JP5034779B2 - 照明装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は照明装置及びプロジェクタに関するものであり、例えば、デジタル・マイクロミラー・デバイスやLCD(liquid crystal display)をライトバルブとするプロジェクタと、そのライトバルブを照明するための照明装置に関するものである。
近年、ホームシアタープロジェクタ等の技術分野では、画像(例えば映画のシーン)に応じて光学系の絞り形状を変化させることにより、黒画像の沈みを得るシステムが提案されている。このシステムでは、相対的に暗い画像が投影されている際に、リアルタイムに絞り開口部を絞ることによって瞳周辺に到達した散乱光等をカットし、黒沈みを得ることで高いコントラストの画像を得ている。しかし、複雑な機構が必要とされ、信頼性の確保が難しくコストアップの要因となっている。一方、プロジェクタに搭載される照明装置として、均一な照明光を得るために複数のLED(light emitting diode)光源を備えたものが、特許文献1〜3で提案されている。
特開2005−017576号公報 特開2005−165126号公報 特開2006−317568号公報
特許文献1で提案されている照明装置は、発光ダイオードの点灯個数や点灯時間等を制御する構成になっている。しかし、単に全体の照明光量の調節を謳うのみであり、その際の光学的な瞳の形状やその形状がもたらす光学的な効果(コントラストの向上,投影性能(つまり結像性能)への影響等)についての記載はない。
特許文献2で提案されている照明装置は、各リフレクタを射出した各光源からの光をレンズアレイで重ね合わせる構成になっている。通常、LED光源は配光分布が均一ではないため、レンズアレイセルの入射部で照度ムラとなって残る。このため、光をレンズアレイで重ね合わせても照度ムラはそのまま保存されてしまい、均一な照明を行うことはできない。特に点灯制御を行い、照明に利用される光源数が少なくなっている場合には、その影響が顕著に発生してしまう。
特許文献3で提案されている照明装置は、インテグラルロッド射出後に偏光変換を行う構成になっている。このため、インテグラルロッド数に対してレンズアレイセル数が2倍になっており、これが照明装置全体の大型化を招く原因となっている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンパクトかつ低コストな構成でありながら高画質化を可能とする照明装置と、それを備えたプロジェクタを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の照明装置は、アレイ状に配置された複数の光源と、前記複数の光源からの光束をライトバルブに導く照明光学系と、を備えた照明装置であって、前記複数の光源から出射した複数の光束の照度分布をそれぞれ均一化する複数のインテグレータと、各インテグレータから出射した光束を前記ライトバルブ上で重ね合わせる重ね合わせ光学系と、を前記照明光学系に有し、前記複数の光源の点灯制御により前記照明光学系の瞳形状又は瞳分布を変化させる光源点灯制御部を有することを特徴とする。
第2の発明の照明装置は、上記第1の発明において、前記インテグレータがインテグラルロッドであることを特徴とする。
第3の発明の照明装置は、上記第1又は第2の発明において、前記インテグレータがテーパロッドであることを特徴とする。
第4の発明の照明装置は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記光源点灯制御部が、投影される画像の輝度情報に応じて前記光源の点灯制御を行うことを特徴とする。
第5の発明の照明装置は、上記第4の発明において、前記輝度情報の内容が暗い画像であるとき、実質的な照明のFナンバーが大きくなるように前記光源の点灯制御を行うことを特徴とする。
第6の発明の照明装置は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記光源点灯制御部が、前記光源のアレイの中心軸に関して非回転対称に前記光源の点灯制御を行うことを特徴とする。
