JP2005033334A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】照明光の光束のうち変調素子12で投射レンズ側に投射されなかった光を第1の反射素子にて光源側に反射し、第2の反射素子にて第1の反射素子により反射された光を変調素子12に再度導くリサイクル光学系を備える画像表示装置において、変調素子12にて反射される表示画像光の元画像信号からの色バランスずれを予測する色バランス予測部17と、予測された色バランスずれに基づいて入力画像信号を補正し変調素子12へ送る画像補正部18とを備え、リサイクル光学系における反射と減衰とから変調素子に照射される光束を数列として表しこの数列の和に基づいて入力画像信号を補正する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置によって照明される変調素子と、この変調素子の像を結像させる投射レンズとを備えた投射型の画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、照明装置と、この照明装置によって照明される反射型空間光変調素子と、この反射型空間光変調素子の像を結像させる投射光学系(投射レンズ)とを備えた投射型の画像表示装置が提案されている。このような画像表示装置は、照明装置の光源として放電ランプを用い、反射型空間光変調素子として液晶素子を用いて、比較的大型の画像表示装置として実用化されている。
【0003】
このような画像表示装置においては、1個の反射型空間光変調素子の各画素にカラーフィルタを配置する構造や、時分割でカラー表示するいわゆるシーケンシャルカラー表示方式を採用することにより装置の低コスト化が図られてはいるものの、光利用効率が低く消費電力が大きいことが問題となっている。
【0004】
光利用効率が低いことの原因としては、反射型空間光変調素子が入射光の偏光状態を変調する非発光の素子であるため、光源から発せられる光束を偏光成分により分離しその後合成する手段が必要であり、また、自発光の変調素子と違って、黒表示においても光源が発光していること、及び、反射型空間光変調素子の開口率で決まる光利用効率に応じた損失があることなどである。
【0005】
また、反射型空間光変調素子として、DLP(Digital Light Processing)半導体基板上に形成されたミラーデバイスを制御して光変調を行うDMD(Digital Mirror Device)を用いた画像表示装置もあり、液晶素子を用いる場合に比べて光利用効率は向上するものの、光利用効率にある程度の損失は避けられない。
【0006】
従来の画像表示装置において、光利用効率の向上は、以下のようにこの画像表示装置を構成する光学素子等にてなされている。
【0007】
[偏光成分の分離及び合成について]
照明装置の光源から発せられた光束を偏光成分に応じて分離し、また、合成する偏光変換素子として光源と反射型空間光変調素子との間に配置されるP−S変換素子が知られている。このP−S変換素子は、無機物質からなる多層膜で構成された偏光分離膜が表面に形成された板ガラスと反射面が表面に形成された板ガラスとを交互に貼り合わせたガラスブロックをその貼り合わせ面に対して傾斜した切断面に沿って板状に切断して構成したものである。
【0008】
このP−S変換素子に、P偏光及びS偏光が混合した光束を入射させると、偏光分離膜においてP偏光とS偏光とが分離されるので、P偏光とS偏光とは、このP−S変換素子を構成する各層毎に分離されて出射する。そして、この出射側において、S偏光、もしくはP偏光に対応した出射部分に、二分の一波長(λ/2)板を配置しておくことにより、P偏光、もしくはS偏光のうち何れか一方のみの偏光成分を有する光束が得られる。
【0009】
このようなP−S変換素子及び二分の一波長(λ/2)板を偏光分離装置として用いることにより、入射光の偏光成分を変調する反射型空間光変調素子を照明する照明装置としての光利用効率を改善することができる。
【0010】
この照明装置においては、光源から発せられた光束は、放物面鏡によって反射され、一対のフライアイレンズを経てP−S変換素子に入射される。そして、二分の一波長(λ/2)板及びコンデンサレンズを経て、反射型空間光変調素子に至る。
【0011】
[反射型偏光板]
従来より使用されている偏光板は、一方の偏光成分を透過させ、他方の偏光成分については、吸収してしまう。しかし、一方の偏光成分を透過させ、他方の偏光成分については、吸収せずに反射する機能を有する「反射型偏光板」が知られている。このような「反射型偏光板」を偏光変換素子として使用すると、他方の偏光成分については、再び反射させるなどして利用することができ、光利用効率を改善することができる。
【0012】
反射型空間光変調素子(反射型光変調素子)を用いて投射レンズ側に投射されなかった光を光源側に反射し、光源側から反射型空間光変調素子に対して再度照射する光学系を有する画像表示装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0013】
[複屈折多層膜を使った直線偏光板]
複屈折多層膜を使った直線偏光板は、それぞれ屈折率異方性を有し互いに屈折率の異なる2種類のポリマーフィルムを多層積層させて延伸することにより作られる。すなわち、積層された2種類のポリマーフィルムは、一方の偏光軸方位についての屈折率を互いに一致させ、他方の偏光軸方位についての屈折率は互いに一致していない。そして、このように互いに異なる屈折率について調整することにより、一方の偏光軸方位の偏光を透過させ、これと直交する他方の偏光軸方位の偏光を反射させる「反射型偏光板」を構成することができる。
【0014】
なお、このような「反射型偏光板」は、例えば、「3M社」より、商品名「DBEF」、または、商品名「HMF」として発売されている。
【0015】
[コレステリック液晶を使った円偏光板]
コレステリック液晶の選択反射を利用した円偏光板は、例えば、特開平6−281814号公報に記載されているように、コレステリックのピッチが100nm以上変化していることにより、選択反射の波長域を可視域全域とすることが可能である。このようなコレステリック円偏光板を使うことにより、波長依存性のない円偏光板を作製することが可能となる。
【0016】
コレステリック液晶を使った円偏光板とこれを使った偏光変換素子は、例えば、特許2509372号公報に示されている。この発明は、円偏光の特性、すなわち、1回の反射によって位相が180°変化することにより、右回り円偏光は左回り円偏光へと、左回り円偏光は右回り円偏光へと変化することを利用したものである。
【0017】
そして、コレステリック液晶に反射鏡を組み合わせることにより、偏光分離合成装置を構成することが可能となる。上述のような直線偏光を使った偏光分離合成装置においては、二分の一波長(λ/2)板を必要としたが、円偏光の場合には、二分の一波長(λ/2)板を必要としない。
【0018】
すなわち、光源から発せられた光束は、その出射方向により、コンデンサレンズを介して直接コレステリック液晶に入射するか、あるいは、反射鏡に反射されてから、コンデンサレンズを介してコレステリック液晶に入射する。
【0019】
このとき、一方向の円偏光はコレステリック液晶を透過するが、他方向の円偏光はコレステリック液晶により反射される。このようにしてコレステリック液晶により反射された他方向の円偏光は、反射鏡に反射されることにより、一方向の円偏光となって、再びコレステリック液晶に入射し、このコレステリック液晶を透過する。このようにして、コレステリック液晶を透過した光は、全て一方向の円偏光となっている。
【0020】
【特許文献1】
