明図である。 作用部材(シャフト)に超音波振動を印加した際の、作用部材の変形の様子を示す説明図である。 キャリッジアセンブリの全体構成を示す説明図である。 キャリッジアセンブリを組み立てる従来方法を示す説明図である。 キャリッジアセンブリを組み立てる従来方法を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態に係るキャリッジアセンブリの組立方法および組立装置において組み立ての対象となるキャリッジアセンブリを、図4に示す。図4に示すキャリッジアセンブリの基本的な構成については、従来の技術で説明したため、説明を省略する。このキャリッジアセンブリにおいて、キャリッジアーム10は、互いに平行な等間隔に複数設けられるとともに、その複数のキャリッジアーム10に形成された各嵌合穴10aは、それぞれの中心軸線が同一線上となるよう並んで配設される。
図1は本実施の形態に係るキャリッジアセンブリの組立方法を示す説明図である。図1で、キャリッジアーム10およびサスペンション12の形状は前述した従来例と変わらない。すなわち、キャリッジアーム10の先端には嵌合孔10aが設けられ、サスペンション12の基部に設けたスペーサ部12aには嵌合孔10aに嵌入するスペーサ孔12bが設けられている。
図1に示すように、本実施の形態に係るキャリッジアセンブリの組立方法で用いるキャリッジアセンブリの組立装置Mは、作用部材としてのシャフト22と、シャフト22に超音波振動を印加する超音波発振手段としての超音波発振装置42と、シャフト22を移動制御可能な駆動装置44とを備える。
シャフト22は、外径寸法がスペーサ孔12bの内径寸法より若干小径に設けられた、円柱形の棒状に形成される。
シャフト22は、鉄、または鉄を含む合金で形成される。なお、シャフト22の材質はこれに限定されるものではなく、例えばチタンやステンレス等の金属または合金で構成してもよいし、セラミック等で構成することも可能である。
超音波発振装置42は、シャフト22の一端側から、シャフト22に、縦振動の超音波振動を印加することができる。この超音波振動の周波数Fは、各スペーサ孔12b(嵌合穴10a)間の間隔をPとし、シャフト22を伝わる前記超音波振動の速度(すなわち、シャフト22の材質により一意に決まる、シャフト22を伝わる音速)をVとしたとき、F=NV/2P(Nは任意の自然数)の式を満たすように設定される。また、キャリッジアセンブリの組立装置Mは、周波数Fの前記超音波振動が、シャフト22上で定常波となるよう、シャフト22の長さ等の各種条件が設定されている。
図2は、シャフト22に縦振動の定常波となる前記超音波振動を印加した際の、シャフト22の変形の様子を示す説明図である(なお、図2においては、分かり易さのために、シャフト22の径方向の変形量を、実際よりも大きく表現している)。前記超音波振動を印加されたシャフト22は、時系列に、図2A→B→C→D→C→B→A→B・・・のように周期的に変形する。図2A〜Dにおいて、A〜Eに示す各点は、この縦振動の超音波振動におけるノーダルポイントである。ノーダルポイントA〜Eは、それぞれの間隔が、シャフト22を伝わる超音波振動の半波長の長さとなる。ノーダルポイントA〜Eにおいては、その前後の材質の振動に伴う圧縮力および引っ張り力が拮抗するためシャフト22の軸線方向への振幅は生じないが、縦振動に伴う圧縮および引っ張りによって、径方向に材質が押し出されたり引っ込んだりして、その径が拡縮する運動が生じる。
図3は、長さ80mm、直径4mmの円柱形に形成され、音の伝達速度が5120m/sの鉄系の材質から成るシャフト22に、波長32mm(すなわち周波数160kHz)の縦振動の定常波となる超音波振動を印加した条件で、ノーダルポイントA〜Eの拡縮運動による変形が最大となったときのシャフト22の形状を、コンピュータシミュレーションにより求めたものを示す説明図である(図3に係るコンピュータシミュレーションにおいては、シャフト22の径方向の変形量を、実際よりも大きく描画するよう設定されている)。本条件において、ノーダルポイントA〜Eにおけるシャフト22の径方向の変形量(径が拡縮する量)は、印加した超音波振動の軸線方向の振幅とほぼ同じくなる。例えば、超音波振動の振幅を10μmに設定した場合、径もほぼ10μmの範囲で拡縮する。すなわち、直径4mmのシャフト22のノーダルポイントA〜Eにおいて、シャフト22の直径は、ほぼ(4mm−10μm)〜(4mm+10μm)の範囲で拡縮する運動をする。
本願発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法は、作用部材に縦振動の超音波振動を印加した際に生じる、作用部材のこの拡縮する変形運動を利用して、サスペンションをキャリッジアームに固定するためのかしめを行うことを特徴としている。
以下、本願発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法の好適な実施の形態を、工程の流れに沿って説明する。
