JPWO2007026885A1 - レーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

レーザ画像形成装置は、画像変調を行う2次元変調素子を有するとともに、中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有し、特に視感度の高い光源色である緑色(G),黄緑色(Y)のレーザ光を同時に出射させることにより、視感度が高い波長域のスペックルノイズがなく、また各色のレーザ出力を独立に制御することにより従来のディスプレイで表現できなかった鮮やかな画像を表示することができる。特に2次元変調素子とレーザ光出力とを同期させて変調させることにより、様々な映像表現が可能となる。

Description

本発明は、レーザ光源からの光を変調して画像を表示するレーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法に関するものである。
画像形成装置として、スクリーン上に画像を映し出すプロジェクションディスプレイが普及している。プロジェクションディスプレイには一般にランプ光源が用いられているが、ランプ光源は、寿命が短く、光利用効率が低いとともに、色再現領域が制限されるという問題点がある。
これらの問題を解決するため、画像形成装置の光源としてレーザ光源を用いることが試みられている。レーザ光源は、ランプに比べて寿命が長く、指向性が強いため光利用効率を高めやすい。また、レーザ光源は単色性を示すため、色表示領域が大きく、鮮やかな画像の表示が可能である。
レーザ画像形成装置の概略図を図12に示す。RGB3色のレーザ光源1R、1G、1Bから出射された光は、変調素子71を照明する照明光学系2に導かれる。照明光学系2は、スペックル除去手段3、光インテグレータ4、投影光学系6を含み、レーザ光源の光を変調素子71の有効面と同一形状に成形するとともに、光強度分布をほぼ均一化し、変調素子71を照明する。各色の変調素子で画像が変調された後、光はダイクロイックプリズム9で合波され、投射光学系8によりスクリーン10にカラー画像が拡大投射される。スペックル除去手段3は回転レンチキュラーレンズなどからなり、時間的にレーザ光の角度などを変化させ、レーザ光の干渉によるスペックルノイズを除去している。
上記のように、レーザ光源を用いたディスプレイ(以下、レーザディスプレイと称す)では、レーザの干渉性が高いことから生じるスペックルノイズが問題となる。スペックルノイズとは、レーザ光がスクリーンで散乱される際、散乱光同士が干渉するために観察者の目で捉えられる微細な粒状のノイズである。スペックルノイズは、観察者の目のF(エフナンバー)とレーザ光源の波長で決まる大きさの粒がランダムに配置されるノイズとなり、観察者がスクリーンの画像を捉えるのを妨害し、深刻な画像劣化を引き起こす。特に人の視感度が高い緑および黄緑の波長のレーザによるスペックルノイズは、画像劣化に対し最も影響が大きい。
これまで、スペックルノイズの低減については、例えば、偏向器によって空間変調器におけるフレーム周波数よりも高い周波数で光を偏向して空間変調器に照射することによりスペックルノイズを低減する等の提案がなされていた(例えば特許文献1)。
また、RGBの発光素子を用いたレーザ画像形成装置において、RGBの発光素子アレイを用い単一変調素子を時分割して用いる提案がある(例えば、特許文献2)。
特開平10−293268号公報 特開平2001−249400号公報
これまでレーザディスプレイにおいて、スペックルノイズを低減する手法の提案はあるが、特に視聴者に最も影響を与える、視感度の高い波長域のスペックルノイズの低減に関する提案はほとんどない。
本発明は、レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置において、視感度が高い波長域のスペックルノイズを低減するとともに、従来のディスプレイで表現できなかった鮮やかな画像を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記レーザ光源の中心波長が、430〜475nmであるB、480〜560nmであるGとY、及び610〜680nmであるR、の4色BGYRのレーザ光源を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係るレーザ画像形成装置は、請求項2記載のレーザ画像形成装置において、前記GとYのレーザ光源の少なくとも一方は、波長変換レーザであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に係るレーザ画像形成装置は、請求項3記載のレーザ画像形成装置において、前記GとYのレーザ光源の中心波長の差が、2nm以上、60nm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に係るレーザ画像形成装置は、請求項2記載のレーザ画像形成装置において、前記4色BGYRのレーザ光源のうち、前記GとYの中心波長が、G:480〜520nm、Y:520〜560nmであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に係るレーザ画像形成装置は、請求項2記載のレーザ画像形成装置において、前記G及びYの両方を用いて表示可能な色再現域は、前記G及びYの両方のレーザ光源からレーザ光を出射することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、該画像形成装置に入力される入力画像信号を、4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記4色以上のレーザ光源から出力されるレーザ光の変調を、各色独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に係るレーザ画像形成装置は、請求項8記載のレーザ画像形成装置において、該画像形成装置に入力される入力画像信号、及び/または視聴環境に応じて、各色のレーザ光源の出射パワー変調を独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に係るレーザ画像形成装置は、請求項1または8記載のレーザ画像形成装置において、該レーザ画像形成装置は、前記2次元変調素子を1つとし、該1つの2次元変調素子を、前記4色以上の各レーザ光源よりのレーザ光に対し前記2次元変調素子の画像変調を時間分割して用いることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に係るレーザ画像形成装置は、請求項10記載のレーザ画像形成装置において、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、入力画像信号に応じて変調することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に係るレーザ画像形成装置は、請求項10記載のレーザ画像形成装置において、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、レーザ光源から出射されたレーザ光をモニタするレーザ光源モニタの出力及び/または設定する表示モードに応じて変調することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に係るレーザ画像形成装置は、請求項8または10記載のレーザ画像形成装置において、入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光強度の変調信号とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14に係るレーザ画像形成装置は、請求項8または10記載のレーザ画像形成装置において、入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光出射時間の変調信号とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15に係るレーザ画像形成装置は、請求項14記載のレーザ画像形成装置において、前記レーザ光出射時間を、前記入力画像信号に応じて、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間の変調と同期変調することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記4色以上のレーザ光源は、複数色のレーザ光源が前記2次元変調素子に対して同時にレーザ光を出射する時間を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項17に係るレーザ画像形成装置は、請求項16記載のレーザ画像形成装置において、前記複数色のレーザ光源のそれぞれは、前記2次元変調素子に対して他のレーザ光源が同時に出射している時間におけるその出射パワー変調と、前記2次元変調素子に対して該レーザ光源が単色のみを出射している時間におけるその出射パワー変調とを、独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項18に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、色度座標における色表示範囲を視聴環境に応じて制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項19に係るレーザ画像形成装置は、請求項18記載のレーザ画像形成装置において、前記色表示範囲は、入力画像信号基準色度範囲よりも広く、かつ入力画像信号基準色度に準ずる範囲、あるいは色再現可能範囲に準ずる範囲であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項20に係るレーザ画像形成装置は、請求項9または17記載のレーザ画像形成装置において、前記レーザ光源の出射パワー変調に伴い、レーザ冷却温度を制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項21に係るカラー画像形成方法は、4色以上のレーザ光源と、画像変調を行う1つまたは複数の2次元変調素子とを用いて画像形成するカラー画像形成方法であって、入力画像信号に応じて、前記1つまたは複数の2次元画像変調素子による画像変調と、前記4色以上のレーザ光源のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行なうことを特徴とするものである。
本発明のレーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法によれば、レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置において、ノイズがなくコントラストが大きな映像を表示することができる効果がある。
すなわち、本発明のレーザ画像形成装置によれば、中心波長の異なる4色のレーザ光源を用いるようにしたので、スペックルノイズがなく、また従来のディスプレイで表現できなかった鮮やかな画像を表示することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、4色のレーザ光源をBGYRとし、GとYのレーザ光源の中心波長の差を2nm以上、60nm以下としたので、視感度の高い波長域のスペックルノイズを削減するとともに、色ムラのない画像を表示することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、前記G及びYの両方を用いて表示可能な色再現域は、前記G及びYの両方のレーザ光源からレーザ光を出射するようにしたので、視感度の高いレーザ光源色を混合させて表示し、スペックルノイズを低減することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、4色以上のレーザ光源から出力されるレーザ光出力変調を各色独立に制御するようにしたので、コントラストが大きな映像を表示することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、レーザモニタの出力及び/または設定する表示モードに応じて、変調するようにしたので、画像の明るさや色が変化した場合の補償をすることができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、レーザ光出射時間を、入力画像信号に応じて、2次元変調素子の画像変調の各分割時間の変調と同期変調するようにしたので、画像の階調数とコントラストを増加させることができ、様々な映像表現が可能となる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、複数色のレーザ光源のそれぞれは、2次元変調素子に対して他のレーザ光源が同時に出射している時間におけるその出射パワー変調と、2次元変調素子に対して該レーザ光源が単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを、独立に制御するようにしたので、単色で出射しているときのパワーはもとのまま、色温度を調整することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、色度座標における色表示範囲を視聴環境に応じて制御するようにしたので、視聴環境の変化によるコントラストの低下を抑えることができる効果がある。
図1は、本発明の実施の形態1におけるレーザ画像形成装置の概略図である。 図2は、本発明の実施の形態の色表示範囲を表す色度図である。 図3は、本発明の実施の形態1の画像形成方法を表すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態2の画像形成方法を表すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置のレーザ光出射タイミングを表す図である。 図6は、本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置において、複数色同時出射している時間における出射パワー変調と単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを独立に制御した場合のレーザ光出射タイミングを表す図である。 図7は、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置の概略図である。 図8は、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置におけるGとYのレーザ光出力を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置においてレーザ光の出射時間を変調した例を表す図である。 図10は、本発明のレーザ画像形成装置におけるレーザ光出射時間制御を表す図である。 図11は、本発明のレーザ画像形成装置における色表示範囲を表す色度図である。 図12は、従来のレーザ画像形成装置の概略図である。
(符号の説明)
100、200 レーザ画像形成装置
101B 青色レーザ光源
101G 緑色レーザ光源
101Y 黄緑色レーザ光源
101R 赤色レーザ光源
102 照明光学系
103、1031〜1033 スペックルノイズ除去手段
104、1041〜1043 光インテグレータ
106、1061〜1063 投影光学系
107、1071〜1073 2次元変調素子
108 投射光学系
109 ダイクロイックプリズム
10 スクリーン
121 ダイクロイックミラー
122 レンズ
1061a、1063a ミラー
1061b、1062、1063b フィールドレンズ
300 レーザ画像形成装置
1R 赤色レーザ光源
1G 緑色レーザ光源
1B 青色レーザ光源
2 照明光学系
3 スペックル除去手段
4 光インテグレータ
6 投影光学系
61 ミラー
62 フィールドレンズ
71 2次元変調素子
8 投射光学系
9 ダイクロイックプリズム
10 スクリーン
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるレーザ画像形成装置100の概略図である。図1は複数のレーザ光源、及び単一の変調素子を用いたプロジェクションディスプレイ(レーザディスプレイ)である。
図1において、本実施の形態1に係るレーザ画像形成装置100は、青色(B)、緑色(G)、黄緑色(Y)、赤色(R)の4色のレーザ光源(101B、101G、101Y、101R)と、画像の変調を行なう変調素子107と、変調素子107を照明する照明光学系102と、スクリーン10上に2次元画像を投射する投射光学系108とを有している。各色のレーザ光源(101B、101G、101Y、101R)を出射した光は、変調素子107を照明する照明光学系102に導かれる。照明光学系102は、スペックルノイズ除去手段103、光インテグレータ104、投影光学系106を含み、レーザ光源の光を変調素子107の有効面と同一形状に成形するとともに、光強度分布をほぼ均一化し、変調素子107を照明する。実施の形態1では、4色の光に対しそれぞれ1つの変調素子107及び光インテグレータ104を用いており、ダイクロイックミラー121により4色を合波した後、合波した光は光インテグレータ104と変調素子107に導かれる。なお4色を合波するためには、レーザ光の偏光方向を違えて、偏光プリズムなどを用いて合波することもできる。また特に合波せずとも、各色のレーザ光が、光インテグレータ104に入射できるように光路設計がなされていればよい。