特開2002−328430公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、反射型の空間光変調素子(光変調素子)を用いた画像表示装置では、画像中の暗部の光は光変調素子から光源に戻り、光源のリフレクタの反射などにより再び光変調素子に照射される。また、この再び光変調素子に達した照射光のうち画像中の暗部に照射されたものはさらにまた上記の現象を繰り返す。このために画像の一部に同様の画像が表示されていたとしても、周囲が暗部の多い画像の場合には、周囲に暗部が少ない画像に比べ明るく表示される。この現象は各色の光変調素子で起こるが、例えば周囲に白でない色が多い場合、その補色が明るく表示されるために、画像の色バランスが正常ではなくなるという問題が生じていた。
【0022】
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、照明光の利用効率を高めるとともに、画像の色ずれを補正し正常な色バランスにて画像を表示する画像表示装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明は、光源によって照射された照明光を表示画像に応じて空間変調して反射させる反射型変調素子と、この反射型変調素子の像を結像して投射させる投射レンズとを備えた投射型の画像表示装置において、光源より発せられた照明光の光束のうち反射型変調素子で投射レンズ側に投射されなかった光を光源側に反射する第1の反射素子と、第1の反射素子により反射された光を反射型変調素子に導く第2の反射素子と、反射型変調素子にて反射される表示画像光の元画像信号からの色バランスずれを予測する色バランス予測手段と、色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて投射レンズへ入射する光を補正する補正手段とを備えるようにした。
【0024】
本発明に係る画像表示装置は、色バランス予測手段において反射型変調素子にて反射される光の元の画像信号からのバランスずれを予測し、投射レンズに入射する光をこのずれ量分補正する。
【0025】
ここで、補正手段は、色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに応じた画像信号を反射型変調素子に出力することにより投射レンズへ入射する光を補正する。
【0026】
また、この画像表示装置が照明光の光量を可変とする光量可変手段を備えていれば、色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて、補正手段にて光量可変手段を通過する照明光の光量を変更すればよい。
【0027】
また、輝度が可変とされた赤色用光源、青色用光源、及び緑色用光源を備える正面手段を用いれば、補正手段では、色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて各光源の輝度を変更することにより投射レンズへ入射する光を補正するようにしてもよい。
【0028】
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置は、色バランスのずれを予測するほか、反射型変調手段に入射される照明光を直接検出する検出手段を備えて、補正手段において、この検出手段にて検出された表示画像光に基づいて投射レンズへ入射する光を補正するようにした。
【0029】
ここで、補正手段は、検出手段にて検出された照明光の光量に応じた画像信号を反射型変調素子に出力することにより投射レンズへ入射する光を補正する。また、この画像表示装置は、照明光の光量を可変とする光量可変手段を備え、補正手段は、検出手段にて検出された照明光の光量に基づいて光量可変手段を通過する光量を変更することにより投射レンズへ入射する光を補正するようにしてもよい。
【0030】
さらに、輝度が可変とされた赤色用光源、青色用光源、及び緑色用光源を備える光源を用いれば、補正手段は、検出手段にて検出された照明光に基づいて各光源の輝度を変更することにより投射レンズへ入射する光を補正することもできる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の具体例として示す画像表示装置は、光源からの光を画像信号に基づいて変調し、変調された光をスクリーン等に投影して画像を表示する、いわゆるプロジェクタ装置(投写型液晶表示装置)として用いられるものであり、特に、反射型空間光変調素子(反射型光変調素子)を用いて、投射レンズ側に投射されなかった光を光源側に反射し、光源側から反射型空間光変調素子に対して再度照射する光学系を有する画像表示装置である。本具体例では、適宜、この光学系を「リサイクル光学系」と記す。
【0032】
本具体例では、入力画像信号と実際に反射型空間光変調素子にて反射された出力画像光との間に生じる色バランスのずれを予測(算出)し、これを補正する画像信号を反射型空間光変調素子に出力することによって絵柄によって生じる表示画像の色バランスのずれを抑制した画像表示装置と、変調素子に入射される照明光を検出し、投射レンズへ入射する光を補正する画像表示装置とを説明している。これら画像表示装置によれば、従来の「リサイクル光学系」を有する画像表示装置に現れ易い色バランスのずれが解消できる。
【0033】
まず、入力画像信号と実際に変調素子にて反射された出力画像光との間に生じる色バランスのずれを予測(算出)し、これを補正する画像表示装置について説明する。
【0034】
図1に示す画像表示装置1は、光源11と、光源11によって照射された照明光を表示画像に応じて空間変調して反射させる変調素子12と、この変調素子の像を結像して投射させる投射レンズ13とを備えた反射型の空間変調素子を用いた投射型の画像表示装置である。この画像表示装置1は、リサイクル光学系として、照明部より発せられた照明光の光束のうち変調素子12によって投射レンズ側に投射されなかった光を光源側に反射する第1の反射素子と第1の反射素子により反射された光を上記変調素子に導く第2の反射素子とを有する偏光変換素子14を、光源11と変調素子12との間に備えている。
【0035】
また、光源11から出射された光束内の光強度分布の斑を平均化するインテグレータ素子15、インテグレータ素子15から出射された光束を変調素子12に効率よく入射させるコンデンサレンズ群16を備えている。このコンデンサレンズ群16は、インテグレータ素子15の像を変調素子12上に結像するレンズになっている。変調素子12にて変調された光は、投射レンズ13からスクリーン等に投影される。
【0036】
この画像表示装置1は、変調素子12にて反射される表示画像光の元画像信号からの色バランスずれを予測する色バランス予測部17と、色バランス予測部17にて予測された色バランスずれに基づいて入力画像信号を補正し、変調素子12へ送る画像補正部18とを備える。画像表示装置1は、色バランス予測部17にて色バランスのずれを予測し、画像補正部18にて色バランスずれに応じて変調素子12を制御する信号を送ることによって、投射レンズ13へ入射する光のバランスを補正できる。ここでは、変調素子12は、3原色の各色毎に設けられるものとする。
【0037】
光源11から出た光は、変調素子12に照射されるが、光源より発せられた照明光の光束のうち変調素子12にて投射レンズ側に投射されなかった光を第1の反射素子にて光源側に反射し、第2の反射素子にて第1の反射素子により反射された光を変調素子12に再度導く。このとき、変調素子に再度照射される光は、光学系での吸収等によりある程度減衰している。そこで、光変調素子にて反射された光量のγc(添え字cは、RGBの何れかを表す)倍となって再び光変調素子に照射されるとする。
【0038】
変調素子の反射率が0の場合、光変調素子に入射する光束をφcとし(添え字cはRGBの何れかを表す)、光変調素子の各画素の信号を0〜1の理想的な反射率で表した値をScijとする(添え字cはRGBの何れかを表し、ijは画素の位置を表す)。
