JPWO2007034756A1 - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

燃料電池は、カソードと、アノードと、前記カソードと前記アノードの間に配置されるプロトン伝導性膜(6)と、前記カソードのプロトン伝導性膜(6)と対向する面とは反対側に配置され、有機物を酸化する酸化触媒を備えた酸化触媒層(14)とを具備する。

Description

本発明は、液体燃料を気化した気化燃料が供給されるアノード触媒層を備えた燃料電池に好適なものである。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化され、燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有している。このため、小型化が出来れば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に、直接メタノール型燃料電池(DMFC;direct methanol fuel cell)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能である。また燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望である。
DMFCの燃料の供給方法としては、液体燃料を気化してからブロア等で燃料電池内に送り込む気体供給型DMFCと、液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池内に送り込む液体供給型DMFC、液体燃料をセル内で気化させる内部気化型DMFC等が知られている。
特開2003−132931号公報及び特開2003−346862号公報は、液体供給型DMFCに関するものである。特開2003−132931号公報には、発電によって生成した反応生成物(水)を貯蔵する反応生成物貯蔵室を負極セパレータ側に設け、反応生成物貯蔵室を有する容器内に未反応のメタノール、副生成物であるホルムアルデヒドや蟻酸といった有害物質を無害化するための触媒を配置することが記載されている。また、特開2003−346862号公報は、燃料が不完全に酸化されることにより生成したホルムアルデヒド、蟻酸、一酸化炭素等を除去する手段として、これらを酸化する触媒を負極集電体の二酸化炭素排出口に設けることを開示している。
内部気化型DMFCにおいても、発電で消費しきれなかった気化燃料が原因でセル内に有機物(例えば、メタノール、ホルムアルデヒド等)が残留し、この有機物をセル外部に流出させないための対策が要望されている。
本発明の目的は、有機物が外部に流出するのを防止することにある。特に液体燃料の気化成分をアノード触媒層に供給するための燃料気化手段を備えた燃料電池に好適なものである。
本発明に係る燃料電池は、カソードと、
アノードと、
前記カソードと前記アノードの間に配置されるプロトン伝導性膜と、
前記カソードのプロトン伝導性膜と対向する面とは反対側に配置され、有機物を酸化する酸化触媒を備えた酸化触媒層と
を具備する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。
例えば燃料気化手段からアノードに供給された気化燃料のうちメタノールのような有機成分は、大部分が発電により消費されるが、一部が部分酸化等によって中間体(例えば、ホルムアルデヒドのようなケトン類、蟻酸などのカルボン酸)に変化したり、そのままの形態でカソードを透過する。カソードのプロトン伝導性膜と対向する面とは反対側に、有機物を酸化する酸化触媒を備えた酸化触媒層が配置されているため、メタノールやこれら中間体は、触媒反応により酸化されて無害な水及び二酸化炭素に変換され、セル外部に有機物が流出するのを回避することができる。これにより、液体燃料として濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液もしくは純粋なメタノールを使用した際にも環境汚染の恐れが少ない燃料電池を実現することができる。
本発明の燃料電池は、特にアノードへの燃料の供給が液体燃料の気化成分を供給する燃料気化手段によりなされる燃料電池に有効である。
また、酸化触媒層とカソードの間に絶縁層を配置することによって、酸化触媒層とカソード触媒層との間に混成電位が生じるのを回避することができるため、カソード電位の低下を抑制することができ、酸化触媒層に起因するセル電圧の低下を回避することができる。
本発明の燃料電池において、酸化触媒層とカソードの間に、カソードにおいて生成した水の蒸散を抑止する保湿板を配置し、酸化触媒層の反対側の面に絶縁層を配置することによって、酸化触媒層に起因するセル電圧の低下を回避することができると共に、カソードからアノードへの水拡散を促進することができ、燃料電池の出力特性を向上することができる。
