以下において、本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100の構成を示す図である。
図1に示すように、投写型映像表示装置100は、複数の光源ユニット10と、複数のフライアイレンズユニット20と、複数の液晶パネル30と、クロスダイクロイックプリズム40と、投写レンズユニット50とを有する。
複数の光源ユニット10は、光源ユニット10R、光源ユニット10G及び光源ユニット10Bである。各光源ユニット10は、複数の固体光源によって構成されたユニットである。固体光源は、例えば、LD(Laser Diode)などのように、位相が揃った光を出射する光源である。なお、光源ユニット10Rは、赤成分光を発する複数の固体光源(10−1R〜10−6R)によって構成される。光源ユニット10Gは、緑成分光を発する複数の固体光源(10−1G〜10−6G)によって構成される。光源ユニット10Bは、青成分光を発する複数の固体光源(10−1B〜10−6B)によって構成される。
ここで、図2に示すように、光源ユニット10を構成する複数の固体光源の発光効率は、或る程度のばらつきを有することに留意すべきである。発光効率のばらつきは、固体光源の製造工程や経時変化によって生じる。
なお、発光効率とは、固体光源に一定の電力を供給した場合に、固体光源が発する光量と考えられることに留意すべきである。
複数のフライアイレンズユニット20は、フライアイレンズユニット20R、フライアイレンズユニット20G及びフライアイレンズユニット20Bである。各フライアイレンズユニット20は、フライアイレンズ21及びフライアイレンズ22によって構成される。フライアイレンズ21及びフライアイレンズ22は、それぞれ、複数の微少レンズによって構成される。各微少レンズは、各光源ユニット10が発する光が各液晶パネル30の全面に照射されるように、各光源ユニット10が発する光を集光する。
複数の液晶パネル30は、液晶パネル30R、液晶パネル30G及び液晶パネル30Bである。液晶パネル30Rは、赤成分光の偏光方向を回転させることによって赤成分光を変調する。液晶パネル30Rの光入射面側には、一の偏光方向(例えば、P偏光)を有する光を透過して、他の偏光方向(例えば、S偏光)を有する光を遮光する入射側偏光板31Rが設けられている。液晶パネル30Rの光出射面側には、一の偏光方向(例えば、P偏光)を有する光を遮光して、他の偏光方向(例えば、S偏光)を有する光を透過する出射側偏光板32Rが設けられている。
同様に、液晶パネル30G及び液晶パネル30Bは、それぞれ、緑成分光及び青成分光の偏光方向を回転させることによって緑成分光及び青成分光を変調する。液晶パネル30Gの光入射面側には、入射側偏光板31Gが設けられており、液晶パネル30Gの光出射面側には、出射側偏光板32Gが設けられている。液晶パネル30Bの光入射面側には、入射側偏光板31Bが設けられており、液晶パネル30Bの光出射面側には、出射側偏光板32Bが設けられている。
クロスダイクロイックプリズム40は、液晶パネル30R、液晶パネル30G及び液晶パネル30Bから出射された光を合成する。クロスダイクロイックプリズム40は、投写レンズユニット50側に合成光を出射する。
投写レンズユニット50は、クロスダイクロイックプリズム40から出射された合成光(映像光)をスクリーン上などに投写する。
第1実施形態では、光源ユニット10及びフライアイレンズユニット20などは、「照明装置」を構成する。なお、照明装置は、液晶パネル30、クロスダイクロイックプリズム40及び投写レンズユニット50を含まないことに留意すべきである。但し、照明装置は、他の光学素子(例えば、コンデンサレンズ)を含む構成を有していてもよい。
(投写型映像表示装置の機能)
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置(照明装置)の機能について、図面を参照しながら説明する。図3は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100(制御部200)の機能を示すブロック図である。
制御部200は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得する。制御部200は、映像入力信号に応じて各光源ユニット10から出射される色成分光の光量を制御する(映像適応型光源制御)。なお、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binは、それぞれ、最低輝度(例えば、“0”)〜最高輝度(例えば、“255”)の範囲の値である。
具体的には、制御部200は、図3に示すように、光源制御係数算出部210と、駆動信号生成部220と、表示素子制御部230と、記憶部240と、スペックル度算出部250と、光源制御部260とを有する。
光源制御係数算出部210は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得する。続いて、光源制御係数算出部210は、各光源ユニット10から出射される色成分光の光量の減少率(制御係数)を光源ユニット10毎に算出する。なお、減少率(制御係数)は、0〜1の範囲の値である。