【0039】
微細な時系列における光束の振る舞いに注目すれば、全光束は、信号Scijの平均値をScとして変調素子12に照射され、後段に存在する各種光学系にて減衰されるものの、Sc×φcが実際の出力画像光として使用される。また、(1−Sc)×φcが光源方向等に反射されることになる。しかし、減衰を考慮してもγc×(1−Sc)×φcが変調素子12に再度照射される。
【0040】
この光束は、反射と減衰とを繰り返すため、変調素子に照射される光束は、以下のような数列にて表すことができる。
【0041】
【0042】
したがって、変調素子に照射される光束は、1/[1−γc(1−Sc)]倍になる。これをリサイクル率とする。ここで各画素の平均値Scは、色毎に異なる値になるため、各色の光束の増加倍率もまたそれぞれ異なり、表示される画像の色が本来の画像の色と異なることになる。
【0043】
そこで、これを修正するため、図1に示す画像表示装置1では、画像信号Scijを可変にして以下のようにして色ずれを補正している。まず、リサイクル率が最も小さい色に対しては、補正する必要はないため、1/[1−γc(1−Sc)]が最少になるものを選ぶ。ここで選択されたリサイクル率が最も小さい色をcmと表す。
【0044】
また、補正後の信号をS’cijとすると、S’cmij=Scmijとなる。補正後の信号の平均値をS’cと表せば、S’cm=Scmとなる。これを用いたリサイクル率1/[1−γcm(1−Scm)]をαと書くことにする。このとき、cm以外の色についてS’cij=[1−γc(1−S’c)]αScijとなっていれば、上段にて求めた各変調素子に照射される光束をかけたときに、どの光変調素子でも各画素の投射映像に使用される光束がαScijΦcとなる。これは、元画像のα倍の明るさであるから、この値をもとに色バランスのずれが補正できる。
【0045】
しかし、S’cij=[1−γc(1−S’c)]αScijなる式は、両辺にS’を含んでいるためS’について解く。両辺をijについて平均すると、S’c=[1−γc(1−S’c)]αScとなり、これを解くと、S’c=αSc(1−γc)/(1−γcαSc)となる。したがって、S’cij=[1−γc(1−S’c)]αScij=α(1−γc)/(1−αγcSc)Scij
【0046】
したがって、図1の入力画像信号から出力画像光に生じる色バランスのずれをこのように予測し、入力画像信号に対して上記のような信号補正を行えば、投射される画像の色バランスずれを補正できる。
【0047】
図2に示す例は、同様に入力画像信号と実際に変調素子にて反射された出力画像光との間に生じる色バランスのずれを予測(算出)し、これを補正する画像表示装置であるが、変調素子12にて反射された光量を調整可能なフィルタを設け、予測された色バランスずれに基づいてこの光量可変フィルタを制御する点が特徴である。なお、ここでは、上述した画像表示装置1と同様の作用効果を有する構成は、同一の番号を付して詳細な説明は省略する。
【0048】
図2に示す画像表示装置2は、変調素子12にて反射された照明光の光量を可変とする光量可変フィルタ20と、色バランス予測部17からの信号に基づいてこの光量可変フィルタ20を調整する輝度補正信号を生成する輝度補正部19とを備えている。
【0049】
この画像表示装置2では、光量可変フィルタ20として、例えば、透過率が可変な液晶フィルタを用い、これを各照明光の経路に配置する。光源11から出射された光は、上述したように、変調素子12に照射されるが変調素子12を照明しなかった光が第1の反射素子にて光源側に反射され、第2の反射素子にて第1の反射素子により反射された光が変調素子12に再度導かれる。上述の例と同様に、補正しなければ、各色の変調素子に照射される光束は、1/[1−γc(1−Sc)]×Φcとなるが、リサイクル率が最小の色をcmで表すと、cmの照明光に対する光量可変フィルタは、全光束を透過できる透過率100%とする。その他の色に関しては、フィルタの透過率を[1−γc(1−Sc)]/[1−γcm(1−Scm)]×100%とすれば、色バランスのずれを補正できる。
【0050】
したがって、この画像表示装置2は、輝度補正部19において、色バランス予測部17にて予測した色バランスずれに基づいて変調素子12にて反射され光量可変フィルタ20を通過する照明光の光量を変更することにより、投射レンズへ入射する光のバランスを補正できる。
【0051】
上述した各画像表示装置では、例えば、偏光変換素子33と変調素子との間に色分離素子を配置し、光源11から出射された照明光を3原色に分離し3原色の表示に対応した変調素子のそれぞれに入射するようにしてもよい。すなわち、光源を分離し原色毎に対応する変調素子を用いることもできる。
【0052】
図3に示す画像表示装置3は、光源21に輝度が可変とされた赤色用光源21a、青色用光源21b、及び緑色用光源21cを備え、色バランス予測部17にて予測した色バランスずれに基づいて輝度補正部22において各光源の輝度を変更することにより投射レンズ13へ入射する光のバランスを補正する。
【0053】
この例では、レーザ光源等、輝度の変調が可能な光源を用いる。光源11から出た光は、一様な照明光とされ各色の変調素子12に照射される。ここでは、反射型の変調素子12を使用しているため、出力画像光にて使用されなかった照明光は、この変調素子12で反射され、光路に設けられた、例えばロッドインテグレータの端面に設けられたミラー(リレーレンズブロック)等で反射されて再び変調素子12に照射される。
【0054】
上述した例と同様に、補正しなければ各色の変調素子12に照射される光束は、1/[1−γc(1−Sc)]×Φcとなるが、リサイクル率が最小になる色をcmと表すと、cmの色にあたる光源を最高輝度で出力するように設定する。その他の色に関しては、[1−γc(1−Sc)]/[1−γcm(1−Scm)]×100%の出力で出力すれば、色バランスのずれを補正できる。
【0055】
このように、入力画像信号の色バランスのずれを予測し、輝度補正部22からの信号に応じて3色の光源の輝度を偏光することによって、投射レンズ13へ入射する光のバランスを補正できる。
【0056】
続いて、変調素子に入射される照明光を直接検出し検出結果に基づいて投射レンズへ入射する光を補正する画像表示装置について説明する。
【0057】
図4に示す画像表示装置4は、変調素子12に入射する光を検出する光量検出部23を備え、この光量検出部23にて検出された光量に基づいて画像補正部18にて入力画像信号を補正し変調素子12へ送る。
【0058】
光源11から出た光は、変調素子12に照射されるが、反射型の光変調素子を使用しているため、出力画像光にて使用されなかった照明光は、変調素子12で反射され光源11に戻る。そして、光源付近で反射され、再び変調素子12に照射される。
【0059】
この具体例では、変調素子12に入射する照射光を検出する光量検出部23として、フォトダイオード等を光変調素子付近に配置し、不要散乱光を検出するものとする。この光量検出部23の出力信号に基づいて、以下に示すアルゴリズムにより画像信号のレベルをコントロールする。なお、光量検出信号は、補正を全く行わない全白時に各色の信号値が同じ値となるように予め調整されているものとする。
【0060】
まず、3色の光量を検出し、光量値が最小の色を選び出し、補正を徐々に解除する。他の2色よりも光量が小さいうちに補正を解除できれば、最初に選択した色が光量値が最小の色であり、この値に合わせて他の色に対して補正を行い、同じ輝度になるようにフィードバックする。仮に補正を解除している間に、最初に選択した色の光量が他の色よりも大きくなるようであれば、この色の補正も同時に解除する。こうして一番初めに補正解除され光量が変化しなくなった色を選び出し、その他の色の光量に補正をかけ光量を小さくし3色が同じ光量になるようにフィードバックする。