以下、本発明に係る燃料電池の一実施形態である直接メタノール型燃料電池を図面を参照して説明する。
まず、第一の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、膜電極接合体(MEA)1は、カソード触媒層2及びカソードガス拡散層4からなるカソードと、アノード触媒層3及びアノードガス拡散層5からなるアノードと、カソード触媒層2とアノード触媒層3の間に配置されるプロトン伝導性の電解質膜6とを備えるものである。
カソード触媒層2及びアノード触媒層3に含有される触媒としては、例えば、白金族元素の単体金属(Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。アノード触媒には、メタノールや一酸化炭素に対する耐性の強いPt−Ru、カソード触媒には、白金を用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。
プロトン伝導性電解質膜6を構成するプロトン伝導性材料としては、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂(例えば、パーフルオロスルホン酸重合体)、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。
カソード触媒層2はカソードガス拡散層4上に積層され、かつアノード触媒層3はアノードガス拡散層5上に積層されている。カソードガス拡散層4はカソード触媒層2に酸化剤を均一に供給する役割を担うものであるが、カソード触媒層2の集電体も兼ねている。一方、アノードガス拡散層5はアノード触媒層3に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層3の集電体も兼ねている。カソード導電層7a及びアノード導電層7bは、それぞれ、カソードガス拡散層4及びアノードガス拡散層5と接している。カソード導電層7a及びアノード導電層7bには、例えば、金などの金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)をそれぞれ使用することが出来る。
矩形枠状のカソードシール材8aは、カソード導電層7aとプロトン伝導性電解質膜6との間に位置すると共に、カソード触媒層2及びカソードガス拡散層4の周囲を囲んでいる。一方、矩形枠状のアノードシール材8bは、アノード導電層7bとプロトン伝導性電解質膜6との間に位置すると共に、アノード触媒層3及びアノードガス拡散層5の周囲を囲んでいる。カソードシール材8a及びアノードシール材8bは、膜電極接合体1からの燃料漏れ及び酸化剤漏れを防止するためのオーリングである。
膜電極接合体1の下方には、液体燃料タンク9が配置されている。液体燃料タンク9内には、液体のメタノールあるいはメタノール水溶液が収容されている。
燃料気化手段(燃料気化層)は、液体燃料の気化成分(以下、気化燃料と称す)を選択的に透過させてアノードに供給するものである。液体燃料タンク9の開口端には、燃料気化手段として、例えば、気化燃料のみを透過させて、液体燃料は透過できない気液分離膜10が配置されている。ここで、気化燃料とは、液体燃料として液体のメタノールを使用した場合、気化したメタノールを意味し、液体燃料としてメタノール水溶液を使用した場合にはメタノールの気化成分と水の気化成分からなる混合ガスを意味する。
気液分離膜10とアノード導電層7bの間には、樹脂製のフレーム11が積層されている。フレーム11で囲まれた空間は、気液分離膜10を拡散してきた気化燃料を一時的に収容しておく気化燃料収容室12(いわゆる蒸気溜り)として機能する。この気化燃料収容室12及び気液分離膜10の透過メタノール量抑制効果により、一度に多量の気化燃料がアノード触媒層3に供給されるのを回避することができ、メタノールクロスオーバーの発生を抑えることが可能である。なお、フレーム11は、矩形のフレームで、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のような熱可塑性ポリエステル樹脂から形成される。
一方、膜電極接合体1の上部に積層されたカソード導電層7a上には、絶縁層13を介して酸化触媒層14が積層されている。酸化触媒層14は、発電により未消費の気化燃料に由来する有機物を酸化するための酸化触媒を備えている。有機物としては、例えば、未使用のメタノール、メタノールの中間体(例えば、ホルムアルデヒドのようなケトン類、蟻酸のようなカルボン酸など)が挙げられる。これら有機物を触媒反応による酸化で無害の水と二酸化炭素に変換することが望ましく、このような機能を有する触媒として、前述したカソード触媒及びアノード触媒を挙げることができる。中でも、Pt−Ru合金のようなアノード触媒が望ましい。使用する酸化触媒の種類は1種類または2種類以上にすることができる。また、触媒を微細粉体に担持させた担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。酸化触媒層14は、例えば、酸化触媒及びバインダーを含有する混合物を多孔質板に担持させることにより形成される。