具体的には、光源制御係数算出部210は、1フレーム(映像)に含まれる各画素に対応する赤入力信号Rinの分布を取得する。続いて、光源制御係数算出部210は、赤入力信号Rinの最大輝度と最高輝度との比率(例えば、最大輝度/最高輝度)に応じて、赤入力信号Rinの制御係数を算出する。なお、光源制御係数算出部210は、赤入力信号Rinの平均値と最高輝度との比率(例えば、平均値/最高輝度)に応じて、赤入力信号Rinの制御係数を算出してもよい。光源制御係数算出部210は、赤入力信号Rinの重付平均値と最高輝度との比率(例えば、重付平均値/最高輝度)に応じて、赤入力信号Rinの制御係数を算出してもよい。
光源制御係数算出部210は、同様にして、緑入力信号Gin及び青入力信号Binの制御係数を算出する。
駆動信号生成部220は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得する。駆動信号生成部220は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binの制御係数を光源制御係数算出部210から取得する。続いて、駆動信号生成部220は、光源ユニット10から出射される色成分光の光量の減少を補うために、映像入力信号を制御係数に応じて補正して、映像出力信号(駆動信号)を生成する。
具体的には、駆動信号生成部220は、赤入力信号Rinと赤入力信号Rinの制御係数の逆数とを乗算して、赤出力信号Routを取得する。同様に、駆動信号生成部220は、緑入力信号Ginと緑入力信号Ginの制御係数の逆数とを乗算して、緑出力信号Goutを取得する。駆動信号生成部220は、青入力信号Binと青入力信号Binの制御係数の逆数とを乗算して、青出力信号Boutを取得する。
駆動信号生成部220は、このようにして、赤出力信号Rout、緑出力信号Gout及び青出力信号Boutを含む映像出力信号(駆動信号)を生成する。
表示素子制御部230は、赤出力信号Rout、緑出力信号Gout及び青出力信号Boutを含む映像出力信号(駆動信号)を駆動信号生成部220から取得する。表示素子制御部230は、映像出力信号(駆動信号)に応じて、各液晶パネル30を制御する。
記憶部240は、光源ユニット10から出射される色成分光によってスペックルが色相毎に生じる度合いである色相スペックル度を色成分光毎に記憶する。
なお、色相スペックル度は、0〜1の範囲の値である。色相スペックル度“1”は、スペックルが生じやすいことを意味する。色相スペックル度“0”は、スペックルが生じにくいことを意味する。
(色相スペックル度の算出)
以下においては、光源ユニット10Rから出射される赤成分光によってスペックルが色相毎に生じる度合い(色相スペックル度R)について、図4(a)及び図4(b)を参照しながら例示する。
図4(a)は、スペックルコントラスト測定によって取得された色相スペックル度Rを示す図である。図4(a)に示すように、赤の色相Rにおいて色相スペックル度Rが最も高く、マゼンタの色相Mgにおいて色相スペックル度Rが2番目に高い。一方で、黄の色相Ye、緑の色相G、シアンの色相Cy及び青の色相Bにおいては、色相スペックル度Rが相対的に低い。
図4(b)は、主観評価によって取得された色相スペックル度Rを示す図である。図4(b)に示すように、マゼンタの色相Mgにおいて色相スペックル度Rが最も高く、赤の色相Rにおいて色相スペックル度Rが2番目に高い。一方で、黄の色相Ye、緑の色相G、シアンの色相Cy及び青の色相Bにおいては、色相スペックル度Rが相対的に低い。
ここで、色相スペックル度“0”はスペックルが生じにくいということを前述したが、スクリーンの凹凸などによるノイズが0.3程度測定されるので、色相スペックル度が0.3以下であれば、スペックルはほぼ視認されないことに留意すべきである。
なお、記憶部240は、光源ユニット10Gから出射される緑成分光によってスペックルが色相毎に生じる度合い(色相スペックル度G)を記憶していることに留意すべきである。同様に、記憶部240は、光源ユニット10Bから出射される青成分光によってスペックルが色相毎に生じる度合い(色相スペックル度B)を記憶していることに留意すべきである。
スペックル度算出部250は、映像入力信号に応じて表示されるフレーム(映像)において、光源ユニット10から出射される色成分光によってスペックルが生じる度合いであるスペックル度を色成分光毎に算出する。すなわち、スペックル度算出部250は、赤成分光のスペックル度、緑成分光のスペックル度及び青成分光のスペックル度を算出する。
具体的には、スペックル度算出部250は、図5に示すように、色相判定部251と、赤乗算部252と、黄乗算部253と、緑乗算部254と、シアン乗算部255と、青乗算部256と、マゼンタ乗算部257と、スペックル度取得部258とを有する。
色相判定部251は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得する。続いて、色相判定部251は、フレーム(映像)に含まれる各画素の色相を判定する。これによって、色相判定部251は、フレーム(映像)に含まれる色相分布を取得する。
赤乗算部252は、フレーム(映像)に赤の色相が含まれる比率Rと赤の色相スペックル度とを乗算する。赤乗算部252は、乗算結果を色成分光毎に算出することに留意すべきである。