4色のレーザ光は、順次に出射され、1つの変調素子107を時間分割して使用し、スクリーン上で時間平均的加法混色することでカラー画像を表示する。レーザ光の順次出射とは常時1色ずつ出射してもよいし、複数色のレーザ光源から同時にレーザ光が出射している時間を組み合わせても良い。
実施の形態1の変調素子107は、2次元変調素子であり、切替周波数が数百Hz以上の素子が用いられ、具体的にはデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)からなる反射型2次元変調素子を用いており、投射光学系108によりスクリーン10上に2次元画像が拡大投射され、視聴者は鮮やかな画像をみることができる。
上記したように、本実施の形態1におけるレーザ画像形成装置では、1つの変調素子107を時間分割して使用しているが、各色にそれぞれ対応する複数の変調素子を用いているレーザ画像形成装置に対し、1つの変調素子をRGYB4色のレーザ光源で時分割して用いる場合、各レーザ光源のレーザ出射時間が短いため、同じ白色輝度を得るためにはレーザ光源の出射ピークパワーが4倍必要となる。レーザ光源の高出射ピークパワーを得るには、各色におけるレーザ光源個数およびレーザ光源1つあたりの出射ピークパワー増加が必要となり、コストおよび信頼性が問題となる。本発明では、複数色のレーザ光源から同時にレーザ光が出射する時間を有することにより、出射ピークパワーを抑えることができる。例えば、RGYB単独で出射して白色輝度を得るのに対し、同じ白色輝度を得るピークパワーを75%に抑えることができ、光源コストを抑え、信頼性を得ることができる。
ランプやLEDなどの光源では、複数色を同時に利用する場合、明るさは確保されるが、加法混色により色コントラストが低下し、十分な色再現ができないという問題がある。特に色度座標で示される色再現範囲のRGBの三角形の頂点付近の明度が高い色が再現できなくなる。しかしながら本発明では、単色性を有するレーザ光源を用いることにより、彩度が高いRGYBの色についても明るく表示することができ、十分な色再現範囲を確保することができる。レーザ光源は単色性があるため、色純度が極めて高く、これまでのディスプレイよりも彩度の高い色を表示できる。画像信号の範囲の色や日常よく目にする範囲の色は、レーザ光源を用いた場合、レーザ光源色を混色した色(RGB三角形の内側)となるため、複数色の同時出射による混合色を用いながら、十分に色再現することが可能となる。
本発明のレーザ画像形成装置は、画像変調を行う変調素子を有し、中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有することを特徴としている。レーザ光の干渉によるスペックルノイズは、視聴者に対し、光強度分布の細かな揺らぎとなるが、中心波長の異なるレーザ光から生じるスペックルパターンは異なり、異なるパターンを視聴者が同時に知覚すると、揺らぎの平均化が生じ、総光強度に対する揺らぎ量は低減する。異なるパターンの知覚は、時間的に全く同じでなくとも、視聴者が区別できない時間内に異なるパターンが視聴者に届けば、パターンが重なって知覚されるため、揺らぎ量(スペックルノイズ)は低減することとなる。一般的なレーザ画像形成装置では、RGBの3色よりなるが、本発明では4色用いるために、パターン数が増えスペックルノイズが低減される。
本発明のレーザ光源の中心波長は、430〜475nmである青色(B)、480〜560nmである緑色(G)と黄緑色(Y)、610〜680nmである赤色(R)、の4色BGYRのレーザ光源を少なくとも有することが好ましい。
本実施の形態1におけるレーザ画像形成装置では、その特徴である色表示範囲の大きさと明るさとを有するものとするのが好ましい。このため青色(B)のレーザ光の中心波長は、視感度がありかつCIE色度座標y値が小さい430〜475nmが好ましく、赤色(R)レーザ光の中心波長は、視感度がありかつ色度座標x値が大きい610〜680nmが好ましい。緑色(G)レーザと黄緑色(Y)レーザ光の中心波長は、視感度が高いとともに、色度座標上いずれかのy値を高く、いずれかのx値を低くすることにより、明るさと色表示範囲の大きさとを得ることができる。このため、GとYの中心波長は480〜560nmであることが好ましい。4色のレーザ光を用いることにより、色表示範囲は色度図上で、3色の場合の3角形から4角形へと広がり、色の自由度が増し、色鮮やかな表示が可能となる。
本実施の形態1では、Bに中心波長455nmの半導体レーザ、Gに中心波長490nmの波長変換レーザ、Yに中心波長540nmの波長変換レーザ、Rに中心波長635nmの半導体レーザを用いている。このときの本実施の形態1の色表示範囲(太い実線)を、あらわすCIE色度図を図2(a)に示す。図2(a)には、比較のため従来のCRTで表示可能範囲であるsRGB規格範囲(細い実線)も図示している。実施の形態1では、非常に広い範囲の色再現が可能となっていることがわかる。画像信号に準じた色を表示する場合、sRGB規格の色再現範囲を表示できればよい。本実施の形態1において、sRGBの色再現範囲は、RGYB四角形あるいは図2(b)に示すように△BYR(一点鎖線)の内側であるため、常にレーザ光源のRGYB4色あるいはBYR3色を混色した色を表示することとなる。これにより、レーザの単色性と広い色表示範囲により、複数色のレーザ光を同時出射した混合色を併用しても、色再現することができる。なお十分な色再現範囲を確保するためには、レーザ光源を用いた場合においても、複数色を同時に出射する時間を単色発射の時間よりも長くならないようにすることが好ましい。
また、レーザ光源は単色性を示すため、単色(RGYB四角形の頂点の色)を表示するとき、色の彩度が極めて高く、画像の観察者には相対的に明るく感じてしまう。これを補うためにRGYB四角形の頂点付近の色は相対的に明るさを抑えて表示することが必要となる。本実施の形態1においては、複数色のレーザ光を同時出射する時間を有することにより、単色の明るさを抑えることができ、バランスのとられた色表示が可能となる。
スペックルノイズは、光強度揺らぎが視感される明るさ揺らぎとなるため、視感度が高い波長において、強く知覚される。このためGとYのレーザ光は、480〜560nmの視感度が高い波長域であることが好ましく、他の波長域で2色化する場合よりもスペックルノイズの低減効果が特に大きい。また、GとYのレーザ光の中心波長が480〜560nmの範囲外の2色である場合、480nmよりも短波長であるレーザ光は青色と知覚され、560nmよりも長波長であれば黄色と知覚される。このときの2色は反対色相であるため、スペックルノイズは明るさ揺らぎ以外に色ムラと認識される。このため、たとえスペックルパターンが異なり明るさ揺らぎが低減しても、色ムラとして認識されると、ノイズ低減効果はなくなる。このため、GとYの中心波長は480〜560nmの範囲内であることが好ましい。
またスペックルノイズの低減効果を得るためには、GとYのスペックルパターンの相関がなくなるように、中心波長が2nm以上異なることが好ましい。またGとYの中心波長の差が大きいと反対色相でなくとも色ムラとして知覚されるため、中心波長の差は60nm以下であることが好ましい。480〜560nmの範囲内で、60nm以下の中心波長の差であれば、これらのスペックルパターンは人間の目の解像度付近の粒が混在する略混色状態となるため、色ムラと認識されない。
本実施の形態1の画像形成装置100において、GとYのレーザ光源の少なくとも一方は、波長変換レーザであることが好ましい。波長変換レーザとは、基本波レーザ光の波長変換を行ったレーザである。波長変換には、波長が1/2となる2倍波、1/3となる3倍波、また2つの基本波を用いる和周波や差周波がある。基本波レーザ光は、固体レーザ、気体レーザ、ファイバーレーザ、半導体レーザを用いることができ、波長変換レーザは、非常に幅広い波長の設計ができる。GとYのレーザ光には、色および明るさの設計のため、自由な波長選択ができる波長変換レーザを用いることが好ましい。なお他の色のレーザ光源には、レーザ発振を用いた光源全般を用いることができ、半導体レーザ、気体レーザ、ファイバーレーザ、固体レーザなどを用いることができる。
また、緑色(G)と黄緑色(Y)の中心波長は、Gが480〜520nm、Yが520〜560nmであることが好ましい。人の知覚する色範囲は、図2(a)の色度図上の単色光源スペクトルの示す馬蹄形(破線)内であるため、4色を選択するとき、できるだけ馬蹄形の広範囲を占める四角形となる色表示範囲とすることが求められる。したがって、Gの中心波長を480〜520nm、Yの中心波長を520〜560nmとすることで、レーザ光の単色性と4色を用いた広い色表示範囲を得ることができ、視聴者にこれまでにない色鮮やかな映像を届けることができる。
4色以上の波長の異なるレーザ光を用いるレーザ画像形成装置では、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号をレーザ光の色数の出力を制御する出力画像制御信号に変換し、出力画像制御信号に応じて各色を制御することが好ましい。具体的には、入力画像信号が3色に対応するものであっても、4色以上の各色信号に対応する出力画像制御信号に拡張変換する。各色にそれぞれ階調を与えて変調することにより、3色による制御よりも色表示範囲を広げて制御することができ、色鮮やかな映像を作成することができる。また、本実施の形態1のレーザ画像形成装置において、輝度の高い混合色の入力画像信号を出力画像制御信号に変換するとき、視感度の高いレーザ光源色を混合するように変換することが好ましい。具体的には、実施の形態1において、Whiteを表示する場合、BGRもしくはBYRの3色のみを用いても表示できるが、BGYRの全てを用いて表示するように変換する。すなわち、同じ色を表示する場合であっても、視感度の高いレーザ光源色を混合することによって、スクリーンで生じるスペックルパターン数を増やし、スペックルノイズを低減することができる。更に好ましくは、出力画像制御信号に変換する際、視感度の高い各レーザ光源色は、それらができるだけ同じ明るさとなるようにする。例えば、Whiteを表示するとき、GとYの輝度がスクリーン上でほぼ同じになるように変換する。
実施の形態1では、図2(b)で示すようにsRGB(細い実線)の範囲内の色は、△BYR(一点鎖線)に含まれており、Gを出力させずともsRGBの範囲内の色を表示することができる。ここで、図2(a)で示すように、四角の太い実線は本実施の形態1の色表示範囲である。しかし本発明では、スペックルノイズを低減するため、BYRの3色のみでも表示可能な場合でも、Gを加えて、4色で表示するように、映像信号の出力を4色へと変換する。また、これと同様に、BGRの3色のみで表示可能な場合もYを加えて4色で表示するようにする。こうして、Yが表示されるときはGも、Gが表示されるときはYも同時に表示させるようにすることで、視感度の高いレーザ光源色を混合させて表示し、スペックルノイズを低減させることができる。このように、GとYの両方を用いて表示することができる色再現域は、GとYの両方の出力が表示されるようにすることが好ましい。特に、明るい画像(Whiteなどの表示)では、スクリーンで表示されている画素の各色の輝度成分がGとYでほぼ同じになるように、4色の表示信号に変換されることが好ましい。
GとYの表示される輝度がほぼ同じとき、スペックルノイズの低減効果が最も大きくなる。ここで、ほぼ同じ輝度とは、一方に対し、2/3〜3/2の輝度値である。また明るい画像の画素信号とは、入力信号の輝度値が、最大輝度となる入力信号の0.8倍以上のときである。
レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置には、スクリーン上でレーザ光を1画素ずつ走査させる手法も提案されているが、本発明では2次元もしくは1次元の変調素子で変調した画像をスクリーンに投影する。レーザ光を1画素ずつ走査する場合、収束ビームを用いるためパワー密度が高くなり、高出力(明るい)画像を形成するとき、非常に制御が難しくなる。これに対し、変調素子上で2次元もしくは1次元に広げたビームを用いる場合、容易に高出力のレーザ光を用いることができ、視聴者に明るい映像を届けることができる。また特に2次元変調素子を用いた場合、1次元よりもパワー密度を下げることが可能となり、更に制御が容易になる。2次元変調素子には、2次元アレイのマイクロミラーを用いた素子や2次元アレイ液晶素子などを用いることができる。
図3は実施の形態1のレーザ画像形成装置のカラー画像形成方法を示すフローチャートである。
まず、入力画像信号を4色(BGYR)の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換する。そして、この出力画像制御信号に応じて、2次元変調素子を変調するとともに、レーザ光の出射出力の変調をB、G、Y、R各色独立に制御する。本実施の形態1のレーザ画像形成装置では、1つの2次元変調素子を4色のレーザ光源に対して用いており、各色のレーザ光出射タイミングと2次元変調素子における各色の画像変調タイミングとが同期をとって制御され、各レーザ光源から順次に別の色のレーザ光が出射されるとともに、2次元変調素子も順次に各色の画像変調を行い、カラー画像を形成する。
実施の形態1のレーザ画像形成装置においては、レーザ光の出射光強度を画像信号によりフレーム毎に各色独立で変化させている。出力画像は、レーザ出射光強度と変調素子による変調を掛け合わせた階調の映像表現が可能となる。例えば、変調素子が256階調制御、レーザ光強度を最小値から最大値まで16階調制御するとすれば、1フレームは4色256階調の表現ができるとともに、シーケンスとしては、4色256×16(4096)階調の映像表現ができる。またレーザ光強度制御幅(最大値/最小値)が1000あるとともに、変調素子によるコントラスト性能が1000:1であれば、シーケンスのコントラストは1000000:1となり、豊かな映像表現が可能となる。
本発明のレーザ画像形成装置は、2次元変調素子を有し、レーザ光源の光出力変調を各色独立に制御することを特徴としている。2次元変調素子で画像変調を行うとともに、各色独立に制御することにより、前記したようにシーケンスの色表現を豊かにすることができるとともに、各色のレーザ光出射強度制御幅を広くすることにより、非常に高いコントラストの映像を得ることができる。またレーザ光源の光出力制御は、映像全体の色調整などのため、視聴環境などに合わせて調整することもできるし、画像信号により光出力階調を与えることもできる。本発明では各色のレーザ光出力変調を独立に制御し、2次元変調素子で画像変調を行うことで、より細かな調整を行なうことができ、コントラストの広がった映像を提供できる。本発明のレーザ画像形成装置はレーザ光源を用いているため、光源への電流電圧制御により、高速でかつ線形の出力制御を行うことができ、映像としてはフレーム毎の高速変調やダイナミックレンジの広い制御ができる。
また、本発明のレーザ画像形成装置では、レーザ光源の出射パワー変調を各色独立で制御することにより、画像に応じて各レーザ光源のレーザ光出力を抑えて出力することができ、光出力にかかわる電力の省電力化が可能となる。またレーザ光出力を抑えて使用することで、レーザ光源の高寿命化も可能とする。また変調素子と同期させて、画像変調を行うことにより、画像の階調数とコントラストを増加させることができ、様々な映像表現が可能とすることができる。
また、本実施の形態1において、レーザ光源出射パワー変調の各色独立した制御は、入力画像信号及び/または視聴環境に応じて行うことが好ましい。入力画像信号に応じてレーザ光源の出射パワーを変調することにより、前記したように階調数とコントラストの増加、また省電力が可能となる。本発明ではレーザ光源を用いているため、高周波数のパワー変調が可能であり、ランプ型などでは対応できなかった1フレーム毎および1フレーム内のパワー変調を行うことができる。
また出射パワーを視聴環境に応じて各色独立に変化させることにより、視聴環境が変化しても色変化を補償して表示することができる。本発明では、単色の明るさの他、複数色同時出射時の混合色を制御することができるため、視聴環境が変化しても色変化を幅広く補償することができる。なお視聴環境が暗い状況などで、表示する明るさを抑える場合も出射パワーを抑えることで、省電力を兼ねながら色変化の補償を制御することもできる。