第7の発明の照明装置は、上記第6の発明において、デジタル・マイクロミラー・デバイスを照明するための照明装置であって、デジタル・マイクロミラー・デバイスを照明する光束において、マイクロミラーの動作方向の光束幅がマイクロミラーの動作方向に垂直な方向の光束幅よりも小さくなるように、前記光源点灯制御部が前記複数の光源の点灯制御を行うことを特徴とする。
第8の発明の照明装置は、上記第7の発明において、点灯する複数の光源の中心を、前記アレイ状に配置された複数の光源の中心から偏芯させる前記光源の点灯制御を行い、その偏芯方向は、マイクロミラーの動作方向であって、デジタル・マイクロミラー・デバイスへの照明光の入射角が大きくなる方向であることを特徴とする。
第9の発明のプロジェクタは、上記第1〜第8のいずれか1つの発明に係る照明装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数の光源(例えば、LED,LD(laser diode))から出射した複数の光束の照度分布をそれぞれ均一化する複数のインテグレータと、各インテグレータから出射した光束をライトバルブ上で重ね合わせる重ね合わせ光学系と、を照明光学系に有し、光源点灯制御部が複数の光源の点灯制御(例えば、点灯個数制御,点灯時間制御,光量制御等)により照明光学系の瞳形状又は瞳分布を変化させる構成になっているため、均一な照明を実現することができ、点灯制御により照明に利用される光源数を少なくした場合でも、その均一な照明を維持することができる。また、瞳制御を適切に行うことによって、良好な投影性能(つまり結像性能)やコントラストを得ることができる。したがって、コンパクトかつ低コストな構成でありながら高画質化を達成することが可能となる。
インテグレータとしてインテグラルロッドを用いれば、照明装置の小型化を効果的に達成することができる。また、インテグレータとしてテーパロッドを用いれば、照明角度をコントロールすることができるため、高輝度化を効果的に達成することができる。特にLEDは射出角度が大きいため、テーパロッドを射出側で広くなる形状にして光線角を緩くした方が光の伝達効率が良くなる。したがって、インテグレータとしてテーパロッドを用いれば、高輝度化を達成する上で有利になる。
光源点灯制御部が、投影される画像(例えば映画のシーン)の輝度情報に応じて光源の点灯制御を行うようにすれば、黒画像の沈みを得るシステムを実現することができ、それによって高コントラスト化を達成することが可能となる。そして、輝度情報の内容が暗い画像であるとき、実質的な照明のFナンバーが大きくなる(つまり、光線角が変化して照明角度が小さくなるので、NA(numerical aperture)が小さくなる。)ように光源の点灯制御を行うようにすれば、瞳周辺に到達する散乱光の量を少なくすることができ、黒沈みを得ることで高いコントラストの画像を得ることができる。また、光源点灯制御部が、光源のアレイの中心軸に関して非回転対称に前記光源の点灯制御を行うようにすれば、DLP(digital light processing;米国テキサス・インスツルメンツ社の登録商標)技術において、散乱光の影響をより有効に排除できる。したがって、黒沈みを得ることで高いコントラストの画像を得ることができる。
上記の各発明に係る特徴的な照明装置を、プロジェクタ(例えば、リアプロジェクタ,フロントプロジェクタ等)に用いれば、そのコンパクト化,低コスト化,高コントラスト化,高性能化,高機能化等に大きく寄与することができる。なお、本発明に係る照明装置が適用される装置はプロジェクタに限らない。ライトバルブを照明して使用する装置であれば適用可能である。