キャリッジアーム10にサスペンション12を取り付ける際には、まず、複数のキャリッジアーム10のそれぞれの先端部に、嵌合孔10aにスペーサ孔12bを位置合わせしてそれぞれサスペンション12を組み付ける。
続いて、図1に示すように、駆動装置44によりシャフト22を移動制御し、シャフト22を、各スペーサ孔12bを貫通するよう挿入する。このとき、シャフト22を、各サスペンション12の各スペーサ孔12bを貫通するよう挿入するとともに、スペーサ孔周縁部(かしめ部13)にそれぞれシャフト22のノーダルポイントが当たるよう、シャフト22をキャリッジアーム10に対して位置決めする。
例えば、3つのキャリッジアーム10間の間隔(すなわちスペーサ孔12bおよび嵌合穴10a間の間隔)が32mmであるキャリッジアセンブリを組み立てる場合には、前記超音波振動を、その半波長が前記間隔32mmの自然数分の一となるよう設定し、その超音波振動を印加した際のシャフト22のノーダルポイント位置を予め求めておき、そのノーダルポイントと各スペーサ孔周縁部との、軸線方向の位置が一致するよう、シャフト22を位置決めする。図2を例にとれば、例えば半波長が、各スペーサ孔12b(嵌合穴10a)間の間隔の二分の一である16mm(すなわち波長が32mm)に設定されたとすると、図2におけるノーダルポイントA〜Eはその半波長の16mmおきに位置するから、ノーダルポイントA〜Eのうち、一つおきのノーダルポイントA,C,Eの、各スペーサ孔周縁部(かしめ部13)との軸線方向の位置が一致するよう、シャフト22を位置決めすればよい。
そして、前記位置決めを行った状態で超音波発振装置42により実際にシャフト22に超音波振動を印加することにより、シャフト22が前記拡縮する運動をして、そのノーダルポイントがスペーサ孔周縁部のかしめ部13に当接して当該周縁部がかしめられ、サスペンション12をキャリッジアーム10に固定される。
なお、図1において、サスペンション12をキャリッジアーム10に固定する際に生じるスペーサ部12aの変形をさらに抑えるために、隣接するキャリッジアーム10の間に間隙保持板36を挿入し、並置されたキャリッジアーム10の両端面間を与圧板37a、37bにより挟圧した状態で、キャリッジアセンブリの組立装置Mを使用してサスペンション12をキャリッジアーム10に固定している。与圧板37a、37bは支持治具により両側から挟み与圧機構によりキャリッジアーム10とサスペンション12との固定部に加圧力を作用させる。間隙保持板36は間隙保持板挿入機構により、隣接するキャリッジアーム10の間に挿入してセットされる。
与圧板37a,37b、および間隙保持板36は、キャリッジアセンブリの組立装置Mによるかしめ工程が終わった際に、キャリッジアセンブリから取り外される。
かしめ工程の際に、与圧板37a、37bにより間隙保持板36を介してスペーサ部12aを加圧することにより、スペーサ部12aおよびサスペンション12の変形を抑えてサスペンション12をキャリッジアーム10に固定することができる。
本実施の形態に係るキャリッジアセンブリの組立方法および組立装置によれば、シャフト22をスペーサ孔12bに挿入した後に、シャフト22を超音波振動させることで前記拡縮する運動をさせて、スペーサ孔12b周縁部(かしめ部13)をかしめるため、かしめ部13には、シャフト22に当接して押し広げられる力だけが働き、スペーサ部12aが成す平面に垂直な方向(スペーサ部12aの一面側から他面側へ向かう方向)の力は作用しないため、スペーサ部12aが折り曲げられて平坦度が低下するといった従来の問題を解消できる。
これにより、サスペンション12のスペーサ部12aの変形を抑えて平坦度を高く保つことができるため、サスペンション12を、傾くことなく従来より高精度にキャリッジアーム10に取り付けることができ、これによって磁気ヘッド14の浮上特性のばらつきを抑え、情報の良好な読み書き特性を備えたキャリッジアセンブリを組み立てることができる。
なお、本実施の形態においては、複数のキャリッジアーム10間の間隔(32mm)に対して、超音波振動の半波長をその間隔の半分(16mm)に設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、超音波振動を、その半波長が、複数のキャリッジアーム間の間隔の自然数分の一となるよう設定したもの、すなわち前述の式F=NV/2Pを満たす条件全てを含む。この式上では、本実施の形態ではN=2の例を表したことになるが、例えばN=1、すなわちキャリッジアームの間隔と、超音波振動の半波長が等しくなるよう設定しても、または、N>2、すなわち各かしめ部13間に複数のノーダルポイントが存在するよう設定しても、各スペーサ孔の周縁部に所定のノーダルポイントを位置させることが可能である。
さらに、本実施の形態においては、各スペーサ孔の周縁部にノーダルポイントが当接するよう構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーダルポイントとずれた位置であっても、ノーダルポイントにおける前記拡縮運動ほど大きくないものの、作用部材の拡縮運動は発生することから、かしめを行うことは可能である。また、本実施の形態においては、作用部材を伝達する超音波振動が、定常波となるよう設定したが、本発明はこれに限定されず、進行波の拡縮運動をかしめに用いる構成も含む。