また、本実施の形態1では、4色のレーザ光源に対し、それぞれ1つの光インテグレータ及び2次元変調素子をもち、レーザ光を順次出射することにより、2次元変調素子を時間分割して用い、画像変調を行っている。複数の色のレーザ光源を用いる場合、各色に対し光学部品と変調素子を用意すれば、大型化および高コスト化してしまう。本発明では、複数の色のレーザ光源に対し、レーザ光を順次発射し、それぞれ1つの光インテグレータ及び2次元変調素子のみを用いることが好ましく、光学部品および変調素子を共通化することで、光学系の小型化と低コスト化が可能となる。
また、本実施の形態1のレーザ画像形成装置において、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号から変換された出力画像制御信号は、各色の2次元変調素子の変調を行うための信号と、各色のレーザ光強度の変調を行うための信号とを含む。かかる構成によれば、2次元変調素子変調とレーザ光強度変調が組み合わされた変調を行うことができ、豊かな色表現と大きなコントラストを有する出力画像を得ることができる。
また、本実施の形態1のカラー画像形成方法は、入力画像信号に応じて、2次元変調素子による画像変調と4色のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行うことを特徴としている。かかる方法とすることで、色表示範囲が広く、鮮やかでかつ大きなコントラストのカラー画像を得ることができる。
また、本発明のレーザ画像形成装置は、4色レーザ光源を用いる他にスペックルノイズ除去手段を具備することが好ましい。スペックル除去手段を具備することで、より効率的に視聴者に届くスペックルノイズの除去ができる。実施の形態1では、ビームの偏向角を時間変化させる素子(具体的には回転するレンチキュラーレンズ)が具備されている。スペックルノイズ除去手段としては、2次元変調素子に照明する偏向角を時間的に変化させる手段やレーザ光のスペクトル幅および光源面積を広げる手段を用いればよい。
以上のように、本発明の実施の形態1に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子を有するレーザ画像形成装置において、赤色(R)、緑色(G)、黄緑色(Y)、青色(B)の中心波長の異なる4色のレーザ光源(101R、101G、101Y、101B)を用いるようにし、特に、視感度の高いレーザ光源色であるGとYのレーザ光を同時に出射させて表示することができるため、視感度の高い波長域のスペックルノイズを低減することができる。
また、GとYのレーザ光源(101G、101Y)の中心波長の差を2nm以上、60nm以下としたので、視感度の高い波長域のスペックルノイズを削減するとともに、色ムラのない画像を表示することができる。
また、GとYの両方を用いて表示することができる色再現域は、GとYの両方の出力が表示されるようにすることにより、視感度の高い波長域のスペックルノイズを低減することができる。
また、レーザ光源の光出力変調を各色独立に制御するようにしたので、画像に応じてより細かな調整を行なうことができ、コントラストの広がった映像を提供することができる。
また、入力画像信号に応じて、単数の2次元変調素子107による画像変調と、4色のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行うようにしたので、画像の階調数とコントラストを増加させることができ、様々な映像表現を可能とすることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置は、実施の形態1のレーザ画像形成装置において、各レーザ光源から画像変調を行う際の2次元変調素子の各色における変調時間である分割時間を変調させるようにしたものである。
図4は、実施の形態2に係るレーザ画像形成装置のカラー画像形成方法のフローチャートを示す図である。本実施の形態2に係るレーザ画像形成装置の構成は実施の形態1におけるレーザ画像形成装置100と同様であるので説明を省略する。
実施の形態2に係るレーザ画像形成装置では、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号に応じて、2次元変調素子の各色の変調動作に対する分割時間を変調する。具体的には、例えば、1フレーム1/60secとしたとき、青色(B)、緑色(G)、黄緑色(Y)、赤色(R)の各分割時間が、あるフレームAでは(B、G、Y、R)(単位sec)が(1/240、1/240、1/240、1/240)であり、別のフレームBでは(1/480、1/480、1/240、1/120)となるように制御される。同時にレーザ光出力変調では、レーザ光出射時間が2次元変調素子の画像変調の各分割時間内に収まるように変調され、同時にレーザ光強度も各色独立に変調される。
本実施の形態2のレーザ画像形成装置では、入力画像信号に応じて2次元変調素子の各色のレーザ光源への分割時間を変調することが好ましい。分割時間を変調することにより、1フレーム毎に各色の階調数を変化させることができ、必要な色の階調数のみを広げることができる。例えば夕焼けのシーンでは、赤色(R)の分割時間を多くし、赤の階調数を増やし赤色の表現を細かくすることができる。
また、入力画像信号から変換された出力画像制御信号は実施の形態1と同様、2次元変調素子の変調を行うための信号とともにレーザ光出射時間を変調するための信号を含むことが好ましい。レーザ光出射時間変調を行うことで、一定強度であってもレーザ光出力変調を行うことができる。より好ましくは、レーザ光出射時間を、2次元変調素子の画像変調の各分割時間と同期変調させる。かかる構成によれば、2次元変調素子の画像変調の各分割時間を無駄なく使用することができる。
図5は、本実施の形態2に係るレーザ画像形成装置のレーザ出射パターン構成の別の例を示す。
例えば、入力画像信号が暗いシーン場合は、図5(a)のように各色を順次出射すると共に、全色の出力を低くした期間kを設け、また、入力画像信号が明るいシーンの場合は、図5(b)のように複数色(図では4色)が同時に出射し、混色した色のパターンを出射させる期間wを設けるようにする。混色した色であるW(White)のパターンが出射されている期間は、変調素子もWに応じた画像の変調を行う。このとき入力画像信号は、R、G、Y、B、Wの5色対応へと変換して、それぞれの色の画像を形成する。複数色が出射されている期間wの表示パターンは、画素の明るさに対応するように信号を変換する。
本実施の形態2では、実施の形態1と同様、複数色を出射する期間に少なくともGとYの2色を同時に出射させることが好ましい。明るい画像信号が表示される画素に対し、複数色出射期間のGとYの2色の出力を確実に加えることができ、スペックルノイズの顕著な明るい画像信号が表示される画素を効率よくGとYの2色の出力を合わせた表示とし、スペックルノイズを低減させる。
また、本実施の形態2では、反対の色相に近い、RとGおよびYとBの組み合わせが続けて出射されることが好ましく、これにより順次出射による色のぶれが緩和される。また図6のように、GとYを続けて出射することは、スペックルノイズの低減効果が得やすくなり、好ましい形態である。具体的には、図5(a)のようにR→G→Y→B→・・・、もしくは、B→Y→G→R→・・・ とすることが好ましい。また、前記出射順の間に複数色出射もしくは出力を落す期間を設けてもよい。
また、本実施の形態2において、変調素子及びレーザ光源は、複数色を同時に出射している混合色に対しても、同期をとり変調を行っているため、各レーザ光源において、他のレーザ光源に同時に出射されているときの出射パワー変調を単色出射時の変調と独立に制御することで、単色のパワー変調を行いながら、同時出射している出射パワー比(混合比)を制御することができる。
図6は、複数色同時出射している時間における出射パワー変調と単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを独立に制御した場合のレーザ光出射タイミングを表す図であり、画像の色温度を4色同時出射しているWhiteで調整している例である。
図6では、Redの割合を落とし、色温度をあげた画像としている。本発明では、複数色を同時に出射しているパワーの混合比を変化させることで、色温度など視聴環境および視聴者の好みによる変化に対応することができる。図6の例では、4色同時に出射する出射パワー比のみを変化させることで、RGYB単色で出射しているときのパワーはもとのまま、色温度を調整することができる。なお、本実施の形態2では、Whiteを表示する場合に出射パワー比を変化させる例について説明したが、White以外の複数色を出射する場合も同様に、視聴環境および視聴者の好みによりパワー混合比を制御することができる。
以上のような、本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置は、それぞれ1つの光インテグレータ及び2次元変調素子を有するレーザ画像形成装置において、2次元変調素子を、その画像変調を時間分割して複数の色のレーザ光源に対し用いるようにし、該時間分割された2次元変調素子の各分割時間を、入力画像信号に応じて変調するようにしたので、1フレーム毎に各色の階調数を変化させることができ、必要な色の階調数のみを広げることができる。
また、Whiteなどの明るい画像信号が表示される画素に対し、GとYを含む4色のレーザ光源を用いて表示することにより、スペックルノイズの顕著な明るい画像信号が表示される画素を効率よくGとYの2色を合わせた表示とし、スペックルノイズを低減させることができる。
また、複数色同時出射している時間における出射パワー変調と単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを独立に制御するようにしたので、単色で出射しているときはもとのまま、色温度を調整することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置は、それぞれ3つの光インテグレータ及び2次元変調素子を用いるレーザ画像形成装置において4色のレーザ光源を用いるものである。
図7は本発明の実施の形態3におけるレーザ画像形成装置200の概略図である。図7において図1と同じ構成要素については同じ符号を用い説明を省略する。
実施の形態3に係るレーザ画像形成装置200は、それぞれ3つの光インテグレータ1041〜1043及び2次元変調素子1071〜1073と、4色のレーザ光源(101R、101G、101Y、101B)を有する。実施の形態3では、緑色レーザ光源101Gと黄緑色レーザ光源101Yが組となり、1組の光インテグレータ1042及び2次元変調素子1072を共有している。2次元画像変調素子1071〜1073は、透過型2次元変調素子であり、具体的には液晶素子アレイと偏光子が組み合わされた構成からなる。青色(B)と赤色(R)は、それぞれ1組の光インテグレータ1041、1043及び2次元変調素子1071、1073を有し、4色のレーザ光はスクリーン上に積分的加法混色され、視聴者は鮮やかな画像をみることができる。
照明光学系102は、スペックル除去手段1031〜1033、光インテグレータ1041〜1043、投影光学系1061〜1063を含み、レーザ光源の光を整形・均一化し、2次元変調素子1071〜1073を照明する。実施の形態3では、3つの2次元変調素子1071〜1073からの光をダイクロイックプリズム109により合波し、合波した光は投射光学系108により、スクリーン10にカラー画像が拡大投射される。
実施の形態3では、101Bに中心波長455nmの半導体レーザ、101Gに中心波長515nmの波長変換レーザ、101Yに532nmの波長変換レーザ、101Rに中心波長635nmの半導体レーザを用いている。実施の形態3の色表示範囲を図2(a)に示す。本実施の形態3においては、実施の形態1の色表示範囲(図2(a)に示す太い実線)と同様に、sRGB規格範囲(細い実線)よりも非常に広い範囲(二点鎖線)の色表示ができる。また、実施の形態1と同様、GとYのレーザ光原色を重ねることにより、スペックルノイズの低減ができる。
また、本実施の形態3において、緑色(G)と黄緑色(Y)の画像変調は、2次元変調素子1072を共有し、例えば、以下のa)、b)の第1、第2の変調方法を用いる。なお、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号は、実施の形態1と同様、4色の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換されている。
a)第1の変調方法
2次元変調素子の画像変調パターンが、GとYに対し同じパターンとなっており、GとYの合計のレーザ光出力に対し、一つの画像変調パターンを与える。
図8にGとYのレーザ光出力の例を示す。図8では、一つの画像変調パターンの期間中に、GとYの合計光が変調素子を照明している。
まず、図8(a)は、1つの画像変調パターンを照明するGとYの出力及び比率の制御をレーザ出射パワーの比率で制御した例を示す図である。図8(a)の例は、GとYのレーザ出射パワー比率および出力が画像変調パターン毎に変化しており、画像信号や表示モードなどにあわせて、変調素子を照明する出力と色を変化させることで、広範囲の色表示と高コントラスト・多階調を可能とする好ましい変調方法である。明るい画像信号に対しては、GとYの出力が高く与えられるとともに、GとYの輝度がほぼ同じくなるように変調素子を照明する。このような変調方法を用いることにより、表示される明るい画素に対して、表示されるGとYの輝度比をほぼ同じくすることができ、スペックルノイズを低減できる。
図8(b)は、1つの画像変調パターンを照明するGとYの出力および比率の制御を、レーザ光出射のパルス時間幅で制御した例を示す図である。図8(b)の例は、明るい画像信号では、1画像変調パターン内の平均出力を高めるため、1画像変調パターン内のGとYの出射時間割合を大きくするとともに、GとYの1画像変調パターン内の輝度がほぼ同じくなるように、レーザ光出射パワーを制御する。
このように、図8(a)、(b)に示す第1の変調方法は、画像変調素子の1つの画像変調パターンをGとYの合計出力光で照明することで、明るい画素に対し、好ましいGとYの輝度比率で表示させることができる好ましい変調方法である。
GとYの出力画像制御信号は、同じ2次元変調素子の変調信号と、各々のレーザ光出力信号とを含む。
なお、図8(a)、(b)では、入力画像信号などによって、GとYの出力および比率を変調素子の1パターン毎に変化させる例を示したが、表示モードの切り換え時などにGとYの出力や比率を変化させてもよいし、常にGとYの出力や比率を一定とさせてもよい。GとYの出力や比率を一定とさせる場合は、GとYのレーザ光出力信号は、同一としてもよい。
b)第2の変調方法
2次元変調素子の画像変調を、実施の形態1、2と同様にGとYで時間分割して用い、2色を変調する。GとYの出力画像制御信号は、それぞれの2次元変調素子の変調信号とレーザ光出力変調信号とを含み、2次元変調素子において時間分割された画像変調のタイミングと同期して、GとYのレーザ光が出射される。レーザ光出力変調は、レーザ光強度と出射時間のどちらかを変調しても良いし、両方を変調してもよい。レーザ出射時間を変調するとき、2次元変調素子の画像変調の各分割時間を同期させて変調させてもよい。これにより、フレーム内でも広範囲の色表示が可能となり、より好ましい変調方法とすることができる。
図9は、2次元変調素子の分割タイミングを同じとしたまま、レーザ光の出射時間を変調させるようにしたときの例を示す図である。2次元画像変調素子の画像変調パターンがG対応のパターンのとき、Yのレーザ光を出射して、2次元変調素子を照明する。同様に、画像変調パターンがY対応のパターンであるときにGのレーザ光を出射して、2次元変調素子を照明する。図9の例は、GとYのいずれかの変調パターンの時に、YとGの出力が加えられることにより、表示する画素にGとYのレーザ光を同時に出力できる好ましい変調方法である。また、第2の変調方法では、入力画像信号により、GとYのいずれかの変調パターン時に加えるレーザ光の出射時間を変化させて、レーザ光出力を制御する。このとき、明るいシーンでは、加えるレーザ光出力を多くすることで、画面で表示させる輝度が最大輝度となるよう補償するとともに、明るい画素では常にG+Yのレーザ光の出力が加わるようにでき、スペックルノイズの低減ができる。
なお、第2の変調方法では、入力画像信号および表示させるモードによって、GとYのいずれかのパターンに加えるレーザ光出力を変化させているが、このそれぞれのパターンに加えるレーザ光出力を一定としてもよい。
なお、本実施の形態3に係るレーザ画像形成装置では、緑色(G)と黄緑色(Y)については、2次元変調素子1072を共有しているが、赤色(R)と青色(B)については、各色独立に2次元変調素子の変調とレーザ光出力変調を制御する。