絶縁層13は、酸化触媒層14とカソードとを絶縁するためのものである。これにより、酸化触媒層14とカソードとの間に混成電位を生じるのを回避することができるため、燃料電池の電圧特性が損なわれるのを防止することができる。絶縁層13は、空気拡散を損なわないために多孔質な絶縁板から形成されていることが望ましい。絶縁板を形成する絶縁材料として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂骨格を有する多孔体、アルミナ、シリカ等のセラミックス製の多孔板等を挙げることができる。
酸化触媒層14上には保湿板15が積層されている。保湿板15は、カソード触媒層2において生成した水の蒸散を抑止する役割をなすと共に、カソードガス拡散層4に酸化剤を均一に導入することによりカソード触媒層2への酸化剤の均一拡散を促す補助拡散層としての役割も果たしている。
保湿板15は、メタノールに対して不活性で、耐溶解性の絶縁材料から形成されていることが望ましい。このような絶縁材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを挙げることができる。
保湿板15は、JIS P−8117−1998で規定される透気度が50秒/100cm以下であることが望ましい。これは、透気度が50秒/100cmを超えると、空気導入口16からカソードへの空気拡散が阻害されて高出力を得られない恐れがあるからである。透気度のさらに好ましい範囲は、10秒/100cm以下である。
保湿板15は、JIS L−1099−1993 A−1法で規定される透湿度が6000g/m24h以下であることが望ましい。なお、上記透湿度の値は、JIS L−1099−1993 A−1法の測定方法で示されている通り、40±2℃の温度の値である。透湿度が6000g/m24hを超えると、カソードからの水分蒸発量が多くなり、カソードからアノードへの水拡散を促進する効果を十分に得られない恐れがあるからである。また、透湿度を500g/m24h未満にすると、過剰量の水がアノードへ供給されて高出力を得られない恐れがあることから、透湿度は、500〜6000g/m24hの範囲にすることが望ましい。透湿度のさらに好ましい範囲は、1000〜4000g/m24hである。
酸化剤である空気を取り入れるための空気導入口16が複数個形成されたカバー17は、保湿板15に積層されている。カバー17は、膜電極接合体1を含むスタックを加圧してその密着性を高める役割も果たしているため、例えば、SUS304のような金属から形成される。
上述したような構成の第一の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池によれば、液体燃料タンク9内の液体燃料(例えばメタノール水溶液)が気化し、気化したメタノールと水が気液分離膜10を拡散し、気化燃料収容室12に一旦収容され、そこから徐々にアノードガス拡散層5を拡散してアノード触媒層3に供給され、以下の反応式(1)に示すメタノールの内部改質反応を生じる。
CHOH+HO → CO+6H+6e (1)
また、液体燃料として純メタノールを使用した場合には、燃料気化手段からの水の供給がないため、カソード触媒層2に混入したメタノールの酸化反応により生成した水やプロトン伝導性電解質膜6中の水分等がメタノールと反応して前述した(1)式の内部改質反応が生じるか、あるいは前述した(1)式によらない水不使用の反応機構で内部改質反応が生じる。
これら内部改質反応で生成したプロトン(H)はプロトン伝導性電解質膜6を拡散してカソード触媒層3に到達する。一方、カバー17の空気導入口16から取り入れられた空気は、保湿板15、酸化触媒層14、絶縁層13及びカソードガス拡散層4を拡散してカソード触媒層2に供給される。カソード触媒層2では、下記(2)式に示す反応によって水が生成する。
(3/2)O+6H+6e → 3HO (2)
発電が進行すると、前述した(2)式の反応などによってカソード触媒層2中に生成した水が、カソードガス拡散層4内を拡散して保湿板15に到達し、保湿板15によって蒸散を阻害され、カソード触媒層2中の水分貯蔵量が増加する。一方、アノード側においては、気液分離膜10を通して気化した水が供給されるか、あるいは水の供給が全くない状態にある。このため、発電反応の進行に伴ってカソード触媒層2の水分保持量がアノード触媒層3の水分保持量よりも多い状態を作り出すことができる。その結果、浸透圧現象によって、カソード触媒層2に生成した水がプロトン伝導性電解質膜6を通過してアノード触媒層3に移動する反応が促進されるため、前述した(1)式に示すメタノールの内部改質反応を促すことができる。このため、燃料気化手段を備えた燃料電池の出力特性を向上することができる。