黄乗算部253は、フレーム(映像)に黄の色相が含まれる比率Yeと黄の色相スペックル度とを乗算する。黄乗算部253は、乗算結果を色成分光毎に算出することに留意すべきである。
緑乗算部254は、フレーム(映像)に緑の色相が含まれる比率Gと緑の色相スペックル度とを乗算する。緑乗算部254は、乗算結果を色成分光毎に算出することに留意すべきである。
シアン乗算部255は、フレーム(映像)にシアンの色相が含まれる比率Cyとシアンの色相スペックル度とを乗算する。シアン乗算部255は、乗算結果を色成分光毎に算出することに留意すべきである。
青乗算部256は、フレーム(映像)に青の色相が含まれる比率Bと青の色相スペックル度とを乗算する。青乗算部256は、乗算結果を色成分光毎に算出することに留意すべきである。
マゼンタ乗算部257は、フレーム(映像)にマゼンタの色相が含まれる比率Mgとマゼンタの色相スペックル度とを乗算する。マゼンタ乗算部257は、乗算結果を色成分光毎に算出することに留意すべきである。
なお、赤乗算部252〜マゼンタ乗算部257が用いる色相スペックル度は、スペックルコントラスト測定によって取得された色相スペックル度(図4(a)を参照)であってもよく、主観評価によって取得された色相スペックル度(図4(b)を参照)であってもよい。
スペックル度取得部258は、赤乗算部252〜マゼンタ乗算部257による乗算結果を取得する。スペックル度取得部258は、乗算結果を合算することによって、スペックル度を取得する。なお、スペックル度取得部258は、スペックル度を色成分光毎に取得することに留意すべきである。
光源制御部260は、光源制御係数算出部210によって算出された制御係数に応じて、各光源ユニット10から出射される色成分光の光量を制御する。
具体的には、光源制御部260は、光源ユニット10Rの最大光量と赤入力信号Rinの制御係数とを乗算して、光源ユニット10Rから出射される赤成分光の光量(目標光量R)を決定する。同様に、光源制御部260は、光源ユニット10Gの最大光量と緑入力信号Ginの制御係数とを乗算して、光源ユニット10Gから出射される緑成分光の光量(目標光量G)を決定する。光源制御部260は、光源ユニット10Bの最大光量と青入力信号Binの制御係数とを乗算して、光源ユニット10Bから出射される青成分光の光量(目標光量B)を決定する。
なお、最大光量は、光源ユニット10を構成する複数の固体光源に最大電力を供給した場合に、光源ユニット10から出射される光量である。
ここで、光源制御部260は、光源ユニット10から出射される色成分光の光量が目標光量となるように光源ユニット10を制御する際に、以下の2つの制御モード(第1制御モード及び第2制御モード)を有する。
第1制御モードは、光源ユニット10を構成する複数の固体光源から出射される光量を平均的に減少させる制御モードである。例えば、各固体光源から出射される光量の減少量は、最大光量と目標光量との差分を固体光源数で除算した値である。
第2制御モードは、光源ユニット10を構成する複数の固体光源のうち、発光効率が悪い固体光源から出射される色成分光の光量を優先的に減少させる制御モードである。例えば、光源ユニット10が図2に示した固体光源によって構成される場合には、固体光源10−4及び固体光源10−5から出射される光量を優先的に減少させる。
光源制御部260は、スペックル度算出部250によって算出されたスペックル度に応じて、第1制御モードと第2制御モードとの制御比率を変更する。具体的には、光源制御部260は、赤成分光のスペックル度に応じて、光源ユニット10Rについて第1制御モードと第2制御モードとの制御比率を変更する。同様に、光源制御部260は、緑成分光のスペックル度に応じて、光源ユニット10Gについて第1制御モードと第2制御モードとの制御比率を変更する。光源制御部260は、青成分光のスペックル度に応じて、光源ユニット10Bについて第1制御モードと第2制御モードとの制御比率を変更する。
以下において、第1制御モードと第2制御モードとの制御比率について、図6(a)及び図6(b)を参照しながら説明する。なお、図6(a)及び図6(b)において、縦軸は、第1制御モードの制御比率であることに留意すべきである。
光源制御部260は、図6(a)に示すように、スペックル度が閾値Th1(例えば、0.5)を超えるか否かに応じて、第1制御モードと第2制御モードとを切り替えてもよい。すなわち、スペックル度が閾値Th1を超える場合には、光源制御部260は、第1制御モードに従って光源ユニット10を制御する。一方で、スペックル度が閾値Th1を下回る場合には、光源制御部260は、第2制御モードに従って光源ユニット10を制御する。
光源制御部260は、図6(b)に示すように、第1制御モードと第2制御モードとを組み合わせてもよい。すなわち、スペックル度が閾値Th3(例えば、0.7)を超える場合には、光源制御部260は、第1制御モードに従って光源ユニット10を制御する。一方で、スペックル度が閾値Th2(例えば、0.3)を下回る場合には、光源制御部260は、第2制御モードに従って光源ユニット10を制御する。
スペックル度が閾値Th2〜閾値Th3の間である場合には、光源制御部260は、第1制御モードと第2制御モードとの組み合わせに従って光源ユニット10を制御する。なお、スペックル度が高くなるに従って、第1制御モードの制御比率も高くなることに留意すべきである。