また、実施の形態1のカラー画像形成方法と同様に、入力画像信号に応じて、3つの2次元変調素子による画像変調と4色のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行ってもよい。かかる方法とすることで、実施の形態1と同様、色表示範囲が広く、鮮やかでかつ大きなコントラストのカラー画像を得ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置では、GとYのレーザ光源を、それぞれ1つの光インテグレータ1042及び2次元変調素子1072を共有して用いることにより、それぞれ3つの変調素子1071〜1073、及び光インテグレータ1041〜1043を有する構成においても、4色のレーザ光を使用することが可能となり、視感度の高いスペックルノイズを低減することができ、色表示範囲が大きく、奥深い映像表現ができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係るレーザ画像形成装置は、実施の形態2のレーザ画像形成装置において、画像の明るさや色の変化を補償するために、レーザ光源モニタの出力及び/または表示モードに応じて、レーザ光の出射時間、及び2次元変調素子の画像変調の各分割時間を制御するものである。
図10(a)は、Redレーザ光源101Rの光源モニタからの信号に応じて出射時間を制御した例を示す。レーザ光源モニタは、レーザ光出力と出射波長などをモニタしている。レーザ画像形成装置のRedレーザ光源101Rには、回折格子と2分割フォトディテクタを用いたパワーと波長のモニタ(図示せず)が設置されている。図10(a)では、温度変化によりRedレーザ光源101Rの波長が長波長側にシフトしたことがレーザ光源モニタによりモニタされ、これに応じて初期設定に対し出射時間の制御を行い、画像の色と明るさの変化を補償している。Redレーザ光源101Rの出射波長が長波長にシフトすることによる視感度と色度座標の変化をR単色の出射時間と複数色の同時出射時間を制御することにより補償している。なお、2次元変調素子の画像変調の各分割時間は、レーザ光源モニタに応じて出射時間制御後のレーザ光出力と同期させるように変調させるとよい。
図10(b)は、白色輝度を優先して表示するモードに設定した場合の出射時間制御の例である。設定された表示モードに応じて、複数色を同時出射する時間を増やし、同じレーザ光源のピークパワーを用いても、白色輝度を明るく表示することができる。図10(b)の例では、白色輝度を初期に比べ10%明るく表示することができる。また図10(b)の制御と同様に、複数色の同時出射時間を増やすことにより、同じ白色輝度であっても、レーザ光源のピークパワーを抑え、レーザ光源の寿命信頼性を優先させるモードなどを選択することもできる。なお、2次元変調素子の画像変調の各分割時間は、設定する表示モードに応じて出射時間制御後のレーザ光出力と同期させるように変調させるとよい。
また、レーザ光源モニタにより、各色レーザ光源のいずれかの光源のパワーが劣化していることが検出された場合、前記と同様に出射時間を制御することにより明るさと色を補償することができる。また、全色のレーザ光源のパワー劣化がレーザ光源モニタにより検出された場合も同じく、同時出射する時間幅を増やすことにより明るさを補償することができる。
以上のように、本発明の実施の形態4に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源モニタ及び/または表示モードに応じて、レーザ光源が単色および複数色で順次出射する出射時間、及び2次元変調素子の画像変調の各分割時間を制御することにより、画像の明るさや色の調整を行なうことができ、画像の明るさや色が変化した場合の補償をすることができる。
また、本発明では、RGYB単色のみならず、複数色が同時に出射される混合色についても調整することにより、より細かく調整することができる。
また本実施の形態4では、レーザ光源モニタによりパワーや波長を検出し、波長が変化した場合の補償を無理なレーザ出力アップなどを伴わずに調整することができる。
また順次出射する出射時間を制御することにより、視聴者が好ましい画質の画像を提供することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係るレーザ画像形成装置は、実施の形態1ないし4のレーザ画像形成装置において、視聴環境の変化による色の彩度の低下を防ぐために、視聴環境に応じて、色表示範囲を制御するものである。
RGYB4色のレーザ光源と変調素子を有するレーザ画像形成装置の視聴環境に応じた色調整方法を、実施の形態1のレーザ画像形成装置100を用いて説明する。レーザ画像形成装置100は、図2のCIExy色度図の色表示可能範囲に示すように、RGYBの四角形(太い実線)の内側の色を表示することができる。
sRGB規格の入力画像信号を通常表示する場合は、sRGBの基準色度に準じて色表示を行う。図11にこのときの色表示例を示す。
図11において、sRGB準拠表示(細い実線)のとき、sRGBの基準色度に準じ、sRGBの色再現範囲(細い破線)を包括する範囲で、色相などが入力信号とずれない範囲で表示を行う。sRGB準拠表示の場合、レーザの色表示可能範囲を生かすように、色相がずれない範囲で色の彩度を従来のディスプレイよりも高く表示するようにしても構わない。
本実施の形態5のレーザ画像形成装置は、視聴環境により色度座標における色表示範囲を制御することを特徴としている。すなわち、前記通常表示に対して視聴環境が変化し明るくなった場合、視聴者には照明光が目に入るため、従来と同じ画像の表示を行うと、色の彩度が低下して見える。本実施の形態5では、視聴環境が明るくなった場合、色表示範囲を制御し、通常よりも大きくする。つまり、照明光などにより色の彩度が低下して見える場合、図11に示すように、色表示範囲を、表示可能範囲(太い破線)に準じる範囲とする。例えば、sRGB規格の入力画像信号を表示するとき、視聴環境に応じて、sRGB準拠表示から視聴環境対応表示へと制御することができる。この制御により、たとえ視聴環境が変化し、明るい照明光が視聴者の目にはいるような場合でも、彩度の高い色を表示することができる。本発明のレーザ画像形成装置は、レーザ光源の単色性を有するため、極めて彩度の高い色の表示ができる。同じ入力画像信号であっても、単色性を利用した彩度の高い色の表示とすることにより、色コントラストの低下を補償することができる。
なお、表示する画像の色度の変更は、入力画像信号を変調素子とレーザ光源パワーとを制御する出力画像制御信号に変換するときに処理することができる。視聴環境の変化は、レーザ画像形成装置の表示面などに視聴環境モニタ(図示せず)を設け、検出信号により制御してもよいし、視聴者が随時設定を行ってもよい。
また、本発明のレーザ画像形成装置は、視聴環境による色表示範囲の変化に対し、レーザ光源のパワー制御を伴うことが好ましい。例えば、照明光が非常に明るい状況の場合、レーザ光源のパワーを通常よりも上昇させることにより、色コントラストの低下を更に抑えることができる。また照明光が白色光でなく、色がついた照明であっても、本発明のレーザ画像形成装置はRGYBの独立なレーザ光源を有するため、特定色のみのレーザ光源を制御し、あらゆる色の色コントラストの低下を抑えることができる。なお視聴環境が暗くなった場合、レーザ光源のパワーを抑え、視聴者が感じる色を一定としながら、省電力を可能とすることもできる。
以上のような、本発明の実施の形態5に係るレーザ画像形成装置は、視聴環境が変化し明るくなることにより、色の彩度が低下して見える場合、色表示範囲を通常表示のsRGB準拠表示から視聴環境対応表示に制御することにより、視聴環境の変化による色の彩度の低下を防ぐことができる。
なお、本実施の形態5では、実施の形態1のレーザ画像形成装置100を例に説明したが、実施の形態3のレーザ画像形成装置200においても同様に視聴環境に応じて色表示範囲を制御することができるのはいうまでもない。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置において、入力画像信号や視聴環境によりレーザ光源の出射パワーを変調するとき、レーザ冷却温度も同時に制御することが好ましい。特にレーザ光源パワーを連続して高パワーで出射する場合、冷却温度を下げるように制御する。レーザ光源の出射パワー変調制御にあわせて、冷却温度を制御することにより、レーザ光源の高信頼性を確保することができ、また高効率にレーザ光を出力することができる。また、レーザ光源出力を抑えた画像表示の場合、冷却温度を通常よりも上げることにより、冷却電力を抑え、更なる省電力化を行うこともできる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置におけるレーザ光源には、半導体レーザ、波長変換レーザ、固体レーザ、気体レーザなどのレーザ発振する光源を用いることができる。また1色のレーザ光源を複数のレーザから構成してもよい。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源の単色性を利用しているため、例えば1色のレーザ光源を同色の複数のレーザから構成した場合も含め、単色性を有することが好ましい。同色のレーザ光源が複数のレーザから構成された場合を含め、RGYB4色のレーザ光源の各色のスペクトル半値全幅が10nm未満であることが好ましい。半値全幅を10nm未満とすることで、従来の光源に対して単色性(スペクトル幅が狭い)利点を十分に生かし、本発明のレーザ画像形成装置に用いることができる。より好ましくは、RGYB4色のレーザ光源のスペクトル半値全幅が5nm未満であることが好ましい。5nm未満であれば、各色の色度管理をより容易に行うことができる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置における変調素子の像を投射する投射光学系およびスクリーンは、特に実施の形態に限定されず、変調素子像を視聴者が観察できれば良い。スクリーンを反射型としてフロントプロジェクションタイプとしても良いし、透過型としてリアプロジェクションタイプとしてもよい。また投射光学系がなく変調素子が表示面となる液晶ディスプレイの形態とすることもできる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置では、中心波長の異なる4色のレーザ光源を用いていたが、本発明は特にこれに限定されず5色以上用いることができる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置では、中心波長の異なる4色のレーザ光源を用いていたが、実施の形態1及び2における2次元空間変調素子及び/または各レーザ光源の変調制御、及び実施の形態4,5については、3色のレーザ光源を用いたレーザ画像形成装置においても応用可能である。
本発明のレーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法は、動画や静止画など画像形成装置および方法として使用することができる。
【0002】
のF(エフナンバー)とレーザ光源の波長で決まる大きさの粒がランダムに配置されるノイズとなり、観察者がスクリーンの画像を捉えるのを妨害し、深刻な画像劣化を引き起こす。特に人の視感度が高い緑および黄緑の波長のレーザによるスペックルノイズは、画像劣化に対し最も影響が大きい。
[0006]
これまで、スペックルノイズの低減については、例えば、偏向器によって空間変調器におけるフレーム周波数よりも高い周波数で光を偏向して空間変調器に照射することによりスペックルノイズを低減する等の提案がなされていた(例えば特許文献1)。
[0007]
また、RGBの発光素子を用いたレーザ画像形成装置において、RGBの発光素子アレイを用い単一変調素子を時分割して用いる提案がある(例えば、特許文献2)。
特許文献1:特開平10−293268号公報
特許文献2:特開平2001−249400号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0008]
これまでレーザディスプレイにおいて、スペックルノイズを低減する手法の提案はあるが、特に視聴者に最も影響を与える、視感度の高い波長域のスペックルノイズの低減に関する提案はほとんどない。
[0009]
本発明は、レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置において、視感度が高い波長域のスペックルノイズを低減するとともに、従来のディスプレイで表現できなかった鮮やかな画像を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010]
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長が、430〜475nmであるB、480〜560nmであるGとY、及び610〜680nmであるR、の4色BGYRのレーザ光源を有し、前記GとYのレーザ光源の少なくとも一方は、波長変換レーザであり、前記GとYのレーザ光源の中心波長の差が、2nm以上、60nm以下であることを特徴とするものである。
[0011]
[0012]
【0003】
[0013]
[0014]
また、本発明の請求項5に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記4色BGYRのレーザ光源のうち、前記GとYの中心波長が、G:480〜520nm Y:520〜560nmであることを特徴とするものである。
[0015]
また、本発明の請求項6に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長が、430〜475nmであるB、480〜560nmであるGとY、及び610〜680nmであるR、の4色BGYRのレーザ光源を有し、前記G及びYの両方を用いて表示可能な色再現域の画素を表示するとき、前記G及びYの両方のレーザ光源からの出力を表示することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項22に係るレーザ画像形成装置は、請求項6記載のレーザ画像形成装置において、前記GとYの両方を用いて表示可能な色再現域の画素を表示するとき、画素においてGとYの表示される輝度が、一方に対して、2/3ないし3/2の輝度値であることを特徴とするものである。
[0016]
また、本発明の請求項7に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、該画像形成装置に入力される入力画像信号を、4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換することを特徴とするものである。
[0017]
また、本発明の請求項8に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記4色以上のレーザ光源から出力されるレーザ光の変調を、各色独立に制御することを特徴とするものである。
[0018]
また、本発明の請求項9に係るレーザ画像形成装置は、請求項8記載のレーザ画像形成装置において、該画像形成装置に入力される入力画像信号、及び/または視聴環境に応じて、各色のレーザ光源の出射パワー変調を独立に制御することを特徴とするものである。
[0019]
また、本発明の請求項10に係るレーザ画像形成装置は、請求項1または8記載のレーザ画像形成装置において、該レーザ画像形成装置は、前記2次元変調素子を1つとし、該1つの2次元変調素子を、前記4色以上の各レーザ光源よりのレーザ光に対し前記2次元変調素子の画像変調を時間分割して用いることを特徴とするものである。
[0020]
また、本発明の請求項11に係るレーザ画像形成装置は、請求項10記載のレーザ
【0004】
画像形成装置において、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、入力画像信号に応じて変調することを特徴とするものである。
[0021]
また、本発明の請求項12に係るレーザ画像形成装置は、請求項10記載のレーザ画像形成装置において、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、レーザ光源から出射されたレーザ光をモニタするレーザ光源モニタの出力及び/または設定する表示モードに応じて変調することを特徴とするものである。
[0022]
また、本発明の請求項13に係るレーザ画像形成装置は、請求項8または10記載のレーザ画像形成装置において、入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光強度の変調信号とを含むことを特徴とするものである。
[0023]
また、本発明の請求項14に係るレーザ画像形成装置は、請求項8または10記載のレーザ画像形成装置において、入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光出射時間の変調信号とを含むことを特徴とするものである。
[0024]
また、本発明の請求項15に係るレーザ画像形成装置は、請求項14記載のレーザ画像形成装置において、前記レーザ光出射時間を、前記入力画像信号に応じて、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間の変調と同期変調することを特徴とするものである。
[0025]
また、本発明の請求項16に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有し、前記4色以上のレーザ光源は、複数色のレーザ光源が前記2次元変調素子に対して同時にレーザ光を出射する時間を有することを特徴とする。