以下、本発明に係る照明装置とそれを用いたプロジェクタの実施の形態等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1(A)に、本発明を実施した照明装置の主要な光学配置と点灯制御系の概略構成を示す。この照明装置は、2次元アレイ状に配置された複数の光源1と、複数の光源1からの光束をライトバルブ4に導く照明光学系と、を備えている。照明光学系は、複数の光源1から出射した複数の光束の照度分布をそれぞれ均一化する複数のインテグレータ2と、各インテグレータ2から出射した光束をライトバルブ4上で重ね合わせる重ね合わせ光学系3と、を有しており、その重ね合わせ光学系3は、第1レンズアレイ3aと、第2レンズアレイ3bと、重ね合わせレンズ3cと、で構成されている。
光源1としては、例えばLEDやLDが用いられる。図1(B)に、2次元アレイ状に配置された複数の光源1を正面側(光の放射方向)から示す。各光源1の発光部Pからは、図1(A)に示すように、インテグレータ2へ向けて角度の広がりを持った光が発せられる。インテグレータ2としては、例えば図1(A)に示すように、インテグラルロッドが用いられる。インテグレータ2としてインテグラルロッドを用いることにより、照明装置の小型化を効果的に達成することができる。インテグレータ2は、1つ1つの光源1に対応するように、光源1と同じアレイ状の配列で同数設けられている。各インテグレータ2に入射してきた光束は、インテグレータ2のロッド内側面で何度も繰り返し反射されて、それぞれ照度分布が均一化される。
図1(A)に示すインテグレータ2としては、直方体形状のインテグラルロッド(例えば、中空ロッド又はガラスロッド)を想定しているが、図2に示すように、テーパロッドを用いてもよい。インテグレータ2としてテーパロッドを用いれば、照明角度をコントロールすることができるため、高輝度化を効果的に達成することができる。例えば、インテグレータ2からの射出角度を緩くすることができるので、光源1として角度広がりの大きいものを使用した場合でも、照明の明るさを効果的に向上させることができる。特にLEDは射出角度が大きいため、テーパロッドを射出側で広くなる形状にして光線角を緩くした方が光の伝達効率が良くなり、結果として、高輝度化を達成する上で有利になる。なお、図2に示す照明装置は、インテグレータ2がテーパロッドであること以外は、図1(A)に示す照明装置と同様の構成になっている。
各インテグレータ2から出射した光束は、重ね合わせ光学系3によってライトバルブ4上で重ね合わせられる。重ね合わせ光学系3を構成している第1レンズアレイ3aは、ライトバルブ4に対して共役の関係になっているため、ライトバルブ4は重ね合わせられた光により効率良く均一に照明されることになる。ライトバルブ4では、照明光が変調されることにより2次元画像が形成され、その表示画像が後述する投影レンズ8(図4〜図7)やミラー光学系(不図示)等によってスクリーン(不図示)上に投影される。なお、ライトバルブ4としてデジタル・マイクロミラー・デバイスを用いた場合、それに入射した光は、ON/OFF状態(例えば±12°の傾き状態)の各マイクロミラーで反射されることにより空間的に変調される。その際、ON状態のマイクロミラーで反射した光のみが投影レンズ8(図4〜図7)に入射してスクリーン(不図示)上に投射される。
図1(A)や図2に示す照明装置は、複数の光源1の点灯制御により照明光学系の瞳形状又は瞳分布を変化させる光源点灯制御部5を有している。その点灯制御としては、例えば、以下のようなもの(a)〜(c)やその組み合わせが挙げられる。
(a)映像信号による点灯制御:図1(A)や図2に示すように、映像信号のうち、画像情報はライトバルブ4に送られるが、輝度情報は光源点灯制御部5に送られる。光源点灯制御部5は、その輝度情報に従って所定の点灯制御を行う。
(b)環境による点灯制御:図1(A)や図2に示すように、センサ6により周辺環境の明るさが測定される。光源点灯制御部5は、センサ6で測定された環境情報に従って所定の点灯制御を行う。
(c)ユーザの意志による点灯制御:図1(A)や図2に示すように、ユーザの操作によって、操作部7から光源点灯制御部5に操作情報として点灯制御の信号が送られる。光源点灯制御部5は、その操作情報に従って所定の点灯制御を行う。