【0061】
こうして、変調素子に照射される照明光の光量を検出し、照明光の光量に応じた画像信号を変調素子に出力することによって色バランスのずれを補正できる。但し、この例では画像信号に制御をかけても変調素子の応答遅延時間等があるため、フィードバックにある程度の時定数を設けることが好ましく、その長さは画像が変化するフレーム時間とするのがよい。
【0062】
図5に示す画像表示装置5は、変調素子12に入射する照明光を検出する光量検出部23と、変調素子12にて反射された照明光の光量を可変とする光量可変フィルタ20と、光量検出部23からの信号に基づいてこの光量可変フィルタ20を調整する輝度補正信号を生成する輝度補正部19とを備えている。
【0063】
この例では、光量可変フィルタ20として透過率可変の液晶フィルタを用い、これを各照明光の経路に配置し、さらに光量検出部23としてフォトダイオード等を変調素子付近に配置して不要散乱光を検出する。この光量検出部23の出力信号に基づいて、以下に示すアルゴリズムにより光量可変フィルタ20の透過率をコントロールする。なお、光量検出信号は、補正を全くかけていない全白時に各色の信号値が同じ値となるように予め調整されているものとする。
【0064】
まず、3色の光量を検出し、光量が最小のものを選び出し、補正を徐々に解除する。他の2色よりも光量が小さいうちに補正が全て解除されれば、最初に選択した色が最小の光量値をもつことになるため、この最小値に合わせて他の色を補正し、同じ輝度になるようにフィードバックする。仮に、補正を解除している間に、最初に選んだ色の光量が他の色よりも大きくなるようならば、その色の補正を同時に解除し始める。そして、最初に補正が解除され光量が変化しなくなった色を選び出し、その他の色の光量を補正して小さくし、3色とも同じ光量になるようにフィードバックをかける。
【0065】
このように、変調素子に照射される照明光の光量を読み取る光量検出部23と、変調素子12の照明光の経路に配置され光量検出部23からの信号に応じて各変調素子に照射される光の光量が可変なフィルタを用いることによって、色バランスのずれが補正できる。但し、この具体例では、液晶フィルタを制御するにしても液晶フィルタの応答遅延時間などがあるため、フィードバックにはある程度の時定数を設けるのが好ましく、この長さは、画像が変化するフレーム時間とほぼ同一にするのがよい。
【0066】
また、別の具体例として、色バランスずれを予測する場合の具体例と同様、光源を分離し原色毎に対応する変調素子を設けるようにすることもできる。図6に示す画像表示装置6は、光源21に輝度が可変とされた赤色用光源21a、青色用光源21b、及び緑色用光源21cを備え、光量検出部23にて検出した光量に基づいて輝度補正部22において各光源の輝度を変更する。
【0067】
この例では、レーザ光源等、輝度変調が可能な光源を用いるものとし、フォトダイオード等を変調素子12付近に配置して不要散乱光を検出する。この光量検出部23の出力信号に基づいて、以下に示すアルゴリズムにより光源11の出力をコントロールする。なお、光量検出信号は、映像が全白時に各色の信号値が同じ値となるように予め調整されているものとする。
【0068】
以下でいう補正とは、このレーザ光源の出力を小さくすることを意味するものとする。
【0069】
まず、3色の光量を検出し、光量値が最小のものを選び出し、補正を徐々に解除する。他の2色よりも光量が小さいうちに補正が全て解除されれば、最初に選択された色が光量が最小の色ということになり、これに合わせて他の色に補正をかけ、同じ輝度になるようにフィードバックをかける。仮に、補正を解除している間に、最初に選んだ色の光量が他の色よりも大きくなるようならば、その色の補正も同じ速さで解除する。そして、最初に補正が解除され光量が変化しなくなった色を選び出し、その他の色の光量を補正して3色とも同一の光量になるようにフィードバックをかける。
【0070】
このように、変調素子に照射される照明光の光量を読み取る光量検出部23と、光量検出部23からの信号に応じて輝度が可変な3色の光源での出射光量を偏光することにより、色バランスのずれを補正できる。
【0071】
以下、本発明の更なる具体例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0072】
図7は、上述した図1に示した画像表示装置1の一具体例である2つの空間光変調素子を備えた2板式の画像表示装置を示している。この画像表示装置7は、図7に示すように、回転楕円面形状を有し開口端を有する楕円反射鏡31及びこの楕円反射鏡31の第1焦点上に設置された光源32を備えている。この光源32としては、UHPランプ(超高圧水銀ランプ)の如き放電ランプを用いる。
【0073】
楕円反射鏡31の開口端には、偏光変換素子33が設けられている。この偏光変換素子33は、図8に示すように、光軸を対称軸として放射線状に偶数個の領域に分割された四分の一(1/4)波長板、または、二分の一(1/2)波長板から構成されている。
【0074】
そして、楕円反射鏡31の第2焦点の近傍には、中央部に開口部が形成されて円環状となされた反射板34及び反射型偏光選択素子35を挟み込んで構成されたリレーレンズブロック36が配設されている。反射型偏光選択素子35としては、反射型円偏光板、または、反射型偏光板(いわゆる「ワイヤグリッドボラライザ」)を用いる。反射型偏光選択素子35が反射型円偏光板であるときには、偏光変換素子33は、四分の一(1/4)波長板により構成する。また、反射型偏光選択素子35が反射型偏光板であるときは、偏光変換素子33を二分の一(1/2)波長板により構成する。
【0075】
この画像表示装置の光学系は、上述のように配置された光源32より反射型偏光選択素子35までの部分が偏光変換部37を構成している。
【0076】
この偏光変換部37においては、偏光変換素子33を経て反射型偏光選択素子35に至った光について偏光分離を行い、この反射型偏光選択素子35において反射された光を偏光変換素子33及び楕円反射鏡31を経て再び光源32に戻す。このように光源32に戻された光は、アークギャップを通過して楕円反射鏡31の反対側で反射され、再び偏光変換素子33を透過して反射型偏光選択素子35に至る。このとき、この光は、反射型偏光選択素子35を透過する偏光状態に変換されている。このようにして、反射型偏光選択素子35を透過した光は、一定の偏光状態に揃えられる。
【0077】
まず、偏光変換素子33が四分の一(1/4)波長板から構成され、反射型偏光選択素子35が反射型円偏光板である場合について説明する。ここで、四分の一(1/4)波長板は、広帯域の波長域で機能するものが望ましい。また、反射型円偏光板としては、コレステリック液晶ポリマ円偏光板を使用することができる。なお、各光学素子の空気界面には、反射防止膜が形成されている。
【0078】
偏光変換素子33は、図8に示すように、光軸を対称軸として、放射線状に偶数個の領域33a,33b,33c,33d,33a’,33b’,33c’,33d’に分割されている。これら各領域の遅相軸は、各領域における中心部と光軸とを結ぶ直線に対して、45°をなす方向となっており、かつ、光軸を介して対称となる位置関係の領域の遅相軸に対して直交する方向となっている。
【0079】
光源32から出射された光は、偏光変換素子33の四分の一(1/4)波長板を透過することにより円偏光に変化され、反射型円偏光板である反射型偏光選択素子35に至る。このとき、この光の偏光状態は、反射型円偏光板の入射面において、一方向又は他方向の円偏光となる。そして、この反射型円偏光板では、一方向の円偏光が光源32側に反射される。
【0080】