[0026]
また、本発明の請求項17に係るレーザ画像形成装置は、請求項16記載のレーザ画像形成装置において、前記複数色のレーザ光源のそれぞれは、前記2次元変調素子に対して他のレーザ光源が同時に出射している時間におけるその出射パワー変調と、前記2次元変調素子に対して該レーザ光源が単色のみを出射している時間におけるその出射パワー変調とを、独立に制御することを特徴とするものである。
[0027]
また、本発明の請求項18に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画
本発明は、レーザ光源からの光を変調して画像を表示するレーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法に関するものである。
画像形成装置として、スクリーン上に画像を映し出すプロジェクションディスプレイが普及している。プロジェクションディスプレイには一般にランプ光源が用いられているが、ランプ光源は、寿命が短く、光利用効率が低いとともに、色再現領域が制限されるという問題点がある。
これらの問題を解決するため、画像形成装置の光源としてレーザ光源を用いることが試みられている。レーザ光源は、ランプに比べて寿命が長く、指向性が強いため光利用効率を高めやすい。また、レーザ光源は単色性を示すため、色表示領域が大きく、鮮やかな画像の表示が可能である。
レーザ画像形成装置の概略図を図12に示す。RGB3色のレーザ光源1R、1G、1Bから出射された光は、変調素子71を照明する照明光学系2に導かれる。照明光学系2は、スペックル除去手段3、光インテグレータ4、投影光学系6を含み、レーザ光源の光を変調素子71の有効面と同一形状に成形するとともに、光強度分布をほぼ均一化し、変調素子71を照明する。各色の変調素子で画像が変調された後、光はダイクロイックプリズム9で合波され、投射光学系8によりスクリーン10にカラー画像が拡大投射される。スペックル除去手段3は回転レンチキュラーレンズなどからなり、時間的にレーザ光の角度などを変化させ、レーザ光の干渉によるスペックルノイズを除去している。
上記のように、レーザ光源を用いたディスプレイ(以下、レーザディスプレイと称す)では、レーザの干渉性が高いことから生じるスペックルノイズが問題となる。スペックルノイズとは、レーザ光がスクリーンで散乱される際、散乱光同士が干渉するために観察者の目で捉えられる微細な粒状のノイズである。スペックルノイズは、観察者の目のF(エフナンバー)とレーザ光源の波長で決まる大きさの粒がランダムに配置されるノイズとなり、観察者がスクリーンの画像を捉えるのを妨害し、深刻な画像劣化を引き起こす。特に人の視感度が高い緑および黄緑の波長のレーザによるスペックルノイズは、画像劣化に対し最も影響が大きい。
これまで、スペックルノイズの低減については、例えば、偏向器によって空間変調器におけるフレーム周波数よりも高い周波数で光を偏向して空間変調器に照射することによりスペックルノイズを低減する等の提案がなされていた(例えば特許文献1)。
また、RGBの発光素子を用いたレーザ画像形成装置において、RGBの発光素子アレイを用い単一変調素子を時分割して用いる提案がある(例えば、特許文献2)。
特開平10−293268号公報 特開平2001−249400号公報
これまでレーザディスプレイにおいて、スペックルノイズを低減する手法の提案はあるが、特に視聴者に最も影響を与える、視感度の高い波長域のスペックルノイズの低減に関する提案はほとんどない。
本発明は、レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置において、視感度が高い波長域のスペックルノイズを低減するとともに、従来のディスプレイで表現できなかった鮮やかな画像を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長が、430〜475nmであるB、480〜560nmであるGとY、及び610〜680nmであるR、の4色BGYRのレーザ光源を有し、前記GとYのレーザ光源の少なくとも一方は、波長変換レーザであり、前記GとYのレーザ光源の中心波長の差が、2nm以上、60nm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記4色BGYRのレーザ光源のうち、前記GとYの中心波長が、G:480〜520nm、Y:520〜560nmであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長が、430〜475nmであるB、480〜560nmであるGとY、及び610〜680nmであるR、の4色BGYRのレーザ光源を有し、前記G及びYの両方を用いて表示可能な色再現域の画素を表示するとき、前記G及びYの両方のレーザ光源からの出力を表示することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項19に係るレーザ画像形成装置は、請求項3記載のレーザ画像形成装置において、前記GとYの両方を用いて表示可能な色再現域の画素を表示するとき、画素においてGとYの表示される輝度が、一方に対して、2/3ないし3/2の輝度値であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、該画像形成装置に入力される入力画像信号を、4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、前記4色以上のレーザ光源から出力されるレーザ光の変調を、各色独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に係るレーザ画像形成装置は、請求項5記載のレーザ画像形成装置において、該画像形成装置に入力される入力画像信号、及び/または視聴環境に応じて、各色のレーザ光源の出射パワー変調を独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に係るレーザ画像形成装置は、請求項1または5記載のレーザ画像形成装置において、該レーザ画像形成装置は、前記2次元変調素子を1つとし、該1つの2次元変調素子を、前記4色以上の各レーザ光源よりのレーザ光に対し前記2次元変調素子の画像変調を時間分割して用いることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に係るレーザ画像形成装置は、請求項7記載のレーザ画像形成装置において、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、入力画像信号に応じて変調することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に係るレーザ画像形成装置は、請求項7記載のレーザ画像形成装置において、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、レーザ光源から出射されたレーザ光をモニタするレーザ光源モニタの出力及び/または設定する表示モードに応じて変調することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に係るレーザ画像形成装置は、請求項5または7記載のレーザ画像形成装置において、入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光強度の変調信号とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に係るレーザ画像形成装置は、請求項5または7記載のレーザ画像形成装置において、入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光出射時間の変調信号とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に係るレーザ画像形成装置は、請求項11記載のレーザ画像形成装置において、前記レーザ光出射時間を、前記入力画像信号に応じて、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間の変調と同期変調することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有し、前記4色以上のレーザ光源は、複数色のレーザ光源が前記2次元変調素子に対して同時にレーザ光を出射する時間を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項14に係るレーザ画像形成装置は、請求項13記載のレーザ画像形成装置において、前記複数色のレーザ光源のそれぞれは、前記2次元変調素子に対して他のレーザ光源が同時に出射している時間におけるその出射パワー変調と、前記2次元変調素子に対して該レーザ光源が単色のみを出射している時間におけるその出射パワー変調とを、独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15に係るレーザ画像形成装置は、請求項1記載のレーザ画像形成装置において、色度座標における色表示範囲を視聴環境に応じて制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16に係るレーザ画像形成装置は、請求項15記載のレーザ画像形成装置において、前記色表示範囲は、入力画像信号基準色度範囲よりも広く、かつ入力画像信号基準色度に準ずる範囲、あるいは色再現可能範囲に準ずる範囲であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項17に係るレーザ画像形成装置は、請求項6または14記載のレーザ画像形成装置において、前記レーザ光源の出射パワー変調に伴い、レーザ冷却温度を制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項18に係るカラー画像形成方法は、4色以上のレーザ光源と、画像変調を行う1つまたは複数の2次元変調素子とを用いて画像形成するカラー画像形成方法であって、入力画像信号に応じて、前記1つまたは複数の2次元画像変調素子による画像変調と、前記4色以上のレーザ光源のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行なうことを特徴とするものである。
本発明のレーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法によれば、レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置において、ノイズがなくコントラストが大きな映像を表示することができる効果がある。
すなわち、本発明のレーザ画像形成装置によれば、中心波長の異なる4色のレーザ光源を用いるようにしたので、スペックルノイズがなく、また従来のディスプレイで表現できなかった鮮やかな画像を表示することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、4色のレーザ光源をBGYRとし、GとYのレーザ光源の中心波長の差を2nm以上、60nm以下としたので、視感度の高い波長域のスペックルノイズを削減するとともに、色ムラのない画像を表示することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、前記G及びYの両方を用いて表示可能な色再現域は、前記G及びYの両方のレーザ光源からレーザ光を出射するようにしたので、視感度の高いレーザ光源色を混合させて表示し、スペックルノイズを低減することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、4色以上のレーザ光源から出力されるレーザ光出力変調を各色独立に制御するようにしたので、コントラストが大きな映像を表示することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、レーザモニタの出力及び/または設定する表示モードに応じて、変調するようにしたので、画像の明るさや色が変化した場合の補償をすることができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、レーザ光出射時間を、入力画像信号に応じて、2次元変調素子の画像変調の各分割時間の変調と同期変調するようにしたので、画像の階調数とコントラストを増加させることができ、様々な映像表現が可能となる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、複数色のレーザ光源のそれぞれは、2次元変調素子に対して他のレーザ光源が同時に出射している時間におけるその出射パワー変調と、2次元変調素子に対して該レーザ光源が単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを、独立に制御するようにしたので、単色で出射しているときのパワーはもとのまま、色温度を調整することができる効果がある。
また、本発明のレーザ画像形成装置によれば、色度座標における色表示範囲を視聴環境に応じて制御するようにしたので、視聴環境の変化によるコントラストの低下を抑えることができる効果がある。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるレーザ画像形成装置100の概略図である。図1は複数のレーザ光源、及び単一の変調素子を用いたプロジェクションディスプレイ(レーザディスプレイ)である。
図1において、本実施の形態1に係るレーザ画像形成装置100は、青色(B)、緑色(G)、黄緑色(Y)、赤色(R)の4色のレーザ光源(101B、101G、101Y、101R)と、画像の変調を行なう変調素子107と、変調素子107を照明する照明光学系102と、スクリーン10上に2次元画像を投射する投射光学系108とを有している。各色のレーザ光源(101B、101G、101Y、101R)を出射した光は、変調素子107を照明する照明光学系102に導かれる。照明光学系102は、スペックルノイズ除去手段103、光インテグレータ104、投影光学系106を含み、レーザ光源の光を変調素子107の有効面と同一形状に成形するとともに、光強度分布をほぼ均一化し、変調素子107を照明する。実施の形態1では、4色の光に対しそれぞれ1つの変調素子107及び光インテグレータ104を用いており、ダイクロイックミラー121により4色を合波した後、合波した光は光インテグレータ104と変調素子107に導かれる。なお4色を合波するためには、レーザ光の偏光方向を違えて、偏光プリズムなどを用いて合波することもできる。また特に合波せずとも、各色のレーザ光が、光インテグレータ104に入射できるように光路設計がなされていればよい。
4色のレーザ光は、順次に出射され、1つの変調素子107を時間分割して使用し、スクリーン上で時間平均的加法混色することでカラー画像を表示する。レーザ光の順次出射とは常時1色ずつ出射してもよいし、複数色のレーザ光源から同時にレーザ光が出射している時間を組み合わせても良い。
実施の形態1の変調素子107は、2次元変調素子であり、切替周波数が数百Hz以上の素子が用いられ、具体的にはデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)からなる反射型2次元変調素子を用いており、投射光学系108によりスクリーン10上に2次元画像が拡大投射され、視聴者は鮮やかな画像をみることができる。
上記したように、本実施の形態1におけるレーザ画像形成装置では、1つの変調素子107を時間分割して使用しているが、各色にそれぞれ対応する複数の変調素子を用いているレーザ画像形成装置に対し、1つの変調素子をRGYB4色のレーザ光源で時分割して用いる場合、各レーザ光源のレーザ出射時間が短いため、同じ白色輝度を得るためにはレーザ光源の出射ピークパワーが4倍必要となる。レーザ光源の高出射ピークパワーを得るには、各色におけるレーザ光源個数およびレーザ光源1つあたりの出射ピークパワー増加が必要となり、コストおよび信頼性が問題となる。本発明では、複数色のレーザ光源から同時にレーザ光が出射する時間を有することにより、出射ピークパワーを抑えることができる。例えば、RGYB単独で出射して白色輝度を得るのに対し、同じ白色輝度を得るピークパワーを75%に抑えることができ、光源コストを抑え、信頼性を得ることができる。
ランプやLEDなどの光源では、複数色を同時に利用する場合、明るさは確保されるが、加法混色により色コントラストが低下し、十分な色再現ができないという問題がある。特に色度座標で示される色再現範囲のRGBの三角形の頂点付近の明度が高い色が再現できなくなる。しかしながら本発明では、単色性を有するレーザ光源を用いることにより、彩度が高いRGYBの色についても明るく表示することができ、十分な色再現範囲を確保することができる。レーザ光源は単色性があるため、色純度が極めて高く、これまでのディスプレイよりも彩度の高い色を表示できる。画像信号の範囲の色や日常よく目にする範囲の色は、レーザ光源を用いた場合、レーザ光源色を混色した色(RGB三角形の内側)となるため、複数色の同時出射による混合色を用いながら、十分に色再現することが可能となる。