Claims (6)

  1. 磁気ディスク装置のサスペンションをキャリッジアームの先端部に連結して組み立てるキャリッジアセンブリの組立方法において、
    前記キャリッジアームに設けられた嵌合穴と、前記サスペンションのスペーサ部に設けられたスペーサ孔とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションを組み付け、
    外径寸法が前記スペーサ孔の内径寸法以下の棒状の作用部材を、スペーサ孔に挿入し、
    前記棒状の作用部材に、縦振動の超音波振動を印加することにより前記スペーサ孔の径方向に拡縮する運動をさせて、作用部材が拡径した際に前記スペーサ部のスペーサ孔周縁部に当たって該周縁部をかしめることで、サスペンションをキャリッジアームに固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立方法。
  2. 前記作用部材の前記超音波振動は定常波振動であり、
    前記スペーサ孔周縁部に、前記作用部材の、前記超音波振動におけるノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めすることを特徴とする請求項1記載のキャリッジアセンブリの組立方法。
  3. 前記キャリッジアームは、互いに平行な等間隔に複数設けられるとともに、該複数のキャリッジアームに形成された各前記嵌合穴は、それぞれの中心軸線が同一線上となるよう並んで配設され、
    前記作用部材の前記超音波振動は、半波長が、前記複数のキャリッジアーム間の間隔の自然数分の一となるよう設定され、
    前記複数のキャリッジアームのそれぞれに前記サスペンションを組み付け、
    前記作用部材を、各前記サスペンションの各前記スペーサ孔を貫通するよう挿入するとともに、各スペーサ孔周縁部に前記ノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めし、
    前記作用部材に前記超音波振動を印加して各スペーサ孔周縁部をかしめることで、各サスペンションを各キャリッジアームに固定することを特徴とする請求項2記載のキャリッジアセンブリの組立方法。
  4. 磁気ディスク装置に用いられるキャリッジアームの先端部に設けられた嵌合穴と、サスペンションのスペーサ部に設けられたスペーサ孔とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションを組み付け、スペーサ部のスペーサ孔周縁部をかしめて、サスペンションをキャリッジアームの先端部に取り付けるキャリッジアセンブリの組立方法に用いられるキャリッジアセンブリの組立装置において、
    外径寸法が前記スペーサ孔の内径寸法以下に形成された棒状の作用部材と、
    該棒状の作用部材を、前記スペーサ孔に挿入するよう移動制御する駆動装置と、
    前記スペーサ孔に挿入された前記棒状の作用部材に縦振動の超音波振動を印加する超音波発振手段とを備え、
    該超音波発振手段により、前記棒状の作用部材に、縦振動の超音波振動を印加することで前記スペーサ孔の径方向に拡縮する運動をさせて、作用部材が拡径した際に前記スペーサ部のスペーサ孔周縁部に当たって該周縁部をかしめることで、サスペンションをキャリッジアームに固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立装置。
  5. 前記超音波発振手段が印加する前記作用部材の前記超音波振動は、定常波振動であり、
    前記駆動装置は、前記スペーサ孔周縁部に、前記作用部材の、前記超音波振動におけるノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めすることを特徴とする請求項4記載のキャリッジアセンブリの組立装置。
  6. 組み立ての対象となるキャリッジアセンブリの前記キャリッジアームは、互いに平行な等間隔に複数設けられるとともに、該複数のキャリッジアームに形成された各前記嵌合穴は、それぞれの中心軸線が同一線上となるよう並んで配設され、
    前記超音波発振手段が印加する前記作用部材の前記超音波振動は、半波長が、前記複数のキャリッジアーム間の間隔の自然数分の一となるよう設定され、
    前記駆動装置は、前記作用部材を、各前記サスペンションの各前記スペーサ孔を貫通するよう挿入するとともに、各スペーサ孔周縁部に前記ノーダルポイントが当たるよう、前記キャリッジアームと作用部材とを相対的に位置決めし、
    該位置決めした状態で、前記超音波発振手段が前記作用部材に前記超音波振動を印加して各スペーサ孔周縁部をかしめることで、各サスペンションを各キャリッジアームに固定することを特徴とする請求項5記載のキャリッジアセンブリの組立装置。
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