(光源ユニット10の制御例)
以下において、第1実施形態に係る光源ユニット10の制御例について、図面を参照しながら説明する。図7及び図8は、第1実施形態に係る光源ユニット10の制御例を示す図である。
なお、図7及び図8では、説明を簡略化するために、各光源ユニット10の制御において、赤成分光のスペックル度が参照されることに留意すべきである。すなわち、光源ユニット10G及び光源ユニット10Bの制御においても、赤成分光のスペックル度が参照されている。
最初に、映像入力信号に応じて表示されるフレーム(映像)において、マゼンタの色相が多いケースについて、図7を参照しながら説明する。
フレーム(映像)においてマゼンタの色相が多いケースでは、図7(a)に示すように、赤入力信号Rin及び青入力信号Binに比べて、緑入力信号Ginが低輝度側に偏っている。赤入力信号Rin及び青入力信号Binの制御係数(最大輝度/最高輝度)は“0.9”である。緑入力信号Ginの制御係数(最大輝度/最高輝度)は“0.5”である。
ここで、光源ユニット10R、光源ユニット10G及び光源ユニット10Bを構成する固体光源の発光効率が図7(b)であるケースについて考える。光源ユニット10R及び光源ユニット10Bについては、最大光量と目標光量との差分(すなわち、最大光量×(1−0.9))だけ、光源ユニット10R及び光源ユニット10Bから出射される光量を減少させる必要がある。一方で、光源ユニット10Gについては、最大光量と目標光量との差分(すなわち、最大光量×(1−0.5))だけ、光源ユニット10Gから出射される光量を減少させる必要がある。
ところで、フレーム(映像)においてマゼンタの色相が多いケースでは、図4(a)又は図(b)に示す色相スペックル度からも明らかなように、スペックル度は高い値(例えば、0.7)である。
従って、各光源ユニット10は第1制御モードに従って制御される。すなわち、図7(c)に示すように、光源ユニット10を構成する複数の固体光源から出射される光量が平均的に減少させられる。
次に、映像入力信号に応じて表示されるフレーム(映像)において、黄の色相が多いケースについて、図8を参照しながら説明する。
フレーム(映像)において黄の色相が多いケースでは、図8(a)に示すように、赤入力信号Rin及び緑入力信号Ginに比べて、青入力信号Binが低輝度側に偏っている。赤入力信号Rin及び緑入力信号Ginの制御係数(最大輝度/最高輝度)は“0.9”である。青入力信号Binの制御係数(最大輝度/最高輝度)は“0.5”である。
ここで、光源ユニット10R、光源ユニット10G及び光源ユニット10Bを構成する固体光源の発光効率が図8(b)であるケースについて考える。光源ユニット10R及び光源ユニット10Gについては、最大光量と目標光量との差分(すなわち、最大光量×(1−0.9))だけ、光源ユニット10R及び光源ユニット10Gから出射される光量を減少させる必要がある。一方で、光源ユニット10Bについては、最大光量と目標光量との差分(すなわち、最大光量×(1−0.5))だけ、光源ユニット10Bから出射される光量を減少させる必要がある。
ところで、フレーム(映像)において黄の色相が多いケースでは、図4(a)又は図(b)に示す色相スペックル度からも明らかなように、スペックル度は低い値(例えば、0.3)である。
従って、各光源ユニット10は第2制御モードに従って制御される。すなわち、図8(c)に示すように、光源ユニット10を構成する複数の固体光源のうち、発光効率が悪い固体光源から出射される色成分光の光量が優先的に減少させられる。
例えば、光源ユニット10Rを例に挙げると、発光効率が悪いNo.2の固体光源から出射される光量が“0”となる。光源ユニット10Gを例に挙げると、発光効率が悪いNo.4の固体光源から出射される光量が“0”となる。
光源ユニット10Bを例に挙げると、発光効率が悪いNo.2及びNo.3の固体光源から出射される光量が“0”となる。さらに、光源ユニット10Bから出射される光量を減少させる必要があるため、No.1及びNo.4の固体光源から出射される光量が減少させられる。
(作用及び効果)
第1実施形態では、光源制御部260は、映像において各色成分光によってスペックルが生じる度合い(スペックル度)に応じて、スペックルを緩和可能な第1制御モードと消費電力を抑制可能な第2制御モードとの制御比率を変更する。すなわち、スペックル度が高い場合には、第1制御モードの制御比率を高め、スペックル度が低い場合には、第2制御モードの制御比率を高める。従って、消費電力の抑制を考慮しながら、スペックルを緩和することができる。
スペックル度算出部250は、フレーム(映像)に含まれる各色相の比率と各色相スペックル度との乗算結果に基づいてスペックル度を算出する。従って、単に、光源ユニット10を構成する固体光源の特性のみに応じてスペックル度を算出する場合に比べて、スペックル度の算出精度を高めることができる。
(彩度スペックル度の算出)
以下において、色相に代えて、彩度に基づいたスペックル度の算出ついて図面を参照しながら説明する。以下においては、色相スペックル度と彩度スペックル度との相違点について主として説明する。
色相スペックル度は、映像(フレーム)に含まれる色相分布に応じて算出される。これに対して、彩度スペックル度は、映像(フレーム)に含まれる彩度分布に応じて算出される。