本発明のレーザ画像形成装置は、画像変調を行う変調素子を有し、中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有することを特徴としている。レーザ光の干渉によるスペックルノイズは、視聴者に対し、光強度分布の細かな揺らぎとなるが、中心波長の異なるレーザ光から生じるスペックルパターンは異なり、異なるパターンを視聴者が同時に知覚すると、揺らぎの平均化が生じ、総光強度に対する揺らぎ量は低減する。異なるパターンの知覚は、時間的に全く同じでなくとも、視聴者が区別できない時間内に異なるパターンが視聴者に届けば、パターンが重なって知覚されるため、揺らぎ量(スペックルノイズ)は低減することとなる。一般的なレーザ画像形成装置では、RGBの3色よりなるが、本発明では4色用いるために、パターン数が増えスペックルノイズが低減される。
本発明のレーザ光源の中心波長は、430〜475nmである青色(B)、480〜560nmである緑色(G)と黄緑色(Y)、610〜680nmである赤色(R)、の4色BGYRのレーザ光源を少なくとも有することが好ましい。
本実施の形態1におけるレーザ画像形成装置では、その特徴である色表示範囲の大きさと明るさとを有するものとするのが好ましい。このため青色(B)のレーザ光の中心波長は、視感度がありかつCIE色度座標y値が小さい430〜475nmが好ましく、赤色(R)レーザ光の中心波長は、視感度がありかつ色度座標x値が大きい610〜680nmが好ましい。緑色(G)レーザと黄緑色(Y)レーザ光の中心波長は、視感度が高いとともに、色度座標上いずれかのy値を高く、いずれかのx値を低くすることにより、明るさと色表示範囲の大きさとを得ることができる。このため、GとYの中心波長は480〜560nmであることが好ましい。4色のレーザ光を用いることにより、色表示範囲は色度図上で、3色の場合の3角形から4角形へと広がり、色の自由度が増し、色鮮やかな表示が可能となる。
本実施の形態1では、Bに中心波長455nmの半導体レーザ、Gに中心波長490nmの波長変換レーザ、Yに中心波長540nmの波長変換レーザ、Rに中心波長635nmの半導体レーザを用いている。このときの本実施の形態1の色表示範囲(太い実線)を、あらわすCIE色度図を図2(a)に示す。図2(a)には、比較のため従来のCRTで表示可能範囲であるsRGB規格範囲(細い実線)も図示している。実施の形態1では、非常に広い範囲の色再現が可能となっていることがわかる。画像信号に準じた色を表示する場合、sRGB規格の色再現範囲を表示できればよい。本実施の形態1において、sRGBの色再現範囲は、RGYB四角形あるいは図2(b)に示すように△BYR(一点鎖線)の内側であるため、常にレーザ光源のRGYB4色あるいはBYR3色を混色した色を表示することとなる。これにより、レーザの単色性と広い色表示範囲により、複数色のレーザ光を同時出射した混合色を併用しても、色再現することができる。なお十分な色再現範囲を確保するためには、レーザ光源を用いた場合においても、複数色を同時に出射する時間を単色発射の時間よりも長くならないようにすることが好ましい。
また、レーザ光源は単色性を示すため、単色(RGYB四角形の頂点の色)を表示するとき、色の彩度が極めて高く、画像の観察者には相対的に明るく感じてしまう。これを補うためにRGYB四角形の頂点付近の色は相対的に明るさを抑えて表示することが必要となる。本実施の形態1においては、複数色のレーザ光を同時出射する時間を有することにより、単色の明るさを抑えることができ、バランスのとられた色表示が可能となる。
スペックルノイズは、光強度揺らぎが視感される明るさ揺らぎとなるため、視感度が高い波長において、強く知覚される。このためGとYのレーザ光は、480〜560nmの視感度が高い波長域であることが好ましく、他の波長域で2色化する場合よりもスペックルノイズの低減効果が特に大きい。また、GとYのレーザ光の中心波長が480〜560nmの範囲外の2色である場合、480nmよりも短波長であるレーザ光は青色と知覚され、560nmよりも長波長であれば黄色と知覚される。このときの2色は反対色相であるため、スペックルノイズは明るさ揺らぎ以外に色ムラと認識される。このため、たとえスペックルパターンが異なり明るさ揺らぎが低減しても、色ムラとして認識されると、ノイズ低減効果はなくなる。このため、GとYの中心波長は480〜560nmの範囲内であることが好ましい。
またスペックルノイズの低減効果を得るためには、GとYのスペックルパターンの相関がなくなるように、中心波長が2nm以上異なることが好ましい。またGとYの中心波長の差が大きいと反対色相でなくとも色ムラとして知覚されるため、中心波長の差は60nm以下であることが好ましい。480〜560nmの範囲内で、60nm以下の中心波長の差であれば、これらのスペックルパターンは人間の目の解像度付近の粒が混在する略混色状態となるため、色ムラと認識されない。
本実施の形態1の画像形成装置100において、GとYのレーザ光源の少なくとも一方は、波長変換レーザであることが好ましい。波長変換レーザとは、基本波レーザ光の波長変換を行ったレーザである。波長変換には、波長が1/2となる2倍波、1/3となる3倍波、また2つの基本波を用いる和周波や差周波がある。基本波レーザ光は、固体レーザ、気体レーザ、ファイバーレーザ、半導体レーザを用いることができ、波長変換レーザは、非常に幅広い波長の設計ができる。GとYのレーザ光には、色および明るさの設計のため、自由な波長選択ができる波長変換レーザを用いることが好ましい。なお他の色のレーザ光源には、レーザ発振を用いた光源全般を用いることができ、半導体レーザ、気体レーザ、ファイバーレーザ、固体レーザなどを用いることができる。
また、緑色(G)と黄緑色(Y)の中心波長は、Gが480〜520nm、Yが520〜560nmであることが好ましい。人の知覚する色範囲は、図2(a)の色度図上の単色光源スペクトルの示す馬蹄形(破線)内であるため、4色を選択するとき、できるだけ馬蹄形の広範囲を占める四角形となる色表示範囲とすることが求められる。したがって、Gの中心波長を480〜520nm、Yの中心波長を520〜560nmとすることで、レーザ光の単色性と4色を用いた広い色表示範囲を得ることができ、視聴者にこれまでにない色鮮やかな映像を届けることができる。
4色以上の波長の異なるレーザ光を用いるレーザ画像形成装置では、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号をレーザ光の色数の出力を制御する出力画像制御信号に変換し、出力画像制御信号に応じて各色を制御することが好ましい。具体的には、入力画像信号が3色に対応するものであっても、4色以上の各色信号に対応する出力画像制御信号に拡張変換する。各色にそれぞれ階調を与えて変調することにより、3色による制御よりも色表示範囲を広げて制御することができ、色鮮やかな映像を作成することができる。また、本実施の形態1のレーザ画像形成装置において、輝度の高い混合色の入力画像信号を出力画像制御信号に変換するとき、視感度の高いレーザ光源色を混合するように変換することが好ましい。具体的には、実施の形態1において、Whiteを表示する場合、BGRもしくはBYRの3色のみを用いても表示できるが、BGYRの全てを用いて表示するように変換する。すなわち、同じ色を表示する場合であっても、視感度の高いレーザ光源色を混合することによって、スクリーンで生じるスペックルパターン数を増やし、スペックルノイズを低減することができる。更に好ましくは、出力画像制御信号に変換する際、視感度の高い各レーザ光源色は、それらができるだけ同じ明るさとなるようにする。例えば、Whiteを表示するとき、GとYの輝度がスクリーン上でほぼ同じになるように変換する。
実施の形態1では、図2(b)で示すようにsRGB(細い実線)の範囲内の色は、△BYR(一点鎖線)に含まれており、Gを出力させずともsRGBの範囲内の色を表示することができる。ここで、図2(a)で示すように、四角の太い実線は本実施の形態1の色表示範囲である。しかし本発明では、スペックルノイズを低減するため、BYRの3色のみでも表示可能な場合でも、Gを加えて、4色で表示するように、映像信号の出力を4色へと変換する。また、これと同様に、BGRの3色のみで表示可能な場合もYを加えて4色で表示するようにする。こうして、Yが表示されるときはGも、Gが表示されるときはYも同時に表示させるようにすることで、視感度の高いレーザ光源色を混合させて表示し、スペックルノイズを低減させることができる。このように、GとYの両方を用いて表示することができる色再現域は、GとYの両方の出力が表示されるようにすることが好ましい。特に、明るい画像(Whiteなどの表示)では、スクリーンで表示されている画素の各色の輝度成分がGとYでほぼ同じになるように、4色の表示信号に変換されることが好ましい。
GとYの表示される輝度がほぼ同じとき、スペックルノイズの低減効果が最も大きくなる。ここで、ほぼ同じ輝度とは、一方に対し、2/3〜3/2の輝度値である。また明るい画像の画素信号とは、入力信号の輝度値が、最大輝度となる入力信号の0.8倍以上のときである。
レーザ光源を用いたレーザ画像形成装置には、スクリーン上でレーザ光を1画素ずつ走査させる手法も提案されているが、本発明では2次元もしくは1次元の変調素子で変調した画像をスクリーンに投影する。レーザ光を1画素ずつ走査する場合、収束ビームを用いるためパワー密度が高くなり、高出力(明るい)画像を形成するとき、非常に制御が難しくなる。これに対し、変調素子上で2次元もしくは1次元に広げたビームを用いる場合、容易に高出力のレーザ光を用いることができ、視聴者に明るい映像を届けることができる。また特に2次元変調素子を用いた場合、1次元よりもパワー密度を下げることが可能となり、更に制御が容易になる。2次元変調素子には、2次元アレイのマイクロミラーを用いた素子や2次元アレイ液晶素子などを用いることができる。
図3は実施の形態1のレーザ画像形成装置のカラー画像形成方法を示すフローチャートである。
まず、入力画像信号を4色(BGYR)の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換する。そして、この出力画像制御信号に応じて、2次元変調素子を変調するとともに、レーザ光の出射出力の変調をB、G、Y、R各色独立に制御する。本実施の形態1のレーザ画像形成装置では、1つの2次元変調素子を4色のレーザ光源に対して用いており、各色のレーザ光出射タイミングと2次元変調素子における各色の画像変調タイミングとが同期をとって制御され、各レーザ光源から順次に別の色のレーザ光が出射されるとともに、2次元変調素子も順次に各色の画像変調を行い、カラー画像を形成する。
実施の形態1のレーザ画像形成装置においては、レーザ光の出射光強度を画像信号によりフレーム毎に各色独立で変化させている。出力画像は、レーザ出射光強度と変調素子による変調を掛け合わせた階調の映像表現が可能となる。例えば、変調素子が256階調制御、レーザ光強度を最小値から最大値まで16階調制御するとすれば、1フレームは4色256階調の表現ができるとともに、シーケンスとしては、4色256×16(4096)階調の映像表現ができる。またレーザ光強度制御幅(最大値/最小値)が1000あるとともに、変調素子によるコントラスト性能が1000:1であれば、シーケンスのコントラストは1000000:1となり、豊かな映像表現が可能となる。
本発明のレーザ画像形成装置は、2次元変調素子を有し、レーザ光源の光出力変調を各色独立に制御することを特徴としている。2次元変調素子で画像変調を行うとともに、各色独立に制御することにより、前記したようにシーケンスの色表現を豊かにすることができるとともに、各色のレーザ光出射強度制御幅を広くすることにより、非常に高いコントラストの映像を得ることができる。またレーザ光源の光出力制御は、映像全体の色調整などのため、視聴環境などに合わせて調整することもできるし、画像信号により光出力階調を与えることもできる。本発明では各色のレーザ光出力変調を独立に制御し、2次元変調素子で画像変調を行うことで、より細かな調整を行なうことができ、コントラストの広がった映像を提供できる。本発明のレーザ画像形成装置はレーザ光源を用いているため、光源への電流電圧制御により、高速でかつ線形の出力制御を行うことができ、映像としてはフレーム毎の高速変調やダイナミックレンジの広い制御ができる。
また、本発明のレーザ画像形成装置では、レーザ光源の出射パワー変調を各色独立で制御することにより、画像に応じて各レーザ光源のレーザ光出力を抑えて出力することができ、光出力にかかわる電力の省電力化が可能となる。またレーザ光出力を抑えて使用することで、レーザ光源の高寿命化も可能とする。また変調素子と同期させて、画像変調を行うことにより、画像の階調数とコントラストを増加させることができ、様々な映像表現が可能とすることができる。
また、本実施の形態1において、レーザ光源出射パワー変調の各色独立した制御は、入力画像信号及び/または視聴環境に応じて行うことが好ましい。入力画像信号に応じてレーザ光源の出射パワーを変調することにより、前記したように階調数とコントラストの増加、また省電力が可能となる。本発明ではレーザ光源を用いているため、高周波数のパワー変調が可能であり、ランプ型などでは対応できなかった1フレーム毎および1フレーム内のパワー変調を行うことができる。
また出射パワーを視聴環境に応じて各色独立に変化させることにより、視聴環境が変化しても色変化を補償して表示することができる。本発明では、単色の明るさの他、複数色同時出射時の混合色を制御することができるため、視聴環境が変化しても色変化を幅広く補償することができる。なお視聴環境が暗い状況などで、表示する明るさを抑える場合も出射パワーを抑えることで、省電力を兼ねながら色変化の補償を制御することもできる。
また、本実施の形態1では、4色のレーザ光源に対し、それぞれ1つの光インテグレータ及び2次元変調素子をもち、レーザ光を順次出射することにより、2次元変調素子を時間分割して用い、画像変調を行っている。複数の色のレーザ光源を用いる場合、各色に対し光学部品と変調素子を用意すれば、大型化および高コスト化してしまう。本発明では、複数の色のレーザ光源に対し、レーザ光を順次発射し、それぞれ1つの光インテグレータ及び2次元変調素子のみを用いることが好ましく、光学部品および変調素子を共通化することで、光学系の小型化と低コスト化が可能となる。
また、本実施の形態1のレーザ画像形成装置において、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号から変換された出力画像制御信号は、各色の2次元変調素子の変調を行うための信号と、各色のレーザ光強度の変調を行うための信号とを含む。かかる構成によれば、2次元変調素子変調とレーザ光強度変調が組み合わされた変調を行うことができ、豊かな色表現と大きなコントラストを有する出力画像を得ることができる。
また、本実施の形態1のカラー画像形成方法は、入力画像信号に応じて、2次元変調素子による画像変調と4色のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行うことを特徴としている。かかる方法とすることで、色表示範囲が広く、鮮やかでかつ大きなコントラストのカラー画像を得ることができる。
また、本発明のレーザ画像形成装置は、4色レーザ光源を用いる他にスペックルノイズ除去手段を具備することが好ましい。スペックル除去手段を具備することで、より効率的に視聴者に届くスペックルノイズの除去ができる。実施の形態1では、ビームの偏向角を時間変化させる素子(具体的には回転するレンチキュラーレンズ)が具備されている。スペックルノイズ除去手段としては、2次元変調素子に照明する偏向角を時間的に変化させる手段やレーザ光のスペクトル幅および光源面積を広げる手段を用いればよい。
以上のように、本発明の実施の形態1に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子を有するレーザ画像形成装置において、赤色(R)、緑色(G)、黄緑色(Y)、青色(B)の中心波長の異なる4色のレーザ光源(101R、101G、101Y、101B)を用いるようにし、特に、視感度の高いレーザ光源色であるGとYのレーザ光を同時に出射させて表示することができるため、視感度の高い波長域のスペックルノイズを低減することができる。
また、GとYのレーザ光源(101G、101Y)の中心波長の差を2nm以上、60nm以下としたので、視感度の高い波長域のスペックルノイズを削減するとともに、色ムラのない画像を表示することができる。
また、GとYの両方を用いて表示することができる色再現域は、GとYの両方の出力が表示されるようにすることにより、視感度の高い波長域のスペックルノイズを低減することができる。
また、レーザ光源の光出力変調を各色独立に制御するようにしたので、画像に応じてより細かな調整を行なうことができ、コントラストの広がった映像を提供することができる。