また、保湿板15によりカソードからアノードへの水拡散を促進することが可能なため、液体燃料として濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液や純メタノールを使用した際にも高い出力特性を得ることができる。さらに、これら高濃度な液体燃料の使用により液体燃料タンクの小型化を図ることも可能である。なお、純メタノールの純度は、95重量%以上100重量%以下にすることが望ましい。
上記発電反応で未使用のメタノール及び中間体は、絶縁層13を透過して酸化触媒層14に到達すると、触媒反応により酸化されて水及び二酸化炭素に変換される。これにより、有機物のセル外部への流出を回避することができる。
また、酸化触媒層14の外側に保湿板15が配置されているため、酸化触媒層14中のメタノール及び中間体が酸化されずに水に溶解してカソードに逆流するのを抑えることができる。
次いで、第2の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を図2を参照して説明する。
この第2の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池では、絶縁層、酸化触媒層及び保湿板の配置が前述した第1の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池と異なっている。
すなわち、膜電極接合体1の上部に積層されたカソード導電層7a上に保湿板15が積層されている。酸化触媒層14は、保湿板15上に配置されている。カバー17は、絶縁層18を介して酸化触媒層14上に積層されている。
第2の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池では、発電で未使用のメタノール及び中間体が、保湿板15を透過して酸化触媒層14に到達すると、触媒反応により酸化されて水及び二酸化炭素に変換される。これにより、有機物のセル外部への流出を回避することができる。
また、保湿板15の外側に酸化触媒層14が配置されており、酸化触媒層14においては触媒反応により水が生成しているため、保湿板15からの水の蒸発を抑制することができる。その結果、カソードからアノードへの水の戻りをさらに良好なものとすることができるため、セル特性をさらに向上することができる。
絶縁層18は、酸化触媒層14と金属製カバー17とを絶縁するためのものである。絶縁層18は、空気拡散を損なわないために多孔質な絶縁板から形成されていることが望ましい。絶縁板を形成する絶縁材料としては、前述した第1の実施形態で説明したのと同様なものを挙げることができる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<アノードの作製>
アノード用触媒(Pt:Ru=1:1)担持カーボンブラックにパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより厚さが450μmのアノードを得た。
<カソードの作製>
カソード用触媒(Pt)担持カーボンブラックにパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と水及びメトキシプロパノールを加え、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより厚さが400μmのカソードを得た。
アノード触媒層とカソード触媒層の間に、プロトン伝導性電解質膜として厚さが30μmで、含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(nafion膜、デュポン社製)を配置し、これらにホットプレスを施すことにより、膜電極接合体(MEA)を得た。
酸化触媒層を以下に説明する方法で作製した。アノード用触媒と同種類の触媒にバインダーとしてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ディスパージョンを添加し、混練し、厚さが5μmのシート状に成形した。得られたシートを厚さが50μmの多孔質カーボンペーパに圧着することにより酸化触媒層を得た。
絶縁層として、厚さが50μmでポリプロピレン製の多孔質フィルムを用意した。
保湿板として厚さが500μmで、透気度が2秒/100cm(JIS P−8117)で、透湿度が4000g/m24h(JIS L−1099 A−1法)のポリエチレン製多孔質フィルムを用意した。
フレームは、PET製で、厚さは25μmである。また、気液分離膜として、厚さが200μmのシリコーンゴムシートを用意した。