以下において、彩度に基づいたスペックル度算出部について、図面を参照しながら説明する。図9は、彩度に基づいたスペックル度算出部250を示すブロック図である。
図9に示すように、スペックル度算出部250は、色相判定部251に代えて、彩度判定部351と、第1乗算部352〜第6乗算部357と、スペックル取得部358とを有する。
彩度判定部351は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得する。続いて、彩度判定部351は、フレーム(映像)に含まれる各画素の彩度を判定する。これによって、彩度判定部351は、フレーム(映像)に含まれる彩度分布を取得する。
ここで、記憶部240は、光源ユニット10から出射される色成分光によってスペックルが彩度(第1彩度〜第6彩度)毎に生じる度合いである彩度スペックル度を色成分光毎に記憶しているものとする。なお、第1彩度〜第6彩度は、異なる彩度であり、第1彩度から順に彩度が低くなっていく。すなわち、第1彩度の彩度が最も高く、第6彩度の彩度が最も低い。
第1乗算部352〜第6乗算部357は、赤乗算部252〜マゼンタ乗算部257と同様に、それぞれ、フレーム(映像)に含まれる第1彩度〜第6彩度の比率と第1彩度〜第6彩度の彩度スペックル度とを乗算する。
スペックル取得部358は、スペックル度取得部258と同様に、第1乗算部352〜第6乗算部357による乗算結果を取得する。スペックル取得部358は、乗算結果を合算することによって、スペックル度を取得する。
(輝度スペックル度の算出)
以下において、色相に代えて、輝度に基づいたスペックル度の算出について図面を参照しながら説明する。以下においては、色相スペックル度と輝度スペックル度との相違点について主として説明する。
色相スペックル度は、映像(フレーム)に含まれる色相分布に応じて算出される。これに対して、輝度スペックル度は、映像(フレーム)に含まれる輝度分布に応じて算出される。
以下において、輝度に基づいたスペックル度算出部について、図面を参照しながら説明する。図10は、輝度に基づいたスペックル度算出部250を示すブロック図である。
図10に示すように、スペックル度算出部250は、色相判定部251に代えて、輝度判定部451と、第1乗算部452〜第6乗算部457と、スペックル取得部458とを有する。
輝度判定部451は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得する。続いて、輝度判定部451は、フレーム(映像)に含まれる各画素の輝度を判定する。これによって、輝度判定部451は、フレーム(映像)に含まれる輝度分布を取得する。
ここで、記憶部240は、光源ユニット10から出射される色成分光によってスペックルが輝度(第1輝度〜第6輝度)毎に生じる度合いである輝度スペックル度を色成分光毎に記憶しているものとする。なお、第1輝度〜第6輝度は、異なる輝度であり、第1輝度から順に輝度が低くなっていく。すなわち、第1輝度の輝度が最も高く、第6輝度の輝度が最も低い。
第1乗算部452〜第6乗算部457は、赤乗算部252〜マゼンタ乗算部257と同様に、それぞれ、フレーム(映像)に含まれる第1輝度〜第6輝度の比率と第1輝度〜第6輝度の輝度スペックル度とを乗算する。
スペックル取得部458は、スペックル度取得部258と同様に、第1乗算部452〜第6乗算部457による乗算結果を取得する。スペックル取得部458は、乗算結果を合算することによって、スペックル度を取得する。
[第2実施形態]
(投写型映像表示装置の構成)
以下において、第2実施形態に係る投写型映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図11は、第2実施形態に係る投写型映像表示装置600の構成を示す図である。以下においては、第1実施形態と第2実施形態との相違点について主として説明する。
図11に示すように、投写型映像表示装置600は、複数の光源ユニット510と、複数のロッドインテグレータ520と、複数のDMD(Digital Micromirror Device)530と、TIR(Total Internal Reflection)プリズム540と、投写レンズユニット550とを有する。
複数の光源ユニット510は、光源ユニット510R、光源ユニット510G及び光源ユニット510Bである。各光源ユニット510は、複数の固体光源によって構成されたユニットである。
なお、光源ユニット510Rは、図示しない赤成分光を発する6個の固体光源と、各固体光源からロッドインテグレータ520Rの入射面まで赤成分光を導く6本の光ファイバとによって構成される。光源ユニット510Gは、図示しない緑成分光を発する6個の固体光源と、各固体光源からロッドインテグレータ520Gの入射面まで緑成分光を導く6本の光ファイバとによって構成される。光源ユニット510Bは、図示しない青成分光を発する6個の固体光源と、各固体光源からロッドインテグレータ520Bの入射面まで青成分光を導く6本の光ファイバとによって構成される。
複数のロッドインテグレータ520は、ロッドインテグレータ520R、ロッドインテグレータ520G及びロッドインテグレータ520Bである。ロッドインテグレータ520は、入射面520aから出射面520bに向けて断面積が大きくなるように構成される。ロッドインテグレータ520は、各光源ユニット510が発する光が、DMD530の全面に照射されるように、各光源ユニット510が発する光を均一化する。