反射型円偏光板である反射型偏光選択素子35により反射された光は、偏光変換素子33の四分の一(1/4)波長板を経て、楕円反射鏡31において2回反射されて、再び偏光変換素子33の四分の一(1/4)波長板に至る。このとき、この光は、反射型円偏光板により反射された後に透過した偏光変換素子33の領域(例えば33a)に対して、光軸を介して対称となっている領域(例えば33a’)に至る。
【0081】
このようにして、偏光変換素子33に至った光は、すでにこの偏光変換素子33をなす四分の一(1/4)波長板を2回透過し反射型円偏光板を経ているため、P偏光もしくはS偏光に揃った直線偏光状態となっており、位相差を発生していない。したがって、遅相軸が直交する方位となっている四分の一(1/4)波長板からなる領域を通過することにより、反射型偏光選択素子35への初めの入射時とは逆方向の円偏光となり、この反射型偏光選択素子35を通過する。この偏光変換部では、上述のようにして偏光の変換が行われる。
【0082】
なお、楕円反射鏡31は、凸レンズと組み合わせた放物面鏡に代えることができる。この場合には、光源から発せられた光が放物面鏡によって平行光束となされ、この平行光束が凸レンズによって集光される。そして、この凸レンズの焦点の近傍に、リレーレンズブロック36が配設される。
【0083】
この偏光変換部37において、反射型円偏光板としては、複屈折多層膜を使った直線偏光板を用いることができる。この反射型偏光板は、屈折率の異なる2種類のポリマーフィルムを多層積層延伸することによって作られる。2種類のポリマーフィルムの一方の屈折率を一致させ、他方の屈折率を調整することにより、一方の偏光軸方位の偏光を透過し、それと直交する方位の偏光を反射させる素子となる。この技術を使った直線偏光板は、例えば「3M」社より、商品名「DBEF」、または、「HMF」として実用化されている。
【0084】
また、反射型偏光板である「ワイヤーグリッドポラライザ」は、ガラス基板上にストライプ状のアルミ層を配置した構造を有し、一方の直線偏光を反射し、他方の直線偏光を透過するものである。このような「ワイヤーグリッドポラライザ」は、例えば、「Moxtek」社により実用化されている。
【0085】
上述のような偏光変換部37を経た光束は、図7に示すようにリサイクル光学系38に入射する。このリサイクル光学系38では、反射型偏光選択素子35を透過した偏光変換された光が第1及び第2のフライアイインテグレータ39,40、フィールドレンズ41、色選択手段となる色選択素子42及び広波長帯域に対応した偏光ビームスプリッタ(PBS)24を経て、第1及び第2の反射型空間光変調素子44,45に至る。
【0086】
第1及び第2のフライアイインテグレータ39,40は、それぞれ、一の面が凸レンズ、他の面がフライアイレンズ面となされて一体型に形成されており、互いにフライアイレンズ面を対向させて配設されている。
【0087】
色選択素子42は、特定の波長域の光(例えば、赤色の光束)のみを選択して偏光軸を回転させ、他の波長域の光(例えば、青色及び緑色の光束)の偏光方向と異なる方向とさせる素子である。このような色選択素子42は、周知となっているものであり、例えば、カラーリンク社より「カラーセレクト」の名称で、すでに商品化もされている。
【0088】
第1の反射型空間光変調素子44の入射側には、反射型カラーフィルタ46が設けられている。この反射型カラーフィルタ46は、無機材料から構成されたものを用いることができるが、有機材料から構成されたものであってもよい。
【0089】
このリサイクル光学系38では、偏光ビームスプリッタ43の反射面において、2色の光束(例えば、青色及び緑色の光束)を反射させ、第1の反射型空間光変調素子44を照明する。この2色の光束は、偏光ビームスプリッタ43の反射面に対してS偏光となっている。この2色の光束は、反射型カラーフィルタ46によって選別されて、各色に対応する画素のみに照射され、照射されない成分は反射される。
【0090】
また、このリサイクル光学系38においては、偏光ビームスプリッタ43の反射面において、残る1色の光束(例えば、赤色の光束)を透過させ、第2の反射型空間光変調素子45を照明する。この1色の光束は、偏光ビームスプリッタ43の反射面に対してP偏光となっている。
【0091】
すなわち、このリサイクル光学系38では、色選択素子42及び偏光ビームスプリッタ43の反射面が光源からの光を空間的に色分割する色選択手段を構成している。また、反射型カラーフィルタ46も、色選択素子42及び偏光ビームスプリッタ43の反射面によって選択された光をさらに空間的に色分割する色選択手段となっている。
【0092】
第1の反射型空間光変調素子44において変調された光は、偏光ビームスプリッタ43の反射面に対するP偏光となってこの第1の反射型空間光変調素子44により反射され、偏光ビームスプリッタ43の反射面を透過して投射レンズ47に入射し、この投射レンズ47によって図示しないスクリーンに向けて投影される。この第1の反射型空間光変調素子44において変調されずに第1の反射型空間光変調素子44により反射された光は、反射型カラーフィルタ46によって反射された光とともに、偏光ビームスプリッタ43の反射面において反射されて光源32側に戻る。
【0093】
また、第2の反射型空間光変調素子45において変調された光は、偏光ビームスプリッタ43の反射面に対するS偏光となってこの第2の反射型空間光変調素子45により反射され、偏光ビームスプリッタ43の反射面により反射されて投射レンズ47に入射し、この投射レンズ47によって図示しないスクリーンに向けて投影される。この第2の反射型空間光変調素子45において変調されずに第2の反射型空間光変調素子45により反射された光は、偏光ビームスプリッタ43の反射面を透過して光源32側に戻る。
【0094】
このように、このリサイクル光学系38においては、反射型カラーフィルタ46において選択されて透過する光以外の反射光、及び反射型空間光変調素子44,45において色信号に基づく画像表示に使用されない非変調光は、光源32側に戻っていくこととなる。
【0095】
なお、この画像表示装置7の光学系においては、光源32と、第1のフライアイインテグレータ39のフライアイレンズ面及び各反射型空間光変調素子44,45とがそれぞれ共役の関係となっており、また、リレーレンズブロック36と、第2のフライアイインテグレータ40のフライアイレンズ面とが共役の関係になっている。
【0096】
この具体例においては、2板の反射型液晶表示素子を反射型空間光変調素子44,45として用いている。この反射型空間光変調素子44,45は、例えば、図9に示すように、基板49、反射型カラーフィルタ46、透明電極50、配向層51、液晶層52、配向層53、反射電極54、アクティブマトリクス基板55が順次積層されて構成されている(なお、第2の反射型空間光変調素子45には、反射型カラーフィルタ46は設けられていない)。反射電極54は、有効画素範囲に対応して形成されている。
【0097】
そして、この画像表示装置7は、入力した画像信号と実際に投射レンズに入射する表示画像光との色バランスのずれを予測する色バランス予測部17と、この予測に基づいて反射型空間光変調素子44,45に入力する入力画像信号を補正する画像補正部18とを備えている。
【0098】
この画像表示装置7において、反射型空間光変調素子44,45を照明する光は、まず、反射型カラーフィルタ46において、このカラーフィルタ46を透過しない光が反射される。例えば、赤色(R)用のカラーフィルタにおいては、青色(B)または、緑色(G)の光が反射され光源側に戻る。また、反射型空間光変調素子を照明する光は、一定の方向の偏光、すなわち偏光ビームスプリッタ43の反射面に対するS偏光、またはP偏光に揃えられている。そして、表示画像に応じて偏光状態を変換された光は、上述のように投射レンズに向かうが、偏光状態を変換されなかった光は、偏光ビームスプリッタ43の反射面を経て光源側に戻される。このようにして光源側に戻った光は、リレーレンズブロック36に支持された反射板34にて反射され、反射型空間光変調素子44,45を再び照明する。