図3(A)〜(F)に、光源1の点灯パターンQ1〜Q6を、図1(B)と同様に光源1の正面側から示す。○印はひとつひとつの光源1の発光部P(図1(B))を示しており、斜線付きの○が点灯状態の発光部P1、斜線無しの○が消灯状態の発光部P0を示している。図3(A)に示す点灯パターンQ1は、あるFナンバー内を(破線で示す丸状に)効率良く照明するときの通常状態の点灯パターンを示しており、図3(B)に示す点灯パターンQ2は、均等に(つまり破線で示す丸状に)絞った状態の点灯パターンを示している。
光源1は、第2レンズアレイ3b及び後述の投影レンズ8(図4〜図7)の瞳と共役になっている。したがって、図3(A)に示す点灯パターンQ1は照明光学系の絞りを開いた状態に相当し、図3(B)に示す点灯パターンQ2は照明光学系の絞りを絞った状態に相当する。このことから、例えば前記点灯制御(a)を行う場合、デジタル映像信号に基づいて、明るいシーンでは図3(A)に示す点灯パターンQ1で光源1を点灯制御し、暗いシーンでは照明に用いない領域の光源1を消灯して、図3(B)に示す点灯パターンQ2で光源1を点灯制御すれば、暗いシーンをより暗くすることができ、ダイナミックレンジを広げることができる。
上記のように、投影される画像(例えば映画のシーン)の輝度情報に応じて、光源点灯制御部5が光源1の点灯制御を行うようにすれば、黒画像の沈みを得るシステムを実現することができ、それによって高コントラスト化を達成することが可能となる。そして、輝度情報の内容が暗い画像であるとき、実質的な照明のFナンバーが大きくなる(つまり、照明光学系自体のFナンバーは変わらないが、光がそこに到達しないことから、光線角が変化して照明角度が小さくなるので、NAが小さくなる。)ように光源の点灯制御を行うことにより、瞳周辺に到達する散乱光の量を少なくすることができ、黒沈みを得ることで高いコントラストの画像を得ることができる。したがって、投影時の結像性能及びコントラストを良好にすることができる。
図3(C)〜(F)は、不均等に(つまり破線で示す略楕円形状に)光束を絞った状態の点灯パターンQ3〜Q6を示している。図3(C)に示す点灯パターンQ3は、反射型LCDのライトバルブ4を照明するのに適している。反射型LCDの場合、偏光ビームスプリッターの角度特性に対して、より不利な方向(入射角の変化が大きい方向)の点灯数を減らし、照明光束を多く絞ることにより、点灯パターンQ2と同じ点灯数(同じ明るさ)であっても、より高いコントラストを得ることができる。
図3(D)に示す点灯パターンQ4は、個々のマイクロミラーの動作方向と表示矩形領域の長手方向が平行又は垂直となっているタイプのデジタル・マイクロミラー・デバイスを照明するのに適している。デジタル・マイクロミラー・デバイスの場合、照明光の反射方向でON状態とOFF状態とを分離している。以降、ON状態での反射光をON光、OFF状態での反射光をOFF光と呼ぶ。点灯パターンQ4は、ON光と隣り合う領域の照明光に対応する光源の点灯数を減らし、照明光束の片側を絞っている。
照明光がデジタル・マイクロミラー・デバイスに入射すると、マイクロミラーで反射される光以外に、デジタル・マイクロミラー・デバイス表面での正反射光や散乱光、回折光が発生し、これらの一部が投影レンズ8に入射するとコントラストが低下する。散乱光や回折光は、照明光束の角度の広がりが大きい(実質的な照明のFナンバーが小さい)ほどON光の境界付近にまで広がって投影レンズ8に入射するので、照明光束の角度の広がりを小さくすれば散乱光の混じり合う量が減りコントラストが高くなる。特にON光と隣り合う側の照明光束幅を狭めると、OFF光側の瞳に入る散乱光や回折光が減少する。上記のように光源1のアレイの中心軸AX(重ね合わせレンズ3cの光軸に相当し、ライトバルブ4の中心と対応する。)に関して非回転対称に、光源点灯制御部5が光源1の点灯制御を行うようにすれば、点灯パターンQ2より明るいにもかかわらず、高いコントラストの画像を得ることができる。