複数のDMD530は、DMD530R、DMD530G及びDMD530Bである。DMD530Rは、赤成分光を反射することによって赤成分光を変調する。同様に、DMD530G及びDMD530Bは、それぞれ、緑成分光及び青成分光を反射することによって緑成分光及び青成分光を変調する。
ミラーM、ダイクロイックミラーDM1およびDM2は、複数のロッドインテグレータ520から出射された光を合成する。レンズLS1およびLS2は、各色成分光がDMD530に照射されるように、光源ユニット510からの光を略平行光化するコンデンサレンズである。
TIRプリズム540は、透光部材によって構成されており、面541a及び面541bを有する。TIRプリズム540(面541a)とプリズム542(面543a)との間にはエアギャップが設けられており、光源ユニット510からの光が面541aに入射する角度(入射角)が全反射角よりも大きいため、光源ユニット510からの光は面541aで反射される。一方で、TIRプリズム540(面541b)とプリズム544(面545a)との間にはエアギャップが設けられているが、光源ユニット510からの光が面541bに入射する角度が全反射角よりも小さいため、面541aで反射された光は面545aを透過する。
プリズム542は、透光部材によって構成されており、面543aを有する。
プリズム544は、透光部材によって構成されており、面545a及び面545bを有する。TIRプリズム540(面541b)とプリズム544(面545a)との間にはエアギャップが設けられている。面545bで反射された青成分光およびDMD530Bから出射された青成分光は、面545aに入射する角度が全反射角よりも大きいため、面545bで反射された青成分光およびDMD530Bから出射された青成分光は面545aで反射される。
面545bは、赤成分光および緑成分光を透過して、青成分光を反射するダイクロイックフィルタ面である。したがって、面541aで反射された光のうち、赤成分光及び緑成分光は面545bを透過し、青成分光は面545bで反射される。面545aで反射された青成分光は面545bで反射される。
プリズム546は、透光部材によって構成されており、面547a及び面547bを有する。プリズム544(面545b)とプリズム546(面547a)との間にはエアギャップが設けられている。面547bで反射された赤成分光およびDMD530Rから出射された赤成分光は、面547aに入射する角度が全反射角よりも大きいため、面547aを透過して面547bで反射された赤成分光およびDMD530Rから出射された赤成分光は面547aで反射される。
そして、DMD530Rから出射された後に、面547a、面547bで反射された赤成分光は、面547aに入射する角度が全反射角よりも小さくなるので、面547aを透過する。
面547bは、緑成分光を透過して、赤成分光を反射するダイクロイックフィルタ面である。したがって、面545bを透過した光のうち、緑成分光は面547bを透過し、赤成分光は面547bで反射される。面547aで反射された赤成分光は面547bで反射される。
プリズム548は、透光部材によって構成されており、面549aを有する。プリズム546(面547b)とプリズム548(面549a)との間にはエアギャップが設けられている。DMD530Gから出射された緑成分光が面549aに入射する角度は全反射角より小さいので、DMD530Gから出射された緑成分光は面549aを透過する。
面549aは、緑成分光を透過して、赤成分光を反射するダイクロイックフィルタ面である。したがって、DMD530Rから出射された後に、面547aで反射された赤成分光と、DMD530Gから出射された緑成分光とは面549aで合成される。
また、面547aは、赤成分光及び緑成分光を透過して、青成分光を反射するダイクロイックフィルタ面である。したがって、DMD530Bから出射された後に、面545aで反射された青成分光と、面549aで合成された赤成分光及び緑成分光とは面547aで合成される。
ここで、プリズム544は、赤成分光及び緑成分光を含む合成光と青成分光とを面545bによって分離する。プリズム546は、赤成分光と緑成分光とを面547bによって分離する。すなわち、プリズム544及びプリズム546は、各色成分光を分離する色分離素子として機能する。
一方で、プリズム544は、赤成分光及び緑成分光を含む合成光と青成分光とを面545bによって合成する。プリズム546は、赤成分光と緑成分光とを面547bによって合成する。すなわち、プリズム544及びプリズム546は、各色成分光を合成する色合成素子として機能する。
面547aで合成された赤成分光、緑成分光及び青成分光が面545a及び面543aに入射する角度は全反射角よりも小さいので、TIRプリズム540及びプリズム542を透過して、合成された赤成分光、緑成分光及び青成分光、すなわち、映像光は投写レンズユニット550側に出射される。
投写レンズユニット550は、TIRプリズム540から出射された合成光(映像光)をスクリーン上などに投写する。