【0099】
本具体例では、色選択素子42から先の光学系において、特定の色、または非変調光などを選別して光を反射する手段が設けられた全ての画像表示装置に対して、光源からの光束を再利用して光利用効率を向上させることができる。そして、この画像表示装置は、図7に示すように、各フライアイインテグレータ39,40が光学系全体の光軸(リレーレンズブロック36、フィールドレンズ41及び投射レンズ47の一致した光軸)に対してこの光軸に直交する方向に所定距離だけずれている。すなわち、各フライアイインテグレータ39,40は、これらフライアイインテグレータ39,40のフライアイレンズ面をなす大きさが等しく一定のピッチで配列された複数のフライアイレンズの中心部分に位置するフライアイレンズがリレーレンズブロック36の光軸に対して、少なくともこの光軸に直交する一方向に各フライアイレンズのピッチの1/4に相当する距離だけずれている。
【0100】
フライアイレンズ面における複数のフライアイレンズは、縦横にマトリクス状に配列されているので、これらフライアイインテグレータ39,40の光軸に対するずれの方向は、フライアイレンズが配列されている縦方向、または、フライアイレンズが配列されている横方向、あるいは、これら縦方向及び横方向のそれぞれについて1/4ピッチずつであってもよい。縦方向及び横方向のそれぞれについて1/4ピッチずつずらした場合には、ずれの距離は、(√2)/4ピッチとなる。
【0101】
このように各フライアイインテグレータ39,40が光軸に対してずれていることにより、各空間光変調素子44,45側から光源32側に戻された光束は、各空間光変調素子44,45に向かう光に対して各フライアイレンズのピッチの1/2に相当する距離だけずれることになる。
【0102】
すなわち、各空間光変調素子44,45に向かう往路において第2のフライアイインテグレータ40において各フライアイレンズの頂点を透過した光束は、各空間光変調素子44,45より戻される復路においては、第2のフライアイインテグレータ40において各フライアイレンズの境目(谷間)の位置に戻され、往路の光線と分離される。
【0103】
第2のフライアイインテグレータ40のフライアイレンズ面と共役の関係にあるリレーレンズブロック36には、往路の光束が通過する反射板34の開口部(反射型偏光選択素子35)からずれた位置に光束が戻り、戻った光は反射板34によって反射されることになる。そして、この光は、再び、各反射型空間光変調素子44,45の側に戻り、これら反射型空間光変調素子44,45を照明することとなる。
【0104】
この画像表示装置7では、偏光時の光リサイクルと反射型カラーフィルタ46での光リサイクルと反射型空間光変調素子44,45による光リサイクルの3つの光リサイクルとを実現している。
【0105】
光源32から照射された光線は、楕円反射鏡31にて集光され、リレーレンズブロック36(波長板アレイ)に配置された反射型偏光選択素子35に到達する。偏光選択素子35を透過できない偏光方向の光束は反射されて、楕円反射鏡31に戻り、光源近傍を通過して再び反射され、反射型偏光選択素子35に達する。このとき、偏光方向が回転し反射型偏光素子15を透過するように波長板アレイの構造が決められる。
【0106】
このようにして偏光方向の揃った光束は、続いて向き合った一体形成の第1及び第2のフライアイインテグレータ39,40を透過して均一な照明となり、PBS43に入射する。PBS43に入射する直前に赤色の光束だけ色選択素子42によって偏光方向を回転し、PBS43で分光し、それぞれの反射型空間光変調素子44,45に所望の波長の光束を照射する。これが初回の照明光の経路となる。
【0107】
このとき、反射型空間光変調素子44,45にて投影映像に使われずに反射された光束とカラーフィルタ46により反射された光束とは、逆方向から第1及び第2のフライアイインテグレータ39,40に入射するが、フライアイインテグレータ39,40は、レンズアレイの半ピッチ離軸されているため、フライアイインテグレータを透過した後に反射型偏光選択素子35には戻らず、この近傍に配置された反射板34に入射する。この反射板34にて反射された光束は、再びフライアイインテグレータ39,40に入射し、反射型空間光変調素子44,45に達する。これが1回目の光リサイクルによる照明光となる。
【0108】
しかし、上述と同様、ある部分の光束は、反射型空間光変調素子44,45と色選択素子42により反射され、再びフライアイインテグレータ39,40に戻される。このとき、離軸分が相殺される。光束は、フライアイインテグレータを透過後、反射型偏光選択素子35に入射するが、偏光方向が反射型偏光選択素子35の透過方向であるため、この光束は、再び反射型偏光選択素子35を透過して楕円反射鏡31に達する。ここで反射され、ランプ近傍を通って再び楕円反射鏡31にて反射され、反射型偏光選択素子35に到達する。
【0109】
このとき光束の偏光方向は、反射型偏光選択素子35の透過方向と直交しているために反射され、楕円反射鏡31、ランプ近傍、楕円反射鏡31、波長板を経て再び反射型偏光選択素子35に達する。このときは、光束の偏光方向が反射型偏光選択素子35の透過方向と一致しているため、光束は透過される。この後、光束は、初回の照明光の経路と同様に進行して再び反射型空間光変調素子44,45の照明光となる。つまり、この光学系では、初回と偶数回目の光リサイクル照明光の経路と、奇数回目の光リサイクルによる照明光の経路とが異なる。
【0110】
そのため、反射型空間光変調素子44,45で反射されてから反射板34の部分で反射して再び反射型空間光変調素子44,45に照射される偶数回のリサイクル光の減衰率、及び一旦楕円反射鏡31まで光束が戻ってから再び光変調素子に照射される奇数回のリサイクル光の減衰率は、以下のように考えることができる。
【0111】
偶数回目のリサイクル光の減衰率をγ1c、奇数回目のリサイクル光の減衰率をγ2cとすると、図1の例の場合と同じ記号を用いれば、リサイクルを含め光変調素子に照射される光束は以下のような数列となる。さらにこれらを加える。
【0112】
【0113】
つまり、光束の増加率は、{1+γ1c(1−Sc)}/{1−γ1cγ2c(1−Sc)^2}となる(これをリサイクル率と記す。)。このリサイクル率が最低の色cmを選び出すと、この色に関しては補正をかける必要はなく、Scmij’= Scmijとすればよい。またそのときのリサイクル率をαと記す。
【0114】
但し、ここでα={1+γ1cm(1−Scm)}/{1−γ1cmγ2cm(1−Scm)^2}である。このとき、他の色に対する補正がScij’=αScij{1−γ1cγ2c(1−Sc’)^2}/{1+γ1c(1−Sc’)}となっていれば、どの色の映像出力もα倍になるため、色ずれのないα倍だけ輝度の大きい映像が得られる。上式を補正後の信号の要素について解く。両辺を全画素に対して加え合わせると、以下のようになる。さらに、以下の式をSc’について解く。
【0115】
【0116】
これを上記Scij’=αScij{1−γ1cγ2c(1−Sc’)^2}/{1+γ1c(1−Sc’)}に代入してScij’を得る。したがって、この式に基づいて補正した画像信号を反射型空間光変調素子44,45に出力することによって、入力画像信号から出力映像に生じる色バランスのずれを予測できる。
【0117】
なお、この画像表示装置7において、反射型空間光変調素子44,45は、有効画素範囲の周辺の無効領域を反射部として形成されていてもよい。この場合には、有効画素範囲から外れた照明光を反射部によって反射して光源側に戻すことができる。
【0118】