図3(E)に示す点灯パターンQ5では、その長手方向の対称軸X1が対称軸X0(図3(C))に対して45°傾いており、その対称軸X1に対して垂直な対称軸X2の方向に光束がより多く絞られた状態にある。この点灯パターンQ5は、個々のマイクロミラーの動作方向が表示矩形領域の長手方向と45°の角度をなしているデジタル・マイクロミラー・デバイス等のライトバルブ4を照明するのに適している。デジタル・マイクロミラー・デバイスのミラー動作方向と、より多く光束を絞る方向と、を合わせることにより、前記点灯パターンQ4と同様、光源1のアレイの中心軸AXに対称に光源1の点灯制御を行うよりも、高いコントラストを得ることができる。
図3(F)に示す点灯パターンQ6では、その長手方向の対称軸X3が対称軸X1(図3(E))から所定量、対称軸X2の方向に偏芯した状態にある。例えば、点灯パターンQ1でF2.5を想定した場合、点灯パターンQ6の照明重心は照明角として点灯パターンQ5から約2°相当ズレた状態にある。偏芯方向は、ライトバルブ4への照明光の入射角がより大きくなる方向であり、ON光が瞳中心からOFF光側に約2°ズレる方向である。この点灯パターンQ6は、デジタル・マイクロミラー・デバイス等のライトバルブ4を照明するのに適している。マイクロミラーの動作方向に、照明光のライトバルブ4への入射角を大きくすることで、照明光とON光とがより分離し、正反射光やOFF光は、ON光とより分離する方向に反射される。そのため、不要な散乱光や回折光が投影レンズ8に入射する量が減少する。デジタル・マイクロミラー・デバイスのミラー動作方向と、より多く光束を絞る方向と、更には対称軸X3の偏芯方向と、を合わせることによって、明るさの低下を極力抑えつつ、更に高いコントラストを得ることができる。
図3(C)の点灯パターンQ3は、ライトバルブ4がデジタル・マイクロミラー・デバイスの場合であってもよい。投影レンズ8が瞳周辺に収差を持っている場合、照明光の片側を絞ると、投影画面の左右で片ボケが発生したり、コマ収差のために投影画面の左右で結像状態が異なったりして、投影画像の品質が悪くなる場合がある。このような場合には、左右均等に点灯数を減少させることで、点灯パターンQ2と同じ明るさでも、コントラストを向上させることができる。このような紡錘形状の点灯パターンは図3(F)に示すような、点灯パターンの中心(重心)をアレイ状光源の中心から偏芯させた場合にも有効である。
上記光源1の点灯パターンQ1〜Q6との関係から、前述した点灯制御(a)〜(c)を更に具体的に説明する。映像信号による点灯制御(a)の場合、例えば、最も明るいシーン(雪山のシーン等)を点灯パターンQ1で点灯制御し、最も暗いシーン(洞窟内のシーン等)を点灯パターンQ2で点灯制御し、その中間の明るさのシーンを点灯パターンQ3〜Q5のうちのいずれか1つで点灯制御する。環境による点灯制御(b)の場合、例えば、画像投影を行う部屋が明るいときには明るい映像が見やすいので点灯パターンQ1で点灯制御し、画像投影を行う部屋が暗いときには暗い照明で十分なので点灯パターンQ2〜Q5のうちのいずれか1つで点灯制御する。ユーザの意志による点灯制御(c)の場合、例えば、高コントラスト機能のON/OFFスイッチの操作を行って、スイッチOFFの場合、点灯パターンQ1で点灯制御し、スイッチONの場合、点灯パターンQ2〜Q5のうちのいずれか1つで点灯制御する。
なお、デジタル・マイクロミラー・デバイスのミラー動作方向と、絞りで光束を絞る方向と、更には偏芯方向と、を合わせることによって、高コントラストを得る技術については、例えば、論文「D. Dewald, D. Segler, and S. Penn, Advances in Contrast Enhancement for DLP Projection Displays, SID'02, P1246-1249」等で知られている。
上述した実施の形態のように、アレイ状に配置された複数の光源のそれぞれにインテグレータを設け、それぞれから射出した光束を重ね合わせ光学系でライトバルブ上に重ね合わせることにより、ライトバルブを均一に照明することができる。また、複数の光源の点灯制御により照明光学系の瞳形状又は瞳分布を変化させることにより、良好な投影性能(つまり結像性能)やコントラストを得ることができる。その点灯制御により照明に利用される光源数が少なくなった場合でも、均一な照明を維持することができる。したがって、コンパクトかつ低コストな構成でありながら高画質化を達成することが可能となる。なお、点灯制御としては、点灯個数制御,点灯時間制御,複数の光源それぞれの光量制御等が挙げられる。また、白色照明に限らず、3原色RGBの光源を複数用いて個々に明るさを変化させることによりカラー照明を達成することも可能である。