第2実施形態では、光源ユニット510及びロッドインテグレータ520などは、「照明装置」を構成する。なお、照明装置は、DMD530、TIRプリズム540及び投写レンズユニット550を含まないことに留意すべきである。但し、照明装置は、他の光学素子(例えば、コンデンサレンズ)を含む構成を有していてもよい。
(投写型映像表示装置の機能)
以下において、第2実施形態に係る投写型映像表示装置(照明装置)の機能について、図面を参照しながら説明する。図12は、第2実施形態に係る投写型映像表示装置600(制御部700)の機能を示すブロック図である。
制御部700は、第1実施形態と同様に、映像入力信号を取得し、この映像入力信号に応じて各光源ユニット510から出射される色成分光の光量を制御する。具体的には、制御部700は、図12に示すように、光源制御係数算出部710と、駆動信号生成部720と、表示素子制御部730と、記憶部740と、スペックル度算出部750と、光源制御部760とを有する。
第1実施形態に対して、表示素子制御部730は、映像出力信号(駆動信号)に応じて、各DMD530を制御する。記憶部740は、光源ユニット510から出射される色成分光によってスペックルが色相毎に生じる度合いである色相スペックル度を色成分光毎に記憶する。色相スペックル度は、光源ユニット510(10)を構成する固体光源によって変化することに留意すべきである。
(色相スペックル度の算出)
以下においては、光源ユニット510から出射される各色の成分光によってスペックルが色相毎に生じる度合い(色相スペックル度R、G、B)について、図13から図15を参照しながら例示する。
色相スペックル度Rは、光源ユニット510のうち赤成分光の光源ユニット510Rのみを点灯すると共に、白色光源(キセノンランプ)を点灯した状態で色相毎に生じるスペックルの度合いを測定している。色相がRとは、DMD530に対して、(R,G,B)=(255,0,0)の信号を出力している。同様に、色相Yeは(255,255,0)、色相Gは(0,255,0)、色相Cyは(0,255,255)、色相Bは(0,0,255)、色相Mgは(255,0,255)である。
図13(a)は、スペックルコントラスト測定によって取得された色相スペックル度Rを示す図である。最大のスペックルコントラストを示した色相の値を“1”とし、赤成分光の光源ユニット510Rが点灯している場合の、色相毎の相対的なスペックル度を示している。光源ユニット510Rを構成する複数の固体光源は、第1実施形態における光源ユニット10Rを構成する固体光源(10−1R〜10−6R)とは異なるが、図13(a)に示すように、第1実施形態の光源ユニット10Rと同様の特性を示している。
図13(b)は、主観評価によって取得された色相スペックル度Rを示す図である。主管評価による特性もまた、図13(b)に示すように、第1実施形態の光源ユニット10Rと同様の特性を示している。
図14(a)は、スペックルコントラスト測定によって取得された色相スペックル度Gを示す図である。色相スペックル度Gは、光源ユニット510のうち緑成分光の光源ユニット510Gのみを点灯すると共に、白色光源(キセノンランプ)を点灯した状態で色相毎に生じるスペックルの度合いを測定している。最大のスペックルコントラストを示した色相の値を“1”とし、緑成分光の光源ユニット510Gが点灯している場合の、色相毎の相対的なスペックル度を示している。
図14(a)に示すように、緑の色相Gにおいて色相スペックル度Gが最も高く、黄の色相Ye及びシアンの色相Cyにおいて色相スペックル度Gが2番目に高い。一方で、赤の色相R、青の色相B及びマゼンタの色相Mgにおいては、色相スペックル度Gが相対的に低い。
図14(b)は、主観評価によって取得された色相スペックル度Gを示す図である。図14(b)に示すように、緑の色相Gにおいて色相スペックル度Gが最も高く、黄の色相Yeにおいて色相スペックル度Gが2番目に高い。一方で、赤の色相R、青の色相B及びマゼンタの色相Mgにおいては、色相スペックル度Gが相対的に低い。
図15(a)は、スペックルコントラスト測定によって取得された色相スペックル度Bを示す図である。色相スペックル度Bは、光源ユニット510のうち青成分光の光源ユニット510Bのみを点灯すると共に、白色光源(キセノンランプ)を点灯した状態で色相毎に生じるスペックルの度合いを測定している。最大のスペックルコントラストを示した色相の値を“1”とし、青成分光の光源ユニット510Bが点灯している場合の、色相毎の相対的なスペックル度を示している。
図15(a)に示すように、青の色相Bにおいて色相スペックル度Bが最も高く、シアンの色相Cy及びマゼンタの色相Mgにおいて色相スペックル度Gが2番目に高い。一方で、赤の色相R、黄の色相Ye及び緑の色相Gにおいては、色相スペックル度Bが相対的に低い。
図15(b)は、主観評価によって取得された色相スペックル度Bを示す図である。図15(b)に示すように、シアンの色相Cyにおいて色相スペックル度Bが最も高く、青の色相Bにおいて色相スペックル度Bが2番目に高い。一方で、赤の色相R、黄の色相Ye及び緑の色相Gにおいては、色相スペックル度Bが相対的に低い。
次に、光源ユニット510から出射される光によってスペックルが色相毎に生じる度合い(色相スペックル度RGB)について、図16を参照しながら例示する。
図16(a)に示すように、緑の色相Gにおいて色相スペックル度RGBが最も高く、次いで、黄の色相Ye及びシアンの色相Cyにおいて色相スペックル度RGBが高い。一方で、青の色相B、赤の色相R、マゼンタの色相Mgにおいては色相スペックル度RGBが相対的に低い。