また、反射型空間光変調素子44,45は、上述のように反射型カラーフィルタ46を備えた反射型液晶表示素子に限定されず、反射型カラーフィルタを用いた「HTPS」(高温ポリシリコンなどの透過型液晶タイプ)を使用することも可能である。さらに、反射型空間光変調素子44,45の代わりに、いわゆる「フィールドシーケンシャル方式」や「カラーホイール方式」を用いることができる。これらは、1つの反射型液晶表示素子が時間的に色分割する色選択手段を介して照明されることにより、時分割的に複数の色成分に基づく変調を行うものである。
【0119】
続いて、図10に示す画像表示装置8は、上述した図1に示す色バランスのずれを予測して補正する画像表示装置1の別の具体例であって、「フィールドシーケンシャル方式」や「カラーホイール方式」等の単板時分割方式の反射型空間光変調素子を用いた画像表示装置である。なお、上述の画像表示装置に設けられたものと同様の作用効果を有する構成に関しては、同一の番号を付して詳細な説明は省略する。
【0120】
図10に示す画像表示装置8は、ロッドインテグレータ61、カラーホイール62、このカラーホイールを駆動するためのモータ63、予測に基づいて入力画像を補正した信号を反射型空間光変調素子(以下、光変調素子と記す。)44に送る画像補正部64、モータ63に対してカラーホイール62の制御信号を送るカラーホイール制御回路65を備えている。ロッドインテグレータ61は、画像表示装置1,7におけるリレーレンズブロック36と第1及び第2のフライアイインテグレータ39,40とが一体化された光学部材である。
【0121】
光源から出た光は、ロッドインテグレータ61で一様な照明光とされ、光変調素子に照射される。このとき、光変調素子44を使用しているために、出力画像光で使用されなかった照明光は、ここで反射され、ロッドインテグレータ61の端面に設けられたミラー(リレーレンズブロック36)にて反射されて再び光変調素子44に照射される。この例では色選別機構として図11のように透明領域62a、青領域62b、赤領域62c、緑領域62dに色分けされたカラーホイール62を用いる。
【0122】
入力画像信号は、カラーホイール制御回路65によって、カラーホイール62の回転と同期して光変調素子44に送られ、カラーホイール62の色と同色の画像信号が光変調素子44に表示されるようになっている。但し、カラーホイール62の透明部分又はカラーホイール62の境界部分が光路に入るときは、光変調素子44には輝度信号のみが表示される。このように輝度信号のみが表示されている間は、色ずれが生じないので補正を予測する必要がない。
【0123】
光変調素子44で反射された後、再びこの光変調素子44に照射される光は、光学系での反射を繰り返すうちに吸収等によって減衰され、光変調素子44で反射された光量のγc(但し、添え字cは、RGBの何れかを表す。)倍となって再び戻ってくる。
【0124】
光変調素子44における反射率が0の場合、この光変調素子44に対してカラーホイール62の回転の1周期中に入射する光束をφcとし(但し、添え字cは、RGBの何れかを表すとする。)、光変調素子44の各色各画素の信号を0〜1の理想的な反射率で表した値をScijとする(但し、添え字cは、RGBの何れかを表し、ijは、画素の位置を表す)。
【0125】
微細な時系列期間にて光束の振る舞いについて考える。まず、入力画像信号Scijの平均値をScとするとき、全光束は、光変調素子44に照射され、後段の光学系で減衰はするものの、Sc×φcが映像の表示に使われる。また、(1−Sc)×φcが光源方向等に反射されることになる。但し、本具体例では、光源光束の減衰等を含めても、γc×(1−Sc)×φcが再び光変調素子44に照射される。この光束は、再び同様の反射と減衰を繰り返すため、光変調素子に照射される光束(画像信号の出力)は、以下のような数列として表すことができる。
【0126】
【0127】
つまり、光変調素子に照射される光束は、1/[1−γc(1−Sc)]倍になる。しかし、各画素の平均値Scは、色毎に異なる値になるため、各色の光束の増加倍率はそれぞれ異なり、表示される映像の色は、本来の画像の色と異なってしまう。
【0128】
本具体例では、これを修正するために画像信号Scijを可変にして、この色バランスのずれを補正している。
【0129】
まず、リサイクル率の最も小さい色は、補正する必要はない。そこで、1/[1−γc(1−Sc)]の最も小さい色成分を選ぶ。(この色成分をcmと記す。)。補正後の信号をS’cijとすると、S’cmij=Scmijとなる。
補正後の信号の平均値をS’cとしたとき、S’cm=Scmとなるため、これを用いたリサイクル率1/[1−γcm(1−Scm)]をαと表す。
【0130】
このとき、cm以外の色についてS’cij=[1−γc(1−S’c)]αScijとなっていれば、上式で求めたそれぞれの光変調素子に照射される光束をかけたときに、各画素の投射映像に使用される光束がどの色のタイミングでもαScijΦcになる。したがって、元画像はα倍の明るさとなるから、この値に基づいて色バランスのずれを補正できる。
【0131】
S’cij=[1−γc(1−S’c)]αScijをS’について解く。
【0132】
まず両辺をijについて平均すると、S’c=[1−γc(1−S’c)]αScとなり、S’c=αSc(1−γc)/(1−γcαSc)となる。これを用いると、S’cij=[1−γc(1−S’c)]αScij=α(1−γc)/(1−αγcSc)Scij
【0133】
したがって、単板時分割方式の画像表示装置において、入力画像信号に対して以上のような補正を行えば、投射される表示画像の色バランスのずれが補正できる。
【0134】
次に、図12に示す画像表示装置9は、単板時分割方式の反射型空間光変調素子を用いた画像表示装置であって、上述した図6に示す変調素子にて反射された照明の光量を検出して光源光量を補正する画像表示装置6の具体例である。
【0135】
画像表示装置9は、光源として、出力可変な3原色のレーザ光源を用い、光源光量を測定する光量検出部23を備えている。
【0136】
各光源からの出射光は、ダイクロイックミラー67等によって1つの光束とされ、ロッドインテグレータ61にて一様な照明光とされ、光変調素子44に照射される。このとき反射型の光変調素子を使用しているため、出力画像光で使用されなかった照明光は、光変調素子44にて反射され、ロッドインテグレータ61の端面に設けられたミラー(リレーレンズブロック36)において反射されて光変調素子44に再び照射される。
【0137】
この具体例では、上述のように、光源として輝度可変のレーザ光源を用い、色選別機構として図13に示すような、透明領域66a、青領域66b、赤領域66c、緑領域66dが螺旋状に色分けされたカラーホイール66を用いる。
【0138】
このようなカラーホイール66を用いた場合、図13の黒枠内Sに示すような、各色が円弧帯状に並んだ光束が光変調素子44に照射されることになる。この光束帯は、カラーホイール66の回転とともに光変調素子44上を上から下に入れ替わりながら移動していく。光変調素子44の画素は、カラーホイール制御回路65によってこの光束帯の移動と同期してコントロールされ、照射され光の色の情報を表示する。
【0139】
この具体例では、3原色であるRGBそれぞれの光量を観測できるフォトダイオードからなる光量検出部23をロッドインテグレータ付近に3つ配置し、それぞれの色の輝度を不要散乱光から検出する。この光量検出部23の検出信号に基づいて、以下に示すアルゴリズムにより光源の出力をコントロールする。なお、ここで、光量検出信号は、画像が全白時に各色の信号値が同じ値になるように、予め調整しておくこととする。
【0140】
この具体例では、補正とはレーザ光源の出力を調節することを意味する。まず、所定期間、3色の光量を光量検出部23にて検出し、各色各時間の中で光量の最低値を検出する。各色の光量が常にこの最低の光量値になるように光源出力可変回路68(輝度補正部22に相当する。)を用いて光源出力にフィードバックをかける。