上述した照明装置をプロジェクタ(例えば、リアプロジェクタ,フロントプロジェクタ等)に用いれば、そのコンパクト化,低コスト化,高コントラスト化,高性能化,高機能化等に大きく寄与することができる。そのようなプロジェクタの実施の形態を以下に説明する。
図4に、プロジェクタの第1の実施の形態を示す。このプロジェクタは前記照明装置(図1(A)又は図2)を搭載した3チップDLPプロジェクタであり、図4(A)はその平面図、図4(B)はプリズム部分を側面側から示す図である。照明装置から射出した照明光は、フィールドレンズ9を通過した後、TIR(total internal reflection)プリズム10に入射する。照明光は、TIRプリズム10のエアギャップ部で全反射され、カラープリズム11で色分解された後、各色用のライトバルブ4a,4b,4c(ここではデジタル・マイクロミラー・デバイスを想定している。)へと導かれる。各色用のライトバルブ4a,4b,4cから所定の角度で反射した光は、照明時と同じカラープリズム11で色合成され、TIRプリズム10のエアギャップ部を透過した後、投影レンズ8でスクリーン(不図示)へと導かれる。なお、不要光は投影光とは別の所定の角度でライトバルブ4a,4b,4cから反射されて光路外へと導かれる。
図5に、プロジェクタの第2の実施の形態を示す。このプロジェクタは前記照明装置(図1(A)又は図2)を搭載した1チップDLPプロジェクタである。照明装置から射出した照明光は、いったんカラーホイール12の近傍で集光し、カラーホイール12を透過した後、レンズ系9a,9bでライトバルブ4(ここではデジタル・マイクロミラー・デバイスを想定している。)へと導かれる。その際、TIRプリズム10のエアギャップ部で全反射される。また、色分離合成は時分割で行われる。ライトバルブ4から所定の角度で反射した光は、TIRプリズム10のエアギャップ部を透過した後、投影レンズ8でスクリーン(不図示)へと導かれる。なお、不要光は投影光とは別の所定の角度でライトバルブ4から反射されて光路外へと導かれる。
図6に、プロジェクタの第3の実施の形態を示す。このプロジェクタは前記照明装置(図1(A)又は図2)を搭載した透過型LCDプロジェクタである。照明装置から射出した照明光は、ダイクロイックミラー13a,13bで色分離され、その後のレンズ系9a,9b,9cやミラー14a,14b,14cで各色用のライトバルブ4a,4b,4c(ここではLCDパネルを想定している。)へと導かれる。その際、3原色RGBのうちの1色の光は光路長が異なるので、リレーレンズ15a,15bによってライトバルブ4cへと導かれる。なお、照明装置から射出した後に、明るさ確保のために偏光変換光学系(不図示)を配置してもよい。各色用のライトバルブ4a,4b,4cで変調され射出した光は、クロスダイクロイックプリズム16で色合成された後、投影レンズ8でスクリーン(不図示)へと導かれる。なお、不要光はライトバルブ4a,4b,4c近傍の偏光板(不図示)によって吸収される。
図7に、プロジェクタの第4の実施の形態を示す。このプロジェクタは前記照明装置(図1(A)又は図2)を搭載した反射型液晶プロジェクタである。照明装置から射出した照明光は、ダイクロイックミラー13a,13b,13cでの色分離とミラー14a,14bでの反射の後、レンズ系9a,9b,9cでPBS(polarizing beam splitter)プリズム17a,17b,17cへと導かれる。PBSプリズム17a,17b,17cを介して、S偏光のみが各色用のライトバルブ4a,4b,4c(ここではLCOS(liquid crystal on silicon)を想定している。)へと導かれる。前記透過型LCDを用いた第3の実施の形態と同様、例えば照明装置からの射出後に、偏光変換光学系(不図示)を明るさ確保のために配置してもよい。各色用のライトバルブ4a,4b,4cで変調され射出した光は、PBSプリズム17a,17b,17cを介してP偏光のみがクロスダイクロイックプリズム16へと導かれる。また、不要光(S偏光)はPBSプリズム17a,17b,17cで照明光学系へ戻される。クロスダイクロイックプリズム16で色合成された光は、投影レンズ8でスクリーン(不図示)へと導かれる。