また、入力画像信号に応じて、単数の2次元変調素子107による画像変調と、4色のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行うようにしたので、画像の階調数とコントラストを増加させることができ、様々な映像表現を可能とすることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置は、実施の形態1のレーザ画像形成装置において、各レーザ光源から画像変調を行う際の2次元変調素子の各色における変調時間である分割時間を変調させるようにしたものである。
図4は、実施の形態2に係るレーザ画像形成装置のカラー画像形成方法のフローチャートを示す図である。本実施の形態2に係るレーザ画像形成装置の構成は実施の形態1におけるレーザ画像形成装置100と同様であるので説明を省略する。
実施の形態2に係るレーザ画像形成装置では、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号に応じて、2次元変調素子の各色の変調動作に対する分割時間を変調する。具体的には、例えば、1フレーム1/60secとしたとき、青色(B)、緑色(G)、黄緑色(Y)、赤色(R)の各分割時間が、あるフレームAでは(B、G、Y、R)(単位sec)が(1/240、1/240、1/240、1/240)であり、別のフレームBでは(1/480、1/480、1/240、1/120)となるように制御される。同時にレーザ光出力変調では、レーザ光出射時間が2次元変調素子の画像変調の各分割時間内に収まるように変調され、同時にレーザ光強度も各色独立に変調される。
本実施の形態2のレーザ画像形成装置では、入力画像信号に応じて2次元変調素子の各色のレーザ光源への分割時間を変調することが好ましい。分割時間を変調することにより、1フレーム毎に各色の階調数を変化させることができ、必要な色の階調数のみを広げることができる。例えば夕焼けのシーンでは、赤色(R)の分割時間を多くし、赤の階調数を増やし赤色の表現を細かくすることができる。
また、入力画像信号から変換された出力画像制御信号は実施の形態1と同様、2次元変調素子の変調を行うための信号とともにレーザ光出射時間を変調するための信号を含むことが好ましい。レーザ光出射時間変調を行うことで、一定強度であってもレーザ光出力変調を行うことができる。より好ましくは、レーザ光出射時間を、2次元変調素子の画像変調の各分割時間と同期変調させる。かかる構成によれば、2次元変調素子の画像変調の各分割時間を無駄なく使用することができる。
図5は、本実施の形態2に係るレーザ画像形成装置のレーザ出射パターン構成の別の例を示す。
例えば、入力画像信号が暗いシーン場合は、図5(a)のように各色を順次出射すると共に、全色の出力を低くした期間kを設け、また、入力画像信号が明るいシーンの場合は、図5(b)のように複数色(図では4色)が同時に出射し、混色した色のパターンを出射させる期間wを設けるようにする。混色した色であるW(White)のパターンが出射されている期間は、変調素子もWに応じた画像の変調を行う。このとき入力画像信号は、R、G、Y、B、Wの5色対応へと変換して、それぞれの色の画像を形成する。複数色が出射されている期間wの表示パターンは、画素の明るさに対応するように信号を変換する。
本実施の形態2では、実施の形態1と同様、複数色を出射する期間に少なくともGとYの2色を同時に出射させることが好ましい。明るい画像信号が表示される画素に対し、複数色出射期間のGとYの2色の出力を確実に加えることができ、スペックルノイズの顕著な明るい画像信号が表示される画素を効率よくGとYの2色の出力を合わせた表示とし、スペックルノイズを低減させる。
また、本実施の形態2では、反対の色相に近い、RとGおよびYとBの組み合わせが続けて出射されることが好ましく、これにより順次出射による色のぶれが緩和される。また図6のように、GとYを続けて出射することは、スペックルノイズの低減効果が得やすくなり、好ましい形態である。具体的には、図5(a)のようにR→G→Y→B→・・・、もしくは、B→Y→G→R→・・・ とすることが好ましい。また、前記出射順の間に複数色出射もしくは出力を落す期間を設けてもよい。
また、本実施の形態2において、変調素子及びレーザ光源は、複数色を同時に出射している混合色に対しても、同期をとり変調を行っているため、各レーザ光源において、他のレーザ光源に同時に出射されているときの出射パワー変調を単色出射時の変調と独立に制御することで、単色のパワー変調を行いながら、同時出射している出射パワー比(混合比)を制御することができる。
図6は、複数色同時出射している時間における出射パワー変調と単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを独立に制御した場合のレーザ光出射タイミングを表す図であり、画像の色温度を4色同時出射しているWhiteで調整している例である。
図6では、Redの割合を落とし、色温度をあげた画像としている。本発明では、複数色を同時に出射しているパワーの混合比を変化させることで、色温度など視聴環境および視聴者の好みによる変化に対応することができる。図6の例では、4色同時に出射する出射パワー比のみを変化させることで、RGYB単色で出射しているときのパワーはもとのまま、色温度を調整することができる。なお、本実施の形態2では、Whiteを表示する場合に出射パワー比を変化させる例について説明したが、White以外の複数色を出射する場合も同様に、視聴環境および視聴者の好みによりパワー混合比を制御することができる。
以上のような、本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置は、それぞれ1つの光インテグレータ及び2次元変調素子を有するレーザ画像形成装置において、2次元変調素子を、その画像変調を時間分割して複数の色のレーザ光源に対し用いるようにし、該時間分割された2次元変調素子の各分割時間を、入力画像信号に応じて変調するようにしたので、1フレーム毎に各色の階調数を変化させることができ、必要な色の階調数のみを広げることができる。
また、Whiteなどの明るい画像信号が表示される画素に対し、GとYを含む4色のレーザ光源を用いて表示することにより、スペックルノイズの顕著な明るい画像信号が表示される画素を効率よくGとYの2色を合わせた表示とし、スペックルノイズを低減させることができる。
また、複数色同時出射している時間における出射パワー変調と単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを独立に制御するようにしたので、単色で出射しているときはもとのまま、色温度を調整することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置は、それぞれ3つの光インテグレータ及び2次元変調素子を用いるレーザ画像形成装置において4色のレーザ光源を用いるものである。
図7は本発明の実施の形態3におけるレーザ画像形成装置200の概略図である。図7において図1と同じ構成要素については同じ符号を用い説明を省略する。
実施の形態3に係るレーザ画像形成装置200は、それぞれ3つの光インテグレータ1041〜1043及び2次元変調素子1071〜1073と、4色のレーザ光源(101R、101G、101Y、101B)を有する。実施の形態3では、緑色レーザ光源101Gと黄緑色レーザ光源101Yが組となり、1組の光インテグレータ1042及び2次元変調素子1072を共有している。2次元画像変調素子1071〜1073は、透過型2次元変調素子であり、具体的には液晶素子アレイと偏光子が組み合わされた構成からなる。青色(B)と赤色(R)は、それぞれ1組の光インテグレータ1041、1043及び2次元変調素子1071、1073を有し、4色のレーザ光はスクリーン上に積分的加法混色され、視聴者は鮮やかな画像をみることができる。
照明光学系102は、スペックル除去手段1031〜1033、光インテグレータ1041〜1043、投影光学系1061〜1063を含み、レーザ光源の光を整形・均一化し、2次元変調素子1071〜1073を照明する。実施の形態3では、3つの2次元変調素子1071〜1073からの光をダイクロイックプリズム109により合波し、合波した光は投射光学系108により、スクリーン10にカラー画像が拡大投射される。
実施の形態3では、101Bに中心波長455nmの半導体レーザ、101Gに中心波長515nmの波長変換レーザ、101Yに532nmの波長変換レーザ、101Rに中心波長635nmの半導体レーザを用いている。実施の形態3の色表示範囲を図2(a)に示す。本実施の形態3においては、実施の形態1の色表示範囲(図2(a)に示す太い実線)と同様に、sRGB規格範囲(細い実線)よりも非常に広い範囲(二点鎖線)の色表示ができる。また、実施の形態1と同様、GとYのレーザ光原色を重ねることにより、スペックルノイズの低減ができる。
また、本実施の形態3において、緑色(G)と黄緑色(Y)の画像変調は、2次元変調素子1072を共有し、例えば、以下のa)、b)の第1、第2の変調方法を用いる。なお、レーザ画像形成装置に入力される入力画像信号は、実施の形態1と同様、4色の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換されている。
a)第1の変調方法
2次元変調素子の画像変調パターンが、GとYに対し同じパターンとなっており、GとYの合計のレーザ光出力に対し、一つの画像変調パターンを与える。
図8にGとYのレーザ光出力の例を示す。図8では、一つの画像変調パターンの期間中に、GとYの合計光が変調素子を照明している。
まず、図8(a)は、1つの画像変調パターンを照明するGとYの出力及び比率の制御をレーザ出射パワーの比率で制御した例を示す図である。図8(a)の例は、GとYのレーザ出射パワー比率および出力が画像変調パターン毎に変化しており、画像信号や表示モードなどにあわせて、変調素子を照明する出力と色を変化させることで、広範囲の色表示と高コントラスト・多階調を可能とする好ましい変調方法である。明るい画像信号に対しては、GとYの出力が高く与えられるとともに、GとYの輝度がほぼ同じくなるように変調素子を照明する。このような変調方法を用いることにより、表示される明るい画素に対して、表示されるGとYの輝度比をほぼ同じくすることができ、スペックルノイズを低減できる。
図8(b)は、1つの画像変調パターンを照明するGとYの出力および比率の制御を、レーザ光出射のパルス時間幅で制御した例を示す図である。図8(b)の例は、明るい画像信号では、1画像変調パターン内の平均出力を高めるため、1画像変調パターン内のGとYの出射時間割合を大きくするとともに、GとYの1画像変調パターン内の輝度がほぼ同じくなるように、レーザ光出射パワーを制御する。
このように、図8(a)、(b)に示す第1の変調方法は、画像変調素子の1つの画像変調パターンをGとYの合計出力光で照明することで、明るい画素に対し、好ましいGとYの輝度比率で表示させることができる好ましい変調方法である。
GとYの出力画像制御信号は、同じ2次元変調素子の変調信号と、各々のレーザ光出力信号とを含む。
なお、図8(a)、(b)では、入力画像信号などによって、GとYの出力および比率を変調素子の1パターン毎に変化させる例を示したが、表示モードの切り換え時などにGとYの出力や比率を変化させてもよいし、常にGとYの出力や比率を一定とさせてもよい。GとYの出力や比率を一定とさせる場合は、GとYのレーザ光出力信号は、同一としてもよい。
b)第2の変調方法
2次元変調素子の画像変調を、実施の形態1、2と同様にGとYで時間分割して用い、2色を変調する。GとYの出力画像制御信号は、それぞれの2次元変調素子の変調信号とレーザ光出力変調信号とを含み、2次元変調素子において時間分割された画像変調のタイミングと同期して、GとYのレーザ光が出射される。レーザ光出力変調は、レーザ光強度と出射時間のどちらかを変調しても良いし、両方を変調してもよい。レーザ出射時間を変調するとき、2次元変調素子の画像変調の各分割時間を同期させて変調させてもよい。これにより、フレーム内でも広範囲の色表示が可能となり、より好ましい変調方法とすることができる。
図9は、2次元変調素子の分割タイミングを同じとしたまま、レーザ光の出射時間を変調させるようにしたときの例を示す図である。2次元画像変調素子の画像変調パターンがG対応のパターンのとき、Yのレーザ光を出射して、2次元変調素子を照明する。同様に、画像変調パターンがY対応のパターンであるときにGのレーザ光を出射して、2次元変調素子を照明する。図9の例は、GとYのいずれかの変調パターンの時に、YとGの出力が加えられることにより、表示する画素にGとYのレーザ光を同時に出力できる好ましい変調方法である。また、第2の変調方法では、入力画像信号により、GとYのいずれかの変調パターン時に加えるレーザ光の出射時間を変化させて、レーザ光出力を制御する。このとき、明るいシーンでは、加えるレーザ光出力を多くすることで、画面で表示させる輝度が最大輝度となるよう補償するとともに、明るい画素では常にG+Yのレーザ光の出力が加わるようにでき、スペックルノイズの低減ができる。
なお、第2の変調方法では、入力画像信号および表示させるモードによって、GとYのいずれかのパターンに加えるレーザ光出力を変化させているが、このそれぞれのパターンに加えるレーザ光出力を一定としてもよい。
なお、本実施の形態3に係るレーザ画像形成装置では、緑色(G)と黄緑色(Y)については、2次元変調素子1072を共有しているが、赤色(R)と青色(B)については、各色独立に2次元変調素子の変調とレーザ光出力変調を制御する。
また、実施の形態1のカラー画像形成方法と同様に、入力画像信号に応じて、3つの2次元変調素子による画像変調と4色のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行ってもよい。かかる方法とすることで、実施の形態1と同様、色表示範囲が広く、鮮やかでかつ大きなコントラストのカラー画像を得ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置では、GとYのレーザ光源を、それぞれ1つの光インテグレータ1042及び2次元変調素子1072を共有して用いることにより、それぞれ3つの変調素子1071〜1073、及び光インテグレータ1041〜1043を有する構成においても、4色のレーザ光を使用することが可能となり、視感度の高いスペックルノイズを低減することができ、色表示範囲が大きく、奥深い映像表現ができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係るレーザ画像形成装置は、実施の形態2のレーザ画像形成装置において、画像の明るさや色の変化を補償するために、レーザ光源モニタの出力及び/または表示モードに応じて、レーザ光の出射時間、及び2次元変調素子の画像変調の各分割時間を制御するものである。
図10(a)は、Redレーザ光源101Rの光源モニタからの信号に応じて出射時間を制御した例を示す。レーザ光源モニタは、レーザ光出力と出射波長などをモニタしている。レーザ画像形成装置のRedレーザ光源101Rには、回折格子と2分割フォトディテクタを用いたパワーと波長のモニタ(図示せず)が設置されている。図10(a)では、温度変化によりRedレーザ光源101Rの波長が長波長側にシフトしたことがレーザ光源モニタによりモニタされ、これに応じて初期設定に対し出射時間の制御を行い、画像の色と明るさの変化を補償している。Redレーザ光源101Rの出射波長が長波長にシフトすることによる視感度と色度座標の変化をR単色の出射時間と複数色の同時出射時間を制御することにより補償している。なお、2次元変調素子の画像変調の各分割時間は、レーザ光源モニタに応じて出射時間制御後のレーザ光出力と同期させるように変調させるとよい。
図10(b)は、白色輝度を優先して表示するモードに設定した場合の出射時間制御の例である。設定された表示モードに応じて、複数色を同時出射する時間を増やし、同じレーザ光源のピークパワーを用いても、白色輝度を明るく表示することができる。図10(b)の例では、白色輝度を初期に比べ10%明るく表示することができる。また図10(b)の制御と同様に、複数色の同時出射時間を増やすことにより、同じ白色輝度であっても、レーザ光源のピークパワーを抑え、レーザ光源の寿命信頼性を優先させるモードなどを選択することもできる。なお、2次元変調素子の画像変調の各分割時間は、設定する表示モードに応じて出射時間制御後のレーザ光出力と同期させるように変調させるとよい。
また、レーザ光源モニタにより、各色レーザ光源のいずれかの光源のパワーが劣化していることが検出された場合、前記と同様に出射時間を制御することにより明るさと色を補償することができる。また、全色のレーザ光源のパワー劣化がレーザ光源モニタにより検出された場合も同じく、同時出射する時間幅を増やすことにより明るさを補償することができる。
以上のように、本発明の実施の形態4に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源モニタ及び/または表示モードに応じて、レーザ光源が単色および複数色で順次出射する出射時間、及び2次元変調素子の画像変調の各分割時間を制御することにより、画像の明るさや色の調整を行なうことができ、画像の明るさや色が変化した場合の補償をすることができる。