得られた膜電極接合体、酸化触媒層、絶縁層、保湿板、フレーム、気液分離膜を用いて前述した図1に示す構造を有する内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。この際、燃料タンクには、純度が99.9重量%の純メタノールを2mL収容した。
(実施例2)
絶縁層を設けないこと以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の直接メタノール型燃料電池を作製した。
(実施例3)
前述した実施例1で説明したのと同様にして得られた膜電極接合体、酸化触媒層、絶縁層、保湿板、フレーム、気液分離膜を用いて前述した図2に示す構造を有する内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。この際、燃料タンクには、純度が99.9重量%の純メタノールを2mL収容した。
(実施例4)
絶縁層を設けないこと以外は、前述した実施例3で説明したのと同様な構成の直接メタノール型燃料電池を作製した。
(実施例5)
酸化触媒層で使用する触媒の種類を白金(Pt)に変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の直接メタノール型燃料電池を作製した。
(実施例6)
酸化触媒層で使用する触媒の種類をIr−Ruに変更すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の直接メタノール型燃料電池を作製した。
(比較例)
酸化触媒層及び絶縁層を設けないこと以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。
得られた実施例1〜6及び比較例の燃料電池について、室温にて一定の電流密度で発電を行い、その際のセル電圧を下記表1に示す。また、この発電試験中に燃料電池のカバーの空気導入口から排出されるホルムアルデヒド(HCHO)の量をガスクロマトグラフィーにて測定し、その結果を下記表1に併記する。
Figure 2007034756
表1から明らかなように、カソードのプロトン伝導性膜と対向する面とは反対側に、有機物を酸化する酸化触媒層が配置された実施例1〜6の燃料電池によると、酸化触媒層が設けられていない比較例の燃料電池に比して、電池外部に放出される有機物量が減少することが理解できる。
また、実施例1と実施例2を比較すると、実施例1の方がセル電圧が高い。酸化触媒層とカソードの間に絶縁層を設けることにより電圧降下が抑えられたからである。酸化触媒層の配置を実施例1と異ならせた実施例3,4においても同様な傾向が得られた。
実施例5,6の結果から、酸化触媒の種類を変更しても実施例1,3と同様な効果が得られることを確認できた。
本発明によれば、特に液体燃料の気化成分をアノード触媒層に供給するための燃料気化手段を備えた燃料電池において、有機物が外部に流出するのを防止することが可能である。

Claims (8)

  1. カソードと、
    アノードと、
    前記カソードと前記アノードの間に配置されるプロトン伝導性膜と、
    前記カソードのプロトン伝導性膜と対向する面とは反対側に配置され、有機物を酸化する酸化触媒を備えた酸化触媒層と
    を具備する燃料電池。
  2. 前記アノードに液体燃料の気化成分を供給する燃料気化手段をさらに具備する請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記液体燃料は、濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液もしくは液体のメタノールである請求項2記載の燃料電池。
  4. 前記酸化触媒層と前記カソードの間に配置される絶縁層をさらに具備する請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記絶縁層は、多孔質構造を有する請求項4記載の燃料電池。
  6. 前記酸化触媒層と前記カソードの間に配置され、前記カソードにおいて生成した水の蒸散を抑止する保湿板と、
    前記酸化触媒層の反対側の面に配置される絶縁層と
    をさらに具備する請求項1記載の燃料電池。
  7. 前記保湿板は、JIS P−8117−1998で規定される透気度が50秒/100cm以下で、かつJIS L−1099−1993 A−1法で規定される透湿度が6000g/m24h以下のポリオレフィン板である請求項1記載の燃料電池。
  8. 前記酸化触媒は、白金族元素を含有する合金及び白金族元素の単体金属から選択される少なくとも1種類から形成される請求項1記載の燃料電池。
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