前記第3,第4の実施の形態のように、ライトバルブとして液晶表示素子を用いた場合でも照明に関する適正な角度設定が要求される場合があるので、反射型,透過型にかかわらず、そのライトバルブに不得意な角度方向を絞るように照明することによって、コントラストの向上が可能となる。したがって、本発明に係る照明装置を好適に適用することができる。
照明装置の一実施の形態を示す概略構成図。 照明装置の他の実施の形態を示す概略構成図。 照明装置の点灯制御を説明するためのアレイ状光源の平面図。 プロジェクタの第1の実施の形態を示す概略構成図。 プロジェクタの第2の実施の形態を示す概略構成図。 プロジェクタの第3の実施の形態を示す概略構成図。 プロジェクタの第4の実施の形態を示す概略構成図。
符号の説明
1 光源
2 インテグレータ(照明光学系の一部)
3 重ね合わせ光学系(照明光学系の一部)
3a 第1レンズアレイ
3b 第2レンズアレイ
3c 重ね合わせレンズ
4 ライトバルブ
5 光源点灯制御部
6 センサ
7 操作部
P 発光部
P0 消灯状態の発光部
P1 点灯状態の発光部
Q1〜Q6 点灯パターン
AX 中心軸

Claims (6)

  1. アレイ状に配置された複数の光源と、前記複数の光源からの光束をライトバルブに導く照明光学系と、を備え、デジタル・マイクロミラー・デバイスを照明するための照明装置であって、
    前記複数の光源から出射した複数の光束の照度分布をそれぞれ均一化する複数のインテグレータと、各インテグレータから出射した光束を前記ライトバルブ上で重ね合わせる重ね合わせ光学系と、を前記照明光学系に有し、前記複数の光源の点灯制御により前記照明光学系の瞳形状又は瞳分布を変化させる光源点灯制御部を有し、
    前記光源点灯制御部が、前記光源のアレイの中心軸に関して非回転対称に前記光源の点灯制御を行い、
    デジタル・マイクロミラー・デバイスを照明する光束において、マイクロミラーの動作方向の光束幅がマイクロミラーの動作方向に垂直な方向の光束幅よりも小さくなるように、前記光源点灯制御部が前記複数の光源の点灯制御を行い、
    点灯する複数の光源の中心を、前記アレイ状に配置された複数の光源の中心から偏芯させる前記光源の点灯制御を行い、その偏芯方向は、マイクロミラーの動作方向であって、デジタル・マイクロミラー・デバイスへの照明光の入射角が大きくなる方向であることを特徴とする照明装置。
  2. 前記インテグレータがインテグラルロッドであることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記インテグレータがテーパロッドであることを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。
  4. 前記光源点灯制御部が、投影される画像の輝度情報に応じて前記光源の点灯制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 前記輝度情報の内容が暗い画像であるとき、実質的な照明のFナンバーが大きくなるように前記光源の点灯制御を行うことを特徴とする請求項4記載の照明装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の照明装置を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
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