緑成分光の光源ユニット510Gは光量が大きいため、光源ユニット510Gの影響を受ける色相において色相スペックル度RGBが高くなる傾向が見られる。図13〜図15では、最大のスペックルコントラストを示した色相の値を“1”としが、実際の測定値としてはスペックルコントラストが小さい青は、色相スペックル度RGBが低くなっている。
図16(b)は、主観評価によって取得された色相スペックル度RGBを示す図である。図16(b)に示すように、主観評価では黄の色相Yeにおいて色相スペックル度RGBが最も高く、次いで、緑の色相G及びシアンの色相Cyにおいて色相スペックル度RGBが高い。一方で、青の色相B、赤の色相R、マゼンタの色相Mgにおいては色相スペックル度RGBが相対的に低い。
しかしながら、図13〜図16より、測定による色相スペックル度と主観評価による色相スペックル度とでは、大きな違いはないと言えるであろう。したがって、制御部700はスペックルコントラストを測定するセンサーを有し、映像を表示するときにキャリブレーションをかけた色相スペックル度を記憶部740に記憶させてもよく、生産の工程において、第1実施形態のように記憶部740に色相スペックル度を記憶させてもよい。
なお、スペックル度算出部750は、映像入力信号に応じて表示されるフレーム(映像)において、光源ユニット510から出射される光によってスペックルが生じる度合いであるスペックル度を算出する。すなわち、スペックル度算出部750は、スペックル度RGBを算出する。
具体的には、スペックル度算出部750は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを含む映像入力信号を取得し、フレーム(映像)に含まれる色相分布を取得する。スペックル度算出部750は、フレーム(映像)に各色相が含まれる比率とスペックル度RGBにおける各色相スペックル度とを乗算する。
光源制御部760は、光源制御係数算出部710によって算出された制御係数に応じて、各光源ユニット510から出射される色成分光の光量を制御する。
具体的には、光源制御部760は、光源ユニット510の最大光量と赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binの制御係数とを乗算して、光源ユニット510から出射される光量(目標光量)を決定する。なお、最大光量は、光源ユニット510を構成する複数の固体光源に最大電力を供給した場合に、光源ユニット510から出射される光量である。
ここで、光源制御部760は、光源ユニット510から出射される色成分光の光量が目標光量となるように光源ユニット510を制御する際に、第1実施形態と同様の2つの制御モード(第1制御モード及び第2制御モード)を有する。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述した実施形態では、表示手段として液晶パネル30やDMD530が用いられたが、これに限定されるものではない。表示手段としては、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)などが用いられてもよい。
各光源ユニット10は、各色成分光毎に算出されたスペックル度に応じて制御されるが、これに限定されるものではない。全ての光源ユニット10は、各色成分光に共通するスペックル度(例えば、各色成分光毎に算出されたスペックル度の平均値、最大値、最小値など)に応じて制御されてもよい。
色相スペックル度、彩度スペックル度および輝度スペックル度は、組み合わされてもよい。具体的には、制御部200、700は、色相分布及び色相スペックル度に基づいて取得されたスペックル度、彩度分布及び彩度スペックル度に基づいて取得されたスペックル度、輝度分布及び輝度スペックル度に基づいて取得されたスペックル度のうち、いずれか2以上の組み合わせに応じて、第1制御モードと第2制御モードとの制御比率を変更してもよい。
10・・・光源ユニット、20・・・フライアイレンズユニット、30・・・液晶パネル、40・・・クロスダイクロイックプリズム、50・・・投写レンズユニット、100・・・投写型映像表示装置、200・・・制御部、210・・・光源制御係数算出部、220・・・駆動信号生成部、230・・・表示素子制御部、240・・・記憶部、250・・・スペックル度算出部、251・・・色相判定部、252〜257・・・乗算部、258・・・スペックル度取得部、260・・・光源制御部、351・・・彩度判定部、352〜357・・・乗算部、358・・・スペックル取得部、451・・・輝度判定部、452〜457・・・乗算部、458・・・スペックル取得部、510・・・光源ユニット、520・・・ロッドインテグレータ、530・・・DMD、540・・・TIRプリズム、542〜548・・・プリズム、550・・・投写レンズユニット、600・・・投写型映像表示装置、700・・・制御部、710・・・光源制御係数算出部、720・・・駆動信号生成部、730・・・表示素子制御部、740・・・記憶部、750・・・スペックル度算出部、760・・・光源制御部、M・・・ミラー、DM(DM1、DM2)・・・ダイクロイックミラー、LS(LS1、LS2)・・・レンズ