【0141】
これにより、光変調素子44に照射される照明光は、常に各色とも一定の輝度となり、色バランスのずれを解消できる。
【0142】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る画像表示装置は、光源より発せられた照明光の光束のうち反射型変調素子で投射レンズ側に投射されなかった光を光源側に反射する第1の反射素子と、第1の反射素子により反射された光を反射型変調素子に導く第2の反射素子とを備える光学系から出射される表示画像光の元画像信号からの色バランスずれを予測する色バランス予測手段と、色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて投射レンズへ入射する光を補正する補正手段とを備えることにより、投射レンズから投射される出力画像の色バランスのずれを補正できる。
【0143】
また、本発明に係る画像表示装置は、光源より発せられた照明光の光束のうち反射型変調素子で投射レンズ側に投射されなかった光を光源側に反射する第1の反射素子と、第1の反射素子により反射された光を変調素子に導く第2の反射素子とを備える光学系において、変調素子に変調素子に入射される照明光を検出する検出手段と、検出手段にて検出された表示画像光に基づいて上記投射レンズへ入射する光を補正する補正手段とを備えることにより、投射レンズから投射される出力画像の色バランスのずれを補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例として示す画像表示装置であって、入力画像信号と実際に変調素子にて反射された出力画像光との間に生じる色バランスのずれを予測(算出)し、これを補正する画像表示装置を説明する概略構成図である。
【図2】本発明の具体例として示す画像表示装置であって、入力画像信号と実際に変調素子にて反射された出力画像光との間に生じる色バランスのずれを予測(算出)し、光量可変フィルタを調整する画像表示装置を説明する概略構成図である。
【図3】本発明の具体例として示す画像表示装置であって、3原色の光源を備え、入力画像信号と実際に変調素子にて反射された出力画像光との間に生じる色バランスのずれを予測(算出)し、光源光量を調整する画像表示装置を説明する概略構成図である。
【図4】本発明の具体例として示す画像表示装置であって、変調素子に入射する光量を検出し、検出される光量に基づいて投射レンズに照射される光を補正する画像表示装置を説明する概略構成図である。
【図5】本発明の具体例として示す画像表示装置であって、変調素子に入射する光量を検出し、光量可変フィルタを調整する画像表示装置を説明する概略構成図である。
【図6】本発明の具体例として示す画像表示装置であって、3原色の光源を備え、変調素子に入射する光量を検出し、光源光量を調整する画像表示装置を説明する概略構成図である。
【図7】上記図1に示す例をさらに具体的にした画像表示装置を説明する図である。
【図8】上記図1に示す画像表示装置の偏光変換素子を説明する図である。
【図9】上記図8示す画像表示装置の反射型空間光変調素子を説明する図である。
【図10】上記図1に示す例をさらに具体的にした画像表示装置を説明する図である。
【図11】上記図10に示す画像表示装置のカラーホイールを説明する図である。
【図12】上記図6に示す例をさらに具体的にした画像表示装置を説明する図である。
【図13】上記図12に示す画像表示装置のカラーホイールを説明する図である。
【符号の説明】
1 画像表示装置、11 光源、12 変調素子、13 投射レンズ、14 偏光変換素子、15 インテグレータ素子、16 コンデンサレンズ群、17 色バランス予測部、18 画像補正部、19 輝度補正部、20 光量可変フィルタ
Claims (8)
- 光源と、この光源によって照射された照明光を表示画像に応じて空間変調して反射させる反射型変調素子と、この反射型変調素子の像を結像して投射させる投射レンズとを備えた投射型の画像表示装置において、
上記光源より発せられた照明光の光束のうち上記反射型変調素子で投射レンズ側に投射されなかった光を上記光源側に反射する第1の反射素子と、
上記第1の反射素子により反射された光を上記反射型変調素子に導く第2の反射素子と、
上記反射型変調素子にて反射される表示画像光の元画像信号からの色バランスずれを予測する色バランス予測手段と、
上記色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて上記投射レンズへ入射する光を補正する補正手段とを備えることを特徴とする画像表示装置。 - 上記補正手段は、上記色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに応じた画像信号を上記反射型変調素子に出力することにより上記投射レンズへ入射する光を補正することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
- 上記照明光の光量を可変とする光量可変手段を備え、
上記補正手段は、上記反射型変調素子にて反射され上記光量可変手段を通過する上記照明光の光量を上記色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて変更することにより上記投射レンズへ入射する光を補正することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 上記光源は、輝度が可変とされた赤色用光源、青色用光源、及び緑色用光源を備え、
上記補正手段は、上記色バランス予測手段にて予測した色バランスずれに基づいて上記各光源の輝度を変更することにより上記投射レンズへ入射する光を補正することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 光源と、この光源によって照射された照明光を表示画像に応じて空間変調して反射させる反射型変調素子と、この反射型変調素子の像を結像して投射させる投射レンズとを備えた投射型の画像表示装置において、
上記光源より発せられた照明光の光束のうち上記反射型変調素子で投射レンズ側に投射されなかった光を上記光源側に反射する第1の反射素子と、
上記第1の反射素子により反射された光を上記反射型変調素子に導く第2の反射素子と、
上記反射型変調素子に入射される上記照明光を検出する検出手段と、
上記検出手段にて検出された表示画像光に基づいて上記投射レンズへ入射する光を補正する補正手段とを備えることを特徴とする画像表示装置。 - 上記補正手段は、上記検出手段にて検出された照明光の光量に応じた画像信号を上記反射型変調素子に出力することにより上記投射レンズへ入射する光を補正することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
- 上記照明光の光量を可変とする光量可変手段を備え、
上記補正手段は、上記反射型変調素子にて反射され上記光量可変手段を通過する光量を変更することにより上記投射レンズへ入射する光を上記検出手段にて検出された照明光の光量に基づいて補正することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。 - 上記光源は、輝度が可変とされた赤色用光源、青色用光源、及び緑色用光源を備え、
上記補正手段は、上記検出手段にて検出された照明光に基づいて上記各光源の輝度を変更することにより上記投射レンズへ入射する光を補正することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
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