また、本発明では、RGYB単色のみならず、複数色が同時に出射される混合色についても調整することにより、より細かく調整することができる。
また本実施の形態4では、レーザ光源モニタによりパワーや波長を検出し、波長が変化した場合の補償を無理なレーザ出力アップなどを伴わずに調整することができる。
また順次出射する出射時間を制御することにより、視聴者が好ましい画質の画像を提供することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係るレーザ画像形成装置は、実施の形態1ないし4のレーザ画像形成装置において、視聴環境の変化による色の彩度の低下を防ぐために、視聴環境に応じて、色表示範囲を制御するものである。
RGYB4色のレーザ光源と変調素子を有するレーザ画像形成装置の視聴環境に応じた色調整方法を、実施の形態1のレーザ画像形成装置100を用いて説明する。レーザ画像形成装置100は、図2のCIExy色度図の色表示可能範囲に示すように、RGYBの四角形(太い実線)の内側の色を表示することができる。
sRGB規格の入力画像信号を通常表示する場合は、sRGBの基準色度に準じて色表示を行う。図11にこのときの色表示例を示す。
図11において、sRGB準拠表示(細い実線)のとき、sRGBの基準色度に準じ、sRGBの色再現範囲(細い破線)を包括する範囲で、色相などが入力信号とずれない範囲で表示を行う。sRGB準拠表示の場合、レーザの色表示可能範囲を生かすように、色相がずれない範囲で色の彩度を従来のディスプレイよりも高く表示するようにしても構わない。
本実施の形態5のレーザ画像形成装置は、視聴環境により色度座標における色表示範囲を制御することを特徴としている。すなわち、前記通常表示に対して視聴環境が変化し明るくなった場合、視聴者には照明光が目に入るため、従来と同じ画像の表示を行うと、色の彩度が低下して見える。本実施の形態5では、視聴環境が明るくなった場合、色表示範囲を制御し、通常よりも大きくする。つまり、照明光などにより色の彩度が低下して見える場合、図11に示すように、色表示範囲を、表示可能範囲(太い破線)に準じる範囲とする。例えば、sRGB規格の入力画像信号を表示するとき、視聴環境に応じて、sRGB準拠表示から視聴環境対応表示へと制御することができる。この制御により、たとえ視聴環境が変化し、明るい照明光が視聴者の目にはいるような場合でも、彩度の高い色を表示することができる。本発明のレーザ画像形成装置は、レーザ光源の単色性を有するため、極めて彩度の高い色の表示ができる。同じ入力画像信号であっても、単色性を利用した彩度の高い色の表示とすることにより、色コントラストの低下を補償することができる。
なお、表示する画像の色度の変更は、入力画像信号を変調素子とレーザ光源パワーとを制御する出力画像制御信号に変換するときに処理することができる。視聴環境の変化は、レーザ画像形成装置の表示面などに視聴環境モニタ(図示せず)を設け、検出信号により制御してもよいし、視聴者が随時設定を行ってもよい。
また、本発明のレーザ画像形成装置は、視聴環境による色表示範囲の変化に対し、レーザ光源のパワー制御を伴うことが好ましい。例えば、照明光が非常に明るい状況の場合、レーザ光源のパワーを通常よりも上昇させることにより、色コントラストの低下を更に抑えることができる。また照明光が白色光でなく、色がついた照明であっても、本発明のレーザ画像形成装置はRGYBの独立なレーザ光源を有するため、特定色のみのレーザ光源を制御し、あらゆる色の色コントラストの低下を抑えることができる。なお視聴環境が暗くなった場合、レーザ光源のパワーを抑え、視聴者が感じる色を一定としながら、省電力を可能とすることもできる。
以上のような、本発明の実施の形態5に係るレーザ画像形成装置は、視聴環境が変化し明るくなることにより、色の彩度が低下して見える場合、色表示範囲を通常表示のsRGB準拠表示から視聴環境対応表示に制御することにより、視聴環境の変化による色の彩度の低下を防ぐことができる。
なお、本実施の形態5では、実施の形態1のレーザ画像形成装置100を例に説明したが、実施の形態3のレーザ画像形成装置200においても同様に視聴環境に応じて色表示範囲を制御することができるのはいうまでもない。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置において、入力画像信号や視聴環境によりレーザ光源の出射パワーを変調するとき、レーザ冷却温度も同時に制御することが好ましい。特にレーザ光源パワーを連続して高パワーで出射する場合、冷却温度を下げるように制御する。レーザ光源の出射パワー変調制御にあわせて、冷却温度を制御することにより、レーザ光源の高信頼性を確保することができ、また高効率にレーザ光を出力することができる。また、レーザ光源出力を抑えた画像表示の場合、冷却温度を通常よりも上げることにより、冷却電力を抑え、更なる省電力化を行うこともできる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置におけるレーザ光源には、半導体レーザ、波長変換レーザ、固体レーザ、気体レーザなどのレーザ発振する光源を用いることができる。また1色のレーザ光源を複数のレーザから構成してもよい。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置は、レーザ光源の単色性を利用しているため、例えば1色のレーザ光源を同色の複数のレーザから構成した場合も含め、単色性を有することが好ましい。同色のレーザ光源が複数のレーザから構成された場合を含め、RGYB4色のレーザ光源の各色のスペクトル半値全幅が10nm未満であることが好ましい。半値全幅を10nm未満とすることで、従来の光源に対して単色性(スペクトル幅が狭い)利点を十分に生かし、本発明のレーザ画像形成装置に用いることができる。より好ましくは、RGYB4色のレーザ光源のスペクトル半値全幅が5nm未満であることが好ましい。5nm未満であれば、各色の色度管理をより容易に行うことができる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置における変調素子の像を投射する投射光学系およびスクリーンは、特に実施の形態に限定されず、変調素子像を視聴者が観察できれば良い。スクリーンを反射型としてフロントプロジェクションタイプとしても良いし、透過型としてリアプロジェクションタイプとしてもよい。また投射光学系がなく変調素子が表示面となる液晶ディスプレイの形態とすることもできる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置では、中心波長の異なる4色のレーザ光源を用いていたが、本発明は特にこれに限定されず5色以上用いることができる。
また、本発明の実施の形態1〜5に係るレーザ画像形成装置では、中心波長の異なる4色のレーザ光源を用いていたが、実施の形態1及び2における2次元空間変調素子及び/または各レーザ光源の変調制御、及び実施の形態4,5については、3色のレーザ光源を用いたレーザ画像形成装置においても応用可能である。
本発明のレーザ画像形成装置およびカラー画像形成方法は、動画や静止画など画像形成装置および方法として使用することができる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるレーザ画像形成装置の概略図である。 図2は、本発明の実施の形態の色表示範囲を表す色度図である。 図3は、本発明の実施の形態1の画像形成方法を表すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態2の画像形成方法を表すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置のレーザ光出射タイミングを表す図である。 図6は、本発明の実施の形態2に係るレーザ画像形成装置において、複数色同時出射している時間における出射パワー変調と単色のみを出射している時間における出射パワー変調とを独立に制御した場合のレーザ光出射タイミングを表す図である。 図7は、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置の概略図である。 図8は、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置におけるGとYのレーザ光出力を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態3に係るレーザ画像形成装置においてレーザ光の出射時間を変調した例を表す図である。 図10は、本発明のレーザ画像形成装置におけるレーザ光出射時間制御を表す図である。 図11は、本発明のレーザ画像形成装置における色表示範囲を表す色度図である。 図12は、従来のレーザ画像形成装置の概略図である。
符号の説明
100、200 レーザ画像形成装置
101B 青色レーザ光源
101G 緑色レーザ光源
101Y 黄緑色レーザ光源
101R 赤色レーザ光源
102 照明光学系
103、1031〜1033 スペックルノイズ除去手段
104、1041〜1043 光インテグレータ
106、1061〜1063 投影光学系
107、1071〜1073 2次元変調素子
108 投射光学系
109 ダイクロイックプリズム
10 スクリーン
121 ダイクロイックミラー
122 レンズ
1061a、1063a ミラー
1061b、1062、1063b フィールドレンズ
300 レーザ画像形成装置
1R 赤色レーザ光源
1G 緑色レーザ光源
1B 青色レーザ光源
2 照明光学系
3 スペックル除去手段
4 光インテグレータ
6 投影光学系
61 ミラー
62 フィールドレンズ
71 2次元変調素子
8 投射光学系
9 ダイクロイックプリズム
10 スクリーン

Claims (21)

  1. レーザ光源と、画像変調を行う2次元変調素子とを有するレーザ画像形成装置において、
    中心波長の異なる4色以上のレーザ光源を有する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  2. 請求項1記載のレーザ画像形成装置において、
    前記レーザ光源の中心波長が、
    430〜475nmであるB、480〜560nmであるGとY、及び610〜680nmであるR、
    の4色BGYRのレーザ光源を有する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  3. 請求項2記載のレーザ画像形成装置において、
    前記GとYのレーザ光源の少なくとも一方は、波長変換レーザである、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  4. 請求項3記載のレーザ画像形成装置において、
    前記GとYのレーザ光源の中心波長の差が、2nm以上、60nm以下である、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  5. 請求項2記載のレーザ画像形成装置において、
    前記4色BGYRのレーザ光源のうち、前記GとYの中心波長が、G:480〜520nm、Y:520〜560nmである、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  6. 請求項2記載のレーザ画像形成装置において、
    前記G及びYの両方を用いて表示可能な色再現域は、前記G及びYの両方のレーザ光源からレーザ光を出射する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  7. 請求項1記載のレーザ画像形成装置において、
    該画像形成装置に入力される入力画像信号を、4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号に変換する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  8. 請求項1記載のレーザ画像形成装置において、
    前記4色以上のレーザ光源から出力されるレーザ光の変調を、各色独立に制御する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  9. 請求項8記載のレーザ画像形成装置において、
    該画像形成装置に入力される入力画像信号、及び/または視聴環境に応じて、各色のレーザ光源の出射パワー変調を独立に制御する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  10. 請求項1または8記載のレーザ画像形成装置において、
    該レーザ画像形成装置は、
    前記2次元変調素子を1つとし、該1つの2次元変調素子を、前記4色以上の各レーザ光源よりの各レーザ光に対し前記2次元変調素子の画像変調を時間分割して用いる、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  11. 請求項10記載のレーザ画像形成装置において、
    前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、入力画像信号に応じて変調する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  12. 請求項10記載のレーザ画像形成装置において、
    前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間を、レーザ光源から出射されたレーザ光をモニタするレーザ光源モニタの出力及び/または設定する表示モードに応じて変調する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  13. 請求項8または10記載のレーザ画像形成装置において、
    入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光強度の変調信号とを含む、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  14. 請求項8または10記載のレーザ画像形成装置において、
    入力画像信号から変換された4色以上の各色信号の出力を制御する出力画像制御信号は、少なくとも2次元変調素子の変調信号と、レーザ光出射時間の変調信号とを含む、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  15. 請求項14記載のレーザ画像形成装置において、
    前記レーザ光出射時間を、前記入力画像信号に応じて、前記2次元変調素子の画像変調の各分割時間の変調と同期変調する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  16. 請求項1記載のレーザ画像形成装置において、
    前記4色以上のレーザ光源は、複数色のレーザ光源が前記2次元変調素子に対して同時にレーザ光を出射する時間を有する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  17. 請求項16記載のレーザ画像形成装置において、
    前記複数色のレーザ光源のそれぞれは、前記2次元変調素子に対して他のレーザ光源が同時に出射している時間におけるその出射パワー変調と、前記2次元変調素子に対して該レーザ光源が単色のみを出射している時間におけるその出射パワー変調とを、独立に制御する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  18. 請求項1記載のレーザ画像形成装置において、
    色度座標における色表示範囲を視聴環境に応じて制御する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  19. 請求項18記載のレーザ画像形成装置において、
    前記色表示範囲は、入力画像信号基準色度範囲よりも広く、かつ入力画像信号基準色度に準ずる範囲、あるいは色再現可能範囲に準ずる範囲である、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  20. 請求項9または17記載のレーザ画像形成装置において、
    前記レーザ光源の出射パワー変調に伴い、レーザ冷却温度を制御する、
    ことを特徴とするレーザ画像形成装置。
  21. 4色以上のレーザ光源と、画像変調を行う1つまたは複数の2次元変調素子とを用いて画像形成するカラー画像形成方法であって、
    入力画像信号に応じて、前記1つまたは複数の2次元画像変調素子による画像変調と、前記4色以上のレーザ光源のレーザ光出力変調とを同期させ、画像形成を行なう、
    ことを特徴とするカラー画像形成方法。
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